説明

半導体装置の製造方法

【課題】特性のばらつきを抑制することができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】基板1の上方に絶縁膜4を形成し、絶縁膜4に、絶縁膜4下に位置する導電領域3dを露出する開口部6を形成し、導電領域3d上及び開口部6の側面上に、Tiを含有するグルー膜17を形成する。また、グルー膜17の表面に存在する自然酸化膜を除去して、グルー膜17の表面を露出し、グルー膜17の表面を一定の条件下で酸化し、酸化が行われたグルー膜17上に、Wを含有する導電膜を形成する。なお、酸化を、グルー膜17の表面が露出した状態で開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンタクトプラグの形成に当たっては、コンタクトホール内にグルー膜としてTi膜及びTiN膜を形成した後に、W膜を形成している。また、W膜の形成前に、還元ガス雰囲気中でアニールを行うこともある。これは、TiN膜の表面に存在する自然酸化膜を除去するためである。
【0003】
しかしながら、従来の方法では、複数の基板に対して同一の条件で半導体装置を製造しても、その特性にばらつきが生じやすいという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3240678号公報
【特許文献2】特開平10−70091号公報
【特許文献3】特開2008−103370号公報
【特許文献4】特許第2820915号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】S. L. Lantz et al, J. Vac. Sci. Technol. A 12, (1994), 1032
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、特性のばらつきを抑制することができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
半導体装置の製造方法の一態様では、基板の上方に絶縁膜を形成し、前記絶縁膜に、前記絶縁膜下に位置する導電領域を露出する開口部を形成し、前記導電領域上及び前記開口部の側面上に、Tiを含有するグルー膜を形成する。また、前記グルー膜の表面に存在する自然酸化膜を除去して、前記グルー膜の表面を露出し、前記グルー膜の表面を一定の条件下で酸化し、前記酸化が行われたグルー膜上に、Wを含有する導電膜を形成する。なお、前記酸化を、前記グルー膜の表面が露出した状態で開始する。
【発明の効果】
【0008】
上記の半導体装置の製造方法等によれば、グルー膜の表面に存在する自然酸化膜を除去した後で、一定の条件下で酸化を行い、この酸化をグルー膜の表面が露出した状態で開始することとしているため、グルー膜の表面に存在する酸素の量を適切に調整することができる。このため、Wを含有する導電膜の比抵抗のばらつきを抑えて、半導体装置の特性のばらつきを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実験の内容を示す図である。
【図2】W膜のSEM写真を示す図である。
【図3A】実施形態に係る半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【図3B】図3Aに引き続き、半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【図3C】図3Bに引き続き、半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【図3D】図3Cに引き続き、半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【図4】処理装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本願発明者らは、半導体装置の特性のばらつきの原因について鋭意検討を行った結果、複数の基板に対して同一の条件でコンタクトプラグのW膜を形成したとしても、その比抵抗にばらつきが生じやすく、このばらつきが半導体装置の特性に影響を及ぼしていることを見出した。
【0011】
また、本願発明者らは、W膜の比抵抗のばらつきの原因についても鋭意検討を行った。この結果、従来の方法では、還元ガス雰囲気中でアニールを行ってはいるものの、自然酸化膜が厚く形成されている場合には、アニール後にも自然酸化膜が残存し、比抵抗にばらつきが生じていることが判明した。更に、TiN膜の表面に酸化膜が全く存在しない状態でW膜を形成すると、比抵抗が高くなってしまうことも判明した。
【0012】
ここで、本願発明者らが行った実験等について説明する。本願発明者らは、図1(a)に示すように、基板101上にTi膜102を形成し、その上にTiN膜103を形成し、その上に厚さが100nmのW膜104を形成した。なお、Ti膜102の形成時の基板温度(基板101の温度)、及びTiN膜103の形成時の基板温度の組み合わせとして2種類のものを用いた。一方では、Ti膜102の形成時の基板温度を450℃とし、TiN膜103の形成時の基板温度を480℃とした。他方では、Ti膜102の形成時の基板温度を640℃とし、TiN膜103の形成時の基板温度を650℃とした。以下、前者を低温成膜とよび、後者を高温成膜とよぶことがある。また、Ti膜102の厚さ及びTiN膜103の厚さの組み合わせとして種々のものを用いた。これらの条件を下記表1に示す。
【0013】
【表1】

【0014】
そして、各試料におけるW膜104の比抵抗を測定した。また、Ti膜102及びTiN膜103に含まれるTi及びOの割合も測定した。Ti及びOの割合の測定では、X線光電子分光分析(XPS)により、Ti原子の割合(Ti2p)及びO原子の割合(O1s)を求めた。更に、Ti2p及びO1sの値から、Ti原子及びO原子の総量に対するO原子の割合を「O/Ti比」として求めた。つまり、O/Ti比は「O1s/(Ti2p+O1s)」で表わされる。これらの結果を下記表2に示す。また、O/Ti比と比抵抗との関係を図1(b)に示す。
【0015】
【表2】

【0016】
表2及び図1(b)に示すように、O/Ti比が高いほど、W膜104の比抵抗が低いという結果が得られた。このことから、O/Ti比と比抵抗との間に相関関係があるといえる。
【0017】
本願発明者らは、更に、各試料について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて斜め俯瞰によりW膜104の撮影を行った。この結果を図2に示す。図2(a)〜(f)は、夫々、試料No.1〜No.6のW膜104のSEM写真を示す図である。
【0018】
図2に示すように、低温成膜が行われた試料No.1〜No.3の間では、高温成膜が行われた試料No.4〜No.6の間と比較して、結晶粒の大きさが大きく変化していた。また、表2に示すように、試料No.1〜No.3の間では、試料No.4〜No.6の間と比較して、比抵抗の大きさも大きく変化していた。このことから、結晶粒の大きさと比抵抗の大きさとの間に相関関係があるといえる。
【0019】
これらのことから、O/Ti比、結晶粒の大きさ、及び比抵抗の間には相関関係があるといえる。即ち、O/Ti比が高いほど、結晶粒が大きくなり、比抵抗が低くなるといえる。従って、Ti膜102及びTiN膜103のO/Ti比を安定させることができれば、W膜104の比抵抗も安定する。また、図1(b)に示すように、O/Ti比が低くなるほど、W膜104の比抵抗が高くなるため、Ti膜102及びTiN膜103にはOが含まれていることが好ましい。
【0020】
このような実験等に基づき、本願発明者らは、下記の実施形態に想到した。
【0021】
図3A乃至図3Dは、実施形態に係る半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【0022】
本実施形態においては、先ず、図3A(a)に示すように、シリコン基板等の基板1の表面に、素子領域を画定する素子分離絶縁膜2を形成する。次いで、素子領域内にトランジスタ3を形成する。トランジスタ3としては、例えば、ゲート絶縁膜3a、ゲート電極3b、サイドウォール3c、ソース拡散層3s、及びドレイン拡散層3dを備えた電界効果トランジスタを形成する。なお、ソース拡散層3s及びドレイン拡散層3dの表面に、Niシリサイド層又はCoシリサイド層等のシリサイド層を形成してもよい。
【0023】
その後、図3A(b)に示すように、トランジスタ3を覆う層間絶縁膜4を形成する。層間絶縁膜4としては、例えばシリコン酸化膜を形成する。続いて、層間絶縁膜4にドレイン拡散層3dまで達するコンタクトホール6を形成する。このとき、ソース拡散層3sまで達するコンタクトホール及び/又はゲート電極3bまで達するコンタクトホールを並行して形成してもよい。
【0024】
次いで、図3A(c)に示すように、コンタクトホール6内及び層間絶縁膜4上にTi膜11を、例えば化学気相成長(CVD)法により形成する。Ti膜11の形成時には、例えば、基板1の温度を640℃とし、チャンバ内の圧力を666.6Paとし、RFパワーを800Wとする。また、例えば、チャンバ内にTiCl4ガスを12sccmの流量で供給し、Ti膜11の厚さを10nmとする。Ti膜11の形成後には、例えば、基板1の温度、チャンバ内の圧力、及びRFパワーを維持したまま、TiCl4ガスの供給を停止し、チャンバ内にNH3ガスを196sccmの流量で供給する。この結果、Ti膜11の表面が若干窒化される。
【0025】
その後、Ti膜11の形成時と同一のチャンバ内で、図3B(d)に示すように、Ti膜11上にTiN膜12を、例えばCVD法により形成する。TiN膜12の形成時には、例えば、基板1の温度を650℃とし、チャンバ内の圧力を666.6Paとする。また、例えば、チャンバ内にTiCl4ガスを60sccmの流量で供給し、更に、NH3ガスを60sccmの流量で供給し、TiN膜12の厚さを10nmとする。TiN膜12の形成後には、例えば、チャンバ内の圧力を維持しつつ、基板1の温度を640℃に下げ、TiCl4ガスの供給を停止し、チャンバ内にNH3ガスを2000sccmの流量で供給する。この結果、TiN膜12の表面がより窒化される。このようにして、Ti膜11、及びTiN膜12を含むグルー膜17が形成される。
【0026】
続いて、図3B(e)に示すように、還元雰囲気中でのアニールにより、グルー膜17の表面に存在する自然酸化膜を除去する。この還元アニールは、例えば図4に示す処理装置を用いて行う。この処理装置には、基板1の搬送及び搬出が行われるロードロックチャンバ51、還元チャンバ52、酸化チャンバ53、及び成膜チャンバ54が設けられている。また、ロードロックチャンバ51、還元チャンバ52、酸化チャンバ53、及び成膜チャンバ54は、搬送室55を介して互いに連結されている。
【0027】
この還元アニールに当たっては、グルー膜17等が形成された基板1をロードロックチャンバ51に搬入し、搬送室55を介して還元チャンバ52に搬送する。そして、還元チャンバ52内でアニールによりグルー膜17の表面を過剰気味に還元し、グルー膜17の表面に存在する自然酸化膜を除去し、グルー膜17の表面全体を露出させる。このとき、例えば、基板1の温度(アニール温度)は350℃とし、アニール時間は30秒間とし、還元チャンバ52内の圧力は10666Paとする。還元ガスとしては、例えばH2ガス又はSiH4ガス等を用いる。
【0028】
なお、ソース拡散層3s及びドレイン拡散層3dの表面にNiシリサイド層を形成している場合には、アニール温度を200℃〜450℃とすることが好ましく、Coシリサイド層を形成している場合には、アニール温度を200℃〜640℃とすることが好ましい。これは、アニール温度が200℃未満であると、十分に還元を行うことが困難になることがあり、アニール温度が上記の450℃又は640℃を超えていると、シリサイド層に変質が生じることがあるからである。また、アニール時間は15秒間〜120秒間とすることが好ましい。これは、アニール時間が15秒間未満であると、十分に還元を行うことが困難になることがあり、120秒間を超えていると、スループットが低下するからである。また、還元チャンバ52内の圧力は、10Pa〜15000Paとすることが好ましい。これは、圧力が10Pa未満であると、十分に還元を行うことが困難になることがあり、15000Paを超えていると、還元チャンバ52に高圧用の特殊な構造を採用する必要が生じることがあるからである。
【0029】
グルー膜17の表面に存在する自然酸化膜の除去後には、搬送室55を介して基板1を酸化チャンバ53に搬送する。このとき、還元チャンバ52、搬送室55、及び酸化チャンバ53内は、非酸化雰囲気としておく。そして、図3B(f)に示すように、酸化雰囲気中での一定の条件下でのアニールにより、グルー膜17の表面に酸化膜15を形成する。酸化膜15の形成時には、例えば、基板1の温度(アニール温度)は300℃とし、アニール時間は15秒間とし、酸化チャンバ53内の圧力は5Paとする。また、酸化チャンバ53内には、例えば、O2ガスを10sccmの流量で供給し、N2ガスを400sccmの流量で供給する。
【0030】
なお、ソース拡散層3s及びドレイン拡散層3dの表面にNiシリサイド層を形成している場合には、アニール温度を100℃〜450℃とすることが好ましく、Coシリサイド層を形成している場合には、アニール温度を100℃〜640℃とすることが好ましい。これは、アニール温度が100℃未満であると、十分に酸化を行うことが困難になることがあり、アニール温度が上記の450℃又は640℃を超えていると、シリサイド層に変質が生じることがあるからである。また、アニール時間は、後に形成するW膜に要求される比抵抗に応じて決定すればよい。アニール時間が長くなるほど、O/Ti比が高くなり、W膜の比抵抗が低くなる。なお、酸化膜15の厚さは、5nm以下とすることが好ましい。これは、酸化膜15の厚さが5nmを超えると、W膜の比抵抗を下げることができても、W膜とグルー膜17との間の抵抗が高くなり過ぎることがあるからである。
【0031】
酸化膜15の形成後には、搬送室55を介して基板1を成膜チャンバ54に搬送する。このとき、搬送室55及び成膜チャンバ54内は、非酸化雰囲気としておく。そして、図3C(g)に示すように、酸化膜15上にW膜13を、例えばSFD(sequential flow deposition)法により形成する。W膜13の形成時には、例えば、基板1の温度は350℃とし、成膜チャンバ54内の圧力は1000Paとする。また、例えば、順に、成膜チャンバ54内にWF6ガスを160sccmの流量で供給し、パージし、成膜チャンバ54内にSiH4ガスを400sccmの流量で供給し、パージする。W膜13の厚さは、例えば0.1nm〜5nmとする。
【0032】
次いで、成膜チャンバ54内において、図3C(h)に示すように、W膜13上にW膜14を、例えばCVD法により形成する。W膜14の形成時には、例えば、基板1の温度を400℃とし、チャンバ内の圧力を10666Paとする。また、例えば、チャンバ内にWF6ガスを200sccmの流量で供給し、H2ガスを2200sccmの流量で供給する。W膜14の厚さは、例えば100nm〜500nmとする。
【0033】
その後、図3C(i)に示すように、化学機械的研磨(CMP)により、層間絶縁膜4が露出するまで、W膜14、W膜13、酸化膜15、TiN膜12、及びTi膜11を加工する。この結果、コンタクトホール6内にコンタクトプラグ16が形成される。
【0034】
続いて、図3D(j)に示すように、層間絶縁膜4上に、コンタクトプラグ16を覆う層間絶縁膜21を形成し、層間絶縁膜21上にキャップ膜22を形成する。層間絶縁膜21としては、例えば低誘電率膜を形成し、キャップ膜22としては、例えばSiC膜を形成する。
【0035】
次いで、図3D(k)に示すように、層間絶縁膜21及びキャップ膜22内に、例えばダマシン法により、バリアメタル膜23及びCu膜24を含み、コンタクトプラグ16に接続される配線25を形成する。
【0036】
その後、上層の配線、パッシベーション膜、及びパッド等を形成して半導体装置を完成させる。
【0037】
このような実施形態によれば、グルー膜17の表面に存在する自然酸化膜を除去した後に、グルー膜17の表面を一定の条件下で酸化しているため、グルー膜17の表面におけるO/Ti比を厳密に調整することができる。従って、W膜14の結晶粒の大きさを制御して、W膜14の比抵抗のばらつきを大幅に低減することができる。
【0038】
なお、グルー膜17の表面の酸化の方法は特に限定されず、例えばH2Oガスを用いた熱酸化を行ってもよい。また、絶縁膜下に位置する導電領域は半導体基板の表面に形成された拡散層である必要はなく、配線等であってもよい。
【0039】
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0040】
(付記1)
基板の上方に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記絶縁膜下に位置する導電領域を露出する開口部を形成する工程と、
前記導電領域上及び前記開口部の側面上に、Tiを含有するグルー膜を形成する工程と、
前記グルー膜の表面に存在する自然酸化膜を除去して、前記グルー膜の表面を露出する工程と、
前記グルー膜の表面を一定の条件下で酸化する工程と、
前記酸化が行われたグルー膜上に、Wを含有する導電膜を形成する工程と、
を有し、
前記酸化を、前記グルー膜の表面が露出した状態で開始することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0041】
(付記2)
前記酸化を、少なくとも酸素又は水を含有する雰囲気下での熱処理により行うことを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
【0042】
(付記3)
前記熱処理の温度を100℃以上とすることを特徴とする付記2に記載の半導体装置の製造方法。
【0043】
(付記4)
前記導電領域の表面にNiシリサイド膜を形成しておき、
前記熱処理の温度を450℃以下とすることを特徴とする付記2又は3に記載の半導体装置の製造方法。
【0044】
(付記5)
前記導電領域の表面にCoシリサイド膜を形成しておき、
前記熱処理の温度を640℃以下とすることを特徴とする付記2又は3に記載の半導体装置の製造方法。
【0045】
(付記6)
前記グルー膜を形成する工程は、
前記導電領域上及び前記開口部の側面上に、Ti膜を形成する工程と、
前記Ti膜上にTiN膜を形成する工程と、
を有することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0046】
(付記7)
前記導電膜として、W膜を形成することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0047】
(付記8)
前記自然酸化膜を除去する際に、圧力が10Pa以上のチャンバ内で15秒間以上の還元アニールを行うことを特徴とする付記1乃至7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0048】
1:基板
3:トランジスタ
3s:ソース拡散層
3d:ドレイン拡散層
4:層間絶縁膜
6:コンタクトホール
11:Ti膜
12:TiN膜
13:W膜
14:W膜
15:酸化膜
16:コンタクトプラグ
17:グルー膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の上方に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記絶縁膜下に位置する導電領域を露出する開口部を形成する工程と、
前記導電領域上及び前記開口部の側面上に、Tiを含有するグルー膜を形成する工程と、
前記グルー膜の表面に存在する自然酸化膜を除去して、前記グルー膜の表面を露出する工程と、
前記グルー膜の表面を一定の条件下で酸化する工程と、
前記酸化が行われたグルー膜上に、Wを含有する導電膜を形成する工程と、
を有し、
前記酸化を、前記グルー膜の表面が露出した状態で開始することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記酸化を、少なくとも酸素又は水を含有する雰囲気下での熱処理により行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記熱処理の温度を100℃以上とすることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記導電領域の表面にNiシリサイド膜を形成しておき、
前記熱処理の温度を450℃以下とすることを特徴とする請求項2又は3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記導電領域の表面にCoシリサイド膜を形成しておき、
前記熱処理の温度を640℃以下とすることを特徴とする請求項2又は3に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−238694(P2011−238694A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107492(P2010−107492)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】