説明

増幅回路

【課題】外部端子数を増やすことなく、外部端子とエミッタバッドとを結ぶ接続導体の状態を個別に検査可能な増幅回路を提供すること。
【解決手段】増幅回路は、ベース及びコレクタがそれぞれ共通に、並列接続された複数のバイポーラトランジスタと、複数のバイポーラトランジスタの各ベースに接続され、信号が入力されるベースパッドと、複数のバイポーラトランジスタの各コレクタに接続され、複数のバイポーラトランジスタによって増幅された信号を出力するコレクタパッドと、複数のバイポーラトランジスタの各エミッタにそれぞれ接続された、複数のバイポーラトランジスタと同数のエミッタパッドと、エミッタパッド毎に接続された接続導体をエミッタパッドと同数含む接続導体群と、接続導体群に含まれる全ての接続導体が接続された外部端子とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部端子とエミッタバッドとを結ぶ接続導体の状態を検査可能な増幅回路に関する。
【背景技術】
【0002】
図8は、第1の関連技術としての増幅回路を示す回路図である。図8に示す増幅回路は、パッケージ化されたICチップとして構成される。当該増幅回路では、入力端子101から入力された信号がトランジスタ11によって増幅された後、出力端子121から出力される。トランジスタ11のベースには、ベース電圧端子105からコイル107及びベースパッド13を介してベース電圧が印加される。また、トランジスタ11のコレクタには、コレクタ電圧端子117からコイル115及びコレクタバッド15を介してコレクタ電圧が印加される。コイル107,115は、入力端子101から入力された信号が高周波の場合、ベース電圧端子105及びコレクタ電圧端子117側へ高周波信号がリークしてしまう可能性があるため、このリークを防止するために設けられている。さらに、トランジスタ11のエミッタは、エミッタパッド17、金ワイヤ等の接続導体19及び外部端子21を介して接地される。
【0003】
エミッタバッド17に接続された接続導体19はインダクタンス(L)成分を有する。特に、図8に示す増幅回路が高周波信号を増幅するために用いられる場合、接続導体19のL成分がトランジスタに影響し、トランジスタの利得が低くなる。トランジスタの利得が低いと増幅回路の増幅率が小さくなる。
【0004】
この問題は、図9に示すように、エミッタバッド17から複数の接続導体(以下、「接続導体群」ともいう。)23を並列に設けて外部端子21に接続した構成とすることにより解決できる。これは、複数の接続導体23を並列に設けることにより、L成分が小さくなるためである。接続導体群23のL成分が小さければトランジスタの特性劣化を避けることができる。但し、接続導体群23の一部が接続不良等によってオープン状態になると接続導体群23のL成分が大きくなってしまうため、トランジスタの特性劣化を引き起こす。このため、増幅回路を厳密に検査する際には、接続導体の状態を個別に検査した方が良い。
【0005】
図9に示した増幅回路においては、接続導体の状態を個別に検査することができない。例えば、トランジスタ11のエミッタからは正常な接続導体を介して電流が流れ、外部端子21の電流値を測定しても正常状態のときと変わらない。また、当該増幅回路も、図8に示した増幅回路と同様に、パッケージ化されたICチップとして構成される。このように、図9に示した増幅回路では接続導体の異常を個別に検出できない。
【0006】
【特許文献1】特開2002−43869号公報
【特許文献2】特開2006−73821号公報
【特許文献3】特開2005−228851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図10に示す増幅回路は、接続導体の状態を個別に検査することができるよう考えられた構成である。図10に示された増幅回路は、接続導体毎に外部端子25を備え、各外部端子が接地される。接続導体毎に外部端子が設けられていれば、接続導体の状態を個別に検査することができる。すなわち、検査対象の接続導体に接続された外部端子だけを接地し、残りの外部端子をオープン状態にした上で、前記検査対象の接続導体の電流値を測定することで、当該接続導体の状態を検査することができる。このように接続導体の状態を個別に検査することはできるが、接続導体数と同数の外部端子を備えるためパッケージのサイズが大きくなってしまう。パッケージサイズは機器サイズにも影響するため、小さいほうが望ましい。
【0008】
本発明の目的は、外部端子数を増やすことなく、外部端子とエミッタバッドとを結ぶ接続導体の状態を個別に検査可能な増幅回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ベース及びコレクタがそれぞれ共通に、並列接続された複数のバイポーラトランジスタと、前記複数のバイポーラトランジスタの各ベースに接続され、信号が入力されるベースパッドと、前記複数のバイポーラトランジスタの各コレクタに接続され、前記複数のバイポーラトランジスタによって増幅された信号を出力するコレクタパッドと、前記複数のバイポーラトランジスタの各エミッタにそれぞれ接続された、前記複数のバイポーラトランジスタと同数のエミッタパッドと、エミッタパッド毎に接続された接続導体を前記エミッタパッドと同数含む接続導体群と、前記接続導体群に含まれる全ての接続導体が接続された外部端子と、を備えた増幅回路を提供する。
【0010】
上記増幅回路では、前記外部端子は接地のための端子であり、当該増幅回路はエミッタ接地回路である。
【0011】
上記増幅回路は、前記ベースパッドとベース電圧が印加される端子との間に設けられた第1のコイルと、前記コレクタパッドとコレクタ電圧が印加される端子との間に設けられた第2のコイルと、を備える。
【0012】
上記増幅回路では、前記複数のバイポーラトランジスタの各ベース、各コレクタ及び各エミッタがそれぞれ独立に形成され、各ベースは、第1の配線を介して前記ベースパッドに接続され、各コレクタは、第2の配線を介して前記コレクタパッドに接続され、各エミッタは、第3の配線を介して対応するエミッタパッドにそれぞれ接続されている。
【0013】
上記増幅回路では、前記複数のバイポーラトランジスタの各ベース及び各エミッタがそれぞれ独立に形成され、各バイポーラトランジスタのコレクタが1つの共通コレクタとして一体に形成され、各ベースは、第1の配線を介して前記ベースパッドに接続され、前記共通コレクタは、第2の配線を介して前記コレクタパッドに接続され、各エミッタは、第3の配線を介して対応するエミッタパッドにそれぞれ接続されている。
【0014】
上記増幅回路では、前記複数のバイポーラトランジスタの各エミッタがそれぞれ独立に形成され、各バイポーラトランジスタのベース及びコレクタが1つの共通ベース及び1つの共通コレクタとして一体に形成され、前記共通ベースは、第1の配線を介して前記ベースパッドに接続され、前記共通コレクタは、第2の配線を介して前記コレクタパッドに接続され、各エミッタは、第3の配線を介して対応するエミッタパッドにそれぞれ接続されている。
【0015】
上記増幅回路では、前記複数のバイポーラトランジスタの各コレクタ及び各エミッタがそれぞれ独立に形成され、各バイポーラトランジスタのベースが1つの共通ベースとして一体に形成され、前記共通ベースは、第1の配線を介して前記ベースパッドに接続され、各コレクタは、第2の配線を介して前記コレクタパッドに接続され、各エミッタは、第3の配線を介して対応するエミッタパッドにそれぞれ接続されている。
【0016】
本発明は、ゲート及びドレインがそれぞれ共通に、並列接続された複数のMOSトランジスタと、前記複数のMOSトランジスタの各ゲートに接続され、信号が入力されるゲートパッドと、前記複数のMOSトランジスタの各ドレインに接続され、前記複数のMOSトランジスタによって増幅された信号を出力するドレインパッドと、前記複数のMOSトランジスタの各ソースにそれぞれ接続された、前記複数のMOSトランジスタと同数のソースパッドと、ソースパッド毎に接続された接続導体を前記ソースパッドと同数含む接続導体群と、前記接続導体群に含まれる全ての接続導体が接続された、接地のための外部端子と、を備えた増幅回路も提供する。
【0017】
上記増幅回路では、前記外部端子は接地のための端子であり、当該増幅回路はソース接地回路である。
【0018】
上記増幅回路は、前記ゲートパッドとゲート電圧が印加される端子との間に設けられた第1のコイルと、前記ドレインパッドとドレイン電圧が印加される端子との間に設けられた第2のコイルと、を備える。
【0019】
上記増幅回路では、前記複数のバイポーラトランジスタの各ゲート、各ドレイン及び各ソースがそれぞれ独立に形成され、各ゲートは、第1の配線を介して前記ゲートパッドに接続され、各ドレインは、第2の配線を介して前記ドレインパッドに接続され、各ソースは、第3の配線を介して対応するソースパッドにそれぞれ接続されている。
【0020】
上記増幅回路では、前記複数のバイポーラトランジスタの各ゲート及び各ソースがそれぞれ独立に形成され、各バイポーラトランジスタのドレインが1つの共通ドレインとして一体に形成され、各ゲートは、第1の配線を介して前記ゲートパッドに接続され、前記共通ドレインは、第2の配線を介して前記ドレインパッドに接続され、各ソースは、第3の配線を介して対応するソースパッドにそれぞれ接続されている。
【0021】
上記増幅回路では、前記複数のバイポーラトランジスタの各ソースがそれぞれ独立に形成され、各バイポーラトランジスタのゲート及びドレインが1つの共通ゲート及び1つの共通ドレインとして一体に形成され、前記共通ゲートは、第1の配線を介して前記ゲートパッドに接続され、前記共通ドレインは、第2の配線を介して前記ドレインパッドに接続され、各ソースは、第3の配線を介して対応するソースパッドにそれぞれ接続されている。
【0022】
上記増幅回路では、前記複数のバイポーラトランジスタの各ドレイン及び各ソースがそれぞれ独立に形成され、各バイポーラトランジスタのゲートが1つの共通ゲートとして一体に形成され、前記共通ゲートは、第1の配線を介して前記ゲートパッドに接続され、各ドレインは、第2の配線を介して前記ドレインパッドに接続され、各ソースは、第3の配線を介して対応するソースパッドにそれぞれ接続されている。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る増幅回路によれば、外部端子数を増やすことなく、外部端子とエミッタバッド又はソースパッドとを結ぶ接続導体の状態を個別に検査することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0025】
図1は、一実施形態の増幅回路を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態の増幅回路は、入力端子101と、整合回路103と、ベース電圧端子105と、コイル107と、ベースパッド109と、複数のバイポーラトランジスタ(以下、単に「トランジスタ」という。)111と、コレクタパッド113と、コイル115と、コレクタ電圧端子117と、整合回路119と、出力端子121と、複数のトランジスタ111と同数のエミッタパッド123と、複数のコレクタパッド113と同数の接続導体(以下「接続導体群」ともいう。)125と、外部端子127とを備える。
【0026】
本実施形態の増幅回路は、図8〜図10に示した増幅回路と同様に、パッケージ化されたICチップとして構成される。また、本実施形態の増幅回路は、高周波信号を増幅する増幅回路として構成されている。そのため、ベース電圧端子105及びコレクタ電圧端子117側への高周波信号のリークを防止するためにコイル107,115が設けられている。なお、ベース電圧端子105はベース電圧が印加される端子であり、コレクタ電圧端子117はコレクタ電圧が印加される端子である。また、整合回路103,119は、増幅回路の入力インピーダンスと出力インピーダンスとを整合するために設けられている。
【0027】
本実施形態の増幅回路が備える複数のトランジスタ111は、ベース及びコレクタをそれぞれ共通に並列接続されている。このため、本実施形態では、各トランジスタのベースに共通の1つのベースパッド109と、各トランジスタのコレクタに共通の1つのコレクタパッド113とが設けられ、複数のトランジスタ111の各エミッタにエミッタパッド123が設けられている。各エミッタパッドには金ワイヤ等の接続導体の一端が接続され、各接続導体の他端は、接続導体群125に共通の1つの外部端子127に接続されている。外部端子127は接地される。
【0028】
図8〜図10に示したトランジスタ11のデバイスサイズを“X”とした場合、本実施形態では、デバイスサイズが“X/N”のトランジスタをN個設ける。このため、コレクタパッドを流れるコレクタ電流の許容電流が、図8〜図10に示したトランジスタ11と同様のレベルに保持される。
【0029】
このように構成された増幅回路では、入力端子101から入力された高周波信号が複数のトランジスタ111によって増幅された後、出力端子121から出力される。複数のトランジスタ111の各ベースには、ベース電圧端子105からコイル107及びベースパッド109を介してベース電圧が印加される。また、複数のトランジスタ111の各コレクタには、コレクタ電圧端子117からコイル115及びコレクタパッド113を介してコレクタ電圧が印加される。
【0030】
接続導体群125の一部が接続不良等によってオープン状態になると、オープン状態になった接続導体に対応するトランジスタは導通しないため、当該トランジスタにはエミッタ電流が流れない。このため、各ベースパッドを流れるエミッタ電流の合計値は、正常状態の合計値よりも小さくなる。例えば、接続導体群125が3本の接続導体を含み、その内の1本がオープン状態の場合、エミッタ電流の合計値は正常状態の合計値の2/3となる。なお、エミッタ電流の合計値を測定する代わりに、外部端子127を流れる電流の電流値を測定しても良い。この場合も、接続導体群125の一部がオープン状態のときには、外部端子127を流れる電流の電流値が正常状態の電流値よりも小さくなる。
【0031】
このように、本実施形態の増幅回路によれば、接続導体群125内の異常の有無を、各エミッタパッドを流れるエミッタ電流の合計値、又は外部端子127を流れる電流の電流値に基づいて判断することができる。なお、エミッタパッド毎にエミッタ電流を測定すれば、接続導体の状態を個別に検査することができる。この場合、図10に示した増幅回路と同様に、接続導体の異常を個別に検出することができる。
【0032】
さらに、図10に示した増幅回路は接続導体毎に外部端子が設けられているが、本実施形態の増幅回路は、接続導体群125に共通した1つの外部端子127を備える。上述したように、外部端子数はパッケージサイズに影響し、外部端子数が少ない程、パッケージサイズを小さくできる。したがって、本実施形態の増幅回路は、図9に示した増幅回路と同様のパッケージサイズを実現することができる。
【0033】
このように、本実施形態の増幅回路は、図9に示した増幅回路の利点と図10に示した増幅回路の利点の両方を兼ね備える。すなわち、外部端子数を増やすことなく、接続導体の状態を個別に検査することができる。
【0034】
図2〜図5は、複数のトランジスタ111が3つの場合の、各トランジスタのベース、コレクタ及びエミッタ、並びにベースバッド109、コレクタパッド113及びエミッタパッド123の構成を示す図である。図2に示す例では、3つのトランジスタの各ベース、各コレクタ及び各エミッタがそれぞれ独立に形成されている。各ベースは金属配線を介して共通のベースパッド109に接続され、各コレクタも金属配線を介して共通のコレクタパッド113に接続されている。また、各エミッタは、金属配線によって各々独立したエミッタパッド123に接続されている。
【0035】
図3に示す例では、3つのトランジスタの各ベース及び各エミッタがそれぞれ独立に形成されており、各トランジスタのコレクタは1つの共通コレクタとして一体に形成されている。各ベースは金属配線を介して共通のベースパッド109に接続され、共通コレクタは金属配線を介してコレクタパッド113に接続されている。また、各エミッタは、金属配線によって各々独立したエミッタパッド123に接続されている。
【0036】
図4に示す例では、3つのトランジスタの各エミッタがそれぞれ独立に形成されており、各トランジスタのベース及びコレクタは1つの共通ベース及び1つの共通コレクタとしてそれぞれ一体に形成されている。共通ベースは金属配線を介してベースパッド109に接続され、共通コレクタは金属配線を介してコレクタパッド113に接続されている。また、各エミッタは、金属配線によって各々独立したエミッタパッド123に接続されている。
【0037】
図5に示す例では、3つのトランジスタの各コレクタ及び各エミッタがそれぞれ独立に形成されており、各トランジスタのベースは1つの共通コレクタとして一体に形成されている。共通ベースは金属配線を介してベースパッド109に接続され、各コレクタは金属配線を介して共通のコレクタパッド113に接続されている。また、各エミッタは、金属配線によって各々独立したエミッタパッド123に接続されている。
【0038】
上記実施形態では、バイポーラトランジスタを例に説明したが、電界効果トランジスタ(MOSトランジスタ)を用いても良い。図6は、MOSトランジスタを用いた実施形態の増幅回路を示すブロック図である。図6に示すように、MOSトランジスタを用いる場合、上記実施形態で説明したバイポーラトランジスタのベースがゲート、コレクタがドレイン、エミッタがソースに置き換わる。
【0039】
また、上記実施形態では、高周波信号を増幅する増幅回路を例に説明したが、低周波(直流)信号を増幅する回路として使用しても良い。このとき、コイル107,115は特に設ける必要はない。さらに、図7に示すように、複数のトランジスタ、複数のエミッタバッド、共通のベースパッド、接続導体群及び外部端子の組を複数設け、各組に共通のコレクタパッドを設けた構成としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明に係る増幅回路は、外部端子数を増やすことなく、外部端子とエミッタバッドとを結ぶ接続導体の状態を個別に検査可能な増幅回路等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】一実施形態の増幅回路を示すブロック図
【図2】複数のトランジスタが3つの場合の、各トランジスタのベース、コレクタ及びエミッタ、並びにベースバッド、コレクタパッド及びエミッタパッドの第1の構成を示す図
【図3】複数のトランジスタが3つの場合の、各トランジスタのベース、コレクタ及びエミッタ、並びにベースバッド、コレクタパッド及びエミッタパッドの第2の構成を示す図
【図4】複数のトランジスタが3つの場合の、各トランジスタのベース、コレクタ及びエミッタ、並びにベースバッド、コレクタパッド及びエミッタパッドの第3の構成を示す図
【図5】複数のトランジスタが3つの場合の、各トランジスタのベース、コレクタ及びエミッタ、並びにベースバッド、コレクタパッド及びエミッタパッドの第4の構成を示す図
【図6】MOSトランジスタを用いた実施形態の増幅回路を示すブロック図
【図7】他の実施形態の増幅回路を示すブロック図
【図8】第1の関連技術としての増幅回路を示す回路図
【図9】第2の関連技術としての増幅回路を示す回路図
【図10】第3の関連技術としての増幅回路を示す回路図
【符号の説明】
【0042】
入力端子101
整合回路103,119
ベース電圧端子105
コイル107,115
ベースパッド109
複数のトランジスタ111
コレクタパッド113
コレクタ電圧端子117
出力端子121
接続導体群125
外部端子127

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース及びコレクタがそれぞれ共通に、並列接続された複数のバイポーラトランジスタと、
前記複数のバイポーラトランジスタの各ベースに接続され、信号が入力されるベースパッドと、
前記複数のバイポーラトランジスタの各コレクタに接続され、前記複数のバイポーラトランジスタによって増幅された信号を出力するコレクタパッドと、
前記複数のバイポーラトランジスタの各エミッタにそれぞれ接続された、前記複数のバイポーラトランジスタと同数のエミッタパッドと、
エミッタパッド毎に接続された接続導体を前記エミッタパッドと同数含む接続導体群と、
前記接続導体群に含まれる全ての接続導体が接続された外部端子と、
を備えたことを特徴とする増幅回路。
【請求項2】
請求項1に記載の増幅回路であって、
前記外部端子は接地のための端子であり、
当該増幅回路はエミッタ接地回路であることを特徴とする増幅回路。
【請求項3】
請求項1に記載の増幅回路であって、
前記ベースパッドとベース電圧が印加される端子との間に設けられた第1のコイルと、
前記コレクタパッドとコレクタ電圧が印加される端子との間に設けられた第2のコイルと、
を備えたことを特徴とする増幅回路。
【請求項4】
請求項1に記載の増幅回路であって、
前記複数のバイポーラトランジスタの各ベース、各コレクタ及び各エミッタがそれぞれ独立に形成され、
各ベースは、第1の配線を介して前記ベースパッドに接続され、
各コレクタは、第2の配線を介して前記コレクタパッドに接続され、
各エミッタは、第3の配線を介して対応するエミッタパッドにそれぞれ接続されたことを特徴とする増幅回路。
【請求項5】
請求項1に記載の増幅回路であって、
前記複数のバイポーラトランジスタの各ベース及び各エミッタがそれぞれ独立に形成され、各バイポーラトランジスタのコレクタが1つの共通コレクタとして一体に形成され、
各ベースは、第1の配線を介して前記ベースパッドに接続され、
前記共通コレクタは、第2の配線を介して前記コレクタパッドに接続され、
各エミッタは、第3の配線を介して対応するエミッタパッドにそれぞれ接続されたことを特徴とする増幅回路。
【請求項6】
請求項1に記載の増幅回路であって、
前記複数のバイポーラトランジスタの各エミッタがそれぞれ独立に形成され、各バイポーラトランジスタのベース及びコレクタが1つの共通ベース及び1つの共通コレクタとして一体に形成され、
前記共通ベースは、第1の配線を介して前記ベースパッドに接続され、
前記共通コレクタは、第2の配線を介して前記コレクタパッドに接続され、
各エミッタは、第3の配線を介して対応するエミッタパッドにそれぞれ接続されたことを特徴とする増幅回路。
【請求項7】
請求項1に記載の増幅回路であって、
前記複数のバイポーラトランジスタの各コレクタ及び各エミッタがそれぞれ独立に形成され、各バイポーラトランジスタのベースが1つの共通ベースとして一体に形成され、
前記共通ベースは、第1の配線を介して前記ベースパッドに接続され、
各コレクタは、第2の配線を介して前記コレクタパッドに接続され、
各エミッタは、第3の配線を介して対応するエミッタパッドにそれぞれ接続されたことを特徴とする増幅回路。
【請求項8】
ゲート及びドレインがそれぞれ共通に、並列接続された複数のMOSトランジスタと、
前記複数のMOSトランジスタの各ゲートに接続され、信号が入力されるゲートパッドと、
前記複数のMOSトランジスタの各ドレインに接続され、前記複数のMOSトランジスタによって増幅された信号を出力するドレインパッドと、
前記複数のMOSトランジスタの各ソースにそれぞれ接続された、前記複数のMOSトランジスタと同数のソースパッドと、
ソースパッド毎に接続された接続導体を前記ソースパッドと同数含む接続導体群と、
前記接続導体群に含まれる全ての接続導体が接続された、接地のための外部端子と、
を備えたことを特徴とする増幅回路。
【請求項9】
請求項8に記載の増幅回路であって、
前記外部端子は接地のための端子であり、
当該増幅回路はソース接地回路であることを特徴とする増幅回路。
【請求項10】
請求項8に記載の増幅回路であって、
前記ゲートパッドとゲート電圧が印加される端子との間に設けられた第1のコイルと、
前記ドレインパッドとドレイン電圧が印加される端子との間に設けられた第2のコイルと、
を備えたことを特徴とする増幅回路。
【請求項11】
請求項8に記載の増幅回路であって、
前記複数のバイポーラトランジスタの各ゲート、各ドレイン及び各ソースがそれぞれ独立に形成され、
各ゲートは、第1の配線を介して前記ゲートパッドに接続され、
各ドレインは、第2の配線を介して前記ドレインパッドに接続され、
各ソースは、第3の配線を介して対応するソースパッドにそれぞれ接続されたことを特徴とする増幅回路。
【請求項12】
請求項8に記載の増幅回路であって、
前記複数のバイポーラトランジスタの各ゲート及び各ソースがそれぞれ独立に形成され、各バイポーラトランジスタのドレインが1つの共通ドレインとして一体に形成され、
各ゲートは、第1の配線を介して前記ゲートパッドに接続され、
前記共通ドレインは、第2の配線を介して前記ドレインパッドに接続され、
各ソースは、第3の配線を介して対応するソースパッドにそれぞれ接続されたことを特徴とする増幅回路。
【請求項13】
請求項8に記載の増幅回路であって、
前記複数のバイポーラトランジスタの各ソースがそれぞれ独立に形成され、各バイポーラトランジスタのゲート及びドレインが1つの共通ゲート及び1つの共通ドレインとして一体に形成され、
前記共通ゲートは、第1の配線を介して前記ゲートパッドに接続され、
前記共通ドレインは、第2の配線を介して前記ドレインパッドに接続され、
各ソースは、第3の配線を介して対応するソースパッドにそれぞれ接続されたことを特徴とする増幅回路。
【請求項14】
請求項8に記載の増幅回路であって、
前記複数のバイポーラトランジスタの各ドレイン及び各ソースがそれぞれ独立に形成され、各バイポーラトランジスタのゲートが1つの共通ゲートとして一体に形成され、
前記共通ゲートは、第1の配線を介して前記ゲートパッドに接続され、
各ドレインは、第2の配線を介して前記ドレインパッドに接続され、
各ソースは、第3の配線を介して対応するソースパッドにそれぞれ接続されたことを特徴とする増幅回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−187658(P2008−187658A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−21677(P2007−21677)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】