説明

加工対象物搭載台装置

【課題】テーブルユニットの小型化や軽量化が図れる。
【解決手段】加工対象品101が隙間10に横方向から搬入された後、昇降駆動機構4が下降駆動するのに伴い、上クランプユニット7の自重だけで又は第1弾性部材9の弾力又は第2弾性部材17の弾力の作用により上クランプユニット7が下降して、上クランプユニット7と下クランプユニット8とが加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持し、テーブルユニット5が加工対象品101の中央部を下から支持した後、昇降駆動機構4が上クランプユニット7及びテーブルユニット5から機構的に離れた縁切れ状態となることにより、上クランプユニット7を開閉する駆動機構に必要な電気駆動のためのケーブルや空気駆動のためのエアーチューブなどがテーブルユニット5から除去するこができるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブルユニットが加工対象品の中央部を下から支持し、テーブルユニットの周囲に設けられた上クランプユニットと下クランプユニットとが加工対象品の周縁部を上下方向から掴むように支持する加工対象物搭載台装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1乃至特許文献3で開示された加工対象物搭載台装置は、加工対象物品の中央部をテーブルユニットで下から支え、加工対象物品の周縁部をクランプ機構で支えるようになっている。しかしながら、テーブルユニットにクランプ機構を開閉する駆動機構が設けられた構造であるため、当該駆動機構に必要な電気駆動のためのケーブルや空気駆動のためのエアーチューブなどがテーブルユニットに設けられ、テーブルユニットの小型化や軽量化を図ることができないという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平05−7414号公報
【特許文献2】特開2006−245467号公報
【特許文献3】特開2009−76773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明は、前記背景技術に鑑みて、テーブルユニットの小型化や軽量化を図ることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、テーブルユニットが加工対象品の中央部を下から支持し、テーブルユニットの周囲に設けられた上クランプユニットと下クランプユニットとが加工対象品の周縁部を上下方向から掴むように支持するようにした加工対象物搭載台装置において、上クランプユニットがテーブルユニットの周囲に昇降可能に設置されているとともに、上クランプユニットとそれを開閉する昇降駆動機構とが互いに機構的に独立した配置に構成されており、昇降駆動機構が上昇駆動するのに伴い上クランプユニットを下から突き上げて、上クランプユニットと下クランプユニットとの間に加工対象品の周縁部の収容可能な上下方向の隙間が形成された後に上記昇降駆動機構の上昇駆動が停止し、前記上クランプユニットと下クランプユニットとの間の上下方向の隙間に加工対象品の周縁部が横方向より収容されかつ当該加工対象品の中央部がテーブルユニットの上に配置された状態において、昇降駆動機構が下降駆動するのに伴って上クランプユニットが自分の重さで下降して上クランプユニットと下クランプユニットとで加工対象品の周縁部を上下方向から掴むように支持するとともにテーブルユニットが加工対象品の中央部を下から支持し、昇降駆動機構が上クランプユニットから離れた後に上記昇降駆動機構の下降駆動が停止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、加工対象品が上クランプユニットと下クランプユニットとの間に形成された上下方向の隙間に搬入された後、昇降駆動機構が下降駆動するのに伴い、上クランプユニットが自分の重さで下降して上クランプユニットと下クランプユニットとが加工対象品の周縁部を上下方向から掴むように支持した後、昇降駆動機構が上クランプユニット及びテーブルユニットから機構的に離れた縁切れ状態となることにより、上クランプユニットを開閉する駆動機構としての昇降駆動機構に必要な電気駆動のためのケーブルや空気駆動のためのエアーチューブなどがテーブルユニットから除去でき、テーブルユニットの小型化や軽量化を図ることができるという新規な効果がある。上クランプユニットには弾性部材が下降する方向の弾力を付与するように設けられれば、上クランプユニットの重さを軽くしても、上クランプユニットが昇降駆動機構の下降駆動で確実に下方に押し下げられて、上クランプユニットと下クランプユニットとが加工対象品の周縁部を上下方向から掴むように支持することができる。下クランプユニットがテーブルユニットに一体に構成されれば、構造が簡単になる。下クランプユニットがテーブルユニットと別体に構成され、その下クランプユニットがテーブルユニットに高さ調整可能に取り付けられれば、昇降駆動機構による上クランプユニットの昇降運動範囲を変更することなく、下クランプユニットの高さを調整することにより、加工対象品の周縁部の厚さが変更になった場合でも対応可能になる。上クランプユニットが加工対象品の周縁部を掴むクランプ爪を有する上クランプ部材と加工対象品の周縁部を下から持ち上げるリフト部材とを備え、上クランプユニットが昇降駆動機構の上昇駆動で下から突き上げられることにより、上クランプユニットのクランプ爪と下クランプユニットとの間に加工対象品の周縁部の収容可能な上下方向の隙間が形成され、当該隙間においてリフト部材の上部が下クランプユニットよりも上方に突出し、そのリフト部材の加工対象品の周縁部を下から持ち上げる部分と下クランプユニットの間に加工対象品の周縁部を搬入や搬出を行うために上下方向に掴むアームの下側部分を取り込むことの可能な空間が形成されるようにすれば、下クランプユニットの加工対象品の周縁部を掴む部分が加工対象品の周縁部と全面的に接触するような形状であっても、加工対象品の周縁部を搬入や搬出を適切に行うことができる。リフト部材が下クランプユニットに昇降可能に嵌め込まれ、当該下クランプユニットのリフト部材を嵌め込んだ部分には加工屑又は冷却水を下クランプユニットから外部に排出するガイド収容部が設けられれば、加工屑又は冷却水を下クランプユニットに溜めることなく外部に排出することができる。昇降駆動機構の出力部材には上クランプユニットを昇降駆動機構の昇降駆動に伴って昇降させるプッシュユニットが設けられれば、上クランプユニットが加工対象品の周縁部を水平に支持するようにプッシュユニットで上クランプユニットを昇降することができる。テーブルユニットにはテーブルユニットを上下方向に延びる中心線を回転中心として水平方向する回転駆動機構が連結されれば、例えば、テーブルユニットを回転して加工対象品の搬入・搬出の位置と加工を行う作業の位置と適切に確定したり、加工終了後にテーブルユニットを回転して水切りを行うようしたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態1の加工対象物搭載台装置を示す斜視図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】実施形態1の加工対象品を搭載した加工対象物搭載台装置を示すA−A線断面図に相当する断面図。
【図4】実施形態1の加工対象品を上クランプユニットと下クランプユニットとで支持した加工対象物搭載台装置を示すA−A線断面図に相当する断面図。
【図5】実施形態1の昇降駆動機構が上クランプユニット及びテーブルユニットから機構的に離れた加工対象物搭載台装置を示すA−A線断面図に相当する断面図。
【図6】実施形態1の加工対象物搭載台装置を有するダイシング装置を示す斜視図。
【図7】実施形態1のダイシング装置におけるロボットハンドを示す斜視図。
【図8】実施形態1の加工対象品を支持したロボットハンドを示す斜視図。
【図9】実施形態1の加工対象品をロボットハンドからリフト部材に降ろす工程を示す平面図に相当する模式図。
【図10】実施形態1の加工対象品をロボットハンドからリフト部材に降ろす工程を示す図9のB−B線断面図に相当する模式図。
【図11】実施形態1の加工対象品をロボットハンドからリフト部材に降ろす工程を示す図9のB−B線断面図に相当する模式図。
【図12】実施形態1の加工対象品をロボットハンドからリフト部材に降ろす工程を示す図9のB−B線断面図に相当する模式図。
【図13】実施形態1の加工対象品をロボットハンドからリフト部材に降ろす工程を示す図9のB−B線断面図に相当する模式図。
【図14】実施形態2の加工対象物搭載台装置を示す斜視図。
【図15】図14のC−C線断面図。
【図16】実施形態2の加工対象品を搭載した加工対象物搭載台装置を示すC−C線断面図に相当する断面図。
【図17】実施形態2の加工対象品を上クランプユニットと下クランプユニットとで支持した加工対象物搭載台装置を示すC−C線断面図に相当する断面図。
【図18】実施形態2の昇降駆動機構が上クランプユニット及びテーブルユニットから機構的に離れた加工対象物搭載台装置を示すC−C線断面図に相当する断面図。
【図19】実施形態3のテーブルユニットの上部を示す縦断面図。
【図20】実施形態4の加工対象物搭載台装置を示す斜視図。
【図21】実施形態5の加工対象物搭載台装置を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書における「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」の方向は、図1の状態に加工対象物搭載台装置1を置いて矢印Sで示す前側から見た場合に特定される方向である。加工対象物搭載台装置1としては、テーブルユニット5が加工対象品101の中央部を下から支持し、テーブルユニット5の周囲に設けられた上クランプユニット7と下クランプユニット8とが加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持する構成であれば適用可能である。
「実施形態1」
【0009】
図1を参照し、実施形態1の加工対象物搭載台装置1について、ダイシング装置に用いられる加工対象物搭載台装置1を例示して説明する。ダイシング装置は、集積回路の形成された半導体ウエハー102を切断してチップ化する装置である。加工対象物搭載台装置1に用いられる加工対象品101は、集積回路の形成された半導体ウエハー102の裏面とフレーム103の裏面とがダイシングテープ104に接合され、半導体ウエハー102の表面に半導体ウエハー102の切断位置を示す切断予定線105が格子状に表示され、ダイシングテープ104が半導体ウエハー102から切断されたチップをばらばらにならないように支持し、フレーム103が搬送に用いられる構成になっている。ダイシングテープ104は、ダイボンディングテープとしてのダイボンディング剤の機能を持ち合わせたダイシング・ダイボンディングテープでも適用できる。ダイシング装置については、図6で説明する。
【0010】
図1において、加工対象物搭載台装置1の土台を構成する装置本体2には回転駆動機構3と昇降駆動機構4とが設置され、回転駆動機構3の出力部にはテーブルユニット5がテーブルユニット5の上下方向に延びる中心線6を回転中心として水平方向に回転するように連結され、テーブルユニット5の周囲には上クランプユニット7と下クランプユニット8とが配置されたことにより、上クランプユニット7と昇降駆動機構4とが互いに独立した配置になっている。換言するならば、昇降駆動機構4がテーブルユニット5と上クランプユニット7と下クランプユニット8と機構的に分かれて設けられた構成である。実施形態1の場合、上クランプユニット7がテーブルユニット5の周囲に昇降可能に設置され、昇降駆動機構4が装置本体2に固定されたことにより、上クランプユニット7と昇降駆動機構4とが互いに独立した配置になっている。上クランプユニット7には、第1弾性部材9が反発力により下降する方向の弾力を上クランプユニット7に付与するように設けられる。昇降駆動機構4は、上クランプユニット7を開閉する駆動機構である。
【0011】
そして、昇降駆動機構4が上昇駆動するのに伴い第1弾性部材9と第2弾性部材17との弾力に抵抗して上クランプユニット7を下から突き上げて、上クランプユニット7と下クランプユニット8との間に加工対象品101を収容し得る上下方向の隙間10が形成された後、上記昇降駆動機構4の上昇駆動が停止する。次に、前記隙間10に加工対象品101の周縁部が矢印X1で示す横方向より収容されかつ当該加工対象品101の中央部がテーブルユニット5の上に配置される。その状態において、昇降駆動機構4が下降駆動するのに伴って第1弾性部材9と第2弾性部材17との弾力及び上クランプユニット7の自重で上クランプユニット7が下降して上クランプユニット7と下クランプユニット8とで加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持するとともにテーブルユニット5が加工対象品101の中央部を下から支持する。さらに、昇降駆動機構4が上クランプユニット7から離れた後に上記昇降駆動機構4の下降駆動が停止するようになっている。
【0012】
以上のように、昇降駆動機構4がテーブルユニット5と上クランプユニット7と下クランプユニット8と機構的に分かれて設けられた構成になっていて、加工対象品101が隙間10に搬入された後、昇降駆動機構4が下降駆動するのに伴い、上クランプユニット7が第1弾性部材9と第2弾性部材17との弾力及び上クランプユニット7の自重により下降して、上クランプユニット7と下クランプユニット8とが加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持し、テーブルユニット5が加工対象品101の中央部を下から支持した後、昇降駆動機構4が上クランプユニット7及びテーブルユニット5から機構的に離れた縁切れ状態となるので、特許文献1で開示された複数個のクランプ機構を開閉する駆動機構がテーブルユニット5に設けられた構造に比べ、上記特許文献1で開示された複数個の駆動機構に必要な電気駆動のためのケーブルや空気駆動のためのエアーチューブなどがテーブルユニット5から除去でき、テーブルユニット5の小型化や軽量化を図ることができる。また、テーブルユニット5を回転駆動機構3で回転する場合でも、テーブルユニット5が小さな駆動力で回転される。
【0013】
実施形態1では、第1弾性部材9と第2弾性部材17との弾力が上クランプユニット7を下方に押し下げて上クランプユニット7と下クランプユニット8とが加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持する構成であるので、上クランプユニット7の重さを軽くしても、上クランプユニット7が昇降駆動機構4の下降駆動に伴う第1弾性部材9と第2弾性部材17の弾力で確実に下方に押し下げられて、上クランプユニット7と下クランプユニット8とが加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持することができる。第1弾性部材9と第2弾性部材17との弾力が上クランプユニット7を下方に押し下げて上クランプユニット7と下クランプユニット8とが加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持する構成を例示したが、第1弾性部材9と第2弾性部材17との何れか一方の弾力を強くして他方を除去してもよく、或いは、上クランプユニット7の重さを重くして第1弾性部材9と第2弾性部材17とを除去して上クランプユニット7の重さだけで上クランプユニット7と下クランプユニット8とが加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持する構成とすることも可能である。
【0014】
下クランプユニット8がテーブルユニット5に一体に構成されているので、構造が簡単になる。下クランプユニット8がテーブルユニット5に一体に構成されたが、下クランプユニット8がテーブルユニット5と別体に構成され、その下クランプユニット8がテーブルユニット5に高さ調整可能に取り付けられれば、昇降駆動機構4による上クランプユニット7の昇降運動範囲を変更することなく、下クランプユニット8の高さを調整することにより、加工対象品101の周縁部の厚さが変更になった場合でも対応可能になる。また、テーブルユニット5は、回転駆動機構3に連結されたチャックベース11と、チャックベース11の上に固定されたチャックテーブル12とを備える。チャックテーブル12の中央部には、板状の多孔質部材13が設けられる。多孔質部材13は、加工対象品101の中央部を下から吸引吸着して固定するように支持する部材である。
【0015】
上クランプユニット7は、クランプ基盤14を備える。クランプ基盤14は、テーブルユニット5の下部を囲んでおり、テーブルユニット5の上部と防水カバー24との間に昇降可能に設けられる。クランプ基盤14の形状は、テーブルユニット5の下部を途切れずに囲む環状、当該環状の一部が例えば円周の1/5や1/6のように除去されたC字形となるような形状、又は、上記環状の一部が直径方向にスリットで除去されて切り離された形状、また、直径方向で2つ又は3以上に分けられた構成でもよい。つまり、クランプ基盤14は、テーブルユニット5の周囲に配置される形状であればどのような形状でも適用可能である。クランプ基盤14には、上クランプ部材15とリフト部材16とが立設される。上クランプ部材15は、テーブルユニット5の周囲から外側に離れてテーブルユニット5よりも上方に突出する。この上クランプユニット7のテーブルユニット5よりも上方に突出した上部には、クランプ爪18が下クランプユニット8のクランプ受部19に上下方向で向き合うように設けられる。
【0016】
上クランプ部材15の個数は、3個に限定されるものではないが、加工対象品101の加工対象物搭載台装置1への搬入又は加工対象物搭載台装置1からの搬出を横方向の1つの位置からできるように、テーブルユニット5の中心を通って前後方向に延びる直線上に配置された前後に対峙する2個、テーブルユニット5の中心を通って左方向に延びる直線上に配置された左側の1個の合計3個になっている。このテーブルユニット5の中心を通って左方向に延びる直線上に配置された左側の1個の上クランプ部材15は、上記加工対象品101の搬入又は搬出の方向が加工対象物搭載台装置1の右側に設定された場合である。よって、上記加工対象品101の搬入又は搬出の方向が加工対象物搭載台装置1の右側に設定された場合には、上記1個の上クランプ部材15はテーブルユニット5の中心を通って左方向に延びる直線上に配置された左側となる。加工対象品101が加工対象物搭載台装置1に搬入又は加工対象物搭載台装置1から搬出されるテーブルユニット5の右側には、上クランプ部材15が配置されていない。
【0017】
なお、加工対象品101の搬入又は搬出の方向が加工対象物搭載台装置1の左側に設定された場合には、上記1個の上クランプ部材15はテーブルユニット5の中心を通って左方向に延びる直線上に配置された右側となる。また、加工対象品101の搬入又は搬出の方向が加工対象物搭載台装置1の前側に設定された場合には、上記1個の上クランプ部材15はテーブルユニット5の中心を通って左方向に延びる直線上に配置された後側となる。また、加工対象品101の搬入又は搬出の方向が加工対象物搭載台装置1の後側に設定された場合には、上記1個の上クランプ部材15はテーブルユニット5の中心を通って左方向に延びる直線上に配置された前側となる。また、テーブルユニット5の左側に配置された上クランプ部材15は無くてもよいが、上記のように上クランプ部材15が前後及び左の合計3個設けられれば、加工対象品101の周縁部をクランプ受部19に好適に押さえ付けることができる。上クランプ部材15は、1個であってもよい。
【0018】
要するに、上クランプ部材15の個数は1個又は2個又は3個以上であってもよいが、加工対象品101の加工対象物搭載台装置1への搬入又は加工対象物搭載台装置1からの搬出を横方向からできるように配置されていれば適用可能である。また、加工対象品101を加工対象物搭載台装置1に搬入する位置と、加工対象品101を加工対象物搭載台装置1から搬出する位置とが、異なる位置であってもよいが、その場合には、上クランプ部材15が加工対象品101の加工対象物搭載台装置1への搬入又は加工対象物搭載台装置1からの搬出する部分に設けられていないことが必要である。
【0019】
リフト部材16は、加工対象品101の周縁部を下から上に持ち上げるものであって、テーブルユニット5の上部に固定されたリフトガイド20を上下方向に移動可能に貫通する。このようにリフト部材16の上部がテーブルユニット5に嵌め込まれていることにより、リフト部材16が、上記加工対象品101の周縁部を下から上に持ち上げる機能に加えて、上クランプユニット7をテーブルユニット5の周囲で直線的に昇降する昇降ガイドの機能を有する。このリフト部材16の昇降ガイドとしての機能により、上クランプユニット7が円滑に昇降することができかつ加工対象品101の周縁部を適切に掴むことができる。リフトガイド20は、テーブルユニット5の上部及び下クランプユニット8に上下方向及び直径方向外側に開口した溝状のガイド収容部21に装着されている。ガイド収容部21がテーブルユニット5と下クランプユニット8との直径方向外側に開口しているので、加工屑や加工中の冷却水がガイド収容部21に溜まることなくテーブルユニット5及び下クランプユニット8から外部に排出できる。ガイド収容部21の直径方向外側への開口は、テーブルユニット5の上部の上下方向の全部にわたることなく、上部が塞がれ、下部だけが開口した態様でもよい。つまり、ガイド収容部21は加工屑や加工中の冷却水を下クランプユニット8から外部に排出する構成であればよい。また、ガイド収容部21はリフトガイド20を収容する代わりにリフト部材16を昇降可能に嵌め込む構成でも適用可能である。リフトガイド20を除去し、リフト部材16をテーブルユニット5の上部に設けられたガイド収容部21に相当する空間に昇降可能に嵌め込まれてもよい。リフト部材16のリフトガイド20よりも上部に突出する上部は、加工対象品101の周縁部の下面を点で支えるように、上に突出する半球形になっている。
【0020】
リフト部材16は、4個に限定されるものではないが、上クランプ部材15と対応する位置の3個と、テーブルユニット5の中心を通って右方向に延びる直線上に配置された右側の1個の合計4個になっている。このように上クランプ部材15の個数がリフト部材16の個数よりも1個少なければ、上クランプ部材15の個数とリフト部材16の個数とが同じである場合よりも構造が簡単になる。リフト部材16が最も上方に突出した場合でも、リフト部材16の上部は加工対象物搭載台装置1に搬入又は加工対象物搭載台装置1から搬出される加工対象品101と衝突しないように加工対象品101の搬入経路及び搬出経路よりも下方に位置される。なお、リフト部材16が3個設けられ、それら3個のリフト部材16がテーブルユニット5の上下方向に延びる中心線を中心とする円周方向に分かれて設置されれば、加工対象品101の周縁部を下から水平状に持ち上げるように支持できるが、上記のように前後左右の合計4個設けられれば加工対象品101の周縁部を安定に支持することができる。つまり、リフト部材16の個数は3個又は4個以上であってもよいが、加工対象品101を水平に安定して持ち上げることができるように配置されていれば適用可能である。
【0021】
テーブルユニット5の上部とクランプ基盤14との間には、第2弾性部材17が反発力により下降する方向の弾力を上クランプユニット7に付与するように設けられる。第2弾性部材17は、2個のリフト部材16の間に夫々配置される複数個であって、コイルばねになっている。下降する方向の弾力を上クランプユニット7に付与する弾性部材を第1弾性部材9と第2弾性部材17とに分けて構成したことにより、装置の高さを可及的に小さくしても、第1弾性部材9と第2弾性部材17との弾力で下クランプユニット8のクランプ爪18が加工対象品101の周縁部を適切に掴むことができる。装置の高さは実施形態1よりも大きくなるものの、下降する方向の弾力を上クランプユニット7に付与する弾性部材を第1弾性部材9と第2弾性部材17とに分けることなく何れか一方の一種類としても適用可能である。
【0022】
下クランプユニット8は、チャックベース11の周縁部として昇降不可能にチャックベース11と一体に構成されたので、下クランプユニット8がテーブルユニット5から独立して構成された場合に比べ、構造が簡単になるという利点がある。下クランプユニット8のクランプ受部19は、加工対象品101の周縁部を掴む部分であって、チャックテーブル12を囲む環状の水平面になっているので、加工対象品101のフレーム103を全体的に下から水平に支持することができる。クランプ受部19は、チャックテーブル12を囲む環状の水平面になっていなくてもよい。例えば、クランプ受部19の環状の水平面に上方及び直径方向に開口する溝が1個又は円周方向に分かれて複数個形成されていてもよい。また、これらの直径方向の溝が円周状の溝で互いに接続されていてもよい。溝が設けられる場合、溝の上方の開口の幅は、フレーム103の水平な形状を保持する物性にもよるが、フレーム103を全体的に下から水平に支持することが可能な範囲に設定されれば適切であり、加工屑や加工中の冷却水がクランプ受部19に溜まることなくクランプ受部19から外部に排出できるうえ、加工済の加工対象品101を搬出する場合に溝の分だけクランプ受部19とフレーム103との接触面積が減少していることにより、フレーム103をクランプ受部19から容易に持ち上げることができる。また、クランプ受部19がクランプ爪18と対応した部分として設けられれば、下クランプユニット8が軽量となる。
【0023】
装置本体2は、加工対象物搭載台装置1における図外の水平駆動機構により水平面内で前後方向に可動されるようになっている。装置本体2には、防水壁23が設けられる。防水壁23は、上下方向に貫通する筒状であってもよいが、装置本体2に立設された左右に対峙する一対になっている。防水壁23の上には、防水カバー24が防水壁23の間の空間の上部を塞ぐように設けられる。
【0024】
防水カバー24の上面は、左右方向の中心部から左側に下り勾配となりかつ中心部から右側に下り勾配となる水切り斜面に構成される。防水カバー24の防水壁23よりも左側に突出した左部には、防水突条25が下方に突出し前後方向に連続して設けられて防水壁23の方向への冷却水の回り込みを防ぐ。防水カバー24の防水壁23よりも右側に突出した右部には、防水突条25が下方に突出し前後方向に連続して設けられて防水壁23の方向への冷却水の回り込みを防ぐ。つまり、加工中の冷却水は、テーブルユニット5の上方から防水カバー24に落下して水切り斜面の上を左側又は右側に流れて防水突条25の外側面から装置本体2の側に落下し、防水壁23の間の空間に入らない。
【0025】
上クランプユニット7に第1弾性部材9を設置した構造は、次のようになっている。第1弾性部材9は、テーブルユニット5に固定されたリフトガイド20とリフト部材16との内部に格納された、コイルばねになっている。リフト部材16は、上部の小径部26と下部の大径部27とを備え、大径部27の下部がクランプ基盤14の上に固定される。リフトガイド20の内部には弾性体収容部28が設けられる。弾性体収容部28は、リフトガイド20の小径ガイド孔29と大径ガイド孔30との間に配置され、小径ガイド孔29と大径ガイド孔30との双方に貫通する。小径ガイド孔29にはリフト部材16の小径部26が上下方向に移動可能に嵌め込まれ、大径ガイド孔30にはリフト部材16の大径部27が上下方向に移動可能に嵌め込まれる。
【0026】
第1弾性部材9が小径部26の周囲を囲むように弾性体収容部28に収容され、第1弾性部材9の上部が弾性体収容部28の天井に接触し、第1弾性部材9の下部が大径部27の上面に接触し、第1弾性部材9が上クランプユニット7に下降する方向の弾力を付与するようになっている。第1弾性部材9は、上クランプユニット7に内蔵される以外に、上クランプユニット7とテーブルユニット5又は下クランプユニット8とにわたり設けられるか又は昇降ガイドとテーブルユニット5とにわたり設けても適用可能である。
【0027】
なお、リフトガイド20には、リフトガイド20をテーブルユニット5に固定するための取付部31が設けられる。例えば、ボルトが下方から取付部31を経由してテーブルユニット5の上部に装着されてリフトガイド20をテーブルユニット5に固定する。
【0028】
図2を参照し、加工対象物搭載台装置1の内部構造について説明する。図2は、昇降駆動機構4が上昇限度位置に停止しかつ加工対象品101が配置されていない状態である。チャックテーブル12の多孔質部材13で覆われた上面には、上方に開口する多数の溝35が左右方向及び前後方向に交差する格子状に設けられる。多数の溝35の左右方向の端部及び前後方向の端部は塞がれている。多数の溝35は、左右方向及び前後方向に交差した部分で互いにつながっている。図2には、左右方向に延びた1つの溝35と前後方向に延びた多数の溝35とが互いに交差した部分でつながった状態の図示は省略されていない。チャックテーブル12とチャックベース11と接触する部分を構成するチャックテーブル12の下面とチャックベース11の上面との間には、図外のパッキンを設けて、気密性、水密性を持たせてもよい。
【0029】
チャックテーブル12の中央部、チャックベース11の中央部、回転駆動機構3の出力部の中央部には、吸引孔部36;37;38が個別に設けられる。これらの吸引孔部36乃至38は、互いに接続されている。回転駆動機構3の吸引孔部38は、図外の真空ポンプのような吸引発生源に図外のバルブを介して接続される。そして、図外のバルブが大気開放側から吸引側に切り替わることで、吸引発生源からの吸引動作により多孔質部材13の周囲に存在する外部の空気が多孔質部材13と多数の溝35及び吸引孔部36乃至38を経由して吸引されて加工対象品101の中央部を多孔質部材13に吸着し、バルブが吸引側から大気開放側に切り替わることで、多孔質部材13と多数の溝35及び吸引孔部36乃至38が大気に満たされて加工対象品101の中央部を解放する。
【0030】
チャックベース11の中央部、回転駆動機構3の出力部の中央部には、吸引孔部36乃至38に置換される図外の貫通孔を設け、チャックテーブル12の中央部に図外のホース装着部を設け、そのホース装着部に真空用ホースを接続し、その真空用ホースを上記貫通孔を経由して回転駆動機構3の外部に引き出して上記バルブに接続することも考えられる。
【0031】
チャックテーブル12の加工対象品101を下から支える部分を構成する上面は、多孔質部材13の上面及び多孔質部材13の上面と同一の水平面に位置する環状面39とにより構成されていて、加工対象品101の中央部を下から支える部分を構成する。
【0032】
また、下クランプユニット8のクランプ受部19は、多孔質部材13の上面と環状面39とよりも下位に設けられる。クランプ受部19と環状面39とが互いに斜面40で繋がっている。斜面40は、環状面39からクランプ受部19へ下り勾配になっている。
【0033】
チャックベース11は、上部の直径が最大で、下部の直径が最小で、中間部の直径が上部の直径と下部の直径との中間になっている。チャックベース11の下部は、防水カバー24に設けられた貫通孔41を上下方向に貫通する。防水カバー24の貫通孔41の周囲には環状壁42が上方に突出するように設けられる。チャックベース11の中間部には、防水カバー24の環状壁42を囲む環状壁43が下方に突出するように設けられる。このように環状壁42と環状壁43とが上下方向で互い違いとなって直径方向で対峙した構造になっているので、冷却水がチャックベース11の中間部の外側からチャックベース11の下部の方向に侵入しないようになっている。
【0034】
昇降駆動機構4は、昇降駆動源44とプッシュユニット45とを備える。昇降駆動源44は、エアーシリンダーを例示したが、エアーシリンダーの出力部材であるピストンロッド46に相当するロッドをモータの回転運動で直線的に昇降駆動する電動式にしても適用できる。ピストンロッド46が垂直状に昇降駆動されるように、昇降駆動源44としてのエアーシリンダーのシリンダー容器が装置本体2又は防水壁23に固定される。昇降駆動源44は複数個でもよいが、実施形態1では昇降駆動源44が1個であるので、複数個の場合に比べて昇降駆動に必要な電気駆動のためのケーブルや空気駆動のためのエアーチューブなどの構造が簡単になる。
【0035】
プッシュユニット45は、上クランプユニット7を昇降駆動機構4の昇降駆動に伴って昇降させるものであって、プッシュ基盤47とプッシュ部材48とを備える。プッシュ基盤47は、装置本体2と防水カバー24と防水壁23と囲まれる空間に、防水カバー24の貫通孔41よりも下方に突出するチャックベース11の下部を囲むように配置された部材であって、ピストンロッド46の上部に結合される。プッシュ部材48は、上クランプユニット7、具体的にはクランプ基盤14を下から突き上げるものであって、プッシュ基盤47に立設され、防水カバー24に固定されたプッシュガイド49を上下方向に移動可能に貫通する。要するに、昇降駆動機構4の出力部材であるピストンロッド46には上クランプユニット7を昇降駆動源44の昇降駆動に伴って昇降させるプッシュユニット45が設けられているので、上クランプユニット7が加工対象品101の周縁部を水平に支持するようにプッシュユニット45で上クランプユニット7を昇降することができる。プッシュガイド49の上部は、防水カバー24よりも上方に突出し、冷却水がプッシュガイド49とプッシュ部材48との間の隙間や防水カバー24とプッシュガイド49との間の隙間から防水カバー24の下方に侵入しないようになっている。なお、チャックベース11とチャックテーブル12の接触面間、リフト部材16とリフトガイド20と接触面間、プッシュ部材48とプッシュガイド49との接触面間などには、図外のパッキンを設けて防水性能を高くしてもよい。
【0036】
次に、図2乃至図5を参照し、加工対象物搭載台装置1の動作について、昇降駆動機構4が上昇限度位置に停止した状態から下降限度位置に停止するまでを例示して説明する。先ず、図2に示すように、昇降駆動機構4が上昇限度位置に停止した状態では、昇降駆動機構4のピストンロッド46がシリンダー容器よりも最も上方に突出し、プッシュ部材48が第1弾性部材9と第2弾性部材17との弾力に抵抗して上クランプユニット7を下から突き上げて、リフト部材16の上端がテーブルユニット5の最も上の位置に存在する多孔質部材13の上面よりも上方に突出して停止し、上クランプユニット7のクランプ爪18と下クランプユニット8のクランプ受部19との間、具体的には、クランプ爪18とリフト部材16との上下方向の間には加工対象品101の周縁部の収容可能な上下方向の隙間10が形成された態様である。
【0037】
そして、図3に示すように、クランプ爪18とリフト部材16との間の上下方向の隙間10には、加工対象品101が横方向(図3では右側)より搬入され、加工対象品101の周縁部が上記隙間10に配置され、加工対象品101の中央部がテーブルユニット5の上に配置されると、上記加工対象品101の搬入動作が停止する。その後、加工対象品101の周縁部がリフト部材16の上に搭載される。その場合、リフト部材16の上端がテーブルユニット5の最も上の位置に存在する多孔質部材13の上面よりも上方に突出して停止しているので、加工対象品101の中央部はテーブルユニット5より上方に離れている。つまり、リフト部材16が加工対象品101をテーブルユニット5から離して下から支持した態様である。
【0038】
次に、図3に示す状態から昇降駆動機構4が下降駆動するのに伴い、上クランプユニット7が自重及び第1弾性部材9と第2弾性部材17との弾力で下降し、リフト部材16の上端がテーブルユニット5の多孔質部材13の上面と同一の高さより下方に引き込まれることにより、加工対象品101の中央部が多孔質部材13の上に搭載される。
【0039】
さらに、図4に示すように、昇降駆動機構4の下降駆動に伴い上クランプユニット7が下降し続けるので、リフト部材16の上端が下クランプユニット8のクランプ受部19より下方に引き込まれた後、上クランプユニット7のクランプ爪18が加工対象品101の周縁部を上からクランプ受部19の方向に押しつつ、上クランプユニット7のクランプ爪18と下クランプユニット8のクランプ受部19とで加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持する。これにより、テーブルユニット5が加工対象品101の中央部を下から支持し、上クランプユニット7と下クランプユニット8とが加工対象品101の上下方向から支持した態様になる。
【0040】
図4に示すように、上クランプユニット7と下クランプユニット8とが加工対象品101の周縁部を上下方向から支持した場合において、クランプ爪18がチャックテーブル12の加工対象品101の中央部を下から支える部分を構成する上面よりも上方に突出しないようになっている。このようにクランプ爪18とクランプ受部19とが加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持する場合において、クランプ爪18がチャックテーブル12の加工対象品101の中央部を下から支える部分を構成する上面つまり多孔質部材13の上面及び環状面39よりも上方に突出しないことにより、加工対象品101を図6に示すダイシング装置51で切断する場合、ダイシング装置51の水平面で左右方向又は前後方向に直線的に移動するダイシングブレード62がクランプ爪18に干渉しないようになる。
【0041】
さらに続き、図4に示す状態から昇降駆動機構4が下降駆動するのに伴い、図5に示すように、プッシュユニット45が上クランプユニット7から下方に離れることにより、昇降駆動機構4が上クランプユニット7及びテーブルユニット5から機構的に離れた縁切れ状態となった後、上記昇降駆動機構4の下降駆動が停止する。この停止した位置が昇降駆動機構4の下降限度位置である。
【0042】
また、図5に示す状態において、加工対象品101に加工が行われる。その後、昇降駆動機構4が上昇駆動して上クランプユニット7を上クランプユニット7の自重と第1弾性部材9の弾力及び第2弾性部材17の弾力に抵抗しつつ下から突き上げ、図3に示すように、リフト部材16の上端がテーブルユニット5の最も上の位置に存在する多孔質部材13の上面よりも上方に突出して加工済の加工対象品101をテーブルユニット5より離して加工対象品101の周縁部を下から支持し、昇降駆動機構4が上昇限度位置に停止する。そして、加工対象品101がクランプ爪18とリフト部材16との間の上下方向の隙間10から横方向(図3では右側)に搬出されることにより、図2に示す状態になる。
【0043】
図6を参照し、実施形態1の加工対象物搭載台装置1を有するダイシング装置51の構成について説明する。ダイシング装置51は、土台としての装置躯体52に、加工対象物搭載台装置1、キャリアユニット53、搬送ロボット54、工具ユニット55を備える。例えば、加工対象物搭載台装置1が装置躯体52の左側に配置され、キャリアユニット53が装置躯体52の前部右側に配置され、搬送ロボット54がキャリアユニット53よりも後側に配置され、工具ユニット55が加工対象物搭載台装置1や搬送ロボット54よりも上方で装置躯体52の後部に配置される。工具ユニット55を昇降する駆動機構や工具ユニット55を左右に可動する駆動機構は、装置躯体52に設けられたカバー56で被覆される。カバー56の前面には操作パネル57が設けられる。キャリアユニット53は加工前材料収容部58と加工済材料収容部59とを備える。
【0044】
多数の加工対象品101がキャリアユニット53の加工前材料収容部58に上下方向に別々に水平に離れた板状となって積層状に収容される。加工対象品101が加工前材料収容部58に収容される場合、加工対象品101における半導体ウエハー102の切断予定線105の描かれた表面が上方に向けられ、加工対象品101におけるフレーム103の左右部が加工前材料収容部58における左右の縦壁の対峙する内面に上下方向に別々に離れて設けられた溝に嵌め込まれた態様である。フレーム103は、加工対象品101の周縁部に相当する。
【0045】
加工対象物搭載台装置1の動作について説明する。先ず、加工対象品101が加工前材料収容部58に収容された状態において、人が操作パネル57の加工開始スイッチのような操作部を操作する。すると、搬送ロボット54のロボットハンド60が搬送ロボット54における図外の回転駆動機構により加工対象物搭載台装置1の方向に向いた実線で示す状態から水平方向で例えば左側に90度回転して加工前材料収容部58の方向に向きを変えつつ搬送ロボット54における図外の水平駆動機構により加工前材料収容部58の方向に移動する。その場合、ロボットハンド60が加工前材料収容部58の積層された最上位置における加工対象品101と対応するように搬送ロボット54における図外の昇降駆動機構により上下方向に位置調整される。また、ロボットハンド60は開閉駆動機構61により開いている。開いた状態のロボットハンド60が加工前材料収容部58の最上位置の加工対象品101におけるフレーム103の一部を上下方向から掴むことが可能なようにフレーム103の一部と対応した位置で停止し、ロボットハンド60は開閉駆動機構61により閉じてフレーム103の一部を上下方向から掴むように支持する。
【0046】
次に、フレーム103を支持したままロボットハンド60が搬送ロボット54における図外の水平駆動機構により加工前材料収容部58から後方へと移動して加工対象品101が加工前材料収容部58から引き抜かれた後、当該ロボットハンド60が搬送ロボット54における図外の回転駆動機構により加工前材料収容部58の方向に向いた状態からロボットハンド60を水平方向で例えば右側に90度回転して実線で示すように加工対象物搭載台装置1の方向に向きを変えつつ搬送ロボット54における図外の水平駆動機構により加工対象物搭載台装置1の方向に移動する。その場合、ロボットハンド60に支持された加工対象品101が加工対象物搭載台装置1における上クランプユニット7と下クランプユニット8との間の上下方向の隙間10に搬入されように、ロボットハンド60が搬送ロボット54における図外の昇降駆動機構により上下方向に位置調整される。
【0047】
そして、ロボットハンド60に支持された加工対象品101のフレーム103が加工対象物搭載台装置1における上クランプユニット7と下クランプユニット8との間の上下方向の隙間10に収容され、当該加工対象品101の半導体ウエハー102が加工対象物搭載台装置1におけるテーブルユニット5の上に配置された位置でロボットハンド60が停止した後、ロボットハンド60は開閉駆動機構61により開くことにより、加工対象品101の半導体ウエハー102の裏面に接合されたダイシングテープ104の部分がテーブルユニット5で下から支持される。その後、加工対象物搭載台装置1における図1に示す昇降駆動機構4が下降駆動し、上クランプユニット7と下クランプユニット8とが加工対象品101のフレーム103を上下方向から掴むように支持する。その後、図6に示すロボットハンド60が開いたまま搬送ロボット54における図外の水平駆動機構により加工対象物搭載台装置1から右側へと実線で示す転回位置に移動する。
【0048】
上記のように加工対象品101が加工対象物搭載台装置1に搭載され、ロボットハンド60が実線で示す転回位置に移動した後、加工対象物搭載台装置1が加工対象物搭載台装置1における図外の水平駆動機構により実線で示す転回位置から工具ユニット55の方向に移動し、加工対象品101が工具ユニット55の真下に到達すると、加工対象物搭載台装置1が停止する。また、加工対象物搭載台装置1における図外の吸引発生源による吸引動作により半導体ウエハー102の裏面に接合されたダイシングテープ104の部分がテーブルユニット5の多孔質部材13に吸引吸着されるように支持される。この吸引発生源による吸引動作は、段落0043における上クランプユニット7と下クランプユニット8とによる支持から下記撮像ユニットによる撮像開始前までに行われば、加工対象物搭載台装置1に対する加工対象品101の位置がずれるこがなく、撮像による位置調整が正確になる。
【0049】
上記のように加工対象物搭載台装置1が停止した状態において、工具ユニット55の周囲に配置されたデジタルカメラのような図外の撮像ユニットが加工対象品101の切断予定線105の描かれた表面を撮像した検出画像を図外の画像処理ユニットに出力し、当該画像処理ユニットが上記撮像ユニットから入力された検出画像の切断予定線105を上記画像処理ユニットのメモリにデータとして格納された切断予定基準位置と比較し、その比較結果に基づき上記画像処理ユニットが工具ユニット55における図外の水平駆動機構を駆動して工具ユニット55における切断工具であるダイシングブレード62が加工対象品101における切断予定線105の最も左又は右に位置する1本から後方に延びる仮想直線上に到達するように工具ユニット55を位置調整する。
【0050】
この位置調整により、例えば、ダイシングブレード62の真下には加工対象品101のフレーム103の一部が配置され、ダイシングブレード62が加工対象品101の半導体ウエハー102よりも後方に外れた位置に位置している。また、工具ユニット55における図外の昇降駆動機構は、ダイシングブレード62の最も下部が加工対象物搭載台装置1における上クランプユニット7の加工対象品101を支持している部分の上面よりも上位でかつ半導体ウエハー102を切断することが可能な位置となるように、工具ユニット55を位置調整する。上記上クランプユニット7の加工対象品101を支持している部分の上面は、図4に示すクランプ爪18の上面である。
【0051】
図6に戻り、上記各位置調整が終了すると、工具ユニット55の回転駆動機構3がダイシングブレード62を工具ユニット55の左右方向に延びる中心線を回転中心として垂直方向に回転するともに、加工対象物搭載台装置1における図外の水平駆動機構が加工対象物搭載台装置1を後方に移動する。このダイシングブレード62の回転と加工対象物搭載台装置1の後方への移動とにより、ダイシングブレード62が加工対象品101における切断予定線105の最も左又は右に位置する1本に沿って半導体ウエハー102を切断する。この1回目の切断が終了し、ダイシングブレード62が半導体ウエハー102よりも前方に外れた位置に位置すると、工具ユニット55における図外の水平駆動機構を駆動して工具ユニット55のダイシングブレード62が上記加工対象品101の切断の済んだ切断予定線105の隣に位置する1本から前方に延びる仮想直線上に到達するように工具ユニット55を位置調整する。
【0052】
その状態において、ダイシングブレード62の回転と加工対象物搭載台装置1の前方への移動とにより、ダイシングブレード62が上記隣に位置する1本の切断予定線105に沿って半導体ウエハー102を切断する。この2回目の切断が終了し、ダイシングブレード62が半導体ウエハー102よりも後方に外れた位置に位置すると、工具ユニット55における図外の水平駆動機構を駆動して工具ユニット55のダイシングブレード62が上記加工対象品101の切断の済んだ切断予定線105の隣に位置する1本から後方に延びる仮想直線上に到達するように工具ユニット55を位置調整した後に、ダイシングブレード62の回転と加工対象物搭載台装置1の後方への移動とにより、ダイシングブレード62が上記隣に位置する1本の切断予定線105に沿って半導体ウエハー102を切断する。このように、ダイシングブレード62の回転と加工対象物搭載台装置1の後方又は前方への移動とを繰り返すことにより、左右方向に並んだ切断予定線105の全部について右隣り又は左隣りへと1本ずつ位置をずらしながら半導体ウエハー102を切断する。なお、ダイシングブレード62により半導体ウエハー102を切断する場合、ダイシングブレード62が超音波振動に共振して直径方向に振動するようにしてもよい。
【0053】
そして、左右方向に並んだ切断予定線105の全部に対する切断が終了し、ダイシングブレード62が半導体ウエハー102よりも前方又は後方に外れた位置に位置した状態において、加工対象物搭載台装置1の図1に示す回転駆動機構3が駆動してテーブルユニット5を左側又は右側に90度回転して停止する。図6に戻り、テーブルユニット5が左側又は右側に90度回転して停止した状態において、再び、ダイシングブレード62の回転と加工対象物搭載台装置1の後方又は前方への移動とを繰り返すことにより、新たに左右方向に並んだ切断予定線105の全部について右隣り又は左隣りへと1本ずつ位置をずらしながら半導体ウエハー102を切断する。その結果、半導体ウエハー102が格子状に描かれた切断予定線105の位置で多数のチップに切断された態様になる。このように切断された多数のチップは、切断されたままダイシングテープ104でばらばらにならないように支持されている。ダイシングブレード62による切断中は、冷却水が工具ユニット55の周囲に配置された図外のパイプから切断部分に掛けられる。この掛けられた冷却水は、加工対象物搭載台装置1の上の加工対象品101から下方に落下して防水パン63に捕集される。
【0054】
ダイシングブレード62による切断が終了すると、ダイシングブレード62の回転駆動が停止し、工具ユニット55における図外の昇降駆動機構によりダイシングブレード62の最も下部が切断の終了した加工対象品101よりも上方に離れるように工具ユニット55が初期位置に停止して次の切断に備える。また、冷却水の供給も停止される。その後、加工対象物搭載台装置1が図1に示す回転駆動機構3により回転される。この回転による遠心力により、切断の完了した加工済の加工対象品101及びテーブルユニット5の水切りが行われる。これにより、テーブルユニット5や上クランプユニット7及び下クランプユニット8並びに加工対象品101が水切りを行わない場合よりも早く乾燥する。この水切りに対する回転が停止した後、加工対象物搭載台装置1における図外の水平駆動機構により加工対象物搭載台装置1が図6に示す工具ユニット55の方向から前方に移動して実線で示す材料供給排出位置に停止し、加工対象物搭載台装置1における図外の吸引発生源による吸引動作が停止する。この吸引動作の停止は、上記水切りの停止から下記ロボットハンド60による支持開始前までに行われれば、加工の済んだ加工対象品101の加工対象物搭載台装置1からの搬出が適切に行われる。
【0055】
次に、加工対象物搭載台装置1における図1に示す昇降駆動機構4が上昇駆動し、上クランプユニット7が加工対象品101のフレーム103から上方に離れた後にリフト部材16がフレーム103を下から上に持ち上げる。その後、図6に示すロボットハンド60が開いたまま実線で示すように加工対象物搭載台装置1の方向に向いたまま搬送ロボット54における図外の水平駆動機構により実線で示す転回位置から加工対象物搭載台装置1の方向に移動する。その場合、ロボットハンド60に支持された加工対象品101が加工対象物搭載台装置1における上クランプユニット7と下クランプユニット8との間の上下方向の隙間10に搬入されように、ロボットハンド60が搬送ロボット54における図外の昇降駆動機構により上下方向に位置調整される。
【0056】
そして、開いた状態のロボットハンド60が隙間10に横方向から進入して加工対象物搭載台装置1の加工対象品101におけるフレーム103の一部を上下方向から掴むことが可能なようにフレーム103と対応した位置で停止し、ロボットハンド60が開閉駆動機構61により閉じてフレーム103の一部を上下方向から掴むように支持する。その後、フレーム103を支持したロボットハンド60が搬送ロボット54における図外の水平駆動機構により加工対象物搭載台装置1から実線で示す転回位置に移動する。この転回位置において、フレーム103を支持したロボットハンド60が搬送ロボット54における図外の回転駆動機構により加工対象物搭載台装置1の方向に向いた実線で示す状態から水平方向で例えば左側に90度回転して加工済材料収容部59の方向に向きを変えつつ搬送ロボット54における図外の水平駆動機構により加工済材料収容部59の方向に移動する。その場合、ロボットハンド60が加工済材料収容部59の上に加工対象品101を置けるように搬送ロボット54における図外の昇降駆動機構により上下方向に位置調整される。
【0057】
そして、加工対象品101が加工済材料収容部59の上に到達し、ロボットハンド60が開閉駆動機構61により開くと、加工済の加工対象品101がロボットハンド60から解放されて加工済材料収容部59の上に搭載される。その後、ロボットハンド60が搬送ロボット54における図外の水平駆動機構により加工済材料収容部59から実線で示す転回位置の方向に移動して加工済材料収容部59から引き抜かれた後、搬送ロボット54における図外の水平駆動機構がロボットハンド60を加工前材料収容部58の方向に移動して、次に切断を行うための加工前の加工対象品101を加工前材料収容部58に取りに行くことにより、加工対象品101に対する切断が繰り返される。このようにロボットハンド60が加工前の加工対象品101を取りに行く場合、段落0041における搬送ロボット54における図外の昇降駆動機構によるロボットハンド60の加工前材料収容部58の積層された最上位置における加工対象品101に対する上下方向への位置調整が行われる。
【0058】
図7を参照し、ロボットハンド60の構成について説明する。ロボットハンド60は、上部の可動アーム65と下部の固定アーム66とを備える。可動アーム65は開閉駆動機構61における図外の可動部材に連結され、固定アーム66は開閉駆動機構61における図外の固定部材に結合されている。そして、開閉駆動機構61における図外の可動部材の開駆動により可動アーム65が上方に開くように動作し、開閉駆動機構61における図外の可動部材の閉駆動により可動アーム65が下方に閉じるように動作する。可動アーム65の先端部には、一対のフィンガー67が水平方向に逃げ溝68を持って対峙するように設けられる。固定アーム66はフィンガー67の対峙する方向の横幅が可動アーム65よりも大きな寸法になっており、これにより固定アーム66は加工対象品101のフレーム103の円周方向の1/3を占める部分を下から支持することが可能になっている。
【0059】
フレーム103の円周方向の1/3を占める部分に相当する固定アーム66の先端部には、上弧状部69と下弧状部70とを有するフィンガー71が設けられる。上弧状部69は、フレーム103の外縁部106に沿う弧形状を形成する。下弧状部70は、フレーム103の内縁部107に沿う弧形状を形成する。フィンガー71は、上弧状部69と下弧状部70とに繋がる水平面を形成する。固定アーム66には、逃げ溝72が逃げ溝68と上下方向に対向する位置で、上下方向及び下弧状部70に開口するように設けられる。逃げ溝68;72は、ロボットハンド60がフレーム103を上下方向から掴むように支持して加工対象品101を図6に示すテーブルユニット5に搬入したりテーブルユニット5から搬出したりする際に、リフト部材16のテーブルユニット5より上方に突出した部分を衝突しないように逃げる空間である。
【0060】
図8を参照し、ロボットハンド60が加工対象品101を支持した状態について説明する。フレーム103の一部が固定アーム66のフィンガー71の上に接触して搭載され、フレーム103の外縁部106が固定アーム66の下弧状部70の方向から上弧状部69に接触して受け止められており、可動アーム65のフィンガー67がフレーム103の一部を上から押さえ付けたことにより、可動アーム65と固定アーム66とでフレーム103を上下方向から掴むように支持した状態である。
【0061】
図9乃至図12を参照し、前記段落0034及び図3で説明した加工対象品101の搬入からリフト部材16に搭載されるまでの動作について詳述する。図9に示すように、ロボットハンド60が矢印X2で示す右から左方向に移動して加工対象品101がテーブルユニット5の上に到達し、加工対象品101の中心がテーブルユニット5の上下方向に延びる中心と重なる位置で上記ロボットハンド60による搬入が停止する。このロボットハンド60の搬入の停止により、可動アーム65及び固定アーム66が上クランプ部材15と干渉しないように上クランプ部材15よりも手前の位置に停止し、固定アーム66のフィンガー71と可動アーム65のフィンガー67とが下クランプユニット8のクランプ受部19の真上に配置され、右側のリフト部材16が逃げ溝72に取り込まれてフィンガー71がリフト部材16と干渉しない。
【0062】
このようにロボットハンド60が停止した場合、図10に示すように、加工対象品101が隙間10に配置されてリフト部材16とクランプ爪18及びテーブルユニット5から離れており、固定アーム66のフィンガー71が下クランプユニット8のクランプ受部19から上に離れている。なお、ロボットハンド60が停止した場合において、固定アーム66の下弧状部70がクランプ受部19と環状面39との境界部分の真上に位置するか又はクランプ受部19と環状面39との境界部分よりもロボットハンド60の矢印X2で示す搬入方向に位置する。仮想線Lは、固定アーム66の下弧状部70がクランプ受部19と環状面39との境界部分の真上に位置したことを示すために、クランプ受部19と環状面39との境界部分と当該境界部分の真上に位置する固定アーム66の下弧状部70とを結んだ線である。
【0063】
次に、図11に示すように、加工対象品101を掴んだロボットハンド60が矢印X3で示すように下降し、加工対象品101の周縁部がリフト部材16に接触する程度まで接近する。そのように接近した位置において、図12に示すように、可動アーム65が上方に開いてから、ロボットハンド60が矢印X4で示すように下降し、固定アーム66が下クランプユニット8に衝突しない位置で上記ロボットハンド60の矢印X4で示す下降が停止する。このように上記接近した位置での可動アーム65が開いてから、固定アーム66が下クランプユニット8に衝突しない位置までへの下降までの間において、加工対象品101の周縁部がリフト部材16の上に搭載され、加工対象品101の周縁部がリフト部材16で下から支持され、可動アーム65が加工対象品101の周縁部から上に離れ、固定アーム66が加工対象品101の周縁部から下に離れる。
【0064】
このように加工対象品101の周縁部がリフト部材16の上に搭載される場合において、リフト部材16がテーブルユニット5の上面よりも突出していて加工対象品101の周縁部がリフト部材16の上に搭載されても加工対象品101の中央部がテーブルユニット5の上面より上に離れている一方、上記加工対象品101の周縁部から下に離れた固定アーム66が下クランプユニット8の上面から上に離れている。つまり、接近した位置での可動アーム65の開きから、固定アーム66が下クランプユニット8に衝突しない位置までへの下降までの間において、リフト部材16が加工対象品101の周縁部を下から支えるように、リフト部材16の上部がテーブルユニット5の上面及び下クランプユニット8の上面であるクランプ受部19よりも上方に突出している。上記のように加工対象品101の周縁部がリフト部材16で支えられたから固定アーム66が下クランプユニット8に衝突しない位置まで下降することにより、開いた可動アーム65のフィンガー67と固定アーム66のフィンガー67とが加工対象品101から離れた態様なる。その後、図13に示すように、可動アーム65が開いたままロボットハンド60が矢印X5で示すように横方に移動し、可動アーム65と固定アーム66とが加工対象品101の周縁部から横方に離れる。
【0065】
上記図9乃至図13を用いて説明したように、加工対象品101がロボットハンド60でテーブルユニット5の上に搬入されてから、ロボットハンド60の停止と下降、可動アーム65の開き、ロボットハンド60の更なる下降、横移動可動することより、加工対象品101がリフト部材16で水平状に受け止められるので、加工対象品101がロボットハンド60からリフト部材16の上に落下される場合に比べ、加工対象品101への衝撃が少なくなる。
【0066】
また、前記段落0052と段落0053及び図5で説明した加工済の加工対象品101がロボットハンド60によりテーブルユニット5から搬出される動作について説明すると、先ず、図13に示すように、リフト部材16の上部がテーブルユニット5の上面及び下クランプユニット8の上面であるクランプ受部19よりも上方に突出して停止した状態においては、リフト部材16の上端とクランプ受部19との間に固定アーム66のフィンガー71が横方向から挿入し得る空間73が形成された状態である。この状態は、前記段落0059乃至及び段落0061図10乃至図13で説明した際のリフト部材16の上部がテーブルユニット5の上面及び下クランプユニット8の上面であるクランプ受部19よりも上方に突出して停止した状態と同じである。つまり、図13に示すように、リフト部材16の上部がテーブルユニット5の上面及び下クランプユニット8の上面であるクランプ受部19よりも上方に突出して停止した場合、ロボットハンド60による加工対象品101のテーブルユニット5への搬入とテーブルユニット5からの搬出とにおいて、リフト部材16の上端とクランプ受部19との間に固定アーム66のフィンガー71が横方向から挿入し得る空間73が形成されているので、固定アーム66が下クランプユニット8と干渉することがない。空間73は、リフト部材16の加工対象品101の周縁部を下から持ち上げる部分としてのリフト部材16の最上部と下クランプユニット8のクランプ受部19との間に加工対象品101の周縁部を搬入や搬出を行うために上下方向に掴むアームの下側部分を構成する固定アーム66のフィンガー71を取り込む隙間である。実施形態1では、加工対象品101の周縁部を搬入や搬出を行う要素はロボットハンド60であって、上下方向に掴むアームは可動アーム65と固定アーム66とである。
【0067】
そして、図13において、先ず、可動アーム65が開いたままロボットハンド60が矢印X5で示す方向の逆方向からテーブルユニット5に近づくように横方に移動する。次に、図12に示すように、固定アーム66が空間73に取り込まれ、加工対象品101の周縁部が可動アーム65と固定アーム66との間に取り込まれる。その後、ロボットハンド60が矢印X4で示す方向の逆方向に上昇し、図11に示すように、ロボットハンド60が矢印X3で示す方向の逆方向に上昇し、固定アーム66が加工対象品101の周縁部を下から持ち上げて、加工対象品101の周縁部がリフト部材16から上にわずかに(リフト部材16に接触する程度に)離れたら、可動アーム65が閉じて、固定アーム66と可動アーム65とが加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持する。そして、図10に示すように、加工対象品101が隙間10の上下方向の中間の位置に到達すると、ロボットハンド60が停止した後、矢印X2で示す方向の逆方向へとテーブルユニット5から離れるように横方に移動することにより、加工済の加工対象品101がロボットハンド60によりテーブルユニット5から搬出される。
【0068】
上記のように、上クランプユニット7が加工対象品101の周縁部を掴むクランプ爪18を有する上クランプ部材15と加工対象品101の周縁部を下から持ち上げるリフト部材16とを備え、上クランプユニット7が昇降駆動機構4の上昇駆動で下から突き上げられることにより、クランプ爪18と下クランプユニット8との間に加工対象品101の周縁部の収容可能な上下方向の隙間10が形成され、当該隙間10においてリフト部材16の上部が下クランプユニット8よりも上方に突出し、そのリフト部材16の加工対象品101の周縁部を下から持ち上げる部分と下クランプユニット8との間に加工対象品101の周縁部を搬入や搬出を行うために上下方向に掴むアームを構成するロボットハンド60の下側部分を構成する固定アーム66を取り込むこと可能な空間73(図13参照)が形成されているので、下クランプユニット8の加工対象品101の周縁部を掴む部分を構成するクランプ受部19が加工対象品101の周縁部と全面的に接触するような形状であっても、加工対象品101の周縁部を搬入や搬出を適切に行うことができる。
【0069】
「実施形態2」
図14を参照し、実施形態2の加工対象物搭載台装置1について説明する。図14に示す加工対象物搭載台装置1は、図1に示すリフト部材16とリフトガイド20及びガイド収容部21が除去されかつガイド部材74を設けてクランプ基盤14とテーブルユニット5との位置関係を固定的に保って上クランプユニット7を常に円滑に昇降し得るようにしたことが図1に示す加工対象物搭載台装置1の構成と異なる。また、図15に示す加工対象物搭載台装置1は、プッシュ部材48がピストンロッド46に結合されたこと、図2に示す第1弾性部材9とリフト部材16とリフトガイド20とプッシュ基盤47とが除去されたことが図2に示す加工対象物搭載台装置1の構成と異なる。ガイド部材74はクランプ基盤14に立設される。テーブルユニット5の上部にはガイド収容部75が設けられる。ガイド収容部75は、テーブルユニット5の上部の下面から上方に窪みかつテーブルユニット5の上部の上面に貫通していない窪みになっている。そして、クランプ基盤14が昇降する範囲において、ガイド部材74の上部が上下方向に移動可能に常に挿入されている。これにより、テーブルユニット5とクランプ基盤14との位置関係を固定的に保つことができる。なお、実施形態2でも、上クランプユニット7の重さを重くして第2弾性部材17を除去して上クランプユニット7の重さで上クランプユニット7と下クランプユニット8とが加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持する構成とすること可能である。
【0070】
次に、図15乃至図18を参照し、加工対象物搭載台装置1の動作について、昇降駆動機構4が上昇限度位置に停止した状態から下降限度位置に停止するまでを例示して説明する。なお、図15乃至図18では図14から防水壁23と防水カバー24と防水突条25との図示を省略してある。先ず、図15に示すように、昇降駆動機構4が上昇限度位置に停止した状態では、プッシュ部材48が第2弾性部材17の弾力に抵抗して上クランプユニット7を下から突き上げて、クランプ爪18とクランプ受部19との間に隙間10が形成されている。
【0071】
そして、図16に示すように、隙間10には加工対象品101が横方向(図16では右側)より搬入され、加工対象品101の周縁部が上記隙間10に配置され、加工対象品101の中央部がテーブルユニット5の上に配置されると、上記加工対象品101の搬入動作が停止した後、加工対象品101の周縁部がクランプ受部19の上に搭載される。
【0072】
次に、図17に示すように、昇降駆動機構4が下降駆動するのに伴い、上クランプユニット7の自重と第2弾性部材17の弾力とで上クランプユニット7が下降し、クランプ爪18が加工対象品101の周縁部を上からクランプ受部19の方向に押しつつ、クランプ爪18とクランプ受部19とで加工対象品101の周縁部を上下方向から掴むように支持する。これにより、テーブルユニット5が加工対象品101の中央部を下から支持し、上クランプユニット7と下クランプユニット8とが加工対象品101の上下方向から支持した態様になり、クランプ爪18がチャックテーブル12の加工対象品101を下から支える部分を構成する上面よりも上方に突出しないようになっている。
【0073】
さらに続き、図17に示す状態から昇降駆動機構4が下降駆動するのに伴い、図18に示すように、プッシュユニット45が上クランプユニット7から下方に離れることにより、昇降駆動機構4が上クランプユニット7及びテーブルユニット5から機構的に離れた縁切れ状態となった後、上記昇降駆動機構4の下降駆動が停止する。この停止した位置が昇降駆動機構4の下降限度位置である。
【0074】
実施形態1及び実施形態2では、加工対象品101の中央部を吸引吸着する構成について説明したが、テーブルユニット5から加工対象品101の中央部を吸引吸着する機能を除去し、テーブルユニット5が加工対象品101の中央部を下から支えるだけの構成でも適用できる。また、回転駆動機構3を除去し、テーブルユニット5を水平状に回転しないようにしても適用できる。昇降駆動機構4を装置本体2に設ける代わりに装置本体2よりも下部の部材に設けてもよい。例えば、加工対象物搭載台装置1が図6に実線で示す材料供給排出位置おいて昇降駆動機構4が作動するだけであるので、図6に示す装置躯体52の上記材料供給排出位置に停止した加工対象物搭載台装置1よりも下部における部分に昇降駆動機構4を設け、昇降駆動機構4の図2に示すピストンロッド46に相当する出力部材が装置本体2に設けられた図外の貫通孔を経由して上クランプユニット7を下から突き上げるようにすれば、加工対象物搭載台装置1が軽量となり、加工対象物搭載台装置1における図外の水平駆動機構の動力が小さくて済む。
【0075】
図6において、加工対象物搭載台装置1を前後方向に水平状に移動することにより、回転するダイシングブレード62で半導体ウエハー102を切断する構成について説明したが、加工対象物搭載台装置1を前後方向に水平状に移動しないで定位置に停止した状態において、回転するダイシングブレード62を有する工具ユニット55が前後方向に水平状に移動して回転するダイシングブレード62で半導体ウエハー102を切断することも適用できる。また、図2に示すプッシュユニット45は除去し、昇降駆動源44のピストンロッド46に相当する出力部材で上クランプユニット7を下から突き上げるようにしても適用できる。図1において、下クランプユニット8がチャックテーブル12に一体に設けられた構成を例示したが、下クランプユニット8をチャックテーブル12から別の部材として設け、この別部材である下クランプユニット8をテーブルユニット5から独立して周囲に配置するようテーブルユニット5に設けることも適用できる。
【0076】
「実施形態3」
図19を参照し、実施形態3のテーブルユニット5の上部について説明する。図19に示すテーブルユニット5の上部は、ガイド部材74とガイド収容部75とに第1弾性部材9を設けた構成になっている。具体的には、ガイド部材74の上部にはガイド部材74よりも直径の小さな小径ガイド部76が設けられる。テーブルユニット5の上部に設けられたガイド収容部75の上部には、小径ガイド部76を昇降可能に収容する小径ガイド孔77がガイド収容部75よりも直径の小さな穴として繋がって設けられる。第1弾性部材9は、小径ガイド部76を囲むコイルばねとして構成され、小径ガイド孔77とガイド収容部75との双方に貫通する弾性体収容部80に配置される。弾性体収容部80の直径は、小径ガイド孔77の直径とガイド収容部75の直径との間の寸法になっている。弾性体収容部80に配置された第1弾性部材9の上部が弾性体収容部80と小径ガイド孔77とを繋ぐ段差部に接触し、第1弾性部材9の下部がガイド部材74と小径ガイド部76とを繋ぐ段差部に接触している。よって、第1弾性部材9は、反発力により下降する方向の弾力を上クランプユニット7に付与するように、ガイド部材74とテーブルユニット5とにわたり設けられている。
【0077】
「実施形態4」
図20を参照し、実施形態4の加工対象物搭載台装置1について説明する。図20に示す加工対象物搭載台装置1は、リフト部材16の位置が上クランプ部材15の位置とテーブルユニット5の円周方向にずれて設けられた構成になっている。リフト部材16の個数は、4個に限定されるものではなく、3個以上であればよい。
【0078】
「実施形態5」
図21を参照し、実施形態5の加工対象物搭載台装置1について説明する。図21に示す加工対象物搭載台装置1は、1個のリフト部材16が下クランプユニット8に昇降可能に設けられる。その1個のリフト部材16の上部には1本のステー部材78が固定される。ステー部材78は、リフト部材16からテーブルユニット5の円周方向に沿って両側に水平に延びる弧状になっている。下クランプユニット8のクランプ受部19には、ステー部材78を収容するステー収容部79がクランプ受部19の上面から下方に窪む凹部として設けられる。そして、リフト部材16が昇降駆動機構4の下降駆動に伴い下降した場合にはステー部材78がステー収容部79に収容されてクランプ受部19の上面に突出しないようになっており、フト部材16が昇降駆動機構4の上昇駆動に伴い上昇する場合にはステー部材78がステー収容部79からクランプ受部19の上面よりも上方に突出するようになっている。なお、ステー収容部79に繋がる図外の貫通孔又は溝をクランプ受部19に設けて、切削屑や冷却水をテーブルユニット5や下クランプユニット8から外部に排出することも考えられる。
【0079】
図示は省略するが、図1又は図20又は図21に示す加工対象物搭載台装置1からリフト部材16とリフトガイド20とを除去し、図14に示す加工対象物搭載台装置1からガイド部材74とガイド収容部75とを除去し、昇降ガイドを上クランプ部材15とテーブルユニット5とに設けてもよい。その場合、ガイド部が上クランプ部材15に設けられ、ガイドレールに昇降可能に嵌め合わされる被ガイド部がテーブルユニット5に設けられることにより、ガイド部と被ガイド部とが昇降ガイドを構成する。要するに、昇降ガイドは、テーブルユニット5の周囲に昇降可能に設置した上クランプユニット7を円滑に昇降しえるものであればよい。
【産業上の利用可能性】
【0080】
図1又は図14又は図19又は図20又は図21に示す加工対象物搭載台装置1は、図6に示すダイシング装置51以外の加工装置にも使用可能である。その場合、冷却水を使用しない加工装置であれば、図1又は図14又は図19又は図20又は図21に示す加工対象物搭載台装置1において、図1又は図14に示す防水壁23と防水カバー24と防水突条25とを省略することが考えられる。
【符号の説明】
【0081】
1は加工対象物搭載台装置、2は装置本体、3は回転駆動機構、4は昇降駆動機構、5はテーブルユニット、6は中心線、7は上クランプユニット、8は下クランプユニット、9は第1弾性部材、10は隙間、11はチャックベース、12はチャックテーブル、13は多孔質部材、14はクランプ基盤、15は上クランプ部材、16はリフト部材、17は第2弾性部材、18はクランプ爪、19はクランプ受部、20はリフトガイド、21はガイド収容部、22は欠番、23は防水壁、24は防水カバー、25は防水突条、26は小径部、27は大径部、28は弾性体収容部、29は小径ガイド孔、30は大径ガイド孔、31は取付部、32乃至34は欠番、35は溝、36乃至38は吸引孔部、39は環状面、40は斜面、41は貫通孔、42;43は環状壁、44は昇降駆動源、45はプッシュユニット、46はピストンロッド、47はプッシュ基盤、48はプッシュ部材、49はプッシュガイド、50は欠番、51はダイシング装置、52は装置躯体、53はキャリアユニット、54は搬送ロボット、55は工具ユニット、56はカバー、57は操作パネル、58は加工前材料収容部、59は加工済材料収容部、60はロボットハンド、61は開閉駆動機構、62はダイシングブレード、63は防水パン、64は欠番、65は可動アーム、66は固定アーム、67はフィンガー、68は逃げ溝、69は上弧状部、70は下弧状部、71はフィンガー、72は逃げ溝、73は空間、74はガイド部材、75はガイド収容部、76は小径ガイド部、77は小径ガイド孔、78はステー部材、79はステー収容部、80は弾性体収容部、81乃至100は欠番、101は加工対象品、102は半導体ウエハー、103はフレーム、104はダイシングテープ、105は切断予定線、106は外縁部、107は内縁部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーブルユニットが加工対象品の中央部を下から支持し、テーブルユニットの周囲に設けられた上クランプユニットと下クランプユニットとが加工対象品の周縁部を上下方向から掴むように支持するようにした加工対象物搭載台装置において、上クランプユニットがテーブルユニットの周囲に昇降可能に設置されているとともに、上クランプユニットとそれを開閉する昇降駆動機構とが互いに機構的に独立した配置に構成されており、昇降駆動機構が上昇駆動するのに伴い上クランプユニットを下から突き上げて、上クランプユニットと下クランプユニットとの間に加工対象品の周縁部の収容可能な上下方向の隙間が形成された後に上記昇降駆動機構の上昇駆動が停止し、前記上クランプユニットと下クランプユニットとの間の上下方向の隙間に加工対象品の周縁部が横方向より収容されかつ当該加工対象品の中央部がテーブルユニットの上に配置された状態において、昇降駆動機構が下降駆動するのに伴って上クランプユニットが自分の重さで下降して上クランプユニットと下クランプユニットとで加工対象品の周縁部を上下方向から掴むように支持するとともにテーブルユニットが加工対象品の中央部を下から支持し、昇降駆動機構が上クランプユニットから離れた後に上記昇降駆動機構の下降駆動が停止することを特徴とする加工対象物搭載台装置。
【請求項2】
上クランプユニットには弾性部材が下降する方向の弾力を付与するように設けられたことを特徴とする請求項1記載の加工対象物搭載台装置。
【請求項3】
下クランプユニットがテーブルユニットに一体に構成されたことを特徴とする請求項1記載の加工対象物搭載台装置。
【請求項4】
下クランプユニットがテーブルユニットと別体に構成され、その下クランプユニットがテーブルユニットに高さ調整可能に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載の加工対象物搭載台装置。
【請求項5】
上クランプユニットが加工対象品の周縁部を掴むクランプ爪を有する上クランプ部材と加工対象品の周縁部を下から持ち上げるリフト部材とを備え、上クランプユニットが昇降駆動機構の上昇駆動で下から突き上げられることにより、上クランプユニットのクランプ爪と下クランプユニットとの間に加工対象品の周縁部の収容可能な上下方向の隙間が形成され、当該隙間においてリフト部材の上部が下クランプユニットよりも上方に突出し、そのリフト部材の加工対象品の周縁部を下から持ち上げる部分と下クランプユニットの間に加工対象品の周縁部を搬入や搬出を行うために上下方向に掴むアームの下側部分を取り込むことの可能な空間が形成されたことを特徴とする請求項1記載の加工対象物搭載台装置。
【請求項6】
リフト部材が下クランプユニットに昇降可能に嵌め込まれ、当該下クランプユニットのリフト部材を嵌め込んだ部分には加工屑又は冷却水を下クランプユニットから外部に排出するガイド収容部が設けられたことを特徴とする請求項1記載の加工対象物搭載台装置。
【請求項7】
昇降駆動機構の出力部材には上クランプユニットを昇降駆動機構の昇降駆動に伴って昇降させるプッシュユニットが設けられたことを特徴とする請求項1の加工対象物登載台装置。
【請求項8】
テーブルユニットにはテーブルユニットを上下方向に延びる中心線を回転中心として水平方向する回転駆動機構が連結されたことを特徴とする請求項1の加工対象物登載台装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−119489(P2012−119489A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−267838(P2010−267838)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000143455)株式会社高田工業所 (14)
【Fターム(参考)】