説明

半導体デバイスの欠陥解析装置及び方法

【課題】欠陥検査装置で特定された欠陥は、他の装置を用いて解析が行われる。他の装置での欠陥位置の特定は、ビットパターンがウエハ上に数百個配列されているような場合は手作業でカウントしなければならないため、非常に困難で欠陥位置の誤認識も招く。また欠陥位置の特定に時間がかかるので、欠陥の解析結果がでるまでに時間がかかる。つまり製造ラインへのフィードバックが遅れ、スループットを低下させている。
【解決手段】欠陥検査装置で検出された欠陥の周辺に、レジストを用いてマーキングを形成する。
【効果】欠陥検査装置で検出された欠陥を、解析装置で正確に簡便に特定することができるため、短時間で解析結果が得られる。そのため、製造ラインへのフィードバックが早くなり、歩留まりが向上し、コスト低減に繋がる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的な欠陥や深部の欠陥を検出し、断面を切り出し、解析する装置間の連携に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来行われているデバイスの欠陥検出から解析までの流れを図4を使って説明する。ウエハの電気的欠陥や深部の欠陥は、走査電子顕微鏡(以下SEM)式や光学式の検査装置による検出工程101が行われる。まず、ウエハ表面を電子線で一回スキャンを行い(a)、ウエハ表面の帯電状態等を検出する。そして、検出された欠陥に該当するチップ番号が登録される(b)。次に、検出された欠陥は光学式レビュー装置やSEMレビュー装置により、その詳細な形状などが検査される詳細検査工程102が行われる。まずSEM式欠陥検査装置で検出された欠陥の位置を特定し(a)、詳細検査が行われる(b)。形状や大きさなどから、検出された欠陥がプロセスに致命的なものか判断される。致命的な欠陥の場合は、早期原因究明が行われる。またプロセス途中で発生した内部欠陥に関してはその内部構造を観察する必要がある。そこで、集束イオンビーム装置(以下FIB)により断面加工が施される断面加工工程103が行われる。
【0003】
まず、欠陥位置を特定する作業を行う(a)。ウエハの中心を出し(a-1)、ウエハ上の基準点またはアライメントマークの座標を入力しウエハの位置を決定する(a-2)。そしてチップ番号を入力する(a-3)。ステージが所定の箇所に移動すると、欠陥位置周辺のパターンコーナーを手作業で探索し(a-3)、欠陥位置まではパターン数をFIBオペレーターが手作業でカウントし、欠陥位置を探索する。欠陥位置を特定すると、その部分の断面加工を行う(b)。その後欠陥箇所の原因を解析するために、SEM観察や透過電子顕微鏡(以下TEM)観察による欠陥解析工程104が行われる。上記のように、デバイスの欠陥解析は、欠陥の検出 (工程101及び102)、欠陥部分の断面加工 (工程103)、解析 (工程104)がすべて別の装置で、それぞれが連携して行っている。
【0004】
ここで、断面加工工程103で用いられるFIBでは以下の問題点がある。まず、欠陥の検出に利用されている電位コントラストを観察することが困難なため、欠陥位置の特定が非常に困難である。また微細化が進み、例えば数百個以上の同一ビットパターンが繰り返し形成されている中から欠陥位置を特定するのも非常に困難である。上記でも説明したが、実際にFIBオペレーターは、限られている視野の中で、パターンコーナーを見つけ、そこから欠陥位置までパターン数を手作業でカウントしている。
【0005】
欠陥箇所がパターンコーナーまたは特異点付近にあれば探索も比較的容易であるが、中央付近の場合には数えるパターン数が増大し、この際数え間違えが生じ、欠陥箇所を誤認識する可能性がある。さらに、装置間におけるウエハのステージ精度の機差、画像の歪みや長さスケールの誤差等の問題があり、座標データからだけでは正確な欠陥箇所を特定するのも困難である。このように、SEM式等の欠陥検査装置で検出された欠陥位置をFIBで特定することは非常に困難で、時間のかかる作業となっている。
【0006】
そこで、欠陥位置周辺にマーキングをつけることが提案されている。これにより断面加工工程103において、欠陥箇所を早期に探索でき、欠陥解析までの時間を大幅に短縮することができる。特開2004-170395には、荷電粒子線を指定範囲に照射することによってチャージアップを利用してマーキング形成する方法や炭素系の材料を導入し、そこに荷電粒子線を照射することによってマーキングを形成する方法が記載されている。また特開2000-97823には、レーザー光を用いてマーキングを形成する方法、特開平9-292317にはインクまたは顔料を用いてマーキングを形成する方法が記載されている。
【0007】
【特許文献1】特開2004-170395
【0008】
【特許文献2】特開2000-97823
【特許文献3】特開平9-292317
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
荷電粒子線によるマーキングの問題点は、パターンが形成されているウエハ上に認識できる程度の大きさまたは厚みをもつマーキングを形成するのに時間がかかってしまうことである。欠陥検査装置では、検査で電子線をスキャンさせるときにデバイスの電気的特性に影響を及ぼさないように、ビーム電流は数pAから数nAが使用されている。そのためトータルドーズ量が小さく、チャージアップを発生させたり、ガスを導入して化学反応を起こさせたりするには時間がかかる。またガスを導入してマーキングを形成する場合、ガスにより生成された反応生成物が試料室内を汚染し真空を低下させ、電子線特性を悪化させることが考えられる。さらにウエハが大口径化し一枚あたりの価格が高くなっていることから、断面加工工程103で欠陥箇所を切り出した後で製造ラインに戻すことを考えると、形成したマーキングを消去する工程も必要となる。
【0010】
一方レーザー光を用いてマーキングする場合、レーザー光の収束には限界があるため、誤って欠陥箇所を照射し、エッチングあるいは破損させてしまうことが考えられる。この際欠陥箇所の解析はできなくなってしまう。またレーザー光を照射させた周辺は熱歪みが発生するため、欠陥箇所周辺のデバイスに影響を及ぼすと同時に欠陥箇所の分析にとっても好ましくない。さらにレーザ光照射により飛散した被加工物がウエハ上や試料室内に付着し汚染することが考えられる。この場合荷電子粒子線を利用した場合と同様に、製造ラインに戻したときのデバイス製造への影響がある。例えばレジストを塗布する塗布工程においては塗布材料の流れの障害となり塗布むらを生じさせたり、研磨工程においては形成したマーキングがかけ、それがウエハ表面を傷つけたりすることや、試料室内の真空低下による電子線特性への影響が懸念される。
【0011】
さらにインクや顔料を用いてマーキングを形成する場合、実際のデバイス製造に使用されていない材料を用いるため、異物の原因やマーキングした周辺のデバイス特性への影響が懸念される。そのため、再度ウエハを製造ラインに戻そうとすると、形成したマーキングを除去しなければならない。マーキングを除去するために、例えばエッチングして除去する工程や洗浄工程が考えられるが、新規にこの工程を導入するとなると、その分コスト高に繋がる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、欠陥位置周辺に、デバイスの製造工程で使用されている材料、レジストでマーキングを形成する。レジスト塗布によるマーキングは短時間で行うことができる。またデバイス特性に悪い影響を及ぼすこともなく、有機溶剤等で非常に簡単に除去することができるため、欠陥を取り出した後、製造ラインに容易に戻すことができる。除去するための工程やラインを新規に立ち上げる必要がなく、コスト高に繋がることもない。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、欠陥検査装置で検出された欠陥位置を、その後解析を行うすべての装置で正確に、簡便に特定することができる。そのため、より早く断面加工作業が行え、欠陥の解析結果の入手を早めることができる。これにより、デバイス製造ラインへのフィードバックが早くなるため、スループットの向上につながり、コストを低減させることができる。またレジストで形成されたマーキングは有機溶剤等で簡単に除去できるため、洗浄設備の増設をすることもなく、ウエハ全体を洗浄するだけで、製造ラインに簡単に戻すことができる。さらに真空中で形成するため、乾燥工程を必要としないことも利点である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
図1、図2及び図3を用いて本発明の実施形態を示す。図1は欠陥検査装置の概略図を示す。図2は本発明による欠陥解析フローチャートを示す。図3はコンタクトホールの欠陥付近に形成したマーキングを示す。
【0016】
まず欠陥検査装置にて欠陥検査を行う欠陥検出工程101が行われる。この装置(図1)の基本的な動作は以下の通りである。電子源6から放出された電子を引き出し電極701で引き出し、電子線8が形成される。電子線8が、集束レンズ702と対物レンズ704によってウエハ4上に照射される。電子線8は偏向コイル703によって、ウエハ4上を一次元、または二次元的に走査される。上記した照射光学系による電子線8の走査によって、ウエハ4から放出される二次電子を二次電子検出器707によって検出し、得られた2次電子信号を基に画像処理部709により画像が形成される。引き出し電極701などの光学系の制御は、電子線制御部705により行われている。ウエハ4は試料台5上に搭載されており、試料台制御部501により、ウエハ4を任意の場所に移動させることができる。電子線制御部705や試料台制御部501などの制御部は演算部に接続されている。
【0017】
上記動作によりウエハ4上の欠陥1は、大電流(〜100nA)の電子線8をウエハ4上に一回走査させ(a)、発生した二次電子を検出して画像を形成し、形成画像を表示部17に表示し、形成した画像とあらかじめ演算部内のメモリに記憶したパターン参照画像とを演算部内の比較判定部で比較して検出される。また、ウエハ4上の所望のパターン画像をメモリに記憶し、記憶したパターン画像と他のパターン画像を比較して欠陥を検出することもできる。検出された欠陥1は該当するチップ番号が登録される(b)。ここでコンタクトホール3に発生しやすい非導通欠陥の検出方法について述べる。電子線8をウエハ4上を一回走査させる(a)。電子線8の入射エネルギーが低い状態では二次電子の発生効率が1より大きく、電子線8を照射するとウエハ4表面は正に帯電する。コンタクトホール3のエッチングが正常に行われ、導電材料とウエハが導通している場合は、基板から電子が供給されるためウエハ4表面の帯電電位は低くなる。しかしエッチング不足などで酸化膜などの非導電性材料がコンタクトホール3底部に残り、導電材料とウエハ4の間で導通しないもしくは高抵抗の場合は、電子がウエハ4から供給されないためウエハ4表面の電位は高くなる。ウエハ4表面の電位が高くなった箇所は、ウエハ4表面の帯電により生ずるポテンシャル障壁のために弱いエネルギーの二次電子はウエハ4表面に引き戻されるため、二次電子像は暗くなる。この明るさの違いにより欠陥1が検出される。
【0018】
次に、検出された欠陥1付近にマーキング2を形成するマーキング形成工程(101-A)が行われる。マーキング2は欠陥1を検出した装置の試料室15で形成することが好ましい。これはウエハ4の搬出による移動や欠陥1位置の特定のやり直しなどがないため、時間が短縮されるからである。マーキング2の原料となるレジスト11はノズル9の中に充填されている。レジスト11はノズル9に圧力を印加することで、ノズル9に取り付けられた細針10の先端から吐出させる。吐出したレジスト11の液溜りをウエハ4上に形成させ、これをマーキング2とする。検出された欠陥1近傍にマーキングをするため、欠陥1近傍にマーキングをすることが可能な位置まで試料台制御部501を介して試料台5を移動させる。 ここで、試料台ではなくマーキング制御部で制御されたノズルを移動させる構成としてもよい。次に、ノズル9に取り付けられた細針10の先端をマーキング2形成位置の直上数μmからウエハ4に接触するまでの範囲で伸ばし、圧力を印加して、レジスト11を吐出させる。細針10の先端をウエハ4上から離してレジスト11を吐出すると、ウエハ上に到達するまでに蒸発してしまうため、マーキング2が形成できない。そのため、細針10の先端を直上からウエハ4に接触するまでの間で伸ばすのが好ましい。細針10の先端とウエハ4までの距離は、形成するマーキング2の形状、大きさ、厚み等により異なる。吐出されたレジスト11の乾燥は、真空ポンプ(図示せず)により10-5Pa程度以下の真空に引かれた試料室15内で真空乾燥されるため、乾燥工程を追加する必要がない。
【0019】
そのため、欠陥1の解析時間の短縮に繋がる。レジスト11の量やノズルへの印加圧力の制御はマーキング制御部901により行われる。オペレータは形成したいマーキングの形状、大きさ、位置を演算部に入力することにより、マーキング制御部901を介して、ノズル9からレジスト11を吐出させ、試料の欠陥近傍の所望箇所にマーキング2が形成される。そのためマーキング2形成に必要なデータ、すなわちレジスト11の量とマーキング2の大きさまたは厚みの関係、レジスト11を吐出させるために印加する圧力値、細針10の先端とウエハ4までの距離などの諸条件は、あらかじめレシピを作成しておき、レシピに基づいてレシピを格納した演算部により各部を制御してマーキングを形成すればよい。マーキング2の位置及び大きさは、断面加工工程103のFIBで観察できなければ意味がない。
【0020】
そのため図3に示すように、検出された欠陥箇所の近傍に、好適には欠陥1の周囲の左右上下25μm程度の範囲内に、矩形、丸形、細線2で、少なくとも2箇所、できれば4箇所、大きさは8μm程度のマーキング2を形成するとよい。マーキング2を形成する範囲は、断面加工工程103においてFIBで欠陥1を検出する際に使用する観察視野内に入っている必要がある。通常FIBで欠陥1位置を特定するのに使用される観察視野は64μm程度であることから、マーキング2の形成範囲は少なくともこの範囲内に形成することが望ましい。しかしデバイスの微細化が進むにつれて、FIBによる観察視野が小さくなることが予想される。
【0021】
そのためマーキング2の形成範囲はデバイスパターンに合わせて、決定していくことが必要である。マーキング2の形状は、欠陥1がある周辺のパターンに応じて選択できるようにしておく。例えばコンタクトホール3の欠陥1周辺には、丸形ではなく、矩形や細線などが選べるようにしておくとパターンとマーキング2の区別がつけやすくなる。マーキング2の大きさは8μm程度であればFIBで観察可能であるが、これ以上小さいマーキング2を形成する場合には数百nmの厚みを持ったマーキング2にするとよい。
【0022】
しかしレジスト11をウエハ4上に吐出させた際、レジスト11溶剤が蒸発し、試料室15内に飛散し、内壁に吸着し汚染してしまうことがある。これは試料室15の真空低下を招き、電子線の特性に大きな影響を及ぼしてしまうため、避けなければならない。そこで、試料室15内に、チタン、タングステンなどの非常に化学的に活性な材料を設置し、汚染物質を吸着させることによって防止できると考える。具体的にはチタンサブリメーションポンプ12が挙げられる。チタンサブリメーションポンプ12は、チタンの撚線を真空中で加熱昇華させ試料室15内壁にゲッタ膜を作り、これにより吸着排気を行うポンプのことである。
【0023】
またガスを吸着する作用を持つ材料、例えば先に挙げたチタンやタングステンを埋め込んだ吸着排気作用シート(以下シート13)をレジスト11溶剤が飛散しやすい場所に設置してもよい。このシート13は大きさや形状を装置に対応して作成することができるため、あらかじめレジスト11溶剤が飛散しやすい場所を把握しそこに設置することにより、効果的に試料室15の汚染物質を吸着させることができる。さらにこのシート13は加熱することによってガスの吸着性能を再生することができるため、経済的でもある。
【0024】
またレジスト11溶剤が飛散しやすい場所を加熱できるように、小型の赤外線ランプ14や紫外線ランプ(図示なし)を取り付けることも有効である。これらのランプ14は加熱するときのみ試料室15内に導入できる機構を備えておけば、通常の使用時にはなんら支障をきたすことはない。赤外線ランプ14で加熱することにより、試料室15内壁に吸着した汚染物質は除去することができ、試料室15内の真空低下を防止することができる。この加熱方法は、試料室15全体加熱ではなく、部分加熱ができるため、試料室15内に耐熱性でない材質があっても、その部分を避けることができることから、試料室15内に設置できる。
【0025】
上記のように、マーキング形成は欠陥1を検出した装置で行うことが好ましいが、別の装置、例えば上記したマーキング手段及び制御手段やそれに付帯する構成を備えたマーキング形成の専用装置や次の詳細検査工程102で使用される装置等で行ってもよい。しかしその際には、ウエハ4の搬送、搬出に伴う移動時間や、欠陥1の位置を再度特定し直す時間など、余分な時間がかかることが考えられる。
【0026】
次に、マーキング形成工程(101-A)によりマーキングされたウエハ4は光学式レビュー装置やSEMレビュー装置により、その詳細な形状などが検査される詳細検査工程102が行われる。まずSEM式欠陥検査装置で、ウエハの中心やウエハ4上の基準点またはアライメントマークを入力し、ウエハ4の位置を決定する。そして欠陥検出工程101で登録されたチップ番号にウエハ4を移動させる。そしてパターン数をカウントすることもなく、形成されたマーキング2を探索することで欠陥位置の特定が簡単にでき(a)、欠陥1の詳細検査が行われる(b)。形状や大きさなどから、検出された欠陥1がプロセスに致命的なものか判断される。致命的な欠陥1の場合は、早期原因究明が行われる。
【0027】
またプロセス途中で発生した内部欠陥に関してはその内部構造を観察する必要がある。そこで、集束イオンビーム(以下FIB)により断面加工が施される断面加工工程103が行われる。欠陥位置を特定する作業を行う(a)。ウエハ4の中心を出し(a-1)、ウエハ4上の基準点またはアライメントマークを入力し(a-2)、ウエハ4の位置を決定する。そしてチップ番号を入力する(a-3)。ステージが所定箇所に移動すると、先に形成したマーキング2を探索する(a-4)。欠陥位置を特定すると、その部分の断面加工を行う(b)。その後欠陥箇所の原因を解析するために、SEM観察や透過電子顕微鏡(以下TEM)観察による欠陥解析工程104が行われる。
【0028】
以上のように、欠陥検出工程101でマーキング2を形成することにより、詳細検査工程102や断面加工工程103で行っていたパターン数のカウントなどの手作業がなくなるため、欠陥箇所を簡単、確実に、そして早期に探索が可能となる。また数え間違いなどもなくなり、欠陥位置の誤認識も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】欠陥検査装置の概略図を示す。
【図2】本発明による欠陥解析フローチャートを示す。
【図3】コンタクトホールの欠陥付近に形成したマーキングを示す。
【図4】従来の欠陥解析フローチャートを示す。
【符号の説明】
【0030】
1…欠陥、2…マーキング、3…コンタクトホール、4…ウエハ、
5…試料台、501…試料台制御部、6…電子源、
701…引き出し電極、702…収束レンズ、703…偏向コイル、
704…対物レンズ、705…電子線制御部、
707…二次電子検出器、708…増幅器、709…画像処理部、
8…電子線、9…ノズル、901…マーキング制御部、10…針、
11…レジスト、12…チタンサブリメーションポンプ、13…シート、
14…赤外線ランプ、15…試料室、16…演算部、17…画像表示部
101…欠陥検出工程、101-A…マーキング形成工程、102…詳細検査工程、103…断面加工工程、104…欠陥解析工程。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子源より放射された電子線を試料に照射する照射光学系と、
前記試料を載置する試料台と、
試料室と、
演算部と、
前記試料に電子線を照射して発生した二次電子を検出する検出器と、
前記試料の所望箇所にレジストをマーキングする手段と、
前記マーキングするレジストの位置または大きさを制御するマーキング制御手段とを備え、
該マーキング制御手段は前記演算部により制御されることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項2】
電子源より放射された電子線を試料に走査する照射光学系と、
前記試料を載置する試料台と、
試料室と、
演算部と、
前記試料に電子線を走査して発生した二次電子または反射電子を検出する検出器と、
前記試料より発生した二次電子を前記検出器で検出して画像を形成する画像処理部と、
前記画像から前記試料の欠陥を検出する手段を有し、
前記画像から得られた前記試料の欠陥箇所近傍にレジストをマーキングする手段と、
前記マーキングの位置や前記レジストの量を制御するマーキング制御手段と、
前記試料室内で蒸発したレジストを吸着または除去する手段とを備え、
前記マーキング制御手段は前記演算部により制御されることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項3】
請求項2に記載の欠陥検査装置において、
前記画像を表示する表示手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項4】
請求項2に記載の欠陥検査装置において、
前記試料室内に蒸発するレジストを吸着または除去する手段とは、試料室内に設置されたチタンサブリメーションポンプまたは吸着排気用シートまたは紫外線ランプまたは赤外線ランプであることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項5】
請求項2に記載の欠陥検査装置において、
前記画像から前記試料の欠陥を検出する手段とは、
前記演算部が記憶手段と、比較演算手段とを備え、
前記比較演算手段により前記画像と前記記憶手段に記憶されたパターン参照画像とを比較して前記試料の欠陥を検出することであることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載の欠陥検査装置において、
前記試料台を移動させる試料台制御部を備え、
該試料台制御部は前記演算部により制御されることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項7】
請求項1または2に記載の欠陥検査装置において、
前記レジストをマーキングする手段は、
前記レジストを内部に充填するノズルと、
前記レジストを吐出する細針部を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項8】
請求項1または2に記載の欠陥検査装置において、
前記マーキング制御部は、
前記レジストの量と前記ノズルに印加する圧力を制御することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項9】
請求項1または2に記載の欠陥検査装置において、
前記試料室を真空排気する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−170738(P2006−170738A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−362182(P2004−362182)
【出願日】平成16年12月15日(2004.12.15)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】