説明

位置特定システム及び位置特定方法

【課題】携帯端末の位置を精度良く確実に特定する。
【解決手段】本発明の位置特定システムは、携帯端末1の撮影画像から標識組に関する情報を認識する画像処理手段7と、予め標識組に関する情報が登録された標識データベース10と、前記標識組に関する情報に基づき標識データベース10から標識組候補を検索するデータベース検索手段8と、予めランドマークに関する情報が登録された地図データベース5と、前記標識組候補に基づき地図データベース5から前記標識組候補の周辺にあるランドマークに関する情報を抽出すると共に該ランドマークに関する情報を質問形式で携帯端末1に提示し、該質問形式で提示されたランドマークに関する情報に対する携帯端末1側からの返答情報に基づき、携帯端末1の位置を特定するための位置特定情報を出力する対話処理手段9とを備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の携帯端末の位置を特定するための位置特定システム及び位置特定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機等の携帯端末の位置を特定するための位置特定システムや位置特定方法としては、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)や携帯電話機の基地局情報を利用したハイブリット測位によるものが一般に知られている。
【0003】
しかし、この種のシステム及び方法は、市街地やビル街において、マルチパスや補足衛星の減少などの要因により、大きな測位誤差が生じることがある。実際に、本出願人が、測定端末として自立式GPS搭載の携帯電話機を使用して、2004年7月に、新宿、渋谷、下北沢において歩行調査を行ったところ、新宿、渋谷等のビル街や繁華街及びその周辺において、最大で120m程度、平均でも数10mの大きな誤差を生じることが確認さた。このように、GPSの精度は、都市部においては必ずしもその精度は保証されるものではないため、利用者に対してGPSの示す現在の位置が本当に正しい場所であるのかについて混乱を与えるおそれがある。また、GPS自体の精度も向上してはいるが、現在のGPSの技術において、これらの影響を完全に排除することは難しい。
【0004】
そこで、近年、携帯端末の位置を確実に特定できる手法の検討が行われており、例えば、携帯電話機で周囲の風景を撮像し、その風景の画像データと、予めデータベースに登録されている画像データとに基づいて、携帯電話機の現在の位置を特定する手法等が提案されている(例えば、特許文献1又は2参照)。
【特許文献1】特開2003−111128号公報
【特許文献2】特開2004−191339号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1や2に開示されている従来の手法は、携帯電話機により撮像した画像の色特徴等をデータベースの画像と比較し、類似画像を検索する手法であるため,膨大な画像をデータベースに蓄積する必要があると共に、検索に要する時間が長くなり、システムの構築費用や導入コストが嵩むといった問題があった。
【0006】
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、システムの構築費用や導入コストの低減化を図ることができ、携帯端末の位置を精度良く確実に特定することができる位置特定システム及び位置特定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、携帯端末の位置を特定するための位置特定システムであって、携帯端末によって撮影された画像から、道路標識の組合せである標識組に関する情報を認識する画像処理手段と、予め標識組に関する情報が登録された標識データベースと、前記画像処理手段により認識された前記標識組に関する情報に基づき、前記標識データベースから標識組候補を検索するデータベース検索手段と、予めランドマークに関する情報が登録された地図データベースと、前記データベース検索手段により検索された前記標識組候補に基づき、前記地図データベースから前記標識組候補の周辺にあるランドマークに関する情報を抽出すると共に該ランドマークに関する情報を質問形式で前記携帯端末に提示し、該質問形式で提示されたランドマークに関する情報に対する携帯端末側からの返答情報に基づき、前記携帯端末の位置を特定するための位置特定情報を出力する対話処理手段とを備えていることを特徴とする。
【0008】
そして、前記データベース検索手段は、前記抽出された標識組候補の数が所定数を超えた場合には、前記携帯端末に対して最初の画像の撮影地点の近辺において2番目の画像の撮影を要求し、該要求に応じて撮影された2番目の画像から前記画像処理手段が認識した第2の標識組に関する情報に基づき、前記標識データベースから第2の標識組候補を検索し、前記対話処理手段は、前記最初に撮影した画像の第1の標識組候補と前記第2の標識組候補とに基づき、前記第1の標識組候補と前記第2の標識組候補とを組合せてグループ化を行い、所定の評価関数により算出したスコアの高い順に前記各グループをソートするように構成されていてもよい。
【0009】
また、本発明は、携帯端末の位置を特定するための位置特定方法であって、(A)携帯端末によって撮影された画像から、道路標識の組合せである標識組に関する情報を認識するステップと、(B)前記(A)ステップにおいて認識された前記標識組に関する情報に基づき、予め標識組に関する情報が登録された標識データベースから標識組候補を検索するステップと、(C)前記(B)ステップにおいて検索された前記標識組候補に基づき、予めランドマークに関する情報が登録された地図データベースから前記標識組候補の周辺にあるランドマークに関する情報を抽出すると共に該ランドマークに関する情報を質問形式で前記携帯端末に提示し、該質問形式で提示されたランドマークに関する情報に対する携帯端末側からの返答情報に基づき、前記携帯端末の位置を特定するための位置特定情報を出力するステップとを備えていることを特徴とする。
【0010】
そして、前記(B)ステップは、前記抽出された標識組候補の数が所定数を超えた場合には、前記携帯端末に対して最初の画像の撮影地点の近辺において2番目の画像の撮影を要求し、該要求に応じて撮影された2番目の画像から認識された第2の標識組に関する情報に基づき、前記標識データベースから第2の標識組候補を検索し、前記(C)ステップは、前記最初に撮影した画像の第1の標識組候補と前記第2の標識組候補とに基づき、前記第1の標識組候補と前記第2の標識組候補とを組合せてグループ化を行い、所定の評価関数により算出したスコアの高い順に前記各グループをソートするステップを含んでいてもよい。
【0011】
さらに、本発明は、上記した各ステップをコンピュータに実行させるための位置特定プログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、道路標識という既存のインフラやデータベースを利用して、携帯端末の位置を特定しているため、システムの導入コストを低く抑えることができる。また、従来の風景認識等の手法と比較して、認識対象を道路標識のみに限定しているため、パターンマッチングを基本とした処理で完結し、高度な画像処理を必要としない。そのため、画像処理に対するコストを低く抑えることができる。さらに、利用者の向いている方角を検出することができるため、撮影画像に進行方向を重ねて表示することより、利用者に対してナビゲーションを行うこともできる。さらにまた、利用者と対話を行うことにより、表示されている地点が本当に正しいのかを利用者自身が判断することができると共に、利用者自身が周囲の環境を把握することにより、現在位置の認知を高めることもできる等、種々の優れた効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。ここで、図1は本発明の実施の形態に係る位置特定システムの概略構成を示す概念図である。
【0014】
一般に、道路標識は、目的地への方向や距離、著名地点、市町村境界等の情報提供を目的とした案内標識と、交差点や踏切等の走行上の危険箇所を予告する警戒標識と、道路利用者が遵守すべき規制を示した規制標識と、横断歩道等の必要な地点を示す指示標識とを含むものと定義されている。また、道路標識は、道路管理者と公安委員会によって管理が行われており、設置状況に関しては道路標識原票、又は道路管理台帳によって管理され、その多くはGIS(Global Information System:全地球的情報システム)によるデータベース管理が推進されている。
【0015】
このように、道路標識はチェーン店の看板等と異なり、全国で形状や設置基準が細かく定められており、それらのデータが既に何らかの形でデータベース化されているため、新規にデータを収集したりする手間を必要としない。また、建物や看板のように時間的な変化が少なく、さらに、特定の範囲において道路標識の組合せが同一なものは極めて少ないため、位置の目印としては適当である。このような理由から、本出願人は、街中にあふれる様々な特徴点の中でも、特に道路標識を位置情報の手がかりとして利用することを想起し、この道路標識の組合せを標識組と定義した。
【0016】
本実施の形態に係る位置特定システムは、処理サーバ2と、携帯端末1の基地局3と、基地局登録データベース4と、地図データベース5とが、携帯端末通信網6を介して接続されて構成されており、処理サーバ2には、画像処理部7と、データベース検索部8と、対話処理部9と、標識データベース10と、管理データベース11とが設けられている、
次に、図2〜図7を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る位置特定方法について説明する。ここで、図2は本発明の実施の形態に係る位置特定方法の手順を示すフローチャート、図3は位置特定システムにおいて標識組候補のグループ化をする方法を示す概念図、図4は位置特定システムにおいて各グループをソートする時の評価関数のパラメートを示す説明図、図5は位置特定システムにおいて携帯端末に表示されるランドマークの選択画面を示す図、図6は位置特定システムにおいて携帯端末に表示されるランドマークの確認画面を示す図、図7は位置特定システムにおいて携帯端末に表示されるナビゲーション画面を示す図である。
【0017】
本実施の形態に係る位置特定方法は、大別すると、入力画像を取得し、画像中の標識組に関する情報を認識する画像処理ステップS1と、認識された標識組に関する情報に基づき、標識データベース10から標識組候補を検索するデータベース検索ステップS2と、この検索結果から得られた標識組候補に基づき、地図データベース5から前記標識組候補の周辺にあるランドマークに関する情報を抽出すると共に該ランドマークに関する情報を質問形式で携帯端末1に提示し、該質問形式で提示されたランドマークに関する情報に対する携帯端末側からの返答情報に基づき、携帯端末1の位置を特定する対話型特定ステップS3の、3つステップから構成されている。
【0018】
図2に示すように、先ず、利用者は位置の特定を行いたい場所において,携帯端末1に搭載されたアプリケーションを用いて,携帯端末1付属のカメラによって、標識組を含む風景の画像を撮影する。(S101)。そして、撮影された画像は携帯端末通信網6を介して処理サーバ2に送信される(S102)。
【0019】
処理サーバ2に送信された画像は、画像処理部7に入力され(S103)、前処理が行われた(S104)後、標識組の位置の認識処理が行われる(S105)。この認識処理において、画像処理部7は、画像中に標識組が存在するかどうかを判断し(S106)、画像中に標識組が存在すると判断した場合には、その画像に対して形状認識(S107)とパターンマッチング(S108)の技術を用いて標識組に関する情報の認識処理を行う。一方、ステップS106において、画像中に標識組が存在しないと画像処理部7が判断した場合には、利用者の携帯端末1に対して画像の再撮影を要求し、その要求に応じて利用者によって再撮影され(S109)、処理サーバ2に送信された画像に対して、上記したのと同様の各処理が再度行われる。
【0020】
このように画像処理部7において標識組に関する情報の認識処理が行われた後、次いでデータベース検索部8は、その情報に基づき、標識データベース10から該当する標識組候補を検索(S110)、抽出し(S111)、その標識組候補に関する情報は管理データベース11に格納される。この時、携帯端末1の基地局登録データベース4から判明する大域的な推定位置の情報を取得し、利用する(S112)。次いで、データベース検索部8は、前記ステップ111において抽出した標識組候補数が所定範囲内(例えば、15個未満)であるかどうかを判断し(S113)、標識組候補数が所定範囲内であると判断した場合には、最初に撮影した画像の第1の標識組候補に関する情報を取得し(S114)、後述するステップ118に進む。
【0021】
一方、前記ステップ113において、標識組候補数が所定範囲内でないとデータベース検索部8が判断した場合には、利用者の携帯端末1に対して画像の再撮影を要求し、その要求に応じて利用者によって再撮影され(S109)、処理サーバ2に送信された2番目の画像に対して、上記したのと同様の各処理が再度行われる。その後、画像処理部7は、最初に撮影した画像の第1の標識組に関する情報と前記2番目に撮影した画像の第2の標識組に関する情報とに基づき標識データベース10から抽出した標識候補が複数あるかどうかを判断する(S115)。
【0022】
そして、このステップ115において、標識候補が複数あると画像処理部7が判断した場合には、対話処理部9が第1の標識組候補と第2の標識組候補とを組合せてそれぞれのグループ化を行う(S116)。この時、利用者は、2番目の画像を撮影した付近に居ることが想定されるため、このグループ化は、図3に示すように、2番目の画像から抽出された第2の標識組候補(図2中の白丸)と、この第2の標識組候補を中心とした半径r内に存在する最初の画像から抽出された第1の標識組候補(図2中の黒丸)とを同一グループとすることにより行う。一方、前記ステップ115において、標識候補が複数ない(すなわち、1個である)と画像処理部7が判断した場合には、直接、後述するステップ118に進む。
【0023】
そして、このようにグループ化された第1の標識組候補と第2の標識組候補の各グループについて、所定の評価関数を使用してスコアを算出し、該スコアの高い順に各グループをソートする(S117)。この時の評価関数に用いるパラメータは、図4に示すように、第1の標識組候補S1dと第2標識組候補S2a間の距離ds2a−s1d、各標識組候補S1d,S2aの認識一致度Ps1d,Ps2a、各標識組候補S1d,S2aの表示角度φs1d,φs2aの3種類である。ここで、認識一致度Ps1d,Ps2aとは、画像中の標識組を構成する道路標識の内、認識できた道路標識の数をパラメータ化したものであり、標識データベース10中の標識組を構成する道路標識と、画像処理部7において認識された標識組を構成する道路標識との合致度が高い程、このパラメータの値は高くなる。また、表示角度φs1d,φs2aは、各標識組候補S1d,S2aを結んだ直線と標識組の表示方位(図4中の矢印)との成す角であり、0〜180°の範囲の角度とする。そして、距離と表示角度が大きくなる程、互いの標識組候補が離れており、認識一致度の高い程、それぞれの位置候補としては有力であることから、本実施の形態の場合、評価関数を次式のように定義した。

ここで、上式中のα、β、γは各パラメータ間の比率を調整するための係数である。
【0024】
次いで、地図データベース5から第2の標識組候補の周辺にあるランドマークに関する情報を抽出し(S118)、その情報を質問形式で携帯端末1側に提示する(S119)。具体的には、図5に示すように、2〜4箇所程度のランドマークを、アイコンや文字を使用して一覧表示する。そして、提示するランドマークにはあらかじめ属性を設定し、例えば、2つの標識組候補共に「コンビニエンスストア」を提示する等、異なる候補同士で同種のランドマークを提示することのないようにする。
【0025】
また、前記ステップ115において、標識候補が複数ないと画像処理部7が判断した結果、前記ステップ116〜118をスキップして、ステップ119に直接進んだ場合には、図6に示すように、利用者の撮影画像にランドマークの見える方向と種類、名称(例えば、「ampmというコンビニエンスストア」、「明治通りという大きな通り」等)を重畳表示して位置確認を行う形式で質問を提示する。
【0026】
これに対して、利用者が携帯端末1から、例えば、図5の場合には、「ガソリンスタンド」のアイコンを選択したり、或いは、図6の場合には、「はい」のチェック欄を選択したりして回答すると(S120)、その回答は処理サーバ2に送信され、処理サーバ2では、標識組候補が複数あるかどうかを対話処理部9が判断する(S121)。その結果、標識組候補が複数ない(すなわち、1個である)と対話処理部9が判断した場合には、利用者の携帯端末1の位置を特定し(S122)、その位置情報を携帯端末に送信し、携帯端末1はその位置情報を取得する(S123)。また、対話処理部9は、地図データベース5に対して地図データの送信を要求し、これを受けて、地図データベース5は、携帯端末1に地図データを送信し、携帯端末1には、前記位置情報を表示した地図が表示される(S124)。
【0027】
一方、前記ステップ121において、標識組候補が複数あると対話処理部9が判断した場合には、再度、ステップ119に戻り、ランドマークに関する情報を質問形式で携帯端末1に提示する。そして、この処理は、前記ステップ121において、標識組候補が複数ない(すなわち、1個である)と対話処理部9が判断するようになる迄、繰り返し行われる。
【0028】
上記したように本発明の実施の形態によれば、道路標識という既存のインフラやデータベースを利用して、携帯端末1の位置を特定しているため、システムの導入コストを低く抑えることができる。また、従来の風景認識等の手法と比較して、認識対象を道路標識のみに限定しているため、パターンマッチングを基本とした処理で完結し、高度な画像処理を必要としない。そのため、画像処理に対するコストを低く抑えることができる。さらに、利用者の向いている方角を検出することができるため、図7に示すように、撮影画像に進行方向を重ねて表示することより、利用者に対してナビゲーションを行うこともできる。さらにまた、利用者と対話を行うことにより、表示されている地点が本当に正しいのかを利用者自身が判断することができると共に、利用者自身が周囲の環境を把握することにより、現在位置の認知を高めることもできる。
【0029】
また、携帯端末1の利用者の位置情報に対するニーズとしては、非利用者の6割程度が利用の意向を示しているという調査結果もあり、アプリケーションやコンテンツ、機能の充実によって今後は利用が増加する可能性がある。そして、その際には、位置情報に対しても現状以上の様々な要求が生じることが予想され、測位手法に関しても場所や状況に応じて様々な手法が併用されることが考えられる。そこで、本発明による手法は、このような要求に対応するため、GPSの補助、補完を目的とした技術としても有用である。
【0030】
さらに、携帯端末1の利用者の位置情報に対するニーズとしては、総務省が2007年4月以降に発売される携帯電話機においては発信者の位置を高精度で通知することを義務化する方針を打ち出しているように、歩行者ナビゲーションの他に緊急通報における利用も現在注目されている。本発明による携帯端末1の位置特定技術は、緊急通報時にセンター側からの遠隔操作により自動的にカメラの電源を入れ、通報者が周囲の風景にカメラを向けることで、より高精度に位置を特定することが可能であり、上記した緊急通報における利用に対しても有効である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の形態に係る位置特定システムの概略構成を示す概念図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る位置特定方法の手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態に係る位置特定システムにおいて標識組候補のグループ化をする方法を示す概念図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る位置特定システムにおいて各グループをソートする時の評価関数のパラメートを示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る位置特定システムにおいて携帯端末に表示されるランドマークの選択画面を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る位置特定システムにおいて携帯端末に表示されるランドマークの確認画面を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る位置特定システムにおいて携帯端末に表示されるナビゲーション画面を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
1 携帯端末
5 地図データベース
7 画像処理部
8 データベース検索部
9 対話処理部
10 標識データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末の位置を特定するための位置特定システムであって、
携帯端末によって撮影された画像から、道路標識の組合せである標識組に関する情報を認識する画像処理手段と、
予め標識組に関する情報が登録された標識データベースと、
前記画像処理手段により認識された前記標識組に関する情報に基づき、前記標識データベースから標識組候補を検索するデータベース検索手段と、
予めランドマークに関する情報が登録された地図データベースと、
前記データベース検索手段により検索された前記標識組候補に基づき、前記地図データベースから前記標識組候補の周辺にあるランドマークに関する情報を抽出すると共に該ランドマークに関する情報を質問形式で前記携帯端末に提示し、該質問形式で提示されたランドマークに関する情報に対する携帯端末側からの返答情報に基づき、前記携帯端末の位置を特定するための位置特定情報を出力する対話処理手段と、
を備えていることを特徴とする位置特定システム。
【請求項2】
前記データベース検索手段は、前記抽出された標識組候補の数が所定数を超えた場合には、前記携帯端末に対して最初の画像の撮影地点の近辺において2番目の画像の撮影を要求し、該要求に応じて撮影された2番目の画像から前記画像処理手段が認識した第2の標識組に関する情報に基づき、前記標識データベースから第2の標識組候補を検索し、
前記対話処理手段は、前記最初に撮影した画像の第1の標識組候補と前記第2の標識組候補とに基づき、前記第1の標識組候補と前記第2の標識組候補とを組合せてグループ化を行い、所定の評価関数により算出したスコアの高い順に前記各グループをソートするように構成されている請求項1に記載の位置特定システム。
【請求項3】
携帯端末の位置を特定するための位置特定方法であって、
(A)携帯端末によって撮影された画像から、道路標識の組合せである標識組に関する情報を認識するステップと、
(B)前記(A)ステップにおいて認識された前記標識組に関する情報に基づき、予め標識組に関する情報が登録された標識データベースから標識組候補を検索するステップと、
(C)前記(B)ステップにおいて検索された前記標識組候補に基づき、予めランドマークに関する情報が登録された地図データベースから前記標識組候補の周辺にあるランドマークに関する情報を抽出すると共に該ランドマークに関する情報を質問形式で前記携帯端末に提示し、該質問形式で提示されたランドマークに関する情報に対する携帯端末側からの返答情報に基づき、前記携帯端末の位置を特定するための位置特定情報を出力するステップと、
を備えていることを特徴とする位置特定方法。
【請求項4】
前記(B)ステップは、前記抽出された標識組候補の数が所定数を超えた場合には、前記携帯端末に対して最初の画像の撮影地点の近辺において2番目の画像の撮影を要求し、該要求に応じて撮影された2番目の画像から認識された第2の標識組に関する情報に基づき、前記標識データベースから第2の標識組候補を検索し、
前記(C)ステップは、前記最初に撮影した画像の第1の標識組候補と前記第2の標識組候補とに基づき、前記第1の標識組候補と前記第2の標識組候補とを組合せてグループ化を行い、所定の評価関数により算出したスコアの高い順に前記各グループをソートするステップを含んでいる請求項3に記載の位置特定方法。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の各ステップをコンピュータに実行させるための位置特定プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−150681(P2007−150681A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−341824(P2005−341824)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(899000068)学校法人早稲田大学 (602)
【Fターム(参考)】