説明

内容物添加パック及びその製造方法

【課題】構造が簡単で、添加物を容器内に簡単且つ衛生的に混注することができる内容物添加パックを提供する。
【解決手段】弾性変形容易なパック本体2内に栓体3が固着されて添加物Mを収容する収容空間aが画成され、前記栓体3には、封止部材4により開封可能に密封されたノズル3Cが設けられている。使用に際しては、封止部材4を開封して栓体3に設けられている係合部3Bを飲料水等の液体が入った容器の口部に装着した後、パック本体2の底壁2Aを指で押すことによって収容空間aの内圧を上昇させると、その圧力でノズル3Cを通してパック本体2内の添加物Mが容器内の液体に混注される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体・液体等の添加物を収容し、使用直前に輸液や飲料水等の液体が充填されている容器の口部に装着して添加物を容器内に混注するための内容物添加パック、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ミネラルウォータなどの液体を充填したペットボトル等の容器に装着する蓋の内側に、容器内と隔離して緑茶やサプリメント、ビタミン剤等の添加物を収容する収容部を設けて、収容部内の添加物を使用直前に容器内に混注するようにした蓋やキャップの提案が種々なされている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されているキャップは、飲料水を充填した容器を密封するキャップの裏面に筒形の周壁を突出して設け、その周壁の内部に顆粒状の食味材を入れ、前記周壁の開口部を開口可能な蓋体で閉じておき、飲用の直前に飲料水と食味材とを混合するものである。また、特許文献2に記載されている収容部付きキャップは、容器の口部に装着可能な容器装着部と、前記容器への装着時に、この容器内に連通する開口部を液体可溶性シール材により塞いだ収容部として機能する凹所を有しており、前記凹所には、溶媒である水に溶融する溶質としての調味料、薬、スポーツ飲料或は洗剤等を収容したものであって、この収容部付きキャップは、水を充填した容器に装着し、容器を振って水を液体可溶性シール材に接触させることによって、これを溶かすことで、凹所内に収容されている溶質を、容器内の水に溶かすことができるようになっている。
【0004】
また、特許文献3に記載されている蓋体は、ペットボトル等の口部に挿入する筒状下部収容部と前記筒状下部収容部の上部に設けられた蛇腹状上部収容部と、上端が蛇腹状上部収容部の内底部に固定されこれらの収容部内に収容された蓋切開部とを備えており、蛇腹状上部収容部の上端をこれを覆っている保護カバーの上から指等で押し下げると、蓋切開部の下端に設けられた切開刃が筒状下部収容部の下端開口部に設けられている耐水性仕切り蓋を切開して、これらの収容部内に収容されているお茶の粉等の飲料添加物が、飲料水の入ったペットボトル内に押し出されるようになっている。さらに、特許文献4に記載されているボトルキャップは、ボトルの口部に挿入する外筒を備えた親キャップと、その外筒に挿入して原料収納部となる内筒を備えた子キャップと、その内筒の下端開口を封止する底蓋とから構成されており、親キャップをボトルの口部に被せるとともに、子キャップを親キャップの外筒に螺合させることにより、該外筒の上端開口とともにボトルの口部を封止でき、また子キャップを親キャップの外筒に対し開く方向に回すことにより、底蓋が親キャップの外筒によって内筒から脱落され、内筒内の原料がボトル内に放出されるようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−114259号公報
【特許文献2】実開平5−68881号公報
【特許文献3】特開2006−131283号公報
【特許文献4】特開2005ー88997号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した特許文献1に記載されているキャップは、容器内の飲料水に顆粒状の食味材を混注する際に、キャップを下向きにすると食味材が直ぐに落下する構造であるため、食味材を容器の外に誤ってこぼしてしまう恐れがあるとともに、食味材を容器内に落下させる際に、キャップ内に一部が残ってしまう恐れがあった。また、特許文献2に記載されている収容部付きキャップは、溶質の収容部となっている凹所の開口部を液体可溶性シール材により塞いでいるため、収容部には液体を入れられない問題があった。また、特許文献3に記載されている蓋体は、筒状下部収容部と蛇腹状上部収容部の中に切開刃を有する蓋切開部を収容しているため、飲料添加物を収容するスペースが少なくなり、また、蓋体の部品点数が多く、構造が複雑であるため、製造コストが高くなる問題があった。さらに、特許文献4に記載されているボトルキャップは、構造が複雑で製造コストが高くなるとともに、前述した特許文献1のものと同様に、内筒内の原料をボトル内に放出する際に、内筒に原料の一部が残ってしまう恐れがあった。
【0007】
そして、前述したこれらの特許文献に記載されているキャップや蓋体は、何れも容器を密封するためのキャップとして構成され、内容物を充填した容器に装着され容器と一体に流通するものであり、容器と切り離して、添加物を別途収容した混注用内容物添加パック単独として流通するものではなかった。従って、これら従来の添加物収納付きキャップは、予めその商品の特定された添加物しか収容されておらず、消費者が好みに応じて添加物を選択することはできなかった。近年健康志向の高まりで、飲料の分野でも単に既定の味覚あるいは機能性のみでなく、個々人に応じた味覚や機能性が選択できる機能志向食品の実現が求められている。一方、輸液等の医療用容器においても、従来特定の成分を有する輸液が充填され、患者に応じて成分を調整する場合は、別途処方された成分を容器内に注入しなければならず、取扱いが面倒であると共に熟練を要するなどの問題点があった。
【0008】
そこで、本発明は、前述したような従来技術における問題を解消し、内容物が充填されている容器とは別途に流通可能で、例えば消費者が好みに応じた栄養補強飲料を調合できるように添加物を選択して、飲む直前に容器に簡単に装着して混注することができ、また医療用容器の場合は患者に応じて例えば輸液に高濃度ビタミンや微量薬効成分を使用直前に容器に装着して簡単に添加できる混注用内容物添加パックを提供し、且つ前記混注用パックを無菌状態で製造を可能にする混注用内容物添加パックの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成する請求項1の発明に係る内容物添加パックは、一体に形成された弾性変形容易な周壁を有するパック本体と、前記パック本体の周壁端部の内周面に固着されてパック本体内部に添加物の収容空間を画成する栓体とを備え、前記栓体には、その底部の収容空間と面する側と反対側の面に、パック本体を外側から押して当該収容空間の内圧を上昇させることにより添加物を外部に吐出させるためのノズルが突設されているとともに、前記ノズルの外側を包囲するように、添加物を混注する容器の口部に装着するための係合部が設けられ、前記ノズル先端の開口部は封止部材によって開封可能に密封されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の内容物添加パックにおいて、前記栓体には、円筒状の係合部の外側に環状溝で隔てられて、パック本体周壁の端部内周面に外周面が固着される円筒状の接合部が前記係合部と同心状に形成されていることを特徴とするものである。また、請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の内容物添加パックにおいて、前記封止部材が前記係合部の端面全体を覆って内部にノズルを密封していることを特徴とするものである。また、請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の内容物添加パックにおいて、前記パック本体周壁の端部に前記栓体を内部に密封するタブが連続して一体に形成され、該タブと前記パック本体周壁端部の境界部分が破断分離可能に形成されていることを特徴とするものである。さらに、請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の内容物添加パックにおいて、前記パック本体の周壁が蛇腹構造を有することを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項6の発明に係る内容物添加パックの製造方法は、ダイヘッドから下方に押し出されたパリソンに対して、パック本体成形用の第1金型を型締めする第1の工程と、前記ダイヘッド上方からパリソン内部を通して前記第1金型までブローノズル及び充填ノズルを下降させる第2の工程と、前記ブローノズルを介して前記第1金型内に空気若しくは不活性ガスを吹き込んでパック本体をブロー成形する第3の工程と、ブロー成形されたパック本体内に前記充填ノズルを介して添加物を充填する第4の工程と、前記第1金型から前記ブローノズル及び前記充填ノズルをダイヘッド上方へ退避させる第5の工程と、前記ダイヘッド上方からパリソン内部を通して、添加物注出用のノズルが突設され且つ容器口部との係合部を有する栓体を下端に保持したインサータを下降させ、前記栓体を第1金型の上面に位置させる第6の工程と、第1金型の上面に隣接した位置のパリソンに対して左右両側から一対に分割されたヒートシール用の第2金型を型締めして、パック本体の周壁上端部内周面と栓体外周面との間をヒートシールするとともに、第2金型に設けたカッタによって第2金型上方のパリソンを切断分離する第7の工程と、栓体を残してインサータをダイヘッド上方へ退避させる第8の工程と、第1金型及び第2金型を型開きして、完成した内容物添加パックを取り出す第9の工程を有することを特徴とする。
【0012】
また、請求項7の発明に係る他の内容物添加パックの製造方法は、前記パック本体周壁の端部に前記栓体を内部に密封するタブが連続して一体に形成されている内容物添加パックの製造方法であって、請求項5の発明と第6の工程までは同様であるが、第7の工程以下が相違し、前記第1金型の上面に隣接した位置でパリソンに対してヒートシール用の第2金型を型締めし、パック本体の周壁上端部内周面と栓体外周面との間をヒートシールする第7の工程と、栓体を残して前記インサータを前記ダイヘッド上方へ退避させる第8の工程と、前記第2金型上面に隣接した位置でパリソンに対して成形用の第3金型を型締めして、前記栓体を内部に密封するタブを成形する第9の工程と、前記第1金型、前記第2金型、及び、前記第3金型を型開きして、完成した内容物添加パックを取り出す第10の工程を有することを特徴とする。
【0013】
また、請求項8の発明は、請求項7に記載の内容物添加パックの製造方法において、前記ダイヘッド上方が無菌的に制御された無菌ボックスで覆われ、ボックス内部にブローノズル、充填ノズル及びインサータを配置し、前記ブローノズル、充填ノズル及びインサータを、ダイヘッドの中央に形成された開口部を通じて昇降させることを特徴とする。
【0014】
さらに、請求項9の発明は、請求項6乃至8の何れかに記載の内容物添加パックの製造方法において、前記インサータを栓体の環状溝に嵌入して、パック本体の周壁上端部の内周面と、栓体の接合部の外周面とのヒートシールを行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の発明によれば、使用時に封止部材を外した状態でパック本体の向きを上下反転させても、パック本体内の添加物はノズルを通して外部に排出するようにしているため、外部にこぼれ出すことがなく、ペットボトル等の容器の口部に栓体の係合部を係合させた状態でパック本体の底部を指で押すだけで、添加物を容器内に簡単且つ衛生的に混注することができる。また、特に添加物が粘性の小さい液体の場合、パック本体内の添加物はノズルを通過することにより、容器内へ高速度で噴射されるため、容器内の飲料水等の液体が添加物により撹拌されて効率よく混合することができる。
従って、本発明の内容物添加パックによれば、内容物の異なるものを多品種用意しておくことによって、使用時に選択して、例えばミネラルウォータ等が充填されているPETボトル等の容器に装着して混注することによって、好みの飲料を得ることができ、混注後はリシールのためのキャップとして利用することができる。
【0016】
また、請求項2記載の発明によれば、栓体には、円筒状の係合部の外側に環状溝で隔てられて、パック本体周壁の端部内周面に外周面が固着される円筒状の接合部が前記係合部と同心状に形成されている構造のため、製造時において環状溝にアンビルを挿入した上でパック本体の周壁上端部の内周面と、栓体の接合部の外周面とのヒートシールを行うことにより、薄肉の円筒状接合部の外周面がヒートシールバーからの圧力を受けたときに半径方向内側に逃げて、ヒートシールが不完全になることを防止できる。
また、請求項3記載の発明によれば、封止部材が円筒状の係合部の端面全体を覆って内部にノズルを密封している構造のため、内容物添加パックを単体の商品として流通させる場合に、封止部材によってノズルを含む係合部の内側部分が保護されているため防汚性に優れ、別途外袋等の包装材を用意する必要が無く、商品コストを安くすることができる。
また、請求項4記載の発明によれば、容器の口部に装着する栓体をパック本体と一体に形成されているタブの内部に密封しているため、請求項3記載の発明と同様に防汚性に優れ、内容物添加パックを単体の商品として流通させる場合に、別途外袋等の包装材を用意する必要がない。
さらに、請求項5記載の発明によれば、パック本体の周壁が蛇腹構造を有しているため、底壁を押した場合に、周壁が容易に変形し、添加物をパック本体内からよりスムーズに排出することができる。
【0017】
また、請求項6記載の発明によれば、前述した発明に係る内容物添加パックを、少なくともパック本体の製造から内容物の充填密封まで容易に行うことができる。また、請求項7及び8記載の発明によれば、前述した発明に係る内容物添加パックを、内容物を外気に触れさせることなく充填可能であり、効率的且つ衛生的に製造することができる。特に、無菌雰囲気で製造することによって、より無菌度の高い混注用内容物添加パックを得ることができる。
さらに、請求項9記載の発明によれば、パック本体の周壁上端部内周面と栓体接合部外周面との間をヒートシールする際に、薄肉の前記栓体接合部外周面が圧力を受けたときに、径方向内側に変形してヒートシールが不完全になることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る内容物添加パックの1実施形態を示す断面図であって、同図に示す内容物添加パック(以下、単に添加パックという。)1は、弾性変形が容易な柔軟な樹脂材料で形成されているパック本体2を有している。前記パック本体2は、底壁2Aと周壁2Bとを有しており、この周壁2Bの底壁2Aと反対側に位置する端部の内周面には、硬質樹脂製の栓体3が固着されている。この栓体3とパック本体2の底壁2Aならびに周壁2Bによって、パック本体2の内部に収容空間aが形成されており、この収容空間a内に、添加物Mが収容されている。また、本実施形態のものにおいては、パック本体2の周壁2Bは、収容空間aの周囲が伸縮変形が容易な蛇腹構造となっている。
【0019】
同図に示すように、栓体3は、パック本体2の周壁2Bの端面開口部を閉塞して収容空間aを画成している底部3Aと円筒状の係合部3Bを備えており、底部3Aの収容空間aと面する側と反対側の面には、ノズル3Cが突設されている。係合部3Bは、ノズル3Cの外側を包囲するように、ノズル3Cと同心状に設けられていて、その内周面には、ペットボトル等の容器の口部に形成されている雄ねじに適合する雌ねじが形成されている。また、円筒状の係合部3Bの外側には、環状溝3Dで隔てられて、円筒状の接合部3Eが同心状に形成されている。前記接合部3Eはその外周面がパック本体2の周壁2Bの端部内周面にヒートシールされて固着されている。
【0020】
前記ノズル3Cの先端の開口部は、その外側を包囲する円筒状の係合部3Bの端面と略同一レベル構成されている。また、係合部3Bの端面近傍部分は外径が一段縮径されていてこの部分に、弾力性のある樹脂製のキャップもしくはヒートシール材で構成された封止部材4が外嵌またはヒートシールされている。前記封止部材4は、図1に示すように、係合部3Bの端部とノズル3Cの先端の開口部が外嵌またはヒートシールされている状態で、係合部3Bの内面を清潔に保つと同時に、ノズル3Cの先端の開口部を封止してパック本体2内の添加物の流出を阻止している。
【0021】
図2は、前述したように構成されている内容物添加パック1の使用方法を説明したものであって、内容物添加パック1を使用する場合には、同図に示すように、先ず封止部材4を栓体3から取り外し、次いで封止部材4を外したパック本体2を、向きを上下反転させて、ミネラルウォータ等が充填されているペットボトル等の容器bの口部n外周面に形成されている雄ねじに、前述した栓体3の係合部3Bの内周面に形成されている雌ねじを螺合して、パック本体2を倒立状態で容器bの口部nに取り付ける。このとき、ノズル3Cは開口された状態で下向きになっているが、ノズル3Cの開口部は小径のため、パック本体2内の添加物Mが流出することはない。
【0022】
次に、この状態で、パック本体2の底壁2Aを同図に示すように指で押し下げると、パック本体2の収容空間a内の内圧が上昇して、パック本体2に収容されていた添加物Mは栓体3のノズル3Cを通して容器5内へ勢いよく排出されて、容器b内の液体と撹拌混合される。この際、本実施形態のものにおいては、パック本体2は周壁2Bに蛇腹構造を有しているため、容易に弾性変形して添加物Mを効率よく容易に排出することができる。その後、容器bを振ることによって、容器内のミネラルウォータ等に混注された添加物Mを均一に混ぜ合わせることができる。なお、本実施形態のものにおいては、栓体3の係合部3Bは、ねじ蓋が適用される容器に対応させたものであるが、本発明は、これに限定するものではなく、単に押し込んで封栓する構造の容器に用いる場合には、係合部を単に容器の口部に嵌め込む構造としてもよい。
【0023】
次に図3は、本発明に係る内容物添加パックの別の実施形態を示す断面図であって、同図に示す内容物添加パック11は、パック本体12の周壁12Bを外側から押すことにより、収容空間a内の添加物Mをノズルから排出するものであり、この実施形態のものは、ノズル13Cの先端部分に封止部材14が一体に形成されていて、ノズル13Cの開口部が封止部材14で塞がれている。ノズル13Cの先端と封止部材14との境界部分は、周囲の部分よりも薄肉で脆弱に形成されていてこの内容物添加パック11を使用する場合には、封止部材14を指で引きちぎることにより、ノズル13Cを容易に開口することができるようになっている。
【0024】
また、本実施形態においては、ノズル13Cの先端は、開封時に封止部材14を指で摘み易いように、栓体13の係合部13Bの端面より突出して形成されている。また、前述した図1に示す内容物添加パック1は、パック本体2の周壁2Bを蛇腹構造としているが、本実施形態のものでは、パック本体12の周壁12Bは、構造を簡略化して製造コスト低減を図るために、蛇腹構造を省略するとともに、係合部13Bの外周面を直接パック本体12の周壁12Bの端部内周面にヒートシールして固着している。
【0025】
図4は、本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図であって、同図に示す内容物添加パック21は、前述した図3に示す内容物添加パック11と、栓体23ならびに封止部材24の構造のみが異なり、その他の部分は同一構造である。この実施形態においては、封止部材24に、ノズル23Cの先端の開口に差し込んで塞ぐ封止栓を使用しており、内容物添加パック21を使用する際に、これを指で摘んで引き抜く構造としている。
【0026】
図5は、本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図であって、同図に示す内容物添加パック31は、前述した図4に示す内容物添加パック21と、封止部材34の構造のみ異なり、その他の部分は同一構造である。この実施形態においては、封止部材34をノズル33Cの先端開口部に被嵌するキャップ状の封止栓としたものである。
【0027】
図6は、本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図であって、本実施形態の内容物添加パック41は、前述した図4及び図5に示す内容物添加パック21、31と、封止部材44のみ異なり、その他の部分は同一構造である。この実施形態においては、封止部材44としてヒートシール材を用いたものであって、ノズル43Cの先端開口部にヒートシールされており、内容物添加パック41を使用する際に指で剥がすようにしたものである。
【0028】
図7は、本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図であって、本実施形態の内容物添加パック51は、前述した図4乃至図6の内容物添加パック21、31、41と封止部材54の構造のみが異なり、その他の部分は同一構造である。この実施形態においては、同図(a)に示すように封止部材54は、ノズル53Cの先端部に被嵌した状態でヒートシールされているキャップ状のヒートシール材で構成されている。この封止部材54は、その外周面の一部に、ノッチ状の脆弱部分54Aが形成されていて、同図(b)に示すようにこの部分を破断することにより、ノズル53Cの先端が容易に開口されるようになっている。
【0029】
図8は、本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図であって、本実施形態の内容物添加パック61は、栓体63のノズル63C先端の開口部と、これを包囲する円筒状の係合部63Bの端面とが略同一レベルに構成されており、薄い円板形のヒートシール材からなる封止部材64が、前記係合部63Bの端面全体を覆うと同時に、ノズル63C先端の開口部を封止するように係合部63Bの端面とノズル63Cの開口部端面の両方にヒートシールされているものである。なお、栓体63のノズル63Cと封止部材64以外の部分については、前述した図3乃至図7に示す内容物添加パック11、21、31、41、51と同一構成である。本実施形態では、封止部材64が栓体63の開口部全体を密閉しているので、係合部63Bの内面がより清潔に保たれるので、外装袋で包装しなくてそのままの状態で流通が可能である。
なお、図3〜8に示す各内容物添加パックのパック本体の周壁は、ストレートに形成されているが、図1に示す内容物添加パックのパック本体と同様に蛇腹状に形成してもよく、弾性変形して内部の添加物を押し出すことができれば、その形状は特に限定されない。
【0030】
図9は、本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図であって、本実施形態の内容物添加パック71は、栓体73の係合部73Bの内側やノズル73Cを汚染や損傷から防止するために、パック本体72に栓体73を内部に密封するタブ5を一体に形成したものである。したがって、本実施形態の場合も、図8に示す実施形態の内容物添加パックと同様に係合部が完全に密閉して覆われているので、そのままの状態で流通可能である。
本実施形態のものは、栓体73や封止部材74の構造は、前述した図3の内容物添加パック11に用いられている栓体13や封止部材14と同一構造であり、また、パック本体72の周壁72Bの添加物Mの収容空間a周囲の部分は、前述した図1の内容物添加パック1と同様に蛇腹構造となっている。
パック本体72の周壁72Bとタブ5との境界部分6の外周面には、図示は省略しているが環状のスコアが刻設されていて、この部分が他の部分よりも脆弱になっており、使用時において、この部分でタブ5をパック本体72から手で引きちぎって容易に切断分離できるようになっている。
【0031】
図10は、本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図であって、本実施形態の内容物添加パック81は、前述した図9に示す内容物添加パック71と栓体73のみ異なり、その他の部分は同一構造である。この実施形態においては、栓体83として図1に示す内容物添加パック1の栓体3と同様の形状の栓体を用いたものである。
そして、この内容物添加パック81は、封止部材84が係合部83Bの端面全体を覆ってヒートシールされ、内部のノズル83Cを密封しており、内容物添加パック81を使用する際には、タブ5をパック本体82から手で引きちぎって切断分離後、前記封止部材84を指で剥がすようにしたものである。
したがって、本実施形態の場合も、図9に示す実施形態の内容物添加パックと同様に係合部が完全に密閉して覆われているので、そのままの状態で流通可能である。
【0032】
次に、前述した図1に示す内容物添加パック1の形態の内容物添加パックの製造方法について、図11及び図12に基づいて説明する。図11の(A)に示すように、製造工程の始めには、図示しないダイヘッドから下方に吐出されるパリソンPの通過位置の左右両側で、パック本体成形用の第1の金型D1、ヒートシール用の第2金型D2がそれぞれ左右の対に分割されて型開きされた状態で待機している。ヒートシール用の第2金型D2の上面には、カッタKが一体に突出して設けられている。これらの金型D1、D2は、図示していない駆動制御機構によって、それぞれ独立して型締めと型開きの動作が可能となっているとともに、ダイヘッドから下方に吐出されるパリソンPの移動に同期して一体的に昇降駆動されるようになっている。
【0033】
次に、同図(B)のように、第1の金型D1が型締めされ、この際、金型D1の下方のパリソンは切断分離される。次いで、同図(C)のように、図示しないダイヘッドの上方より、ダイヘッドの中央に形成されている開口部を貫通し、パリソンPの内部を通して、ブローノズルBと充填ノズルFが第1の金型D1まで下降する。ここで、ブローノズルBと充填ノズルFは、一体に昇降する同軸構造の2重管によって構成されていて、内側の管が充填ノズルF、外側の管と内側の管の環状の隙間がブローノズルBとして機能するようになっている。
【0034】
次いで、同図(D)に示すように、ブローノズルBから第1金型D1内に無菌状態の圧空または窒素ガス等の不活性ガスが吹き込まれ、第1金型D1内で、パック本体がブロー成形され、これに続いて同図(E)に示すように、充填ノズルFから添加物Mが前記パック本体の中に充填される。こうして、添加物Mの充填が完了した後、ブローノズルBと充填ノズルFは、図示しないダイヘッド上方まで上昇して退避し、その後、図12の(F)に示すように、下端に栓体3を保持したインサータIが前記ダイヘッド上方からパリソンPの内部を下降して、栓体を閉じた状態の第1金型D1の上面に位置させる。
【0035】
次に、同図(G)に示すように、左右一対に分割されて開かれていたヒートシール用の第2金型D2が型締めされて、パック本体の周壁上端部内周面と栓体外周面との間が第2金型D2により加圧されてヒートシールされる。本製造工程で用いるヒートシール用の第2金型D2の分割された左右の部分のそれぞれの上面には、型締めされた時に協働してパリソンPを切断するためのカッタKが取り付けられているので、同図の(G)に示すように、第2金型D2が型締めされて栓体3をパック本体2にヒートシールして固着すると同時に、これら一対のカッタKが、図1に示す、栓体3の係合部3B外側の接合部3Eの上端面の位置でパリソンPを切断し分離する。
【0036】
ここで、図1に示す構造の栓体3においては、その係合部3Bと接合部3Eの間に形成されている環状溝3D内に図12に示すようにインサータIの筒状の保持部Tを嵌入させて栓体3を保持することで、薄肉の円筒状接合部3Eの外周面が第2金型D2からの圧力を受けたときに半径方向内側に逃げて、パック本体2の周壁上端部の内周面と、栓体3の接合部3Eの外周面とのヒートシールが不完全になることを防止できる。その後、図12の(H)に示すように、インサータIは、第1金型D1及び第2金型D2からパリソンP内を通過してダイヘッド上方へ退避し、さらに、第1金型D1と第2金型D2は同時に型開きされて、図1に示す内容物添加パック1の完成品が取り出される。
なお、図11及び図12に基づいて以上に説明した内容物添加パックの製造方法は、用いる金型の形状やインサータの先端形状を変更することで、図3乃至図8に示したような様々な形態の内容物添加パックの製造に適用することが可能である。
【0037】
次に、前述した図9に示す内容物添加パック71のような、パック本体とタブが一体形成された形態の内容物添加パックの製造方法について、図13乃至図15に基づいて説明する。図13の(A)〜(E)に示す工程は、前記図11に示す工程と同様であり、ダイヘッドから下方に吐出されるパリソンPの通過位置の左右両側で、パック本体成形用の第1の金型D1、ヒートシール用の第2金型D2、及びタブ成形用の第3金型D3がそれぞれ左右の対に分割されて型開きされた状態で待機している。これらの金型D1、D2、D3は、図示していない駆動制御機構によって、それぞれ独立して型締めと型開きの動作が可能となっているとともに、ダイヘッドから下方に吐出されるパリソンPの移動に同期して一体的に昇降駆動されるようになっている。
また、ダイヘッドHの上方は、図15に示すように無菌的に制御された無菌ボックスXで覆われ、無菌ボックス内部にはブローノズルB、充填ノズルF、インサータIが配置され、前記ブローノズル、充填ノズル及びインサータが、ダイヘッドHの中央に形成された開口部を通じて、図示しないがそれぞれ公知の駆動手段で昇降できるようになっている。
このように、ダイヘッド上方に無菌ボックスを設置し、前記ブローノズル、充填ノズル及びインサータが移動、格納される空間を無菌的に制御することにより、パリソン及び容器内部の原理的汚染を排除することが可能となる。さらに、予め成形されて供給される栓体を殺菌洗浄して供給することによって、より高無菌度の無菌充填プレフィルドパックを得ることができる。
尚、以下、図13(E)までの工程は、前記図11に示す工程と同様であるので、説明を省略する。
【0038】
図13(E)に示すように、添加物Mの充填が完了すると、次いでブローノズルBと充填ノズルFは、図示しないダイヘッド上方まで上昇して退避し、その後、図14の(F)に示すように、下端に栓体を保持したインサータIが前記ダイヘッド上方からパリソンPの内部を下降して、栓体を閉じた状態の第1金型D1の上面に位置させる。次に、同図(G)に示すように、左右一対に分割されて開かれていたヒートシール用の第2金型D2が型締めされて、パック本体の周壁上端部内周面と栓体外周面との間が第2金型D2により加圧されてヒートシールされる。またこの際、第2金型D2の加圧面に凸状の環状突起を設けることにより、該部により加圧されたシール部が局所的に薄肉化し、破壊分離可能となる。前記ヒートシールが完了した後、インサータIは、栓体を残したまま、ダイヘッド上方まで上昇退避する。
【0039】
次いで、同図(H)に示すように、タブ成形用の第3金型D3が型締めされ、この型締め動作によって、パリソンPの第3金型D3内に閉じこめられた部分が、第3金型D3の上方に露出している部分から切断分離される。この時、パリソンPが第3金型D3の上方で切断分離する際に、パリソンPの下端部を閉口状態とするのが、前記パリソンP内の無菌状態を保持することが可能となる点で好ましい。その後、同図(I)に示すように、第3金型D3の側方に設けられている排気通路Vを介して第3金型D3内の空気が吸引されて排除され、パック本体の上方に連続してタブが真空成形される。その後、第1金型、第2金型、第3金型が同時に型開きされて、同図(J)に示すように完成した内容物添加パック71が取り出される。
なお、図13乃至図15に基づいて以上に説明した内容物添加パックの製造方法は、用いる金型の形状やインサータの先端形状、インサータの下降、上昇のタイミング等を変更することで、パック本体とタブを一体形成し、図1、図3乃至図8に示したような様々な形態の栓体を用いた形態の内容物添加パックの製造、例えば、図1に示した栓体を用いた図10に示すような形態の内容物添加パックの製造に適用することが可能である。
その際、図10等に示すタブ5を、前述した工程後の後工程でトリミングにより除去してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の内容物添加パックならびにその製造方法は、ミネラルウォータやお茶、ジュース、スポーツドリンク等の飲料、栄養ドリンク、輸液等の医薬品等、幅広い分野に利用可能である。そして、本発明のプレフィルドパックが適用される容器は、PETボトル等の合成樹脂製ボトル、金属製ボトル、ガラス製や陶磁器製ボトル、あるいはパウチ等種々の容器に適用でき、特に機能性飲料用添加パックあるいは医療用添加パックとして新しい利用可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る内容物添加パックの1実施形態を示す断面図である。
【図2】図1に示す内容物添加パックの使用方法の説明図である。
【図3】本発明に係る内容物添加パックの別の実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図である。
【図7】本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図である。
【図10】発明に係る内容物添加パックのさらに別の実施形態を示す断面図である。
【図11】図1に示す内容物添加パック製造工程の前半部分の説明図である。
【図12】図1に示す内容物添加パック製造工程の後半部分の説明図である。
【図13】図9に示す内容物添加パック製造工程の前半部分の説明図である。
【図14】図9に示す内容物添加パック製造工程の後半部分の説明図である。
【図15】内容物添加パック製造工程におけるダイヘッド上方の無菌ボックスの概略図である。
【符号の説明】
【0042】
1、11、21、31、41、51、61、71、81 内容物添加パック
2、12、22、32、42、52、62、72、82 パック本体
2A、12A、22A、32A、42A、52A、62A、72A、82A 底壁
2B、12B、22B、32B、42B、52B、62B、72B、83B 周壁
3、13、23、33、43、53、63、73、83 栓体
3A、13A、23A、33A、43A、53A、63A、73A、83A 底部
3B、13B、23B、33B、43B、53B、63B、73B、83B 係合部
3C、13C、23C、33C、43C、53C、63C、73C、83C ノズル
3D 環状溝
3E 接合部
4、14、24、34、44、54、64、74、84 封止部材
5 タブ 6 境界部分
b 容器 n 口部
P パリソン D1 第1金型
D2 第2金型 D3 第3金型
B ブローノズル F 充填ノズル
I インサータ T 保持部
V 排気通路 K カッタ
H ダイヘッド X 無菌ボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体に形成された弾性変形容易な周壁を有するパック本体と、
前記パック本体の周壁端部の内周面に固着されてパック本体内部に添加物の収容空間を画成する栓体とを備え、
前記栓体には、その底部の収容空間と面する側と反対側の面に、パック本体を外側から押して当該収容空間の内圧を上昇させることにより添加物を外部に吐出させるためのノズルが突設されているとともに、前記ノズルの外側を包囲するように、添加物を混注する容器の口部に装着するための係合部が設けられ、前記ノズル先端の開口部は封止部材によって開封可能に密封されていることを特徴とする内容物添加パック。
【請求項2】
前記栓体には、円筒状の係合部の外側に環状溝で隔てられて、パック本体周壁の端部内周面に外周面が固着される円筒状の接合部が前記係合部と同心状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の内容物添加パック。
【請求項3】
前記栓体の前記封止部材が前記係合部の端面全体を覆って内部にノズルを密封していることを特徴とする請求項1又は2に記載の内容物添加パック。
【請求項4】
前記パック本体周壁の端部に前記栓体を内部に密封するタブが連続して一体に形成され、該タブと前記パック本体周壁端部の境界部分が破断分離可能に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の内容物添加パック。
【請求項5】
前記パック本体の周壁が蛇腹構造を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の内容物添加パック。
【請求項6】
ダイヘッドから下方に押し出されたパリソンに対して、パック本体成形用の第1金型を型締めする第1の工程と、
前記ダイヘッド上方からパリソン内部を通して前記第1金型までブローノズル及び充填ノズルを下降させる第2の工程と、
前記ブローノズルを介して前記第1金型内に空気若しくは不活性ガスを吹き込んでパック本体をブロー成形する第3の工程と、
ブロー成形されたパック本体内に前記充填ノズルを介して添加物を充填する第4の工程と、
前記第1金型から前記ブローノズル及び前記充填ノズルをダイヘッド上方へ退避させる第5の工程と、
前記ダイヘッド上方からパリソン内部を通して、添加物注出用のノズルが突設され且つ容器口部との係合部を有する栓体を下端に保持したインサータを下降させ、前記栓体を第1金型の上面に位置させる第6の工程と、
第1金型の上面に隣接した位置のパリソンに対して左右両側から一対に分割されたヒートシール用の第2金型を型締めして、パック本体の周壁上端部内周面と栓体外周面との間をヒートシールするとともに、第2金型に設けたカッタによって第2金型上方のパリソンを切断分離する第7の工程と、
栓体を残してインサータをダイヘッド上方へ退避させる第8の工程と、
第1金型及び第2金型を型開きして、完成した内容物添加パックを取り出す第9の工程を順次行うことを特徴とする内容物添加パックの製造方法。
【請求項7】
ダイヘッドから下方に押し出されたパリソンに対して、パック本体成形用の第1金型を型締めする第1の工程と、
前記ダイヘッド上方からパリソン内部を通して前記第1金型までブローノズル及び充填ノズルを下降させる第2の工程と、
前記ブローノズルを介して前記第1金型内に空気若しくは不活性ガスを吹き込んでパック本体をブロー成形する第3の工程と、
ブロー成形されたパック本体内に前記充填ノズルを介して添加物を充填する第4の工程と、
前記第1金型から前記ブローノズル及び前記充填ノズルをダイヘッド上方へ退避させる第5の工程と、
前記ダイヘッド上方からパリソン内部を通して、添加物注出用のノズルが突設され且つ容器口部との係合部を有する栓体を下端に保持したインサータを下降させ、前記栓体を第1金型の上面に位置させる第6の工程と、
前記第1金型の上面に隣接した位置でパリソンに対してヒートシール用の第2金型を型締めし、パック本体の周壁上端部内周面と栓体外周面との間をヒートシールする第7の工程と、
栓体を残して前記インサータを前記ダイヘッド上方へ退避させる第8の工程と、
前記第2金型上面に隣接した位置でパリソンに対して成形用の第3金型を型締めして、前記栓体を内部に密封するタブを成形する第9の工程と、
前記第1金型、前記第2金型、及び、前記第3金型を型開きして、完成した内容物添加パックを取り出す第10の工程を有することを特徴とする内容物添加パックの製造方法。
【請求項8】
前記ダイヘッド上方が無菌的に制御された無菌ボックスで覆われ、ボックス内部にブローノズル、充填ノズル及びインサータを配置し、前記ブローノズル、充填ノズル及びインサータを、ダイヘッドの中央に形成された開口部を通じて昇降させることを特徴とする請求項7に記載の内容物添加パックの製造方法。
【請求項9】
前記インサータを栓体の環状溝に嵌入して、パック本体の周壁上端部の内周面と、栓体の接合部の外周面とのヒートシールを行うことを特徴とする請求項6乃至8に何れかに記載の内容物添加パックの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−155950(P2008−155950A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−346515(P2006−346515)
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【Fターム(参考)】