説明

動作含みのマルチメディアコンテンツの再生が可能なオーディオ装置互換のロボット端末機(AudioDeviceCompatibleRobotTerminalCapableofPlayingMultimediaContentsFileHavingMotionData)

【課題】PCで音楽ファイル伝送時に広く使用するWAVEファイルを用いて、PCがロボット端末機用動作含みのマルチメディア・データを受信して該PCに連結されたオーディオ装置互換のロボット端末機が該動作含みのマルチメディア・データを再生するようにする。
【解決手段】本発明は、オーディオ装置互換のロボット端末機において、
オーディオ伝送可能ファイルのオーディオ・チャンネルに乗せられて送った、動作制御データを含むデータを受信する受信装置;前記受信したデータで動作制御データを抽出する抽出装置;前記抽出された動作制御データを受信して関連動作駆動を行なう駆動装置を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は動作制御情報が含まれたマルチメディア・コンテンツ・ファイルの再生が可能なオーディオ装置互換のロボット端末機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
未来には各種ホームロボットが各家庭ごと補給され、ホームロボットを用いて多様な機能を行うこととなるが、その代表的な利用分野の一つが口演童話の聞かせ、英語教育などのオーディオ及び映像コンテンツ(以下、マルチメディア・コンテンツ)の再生による教育分野である。
【0003】
ところが、このような従来のホームロボット・システムにおいて、ユーザーがホームロボットまたはPCを通してサービス・サーバーに接続しホームペ―ジで特定の口演童話や英語学習コンテンツを有料または無料で購買すれば、該サービス・サーバーに格納された該コンテンツのための文章/オーディオ・ファイルと映像ファイルの全体がホームロボットでダウンされてホームロボットに格納されている途中、ユーザーが所望の時期に、ホームロボットでTTSエンジンを用いて文章をオーディオ・ファイルに変換して発声したり、伝達されたオーディオ・ファイルで発声しながら映像ファイルを再生し、口演童話や英語学習コンテンツを再生してくれるので、このようにダウンされた大容量のオーディオ及び映像を再生するためにはホームロボットには殆どPC級の大容量の処理装置と格納装置(メモリ、HDDなど)が必要であってホームロボットの単価が上昇することになる。
【0004】
なお、このような口演童話及び英語学習用オーディオと映像の再生時、ホームロボットはオーディオ及び映像再生のみをするだけ、該オーディオ及び映像と関連された動作(例えば、“おはよう?”または“HELLO”という文章が出ると、ホームロボットがあいさつをする動作または文章を発声する場合、文章に合わせて口を開閉する動作など) をしなくて、口演童話や英語学習用コンテンツを用いる幼児及び子供に興味を誘発させることができない。
【0005】
結局、現在のホームロボット・システムでは、オーディオ及び映像コンテンツを用いるためにはホームロボットに大容量の中央処理装置と格納装置が必要であり、オーディオ及び映像に対応する動作が無しに興味を誘発させることができない。
【0006】
このような従来技術の問題点を解決するために、本出願人の先行特許出願(日本特許出願No.2006−2898)では図1と同じように、ロボット端末機(1−1、1−2....1−N)には、サーバー(7)とのデータ送受信のための送受信装置(5−1、5−2....5−N)と、マイク等のセンサーなど(4−1、4−2....4−N)と、モーター/リレー(2−1、2−2....2−N)と、モーター/リレー駆動回路(3−1、3−2....3−N)と、D/A変換機(6−1、6−2....6−N)と、スピーカー(10−1、10−2....10−N)及び/または映像表示制御装置とモニターのみを設け、ロボット端末機(1−1、1−2....1−N)の動作のための動作制御データの形成、オーディオ・ファイル及び/または映像ファイルの形成のための大容量のデータ処理はサービスサーバー(7)で行なうようにすることで、ロボット端末機(1−1、1−2....1−N)には大容量の中央処理装置とかメモリが要らなくなり、安値のホームロボットを提供することが可能にした。
【0007】
さらに、オーディオ及び/または映像と同期された動作を行なうために、このような従来技術ではオーディオ/映像/動作データの再生時間の間隙(Ts)でオーディオ/映像/動作データを切断して各再生時間の間隙のオーディオ/映像/動作データを一つのパケットからなることによって、サービス・サーバー(7)とロボット端末機(1)の間のデータ送受信が行われることを提示した。
【0008】
しかし、本出願人のこのような従来技術に伴ってサービス・サーバー(7)とロボット端末機(1)の間でこのようなパケット方式でデータ送受信をするためには、このようにオーディオ/映像/動作データを一つのパケットに伝送するための特定のデータ構造を定めるべきであり、該データ構造で送受信時、両方のシステムが該データ構造を解読するための特別なソフトウェア(伝送誤りの復旧機能を含む)及びハードウェアが要るなど、このような本出願人による従来技術の伝送方式を用いるためには専用の送受信及び解読用ソフトウェアとハードウェアが要るようになって、データ送受信システムの構築のためには莫大な時間と人力、費用が所要されるようになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前記本出願人の従来技術の問題点を勘案して、PCで音楽ファイルの伝送時に広く使用するWAVEファイルを用い、PCがロボット端末機用動作含みのマルチメディア・データを受信して、該PCに連結されたオーディオ装置互換のロボット端末機が該動作含みのマルチメディア・データを再生するようにする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上のような技術的課題を達成するために、本発明は、オーディオ装置互換のロボット端末機において、オーディオ伝送可能ファイルのオーディオ・チャンネルに乗せられて送った、動作制御データを含むデータを受信する受信装置;前記受信したデータから動作制御データを抽出する抽出装置;前記抽出された動作制御データを受信して関連動作駆動を行なう駆動装置を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上のような本発明を用いれば、PCで音楽ファイル伝送時に広く使用するWAVEファイルを用い、PCがロボット端末機用動作含みのマルチメディア・データを受信して該PCに連結されたオーディオ装置互換のロボット端末機が該動作含みのマルチメディア・データを再生するものが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
先ず、本発明の理解を助けるために音楽用WAVEファイルを形成する方法を簡単に説明しようとする。
【0013】
WAVEファイルはデジタル・オーディオ・データを格納するファイル・フォマットであり、多様なビット解像度と、サンプリング・レート、チャンネル数を支援するが、ビット解像度、サンプリング・レート、チャンネル数に対する情報を示すフォマット・チャンク(Format Chunk)部分と、オーディオ・データを示すサウンド・データ・チャンク(Sound Data Chunk)からなる。
【0014】
以下では、サウンド・データ・チャンクに格納されるWAVEファイル用サウンド・データの形成方法に対してのみ簡単に説明しようとする。
【0015】
その他詳しい事項は各O/S提供会社(例えば、WINDOWの場合にはMicrosoft社)で提供する関連資料を参考にすればいい。
【0016】
WAVEファイルでは多チャンネル・サウンドを支援して、各チャンネルからの単一のサンプル・ポイント・データはお互いに差し込まれる(interleave)。
【0017】
例えば、2チャンネル(ステレオ・サウンド)の場合には、任意の時点の2チャンネルのサンプル・データなど(サンプル・フレームという)がまじて図2の一番目の図面と同じ形態で格納となる。
【0018】
もちろん、モノの場合には、一つのチャンネルしかないので一つのサンプル・フレームが一つのサンプル・ポイント・データである。
【0019】
WAVEファイルで多チャンネル方式によってオーディオデータを格納する方式を要約すれば図2と同じである。
【0020】
次で、本発明の構造の理解を助けるために既存のPCでUSBオーディオ装置を用いて音楽を再生する方法に対して図3を参考にして説明する。
【0021】
既存PC(11)では音楽ファイルを受信するためにWAVEファイルを使用しているが、各種O/S(例えば、Microsoft Window)ではこのようなWAVEファイルを伝送して再生するための各種ソフトウェアを支援する。
【0022】
一方、PC(11)に周辺装置を連結する時、ユーザーが周辺装置用の設定プログラムを駆動させ、該USBオーディオ装置(12)用デバイス・ドライバS/WをPC(11)に格納したり、設定プログラムを使用せずPC(11)のO/Sが該デバイス・ドライバを提供するので、WAVEファイルを受信したPC(11)は、受信されたWAVEファイルを該デバイス・ドライブS/Wに越して、該デバイス・ドライバS/Wは変換過程を経てUSBオーディオ装置(12)に適合した一般デジタルオーディオ信号を得てUSBポートを通してUSBオーディオ装置(12)に送る。
【0023】
それでは、該USBインターフェース(13)では受信される信号などを左右チャンネル用デジタル・オーディオ信号に分離して左右チャンネル用D/A変換機(14、15)に送信して、D/A変換機(14、15)では該左右チャンネル用デジタル・オーディオ・データがアナログ・オーディオ信号に変換されて外部左右スピーカー(16、17)を通して音楽または音声(Voice)を聞くようになる。
【0024】
また、ユーザーの音声などの外部サウンドはマイク(18)を通してUSBオーディオ装置(12)に入力され、マイク・アンプ(19)とUSBインターフェース(13)を経てPC(11)に入力される。
【0025】
なお、本発明のUSBオーディオ装置互換のロボット端末機(以下、略称してロボット端末機という)と、動作含みのマルチメディア・コンテンツ・ファイル用WAVEファイル(以下、略称して動作含みのWAVEファイルという)を形成し格納してからロボット端末機に伝送するサービス・サーバーと、サービス・サーバーで動作含みのWAVEファイルを受信してロボット端末機に伝送するPCの構成及び動作に対し、図4、5を参考にして詳しく説明するようにする。
【0026】
図4に示したとおり、本発明のロボット端末機(21)も図3に示した一般的USBオーディオ装置(12)のようにPC(22)に対する周辺装置で認識されるので、ユーザーがロボット端末機(23)をPC(22)に連結する時設定プログラムを駆動させてロボット端末機(23)用デバイス・ドライブをPC(22)に格納するようになる。
【0027】
例えば、ロボット端末機(23)が口演童話を発声しながら関連動作をするようにするために、該動作が含まれた口演童話ファイル(動作含みのWAVEファイル)がサービス・サーバー(21)に形成・格納されてから、PC(22)が要請すれば該動作含みのWAVEファイルがPC(22)に伝送されてPC(22)のロボット端末機(23)用デバイス・ドライブによってロボット端末機(23)の仕様に合わせてデータ変換してロボット端末機(23)に伝達されてロボット端末機(23)が口演童話関連の発声をしながら関連動作をする場合を考えて見よう。
【0028】
先ず、一般的に広く使用される2チャンネル(Ch1、Ch2)オーディオWAVEファイルを用いて動作含みのWAVEファイルをサービス・サーバー(11)で形成する方法に対して察して見るようにする。
【0029】
例えば、図6と同じように、Ch1にはロボット端末機(23)の多様なオーディオ・ビット数を考慮して最大16ビットのモノ・オーディオ再生が可能にオーディオ・データ(A15...A0)を定めて、Ch2にはロボット端末機(23)が最大15個のモーター駆動用PWMパルス列が形成できるように最大15ビットの動作制御データ(M14...M0)を定めて、最上位ビット(M16)は該最上位ビット(M15)のパルス列パタン(例えば、0111)に伴ってその他ビットなど(M14...M0)がオーディオ・データかまたは動作制御データかを判定する判定ビットで使用される。
【0030】
このように判定ビットを置くのは、若しロボット端末機(23)がCh2のデータによって作動されるが、Ch2で一般オーディオ・ファイルが伝送されればCh2のオーディオ・データによってロボット端末機(23)の動作に問題が発生するので、必ずオーディオ・データか動作制御データかを区分する機能が必要であるからである。
【0031】
なお、逆に一般オーディオ装置に動作含みのWAVEデータが再生される時に発生する問題点を予め防止することができる。
【0032】
それでは、サービスサーバー(21)では最大サンプリング・レートで口演童話のオーディオ・データをCh1(オーディオ・データ用)に16ビット(A15...A0)で格納し、口演童話用動作制御データをCh2(動作制御データ用)に15ビット(M14...M0)で格納して判定ビットを最上位1ビット(M15)で格納する。
【0033】
それでは、図6と同じ形式であって、各チャンネルCh1、Ch2に多様な仕様(オーディオ用ビット数、動作用ビット数、サンプリング・レート)をカバーするWAVEファイル用データ・フォマットを有する動作含みのWAVEファイル(正確には動作含みのサウンド・データ・チャンク)が形成される。
【0034】
さて、WAVEファイルをPC(22)が要請すれば、サービス・サーバー(21)でインターネット(無線または有線インターネット)などの通信手段でPC(22)に伝送される。
それでは、PC(22)では図7と同じような方式でCh1、Ch2が反復されるパタンで動作含みのWAVEファイルを受信することになる。
【0035】
それでは、PC(22)は2個の16ビット(Ch1、Ch2)ずつ4対のWAVEファイル・データ(Ch1(1)/Ch2(1)、Ch1(2)/Ch2(2)、Ch1(3)/Ch2(3)、Ch1(4)/Ch2(4))を読み、Ch2のビット(M15)の連続された4個(M15(1)、M15(2)、M15(3)、M15(4))を検査してこれが予め動作制御データかを判定するビット・パタン(例えば、“0111”)かを判定する。
【0036】
若し、合えばCh1(1)、Ch1(2)、Ch1(3)、Ch1(4)はオーディオ・データであり、Ch2(1)、Ch2(2)、Ch2(3)、Ch2(4)は動作制御データを含む本発明が適用される動作含みのWAVEファイルのデータとなる。
【0037】
違えば、Ch1(1)、Ch1(2)、Ch1(3)、Ch1(4)、Ch2(1)、Ch2(2)、Ch2(3)、Ch2(4)はすべてオーディオ・データであるので、一般USBオーディオ装置(28)を用いてオーディオを発声する図3と同じような方式で、一般USBオーディオ装置用デバイス(DD2)に該オーディオ・データなどが伝達されて一般USBオーディオ装置(28)の左右スピーカー(29、30)でステレオ発声となる。
【0038】
この時、ビット・パタンが合う場合には該4対のWAVEファイル・データ(Ch1(1)/Ch2(1)、Ch1(2)/Ch2(2)、Ch1(3)/Ch2(3)、Ch1(4)/Ch2(4))をロボット端末機(23)用デバイス・ドライバ(DD1)に越す。
【0039】
それでは、該ドライバ(DD1)は連結されたロボット端末機(23)の仕様に合わせ、サンプリング・レートを考慮して、Ch1用オーディオ・データ(A15...A0)と動作制御データ(M14...M0)を選択(サンプリング)して、これらをロボット端末機(23)に送信する。
【0040】
ここで、前記で説明した判定ビット・パタン(“0111”)があるので、サンプリング・レートを考慮して選択する場合には前記4対段位で選択(サンプリング)をしなければならない。若し、ロボット端末機(23)のサンプリング・レートが恒常同一であればサービスサーバー(21)でのWAVEファイルの形成時に該同一のサンプリング・レートでモノ・オーディオ・データと動作制御データを形成すればこのような選択(サンプリング)の問題は自動的に解決され、形成したWAVEファイルのすべてオーディオ・データと動作制御データがそのままロボット端末機(23)に伝達される。
【0041】
ロボット端末機(23)では、奇数番目受信した16ビットデータはCh1でありモノ・オーディオ・データであるので、左チャンネル用A/D変換機(25)のビット数を考慮して適当なビットのみが左チャンネル用A/D変換機(25)に入力される。
【0042】
例えば、左チャンネル用A/D変換機(25)が12ビットであれば図5と同じように、受信されたモノ・オーディオ・データ(A15...A0)で上位12ビット(A15...A4)のみ左チャンネル用A/D変換機(25)の入力端に認可されてスピーカー(26)を通して口演童話が発声されることになる。
【0043】
また、ロボット端末機(23)が偶数番目に受信した16ビットデータはCh2であり動作制御データであるので、動作制御データ用レジスター(27)に送れれば該レジスター(27)の各ビット(R15...R0)には動作判定ビット(M15)を含む動作制御データ(M14...M0)が格納される。
【0044】
結局、以上のような過程を反復すればレジスター(27)の各ビットは動作制御データの各ビット値、即ちレジスター(27)のビット値(R15...R0)の変化(t0...t7)に伴って図8の上端と同じようになって、各ビットには図8の下端と同じような方式でPWMパルスが示すようになる。
【0045】
さて、パルスモーター駆動回路(DR1...DR4)は図5と同じように、自分が必要となるレジスター(27)のビットのみ入力になるように結線となっているので、図9(以下で詳しく説明する)と同じように各ビットが割当されて瞳関連動作(M8、M9、M10、M11を用いる)が無ければ、図5と同じように駆動回路(DR1)には首関節用動作制御データビットM0、M1、M2、M3が入力されて、駆動回路(DR2)には唇関節用動作制御データビットM12が入力されて、駆動回路(DR3)には右腕関節用動作制御データビットM6、M7が入力されて、駆動回路(DR4)には左腕関節用動作制御データビットM4、M5が入力されて、M0...M7、M12が入力される駆動回路(DR1...DR4)の入力端子にはPWMパルス列などが入力されるようになる。
【0046】
結局、以上のような過程を行なえば、図5でPC(22)に本発明のロボット端末機(23)が連結されて、 PC(22)が動作含みのWAVEファイルを 受信すればロボット端末機(23)では自動的にCh1を用いてスピーカーで発声しながらPWM駆動回路(DR1...DR4)によって関連モーターやリレーが駆動されるようになる。
【0047】
なお、一般オーディオWAVEファイルが受信されれば一般USBオーディオ装置(28)を通してステレオで発声されるようになる。もちろん、外部サウンドはマイク(31)とマイク・アンプ(32)とUSBインターフェース(24)を経てPC(22)側に入力される。
【0048】
この時PWM信号は直接モーターやLED、ソレノイドなどに流す電流の量を調節して速度とか明るさまたは力を制御したり、PWM信号が関節の位置に関する情報ならば位置制御サーボ・モジュールに伝送して関節の角度を制御するようにできる。
【0049】
次に、動作制御データ(M14...M0)の構造に対して図9、10を通して察して見る。
【0050】
Ch2に割当される図9の動作データはそれぞれのビットを時計方向/半時計方向または上がり/下がりで指定することによって、動作させることができる駆動対象が首回転、首上下、左腕回転、右腕回転、左側瞳、右側瞳、唇の7個で限定され、例えば動作ビットが一つの駆動対象に対して2ビット(例えば、首回転の時計方向と半時計方向のためにM0、M1の2ビットが割当される)が割当されて効率面で好ましくない。
【0051】
このような短所を補完するために、図10と同じように動作ビットの各ビットに一つの駆動対象を割当して、該駆動対象の方向を指定するために方向区分用ビットをM14で設定して、ロボット端末機(23)が16ビットの動作データを駆動対象数(図10では最大14個)ほど受信して、動作区分用データ(M15)が予め約束した14ビットのデータ・パタン(例えば“0111 1010 010111”)であれば、該14個の16ビットに動作制御データが含まれていると判定して、再度方向区分用データ・ビット(M14)のビット順序に伴ってそれぞれ首回転方向(M0)...尾方向(M11)を示すことで割当して、例えば方向区分用ビット(M14)が“0”ならば順方向(時計方向または右側または上がり)を示して、“1”ならば逆方向(半時計方向または左側または下がり)を示すことで設定すれば、2倍の多い数(図9の7個から図10の14個)の動作制御対象(駆動対象)をカバーするのが可能である。それで方向区分用ビット(M14)が“0101 0110 1100 01”であれば首回転(時計方向)、首上下(下がり)、左腕(上がり)......式で指定されるようになる。
【0052】
一方、ヒューマノイドのようなロボットであったり胴体部、頭部などに分けられたロボット端末機の場合は図10と同じような方法を使用して14個の自由度を有するようにするものでも十分でない(最小の自由度が20個以上)。
【0053】
もっと多い自由度が必要する時もう一つのチャンネルを割当して総28個の自由度が確保できる。また他の方式でより簡便に自由度を拡張する方法で図11と同じように直列データ伝送のためにビット(M13)を割当すると、44Khzサンプリングの場合、該直列データ伝送ビット(M13)を通して最大44,000bpsの直列伝送データを含むことができる。直列伝送データはその内容に伴ってより多い関節制御情報を含むことができる。この時には動作制御データで13ビット(M0...M12)が使用される。
【0054】
以上では本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明は該実施例に限定されるものでなく、本発明の精神を脱しない範囲内で多様な変形が可能である点を留意しなければならない。
【0055】
例えば、以上の図5ではPC(12)で動作制御データとオーディオ・データかを判定する方法を使用したが、図12と同じように動作制御データの可否の判定をロボット端末機(23)内の動作制御データ判定装置(33)で行なうようにするのも可能である。この時にはPC(22)は動作制御データ含みの可否を判定せず無条件WAVEファイルをロボット端末機(23)に送信してCh1は左チャンネルD/A変換機(25)に送り、Ch2は動作制御データ判定装置(33)に送って動作制御データが含まれているかを動作制御データ判定装置(33)で判定して動作制御データが含まれていれば該動作制御データをPWMモーター駆動装置(DR1...DR4)に送って、含まれていなければ(一般オーディオ・データであれば)捨てればいい。
【0056】
そして、この場合にはPC(22)で動作含みのWAVEデータの可否を判定せず無条件ロボット端末機(23)にWAVEファイルを伝送するから、図12と同じように一般USBオーディオ装置(28)にオーディオ・データが伝送されないので、一般USBオーディオ装置(28)ではオーディオが聞こえなくなる。
【0057】
但し、図5ではPC(22)でWAVEファイルに動作制御データが含まれているかを検査して、含まれている場合には動作含みのWAVEファイルであるのでロボット端末機(23)にWAVEファイルを伝送し、含まれていなければ一般オーディオWAVEファイルであるので一般USBオーディオ装置(28)に伝送する方式を使用したが、一般USBオーディオ装置(28)が設けられていない場合にはオーディオ再生のためにやむをえず一般オーディオWAVEファイルをロボット端末機(23)に伝送して左側チャンネルD/A変換機(25)とスピーカー(26)を用いるべきであるので、この時にはCh2に含まれたオーディオ・データが動作制御データ用レジスター(27)を経て再生してモーターが無理に作動されて故障するようになる。
【0058】
従って、このような問題点を勘案してPC(22)内部に動作制御データ判定機能があるか否かに関わらず、ロボット端末機(23)の内部には図12での 動作制御データ判定装置(33)が基本的に設けられ、ロボット端末機(23)が受信されたWAVEファイルのCh2にオーディオ・データが存在しても動作制御データ判定装置(33)で判定して該オーディオ・データでモーターが再生されることを防止するのが好ましい。
【0059】
また、以上ではWAVEファイルの2チャンネル(Ch1、Ch2)を用いて、Ch1にはモノ・オーディオ・データに乗せられて送り、Ch2には動作制御データに乗せられて送る方式を使用したが、本発明を拡張してWAVEファイルの3チャンネル(Ch1、Ch2、Ch3)を使用してCh1、Ch2にはステレオ・オーディオ・データに乗せられて送り、Ch3には動作制御データに乗せられて送ることも可能である。
【0060】
なお、WAVEファイルの4チャンネルを使用してCh1、Ch2にはステレオ・オーディオ・データに乗せられて送り、Ch3には動作制御データに乗せられて送り、Ch4には映像データに乗せられて送るのも可能である。
【0061】
そして、上で言及したとおり、3チャンネルを使用する場合にはCh1、Ch2に乗せられて送るオーディオ・データはロボット端末機(23)にあるステレオ・スピーカーで再生されて、動作制御データはCh3に乗せられて送ってPWMモーター駆動装置(DR1....DR4)に送られる方式を使用すればステレオ・オーディオ再生と動作再生が可能なロボット端末機(23)が可能となる。
【0062】
さらに、図5で一般的に一般USBオーディオ装置(28)はサウンド専用であるので音質がロボット端末機(23)より優れるので、PC(22)でオーディオ・データ(モノまたはステレオ)は一般オーディオ装置(28)に送って再生し、動作制御データのみロボット端末機(23)に送って再生するようにする方式も可能である。
【0063】
一方、上ではロボット端末機がPCを通してWAVEファイルを受信するものと記載したが、インターネットなどの通信可能の多様な手段(携帯電話、PDAなど)を通しても受信が可能である。
【0064】
さらに、上ではPC(22)が所望の時に動作含みのWAVEファイルをサービス・サーバー(21)で受信してロボット端末機(23)で再生するものと記載したが、PC内部に格納された動作含みのWAVEファイルを直接再生して動作が感想できるし、サービス・サーバー(21)のリアルタイム・ストリーミング・サービスを通してロボット動作が再生でき、ジョイ・スティック/マウスの動きに連動してリアルタイムで動作含みのWAVEデータを生成してロボット端末機に伝送してリアルタイムで対応する動作(例えば、マウス・クリック時ごとロボット端末機がウィンクする動作)を制御する方式も可能である。
【0065】
そして、上で言及したサービス・サーバー(21)がWEB APPLICATIONサーバーであり、WEB PAGE内部に動作含みのWAVEファイルを添付させれば、ホームページがユーザー・コンピューターのモニターに表示される瞬間、ロボット端末機(23)が発声と共にあいさつする動作をする個性あるホームページを構築することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本出願人の先出願に伴う従来技術を示す。
【図2】WAVEファイルでオーディ・データを格納する方式を示す。
【図3】従来技術で一般的なUSBオーディオ装置を使用する場合を示す。
【図4】本発明のオーディオ装置互換のロボット端末機がPCに連結されるものを 示す。
【図5】本発明のロボット端末機を含む全体的なシステム構成図(第1実施例)。
【図6】本発明のための動作含みのWAVEファイルの形態を示す。
【図7】本発明のための動作含みのWAVEファイルの伝送時の形態を示す。
【図8】本発明で動作制御データ用レジスターに格納される時間帯別データとパルス波形を示す。
【図9】動作制御データの各ビット割当表(第1実施例)。
【図10】動作制御データの各ビット割当表(第2実施例)。
【図11】動作制御データの各ビット割当表(第3実施例)。
【図12】本発明のロボット端末機を含む全体的なシステム構成図(第2実施例)。
【符号の説明】
【0067】
1 ロボット端末機
1−1 ロボット端末機
2−1 リレー
3−1 リレー駆動回路
5−1 送受信装置
7、11、21 サービス・サーバー
10−1 スピーカー
12 USBオーディオ装置
13、24 USBインターフェース
16 外部左右スピーカー
18、31 マイク
19、32 マイク・アンプ
23 ロボット端末機
26 スピーカー
27 レジスター
28 一般オーディオ装置
29 左右スピーカー
33 動作制御データ判定装置
DR1〜DR4 駆動回路
M0 首関節用動作制御データビット
M4 左腕関節用動作制御データビット
M6 右腕関節用動作制御データビット
M8 瞳関連動作
M12 唇関節用動作制御データビット
M13 直列データ伝送ビット
M14 方向区分用データ・ビット
M15 動作判定ビット
M16 最上位ビット
S デバイス・ドライバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法において、
特定チャンネルには動作制御データと動作データ含み可否の判定データを挿入して、他の特定チャンネルにはオーディオ・データを挿入する方式で、動作制御データ含みのマルチメディア・ファイルをオーディオ伝送のファイル形式で形成する段階;
前記動作制御データ含みのマルチメディア・ファイルを前記オーディオ伝送のファイル形式のための伝送方式を用いて端末装置に伝送する段階;
前記端末装置が、前記動作制御データ含みのマルチメディア・ファイル内の前記判定データを通して動作制御データは含まれているかを判定し、あれば前記動作制御データをロボット端末機に伝送し、なければ、伝送しない段階;
前記ロボット端末機が、受信した前記動作制御データを動作駆動装置に伝送する段階;
前記動作駆動装置によってロボット端末機の動作が具現される段階を含むことを特徴とするオーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法。
【請求項2】
オーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法において、
特定チャンネルには動作制御データと動作データ含み可否の判定データを挿入して、他の特定チャンネルにはオーディオ・データを挿入する方式で、動作制御データ含みのマルチメディア・ファイルをオーディオ伝送のファイル形式で形成する段階;
前記動作制御データ含みのマルチメディア・ファイルを前記オーディオ伝送のファイル形式のための伝送方式を用いて端末装置に伝送する段階;
前記端末装置が、前記動作制御データと判定データをロボット端末機に伝送する段階;
前記ロボット端末機が、前記判定データを通して動作制御データが含まれているかを判定し、あれば動作制御データを動作駆動装置に伝送し、なければ伝送しない段階;
前記動作駆動装置によってロボット端末機の動作が具現される段階を含むことを特徴とするオーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法。
【請求項3】
第1項又は第2項において、
前記端末装置がPCであることを特徴とするオーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法。
【請求項4】
第1項又は第2項において、
前記判定は前記特定チャンネルを通して伝送される第1の特定ビットの反復パタンを検査して行われることを特徴とするオーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法。
【請求項5】
第4項において、
前記判定の結果、動作制御データが含まれている場合には、前記特定チャンネルを通して伝送される第2の特定ビットの反復パタンが前記ロボット端末機の各関節の方向を決定することを特徴とするオーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法。
【請求項6】
第4項において、
前記判定の結果、動作制御データが含まれている場合には、追加的な動作制御データが前記特定チャンネルを通して伝送される第3の特定ビットの直列伝送によって形成されることを特徴とするオーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法。
【請求項7】
第1項又は第2項において、
前記オーディオ伝送のファイルはWAVEファイルであることを特徴とするオーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法。
【請求項8】
第1項又は第2項において、
前記動作制御データは前記動作駆動装置を制御するためのPWMパルス列を形成することを特徴とするオーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法。
【請求項9】
第1項又は第2項において、
前記動作制御データの各ビットが特定の駆動対象に割当されることを特徴とするオーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法。
【請求項10】
第1項又は第2項において、
前記ロボット端末機の動作はユーザーが見る特定のウェップページと関連された動作であることを特徴とするオーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法。
【請求項11】
第1項又は第2項において、
前記ロボット端末機の動作は前記端末装置の使用中に発生するイベントと関連された動作であることを特徴とするオーディオ装置互換のロボット端末機用動作制御データ伝送及び動作再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−119442(P2008−119442A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−56898(P2007−56898)
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【出願人】(505108258)アイオー.テック カンパニー リミテッド (6)
【Fターム(参考)】