説明

変位センサシステム及び変位センサ

【課題】反射率が不均一な対象物でも表面形状等を測定することが可能な変位センサシステム及び変位センサを提供する。
【解決手段】変位センサシステム1は、二次元撮像素子15の撮像面15A上の複数の領域Eを指定する領域指定部33と、指定された領域Eごとに対応して個別の投受光感度を設定可能な感度設定部20と、各領域内の走査線Lの受光信号を、当該領域に対応する投受光感度下で受光処理部17に取り出させ、その取り出された受光信号に応じた検出処理を実行する受光制御部20と、を備える.

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物の表面形状等を測定するための変位センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、対象物の表面形状等を測定するための変位センサが知られている(特許文献1参照)。この変位センサは、投光部及び二次元CCDを有し、投光部から出射した線状の光を対象物の表面に照射させ、その反射光を二次元CCDの撮像面にて受光する。反射光が撮像面上に形成する受光像は、対象物の表面形状に応じた形状となるため、撮像面上の受光位置に基づき対象物の表面形状等を測定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−139489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、表面形状等を測定したい対象物は、反射率が表面全体で均一なものに限られず、反射率が互いに異なる複数の領域が存在し、反射率が不均一なものもある。このような反射率が不均一な対象物の表面形状等を、上記従来の変位センサにより測定しようとすると、反射率の高い領域からの反射光を受光する画素では受光量が飽和してしまう一方で、反射率の低い領域からの反射光を受光する画素では受光量が小さく耐ノイズ性が低くなるため、表面形状等を精度よく測定することができないという問題があった。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、反射率が不均一な対象物でも表面形状等を測定することが可能な変位センサシステム及び変位センサを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として、第1発明に係る変位センサシステムは、対象物に線状の光を照射する投光部と、前記投光部から照射され前記対象物で反射した線状の反射光を受光可能な撮像面を有する二次元撮像素子と、前記撮像面上の各画素での受光量に応じた受光信号を、前記線状の反射光の受光像に交差する走査線ごとに取り出す受光処理部と、前記撮像面上の複数の領域を走査線単位で指定する領域指定部と、前記領域指定部で指定された領域ごとに対応して個別の投受光感度を設定可能な感度設定部と、前記各領域内の走査線の受光信号を、当該領域に対応する投受光感度下で前記受光処理部に取り出させ、その取り出された受光信号に応じた検出処理を実行する受光制御部と、を備える。
【0007】
この発明の変位センサによれば、撮像面上の異なる領域ごとに対応して個別の投受光感度を設定可能であり、各領域内の走査線の受光信号を、当該領域に対応する投受光感度下で取り出すことができる。従って、反射率が不均一な対象物でも、各部分に対応する撮像面上の領域ごとに当該部分の反射率に応じた投受光感度を設定することで表面形状等を測定することが可能である。
【0008】
第2の発明は、第1の発明の変位センサシステムであって、表示部と、前記受光処理部により取り出された受光信号に基づき前記各走査線における受光位置及び受光量の少なくとも一方に関する情報を前記表示部に表示させる表示制御部と、操作部と、を備え、前記領域指定部は、前記操作部でのユーザによる操作に基づき前記領域を指定する構成である。
【0009】
この発明によれば、表示部には、各走査線における受光位置及び受光量に関する情報が表示されるから、ユーザはその表示部の表示を見ながら領域指定を行うことができる。
【0010】
第3の発明は、第2の発明の変位センサシステムであって、前記表示制御部は、前記各領域に対応する投受光感度下で取り出された受光信号に基づく受光位置を、前記表示部に同時に図形表示させる。
【0011】
この発明によれば、各領域に対応する投受光感度下で取り出された受光信号に基づく受光位置が、表示部に同時に図形表示されるから、ユーザはその表示から領域指定の適否を判断することが可能である。
【0012】
第4の発明の変位センサは、対象物に線状の光を照射する投光部と、前記投光部から照射され前記対象物で反射した線状の反射光を受光可能な撮像面を有する二次元撮像素子と、前記撮像面上の各画素での受光量に応じた受光信号を、前記線状の反射光の受光像に交差する走査線ごとに取り出す受光処理部と、前記撮像面上の異なる領域ごとに対応して個別の投受光感度を設定可能な感度設定部と、前記各領域内の走査線の受光信号を、当該領域に対応する投受光感度下で前記受光処理部に取り出させ、その取り出された受光信号に基づく検出処理を実行する受光制御部と、を備える。
【0013】
第5の発明は、第4の発明の変位センサであって、前記領域ごとに対応する投受光感度で取り出された受光信号に基づく受光位置及び受光量の少なくとも一方に関する情報を外部出力する出力部を備える。
この発明によれば、領域ごとに対応する投受光感度で取り出された受光信号に基づく受光位置及び受光量の少なくとも一方に関する情報を、例えば上位機器等に伝送することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、反射率が不均一な対象物でも表面形状等を測定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る変位センサの一部を示す概要構成図
【図2】変位センサの一部を示す斜視図
【図3】受光像と走査線との関係を示す模式図
【図4】変位センサシステムの電気的構成を示すブロック図
【図5】領域指定処理を示すフローチャート
【図6】領域別投受光処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の一実施形態を図1〜図6を参照しつつ説明する。
本実施形態の変位センサシステム1は、変位センサ10(表面形状検出器)とコントローラ30とが通信可能に接続された構成である。
【0017】
(変位センサの概要構成)
図1,2は変位センサ10の一部を示す概要構成図及び斜視図である。
図1に示すように、変位センサ10は、レーザ光源11(投光部の一例)及び二次元CCD15(二次元撮像素子の一例)を備え、レーザ光源11から出射された光を挿通板12のスリット12Aを通過させて線状にし、それを対象物Wの表面に照射させる。そして、その反射光を二次元CCD15の撮像面15A上にて受光するものである。
【0018】
反射光が撮像面15A上に形成する受光像は、対象物Wの表面(被照射面)が平坦であれば、上記スリット12Aの開口形状と同じ形状(例えば直線状)をなす。一方、対象物Wの表面が凸凹状をなす場合には、凸凹に倣った形状をなす(図2参照)。従って、撮像面15A上に形成される受光像(受講位置)に基づいて対象物Wの表面形状等を測定することができる。
【0019】
図2に示すように、対象物Wは、反射率が互いに異なる複数の部分を有し、反射率が不均一なものである。具体的には、対象物Wは、低反射率の材料(例えば黒色樹脂)からなり上面に開口部W1Aが形成された本体部W1と、高反射率の材料(例えばアルミなどの金属)からなり当該開口部W1Aを塞ぐための蓋部W2とを有する。
【0020】
(受光像と走査線との関係)
図3は受光像と走査線Lとの関係を示す模式図であり、後述する表示部31の表示内容を示す図でもある。
撮像面15Aは行列状に配された複数の画素(受光素子)より構成されるが、これら各画素の受光信号を受光像の厚み方向(受光像に交差する方向の一例)に沿った走査線L毎に読み出す。そして、読み出された走査線L上の各画素について、例えば、受光量(受光信号レベル)の比較を行って、受光量がピークとなる画素を特定し、その位置(以下、受光位置という)を検出する。
【0021】
このように、走査線L上における受光位置を検出する処理を、各走査線Lについてそれぞれ行うことで、光が照射された部位の表面形状や高低差等を測定することができる。また、対象物Wと変位センサ10とを相対的に移動させつつ同様の表面形状測定を各部位について行うことで、対象物W全体の表面形状についても測定することができる。
【0022】
(変位センサシステムの電気的構成)
図4は、変位センサシステム1の電気的構成を示すブロック図である。
【0023】
1.変位センサ
変位センサ10には、変位センサ10の全体を制御する第1制御部20(受光制御部、感度設定部、領域指定部の一例)、レーザ光源11、レーザ駆動回路13、二次元CCD15、CCD駆動回路17(受光処理部の一例)、データ処理部21(出力部の一例)、メモリ25を備える。
【0024】
レーザ駆動回路13は第1制御部20からの動作信号Saに基づいてドライブして、レーザ光源11に駆動電流を供給させる。また、動作信号SaはPWM信号であり、第1制御部20はそのデューティ比を変えることで駆動電流の電流量を増減調整し、レーザ光源11からの投光量を変更することができる。
【0025】
二次元CCD15は、受光素子を行列状に配した撮像面15Aを有し、撮像面15Aに入光する光をその光量に応じたレベルの電気信号(受光信号)に変換する。CCD駆動回路17は撮像面15Aの各受光素子から出力される受光信号を、走査線L毎に順次読み取るものである。なお、走査線Lは撮像面15Aの上下方向に延びる設定とされており、線状の受光像と直交する。
【0026】
第1制御部20は、レーザ駆動回路13を介してレーザ光源11に投光動作をさせつつCCD駆動回路17に二次元CCD15から受光信号を読み取らせる(投受光動作)。そして、当該受光信号に基づき走査線Lごとの受光位置データを、データ処理部21を介して外部出力する。
【0027】
2.コントローラ
コントローラ30は、表示部31、第2制御部33(表示制御部の一例)、データ処理部35、操作部37を備える。データ処理部35は、有線または無線により変位センサ10のデータ処理部21との間でデータの双方向通信が可能である。第2制御部33は、表示部31の表示制御等を行うものであり、例えば変位センサ10から受信した受光位置データに基づき、図3に示すように撮像面15A上における各走査線L、及び、各走査線Lの受光位置に基づく形状を表示部31に表示させる。操作部37は、ユーザが各種の入力操作を行うものである。
【0028】
(領域指定処理)
図5は領域指定処理を示すフローチャートである。ユーザが操作部37にて領域指定モードの実行を指示すると、第2制御部33がその実行を変位センサ10の第1制御部20に指示し、これにより第1制御部20が領域指定処理を実行する。このとき第1制御部20は領域指定部として機能する。
【0029】
第1制御部20は、投受光動作を実行し(S1)、全走査線Lの受光位置データを取得する(S3)。なお、このときの投受光動作では、例えば全走査線Lについて投受光感度(本実施形態ではレーザ光源の投光量)が一律、所定の初期値に設定されている。そして、取得した受光位置データをコントローラ30に送信する。これにより第2制御部33は、上記受光位置データに基づき受光像の形状を表示部31に表示させる(S5)。
【0030】
ここで、上述したように対象物Wは反射率が不均一である。このため、撮像面15A上において、低反射率の本体部W1に対応する領域では受光量が少なくノイズに埋もれてしまい、高反射率の蓋部W2に対応する領域では受光量が多く飽和レベルに達してしまうおそれがある。そして、その結果、各走査線L上のおける受光位置を正確に検出できず、表示部31には対象物Wの実際の形状に対して不正確な受光像の形状が表示されることがある。
【0031】
但し、不正確な受光像の形状とは言っても、ユーザは、その受光像の形状から、反射率の異なる各領域を概ね視認することができる。そこで、ユーザは、表示部31を見ながら、操作部37での操作により、各領域をそれぞれ走査線L単位で指定する。図3の例では、例えば走査線L1〜L5の領域(第1領域E1)、走査線L6〜L16の領域(第2領域E2)、L17〜L21の領域(第3領域E3)の3つ領域を指定する。
【0032】
そして、ユーザにより領域が指定されると(S7:YES)、第2制御部33は、その領域指定情報(走査線Lの指定番号)を変位センサ10に送信する。そして、第1制御部20は、受信した領域指定情報をメモリ25に格納し、本領域指定処理を終了する。
【0033】
(測定処理)
図6は、領域別投受光処理を示すフローチャートである。
ユーザが操作部37にて測定モードの実行を指示すると、第2制御部33は領域別投受光処理の実行コマンドを変位センサ10に送信する。そして、第1制御部20は、実行コマンドの受信に基づき領域別投受光処理を実行する。このとき第1制御部20は感度設定部、受光制御部として機能する。
【0034】
第1制御部20は、領域指定番号Kを「1」に初期化し、各領域Eにおける代表走査線L(例えば各領域Eの中央の位置する走査線 第1領域E1であれば走査線L3)について投受光動作を実行する(S13)。即ち、現在設定されている投光量レベルでレーザ光源11に投光動作をさせ、二次元CCD15から上記代表走査線L3のみの受光信号を読み出す。
【0035】
次に第1制御部20は、読み出した受光信号に基づき、代表走査線における受光量(ピーク値)が適切か否かを判断する(S15)。具体的には、受光量が所定の基準範囲(飽和レベルよりも低く、且つ、ノイズよりも高い範囲)内か否かを判断する。受光量が適切であれば(S15:YES)、S19にそのまま進む。
【0036】
一方、受光量が不適切である場合には(S15:NO)、受光量が基準範囲内になるよう投受光感度(第1制御部20が受ける受光信号レベル)を変更し(S17)、その後、S19に進む。本実施形態では、第1制御部20は、レーザ駆動回路13に与える動作信号Saのデューティ比を変更しレーザ光源11の投光量を変更することにより、投受光感度を変更する。具体的には、受光量が基準範囲よりも低ければ投光量を多くし、受光量が基準範囲よりも高ければ投光量を少なくする。なお、投受光感度を変更する方法としては、例えばCCD駆動回路17における受光信号の増幅度を変更してもよい。
【0037】
受光量が適切になると(S15:YES)、受光信号に基づく受光位置データを、各領域E(または代表走査線L)に対応付けてコントローラ30に送信する。そして、第1制御部20は、未処理の領域が残っている場合には(S21:NO)、領域指定番号Kに「1」を加えてS13に戻り、第2領域以降についても同様の処理を繰り返す。
【0038】
全領域Eについて処理が終了していれば(S21:YES)、本領域別投受光処理を終了する。これにより、変位センサ10は、各領域Eごとに適切な投受光感度下で取得した受光位置データをコントローラ30に送信することができる。そして、コントローラ30の第2制御部33は、受信した各領域Eごとの受光位置データに基づき、各領域E間の高低差を所定の閾値と比較することにより、本体部W1に対して蓋部W2が適切に嵌められているか否かを判定し、その判定結果に応じた判定信号を図示しない上位機器に出力する。このとき第2制御部33は受光制御部として機能する。なお、他の検出処理としては、例えば変位センサ10に設けられた図示しない表示灯を点灯動作させたり、コントローラ30の表示部31に判定結果を表示させたりしてもよい。また、変位センサ10と対象物Wの各部位との距離(変位)を検出(測定)してもよい。
【0039】
(本実施形態の効果)
この実施形態の変位センサシステム1によれば、撮像面15A上の異なる領域Eごとに対応して個別の投受光感度を設定可能であり、各領域E内の走査線Lの受光信号を、当該領域Eに対応する投受光感度下で取り出すことができる。従って、反射率が不均一な対象物Wでも、各部分に対応する撮像面15A上の領域Eごとに当該部分の反射率に応じた投受光感度を設定することで対象物Wの蓋部W2が正常に嵌っているかを判定することが可能である。
【0040】
しかも、各領域Eの代表走査線Lのみの受光信号に基づき上記判定が可能であるから、撮像面上の全走査線の受光信号を利用する構成に比べて高速で処理することができる。
【0041】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も本発明の技術的範囲に含まれる。特に、各実施形態の構成要素のうち、最上位の発明の構成要素以外の構成要素は、付加的な要素なので適宜省略可能である。
(1)上記実施形態では、変位センサ10及びコントローラ30を備えた変位センサシステムについて説明したが、本発明はこれに限られない。例えば表示部31及び操作部37の少なくとも一方を変位センサ10側に設けた構成や、コントローラ30の第2制御部33が領域指定処理を実行する構成であってもよい。
【0042】
(2)上記実施形態では、受光量がピークとなる画素の位置を、走査線L上の受光位置として検出したが、本発明はこれに限られない。例えば走査線Lの画素のうち受光レベルが所定値以上の画素を抽出し、その抽出された画素群の中心位置や重心位置(各画素の位置にそれぞれの受光量に応じた重み付けをして求めた平均位置)を、受光位置としてもよい。
【0043】
(3)上記実施形態では、各走査線L及び各走査線Lの受光位置に基づく形状を表示部31に表示(図形表示)したが、本発明はこれに限られない。例えば各走査線Lの特定情報、受光位置の位置情報を文字、記号等で数値表示してもよい。
【0044】
(4)また、領域別投受光処理を行った後に、各領域Eについて各走査線L及び各走査線Lの受光位置に基づく形状を表示部31に表示させ、領域指定を変更できるようにしてもよい。このような構成であれば、より正確に領域指定を行うことができる。このとき、全ての領域Eについて、受光位置に基づく形状を同時に表示部31に表示するのが好ましい。
【0045】
(5)上記実施形態では、測定処理において各領域Eの代表走査線Lのみの受光信号に基づき対象物Wの高低差を測定したが、本発明はこれに限られない。例えば各領域Eの全走査線Lの受光信号に基づき対象物Wの表面形状を測定してもよい。
【0046】
(6)上記実施形態では、測定処理において各領域Eごとに受光信号に基づき投受光感度を調整したが、本発明はこれに限られない。例えば各領域Eごとに予め定めた値を投受光感度として設定してもよい。但し、上記実施形態の構成であれば、周囲環境変化に応じて適切な値に投受光感度を設定することができる。
【符号の説明】
【0047】
1...変位センサシステム
10...変位センサ
11...レーザ光源(投光部)
15...二次元CCD(二次元撮像素子)
15A...撮像面
17...CCD駆動回路(受光処理部)
20...第1制御部(受光制御部、感度設定部、領域指定部)
21...データ処理部(出力部)
L...走査線
W...対象物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物に線状の光を照射する投光部と、
前記投光部から照射され前記対象物で反射した線状の反射光を受光可能な撮像面を有する二次元撮像素子と、
前記撮像面上の各画素での受光量に応じた受光信号を、前記線状の反射光の受光像に交差する走査線ごとに取り出す受光処理部と、
前記撮像面上の複数の領域を走査線単位で指定する領域指定部と、
前記領域指定部で指定された領域ごとに対応して個別の投受光感度を設定可能な感度設定部と、
前記各領域内の走査線の受光信号を、当該領域に対応する投受光感度下で前記受光処理部に取り出させ、その取り出された受光信号に応じた検出処理を実行する受光制御部と、を備える変位センサシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の変位センサシステムであって、
表示部と、
前記受光処理部により取り出された受光信号に基づき前記各走査線における受光位置及び受光量の少なくとも一方に関する情報を前記表示部に表示させる表示制御部と、
操作部と、を備え、
前記領域指定部は、前記操作部でのユーザによる操作に基づき前記領域を指定する構成である、変位センサシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の変位センサシステムであって、
前記表示制御部は、前記各領域に対応する投受光感度下で取り出された受光信号に基づく受光位置を、前記表示部に同時に図形表示させる、変位センサシステム。
【請求項4】
対象物に線状の光を照射する投光部と、
前記投光部から照射され前記対象物で反射した線状の反射光を受光可能な撮像面を有する二次元撮像素子と、
前記撮像面上の各画素での受光量に応じた受光信号を、前記線状の反射光の受光像に交差する走査線ごとに取り出す受光処理部と、
前記撮像面上の異なる領域ごとに対応して個別の投受光感度を設定可能な感度設定部と、
前記各領域内の走査線の受光信号を、当該領域に対応する投受光感度下で前記受光処理部に取り出させ、その取り出された受光信号に基づく検出処理を実行する受光制御部と、を備える変位センサ。
【請求項5】
請求項4に記載の変位センサであって、
前記領域ごとに対応する投受光感度で取り出された受光信号に基づく受光位置及び受光量の少なくとも一方に関する情報を外部出力する出力部を備える、変位センサ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−237176(P2010−237176A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−88074(P2009−88074)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000106221)サンクス株式会社 (578)
【Fターム(参考)】