入場管理システム
【課題】紛失・盗難によるカードの不正利用によって部外者がセキュリティエリアに無断で入場する可能性を排除し、また、セキュリティエリアへの入場を試行する入場試行者の認証にかかる負担を軽減する。
【解決手段】入室希望者300がインターホン子機装置1からインターホン親機装置2を介して居住者200を呼び出し、居住者200が入室を許可するか否かを判断し、入場を許可する場合には、インターホン子機装置1に取り付けられたカメラが入室希望者300の顔部分を撮影して顔画像情報を取得し、有効期限とともに照合用顔画像情報としてデータ保管装置3に格納し、入退室認証装置4が電気錠5を開錠する。入室希望者300が再度入室を希望する場合は、入退室認証装置4が、データ保管装置3に格納されている照合用顔画像情報を用いた顔認証を行い、顔認証が成功した場合に電気錠5を開錠する。
【解決手段】入室希望者300がインターホン子機装置1からインターホン親機装置2を介して居住者200を呼び出し、居住者200が入室を許可するか否かを判断し、入場を許可する場合には、インターホン子機装置1に取り付けられたカメラが入室希望者300の顔部分を撮影して顔画像情報を取得し、有効期限とともに照合用顔画像情報としてデータ保管装置3に格納し、入退室認証装置4が電気錠5を開錠する。入室希望者300が再度入室を希望する場合は、入退室認証装置4が、データ保管装置3に格納されている照合用顔画像情報を用いた顔認証を行い、顔認証が成功した場合に電気錠5を開錠する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、オフィスビル、マンション、病院などのエントランス等において入場管理を行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスビルやマンション、病院などのセキュリティ向上のため、出入口にゲートを備え、ゲートの通過の際に利用者にIC(Integrated Circuit)カード等のID装置をID制御装置に照合させ、ID装置を与えられた利用者のみ内部への入場を許すセキュリティシステムがある。
ゲートは、通行レーン式のフラッパーゲートや電気錠を備えた扉、自動扉であり、ID装置のID情報を読み取り、ID制御装置に通知する読取機を備える。
【0003】
また、オフィスビル、マンション、病院などの出入口にゲートとカメラを備え、利用者がゲートを通過する際にカメラが利用者の顔を撮影し、セキュリティシステムにおいて、予め登録している利用者の顔画像情報と撮影した顔画像情報とを照合し、両者が一致した利用者のみ内部への入場を許す技術がある。
【0004】
更には、両者を組み合わせた技術として、特許文献1に開示の技術がある。
顔画像による認証の場合、顔画像情報が予めシステムに登録されていなければ、セキュリティエリアに入場できない。このため、1回のみ、または1日のみ入場するような臨時外来者(例えば、運送業者)でも事前に顔画像情報をシステムに登録する必要がある。
このような煩雑さを避けるため、特許文献1に開示の技術では、出入口の近傍にカードリーダ及び利用者の顔部分を撮影するカメラ設け、顔画像情報が登録されていない者については、その者がカードリーダを操作し、これが認証されると通行制御手段が出入口のゲートの電気錠を解錠するとともに、カメラがその者の顔部分を撮影して顔画像情報が登録され、2回目以降は、利用者が出入口に近づくと、カメラが利用者の顔部分を撮影し、顔認証手段により利用者を認証し、利用者のカード操作がなくても、顔画像の認証だけで出入口のゲートの電気錠が解錠される。
【特許文献1】特開2005−301489号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、利用者の顔画像情報が登録される前、つまり初回のカード認証が行なわれる前に、カード認証に用いられるカードを利用者が紛失し部外者がこのカードを取得した場合や部外者が当該カードを盗んだ場合等は、部外者が正当な利用者に成りすましてカード認証を受けてセキュリティエリアに入場することが可能であり、また、2回目以降も顔認証を経てセキュリティエリアに自由に入場することができるという課題がある。
【0006】
また、特許文献1に記載の技術をオフィスビルに適用した場合に、社員が出張等で他の場所に行く場合(例えば、支社の社員が本社にいく場合)、その場所にて臨時カードを発行してもらい、そのカードにて認証処理を行った後、2回目以降は顔認証にて通行が可能となる。
このため、土日祝日等にカード発行システムが休止していたり、カード発行権限を有する者が不在であるような場合は、臨時カードの発行ができず、出張者は出張先のオフィスに入場できないとの事態を招くという課題がある。
【0007】
また、同様に、特許文献1に記載の技術をオフィスビルに適用した場合に、社員が自己の所属するオフィスビルに入場するためのカードを忘れてしまった場合は、臨時カードを発行してもらう必要があるが、発行場所が遠隔地である場合は、臨時カードの発行に時間がかかったり、臨時カードが発行できずに、社員がオフィスビルに入場できないとの事態を招くという課題がある。
【0008】
本発明は、このような課題を解決することを主な目的とし、カードの紛失・盗難による不正利用の可能性を排除し、また、臨時カードの発行手続きを不要にし、セキュリティエリアへの入場を試行する入場試行者の認証にかかる負担を軽減することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る入場管理システムは、
セキュリティエリアへの入場を制限するセキュリティゲート装置の外側に配置され、前記セキュリティエリアへの入場を試行する入場試行者が前記セキュリティエリア内の管理者を呼び出し前記管理者と通話を行うために用いられるインターホン子機装置と、
前記セキュリティエリア内に配置され、前記インターホン子機装置に接続され、前記管理者が前記インターホン子機装置を介して前記入場試行者と通話を行うために用いられ、前記管理者が前記入場試行者の入場を許可する場合に入場許可信号を送信するインターホン親機装置と、
前記セキュリティゲート装置の外側に配置され、前記インターホン親機装置に接続され、前記インターホン親機装置から前記入場許可信号を受信した際に、前記入場試行者の照合用生体情報を取得する生体情報取得装置と、
前記生体情報取得装置により取得された照合用生体情報を記憶する生体情報記憶装置と、
前記セキュリティゲート装置の外側に配置され、前記生体情報記憶装置に接続され、いずれかの入場試行者が前記セキュリティエリアへの入場を試行する場合に、当該入場試行者の生体情報を取得し、取得した生体情報と前記生体情報記憶装置に記憶されている照合用生体情報とを照合して認証を行い、認証が成功した場合に前記セキュリティゲート装置を開錠する認証装置とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、入場試行者のセキュリティエリアへの入場許否を権限を有する管理者に判断させることができるため、部外者のセキュリティエリアへの無断立ち入りを回避することができ、また、いったん入場を許可された入場試行者は2回目以降は生体認証による入場が可能となるので、入場試行者の認証にかかる負担を軽減することができる。
また、本発明によれば、入場試行者が携行する携行記憶媒体を代替カードとして利用することができるので、出張時や正規のICカードの携行を忘れた場合にも、臨時カードの発行手続きをとる必要がなく、また、いったん入場を許可された入場試行者は2回目以降は携行記憶媒体を用いた認証によって入場が可能となるので、入場試行者の認証にかかる負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
図1及び図2は、本実施の形態に係る入場管理システム100の構成例を示す図である。
図1は、入場管理システム100に含まれる各要素の接続関係を示しており、図2は、入場管理システム100をマンション等に適用した際の入場管理システム100に含まれる各要素を配置例を示している。
なお、図2では、説明の簡明化のために、セキュリティエリアに居室が一つだけ存在する例を示しているが、マンションに適用する場合には複数の居室がセキュリティエリアに存在する。
ここで、セキュリティエリアとは、電気錠5で外部からの入場が制限されたエリアであり、例えば、マンション内部又はオフィスビル内部である。
【0012】
インターホン子機装置1(以下、インターホン子機1又は子機1ともいう)は、セキュリティエリアへの入場を制限する電気錠5(セキュリティゲート装置の例)の外側に配置され、セキュリティエリアへの入場を試行する入室希望者300(入場試行者の例)がセキュリティエリア内の居住者200を呼び出し居住者200と通話を行うために用いられる。
居住者200は、入室希望者300のセキュリティエリアへの入場の許否を判断する権限を有する者であり、管理者の例である。
【0013】
インターホン親機装置2(以下、インターホン親機2又は親機2ともいう)は、セキュリティエリア内に配置され、インターホン子機装置1に接続され、居住者200がインターホン子機装置1を介して入室希望者300と通話を行うために用いられる。
また、インターホン親機装置2は、居住者200が入室希望者300の入場を許可する場合に入場許可信号を入退室認証装置4に送信する。
【0014】
図3は、インターホン子機装置1の外観例を示す。
インターホン子機装置1は、例えば、スピーカー11、マイク12、呼び出し釦13、カメラ14を備える。
スピーカー11及びマイク12は、居住者200と入室希望者300との会話のための装置であり、呼び出し釦13は入室希望者300が押下して居住者200を呼び出すための釦である。
カメラ14は、入室希望者300の顔を撮影する。撮影された顔画像は居住者200の確認に用いられる。なお、カメラ14は、後述するように生体情報取得装置の例である。
【0015】
また、図4は、インターホン親機装置2の外観例を示す。
インターホン親機装置2は、スピーカー21、マイク22、開錠釦23、表示ディスプレイ装置24を備える。
スピーカー21及びマイク22は、居住者200と入室希望者300との会話のための装置であり、開錠釦23は居住者200が押下することで入場許可信号が入退室認証装置4に送信され、電気錠5が開錠される。
表示ディスプレイ装置24は、入室希望者300の顔を表示する。
【0016】
なお、インターホン親機装置2は、図4に示すような専用装置に限らず、インターホン子機装置1、データ保管装置3、入退室認証装置4と通信可能なパーソナルコンピュータにより実現することも可能である。
この場合は、本実施の形態に係るインターホン親機装置2の機能を実現するプログラムをパーソナルコンピュータが実行する。
【0017】
入室希望者300は、呼び出し釦13を押すことによりインターホン子機装置1からインターホン親機装置2を介して居室内にいる居住者200を呼び出し、また、この際にカメラ14が入室希望者300の顔部分を撮影し、居住者200が入室希望者300と会話を行い、また、カメラ14により撮影された入室希望者300のカメラ画像を確認して、入室を許可するか否かを判断する。
また、居住者200が入室希望者300の入場を許可する場合には、居住者200が開錠釦23を押すことで、入場許可信号が入退室認証装置4に送信され、電気錠5が開錠する。また、入場許可信号はインターホン子機装置1にも送信され、入場許可信号を受信したインターホン子機装置1では、カメラ14が入室希望者300の顔部分を撮影して顔画像情報を取得する。この顔画像情報は静止画像である。
カメラ14により撮影された顔画像情報は、後述するように照合用の加工が行なわれた後、入室希望者300の照合用顔画像情報として利用される。
なお、本実施の形態では、生体情報として顔画像情報を用いる例を説明するため、カメラ14が生体情報取得装置の例となるが、認証に他の生体情報(指紋情報、静脈情報、声紋情報、虹彩情報等)を用いる場合は、それぞれを取得するのに適した装置が生体情報取得装置となる。
【0018】
データ保管装置3は、カメラ14により撮影された入室希望者300の顔画像情報であって照合用に加工された顔画像情報を照合用顔画像情報として記憶する。
また、データ保管装置3は、登録名と対応付けて照合用顔画像情報を記憶する。
登録名は、入室希望者300の名前、通称、業者名、カメラ撮影日時等であり、データ保管装置3は、入退室認証装置4から検索対象の登録名の情報を受け取り、受け取った登録名をキーにして照合用顔画像情報を抽出する。
図2では、データ保管装置3がセキュリティエリア内に配置されている例を示しているが、データ保管装置3の場所はセキュリティエリア外(管理センター等)でもよい。
データ保管装置3は、生体情報記憶装置の例である。
【0019】
入退室認証装置4は、電気錠5の外側に配置され、データ保管装置3に接続され、インターホン親機2から入場許可信号を受信した際に電気錠5を開錠するとともに、入室希望者300が生体情報による認証を要求した場合に、当該入室希望者300の生体情報を取得し、取得した生体情報とデータ保管装置3に記憶されている照合用生体情報とを照合して認証を行い、認証が成功した場合に電気錠5を開錠する。
入退室認証装置4は認証装置の例である。
【0020】
図5は、入退室認証装置4の外観例を示す。
入退室認証装置4は、カメラ51、認証釦52及びキーボード53を備える。
本実施の形態では、生体情報として入場希望者300の顔画像情報を用いるため、カメラ51により入室希望者300の顔を撮影することとしているが、他の種類の生体情報を認証に用いる場合は、入退室認証装置4は、認証に用いられる生体情報の取得に適した装置を備える。
また、入室希望者300が認証釦52を押下することにより、入退室認証装置4による認証処理が開始される。
また、キーボード53は、データ保管装置3から取得する照合用顔画像情報の登録名を入室希望者300に指定させるための装置である。
【0021】
電気錠5は、電気錠を備えた自動扉のことであり、セキュリティエリアへの入場を制御する装置であり、セキュリティゲート装置の例である。
本実施の形態では、電気錠5をセキュリティゲート装置の例としているが、電気錠5の代わりに通行レーン式のフラッパーゲートでもよい。
【0022】
前述したように、居住者200により入室希望者300のセキュリティエリアへの入場が許可された場合には、入室希望者300の顔部分が撮影され、顔画像情報が取得され、取得された顔画像情報に基づく照合用顔画像情報がデータ保管装置3に登録されることになる。
図7は、顔画像情報の取得処理及び顔画像情報の登録処理を実現するための機能ブロック図である。
図7に示す要素は、インターホン子機装置1、インターホン親機装置2のどちらに存在していてもよい。
つまり、インターホン子機装置1がカメラ14により撮影された顔画像情報を加工し、データ保管装置3に送信して登録処理を行ってもよいし、インターホン親機装置2がインターホン子機装置1から顔画像情報を受信し、受信した顔画像情報を加工し、データ保管装置3に送信して登録処理を行ってもよい。
【0023】
本実施の形態では、特開平9−251534号公報又は特開2005−301489号公報に開示されている顔画像情報処理技術を利用する例を説明するが、他の顔画像処理技術を用いてもよい。
撮影画像入力部31は、カメラ14により撮影された撮影画像を入力する。
撮影画像入力部31は、インターホン親機2側で顔画像情報の加工を行う場合は、インターホン子機1から撮影画像を受信することになる。
顔部切出し部32は撮影画像入力部31により入力された入力画像から、入室希望者300の顔部分を切出した抽出画像を生成する。
特徴点抽出部33は、抽出画像から例えば顔部分上での目や鼻の位置などの特徴点情報を生成する。
有効期限設定部34は、入退室認証装置4による認証の有効期限、すなわち特徴点抽出部33により生成された特徴点情報の有効期限を設定する。有効期限は、例えば固定値(1日、1週間等)でもよいし、居住者200が例えばインターホン親機2に接続されているキーボード(不図示)を用いて個別に入力した日時を有効期限として設定してもよい。
登録名入力部35は、特徴点情報をデータ保管装置3に登録する際の登録名情報を入力する。例えば、居住者200が例えばインターホン親機2に接続されているキーボード(不図示)を用いて入室希望者300の名前、通称、業者名、カメラ撮影日時等の登録名を指定し、登録名入力部35が登録名情報として入力する。
データ登録部36は、特徴点抽出部33により生成された特徴点情報を照合用顔画像情報としてデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3に登録させる。また、データ登録部36は、特徴点情報とともに有効期限設定部34により設定された有効期限及び登録名入力部35により入力された登録名情報もデータ保管装置3に送信して、有効期限の情報及び登録名情報も登録させる。
【0024】
図8は、入退室認証装置4の機能ブロックを示す図である。
釦入力部41は、認証釦52が押下されたことを通知する釦押下信号を入力する。
キーボード入力部42は、キーボード53を用いて入室希望者300が指定した登録名を示す登録名情報を入力する。
撮影画像入力部43は、釦押下信号が入力された際に、カメラ51を起動し、カメラ51により撮影された撮影画像を入力する。
顔部切出し部44は撮影画像入力部43により入力された入力画像から、入室希望者300の顔部分を切出した抽出画像を生成する。
特徴点抽出部45は、抽出画像から例えば顔部分上での目や鼻の位置などの特徴点情報を生成する。
照合部46は、キーボード入力部42により入力された登録名情報をデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3から登録名情報に対応する照合用顔画像情報を受信し、特徴点抽出部45により生成された特徴点情報と受信した照合用顔画像情報を照合して両者が一致するかどうかを判定する。
開錠指示部47は、照合部46により特徴点情報と照合用顔画像情報が一致すると判定され、また有効期限内であると判定された場合、すなわち認証が成功した場合に、電気錠5を開錠する制御信号を電気錠5に出力する。
【0025】
次に、本実施の形態に係る入場管理システム100の動作例を図9を参照して説明する。
【0026】
先ず、入室希望者300がインターホン子機1の呼び出し釦13を押下して呼び出し操作を行い、居室内のインターホン親機2を呼び出す(S901)。
インターホン親機2では呼鈴が鳴る。
【0027】
次に、居室内の居住者200が呼び出しに応じない場合や居室内の居住者200が呼び出しに応じたが短時間内に通話を切断した場合(S902で「切断」)は、インターホン親機2とインターホン子機1との接続状態が切断され(S903)、初期状態に処理が戻る。
他方、居室内の居住者200が呼び出しに応じてインターホン親機2とインターホン子機1が接続状態にある場合(S902で「維持」)は、親機2と子機1との間、すなわち居住者200と入室希望者300間で会話がなされる(S904)。この間、居住者200と入室希望者300の音声情報が親機2と子機1の間で送受信されるとともに、入室希望者300の顔画像情報が子機1から親機2に送信される。
居住者200は、親機2の表示ディスプレイ装置24に表示される入室希望者300の顔画像の確認と、入室希望者300との会話により入室希望者300の氏名、所属組織等の身元確認を行い、セキュリティエリアへの入場の可否を判断する。
【0028】
居住者200が入室希望者300のセキュリティエリアへの入場を許可する場合(S905で「許可」)は、インターホン親機2の開錠釦23を押下し、これにより入場許可信号が親機2から入退室認証装置4及びインターホン子機1に送信される。
なお、入退室認証装置4は入場許可信号を受信しても、データ保管装置3から登録処理が完了した旨の登録処理完了通知を受信するまでは電気錠5を開錠しない。
【0029】
次に、インターホン親機2又はインターホン子機1が照合用顔画像情報の登録処理(S906)を行う。
照合用顔画像情報の登録処理(S906)の詳細は、図10に示す通りである。
【0030】
入場許可信号を受信したインターホン子機1では、カメラ14が入室希望者300の顔部分を撮影する(S1001)。
カメラ14は入場許可信号の受信前も入室希望者300の顔部分の撮影を行っているが、入場許可信号の受信後は照合用顔画像情報のための撮影モードとなる。
照合用顔画像情報のための撮影モードとして、例えば、入場許可信号の受信前よりも高い解像度で入室希望者の顔を撮影するようにしてもよい。また、入場許可信号の受信前は白黒撮影を行っていた場合に入場許可信号の受信後はカラー撮影を行うようにしてもよい。また、入場許可信号の受信前後で撮影方法を変化させなくてもよい。
【0031】
インターホン親機2又はインターホン子機1の撮影画像入力部31が、カメラ14により撮影された撮影画像を入力し、顔部切出し部32が撮影画像入力部31により入力された入力画像から、入室希望者300の顔部分を切出した抽出画像を生成する(S1002)。
インターホン親機2側で顔画像情報の加工を行う場合は、インターホン親機2の撮影画像入力部31はインターホン子機1から撮影画像を受信することになる。
【0032】
次に、インターホン親機2又はインターホン子機1の特徴点抽出部33が、抽出画像から例えば顔部分上での目や鼻の位置などの特徴点を抽出し、特徴点情報を生成する(S1003)。
次に、インターホン親機2又はインターホン子機1の有効期限設定部34は、入退室認証装置4による認証の有効期限、すなわち特徴点抽出部33により生成された特徴点情報の有効期限を設定する(S1004)。
また、このとき、インターホン親機2又はインターホン子機1の登録名入力部35が、特徴点情報をデータ保管装置3に登録する際の登録名情報を入力する。
【0033】
次に、インターホン親機2又はインターホン子機1のデータ登録部36が、特徴点情報、有効期限及び登録名情報をデータ保管装置3に送信して、特徴点情報、有効期限の情報及び登録名情報を登録させる(S1005)。
データ保管装置3では、受信した特徴点情報、有効期限の情報及び登録名情報を相互に対応付けて登録し、登録処理が完了した旨の登録処理完了通知を入退室認証装置4に送信する。
データ保管装置3から登録処理完了通知を受信した入退室認証装置4が電気錠5に制御信号を出力して、電気錠5を開錠する(S1006)。
【0034】
以上により特徴点情報等がデータ保管装置3に登録され、電気錠5が開錠した後、登録名の指定が居住者200により行なわれている場合は、居住者200から入室希望者300に登録名がインターホンにより通知され、その後、親機2と子機1の間の接続が切断される(S907)。
以降、入室希望者300は有効期限内であれば入退室認証装置4における顔認証に成功することにより何回でもセキュリティエリアへの入場が可能となる。
【0035】
図11は、入退室認証装置4による顔認証処理における動作例を示すフローチャートである。
先ず、撮影画像入力部43が、認証釦52が押下されたか、つまり認証釦52が押下されたことを通知する釦押下信号が釦入力部41により入力されたか否かを判断し(S1101)、釦押下信号が入力された場合(S1101でYES)は、カメラ51を起動し、カメラ51が入室希望者300の顔部分を撮影する(S1102)。
また、このときキーボード入力部42が、入室希望者300がキーボード53を打鍵して指定した登録名を示す登録名情報を入力する。
【0036】
次に、顔部切出し部44が撮影画像入力部43により入力された入力画像から、入室希望者300の顔部分を切出した抽出画像を生成する(S1103)。
次に、特徴点抽出部45が、抽出画像から例えば顔部分上での目や鼻の位置などの特徴点を抽出し、抽出点情報を生成する(S1104)。
次に、照合部46は、キーボード入力部42により入力された登録名情報をデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3において登録名情報に対応する照合用顔画像情報を検索する(S1105)。
次に、照合部46は、S1104で生成された抽出点情報と一致する照合用顔画像情報が存在するかを判断する(S1106)。
具体的には、データ保管装置3から登録名情報に対応する照合用顔画像情報(及び有効期限情報)を受信したか否か、照合用顔画像情報を受信した場合は、特徴点情報と受信した照合用顔画像情報を照合して両者が一致するか否かを判定する。
【0037】
一致するデータがない場合(S1106でNO)、すなわちデータ保管装置3から登録名情報に対応する照合用顔画像情報を受信しなかった場合、または照合用顔画像情報を受信したが、受信した照合用顔画像情報と特徴点情報が一致しなかった場合は、電気錠5を施錠したままで処理を終了する。
【0038】
他方、一致するデータがあった場合(S1106でYES)、すなわちデータ保管装置3から受信した照合用顔画像情報と特徴点情報が一致した場合は、照合部1107は現在が有効期限内であるかを照合用顔画像情報とともに受信した有効期限情報により判断し(S1107)、有効期限の範囲内であれば(S1107でYES)、電気錠5を開錠する制御信号を出力して電気錠5を開錠する(S1108)。
他方、有効期限の範囲内でない場合(S1107でNO)は、電気錠5を施錠したままで処理を終了する。
【0039】
このように、入室希望者300は有効期限内であれば入退室認証装置4における顔認証に成功することにより何回でもセキュリティエリアへの入場が可能となる。
【0040】
なお、以上では、居住者200により入場が許可された出入り口(電気錠5)から何回も入場することが可能となる例を説明した。
これに対して、入退室認証装置4での顔認証に成功する限り、居住者200により入場が許可された出入り口(電気錠5)と異なる出入り口(電気錠5)を通行することができるようにしてもよい。
【0041】
図19に例示するように、セキュリティエリアが階層構造になっている建物が存在する。
図19では、セキュリティエリアAに入場した後に、セキュリティエリアBに入場するという階層構造になっている。
このような構造では、セキュリティエリアAの出入り口にインターホン子機1a、入退室認証装置4a、電気錠5aが配置され、セキュリティエリアBの出入り口にインターホン子機1b、入退室認証装置4b、電気錠5bが配置されることになる。
また、セキュリティエリアA内にインターホン親機2aが配置され、セキュリティエリアB内にインターホン親機2bが配置されることになる。
この場合に、入室希望者は、セキュリティエリアAのインターホン子機1a、インターホン親機2a又はインターホン親機2bを通じての会話により、セキュリティエリアA又はセキュリティエリアBの居住者によりセキュリティエリアAへの入場を許可され、照合用顔画像情報がデータ保管装置3に登録される。
そしてデータ保管装置3に照合用顔画像情報が登録された後は、登録されている照合用顔画像情報を用いて入退室認証装置4aがセキュリティエリアAへの入場許否を判断し、また、登録されている照合用顔画像情報を用いて入退室認証装置4bがセキュリティエリアBへの入場許否を判断する。
つまり、いったん居住者により入場が許可され、照合用顔画像情報がデータ保管装置3に登録された後は、入室希望者は、セキュリティエリアA、Bともに顔認証にて何回でも入場が可能となる。
【0042】
なお、上記では、入退室認証装置4はインターホン子機装置1とは異なる装置としたが、インターホン子機装置1が入退室認証装置4の機能を兼ね備えてもよい。
この場合は、図6に示すように、インターホン子機装置1に認証釦17を配置し、入室希望者300は2回目の入場の際(照合用顔画像情報がデータ保管装置3に格納された後)は、呼び出し釦13の代わりに認証釦17を押下することにより顔画像情報による認証を開始させるようにしてもよい。
また、インターホン子機装置1が入退室認証装置4の機能を兼ね備える場合は、インターホン子機装置1が図8に示す機能を有することとなる。
【0043】
また、上記では、データ保管装置3において登録名と対応付けて照合用顔画像情報を記憶し、入退室認証装置4が登録名情報をデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3が登録名に一致する照合用顔画像情報を入退室認証装置4に応答することとした。
これに代えて、データ保管装置3では登録名を用いることなく照合用顔画像情報を記憶し、入退室認証装置4はデータ保管装置3から照合用顔画像情報を一つずつ又は所定の単位ごとに受信して、カメラで撮影された顔画像情報の特徴点情報と一致する照合用顔画像情報が存在するかを判定するようにしてもよい。
【0044】
以上、本実施の形態では、インターホン子機にカメラ装置を有する装置において、インターホン子機呼び出しによる親機でのカメラ画像確認による入室希望者の入室許可を親機側にいる人で判断し、入室許可の場合は、その時にカメラ撮影された顔画像を入力データとして記録保存し、以降は同じ出入り口からの入室時又は他部屋への入室時において顔認証装置がこの画像データをもとに顔認証照合を行い顔認証が許可された場合は、入退室が可能であることを説明した。
【0045】
以上のように、本実施の形態によれば、入室希望者のセキュリティエリアへの入場許否を権限を有する居住者に判断させることができるため、部外者のセキュリティエリアへの無断立ち入りを回避することができ、また、いったん入場を許可された入室希望者は2回目以降は顔認証による入場が可能となるので、入室希望者の認証にかかる負担を軽減することができる。
【0046】
実施の形態2.
本実施の形態では、ゲート開錠用の正規のICカード(ゲート開錠用ICカード)の代わりに、入室希望者が携行している携行記憶媒体を代替カードとして利用する例について説明する。
【0047】
図12は、本実施の形態に係る入場管理システム100の構成例を説明する図であり、図1に相当する図である。
また、入場管理システム100の各要素の配置例は、例えば図2に示す例と同様である。
【0048】
なお、本実施の形態では、入室希望者がオフィスビル等への入場を試行する場合を説明する。このため、入室希望者がインターホン子機1を用いて呼び出す者は、当該オフィスビルで勤務している従業員であり、入室希望者の入室許否を決定する権限のある従業員(以下、権限従業員という)。なお、権限従業員は、システム管理者である必要はなく、また、組織内における役職者である必要もない。権限従業員は、管理者の例である。
【0049】
図12において、インターホン子機装置1は、セキュリティエリアへの入場を制限する電気錠5の外側に配置され、セキュリティエリアへの入場を試行する入室希望者300がセキュリティエリア内の権限従業員を呼び出し、権限従業員と通話を行うために用いられる。
【0050】
インターホン親機装置2は、セキュリティエリア内に配置され、インターホン子機装置1に接続され、権限従業員がインターホン子機装置1を介して入室希望者300と通話を行うために用いられる。
また、インターホン親機装置2は、権限従業員が入場試行者の入場を許可する場合に入場許可信号を入退室認証装置4及びインターホン子機1に送信する。
【0051】
図13は、インターホン子機装置1の外観例を示す。
スピーカー11、マイク12、呼び出し釦13、カメラ14は実施の形態1で説明したものと同様である。
図13では、インターホン子機1にカードリーダ装置15が接続されている。
カードリーダ装置15は、インターホン親機装置2から入場許可信号を受信した際に、正規のカードを持たない入室希望者300の携行記憶媒体から照合用識別情報を読み取る。
携行記憶媒体とは、ゲート開錠用ICカード以外の記憶媒体であり、例えば入室希望者300が携行する定期券に内蔵されているICカードや、携帯電話機に内蔵されているICカード等である。携行記憶媒体は、ゲート開錠用ICカードを代替する代替カードとして用いられる。
そして、照合用識別情報とは、例えば、こられのICカードに記録されている入室希望者300の氏名、利用駅名、電話番号、電子メールアドレス、携帯電話機の製造番号等である。
また、本実施の形態では、インターホン子機1にはキーボード16が設けられている。
このキーボード16は、入室希望者300が自身のユーザID(従業員番号等)を入力するためである。
なお、カードリーダ装置15は、後述するように識別情報取得装置の例である。
なお、本実施の形態では、カメラ14は必須ではなく、カメラ14がなくてもよい。
【0052】
また、本実施の形態に係るインターホン親機装置2は、図4に示すものと同様である。
また、図4に示すような専用装置に限らず、インターホン子機装置1、データ保管装置3、入退室認証装置4と通信可能なパーソナルコンピュータにより実現することも可能である。
この場合は、本実施の形態に係るインターホン親機装置2の機能を実現するプログラムをパーソナルコンピュータが実行する。
【0053】
本実施の形態では、データ保管装置3は、識別情報取得装置たるカードリーダ装置15により取得された照合用識別情報をユーザID及び有効期限と対応付けて記憶する。
本実施の形態では、データ保管装置3は、識別情報記憶装置の例である。
【0054】
本実施の形態では、入退室認証装置4は、電気錠5の外側に配置され、データ保管装置3に接続されている。
また、本実施の形態に係る入退室認証装置4は、カードリーダ装置を備え、通常は入室希望者が所持する正規のゲート開錠用ICカードの情報を読み取り、読み取った情報が正しければ、電気錠5を開錠する。
また、正規のゲート開錠用ICカードを所持していない入室希望者300がセキュリティエリアへの入場を試行する場合に、当該入室希望者300が携行している携行記憶媒体から所定の識別情報を取得し、取得した識別情報とデータ保管装置3に記憶されている照合用識別情報とを照合して認証を行い、認証が成功した場合に電気錠5を開錠する。
また、入退室認証装置4には、図5に示すような認証釦52及びキーボード53が配置されているものとする。本実施の形態では、カメラ51は必ずも必要ではない。
【0055】
本実施の形態では、正規のゲート開錠用ICカードを所持する入室希望者300は、入退室認証装置4のカードリーダ装置にゲート開錠用ICカードをかざす等して、ゲート開錠用ICカードの情報をカードリーダ装置を介して入退室認証装置4に読み取らせて、電気錠5を開錠させる。
一方、出張者や来訪者等の正規のゲート開錠用ICカードを所持しない入室希望者300は、インターホン子機1を用いてセキュリティエリア内の権限従業員を呼び出し、権限従業員が入場を許可した場合は、インターホン親機2から入場許可信号がインターホン子機1及び入退室認証装置4に送信される。
インターホン子機1では、カードリーダ装置15により携行記憶媒体から照合用識別情報を読み出し、また、インターホン子機1は、照合用識別情報と、キーボード16からの入室希望者のユーザID(従業員番号等)と、入退室認証装置4の有効期限を示す有効期限情報とをデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3がこれらを登録する。
そして、データ保管装置3に照合用識別情報等が登録された後は、ゲート開錠用ICカードを所持しない入室希望者300は、入退室認証装置4のカードリーダ装置に代替カードをかざす等して、代替カードの情報をカードリーダ装置を介して入退室認証装置4に読み取らせるとともに入退室認証装置4のキーボード53を用いてユーザIDを入力する。
入退室認証装置4では、ユーザIDをもとにデータ保管装置3から照合用識別情報を受信し、カードリーダ装置から取得した識別情報とデータ保管装置3から受信した照合用識別情報が一致すれば、認証成功として電気錠5を開錠する。
【0056】
図14は、本実施の形態に係るインターホン子機1の機能ブロックを示す。
カードデータ入力部37は、カードリーダ装置15から代替カードの照合用識別情報を入力する。
ユーザID入力部38は、キーボード16から入室希望者300のユーザIDを入力する。
有効期限設定部34は、入退室認証装置4による認証の有効期限、すなわち代替カードの照合用識別情報の有効期限を設定する。有効期限は、例えば固定値(1日、1週間等)でもよいし、権限従業員が例えばインターホン親機2に接続されているキーボード(不図示)を用いて個別に入力した日時をインターホン親機2から受信し、受信した日時を有効期限としてもよい。
データ登録部36は、照合用識別情報、ユーザID、有効期限情報をデータ保管装置3に送信して、これらの情報を登録させる。
【0057】
図15は、入退室認証装置4の機能ブロックを示す図である。
釦入力部41は、認証釦52が押下されたことを通知する釦押下信号を入力する。
カードデータ入力部48は、入退室認証装置4のカードリーダ装置から代替カードの識別情報を入力する。
ユーザID入力部49は、入退室認証装置4のキーボード53から入室希望者300のユーザIDを入力する。
照合部46は、ユーザID入力部49により入力されたユーザIDをデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3からユーザIDに対応する照合用識別情報を受信し、カードリーダ装置により取得された識別情報とデータ保管装置3から受信した照合用識別情報を照合して両者が一致するかどうかを判定する。
開錠指示部47は、照合部46により識別情報と照合用識別情報情報が一致すると判定され、また有効期限内であると判定された場合、すなわち認証が成功した場合に、電気錠5を開錠する制御信号を電気錠5に出力する。
【0058】
次に、本実施の形態に係る入場管理システム100の動作例を図16を参照して説明する。
【0059】
先ず、入室希望者300がインターホン子機1の呼び出し釦13を押下して呼び出し操作を行い、オフィスビル内のインターホン親機2を呼び出す(S1601)。
インターホン親機2では呼鈴が鳴る。
【0060】
次に、ビル内の権限従業員が呼び出しに応じない場合やビル内の権限従業員が呼び出しに応じたが短時間内に通話を切断した場合(S1602で「切断」)は、インターホン親機2とインターホン子機1との接続状態が切断され(S1603)、初期状態に処理が戻る。
他方、ビル内の権限従業員が呼び出しに応じてインターホン親機2とインターホン子機1が接続状態にある場合(S1602で「維持」)は、親機2と子機1との間、すなわち権限従業員と入室希望者300間で会話がなされる(S1604)。この間、権限従業員と入室希望者300の音声情報が親機2と子機1の間で送受信されるとともに、入室希望者300の顔画像情報が子機1から親機2に送信される。
権限従業員は、親機2の表示ディスプレイ装置24に表示される入室希望者300の顔画像の確認と、入室希望者300との会話により入室希望者300の氏名、所属組織等の身元確認を行い、セキュリティエリアへの入場の可否を判断する。
【0061】
権限従業員が入室希望者300のセキュリティエリアへの入場を許可する場合(S1605で「許可」)は、インターホン親機2の開錠釦23を押下し、これにより入場許可信号が親機2から入退室認証装置4及びインターホン子機1に送信される。
なお、入退室認証装置4は入場許可信号を受信しても、データ保管装置3から登録処理が完了した旨の登録処理完了通知を受信するまでは電気錠5を開錠しない。
【0062】
入場許可信号を受信したことによってインターホン子機1はカードリーダ装置15を通じて入室希望者300の携行記憶媒体から照合用識別情報の読み取りが可能となる(S1606)。
次に、インターホン親機2から入室希望者300にインターホン子機1のカードリーダ装置14への携行記憶媒体の読み取りを促し、入室希望者にカードリーダ装置15に定期券、携帯電話機等の携行記憶媒体をかざさせ、カードリーダ装置15が携行記憶媒体に格納されている識別情報を照合用識別情報として読み取る(S1607)。
照合用識別情報としては、例えば入室希望者300の氏名、利用駅名、電話番号、電子メールアドレス、携帯電話機の製造番号等があるが、これらのうちの1つ又は2つ以上が読み取れた場合に、カードリーダ装置15は読み取りを完了する。
カードリーダ装置15から読み取られた照合用識別情報は、カードデータ入力部37によりインターホン子機1内に取り込まれる。
【0063】
次に、インターホン子機1では、照合用識別情報の登録処理を行う(S1608)。
照合用識別情報の登録処理の詳細は、図17に示す通りである。
【0064】
照合用識別情報の登録処理では、先ず、ユーザID入力部38が、入室希望者300がキーボード16を打鍵して指定したユーザIDを入力する(S1701)。
次に、有効期限設定部34が、入退室認証装置4による認証の有効期限、すなわち照合用識別情報の有効期限を設定する(S1702)。
次に、データ登録部36が、カードデータ(照合用識別情報)、ユーザID及び有効期限をデータ保管装置3に送信して、カードデータ(照合用識別情報)、ユーザID及び有効期限を登録させる(S1703)。
データ保管装置3では、受信したカードデータ(照合用識別情報)、ユーザID及び有効期限を相互に対応付けて登録し、登録処理が完了した旨の登録処理完了通知を入退室認証装置4に送信する。
データ保管装置3から登録処理完了通知を受信した入退室認証装置4が電気錠5に制御信号を出力して、電気錠5を開錠する(S1704)。
【0065】
以上により照合用識別情報等がデータ保管装置3に登録され、電気錠5が開錠した後、親機2と子機1の間の接続が切断される(S907)。
以降、入室希望者300は有効期限内であれば入退室認証装置4における認証に成功することにより何回でもセキュリティエリアへの入場が可能となる。
【0066】
図18は、入退室認証装置4による認証処理における動作例を示すフローチャートである。
先ず、カードデータ入力部48が、認証釦52が押下されたか、つまり認証釦52が押下されたことを通知する釦押下信号が釦入力部41により入力されたか否かを判断し(S1801)、釦押下信号が入力された場合(S1801でYES)は、カードリーダ装置を起動し、カードリーダ装置が入室希望者300の代替カードである携行記憶媒体から識別情報の読み取りを試行する。
カードデータ(識別情報)が読み取れた場合(S1802でYES)はS1803に進み、読み取れなかった場合(S1802でNO)は、カード読み取りを再度試行する。
【0067】
次に、ユーザID入力部49が、入室希望者300がキーボード53を打鍵して入力したユーザIDを取得した場合(S1803でYES)は、S1804に進み、ユーザIDを取得していない場合は、ユーザIDの入力を待つ。
【0068】
次に、照合部46が、ユーザIDをデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3においてユーザIDに対応する照合用識別情報を検索する(S1804)。
次に、照合部46は、カードリーダ装置で読み取られた識別情報と一致する照合用識別情報が存在するかを判断する(S1805)。
具体的には、データ保管装置3からユーザIDに対応する照合用識別情報(及び有効期限情報)を受信したか否か、照合用識別情報を受信した場合は、カードリーダ装置で読み取られた識別情報と受信した照合用識別情報を照合して両者が一致するか否かを判定する。
【0069】
一致するデータがない場合(S1805でNO)、すなわちデータ保管装置3からユーザIDに対応する照合用識別情報を受信しなかった場合、または照合用識別情報を受信したが、受信した照合用識別情報とカードリーダ装置で読み取られた識別情報が一致しなかった場合は、電気錠5を施錠したままで処理を終了する。
【0070】
他方、一致するデータがあった場合(S1805でYES)、すなわちデータ保管装置3から受信した照合用識別情報とカードリーダ装置で読み取られた識別情報が一致した場合は、照合部1107は現在が有効期限内であるかを照合用識別情報とともに受信した有効期限情報により判断し(S1806)、有効期限の範囲内であれば(S1806でYES)、電気錠5を開錠する制御信号を出力して電気錠5を開錠する。
他方、有効期限の範囲内でない場合(S1806でNO)は、電気錠5を施錠したままで処理を終了する。
【0071】
このように、入室希望者300は有効期限内であれば入退室認証装置4における認証に成功することにより何回でもセキュリティエリアへの入場が可能となる。
【0072】
なお、以上では、権限従業員により入場が許可された出入り口(電気錠5)から入室希望者が何回も入場することが可能となる例を説明した。
これに対して、実施の形態1で説明したように、入退室認証装置4での認証に成功する限り、権限従業員により入場が許可された出入り口(電気錠5)と異なる出入り口(電気錠5)を通行することができるようにしてもよい。
つまり、図19に示すようにセキュリティエリアが階層構造となっている場合に、入室希望者は、セキュリティエリアAのインターホン子機1a、インターホン親機2a又はインターホン親機2bを通じての会話により、セキュリティエリアA又はセキュリティエリアBの権限従業員によりセキュリティエリアAへの入場を許可され、照合用識別情報がデータ保管装置3に登録される。
そしてデータ保管装置3に照合用識別情報が登録された後は、登録されている照合用識別情報を用いて入退室認証装置4aがセキュリティエリアAへの入場許否を判断し、また、登録されている照合用識別情報を用いて入退室認証装置4bがセキュリティエリアBへの入場許否を判断する。
つまり、いったん権限従業員により入場が許可され、照合用識別情報がデータ保管装置3に登録された後は、入室希望者は、セキュリティエリアA、Bともに代替カードを用いた認証にて何回でも入場が可能となる。
【0073】
また、実施の形態1で説明したように、インターホン子機装置1が入退室認証装置4の機能を兼ね備えてもよい。
【0074】
以上、本実施の形態では、インターホン子機にカメラ装置を有する装置とカード認証装置(カードリーダ装置)が付属しているシステムにおいて、インターホン子機呼び出しによる親機でのカメラ画像確認による入室希望者の入室許可を親機側にいる人で判断し、入室許可の場合は、認証カードをカードリーダ装置に読み取る操作を促し、操作実施の後に認証カードデータ情報を入力データとして記録保存する。以降は同じ出入り口からの入室時又は他部屋への入室時において認証カードデータをもとにカード認証装置が照合した結果許可された場合は、入退室が可能であることを説明した。
【0075】
また、本実施の形態では、上記のカードリーダ装置で読み取る認証カードを忘れた場合には、代替カード(携帯電話、定期券等)でも認証カードとして利用でき、この代替カードをもとにカードリーダ装置が照合した結果許可された場合は、入退室が可能であることを説明した。
【0076】
以上のように、本実施の形態によれば、入室希望者が携行する携行記憶媒体を代替カードとして利用することができるので、出張時や正規のICカードの携行を忘れた場合にも、臨時カードの発行手続きをとる必要がなく、また、いったん入場を許可された入室希望者は2回目以降は代替カードを用いた認証によって入場が可能となるので、入室希望者の認証にかかる負担を軽減することができる。
【0077】
なお、実施の形態1、2に示したインターホン子機1、インターホン親機2及び入退室認証装置4はコンピュータで実現することもできる。
図20は、実施の形態1、2に示したインターホン子機1、インターホン親機2及び入退室認証装置4をコンピュータで実現した際のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図20の構成は、実施の形態1、2に示したインターホン子機1、インターホン親機2及び入退室認証装置4をコンピュータで実現した際のハードウェア構成の一例を示すものであり、図20に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
【0078】
図20において、インターホン子機1、インターホン親機2及び入退室認証装置4を実現するコンピュータは、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、磁気ディスク装置920と接続されていてもよく、これらのハードウェアデバイスを制御する。
更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続していてもよい。また、磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード(登録商標)読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
通信ボード915、キーボード902、マウス903、スキャナ装置907、FDD904などは、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力装置の一例である。
【0079】
通信ボード915は、例えば、LAN(ローカルエリアネットワーク)、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)などのネットワークに接続されていても構わない。
【0080】
磁気ディスク装置920には、例えばオペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922により実行される。
【0081】
ROM913には、BIOS(Basic Input Output System)プログラムが格納され、磁気ディスク装置920にはブートプログラムが格納されている。
コンピュータの起動時には、ROM913のBIOSプログラム及び磁気ディスク装置920のブートプログラムが実行され、BIOSプログラム及びブートプログラムによりオペレーティングシステム921が起動される。
【0082】
上記プログラム群923には、実施の形態1、2の説明において「〜部」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0083】
ファイル群924には、実施の形態1、2の説明において、「〜の判断」、「〜の計算」、「〜の比較」、「〜の生成」、「〜の更新」、「〜の設定」、「〜の登録」、「〜の選択」、「〜の認証」、「〜の照合」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。
抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1、2で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0084】
また、実施の形態1、2の説明において「〜部」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、実施の形態1、2の「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施の形態1、2の「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】実施の形態1に係る入場管理システムの構成例を示す図。
【図2】実施の形態1に係る入場管理システムの構成例を示す図。
【図3】実施の形態1に係るインターホン子機装置の外観例を示す図。
【図4】実施の形態1に係るインターホン親機装置の外観例を示す図。
【図5】実施の形態1に係る入退室認証装置の外観例を示す図。
【図6】実施の形態1に係るインターホン子機装置の外観例を示す図。
【図7】実施の形態1に係るインターホン子機装置又はインターホン親機装置の機能ブロック図。
【図8】実施の形態1に係る入退室認証装置の機能ブロック図。
【図9】実施の形態1に係る入場管理システムの動作フローを示すフローチャート図。
【図10】実施の形態1に係る入場管理システムの動作フローを示すフローチャート図。
【図11】実施の形態1に係る入場管理システムの動作フローを示すフローチャート図。
【図12】実施の形態2に係る入場管理システムの構成例を示す図。
【図13】実施の形態2に係るインターホン子機装置の外観例を示す図。
【図14】実施の形態2に係るインターホン子機装置の機能ブロック図。
【図15】実施の形態2に係る入退室認証装置の機能ブロック図。
【図16】実施の形態2に係る入場管理システムの動作フローを示すフローチャート図。
【図17】実施の形態2に係る入場管理システムの動作フローを示すフローチャート図。
【図18】実施の形態2に係る入場管理システムの動作フローを示すフローチャート図。
【図19】実施の形態1に係る階層構造のセキュリティエリアの例を示す図。
【図20】実施の形態1、2に係るインターホン子機装置等を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図。
【符号の説明】
【0086】
1 インターホン子機装置、2 インターホン親機装置、3 データ保管装置、4 入退室認証装置、5 電気錠、11 スピーカー、12 マイク、13 呼び出し釦、14 カメラ、15 カードリーダ装置、16 キーボード、17 認証釦、31 撮影画像入力部、32 顔部切出し部、33 特徴点抽出部、34 有効期限設定部、35 登録名入力部、36 データ登録部、37 カードデータ入力部、38 ユーザID入力部、41 釦入力部、42 キーボード入力部、43 撮影画像入力部、44 顔部切出し部、45 特徴点抽出部、46 照合部、47 開錠指示部、48 カードデータ入力部、49 ユーザID入力部、51 カメラ、52 認証釦、53 キーボード、100 入場管理システム、200 居住者、300 入室希望者。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、オフィスビル、マンション、病院などのエントランス等において入場管理を行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスビルやマンション、病院などのセキュリティ向上のため、出入口にゲートを備え、ゲートの通過の際に利用者にIC(Integrated Circuit)カード等のID装置をID制御装置に照合させ、ID装置を与えられた利用者のみ内部への入場を許すセキュリティシステムがある。
ゲートは、通行レーン式のフラッパーゲートや電気錠を備えた扉、自動扉であり、ID装置のID情報を読み取り、ID制御装置に通知する読取機を備える。
【0003】
また、オフィスビル、マンション、病院などの出入口にゲートとカメラを備え、利用者がゲートを通過する際にカメラが利用者の顔を撮影し、セキュリティシステムにおいて、予め登録している利用者の顔画像情報と撮影した顔画像情報とを照合し、両者が一致した利用者のみ内部への入場を許す技術がある。
【0004】
更には、両者を組み合わせた技術として、特許文献1に開示の技術がある。
顔画像による認証の場合、顔画像情報が予めシステムに登録されていなければ、セキュリティエリアに入場できない。このため、1回のみ、または1日のみ入場するような臨時外来者(例えば、運送業者)でも事前に顔画像情報をシステムに登録する必要がある。
このような煩雑さを避けるため、特許文献1に開示の技術では、出入口の近傍にカードリーダ及び利用者の顔部分を撮影するカメラ設け、顔画像情報が登録されていない者については、その者がカードリーダを操作し、これが認証されると通行制御手段が出入口のゲートの電気錠を解錠するとともに、カメラがその者の顔部分を撮影して顔画像情報が登録され、2回目以降は、利用者が出入口に近づくと、カメラが利用者の顔部分を撮影し、顔認証手段により利用者を認証し、利用者のカード操作がなくても、顔画像の認証だけで出入口のゲートの電気錠が解錠される。
【特許文献1】特開2005−301489号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、利用者の顔画像情報が登録される前、つまり初回のカード認証が行なわれる前に、カード認証に用いられるカードを利用者が紛失し部外者がこのカードを取得した場合や部外者が当該カードを盗んだ場合等は、部外者が正当な利用者に成りすましてカード認証を受けてセキュリティエリアに入場することが可能であり、また、2回目以降も顔認証を経てセキュリティエリアに自由に入場することができるという課題がある。
【0006】
また、特許文献1に記載の技術をオフィスビルに適用した場合に、社員が出張等で他の場所に行く場合(例えば、支社の社員が本社にいく場合)、その場所にて臨時カードを発行してもらい、そのカードにて認証処理を行った後、2回目以降は顔認証にて通行が可能となる。
このため、土日祝日等にカード発行システムが休止していたり、カード発行権限を有する者が不在であるような場合は、臨時カードの発行ができず、出張者は出張先のオフィスに入場できないとの事態を招くという課題がある。
【0007】
また、同様に、特許文献1に記載の技術をオフィスビルに適用した場合に、社員が自己の所属するオフィスビルに入場するためのカードを忘れてしまった場合は、臨時カードを発行してもらう必要があるが、発行場所が遠隔地である場合は、臨時カードの発行に時間がかかったり、臨時カードが発行できずに、社員がオフィスビルに入場できないとの事態を招くという課題がある。
【0008】
本発明は、このような課題を解決することを主な目的とし、カードの紛失・盗難による不正利用の可能性を排除し、また、臨時カードの発行手続きを不要にし、セキュリティエリアへの入場を試行する入場試行者の認証にかかる負担を軽減することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る入場管理システムは、
セキュリティエリアへの入場を制限するセキュリティゲート装置の外側に配置され、前記セキュリティエリアへの入場を試行する入場試行者が前記セキュリティエリア内の管理者を呼び出し前記管理者と通話を行うために用いられるインターホン子機装置と、
前記セキュリティエリア内に配置され、前記インターホン子機装置に接続され、前記管理者が前記インターホン子機装置を介して前記入場試行者と通話を行うために用いられ、前記管理者が前記入場試行者の入場を許可する場合に入場許可信号を送信するインターホン親機装置と、
前記セキュリティゲート装置の外側に配置され、前記インターホン親機装置に接続され、前記インターホン親機装置から前記入場許可信号を受信した際に、前記入場試行者の照合用生体情報を取得する生体情報取得装置と、
前記生体情報取得装置により取得された照合用生体情報を記憶する生体情報記憶装置と、
前記セキュリティゲート装置の外側に配置され、前記生体情報記憶装置に接続され、いずれかの入場試行者が前記セキュリティエリアへの入場を試行する場合に、当該入場試行者の生体情報を取得し、取得した生体情報と前記生体情報記憶装置に記憶されている照合用生体情報とを照合して認証を行い、認証が成功した場合に前記セキュリティゲート装置を開錠する認証装置とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、入場試行者のセキュリティエリアへの入場許否を権限を有する管理者に判断させることができるため、部外者のセキュリティエリアへの無断立ち入りを回避することができ、また、いったん入場を許可された入場試行者は2回目以降は生体認証による入場が可能となるので、入場試行者の認証にかかる負担を軽減することができる。
また、本発明によれば、入場試行者が携行する携行記憶媒体を代替カードとして利用することができるので、出張時や正規のICカードの携行を忘れた場合にも、臨時カードの発行手続きをとる必要がなく、また、いったん入場を許可された入場試行者は2回目以降は携行記憶媒体を用いた認証によって入場が可能となるので、入場試行者の認証にかかる負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
図1及び図2は、本実施の形態に係る入場管理システム100の構成例を示す図である。
図1は、入場管理システム100に含まれる各要素の接続関係を示しており、図2は、入場管理システム100をマンション等に適用した際の入場管理システム100に含まれる各要素を配置例を示している。
なお、図2では、説明の簡明化のために、セキュリティエリアに居室が一つだけ存在する例を示しているが、マンションに適用する場合には複数の居室がセキュリティエリアに存在する。
ここで、セキュリティエリアとは、電気錠5で外部からの入場が制限されたエリアであり、例えば、マンション内部又はオフィスビル内部である。
【0012】
インターホン子機装置1(以下、インターホン子機1又は子機1ともいう)は、セキュリティエリアへの入場を制限する電気錠5(セキュリティゲート装置の例)の外側に配置され、セキュリティエリアへの入場を試行する入室希望者300(入場試行者の例)がセキュリティエリア内の居住者200を呼び出し居住者200と通話を行うために用いられる。
居住者200は、入室希望者300のセキュリティエリアへの入場の許否を判断する権限を有する者であり、管理者の例である。
【0013】
インターホン親機装置2(以下、インターホン親機2又は親機2ともいう)は、セキュリティエリア内に配置され、インターホン子機装置1に接続され、居住者200がインターホン子機装置1を介して入室希望者300と通話を行うために用いられる。
また、インターホン親機装置2は、居住者200が入室希望者300の入場を許可する場合に入場許可信号を入退室認証装置4に送信する。
【0014】
図3は、インターホン子機装置1の外観例を示す。
インターホン子機装置1は、例えば、スピーカー11、マイク12、呼び出し釦13、カメラ14を備える。
スピーカー11及びマイク12は、居住者200と入室希望者300との会話のための装置であり、呼び出し釦13は入室希望者300が押下して居住者200を呼び出すための釦である。
カメラ14は、入室希望者300の顔を撮影する。撮影された顔画像は居住者200の確認に用いられる。なお、カメラ14は、後述するように生体情報取得装置の例である。
【0015】
また、図4は、インターホン親機装置2の外観例を示す。
インターホン親機装置2は、スピーカー21、マイク22、開錠釦23、表示ディスプレイ装置24を備える。
スピーカー21及びマイク22は、居住者200と入室希望者300との会話のための装置であり、開錠釦23は居住者200が押下することで入場許可信号が入退室認証装置4に送信され、電気錠5が開錠される。
表示ディスプレイ装置24は、入室希望者300の顔を表示する。
【0016】
なお、インターホン親機装置2は、図4に示すような専用装置に限らず、インターホン子機装置1、データ保管装置3、入退室認証装置4と通信可能なパーソナルコンピュータにより実現することも可能である。
この場合は、本実施の形態に係るインターホン親機装置2の機能を実現するプログラムをパーソナルコンピュータが実行する。
【0017】
入室希望者300は、呼び出し釦13を押すことによりインターホン子機装置1からインターホン親機装置2を介して居室内にいる居住者200を呼び出し、また、この際にカメラ14が入室希望者300の顔部分を撮影し、居住者200が入室希望者300と会話を行い、また、カメラ14により撮影された入室希望者300のカメラ画像を確認して、入室を許可するか否かを判断する。
また、居住者200が入室希望者300の入場を許可する場合には、居住者200が開錠釦23を押すことで、入場許可信号が入退室認証装置4に送信され、電気錠5が開錠する。また、入場許可信号はインターホン子機装置1にも送信され、入場許可信号を受信したインターホン子機装置1では、カメラ14が入室希望者300の顔部分を撮影して顔画像情報を取得する。この顔画像情報は静止画像である。
カメラ14により撮影された顔画像情報は、後述するように照合用の加工が行なわれた後、入室希望者300の照合用顔画像情報として利用される。
なお、本実施の形態では、生体情報として顔画像情報を用いる例を説明するため、カメラ14が生体情報取得装置の例となるが、認証に他の生体情報(指紋情報、静脈情報、声紋情報、虹彩情報等)を用いる場合は、それぞれを取得するのに適した装置が生体情報取得装置となる。
【0018】
データ保管装置3は、カメラ14により撮影された入室希望者300の顔画像情報であって照合用に加工された顔画像情報を照合用顔画像情報として記憶する。
また、データ保管装置3は、登録名と対応付けて照合用顔画像情報を記憶する。
登録名は、入室希望者300の名前、通称、業者名、カメラ撮影日時等であり、データ保管装置3は、入退室認証装置4から検索対象の登録名の情報を受け取り、受け取った登録名をキーにして照合用顔画像情報を抽出する。
図2では、データ保管装置3がセキュリティエリア内に配置されている例を示しているが、データ保管装置3の場所はセキュリティエリア外(管理センター等)でもよい。
データ保管装置3は、生体情報記憶装置の例である。
【0019】
入退室認証装置4は、電気錠5の外側に配置され、データ保管装置3に接続され、インターホン親機2から入場許可信号を受信した際に電気錠5を開錠するとともに、入室希望者300が生体情報による認証を要求した場合に、当該入室希望者300の生体情報を取得し、取得した生体情報とデータ保管装置3に記憶されている照合用生体情報とを照合して認証を行い、認証が成功した場合に電気錠5を開錠する。
入退室認証装置4は認証装置の例である。
【0020】
図5は、入退室認証装置4の外観例を示す。
入退室認証装置4は、カメラ51、認証釦52及びキーボード53を備える。
本実施の形態では、生体情報として入場希望者300の顔画像情報を用いるため、カメラ51により入室希望者300の顔を撮影することとしているが、他の種類の生体情報を認証に用いる場合は、入退室認証装置4は、認証に用いられる生体情報の取得に適した装置を備える。
また、入室希望者300が認証釦52を押下することにより、入退室認証装置4による認証処理が開始される。
また、キーボード53は、データ保管装置3から取得する照合用顔画像情報の登録名を入室希望者300に指定させるための装置である。
【0021】
電気錠5は、電気錠を備えた自動扉のことであり、セキュリティエリアへの入場を制御する装置であり、セキュリティゲート装置の例である。
本実施の形態では、電気錠5をセキュリティゲート装置の例としているが、電気錠5の代わりに通行レーン式のフラッパーゲートでもよい。
【0022】
前述したように、居住者200により入室希望者300のセキュリティエリアへの入場が許可された場合には、入室希望者300の顔部分が撮影され、顔画像情報が取得され、取得された顔画像情報に基づく照合用顔画像情報がデータ保管装置3に登録されることになる。
図7は、顔画像情報の取得処理及び顔画像情報の登録処理を実現するための機能ブロック図である。
図7に示す要素は、インターホン子機装置1、インターホン親機装置2のどちらに存在していてもよい。
つまり、インターホン子機装置1がカメラ14により撮影された顔画像情報を加工し、データ保管装置3に送信して登録処理を行ってもよいし、インターホン親機装置2がインターホン子機装置1から顔画像情報を受信し、受信した顔画像情報を加工し、データ保管装置3に送信して登録処理を行ってもよい。
【0023】
本実施の形態では、特開平9−251534号公報又は特開2005−301489号公報に開示されている顔画像情報処理技術を利用する例を説明するが、他の顔画像処理技術を用いてもよい。
撮影画像入力部31は、カメラ14により撮影された撮影画像を入力する。
撮影画像入力部31は、インターホン親機2側で顔画像情報の加工を行う場合は、インターホン子機1から撮影画像を受信することになる。
顔部切出し部32は撮影画像入力部31により入力された入力画像から、入室希望者300の顔部分を切出した抽出画像を生成する。
特徴点抽出部33は、抽出画像から例えば顔部分上での目や鼻の位置などの特徴点情報を生成する。
有効期限設定部34は、入退室認証装置4による認証の有効期限、すなわち特徴点抽出部33により生成された特徴点情報の有効期限を設定する。有効期限は、例えば固定値(1日、1週間等)でもよいし、居住者200が例えばインターホン親機2に接続されているキーボード(不図示)を用いて個別に入力した日時を有効期限として設定してもよい。
登録名入力部35は、特徴点情報をデータ保管装置3に登録する際の登録名情報を入力する。例えば、居住者200が例えばインターホン親機2に接続されているキーボード(不図示)を用いて入室希望者300の名前、通称、業者名、カメラ撮影日時等の登録名を指定し、登録名入力部35が登録名情報として入力する。
データ登録部36は、特徴点抽出部33により生成された特徴点情報を照合用顔画像情報としてデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3に登録させる。また、データ登録部36は、特徴点情報とともに有効期限設定部34により設定された有効期限及び登録名入力部35により入力された登録名情報もデータ保管装置3に送信して、有効期限の情報及び登録名情報も登録させる。
【0024】
図8は、入退室認証装置4の機能ブロックを示す図である。
釦入力部41は、認証釦52が押下されたことを通知する釦押下信号を入力する。
キーボード入力部42は、キーボード53を用いて入室希望者300が指定した登録名を示す登録名情報を入力する。
撮影画像入力部43は、釦押下信号が入力された際に、カメラ51を起動し、カメラ51により撮影された撮影画像を入力する。
顔部切出し部44は撮影画像入力部43により入力された入力画像から、入室希望者300の顔部分を切出した抽出画像を生成する。
特徴点抽出部45は、抽出画像から例えば顔部分上での目や鼻の位置などの特徴点情報を生成する。
照合部46は、キーボード入力部42により入力された登録名情報をデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3から登録名情報に対応する照合用顔画像情報を受信し、特徴点抽出部45により生成された特徴点情報と受信した照合用顔画像情報を照合して両者が一致するかどうかを判定する。
開錠指示部47は、照合部46により特徴点情報と照合用顔画像情報が一致すると判定され、また有効期限内であると判定された場合、すなわち認証が成功した場合に、電気錠5を開錠する制御信号を電気錠5に出力する。
【0025】
次に、本実施の形態に係る入場管理システム100の動作例を図9を参照して説明する。
【0026】
先ず、入室希望者300がインターホン子機1の呼び出し釦13を押下して呼び出し操作を行い、居室内のインターホン親機2を呼び出す(S901)。
インターホン親機2では呼鈴が鳴る。
【0027】
次に、居室内の居住者200が呼び出しに応じない場合や居室内の居住者200が呼び出しに応じたが短時間内に通話を切断した場合(S902で「切断」)は、インターホン親機2とインターホン子機1との接続状態が切断され(S903)、初期状態に処理が戻る。
他方、居室内の居住者200が呼び出しに応じてインターホン親機2とインターホン子機1が接続状態にある場合(S902で「維持」)は、親機2と子機1との間、すなわち居住者200と入室希望者300間で会話がなされる(S904)。この間、居住者200と入室希望者300の音声情報が親機2と子機1の間で送受信されるとともに、入室希望者300の顔画像情報が子機1から親機2に送信される。
居住者200は、親機2の表示ディスプレイ装置24に表示される入室希望者300の顔画像の確認と、入室希望者300との会話により入室希望者300の氏名、所属組織等の身元確認を行い、セキュリティエリアへの入場の可否を判断する。
【0028】
居住者200が入室希望者300のセキュリティエリアへの入場を許可する場合(S905で「許可」)は、インターホン親機2の開錠釦23を押下し、これにより入場許可信号が親機2から入退室認証装置4及びインターホン子機1に送信される。
なお、入退室認証装置4は入場許可信号を受信しても、データ保管装置3から登録処理が完了した旨の登録処理完了通知を受信するまでは電気錠5を開錠しない。
【0029】
次に、インターホン親機2又はインターホン子機1が照合用顔画像情報の登録処理(S906)を行う。
照合用顔画像情報の登録処理(S906)の詳細は、図10に示す通りである。
【0030】
入場許可信号を受信したインターホン子機1では、カメラ14が入室希望者300の顔部分を撮影する(S1001)。
カメラ14は入場許可信号の受信前も入室希望者300の顔部分の撮影を行っているが、入場許可信号の受信後は照合用顔画像情報のための撮影モードとなる。
照合用顔画像情報のための撮影モードとして、例えば、入場許可信号の受信前よりも高い解像度で入室希望者の顔を撮影するようにしてもよい。また、入場許可信号の受信前は白黒撮影を行っていた場合に入場許可信号の受信後はカラー撮影を行うようにしてもよい。また、入場許可信号の受信前後で撮影方法を変化させなくてもよい。
【0031】
インターホン親機2又はインターホン子機1の撮影画像入力部31が、カメラ14により撮影された撮影画像を入力し、顔部切出し部32が撮影画像入力部31により入力された入力画像から、入室希望者300の顔部分を切出した抽出画像を生成する(S1002)。
インターホン親機2側で顔画像情報の加工を行う場合は、インターホン親機2の撮影画像入力部31はインターホン子機1から撮影画像を受信することになる。
【0032】
次に、インターホン親機2又はインターホン子機1の特徴点抽出部33が、抽出画像から例えば顔部分上での目や鼻の位置などの特徴点を抽出し、特徴点情報を生成する(S1003)。
次に、インターホン親機2又はインターホン子機1の有効期限設定部34は、入退室認証装置4による認証の有効期限、すなわち特徴点抽出部33により生成された特徴点情報の有効期限を設定する(S1004)。
また、このとき、インターホン親機2又はインターホン子機1の登録名入力部35が、特徴点情報をデータ保管装置3に登録する際の登録名情報を入力する。
【0033】
次に、インターホン親機2又はインターホン子機1のデータ登録部36が、特徴点情報、有効期限及び登録名情報をデータ保管装置3に送信して、特徴点情報、有効期限の情報及び登録名情報を登録させる(S1005)。
データ保管装置3では、受信した特徴点情報、有効期限の情報及び登録名情報を相互に対応付けて登録し、登録処理が完了した旨の登録処理完了通知を入退室認証装置4に送信する。
データ保管装置3から登録処理完了通知を受信した入退室認証装置4が電気錠5に制御信号を出力して、電気錠5を開錠する(S1006)。
【0034】
以上により特徴点情報等がデータ保管装置3に登録され、電気錠5が開錠した後、登録名の指定が居住者200により行なわれている場合は、居住者200から入室希望者300に登録名がインターホンにより通知され、その後、親機2と子機1の間の接続が切断される(S907)。
以降、入室希望者300は有効期限内であれば入退室認証装置4における顔認証に成功することにより何回でもセキュリティエリアへの入場が可能となる。
【0035】
図11は、入退室認証装置4による顔認証処理における動作例を示すフローチャートである。
先ず、撮影画像入力部43が、認証釦52が押下されたか、つまり認証釦52が押下されたことを通知する釦押下信号が釦入力部41により入力されたか否かを判断し(S1101)、釦押下信号が入力された場合(S1101でYES)は、カメラ51を起動し、カメラ51が入室希望者300の顔部分を撮影する(S1102)。
また、このときキーボード入力部42が、入室希望者300がキーボード53を打鍵して指定した登録名を示す登録名情報を入力する。
【0036】
次に、顔部切出し部44が撮影画像入力部43により入力された入力画像から、入室希望者300の顔部分を切出した抽出画像を生成する(S1103)。
次に、特徴点抽出部45が、抽出画像から例えば顔部分上での目や鼻の位置などの特徴点を抽出し、抽出点情報を生成する(S1104)。
次に、照合部46は、キーボード入力部42により入力された登録名情報をデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3において登録名情報に対応する照合用顔画像情報を検索する(S1105)。
次に、照合部46は、S1104で生成された抽出点情報と一致する照合用顔画像情報が存在するかを判断する(S1106)。
具体的には、データ保管装置3から登録名情報に対応する照合用顔画像情報(及び有効期限情報)を受信したか否か、照合用顔画像情報を受信した場合は、特徴点情報と受信した照合用顔画像情報を照合して両者が一致するか否かを判定する。
【0037】
一致するデータがない場合(S1106でNO)、すなわちデータ保管装置3から登録名情報に対応する照合用顔画像情報を受信しなかった場合、または照合用顔画像情報を受信したが、受信した照合用顔画像情報と特徴点情報が一致しなかった場合は、電気錠5を施錠したままで処理を終了する。
【0038】
他方、一致するデータがあった場合(S1106でYES)、すなわちデータ保管装置3から受信した照合用顔画像情報と特徴点情報が一致した場合は、照合部1107は現在が有効期限内であるかを照合用顔画像情報とともに受信した有効期限情報により判断し(S1107)、有効期限の範囲内であれば(S1107でYES)、電気錠5を開錠する制御信号を出力して電気錠5を開錠する(S1108)。
他方、有効期限の範囲内でない場合(S1107でNO)は、電気錠5を施錠したままで処理を終了する。
【0039】
このように、入室希望者300は有効期限内であれば入退室認証装置4における顔認証に成功することにより何回でもセキュリティエリアへの入場が可能となる。
【0040】
なお、以上では、居住者200により入場が許可された出入り口(電気錠5)から何回も入場することが可能となる例を説明した。
これに対して、入退室認証装置4での顔認証に成功する限り、居住者200により入場が許可された出入り口(電気錠5)と異なる出入り口(電気錠5)を通行することができるようにしてもよい。
【0041】
図19に例示するように、セキュリティエリアが階層構造になっている建物が存在する。
図19では、セキュリティエリアAに入場した後に、セキュリティエリアBに入場するという階層構造になっている。
このような構造では、セキュリティエリアAの出入り口にインターホン子機1a、入退室認証装置4a、電気錠5aが配置され、セキュリティエリアBの出入り口にインターホン子機1b、入退室認証装置4b、電気錠5bが配置されることになる。
また、セキュリティエリアA内にインターホン親機2aが配置され、セキュリティエリアB内にインターホン親機2bが配置されることになる。
この場合に、入室希望者は、セキュリティエリアAのインターホン子機1a、インターホン親機2a又はインターホン親機2bを通じての会話により、セキュリティエリアA又はセキュリティエリアBの居住者によりセキュリティエリアAへの入場を許可され、照合用顔画像情報がデータ保管装置3に登録される。
そしてデータ保管装置3に照合用顔画像情報が登録された後は、登録されている照合用顔画像情報を用いて入退室認証装置4aがセキュリティエリアAへの入場許否を判断し、また、登録されている照合用顔画像情報を用いて入退室認証装置4bがセキュリティエリアBへの入場許否を判断する。
つまり、いったん居住者により入場が許可され、照合用顔画像情報がデータ保管装置3に登録された後は、入室希望者は、セキュリティエリアA、Bともに顔認証にて何回でも入場が可能となる。
【0042】
なお、上記では、入退室認証装置4はインターホン子機装置1とは異なる装置としたが、インターホン子機装置1が入退室認証装置4の機能を兼ね備えてもよい。
この場合は、図6に示すように、インターホン子機装置1に認証釦17を配置し、入室希望者300は2回目の入場の際(照合用顔画像情報がデータ保管装置3に格納された後)は、呼び出し釦13の代わりに認証釦17を押下することにより顔画像情報による認証を開始させるようにしてもよい。
また、インターホン子機装置1が入退室認証装置4の機能を兼ね備える場合は、インターホン子機装置1が図8に示す機能を有することとなる。
【0043】
また、上記では、データ保管装置3において登録名と対応付けて照合用顔画像情報を記憶し、入退室認証装置4が登録名情報をデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3が登録名に一致する照合用顔画像情報を入退室認証装置4に応答することとした。
これに代えて、データ保管装置3では登録名を用いることなく照合用顔画像情報を記憶し、入退室認証装置4はデータ保管装置3から照合用顔画像情報を一つずつ又は所定の単位ごとに受信して、カメラで撮影された顔画像情報の特徴点情報と一致する照合用顔画像情報が存在するかを判定するようにしてもよい。
【0044】
以上、本実施の形態では、インターホン子機にカメラ装置を有する装置において、インターホン子機呼び出しによる親機でのカメラ画像確認による入室希望者の入室許可を親機側にいる人で判断し、入室許可の場合は、その時にカメラ撮影された顔画像を入力データとして記録保存し、以降は同じ出入り口からの入室時又は他部屋への入室時において顔認証装置がこの画像データをもとに顔認証照合を行い顔認証が許可された場合は、入退室が可能であることを説明した。
【0045】
以上のように、本実施の形態によれば、入室希望者のセキュリティエリアへの入場許否を権限を有する居住者に判断させることができるため、部外者のセキュリティエリアへの無断立ち入りを回避することができ、また、いったん入場を許可された入室希望者は2回目以降は顔認証による入場が可能となるので、入室希望者の認証にかかる負担を軽減することができる。
【0046】
実施の形態2.
本実施の形態では、ゲート開錠用の正規のICカード(ゲート開錠用ICカード)の代わりに、入室希望者が携行している携行記憶媒体を代替カードとして利用する例について説明する。
【0047】
図12は、本実施の形態に係る入場管理システム100の構成例を説明する図であり、図1に相当する図である。
また、入場管理システム100の各要素の配置例は、例えば図2に示す例と同様である。
【0048】
なお、本実施の形態では、入室希望者がオフィスビル等への入場を試行する場合を説明する。このため、入室希望者がインターホン子機1を用いて呼び出す者は、当該オフィスビルで勤務している従業員であり、入室希望者の入室許否を決定する権限のある従業員(以下、権限従業員という)。なお、権限従業員は、システム管理者である必要はなく、また、組織内における役職者である必要もない。権限従業員は、管理者の例である。
【0049】
図12において、インターホン子機装置1は、セキュリティエリアへの入場を制限する電気錠5の外側に配置され、セキュリティエリアへの入場を試行する入室希望者300がセキュリティエリア内の権限従業員を呼び出し、権限従業員と通話を行うために用いられる。
【0050】
インターホン親機装置2は、セキュリティエリア内に配置され、インターホン子機装置1に接続され、権限従業員がインターホン子機装置1を介して入室希望者300と通話を行うために用いられる。
また、インターホン親機装置2は、権限従業員が入場試行者の入場を許可する場合に入場許可信号を入退室認証装置4及びインターホン子機1に送信する。
【0051】
図13は、インターホン子機装置1の外観例を示す。
スピーカー11、マイク12、呼び出し釦13、カメラ14は実施の形態1で説明したものと同様である。
図13では、インターホン子機1にカードリーダ装置15が接続されている。
カードリーダ装置15は、インターホン親機装置2から入場許可信号を受信した際に、正規のカードを持たない入室希望者300の携行記憶媒体から照合用識別情報を読み取る。
携行記憶媒体とは、ゲート開錠用ICカード以外の記憶媒体であり、例えば入室希望者300が携行する定期券に内蔵されているICカードや、携帯電話機に内蔵されているICカード等である。携行記憶媒体は、ゲート開錠用ICカードを代替する代替カードとして用いられる。
そして、照合用識別情報とは、例えば、こられのICカードに記録されている入室希望者300の氏名、利用駅名、電話番号、電子メールアドレス、携帯電話機の製造番号等である。
また、本実施の形態では、インターホン子機1にはキーボード16が設けられている。
このキーボード16は、入室希望者300が自身のユーザID(従業員番号等)を入力するためである。
なお、カードリーダ装置15は、後述するように識別情報取得装置の例である。
なお、本実施の形態では、カメラ14は必須ではなく、カメラ14がなくてもよい。
【0052】
また、本実施の形態に係るインターホン親機装置2は、図4に示すものと同様である。
また、図4に示すような専用装置に限らず、インターホン子機装置1、データ保管装置3、入退室認証装置4と通信可能なパーソナルコンピュータにより実現することも可能である。
この場合は、本実施の形態に係るインターホン親機装置2の機能を実現するプログラムをパーソナルコンピュータが実行する。
【0053】
本実施の形態では、データ保管装置3は、識別情報取得装置たるカードリーダ装置15により取得された照合用識別情報をユーザID及び有効期限と対応付けて記憶する。
本実施の形態では、データ保管装置3は、識別情報記憶装置の例である。
【0054】
本実施の形態では、入退室認証装置4は、電気錠5の外側に配置され、データ保管装置3に接続されている。
また、本実施の形態に係る入退室認証装置4は、カードリーダ装置を備え、通常は入室希望者が所持する正規のゲート開錠用ICカードの情報を読み取り、読み取った情報が正しければ、電気錠5を開錠する。
また、正規のゲート開錠用ICカードを所持していない入室希望者300がセキュリティエリアへの入場を試行する場合に、当該入室希望者300が携行している携行記憶媒体から所定の識別情報を取得し、取得した識別情報とデータ保管装置3に記憶されている照合用識別情報とを照合して認証を行い、認証が成功した場合に電気錠5を開錠する。
また、入退室認証装置4には、図5に示すような認証釦52及びキーボード53が配置されているものとする。本実施の形態では、カメラ51は必ずも必要ではない。
【0055】
本実施の形態では、正規のゲート開錠用ICカードを所持する入室希望者300は、入退室認証装置4のカードリーダ装置にゲート開錠用ICカードをかざす等して、ゲート開錠用ICカードの情報をカードリーダ装置を介して入退室認証装置4に読み取らせて、電気錠5を開錠させる。
一方、出張者や来訪者等の正規のゲート開錠用ICカードを所持しない入室希望者300は、インターホン子機1を用いてセキュリティエリア内の権限従業員を呼び出し、権限従業員が入場を許可した場合は、インターホン親機2から入場許可信号がインターホン子機1及び入退室認証装置4に送信される。
インターホン子機1では、カードリーダ装置15により携行記憶媒体から照合用識別情報を読み出し、また、インターホン子機1は、照合用識別情報と、キーボード16からの入室希望者のユーザID(従業員番号等)と、入退室認証装置4の有効期限を示す有効期限情報とをデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3がこれらを登録する。
そして、データ保管装置3に照合用識別情報等が登録された後は、ゲート開錠用ICカードを所持しない入室希望者300は、入退室認証装置4のカードリーダ装置に代替カードをかざす等して、代替カードの情報をカードリーダ装置を介して入退室認証装置4に読み取らせるとともに入退室認証装置4のキーボード53を用いてユーザIDを入力する。
入退室認証装置4では、ユーザIDをもとにデータ保管装置3から照合用識別情報を受信し、カードリーダ装置から取得した識別情報とデータ保管装置3から受信した照合用識別情報が一致すれば、認証成功として電気錠5を開錠する。
【0056】
図14は、本実施の形態に係るインターホン子機1の機能ブロックを示す。
カードデータ入力部37は、カードリーダ装置15から代替カードの照合用識別情報を入力する。
ユーザID入力部38は、キーボード16から入室希望者300のユーザIDを入力する。
有効期限設定部34は、入退室認証装置4による認証の有効期限、すなわち代替カードの照合用識別情報の有効期限を設定する。有効期限は、例えば固定値(1日、1週間等)でもよいし、権限従業員が例えばインターホン親機2に接続されているキーボード(不図示)を用いて個別に入力した日時をインターホン親機2から受信し、受信した日時を有効期限としてもよい。
データ登録部36は、照合用識別情報、ユーザID、有効期限情報をデータ保管装置3に送信して、これらの情報を登録させる。
【0057】
図15は、入退室認証装置4の機能ブロックを示す図である。
釦入力部41は、認証釦52が押下されたことを通知する釦押下信号を入力する。
カードデータ入力部48は、入退室認証装置4のカードリーダ装置から代替カードの識別情報を入力する。
ユーザID入力部49は、入退室認証装置4のキーボード53から入室希望者300のユーザIDを入力する。
照合部46は、ユーザID入力部49により入力されたユーザIDをデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3からユーザIDに対応する照合用識別情報を受信し、カードリーダ装置により取得された識別情報とデータ保管装置3から受信した照合用識別情報を照合して両者が一致するかどうかを判定する。
開錠指示部47は、照合部46により識別情報と照合用識別情報情報が一致すると判定され、また有効期限内であると判定された場合、すなわち認証が成功した場合に、電気錠5を開錠する制御信号を電気錠5に出力する。
【0058】
次に、本実施の形態に係る入場管理システム100の動作例を図16を参照して説明する。
【0059】
先ず、入室希望者300がインターホン子機1の呼び出し釦13を押下して呼び出し操作を行い、オフィスビル内のインターホン親機2を呼び出す(S1601)。
インターホン親機2では呼鈴が鳴る。
【0060】
次に、ビル内の権限従業員が呼び出しに応じない場合やビル内の権限従業員が呼び出しに応じたが短時間内に通話を切断した場合(S1602で「切断」)は、インターホン親機2とインターホン子機1との接続状態が切断され(S1603)、初期状態に処理が戻る。
他方、ビル内の権限従業員が呼び出しに応じてインターホン親機2とインターホン子機1が接続状態にある場合(S1602で「維持」)は、親機2と子機1との間、すなわち権限従業員と入室希望者300間で会話がなされる(S1604)。この間、権限従業員と入室希望者300の音声情報が親機2と子機1の間で送受信されるとともに、入室希望者300の顔画像情報が子機1から親機2に送信される。
権限従業員は、親機2の表示ディスプレイ装置24に表示される入室希望者300の顔画像の確認と、入室希望者300との会話により入室希望者300の氏名、所属組織等の身元確認を行い、セキュリティエリアへの入場の可否を判断する。
【0061】
権限従業員が入室希望者300のセキュリティエリアへの入場を許可する場合(S1605で「許可」)は、インターホン親機2の開錠釦23を押下し、これにより入場許可信号が親機2から入退室認証装置4及びインターホン子機1に送信される。
なお、入退室認証装置4は入場許可信号を受信しても、データ保管装置3から登録処理が完了した旨の登録処理完了通知を受信するまでは電気錠5を開錠しない。
【0062】
入場許可信号を受信したことによってインターホン子機1はカードリーダ装置15を通じて入室希望者300の携行記憶媒体から照合用識別情報の読み取りが可能となる(S1606)。
次に、インターホン親機2から入室希望者300にインターホン子機1のカードリーダ装置14への携行記憶媒体の読み取りを促し、入室希望者にカードリーダ装置15に定期券、携帯電話機等の携行記憶媒体をかざさせ、カードリーダ装置15が携行記憶媒体に格納されている識別情報を照合用識別情報として読み取る(S1607)。
照合用識別情報としては、例えば入室希望者300の氏名、利用駅名、電話番号、電子メールアドレス、携帯電話機の製造番号等があるが、これらのうちの1つ又は2つ以上が読み取れた場合に、カードリーダ装置15は読み取りを完了する。
カードリーダ装置15から読み取られた照合用識別情報は、カードデータ入力部37によりインターホン子機1内に取り込まれる。
【0063】
次に、インターホン子機1では、照合用識別情報の登録処理を行う(S1608)。
照合用識別情報の登録処理の詳細は、図17に示す通りである。
【0064】
照合用識別情報の登録処理では、先ず、ユーザID入力部38が、入室希望者300がキーボード16を打鍵して指定したユーザIDを入力する(S1701)。
次に、有効期限設定部34が、入退室認証装置4による認証の有効期限、すなわち照合用識別情報の有効期限を設定する(S1702)。
次に、データ登録部36が、カードデータ(照合用識別情報)、ユーザID及び有効期限をデータ保管装置3に送信して、カードデータ(照合用識別情報)、ユーザID及び有効期限を登録させる(S1703)。
データ保管装置3では、受信したカードデータ(照合用識別情報)、ユーザID及び有効期限を相互に対応付けて登録し、登録処理が完了した旨の登録処理完了通知を入退室認証装置4に送信する。
データ保管装置3から登録処理完了通知を受信した入退室認証装置4が電気錠5に制御信号を出力して、電気錠5を開錠する(S1704)。
【0065】
以上により照合用識別情報等がデータ保管装置3に登録され、電気錠5が開錠した後、親機2と子機1の間の接続が切断される(S907)。
以降、入室希望者300は有効期限内であれば入退室認証装置4における認証に成功することにより何回でもセキュリティエリアへの入場が可能となる。
【0066】
図18は、入退室認証装置4による認証処理における動作例を示すフローチャートである。
先ず、カードデータ入力部48が、認証釦52が押下されたか、つまり認証釦52が押下されたことを通知する釦押下信号が釦入力部41により入力されたか否かを判断し(S1801)、釦押下信号が入力された場合(S1801でYES)は、カードリーダ装置を起動し、カードリーダ装置が入室希望者300の代替カードである携行記憶媒体から識別情報の読み取りを試行する。
カードデータ(識別情報)が読み取れた場合(S1802でYES)はS1803に進み、読み取れなかった場合(S1802でNO)は、カード読み取りを再度試行する。
【0067】
次に、ユーザID入力部49が、入室希望者300がキーボード53を打鍵して入力したユーザIDを取得した場合(S1803でYES)は、S1804に進み、ユーザIDを取得していない場合は、ユーザIDの入力を待つ。
【0068】
次に、照合部46が、ユーザIDをデータ保管装置3に送信し、データ保管装置3においてユーザIDに対応する照合用識別情報を検索する(S1804)。
次に、照合部46は、カードリーダ装置で読み取られた識別情報と一致する照合用識別情報が存在するかを判断する(S1805)。
具体的には、データ保管装置3からユーザIDに対応する照合用識別情報(及び有効期限情報)を受信したか否か、照合用識別情報を受信した場合は、カードリーダ装置で読み取られた識別情報と受信した照合用識別情報を照合して両者が一致するか否かを判定する。
【0069】
一致するデータがない場合(S1805でNO)、すなわちデータ保管装置3からユーザIDに対応する照合用識別情報を受信しなかった場合、または照合用識別情報を受信したが、受信した照合用識別情報とカードリーダ装置で読み取られた識別情報が一致しなかった場合は、電気錠5を施錠したままで処理を終了する。
【0070】
他方、一致するデータがあった場合(S1805でYES)、すなわちデータ保管装置3から受信した照合用識別情報とカードリーダ装置で読み取られた識別情報が一致した場合は、照合部1107は現在が有効期限内であるかを照合用識別情報とともに受信した有効期限情報により判断し(S1806)、有効期限の範囲内であれば(S1806でYES)、電気錠5を開錠する制御信号を出力して電気錠5を開錠する。
他方、有効期限の範囲内でない場合(S1806でNO)は、電気錠5を施錠したままで処理を終了する。
【0071】
このように、入室希望者300は有効期限内であれば入退室認証装置4における認証に成功することにより何回でもセキュリティエリアへの入場が可能となる。
【0072】
なお、以上では、権限従業員により入場が許可された出入り口(電気錠5)から入室希望者が何回も入場することが可能となる例を説明した。
これに対して、実施の形態1で説明したように、入退室認証装置4での認証に成功する限り、権限従業員により入場が許可された出入り口(電気錠5)と異なる出入り口(電気錠5)を通行することができるようにしてもよい。
つまり、図19に示すようにセキュリティエリアが階層構造となっている場合に、入室希望者は、セキュリティエリアAのインターホン子機1a、インターホン親機2a又はインターホン親機2bを通じての会話により、セキュリティエリアA又はセキュリティエリアBの権限従業員によりセキュリティエリアAへの入場を許可され、照合用識別情報がデータ保管装置3に登録される。
そしてデータ保管装置3に照合用識別情報が登録された後は、登録されている照合用識別情報を用いて入退室認証装置4aがセキュリティエリアAへの入場許否を判断し、また、登録されている照合用識別情報を用いて入退室認証装置4bがセキュリティエリアBへの入場許否を判断する。
つまり、いったん権限従業員により入場が許可され、照合用識別情報がデータ保管装置3に登録された後は、入室希望者は、セキュリティエリアA、Bともに代替カードを用いた認証にて何回でも入場が可能となる。
【0073】
また、実施の形態1で説明したように、インターホン子機装置1が入退室認証装置4の機能を兼ね備えてもよい。
【0074】
以上、本実施の形態では、インターホン子機にカメラ装置を有する装置とカード認証装置(カードリーダ装置)が付属しているシステムにおいて、インターホン子機呼び出しによる親機でのカメラ画像確認による入室希望者の入室許可を親機側にいる人で判断し、入室許可の場合は、認証カードをカードリーダ装置に読み取る操作を促し、操作実施の後に認証カードデータ情報を入力データとして記録保存する。以降は同じ出入り口からの入室時又は他部屋への入室時において認証カードデータをもとにカード認証装置が照合した結果許可された場合は、入退室が可能であることを説明した。
【0075】
また、本実施の形態では、上記のカードリーダ装置で読み取る認証カードを忘れた場合には、代替カード(携帯電話、定期券等)でも認証カードとして利用でき、この代替カードをもとにカードリーダ装置が照合した結果許可された場合は、入退室が可能であることを説明した。
【0076】
以上のように、本実施の形態によれば、入室希望者が携行する携行記憶媒体を代替カードとして利用することができるので、出張時や正規のICカードの携行を忘れた場合にも、臨時カードの発行手続きをとる必要がなく、また、いったん入場を許可された入室希望者は2回目以降は代替カードを用いた認証によって入場が可能となるので、入室希望者の認証にかかる負担を軽減することができる。
【0077】
なお、実施の形態1、2に示したインターホン子機1、インターホン親機2及び入退室認証装置4はコンピュータで実現することもできる。
図20は、実施の形態1、2に示したインターホン子機1、インターホン親機2及び入退室認証装置4をコンピュータで実現した際のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図20の構成は、実施の形態1、2に示したインターホン子機1、インターホン親機2及び入退室認証装置4をコンピュータで実現した際のハードウェア構成の一例を示すものであり、図20に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
【0078】
図20において、インターホン子機1、インターホン親機2及び入退室認証装置4を実現するコンピュータは、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、磁気ディスク装置920と接続されていてもよく、これらのハードウェアデバイスを制御する。
更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続していてもよい。また、磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード(登録商標)読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
通信ボード915、キーボード902、マウス903、スキャナ装置907、FDD904などは、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力装置の一例である。
【0079】
通信ボード915は、例えば、LAN(ローカルエリアネットワーク)、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)などのネットワークに接続されていても構わない。
【0080】
磁気ディスク装置920には、例えばオペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922により実行される。
【0081】
ROM913には、BIOS(Basic Input Output System)プログラムが格納され、磁気ディスク装置920にはブートプログラムが格納されている。
コンピュータの起動時には、ROM913のBIOSプログラム及び磁気ディスク装置920のブートプログラムが実行され、BIOSプログラム及びブートプログラムによりオペレーティングシステム921が起動される。
【0082】
上記プログラム群923には、実施の形態1、2の説明において「〜部」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0083】
ファイル群924には、実施の形態1、2の説明において、「〜の判断」、「〜の計算」、「〜の比較」、「〜の生成」、「〜の更新」、「〜の設定」、「〜の登録」、「〜の選択」、「〜の認証」、「〜の照合」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。
抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1、2で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0084】
また、実施の形態1、2の説明において「〜部」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、実施の形態1、2の「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施の形態1、2の「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】実施の形態1に係る入場管理システムの構成例を示す図。
【図2】実施の形態1に係る入場管理システムの構成例を示す図。
【図3】実施の形態1に係るインターホン子機装置の外観例を示す図。
【図4】実施の形態1に係るインターホン親機装置の外観例を示す図。
【図5】実施の形態1に係る入退室認証装置の外観例を示す図。
【図6】実施の形態1に係るインターホン子機装置の外観例を示す図。
【図7】実施の形態1に係るインターホン子機装置又はインターホン親機装置の機能ブロック図。
【図8】実施の形態1に係る入退室認証装置の機能ブロック図。
【図9】実施の形態1に係る入場管理システムの動作フローを示すフローチャート図。
【図10】実施の形態1に係る入場管理システムの動作フローを示すフローチャート図。
【図11】実施の形態1に係る入場管理システムの動作フローを示すフローチャート図。
【図12】実施の形態2に係る入場管理システムの構成例を示す図。
【図13】実施の形態2に係るインターホン子機装置の外観例を示す図。
【図14】実施の形態2に係るインターホン子機装置の機能ブロック図。
【図15】実施の形態2に係る入退室認証装置の機能ブロック図。
【図16】実施の形態2に係る入場管理システムの動作フローを示すフローチャート図。
【図17】実施の形態2に係る入場管理システムの動作フローを示すフローチャート図。
【図18】実施の形態2に係る入場管理システムの動作フローを示すフローチャート図。
【図19】実施の形態1に係る階層構造のセキュリティエリアの例を示す図。
【図20】実施の形態1、2に係るインターホン子機装置等を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図。
【符号の説明】
【0086】
1 インターホン子機装置、2 インターホン親機装置、3 データ保管装置、4 入退室認証装置、5 電気錠、11 スピーカー、12 マイク、13 呼び出し釦、14 カメラ、15 カードリーダ装置、16 キーボード、17 認証釦、31 撮影画像入力部、32 顔部切出し部、33 特徴点抽出部、34 有効期限設定部、35 登録名入力部、36 データ登録部、37 カードデータ入力部、38 ユーザID入力部、41 釦入力部、42 キーボード入力部、43 撮影画像入力部、44 顔部切出し部、45 特徴点抽出部、46 照合部、47 開錠指示部、48 カードデータ入力部、49 ユーザID入力部、51 カメラ、52 認証釦、53 キーボード、100 入場管理システム、200 居住者、300 入室希望者。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セキュリティエリアへの入場を制限するセキュリティゲート装置の外側に配置され、前記セキュリティエリアへの入場を試行する入場試行者が前記セキュリティエリア内の管理者を呼び出し前記管理者と通話を行うために用いられるインターホン子機装置と、
前記セキュリティエリア内に配置され、前記インターホン子機装置に接続され、前記管理者が前記インターホン子機装置を介して前記入場試行者と通話を行うために用いられ、前記管理者が前記入場試行者の入場を許可する場合に入場許可信号を送信するインターホン親機装置と、
前記セキュリティゲート装置の外側に配置され、前記インターホン親機装置に接続され、前記インターホン親機装置から前記入場許可信号を受信した際に、前記入場試行者の照合用生体情報を取得する生体情報取得装置と、
前記生体情報取得装置により取得された照合用生体情報を記憶する生体情報記憶装置と、
前記セキュリティゲート装置の外側に配置され、前記生体情報記憶装置に接続され、いずれかの入場試行者が前記セキュリティエリアへの入場を試行する場合に、当該入場試行者の生体情報を取得し、取得した生体情報と前記生体情報記憶装置に記憶されている照合用生体情報とを照合して認証を行い、認証が成功した場合に前記セキュリティゲート装置を開錠する認証装置とを有することを特徴とする入場管理システム。
【請求項2】
前記生体情報取得装置は、
前記入場許可信号を受信した際に、前記入場試行者の顔を撮影し、前記入場試行者の照合用生体情報として、前記入場試行者の顔画像情報を取得し、
前記生体情報記憶部は、
前記入場試行者の照合用生体情報として、前記入場試行者の顔画像情報に基づく照合用顔画像情報を記憶し、
前記認証装置は、
いずれかの入場試行者が前記セキュリティエリアへの入場を試行する際に、当該入場試行者の顔を撮影し、撮影した当該入場試行者の顔画像情報と、前記生体情報記憶部に記憶されている照合用顔画像情報とを照合して認証を行うことを特徴とする請求項1に記載の入場管理システム。
【請求項3】
セキュリティエリアへの入場を制限するセキュリティゲート装置の外側に配置され、前記セキュリティエリアへの入場を試行する入場試行者が前記セキュリティエリア内の管理者を呼び出し前記管理者と通話を行うために用いられるインターホン子機装置と、
前記セキュリティエリア内に配置され、前記インターホン子機装置に接続され、前記管理者が前記インターホン子機装置を介して前記入場試行者と通話を行うために用いられ、前記管理者が前記入場試行者の入場を許可する場合に入場許可信号を送信するインターホン親機装置と、
前記セキュリティゲート装置の外側に配置され、前記インターホン親機装置に接続され、前記インターホン親機装置から前記入場許可信号を受信した際に、前記入場試行者が携行している携行記憶媒体から照合用識別情報を取得する識別情報取得装置と、
前記識別情報取得装置により取得された照合用識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、
前記セキュリティゲート装置の外側に配置され、前記識別情報記憶装置に接続され、いずれかの入場試行者が前記セキュリティエリアへの入場を試行する場合に、当該入場試行者が携行している携行記憶媒体から所定の識別情報を取得し、取得した識別情報と前記識別情報記憶装置に記憶されている照合用識別情報とを照合して認証を行い、認証が成功した場合に前記セキュリティゲート装置を開錠する認証装置とを有することを特徴とする入場管理システム。
【請求項4】
前記セキュリティゲート装置は、
所定のゲート開錠用ICカードを用いて開錠させることができ、
前記識別情報取得装置は、
前記ゲート開錠用ICカード以外の携行記憶媒体から照合用識別情報を取得し、
前記認証装置は、
いずれかの入場試行者が前記セキュリティエリアへの入場を試行する際に、前記ゲート開錠用ICカード以外の携行記憶媒体から識別情報を取得し、取得した識別情報と前記識別情報記憶部に記憶されている照合用識別情報とを照合して認証を行うことを特徴とする請求項3に記載の入場管理システム。
【請求項5】
前記入場管理システムは、更に、
前記認証装置による認証の有効期限を設定する期限設定部を有し、
前記認証装置は、
前記保持期限設定部により設定された有効期限が経過した後は前記セキュリティゲート装置の開錠を行わないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の入場管理システム。
【請求項6】
前記インターホン子機装置は、
前記入場試行者の顔を撮影し、前記入場者の顔画像情報を前記インターホン親機装置に送信し、
前記インターホン親機装置は、
前記インターホン子機装置から前記入場者の顔画像情報を受信し、受信した前記入場者の顔画像情報を所定の表示ディスプレイ装置に表示することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の入場管理システム。
【請求項1】
セキュリティエリアへの入場を制限するセキュリティゲート装置の外側に配置され、前記セキュリティエリアへの入場を試行する入場試行者が前記セキュリティエリア内の管理者を呼び出し前記管理者と通話を行うために用いられるインターホン子機装置と、
前記セキュリティエリア内に配置され、前記インターホン子機装置に接続され、前記管理者が前記インターホン子機装置を介して前記入場試行者と通話を行うために用いられ、前記管理者が前記入場試行者の入場を許可する場合に入場許可信号を送信するインターホン親機装置と、
前記セキュリティゲート装置の外側に配置され、前記インターホン親機装置に接続され、前記インターホン親機装置から前記入場許可信号を受信した際に、前記入場試行者の照合用生体情報を取得する生体情報取得装置と、
前記生体情報取得装置により取得された照合用生体情報を記憶する生体情報記憶装置と、
前記セキュリティゲート装置の外側に配置され、前記生体情報記憶装置に接続され、いずれかの入場試行者が前記セキュリティエリアへの入場を試行する場合に、当該入場試行者の生体情報を取得し、取得した生体情報と前記生体情報記憶装置に記憶されている照合用生体情報とを照合して認証を行い、認証が成功した場合に前記セキュリティゲート装置を開錠する認証装置とを有することを特徴とする入場管理システム。
【請求項2】
前記生体情報取得装置は、
前記入場許可信号を受信した際に、前記入場試行者の顔を撮影し、前記入場試行者の照合用生体情報として、前記入場試行者の顔画像情報を取得し、
前記生体情報記憶部は、
前記入場試行者の照合用生体情報として、前記入場試行者の顔画像情報に基づく照合用顔画像情報を記憶し、
前記認証装置は、
いずれかの入場試行者が前記セキュリティエリアへの入場を試行する際に、当該入場試行者の顔を撮影し、撮影した当該入場試行者の顔画像情報と、前記生体情報記憶部に記憶されている照合用顔画像情報とを照合して認証を行うことを特徴とする請求項1に記載の入場管理システム。
【請求項3】
セキュリティエリアへの入場を制限するセキュリティゲート装置の外側に配置され、前記セキュリティエリアへの入場を試行する入場試行者が前記セキュリティエリア内の管理者を呼び出し前記管理者と通話を行うために用いられるインターホン子機装置と、
前記セキュリティエリア内に配置され、前記インターホン子機装置に接続され、前記管理者が前記インターホン子機装置を介して前記入場試行者と通話を行うために用いられ、前記管理者が前記入場試行者の入場を許可する場合に入場許可信号を送信するインターホン親機装置と、
前記セキュリティゲート装置の外側に配置され、前記インターホン親機装置に接続され、前記インターホン親機装置から前記入場許可信号を受信した際に、前記入場試行者が携行している携行記憶媒体から照合用識別情報を取得する識別情報取得装置と、
前記識別情報取得装置により取得された照合用識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、
前記セキュリティゲート装置の外側に配置され、前記識別情報記憶装置に接続され、いずれかの入場試行者が前記セキュリティエリアへの入場を試行する場合に、当該入場試行者が携行している携行記憶媒体から所定の識別情報を取得し、取得した識別情報と前記識別情報記憶装置に記憶されている照合用識別情報とを照合して認証を行い、認証が成功した場合に前記セキュリティゲート装置を開錠する認証装置とを有することを特徴とする入場管理システム。
【請求項4】
前記セキュリティゲート装置は、
所定のゲート開錠用ICカードを用いて開錠させることができ、
前記識別情報取得装置は、
前記ゲート開錠用ICカード以外の携行記憶媒体から照合用識別情報を取得し、
前記認証装置は、
いずれかの入場試行者が前記セキュリティエリアへの入場を試行する際に、前記ゲート開錠用ICカード以外の携行記憶媒体から識別情報を取得し、取得した識別情報と前記識別情報記憶部に記憶されている照合用識別情報とを照合して認証を行うことを特徴とする請求項3に記載の入場管理システム。
【請求項5】
前記入場管理システムは、更に、
前記認証装置による認証の有効期限を設定する期限設定部を有し、
前記認証装置は、
前記保持期限設定部により設定された有効期限が経過した後は前記セキュリティゲート装置の開錠を行わないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の入場管理システム。
【請求項6】
前記インターホン子機装置は、
前記入場試行者の顔を撮影し、前記入場者の顔画像情報を前記インターホン親機装置に送信し、
前記インターホン親機装置は、
前記インターホン子機装置から前記入場者の顔画像情報を受信し、受信した前記入場者の顔画像情報を所定の表示ディスプレイ装置に表示することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の入場管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2009−110068(P2009−110068A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−278936(P2007−278936)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]