説明

地図表示装置

【課題】ユーザの操作負担を軽減しつつ交通規則を遵守した適切な走行または十分な安全確認を促すことができるような地図を表示することができ、ひいては、運転の安全性および操作性を向上させることができる「地図表示装置」を提供すること。
【解決手段】地図表示処理手段28,20は、地図上の道路に関する交通方法の規制、交通方法の指示、警戒すべき道路状況または通行の案内を示す道路情報における予め重要とみなされた道路情報である重要道路情報については、設定された縮尺にかかわらず地図の一部として表示可能とされていること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図表示装置に係り、特に、道路に関する交通方法の規制等を示す道路情報を含む地図を表示するのに好適な地図表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車載用ナビゲーション装置には、ユーザが指定した領域の地図を地図データを用いてディスプレイに表示する地図表示機能が備えられており、このような地図表示機能を備えた車載用ナビゲーション装置では、ユーザが、ディスプレイに表示される地図の縮尺を設定可能とされていた。
【0003】
また、この種の車載用ナビゲーション装置では、ユーザが設定した縮尺に応じて、ディスプレイに表示される地図の詳細度を自動的に変更することが行われていた。
【0004】
図5(a)(b)は、このような従来から行われていた縮尺に応じた詳細度の変更をともなう地図の表示方法を示したものである。
【0005】
図5(a)に示すように、従来は、縮尺が大きい狭域の地図1を表示する場合には、道路2、敷地や建物等の背景3および地域名や建物名を示す文字4といった地図1の各構成要素を表示することに加えて、道路2に関する交通方法の規制、交通方法の指示、警戒すべき道路状況または通行の案内を示す道路情報を構成要素として表示することによって、詳細度が高い地図1を表示するようになっていた。
【0006】
なお、図5(a)には、道路情報として、道路2に関する交通方法の規制の1つとしての道路2が一方通行であることを示す矢印状の一方通行マーク5が、道路2上に重畳表示されている。
【0007】
また、図5(a)には、地図1上に、地図1の構成要素とは独立した自車位置を示す自車位置マーク6が重畳表示されている。
【0008】
一方、図5(b)に示すように、従来は、縮尺が小さい広域の地図7を表示する場合には、道路2、背景3および文字4の各要素については簡略化した状態として表示し、交通方法の規制等を示す情報についてはほとんど表示しないことによって、詳細度が低い簡易な地図7を表示するようになっていた。
【0009】
【特許文献1】特開2004−163525号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述のように、縮尺が小さくなるほど地図を簡略化する方法は、地図の見やすさ(視認性)や地図の迅速な表示の観点から好ましいものであった。
【0011】
しかしながら、たとえ、縮尺が小さい地図7を表示している場合であっても、一方通行マーク5や「児童横断あり」を示す情報等の、交通事故を未然に回避するために表示することが特に重要とみなされる道路情報については、あまりにも小さい縮尺でない限りにおいては表示されていることが好ましい。
【0012】
蓋し、例えば、自車両が商店街や住宅地等が存在する細街路等の複雑な道路に進入する場合には、ユーザに馴染みがある地域であっても一方通行の場所を逐一把握していないことや、一方通行の道路標識を車内から実際に確認することが困難なことがあるからである。また、特に、慎重な運転に集中すべき複雑な道路等においては、道路情報を表示させるために地図の縮尺を切り替える(大きくする)操作を行うことは煩わしい場合もあり、安全上の観点からも好ましくないからである。
【0013】
そこで、本発明は、このような点に鑑みなされたものであり、ユーザの操作負担を軽減しつつ交通規則を遵守した適切な走行または十分な安全確認を促すことができるような地図を表示することができ、ひいては、運転の安全性および操作性を向上させることができる地図表示装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前述した目的を達成するため、本発明に係る地図表示装置は、地図データが記憶された地図データ記憶手段と、表示部に表示される地図の縮尺を設定する縮尺設定手段と、前記地図データ記憶手段に記憶された前記地図データを用いて、前記縮尺設定手段によって設定された縮尺の地図として、当該設定された縮尺が小さくなるほど地図の詳細度が漸次または段階的に低くなるような当該設定された縮尺に応じた詳細度を有する地図を前記表示部に表示する地図表示処理手段とを備え、前記地図表示処理手段は、前記設定された縮尺が、前記表示部に表示される地図上の道路に関する交通方法の規制、交通方法の指示、警戒すべき道路状況または通行の案内を示す道路情報を前記設定された縮尺に応じた詳細度を有する地図の一部として表示することが可能とされた縮尺のうちの最小値である第1の閾値よりも小さい場合であっても、前記道路情報における予め重要とみなされた道路情報である重要道路情報については、前記設定された縮尺にかかわらず前記地図の一部として表示可能とされていることを特徴としている。
【0015】
本発明に係る地図表示装置によれば、縮尺が第1の閾値よりも小さい場合であっても重要道路情報を表示することができるので、交通規則を遵守した適切な走行または十分な安全確認を促すことができるような地図を表示することができ、ひいては、運転の安全性を向上させることができる。さらに、重要道路情報を表示させるために縮尺を大きくする操作を行う必要が少なくなるので、操作性を向上させることも可能となる。
【0016】
また、前記地図表示処理手段は、前記設定された縮尺にかかわらない前記重要道路情報の表示を、前記設定された縮尺が、前記重要道路情報を表示することが有効とみなされた縮尺のうちの最小値である第2の閾値以上となる場合に行うように形成されていることが好ましい。
【0017】
このような構成によれば、縮尺が第2の閾値よりも小さい場合における重要道路情報の表示を回避することができるので、地図の視認性を向上させることができる。
【0018】
さらに、前記第2の閾値を規定する前記重要道路情報を表示することが有効とみなされた縮尺は、前記重要道路情報が存在する道路を視認可能とみなされた縮尺とされていることがより好ましい。
【0019】
このような構成によれば、重要道路情報が存在する道路を視認することができないほど縮尺が小さい場合における重要道路情報の表示を回避することができるので、地図の視認性を向上させることができる。
【0020】
さらにまた、本発明に係る地図表示装置は、自車位置を検出する自車位置検出手段を備え、前記地図表示処理手段は、前記設定された縮尺にかかわらない前記重要道路情報の表示を、前記自車位置検出手段によって検出された前記自車位置の周辺の所定の領域内に存在する道路に限定して行うように形成されていることが好ましい。
【0021】
このような構成によれば、縮尺が第1の閾値よりも小さい場合であっても自車位置の周辺の所定の領域内に存在する道路に関する重要道路情報を表示することができるので、運転の安全性をさらに向上させることができ、また、重要道路情報の表示が行われる道路を限定することができるので、地図表示の迅速性および地図の視認性を向上させることができる。
【0022】
また、前記地図表示処理手段は、前記設定された縮尺にかかわらない前記重要道路情報の表示を、前記自車位置検出手段によって検出された前記自車位置が属するリンクに対応する道路および当該リンクに接続された他のリンクに対応する道路に限定して行うように形成されていることが好ましい。
【0023】
このような構成によれば、縮尺が第1の閾値よりも小さい場合であっても自車位置が属するリンクを含めた自車両が今後走行する可能性が高い道路に関する重要道路情報を表示することができるので、運転の安全性をさらに向上させることができ、また、重要道路情報の表示が行われる道路をさらに限定することができるので、地図表示の迅速性および地図の視認性をさらに向上させることができる。
【0024】
さらに、本発明に係る地図表示装置は、自車位置を検出する自車位置検出手段と、ナビゲーションの目的地を設定する目的地設定手段と、前記自車位置検出手段によって検出された前記自車位置から前記目的地設定手段によって設定された前記目的地までの推奨経路を探索する推奨経路探索手段とを備え、前記地図表示処理手段は、前記設定された縮尺にかかわらない前記重要道路情報の表示を、前記推奨経路探索手段によって探索された前記推奨経路およびこれに接続されているリンクに対応する道路に限定して行うように形成されていることが好ましい。
【0025】
このような構成によれば、縮尺が第1の閾値よりも小さい場合であっても自車両がルート案内をともなう走行を予定している推奨経路およびその周辺の道路に関する重要道路情報を表示することができるので、運転の安全性をさらに向上させることができ、また、重要道路情報の表示が行われる道路を限定することができるので、地図表示の迅速性および地図の視認性を向上させることができる。
【0026】
さらにまた、本発明に係る地図表示装置は、自車両が細街路を走行中である旨の判定を行う判定手段を備え、前記地図表示処理手段は、前記判定手段によって前記自車両が細街路を走行中である旨の判定が行われていることを条件として、前記設定された縮尺にかかわらない前記重要道路情報の表示を行うように形成されていることが好ましい。
【0027】
このような構成によれば、縮尺が第1の閾値よりも小さい場合であっても細街路に関する重要道路情報を表示することができるので、交通事故の危険性が高い地域における運転の安全性を向上させることができる。
【0028】
また、本発明に係る地図表示装置は、前記自車両の走行速度を検出する車速検出手段を備え、前記判定手段は、前記車速検出手段によって検出された前記自車両の走行速度が予め設定された閾値以下となる場合に、前記自車両が細街路を走行中である旨の判定を行うように形成されていることが好ましい。
【0029】
このような構成によれば、細街路に関する重要道路情報の表示をさらに簡便かつ確実に行うことができる。
【0030】
さらに、前記地図表示処理手段は、前記設定された縮尺にかかわらない前記重要道路情報の表示を行う際に、複数の前記重要道路情報が密集しているために前記縮尺設定手段によって現在設定されている縮尺においてはすべての前記重要道路情報を同時に表示することができないような地域については、前記複数の重要道路情報を複数回に分割して順次繰り返し表示するように形成されていることが好ましい。
【0031】
このような構成によれば、複数の重要道路情報が密集している地域においても、複数の重要道路情報を複数回に分割して順繰り表示することができるので、道路が密集している地域や走行に様々な制約が課される道路においても安全な走行を行うことができる。
【0032】
さらにまた、前記地図表示処理手段は、前記重要道路情報を、これに対応する道路の形状を識別可能な状態として表示するように形成されていることが好ましい。
【0033】
このような構成によれば、重要道路情報を表示する道路が重要道路情報によって隠れてしまうことを防止することができるので、地図の視認性を向上させることができる。
【0034】
また、前記重要道路情報は、前記表示部に表示される地図上の道路が一方通行であることが好ましい。
【0035】
このような構成によれば、縮尺が第1の閾値よりも小さい場合であっても地図上の道路が一方通行であることを示す情報を表示することができるので、指定された方向にしたがった適切な走行を促すことができるような地図を表示することができ、ひいては、運転の安全性を向上させることができる。
【0036】
さらに、本発明に係る地図表示装置は、前記表示部に表示される地図上に、自車位置が表示されることが好ましい。
【0037】
このような構成によれば、地図上に自車位置が表示されることにより、重要道路情報と自車位置との関係を明確に把握することができるため、運転の安全性をさらに向上させることができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明に係る地図表示装置によれば、ユーザの操作負担を軽減しつつ交通規則を遵守した適切な走行または十分な安全確認を促すことができるような地図を表示することができ、ひいては、運転の安全性および操作性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明に係る地図表示装置の実施形態について、図1乃至図4を参照して説明する。
【0040】
図1は、本発明の実施形態として、地図表示装置としての機能を有する車載用ナビゲーション装置10を示したものであり、この車載用ナビゲーション装置10は、大別して、ナビゲーションメインユニット12と、このナビゲーションメインユニット12にそれぞれ接続されたデータ読出装置13、入力操作部15、GPSレシーバ16、自律航法センサ17、ディスプレイ18およびスピーカ19とによって構成されている。
【0041】
なお、入力操作部15は、リモコン、ディスプレイ18のタッチパネル、ロータリエンコーダまたはリニアエンコーダ等であってもよい。
【0042】
データ読出装置13には、地図データ記憶手段としての記憶媒体21が搭載されており、この記憶媒体21には、地図データ等の車載用ナビゲーション装置10の機能を実行させるための各種のデータが記憶されている。なお、記憶媒体21は、例えば、ハードディスクドライブやDVD等であってもよい。また、地図データは、地図表示機能および経路誘導機能の実行に用いられる道路データおよび背景データと、経路探索機能の実行に用いられる経路計算データと、目的地や施設等の検索機能の実行に用いられる検索データとを有している。道路データは、例えば、形状補間点、セグメント、リンク、ノード、リンク列、道路名称、通行条件および交通看板等のエンティティ(基本データ要素)によって構成されている。また、背景データは、例えば、点、ポリライン、ポリゴン、テキスト、形状位置および形状タイプ等のエンティティによって構成されている。
【0043】
ナビゲーションメインユニット12について詳述すると、このナビゲーションメインユニット12は、操作画面描画部22を有している。この操作画面描画部22は、メニュー画面、ディスプレイ18に表示される地図に対する縮尺の設定やスクロールを行うための操作画面、目的地設定用の操作画面および経路算出条件入力用の操作画面等のユーザによる入力操作部15を用いた入力操作が可能な各種の操作画面の描画データを生成し、生成された描画データを出力するようになっている。
【0044】
操作画面描画部22の出力側には、表示処理部20が接続されており、この表示処理部20には、操作画面描画部22から出力された操作画面の描画データが入力されるようになっている。そして、表示処理部20は、操作画面描画部22側から入力された操作画面の描画データに対応した操作画面をディスプレイ18に表示するようになっている。
【0045】
また、ナビゲーションメインユニット12は、自車位置検出手段としての自車位置算出部23を有しており、この自車位置算出部23の入力側には、GPSレシーバ16および自律航法センサ17がそれぞれ接続されている。
【0046】
GPSレシーバ16は、図示しないGPS衛星から受信した軌道および時刻を含む情報を自車位置算出部23に出力するようになっている。そして、自車位置算出部23は、GPSレシーバ16から出力された情報に基づいて、絶対座標としての自車位置を算出するするようになっている(衛星航法)。
【0047】
自律航法センサ17は、自車両の角速度や車速等を検出し、検出結果を自車位置算出部23に出力するようになっている。そして、自車位置算出部23は、自律航法センサ17から出力された検出結果に基づいて、直前の自車位置からの相対変化分としての自車位置を算出するようになっている(自律航法)。なお、自律航法は、自車両の方位をともなった状態として自車位置を算出するものであってもよいことは勿論である。
【0048】
自車位置算出部23の出力側には、データ読出制御部24が接続されており、このデータ読出制御部24の出力側には、前述したデータ読出装置13が接続されている。自車位置算出部23は、衛星航法または自律航法による自車位置の算出結果を、データ読出制御部24に出力するようになっており、データ読出制御部24は、この算出結果が示す自車位置およびその周辺の地図データの読出し要求を、データ読出装置13に出力するようになっている。データ読出装置13は、この読出し要求に応じた地図データを記憶媒体21から読み出すようになっている。データ読出装置13と自車位置算出部23との間には、バッファ26が接続されており、このバッファ26には、データ読出装置13から読み出された地図データが一時的に格納されるようになっている。そして、このバッファ26に格納された地図データは、自車位置算出部23によって取得されるようになっている。
【0049】
そして、自車位置算出部23は、衛星航法または自律航法によって算出され自車位置が、バッファ26を介して取得された地図データにおける道路上にない場合には、地図データにおける該当する道路上の位置に自車位置を補正するマップマッチング処理を行い、マップマッチング処理後の自車位置を最終的な算出結果とするようになっている。
【0050】
また、ナビゲーションメインユニット12は、縮尺設定手段としての縮尺設定部27を有しており、この縮尺設定部27の入力側には、入力操作部15が接続されている。
【0051】
縮尺設定部27には、地図の縮尺を設定するための操作画面に対する入力操作部15の操作結果が入力されるようになっており、縮尺設定部27は、入力された操作結果に対応する縮尺を設定するようになっている。また、縮尺設定部27は、入力操作部15の操作結果の入力前においては、所定の縮尺をデフォルトの設定値として保持している。この縮尺のデフォルトの設定値は、例えば、車載用ナビゲーション装置10の起動後に最初に表示する地図の縮尺として設計上画一的に定められているものであってもよく、または、ユーザによる初期設定によって設定されたものであってもよく、あるいは、車載用ナビゲーション装置10の前回の動作終了の直前に表示されていた地図の縮尺であってもよい。
【0052】
自車位置算出部23、バッファ26および縮尺設定部27の出力側であって表示処理部20およびデータ読出制御部24の入力側には、地図表示処理手段を構成する地図描画部28が接続されており、この地図描画部28には、自車位置算出部23による自車位置の算出結果および縮尺設定部27による縮尺の設定結果(前記デフォルトの設定値を含む、以下同様)がそれぞれ入力されるようになっている。
【0053】
そして、地図描画部28は、これらの入力された自車位置の算出結果および縮尺の設定結果に基づいて、データ読出制御部24に、自車位置およびその周辺についての縮尺設定部27によって設定された縮尺に相当する地図データを読み出すための読出し要求をデータ読出装置13に対して出力させるようになっている。
【0054】
さらに、地図描画部28は、この読出し要求に応じてデータ読出装置13によって記憶媒体21から読み出された地図データを、バッファ26を介して取得し、取得された地図データを用いることによって、自車位置およびその周辺を示す設定された縮尺の地図の描画データを生成し、生成された地図の描画データを、表示処理部20に出力するようになっている。
【0055】
この地図の描画データの生成の際に、地図描画部28は、道路、背景(例えば、建物、敷地、緑地、水域等)、文字(例えば、市町村等の地域名や建物名等)といった当該地図の構成要素に加えて、当該地図上の道路に関する交通方法の規制、交通方法の指示、警戒すべき道路状況または通行の案内を示す道路情報を地図構成要素に含んだ地図の描画データを生成するようになっている。
【0056】
ここで、前記道路情報のうちの前記交通方法の規制を示すものとしては、実際の道路に存在する規制標識(例えば、一方通行等の指定方向外進行禁止を示すもの)および規制標示(例えば、転回禁止を示すもの)等に相当する情報を考えることができる。
【0057】
また、前記道路情報のうちの交通方法の指示を示すものとしては、実際の道路に存在する指示標識(例えば、「児童横断あり」等の横断歩道を示すもの)および指示標示(例えば、自転車横断帯を示すもの)等に相当する情報を考えることができる。
【0058】
さらに、前記道路情報のうちの警戒すべき道路状況を示すものとしては、実際の道路に存在する警戒標識(例えば、学校、幼稚園、保育所などがあることを示すもの)等に相当する情報を考えることができる。
【0059】
さらにまた、前記道路情報のうちの通行の案内を示すものとしては、実際の道路に存在する案内標識(例えば、集合自動車停留所を示すもの)等に相当する情報を考えることができる。
【0060】
また、表示処理部20は、地図描画部28とともに地図表示処理手段を構成し、地図描画部28から出力された地図の描画データに対応する地図をディスプレイ18に表示するようになっている。
【0061】
そして、本実施形態において、地図描画部28は、縮尺設定部27によって設定された縮尺に応じて、表示処理部20を介してディスプレイ18に表示する地図の詳細度を調整するようになっている。
【0062】
具体的には、地図描画部28は、縮尺設定部27によって設定された縮尺が小さくなる(広域になる)ほど、詳細度が漸次または段階的に低くなる(簡略化される)ような地図が表示されるように、生成される地図の描画データの内容を調整するようになっている。
【0063】
例えば、地図描画部28は、所定の縮尺以上の縮尺(狭域)の地図を表示する際には、敷地内の建物の図形や建物名が含まれるような詳細な地図の描画データを生成するのに対して、それよりも小さな縮尺(広域)の地図を表示する際には、建物の図形および建物名が削減された地図の描画データを生成するようになっている。
【0064】
また、これにともない、地図描画部28は、縮尺に応じては、前述した道路情報も削減された地図の描画データを生成するようになっている。
【0065】
このように、縮尺に応じて地図の詳細度を調整することは、地図の表示の迅速性および視認性を確保する観点からは好ましい。
【0066】
しかしながら、交通事故を未然に回避するために表示することが重要とみなされる道路情報については、ある程度広域の場合であっても表示されるようにすることが運転の安全性および円滑性を向上させるために極めて大きな意義がある。
【0067】
そこで、本実施形態においては、重要な道路情報を、一定の条件の下で縮尺にかかわらず表示するための手段が講じられている。
【0068】
すなわち、本実施形態において、地図描画部28には、重要道路情報記憶部29が接続されており、この重要道路情報記憶部29には、前述した道路情報における予め重要(交通事故を未然に回避するために表示することが重要)とみなされた道路情報である重要道路情報の種類が記憶されている。
【0069】
そして、地図描画部28は、重要道路情報記憶部29に記憶された重要道路情報の種類に基づいて、縮尺設定部27によって設定された縮尺が第1の閾値よりも小さい場合であっても、当該設定された縮尺が第2の閾値以上となる場合には、重要道路情報を地図の描画データに含ませるようになっている。
【0070】
ここで、第1の閾値は、前述した道路情報(重要道路情報およびそれ以外の道路情報)を、縮尺設定部27によって設定された縮尺に応じた詳細度を有する地図の一部として表示することが可能とされた縮尺のうちの最小値とされており、この第1の閾値よりも前記設定された縮尺が小さい場合には、重要道路情報以外の道路情報は表示されないことになる。この第1の閾値は、縮尺設定部27によって設定可能とされた値であってもよい。
【0071】
また、第2の閾値は、第1の閾値よりも小さい値であり、重要道路情報を表示することが有効とみなされた縮尺のうちの最小値とされている。この第2の閾値も、縮尺設定部27によって設定可能とされた値であってもよい。なお、この第2の閾値を規定する重要道路情報を表示することが有効とみなされた縮尺は、重要道路情報が存在する道路を視認可能とみなされた縮尺とすることが好ましい。
【0072】
これにより、縮尺設定部27によって設定された縮尺が第1の閾値よりも小さい場合であっても、重要道路情報については、第1の閾値よりも小さい値に設定された縮尺にかかわらず表示することができるので、交通規則を遵守した適切な走行または十分な安全確認を促すことができるような地図を表示することができる。
【0073】
また、車載用ナビゲーション装置10の起動後に第1の閾値よりも縮尺が小さい地図をデフォルトとして表示させる場合には、この縮尺が小さい状態において既に重要道路情報が表示されているため、重要道路情報を表示させるために縮尺を大きなものに変更する操作が不要となり、操作性を向上させることができる。
【0074】
なお、重要道路情報としては、例えば、地図上に表示される道路が一方通行であることを示す道路情報や、「児童横断あり」を示す道路情報等を挙げることができる。重要道路情報は、一種類に限る必要はなく、複数種類であってもよい。
【0075】
また、前述した縮尺を設定するための操作画面は、操作性の観点から、地図と同一画面上に表示することが好ましい。
【0076】
上記構成に加えて、さらに、本実施形態において、地図描画部28は、前述した縮尺設定部27によって設定された縮尺が第1の閾値よりも小さくかつ第2の閾値以上となる場合における描画データに含ませる重要道路情報を、自車位置算出部23の算出結果に基づいて、自車位置の周辺の所定の領域内に存在する道路に関する重要道路情報に限定するようになっている。
【0077】
これにより、縮尺設定部27によって設定された縮尺にかかわらない(第1の閾値よりも小さいことにかかわらない)重要道路情報の表示を、自車位置の周辺の所定の領域内に存在する道路に限定して行うことができるので、重要道路情報の表示が行われる道路を限定することができ、地図表示の迅速性および地図の視認性を向上させることができる。
【0078】
さらに、地図描画部28および表示処理部20は、地図をスクロールするための操作画面に対する入力操作部15の操作結果に応じて、地図を移動表示するようになっている。
【0079】
上記構成に加えて、さらに、本実施形態において、自車位置算出部23と表示処理部20との間には、自車位置描画部31が接続されており、この自車位置描画部31には、自車位置算出部23の算出結果が入力されるようになっている。 自車位置描画部31は、自車位置算出部23の算出結果に基づいて、自車位置を示す自車位置マークの描画データを生成し、生成された自車位置マークの描画データを、表示処理部20に出力するようになっている。
【0080】
そして、表示処理部20は、自車位置描画部31から出力された自車位置マークの描画データに対応する自車位置マークを、ディスプレイ18に表示された地図上の自車位置に重畳表示するようになっている。
【0081】
上記構成の他にも、ナビゲーションメインユニット12には、車載用ナビゲーション装置10の機能を実行するための種々の構成が備えられている。
【0082】
すなわち、入力操作部15の出力側には、目的地設定手段としての目的地設定部32が接続されており、この目的地設定部32には、入力操作部15から、目的地設定用の操作画面に対する目的地を設定するためのユーザの入力操作の結果が入力されるようになっている。そして、目的地設定部32は、目的地設定用の操作画面に対する入力操作の結果に応じた目的地を設定するようになっている。
【0083】
さらに、本実施形態において、ナビゲーションメインユニット12は、経路探索手段としての経路算出部33を有しており、この経路算出部33には、自車位置算出部23、データ読出制御部24、バッファ26および目的地設定部32がそれぞれ接続されている。経路算出部33は、出発地から目的地設定部32によって設定された目的地までの推奨経路を算出(探索)するための経路計算を行うようになっている。この経路計算の際に、経路算出部33は、データ読出制御部24に、記憶媒体21に格納された地図データにおける経路計算データを読み出すための読み出し要求をデータ読出装置13に対して出力させ、この読出し要求に応じて読み出された経路計算データを利用して、ユーザによって入力された経路算出条件(例えば、高速道路を通る等)を満足するような目的地までの推奨経路を計算するようになっている。
【0084】
また、経路算出部33およびバッファ26の出力側であって、表示処理部20の入力側には、案内画像描画部36が接続されており、この案内画像描画部36は、経路算出部33の算出結果に基づいて、地図上への推奨経路の重畳表示画像や交差点拡大画像等の案内画像の描画データを生成し、生成された案内画像の描画データを表示処理部20に出力するようになっている。案内画像の描画データの生成には、必要に応じて地図読出制御部24を介して記憶媒体21から読み出した地図データが利用されるようになっている。そして、表示処理部20は、案内画像描画部36から出力された案内画像の描画データに対応する案内画像をディスプレイ18に表示するようになっている。これにより、案内画像を用いた経路誘導が行われるようになっている。
【0085】
さらに、経路算出部33とスピーカ19との間には、音声案内部37が接続されており、この音声案内部37は、経路算出部33によって算出された推奨経路に基づいて、交差点右左折案内等の音声案内を行うための案内音声データを生成し、生成され案内音声データをスピーカ19に出力するようになっている。スピーカ19は、音声案内部37によって生成された音声データを音声出力することによって、案内音声を用いた経路誘導を行うようになっている。
【0086】
次に、本実施形態の主たる作用について、より具体的な例を用いつつ説明する。
【0087】
なお、便宜上、初期状態において、ディスプレイ18には、図2に示すように、地図描画部28および表示処理部20によって、既に、自車位置算出部23によって算出された自車位置およびその周辺を示す地図40として、縮尺設定部27によって設定された縮尺を有する第1の地図40が表示されている。
【0088】
また、このとき、第1の地図40上には、操作画面描画部22および表示処理部20によって、縮尺を設定するための操作画面として、地図40の所定の寸法が実世界上において何mに相当するかを示す縮尺情報42が表記されたスクロールボタン41が重畳表示されている。なお、図2における縮尺情報42は、第1の地図40における所定の寸法が100mに相当することを示す情報とされている。
【0089】
さらに、このとき、第1の地図40における自車位置上には、自車位置描画部31および表示処理部20によって自車位置マーク6が表示されている。
【0090】
ここで、図2に示すように、第1の地図40は、自車位置の周辺の道路2は含まれているものの、背景3および文字4については、面積が大きいものや主要なものだけを示した簡略化された地図となっている。
【0091】
この第1の地図40は、縮尺設定部27によって設定された縮尺が、前記第1の閾値よりも小さく、かつ、前記第2の閾値以上であるような地図とされている。
【0092】
このように、第1の閾値よりも縮尺が小さい第1の地図40においては、地図表示の迅速性や視認性を考慮して、地図40の各構成要素が簡略化されたものとなっている。
【0093】
しかし、このような場合であっても、地図描画部28は、自車位置算出部23の算出結果と、重要道路情報記憶部29に記憶された重要道路情報の種類とに基づいて、自車位置の周辺の所定の領域内に存在する道路に関する重要道路情報として、自車位置が属するリンクおよびこれに走行方向の前方において接続されている他のリンクに該当する道路が一方通行であることを示す一方通行マーク45を、表示処理部13を介してディスプレイ18に表示している。
【0094】
この一方通行マーク45は、縮尺設定部27によって設定された縮尺にかかわらずに表示されたものとなる。
【0095】
このとき、地図描画部28は、一方通行マーク45が存在する道路形状を識別することができるように、一方通行マーク45を、吹き出しを付けた状態として該当する道路から若干離れた位置に十分な大きさで表示している。
【0096】
そして、このようにして第1の地図40が表示されることにより、ユーザは、縮尺を変更する操作を要することなく、一方通行を遵守した走行を行うことができる。
【0097】
なお、例えば、第1の地図40の表示状態から、ユーザが、スクロールボタン41を操作して縮尺を第1の閾値よりも大きな値に変更すると、地図描画部28、操作画面描画部22、自車位置描画部31および表示処理部20により、図3に示すように、第1の地図40よりも狭域の第2の地図46が自車位置マーク6およびスクロールボタン41とともにディスプレイ18に表示される。図3のスクロールボタン41には、第2の地図46における所定の寸法が50mに相当することを示す縮尺情報48が表記されている。この第2の地図46は、第1の地図40よりも詳細なものであり、文字4は簡略化されているものの、道路2および背景3は詳細なものとなっている。また、道路2上には、一方通行マーク5が、縮尺設定部27によって設定された縮尺に応じた詳細度を有する地図46の一部として表示されている。
【0098】
さらに、例えば、第2の地図46の表示状態から、ユーザが、スクロールボタン41を操作して縮尺をさらに大きくすると、地図描画部28、操作画面描画部22、自車位置描画部31および表示処理部20により、図4に示すように、第2の地図46よりも狭域の第3の地図49が自車位置マーク6およびスクロールボタン41とともにディスプレイ18に表示される。図4のスクロールボタン41には、第3の地図49における所定の寸法が25mに相当することを示す縮尺情報50が表記されている。この第3の地図49は、第2の地図46よりも詳細なものであり、道路2、背景3および文字4のすべてが詳細なものとなっているとともに、道路2上には、一方通行マーク5が、縮尺設定部27によって設定された縮尺に応じた詳細度を有する地図49の一部として表示されている。
【0099】
以上述べたように、本実施形態によれば、縮尺設定部27によって設定された縮尺にかかわらずに重要道路情報を可及的に表示することができるので、ユーザの操作負担を軽減しつつ交通規則を遵守した適切な走行を促すことができるような地図を表示することができるので、安全性および操作性を向上させることができる。
【0100】
また、設定された縮尺にかかわらない重要道路情報の表示を行う領域を、自車位置の周辺の所定の領域に限定することができるので、表示される情報量を削減して地図表示の迅速性をおよび地図の視認性を向上させることができる。
【0101】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0102】
例えば、第1の変形例として、地図描画部28および表示処理部20が、縮尺設定部27によって設定された縮尺が前記第1の閾値よりも小さい場合における前記設定された縮尺にかかわらない重要道路情報の表示を、経路算出部33によって算出された推奨経路およびこれに接続されているリンクに対応する道路に限定して行うようにしてもよい。なお、推奨経路は、通常は、一方通行を考慮して算出されるため、第1の変形例の場合には、前述した実施形態のように重要道路情報として一方通行を示す情報を表示することの意義は少ない。したがって、第1の変形例の場合には、主要な重要道路情報として、「児童横断あり」を示す情報等の十分な安全確認を促すことができる重要道路情報の表示を行うことが好ましい。なお、この第1の変形例における前記設定された縮尺にかかわらない重要道路情報の表示は、縮尺設定部27によって設定された縮尺が前記第2の閾値以上となることを条件として行うようにしてもよい。
【0103】
また、第2の変形例として、自車両が細街路を走行中である旨の判定を行う判定手段を設け、地図描画部28および表示処理部20が、縮尺設定部27によって設定された縮尺が前記第1の閾値よりも小さい場合における前記設定された縮尺にかかわらない重要道路情報の表示を、前記判定手段によって自車両が細街路を走行中である旨の判定が行われていることを条件として行うようにしてもよい。なお、この場合に、判定手段は、車速パルスに基づいて、自車両の走行速度が所定の閾値以下となったことに基づいて、自車両が細街路を走行中であると判定するようにしてもよい。また、この第2の変形例における前記設定された縮尺にかかわらない重要道路情報の表示は、縮尺設定部27によって設定された縮尺が前記第2の閾値以上となることを条件として行うようにしてもよく、また、自車両の周辺の所定の領域内に存在する道路に限定して行うようにしてもよい。
【0104】
さらに、第3の変形例として、地図描画部28および表示処理部20が、複数の重要道路情報が密集しているために現在設定されている縮尺においてはすべての重要道路情報を同時に表示することができないような地域については、前記設定された縮尺にかかわらない重要道路情報の表示を行う際に、複数の重要道路情報を複数回に分割して順次繰り返し表示するようにしてもよい。
【0105】
さらにまた、第4の変形例として、前記設定された縮尺にかかわらない重要道路情報の表示として、複数の種類の重要道路情報(例えば、一方通行を示す情報、転回禁止を示す情報および横断歩道を示す情報)を表示可能とする場合には、各種類の重要道路情報同士の間に重要度の差異を設けておくようにしてもよい。そして、重要度が高い重要道路情報ほど、第1の閾値よりも小さくかつ第2の閾値以上となる縮尺の範囲内において、設定された縮尺がより小さなものとなるまで地図の一部として表示されるようにしてもよい。
【0106】
これら各変形例の場合であっても、前述した実施形態と同様の優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明に係る地図表示装置の実施形態を示すブロック図
【図2】本発明に係る地図表示装置の実施形態において、第1の地図の表示状態を示す図
【図3】本発明に係る地図表示装置の実施形態において、第2の地図の表示状態を示す図
【図4】本発明に係る地図表示装置の実施形態において、第3の地図の表示状態を示す図
【図5】従来の地図の表示状態の一例において、(a)が、大縮尺の地図の表示状態を、(b)が小縮尺の地図の表示状態をそれぞれ示す図
【符号の説明】
【0108】
10 車載用ナビゲーション装置
20 表示処理部
28 地図描画部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図データが記憶された地図データ記憶手段と、
表示部に表示される地図の縮尺を設定する縮尺設定手段と、
前記地図データ記憶手段に記憶された前記地図データを用いて、前記縮尺設定手段によって設定された縮尺の地図として、当該設定された縮尺が小さくなるほど地図の詳細度が漸次または段階的に低くなるような当該設定された縮尺に応じた詳細度を有する地図を前記表示部に表示する地図表示処理手段と
を備え、
前記地図表示処理手段は、前記設定された縮尺が、前記表示部に表示される地図上の道路に関する交通方法の規制、交通方法の指示、警戒すべき道路状況または通行の案内を示す道路情報を、前記設定された縮尺に応じた詳細度を有する地図の一部として表示することが可能とされた縮尺のうちの最小値である第1の閾値よりも小さい場合であっても、前記道路情報における予め重要とみなされた道路情報である重要道路情報については、前記設定された縮尺にかかわらず前記地図の一部として表示可能とされていること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項2】
前記地図表示処理手段は、前記設定された縮尺にかかわらない前記重要道路情報の表示を、前記設定された縮尺が、前記重要道路情報を表示することが有効とみなされた縮尺のうちの最小値である第2の閾値以上となる場合に行うように形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の地図表示装置。
【請求項3】
前記第2の閾値を規定する前記重要道路情報を表示することが有効とみなされた縮尺は、前記重要道路情報が存在する道路を視認可能とみなされた縮尺とされていること
を特徴とする請求項2に記載の地図表示装置。
【請求項4】
自車位置を検出する自車位置検出手段を備え、
前記地図表示処理手段は、前記設定された縮尺にかかわらない前記重要道路情報の表示を、前記自車位置検出手段によって検出された前記自車位置の周辺の所定の領域内に存在する道路に限定して行うように形成されていること
を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の地図表示装置。
【請求項5】
前記地図表示処理手段は、前記設定された縮尺にかかわらない前記重要道路情報の表示を、前記自車位置検出手段によって検出された前記自車位置が属するリンクに対応する道路および当該リンクに接続された他のリンクに対応する道路に限定して行うように形成されていること
を特徴とする請求項4に記載の地図表示装置。
【請求項6】
自車位置を検出する自車位置検出手段と、
ナビゲーションの目的地を設定する目的地設定手段と、
前記自車位置検出手段によって検出された前記自車位置から前記目的地設定手段によって設定された前記目的地までの推奨経路を探索する推奨経路探索手段と
を備え、
前記地図表示処理手段は、前記設定された縮尺にかかわらない前記重要道路情報の表示を、前記推奨経路探索手段によって探索された前記推奨経路およびこれに接続されているリンクに対応する道路に限定して行うように形成されていること
を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の地図表示装置。
【請求項7】
自車両が細街路を走行中である旨の判定を行う判定手段を備え、
前記地図表示処理手段は、前記判定手段によって前記自車両が細街路を走行中である旨の判定が行われていることを条件として、前記設定された縮尺にかかわらない前記重要道路情報の表示を行うように形成されていること
を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の地図表示装置。
【請求項8】
前記自車両の走行速度を検出する車速検出手段を備え、
前記判定手段は、前記車速検出手段によって検出された前記自車両の走行速度が予め設定された閾値以下となる場合に、前記自車両が細街路を走行中である旨の判定を行うように形成されていること
を特徴とする請求項7に記載の地図表示装置。
【請求項9】
前記地図表示処理手段は、前記設定された縮尺にかかわらない前記重要道路情報の表示を行う際に、複数の前記重要道路情報が密集しているために前記縮尺設定手段によって現在設定されている縮尺においてはすべての前記重要道路情報を同時に表示することができないような地域については、前記複数の重要道路情報を複数回に分割して順次繰り返し表示するように形成されていること
を特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の地図表示装置。
【請求項10】
前記地図表示処理手段は、前記重要道路情報を、これに対応する道路の形状を識別可能な状態として表示するように形成されていること
を特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の地図表示装置。
【請求項11】
前記重要道路情報は、前記表示部に表示される地図上の道路が一方通行であることを示す情報を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の地図表示装置。
【請求項12】
前記表示部に表示される地図上に、自車位置が表示されること
を特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の地図表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−14435(P2009−14435A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−175017(P2007−175017)
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】