説明

個人認証システム

【課題】 遠隔の人物の行動が把握でき、その情報の信頼性を向上させた個人認証システムを提供する。
【解決手段】 個人認証システムは、管理対象人物の移動経路上に設置される個人情報入力装置10と、管理対象人物に係る情報を管理するデータ管理サーバ20と、データ管理サーバから管理対象人物に係る情報を取得する情報取得装置30とを有し、管理対象人物の行動を管理する。個人情報入力装置10は、管理対象人物を特定するための個人情報が入力されると、個人情報と、自装置固有の装置IDとをデータ管理サーバ20に送信し、データ管理サーバ20は、個人情報入力装置10から受信した個人情報および装置IDに基づいて、管理対象人物による移動経路上の通過位置を特定し、管理対象人物による通過位置を示す情報を情報取得装置30へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人認証システムに関し、特にネットワークを介して管理の対象となる人物の行動情報を収集し、管理する個人認証システムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、社会の治安悪化にともなって、児童等に対する犯罪も増加の一途をたどっている。しかし現実的には、保護者側は、登下校時等、自分の目の届かない場合があり、児童の全行動を把握することは困難であった。
一方、家庭の核家族化という社会背景から一人暮らしの高齢者または高齢者夫婦のみの世帯数も増加している。このような一人暮らしの高齢者の場合、急病で倒れたとき、その発見が遅れ、深刻な事態を招いてしまう場合があった。
このようなことから、児童や高齢者の家族側等からは、自身の目の届かない範囲における児童や高齢者等の行動内容を把握したいという要望が多かった。
【0003】
従来は、例えば、家族は、外出先の児童や高齢者等から公衆電話または携帯電話で連絡を受けて、現況を確認していた。
またその他にも、GPS(Global Positioning System)機能を備えた携帯電話を児童や高齢者に持たせて位置を確認するシステム、または託児所に設置されたカメラ画像を、家族が端末で閲覧可能にしたシステムがあった。
【0004】
このような遠隔の人物の位置を確認するための従来技術の1つに、特許文献1が開示するところのセキュリティシステム及び緊急通報機能付き携帯電話機があった。
特許文献1では、GPS機能を備えた携帯電話機の緊急用ボタンが押下されると、その現在位置がサーバに送信され、サーバは、その受け取った携帯電話の位置情報を通報先の端末装置に送信していた。
【特許文献1】特開2004−40733
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では以下に示す問題点が生じていた。
(1)児童等の管理の対象となる人物が多忙であるとき、携帯電話や公衆電話による連絡が困難である可能性があった。
(2)また、携帯電話は、校則で生徒が学校内に持ち込むことを禁止している場合もあれば、本人が置き忘れたり・盗まれたりして常時身につけていることが困難である場合があった。
(3)また、従来は、その携帯電話を本当にその管理の対象となる人物が保持しているかの確証がとれなかった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、遠隔の人物の行動が把握でき、その情報の信頼性を向上させた個人認証システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため、本発明は、特定の複数箇所に設置され、管理対象人物の個人情報を入力するための個人情報入力装置と、管理対象人物に係る情報を管理するデータ管理サーバと、データ管理サーバから管理対象人物に係る情報を取得する情報取得装置とを有し、管理対象人物の個人認証を行う個人認証システムであって、個人情報入力装置は、管理対象人物を特定するための個人情報が入力されると、個人情報と、自装置固有の装置IDとをデータ管理サーバに送信し、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報および装置IDに基づいて、管理対象人物の現在位置を特定し、管理対象人物の現在位置が、予め設定されている管理対象人物の移動予定経路から外れているか否かを判断することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、特定の複数箇所に設置され、管理対象人物の個人情報を入力するための個人情報入力装置と、管理対象人物に係る情報を管理するデータ管理サーバと、データ管理サーバから管理対象人物に係る情報を取得する情報取得装置とを有し、管理対象人物の個人認証を行う個人認証システムであって、個人情報入力装置は、管理対象人物を特定するための個人情報が入力されると、個人情報と、自装置固有の装置IDとをデータ管理サーバに送信し、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報および装置IDに基づいて、管理対象人物の現在位置を特定し、特定した現在位置と予め設定されている移動目的地とに基づいて管理対象人物の移動予定経路を推定し、管理対象人物の位置が移動予定経路から外れているか否かを判断することを特徴とする。
【0009】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、装置IDと個人情報入力装置の設置位置との対応を示すテーブルを格納し、受信した装置IDに対応した設置位置を、移動経路上の通過位置として特定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明によれば、個人情報入力装置は、個人情報が入力された時期を示す時期情報を、個人情報および装置IDとともにデータ管理サーバに送信し、データ管理サーバは、個人情報入力装置の設置位置を通過した時期として個人情報入力装置から受信した時期情報を、通過位置を示す情報とともに情報取得装置に送信することを特徴とする。
【0011】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、管理対象人物が移動経路上を移動するために要する時間を示す移動予定時間情報を格納し、移動予定時間情報を用いて管理対象人物による移動経路上の通過時期または到着時期を推定し、推定した時期を示す情報を、実際に通過または到着した時期を示す情報とともに情報取得装置に送信することを特徴とする。
【0012】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、管理対象人物の通過または到着がないまま、通過または到着の推定時期を所定時間経過したとき、管理対象人物が通過または到着していない旨の情報を情報取得装置に送信することを特徴とする。
【0013】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、個人情報に対応した位置情報を示すテーブルを格納し、個人情報入力装置から個人情報および装置IDを受信すると、位置情報を示すテーブルを参照して受信した個人情報を管理対象人物の移動目的地を示す情報に変換するとともに、装置IDから管理対象人物の現在位置を特定し、移動目的地および現在位置から管理対象人物の移動経路を推定することを特徴とする。
【0014】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、推定した移動経路外の個人情報入力装置から管理対象人物の個人情報を受信すると、管理対象人物が推定した移動経路を外れて移動している旨の情報を情報取得装置に送信することを特徴とする。
【0015】
また、本発明によれば、管理対象人物は登下校時の児童であって、個人情報入力装置は、児童の登下校路上に複数設置されていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、特定の複数箇所に設置され、管理対象人物の個人情報を入力するための個人情報入力装置と、管理対象人物に係る情報を管理するデータ管理サーバと、データ管理サーバから管理対象人物に係る情報を取得する情報取得装置とを有し、管理対象人物の個人認証を行う個人認証システムであって、個人情報入力装置は、管理対象人物を特定するための個人情報が入力されると、個人情報と、自装置固有の装置IDとをデータ管理サーバに送信し、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報の受信回数および受信間隔に基づいて、管理対象人物または個人情報入力装置に異常が発生したか否かを判断することを特徴とすることを特徴とする。
【0017】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、個人情報入力装置から同一の管理対象人物の個人情報を受信しなくなってから一定時間以上経過したとき、個人情報の入力に異常が発生した旨の情報を、情報取得装置に送信することを特徴とする。
【0018】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、個人情報入力装置から同一の管理対象人物の個人情報を、所定時間内に連続して所定回数以上受信したとき、個人情報の入力に異常が発生した旨の情報を、情報取得装置に送信することを特徴とする。
【0019】
また、本発明によれば、管理対象人物は介護の対象人物であって、個人情報入力装置は、高齢者の自宅内に1以上設置されていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、特定の複数箇所に設置され、管理対象人物の個人情報を入力するための個人情報入力装置と、管理対象人物に係る情報を管理するデータ管理サーバと、データ管理サーバから管理対象人物に係る情報を取得する情報取得装置とを有し、管理対象人物の個人認証を行う個人認証システムであって、個人情報入力装置は、管理対象人物を特定するための個人情報が入力されると、個人情報と、自装置固有の装置IDとをデータ管理サーバに送信し、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報および装置IDに基づいて認証を行って、管理対象人物を特定するとともに、特定した管理対象人物の現在位置及び属性を特定し、認証の結果を情報取得装置に通知することを特徴とする。
【0021】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報に基づいて特定した管理対象人物の年齢情報を情報取得装置に送信することを特徴とする。
【0022】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報に基づいて、個人情報により特定した人物が所定の施設へ入場できるか否かを判断して、入場可否の判断結果を示す情報を個人情報入力装置に送信し、個人情報入力装置は、データ管理サーバから受信した入場可否の判断結果に基づいて、所定の施設への入場口の鍵の開錠および施錠を制御することを特徴とする。
【0023】
また、本発明によれば、管理対象人物は行方不明者であって、個人認証システムは、管理対象人物を捜索する捜索機関により操作される捜査機関端末をさらに有し、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報に基づいて特定した管理対象人物が、行方不明者として登録されているとき、送信元の個人情報入力装置の設置場所を示す情報を捜索機関端末に送信することを特徴とする。
【0024】
また、本発明によれば、管理対象人物は、サービスを受ける受益者と、受益者に対してサービスを提供するサービス提供者とであって、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報により特定された受益者とサービス提供者とが、サービスの利用・提供の関係にあると判断すると、両者の個人情報の受信時に、サービス提供者によるサービスの提供が開始または終了したことを自身に記録することを特徴とする。
【0025】
また、本発明によれば、管理対象人物は、介護サービスを受ける受益者と、受益者に対して介護サービスを提供する介護サービス提供者とであって、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報により特定された受益者と介護サービス提供者とが、介護サービスの利用・提供の関係にあると判断すると、両者の個人情報の受信時に、介護サービス提供者による介護サービスの提供が開始または終了したことを自身に記録することを特徴とする。
【0026】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報に基づいて特定した管理対象人物の身分証明書に関する情報を情報取得装置に送信することを特徴とする。
【0027】
また、本発明によれば、身分証明書に関する情報は、運転免許証、パスポート、住民基本台帳カード、社員証、または学生証に関する情報であることを特徴とする。
【0028】
また、本発明によれば、管理対象人物は、被保険者であって、個人情報入力装置は、医療施設に設置されており、管理対象人物の個人情報が入力されると、入力された個人情報をデータ管理サーバに送信し、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報により特定した人物が、医療施設において利用可能な保険の被保険者であると判断したとき、医療施設に設置されている情報取得装置に対して、予め個人情報に対応付けて自身に格納されている被保険者の被保険者情報を送信することを特徴とする。
【0029】
また、本発明によれば、管理対象人物は、図書館における図書の貸し出しサービスの利用者であって、個人情報入力装置は、図書館に設置されており、管理対象人物の個人情報が入力されると、入力された個人情報をデータ管理サーバに送信し、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報により特定した人物が、図書館からの図書の貸し出しが利用可能であると判断したとき、図書館に設置されている情報取得装置に対して、貸し出し可能である旨の情報を送信することを特徴とする。
【0030】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、管理対象人物が利用可能な交通機関を示す情報を格納し、個人情報入力装置から受信した個人情報に基づいて特定した管理対象人物が、送信元の個人情報入力装置が設置された交通機関を利用可能であるか否かを判断し、判断結果を交通機関に設置された情報取得装置に送信することを特徴とする。
【0031】
また、本発明によれば、管理対象人物は、交通機関を利用するとき高齢者用の無料/割引の適用を受けようとする者であって、個人情報入力装置は、交通機関が提供する交通手段の搭乗口または改札口に設置されており、管理対象人物の個人情報が入力されると、入力された個人情報をデータ管理サーバに送信し、データ管理サーバは、個人情報と無料/割引適用の可否を示す情報とを対応付けて格納し、格納情報を参照して、個人情報入力装置から受信した個人情報により特定した人物が、無料/割引の適用資格を有する者であるか否かを判断し、判断結果を示す情報を情報取得装置に送信することを特徴とする。
【0032】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、個人情報に対応したメッセージ情報を示すテーブルを格納し、個人情報入力装置から個人情報を受信すると、メッセージ情報を示すテーブルを参照して受信した個人情報をメッセージ情報に変換し、変換したメッセージ情報を情報取得装置に送信することを特徴とする。
【0033】
また、本発明によれば、データ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報の種別、受信回数、および受信間隔のうちの1つまたはその組み合わせに基づいて、メッセージ情報を作成し、作成したメッセージ情報を情報取得装置へ送信することを特徴とする。
また、本発明によれば、個人情報は、管理対象人物のバイオメトリクス情報であることを特徴とする。
【0034】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0035】
本発明における個人認証システムは、管理対象人物の移動経路上に設置される個人情報入力装置と、管理対象人物に係る情報を管理するデータ管理サーバと、データ管理サーバから管理対象人物に係る情報を取得する情報取得装置とを有し、管理対象人物の行動を管理するシステムであって、その個人情報入力装置は管理対象人物を特定するための個人情報が入力されると、個人情報と自装置固有の装置IDとをデータ管理サーバに送信し、前述のデータ管理サーバは、個人情報入力装置から受信した個人情報および装置IDに基づいて、管理対象人物による移動経路上の通過位置を特定し、管理対象人物による通過位置を示す情報を情報取得装置へ送信するように構成されているので、遠隔の人物の行動が把握でき、その情報の信頼性を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
<基本構成>
図1は、本発明の実施の形態における個人認証システムの構成を示す図である。以下、図を用いて、その個人認証システムの構成について説明を進める。
この個人認証システムは、児童など管理対象となる人物(以下、管理対象人物という)の移動経路上(行動範囲内)に1以上設置され、その管理対象人物の個人情報を入力する個人情報入力装置10と、その個人情報入力装置10により入力された個人情報に基づいて、その行動管理対象人物の行動履歴を作成するデータ管理サーバ20と、そのデータ管理サーバ20から管理対象となる人物の行動履歴を取得する情報取得装置30と、ネットワーク100とを有して構成される。
これら、個人情報入力装置10、データ管理サーバ20及び情報取得装置30は、ネットワーク100を介して接続されている。
【0037】
前述の個人情報入力装置10は、児童や高齢者の家族等からの依頼に応じて特定の人物の行動の管理業務を行うデータ管理事業者により設置及び管理される情報の入力装置である。
この個人情報入力装置10は、前述したように、管理対象人物の移動経路上に1以上設置されており、その管理対象人物は、自身が通過した各地点に設置されている個人情報入力装置10に自身の個人情報を入力していく。また、これらの個人情報入力装置10には、それぞれ固有の装置IDが割り当てられている。
個人情報入力装置10は個人情報が入力されると、その個人情報とともにその個人情報入力装置10の設置位置を示す情報及び現在時刻等をデータ管理サーバ20に送信する。
好適には、この個人情報入力装置10は、バイオメトリクス情報を読み取る機能を備えている。ここで、個人情報入力装置10が読み取るバイオメトリクス情報としては、例えば、指紋、虹彩、静脈パターン、顔の特徴、打鍵の強さ、声紋、手のひらの形状、または温度イメージ等の1つまたはその組み合わせであってもよい。例えば、管理対象人物は、自身の手のひらで個人情報入力装置10の読み取り部位に触れて、静脈パターン等のバイオメトリクス情報を個人情報入力装置10に入力させる。
【0038】
前述のデータ管理サーバ20は、前述のデータ管理事業者により管理される情報処理装置であって、例えばワークステーション等のハイエンドPCである。
この前述のデータ管理サーバ20は、各管理対象人物の個人情報等を各個人記録ファイルにより管理し、格納している。
データ管理サーバ20は、その個人記録ファイルに格納する個人情報と、個人情報入力装置10から受信した個人情報とを照合して、その個人情報の人物を特定する。
人物特定後、データ管理サーバ20は、自身が格納する1以上の人物の行動履歴のうち、その特定した人物の行動履歴に、個人情報入力装置10から受信した時刻及び位置情報を書き込む。
【0039】
また、データ管理サーバ20は、装置IDと、その個人情報入力装置10の設置位置との対応を示すテーブルを予め格納している。
図2は、その装置IDと個人情報入力装置10の設置位置との対応を示すテーブルの一例を示す図である。
図に示すように、例えばこのテーブルには、端末IDと、個人情報入力装置10の設置位置の緯度経度情報と、その住所情報と、その位置の周囲の特徴とが互いに対応付けられている。
データ管理サーバ20は、このテーブルを参照して、管理対象人物の行動状況を示す情報を作成し、前述の情報取得装置30へ送信する。この送信情報には、例えば、「○○交差点を15時10分に通過」といったような内容が示されている。
【0040】
前述の情報取得装置30は、管理対象人物の行動の把握を希望している者(管理対象人物の家族等)により操作される情報処理装置であって、例えば、携帯電話機、PHS、またはPDA等の携帯通信端末であってもよいし、タワー、デスクトップ、またはノートブックの各型のPCやネットワーク100への接続機能を備えた各種電子機器であってもよい。
【0041】
なお、以下説明する第1乃至第15の実施の形態においては、特記しない限り、個人認証システムは、この図を用いて説明した構成であるものとする。また、同符号が付された構成要素は、特記しない限り、同様の構成及び機能を備えたものであるとする。
【0042】
<第1の実施の形態>
以下、第1の実施の形態における前述の個人認証システムによる動作について説明する。
本実施の形態では、管理対象人物を児童とし、個人情報入力装置10に入力される個人情報をその児童のバイオメトリクス情報とする。
【0043】
(児童の登校時の行動管理動作)
図3は、個人認証システムによる児童の登校時の行動の管理動作の流れを示すシーケンスチャートである。以下、図に沿って、登下校時における児童の行動の管理動作について説明を進める。
【0044】
まず、児童は登校する直前に、自宅に設置されている個人情報入力装置10にバイオメトリクス情報を入力する(ステップS101)。
個人情報入力装置10は、入力されたバイオメトリクス情報と、自装置の装置IDと、現在時刻情報とをデータ管理サーバ20に送信する(ステップS102)。
【0045】
データ管理サーバ20は、前述の個人情報入力装置10からの送信情報を受信すると、その受信したバイオメトリクス情報と、自身に格納されているバイオメトリクス情報とを照合する(ステップS103)。
照合の結果、データ管理サーバ20は、その受信したバイオメトリクス情報に一致したバイオメトリクス情報を自身に格納していると判断した場合、その一致したバイオメトリクス情報の管理対象人物の個人記録ファイルに、情報が入力された時期と、その情報が入力された個人情報入力装置10の装置IDとを対応付けて書き込む(ステップS104)。
【0046】
その後、児童は自宅を出て目的地の学校まで移動する。このとき、児童はその学校までの経路上に設置された個人情報入力装置10にバイオメトリクス情報を入力していく。
この目的地に到着するまでの情報入力、送信、照合、及び書き込み動作は、前述のステップS101〜S104の動作が繰り返される。
【0047】
最終的に、児童は目的地である学校に到着すると、その校門に入る前に、その校門近傍に設置された個人情報入力装置10にバイオメトリクス情報を入力する(ステップS105)。
個人情報入力装置10は、その入力されたバイオメトリクス情報と、その校門近傍に設置された個人情報入力装置10の装置IDと、現在時刻情報とをデータ管理サーバ20に送信する(ステップS106)。
【0048】
データ管理サーバ20は、その校門近傍の個人情報入力装置10から受信したバイオメトリクス情報を照合し(ステップS107)、そのバイオメトリクス情報と一致した管理対象人物の個人記録ファイルに、個人情報入力装置10から受信したバイオメトリクス情報、装置ID、及び現在時刻情報を書き込む(ステップS108)。
また、データ管理サーバ20は、児童が目的地に到着した旨の情報を電子メール等でその児童の保護者が操作する情報取得装置30に送信する(ステップS109)。以下、このような到着等の児童の行動状況を示す情報を行動状況情報という。
情報取得装置30は、その目的地に到着した旨の情報を表示する(ステップS110)。
児童の保護者は、情報取得装置30の画面を閲覧して、児童が無事に目的地に到着したことを確認する。
【0049】
以上、登校時における児童時の行動管理動作について説明したが、個人認証システムは、下校時においてもこれと同様の行動管理動作を行うことができる。
このとき、データ管理サーバ20は、児童が自宅に戻り、その自宅の個人情報入力装置10からバイオメトリクス情報を受信すると、児童が自宅に無事着いた旨の情報を電子メール等で、学校に設置されている情報取得装置30に送信する。
学校に設置された情報取得装置30は、その児童が帰宅した旨の情報を表示する。
教師など学校の職員は、情報取得装置30の画面を閲覧して、児童が無事に帰宅したことを確認する。
【0050】
なお、本実施の形態では、個人情報入力装置10に入力する個人情報をバイオメトリクス情報としたが、ICカード等の記録媒体に書き込まれた個人情報を個人情報入力装置10に入力してもよい。
また、例えば指紋、虹彩、ICカードといったように、データ管理サーバ20は個人情報入力装置10から受信した個人情報の種別を該当する個人記録ファイルに書き込んでもよい。
さらに、データ管理サーバ20は、個人情報入力装置10から受信した個人情報を個人記録ファイルに記録しておくようにしてもよい。
【0051】
また、データ管理サーバ20は、個人情報の入力の度に、その照合結果を個人情報入力装置10に送信し、通知してもよい。この場合、個人情報入力装置10は、その照合結果を表示または報知する機能を備えているものとし、例えば、個人情報が一致した場合に「○」、読み取れなかった、または登録情報と違った場合に「×」を表示するようにしてもよい。
この照合結果で「×」が表示された場合、管理対象人物は、個人情報を再度入力することで、個人記録ファイルに作成される行動履歴を確実なものとすることができる。
【0052】
また、自宅など管理対象人物の出発地点の個人情報入力装置10は、情報取得装置30と一体化して構成されてもよい。このとき、個人情報入力装置10は、携帯可能な通信端末であってもよい。
【0053】
以上説明したように、本実施の形態では、データ管理サーバ20は、目的地における個人情報入力を確認すると、その目的地に到着した旨の情報を情報取得装置30に送信していた。
また、その到着時だけではなく、データ管理サーバ20は、出発地点以外に設置された各個人情報入力装置10から個人情報等を受信し、照合するごとに、それらの各地点を管理対象人物が通過した旨を示す行動状況情報を情報取得装置30にその都度電子メール等で通知するようにしてもよい。
【0054】
さらに、データ管理サーバ20は、管理対象人物の移動経路(行動範囲)上に設置された個人情報入力装置10の装置IDを、予め各個人記録ファイルに記録しておくようにしてもよい。
この場合、データ管理サーバ20は、その移動経路外に設置されている個人情報入力装置10から個人情報を受信した場合、その管理対象人物が移動経路を外れて行動している旨の警告メッセージ情報を電子メール等で情報取得装置30に送信するようにしてもよい。情報取得装置30は、その警告メッセージ情報を受信すると、表示画面上にそのメッセージの内容を表示する。また、この警告メッセージ情報受信時に、データ管理サーバ20は、アラーム音等を報知するようにしてもよい。
このことにより、管理対象人物の関係者は、その管理対象人物の予定外の行動を容易に把握することができ、管理対象人物が事故や事件に巻き込まれるのを未然に防ぐことが可能となる。
また、ここでは、データ管理サーバ20が移動経路上の装置IDを予め格納しておく構成としたが、以下のようにして、移動経路上の装置IDを検出するようにしてもよい。管理対象人物が目的地を個人情報入力装置10等を用いて入力し、データ管理サーバ20が、その目的地を示す情報と、その情報の入力元の個人情報入力装置10の装置ID(すなわち現在地)とを受信し、その目的地と現在地とから移動経路を検索する。データ管理サーバ20は、その検索した経路上に設置されている個人情報入力装置10の装置IDを図2に示すようなテーブルを参照して検出する。
【0055】
(目的地における身元確認動作)
また、個人認証システムは、児童などの管理対象人物の目的地において、その目的地の施設等への入場の許否を決定するようにしてもよい。
この場合、データ管理サーバ20の個人記録ファイルには、各管理対象人物がどの施設への入場を許可されているかがそれぞれ予め記録されている。
【0056】
以下、一例として、児童が目的地である学校に到着し、学校内の敷地へ入校する際の身元確認動作について説明する。
児童が目的地である学校に到着し、その学校の校門に設置されている個人情報入力装置10にバイオメトリクス情報等の個人情報を入力すると、その個人情報入力装置10は、入力された個人情報及び自装置の装置IDをデータ管理サーバ20に送信する。
データ管理サーバ20は、個人情報入力装置10から受信した個人情報と自身に予め格納されている個人情報との照合を行い、両者が一致すると、該当する管理対象人物の個人記録ファイルにおいてその学校への入場が許可されているか否かを判断する。許可されていれば、データ管理サーバ20は、校門の鍵を開錠する旨の情報をその校門に設置されている個人情報入力装置10に送信する。
個人情報入力装置10は、開錠する旨の情報を受信すると、校門を開門するように制御し、児童は校舎へ入場することが可能となる。
一方、照合の結果、一致しなかった場合、または入場を許可されていなかった場合には、データ管理サーバ20は、校門をそのまま閉門したまま、または警報を鳴動させるよう旨の情報を個人情報入力装置10に送信し、個人情報入力装置10は、その旨の情報に従って、警報の鳴動などを行う。
【0057】
このようにして、管理対象人物が目的地の個人情報入力装置10に個人情報を入力すると、データ管理サーバ20は、その管理対象人物が目的地に到着した旨を情報取得装置30に通知するだけでなく、その目的地への入場の許否についても判断するので、各施設への不審者の侵入を防止することが可能となる。
【0058】
さらに、校舎内の各部屋の出入口にも個人情報入力装置10を設置し、データ管理サーバ20は、同様に各部屋への入場の許否を判断するようにしてもよい。
【0059】
また、例えば、日曜日には全開放、夜は職員のみ等といったように時期に応じて、その入場の拒否を適時変更することも可能である。
【0060】
なお、以上、児童が校舎へ入場する場合について説明したが、他の人物が他の施設内に入場する場合にも適用可能であることは言うまでもない。
【0061】
<第2の実施の形態>
以下、第2の実施の形態について説明するが、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、管理対象人物を児童とし、個人情報入力装置10に入力される個人情報をその児童のバイオメトリクス情報とする。
【0062】
(通過/到着時刻の管理動作)
第1の実施の形態では、データ管理サーバ20は、移動経路上の各地点を通過した旨及び目的地に到着した旨の行動状況情報を、出発地点側及び目的地側の情報取得装置30に対して電子メール等で通知していた。
これに対し、本実施の形態では、データ管理サーバ20は、登下校時において、その行動状況情報に、児童が通学路上の各地点を通過する予定時刻と、それらの各地点を実際に通過した時刻とを含ませて、児童の保護者側及び学校側に通知する。
以下、個人認証システムによる、このような児童の登下校時の状況の通知動作について説明する。
【0063】
このような場合、データ管理サーバ20は、各管理対象人物が経路上の移動に要する時間を示す情報(以下、移動予定時間情報)を、各個人記録ファイルに予め格納している。
図4は、その移動予定時間情報の一例を示す図である。
図に示すように、データ管理サーバ20は、その移動予定時間情報として、各行動時の経路と、その経路上の各地点(出発地点及び目的地を含む)間の移動に要する予定時間とを格納する。
図では、管理対象人物が、装置ID「0001」→「0003」→「0011」→「0004」→「0022」→「0087」の順で、行動系路上に設置されている各個人情報入力装置10に個人情報が入力する例が示されている。
また、図には、管理対象人物が各端末間の移動する際に、それぞれ「1分」、「2分」、「3分」、「1分」、「2分」要し、出発地点から目的地まで合計9分要することが示されている。
【0064】
図5は、このような児童の登下校時の行動状況の通知動作の流れを示すフローチャートである。
まず、データ管理サーバ20は、児童の自宅などの出発地点に設置されている個人情報入力装置10から、バイオメトリクス情報、装置ID、及び時刻情報を受信すると(ステップS201)、そのバイオメトリクス情報の照合を行う(ステップS202)。
【0065】
データ管理サーバ20は、受信したバイオメトリクス情報と一致するバイオメトリクス情報を自身に格納していると判断すると(ステップS202/Yes)、該当する管理対象人物の個人記録ファイル内における前述の移動予定時間情報を参照し、経路上の各地点の通過予定時刻を計算する(ステップS203)。
【0066】
その後、データ管理サーバ20は、経路上の他の個人情報入力装置10から、バイオメトリクス情報、装置ID、及び時刻情報を受信し(ステップS204)、そのバイオメトリクス情報が自身に格納されているものと一致すると(ステップS205/Yes)、前述の計算済みの通過予定時刻と、実際の通過時刻とが示された行動状況情報を作成し(ステップS206)、出発地点側及び目的地側の情報取得装置30に対して電子メール等で送信する(ステップS207)。
データ管理サーバ20は、このステップS204〜S207の動作を、児童が目的地に到着するまで繰り返す。
このように、データ管理サーバ20は、経路上の各個人情報入力装置10から情報を受信するごとに、実際の通過時刻を書き込んで、児童の経路上の通過状況を示す情報作成し、出発地点側及び目的地側の情報取得装置30に送信する。
情報取得装置30は、その受信した行動状況情報を表示する。児童の家族や学校側等は、情報取得装置30に表示された前述の行動状況情報を閲覧して、児童が予定通り通学路上を移動しているか否かを確認する。
【0067】
図6は、この行動状況情報の一例を示す図である。
この例では、データ管理サーバ20は、出発地点の装置ID「0001」の個人情報入力装置10にバイオメトリクス情報が入力された時刻である「8時3分」を起点にして、前述の移動予定時間情報に基づいて、出発地点以外の個人情報入力装置10の設置位置の通過予定時刻を計算する。
例えば、図4に示す例では、装置ID「0001」の個人情報入力装置10から装置ID「0003」の個人情報入力装置10までに要する時間は「1分」であるので、装置ID「0003」の個人情報入力装置10の設置位置の通過予定時刻は「8時3分」の「1分」後である「8時4分」と計算される。
児童の家族は、図6に示すような情報を確認することによって、児童が順調に通学しているか否かを判断する。
【0068】
なお、データ管理サーバ20は、児童の保護者側(出発地点側)の情報取得装置30に行動状況情報を通知するだけでなく、学校等の目的地側の情報取得装置30にも同様に通知するようにしてもよい。例えば、データ管理サーバ20は、児童出発時に、目的地への到着予定時刻を示す情報を情報取得装置30に送信してもよい。
このとき、目的地側、例えば学校の職員等は、児童による登校の遅れを容易に確認することができるので、児童に事故や事件等のトラブルが発生した場合に迅速に対処することが可能となる。
【0069】
また、データ管理サーバ20は、前述の移動予定時間情報を個人記録ファイルに固定的に記録しておいてもよいし、児童が実際に移動に要した時間の平均値を計算し、個人記録ファイル内の移動予定時間情報を動的に書き換えるようにしてもよい。また、データ管理サーバ20は、その移動予定時間情報を、実際に移動に要した時間のうちの最新のものに動的に書き換えるようにしてもよい。
【0070】
また、前述した例では、データ管理サーバ20は、移動経路上の各地点を通過するごとに、出発地点側及び目的地側の情報取得装置30に行動状況情報を通知していたが、各地点を実際に通過または到着した時刻が予定時刻よりも一定時間以上遅れた場合に行動状況情報(または遅れが生じている旨の警告メッセージ)を情報取得装置30に送信するようにしてもよい。
【0071】
以上説明したように、データ管理サーバ20は、児童が実際に経路上の各地点を通過した時刻を、その予定通過時刻とともに、自宅側及び学校側の情報取得装置30に通知するので、児童側が特に連絡しない場合であっても、自宅側や学校側は、児童の詳細な行動状況を把握することが可能となる。
【0072】
<第3の実施の形態>
以下、第3の実施の形態について説明するが、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、管理対象人物を児童とする。
【0073】
(児童が複数の目的地へ移動する際の行動管理動作)
以上説明した実施の形態において、児童が1箇所の目的地へ移動する際の行動管理動作について説明した。
以下、児童が複数の目的地へ移動する際の行動管理動作について説明する。ここでは、一例として、児童が1度友人宅を訪問してから、その後塾に移動する場合の行動管理動作について説明する。
【0074】
前述したように、児童が1箇所の目的地へ移動する場合に、データ管理サーバ20は、経路上の各地点を通過したとき及び目的地へ到着したときに、出発地点側及び目的地側の情報取得装置30に、その旨及び通過時刻等を電子メール等で通知していた。
これに対し、児童が、自宅→友人宅→…→塾といったように、1以上の目的地を経由して最終の目的地へ移動する場合には、データ管理サーバ20は、出発地点側及び目的地側(すなわち自宅及び塾)だけではなく、経由する目的地(すなわち友人宅)の情報取得装置30にも、経路上の各地点を通過した旨及び目的地へ到着した旨を示す情報を電子メール等で通知する。
また、このとき、データ管理サーバ20は、経路上の各地点の通過予定時刻及び実際に通過した時刻、並びに他の目的地への到着予定時刻及び実際に到着した時刻を示す情報を、経由する目的地の情報取得装置30にも同様に電子メール等で通知する。
【0075】
このように、児童が1以上の他の目的地を経由して最終的な目的地へ移動する場合、出発地点側及び最終的な目的地側の情報取得装置30のみに児童の行動状況を通知するだけではなく、さらに、経由する目的地側(友人宅側)の情報取得装置30にもその行動状況を通知するので、児童の自宅側、友人宅側、及び塾側で児童の行動状況が確認でき、安心を得ることが可能となるとともに、児童に事件や事故が発生した場合に三者で迅速な対応が可能となる。
【0076】
<第4の実施の形態>
以下、第4の実施の形態について説明するが、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、管理対象人物を児童とし、個人情報入力装置10に入力される個人情報をその児童のバイオメトリクス情報とする。
【0077】
(人物の捜索動作)
本実施の形態では、前述した個人認証システムを行方不明者の捜索に利用する。
図7は、本実施の形態における個人認証システムの構成を示す図である。
図に示すように、本実施の形態における個人認証システムは、前述の第1乃至第3の実施の形態における構成に、さらに捜索機関端末40がネットワーク100に接続されて構成されている。
捜索機関端末40は、行方不明者を捜索する捜索機関(例えば警察)の職員等により操作される情報処理装置であって、例えば、携帯電話機、PHS、もしくはPDA等の移動通信端末、またはノートブック、タワーもしくはデスクトップ等の各型のPCであってもよい。
捜索機関の職員等は、その捜索機関端末40を用いて、行方不明者の行動内容を確認して、行方不明者の捜索を行う。
【0078】
図8は、その個人認証システムによる行方不明者の捜索動作の流れを示すフローチャートである。以下、図に沿って説明を進める。
【0079】
まず、行方不明者の関係者は、情報取得装置30等を用いて、捜索機関に行方不明者の捜索の届出を行う。
捜索機関は、その届出を受けると、捜索機関端末40を用いて、その行方不明者をデータ管理サーバ20に対して登録する。
データ管理サーバ20は、その登録要求を受信すると、該当する個人記録ファイルに「行方不明」である旨の情報を書き込む(ステップS301)。
【0080】
その後、データ管理サーバ20は、個人情報入力装置10から個人情報等を受信すると(ステップS302/Yes)、その受信した個人情報と、個人記録ファイル中の個人情報との照合を行い(ステップS303)、その一致した個人情報が、現在「行方不明」となっている人物のものか否かを判断する(ステップS304)。
【0081】
データ管理サーバ20は、その一致した個人情報が、現在「行方不明」となっている人物のものであると判断した場合(ステップS304/Yes)、その該当する個人記録ファイルから該当人物の個人データ(氏名、特徴等)を抽出する(ステップS305)。
さらに、データ管理サーバ20は、自身に格納されているデータベースを参照し、その個人情報の送信元の装置IDに対応付けられている住所を抽出する(ステップS306)。
データ管理サーバ20は、それらの抽出した個人データ及び住所等の各種情報を捜索機関端末40に送信する(ステップS307)。
捜索機関端末40が、その情報を受信すると、捜索機関は、その特徴及び住所等の情報を利用して、その行方不明者の捜索や身柄確保を行う。
【0082】
以上説明したようにして、捜索機関は、この個人認証システムを利用することにより、誘拐された行方不明者、迷子、高齢者等の捜索を容易に行うことが可能となる。
例えば、誘拐された被害者が、犯人の目を盗んで周囲の個人情報入力装置10に個人情報を入力することで、捜索機関は、その被害者の所在の特定が可能となる。
また、捜索機関は、行方不明者と年齢、身体的特徴が類似した不特定多数の人物に対して、個人情報入力装置10を用いた個人情報の入力を要請することで、行方不明者の所在の特定を行うこともできる。このとき、捜索機関は、この要請を拒否した人物を要注意人物としてその行動を確認することにより、行方不明者の早期発見を実現する可能性が高くなる。
【0083】
<第5の実施の形態>
以下、第5の実施の形態について説明する。
本実施の形態では、データ管理サーバ20の各個人記録ファイルにおいて、個人情報入力装置10に入力される個人情報の種類及び入力回数と、メッセージとを予め対応付けて格納しておくことで、個人情報入力装置10を用いてコミュニケーションを図ることができる。
【0084】
図9は、入力される個人情報とメッセージとの対応付けの一例を示す図である。
図に示す例では、個人情報として「右目の虹彩情報」を個人情報入力装置10に入力した場合は「友人宅に寄って帰ります」、「左目の虹彩情報」を入力した場合は「クラブで遅くなります」といったように、入力する個人情報の種別に応じて、それぞれ異なるメッセージが対応付けられている。
また、この図の例では、個人情報入力装置10に設けられているセンサに手のひらで連続3回触れた場合は「塾に直行します」、手のひらで連続5回触れた場合は「遊んで帰ります」といったように、個人情報の入力回数に応じて、それぞれ異なるメッセージが対応付けられている。
【0085】
図10は、データ管理サーバ20による、前述のメッセージの送信動作の流れを示すフローチャートである。以下、図に沿って、このメッセージの送信動作について説明する。
まず、データ管理サーバ20は、個人情報入力装置10から個人情報と該当する装置IDとを受信すると(ステップS401/Yes)、その受信した個人情報と、個人記録ファイル中の個人情報との照合を行い(ステップS402)、その一致した個人情報の種別及び回数が、個人記録ファイル中でメッセージに対応付けられているか否かを判断する(ステップS403)。
【0086】
データ管理サーバ20は、個人記録ファイル中に該当するメッセージが対応付けられていると判断した場合(ステップS403/Yes)、そのメッセージを抽出し(ステップS404)、その抽出したメッセージを、予め設定されている送信先の情報取得装置30に対して送信する(ステップS405)。
このようにして、個人情報入力装置10にバイオメトリクス情報等の個人情報を入力することにより、予め設定された送信先の情報取得装置30にメッセージを送ることができるので、外出先等で携帯電話等の通信機器を携帯していない場合であっても、容易に相手先とコミュニケーションをとることが可能となる。例えば、学校では生徒が携帯電話の携帯を認めていない場合が多いので、特にその有用性が高い。
【0087】
なお、本実施の形態では、データ管理サーバ20は、個人情報に対応したメッセージ抽出後に、そのまま送信先にそのメッセージを送信していたが、一旦データ管理サーバ20内に蓄積しておき、該当する情報取得装置30から取得要求を受信すると、その取得要求元が送信先となっているメッセージを抽出してその情報取得装置30に返信するようにしてもよい。
また、入力する個人情報の種別及び回数に応じて、メッセージの送信先が異なるようにしてもよい。この場合、個人情報の入力者は、複数の送信先にメッセージを送ることができる。
【0088】
さらに、データ管理サーバ20は、個人情報に基づいて抽出したメッセージ中に、管理対象人物の移動目的地が含まれていると判断すると、その目的地と、装置IDから検出される管理対象人物の現在地とから、管理対象人物の移動経路を検索することができる。
この場合、前述したように、管理対象人物が移動経路を外れて行動したときに情報取得装置30に警告メッセージ情報を送信することにより、管理対象人物の関係者は、管理対象人物の予定外の行動を容易に把握することが可能となる。
【0089】
<第6の実施の形態>
以下、本実施の形態では、管理対象人物を、高齢者または病人等の介護が必要な人物とし、個人情報入力装置10に入力される個人情報を、好ましくはその人物のバイオメトリクス情報とする。
【0090】
本実施の形態では、データ管理事業者は、個人情報入力装置10をその管理対象人物の生活圏内に設置する。ここでは、一例として、管理対象人物の自宅のトイレ及びベッドの近傍等に設置する。例えば、トイレ及びベッドの周囲に、虹彩の読み取り機能を備えた個人情報入力装置10を設置してもよいし、トイレのドアノブに指紋の読み取り機能を備えた個人情報入力装置10を設置してもよい。
【0091】
例えば、管理対象人物は、起床すると、ベッドに備え付けられた個人情報入力装置10に個人情報を入力し、個人情報入力装置10はその入力された個人情報をデータ管理サーバ20に送信する。
データ管理サーバ20は、その個人情報入力装置10から受信した個人情報と、予め各個人記録ファイルに格納されている個人情報とを照合し、その受信した個人情報と一致するものが個人記録ファイルに記録されていた場合、その個人情報の入力時刻と入力された個人情報入力装置10の装置IDとを、該当する人物の個人記録ファイルに記録していく。
その後、管理対象人物はトイレに向かい、そのトイレに備え付けられた個人情報入力装置10に個人情報を同様に入力する。
このように、個人情報の入力が繰り返されるごとに、データ管理サーバ20は、該当する人物の個人記録ファイルに、その個人情報の入力時刻及び装置IDを書き込み、個人情報の入力履歴を作成していく。
【0092】
その管理対象人物の家族等は、情報取得装置30を用いてデータ管理サーバ20に問い合わせることで、その管理対象人物による個人情報の入力履歴をデータ管理サーバ20から取得する。
これら個人情報の入力が行われている間は、その管理対象人物の生存及び安全を確認することができる。
【0093】
本実施の形態における個人認証システムを単身赴任者や一人住まいの人に対して適用することも可能である。このときも、同様にその管理対象人物の安全を容易に確認することができる。
【0094】
<第7の実施の形態>
本実施の形態では、管理対象人物を、第6の実施の形態と同様に高齢者または病人等の介護が必要な人物とし、個人情報入力装置10に入力される個人情報を、好ましくはその人物のバイオメトリクス情報とする。
本実施の形態では、個人認証システムは、その管理対象人物に、急病、緊急の事態、援助が必要な困難な事態が発生した場合、第三者からの援助を速やかに要請するためのものである。以下、このときの個人認証システムによる動作の説明を進める。
なお、個人情報入力装置10は、例えば第6の実施の形態と同様に、ベッド及びトイレの周囲等に設けるようにしてもよい。
【0095】
管理対象人物は、急病、緊急の事態、困難な事態が発生した場合、個人情報入力装置10に個人情報を入力する。好適には、この個人情報をバイオメトリクス情報(例えば、指等の静脈パターン)とし、この場合、特に管理対象人物は容易かつ速やかに個人情報を入力することができる。
個人情報入力装置10は、その入力された個人情報と、自装置の装置IDと、現在時刻情報とをデータ管理サーバ20に送信する。
【0096】
データ管理サーバ20は、個人情報入力装置10から受信した個人情報と、予め各個人記録ファイルに格納されている個人情報とを照合し、その受信した個人情報と一致するものが個人記録ファイルに記録されていた場合、その個人記録ファイルに、その個人情報の入力時期、装置ID等を書き込む。また、このとき、データ管理サーバ20は受信した個人情報自体及びその個人情報の種別等を書き込むようにしてもよい。
ここで、データ管理サーバ20は、その個人情報の受信により、この個人情報に該当する管理対象人物に、その装置IDにより特定される場所において緊急事態が発生した旨を認識する。データ管理サーバ20は、その緊急事態が発生した旨の情報を、救急隊、警察、地域の保健婦、ケアワーカー等の各関係機関に設置されている情報取得装置30に電子メール等で送信する。
また、このとき、各関係機関への通知方法としては、電子メールの他に、自動音声システムによる電話連絡、当直職員へのアラーム連絡等がある。
その後、その各関係機関の職員等は、管理対象人物の自宅を訪問する等して、状況を確認するとともに必要な援助を行う。
【0097】
以上説明したように、管理対象人物は、緊急事態が発生した場合、個人情報を個人情報入力装置10に入力することで、データ管理サーバ20は、その緊急事態が発生した人物及び場所を特定でき、その内容を各関係機関に通知するので、その発生した緊急事態に対して迅速に対処することが可能となる。
なお、好適には、緊急事態が発生した旨を示す個人情報の種別等を予め設定しておく。この場合、他の実施の形態における人物の行動管理機能との併用が可能となる。
【0098】
<第8の実施の形態>
本実施の形態では、管理対象人物を、第6の実施の形態と同様に高齢者または病人等の介護が必要な人物とし、個人情報入力装置10に入力される個人情報を、好ましくはその人物のバイオメトリクス情報とする。
本実施の形態では、データ管理サーバ20は、長時間、個人情報の入力がない場合、その管理対象人物に異常が発生したと判断し、その旨を予め設定されている送信先の情報取得装置30に電子メール等で送信する。
以下、本実施の形態における個人認証システムによる動作について説明を進める。
【0099】
第6の実施の形態と同様に、データ管理サーバ20は、個人情報入力装置10からの各種情報受信時に照合を行い、該当する個人記録ファイルに書き込んでいく。
データ管理サーバ20は、この行動履歴の作成動作において、ある管理対象人物からの個人情報の入力がなくなってから、予め設定された時間以上経過したか否かを判断する。
このとき、データ管理サーバ20は、その設定時間以上経過していないと判断した場合には、そのまま行動履歴への書き込み動作を継続する。
一方、データ管理サーバ20は、その設定時間以上経過したと判断した場合には、前回受信した個人情報から特定した管理対象人物に、何らかの異常が発生したと認識する。データ管理サーバ20は、その緊急事態が発生した旨の情報を、救急隊、警察、地域の保健婦、ケアワーカー等の各関係機関に設置されている情報取得装置30に電子メール等で送信する。
また、このとき、各関係機関への通知方法としては、電子メールの他に、自動音声システムによる電話連絡、当直職員へのアラーム連絡等がある。
その後、その各関係機関の職員等は、管理対象人物の自宅を訪問する等して、状況を確認するとともに必要な援助を行う。
【0100】
以上説明したように、データ管理サーバ20は、一定期間以上、個人情報の入力がない管理対象人物に緊急事態が発生したと判断し、前述の各関係機関にその旨を通知するので、その各関係機関等はその発生した緊急事態に対して迅速に対処することが可能となる。
【0101】
<第9の実施の形態>
本実施の形態では、管理対象人物を、第6の実施の形態と同様に高齢者または病人等の介護が必要な人物とし、個人情報入力装置10に入力される個人情報を、好ましくはその人物のバイオメトリクス情報とする。
本実施の形態では、データ管理サーバ20は、短時間に複数回の個人情報が入力されたときに、管理対象人物に異常が発生したと判断し、その旨を電子メール等で予め設定されている送信先の情報取得装置30に送信する。
【0102】
同一の管理対象人物が個人情報を複数回入力する場合、少なくとも数十秒から数分の入力間隔があるのが一般的である。例えば、データ管理サーバ20は、同一の管理対象人物から、5秒ごとに連続して10回以上の個人情報を受信した場合、送信元(個人情報入力装置10または管理対象人物)に何らかの異常が発生したことは明らかである。
このことから、データ管理サーバ20は、個人情報入力装置10からの各種情報受信時に照合を行い、該当する個人記録ファイルに書き込んでいったとき、同一の管理対象人物から一定期間に予め設定された回数以上の個人情報の受信があった場合、または同一の管理対象人物から個人情報の所定間隔内の受信が所定回数以上継続した場合、その管理対象人物または送信元の個人情報入力装置10に異常が発生したと判断する。
このとき、データ管理サーバ20は、救急隊、警察、地域の保健婦、ケアワーカー、または個人情報入力装置10の保守担当の職員等の各関係機関または各会社に設置されている情報取得装置30に、異常が発生した旨の情報を送信してアラーム音等を鳴動させて通知する。
【0103】
以上説明したように、データ管理サーバ20は、同一管理対象人物から短時間で所定回数以上の個人情報の入力があった場合、その管理対象人物または送信元の個人情報入力装置10に異常が発生したと判断し、前述の各関係機関にその旨を通知するので、その各関係機関等はその発生した異常事態に対して迅速に対処することが可能となる。
【0104】
<第10の実施の形態>
本実施の形態では、管理対象人物を、高齢者または病人等の介護を受ける受益者と、その介護サービスを実際に提供する介護サービス提供者とし、個人情報入力装置10に入力される個人情報を、好ましくはその人物のバイオメトリクス情報とする。また、個人情報入力装置10はその受益者の自宅に設置されているものとする。
本実施の形態では、データ管理サーバ20は、その受益者及び介護サービス提供者からの個人情報及び現在時刻情報等に基づいて、その介護サービス提供者による介護サービスの開始時期及び終了時期を確定することにより、介護サービス提供者側による介護費用の不正請求等を抑止するものとする。
以下、本実施の形態における個人認証システムによる動作の説明を進める。
【0105】
本実施の形態において、データ管理サーバ20は、受益者及び介護サービス提供者の個人情報を各個人記録ファイルに予め格納している。
このとき、データ管理サーバ20は、その受益者の個人情報と、その受益者の介護を担当する介護サービス提供者の個人情報とを対応付けて格納する。
また、このとき、データ管理サーバ20は、その受益者の個人情報に対して、その受益者に介護サービスを提供する事業者に勤務する全従業員の個人情報を対応付けて格納するようにしてもよい。
【0106】
また、データ管理サーバ20は、各受益者の介護サービスの利用履歴を格納する。この介護サービスの利用履歴には、その介護サービスの開始時期、終了時期、及びその介護を担当した介護サービス提供者がそれぞれ示されている。
【0107】
図11は、本実施の形態における個人認証システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。以下、図に沿って、説明を進める。
【0108】
まず、介護サービス提供者が受益者の自宅を訪問する。
介護サービス提供者が介護サービスを開始するとき、受益者は自身の個人情報を個人情報入力装置10に入力し、個人情報入力装置10はその入力された個人情報と、現在の時刻情報と、自装置の装置IDとをデータ管理サーバ20に送信する(ステップS501)。
続けて、介護サービス提供者は自身の個人情報を個人情報入力装置10に入力し、個人情報入力装置10はその入力された個人情報と、現在の時刻情報と、自装置の装置IDとをデータ管理サーバ20に送信する(ステップS502)。
【0109】
ここで、データ管理サーバ20は、それぞれ受信した受益者及び介護サービス提供者の個人情報の照合を行い、両者の個人情報が互いに対応付けられ、かつ所定時間内で両者の個人情報を受信したか否かを判断する(ステップS503)。
データ管理サーバ20は、所定時間内で受信した受益者及び介護サービス提供者の個人情報が、互いに対応付けられていると判断した場合(ステップS503/Yes)、ステップS502で受信した時刻情報を、介護サービスの開始時期として、前述した受益者の介護サービスの利用履歴にその担当した介護サービス提供者名等とともに書き込む(ステップS504)。
【0110】
介護サービス提供者によるサービス提供が終了すると、同様に、受益者は自身の個人情報を個人情報入力装置10に入力し、個人情報入力装置10はその入力された個人情報と、現在の時刻情報と、自装置の装置IDとをデータ管理サーバ20に送信する(ステップS505)。
続けて、介護サービス提供者は自身の個人情報を個人情報入力装置10に入力し、個人情報入力装置10はその入力された個人情報と、現在の時刻情報と、自装置の装置IDとをデータ管理サーバ20に送信する(ステップS506)。
【0111】
データ管理サーバ20は、同様に、それぞれ受信した受益者及び介護サービス提供者の個人情報の照合を行い、両者の個人情報が互いに対応付けられ、かつ所定時間内で両者の個人情報を受信したか否かを判断する(ステップS507)。
データ管理サーバ20は、所定時間内で受信した受益者及び介護サービス提供者の個人情報が互いに対応付けられていると判断した場合(ステップS507/Yes)、ステップS506で受信した時刻情報を、介護サービスの終了時期として、前述した受益者の介護サービスの利用履歴にその担当した介護サービス提供者名等とともに書き込む(ステップS508)。
【0112】
このようにして、受益者及び介護サービス提供者の双方から個人情報が入力されたときに、データ管理サーバ20は、介護サービスの開始及び終了の時期と認識して介護サービスの利用履歴を作成するので、介護サービス提供者の不正を防止することが可能となる。
すなわち、データ管理時業者側は、介護サービスの開始及び終了の際に、介護サービス提供者からだけではなく受益者からも確認をとり、介護料を支払う保険団体等からの請求に応じて介護サービスの利用履歴を提供するので、介護サービス提供者側から提供される介護サービスの時間及び回数の改竄、並びに内容の不正を防止することができる。
【0113】
また、データ管理サーバ20は、その介護サービスの開始及び終了時期から、全介護事業者による介護サービスの平均実施時間と、各介護事業者または各介護サービス提供者による介護サービスの平均実施時間とを算出し、その全体の平均実施時間から一定値以上かけ離れた平均値(特に一定値以上長い介護時間)を異常値と判定してもよい。
このとき、介護料を支払う保険団体等は、異常値の介護事業者または介護サービス提供者に対して重点的に不正請求の調査することによって、介護サービス提供時の不正を効率よく把握することができる。
さらに、保険団体等は、例えば全体の平均実施時間に比べて短い平均実施時間の介護事業者または介護サービス提供者の優良業者と判断し、今後優先的に選別するようにしてもよい。一方、保険団体等は、前述の異常値の介護事業者または介護サービス提供者に対しては勧告等を行うことにより、受益者に対してよりよい介護サービスを提供することが可能となる。
【0114】
以上、本実施の形態では、個人認証システムを介護サービスの分野に適用させる場合について説明したが、他の分野のサービスに適用させることもできる。例えば、サービスの提供側を、ベビーシッター、PC等の機器の修理・メンテナンス、家庭教師としてもよく、この場合、受益者をそれぞれ子供、機器の保有者、生徒としてもよい。
これらの場合も介護サービスの場合と同様に、データ管理サーバ20は、サービス提供側と受益者側との双方からの個人情報の入力を確認したときに、それらのサービスの開始または終了を自身に記録するので、サービス提供者側から提供されるサービスの時間及び回数の改竄、並びに内容の不正を防止することができる。
【0115】
<第11の実施の形態>
本実施の形態では、個人認証システムを人物の年齢確認に利用する。
以下、本実施の形態における個人認証システムによる年齢確認動作について説明する。
【0116】
本実施の形態では、データ管理サーバ20は、各管理対象人物の年齢データ(生年月日の情報を含むとしてよい)をその人物の個人情報と対応付けて、各個人記録ファイルに予め格納する。
また、本実施の形態では、個人情報入力装置10と情報取得装置30とが一体的に構成される。すなわち、本実施の形態における個人情報入力装置10は、データ管理サーバ20から情報を取得し、表示する機能を備える。例えば、この個人情報入力装置10は、年齢の確認を要する施設に設置される。
【0117】
例えば、映画館等、年齢に応じて利用料金が異なる施設に個人情報入力装置10が設置されている場合、管理対象人物は、その施設に入場するとき、自身の個人情報をその個人情報入力装置10に入力する。個人情報入力装置10は、その入力された個人情報をデータ管理サーバ20に送信して、年齢データの取得を請求する。
データ管理サーバ20は、その個人情報を受信すると、その受信した個人情報と一致するものを個人記録ファイルから抽出し、その抽出した個人情報と対応付けられている年齢データをさらに抽出する。データ管理サーバ20は、その抽出した年齢データをその請求元の個人情報入力装置10に送信する。
個人情報入力装置10はデータ管理サーバ20から受信した年齢データを表示し、前述の施設の従業員は、その表示された年齢を確認し、その確認した年齢に応じた利用料金を、その施設を利用する管理対象人物に対して請求する。
【0118】
以上のようにして、前述のような施設の従業員等は、利用者(管理対象人物)の年齢を確認できるので、その利用者の年齢に応じてサービスの提供またはその利用料金の請求を容易に行うことが可能となる。
【0119】
さらに、本実施の形態は、例えば以下の状況において適用可能である。
1)交通機関の小児・大人料金の判定
2)入場料またはサービス利用料金の小・中・高校生、大学生、大人、高齢者の区分判定(例:理容室の料金体系、ブッフェスタイルレストランの料金体系など、酒や煙草の自動販売機、年齢制限のある映画、出版物、インターネットのページ閲覧)
3)年齢による入場制限のある場合(例:深夜のカラオケボックス、映画館、漫画喫茶、インターネットカフェ、お酒を飲ませる店など)
4)補導時の本人確認、年齢確認
5)誕生日、誕生月などにサービス(無料、半額など)を提供などしている場合の確認
【0120】
<第12の実施の形態>
本実施の形態では、個人認証システムは、保険証の代わりに、病院を利用するための身分証明に使用される。以下、本実施の形態における個人認証システムの構成及び動作の説明を進める。
【0121】
本実施の形態では、データ管理サーバ20は、各管理対象人物の個人情報及び身分証明に必要な情報(以下、身分証明情報)を互いに対応付けて、各個人記録ファイルに格納している。
また、本実施の形態では、個人情報入力装置10及び情報取得装置30は、病院に設置される。
【0122】
図12は、この本実施の形態における個人認証システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。以下、図に沿って説明を進める。
【0123】
まず、管理対象人物は、病院等の医療施設を訪れ、その医療施設の受付窓口等に設置されている個人情報入力装置10に自身の個人情報を入力する。その個人情報入力装置10はその入力された個人情報と、現在の時刻情報と、自装置の装置IDとをデータ管理サーバ20に送信する(ステップS601)。
【0124】
また、医療施設の職員等は、情報取得装置30を用いて、管理対象人物の保険加入状況の要求する旨の情報をデータ管理サーバ20に送信する(ステップS602)。
【0125】
データ管理サーバ20は、個人情報入力装置10から前述の入力された個人情報を受信すると、この受信した個人情報と、個人記録ファイルに格納されている個人情報との照合を行う(ステップS603)。
【0126】
データ管理サーバ20は、前述の受信した個人情報と、個人記録ファイルに格納されている個人情報とが一致したと判断した場合(ステップS603/Yes)、前述の受信した個人情報と、装置IDと、個人情報が入力された時刻情報とを、その一致した個人情報が格納されていた個人記録ファイルに書き込むとともに(ステップS604)、その個人記録ファイルに書き込まれている保険者番号等の保険証の基本データを抽出する(ステップS605)。
【0127】
次に、データ管理サーバ20は、管理対象人物の身分が証明された旨の回答データを作成し(ステップS606)、送信先に指定されていた情報取得装置30に送信する(ステップS607)。
この回答データには、前述の抽出した保険証の基本データが含まれていてもよい。
一方、照合の結果、不一致であった場合(ステップS603/No)、データ管理サーバ20は、その管理対象人物が特定できない旨のメッセージを情報取得装置30に送信する。
【0128】
情報取得装置30は、その回答データの内容を表示し、医療施設側は、その表示された保険加入の可否、保険者番号等を確認して、管理対象人物の診療の条件等を検討する。
【0129】
以上説明したように、本実施の形態では、データ管理サーバ20は、管理対象人物により入力された個人情報の照合を行い、その照合結果とともに、保険者番号等を医療施設側に通知するので、保険証の複数人による不正使用を阻止することが可能となる。
また、1つの保険証を家族等、複数人で利用する場合、データ管理サーバ20における個人記録ファイルに、その保険証を利用可能な家族の情報を関連付けしておけばよい。
【0130】
なお、本実施の形態では、個人認証システムによる、管理対象人物が医療施設を訪れたときの身分証明動作について説明したが、管理対象人物が他の施設を訪れたときにも適用できることは言うまでもない。
このとき、データ管理サーバ20は、管理対象人物の個人情報と身分証明に必要な情報とを互いに対応付けて格納する。
また、この場合、前述の回答データには、例えば、「○○さんであることが証明されました」等の管理対象人物の身分が証明された旨のメッセージとともに、その管理対象人物の証明書番号、利用するためのパスワード等の各情報、並びに利用可能状況を知らせる信号等が含まれる。
前述の施設の従業員等は、その回答データの内容に応じて、管理対象人物の利用料金等を決定し、サービス等を提供する。
このように、本実施の形態によれば、管理対象人物の個人情報を個人情報入力装置10に入力すると、データ管理サーバ20は、その管理対象人物の身分を証明する回答データを情報取得装置30に送信するので、管理対象人物は、保険証を持参していなくても自身の身分証明を迅速に得ることができ、その身分証明に応じたサービスを容易に利用することが可能となる。
【0131】
<第13の実施の形態>
本実施の形態においては、管理対象人物は、図書館からの本の貸し出しを利用する者である。また、個人情報入力装置10及び情報取得装置30はその図書館に設置されるものとする。
図13は、この本実施の形態における個人認証システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。以下、図に沿って説明を進める。
【0132】
管理対象人物は図書館を訪れ、その図書館の貸出受付窓口等で個人情報を個人情報入力装置10に入力する。個人情報入力装置10は、その入力された個人情報と、装置IDと、現在時刻情報とをデータ管理サーバ20に送信する(ステップS701)。
【0133】
データ管理サーバ20は、個人情報の照合を行い(ステップS702)、受信した個人情報が、個人記録ファイルに記録されているものと一致した場合(ステップS702/Yes)、その管理対象人物を特定する。
また、データ管理サーバ20は、前述の受信した個人情報と、装置IDと、個人情報が入力された時刻情報とを、その一致した個人情報が格納されていた個人記録ファイルに書き込む(ステップS703)。
【0134】
次に、データ管理サーバ20は、その特定した管理対象人物の個人記録ファイルを参照して、その管理対象人物に対して貸し出し可能であるか否かを判断し(ステップS704)、その本の貸し出しの可否の情報を情報取得装置30に送信する(ステップS705)。
なお、受信した個人情報と個人記録ファイル内の個人情報と一致しなかった場合(ステップS702/No)には、ステップS705において、データ管理サーバ20は、貸し出しが不可である旨の情報を情報取得装置30に送信する。
【0135】
情報取得装置30は、その貸し出しの可否を表示し、図書館側は、その表示内容を確認して、管理対象人物への貸し出し作業を行う。
【0136】
以上説明したように、本実施の形態では、データ管理サーバ20は、管理対象人物により入力された個人情報の照合を行い、本の貸し出しの可否を図書館側に通知するので、他人へのなりすましによる不正な借り出しを防止することが可能となる。また、管理対象人物は、図書貸し出しに必要な図書カード等を持参しなくてもその貸し出しサービスを利用することができる。
【0137】
なお、データ管理サーバ20は、本の貸し出しを管理する機能も備えているとしてもよく、この場合、個人情報が一致した管理対象人物の貸し出し利用状況を示す情報を情報取得装置30に送信するようにしてもよい。
【0138】
また、本には防犯用のICタグ等の電子媒体が取り付けられているようにしてもよい。情報取得装置30は、貸し出し可能な旨の情報をデータ管理サーバ20から受信すると、本に取り付けられている電子媒体に貸出許可情報を入力する。
また、図書館の出入口にはセンサが設置されており、貸出許可情報が入力されていない電子媒体が図書館の出入口を通過した場合、図書館に設置された報知器が不正に持ち出した旨の警報を鳴動する。
このことにより、貸出作業を行っていない本の無断持ち出しを抑止することが可能となる。また、この方式を用いた場合、本を借り出す管理対象人物本人が情報取得装置30を操作すればよいので、図書館側の職員の削減が可能となる。
【0139】
なお、本実施の形態における個人認証システムは、本に限らず他の物品の貸し出しに適用することもでき、また物品の販売等にも適用することが可能である。
【0140】
<第14の実施の形態>
本実施の形態において、管理対象人物は、集会場等の利用施設の利用を希望するものとする。
図14は、本実施の形態における個人認証システムの構成を示す図である。
図に示すように、本実施の形態における個人認証システムは、前述した個人情報入力装置10及びデータ管理サーバ20に加え、さらに施錠装置50がネットワーク100に接続されて構成されている。
この施錠装置50は、前述の利用施設の入口に設けられている鍵の施錠及び開錠をし、その利用施設への入場を制限する。
また、個人情報入力装置10は、その利用施設の入口に設置される。管理対象人物は、自身の個人情報を個人情報入力装置10に入力し、その個人情報がデータ管理サーバ20に予め登録されていれば、前述の施錠装置50がその利用施設の入口の鍵を開錠する。
以下、本実施の形態における個人認証システムの動作について説明する。
【0141】
図15は、この本実施の形態における個人認証システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。以下、図に沿って、説明を進める。
【0142】
まず、管理対象人物は、図示しないPC、携帯電話機等の端末を用いて、利用を希望する利用施設及びその利用時期を示す情報をデータ管理サーバ20に送信して、自身の個人記録ファイルに登録する(ステップS801)。
【0143】
その後、管理対象人物は利用施設を訪れ、その利用施設に入場する前に、その入口に設置されている個人情報入力装置10に自身の個人情報を入力する。個人情報入力装置10は、その入力された個人情報と、装置IDと、現在時刻情報とをデータ管理サーバ20に送信する(ステップS802)。
【0144】
データ管理サーバ20は、個人情報の照合を行い(ステップS803)、受信した個人情報が、個人記録ファイルに記録されているものと一致した場合(ステップS803/Yes)、その管理対象人物を特定する。
また、データ管理サーバ20は、前述の受信した個人情報と、装置IDと、個人情報が入力された時刻情報とを、その一致した個人情報が格納されていた個人記録ファイルに書き込む(ステップS804)。
【0145】
次に、データ管理サーバ20は、利用施設の入口の鍵の開錠を許可する旨の情報を前述の施錠装置50に送信する(ステップS805)。
【0146】
施錠装置50は、その開錠を許可する旨の情報を受信すると、利用施設の入口の鍵を開錠し(ステップS806)、管理対象人物の入場を許可する。
【0147】
一定時間経過後、データ管理サーバ20は、その利用施設の入口の鍵の施錠を要求する旨の情報を施錠装置50に送信し(ステップS807)、施錠装置50は、その要求に応じて、入口の鍵を施錠する(ステップS808)。
【0148】
以上説明したように、本実施の形態では、データ管理サーバ20は、管理対象人物により入力された個人情報の照合を行い、利用施設の鍵の開錠の許可情報を、その利用施設の入口の入場を制限する施錠装置50に送信するので、他人へのなりすましによる利用施設への不正な入場を防止することが可能となる。
また、前述した利用施設の入口の他に、管理対象人物の自宅やマンションの入口に適用することもできる。
【0149】
<第15の実施の形態>
本実施の形態において、管理対象人物は、鉄道、バスまたは航空機等の交通機関の利用を希望するものとする。
個人情報入力装置10は、その各交通機関における輸送車両(バス、電車等)の入口または改札口等に設置される。
その管理対象人物は、自身の個人情報を個人情報入力装置10に入力し、その個人情報がデータ管理サーバ20に予め登録されていれば、個人記録ファイルに書き込まれている利用条件で、その交通機関の利用が可能となる。例えば、この利用区間、利用期間等の交通機関の利用条件は、管理対象人物が予め交通機関側に支払っておいた利用料金に応じて決められる。
以下、本実施の形態における個人認証システムの動作について説明する。
【0150】
また、データ管理サーバ20は、管理対象人物が利用する交通手段に対する利用条件を、各個人記録ファイルに格納している。例えば、この利用条件には、各管理対象人物の定期券または航空券の内容等が含まれる。
さらに本実施の形態では、データ管理サーバ20は、各個人情報入力装置10の装置IDと、その設置位置と、その各端末が設置されている交通手段の種別とを示す情報との対応を示すテーブルを格納する。
図16は、このテーブルの一例を示す図である。
図に示す例では、データ管理サーバ20は、各個人情報入力装置10の端末IDと、その設置位置の住所と、その端末が設置されている交通機関の種別と、その端末が設置されている施設や交通手段(駅、停留所、空港、バス自体)とを互いに対応付けて格納している。
【0151】
図17は、この本実施の形態における個人認証システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。以下、図に沿って、説明を進める。
【0152】
まず、管理対象人物は、鉄道やバス等の交通手段を利用する前に、例えばその管理対象人物の自宅に設置されている個人情報入力装置10を用いて自身の個人情報を入力すると、個人情報入力装置10は、その入力された個人情報と、装置IDと、現在時刻情報とをデータ管理サーバ20に送信する(ステップS901)。
【0153】
データ管理サーバ20は、個人情報の照合を行い(ステップS902)、受信した個人情報が、個人記録ファイルに記録されているものと一致した場合(ステップS902/Yes)、その管理対象人物を特定する。
また、データ管理サーバ20は、前述の受信した個人情報と、装置IDと、個人情報が入力された時刻情報とを、その一致した個人情報が格納されていた個人記録ファイルに書き込む(ステップS903)。
【0154】
その後、管理対象人物は、駅や停留所等に移動し、交通手段を利用する。
管理対象人物は、その利用する交通手段の乗車口や改札口等に設置されている個人情報入力装置10に、自身の個人情報を入力すると、個人情報入力装置10は、その入力された個人情報と、装置IDと、現在時刻情報とをデータ管理サーバ20に送信する(ステップS904)。
このとき、個人情報入力装置10は、運行中のバス等、その位置が1箇所に固定されないものに設置されている場合、GPS等を利用して取得した個人情報入力時の位置情報もデータ管理サーバ20に送信する。
【0155】
データ管理サーバ20は、個人情報の照合を行い(ステップS905)、受信した個人情報が、個人記録ファイルに記録されているものと一致した場合(ステップS905/Yes)、その管理対象人物を特定する。
また、データ管理サーバ20は、前述の受信した個人情報と、装置IDと、個人情報が入力された時刻情報とを、その一致した個人情報が格納されていた個人記録ファイルに書き込む(ステップS906)。
このとき、データ管理サーバ20は、個人情報が入力された位置情報を受信していれば、同様にその位置情報を個人記録ファイルに書き込む。
【0156】
さらに、データ管理サーバ20は、個人記録ファイル内の交通手段の種別及び利用区間と、装置IDにより特定される位置(またはGPS等による位置情報)とから、その管理対象人物が利用を希望する交通手段を利用可能か否かを判断し(ステップS907)、その判断結果を示す情報を予め指定された情報取得装置30に送信する(ステップS908)。
【0157】
情報取得装置30は、その交通手段の利用可否の情報をデータ管理サーバ20から受信すると、その可否を表示する(ステップS909)。
交通機関の職員は、その情報取得装置30の表示内容に基づいて、管理対象人物の利用の可否を決定する。
【0158】
なお、情報取得装置30が、電車や航空機等の自動改札と連動していてもよい。この場合、情報取得装置30は、データ管理サーバ20からの判断結果をその自動改札に送信する。自動改札は、利用可能の判断結果を受信すると、そのまま管理対象人物の乗車を許可し、利用拒否の判断結果を受信すると、ゲートを閉扉する等して乗車を拒否する。
【0159】
また、個人認証システムは、交通手段降車時においても、乗車時と同様の動作(ステップS904〜S909)を行う。
【0160】
また、データ管理サーバ20は、管理対象人物の交通機関の利用履歴を個人記録ファイルに書き込むごとに、または履歴閲覧の要求があった場合に、その書き込んだ内容を管理対象人物の家族等が操作する情報取得装置30に対して電子メール等で送信するようにしてもよい。
この場合、その管理対象人物の家族等は、各管理対象人物の行動を容易に管理することが可能となる。
【0161】
以上説明したように、本実施の形態によれば、管理対象人物が交通手段を利用するとき、データ管理サーバ20は、受信した個人情報に基づいて、管理対象人物の交通手段の利用の可否を判断し、その判断結果を交通機関側に提供するので、交通機関側は、定期の偽造、無賃乗車等の不正乗車を防止することが可能となる。また、管理対象人物は、定期券等を持参することなく、交通手段に乗車することができる。
また、不審者や犯罪者等の個人情報と、交通手段の利用許否の情報とを予めデータ管理サーバ20に格納させておくことにより、不審者や犯罪者による移動及び逃走の抑止、ならびに摘出が可能となる。
【0162】
<実施の形態のまとめ>
また、上記の実施の形態では、管理対象人物は、個人情報の一例としてバイオメトリクス情報を個人情報入力装置10に入力していたが、その個人情報の入力方法は他のものであってもよい。
例えば、パスワード等を個人情報として個人情報入力装置10に入力してもよいし、その他、氏名、住所、学校名、身分情報等を組み合わせて個人情報として入力するようにしてもよい。
また、ICカード等の記録媒体を個人情報入力装置10に接触させてその記録媒体内の個人情報を入力してもよい。また、管理対象人物はICタグ等を携帯し、その個人情報入力装置10付近を通過する際に無線で自動的に個人情報を個人情報入力装置10に入力するようにしてもよい。
【0163】
なお、個人情報入力装置10の設置位置としては、公共性の高い場所であってもよく、具体的には、信号機、郵便ポスト、公衆電話、公共機関(学校等)の施設の入口、バス停、病院、公園入口、電信柱、街灯、金融機関の入口等である。
また、個人情報入力装置10は、通過者の多い場所に設置してもよく、具体的には、鉄道等の交通機関の改札口、交通手段の乗降口、駅ビル、百貨店、スーパーマーケット等の商業施設の入口、マンションの入口等である。
さらには、街頭の壁、電信柱、建物に取り付けられている住所表示板、自動販売機のボタン部分を個人情報入力装置10の情報入力部分(指紋のセンサ等)となるように構成してもよい。
特に、自動販売機のボタン部分を個人情報の入力部分として構成することにより、管理対象人物が意識することなく、個人情報を入力することができる。
【0164】
また、前述した実施の形態において、個人情報入力装置10は、主に特定の場所に固定的に設置されていたが、個人情報入力装置10自体を移動通信端末とするか、または移動体に設置するようにしてもよい。
例えば、前述したように、個人情報入力装置10を電車等の移動手段に設置するようにしてもよいし、携帯電話機、PHS、またはPDA等の携帯可能な移動通信端末であってもよい。この場合、個人情報入力装置10はGPS機能を備えており、入力された管理対象人物の個人情報および現在時期を示す情報等とともに、自装置の現在位置を示す情報をデータ管理サーバ20に送信する。
【0165】
また、前述の実施の形態では、個人情報入力装置10は、自装置に入力された個人情報を一旦データ管理サーバ20に送信し、データ管理サーバ20がその個人情報の照合を行っていた。
これに対し、個人情報入力装置10自体が個人記録ファイルを格納しており、自装置に入力された個人情報の照合を行ってもよい。この場合、個人情報入力装置10は、その照合結果と、その個人情報が入力された時刻とを、その装置IDとをデータ管理サーバ20に送信し、データ管理サーバ20は、その受信情報を自身の個人記録ファイルに行動履歴として記録していく。
【0166】
また、データ管理サーバ20は、ある校区全域をカバーするような個人記録ファイルを格納するようにしてもよいし、ある区市町村全域、日本全域、または世界全域等、各地域単位で格納するようにしてもよい。
【0167】
また、前述した実施の形態では、個人情報入力装置10ごとに互いに異なる装置IDを割り当てることにより、各個人情報入力装置10の識別を可能としていた。
これに対し、各個人情報入力装置10からのデータ管理サーバ20へのアクセス場所(アドレス)を互いに異なるものとしておくことにより、各個人情報入力装置10を識別することもできる。
【0168】
なお、情報取得装置30は、管理対象人物の移動経路上の出発地点、中継地点及び目的地のいずれに設置されていてもよい。
【0169】
また、前述した実施の形態の他に、個人認証システムを出欠確認、勤怠管理、または選挙投票の本人確認に利用することもでき、さらには、前述した保険証、図書カード、定期券等の他の身分証明書(例えば、運転免許証、パスポート、住民基本台帳カード、社員証、および学生証等)を提示する代わりに個人情報を入力することにより各種サービス等を利用することができる。
例えば、管理対象人物は運転中に警察官等に運転免許証の提示を求められたとき、自身の個人情報を、その警察官が管理する個人情報入力装置10に入力する。このとき、データ管理サーバ20は、その個人情報入力装置10から受信した個人情報の入力の履歴を自身に記録する。
また、管理対象人物が出入国をするときには、パスポートを提示する代わりに自身の個人情報を提示するようにしてもよい。
さらに、管理対象人物は、例えば社屋に入場するとき、社員証を提示する代わりに自身の個人情報を個人情報入力装置10に入力し、データ管理サーバ20がその入力された個人情報を受信して認証を行い、入場の可否を判断してその社屋側の端末にその判断結果を送信するようにしてもよい。
【0170】
上記の個人情報入力装置10、データ管理サーバ20、情報取得装置30、販売管理者端末40、及び個人認証システム50は、主にCPUとメモリにロードされたプログラムによって実現される。ただし、それ以外の任意のハードウェアおよびソフトウェアの組合せによってこの装置またはサーバを構成することも可能であり、その設計自由度の高さは当業者には容易に理解されるところである。
また、上記の個人情報入力装置10、データ管理サーバ20、情報取得装置30、販売管理者端末40、及び個人認証システム50をソフトウェアモジュール群として構成する場合、このプログラムは、光記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、または半導体等の記録媒体に記録され、上記の記録媒体からロードされるようにしてもよいし、所定のネットワークを介して接続されている外部機器からロードされるようにしてもよい。
【0171】
なお、上記の実施例は本発明の好適な実施の一例であり、本発明の実施例は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0172】
【図1】個人認証システムの構成を示す図である。
【図2】装置IDと個人情報入力装置10の設置位置との対応を示すテーブルの一例を示す図である。
【図3】個人認証システムによる児童の登校時の行動の管理動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【図4】移動予定時間情報の一例を示す図である。
【図5】児童の登下校時の行動状況の通知動作の流れを示すフローチャートである。
【図6】行動状況情報の一例を示す図である。
【図7】個人認証システムの構成を示す図である。
【図8】個人認証システムによる行方不明者の捜索動作の流れを示すフローチャートである。
【図9】入力される個人情報とメッセージとの対応付けの一例を示す図である。
【図10】データ管理サーバ20による、前述のメッセージの送信動作の流れを示すフローチャートである。
【図11】個人認証システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【図12】個人認証システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【図13】個人認証システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【図14】個人認証システムの構成を示す図である。
【図15】個人認証システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【図16】個人情報入力装置の装置IDとその装置が設置されている交通機関との対応を示すテーブルの一例を示す図である。
【図17】個人認証システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【符号の説明】
【0173】
10 個人情報入力装置
20 データ管理サーバ
30 情報取得装置
40 捜査機関端末
50 施錠装置
100 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の複数箇所に設置され、管理対象人物の個人情報を入力するための個人情報入力装置と、前記管理対象人物に係る情報を管理するデータ管理サーバと、該データ管理サーバから前記管理対象人物に係る情報を取得する情報取得装置とを有し、前記管理対象人物の個人認証を行う個人認証システムであって、
前記個人情報入力装置は、
前記管理対象人物を特定するための個人情報が入力されると、該個人情報と、自装置固有の装置IDとを前記データ管理サーバに送信し、
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報および装置IDに基づいて、前記管理対象人物の現在位置を特定し、
前記管理対象人物の現在位置が、予め設定されている前記管理対象人物の移動予定経路から外れているか否かを判断することを特徴とする個人認証システム。
【請求項2】
特定の複数箇所に設置され、管理対象人物の個人情報を入力するための個人情報入力装置と、前記管理対象人物に係る情報を管理するデータ管理サーバと、該データ管理サーバから前記管理対象人物に係る情報を取得する情報取得装置とを有し、前記管理対象人物の個人認証を行う個人認証システムであって、
前記個人情報入力装置は、
前記管理対象人物を特定するための個人情報が入力されると、該個人情報と、自装置固有の装置IDとを前記データ管理サーバに送信し、
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報および装置IDに基づいて、前記管理対象人物の現在位置を特定し、
該特定した現在位置と予め設定されている移動目的地とに基づいて前記管理対象人物の移動予定経路を推定し、前記管理対象人物の位置が前記移動予定経路から外れているか否かを判断することを特徴とする個人認証システム。
【請求項3】
前記データ管理サーバは、
前記装置IDと前記個人情報入力装置の設置位置との対応を示すテーブルを格納し、前記受信した装置IDに対応した設置位置を、前記移動経路上の通過位置として特定することを特徴とする請求項1または2記載の個人認証システム。
【請求項4】
前記個人情報入力装置は、
前記個人情報が入力された時期を示す時期情報を、前記個人情報および前記装置IDとともに前記データ管理サーバに送信し、
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置の設置位置を通過した時期として前記個人情報入力装置から受信した時期情報を、前記通過位置を示す情報とともに前記情報取得装置に送信することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項5】
前記データ管理サーバは、
前記管理対象人物が前記移動経路上を移動するために要する時間を示す移動予定時間情報を格納し、該移動予定時間情報を用いて前記管理対象人物による前記移動経路上の通過時期または到着時期を推定し、該推定した時期を示す情報を、実際に通過または到着した時期を示す情報とともに前記情報取得装置に送信することを特徴とする請求項4記載の個人認証システム。
【請求項6】
前記データ管理サーバは、
前記管理対象人物の通過または到着がないまま、前記通過または到着の推定時期を所定時間経過したとき、前記管理対象人物が通過または到着していない旨の情報を前記情報取得装置に送信することを特徴とする請求項5記載の個人認証システム。
【請求項7】
前記データ管理サーバは、
前記個人情報に対応した位置情報を示すテーブルを格納し、前記個人情報入力装置から前記個人情報および前記装置IDを受信すると、前記位置情報を示すテーブルを参照して前記受信した個人情報を前記管理対象人物の移動目的地を示す情報に変換するとともに、前記装置IDから前記管理対象人物の現在位置を特定し、前記移動目的地および前記現在位置から前記管理対象人物の移動経路を推定することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項8】
前記データ管理サーバは、
前記推定した移動経路外の前記個人情報入力装置から前記管理対象人物の個人情報を受信すると、前記管理対象人物が前記推定した移動経路を外れて移動している旨の情報を前記情報取得装置に送信することを特徴とする請求項7記載の個人認証システム。
【請求項9】
前記管理対象人物は登下校時の児童であって、
前記個人情報入力装置は、
前記児童の登下校路上に複数設置されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項10】
特定の複数箇所に設置され、管理対象人物の個人情報を入力するための個人情報入力装置と、前記管理対象人物に係る情報を管理するデータ管理サーバと、該データ管理サーバから前記管理対象人物に係る情報を取得する情報取得装置とを有し、前記管理対象人物の個人認証を行う個人認証システムであって、
前記個人情報入力装置は、
前記管理対象人物を特定するための個人情報が入力されると、該個人情報と、自装置固有の装置IDとを前記データ管理サーバに送信し、
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報の受信回数および受信間隔に基づいて、前記管理対象人物または前記個人情報入力装置に異常が発生したか否かを判断することを特徴とすることを特徴とする個人認証システム。
【請求項11】
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から同一の前記管理対象人物の個人情報を受信しなくなってから一定時間以上経過したとき、前記個人情報の入力に異常が発生した旨の情報を、前記情報取得装置に送信することを特徴とする請求項10記載の個人認証システム。
【請求項12】
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から同一の前記管理対象人物の個人情報を、所定時間内に連続して所定回数以上受信したとき、前記個人情報の入力に異常が発生した旨の情報を、前記情報取得装置に送信することを特徴とする請求項10または11記載の個人認証システム。
【請求項13】
前記管理対象人物は介護の対象人物であって、
前記個人情報入力装置は、
前記高齢者の自宅内に1以上設置されていることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項14】
特定の複数箇所に設置され、管理対象人物の個人情報を入力するための個人情報入力装置と、前記管理対象人物に係る情報を管理するデータ管理サーバと、該データ管理サーバから前記管理対象人物に係る情報を取得する情報取得装置とを有し、前記管理対象人物の個人認証を行う個人認証システムであって、
前記個人情報入力装置は、
前記管理対象人物を特定するための個人情報が入力されると、該個人情報と、自装置固有の装置IDとを前記データ管理サーバに送信し、
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報および装置IDに基づいて認証を行って、前記管理対象人物を特定するとともに、該特定した管理対象人物の現在位置及び属性を特定し、前記認証の結果を前記情報取得装置に通知することを特徴とする個人認証システム。
【請求項15】
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報に基づいて特定した前記管理対象人物の年齢情報を前記情報取得装置に送信することを特徴とする請求項14記載の個人認証システム。
【請求項16】
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報に基づいて、該個人情報により特定した人物が所定の施設へ入場できるか否かを判断して、該入場可否の判断結果を示す情報を前記個人情報入力装置に送信し、
前記個人情報入力装置は、
前記データ管理サーバから受信した入場可否の判断結果に基づいて、前記所定の施設への入場口の鍵の開錠および施錠を制御することを特徴とする請求項14または15記載の個人認証システム。
【請求項17】
前記管理対象人物は行方不明者であって、
前記個人認証システムは、
前記管理対象人物を捜索する捜索機関により操作される捜査機関端末をさらに有し、
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報に基づいて特定した前記管理対象人物が、行方不明者として登録されているとき、前記送信元の個人情報入力装置の設置場所を示す情報を前記捜索機関端末に送信することを特徴とする請求項14から16のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項18】
前記管理対象人物は、サービスを受ける受益者と、該受益者に対してサービスを提供するサービス提供者とであって、
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報により特定された前記受益者と前記サービス提供者とが、サービスの利用・提供の関係にあると判断すると、前記両者の個人情報の受信時に、前記サービス提供者によるサービスの提供が開始または終了したことを自身に記録することを特徴とする請求項14から17のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項19】
前記管理対象人物は、介護サービスを受ける受益者と、該受益者に対して介護サービスを提供する介護サービス提供者とであって、
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報により特定された前記受益者と前記介護サービス提供者とが、介護サービスの利用・提供の関係にあると判断すると、前記両者の個人情報の受信時に、前記介護サービス提供者による介護サービスの提供が開始または終了したことを自身に記録することを特徴とする請求項14から18のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項20】
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報に基づいて特定した前記管理対象人物の身分証明書に関する情報を前記情報取得装置に送信することを特徴とする請求項14から19のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項21】
前記身分証明書に関する情報は、運転免許証、パスポート、住民基本台帳カード、社員証、または学生証に関する情報であることを特徴とする請求項20記載の個人認証システム。
【請求項22】
前記管理対象人物は、被保険者であって、
前記個人情報入力装置は、
医療施設に設置されており、前記管理対象人物の個人情報が入力されると、該入力された個人情報を前記データ管理サーバに送信し、
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報により特定した人物が、前記医療施設において利用可能な保険の被保険者であると判断したとき、前記医療施設に設置されている情報取得装置に対して、予め前記個人情報に対応付けて自身に格納されている前記被保険者の被保険者情報を送信することを特徴とする請求項14から21のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項23】
前記管理対象人物は、図書館における図書の貸し出しサービスの利用者であって、
前記個人情報入力装置は、
前記図書館に設置されており、前記管理対象人物の個人情報が入力されると、該入力された個人情報を前記データ管理サーバに送信し、
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報により特定した人物が、前記図書館からの図書の貸し出しが利用可能であると判断したとき、前記図書館に設置されている情報取得装置に対して、前記貸し出し可能である旨の情報を送信することを特徴とする請求項14から22のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項24】
前記データ管理サーバは、
前記管理対象人物が利用可能な交通機関を示す情報を格納し、前記個人情報入力装置から受信した個人情報に基づいて特定した前記管理対象人物が、前記送信元の個人情報入力装置が設置された交通機関を利用可能であるか否かを判断し、該判断結果を前記交通機関に設置された前記情報取得装置に送信することを特徴とする請求項14から23のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項25】
前記管理対象人物は、交通機関を利用するとき高齢者用の無料/割引の適用を受けようとする者であって、
前記個人情報入力装置は、
前記交通機関が提供する交通手段の搭乗口または改札口に設置されており、前記管理対象人物の個人情報が入力されると、該入力された個人情報を前記データ管理サーバに送信し、
前記データ管理サーバは、
前記個人情報と前記無料/割引適用の可否を示す情報とを対応付けて格納し、該格納情報を参照して、前記個人情報入力装置から受信した個人情報により特定した人物が、前記無料/割引の適用資格を有する者であるか否かを判断し、該判断結果を示す情報を前記情報取得装置に送信することを特徴とする請求項14から24のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項26】
前記データ管理サーバは、
前記個人情報に対応したメッセージ情報を示すテーブルを格納し、前記個人情報入力装置から前記個人情報を受信すると、前記メッセージ情報を示すテーブルを参照して前記受信した個人情報を前記メッセージ情報に変換し、該変換したメッセージ情報を前記情報取得装置に送信することを特徴とする請求項1から25のいずれか1項に記載の個人認証システム。
【請求項27】
前記データ管理サーバは、
前記個人情報入力装置から受信した個人情報の種別、受信回数、および受信間隔のうちの1つまたはその組み合わせに基づいて、前記メッセージ情報を作成し、該作成したメッセージ情報を前記情報取得装置へ送信することを特徴とする請求項26記載の個人認証システム。
【請求項28】
前記個人情報は、
前記管理対象人物のバイオメトリクス情報であることを特徴とする請求項1から27のいずれか1項に記載の個人認証システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−236357(P2006−236357A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−50514(P2006−50514)
【出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【分割の表示】特願2004−141531(P2004−141531)の分割
【原出願日】平成16年5月11日(2004.5.11)
【出願人】(305011145)株式会社IHC (4)
【Fターム(参考)】