説明

半導体集積回路、プローブカードおよび半導体集積回路の試験方法

【課題】 試験を低コスト化できる半導体集積回路、プローブカードおよび半導体集積回路の試験方法を実現する。
【解決手段】 半導体ウエハ189上で同時に試験される2個の各半導体集積回路チップである各被測定チップ109、110を、互いに出力端子用パッド111、112、115、116側が隣り合うように対称配置して設ける。一方の被測定チップ109の個々の出力端子用パッド111、112と、隣り合う他方の被測定チップ110の個々の出力端子用パッド115、116との対応するもの同士をそれぞれ短絡するパターン配線190を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハ上に複数形成された各半導体集積回路チップを有する半導体集積回路および上記各半導体集積回路チップに対しウエハテスト工程をおこなう際に用いるプローブカードに関し、特に200出力以上の多くの出力端子を半導体集積回路チップの長辺側に配置する長方形の形状の各半導体集積回路チップの複数個同時測定に適した半導体集積回路、プローブカードおよび半導体集積回路の試験方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハ上に半導体集積回路チップを複数有する半導体集積回路の製造工程においては、ウエハ前半プロセスと呼ばれるウエハ製造工程が完了した後、各半導体集積回路チップの良否判定を試験としておこなうウエハテスト工程が実施されている。ウエハテスト工程においては、製造された各半導体集積回路チップについて1チップ単位で電気的な検査がおこなわれる。
【0003】
ウエハテスト工程において、半導体集積回路チップの検査をおこなう際はテストシステムと呼ばれるICテスタにより良否判定をおこなっているが、ICテスタで半導体集積回路チップの検査をおこなうために半導体ウエハの搬送をおこなうプローバーと呼ばれるウエハ搬送用装置およびプローバー上で試験がおこなわれる被測定チップとICテスタとを電気的に接合するプローブカードが使用されている。
【0004】
図14は一般的な液晶駆動用半導体集積回路チップの構成図である。液晶駆動用半導体集積回路チップは長方形板の形状のチップ本体を用いることが主流であり、長方形板状の一方の長辺部に入出力端子用パッド2が上記長辺部に沿って配置される。上記入出力端子用パッド2は、入出力端子用の、m個の電源端子用パッドを含む(以下、電源端子用パッドを含む入出力端子用パッドを入出力端子用パッドと記載)。このようなm個の電源端子用パッドを有する場合、入出力端子用パッド2から入出力端子用パッド4までにm個のパッドがチップの同一辺上に配置される。
【0005】
また、もう一方の長辺部に液晶駆動用出力端子用パッド3および液晶駆動用出力端子用パッド5が配置され、n個の出力端子を有する場合、同一辺上にn個の液晶駆動用出力端子用パッドが配置される。入出力端子用パッドから入力された液晶駆動用データが内部回路6において表示データに変換され、液晶駆動用出力端子用パッドから出力されることにより、液晶パネルを駆動する。液晶駆動用半導体集積回路における入出力端子用パッドは100本程度が主流なのに対して、出力端子用パッドは500本〜800本程度が主流であり、出力端子用パッドはさらに増加する傾向にある。
【0006】
図15は液晶駆動用半導体集積回路チップにおけるプローブカードの概略図である。現在主流であるカンチレバー方式と呼ばれる構造のプローブカードは、円形のプローブカード基板7の中央部が開口した形状の開口部9を備えている。上記開口部9には、プローブカードに取り付けられた被測定チップのパッドと接触する金属針であるプローブ針11〜14が設けられ、また、プローブ針11〜14が被測定チップのパッドと接触した際に発生する圧力によるプローブカード基板7の変形を防止するための補強板8が設置されている。
【0007】
m本の入出力端子用パッドおよびn本の出力端子用パッドを有する液晶駆動用半導体集積回路用のプローブカードにおいて被測定チップ10の個々のパッドに対してプローブ針11〜14がプローブカード基板7に装着されており、プローブカードに装着されるプローブ針の総数は(m+n)本となる。
【0008】
プローブカードは半導体集積回路チップの全パッドに電気的信号を入出力したり、電源を供給したりするために個々のパッドに接触するプローブ針を有する構造になっており、例えば1000パッドを有する液晶駆動用半導体集積回路チップにおけるプローブカードは1000本のプローブ針を有している。
【0009】
また、1000パッドを有する液晶駆動用半導体集積回路チップの2個同測を実施する場合、プローブカードは被測定チップの2個分のパッド総数に相当する2000本のプローブ針が必要となる。プローブ針の材料としてはタングステン系合金または銅系合金またはパラジウム系合金などが使用されているがタングステン系合金で製造されているプローブ針は1本当りの価格が1000円程度であり、また液晶駆動用半導体集積回路チップで多く導入されているパラジウム系合金のプローブ針は1本当りの価格が2000円程度と高価であり、パラジウム系合金で製造された2個同測用に用いられる2000本のプローブ針を有するプローブカードは400万円超と高価になる。
【0010】
近年、液晶テレビなどに代表されるように液晶パネルサイズの大画面化および液晶パネルの多色化による液晶駆動用半導体集積回路の高機能化が進んでいる。液晶パネルサイズの大画面化により液晶駆動用半導体集積回路チップは現在500本〜800本の出力端子を内蔵する機種が主流となっており、さらに1000出力以上の出力端子を内蔵する機種の開発もおこなわれている。
【0011】
また、液晶駆動用半導体集積回路チップの出力端子数の増加によりパッド間の距離であるパッドピッチも小さくなってきている。現在、パッドピッチが30μm以下の液晶駆動用半導体集積回路チップの開発もおこなわれており、パッドピッチが小さくなることによりプローブカードの製造やプローブ針の修理、針位置調整が困難になってきている。
【0012】
現在主流のカンチレバー方式のプローブカードではパッドピッチが25μmまで製造されているが、25μm未満のパッドピッチに対してはカンチレバー方式では製造が不可能であるためにカンチレバー方式に代わる方法としてマイクロカンチレバー方式やフォトリソ方式のプローブカードの開発がおこなわれている。
【0013】
また、液晶駆動用半導体集積回路チップは液晶パネルの多色化による高機能化も顕著となってきている。液晶駆動用半導体集積回路チップの高機能化により、1チップ当りのテスト時間が増加する傾向にある。また半導体集積回路製造プロセスの微細化によりチップサイズが小さくなってきている一方でウエハサイズの大口径化が進んでおり1枚のウエハに3000個程度のチップが存在するウエハも量産されている。高機能化による1チップ当りのテスト時間の増加と1枚のウエハに形成されるチップ数の増加はウエハテスト工程における処理時間を顕著に増加させており、生産性を低下させている。
【0014】
そこで、液晶駆動用半導体集積回路チップのウエハテスト工程においては2個の被測定チップを同時に試験する2個同測が主流となりつつある。
【0015】
図16は液晶駆動用半導体集積回路チップにおける2個同測用プローブカードの概略図である。図15のプローブカードと同様に円形のプローブカード基盤15の中央部が開口した形状を持ち、開口部17の周りには補強板16が設置される。被測定チップ18および被測定チップ19の個々のパッドに対してプローブ針20〜27がプローブカード基盤15に装着されている。
【0016】
図17はn本の出力端子用パッドとm本の入出力端子用パッドを保有する液晶駆動用半導体集積回路チップにおける2個同測用プローブカードの針立て部の概略図である。プローブ針の本数は被測定チップのパッド数と同じ本数が必要となるため、2個同測用プローブカードは1個測定用のプローブカードのプローブ数の2倍の(2m+2n)本のプローブ針が必要となり、プローブカードが高価になる原因となっている。
【0017】
また、入出力信号用パッド数は100パッド以下のパッド数が主流であるのに対して、出力信号用パッドは500パッド以上が主流となっており、出力信号用パッド用のプローブ針は出力信号用パッド数と同じ本数が必要であるため、出力信号用プローブ針は図18で示すような多層構造の針立てによってプローブカードが製作されている。
【0018】
図18は図17に示したプローブカードの断面図である。被測定チップ38と被測定チップ39の2個同測ウエハテストをおこなうプローブカードの構成としてプローブカード基板43の上部に補強板42が装着され、スペーサー40および41で固定されたプローブ44〜47が被測定チップ38、39のパッドに接触する。
【0019】
出力端子用パッドに接触するプローブ針はパッド数が多いため、出力端子用プローブ44、46で示すように多層構造で製造され、現在、500本超の出力端子を内蔵する液晶駆動用半導体集積回路チップのプローブカードは6層〜8層の構造の針立てによって製造されている。
【0020】
半導体集積回路の出力端子数の増加と狭パッドピッチ化は多層化構造のプローブカードを製造することにより対応されてきたが、今後、開発される25μm未満のパッドピッチの半導体集積回路チップにおいては従来のカンチレバー方式におけるプローブカードの製造が困難な状況になってきている。さらに2個同測用プローブカードは図15で示した1個測定用のプローブカードと比較してプローブカードの製造やプローブ針の修理や針位置調整を困難で特に被測定チップの2チップが隣接する辺に配置されたパッドへの針立てが困難になってきている。
【0021】
また、ウエハテスト工程においては半導体集積回路チップの検査時にプローブカードのプローブ針が半導体集積回路チップのパッドに接触した際に半導体集積回路チップのパッドが削り取られることにより発生する異物の問題がある。この異物は半導体集積回路チップの検査時に複数のプローブ針間を短絡させることがあり、半導体集積回路チップの検査が正常におこなえなくなる問題を発生させる。通常はこれら異物の除去はプローブカードをプローバーから取り外してブラシによる清掃を実施することにより除去するが2個同測時の隣接する辺側のプローブ針に付着した異物はプローブ針が短い距離間に集中しているため、除去しにくいという問題点がある。
【0022】
図19は2個の被測定チップ155、156の短辺側を隣接するように配置した液晶駆動用半導体集積回路チップの2個同測用プローブカードの針立て部の概略図である。短辺側を隣接させた場合、隣接する辺にパッドが存在しないために、プローブカードの製造やプローブ針の修理や針位置調整が容易におこなうことができる。また、ウエハテスト工程における半導体集積回路チップの検査においてプローブカードのプローブ針が半導体集積回路チップのパッドに接触した際に半導体集積回路チップのパッドが削り取られることにより発生する異物がプローブカードのプローブ針に付着した場合においても異物除去を容易におこなうことができる。
【0023】
但し、プローブカードの開口部の大きさがチップの長辺の2倍以上の長さが必要となるため長辺側のサイズが大きいチップでは短辺側を隣接した配置での2個同測用プローブカードを製造することができない。
【0024】
2個同測用プローブカードの製造工程において隣接する辺側のプローブ針の針立ておよびプローブ針の修理や針位置調整を容易にすると共にプローブ針に付着する異物の除去を容易にする方法として特許文献1が提案されており図20に概略図を示す。n本の出力端子用パッドとm本の入出力端子用パッドを有する液晶駆動用半導体集積回路チップの2個同測をおこなう時、被測定チップ48と被測定チップ49をパッド数が少なく、またパッド間の距離が大きい入出力端子用パッドが配置された側の辺を隣接するように2個のチップをミラー反転させて配置する。(2m+2n)本のプローブ針50〜57は2個の被測定チップの全パッドに接触するように針立てされている。
【0025】
図21は図20で示したプローブカードの断面図である。被測定チップ58と被測定チップ59の2個同測ウエハテストをおこなうプローブカードの構成としてプローブカード基板63の上部に補強板62が装着され、スペーサー60および61で固定されたプローブ64〜67が被測定チップ58、59のパッドに接触する。パッド数が多く、また狭パッドピッチで配置される出力端子用パッドをそれぞれ隣接しない側の辺に配置することで2個同測用プローブカードの製造工程において、隣接する辺側のプローブ針の針立ておよびプローブ針の修理や針位置調整を容易にすると共に、ウエハテスト工程における半導体集積回路チップの検査においてプローブカードのプローブ針が半導体集積回路チップのパッドに接触した際に半導体集積回路チップのパッドが削り取られることにより発生する異物がプローブカードのプローブ針に付着した場合においても異物の除去作業を容易におこなうことができる。
【0026】
図20に示した方法は2個同測用プローブカードの製造工程において隣接する辺側のプローブ針の針立ておよびプローブ針の修理や針位置調整を容易にすると共にプローブ針に付着する異物の除去を容易にすることが可能であるが、液晶駆動用半導体集積回路チップの多出力化によるプローブカードの製造コスト増加の抑制はおこなえない。また、25μm以下の狭パッドピッチ化に対して従来のカンチレバー方式のプローブカードの製造を可能にすることもできない。
【特許文献1】特開2004−304132(公開日:2004年10月28日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
上記従来の半導体集積回路の2個同測用プローブカードにおいては、パッド数と同数のプローブ針が必要なために出力端子数の増加に比例してプローブ針の本数が増加するためプローブカードコストが高くなるという問題がある。
【0028】
また、プローブカードの製造上の限界により狭パッドピッチ化に対応することができないために半導体集積回路チップのパッドピッチに制約が発生し、チップサイズの極小化をおこなえないという問題がある。狭パッドピッチ対応のマイクロカンチレバー方式のプローブカードやフォトリソ方式のプローブカードは研究開発段階のプローブカードの製造方式であるため、高価な上に保守性や耐久性に問題があるために量産には不向きである。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明に係る半導体集積回路は、上記課題を解決するために、半導体ウエハ上で同時に試験される互いに出力端子側が隣り合うように対称配置された複数の半導体集積回路チップにおいて、一方の半導体集積回路チップの個々の出力端子と、隣り合う他方の半導体集積回路チップの個々の出力端子とをそれぞれ短絡するパターン配線が設けられていることを特徴としている。
【0030】
上記半導体集積回路では、前記出力端子を高抵抗出力状態に任意にて制御できる制御機能部が設けられていてもよい。上記半導体集積回路においては、前記パターン配線は、複数の半導体集積回路チップを個々に分断するための分断線を跨ぐように設けられていることが好ましい。上記半導体集積回路では、前記複数の半導体集積回路チップは2個であってもよい。
【0031】
本発明に係るプローブカードは、前記課題を解決するために、上記の何れかに記載の半導体集積回路における、複数の半導体集積回路チップを半導体ウエハ上で同時に試験するための同測用のプローブカードにおいて、複数の半導体集積回路チップの隣接側の出力端子のパッドにおいては片方の半導体集積回路チップのみの全パッドに針立てをおこなうように第一プローブ部が設けられ、隣接しない側の入出力パッドのみ両方のチップの全パッドに針立てをおこなうように第二プローブ部が設けられていることを特徴としている。
【0032】
本発明に係る他のプローブカードは、前記課題を解決するために、上記の何れかに記載の半導体集積回路における、複数の半導体集積回路チップを半導体ウエハ上で同時に試験するための同測用のプローブカードにおいて、複数の半導体集積回路チップの隣接側の出力端子のパッドにおいては前記パターン配線により短絡されたパッドの内の片側のパッドのみに針立てをおこなうように第一プローブ部が設けられ、隣接しない側の入出力パッドにおいては両方のチップの全パッドに針立てをおこなうように第二プローブ部が設けられていることを特徴としている。
【0033】
本発明に係るさらに他のプローブカードは、前記課題を解決するために、上記の何れかに記載の半導体集積回路における、複数の半導体集積回路チップを半導体ウエハ上で同時に試験するための同測用のプローブカードにおいて、複数の半導体集積回路チップの隣接側の出力端子のパッドにおいては前記パターン配線により短絡されたパッドを交互に針立てをおこなうように第一プローブ部が設けられ、隣接しない側の入出力パッドにおいては両方のチップの全パッドに針立てをおこなうように第二プローブ部が設けられていることを特徴としている。
【0034】
本発明に係る半導体集積回路の試験方法は、前記課題を解決するために、上記の何れかに記載の半導体集積回路に対し、上記の何れかに記載のプローブカードを用いて複数個同時測定を実施することを特徴としている。
【0035】
以上のように本発明に従えば、出力端子側の辺が隣接するように配置された複数の、例えば2個の半導体集積回路チップのそれぞれの個々の出力端子(パッド)をパターン配線により短絡し、プローブカードの針立てをパターン配線により短絡された片側のパッドのみにおこなうことができるために、プローブカードのプローブ針の針立て本数を削減することが可能であり、プローブカードの製造コストを大幅に低減することができる。
【0036】
また、プローブ針の針立てを複数の、例えば2個の半導体集積回路チップの出力端子(パッド)に対し交互におこなうことにより、約1/2のパッドピッチの各出力端子を有する半導体集積回路チップに対するプローブカードの製造が容易におこなえるため、狭パッドピッチの半導体集積回路チップの開発が可能でチップサイズを小さくしてチップコストを低減することができる。
【発明の効果】
【0037】
以上のように本発明に従えば、半導体集積回路チップの複数(2個)同測用プローブカードの製造を容易にすると共にプローブ針の本数を削減することが可能となるためプローブカードの製造コストを大幅に削減することができる。また、製造が困難な狭パッドピッチの半導体集積回路チップのプローブカードの製造が容易になるため、狭パッドピッチを採用したチップサイズの小さい安価な半導体集積回路チップの開発が可能となり半導体集積回路のコストを低減することができる。
【0038】
したがって、本発明の半導体集積回路、プローブカードおよび半導体集積回路の試験方法を用いることによって多出力端子を内蔵する液晶駆動用といった半導体集積回路に関する2個同測用のプローブカードのコストを削減できるとともに狭パッドピッチの半導体集積回路チップの生産が可能になるためチップコストを低減することができ、半導体集積回路の製造(試験)コストを低減することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明に係る半導体集積回路、プローブカードおよび半導体集積回路の試験方法の実施の各形態について図1ないし図13に基づいて説明すると以下の通りである。
【0040】
(実施の第一形態)
以下、本発明に係る半導体集積回路の実施の一形態について図1に基づき説明する。本実施の形態では、液晶駆動用の例を挙げたが、端子数の多い他の表示装置にも利用でき、そのような他の表示装置としては、例えば、プラズマディスプレイ(PDP)やエレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL)といったフラットパネルディスプレイが挙げられる。
【0041】
上記半導体集積回路においては、図1に示すように、半導体ウエハ189上に、複数の、例えば2個の各液晶駆動用半導体集積回路チップが、各被測定チップ109、110としてそれぞれ形成されている。各被測定チップ109、110は、それぞれ、n本の出力端子用パッドおよびm本の入出力端子用パッドを有する、長方形板状のものである。また、各被測定チップ109、110は、それらの2個同測時の片側の被測定チップ109のn個の出力端子用パッド111、112と、他方の被測定チップ110のn個の出力端子用パッド115、116を配置した側の辺とが互いに対面して隣接(隣り合う)するように配置されている。n、mは、それぞれ正の整数であり、通常は、n>mである。
【0042】
2個の各被測定チップ109、110は、それらのn本の出力端子用パッドおよびm本の入出力端子用パッドが、互いにミラー(鏡像)反転された形で配置されている。このため、それぞれの出力端子用パッドをパターン配線190により短絡する場合、被測定チップ109の1本目の出力端子用パッド112を被測定チップ110のn本目の出力端子用パッド116とを後述するスクライブラインを挟んで対面させることができる。これにより、上記対面する両者間をパターン配線190で容易に短絡させることが可能となる。
【0043】
同様に被測定チップ109のn本目の出力端子用パッド111を被測定チップ110の1本目の出力端子用パッド115とパターン配線190で短絡し、被測定チップ109のn個の出力端子用パッドを対応する他方の被測定チップ110のn個の出力端子用パッドにパターン配線190によりそれぞれ短絡している。
【0044】
図2は出力端子用パッドの配置された半導体集積回路チップの拡大図である。一方の被測定チップ119と片方の被測定チップ120との間にスクライブライン121が仮想的に想定されている。半導体集積回路の製造工程においてチップを半導体ウエハから1チップずつ切り離すダイシングと呼ばれる工程において半導体集積回路チップである各被測定チップ119、120を切断するための、互いに隣り合う各被測定チップ119、120間の仮想の境界線(分断線)がスクライブライン121である。2個のパッドの短絡用のパターン配線190はスクライブライン121を跨ぐように形成されているため、ダイシング時に短絡用のパターン配線190は切断され、2個の各被測定チップ119、120の短絡されていた各出力端子用パッドは互いに完全に切り離される。
【0045】
図2に示すように、被測定チップ119のn本目の出力端子用パッド122と被測定チップ120の1本目の出力端子用パッド125をパッド間の短絡用パターン配線128を用いて接続する。パッド間の短絡用の各パターン配線128〜130はアルミ配線あるいは銅配線などの金属配線あるいはポリシリコン配線で形成すればよい。同様に被測定チップ119の<n−1>本目の出力端子用パッド123と被測定チップ120の2本目の出力端子用パッド126をパッド間の短絡用パターン配線129により接続し、被測定チップ119の<n−2>本目の出力端子用パッド124と被測定チップ120の3本目の出力端子用パッド127をパッド間の短絡用パターン配線130で接続する。このようにn本の出力端子用パッドを有する液晶駆動用半導体集積回路チップを計n本の短絡用のパターン配線を用いて互いに対応する各出力端子用パッド間をそれぞれ接続する。
【0046】
なお、2個の出力端子用パッド間の短絡用のパターン配線は、図2で示したような直線の配線の他、短絡する2個の出力端子用パッドの位置関係によっては図3で示したように、スクライブライン121上にスクライブライン121に沿った部分を有する、折れ曲がったパターン配線でもよい。
【0047】
図4は本発明に係る液晶駆動用半導体集積回路における出力回路の構成図の一例を示す。n本の出力端子を有する液晶駆動用半導体集積回路において出力端子用パッドは1本目の出力端子用パッド143からn本目の出力端子用パッド148まで合計n本の出力端子用パッドが一列に配置されている。出力端子用パッドの配置は同一辺上に千鳥状に二列あるいは複数列に配置されていてもよい。計n本の出力端子用パッドはそれぞれ対応する出力回路149〜154と接続されており、出力回路149〜154はそれぞれ対応する液晶パネル駆動用の信号を出力するものである。
【0048】
出力回路149〜154は高抵抗出力(遮断)状態に任意に設定できるようなトライステートバッファ出力回路などで構成されていてもよい。また、トライステートバッファの高抵抗出力制御用信号を個々の被測定チップの入出力端子側に設けた専用の入力端子からの入力信号によって制御できるような構成を備え、例として被測定チップの入出力端子側に設けた専用の入力端子にHIGHレベルを入力した場合は出力回路149〜154が高抵抗出力状態になり、入出力端子側に設けた専用の入力端子にLOWレベルを入力した場合は出力回路149〜154から液晶パネル駆動用の信号が出力されるような回路構成としてもよい。
【0049】
図5は本発明に係る液晶駆動用半導体集積回路の各被測定チップの検査に使用されるプローブカードの針立て部の実施の第一形態における構成図の一例を示す。m本の入出力端子用パッドおよびn本の出力端子用パッドを有する被測定チップ68と被測定チップ69とは出力端子用パッドを配置した辺が互いに隣接するように配置されている。
【0050】
プローブ針は被測定チップ68の1本目の入出力端子用パッド用プローブ針73からm本目の入出力端子用プローブ針72までの計m本、被測定チップ69の1本目の入出力端子用パッド用プローブ針74からm本目の入出力端子用プローブ針75までの計m本である。入出力端子用パッド用プローブ針72〜75が第二プローブ部である。
【0051】
一方、出力端子用プローブ針は被測定チップ69の出力端子用パッドに対してのみ針立てがおこなわれており、1本目の出力端子用プローブ針70からn本目の出力端子用プローブ針71までの計n本のプローブ針によって構成される。出力端子用プローブ針70〜71が第一プローブ部である。
【0052】
m本の入出力端子用パッドおよびn本の出力端子用パッドを有する被測定チップの2個同測用のプローブカードにおいて必要なプローブの総数は(2m+n)本になる。被測定チップ68と被測定チップ69との出力端子用パッドは図1で示したように被測定チップ68の1本目の出力端子用パッドと被測定チップ69のn本目の出力端子用パッドとがパターン配線により互いに短絡されており、同様に被測定チップ68の2本目の出力端子用パッドと被測定チップ69の<n−1>本目の出力端子用パッド、被測定チップ68の3本目の出力端子用パッドと被測定チップ69の<n−2>本目の出力端子用パッドという具合に対応するn組のパッドがそれぞれ配線パターンで互いに短絡されている。
【0053】
したがって、n本の出力端子用プローブ70〜71は被測定チップ69の出力端子用パッドにのみ針立てをおこなっているが被測定チップ68の全出力端子用パッドにも接続されるため、被測定チップ68の全出力信号を試験することができる。
【0054】
図6は図5で示したプローブカードの断面図である。プローブカード基板81の上部(各被測定チップ76に対面した側とは反対側面)に補強板80が取り付けられ、スペーサー79、80でプローブ針82〜84が固定される。被測定チップ76には入出力端子用パッドにのみプローブ針の針立てがおこなわれており、また被測定チップ77には入出力端子用パッドと出力端子用パッドの全てにプローブ針の針立てがおこなわれている。2個の被測定チップが隣接する辺にプローブ針の針立てが集中しないためにプローブ針の製造および修理、調整が容易になる上に、従来はプローブ針の本数が(2m+2n)本必要だったが、(2m+n)本に削減されるのでプローブカードの製造コストを低減することができる。
【0055】
つまり、100本の入出力端子用パッドおよび800本の出力端子用パッドを有する液晶駆動用半導体集積回路においてプローブ針単価が1200円のプローブ材料を使用し、プローブカード基板などのプローブ針以外の材料費用および製造費用が20万円とした場合、2個同測用プローブカードの製造コストは236万円から140万円と大幅に低減される。
【0056】
また、ウエハテスト工程における半導体集積回路チップの検査においてプローブカードのプローブ針が半導体集積回路チップのパッドに接触した際に半導体集積回路チップのパッドが削り取られることにより発生する異物がプローブカードのプローブ針に付着した場合においても隣接する辺側のプローブ針の本数を少ないためにプローブ針に付着した異物の除去を容易におこなうことができる。
【0057】
(実施の第二形態)
図7は本発明に係る液晶駆動用半導体集積回路チップの検査に使用されるプローブカードの針立て部における実施の第二形態における構成図の一例を示す。m本の入出力端子用パッドおよびn本の出力端子用パッドをそれぞれ有する被測定チップ85と被測定チップ86とは出力端子用パッドを配置した辺が互いに隣接するように配置されている。
【0058】
プローブ針は被測定チップ85の1本目の入出力端子用パッド用プローブ針92からm本目の入出力端子用プローブ針91までの計m本、被測定チップ86の1本目の入出力端子用パッド用プローブ針93からm本目の入出力端子用プローブ針94までの計m本、出力端子用プローブ針は被測定チップ85と被測定チップ86の出力端子用パッドに対して交互に針立てがおこなわれており、1本目の出力端子用プローブ針87からn本目の出力端子用プローブ針90までの計n本のプローブ針によって構成され、m本の入出力端子用パッドおよびn本の出力端子用パッドを有する被測定チップの2個同測用のプローブカードにおいて必要なプローブの総数は(2m+n)本になる。
【0059】
出力端子用パッドに対する針立てはパッドピッチの2倍の長さで実施されるため、狭パッドピッチ化に対して従来手法の約1/2倍のパッドピッチの半導体集積回路チップに対する針立てが可能となる。カンチレバー方式の従来のプローブカードにおいては25μmのパッドピッチまで対応可能であるが、本実施の形態では、出力端子用パッドは1パッド毎に交互に2個の被測定チップにプローブ針の針立て実施するために12.5μmのパッドピッチまでの狭パッドピッチの液晶駆動用半導体集積回路チップに対応可能となる。
【0060】
2個の各被測定チップに対して1パッド毎に交互に針立てを実施するが、被測定チップ85と被測定チップ86とにおける各出力パッドは図1で示したように被測定チップ85の1本目の出力端子用パッドと被測定チップ86のn本目の出力端子用パッドがパターン配線により互いに短絡されており、同様に被測定チップ85の2本目の出力端子用パッドと被測定チップ86の<n−1>本目の出力端子用パッド、被測定チップ85の3本目の出力端子用パッドと被測定チップ86の<n−2>本目の出力端子用パッドという具合に対応するn組のパッドがそれぞれ配線パターンで短絡されている。このため、n本の出力端子用プローブ87〜90は被測定チップ85、86の全出力端子用パッドに接続され、被測定チップ85の全出力信号と被測定チップ86の全出力信号を電気的に試験することができる。
【0061】
図8は図7で示したプローブカードの断面図である。プローブカード基板100の上部に補強板99が取り付けられ、スペーサー97、98でプローブ針101〜104が固定される。被測定チップ95および被測定チップ96は入出力端子用パッドに関しては全てのパッドにプローブ針の針立てがおこなわれるのに対して、出力端子用パッドは2個の被測定チップ95、96に対し交互にプローブ針の針立てをおこなうために出力端子用パッドのプローブ針の多層構造数が半数に減少している。
【0062】
よって、プローブカードのプローブ針の針立て段数を減少させることによりプローブカードの製造を容易にすることができる。また、実施の第一形態と同様に2個の被測定チップが隣接する辺にプローブ針の針立てが集中しないためにプローブ針の製造および修理、調整が容易になる上に、従来はプローブ針の本数が(2m+2n)本必要だったが、本実施の形態においては、(2m+n)本に低減することが可能なため、プローブカードコストを低減することができる。
【0063】
すなわち、100本の入出力端子および800本の出力端子を有する液晶駆動用半導体集積回路においてプローブ針単価が1200円の材料を使用し、プローブカード基板などのプローブ針以外の材料費用および製造費用が20万円とした場合、2個同測用プローブカードのコストは236万円から140万円と大幅に低減される。
【0064】
また、実施の第一形態と同様にウエハテスト工程における半導体集積回路チップの検査においてプローブカードのプローブ針が半導体集積回路チップのパッドに接触した際に半導体集積回路チップのパッドが削り取られることにより発生する異物がプローブカードのプローブ針に付着した場合においても互いに隣接する辺側のプローブ針の本数を少ないためにプローブ針に付着した異物の除去を容易におこなうことができる。
【0065】
図5〜図8においては液晶駆動用半導体集積回路チップの検査に使用される2個同測用プローブカードを実施の各形態として説明したが、4個以上の同測用プローブカードに使用してもよい。図9は液晶駆動用半導体集積回路チップの4個同測時の実施の形態の一例を示す。被測定チップ105〜108において入出力端子用パッドには4個の被測定チップ105〜108の全パッドに対してプローブ針の針立てを実施しているが出力端子用パッドに関しては4個の被測定チップ105〜108のパッド数の1/2の本数の針立てのみを実施する。
【0066】
以下、本発明に係る液晶駆動用半導体集積回路とプローブカードとを用いた2個同測の試験方法における実施手順を説明する。図10は図1に示した各液晶駆動用半導体集積回路チップの出力回路部および出力端子用パッドの概略図である。図11は図1に示した液晶駆動用半導体集積回路チップの2個同測を実施する場合の出力回路の機能試験のタイミングチャートである。図12は図1に示した液晶駆動用半導体集積回路チップの2個同測を実施する場合の出力回路の機能試験におけるフローチャートである。
【0067】
出力回路の機能試験をおこなう場合、被測定チップの出力信号が入力端子から入力された信号に対して正しく出力されているかどうかをICテスタのディジタルコンパレータと呼ばれる論理比較器で判定して試験をおこなう。
【0068】
各液晶駆動用半導体集積回路チップの出力回路に関する機能試験の手順として、最初に各液晶駆動用半導体集積回路チップである各被測定チップ165、166に対し電源をそれぞれ投入し、次に被測定チップ165の高抵抗制御用信号167および被測定チップ166の高抵抗制御用信号168をそれぞれLOWレベルになるように個々の被測定チップ165、166の高抵抗制御用入力端子からの入力により設定する。2個の被測定チップ165、166の高抵抗制御用信号167、168をLOWレベルに設定することで被測定チップ165の出力169〜174および被測定チップ166の出力175〜180は全て高抵抗出力状態になる。
【0069】
次に、被測定チップ165の出力169〜174および被測定チップ166の出力175〜180を全て高抵抗出力に保持した状態の高抵抗出力期間で出力回路の機能試験に必要な被測定チップ165、166の内部状態設定をおこなう。内部状態設定は2個の被測定チップ165、166で同じ内部状態に設定するため、同時に設定をおこなうことができる(図12に示すステップ1、以下、ステップをSと略記する)。
【0070】
続いて、出力回路の試験をおこなうための試験入力データを入出力端子用パッドから入力する。この場合も2個の被測定チップ165、166で同じ試験入力データを入力するため、2個の被測定チップ165、166で同時に入力を実施することができる。
【0071】
プローブカードのプローブ針は図5および図7に示したようにパターン配線により短絡された2個の出力端子用パッドの内における片側の出力端子用パッドにのみ針立てがおこなわれているため合計n本のプローブ針が出力端子用パッドに接触している。
【0072】
出力回路の試験をおこなうための試験入力データを入力後、次に被測定チップ165の試験をおこなうため、被測定チップ165の高抵抗制御用入力端子からの入力を切り替えて高抵抗制御用信号167がHIGHレベルに設定される(S2)。
【0073】
このとき、被測定チップ165の出力がアクティブとなり被測定チップ165からの出力信号<1>から出力信号<n>までのn個の出力信号が出力端子用パッドからそれぞれ出力される。出力端子用パッドに接触しているn本のプローブカードのプローブ針は被測定チップ165のn個の出力信号をICテスタ側に供給する。
【0074】
ICテスタは被測定チップ165の出力信号が正常に出力されているか否かをディジタルコンパレータで期待値データと比較することによって被測定チップ165の試験をおこない期待値データと出力信号の論理が一致していれば良品判定をおこない、一致していなければ不良品判定をおこなう(S3)。
【0075】
被測定チップ165の試験完了後、被測定チップ165の高抵抗制御用入力端子からの入力を切り替えて高抵抗制御用信号167をLOWレベルに設定し、被測定チップ165の出力を高抵抗出力状態にする。次に被測定チップ166の試験をおこなうために被測定チップ166の高抵抗制御用入力端子からの入力を切り替えて高抵抗制御用信号168をHIGHレベルに設定する(S2)。
【0076】
このとき、被測定チップ166の出力がアクティブとなり被測定チップ166からの出力信号<1>から出力信号<n>までのn個の出力信号が出力端子用パッドからそれぞれ出力される。出力端子用パッドに接触しているn本のプローブカードのプローブ針は被測定チップ166のn個の出力信号をICテスタ側に供給する。
【0077】
ICテスタは被測定チップ166の出力が正常に出力されているか否かをディジタルコンパレータで期待値データと比較することによって被測定チップ166の試験をおこない期待値データと出力信号の論理が一致していれば良品判定をおこない、一致していなければ不良品判定をおこなう(S4)。
【0078】
被測定チップ166の試験完了後、被測定チップ166の高抵抗制御用入力端子からの入力を切り替えて高抵抗制御用信号168をLOWレベルに設定し、被測定チップ166の出力を高抵抗出力状態にする。
【0079】
以上、図12に示したフローチャートで示すように被測定チップ165と被測定チップ166の出力有効(イネーブル)期間を切り替えながら、2個の各被測定チップ165、166における出力回路の機能試験を連続して実施する。2個の各被測定チップ165、166の同測において出力回路を交互に試験するため、従来手法の2個同測と比較してテスト時間は増加する。
【0080】
図13は一般的な液晶駆動用半導体集積回路の試験項目の一覧表である。液晶駆動用半導体集積回路の試験において出力を有効とする必要のある試験項目は出力回路機能試験など一部の項目であり、他の試験項目に関しては出力を高抵抗出力状態にて試験をおこなうことができる。高抵抗出力状態で試験が可能な試験項目に関しては2個の被測定チップを完全な同時測定をおこなうことができる。また、液晶駆動用半導体集積回路の出力を有効にして試験をおこなう必要がある試験項目に関しても図11に示す出力回路の機能試験のタイミングチャートで説明した2個の被測定チップの内部状態設定やデータ設定を2個の被測定チップで同時におこなうことができるため、出力を切り替えながら出力回路の機能試験を実施しても従来の2個同測ウエハテスト工程と比較してトータルの試験時間の10%程度しか増加しない。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明の半導体集積回路は、その試験に用いるプローブカードのプローブ針の数を低減でき、また、各プローブ針の間隔も広くできるから、上記プローブカードのコストを軽減できて、上記試験に必要な試験費用も抑制できるから、液晶表示装置といった画像表示の分野に好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明に係る液晶駆動用半導体集積回路の概略図である。
【図2】本発明に係る液晶駆動用半導体集積回路の出力端子用パッドに関する一例の概略図である。
【図3】本発明に係る液晶駆動用半導体集積回路の出力端子用パッドに関する他の一例の概略図である。
【図4】本発明に係る液晶駆動用半導体集積回路の出力端子用パッドおよび出力回路における一例の概略図である。
【図5】本発明の実施の第一形態に係る液晶駆動用半導体集積回路のプローブカードの針立て部の概略図である。
【図6】図5に示した液晶駆動用半導体集積回路のプローブカードの断面図である。
【図7】本発明の実施の第二形態に係る液晶駆動用半導体集積回路のプローブカードの針立て部の概略図である。
【図8】図7に示した液晶駆動用半導体集積回路のプローブカードの断面図である。
【図9】図7に示した本発明の実施の第二形態に係る液晶駆動用半導体集積回路の4個同測用のプローブカードの針立て部の概略図である。
【図10】本発明に係る液晶駆動用半導体集積回路の出力回路および出力端子用パッドに関する一例を示す概略図である。
【図11】図10に示した液晶駆動用半導体集積回路における機能試験を実施する場合の一例を示すタイミングチャートである。
【図12】本発明に係る液晶駆動用半導体集積回路における出力回路機能試験を実施する場合の一例を示すフローチャートである。
【図13】上記液晶駆動用半導体集積回路の主な試験項目の一覧表である。
【図14】従来の液晶駆動用半導体集積回路の構成の一例を示す概略図である。
【図15】図14に示した液晶駆動用半導体集積回路のプローブカードの概略図である。
【図16】図14に示した液晶駆動用半導体集積回路の2個同測用のプローブカードの概略図である。
【図17】図16に示した液晶駆動用半導体集積回路の2個同測用のプローブカードの針立て部の概略図である。
【図18】図16に示した液晶駆動用半導体集積回路の2個同測用のプローブカードの断面図である。
【図19】従来の液晶駆動用半導体集積回路における2個同測用のプローブカードの針立て部の短辺側を隣接させた場合の一例を示す概略図である。
【図20】従来技術における液晶駆動用半導体集積回路のプローブカードの針立て部の概略図である。
【図21】図20に示した液晶駆動用半導体集積回路のプローブカードの断面図である。
【符号の説明】
【0083】
1:液晶駆動用半導体集積回路
2:液晶駆動用半導体集積回路の1本目の入出力端子用パッド
3:液晶駆動用半導体集積回路の1本目の出力端子用パッド
4:液晶駆動用半導体集積回路のm本目の入出力端子用パッド
5:液晶駆動用半導体集積回路のn本目の出力端子用パッド
6:液晶駆動用半導体集積回路の液晶駆動用回路部
7:プローブカード基板
8:プローブカード補強板
9:プローブカードの開口部
10:被測定チップ
11:液晶駆動用半導体集積回路の1本目の出力端子用プローブ針
12:液晶駆動用半導体集積回路のn本目の出力端子用プローブ針
13:液晶駆動用半導体集積回路の1本目の入出力端子用プローブ針
14:液晶駆動用半導体集積回路のm本目の入出力端子用プローブ針
15:プローブカード基板
16:プローブカード補強板
17:プローブカードの開口部
18:2個同測時の1個目の被測定チップ
19:2個同測時の2個目の被測定チップ
20:1個目の被測定チップの1本目の出力端子用プローブ針
21:1個目の被測定チップのn本目の出力端子用プローブ針
22:1個目の被測定チップの1本目の入出力端子用プローブ針
23:1個目の被測定チップのm本目の入出力端子用プローブ針
24:2個目の被測定チップの1本目の出力端子用プローブ針
25:2個目の被測定チップのn本目の出力端子用プローブ針
26:2個目の被測定チップの1本目の入出力端子用プローブ針
27:2個目の被測定チップのm本目の入出力端子用プローブ針
28:2個同測時の1個目の被測定チップ
29:2個同測時の2個目の被測定チップ
30:1個目の被測定チップの1本目の出力端子用プローブ針
31:1個目の被測定チップのn本目の出力端子用プローブ針
32:1個目の被測定チップの1本目の入出力端子用プローブ針
33:1個目の被測定チップのm本目の入出力端子用プローブ針
34:2個目の被測定チップの1本目の出力端子用プローブ針
35:2個目の被測定チップのn本目の出力端子用プローブ針
36:2個目の被測定チップの1本目の入出力端子用プローブ針
37:2個目の被測定チップのm本目の入出力端子用プローブ針
38:2個同測時の1個目の被測定チップ
39:2個同測時の2個目の被測定チップ
40〜41:プローブカードのスペーサー
42:プローブカード補強板
43:プローブカード基板
44:1個目の被測定チップの出力端子用プローブ針
45:1個目の被測定チップの入出力端子用プローブ針
46:2個目の被測定チップの出力端子用プローブ針
47:2個目の被測定チップの入出力端子用プローブ針
48:2個同測時の1個目の被測定チップ
49:2個同測時の2個目の被測定チップ
50:1個目の被測定チップの1本目の出力端子用プローブ針
51:1個目の被測定チップのn本目の出力端子用プローブ針
52:1個目の被測定チップの1本目の入出力端子用プローブ針
53:1個目の被測定チップのm本目の入出力端子用プローブ針
54:2個目の被測定チップのn本目の出力端子用プローブ針
55:2個目の被測定チップの1本目の出力端子用プローブ針
56:2個目の被測定チップのm本目の入出力端子用プローブ針
57:2個目の被測定チップの1本目の入出力端子用プローブ針
58:2個同測時の1個目の被測定チップ
59:2個同測時の2個目の被測定チップ
60〜61:プローブカードのスペーサー
62:プローブカード補強板
63:プローブカード基板
64:1個目の被測定チップの出力端子用プローブ針
65:1個目の被測定チップの入出力端子用プローブ針
66:2個目の被測定チップの入出力端子用プローブ針
67:2個目の被測定チップの出力端子用プローブ針
68:2個同測時の1個目の被測定チップ
69:2個同測時の2個目の被測定チップ
70:1個目の被測定チップのn本目の出力端子および2個目の被測定チップの1本目の出力端子で共用するプローブ針
71:1個目の被測定チップの1本目の出力端子および2個目の被測定チップのn本目の出力端子で共用するプローブ針
72:1個目の被測定チップのm本目の入出力端子用プローブ針
73:1個目の被測定チップの1本目の入出力端子用プローブ針
74:2個目の被測定チップの1本目の出力端子用プローブ針
75:2個目の被測定チップのm本目の出力端子用プローブ針
76:2個同測時の1個目の被測定チップ
77:2個同測時の2個目の被測定チップ
78〜79:プローブカードのスペーサー
80:プローブカード補強板
81:プローブカード基板
82:1個目の被測定チップの出力端子と2個目の被測定チップの出力端子で共用のプローブ針
83:1個目の被測定チップの入出力端子用プローブ針
84:2個目の被測定チップの入出力端子用プローブ針
85:2個同測時の1個目の被測定チップ
86:2個同測時の2個目の被測定チップ
87:1個目の被測定チップのn本目の出力端子および2個目の被測定チップの1本目の出力端子で共用するプローブ針
88:1個目の被測定チップの<n−1>本目の出力端子および2個目の被測定チップの2本目の出力端子で共用するプローブ針
89:1個目の被測定チップの2本目の出力端子および2個目の被測定チップの<n−1>本目の出力端子で共用するプローブ針
90:1個目の被測定チップの1本目の出力端子および2個目の被測定チップのn本目の出力端子で共用するプローブ針
91:1個目の被測定チップのm本目の入出力端子用プローブ針
92:1個目の被測定チップの1本目の入出力端子用プローブ針
93:2個目の被測定チップの1本目の出力端子用プローブ針
94:2個目の被測定チップのm本目の出力端子用プローブ針
95:2個同測時の1個目の被測定チップ
96:2個同測時の2個目の被測定チップ
97〜98:プローブカードのスペーサー
99:プローブカード補強板
100:プローブカード基板
101:1個目の被測定チップの入出力端子用プローブ針
102〜103:1個目の被測定チップの出力端子と2個目の被測定チップの出力端子で共用するプローブ針
104:2個目の被測定チップの入出力端子用プローブ針
105:4個同測時の1個目の被測定チップ
106:4個同測時の2個目の被測定チップ
107:4個同測時の3個目の被測定チップ
108:4個同測時の4個目の被測定チップ
109:2個同測時の1個目の被測定チップ
110:2個同測時の2個目の被測定チップ
111:1個目の被測定チップのn本目の出力端子用パッド
112:1個目の被測定チップの1本目の出力端子用パッド
113:1個目の被測定チップのm本目の入出力端子用パッド
114:1個目の被測定チップの1本目の入出力端子用パッド
115:2個目の被測定チップの1本目の出力端子用パッド
116:2個目の被測定チップのn本目の出力端子用パッド
117:2個目の被測定チップの1本目の入出力端子用パッド
118:2個目の被測定チップのm本目の入出力端子用パッド
119:2個同測時の1個目の被測定チップ
120:2個同測時の2個目の被測定チップ
121:スクライブライン
122:1個目の被測定チップのn本目の出力端子用パッド
123:1個目の被測定チップの<n−1>本目の出力端子用パッド
124:1個目の被測定チップの<n−2>本目の出力端子用パッド
125:2個目の被測定チップの1本目の出力端子用パッド
126:2個目の被測定チップの2本目の出力端子用パッド
127:2個目の被測定チップの3本目の出力端子用パッド
128〜130:パッド短絡用配線
131:2個同測時の1個目の被測定チップ
132:2個同測時の2個目の被測定チップ
133:スクライブライン
134:1個目の被測定チップのn本目の出力端子用パッド
135:1個目の被測定チップの<n−1>本目の出力端子用パッド
136:1個目の被測定チップの<n−2>本目の出力端子用パッド
137:2個目の被測定チップの1本目の出力端子用パッド
138:2個目の被測定チップの2本目の出力端子用パッド
139:2個目の被測定チップの3本目の出力端子用パッド
140〜142:パッド短絡用配線
143:1本目の出力端子用パッド
144:2本目の出力端子用パッド
145:3本目の出力端子用パッド
146:4本目の出力端子用パッド
147:<n−1>本目の出力端子用パッド
148:n本目の出力端子用パッド
149〜154:出力回路
155:2個同測時の1個目の被測定チップ
156:2個同測時の2個目の被測定チップ
157:1個目の被測定チップの1本目の入出力端子用プローブ針
158:1個目の被測定チップのm本目の入出力端子用プローブ針
159:2個目の被測定チップの1本目の入出力端子用プローブ針
160:2個目の被測定チップのm本目の入出力端子用プローブ針
161:1個目の被測定チップの1本目の出力端子用プローブ針
162:1個目の被測定チップのn本目の出力端子用プローブ針
163:2個目の被測定チップの1本目の出力端子用プローブ針
164:2個目の被測定チップのn本目の出力端子用プローブ針
165:2個同測時の1個目の被測定チップ
166:2個同測時の2個目の被測定チップ
167:1個目の被測定チップの出力を高抵抗状態とデータ出力状態とを切り替える信号
168:2個目の被測定チップの出力を高抵抗状態とデータ出力状態とを切り替える信号
169:1個目の被測定チップのn本目の出力端子用パッド
170:1個目の被測定チップの<n−1>本目の出力端子用パッド
171:1個目の被測定チップの<n−2>本目の出力端子用パッド
172:1個目の被測定チップの<n−3>本目の出力端子用パッド
173:1個目の被測定チップの2本目の出力端子用パッド
174:1個目の被測定チップの1本目の出力端子用パッド
175:2個目の被測定チップの1本目の出力端子用パッド
176:2個目の被測定チップの2本目の出力端子用パッド
177:2個目の被測定チップの3本目の出力端子用パッド
178:2個目の被測定チップの4本目の出力端子用パッド
179:2個目の被測定チップの<n−1>本目の出力端子用パッド
180:2個目の被測定チップのn本目の出力端子用パッド
190:パターン配線


【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウエハ上で同時に試験される互いに出力端子側が隣り合うように対称配置された複数の半導体集積回路チップにおいて、
一方の半導体集積回路チップの個々の出力端子と、隣り合う他方の半導体集積回路チップの個々の出力端子とをそれぞれ短絡するパターン配線が設けられていることを特徴とする半導体集積回路。
【請求項2】
請求項1記載の半導体集積回路において、
前記出力端子を高抵抗出力状態に任意にて制御できる制御機能部が設けられていることを特徴とする半導体集積回路。
【請求項3】
請求項1または2記載の半導体集積回路において、
前記パターン配線は、複数の半導体集積回路チップを個々に分断するための分断線を跨ぐように設けられていることを特徴とする半導体集積回路。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れか1項に記載の半導体集積回路において、
前記複数の半導体集積回路チップは2個であることを特徴とする半導体集積回路。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか1項に記載の半導体集積回路における、複数の半導体集積回路チップを半導体ウエハ上で同時に試験するための同測用のプローブカードにおいて、
複数の半導体集積回路チップの隣接側の出力端子のパッドにおいては片方の半導体集積回路チップのみの全パッドに針立てをおこなうように第一プローブ部が設けられ、
隣接しない側の入出力パッドのみ両方のチップの全パッドに針立てをおこなうように第二プローブ部が設けられていることを特徴とするプローブカード。
【請求項6】
請求項1ないし4の何れか1項に記載の半導体集積回路における、複数の半導体集積回路チップを半導体ウエハ上で同時に試験するための同測用のプローブカードにおいて、
複数の半導体集積回路チップの隣接側の出力端子のパッドにおいては前記パターン配線により短絡されたパッドの内の片側のパッドのみに針立てをおこなうように第一プローブ部が設けられ、
隣接しない側の入出力パッドにおいては両方のチップの全パッドに針立てをおこなうように第二プローブ部が設けられていることを特徴とするプローブカード。
【請求項7】
請求項1ないし4の何れか1項に記載の半導体集積回路における、複数の半導体集積回路チップを半導体ウエハ上で同時に試験するための同測用のプローブカードにおいて、
複数の半導体集積回路チップの隣接側の出力端子のパッドにおいては前記パターン配線により短絡されたパッドを交互に針立てをおこなうように第一プローブ部が設けられ、
隣接しない側の入出力パッドにおいては両方のチップの全パッドに針立てをおこなうように第二プローブ部が設けられていることを特徴とするプローブカード。
【請求項8】
請求項1ないし4の何れか1項に記載の半導体集積回路に対し、請求項5ないし7の何れか1項に記載のプローブカードを用いて複数個同時測定を実施することを特徴とする半導体集積回路の試験方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−196711(P2006−196711A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−6873(P2005−6873)
【出願日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】