説明

受令確認システム

【課題】 常時連続運転中において、受令機能にかかわるコストを削減できる受令確認システムを提供する。
【解決手段】 ネットワーク13に接続されたセンター局1からネットワーク13を介して複数のリモート局2に対して通報を行い受令確認を行う受令確認システムにおいて、センター局1には、各リモート局2への情報を作成して配信する情報配信サーバ10と、情報配信サーバ10の情報が作成されたことに基づいて音声発信信号を作成して配信する覚知サーバ12とを備え、各リモート局2には、センター局1から情報の受信およびセンター局1への情報の伝達を行う受令端末14と、常時起動しており音声発信信号を受信して音声発信信号に基づいて音声信号を外部に通知する覚知装置15とを備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、センター局から複数リモート局へ種々の情報を伝達するとともに、その受令確認を行う受令確認システムに関し、特に受令機能にかかわるコストを削減することができるものである。
【背景技術】
【0002】
従来の一斉通報受令確認システムは、1つの親局が複数の子局に対し受令確認を行うため、受令端末を常に待ち受け状態にしておき(電源を常時入れ)対応している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第3076325号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の一斉通報受令確認システムの受令端末においては、センターからリモートヘいつ情報が伝達されるかわからないので、24時間365日常時に受令端末の電源を入れておかなければならず、受令端末の性能によっては対応することができなかったり、機能に支障が生じる可能性がある。さらに、受令端末には受令確認用の専用のソフトウエアをインストールしておき動作させておく必要があるため、機能改造時等に複数のリモート局の受令端末に対して新たなソフトウエアをインストールする作業が発生し、費用が増大してしまう問題点があった。
【0005】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、常時連続運転中の受令確認システムにおいて、受令機能にかかわる改造費用を削減でき、かつ、受令端末自体の故障発生率を低減し安定した受令確認システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、ネットワークに接続されたセンター局からネットワークを介して複数のリモート局に対して通報を行い受令確認を行う受令確認システムにおいて、センター局には、各リモート局への情報を作成して配信する情報配信サーバと、情報配信サーバの情報が作成されたことに基づいて音声発信信号を作成して配信する覚知サーバとを備え、各リモート局には、センター局から情報の受信およびセンター局への情報の伝達を行う受令端末と、常時起動しており音声発信信号を受信して音声発信信号に基づいて音声信号を外部に通知する覚知手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の受令確認システムは、ネットワークに接続されたセンター局からネットワークを介して複数のリモート局に対して通報を行い受令確認を行う受令確認システムにおいて、センター局には、各リモート局への情報を作成して配信する情報配信サーバと、情報配信サーバの情報が作成されたことに基づいて音声発信信号を作成して配信する覚知サーバとを備え、各リモート局には、センター局から情報の受信およびセンター局への情報の伝達を行う受令端末と、常時起動しており音声発信信号を受信して音声発信信号に基づいて音声信号を外部に通知する覚知手段とを備えたので、常時連続運転中において、受令に対する操作を容易に確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1はこの発明の実施の形態1の受令確認システムの構成を示すブロック図である。図において、センター局1と複数のリモート局2とはネットワーク13を介して接続され、センター局1から各リモート局2に対して通報を行い受令確認を行う。そして、センター局1には、情報を作成して配信する情報配信サーバ10と、情報提供及び受令機能を併せ持つWebサーバ11と、情報配信サーバ10にて情報が作成されたことに基づいて指定のリモート局2に配信するための音声発信信号を作成して配信する覚知サーバ12とから構成されている。そして、各リモート局2には、情報の閲覧及び受令操作を行う受令端末14と、センター局1の覚知サーバ12から配信された音声発信信号を受信し、音声を外部に鳴動する覚知手段としての覚知装置15とから構成されている。
【0009】
次に上記のように構成された実施の形態1の受令確認システムの動作について説明する。まず、情報配信サーバ10は、伝達すべき情報が発生した時にWebサーバ11と覚知サーバ12とに伝達すべき情報を同時に配信する。次に、覚知サーバ12は情報配信サーバ10から情報を受信した時には、指定のリモート局2に対する音声発信信号を作成し、ネットワーク13を介して、その音声発生信号を指定の覚知装置15に配信する。そして、リモート局2の覚知装置15は音声発生信号を受信すると、外部に対して音声を鳴動する。そして、この音声により作業者は受令操作を行うことを確認することできる。そして、受令端末14が起動していない場合には作業者が受令端末14を起動する。
【0010】
そして、Webサーバ11は、覚知サーバ12から覚知装置15に配信した情報にリンクした情報を受令端末14から参照できるとともに、その情報に対する受令操作を受けつけることができる。次に、受令端末14は、ブラウザによりWebサーバの特定のページをアクセスして情報を閲覧することができ、さらに情報を閲覧したことを証明するために受令操作画面にて氏名を入力することができる。この入力操作により、Webサーバ11は当該情報に対する受令操作済み局として認識することができる。
【0011】
上記のように構成された実施の形態1の受令確認システムは、覚知装置が音声信号を外部に発信することにより、センター局からリモート局への情報の配信のための受令を容易に確認することができる。また、リモート局の受令端末は常時電源を入れておく必要が無く、性能の優劣に係わらず受令確認を容易に行うことが可能であり、かつ、受令端末自体の故障発生率を低減し安定したシステムを得ることができる。また、受令確認用の専用のソフトウエアなどを受令端末にインストールする必要がなく改造などにおける費用を削減することができる。
【0012】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、覚知装置15が覚知サーバ12から音声信号を受信時、受令端末14を手動起動して受令操作を行う場合について示したが、本実施の形態2においては、図2に示すように、各リモート局2の受令端末14に自動起動機能部141を設け、センター局1の情報配信サーバ10がWebサーバ11、覚知サーバ12に情報を配信する時に受令端末14に自動起動信号を生成して配信する自動起動信号生成部101を設けた。
【0013】
次に上記のように構成された実施の形態2の受令確認システムの動作について説明する。まず、上記実施の形態1と同様に、まず、情報配信サーバ10は、伝達すべき情報が発生した時にWebサーバ11と覚知サーバ12とに伝達すべき情報を同時に配信する。次に、覚知サーバ12は情報配信サーバ10から情報を受信した時には、指定のリモート局2に対する音声発信信号を作成し、ネットワーク13を介してその音声発生信号を指定の覚知装置15に配信する。そして、リモート局2の覚知装置15は音声発生信号を受信すると、外部に対して音声を鳴動する。そして作業者は、受令操作を行うことを音声にて確認することができる。それと同時に、情報配信サーバ10内の自動起動信号生成部101が自動起動信号を生成して、Webサーバ11およびネットワーク13を介して受令端末14の自動起動機能部141に配信される。次に受令端末14が起動していない場合には自動起動機能部141が自動起動信号により受令端末14を自動起動する。
【0014】
そして、Webサーバ11は、覚知サーバ12から覚知装置15に配信した情報にリンクした情報を受令端末14から参照できるとともに、その情報に対する受令操作を受けつけることができる。次に、受令端末14は、ブラウザによりWebサーバの特定のページをアクセスして情報を閲覧することができ、さらに情報を閲覧したことを証明するために受令操作画面にて氏名を入力することができる。この入力操作により、Webサーバ11は当該情報に対する受令操作済み局として認識することができる。
【0015】
上記のように構成された実施の形態2の受令確認システムは、上記実施の形態1と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、受令端末の起動操作をなくし受令端末を自動起動すことができるため、受令操作の迅速化を図ることができる。
【0016】
実施の形態3.
上記各実施の形態では、覚知装置15が覚知サーバ12から音声信号を受信し、受令操作を行うことを音声にて確認することができる場合について述べたが、本実施の形態3においては、図3に示すように、センター局1に情報配信サーバ10が情報を作成したことに基づいてメール情報を作成して所望のリモート局2の受令端末14にメール情報を配信することができるメールサーバ14を設ける。但し、受令端末14はメール情報を受信可能に構成されているものとする。
【0017】
次に上記のように構成された実施の形態3の受令確認システムの動作について説明する。まず、上記各実施の形態と同様に行いさらに、情報配信サーバ1がWebサーバ11、覚知サーバ12に情報を配信する同じタイミングでメールサーバ14にも情報を配信する。次に、メールサーバ14ではメール情報を作成し、受令端末14にメール情報を配信する。そして、作業者は自動起動された受令端末14からメール情報を確認することにより、受令操作を行うことを音声以外にメールでも確認することができる。
【0018】
上記のように構成された実施の形態3の受令確認システムは、覚知サーバと覚知装置との間に通信異常が発生した場合においても、受令端末が起動状態において受令端末にメールサーバにてメールの送受信を行うことにより補完できる機能を追加したので、情報の伝達手段の冗長化により、受令操作の確実性を図ることができる。尚、ここではメールサーバを単独にて形成する例を示したがこれに限られることはなく、例えば情報配信サーバにメールサーバの機能を備えるようにしても良いことは言うまでもない。
【0019】
実施の形態4.
上記各実施の形態では、覚知装置15が覚知サーバ12から音声信号を受信時、受令操作を行うことを音声にて確認することができる場合について述べたが、図3に示すように、センター局1にFAX情報を作成するFAXサーバ18を設け、各リモート局2にFAX情報を受信することができるFAX受信手段としてのFAX装置18をそれぞれ設ける。そして、これらFAXサーバ18と各FAX装置19とは公衆回線17を介して接続されFAX情報の送受信を行う。
【0020】
上記のように構成された実施の形態4の受令確認システムは、上記実施の形態と同様に動作を行いさらに、情報配信サーバ1がWebサーバ11、覚知サーバ12、メールサーバ16に情報を配信するのと同じタイミングでFAXサーバ18にも情報を配信する。次に、FAXサーバ18ではFAX情報を作成し、公衆回線17を介してFAX装置19にFAX情報を配信する。そして、作業者はこのFAX情報を確認することにより、受令操作を行うことを音声およびメール以外のFAXでも確認することができる。
【0021】
上記のように構成された実施の形態4の受令確認システムは、覚知サーバと覚知装置との間、または、メールサーバと受令端末との間にて通信異常が発生した場合においても、ネットワークとは別回線である公衆回線を用いたFAXにて送受信を行うことにより補完できる機能を追加したので、情報の伝達手段の冗長化により、受令操作の確実性をさらに図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明の実施の形態1の受令確認システムの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態2の受令確認システムの構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態3の受令確認システムの構成を示すブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態4の受令確認システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0023】
1 センター局、2 リモート局、10 情報配信サー、11 Webサーバ、
12 覚知サーバ、13 ネットワーク、14 受令端末、15 覚知装置、
18 FAXサーバ、19 FAX装置、101 自動起動信号生成部、
141 自動起動機能部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続されたセンター局から上記ネットワークを介して複数のリモート局に対して通報を行い受令確認を行う受令確認システムにおいて、上記センター局には、上記各リモート局への情報を作成して配信する情報配信サーバと、上記情報配信サーバの情報が作成されたことに基づいて音声発信信号を作成して配信する覚知サーバとを備え、上記各リモート局には、上記センター局から情報の受信および上記センター局への情報の伝達を行う受令端末と、常時起動しており上記音声発信信号を受信して上記音声発信信号に基づいて音声信号を外部に通知する覚知手段とを備えたことを特徴とする受令確認システム。
【請求項2】
上記センター局に上記情報配信サーバの情報が作成されたことに基づいて自動起動信号を生成して配信する自動起動信号生成部を備え、上記各受令端末に自動起動機能部を備え、上記自動起動信号生成部から上記ネットワークを介して自動起動信号を上記自動起動機能部が受信して上記受令端末を起動することを特徴とする請求項1に記載の受令確認システム。
【請求項3】
上記センター局に上記情報配信サーバの情報が作成されたことに基づいてメール情報を作成して配信するメールサーバを備え、上記各受令端末は上記メール情報を受信可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の受令確認システム。
【請求項4】
上記センター局に上記情報配信サーバの情報が作成されたことに基づいてFAX情報を作成して配信するFAXサーバを備え、上記リモート局に上記FAX情報を受信するFAX受信手段を備え、上記FAXサーバと上記FAX受信手段とは公衆回線を介して接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の受令確認システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−165791(P2006−165791A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−351433(P2004−351433)
【出願日】平成16年12月3日(2004.12.3)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】