説明

同乗者検索装置および同乗者検索プログラム

【課題】
車に乗車した同乗者を特定する、あるいは、同乗者特定のための精度向上を図る。
【解決手段】
入力される音声信号を音声認識する音声認識部23と、音声認識部23が認識した内容を解析してキーワードを抽出する解析部24と、個人識別情報とドライブ情報が対応付けられた同乗者履歴情報27と、同乗者履歴情報27を参照して、解析部24で抽出したキーワードに対応する個人識別情報を検索する同乗者検索部25を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、以前に車両に同乗したことのある個人を車中の会話に基づいて検索する同乗者検索装置および同乗者検索プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に装備されるナビゲーション装置では、個人の嗜好や個人の利用履歴などに応じて、各個人に対応したお奨め情報を提示することが行われている。
【0003】
特許文献1には、乗員の発する音声より所定の語句を認識し、認識した語句から乗員が希望する行先を推定して音声で提案し、提案された行先に乗員が同意した場合、当該行先をナビゲーション制御部に目的地として入力するナビゲーション装置が開示されている。
【0004】
このナビゲーション装置では、乗員の嗜好に応じて行先を推定することが可能であって、その第15段落には、乗員を特定するため、会話で交わされる音声の特徴から現在乗車している乗員を特定する処理について開示がみられる。
【0005】
また、車両内における個人の特定は、個人の嗜好に応じた各種サービスのみならず音声認識処理にて認識率を向上させる場合にも役立つ。現在、目的地の指定などを音声入力にて行うナビゲーション装置は一般的となっている。このようなナビゲーション装置における音声認識処理では、各個人に対応した音響モデルを用いることで認識率の向上を図ることができる。また、音声認識処理を行いながら、この音響モデルを学習させることで個人への適応度を向上させ、認識率を向上させることもできる。
【0006】
以上のように、車両内における個人の特定は、乗員の嗜好情報に応じた行き先の提案、音声認識処理における認識率の向上に役立つものとなるが、今後、インターネットによる各種情報の提供など車両内での各種サービスが拡充するにつれて、"誰が車に乗っている
か"を自動的に識別する技術は重要となることが予想される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−289661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、車両内における個人の特定は各種サービスを行うに際して基礎となる重要な技術であって精度よく行われることが望ましい。しかしながら、特許文献1に記載された個人特定のための処理では、音声の特徴のみによって乗員の特定を行うものであるため、その特定精度は音響処理に依存する。当然のことながら音響処理の精度が悪ければ個人特定処理においても誤認識が生じることとなる。
【0009】
このように、音響処理のような1つの技術でもって個人を特定することも可能ではあるが、その精度を向上させるためには、他のアプローチによる個人特定の手法、あるいは、複数の手法を組み合わせることで、個人特定の精度向上を図ることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、車に乗車した同乗者を特定する、あるいは、同乗者特定のための精度向上を図るため同乗者の検索を行う同乗者検索装置、同乗者検索プログラムを提供することを目
的とするものであって、そのため下記の各種構成を採用することとしている。
【0011】
本発明の同乗者検索装置は、入力される音声信号を音声認識する音声認識部と、音声認識部が認識した内容を解析してキーワードを抽出する解析部と、個人識別情報とドライブ情報が対応付けられた同乗者履歴情報と、同乗者履歴情報を参照して、解析部で抽出したキーワードに対応する個人識別情報を検索する同乗者検索部を備えることを特徴としている。
【0012】
さらに、本発明の同乗者検索装置において、ドライブ情報は、走行情報、天気情報、交通情報、目的地関連情報の少なくともいずれかを含むこととしている。
【0013】
さらに、本発明の同乗者検索装置は、センサからの信号により同乗者の乗車を検知する乗車検知部をさらに備え、同乗者検索部は、同乗者の乗車を検知した場合に検索を開始することとしている。
【0014】
さらに、本発明の同乗者検索装置において、同乗者検索部は、解析部で抽出されたキーワードに、過去を示すキーワードが含まれる場合に検索を開始するものである。
【0015】
さらに、本発明の同乗者検索装置において、解析部は、所定のキーワードを、検出した各種状況に応じて他のキーワードに変換することとしている。
【0016】
また、本発明の同乗者検索プログラムは、入力される音声信号を音声認識する音声認識処理と、音声認識処理にて認識された内容を解析してキーワードを抽出する解析処理と、個人識別情報とドライブ情報が対応付けられた同乗者履歴情報を参照して、解析部で抽出したキーワードに対応する個人識別情報を検索する同乗者検索処理を行うことを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る同乗者検索装置のブロック図を示す図。
【図2】本発明の実施形態に係る同乗者履歴情報作成処理を示すフロー図。
【図3】本発明の実施形態に係る同乗者履歴情報を示す図。
【図4】本発明の実施形態に係る基本処理を示すフロー図。
【図5】本発明の実施形態に係る会話解析処理を示すフロー図。
【図6】本発明の実施形態に係るキーワード分類を示す図。
【図7】本発明の実施形態に係る会話解析の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る同乗者検索装置の機能ブロックを示した図である。本実施形態の同乗者検索装置は、CPUなどの制御手段、メモリ、ハードディスクなどの記憶手段、各種インタフェースを備えたコンピュータにて構成される。各ブロックはコンピュータの処理機能を表したものであって、各ブロックが必ずしも部品に対応するものではない。また、パーソナルコンピュータなどの汎用ハードウェア上で動作するプログラムとして提供されるものであってもよい。
【0019】
本実施形態において、同乗者検索装置20は、話者認識部21、第1データベース22、音声認識部23、言語解析部24、個人ID決定部25、乗車検知部26、第2データベース27、通信部28を備えて構成される。また、同乗者検索装置20の外部には、周辺機器として、マイク11、センサ12、GPS13、時計14、入力手段16が配置され、同乗者検索装置20と各種信号のやりとりを行う。
【0020】
話者認識部21は、マイク11から入力される音声信号から話者を特定、または、絞り込むために設けられており、第1データベース22に記憶されている話者認識情報に基づいて話者の検索を行う。本発明の同乗者検索装置においては、必ずしもこの話者認識部21を設ける必要は無いが、併せて使用することでより正確に同乗者を特定することが可能となる。
【0021】
第1データベース22に記憶されている話者認識情報は、話者毎の個人ID(本発明における「個人識別情報」)に、話者の声の音響的特性を示す話者認識用音響特性が対応付けられた情報である。話者認識部21は、マイク11から取得した音声信号から音響特性を抽出し、第1データベース22内の話者認識用音響特性と比較することで、最も類似度の高い話者認識用音響特性の個人IDを抽出し、話者を検索する。
【0022】
音声認識部23は、マイク11から入力される音声信号を音声認識し、認識結果としての文字情報を出力する。
【0023】
言語解析部24(本発明における「解析部」)は、各種データベースを参照するなどによって、音声認識部23の認識結果としての文字情報を解析する。特に、後段に配置された個人ID決定部25で必要となる各種キーワードの抽出を行う。また、本実施形態では抽出したキーワードを車両の各種状況に応じたキーワードに置き換える変換処理も行うこととしている。
【0024】
乗車検知部26は、センサ12から入力される信号に基づき、車両に同乗者(ドライバー以外の搭乗者)が乗車したことを検知する。このセンサ12、乗車検知部21には各種の実施形態を採用することが考えられる。
【0025】
例えば、座席への荷重を検出する荷重センサを用いることで、乗車検知部26にて着座を検出し乗車したことを検出することが考えられる。また、着座の検出としては、シートベルトの装着を検出するセンサとしてもよい。
【0026】
このような着座の検出に限らず、例えばセンサ12にマイクロフォンを用い、乗車検知部26が音声信号から会話を検出することで乗車を検出することとしてもよい。また、センサ12にカメラを用いた場合には、車内の様子を撮影し、乗車検知部26が画像信号の変化を検出することで乗車の検知を行ってもよい。さらには、これらの手法を組み合わせることで精度の高い乗車検知を行うこととしてもよい。
【0027】
個人ID決定部25(本発明における「同乗者検索部」)は、第2データベース27に記憶されている同乗者履歴情報を参照し、言語解析部24で抽出されたキーワードに対応する個人識別情報を検索し同乗者の特定を行う。本実施形態では、この個人ID決定部25には、話者認識部21が接続されており、話者認識部21での検索結果を併せて使用することで同乗者の識別をより正確なものとしている。また、個人ID決定部25は、乗車検知部26にて同乗者が乗車したことを検知することで、検索処理が開始される。
【0028】
第2データベース27には、マイク11から入力された音声信号、すなわち、車室内での会話から同乗者を特定するために用いられる同乗者履歴情報が記録されている。この同乗者履歴情報は、以前に同じ同乗者が乗車したときに記録したドライブ情報が、当該同乗者を示す個人ID(本発明における「個人識別情報」)に対応付けて記録された情報である。
【0029】
同乗者履歴情報のドライブ情報には、GPS13、時計14から取得した車の走行履歴を示す走行情報、外部の情報配信サーバ15から通信部28を介して得た天気情報、交通
情報、ナビゲーション装置に設定された目的地に関連する目的地関連情報など、同乗者が乗車したときの車両内外に関する各種情報が記録されている。同乗者履歴情報の作成処理については後ほど説明する。
【0030】
通信部28は、外部に設置された情報配信サーバ15と通信することで、天気情報や交通情報を取得する。通信部28は情報配信サーバ15と携帯情報端末網を介して直接通信を行うものであっても、Bluetooth(登録商標)、無線LAN、赤外線通信などによって
携帯電話などと接続し、間接的に情報配信サーバ15と接続するものであってもよい。
【0031】
図2は、図1の同乗者検索装置20を用いて行う同乗者履歴情報作成処理の流れを示したフロー図である。この同乗者履歴情報作成処理は、例えば、友人と車で旅行する際などに実行される処理である。S100にて同乗者検索装置20が起動した後、S101にてドライバーなどの操作者によってナビゲーション装置に目的地が設定されると、同乗者検索装置20は、画面や音声などによって同乗者が誰であるのか、操作者に対しその指定を促して、入力手段16などにより同乗者を指定させる。指定された同乗者は、同乗者検索装置20の内部処理的には個人IDとして扱われる。
【0032】
S103は、S102で指定された同乗者、すなわち同乗者IDを含んだ同乗者履歴情報が第2データベース27に作成される。既に指定された同乗者に対応する同乗者履歴情報が存在する場合には、当該同乗者履歴情報が抽出され、以降の処理に使用される。
【0033】
また、作成の際、この同乗者履歴情報のドライブ情報には、S101にて設定された目的地や、当該目的地に関連する目的地関連情報を含めて作成することとしてもよい。例えば、目的地が「○△ゴルフ場」に設定された場合には、目的はゴルフであることが推定できるから、目的地関連情報には「コース」、「ラウンド」、「ショット」などゴルフに特有の情報が目的地関連情報として含められる。この目的地関連情報は、予め目的地となる各種施設に関連づけられたものであってもよく、目的地に含まれる単語から辞書を参照して推定することとしてもよい。
【0034】
S104では、車両の運行に伴って各種ドライブ情報が取得される。図3は、このドライブ情報の一例を示した図であって、日付、時間に対応付けて、車両位置、天気情報、交通情報、車両状態などが記録される。
【0035】
このドライブ情報は、同乗者検索装置の周辺機器から取得された車両内外の状態を示す情報である。日時、時刻は図1に示す時計14から取得することができるが、GPS13の出力する信号に含まれるものを使用してもよい。車両位置は、GPS13から取得した、緯度、経度による車両位置を示す情報である。
【0036】
天気情報は、車両の現在位置における天候、温度などを示す情報であって、本実施形態では、通信部28を介して情報通信サーバ15から得ることとしている。車に設けられた温度センサ、降雨センサなどで取得することとしてもよい。交通情報は、車両の現在位置における渋滞を示す情報であって、本実施形態では天気情報と同様に、情報通信サーバ15から取得されるものである。この渋滞情報は、車速センサを監視することで、渋滞であるか否かを判断して付与することとしてもよい。
【0037】
また、車両の停車、駐車、発進、車速といった運転状況を示す車両状態を含めることとしてもよい。このようにS104では、車両自体あるいは車両内外の各種状況を示す状況が日時に対応付けられ記録される。
【0038】
S105では、取得したドライブ情報によって同乗者履歴情報が更新される。このよう
にしてS101にて設定した目的地に到着するまで、同乗者履歴情報が作成され続けることとなる。S106にて目的地に到着したことが判断されると、一連の同乗者履歴情報作成処理が終了する。この処理で作成された同乗者履歴情報は、以後の同乗者検索処理において利用されることになる。
【0039】
図4は、本発明の同乗者検索処理の基本処理を示した図である。S200にて同乗者検索装置20が起動すると、S201にて乗車検知部26にて同乗者乗車の検知が開始される。
【0040】
S202では、マイク11に入力される音声信号が取得され、S203において話者認識部21での話者認識に利用される。ここでは、第1データベース22の話者認識情報を参照することで、入力音声に近い音響特性を持つ個人の検索が行われる。なお、マイク11には車両の所有者(ドライバーであることが多い)の音声も入力されることになるが、この処理では、この所有者については同乗者から除外して判定することとしている。
【0041】
S204では、S203において、個人が特定できたか、すなわち、個人IDの検索結果が1つに絞り込めたか否かが判定される。個人、すなわち、同乗者を特定できた場合には、S205にて個人IDを出力して処理を終了する。
【0042】
一方、S203における検索結果が複数であった場合や、検索結果がない場合には、S300における会話解析処理において同乗者の検索が行われる。この会話解析処理は、同乗者履歴情報を用いた本発明の要となる処理であり、その詳細については後述する。S300にて同乗者を特定できた場合には、S205にて個人IDを出力して処理を終了する。S300にて同乗者が特定できない場合には、S202に戻って再度、音声信号を取得して同乗者の特定を繰り返す。
【0043】
以上、本実施形態の同乗者特定処理では、同乗者履歴情報を用いた同乗者の検索を、話者認識による同乗者検索の補助として用いることとしているが、このように複数の検索処理を組み合わせることで、同乗者特定の精度向上を図ることができる。同乗者履歴情報を用いた同乗者検索処理は、単独で使用することも、また、話者認識以外の同乗者検索処理と組み合わせて使用することも可能である。
【0044】
図5は、図4で説明した会話解析処理S300の詳細を示すフロー図である。本実施形態では、話者認識処理において同乗者が絞り込まれている場合には、絞り込まれた同乗者が検索の対象となる。
【0045】
S301では、S202にてマイク11から取得した音声信号を、音声認識部23にて文字情報に変換する。S302では、変換した文字情報を言語解析部24にて形態素解析して、予め登録された1ないし複数のキーワードが抽出される。図6は、このようなキーワードの一例を示したものあって、キーワードは各種キーワードクラスに分類されたものとなっている。
【0046】
S303では、抽出したキーワードに過去の情報を示すキーワードが含まれているか否かを判定する。この過去の情報を示すキーワードとは、図6に示すように「この間」、「先週」、「ヶ月前」といった語句である。本処理では、取得した音声中にこれらの語句が含まれているか否か、すなわち、会話が過去のことを話題としているのか否かが判定される。
【0047】
語句が含まれていない場合には、話題は過去のものではないと判断し、以降の解析を中止してS202へと戻る。このように、本実施形態では、キーワードに過去の情報を示す
ものが含まれる場合に同乗者履歴情報による検索処理を行うことで、同乗者特定の精度を向上させ、また、同乗者検索処理の処理も軽減させることが可能となる。なお、過去の情報を示すキーワードを含まない場合においても一律に検索することとしても構わない。
【0048】
S303では、キーワードが所定のキーワードを含んでいるか否かが判定される。含んでいないと判断した場合には、S306にてキーワードによる同乗者履歴情報の検索が開始される。まず、所定のキーワードを含んでいない場合について説明する。
【0049】
図7(a)は、会話解析の一例を示したものであって、話者A中の会話には「先週」という過去を示すキーワードが含まれるため、S303において以後の解析を行うことが判定されている。また、話者A中の会話には「寒かった」という天気情報のキーワードが含まれている。したがって、この会話においては、同乗者履歴情報中において、天気情報の観点からS306での検索が実行される。
【0050】
本実施形態のように天気情報に天候と温度が含まれる場合には、「寒かった」というキーワードを用いて検索するには、例えば「4℃以下」という検索条件に変換して天気情報の検索が行われる。このように抽出したキーワードと、同乗者履歴情報中のキーワードとは、所定の変換が施されることでマッチングを図った上で検索が行われる。各キーワードが同一である場合には変換を行う必要はない。
【0051】
S307にて、検索結果が1乃至複数見つかった場合には、S308にて対応する個人IDが抽出され処理を終了する。なお、複数見つかった場合には、その検索結果を保持しておき、S203における話者認識の検索範囲に利用することとしてもよい。このようにすれば、検索範囲を絞り込んでいくことができるため、話者認識、並びに、以降に行われる解析処理の負荷を軽減することが可能となる。
【0052】
一方、S304にて所定のキーワードを含んでいると判断した場合には、当該所定のキーワードを、現在の各種状況に応じた他のキーワードに変換する。会話においては、指示語を含んだいわば相対的な指定が行われる場合が多いため、ここでは、相対的な指定を絶対的なものに変換し、検索を容易にすることとしている。
【0053】
図7(b)は、その変換の一例を示したものである。話者Aの会話中「この道」という指示語を含んだキーワードでは、どの道であるのか特定することができず、機械による検索を行うことが困難である。GPS13から位置情報を取得して位置情報に変換したり、地図情報を参照することで道路名に変換するなどして、絶対的な表現に変換(正規化)し、機械による検索を容易なものとさせている。
【0054】
キーワードが変換された後、S306にて、当該変換されたキーワードを用いて同乗者履歴情報の検索が行われ、検索結果できた場合には、S308にて個人IDを抽出して会話解析処理が終了する。
【0055】
S305における検出した各種状況によるキーワードの変換処理は、日時などにも適用できる。例えば、図7(a)のようにキーワード中に「先週」というような過去の情報を示すキーワードが含まれている場合、時計14などから現在の日時を取得して、「先週」という相対的な表現を、絶対的な日時に変換することが考えられる。このように相対的な日時を示すキーワードであっても検索に使用することが可能となる。
【0056】
以上、本発明の各種実施形態によれば、車中での会話から、予め作成しておいた同乗者履歴情報に基づいた検索を行うことで同乗者を特定する、あるいは、同乗者特定の精度を向上させることが可能となる。
【0057】
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
【符号の説明】
【0058】
11…マイク、12…センサ、13…GPS、14…時計、15…情報通信サーバ、16…入力手段、20…同乗者検索装置、21…話者認識部、22…第1データベース、23…音声認識部、24…言語解析部、25…個人ID決定部、26…乗車検知部、27…第2データベース、28…通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される音声信号を音声認識する音声認識部と、
音声認識部が認識した内容を解析してキーワードを抽出する解析部と、
個人識別情報とドライブ情報が対応付けられた同乗者履歴情報と、
同乗者履歴情報を参照して、解析部で抽出したキーワードに対応する個人識別情報を検索する同乗者検索部を備えることを特徴とする
同乗者検索装置。
【請求項2】
ドライブ情報は、走行情報、天気情報、交通情報、目的地関連情報の少なくともいずれかを含む
請求項1に記載の同乗者検索装置。
【請求項3】
センサからの信号により同乗者の乗車を検知する乗車検知部をさらに備え、
同乗者検索部は、同乗者の乗車を検知した場合に検索を開始する
請求項1または請求項2に記載の同乗者検索装置。
【請求項4】
同乗者検索部は、解析部で抽出されたキーワードに、過去を示すキーワードが含まれる場合に検索を開始する
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の同乗者検索装置。
【請求項5】
解析部は、所定のキーワードを、検出した各種状況に応じて他のキーワードに変換する
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の同乗者検索装置。
【請求項6】
入力される音声信号を音声認識する音声認識処理と、
音声認識処理にて認識された内容を解析してキーワードを抽出する解析処理と、
個人識別情報とドライブ情報が対応付けられた同乗者履歴情報を参照して、解析部で抽出したキーワードに対応する個人識別情報を検索する同乗者検索処理を行うことを特徴とする
同乗者検索プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−217318(P2010−217318A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−61590(P2009−61590)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(591261509)株式会社エクォス・リサーチ (1,360)
【Fターム(参考)】