説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】薬液などの液体が層間絶縁膜中に侵入することに起因する層間絶縁膜の劣化を抑制し、かつ、層間絶縁膜の劣化を所定のガス(気体)により回復させることが可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】この半導体装置は、シリコン基板1上に形成された層間絶縁膜2と、層間絶縁膜2の表面の少なくとも一部上に形成され、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすいSiOC膜からなる気液分離膜3および5と、層間絶縁膜2の表面の少なくとも一部上に形成された配線層7とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、層間絶縁膜を備えた半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体装置の導電層間の絶縁を行う層間絶縁膜として、多孔質膜からなる層間絶縁膜が知られている(たとえば、特許文献1参照)。層間絶縁膜として多孔質膜を用いた半導体装置では、層間絶縁膜の誘電率を低くすることができるので、配線間の寄生容量を低減することが可能となる。
【0003】
また、従来では、層間絶縁膜上に、SiO膜やSiN膜が形成された半導体装置の構造が知られている。なお、層間絶縁膜上に形成されたSiO膜やSiN膜は、層間絶縁膜上に配線層が形成されている場合に、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法により配線層の一部を削り取って表面の平坦化を行う際のCMPストッパとして機能する。
【0004】
【特許文献1】特開2005−272188号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、多孔質膜からなる層間絶縁膜を用いた従来の半導体装置では、半導体装置の作製工程において、薬液などの液体を使用するウェットプロセスやプラズマプロセスを用いた場合に、層間絶縁膜中に含まれるメチル基などの疎水基の消失が多くなるので、層間絶縁膜の吸湿性が高くなるという不都合が生じる。その結果、薬液などの液体が層間絶縁膜中に侵入しやすくなるので、層間絶縁膜が劣化するという問題点がある。
【0006】
また、層間絶縁膜上にSiO膜(SiN膜)が形成された従来の半導体装置では、層間絶縁膜の劣化を回復させるための所定のガス雰囲気中に層間絶縁膜を曝したとしても、所定のガスの層間絶縁膜への侵入がSiO膜(SiN膜)により阻害されるという不都合が生じる。その結果、層間絶縁膜の劣化を所定のガスにより回復させるのが困難であるという問題点がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、薬液などの液体が層間絶縁膜中に侵入することに起因する層間絶縁膜の劣化を抑制し、かつ、層間絶縁膜の劣化を所定のガス(気体)により回復させることが可能な半導体装置を提供することである。
【0008】
この発明のもう1つの目的は、薬液などの液体が層間絶縁膜中に侵入することに起因する層間絶縁膜の劣化を抑制し、かつ、層間絶縁膜の劣化を所定のガス(気体)により回復させることが可能な半導体装置を容易に形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0009】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による半導体装置は、基板上に形成された絶縁膜と、絶縁膜の表面の少なくとも一部上に形成され、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすい材料からなる気液分離膜とを備えている。
【0010】
この第1の局面による半導体装置では、上記のように、絶縁膜の表面の少なくとも一部上に、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすい材料からなる気液分離膜を形成することによって、絶縁膜中への液体の侵入を気液分離膜により抑制することができ、かつ、絶縁膜中への気体の侵入が気液分離膜により阻害されるのを抑制することができる。これにより、半導体装置の作製工程において、薬液などの液体を使用するウェットプロセスを用いる場合に、薬液などの液体が絶縁膜中に侵入するのを気液分離膜により抑制することができる。その結果、薬液などの液体が絶縁膜中に侵入することに起因して、絶縁膜が劣化するという不都合が発生するのを抑制することができる。また、半導体装置の作製工程において、プラズマプロセスを用いる場合に、プラズマ中の高エネルギ粒子によって絶縁膜が損傷したとしても、絶縁膜の劣化を回復させるための所定のガス(気体)を気液分離膜を介して絶縁膜中に侵入させることができる。その結果、絶縁膜の劣化を所定のガス(気体)により回復させることができる。
【0011】
上記第1の局面による半導体装置において、好ましくは、絶縁膜の表面の少なくとも一部上に形成された配線層をさらに備える。このように構成すれば、配線層をめっき処理により形成する場合に、めっき液などの液体が絶縁膜中に侵入するのを気液分離膜により抑制することができる。その結果、配線層をめっき処理により形成する場合に、めっき液などの液体が絶縁膜中に侵入することに起因して、絶縁膜が劣化するという不都合が発生するのを抑制することができる。
【0012】
上記配線層をさらに備えた構成において、好ましくは、絶縁膜は、基板の表面の一部と導通させるための開口部を有し、気液分離膜は、絶縁膜の開口部の内面および絶縁膜の基板とは反対側の上面の少なくとも一方の面上に形成されており、配線層は、絶縁膜の開口部の内側に形成されている。このように構成すれば、配線層が絶縁膜の開口部の内側に形成される半導体装置において、絶縁膜の開口部の内面および絶縁膜の基板とは反対側の上面の少なくとも一方の面側からの絶縁膜中への薬液などの液体の侵入を抑制することができる。さらに、絶縁膜の開口部の内面および絶縁膜の基板とは反対側の上面の少なくとも一方の面側から、絶縁膜の劣化を回復させるための所定のガス(気体)を絶縁膜中に侵入させることができる。これにより、配線層が絶縁膜の開口部の内側に形成される半導体装置において、容易に、薬液などの液体が絶縁膜中に侵入することに起因する絶縁膜の劣化を抑制し、かつ、絶縁膜の劣化を所定のガス(気体)により回復させることができる。
【0013】
この場合、好ましくは、気液分離膜は、絶縁膜の開口部の内面および絶縁膜の基板とは反対側の上面の両方の面上に形成されている。このように構成すれば、絶縁膜の開口部の内面および絶縁膜の基板とは反対側の上面の両方の面側からの絶縁膜中への薬液などの液体の侵入を抑制することができる。これにより、薬液などの液体が絶縁膜中に侵入することに起因する絶縁膜の劣化をより抑制することができる。また、絶縁膜の開口部の内面および絶縁膜の基板とは反対側の上面の両方の面上に、気液分離膜を形成することによって、絶縁膜の開口部の内面および絶縁膜の基板とは反対側の上面の両方の面側から、絶縁膜の劣化を回復させるための所定のガス(気体)を絶縁膜中に侵入させることができる。これにより、絶縁膜中に侵入する所定のガス(気体)の量を増加させることができるので、短時間で絶縁膜の劣化の回復を行うことができるとともに、絶縁膜の劣化の回復率を向上させることができる。
【0014】
上記第1の局面による半導体装置において、好ましくは、気液分離膜は、SiOCからなる気液分離膜を含む。このように構成すれば、SiOCは、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすい材料であるので、SiOCからなる気液分離膜を用いることにより、容易に、絶縁膜中への液体の侵入を気液分離膜により抑制することができ、かつ、絶縁膜中への気体の侵入が気液分離膜により阻害されるのを抑制することができる。
【0015】
上記第1の局面による半導体装置において、好ましくは、絶縁膜は、多孔質の絶縁膜を含む。このように構成すれば、薬液などの液体が侵入しやすい多孔質の絶縁膜を用いる場合において、容易に、多孔質の絶縁膜中への液体の侵入を気液分離膜により抑制することができる。
【0016】
この発明の第2の局面による半導体装置の製造方法は、基板上に、絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜の表面の少なくとも一部上に、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすい材料からなる気液分離膜を形成する工程と、絶縁膜の表面の少なくとも一部上に、配線層をめっき処理により形成する工程と、所定のガス雰囲気中においてアニールすることにより、絶縁膜の劣化を回復する工程とを備えている。
【0017】
この第2の局面による半導体装置の製造方法では、上記のように、基板上に絶縁膜を形成した後に、絶縁膜の表面の少なくとも一部上に、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすい材料からなる気液分離膜を形成することによって、絶縁膜中への液体の侵入を気液分離膜により抑制することができ、かつ、絶縁膜中への気体の侵入が気液分離膜により阻害されるのを抑制することができる。これにより、絶縁膜の表面の少なくとも一部上に、配線層をめっきする際に、めっき液(薬液)などの液体が絶縁膜中に侵入するのを気液分離膜により抑制することができる。その結果、めっき液(薬液)などの液体が絶縁膜中に侵入することに起因して、絶縁膜が劣化するという不都合が発生するのを抑制することができる。また、所定のガス雰囲気中においてアニールすることにより、絶縁膜の劣化を回復させる際に、所定のガス(気体)を気液分離膜を介して絶縁膜中に侵入させることができる。その結果、絶縁膜の劣化を所定のガス(気体)により回復させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による半導体装置の構造を示した平面図である。図2および図3は、ぞれぞれ、図1の100−100線および200−200線に沿った断面図である。まず、図1〜図3を参照して、第1実施形態による半導体装置の構造について説明する。
【0020】
第1実施形態による半導体装置は、図2および図3に示すように、シングルダマシンの配線構造を有する。具体的には、第1実施形態による半導体装置では、トランジスタ(図示せず)を有するシリコン基板1上に、約130nmの厚みを有する多孔質のSiO膜からなる層間絶縁膜2が形成されている。なお、シリコン基板1は、本発明の「基板」の一例であり、層間絶縁膜2は、本発明の「絶縁膜」の一例である。
【0021】
ここで、第1実施形態では、層間絶縁膜2の上面上に、約15nmの厚みを有するSiOC膜からなる気液分離膜3が形成されている。このSiOC膜からなる気液分離膜3は、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすいという特性を有する。また、層間絶縁膜2および気液分離膜3には、シリコン基板1の上面を底部とするトレンチ溝4が形成されている。また、トレンチ溝4は、図1に示すように、平面的に見て、半導体装置の長手方向に延びる細長形状を有する。このトレンチ溝4によって、シリコン基板1の上面の一部が、層間絶縁膜2および気液分離膜3から露出されている。なお、トレンチ溝4は、本発明の「開口部」の一例である。
【0022】
また、第1実施形態では、図2および図3に示すように、トレンチ溝4の内側面上に、約15nmの厚みを有するSiOC膜からなる気液分離膜5が形成されている。このSiOC膜からなる気液分離膜5は、上記した気液分離膜3と同様、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすいという特性を有する。
【0023】
また、トレンチ溝4の内側の領域において、シリコン基板1のトレンチ溝4に対応する上面および気液分離膜5の側面上には、図示しないトランジスタと接続するように、トレンチ溝4の形状を反映した形状を有するバリアメタル層6が形成されている。このバリアメタル層6は、約15nmの厚みを有する下層のTaN層と、約15nmの厚みを有する上層のTaとの積層構造からなる。また、トレンチ溝4の内側の領域において、バリアメタル層6上には、トレンチ溝4を埋め込むように、Cuからなる配線層7が形成されている。
【0024】
第1実施形態では、上記のように、多孔質の層間絶縁膜2の上面およびトレンチ溝4の内側面上に、それぞれ、気液分離膜3および5を形成することによって、液体が侵入しやすい多孔質の層間絶縁膜2中への液体の侵入を気液分離膜3および5により抑制することができ、かつ、層間絶縁膜2中への気体の侵入が気液分離膜3および5により阻害されるのを抑制することができる。これにより、半導体装置の作製工程において、薬液などの液体を使用するウェットプロセスを用いる場合に、薬液などの液体が吸湿性の高い多孔質の層間絶縁膜2中に侵入するのを気液分離膜3および5により抑制することができる。その結果、薬液などの液体が多孔質の層間絶縁膜2中に侵入することに起因して、多孔質の層間絶縁膜2が劣化するという不都合が発生するのを抑制することができる。また、半導体装置の作製工程において、プラズマプロセスを用いる場合に、プラズマ中の高エネルギ粒子によって層間絶縁膜2が損傷したとしても、層間絶縁膜2の劣化を回復させるための所定のガス(気体)を気液分離膜3および5を介して層間絶縁膜2中に侵入させることができる。その結果、層間絶縁膜2の劣化を所定のガス(気体)により回復させることができる。
【0025】
また、第1実施形態では、上記のように、層間絶縁膜2の上面およびトレンチ溝4の内側面上に、それぞれ、気液分離膜3および5を形成することによって、層間絶縁膜2の上面およびトレンチ溝4の内側面の両方の面側からの層間絶縁膜2中への薬液などの液体の侵入を抑制することができる。これにより、薬液などの液体が層間絶縁膜2中に侵入することに起因する層間絶縁膜2の劣化をより抑制することができる。また、層間絶縁膜2の上面およびトレンチ溝4の内側面上に、それぞれ、気液分離膜3および5を形成することによって、層間絶縁膜2の上面およびトレンチ溝4の内側面の両方の面側から、層間絶縁膜2の劣化を回復させるための所定のガス(気体)を層間絶縁膜2中に侵入させることができる。これにより、層間絶縁膜2中に侵入する所定のガス(気体)の量を増加させることができるので、短時間で層間絶縁膜2の劣化の回復を行うことができるとともに、層間絶縁膜2の劣化の回復率を向上させることができる。
【0026】
また、第1実施形態では、上記のように、気液分離膜3および5を、SiOC膜により構成することによって、SiOCは、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすい材料であるので、SiOC膜を気液分離膜3および5として用いることにより、容易に、層間絶縁膜2中への液体の侵入を気液分離膜3および5により抑制することができ、かつ、層間絶縁膜2中への気体の侵入が気液分離膜3および5により阻害されるのを抑制することができる。
【0027】
図4〜図10は、それぞれ、本発明の第1実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図および平面図である。次に、図1〜図10を参照して、第1実施形態による半導体装置の製造プロセスについて説明する。
【0028】
まず、図4に示すように、スピンコート法を用いて、トランジスタ(図示せず)を有するシリコン基板1上に、多孔質のSiO膜の前駆体液を塗布する。この前駆体液は、界面活性剤、TEOS(テトラエトキシシラン)、水、酸およびアルコール類からなる。この後、ホットプレートを用いて、シリコン基板1上の前駆体液をベーキング処理した後、窒素およびTMCTS(テトラメチルシクロテトラシロキサン)を含むガス雰囲気中において、約400℃の温度条件下で焼成処理を行う。このようにして、シリコン基板1上に、約130nmの厚みを有する多孔質のSiO膜からなる層間絶縁膜2を形成する。
【0029】
次に、第1実施形態では、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、層間絶縁膜2上に、約30nmの厚みを有するSiOC膜からなる気液分離膜3を形成する。この際、プラズマCVD装置として、平行平板型のプラズマCVD装置(ASM製、Dragon2300)を用いる。また、反応ガスとして、DMDMOS(ジメチルジメトキシシラン)ガスおよびHeガスを用いるとともに、DMDMOSガスおよびHeガスの流量を、それぞれ、約80sccmおよび約80sccmに設定する。また、チャンバ圧力、基板温度、基板を設置しない電極への投入電力、電源周波数および電極間距離を、それぞれ、約1160Pa、約350℃、約1000W、約27.12MHzおよび約20mmに設定する。この後、気液分離膜3上のトレンチ溝4(図2参照)に対応する領域以外の領域に、レジスト11を形成する。
【0030】
次に、図5に示すように、RIE(Reactive Ion Etching)法を用いて、レジスト11をマスクとして、シリコン基板1の上面の一部が露出するまで、気液分離膜3および層間絶縁膜2をエッチングする。この際、反応ガスとして、CFガスを用いるとともに、ガス流量およびガス圧力を、それぞれ、約200sccmおよび約1Paに設定する。また、プラズマ電力を、約450MHzで約800Wに設定する。また、ウェハバイアス(シリコン基板1に対するバイアス電力)を、約800KHzで約200Wに設定する。また、基板温度を、約50℃に設定する。これにより、シリコン基板1の上面を底部とするトレンチ溝4が形成される。
【0031】
次に、RIE法を用いて、レジスト11を除去する。この際、反応ガスとして、NHガスを用いるとともに、ガス流量およびガス圧力を、それぞれ、約200sccmおよび約2Paに設定する。また、プラズマ電力を、約450MHzで約1400Wに設定する。また、ウェハバイアス(シリコン基板1に対するバイアス電力)を、約800KHzで約200Wに設定する。また、基板温度を、約50℃に設定する。この後、シリコン基板1、層間絶縁膜2および気液分離膜3を洗浄する。
【0032】
次に、第1実施形態では、図6に示すように、プラズマCVD法を用いて、全面上に、約15nmの厚みを有するSiOC膜からなる気液分離膜5を形成する。この気液分離膜5の形成条件は、上記した気液分離膜3の形成条件と同様である。
【0033】
次に、図7〜図9に示すように、異方性エッチングを用いて、気液分離膜3およびシリコン基板1の上面が露出するまで、気液分離膜5をエッチングする。この際、気液分離膜5のシリコン基板1の上面に対して垂直方向の厚みが大きい部分(トレンチ溝4の内側面上に位置する部分)は、完全にはエッチングされずに残る。これにより、気液分離膜5は、トレンチ溝4の内側面上にのみ配置されたサイドウォール形状となる。
【0034】
次に、図10に示すように、スパッタリング法を用いて、全面上に、トレンチ溝4の形状を反映した形状を有するバリアメタル層6を形成する。このバリアメタル層6を形成する際には、約15nmの厚みを有するTaN層と、約15nmの厚みを有するTa層とを順次形成する。この後、スパッタリング法を用いて、バリアメタル層6上に、Cuからなるめっき用のシード層(図示せず)を形成する。
【0035】
次に、電気めっき法を用いて、図示しないシード層上に、Cuを析出させる。このめっき工程(ウェットプロセス)の際に用いるめっき液としては、硫化銅、界面活性剤およびポリエチレングリコールなどを含むめっき液(荏原ユージライト製、エバトロンフィル2)を用いる。これにより、シード層上に、トレンチ溝4を埋め込むように、Cuからなる配線層7が形成される。
【0036】
ここで、第1実施形態では、上記しためっき工程(ウェットプロセス)において、めっき液が層間絶縁膜2中に侵入するのをバリアメタル層6や気液分離膜3および5により抑制することができる。その結果、めっき液が層間絶縁膜2中に侵入することに起因して、層間絶縁膜2が劣化するという不都合が発生するのを抑制することができる。
【0037】
この後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いて、配線層7の上面側から、配線層7およびバリアメタル層6を研磨した後、気液分離膜3の厚みが約15nmになるまで気液分離膜3を研磨する。このCMP工程(ウェットプロセス)の際に用いる薬液としては、ペルオキソ2硫酸アンモニウムと混合された2種類のCuスラリー(JSR製、CMS7303およびCMS7304)、Hが添加されたTaスラリー(日立化成製、HS−T605)、パーティクル除去用洗浄液(三菱化学製、MCX−D250)および金属汚染除去用洗浄液(三菱化学製、MCX−SD1500)を用いる。なお、一方のCuスラリーは、界面活性剤、水酸化カリウムおよび水を含んでいる。また、他方のCuスラリーは、SiOおよび水を含んでいる。また、Taスラリーは、SiO、有機複素環化合物、有機酸、アルコール化合物および水を含んでいる。また、パーティクル除去用洗浄液は、有機アルカリ、有機カルボン酸、界面活性剤および水を含んでいる。また、金属汚染除去用洗浄液は、酢酸、界面活性剤および水を含んでいる。これにより、図1〜図3に示したように、トレンチ溝4の内側の領域にのみ配線層7が形成された構造を有する半導体装置が形成される。
【0038】
ここで、第1実施形態では、上記したCMP工程によるウェットプロセスにおいて、CMP用の薬液が層間絶縁膜2中に侵入するのを気液分離膜3および5により抑制することができる。その結果、CMP用の薬液が層間絶縁膜2中に侵入することに起因して、層間絶縁膜2が劣化するという不都合が発生するのを抑制することができる。
【0039】
次に、上記したプラズマプロセスにより気液分離膜5を形成する際にプラズマによって生じた層間絶縁膜2の損傷を回復させる。具体的には、層間絶縁膜2の劣化を回復させるためのTMCTSガス雰囲気中において、約400℃の温度条件下でアニール処理する。この際、第1実施形態では、TMCTSガス(気体)を気液分離膜3および5を介して層間絶縁膜2中に侵入させることができる。その結果、層間絶縁膜2の劣化をTMCTSガス(気体)により回復させることができる。
【0040】
(第2実施形態)
図11は、本発明の第2実施形態による半導体装置の構造を示した平面図である。図12および図13は、それぞれ、図11の500−500線および600−600線に沿った断面図である。図11〜図13を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、デュアルダマシンの配線構造を有する半導体装置について説明する。
【0041】
第2実施形態による半導体装置では、図12および図13に示すように、トランジスタ(図示せず)を有するシリコン基板21上に、約130nmの厚みを有する多孔質のSiO膜からなる層間絶縁膜22が形成されている。なお、シリコン基板21は、本発明の「基板」の一例であり、層間絶縁膜22は、本発明の「絶縁膜」の一例である。
【0042】
ここで、第2実施形態では、層間絶縁膜22上に、約15nmの厚みを有するSiOC膜からなる気液分離膜23が形成されている。このSiOC膜からなる気液分離膜23は、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすいという特性を有する。また、図11および図13に示すように、層間絶縁膜22および気液分離膜23には、シリコン基板21の上面に達する深さを有するとともに、平面的に見て円形状のビアホール24が形成されている。このビアホール24によって、シリコン基板21の表面の一部が、層間絶縁膜22および気液分離膜23から露出されている。なお、ビアホール24は、本発明の「開口部」の一例である。
【0043】
また、第2実施形態では、図12および図13に示すように、気液分離膜23上に、層間絶縁膜25および気液分離膜26が順次形成されている。なお、層間絶縁膜25は、本発明の「絶縁膜」の一例である。層間絶縁膜25は、上記した層間絶縁膜22と同様、約130nmの厚みを有する多孔質のSiO膜からなる。また、気液分離膜26は、上記した気液分離膜23と同様、約15nmの厚みを有するSiOC膜からなるとともに、液体を透過しにくく、かつ、気体を透過しやすいという特性を有する。また、層間絶縁膜25および気液分離膜26には、気液分離膜23の上面を底部とするトレンチ溝27が形成されている。また、トレンチ溝27は、図11に示すように、平面的に見て、ビアホール24を横切るように、半導体装置の長手方向に延びる細長形状を有する。また、トレンチ溝27は、平面的に見て、ビアホール24の直径よりも大きい短手方向の幅を有する。このトレンチ溝27によって、シリコン基板21の表面の一部が、ビアホール24を介して、層間絶縁膜25および気液分離膜26から露出されている。また、トレンチ溝27によって、気液分離膜23の上面の一部が、層間絶縁膜25および気液分離膜26から露出されている。なお、トレンチ溝27は、本発明の「開口部」の一例である。
【0044】
また、第2実施形態では、図12および図13に示すように、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側面上に、約15nmの厚みを有するSiOC膜からなる気液分離膜28が形成されている。このSiOC膜からなる気液分離膜28は、上記した気液分離膜23および26と同様、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすいという特性を有する。
【0045】
また、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側の領域において、シリコン基板21のビアホール24に対応する上面および気液分離膜28の側面上には、図示しないトランジスタと接続するように、ビアホール24およびトレンチ溝27の形状を反映した形状を有するバリアメタル層29が形成されている。このバリアメタル層29は、約15nmの厚みを有する下層のTaN層と、約15nmの厚みを有する上層のTaとの積層構造からなる。また、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側の領域において、バリアメタル層29上には、ビアホール24およびトレンチ溝27を埋め込むように、Cuからなる配線層30が形成されている。
【0046】
第2実施形態では、上記のように、層間絶縁膜22および25の上面上に、それぞれ、気液分離膜23および26を形成するとともに、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側面上に、気液分離膜28を形成することによって、層間絶縁膜22および25中への液体の侵入を気液分離膜23、26および28により抑制することができ、かつ、層間絶縁膜22および25中への気体の侵入が気液分離膜23、26および28により阻害されるのを抑制することができる。これにより、半導体装置の作製工程において、薬液などの液体を使用するウェットプロセスを用いる場合に、薬液などの液体が層間絶縁膜22および25中に侵入するのを気液分離膜23、26および28により抑制することができる。その結果、薬液などの液体が層間絶縁膜22および25中に侵入することに起因して、層間絶縁膜22および25が劣化するという不都合が発生するのを抑制することができる。また、半導体装置の作製工程において、プラズマプロセスを用いる場合に、プラズマ中の高エネルギ粒子によって層間絶縁膜22および25が損傷したとしても、層間絶縁膜22および25の劣化を回復させるための所定のガス(気体)を気液分離膜23、26および28を介して層間絶縁膜22および25中に侵入させることができる。その結果、層間絶縁膜22および25の劣化を所定のガス(気体)により回復させることができる。
【0047】
また、第2実施形態では、上記のように、層間絶縁膜22および25の上面上に、それぞれ、気液分離膜23および26を形成するとともに、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側面上に、気液分離膜28を形成することによって、層間絶縁膜22および25の上面側からの層間絶縁膜22および25中への薬液などの液体の侵入を抑制することができ、かつ、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側面側からの層間絶縁膜22および25中への薬液などの液体の侵入も抑制することができる。これにより、薬液などの液体が層間絶縁膜22および25中に侵入することに起因する層間絶縁膜22および25の劣化をより抑制することができる。また、層間絶縁膜22および25の上面上に、それぞれ、気液分離膜23および26を形成するとともに、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側面上に、気液分離膜28を形成することによって、層間絶縁膜22および25の上面側から、層間絶縁膜22および25の劣化を回復させるための所定のガス(気体)を層間絶縁膜22および25中に侵入させることができ、かつ、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側面側から、層間絶縁膜22および25の劣化を回復させるための所定のガス(気体)を層間絶縁膜22および25中に侵入させることもできる。これにより、層間絶縁膜22および25中に侵入する所定のガス(気体)の量を増加させることができるので、短時間で層間絶縁膜22および25の劣化の回復を行うことができるとともに、層間絶縁膜22および25の劣化の回復率を向上させることができる。
【0048】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0049】
図14〜図22は、それぞれ、本発明の第2実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図および平面図である。次に、図11〜図22を参照して、第2実施形態による半導体装置の製造プロセスについて説明する。
【0050】
まず、図14に示すように、スピンコート法を用いて、トランジスタ(図示せず)を有するシリコン基板21上に、多孔質のSiO膜の前駆体液を塗布する。この前駆体液は、界面活性剤、TEOS、水、酸およびアルコール類からなる。この後、ホットプレートを用いて、シリコン基板21上の前駆体液をベーキング処理した後、窒素およびTMCTSを含むガス雰囲気中において、約400℃の温度条件下で焼成処理を行う。このようにして、シリコン基板21上に、約130nmの厚みを有する多孔質のSiO膜からなる層間絶縁膜22を形成する。
【0051】
次に、第2実施形態では、プラズマCVD法を用いて、層間絶縁膜22上に、約15nmの厚みを有するSiOC膜からなる気液分離膜23を形成する。この際、プラズマCVD装置として、平行平板型のプラズマCVD装置を用いる。また、反応ガスとして、DMDMOSガスおよびHeガスを用いるとともに、DMDMOSガスおよびHeガスの流量を、それぞれ、約80sccmおよび約80sccmに設定する。また、チャンバ圧力、基板温度、基板を設置しない電極への投入電力、電源周波数および電極間距離を、それぞれ、約1160Pa、約350℃、約1000W、約27.12MHzおよび約20mmに設定する。
【0052】
次に、気液分離膜23上に、約130nmの厚みを有する多孔質のSiO膜からなる層間絶縁膜25および約30nmの厚みを有するSiOC膜からなる気液分離膜26を順次形成する。この層間絶縁膜25および気液分離膜26の形成条件は、それぞれ、上記した層間絶縁膜22および気液分離膜23の形成条件と同様である。この後、気液分離膜26上のビアホール24(図12参照)に対応する領域以外の領域に、レジスト31を形成する。
【0053】
次に、図15に示すように、RIE法を用いて、レジスト31をマスクとして、シリコン基板21の上面の一部が露出するまで、気液分離膜26、層間絶縁膜25、気液分離膜23および層間絶縁膜22をエッチングする。この際、反応ガスとして、Arガス、CHFガスおよびNガスを用いるとともに、Arガス、CHFガスおよびNガスの流量を、それぞれ、約600sccm、約25sccmおよび約100sccmに設定する。また、Arガス、CHFガスおよびNガスの圧力を、約2Paに設定する。また、プラズマ電力を、約450MHzで約300Wに設定する。また、ウェハバイアス(シリコン基板21に対するバイアス電力)を、約800KHzで約600Wに設定する。また、基板温度を、約50℃に設定する。これにより、シリコン基板21の上面に達する深さを有するビアホール24が形成される。
【0054】
次に、RIE法を用いて、レジスト31を除去する。この際、反応ガスとして、NHガスを用いるとともに、ガス流量およびガス圧力を、それぞれ、約200sccmおよび約2Paに設定する。また、プラズマ電力を、約450MHzで約1400Wに設定する。また、ウェハバイアス(シリコン基板21に対するバイアス電力)を、約800KHzで約200Wに設定する。また、基板温度を、約50℃に設定する。
【0055】
次に、図16に示すように、気液分離膜26上のトレンチ溝27(図12参照)に対応する領域以外の領域に、レジスト32を形成する。
【0056】
次に、図17に示すように、RIE法を用いて、レジスト32をマスクとして、気液分離膜23の上面の一部が露出するまで、気液分離膜26および層間絶縁膜25をエッチングする。この際、反応ガスとして、CFガスを用いるとともに、ガス流量およびガス圧力を、それぞれ、約200sccmおよび約1Paに設定する。また、プラズマ電力を、約450MHzで約800Wに設定する。また、ウェハバイアスを、約800KHzで約200Wに設定する。また、基板温度を、約50℃に設定する。これにより、気液分離膜23の上面を底部とするトレンチ溝27が形成される。
【0057】
次に、RIE法を用いて、レジスト32を除去する。このレジスト32を除去する際の条件は、上記したレジスト31を除去する際の条件と同様である。この後、シリコン基板21、層間絶縁膜22、気液分離膜23、層間絶縁膜25および気液分離膜26を洗浄する。
【0058】
次に、第2実施形態では、図18に示すように、プラズマCVD法を用いて、全面上に、約15nmの厚みを有するSiOC膜からなる気液分離膜28を形成する。この気液分離膜28の形成条件は、上記した気液分離膜23の形成条件と同様である。
【0059】
次に、図19〜図21に示すように、異方性エッチングを用いて、気液分離膜23および26の上面と、シリコン基板21の上面とが露出するまで、気液分離膜28をエッチングする。この際、気液分離膜28のシリコン基板21の上面に対して垂直方向の厚みが大きい部分(ビアホール24およびトレンチ溝27の内側面上に位置する部分)は、完全にエッチングされずに残る。これにより、気液分離膜28は、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側面上にのみ配置されたサイドウォール形状となる。
【0060】
次に、図22に示すように、スパッタリング法を用いて、全面上に、ビアホール24およびトレンチ溝27の形状を反映した形状を有するバリアメタル層29を形成する。このバリアメタル層29を形成する際には、約15nmの厚みを有するTaN層と、約15nmの厚みを有するTa層とを順次形成する。この後、スパッタリング法を用いて、バリアメタル層29上に、Cuからなるめっき用のシード層(図示せず)を形成する。
【0061】
次に、電気めっき法を用いて、図示しないシード層上に、Cuを析出させる。このめっき工程(ウェットプロセス)の際に用いるめっき液の成分は、上記第1実施形態の配線層7を形成する際に用いためっき液の成分と同様である。これにより、シード層上に、ビアホール24およびトレンチ溝27を埋め込むように、Cuからなる配線層30が形成される。
【0062】
ここで、第2実施形態では、上記しためっき工程(ウェットプロセス)において、めっき液が層間絶縁膜22および25中に侵入するのを気液分離膜23、26および28により抑制することができる。その結果、めっき液が層間絶縁膜22および25中に侵入することに起因して、層間絶縁膜22および25が劣化するという不都合が発生するのを抑制することができる。
【0063】
この後、CMP法を用いて、配線層30の上面側から、配線層30およびバリアメタル層29を研磨した後、気液分離膜26の厚みが約15nmになるまで気液分離膜26を研磨する。このCMP工程(ウェットプロセス)の際に用いる薬液の成分は、上記第1実施形態のCMP工程で用いた薬液の成分と同様である。これにより、図11〜図13に示したように、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側の領域にのみ配線層30が形成された構造を有する半導体装置が形成される。
【0064】
ここで、第2実施形態では、上記したCMP工程によるウェットプロセスにおいて、CMP用の薬液が層間絶縁膜22および25中に侵入するのを気液分離膜23、26および28により抑制することができる。その結果、CMP用の薬液が層間絶縁膜22および25中に侵入することに起因して、層間絶縁膜22および25が劣化するという不都合が発生するのを抑制することができる。
【0065】
次に、上記したプラズマプロセスの際にプラズマによって生じた層間絶縁膜22および25の損傷を回復させる。具体的には、層間絶縁膜22および25の劣化を回復させるためのTMCTSガス雰囲気中において、約400℃の温度条件下でアニール処理する。この際、第2実施形態では、TMCTSガス(気体)を気液分離膜23、26および28を介して層間絶縁膜22および25中に侵入させることができる。その結果、層間絶縁膜22および25の劣化をTMCTSガス(気体)を用いてより回復させることができる。
【0066】
(第3実施形態)
図23は、本発明の第3実施形態による半導体装置の構造を示した断面図である。図23を参照して、この第3実施形態では、図2に示した第1実施形態の構造において、層間絶縁膜2の上面上に、気液分離膜3に代えて、SiO膜33が形成されている。また、SiO膜33の厚みは、ウェットプロセスに用いる薬液が、SiO膜33を透過して層間絶縁膜2に達するのを抑制することが可能な厚みに設定されている。なお、第3実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
【0067】
第3実施形態では、上記のように構成することによって、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。ただし、層間絶縁膜2の上面上に形成されたSiO膜33の構成材料は、気体を透過しにくい材料であるので、層間絶縁膜2の劣化を回復させるための所定のガス(気体)を、層間絶縁膜2の上面側から層間絶縁膜2中に侵入させるのが困難になる。
【0068】
(第4実施形態)
図24は、本発明の第4実施形態による半導体装置の構造を示した断面図である。図24を参照して、この第4実施形態では、図12に示した第2実施形態の構造において、層間絶縁膜22および25の上面上に、気液分離膜23および26に代えて、それぞれ、SiO膜43および46が形成されている。また、SiO膜43の厚みは、約15nmに設定されているとともに、SiO膜46の厚みは、ウェットプロセスに用いる薬液が、SiO膜46を透過して層間絶縁膜25に達するのを抑制することが可能な厚みに設定されている。なお、第4実施形態のその他の構造は、上記第2実施形態と同様である。
【0069】
第4実施形態では、上記のように構成することによって、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。ただし、層間絶縁膜22および25の上面上にそれぞれ形成されたSiO膜43および46の構成材料は、気体を透過しにくい材料であるので、層間絶縁膜22および25の劣化を回復させるための所定のガス(気体)を、層間絶縁膜22および25の上面側から層間絶縁膜22および25中に侵入させるのが困難になる。
【0070】
(第5実施形態)
図25は、本発明の第5実施形態による半導体装置の構造を示した断面図である。図25を参照して、この第5実施形態では、図2に示した第1実施形態の構造において、トレンチ溝4の内側面上に、気液分離膜5に代えて、SiO膜55が形成されている。また、SiO膜55の厚みは、ウェットプロセスに用いる薬液が、SiO膜55を透過して層間絶縁膜2に達するのを抑制することが可能な厚みに設定されている。なお、第5実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
【0071】
第5実施形態では、上記のように構成することによって、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。ただし、トレンチ溝4の内側面上に形成されたSiO膜55の構成材料は、気体を透過しにくい材料であるので、層間絶縁膜2の劣化を回復させるための所定のガス(気体)を、トレンチ溝4の内側面側から層間絶縁膜2中に侵入させるのが困難になる。
【0072】
(第6実施形態)
図26は、本発明の第6実施形態による半導体装置の構造を示した断面図である。図26を参照して、この第6実施形態では、図12に示した第2実施形態の構造において、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側面上に、気液分離膜28に代えて、SiO膜68が形成されている。また、SiO膜68の厚みは、ウェットプロセスに用いる薬液が、SiO膜68を透過して層間絶縁膜22および25に達するのを抑制することが可能な厚みに設定されている。なお、第6実施形態のその他の構造は、上記第2実施形態と同様である。
【0073】
第6実施形態では、上記のように構成することによって、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。ただし、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側面上に形成されたSiO膜68の構成材料は、気体を透過しにくい材料であるので、層間絶縁膜22および25の劣化を回復させるための所定のガス(気体)を、ビアホール24およびトレンチ溝27の内側面側から層間絶縁膜22および25中に侵入させるのが困難になる。
【0074】
次に、上記した層間絶縁膜の液体の侵入による劣化を抑制する効果および層間絶縁膜の劣化を所定のガス(気体)により回復させる効果を確認するために行った実験について説明する。
【0075】
まず、上記した層間絶縁膜の液体の侵入による劣化を抑制する効果を確認するために行った実験では、図27に示すようなサンプル70aを作製した。具体的には、シリコン基板71上に、多孔質のSiO膜72およびSiOC膜73を順次形成した。なお、この確認実験では、SiOC膜73の厚みを3段階(5nm、13nmおよび15nm)に変化させて3種類のサンプル70aを準備した。また、SiO膜72およびSiOC膜73を形成する際には、それぞれ、上記した第1実施形態の層間絶縁膜(SiO膜)2および気液分離膜(SiOC膜)3の形成条件と同じ形成条件を用いた。また、比較例として、図27に示したサンプル70aの構造において、SiOC膜73を形成していないサンプル70b(図28参照)を準備した。
【0076】
次に、上記したサンプル70aおよび70bについて、FT−IR(フーリエ変換赤外分光分析)装置による測定を行った。この後、上記したサンプル70aおよび70bを、めっき液中に70秒間浸漬した後、純水により60秒間洗浄するとともに、N雰囲気中において乾燥させた。そして、上記しためっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理後のサンプル70aおよび70bについて、FT−IR測定を再び行った。
【0077】
図29および図30は、めっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理の前後のFT−IR測定の結果を示した波形図である。
【0078】
まず、SiOC膜73を含むサンプル70aでは、図29に示すように、上記した処理(めっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理)の前と後とで、スペクトルがほとんど変化しないことが判明した。その一方、SiOC膜73を含まないサンプル70bでは、図30に示すように、上記した処理の前と後とで、スペクトルが変化することが判明した。具体的には、SiOC膜73を含まないサンプル70bでは、上記した処理を行うことによって、2850cm−1〜3000cm−1付近に現れる−CHのスペクトルが、上記した処理の前に比べて増加することが判明した。これは、SiOC膜73を含まないサンプル70bでは、めっき液中に含まれる有機薬液がSiO膜72中に侵入したためであると考えられる。また、SiOC膜73を含まないサンプル70bでは、上記した処理を行うことによって、3000cm−1〜3800cm−1付近に現れるOHおよびHO関連のスペクトルが、上記した処理の前に比べて増加することが判明した。これは、SiOC膜73を含まないサンプル70bでは、SiO膜72中に水分が取り込まれたためであると考えられる。すなわち、SiOC膜73を含まないサンプル70bでは、めっき液中に含まれる有機薬液がSiO膜72中に侵入したために、SiO膜72の疎水性が失われたと考えられる。
【0079】
これにより、上記した処理の前と後とでスペクトルがほとんど変化しなかったサンプル70aでは、SiO膜72上にSiOC膜73を形成したことにより、SiO膜72中への薬液の侵入が抑制されたと考えられる。この結果から、層間絶縁膜(SiO膜)上に気液分離膜(SiOC膜)を形成した第1〜第6実施形態では、気液分離膜(SiOC膜)により、層間絶縁膜中への薬液の侵入を抑制することができることが確認できた。
【0080】
また、層間絶縁膜の液体の侵入による劣化を抑制する効果を確認するために行った実験では、上記しためっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理の前後のサンプル70aおよび70bについて、水銀プローバによるリーク電流の測定を行った。なお、このリーク電流の測定では、印加電界を1MV/cmに設定した。
【0081】
図31は、めっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理の前後のリーク電流の測定結果を示したグラフである。図31を参照して、SiOC膜73を含むサンプル70aでは、SiOC膜73の厚みが5nm以上であれば、上記した処理(めっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理)の前と後とで、リーク電流値がほとんど変化しないことが判明した。その一方、SiOC膜73の厚みが5nmよりも小さければ、上記した処理を行うことによって、リーク電流値が増加することが判明した。さらに、SiOC膜73を含まないサンプル70b(SiOC膜の厚み:0nm)では、上記した処理を行うことによって、リーク電流値が上記した処理の前に比べて2桁程度増加することが判明した。これは、SiOC膜73の厚みが5nmよりも小さい場合には、めっき液中に含まれる有機薬液がSiO膜72中に侵入することに起因してSiO膜72の疎水性が失われることによって、SiO膜72中に水分が取り込まれるためであると考えられる。この結果から、気液分離膜(SiOC膜)の厚みを約5nmに設定した第1〜第6実施形態では、気液分離膜(SiOC膜)により、層間絶縁膜中への薬液の侵入を抑制することができるといえる。
【0082】
また、層間絶縁膜の液体の侵入による劣化を抑制する効果を確認するために行った実験では、上記しためっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理の前後のサンプル70aおよび70bについて、比誘電率の測定を行った。
【0083】
図32は、めっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理の前後の比誘電率の測定結果を示したグラフである。図32を参照して、SiOC膜73を含むサンプル70aでは、SiOC膜73の厚みが5nm以上であれば、上記した処理(めっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理)の前と後とで、比誘電率がほとんど変化しないことが判明した。その一方、SiOC膜73の厚みが5nmよりも小さければ、上記した処理を行うことによって、比誘電率が増加することが判明した。さらに、SiOC膜73を含まないサンプル70bでは、上記した処理を行うことによって、比誘電率が上記した処理の前に比べて0.6程度増加することが判明した。これは、SiOC膜73の厚みが5nmよりも小さい場合には、めっき液中に含まれる有機薬液がSiO膜72中に侵入することに起因してSiO膜72の疎水性が失われることによって、SiO膜72中に水分が取り込まれるためであると考えられる。この結果からも、気液分離膜(SiOC膜)の厚みを約5nmに設定した第1〜第6実施形態では、気液分離膜(SiOC膜)により、層間絶縁膜中への薬液の侵入を抑制することができるといえる。なお、比誘電率は、積層膜全体に対するSiOC膜73の厚みの比率が増加すると、そのSiOC膜73の厚みの比率の増加に伴って増加する。
【0084】
また、層間絶縁膜の液体の侵入による劣化を抑制する効果を確認するために行った実験では、SiOC膜(気液分離膜)について、純水およびめっき液に対する接触角の測定を行った。
【0085】
図33は、SiOC膜(気液分離膜)の純水およびめっき液に対する接触角の測定結果を示したグラフである。図33を参照して、SiOC膜(気液分離膜)の純水およびめっき液に対する接触角は、それぞれ、90度以上であった。このため、気液分離膜としてSiOC膜を用いた第1〜第6実施形態では、気液分離膜(SiOC膜)により、層間絶縁膜中への薬液の侵入を抑制することができるといえる。
【0086】
次に、上記した層間絶縁膜の劣化を所定のガス(気体)により回復させる効果を確認するために行った実験では、図27に示したサンプル70aと同様のサンプル70aを作製した。ただし、この確認実験では、SiOC膜73の厚みを2段階(15nmおよび25nm)に変化させて2種類のサンプル70aを準備した。また、この確認実験では、シリコン基板71上にSiO膜72を形成した後に、SiO膜72をプラズマ中に曝すことにより劣化させた。なお、SiO膜72を劣化させる際には、平行平板型のプラズマCVD装置(ASM製、Dragon2300)を用いた。また、反応ガスとして、Heガスを用いるとともに、Heガス流量を、約240sccmに設定した。また、チャンバ圧力、基板温度、基板を設置しない電極への投入電力、電源周波数および電極間距離を、それぞれ、50Pa、350℃、200W、27.12MHzおよび約20mmに設定した。また、比較例として、図28に示したサンプル70bと同様のサンプル70bを作製した後に、SiO膜72をプラズマ中に曝すことにより劣化させた。
【0087】
次に、上記したサンプル70bについて、FT−IR装置による測定を行った。この後、上記したサンプル70aおよび70bについて、TMCTSガス雰囲気中において、約400℃の温度条件下でアニール処理を行った後、FT−IR測定を再び行った。
【0088】
図34は、TMCTSガス雰囲気中におけるアニール処理の前後のFT−IR測定の結果を示した波形図である。
【0089】
図34を参照して、SiOC膜73を含まないサンプル70bでは、上記したアニール処理を行うことによって、2180cm−1付近に現れるSi−Hのスペクトルが、上記したアニール処理の前に比べて増加することが判明した。すなわち、SiOC膜73を含まないサンプル70bでは、上記したアニール処理を行うことによって、SiO膜72にTMCTSが付着することが判明した。
【0090】
また、15nmの厚みを有するSiOC膜73を含むサンプル70aでは、上記したアニール処理を行うことによって、2180cm−1付近に現れるSi−Hのスペクトルが、アニール処理前のSiOC膜73を含まないサンプル70bに比べて増加することが判明した。その一方、25nmの厚みを有するSiOC膜73を含むサンプル70aでは、上記したアニール処理を行ったとしても、2180cm−1付近に現れるSi−Hのスペクトルが、アニール処理前のSiOC膜73を含まないサンプル70bに比べてほとんど増加しないことが判明した。
【0091】
これにより、SiOC膜73の厚みを15nmに設定したサンプル70aでは、TMCTSガスがSiOC膜73を透過したために、SiO膜72にTMCTSが付着したと考えられる。その一方、SiOC膜73の厚みを25nmに設定したサンプル70aでは、TMCTSガスがSiOC膜73をほとんど透過しなかったために、SiO膜72にTMCTSがほとんど付着しなかったと考えられる。すなわち、SiOC膜73の厚みを15nmよりも大きくした場合には、TMCTSガスがSiOC膜73を透過しにくくなるといえる。この結果から、気液分離膜(SiOC膜)の厚みを約15nmに設定した第1〜第6実施形態では、TMCTSガスが気液分離膜(SiOC膜)を透過するので、層間絶縁膜の劣化をTMCTSガスにより回復させることができることが確認できた。
【0092】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0093】
たとえば、上記第1〜第6実施形態では、気液分離膜としてSiOC膜を用いたが、本発明はこれに限らず、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすい材料からなる膜であれば、SiOC膜以外の膜を気液分離膜として用いてもよい。
【0094】
また、上記第1〜第6実施形態では、層間絶縁膜の開口部の内側の領域上に配線層を形成したが、本発明はこれに限らず、配線層が層間絶縁膜の開口部の内側以外の領域上に形成されていてもよい。また、開口部を有しない層間絶縁膜上に配線層が形成されていてもよい。
【0095】
また、上記第1〜第6実施形態では、シリコン基板上に開口部を有する層間絶縁膜を形成するとともに、その開口部を介してシリコン基板に配線層を接続したが、本発明はこれに限らず、シリコン基板の上方に形成した導電層上に開口部を有する層間絶縁膜を形成するとともに、その開口部を介して導電層に配線層を接続するようにしてもよい。
【0096】
また、上記第1〜第6実施形態では、多孔質の層間絶縁膜を用いたが、本発明はこれに限らず、多孔質化されていない層間絶縁膜を用いてもよい。
【0097】
また、上記第1〜第6実施形態では、層間絶縁膜の劣化を回復させるためのガスとして、TMCTSガスを用いたが、本発明はこれに限らず、HMDS(ヘキサメチルジンラザン)ガスを用いてもよいし、分子量が100〜1000のシロキサンガスを用いてもよい。
【0098】
また、上記第1〜第6実施形態では、トランジスタを有するシリコン基板を基板として用いたが、本発明はこれに限らず、トランジスタを有するシリコン基板上に絶縁膜などが形成された多層構造体を基板として用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の第1実施形態による半導体装置の構造を示した平面図である。
【図2】図1の100−100線に沿った断面図である。
【図3】図1の200−200線に沿った断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための平面図である。
【図8】図7の300−300線に沿った断面図である。
【図9】図7の400−400線に沿った断面図である。
【図10】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態による半導体装置の構造を示した平面図である。
【図12】図11の500−500線に沿った断面図である。
【図13】図11の600−600線に沿った断面図である。
【図14】本発明の第2実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図15】本発明の第2実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図16】本発明の第2実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図17】本発明の第2実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図18】本発明の第2実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図19】本発明の第2実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための平面図である。
【図20】図19の700−700線に沿った断面図である。
【図21】図19の800−800線に沿った断面図である。
【図22】本発明の第2実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図23】本発明の第3実施形態による半導体装置の構造を示した断面図である。
【図24】本発明の第4実施形態による半導体装置の構造を示した断面図である。
【図25】本発明の第5実施形態による半導体装置の構造を示した断面図である。
【図26】本発明の第6実施形態による半導体装置の構造を示した断面図である。
【図27】本発明の実施形態の効果を確認するために行った実験で用いたサンプルの構造を示した断面図である。
【図28】本発明の実施形態の効果を確認するために行った実験で用いたサンプルの構造を示した断面図である。
【図29】めっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理の前後のFT−IR測定の結果を示した波形図である。
【図30】めっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理の前後のFT−IR測定の結果を示した波形図である。
【図31】めっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理の前後のリーク電流の測定結果を示したグラフである。
【図32】めっき液中への浸漬処理および純水による洗浄処理の前後の比誘電率の測定結果を示したグラフである。
【図33】SiOC膜(気液分離膜)の純水およびめっき液に対する接触角の測定結果を示したグラフである。
【図34】TMCTSガス雰囲気中におけるアニール処理の前後のFT−IR測定の結果を示した波形図である。
【符号の説明】
【0100】
1、21 シリコン基板(基板)
2、22、25 層間絶縁膜(絶縁膜)
3、5、23、26、28 気液分離膜
4、27 トレンチ溝(開口部)
7、30 配線層
24 ビアホール(開口部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜の表面の少なくとも一部上に形成され、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすい材料からなる気液分離膜とを備えた、半導体装置。
【請求項2】
前記絶縁膜の表面の少なくとも一部上に形成された配線層をさらに備えた、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記絶縁膜は、前記基板の表面の一部と導通させるための開口部を有し、
前記気液分離膜は、前記絶縁膜の開口部の内面および前記絶縁膜の前記基板とは反対側の上面の少なくとも一方の面上に形成されており、
前記配線層は、前記絶縁膜の開口部の内側に形成されている、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記気液分離膜は、前記絶縁膜の開口部の内面および前記絶縁膜の前記基板とは反対側の上面の両方の面上に形成されている、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記気液分離膜は、SiOCからなる気液分離膜を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記絶縁膜は、多孔質の絶縁膜を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
基板上に、絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜の表面の少なくとも一部上に、液体を透過しにくいとともに、気体を透過しやすい材料からなる気液分離膜を形成する工程と、
前記絶縁膜の表面の少なくとも一部上に、配線層をめっき処理により形成する工程と、
所定のガス雰囲気中においてアニールすることにより、前記絶縁膜の劣化を回復する工程とを備えた、半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2007−234719(P2007−234719A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−51818(P2006−51818)
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成16年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「次世代半導体材料・プロセス基盤(MIRAI)」委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受けるもの)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】