説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】放熱性が向上した半導体装置およびその製造方法の提供。
【解決手段】第1の辺を有する第1の面を有する半導体基板10と、前記半導体基板上に設けられた電極14と、前記電極の上に位置する第1の開口部24を有する第1の絶縁層16と、前記第1の絶縁層の上であって、前記電極の少なくとも一部を避けて設けられた樹脂層20と、前記樹脂層の上に設けられた第1の部分31と、前記第1の部分と前記電極とを電気的に接続する第2の部分32と、前記第1の部分または前記第2の部分と電気的に接続する第3の部分33と、を有する導電層と、前記導電層の前記第2の部分を覆うように設けられ、前記導電層の前記第1の部分の少なくとも一部の上に位置する第2の開口部41を有し、かつ、前記導電層の前記第3の部分を避けて設けられた第2の絶縁層40と、前記導電層の前記第3の部分は、前記第1の面の前記第1の辺と、前記第2の絶縁層との間に位置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体基板の上に形成された樹脂層の上に配線および外部端子を形成する、WCSP(ウェハレベルチップサイズパッケージ)と呼ばれるパッケージ技術を採用した半導体装置が知られている(特許文献1)。WCSPを採用した半導体装置は、外部端子となるハンダボールを形成するために、配線は、例えばソルダーレジストによって封止される。
【0003】
このようなパッケージは、外部端子以外に、有効な放熱経路を有していないため、その他のパッケージと比べて放熱性が低い。したがって、このようなパッケージを採用した半導体装置の放熱性の向上が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4305674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の様態の1つは、放熱性が向上した半導体装置を提供することにある。
【0006】
本発明の様態の1つは、放熱性が向上した半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の様態の1つである半導体装置は、
第1の辺を有する第1の面を有する半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1の面の上に設けられた電極と、
前記半導体基板の前記第1の面の上に設けられ、前記電極の上に位置する第1の開口部を有する第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層の上であって、前記電極の少なくとも一部を避けて設けられ、前記第1の絶縁層側の第2の面と、前記第2の面と反対側の第3の面と、を有する樹脂層と、
前記樹脂層の前記第3の面の上に設けられた第1の部分と、前記第1の部分と前記電極とを電気的に接続する第2の部分と、前記第1の部分または前記第2の部分に電気的に接続された第3の部分と、を有する導電層と、
前記樹脂層の前記第3の面の上において前記導電層の前記第2の部分を覆うように設けられ、前記導電層の前記第1の部分の少なくとも一部の上に位置する第2の開口部を有し、かつ、前記導電層の前記第3の部分を避けて設けられた第2の絶縁層と、
前記第2の絶縁層の前記第2の開口部内に設けられ、前記導電層と電気的に接続された外部端子と、
を有し、
前記導電層の前記第3の部分は、前記第1の面の前記第1の辺と、前記第2の絶縁層との間に位置する。
【0008】
なお、本発明に係る記載では、「〜の上」という文言を、例えば、「特定のもの(以下「A」という)の「上」に他の特定のもの(以下「B」という)を形成する」等と用いている。本発明に係る記載では、この例のような場合に、A上に直接Bを形成するような場合と、A上に他のものを介してBを形成するような場合とが含まれるものとして、「〜の上」という文言を用いている。同様に、「〜の下」という文言は、A下に直接Bを形成するような場合と、A下に他のものを介してBを形成するような場合とが含まれるものとする。
【0009】
また、本発明に係る記載では、「〜の外周辺」という文言を、「半導体基板の第1の面の法線方向から見た場合の平面形状の最も外側の部分(外周部分)が構成する辺」という意味で用いる。例えば、「Aの外周辺」という文言の場合、半導体基板の第1の面の法線方向から見た場合の構成Aの平面形状の外周の辺を意味する。また、例えば、構成Aの外周部分が面であって、半導体基板の第1の面の法線に対して斜めの傾斜を有した面である場合、その面と、半導体基板の第1の面との接線を「Aの外周辺」という意味で用いる。また、「〜の外周面」という文言を、「第1の面11の法線方向から見た場合の平面形状の最も外側に位置する面」という意味で用いる。例えば、「Aの外周面」という文言の場合、第1の面11の法線方向から見た場合に、構成Aが有する面の内、構成Aの中心から最も外側に位置する面を意味する。
【0010】
本発明によれば、導電層の第3の部分が、大気中に露出することができる。これによれば、第3の部分からの放熱経路を有する半導体装置を提供することができる。したがって、放熱性が向上した半導体装置を提供することができる。
【0011】
(2)本発明の様態の1つにおいて、
前記樹脂層は、前記樹脂層の前記第2の面と、前記樹脂層の前記第3の面とを接続し、前記樹脂層の外周面である第4の面を有し、
前記導電層の前記第3の部分は、前記第4の面の上に位置していてもよい。
【0012】
これによれば、放熱部分となる第3の部分の表面積をより大きくとることができるため、より放熱性を向上させることができる。
【0013】
(3)本発明の様態の1つにおいて、
前記第1の絶縁層は、前記樹脂層と、前記第1の面の前記第1の辺との間に位置する外周辺を有し、
前記導電層の前記第3の部分は、前記第1の絶縁層の前記外周辺と接しないように形成されていてもよい。
【0014】
これによれば、放熱部分となる第3の部分の表面積をより大きくとることができるため、より放熱性を向上させることができる。
【0015】
(4)本発明の様態の1つにおいて、
前記第1の絶縁層は、前記樹脂層と、前記第1の面の前記第1の辺との間に位置する外周辺を有し、
前記導電層の前記第3の部分は、前記第1の絶縁層の前記外周辺および前記半導体基板の前記第1の面に接するように形成されていてもよい。
【0016】
これによれば、放熱部分となる第3の部分の表面積をより大きくとることができるため、より放熱性を向上させることができる。
【0017】
(5)本発明の様態の1つにおいて、
前記樹脂層は、前記樹脂層の前記第2の面と、前記樹脂層の前記第3の面とを接続し、前記樹脂層の外周面である第4の面を有し、
前記電極は、前記樹脂層の前記第4の面と、前記第1の面の前記第1の辺との間に位置していてもよい。
【0018】
(6)本発明の様態の1つにおいて、
前記導電層は、第1の導電膜と、前記第1の導電膜の上に形成される第2の導電膜と、を有し、
前記第2の導電膜は、前記第1の導電膜よりも高い耐腐食性を有していてもよい。
【0019】
これによれば、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0020】
(7)本発明の様態の1つにおいて、
前記導電層は、前記樹脂層の上に形成される第1の導電膜と、前記第1の導電膜を覆うように形成された第2の導電膜と、を有し、
前記第2の導電膜は、前記第1の導電膜よりも高い耐腐食性を有していてもよい。
【0021】
これによれば、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0022】
(8)本発明の様態の1つにおいて、
前記導電層は、前記樹脂層の上に形成される第1の導電膜と、前記第1の導電膜の上に形成された第2の導電膜と、を有し、
前記第2の導電膜は、前記第1の導電膜よりも高い耐腐食性を有し、
前記第2の導電膜は、前記導電層の前記第1の部分と前記第3の部分においてのみ形成されていてもよい。
【0023】
これによれば、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0024】
(9)本発明の様態の1つである半導体装置の製造方法は、
第1の辺を有する第1の面を有する半導体基板と、前記半導体基板の前記第1の面の上に設けられた電極と、前記半導体基板の前記第1の面の上に設けられ、前記電極の上に位置する開口部を有する第1の絶縁層と、を有する構造体を準備する工程と、
前記第1の絶縁層の上であって、前記電極の少なくとも一部を避けて設けられ、前記第1の絶縁層側の第2の面と、前記第2の面と反対側の第3の面と、を有する樹脂層を形成する工程と、
前記樹脂層の前記第2の面の上に設けられた第1の部分と、前記第1の部分と前記電極とを電気的に接続する第2の部分と、前記第1の部分または前記第2の部分と電気的に接続する第3の部分と、を有する導電層を形成する工程と、
前記樹脂層の前記第3の面の上において前記導電層の前記第2の部分を覆うように設けられ、前記導電層の前記第1の部分の少なくとも一部の上に位置する開口部を有し、かつ、前記導電層の第3の部分を避けて第2の絶縁層を形成する工程と、
前記第2の絶縁層の前記開口部の内側に設けられ、前記導電層と電気的に接続された外部端子を形成する工程と、
を有し、
前記導電層の前記第3の部分は、前記第1の面の前記第1の辺と、前記第2の絶縁層との間に位置するように形成される。
【0025】
本発明によれば、放熱性が向上した半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】第1実施形態に係る半導体装置を模式的に示す平面図。
【図2】図1に示す半導体装置のII−II線断面の要部を模式的に示す断面図。
【図3(A)】第1実施形態に係る半導体装置の変形例を模式的に示す断面図。
【図3(B)】第1実施形態に係る半導体装置の変形例を模式的に示す断面図。
【図3(C)】第1実施形態に係る半導体装置の変形例を模式的に示す断面図。
【図3(D)】第1実施形態に係る半導体装置の変形例を模式的に示す断面図。
【図4】第2実施形態に係る半導体装置を模式的に示す平面図。
【図5】図4に示す半導体装置のV−V線断面の要部を模式的に示す断面図。
【図6】第1実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、本発明を適用した実施形態の一例について図面を参照して説明する。ただし、本発明は以下の実施形態のみに限定されるものではない。本発明は、以下の実施形態およびその変形例を自由に組み合わせたものを含むものとする。
【0028】
1. 半導体装置
1.1 第1実施形態
以下、図面を参照して、第1実施形態に係る半導体装置について説明する。
【0029】
図1は、本実施形態に係る半導体装置100を模式的に示す平面図である。図2は、図1に示す半導体装置100のII−II線での断面の一部を模式的に示す断面図である。
【0030】
図1に示すように、半導体装置100は、半導体基板10を有する。半導体基板10は、図1に示すように、チップ状をなしていてもよい。すなわち、半導体基板10は半導体チップであってもよい。あるいは、半導体基板10は、複数の半導体基板10からなるウエハ状をなしていてもよい(図示せず)。例えば、導体基板10は、シリコン基板であってもよい。図2に示すように、半導体基板10には、集積回路1が形成される。集積回路1は、半導体基板10の一方の面の表層に形成される。集積回路1の構成は特に限定されないが、例えば、トランジスタ等の能動素子や、抵抗、コイル、コンデンサ等の受動素子を含んでいてもよい。
【0031】
半導体基板10がチップ状をなす場合、図1および図2に示すように、半導体基板10は、第1の面11と、第1の面11と反対側の面である面12とを有する。図1および図2に示すように、第1の面11は、集積回路1が表層に形成される面であってもよい。
【0032】
第1の面11は、図1に示すように、第1の外周辺13を有する。例えば、図1に示すように、第1の外周辺13は、一方向に延びる第1の辺13aによって構成される。第1の外周辺13は、半導体基板を第1の面の法線方向から見た場合の第1の面11の外周を構成する、連続した辺である。第1の外周辺13は複数の辺(第1の辺13a)が接続されて形成されていてもよい。したがって、半導体基板10の平面形状(第1の面11の法線方向から見た平面形状)が矩形である場合、第1の外周辺13は矩形であることができる。また、図示はしないが、半導体基板10が、ウエハ状である場合、第1の外周辺13は、カッターやスクライバによって切断される切断線(スクライブライン)であってもよい。
【0033】
図1および図2に示すように、半導体装置100は、第1の面11上に電極14を有する。電極14は、半導体基板10の内部に形成された集積回路1と内部配線(図示せず)によって電気的に接続されていてもよい。電極14は、半導体基板10の内部配線の一部であってもよい。電極14が形成される領域は、第1の面11の上である限り、特に限定されない。電極14は、集積回路1が形成される領域の上方に形成されてもよい。または、電極14は、集積回路1が形成される領域以外に形成されていてもよい。電極14は、図1に示すように、複数形成されてもよい。電極14は、半導体基板10の第1の外周辺13に沿って配置されていてもよい。また、電極14は、半導体基板10の中央部に形成されていてもよい。
【0034】
電極14の材質は、導電性を有する限り、特に限定されない。例えば、電極14は、アルミニウム(Al)又は銅(Cu)等の金属で形成されていてもよい。電極14は、単層の導電層であってもよいし、アルミニウム等の金属拡散を防止するチタン(Ti)またはチタンタングステン(TiW)などの金属で形成されるバリア層を含む、複数の導電層の積層体であってもよい。
【0035】
図1および図2に示すように、半導体装置100は、第1の絶縁層16を有する。第1の絶縁層16はパッシベーション膜であってもよい。第1の絶縁層16は、第1の面11上で、電極14の少なくとも一部を露出させるように形成されていてもよい。つまりは、第1の絶縁層16は、電極14の少なくとも一部とオーバーラップする開口部16aを有していてもよい。図1および図2に示すように、第1の絶縁層16は、第1の面11の第1の外周辺13を覆わないように形成されていてもよい。図1に示すように、第1の絶縁層16は、第1の面11の法線方向から見た場合の平面視において(以下、「平面視において」とも言う)、第1の面11よりも小さい面積を有するように形成されていてもよい。図2に示すように、第1の絶縁層16は、第1の絶縁層16の外周辺である第3の外周辺16bを、第1の面11の上に有していてもよい。第3の外周辺16bは、平面視において、第1の絶縁層16の外周を構成する辺である。第3の外周辺16bは複数の辺が接続されて形成されていてもよい。第3の外周辺16bは、図1に示すように、半導体基板10の第1の外周辺13に沿って形成されていてもよい。
【0036】
第1の絶縁層16の材質は、電気的絶縁性を有する限り、特に限定されない。例えば、第1の絶縁層16は、SiOやSiN等の無機絶縁層であってもよい。あるいは、第1の絶縁層16は、ポリイミド樹脂等の有機絶縁層であってもよい。
【0037】
図2に示すように、半導体装置100は、第1の絶縁層16の上に樹脂層20を有する。図2に示すように、樹脂層20は、電極14の少なくとも一部を避けて設けられ、第1の絶縁層16側の第2の面21と、第2の面21と反対側の第3の面22と、第2の面21と第3の面22を接続する外周面である第4の面23と、を有する。第4の面23は、平面視において、樹脂層20が有する面の内、樹脂層20の中心から最も離れた連続面であってもよい。樹脂層20は、応力緩和層であってもよい。図1に示すように、樹脂層20は、平面視において、第1の絶縁層16よりも小さい面積を有する。図2に示すように、樹脂層20は、外周面である第4の面23を、第1の絶縁層16の上に有していてもよい。図1に示すように、樹脂層20の第4の面23は、平面視において、後述される第2の絶縁層40の第2の外周辺42と半導体基板10の第1の外周辺13との間に位置していてもよい。また、第4の面23は、図1に示すように、半導体基板10の第1の外周辺13に沿って形成されていてもよい。
【0038】
図2に示すように、樹脂層20は、電極14の少なくとも一部の上に位置する開口部24を有する。これによって、電極14の少なくとも一部が樹脂層20に覆われることがない。開口部24の大きさは、半導体装置の外部端子数を考慮して、電極14との導通性を確保できる限り、小さく設計してもよい。また、電極14との導通性を確実とするために、開口部24は、開口部16aよりも大きくてもよい。
【0039】
樹脂層20は、例えば、ポリイミド樹脂、シリコーン変性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン(BCB;benzocyclobutene)、ポリベンゾオキサゾール(PBO;polybenzoxazole)などの樹脂で形成されていてもよい。
【0040】
図2に示すように、開口部24内において電極14と電気的に接続する導電層30が形成される。導電層30は、図2に示すように、樹脂層20の第2の面21の上に設けられた第1の部分31(ランド部31)と、第1の部分31と電極14とを電気的に接続する第2の部分32と、第1の部分31または第2の部分32と電気的に接続する第3の部分33と、を有する。第3の部分33は、第1の部分31または第2の部分32と、直接接続していてもよいし、導電層を介して間接的に接続していてもよい。つまりは、図2に示すように、第3の部分33は、第4の部分34を介して第1の部分31または第2の部分32と電気的に接続されていてもよい。
【0041】
導電層30の第1の部分31(ランド部31)は、図2に示すように、樹脂層20の第3の面22の上に設けられる導電層30の一部であって、後述される外部端子50が上方に形成される部分である。ランド部31は、後述される第2の絶縁層40の開口部41が上方に形成される部分であってもよい。ランド部31の形状は、特に限定されず、外部端子50に対応して適宜決定される。
【0042】
導電層30の第2の部分32は、図2に示すように、電極14とランド部31を電気的に接続する導電層30の一部であって、開口部24内から樹脂層20の第3の面22の上に至るように形成されていてもよい。図1に示すように、第2の部分32の形状は、電極14とランド部31とを電気的に接続できる限り特に限定されず、直線であってもよいし、適宜、屈曲していてもよい。
【0043】
導電層30の第3の部分33は、図2に示すように、電極14から半導体基板10の第1の外周辺13に向かって延びる導電層30の一部であって、後述される第2の絶縁層40に覆われない部分である。第4の部分34は、第3の部分34と、第1の部分31または第2の部分32とを電気的に接続する部分であって、後述される第2の絶縁層40に覆われる部分である。第3の部分33は、第4の部分34を介して電極14と電気的に接続し半導体基板10の第1の外周辺13に向かって延びていてもよい。第4の部分34は、開口部24内から第3の面22の上に至るように延び、第3の部分33と接続していてもよい。また、第3の部分33は、第3の面22から、第4の面23の上を介して、第1の絶縁層16の上に至るように形成されていてもよい。
【0044】
第3の部分33は、第2の絶縁層40に覆われない、導電層30の露出部分であってもよい。第3の部分33は、図1および図2に示すように、後述される第2の絶縁層40から露出する。第3の部分33は、第2の絶縁層40の第2の外周辺42より外側であって、かつ、半導体基板10の第1の外周辺13(第1の辺13a)より内側に形成される。つまりは、第3の部分33は、半導体基板10の第1の外周辺13(第1の辺13a)と、第2の絶縁層40の第2の外周辺42との間に形成される。言い換えると、半導体基板10の中心から第1の外周辺13までの領域において、第3の部分33は第1の外周辺13を構成する第1の辺13aと第2の絶縁層40との間に位置している。図2に示すように、第3の部分33は、樹脂層20の第4の面23から第1の外周辺13に向かって延びていてもよい。また、図2に示すように、第3の部分33は、第1の絶縁層16の第3の外周辺16bまでは至らないように形成されていてもよい。言い換えると、第3の部分33は、外周辺16bとは接しないように形成されていてもよい。
【0045】
図1に示すように、第3の部分33の平面視における形状は、隣接する複数の第3の部分33同士が、互いに絶縁性を保てる程度に離れて配置されている限り、特に限定されない。例えば、第3の部分33は、第1の外周辺13に沿って延びていてもよい。また、例えば、第3の部分33は、半導体基板10の角部に沿って形成されていてもよい。
【0046】
ここで、図2に示すように、導電層30は、第1の導電層30aと第2の導電層30bとを有していてもよい。第1の導電層30aは、樹脂層20の上に形成される層であって、導電層30の下層であってもよい。また、第2の導電層30bは、第1の導電層30aの上に形成される層であって、導電層30の上層であってもよい。導電層30の材料は、導電性を有する限り特に限定されない。
【0047】
例えば、第1の導電層30aは、銅(Cu)、チタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)およびクロム(Cr)のいずれか1つを含む単層体であってもよい。または、第1の導電層30aは、銅(Cu)、チタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)およびクロム(Cr)の少なくとも1つを含む積層体であってもよい。
【0048】
第2の導電層30bの材料は、第1の導電層30aの導電材料よりも高い耐腐食性を有する限り特に限定されない。例えば、第2の導電層30bは、金(Au)、ニッケル(Ni)のいずれか1つを含む単層体であってもよい。また、例えば、第2の導電層30bは、金(Au)およびニッケル(Ni)を含む積層体であってもよい。
【0049】
図2に示すように、導電層30の上に、第2の絶縁層40が形成される。第2の絶縁層40は、図2に示すように、樹脂層20の第3の面22の上において導電層30の第2の部分32を覆うように設けられる。また、第2の絶縁層40は、図2に示すように、導電層30の第1の部分31(ランド部31)の少なくとも一部の上に位置する開口部41を有していてもよい。また、第2の絶縁層40は、図2に示すように、導電層30の第3の部分33が露出するように位置する第2の外周辺42を有していてもよい。つまりは、第2の絶縁層40の第2の外周辺42は、導電層30の第3の部分33を形成するように、樹脂層20の第3の面22の上に位置していてもよい。言い換えると、第2の絶縁層40は第3の部分33を避けるように形成されていてもよい。
【0050】
第2の絶縁層40の材質は、絶縁性を有し、導電層30の一部を封止できる限り、特に限定されない。例えば、第2の絶縁層40は、公知の樹脂であってもよい。また、例えば、第2の絶縁層40は、公知のソルダーレジストであってもよい。具体的には、第2の絶縁層40は、ポリイミド樹脂、シリコーン変性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン(BCB;benzocyclobutene)、ポリベンゾオキサゾール(PBO;polybenzoxazole)、フェノール樹脂等の樹脂で形成されていてもよい。
【0051】
図2に示すように、第2の絶縁層40の開口部41内に外部端子50が設けられる。外部端子50は、導電層30のランド部31と電気的に接続されている。これによって、外部端子50は、導電層30を介して電極14と電気的に接続されることができる。外部端子50は、導電性を有する材料であれば特に限定されるものではなく、例えば半田ペーストから形成された半田バンプ(ソルダーボール)であってもよい。
【0052】
以上のいずれかの構成によって、本実施形態に係る半導体装置100を構成することができる。
【0053】
本実施形態に係る半導体装置100は、例えば、以下の特徴を有する。
【0054】
本発明によれば、導電層30の一部の第3の部分33が、第2の絶縁層40の第2の外周辺42と、半導体基板10の第1の外周辺13との間に形成された半導体装置100を提供することができる。これによれば、外部端子50とは別に、導電層30の第3の部分33から、半導体装置100の熱を大気中に放熱することができる。したがって、放熱性が向上した半導体装置を提供することができる。なお、この特徴は、以下に説明する変形例でも同様である。
【0055】
図3(A)〜図3(D)を用いて、本実施形態に係る半導体装置100の変形例を示す。
【0056】
(第1変形例)
図3(A)に示すように、本変形例に係る半導体装置100の一例においては、導電層30は、樹脂層20の上に形成される第1の導電層30aと、第1の導電層30aを覆うように形成された第2の導電層30bと、を有する。本変形例に係る半導体装置100の導電層30においては、導電層30aの第1の絶縁層16と向かい合う面以外の面を、第2の導電層30bが覆っていてもよい。
【0057】
本変形例によれば、第1の導電層30aが、第3の部分33において大気中に露出せず、安定的な金属材料からなる第2の導電層30bによって覆われる。したがって、導電層30の信頼性を向上させることができる。
【0058】
(第2変形例)
図3(B)に示すように、本変形例に係る半導体装置100の一例においては、第2の導電層30bは、第1の導電層30aのランド部31と第3の部分33においてのみ形成されていてもよい。
【0059】
本変形例によれば、第2の導電層30bを形成することによって、導電層30と外部端子50との接合強度を高めることができ、半導体装置100の機械的強度を向上させることができる。
【0060】
また、本変形例によれば、第2の導電層30bの使用量を低減することができ、生産性を向上させることができる。
【0061】
(第3変形例)
図3(C)に示すように、本変形例に係る半導体装置100の一例においては、導電層30の第3の部分33は、樹脂層20の第4の面23から第1の外周辺13に向かって延び、第1の絶縁層16の第3の外周辺16bまで覆い、半導体基板10の第1の面11に接するように形成される。図3(C)に示すように、第1の導電層30aのみが第1の面11と接するように形成されていてもよい。
【0062】
本変形例によれば、放熱部分となる導電層30の第3の部分33を最大限の大きさで形成することができるため、半導体装置100の放熱性をより向上させることができる。
【0063】
また、図3(D)に示すように、第1の導電層30aおよび第2の導電層30bが、第1の面11に接するように形成されていてもよい。
【0064】
本変形例によれば、放熱部分となる導電層30の第3の部分33を最大限の大きさで形成することができ、かつ、確実に第1の導電層30aを第2の導電層30bによって保護することができる半導体装置100を提供することができる。
【0065】
(第4変形例)
図示はされないが、第3変形例に、第2変形例を適用してもよい。つまりは、第3変形例に係る第2の導電層30bを、第1の導電層30aのランド部31と第3の部分33においてのみ形成してもよい。
【0066】
1.2 第2実施形態
以下、図面を参照して、第2実施形態に係る半導体装置200について説明する。第2実施形態に係る半導体装置200は、樹脂層20、導電層30および第2の絶縁層40の構造において、第1実施形態に係る半導体装置100と異なる。したがって、第1実施形態と同様の構成に関しては、同様の符号を付して、その説明を省略する。
【0067】
図4は、本実施形態に係る半導体装置200を模式的に示す平面図である。図5は、図4に示す半導体装置200のV−V線の要部を模式的に示す断面図である。
【0068】
図4および図5に示すように、樹脂層120は、電極14を避けて設けられる。樹脂層120は、第1実施形態と同様に、第1の絶縁層16側の第2の面121と、第2の面121の反対側の第3の面122と、第2の面121と第3の面122とを接続する第4の面123と、を有する。しかしながら、本実施形態に係る樹脂層120は、電極14の上に位置する開口部を有さない。したがって、本実施形態に係る樹脂層120は、図5に示すように、電極14が、樹脂層120の外周面である第4の面123と、半導体基板10の第1の外周辺13との間に位置するように、形成される。つまりは、電極14よりも半導体基板10の中心側にのみ、樹脂層120が形成されていればよい。
【0069】
次に、導電層130は、第1の絶縁層16の開口部16a内において、電極14と電気的に接続する。導電層130は、電極14の上から樹脂層120の第2の面120の上に至るように延び、第3の面122の上のランド部131(第1の部分)と電気的に接続される第2の部分132と、第1の部分131または第2の部分132と、第4の部分134を介して電気的に接続し、半導体基板10の第1の外周辺13へ向かって延びる第3の部分133と、を有していてもよい。ここで、第3の部分133は、第1の絶縁層16の上に設けられていてもよい。
【0070】
次に、第2の絶縁層140は、第1実施形態と同様に、導電層130の第3の部分133が露出するように位置する第2の外周辺142を有する。つまりは、第2の外周辺142は、第3の部分133を避けて設けられる。これによって、図5に示すように、導電層130が、露出部分である第3の部分133を有することができる。
【0071】
以上のいずれかの構成によって、本実施形態に係る半導体装置200を構成することができる。
【0072】
本実施形態に係る半導体装置200は、第1実施形態と同様の特徴を有することができる。また、図示はしないが、本実施形態に係る半導体装置200においても、第1実施形態に係る第1〜第4変形例に係る変形を適用することができる。
【0073】
2. 半導体装置の製造方法
以下、図面を参照して、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例について説明する。したがって、本実施形態に係る半導体装置の製造方法は以下に限定されるものではない。
【0074】
図6(A)〜図6(D)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を模式的に説明する要部の断面図である。
【0075】
まず、図6(A)に示すように、第1の外周辺13を有する第1の面11と、第1の面11の反対側の第2の面12と、を有する半導体基板10と、半導体基板10の第1の面11の上に設けられた電極14と、半導体基板10の第1の面11の上に設けられ、電極14の上に位置する開口部16aを有する第1の絶縁層16と、を有する構造体を準備する。なお、半導体基板10、電極14および第1の絶縁層16に係る説明は、上述されている説明を適用し、省略する。
【0076】
次に、図6(B)に示すように、半導体基板10の第1の絶縁層16の所望の領域に樹脂層20を形成する。ここで、図6(B)に示すように、第1の絶縁層16の上であって、電極14の少なくとも一部を避けて設けられ、第1の絶縁層16側の第2の面21と、第2の面21と反対側の第3の面22と、第2の面21と第3の面22を接続する第4の面23と、を有する樹脂層20を形成することができる。なお、樹脂層20に係る説明は、上述されている説明を適用し、省略する。樹脂層20は、公知のいずれかの方法によって形成されてもよい。ここで、樹脂層20を形成する工程は、電極14の少なくとも一部の上に位置する開口部24を形成する工程を有していてもよい。樹脂層20は、例えば、感光性の樹脂層を半導体基板10の第1の絶縁層16上に形成した後、公知のフォトリソグラフィー技術によって露光処理し、第4の面23や、開口部24をパターニングしてもよい(図示せず)。
【0077】
次に、図6(C)に示すように、導電層30を形成する。ここで、図6(C)に示すように、樹脂層20の第3の面22の上に設けられたランド部31(第1の部分)と、ランド部31と電極14とを電気的に接続する第2の部分32と、第1の部分31または第2の部分32と、第4の部分34を介して電気的に接続し、半導体基板10の第1の外周部13へ向かって延びる第3の部分33と、を有する導電層30を形成することができる。なお、導電層30に係る説明は、上述された説明を適用し、省略する。
【0078】
導電層30の製造方法は特に限定されず、公知の成膜技術を用いて形成されていてもよい。例えば、図示はしないが、スパッタ法によって、銅(Cu)からなる導電膜を形成した後、導電層30が所望の配線パターンとなるようにレジストを形成し、電界メッキ法によりメッキ成長させて、第1の導電層30aとなる導電層を形成する。次に、第1の導電層30aの上に、第1の導電層30aよりも耐腐食性の高い第2の導電層30bを、例えば電界メッキ法により形成する。次に、レジストを除去し、第2の導電層30bをマスクとしてエッチングを行い、第1の導電層30aをパターニングする。以上によって、第1の導電層30aと第2の導電層30bとからなる導電層30を所望の形状にパターニングすることができる。ここで、導電層30を形成する工程は、図6(C)に示すように、第3の部分33を、樹脂層20の第4の面23の上に形成する工程を有する。
【0079】
ここで、図示はしないが、第1の導電層30aを形成した後、レジストを除去し、例えば、スパッタ法などによって、第2の導電層30bが第1の導電層30aを覆うように形成してもよい(図3(A)参照)。
【0080】
また、図示はしないが、第2の導電層30bを後述される第2の絶縁膜40を形成した後、第2の絶縁膜40から露出する第1の導電層30aに、例えば無電解メッキを行うことによって、導電層30のランド部31と第3の部分33のみに第2の導電層30bを形成してもよい(図3(B)参照)。
【0081】
次に、図6(D)に示すように、第2の絶縁層40を形成する。ここで、図6(D)に示すように、樹脂層20の第3の面22の上において導電層30の第2の部分32を覆うように設けられ、導電層30のランド部31の少なくとも一部の上に位置する開口部41を有し、かつ、導電層30の第3の部分33の少なくとも一部が露出するように位置する第2の外周辺42を有する第2の絶縁層40を形成することができる。なお、第2の絶縁層40の説明は、上述された説明を適用し、省略する。第2の絶縁層40は、公知のいずれかの方法によって形成されてもよい。第2の絶縁層40は、例えば、感光性の樹脂層を樹脂層20および導電層30の上に形成した後、公知のフォトリソグラフィー技術によって露光処理し、第2の外周辺42や、開口部41をパターニングしてもよい(図示せず)。
【0082】
次に、第2の絶縁層40の開口部41内のランド部31の上に外部端子50が形成されてもよい(図2参照)。外部端子50は、導電性を有する材料であれば特に限定されるものではなく、例えば半田ペーストから形成された半田バンプ(ソルダーボール)であってもよい。
【0083】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は以上のいずれかの構成をとることができる。
【0084】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、放熱性が向上した半導体装置の製造方法を提供することができる。
【0085】
上記のように、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には容易に理解できよう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0086】
1 集積回路、10 半導体基板、11 第1の面、12 面、
13 第1の外周辺、13a 第1の辺、14 電極、16 第1の絶縁層、
16a 開口部、16b 第3の外周辺、20 樹脂層、21 第2の面、
22 第3の面、23 第4の面、24 開口部、30 導電層、
30a 第1の導電層、30b 第2の導電層、31 第1の部分、32 第2の部分、
33 第3の部分、34 第4の部分、40 第2の絶縁層、41 開口部、
42 第2の外周辺、50 外部端子、100 半導体装置、120 樹脂層、
121 第2の面、122 第3の面、123 第4の面、130 導電層、
130a 導電層、130b 第2の導電層、131 第1の部分、
132 第2の部分、133 第3の部分、134 第4の部分、
140 第2の絶縁層、141 開口部、142 第2の外周辺、
200 半導体装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の辺を有する第1の面を有する半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1の面の上に設けられた電極と、
前記半導体基板の前記第1の面の上に設けられ、前記電極の上に位置する第1の開口部を有する第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層の上であって、前記電極の少なくとも一部を避けて設けられ、前記第1の絶縁層側の第2の面と、前記第2の面と反対側の第3の面と、を有する樹脂層と、
前記樹脂層の前記第3の面の上に設けられた第1の部分と、前記第1の部分と前記電極とを電気的に接続する第2の部分と、前記第1の部分または前記第2の部分に電気的に接続された第3の部分と、を有する導電層と、
前記樹脂層の前記第3の面の上において前記導電層の前記第2の部分を覆うように設けられ、前記導電層の前記第1の部分の少なくとも一部の上に位置する第2の開口部を有し、かつ、前記導電層の前記第3の部分を避けて設けられた第2の絶縁層と、
前記第2の絶縁層の前記第2の開口部内に設けられ、前記導電層と電気的に接続された外部端子と、
を有し、
前記導電層の前記第3の部分は、前記第1の面の前記第1の辺と、前記第2の絶縁層との間に位置する半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記樹脂層は、前記樹脂層の前記第2の面と、前記樹脂層の前記第3の面とを接続し、前記樹脂層の外周面である第4の面を有し、
前記導電層の前記第3の部分は、前記第4の面の上に位置する半導体装置。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体装置において、
前記第1の絶縁層は、前記樹脂層と、前記第1の面の前記第1の辺との間に位置する外周辺を有し、
前記導電層の前記第3の部分は、前記第1の絶縁層の前記外周辺と接しないように形成される、半導体装置。
【請求項4】
請求項2に記載の半導体装置において、
前記第1の絶縁層は、前記樹脂層と、前記第1の面の前記第1の辺との間に位置する外周辺を有し、
前記導電層の前記第3の部分は、前記第1の絶縁層の前記外周辺および前記半導体基板の前記第1の面に接するように形成される、半導体装置。
【請求項5】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記樹脂層は、前記樹脂層の前記第2の面と、前記樹脂層の前記第3の面とを接続し、前記樹脂層の外周面である第4の面を有し、
前記電極は、前記樹脂層の前記第4の面と、前記第1の面の前記第1の辺との間に位置する、半導体装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記導電層は、第1の導電層と、前記第1の導電層の上に形成される第2の導電層と、を有し、
前記第2の導電層は、前記第1の導電層よりも高い耐腐食性を有する、半導体装置。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか1項において、
前記導電層は、前記樹脂層の上に形成される第1の導電層と、前記第1の導電層を覆うように形成された第2の導電層と、を有し、
前記第2の導電層は、前記第1の導電層よりも高い耐腐食性を有する、半導体装置。
【請求項8】
請求項1から5のいずれか1項において、
前記導電層は、前記樹脂層の上に形成される第1の導電層と、前記第1の導電層の上に形成された第2の導電層と、を有し、
前記第2の導電層は、前記第1の導電層よりも高い耐腐食性を有し、
前記第2の導電層は、前記導電層の前記第1の部分と前記第3の部分においてのみ形成される、半導体装置。
【請求項9】
第1の辺を有する第1の面を有する半導体基板と、前記半導体基板の前記第1の面の上に設けられた電極と、前記半導体基板の前記第1の面の上に設けられ、前記電極の上に位置する開口部を有する第1の絶縁層と、を有する構造体を準備する工程と、
前記第1の絶縁層の上であって、前記電極の少なくとも一部を避けて設けられ、前記第1の絶縁層側の第2の面と、前記第2の面と反対側の第3の面と、を有する樹脂層を形成する工程と、
前記樹脂層の前記第2の面の上に設けられた第1の部分と、前記第1の部分と前記電極とを電気的に接続する第2の部分と、前記第1の部分または前記第2の部分に電気的に接続された第3の部分と、を有する導電層を形成する工程と、
前記樹脂層の前記第3の面の上において前記導電層の前記第2の部分を覆うように設けられ、前記導電層の前記第1の部分の少なくとも一部の上に位置する開口部を有し、かつ、前記導電層の第3の部分を避けて第2の絶縁層を形成する工程と、
前記第2の絶縁層の前記開口部の内側に設けられ、前記導電層と電気的に接続された外部端子を形成する工程と、
を有し、
前記導電層の前記第3の部分は、前記第1の面の前記第1の辺と、前記第2の絶縁層との間に位置するように形成される、半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3(A)】
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【図3(B)】
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【図3(C)】
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【図3(D)】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−119460(P2011−119460A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−275556(P2009−275556)
【出願日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】