説明

多結晶シリコン層の製造方法、薄膜トランジスタ、それを含む有機電界発光表示装置及びその製造方法

【課題】有機電界発光表示装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板100上に位置するバッファ層110と、バッファ層110上に位置する半導体層と、基板100全面にわたって位置するゲート絶縁膜と、半導体層に対応するゲート電極と、ゲート電極と絶縁され、半導体層と接続されるソース/ドレイン電極とを含み、半導体層の上部表面には溝を含んでおり、上記溝には金属シリサイトが位置することを特徴とする薄膜トランジスタ及びその製造方法に関し、上記薄膜トランジスタを含む有機電界発光表示装置及びその製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多結晶シリコン層の製造方法、薄膜トランジスタ、それを含む有機電界発光表示装置及びその製造方法に関し、バッファ層、非晶質シリコン層またはキャッピング層にライン状のスクラッチを形成することで、その後、金属触媒を用いて非晶質シリコン層を結晶化時に金属シリサイトをコントロールして多結晶シリコン層の結晶成長をコントロールすることができる。
【背景技術】
【0002】
一般に、多結晶シリコン層は、高い電界効果移動度及び高速動作回路に適用できるためCMOS回路構成が可能であるという長所を有し、薄膜トランジスタ用半導体層の用途として多く用いられる。このような多結晶シリコン層を用いた薄膜トランジスタは、主に能動行列液晶ディスプレイ装置(AMLCD)の能動素子と有機電界発光素子(OLED)のスイッチング素子及び駆動素子として用いられる。
【0003】
上記非晶質シリコンを多結晶シリコンに結晶化する方法としては、固相結晶化法(Solid Phase Crystallization)、エキシマレーザ結晶化法(Excimer Laser Crystallization)、金属誘導結晶化法(Metal Induced Crystallization)及び金属誘導側面結晶化法(Metal Induced Lateral Crystallization)などがある。
【0004】
現在、金属を用いて非晶質シリコン層を結晶化する方法は、固相結晶化(Solid Phase Crystallization)よりも低い温度で早期に結晶化される長所を有するため多く研究されている。金属を用いた結晶化方法は、金属誘導結晶化(MIC、Metal Induced Crystallization)方法と金属誘導側面結晶化(MILC、Metal Induced Lateral Crystallization)方法、SGS結晶化(Super Grain Silicon Crystallization)方法などがある。しかし、金属触媒を用いた上記方法の場合は、結晶粒形成に係る金属シリサイトからなるシードをコントロールすることが難しく、金属触媒による半導体層の汚染により薄膜トランジスタの素子特性が低下されるとの問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の従来技術の問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は、金属触媒を用いて結晶化する際に金属触媒下部領域に位置するバッファ層、非晶質シリコン層またはキャッピング層にスクラッチを形成することで、金属シリサイトの形成をコントロールして多結晶シリコン層の結晶粒をコントロールすることができ、半導体層に存在する金属触媒量を減少させることができるため、特性が向上した半導体層を備える薄膜トランジスタ、それを備える有機電界発光表示装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、多結晶シリコン層の製造方法、薄膜トランジスタ、それを含む有機電界発光表示装置及びその製造方法に関し、基板を提供する工程と、上記基板上にバッファ層を形成する工程と、上記バッファ層上に非晶質シリコン層を形成する工程と、上記非晶質シリコン層上に溝を形成する工程と、上記非晶質シリコン層上にキャッピング層を形成する工程と、上記キャッピング層上に金属触媒層を形成する工程と、上記基板を熱処理し、上記非晶質シリコン層を多結晶シリコン層に結晶化する工程とを含むことを特徴とする多結晶シリコン層の製造方法を提供する。
【0007】
そして、基板と、上記基板上に位置するバッファ層と、上記バッファ層上に位置する半導体層と、上記基板全面にわたって位置するゲート絶縁膜と、上記半導体層に対応するゲート電極と、上記ゲート電極と絶縁され、上記半導体層と接続されるソース/ドレイン電極とを含み、上記半導体層の上部表面には溝を含んで、上記溝には金属シリサイトが位置することを特徴とする薄膜トランジスタ及びその製造方法を提供する。
【0008】
また、上記薄膜トランジスタを含む有機電界発光表示装置及びその製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、金属触媒を用いて結晶化する際に、金属触媒下部領域に位置するバッファ層、非晶質シリコン層またはキャッピング層にスクラッチを形成することで、金属シリサイトの形成をコントロールし、多結晶シリコン層の結晶粒をコントロールすることができ、半導体層に存在する金属触媒量を減少することができるため、特性が向上した半導体層の薄膜トランジスタ、それを備える有機電界発光表示装置及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】本発明の第1実施例を示す図である。
【図1B】本発明の第1実施例を示す図である。
【図1C】本発明の第1実施例を示す図である。
【図1D】本発明の第1実施例を示す図である。
【図1E】本発明の第1実施例を示す図である。
【図1F】本発明の第1実施例に結晶化された多結晶シリコン層の写真である。
【図2A】本発明の第2実施例による薄膜トランジスタを示す図である。
【図2B】本発明の第2実施例による薄膜トランジスタを示す図である。
【図2C】本発明の第2実施例による薄膜トランジスタを示す図である。
【図3A】本発明の第3実施例による有機電界発光表示装置を示す図である。
【図3B】本発明の第3実施例による有機電界発光表示装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付した図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。しかしながら、本発明は、ここで説明する実施形態に限定されるわけではなく、他の形態で具体化することができる。
【0012】
(実施例1)
図1Aないし図1Eは、本発明の一実施例による多結晶シリコン層の製造方法に関する図であり、図1Fは多結晶シリコン層の写真である。
【0013】
図1Aに示すように、ガラスまたはプラスチックのような基板100上にバッファ層110を形成する。上記バッファ層110は、化学的気相蒸着(Chemical Vapor Deposition)法または物理的気相蒸着(Physical Vapor Deposition)法を用いてシリコン酸化膜、シリコン窒化膜のような絶縁膜を用いて単層またはそれらの複層から形成される。好ましくは、金属触媒がよく拡散されるように、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜との複層に形成される。
【0014】
そして、図1Bに示すように、上記基板100上に非晶質シリコン層120Aを形成する。このとき、上記非晶質シリコン層120A上にスクラッチを形成して溝Aを1つまたは複数個形成する。このとき、上記溝Aは連続したライン状とすることができる。図1Fに示すように、上記非晶質シリコン層120A上に形成されている溝Aを確認することができる。上記溝Aの幅と深さにより結晶模様を調節することができる。
【0015】
その後、図1Cに示すように、上記溝Aを備える非晶質シリコン層120A上にキャッピング層125と金属触媒層128を順に形成する。このとき、上記キャッピング層125は10〜2000Åに形成することが好ましい。厚さが10Å未満になると、上記キャッピング層125内に存在する金属触媒が非晶質シリコン層上に拡散することを妨害する。一方、厚さが2000Åを超えると、以後に形成される非晶質シリコン層に拡散される金属触媒量が少なくて多結晶シリコン層に結晶化しにくくなる。
【0016】
また、上記金属触媒層128は、Ni、Pd、Ag、Au、Al、Sn、Sb、Cu、Tr、及びCdからなる群より選択されるいずれか1つを用いて形成することができるが、好ましくは、ニッケル(Ni)が用いられる。このとき、上記金属触媒層128は、上記キャッピング層125上に1011〜1015atoms/cmの面密度で形成されるが、上記金属触媒が1011atoms/cmの面密度よりも少なく形成された場合には、結晶化の核であるシードの量が少なく上記非晶質シリコン層が多結晶シリコン層として結晶化しにくく、上記金属触媒が1015atoms/cmの面密度よりも多く形成された場合には非晶質シリコン層に拡散される金属触媒量が多くて、多結晶シリコン層の結晶粒が小さくなり、また、残留の金属触媒量が多くなって上記多結晶シリコン層をパターニングして形成される半導体層の特性が低下されることになる。
【0017】
そして、上記基板100を熱処理(H)して、上記金属触媒による上記非晶質シリコン層120Aを結晶化して多結晶シリコン層(図1Dに示す120B)として結晶化する。このとき、上記熱処理(H)工程は、200〜900℃の温度範囲で数秒〜数時間の間に進行して上記金属触媒Aを拡散させることになるが、上記温度と時間で進行させた場合、過度な熱処理工程による基板の変形などを防止することができ、製造コスト及び収率の面からも好ましい。上記熱処理(H)工程は、炉工程、RTA(Rapid Thermal Annealing)工程、UV工程またはレーザ工程のうちのいずれか1つの工程が用いられる。
【0018】
続いて、図1Dに示すように、上記熱処理(H)工程を実施し、結晶化された多結晶シリコン層120Bを形成し、上記基板100上のキャッピング層125及び金属触媒層128を除去する。このとき、上記多結晶シリコン層は上記溝A下部にシード領域120sを含む。上記シード領域120sは金属触媒から拡散された金属触媒と非晶質シリコン層との結合で形成された金属シリサイトがシードとなって結晶を形成し始めたものであって、上記シードは溝Aに集まって形成されるので、溝の同様にライン状に配置される。
【0019】
図1Fに示すように、ライン状のシードが連結しながら形成されていて、シードを中心として両側に一定模様の結晶が成長されていることが観察できる。
【0020】
したがって、上記ライン状にシードが形成されたことは、スクラッチによる溝部にシードが集まって形成されたものであって、簡単に非晶質シリコン層上部にスクラッチを形成することで、シードの形成位置を調節することができ、結晶の成長を調節することができることがわかる。よって、上記シードを調節して多結晶シリコン層の結晶性を調節し、選択的に半導体層を形成することで、結晶性の均一度の向上した半導体層を備える薄膜トランジスタ及びそれを含む素子を形成することができる。
【0021】
上記実施例では、非晶質シリコン層に溝を形成して結晶化を進行させたが、非晶質シリコン層の代わりに、バッファ層またはキャッピング層上に溝を形成しても本発明のような結晶化を形成することができる。
【0022】
(実施例2)
図2Aないし図2Cは、上記第1実施例に記載の多結晶シリコン層の製造方法で形成した薄膜トランジスタを示す図である。以下、上記多結晶シリコン層の製造方法で多結晶シリコン層を形成したので、同じ記載はその説明は省略する。
【0023】
図2Aに示すように、第1実施例のように結晶化を実行して多結晶シリコン層220Bを形成し、上記多結晶シリコン層220Bの溝の下部には金属触媒とシリコン層からなる金属シリサイトであるシードが形成されてシード領域220sを形成し、上記シード領域220sは、上記ライン状の溝Aに沿って同様に形成されている。そして、上記シードを中心に上記結晶が横に成長されている。
【0024】
そして、図2Bに示すように、上記結晶化された多結晶シリコン層120Bをパターニングして半導体層220に形成する。このとき、上記多結晶シリコン層220Bの溝部の下部にはシード領域220sが含まれているので、半導体層の特性を左右するチャンネル領域には溝部が含まれないようにパターニングし、上記半導体層の電流方向が上記溝Aラインと垂直方向になるように半導体層をパターニングする。
【0025】
その後、上記基板全面にわたってゲート絶縁膜230を形成する。上記ゲート絶縁膜230は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜またはこれらの2重層とすることができる。
【0026】
そして、上記ゲート絶縁膜230上に、上記半導体層120と対応するゲート電極240を形成する。上記ゲート電極240は、アルミニウム(Al)またはアルミニウム−ネオジム(Al−Nd)のようなアルミニウム合金の単一層や、クロム(Cr)またはモリブデン(Mo)合金の上にアルミニウム合金が積層された多重層のゲート電極用金属層(図示せず)を形成し、フォトエッチング工程で上記ゲート電極用金属層をエッチングして形成する。
【0027】
その後、図2Cに示すように、上記基板200全面にわたって、層間絶縁膜250を形成し、上記ゲート電極240と絶縁され、上記半導体層220と電気的に接続するソース/ドレイン電極260a、260bを形成して本願発明の第2実施例による薄膜トランジスタを完成する。
【0028】
(実施例3)
第3実施例は、第2実施例の記載の薄膜トランジスタを備える有機電界発光表示装置に関し、同一記載はその説明を省略する。
【0029】
図3A及び図3Bは、本発明の第3実施例による有機電界発光表示装置に関し、まず、図3Aに示すように、第2実施例による薄膜トランジスタを備える基板200上に基板全面にわたって絶縁膜270を形成する。
【0030】
そして、上記基板200上のソース/ドレイン電極260a、260bと電気的に接続する第1電極280を形成する。
【0031】
その後、図3Bに示すように、上記基板200上に、上記第1電極280の一部を露出させて画素を定義する画素定義膜285を形成し、上記露出した第1電極280上に有機発光層を含む有機膜層290を形成する。
【0032】
そして、基板200全面にわたって第2電極295を形成することで、本願発明の第3実施例による有機電界発光表示装置を完成する。
【0033】
(比較例)
比較例は、上記第1実施例のスクラッチを用いて非晶質シリコン層上に溝を形成する工程を省略したものであって、その外の工程は第1実施例と同一であり、同一内容はその記載を省略する。
【0034】
表1は、本発明の第1実施例による薄膜トランジスタと溝を形成せず、一般のSGS結晶化を行った比較例の薄膜トランジスタ特性の散布を比較したデータである。
【0035】
【表1】

【0036】
表1に示すように、本発明によって非晶質シリコン層上部に溝を形成し、シードを調節する結晶化方法を用いて薄膜トランジスタを形成した実施例1の場合は、閾値電圧が0.09Vであって、本願発明と異なって溝を形成せず結晶化を実施した比較例による閾値電圧は0.21Vであったので、実施例1による薄膜トランジスタの閾値電圧の特性散布がもっとも小さく、実施例1の場合の特性がさらに均一であることがわかる。また、電子移動度の散布は、実施例1の場合が1.03cm/V・sであり、比較例の場合が7.02cm/V・sであって、実施例1の散布値がより小さく、実施例1による薄膜トランジスタの特性もより均一であることがわかる。そして、Sファクタの散布も実施例1は0.04で、比較例は0.06であるため、実施例1による薄膜トランジスタの散布値がさらに優れ、オン電流特性も実施例1の場合は0.15μA/μmで、比較例の場合は0.82μA/μmであって、実施例1のオン電流散布値がさらに優れることがわかる。
【0037】
したがって、上記のように本発明により形成された薄膜トランジスタはシードの調節が可能であり、非晶質シリコン層の結晶化時に結晶粒を調節することができる。したがって、結晶粒により選択的に半導体層を形成することができるので、本願発明の実施例により形成された薄膜トランジスタは特性の均一度を向上させることができる。したがって、複数個の薄膜トランジスタを備える素子を形成することにおいて、特性の均一な薄膜トランジスタを供給することで輝度等の特性が向上された素子を生産することができる。
【0038】
上記の第1実施例、第2実施例及び第3実施例は、非晶質シリコン層の表面にスクラッチを形成してライン状の溝を形成した後に結晶化を実施したが、これに限らず、非晶質シリコン層の代わりに、バッファ層またはキャッピング層上に溝を形成した後に結晶化を進行させても同様な結晶化を進行させることができる。
【0039】
また、上記実施例が非晶質シリコン層上部にキャッピング層を形成した後、金属触媒層を形成して結晶化を進行することを例としてあげて説明したが、これに限定されるものではなく、非晶質シリコン層上部にキャッピング層は省略し、金属触媒層を直接形成して結晶化を進行することも可能である。
【0040】
また、上記実施例の薄膜トランジスタ及び有機電界発光表示装置は、トップゲート構造として説明したが、これに限定されるものではなく、ボトムゲート構造などにも応用可能である。
【0041】
上述では、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、当該技術分野の熟練した当業者は、添付の特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で、本発明を多様に修正及び変更させることができる。
【符号の説明】
【0042】
100 基板
110 バッファ層
120A 非晶質シリコン層
125 キャッピング層
128 金属触媒層
A 溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を提供する工程と、
前記基板上にバッファ層を形成する工程と、
前記バッファ層上に非晶質シリコン層を形成する工程と、
前記非晶質シリコン層上に溝を形成する工程と、
前記非晶質シリコン層上にキャッピング層を形成する工程と、
前記キャッピング層上に金属触媒層を形成する工程と、
前記基板を熱処理し、前記非晶質シリコン層を多結晶シリコン層に結晶化する工程と、
を含むことを特徴とする多結晶シリコン層の製造方法。
【請求項2】
前記溝は、ライン状であることを特徴とする請求項1に記載の多結晶シリコン層の製造方法。
【請求項3】
前記ライン状の溝は、1つまたは複数個であり、各溝の間隔を調節して前記多結晶シリコン層の結晶粒の大きさを調節することを特徴とする請求項2に記載の多結晶シリコン層の製造方法。
【請求項4】
前記金属触媒層は、1011〜1015atoms/cmの面密度になるように形成することを特徴とする請求項1に記載の多結晶シリコン層の製造方法。
【請求項5】
前記熱処理は、200〜900℃の温度で実施することを特徴とする請求項1に記載の多結晶シリコン層の製造方法。
【請求項6】
前記非晶質シリコン層の溝部分に金属シリサイトを形成することを特徴とする請求項1に記載の多結晶シリコン層の製造方法。
【請求項7】
基板と、
前記基板上に位置するバッファ層と、
前記バッファ層上に位置する半導体層と、
前記基板全面にわたって位置するゲート絶縁膜と、
前記半導体層に対応するゲート電極と、
前記ゲート電極と絶縁され、前記半導体層と接続されるソース/ドレイン電極と、を含み、前記半導体層の上部表面には溝を有し、前記溝には金属シリサイトが位置することを含むことを特徴とする薄膜トランジスタ。
【請求項8】
前記溝は、ライン状であることを特徴とする請求項7に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項9】
前記金属シリサイトは、前記溝に沿って連続的に位置していることを特徴とする請求項7に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項10】
前記溝は、半導体層のチャンネル領域以外の領域に位置することを特徴とする請求項7に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項11】
前記金属シリサイトは、Ni、Pd、Ag、Au、Al、Sn、Sb、Cu、Tr、及びCdからなる群より選択されるいずれか1つからなる金属シリサイトであることを特徴とする請求項7に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項12】
前記溝のライン方向は、前記半導体層の電流が流れる方向と垂直方向になるように位置することを特徴とする請求項8に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項13】
基板を提供する工程と、
前記基板上にバッファ層を形成する工程と、
前記バッファ層上に非晶質シリコン層を形成する工程と、
前記非晶質シリコン層上に溝を形成する工程と、
前記非晶質シリコン層上にキャッピング層を形成する工程と、
前記キャッピング層上に金属触媒層を形成する工程と、
前記基板を熱処理し、前記非晶質シリコン層を多結晶シリコン層に結晶化する工程と、
前記金属触媒層とキャッピング層を除去する工程と、
前記多結晶シリコン層をパターニングして半導体層に形成する工程と、
前記基板全面にわたってゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体層と対応するゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極と絶縁され、前記半導体層と接続されるソース/ドレイン電極を形成する工程と
を含むことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項14】
前記溝は、ライン状に形成されることを特徴とする請求項13に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項15】
前記ライン状の溝は、1つまたは複数個であり、各溝の間隔を調節して前記多結晶シリコン層の結晶粒の大きさを調節することを特徴とする請求項14に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項16】
前記金属触媒層は、前記Ni、Pd、Ag、Au、Al、Sn、Sb、Cu、Tr、及びCdからなる群より選択されるいずれか1つで形成することを特徴とする請求項13に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項17】
前記熱処理は、200〜900℃の温度で実施することを特徴とする請求項13に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項18】
前記ライン状の溝は、前記半導体層の電流の流れ方向と垂直した方向になるように形成することを特徴とする請求項14に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項19】
前記ライン状の溝は、前記半導体層のチャンネル領域以外の領域に位置するようにパターニングすることを特徴とする請求項14に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項20】
基板と、
前記基板上に位置するバッファ層と、
前記バッファ層上に位置する半導体層と、
前記基板全面にわたって位置するゲート絶縁膜と、
前記半導体層に対応するゲート電極と、
前記ゲート電極と絶縁され、前記半導体層と接続されるソース/ドレイン電極と、
前記基板全面にわたって位置する絶縁膜と、
前記ソース/ドレイン電極と電気的に接続する第1電極、有機膜層及び第2電極と、を含み、前記半導体層の上部表面には溝を有し、前記溝には金属シリサイトが位置することを含むことを特徴とする有機電界発光表示装置。
【請求項21】
前記溝は、ライン状であることを特徴とする請求項20に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項22】
前記金属シリサイトは、前記溝に沿って連続的に位置していることを特徴とする請求項20に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項23】
前記溝は、半導体層のチャンネル領域以外の領域に位置することを特徴とする請求項20に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項24】
前記金属シリサイトは、Ni、Pd、Ag、Au、Al、Sn、Sb、Cu、Tr、及びCdからなる群より選択されるいずれか1つからなる金属シリサイトであることを特徴とする請求項20に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項25】
前記溝のラインの方向は、前記半導体層の電流が流れる方向と垂直方向になるように位置することを特徴とする請求項21に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項26】
基板を提供する工程と、
前記基板上にバッファ層を形成する工程と、
前記バッファ層上に非晶質シリコン層を形成する工程と、
前記非晶質シリコン層上に溝を形成する工程と、
前記非晶質シリコン層上にキャッピング層を形成する工程と、
前記キャッピング層上に金属触媒層を形成する工程と、
前記基板を熱処理し、前記非晶質シリコン層を多結晶シリコン層に結晶化する工程と、
前記金属触媒層とキャッピング層を除去する工程と、
前記多結晶シリコン層をパターニングして半導体層に形成する工程と、
前記基板全面にわたってゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記半導体層に対応するゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極と絶縁され、前記半導体層と接続されるソース/ドレイン電極を形成することを含み、前記ソース/ドレイン電極と接続される第1電極、有機膜層及び第2電極を形成する工程と、
を含むことを特徴とする有機電界発光表示装置の製造方法。
【請求項27】
前記溝は、ライン状に形成されることを特徴とする請求項26に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。
【請求項28】
前記ライン状の溝は、1つまたは複数個であり、各溝の間隔を調節して前記多結晶シリコン層の結晶粒の大きさを調節することを特徴とする請求項27に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。
【請求項29】
前記金属触媒層は、Ni、Pd、Ag、Au、Al、Sn、Sb、Cu、Tr、及びCdからなる群より選択されるいずれか1つで形成することを特徴とする請求項26に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。
【請求項30】
前記熱処理は、200〜900℃の温度で実施することを特徴とする請求項26に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。
【請求項31】
前記ライン状の溝は、前記半導体層の電流の流れ方向と垂直した方向に形成されることを特徴とする請求項27に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。
【請求項32】
前記ライン状の溝は、前記半導体層のチャンネル領域以外の領域に位置するようにパターニングすることを特徴とする請求項27に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図1F】
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【公開番号】特開2011−109075(P2011−109075A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−230428(P2010−230428)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【Fターム(参考)】