説明

巡回業務管理システム

【課題】巡回者の負担を軽減して巡回者が巡回順路を自身で判断しなくても最適な巡回順路を容易に把握することができ、また、業務の進行予定を容易に把握することで効率的な業務の遂行が可能な巡回業務管理システムを提供する。
【解決手段】業務情報データベース10に記憶された未処理の業務のうち、割り当てられた業務が複数ある場合に、車両情報データベース11に記憶された巡回車両に関する情報、地図情報データベース12に記憶された道路地図情報、及びルート情報データベース13に記憶された巡回先情報に基づき巡回先を巡る最適な巡回順路を決定し、この決定された巡回順路において各巡回先の到着予定時刻を演算し、これら巡回順路や到着予定時刻を業務に関する情報などと共に巡回車両21に送信し、巡回車両21の表示部25に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配電線設備の故障修理、巡視、点検業務や顧客との契約異動処理など多数の業務を巡回処理するために有用な巡回業務管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の車両ナビゲーションシステムにあっては、住所等の行き先設定が1箇所しかできないものであり、配電線設備のために考えられているカーナビゲーションシステムにあっても、1地点の設定に対して現在地点から配電線設備の目的地点までの経路を探索して表示させるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−53947号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、配電線設備の保守・点検業務等で現場に行く場合には、複数の伝票を持って出発し、土地勘がある者はその伝票を整理して予め巡回順路を設定し、この巡回順路に従って巡回先の業務を順次処理するようにしているが、土地勘がない者にとっては、効率よく巡回できるよう伝票を整理するのに多大な苦労を強いられる。特に割り当てられた保守・点検箇所等が増減する場合には、伝票の順序を最適な巡回順路が得られるように再整理する必要があり、巡回者にとって負担が大きく、煩わしいものであった。
また、伝票に頼りながら1つ1つ業務を処理する場合には、割り当てられた業務の進行予定を把握しにくいものであり、巡回先との間で時間調整を行う場合に不便さを感じるものであった。
【0004】
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、巡回者の負担を軽減して巡回者が巡回順路を自身で判断しなくても最適な巡回順路を容易に把握でき、また、業務の進行予定を容易に把握することで効率的な業務の遂行が可能な巡回業務管理システムを提供することを主たる課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するために、本発明に係る巡回業務管理システムは、道路地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、巡回車両の位置情報を含む巡回車両に関する情報を記憶する車両情報記憶手段と、業務に関する情報を巡回先と対応させて記憶する業務情報記憶手段と、巡回先の情報を表す巡回先情報を記憶する巡回先情報記憶手段と、巡回先の前記業務に関する情報及び前記巡回先情報を入力する入力手段と、前記業務情報記憶手段に記憶された未処理の業務のうち、割り当てられた業務が複数ある場合に、前記車両情報記憶手段に記憶された巡回車両に関する情報、前記地図情報記憶手段に記憶された道路地図情報、及び巡回先情報記憶手段に記憶された巡回先情報に基づき巡回先を巡る最適な巡回順路を決定する巡回順路決定手段と、前記巡回順路決定手段によって決定された巡回順路において各巡回先の到着予定時刻を演算する到着予定時刻演算手段と、前記業務情報記憶手段に記憶された業務に関する情報、前記巡回順路決定手段によって決定された巡回順路、及び前記到着予定時刻演算手段によって演算された到着予定時刻を含む巡回情報を巡回車両に送信する送信手段と、巡回車両に設けられ、前記送信手段によって送信された巡回情報を表示する表示手段とを具備することを特徴としている(請求項1)。
【0006】
したがって、巡回作業者は、巡回車両に設けられた表示手段に表示された巡回情報を見れば、巡回先を巡る最適な巡回順路や各巡回先の到着予定時刻を即座に把握することができるので、巡回経路を巡回者自身で判断して決める必要がなく、また、巡回先との時間調整に利用し易くなる。
【0007】
ここで、業務の対応可能な巡回車両が複数ある場合には、前記業務情報記憶手段に記憶された業務に関する情報、前記車両情報記憶手段に記憶された巡回車両に関する情報、及び地図情報記憶手段に記憶された道路地図情報に基づき、前記対応可能な巡回車両に対して業務を振り分ける業務振り分け手段を設け、前記巡回順路決定手段、前記到着予定時刻演算手段、及び前記送信手段による各処理を前記対応可能な巡回車両毎に行うようにしてもよい(請求項2)。
【0008】
また、前記送信手段により前記巡回情報を送信した後、前記入力手段により業務に関する情報および巡回先情報の追加又は削除があった場合に、該当する巡回車両に対して、前記巡回順路決定手段、前記到着予定時刻演算手段、前記送信手段の各処理を再実行する更新手段を更に具備するとよい(請求項3)。
このような構成においては、巡回先情報の追加又は削除があった場合に最適な巡回順路と到着予定時刻が更新設定されるので、巡回者は表示手段の表示通りの順路で業務を順次遂行していけば、効率的な巡回業務が常に実行されることになる。
【0009】
さらに、割り当てられた業務が全て終了した場合に、就業時間の終了時刻までに所定時間以上あれば、該当する巡回車両に対して現地での待機指示を通知する待機指示通知手段を更に設け、突発的に生じうる業務の追加に対応するようにしてもよい(請求項4)。
【発明の効果】
【0010】
以上述べたように、本発明によれば、割り当てられた業務が複数ある場合に、最適な巡回順路が決定されると共に決定された巡回順路に対して各巡回先の到着予定時刻が演算され、これら巡回順路及び到着予定時刻が業務に関する情報等と共に巡回車両に設けられた表示手段に表示されるので、巡回者は自身で巡回順路を判断しなくても最適な巡回順路を容易に把握することができ、また業務の進行予定を容易に把握することができる。このため、巡回者の負担を軽減すると共に効率的な巡回業務を実現することが可能となり、現場への到着時間の短縮化や緊急災害時の早期復旧が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の最良の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1において、本発明に係る巡回業務管理システムの全体構成の概略が示されている。
同図において、管理センター1には、ホストコンピュータ等からなる制御装置2を有し、この制御装置2には、バス3を介してキーボード、マウス等の入力装置4、プリンタなどの出力装置5、液晶モニタなどの表示装置6、ハードディスクなどの記憶装置7、送受信装置8が接続されている。
【0013】
記憶装置7は、業務情報データベース10、車両情報データベース11、地図情報データベース12、及びルート情報データベース13を有する。
【0014】
業務情報データベース10には、入力装置4によって入力された巡回先の業務に関する情報が巡回先と対応させて記憶されているもので、例えば、契約異動処理、故障修理、巡視、点検業務等の業務内容の区別や業務予定時間などが記憶されている。
車両情報データベース11には、巡回車両に関する情報が記憶されているもので、後述する車両位置監視制御機能によって収集された車両の位置情報や車種情報などが巡回車両の識別情報とともに記憶されている。
地図情報データベース12には、想定される巡回エリアの道路地図情報が記憶されている。
ルート情報データベース13には、各地点の施設情報や走行距離、ルート名、終点情報などの通常のカーナビゲーションシステムが有するルート情報に加え、入力装置4によって入力された巡回先の顧客の名前、顧客の住所、顧客の電話番号、顧客の引込柱の電柱番号などの巡回先の情報を表す巡回先情報などが記憶されている。
【0015】
また、制御装置2には、制御機能として、業務振り分け制御15を行う機能、巡回順路決定制御16を行う機能、到着予定時刻演算制御17を行う機能、巡回車両の車両位置監視制御を行う機能を有している。
【0016】
業務振り分け制御機能は、業務情報データベースに記憶された業務に関する情報、車両情報データベースに記憶された巡回車両に関する情報、及び地図情報データベースに記憶された道路地図情報に基づき、業務情報データベースに記憶された業務を、車両の現在位置や車種などに基づき対応可能な巡回車両に対して業務を振り分ける。
【0017】
巡回順路取得制御機能は、巡回車両ごとに行われるもので、前記業務振り分け制御による振り分けによって巡回車両に割り当てられた業務が複数ある場合に、車両情報データベースに記憶された巡回車両に関する情報、地図情報データベースに記憶された道路地図情報、及びルート情報データベースに記憶された巡回先情報に基づき、巡回先を巡る最適な巡回順路を決定する。例えば、全行程の巡回距離が最小となるような巡回順路を決定する。
【0018】
到着予定時刻算出制御機能は、巡回順路決定制御によって決定された巡回順路において、地図情報データベースに記憶された道路地図情報、ルート情報データベースに記憶された巡回先情報、及び、車両情報データベースに記憶された車両情報(車両の現在位置など)、業務情報データベースに記憶された業務に関する情報(作業推定時間など)に基づき各巡回先の到着予定時刻を演算する。
【0019】
車両位置監視制御機能は、例えば、送受信装置8を介して接続された移動通信網20を介して各巡回車両に位置情報送信要求を送り、これに対して各巡回車両から移動通信網20を介して送られた位置情報を受信することにより、各巡回車両の位置情報を収集し、この収集された位置情報を車両情報データベース11にそれぞれの車両に対応付けて記憶させる。
【0020】
表示装置6には、割り当てられた業務に関する情報(例えば、業務内容)、ルート情報データベースに記憶された巡回先情報(例えば、顧客の住所、氏名)、巡回順路決定制御機能によって決定された最適な巡回順路、到着予定時刻演算制御機能によって演算された各巡回先の到着予定時刻が、それぞれの巡回車両毎に、例えば図2(a)に示されるように、業務内容、場所、お客さま名、到着予定時刻、巡回順路の一覧として表示される。この際、入力装置4を介して後から追加された業務については、追加時刻などが備考欄に付記される。
【0021】
そして、それぞれの巡回車両に対して、割り当てられた業務に関する情報(例えば、業務内容)、巡回先情報(例えば、顧客の住所、氏名)、巡回順路、及び各巡回先の到着予定時刻が巡回情報として、送受信部8から移動通信網20を介してそれぞれの巡回車両に送信される。
【0022】
これに対して各巡回車両21には、制御部22と、これに接続された記憶部23、送受信部24、及び表示部25を有している。記憶部23は、通常のナビゲーション機能に必要な道路地図情報を記憶する地図情報データベースと各地点の施設情報や走行距離、ルート名、終点情報などの通常のカーナビゲーションシステムが有するルート情報を記憶するルート情報データベースが格納されたハードディスクなどによって構成され、表示部25は、車両のインストルメントパネル等に取り付けられた液晶パネル等によって構成されている。
【0023】
送受信部24は、移動通信網20の基地局との間で信号の送受信を行うもので、前記管理センタ1の送受信部8を介して送信された巡回情報を受信する。これを受けて制御部22は、受信した巡回情報を、対応車両毎にセンター側の表示と同様に表示する。例えば、車両番号1番(車両No.1)の巡回車両に対しては、図2(b)に示されるように、センター側の車両No.1の表示と同様、割り当てられた業務に関する情報(例えば、業務内容)、ルート情報データベースに記憶された巡回先情報(例えば、顧客の住所、氏名)、最適な巡回順路、及び各巡回先の到着予定時刻を補足情報(追加業務の追加時刻など)とともに業務内容、場所、お客さま名、到着予定時刻、巡回順路、備考の一覧として表示する。
【0024】
図3に、上述のように構成された巡回業務管理システムのセンター側での管理制御動作例がフローチャートとして示され、以下、このフローチャートに基づき、巡回業務管理システムの管理制御動作例を説明する。
【0025】
先ず、制御装置2は、業務情報データベース10に記憶された業務に関する情報(例えば、業務内容)、車両情報データベース11に記憶された巡回車両に関する情報(例えば、車両の識別情報、現在位置、車種)、及び地図情報データベース12に記憶された道路地図情報に基づき、業務情報データベースに記憶された未処理の業務を、車両の現在位置や車種など考慮して対応可能な巡回車両(担当者)に対し予定業務として振り分ける(ステップ50)。
【0026】
次に、それぞれの車両毎に、割り当てられた予定業務が複数ある場合に、車両情報データベースに記憶された巡回車両に関する情報(例えば、車両の識別情報、現在位置)、地図情報データベースに記憶された道路地図情報、及びルート情報データベースに記憶された巡回先情報(例えば、顧客の住所、電柱番号など)に基づき、巡回先を巡る最適な巡回順路を決定し、この決定された巡回順路において、地図情報データベースに記憶された道路地図情報、ルート情報データベースに記憶された巡回先情報(例えば、顧客の住所、電柱番号など)、及び、車両情報データベースに記憶された車両情報(例えば、車両の現在位置など)、業務情報データベースに記憶された業務に関する情報(例えば、作業推定時間など)に基づき各巡回先の到着予定時刻を演算する(ステップ52)。
【0027】
そして、ステップ52で得られた巡回順路及び各巡回先の到着予定時刻を、割り当てられた業務に関する情報(例えば、業務内容)、巡回先情報(例えば、顧客の住所、氏名)と共に、巡回情報として送受信部8から移動通信網20を介してそれぞれの巡回車両21に送信する(ステップ54)。
【0028】
これを受けて車両側においては、センター側から送信された巡回情報を送受信部24で受信し、制御部22はこの情報を表示部25に前記図2(b)のように表示させる。巡回者は、この表示部25の表示を見て次の巡回先へ向かう。この際、表示部25の表示を切り替えることで、道路地図を現時点から次の巡回先までの経路表示と共に表示させるようにしてもよい。
【0029】
その後、制御装置2は、車両位置監視制御機能によって得られた車両の位置情報に基づき、車両の運行状態を常時監視し、車両が所定時間以上の停止したか、所定時間以上停止した後に走行を再開したか否かを判定する(ステップ56,58)。即ち、巡回先に向かった車両が巡回先で所定時間以上停止した状態にあれば、巡回先に到着して業務を行っている最中であると看做すことができることから、所定時間、車両が停止している状態であるか否かを判定することで、巡回先へ移動中であるのか巡回先での業務の最中であるのかを判定する。そして、所定時間以上停止した状態であると判定された場合において、車両が走行を再開すると、業務が終了して再び巡回車両21が移動したと看做すことができることから、所定時間車両が停止した状態から再び移動したか否かを判定することで、巡回先での業務が終了したか否かを判定する。
【0030】
そして、巡回車両21が再び移動した(巡回先での業務が終了した)と判定された場合には、実際にかかった業務時間が当初予定していた業務予定時間とずれていることもあるので、以後の巡回先の到着予定時刻をステップ52と同様の処理により再設定し(ステップ60)、その巡回先の到着予定時刻を、該当する巡回車両に対して、割り当てられた業務に関する情報(例えば、業務内容)、巡回先情報(例えば、顧客の住所、氏名)などと共に巡回情報として送受信部8から移動通信網20を介して送信する(ステップ62)。
【0031】
これを受けて、該当する巡回車両21においては、再設定された到着予定時刻を含む巡回情報(更新された巡回情報)を送受信部24で受信し、制御部22はこの情報を前記図2(b)と同様の態様で表示部25に表示し、表示内容を更新する。
【0032】
また、制御装置2は、車両が業務のために停止している状態、あるいは、業務を終えて移動し始めた状態において、業務の追加又は削除の有無を判定する(ステップ64)。
業務の追加又は削除がないと判定された場合には、現在設定されている順路や到着予定時刻を変更しないが、業務の追加又は削除があると判定された場合には、追加又は削除された後の新たな巡回順路と巡回先の到着予定時刻とを前記ステップ52と同様の処理により再設定し(ステップ66)、その巡回順路や巡回先の到着予定時刻を、該当する巡回車両に対して、備考欄に付記する追加データや、割り当てられた業務に関する情報(例えば、業務内容)、巡回先情報(例えば、顧客の住所、氏名)などと共に巡回情報として送受信部8から移動通信網20を介して送信する(ステップ68)。
【0033】
これを受けて、該当する巡回車両21においては、再設定された巡回順路や到着予定時刻を含む巡回情報(更新された巡回情報)を送受信部24で受信し、制御部22はこの情報を表示部25に前記図2(b)と同様の態様で表示部25に表示し、表示内容を更新する。
【0034】
例えば、当初の業務の巡回先としてA,B,C,D,Eの5ヵ所が割り当てられ、最適な巡回順路が図4(a)に示されるようにA→B→C→D→Eの順に巡回する順路であったとすると、制御装置2においてこの巡回順路での巡回先の到着予定時刻が演算され、これら巡回順路や到着所定時刻が巡回車両21の表示部25に業務内容などと共に表示される。その後、例えば、巡回先Aの業務が終了した時点で、図4(b)に示されるように、巡回先Fの業務が追加された場合には、B以降の巡回先(業務が未処理の巡回先B,C,D,E)と新たに追加された巡回先Fとの間で最適な循環順路が再設定されると共に(この例ではB→F→C→D→E)、その再設定された巡回順路において業務が未処理の各巡回先の到着予定時刻が演算され、この更新された巡回順路や到着所定時刻が巡回車両21の表示部25に業務内容などと共に表示される。また、例えば、巡回先Aの業務が終了した時点で、図4(c)に示されるように、巡回先Dの業務が削除された場合には、B以降の巡回先(業務が未処理の巡回先B,C,E)の間で最適な循環順路が再設定されると共に(この例ではB→C→E)、その再設定された巡回順路において業務が未処理の各巡回先の到着予定時刻が演算され、この更新された巡回順路や到着所定時刻が巡回車両21の表示部25に業務内容などと共に表示される。
【0035】
以上の処理は、割り当てられた全ての業務が完了するまで行われ、ステップ70において、割り当てられた全ての業務が完了したか否かを判定し、割り当てられた全ての業務が完了したと判定された場合には、帰社させる条件が充足されたか否かを判定する(ステップ72)。この判定は、例えば、現時点から就業終了時刻までの時間が現時点から帰社するまでの移動時間を考慮した所定時間以上であるか否かによって判定され、就業終了時刻までの時間が所定時間以上あると判定された場合(帰社させる条件が充足していないと判定された場合)には、現地で待機する指示を通知し、所定時間未満であると判定された場合(帰社させる条件が充足した場合)には、帰社する指示を通知する。通知する手法としては、例えば、制御装置2からの指示情報を送受信部8から移動通信網20を介して送信し、該当する巡回車両21の送受信部24でこれを受信して、表示部25に指示メッセージを表示させるようにすればよい。
【0036】
したがって、以上の巡回業務管理システムによれば、巡回者は、巡回車両12に設けられた表示部25に表示される巡回情報を見れば、最適な巡回順路や各巡回先の到着予定時刻を即座に把握することができるので、巡回経路を自身で判断して決める必要がなく、巡回者の負担を軽減すると共に効率的な巡回業務を実現することが可能となる。その結果、現場への到着時間の短縮化が図れると共に、緊急災害時の早期復旧が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は、本発明にかかる巡回業務管理システムの全体構成を示す図である。
【図2】図2は、センター側の表示装置による表示例と車両側の表示部による表示例を示す図である。
【図3】図3は、本発明に係るセンタ側の制御装置による制御動作例を示すフローチャートである。
【図4】図4は、本発明に係る巡回業務管理システムによる動作説明に用いる図である。
【符号の説明】
【0038】
1 管理センタ
21 巡回車両
10 業務情報データベース
11 車両情報データベース
12 地図情報データベース
13 ルート情報データベース


【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、
巡回車両の位置情報を含む巡回車両に関する情報を記憶する車両情報記憶手段と、
業務に関する情報を巡回先と対応させて記憶する業務情報記憶手段と、
巡回先の情報を表す巡回先情報を記憶する巡回先情報記憶手段と、
巡回先の前記業務に関する情報及び前記巡回先情報を入力する入力手段と、
前記業務情報記憶手段に記憶された未処理の業務のうち、割り当てられた業務が複数ある場合に、前記車両情報記憶手段に記憶された巡回車両に関する情報、前記地図情報記憶手段に記憶された道路地図情報、及び巡回先情報記憶手段に記憶された巡回先情報に基づき巡回先を巡る最適な巡回順路を決定する巡回順路決定手段と、
前記巡回順路決定手段によって決定された巡回順路において各巡回先の到着予定時刻を演算する到着予定時刻演算手段と、
前記業務情報記憶手段に記憶された業務に関する情報、前記巡回順路決定手段によって決定された巡回順路、及び前記到着予定時刻演算手段によって演算された到着予定時刻を含む巡回情報を巡回車両に送信する送信手段と、
巡回車両に設けられ、前記送信手段によって送信された巡回情報を表示する表示手段と
を具備することを特徴とする巡回業務管理システム。
【請求項2】
業務の対応可能な巡回車両が複数ある場合に、前記業務情報記憶手段に記憶された業務に関する情報、前記車両情報記憶手段に記憶された巡回車両に関する情報、及び地図情報記憶手段に記憶された道路地図情報に基づき、前記対応可能な巡回車両に対して業務を振り分ける業務振り分け手段を設け、
前記巡回順路決定手段、前記到着予定時刻演算手段、及び前記送信手段による各処理は、前記対応可能な巡回車両毎に行われることを特徴とする請求項1記載の巡回業務管理システム。
【請求項3】
前記送信手段により前記巡回情報を送信した後、前記入力手段により業務に関する情報および巡回先情報の追加又は削除があった場合に、該当する巡回車両に対して、前記巡回順路決定手段、前記到着予定時刻演算手段、及び前記送信手段の各処理を再実行する更新手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の巡回業務管理システム。
【請求項4】
割り当てられた業務が全て終了した場合に、就業時間の終了時刻までに所定時間以上あれば、該当する巡回車両に対して現地での待機指示を通知する待機指示通知手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2記載の巡回業務管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−280168(P2007−280168A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−107296(P2006−107296)
【出願日】平成18年4月10日(2006.4.10)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】