説明

情報報知装置、及び、情報報知システム

【課題】情報報知装置に登録された情報が、ユーザ間で適切に共有されて報知されることを実現可能な情報報知システム等を提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置からサーバへ送信された共有情報に含まれる公開条件(公開種別や公開対象)にしたがって限定された共有情報がサーバで検索され、別のナビゲーション装置に送信されるように情報報知システムを構成する(S625,S630)。このように構成することにより、全ての共有情報がサーバからナビゲーション装置に送信される場合と比較して、ナビゲーション装置が必要とする記憶領域等のハードウェア資源を抑えることができる。また、共有情報をサーバから受信するためにかかる時間も抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ間で情報を共有して報知可能な情報報知装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
情報報知装置の一つとして、各種の地図や経路等を表示部に表示させるナビゲーション装置が存在する。そのナビゲーション装置が有する機能の一つとして、ナビゲーション装置が位置する地点や、ユーザが指定した地点を、ナビゲーション装置内の記憶部に記憶し、記憶した地点に関する情報を必要に応じてユーザが後から指定して呼び出すことを可能とする機能が知られている。この機能を用いた技術は、例えば下記の特許文献1,2に記載されている。
【0003】
特許文献1には、ユーザが指定した方向と、ユーザが指定したポイント(地点)と、指定操作を行った位置座標とをナビゲーション装置が記憶し、以降、上記ポイントに近づいた時に、車両の進行方向が上記指定した方向に相当する場合は、指定したポイントに近づきつつあることをナビゲーション装置が報知する技術について記載されている。
【0004】
特許文献2には、ユーザが入力した対象情報(例えば、名称、サービス内容等)と地名とをナビゲーション装置が記憶し、以降、上記地名の地点に近づいた際に、その旨をナビゲーション装置が報知する技術について記載されている。
【特許文献1】特開2001−141498号公報
【特許文献2】特開2000−112347号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、これらの従来技術は、ユーザが個人的に利用することを想定したものであるため各ユーザがポイント等を指定しなければならず、そのような指定を行うことに負担を感じるユーザもいた。この問題を解決するためには、各ナビゲーション装置が記憶した情報を複数のナビゲーション装置で共有することが考えられる。しかし、単に複数のナビゲーション装置で情報を共有するようにしただけでは、幾つかの問題が生じる。例えば、共有する情報が膨大になることが考えられ、そうなるとナビゲーション装置に必要な記憶領域も膨大となってしまい、ナビゲーション装置の製造コストが上昇してしまうという問題が考えられる。また、共有する情報が膨大になると、ナビゲーション装置が情報を共有するために行う通信に時間を要するという問題も考えられる。また、共有する情報が膨大になると、ナビゲーション装置を使用するユーザに必要のない情報がユーザに報知されてしまう問題も考えられる。
【0006】
本発明は、上述した問題にかんがみなされたものであり、ナビゲーション装置等の情報報知装置に登録された情報がユーザ間で適切に共有されて報知されることを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の情報報知装置は、位置情報取得手段と、付属情報取得手段と、公開条件取得手段と、装置側通信手段と、装置側共有情報送信手段と、装置側共有情報受信手段と、報知手段とを備える。
【0008】
位置情報取得手段は位置情報を取得し、付属情報取得手段は位置情報と対応付けられた付属情報を取得し、公開条件取得手段は付属情報の公開対象についての条件である公開条件を取得し、装置側通信手段はサーバと通信を行うための手段である。また、装置側共有情報送信手段は、位置情報取得手段により取得された位置情報と、その位置情報についての付属情報取得手段により取得された付属情報と、その付属情報についての公開条件取得手段により取得された公開条件とを対応付け、装置側通信手段を介してサーバへ共有情報として送信する。また、装置側共有情報受信手段は、情報報知装置とは別の同種の情報報知装置がサーバに送信した共有情報であって公開条件を満たす共有情報のうち、装置側通信手段を介してサーバより送信されてきた共有情報を受信する。また、報知手段は、装置側共有情報受信手段が受信した共有情報における付属情報を、位置情報に基づいて報知する。
【0009】
このような情報報知装置によれば、サーバへ送信された共有情報に含まれる公開条件にしたがって限定された共有情報が他の情報報知装置で受信されて報知される。したがって、全ての共有情報がサーバから情報報知装置に受信される場合と比較して、情報報知装置が必要とする記憶領域等のハードウェア資源を抑えることができる。また、情報報知装置が共有情報をサーバから受信するためにかかる時間も抑えることができる。また、情報報知装置を使用するユーザに必要のない情報がユーザに報知されてしまうことも効果的に防止することができる。また、情報報知装置は、サーバを介して共有情報を受信するため、共有情報を生成した情報報知装置が起動していない場合でも共有情報を受信することができるため、共有情報を効果的に共有することができる。
【0010】
ところで、公開条件取得手段がユーザより取得する公開条件としては、どのようなものであってもよいが、特に、公開を許可する情報報知装置を特定する情報を公開条件として取得するとよい。そして、情報報知装置は、装置側共有情報受信手段による受信に先立ち、自装置を特定することが可能な情報報知装置特定情報を、装置側通信手段を介してサーバへ送信する情報報知装置特定情報送信手段をさらに備え、装置側共有情報受信手段は、自装置とは別の同種の情報報知装置がサーバに送信した共有情報であって、自装置の情報報知装置特定情報が公開条件を満たす共有情報のうち、装置側通信手段を介してサーバより送信されてきた共有情報を受信するようになっているとよい(請求項2)。
【0011】
このような情報報知装置であれば、受信を許可する情報報知装置を、共有情報を送信する装置側がコントロールすることができるため、例えば、対価を払った情報報知装置に対してのみ、自ら送信した共有情報を共有させるといったことが可能になる。
【0012】
また、公開条件取得手段は、公開を許可するユーザを特定する情報を公開条件として取得し、情報報知装置は、装置側共有情報受信手段による受信に先立ち、自装置を利用しているユーザを特定することが可能なユーザ特定情報を、装置側通信手段を介してサーバへ送信するユーザ特定情報送信手段をさらに備え、装置側共有情報受信手段は、自装置とは別の同種の情報報知装置がサーバに送信した共有情報であって、自装置のユーザ特定情報が公開条件を満たす共有情報のうち、装置側通信手段を介してサーバより送信されてきた共有情報を受信するようになっていてもよい(請求項3)。
【0013】
このような情報報知装置であれば、受信を許可する情報報知装置のユーザを、共有情報を送信する情報報知装置側がコントロールすることができるため、例えば、対価を払ったユーザに対してのみ、自ら送信した共有情報を共有させるといったことが可能になる。
【0014】
ところで、これまで説明した情報報知装置では、受信する側の情報報知装置が条件を指定する点については言及していなかったが、受信する側の情報報知装置が条件を指定できるようになっていてもよい。すなわち、サーバより受信する共有情報についての希望条件を取得する希望条件取得手段と、希望条件取得手段が取得した希望条件を、装置側通信手段を介してサーバへ送信する希望条件送信手段と、をさらに備えるように情報報知装置を構成する。そして、装置側共有情報受信手段は、情報報知装置とは別の同種の情報報知装置がサーバに送信した共有情報であって公開条件及び希望条件を満たす共有情報のうち、装置側通信手段を介してサーバより送信されてきた共有情報を受信するようになっているとよい(請求項4)。
【0015】
このようになっていれば、受信する情報報知装置側で必要としていない情報が受信されてユーザに報知されてしまうことを防止することが可能になり、情報報知装置の使い勝手をより高めることができる。
【0016】
なお、装置側共有情報送信手段が、自装置を特定することが可能な情報報知装置特定情報を共有情報に加え、装置側通信手段を介してサーバへ送信するようになっている場合には、希望条件取得手段は、共有情報をサーバへ送信した情報報知装置を特定することが可能な情報報知装置特定情報を、希望条件としてユーザより取得するようになっているとよい(請求項5)。
【0017】
このようになっていれば、共有情報を受信する情報報知装置のユーザが、受信対象の共有情報を、共有情報をサーバに送信した情報報知装置を指定することによって限定することができる。したがって、ユーザにとって不要と感じる共有情報がサーバから受信されて報知されることを減少させることができる。
【0018】
また、装置側共有情報送信手段が、自装置を利用しているユーザを特定することが可能なユーザ特定情報を共有情報に加え、装置側通信手段を介してサーバへ送信するようになっている場合には、希望条件取得手段は、共有情報をサーバへ送信した情報報知装置を利用しているユーザを特定することが可能なユーザ特定情報を希望条件としてユーザより取得するようになっているとよい(請求項6)。
【0019】
このようになっていれば、共有情報を受信する情報報知装置のユーザが、受信対象の共有情報を、共有情報をサーバに送信した情報報知装置のユーザを指定することによって限定することができる。したがって、ユーザは、ユーザにとって不要と感じる共有情報がサーバから受信されて報知されることを減少させることができる。
【0020】
また、希望条件取得手段は、取得を希望する共有情報のジャンルについての条件を希望条件としてユーザより取得するようになっていてもよい(請求項7)。
このようになっていれば、共有情報を受信する情報報知装置のユーザが、受信対象の共有情報を、共有情報のジャンルを指定することによって限定することができる。したがって、ユーザにとって不要と感じるジャンルの共有情報がサーバから受信されて報知されることを防止することができる。
【0021】
ところで、上述した情報報知装置を、サーバと組み合わせた情報報知システムとして発明を構成してもよい。すなわち、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の情報報知装置を複数と、サーバと、を備える情報報知システムであって、サーバは、情報報知装置と通信を行うためのサーバ側通信手段と、サーバ側通信手段を介して情報報知装置より受信した共有情報を記憶する共有情報記憶手段と、共有情報記憶手段に記憶されている共有情報のうち、公開条件を満たす共有情報を、サーバ側通信手段を介して情報報知装置へ送信するサーバ側共有情報送信手段と、を備えているとよい(請求項8)。
【0022】
また、請求項4〜請求項7のいずれかに記載の情報報知装置を複数と、サーバと、を備える情報報知システムであって、サーバは、情報報知装置と通信を行うためのサーバ側通信手段と、サーバ側通信手段を介して情報報知装置より受信した共有情報を記憶する共有情報記憶手段と、共有情報記憶手段に記憶されている共有情報のうち、公開条件を満たす共有情報であって、サーバ側通信手段を介して情報報知装置より受信した希望条件を満たす共有情報を、サーバ側通信手段を介して情報報知装置へ送信するサーバ側共有情報送信手段と、を備えいるとよい(請求項9)。
【0023】
これらのような情報報知システムであれば、上述した各情報報知装置と同様の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
【0025】
[構成の説明]
図1は、本発明の情報報知システムの機能が組み込まれた情報報知システム5の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、情報報知システム5は、サーバ10と、公衆通信網15、及び、ナビゲーション装置20(20a〜20c)を備える。図1には、ナビゲーション装置20は、3台描かれているが、実際には、さらに多くのナビゲーション装置20が存在し、情報報知システム5を構成している。
【0026】
また、サーバ10と、各ナビゲーション装置20a〜20cは、公衆通信網15を介して互いに通信可能に構成されている。なお、公衆通信網15としては、例えば、携帯電話会社が提供している無線パケット通信網が考えられる。
【0027】
以下、サーバ10とナビゲーション装置20について、詳細に説明する。
(1)サーバ10
図2は、サーバ10の概略構成を示すブロック図である。サーバ10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。通信部11は、通信回路等からなり、公衆通信網15と通信を行う通信機能を有する。記憶部12は、ハードディスク等の記憶媒体からなり、後述する共有情報を記憶するための機能を有する。制御部13は、通信部11を介してナビゲーション装置20から受信した共有情報を記憶部12に記憶する機能や、記憶部12から読み出した共有情報を、通信部11を介してナビゲーション装置20に対して送信する機能等を有する。
【0028】
(2)ナビゲーション装置20
図3は、ナビゲーション装置20の概略構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置20は車両に搭載され、車両の現在位置を検出する検出部21と、サーバ10と無線通信を行う無線通信部25と、ユーザからの各種指示を入力するための操作スイッチ群28と、操作スイッチ群28と同様に各種指示を入力可能であってナビゲーション装置20の本体とは別体となったリモートコントロール端末(以下、リモコンと称す)27と、リモコン27からの信号を入力するリモコンセンサ26と、地図データや音声データ等が記録された地図記憶媒体からデータを入力する地図データ入力部29と、地図や各種情報の表示を行うための表示部30と、各種のガイド音声等を出力するための音声出力部31と、ユーザ等が図示しないマイクに対して発話した音声に基づく電気信号を入力するための音声入力部32と、ユーザ等が図示しないカメラにより撮影した映像に基づく映像信号を入力するための映像入力部33と、各種の情報を記憶するための記憶部34と、上述した検出部21,無線通信部25,操作スイッチ群28,リモコンセンサ26,地図データ入力部29,音声入力部32,映像入力部33,記憶部34からの入力に応じて各種処理を実行し、無線通信部25,表示部30,音声出力部31,記憶部34を制御する制御部39とを備えている。
【0029】
検出部21は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの電波を図示しないGPSアンテナを介して受信してその受信信号を制御部39へ出力するGPS信号受信部22と、車両に加えられる回転運動の大きさを検出してその検出結果を制御部39へ出力するジャイロスコープ23と、車両の走行した距離を検出してその検出結果を制御部39へ出力する距離センサ24とを備えている。そして、これら各部22〜24からの出力信号に基づいて制御部39が、車両の位置,方位,速度等を算出する。なお、GPS信号受信部22からの出力信号に基づいて現在位置を求める方式は様々な方式があるが、単独測位方式、相対測位方式のいずれであってもよい。
【0030】
操作スイッチ群28は、表示部30の表示面と一体に構成されたタッチパネル及び表示部30の周囲に設けられたメカニカルなキースイッチ等から構成される。なお、タッチパネルと表示部30とは積層一体化されており、タッチパネルには、感圧方式,電磁誘導方式,静電容量方式,あるいはこれらを組み合わせた方式など各種の方式があるが、そのいずれを用いてもよい。
【0031】
リモコン27は、複数のボタンから構成されており、いずれかのボタンが押下されるとそのボタンの種類に応じた信号が赤外線等の近距離無線通信を介してリモコンセンサ26に届くように構成されている。
【0032】
リモコンセンサ26は、リモコン27から送られる信号を受信し、受信した信号を制御部39へ出力するようになっている。
無線通信部25は、パケット通信網を介してサーバ10と通信を行う。
【0033】
地図データ入力部29は、図示しない地図データ記憶媒体(例えばハードディスクやDVD−ROM等)に記憶された各種データを入力するための装置である。地図データ記憶媒体には、地図データ(ノードデータ、リンクデータ、道路幅員データ、道路種別データ、通行規制データ、リンク旅行時間、道路名称データ、交差点データ等)、POIデータ(POI名称データ、ジャンルデータ、位置データ等)、案内用の音声データ、音声認識データ等が記憶されている。なお、地図データ記憶媒体からこれらのデータを入力する代わりに、通信ネットワークを介してこれらのデータを入力するようになっていてもよい。
【0034】
表示部30は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等からなり、表示部30の表示画面には、検出部21にて検出した車両の現在位置と地図データ入力部29より入力された地図データとから特定した現在地を示すマーク、目的地までの誘導経路、名称、目印、各種施設のマーク等の付加データとを重ねて表示することができる。また、施設のガイド等も表示できる。
【0035】
音声出力部31は、図示しないスピーカが接続され、制御部39より入力された音声信号を音声として出力することができる。
音声入力部32は、図示しないマイクに入力された利用者の音声に基づく信号を入力し、制御部39に出力することができる。利用者は、図示しないマイクに対して発話することにより、ナビゲーション装置20に音声を入力することができる。
【0036】
映像入力部33は、図示しないカメラが撮影した映像(静止画及び動画)に基づく信号を入力し、制御部39に出力するためのインタフェースである。利用者は、図示しないカメラを操作して周囲を撮影することにより、ナビゲーション装置20に映像(静止画及び動画)を入力することができる。
【0037】
記憶部34は、ハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体であり、送信対象の共有情報、及び、受信された共有情報等を記憶する。
制御部39は、CPU,ROM,RAM,フラッシュメモリ,I/O及びこれらの構成を接続するバスラインなどからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROM及びフラッシュメモリ等に記憶されたプログラムに基づいて各種処理を実行する。例えば、検出部21からの各検出信号に基づき座標及び進行方向の組として車両の現在位置を算出し、地図データ入力部29を介して読み込んだ現在位置付近の地図等を表示部30に表示する処理や、地図データ入力部29を介して読み込んだ地図データと、操作スイッチ群28やリモコン27等がユーザによって操作されることにより設定された目的地とに基づいて現在位置から目的地までの最適な経路を算出する処理や、その算出した経路を表示部30に表示させたり音声出力部31に音声として出力させたりすることにより経路を案内する処理等を実行する。
【0038】
[動作の説明]
次に、情報報知システム5を構成するサーバ10及びナビゲーション装置20の動作について説明する。なお、ナビゲーション装置20の動作についての説明は、本発明に関連する処理を中心に説明し、従来のナビゲーション装置が有する機能の動作については、説明を省略する。
【0039】
(1)新規登録処理
ナビゲーション装置20が実行する新規登録処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。なお、新規登録処理は、ユーザが操作スイッチ群28を介してナビゲーション装置20に対し、共有情報を新規に登録する旨の指示を行った際に実行が開始される。
【0040】
ナビゲーション装置20の制御部39は、新規登録処理の実行を開始すると、まず現在位置を算出する(S105)。これは、GPS信号受信部22より得られた信号に基づき、周知の方法により、自車両(ナビゲーション装置20が搭載された車両)の現在位置を算出することである。
【0041】
続いて、制御部39は、ユーザより、共有情報に付ける名称を、操作スイッチ群28を介して受け付ける(S110)。ここで、共有情報について、図5の説明図を用いて説明する。
【0042】
共有情報は、ナビゲーション装置20のユーザーが他のナビゲーション装置20のユーザに利用させる(他のユーザと共有する)ための情報であり、図5(a)に示すようなファイルから構成される。すなわち、共有情報は、各種の管理情報が記憶された管理情報ファイル51、共有する音声のデータファイルである添付情報ファイル(音声)52、共有するテキストのデータファイルである添付情報ファイル(テキスト)53、共有する静止画のデータファイルである添付情報ファイル(静止画)54、及び、共有する動画のデータファイルである添付情報ファイル(動画)55から構成される。なお、動画というのは、音声を含む動画を意味する。
【0043】
ここで、図5(b)を用いて管理情報ファイル51が有する情報について説明する。図5(b)に示すように、管理情報ファイルは、「名称」、「登録者情報」、「登録日時」、「位置情報」、「情報種別」、「添付情報ファイル名」、「公開種別」、及び、「公開対象」を有する。
【0044】
「名称」は、管理情報ファイルの名称であるとともに、共有情報を特定可能な名称であり、ユーザが任意に付けることができる名称である。なお、サーバ10では、「名称」に「登録者情報」を加えて共有情報を一意に(他の共有情報と区別して)管理される。また、「名称」は、上述したS110で受け付けて設定される。
【0045】
「登録者情報」は、ユーザを特定可能な情報であり、ユーザIDである。なお、「登録者情報」は、予めナビゲーション装置20に登録されているユーザIDに基づいて制御部39が設定するようになっている。
【0046】
「登録日時」は、ユーザによって共有情報が登録された際(例えば、後述するS140が実行された際)の日時である。
「位置情報」は、ユーザによって共有情報が登録された際(例えば、後述するS140が実行された際)の地点緯度及び経度である。
【0047】
「情報種別」は、共有情報が属するジャンルであり、例えば、観光、食事、買い物、レクリエーション等が考えられる。なお、この「種別情報」は、後述するS115でユーザより受け付ける。
【0048】
「添付情報ファイル名」は、添付情報ファイル52〜55の名称であり、添付情報ファイルが管理情報ファイル51に添付された際に自動的に付けられるものである。
「公開種別」は、共有情報の公開対象を示す情報であり、全ユーザ、指定ユーザのいずれであるかを示す情報である。なお、この「公開種別」は、後述するS175で設定される。
【0049】
「公開対象」は、「公開種別」が指定ユーザであった場合に共有情報が公開される対象のユーザIDである。なお、「公開対象」は、後述するS175で設定される。
説明を図4に戻し、続いて制御部39は、ユーザより、今から新規に登録しようとしている共有情報の情報種別を、操作スイッチ群28を介して受け付ける(S115)。
【0050】
続いて、制御部39は、ユーザより、添付情報の追加有無を、操作スイッチ群28を介して受け付ける(S120)。
続いて、制御部39は、添付情報の追加有無を判定する(S125)。この判定は、S120での入力に基づいて行う。ユーザが操作スイッチ群28に対して添付情報の入力終了を意味する操作を行っていた場合は(S125:Yes)、S140へ処理を移行し、追加する添付情報があることを意味する操作を行っていた場合は(S125:No)、S130へ処理を移行する。
【0051】
添付情報の追加があると判定した場合に進むS130では、添付情報の種別をユーザより操作スイッチ群28を介して受け付ける。添付情報の種別というのは、「音声」、「テキスト」、「静止画」、「動画(音声付きの動画)」のいずれかである。
【0052】
続いて、制御部39は、添付情報を入力する(S135)。具体的には、例えば、ユーザがS130で「音声」を指定した場合は、制御部39は、ユーザよりスピーカに入力された音声を、音声入力部32を介して入力して所定のファイルフォーマットに変換し、送信用の共有情報の添付ファイルとして制御部39内に設けられたRAMに格納する。また、例えば、ユーザがS130で「テキスト」を指定した場合は、制御部39は、テキスト(文字列)をユーザより操作スイッチ群28を介して受け付け、送信用の共有情報の添付ファイルとして制御部39内に設けられたRAMに格納する。また、例えば、ユーザがS130で「静止画」を指定した場合は、制御部39は、映像入力部33を介してカメラより入力された静止画を入力し、送信用の共有情報の添付ファイルとして制御部39内に設けられたRAMに格納する。また、例えば、ユーザがS130で「動画」を指定した場合は、制御部39は、映像入力部33を介してカメラより入力された動画を入力し、送信用の共有情報の添付ファイルとして制御部39内に設けられたRAMに格納する。このような添付ファイルをRAMに格納すると、制御部39は、S120へ処理を戻す。
【0053】
ユーザが添付情報の入力終了を意味する操作を行っていたと判定した場合に進むS140では、制御部39は、制御部39内に設けられたRAMに記憶されている送信用の共有情報を記憶部34に保存するか否かについて、操作スイッチ群28を介してユーザより受け付ける。
【0054】
続いて、制御部39は、S140において、ユーザより、共有情報を記憶部34に保存する旨の操作があったか否かによって処理を分岐する。共有情報を記憶部34に保存する旨の操作があった場合は(S150:Yes)、S160へ処理を移行し、共有情報を記憶部34に保存する旨の操作がなかった場合は(S150:No)、S155へ処理を移行する。
【0055】
共有情報を記憶部34に保存する旨の操作がなかった場合に進むS155では、制御部39は、制御部39内のRAMに記憶されている送信用の共有情報を破棄する。そして、本処理(新規登録処理)を終了する。
【0056】
一方、共有情報を記憶部34に保存する旨の操作があったと判定した場合に進むS160では、制御部39は、制御部39内のRAMに記憶されている送信用の共有情報を記憶部34に保存する。
【0057】
続いて、制御部39は、共有情報に関してサーバ10への登録有無を、操作スイッチ群28を介して受け付ける(S165)。
続いて、制御部39は、S165において、ユーザより、共有情報をサーバ10へ登録する旨の操作があったか否かによって処理を分岐する(S170)。共有情報をサーバ10へ登録する旨の操作があった場合は(S170:Yes)、S175へ処理を移行し、共有情報をサーバ10へ登録する旨の操作がなかった場合は(S170:No)、本処理(新規登録処理)を終了する。
【0058】
共有情報をサーバ10へ登録する旨の操作があった場合に進むS175では、制御部39は、ユーザより公開対象を、操作スイッチ群28を介して受け付ける。
続いて、制御部39は、無線通信部25を介してサーバ10へ接続する(S180)。なお、接続は周知のプロトコルにより行われる。
【0059】
続いて、制御部39は、サーバ10に対してユーザ認証を依頼する(S185)。具体的な方法としては、予めユーザがナビゲーション装置20に登録しておいたユーザIDとパスワードとを、無線通信部25を介してサーバ10へ送信することにより行う。
【0060】
認証に成功すると、制御部39は、共有情報(制御部39内のRAMに記憶されている送信用の共有情報)を、無線通信部25を介してサーバ10へ送信する(S190)。送信を終えると、制御部39は、本処理(新規登録処理)を終了する。
【0061】
(2)編集処理
次に、ナビゲーション装置20が実行する編集処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。なお、編集処理は、ユーザが操作スイッチ群28を介してナビゲーション装置20に対し、既にナビゲーション装置20の記憶部34に記憶されている共有情報を編集することを示す指示を行った際に実行が開始される。
【0062】
ナビゲーション装置20の制御部39は、編集処理の実行を開始すると、まず、ユーザより、編集対象の共有情報の名称を、操作スイッチ群28を介して受け付ける(S191)。具体的には、例えば、記憶部34に記憶されている共有情報の名称一覧を番号と対応付けて表示部30に表示させ、ユーザより番号の入力を受け付けることによって編集対象の共有情報の名称を受け付けることが考えられる。
【0063】
続いて、制御部39は、S191で受け付けた名称に対応する共有情報を記憶部34より読み出して、制御部39内に設けられたRAM上に展開する(S193)。
その後、制御部39は、上述した新規登録処理のS115に続く処理を実行する。なお、S160では、制御部39は、制御部39内のRAMに記憶されている送信用の共有情報を記憶部34に上書き保存する。
【0064】
(3)共有情報問い合わせ処理
次に、ナビゲーション装置20が実行する共有情報問い合わせ処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。なお、共有情報問い合わせ処理は、ユーザが操作スイッチ群28を介してナビゲーション装置20に対し、サーバ10へ共有情報を問い合わせることを示す指示を行った際に実行が開始される。
【0065】
ナビゲーション装置20の制御部39は、共有情報問い合わせ処理の実行を開始すると、まず無線通信部25を介してサーバ10へ接続する(S205)。なお、接続は周知のプロトコルにより行われる。
【0066】
続いて、制御部39は、サーバ10に対してユーザ認証を依頼する(S210)。具体的な方法としては、予めユーザがナビゲーション装置20に登録しておいたユーザIDとパスワードとを、無線通信部25を介してサーバ10へ送信することにより行う。
【0067】
続いて、制御部39は、ユーザより、検索キーの追加有無を、操作スイッチ群28を介して受け付ける(S215)。
続いて、制御部39は、検索キーの追加有無を判定する(S220)。この判定は、S215での入力に基づいて行う。ユーザが操作スイッチ群28に対して検索キーの追加を意味する操作を行っていた場合は(S220:Yes)、S225へ処理を移行し、ユーザが操作スイッチ群28に対して検索キーの追加を行わないことを意味する操作を行っていた場合は(S220:No)、S233へ処理を移行する。
【0068】
検索キーを追加することを意味する操作がユーザより行われていた場合に進むS225では、まず、検索キーの種別をユーザより操作スイッチ群28を介して受け付ける。なお、検索キーの種別というのは、サーバ10に記憶されている共有情報を検索する際のキーについての種別であり、「情報種別」か「登録者情報」のいずれかである。いずれかを受け付けると、続いて、制御部39は、受け付けた種別に対応する検索キーをユーザより操作スイッチ群28を介して受け付ける(S230)。例えば、検索キーの種別としてS225で「情報種別」を受け付けた場合は、観光、食事、買い物、レクリエーションといった、共有情報が属するジャンルを受け付ける。また、例えば、検索キーの種別としてS225で「登録者情報」を受け付けた場合は、例えば“J256A”といったユーザIDを受け付ける。検索キーを受け付けた制御部39は、上述したS215へ処理を戻す。
【0069】
検索キーの追加を行わないことを意味する操作がユーザより行われていた場合に進むS233では、S225で入力された検索キーの種別と、S230で入力された検索キーとを対応付け、検索キー情報として無線通信部25を介してサーバ10へ送信する(S233)。なお、検索キーの追加が一度も行われなかった場合は、サーバ10への送信は行わない。
【0070】
続いて、制御部39は、サーバ10で行われる共有情報の検索の際に条件とする中心地点を、「現在位置」又は「指定位置」のいずれにするかについて、ユーザより操作スイッチ群28を介して受け付ける(S235)。
【0071】
続いて、制御部39は、S235で受け付けた結果に基づいて処理を分岐する(S240)。具体的には、検索の際に条件とする中心地点を「現在位置」とすることを示す操作が操作スイッチ群28に対してユーザよりなされたと判定した場合は(S240:現在位置)、S245へ処理を移行し、検索の際に条件とする中心地点を「指定位置」とすることを示す操作が操作スイッチ群28に対してユーザよりなされたと判定した場合は(S240:指定位置)、S250へ処理を移行する。
【0072】
S245では、制御部39は、検出部21からの各検出信号に基づき算出されるナビゲーション装置20の現在位置の情報を、検索中心地点情報として無線通信部25を介してサーバ10へ送信する(S233)。そして、制御部39は、S260へ処理を移行する。
【0073】
一方、S250では、制御部39は、操作スイッチ群28を介してユーザより任意の位置の指定を受け付け、その位置の位置情報を特定する。そして、制御部39は、特定した位置情報を指定位置情報として無線通信部25を介してサーバ10へ送信し(S255)、S260へ処理を移行する。
【0074】
S260では、制御部39は、サーバ10より無線通信部25を介して検索が完了した旨を表す検索完了通知を受信したか否かを判定する。検索完了通知を受信したと判定した場合は(S260:Yes)、S265へ処理を移行し、検索完了通知を受信していないと判定した場合は(S260:No)、検索完了通知を受信するまで本ステップにとどまる。
【0075】
S265では、制御部39は、サーバ10より無線通信部25を介して検索結果、すなわち、共有情報を受信し、記憶部34に記憶する。そして、サーバ10より送信された共有情報を全て記憶部34に記憶し終えると、本処理(共有情報問い合わせ処理)を終了する。なお、記憶部34に記憶された共有情報は、記憶されたタイミング、又は、ユーザから指定されたタイミングで、表示部30や音声出力部31を介して出力(報知)される。
【0076】
(4)通知キー情報送信処理
次に、ナビゲーション装置20が実行する通知キー情報送信処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。なお、通知キー情報送信処理は、ユーザが操作スイッチ群28を介してナビゲーション装置20に対し、通知キー情報の登録を行うことを示す指示を行った際に実行が開始される。
【0077】
ナビゲーション装置20の制御部39は、通知キー情報送信処理の実行を開始すると、まず無線通信部25を介してサーバ10へ接続する(S305)。なお、接続は周知のプロトコルにより行われる。
【0078】
続いて、制御部39は、サーバ10に対してユーザ認証を依頼する(S310)。具体的な方法としては、予めユーザがナビゲーション装置20に登録しておいたユーザIDとパスワードとを、無線通信部25を介してサーバ10へ送信することにより行う。
【0079】
続いて、制御部39は、通知キーの有無の入力をユーザより操作スイッチ群28を介して受け付ける(S315)。通知キーというのは、サーバ10に登録しておく検索キーの一種であり、情報種別に関するものか登録者情報に関するもののいずれかである。
【0080】
続いて、制御部39は、通知キーの追加有無を判定する(S320)。この判定は、S315での入力に基づいて行う。ユーザが操作スイッチ群28に対して通知キーの追加を意味する操作を行っていた場合は(S320:Yes)、S325へ処理を移行し、ユーザが操作スイッチ群28に対して通知キーの追加を行わないことを意味する操作を行っていた場合は(S320:No)、S335へ処理を移行する。
【0081】
通知キーを追加することを意味する操作がユーザより行われていた場合に進むS325では、まず、通知キーの種別をユーザより操作スイッチ群28を介して受け付ける。なお、通知キーの種別というのは、サーバ10に記憶されている共有情報を検索する際のキーについての種別であり、「情報種別」か「登録者情報」のいずれかである。いずれかを受け付けると、続いて、制御部39は、受け付けた種別に対応する検索キーをユーザより操作スイッチ群28を介して受け付ける(S330)。例えば、通知キーの種別としてS325で「情報種別」を受け付けた場合は、観光、食事、買い物、レクリエーションといった、共有情報が属するジャンルを受け付ける。また、例えば、通知キーの種別としてS325で「登録者情報」を受け付けた場合は、例えば“J256B”といったユーザIDを受け付ける。通知キーを受け付けた制御部39は、上述したS315へ処理を戻す。
【0082】
通知キーの追加を行わないことを意味する操作がユーザより行われていた場合に進むS335では、制御部39は、共有情報の更新に関する自動通知がなされることについて承諾を促すメッセージを表示部30に表示させる。なお、メッセージを表示させるだけではなく、それに対する承諾有無を、操作スイッチ群28を介してユーザより受け付けるようにしてもよい。
【0083】
続くS340では、制御部39は、S325で入力された通知キーの種別と、S330で入力された通知キーとを対応付け、通知キー情報として無線通信部25を介してサーバ10へ送信する(S340)。なお、通知キーの追加が一度も行われなかった場合は、サーバ10への送信は行わない。その後、制御部39は、本処理(通知キー情報送信処理)を終了する。
【0084】
(5)更新通知受信処理
次に、ナビゲーション装置20が実行する更新通知受信処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。なお、更新通知受信処理は、ナビゲーション装置20への電力供給が開始された際に実行が開始される。
【0085】
制御部39は、更新通知受信処理の実行を開始すると、まず無線通信部25を介してサーバ10へ接続する(S405)。なお、接続は周知のプロトコルにより行われる。
続いて、制御部39は、サーバ10に対してユーザ認証を依頼する(S410)。具体的な方法としては、予めユーザがナビゲーション装置20に登録しておいたユーザIDとパスワードとを、無線通信部25を介してサーバ10へ送信することにより行う。
【0086】
続いて、制御部39は、自車両(ナビゲーション装置20が搭載された車両)の現在位置を算出し、その算出した現在位置の情報(現在位置情報)を、無線通信部25を介してサーバ10へ送信する(S415)。なお、現在位置は、検出部21からの各検出信号に基づき算出される。
【0087】
続いて、制御部39は、無線通信部25を介してサーバ10より更新通知を受信したか否かを判定する(S420)。更新通知というのは、上述した通知キー情報送信処理において設定された通知キー及びS415で送信した現在位置情報によって選ばれた共有情報が、サーバ10に存在している旨を示す通知である。制御部39は、S420において、更新通知を受信したと判定した場合は(S420:Yes)、S425へ処理を移行し、更新通知を受信していないと判定した場合は(S420:No)、上述したS415へ処理を戻す。
【0088】
更新通知を受信したと判定した場合に進むS425では、制御部39は、共有情報の受信を開始することについて承諾を促すメッセージを表示部30に表示させる。なお、メッセージを表示させるだけではなく、それに対する承諾有無を、操作スイッチ群28を介してユーザより受け付けるようにしてもよい。
【0089】
続いて、制御部39は、本ナビゲーション装置20のユーザによって実行が開始された通知キー情報送信処理において設定された通知キー及びS415で送信した現在位置情報によって選ばれた共有情報を、無線通信部25を介してサーバ10より受信し、記憶部34に記憶する(S430)。そして、サーバ10より送信された共有情報を全て記憶部34に記憶し終えると、本処理(更新通知受信処理)を終了する。なお、記憶部34に記憶された共有情報は、記憶されたタイミング、又は、ユーザから指定されたタイミングで、表示部30や音声出力部31を介して出力(報知)される。
【0090】
(6)共有情報受信処理
次に、サーバ10が実行する共有情報受信処理について、図10のフローチャートを用いて説明する。なお、共有情報受信処理は、上述した新規登録処理及び編集処理のS180でナビゲーション装置20がサーバ10に接続してきた際にサーバ10で実行が開始される処理である。
【0091】
サーバ10の制御部13は、共有情報受信処理の実行を開始すると、通信部11を介してナビゲーション装置20と接続する。なお、接続は周知のプロトコルにより行われる(S505)。
【0092】
続いて、制御部13は、ユーザ認証を実行する(S510)。具体的には、ナビゲーション装置20より送信されてきたユーザIDとパスワードとが、予め記憶部12に記憶されているユーザデータベース(ユーザIDとパスワードとが組となって記憶されたデータベース)内に存在するか否かを判定することによって行う。
【0093】
ユーザ認証に成功すると、制御部13は、共有情報の受信を開始する(S515)。そして、受信した共有情報を記憶部12に記憶させる(S520)。ナビゲーション装置20より送信されてきた共有情報を全て受信して記憶部12に記憶させると、本処理(共有情報受信処理)を終了する。
【0094】
(7)共有情報送信処理
次に、サーバ10が実行する共有情報送信処理について、図11のフローチャートを用いて説明する。なお、共有情報送信処理は、上述した共有情報問い合わせ処理のS205でナビゲーション装置20がサーバ10に接続してきた際にサーバ10で実行が開始される処理である。
【0095】
サーバ10の制御部13は、共有情報送信処理の実行を開始すると、通信部11を介してナビゲーション装置20と接続する。なお、接続は周知のプロトコルにより行われる(S605)。
【0096】
続いて、制御部13は、ユーザ認証を実行する(S610)。具体的には、ナビゲーション装置20より送信されてきたユーザIDとパスワードとが、予め記憶部12に記憶されているユーザデータベース(ユーザIDとパスワードとが組となって記憶されたデータベース)内に存在するか否かを判定することによって行う。
【0097】
ユーザ認証に成功すると、制御部13は、ナビゲーション装置20より送信されてくる検索キー情報を受信する(S615)。
続いて、制御部13は、ナビゲーション装置20より送信されてくる位置情報を受信する(S620)。
【0098】
続いて、制御部13は、公開条件(公開種別や公開対象)を満たす共有情報であって、S615で受信した検索キー情報及びS620で受信した位置情報に対応する共有情報を、記憶部12に記憶されている共有情報から検索する(S6252)。なお、制御部13は、S610で認証されたユーザのユーザIDに基づき、共有情報における管理ファイルの「公開種別」及び「公開対象」を参照して公開条件を満たすか否か判定する。また、制御部13は、検索キー情報における「情報種別」は、共有情報における管理ファイルの「情報種別」に対応させ、検索キー情報における「登録者情報」は、共有情報における管理ファイルの「登録者情報」に対応させ、受信した位置情報は、共有情報における管理ファイルの「位置情報」に対応させ、該当する共有情報を検索する。検索にあたっては、受信した位置情報から所定距離以内の「位置情報」を有する共有情報を条件とする。
【0099】
続いて、制御部13は、検索完了通知とともに、S625で検索された共有情報を、通信部11を介してナビゲーション装置20へ送信する(S630)。送信を終えると、制御部13は、本処理(共有情報送信処理)を終了する。
【0100】
(8)通知キー情報受信処理
次に、サーバ10が実行する通知キー情報受信処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。なお、通知キー情報受信処理は、上述した通知キー情報送信処理のS305でナビゲーション装置20がサーバ10に接続してきた際にサーバ10で実行が開始される処理である。
【0101】
サーバ10の制御部13は、通知キー情報受信処理の実行を開始すると、通信部11を介してナビゲーション装置20と接続する。なお、接続は周知のプロトコルにより行われる(S705)。
【0102】
続いて、制御部13は、ユーザ認証を実行する(S710)。具体的には、ナビゲーション装置20より送信されてきたユーザIDとパスワードとが、予め記憶部12に記憶されているユーザデータベース(ユーザIDとパスワードとが組となって記憶されたデータベース)内に存在するか否かを判定することによって行う。
【0103】
ユーザ認証に成功すると、制御部13は、通知キー情報の受信を開始する(S715)。そして、受信した通知キー情報を、S710で認証したユーザのユーザIDと対応付けて記憶部12に記憶させる(S720)。ナビゲーション装置20より送信されてきた共有情報を全て受信して記憶部12に記憶させると、本処理(通知キー情報受信処理)を終了する。
【0104】
(9)更新通知送信処理
次に、サーバ10が実行する更新通知送信処理について、図13のフローチャートを用いて説明する。なお、更新通知送信処理は、上述した更新通知受信処理のS405でナビゲーション装置20がサーバ10に接続してきた際にサーバ10で実行が開始される処理である。
【0105】
サーバ10の制御部13は、更新通知送信処理の実行を開始すると、通信部11を介してナビゲーション装置20と接続する。なお、接続は周知のプロトコルにより行われる(S805)。
【0106】
続いて、制御部13は、ユーザ認証を実行する(S810)。具体的には、ナビゲーション装置20より送信されてきたユーザIDとパスワードとが、予め記憶部12に記憶されているユーザデータベース(ユーザIDとパスワードとが組となって記憶されたデータベース)内に存在するか否かを判定することによって行う。
【0107】
ユーザ認証に成功すると、制御部13は、ナビゲーション装置20より送信されてくる位置情報を受信する(S815)。
続いて、制御部13は、記憶部12に記憶されている通知キー情報であって、S810で認証されたユーザのユーザIDに対応する通知キー情報と検索日時とを記憶部12より読み出す(S820)。なお、記憶部12に記憶されている検索日時というのは、以前に更新通知送信処理を実行した際に後述するS830で記憶した検索日時であって、S810で認証されたユーザのユーザIDに対応付けられて記憶された検索日時である。
【0108】
続いて、制御部13は、S815で受信した位置情報によって特定される位置付近であって、公開条件(公開種別や公開対象)を満たし、S820で読み出した通知キーに該当し、さらに、S820で読み出した検索日時以降に登録された共有情報を、記憶部12に記憶されている共有情報から検索する(S825)。なお、制御部13は、S810で認証されたユーザのユーザIDに基づき、共有情報における管理ファイルの「公開種別」及び「公開対象」を参照して公開条件を満たすか否か判定する。また、制御部13は、S815で受信した受信した位置情報は、共有情報における管理ファイルの「位置情報」に対応させ、S820で読み出した通知キー情報における「情報種別」は、共有情報における管理ファイルの「情報種別」に対応させ、S820で読み出した通知キー情報における「登録者情報」は、共有情報における管理ファイルの「登録者情報」に対応させ、S820で読み出した検索日時は、共有情報における管理ファイルの「登録日時」に対応させて、条件を満たす共有情報を検索する。
【0109】
続いて、制御部13は、現在日時を、S810で認証されたユーザのユーザIDに対応させて記憶部12に記憶させる(S830)。
続いて、制御部13は、S825で行った検索において、共有情報が検索されたか否によって処理を分岐する(S835)。S825で行った検索において、共有情報が検索された場合は(S835:Yes)、制御部13はS840へ処理を移行し、共有情報が検索されなかった場合は(S835:No)、制御部13は本処理(更新通知送信処理)を終了する。
【0110】
S840では、制御部13は、通信部11を介してナビゲーション装置20へ更新通知を送信する。
続くS825では、制御部13は、S825で検索された共有情報を、通信部11を介してナビゲーション装置20へ送信する。全てを送信し終えると、制御部13は、本処理(更新通知送信処理)を終了する。
【0111】
[実施形態の効果]
実施形態の情報報知システム5は、ナビゲーション装置20(例えば、ナビゲーション装置20a)からサーバ10へ送信された共有情報に含まれる公開条件(公開種別や公開対象)にしたがって限定された共有情報がサーバ10で検索され(S625,S825)、ナビゲーション装置20(例えば、ナビゲーション装置20b)に送信されるようになっている(S630,S845)。
【0112】
したがって、全ての共有情報がサーバ10からナビゲーション装置20に送信される場合と比較して、ナビゲーション装置20が必要とする記憶領域等のハードウェア資源を抑えることができる。また、共有情報をサーバ10から受信するためにかかる時間も抑えることができる。
【0113】
また、共有情報を受信する側のナビゲーション装置20も、受信する共有情報についての条件を設定できるようになっている(S230,S330等)。
したがって、受信するナビゲーション装置20側で必要としていない共有情報が受信されてユーザに報知されてしまうことを防止でき、ナビゲーション装置20の使い勝手が高まる。
【0114】
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、本発明の情報報知装置としてナビゲーション装置20に適用した場合について説明したが、携帯電話、携帯情報端末等、上述した各処理が実行可能な装置に適用してもよい。その場合であっても、上述した実施形態と同様の効果を奏する。
【0115】
(2)上記実施形態の説明で用いたユーザIDの代わりに、ナビゲーション装置20に固有のID(例えば、シリアルナンバー等)を用いてもよい。この場合であっても、上述した実施形態と同様の効果を奏する。
【0116】
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲に記載した用語との対応を示す。
ナビゲーション装置20が情報報知装置に相当し、検出部21が位置情報取得手段に相当し、新規登録処理におけるS120〜S135が付属情報取得手段としての機能に相当する。また、新規登録処理におけるS175が公開条件取得手段としての機能に相当し、無線通信部25が装置側通信手段に相当し、新規登録処理におけるS190が装置側共有情報送信手段としての機能に相当する。また、共有情報問い合わせ処理におけるS265や更新通知受信処理におけるS430が装置側共有情報受信手段としての機能に相当し、表示部30や音声出力部32が報知手段に相当する。また、共有情報問い合わせ処理におけるS210や更新通知受信処理におけるS410がユーザ特定情報送信手段としての機能に相当し、操作スイッチ群28が希望条件取得手段に相当し、共有情報問い合わせ処理におけるS233,S245,S255や通知キー情報送信処理におけるS340が希望条件送信手段としての機能に相当する。
【0117】
サーバ10の通信部11がサーバ側通信手段に相当し、サーバ10の記憶部12が共有情報記憶手段に相当し、サーバ10の制御部13がサーバ側共有情報送信手段に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】情報報知システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図3】ナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】新規登録処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】共有情報の構成を説明するための説明図である。
【図6】編集処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】共有情報問い合わせ処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】通知キー情報送信処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】更新通知受信処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】共有情報受信処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】共有情報送信処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】通知キー情報受信処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】更新通知送信処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0119】
5…情報報知システム、10…サーバ、11…通信部、12…記憶部、13…制御部、15…公衆通信網、20…ナビゲーション装置、21…検出部、22…GPS信号受信部、23…ジャイロスコープ、24…距離センサ、25…無線通信部、26…リモコンセンサ、27…リモコン、28…操作スイッチ群、29…地図データ入力部、30…表示部、31…音声出力部、32…音声入力部、33…映像入力部、34…記憶部、39…制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報報知装置であって、
位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報と対応付けられた付属情報を取得する付属情報取得手段と、
前記付属情報の公開対象についての条件である公開条件を取得する公開条件取得手段と、
サーバと通信を行うための装置側通信手段と、
前記位置情報取得手段により取得された前記位置情報と、その位置情報についての前記付属情報取得手段により取得された前記付属情報と、その付属情報についての前記公開条件取得手段により取得された前記公開条件とを対応付け、前記装置側通信手段を介して前記サーバへ共有情報として送信する装置側共有情報送信手段と、
前記情報報知装置とは別の同種の情報報知装置が前記サーバに送信した前記共有情報であって前記公開条件を満たす前記共有情報のうち、前記装置側通信手段を介して前記サーバより送信されてきた前記共有情報を受信する装置側共有情報受信手段と、
前記装置側共有情報受信手段が受信した前記共有情報における前記付属情報を、前記位置情報に基づいて報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする情報報知装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報報知装置において、
前記公開条件取得手段は、公開を許可する情報報知装置を特定する情報を前記公開条件として取得し、
前記情報報知装置は、前記装置側共有情報受信手段による前記受信に先立ち、自装置を特定することが可能な情報報知装置特定情報を、前記装置側通信手段を介して前記サーバへ送信する情報報知装置特定情報送信手段をさらに備え、
前記装置側共有情報受信手段は、自装置とは別の同種の情報報知装置が前記サーバに送信した前記共有情報であって、自装置の前記情報報知装置特定情報が前記公開条件を満たす前記共有情報のうち、前記装置側通信手段を介して前記サーバより送信されてきた前記共有情報を受信すること、
を特徴とする情報報知装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報報知装置において、
前記公開条件取得手段は、公開を許可するユーザを特定する情報を前記公開条件として取得し、
前記情報報知装置は、前記装置側共有情報受信手段による前記受信に先立ち、自装置を利用しているユーザを特定することが可能なユーザ特定情報を、前記装置側通信手段を介して前記サーバへ送信するユーザ特定情報送信手段をさらに備え、
前記装置側共有情報受信手段は、自装置とは別の同種の情報報知装置が前記サーバに送信した前記共有情報であって、自装置の前記ユーザ特定情報が前記公開条件を満たす前記共有情報のうち、前記装置側通信手段を介して前記サーバより送信されてきた前記共有情報を受信すること、
を特徴とする情報報知装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の情報報知装置において、
前記サーバより受信する前記共有情報についての希望条件を取得する希望条件取得手段と、
前記希望条件取得手段が取得した前記希望条件を、前記装置側通信手段を介して前記サーバへ送信する希望条件送信手段と、
をさらに備え、
前記装置側共有情報受信手段は、前記情報報知装置とは別の同種の情報報知装置が前記サーバに送信した前記共有情報であって前記公開条件及び前記希望条件を満たす前記共有情報のうち、前記装置側通信手段を介して前記サーバより送信されてきた前記共有情報を受信すること、
を特徴とする情報報知装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報報知装置において、
前記装置側共有情報送信手段は、自装置を特定することが可能な情報報知装置特定情報を前記共有情報に加え、前記装置側通信手段を介して前記サーバへ送信し、
前記希望条件取得手段は、前記共有情報を前記サーバへ送信した情報報知装置を特定することが可能な情報報知装置特定情報を、前記希望条件としてユーザより取得すること、
を特徴とする情報報知装置。
【請求項6】
請求項4に記載の情報報知装置において、
前記装置側共有情報送信手段は、自装置を利用しているユーザを特定することが可能なユーザ特定情報を前記共有情報に加え、前記装置側通信手段を介して前記サーバへ送信し、
前記希望条件取得手段は、前記共有情報を前記サーバへ送信した情報報知装置を利用しているユーザを特定することが可能なユーザ特定情報を前記希望条件としてユーザより取得すること、
を特徴とする情報報知装置。
【請求項7】
請求項4に記載の情報報知装置において、
前記希望条件取得手段は、取得を希望する前記共有情報のジャンルについての条件を前記希望条件としてユーザより取得すること、
を特徴とする情報報知装置。
【請求項8】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の情報報知装置を複数と、
前記サーバと、
を備える情報報知システムであって、
前記サーバは、
前記情報報知装置と通信を行うためのサーバ側通信手段と、
前記サーバ側通信手段を介して前記情報報知装置より受信した前記共有情報を記憶する共有情報記憶手段と、
前記共有情報記憶手段に記憶されている前記共有情報のうち、前記公開条件を満たす前記共有情報を、前記サーバ側通信手段を介して前記情報報知装置へ送信するサーバ側共有情報送信手段と、
を備えること、
を特徴とする情報報知システム。
【請求項9】
請求項4〜請求項7のいずれかに記載の情報報知装置を複数と、
前記サーバと、
を備える情報報知システムであって、
前記サーバは、
前記情報報知装置と通信を行うためのサーバ側通信手段と、
前記サーバ側通信手段を介して前記情報報知装置より受信した前記共有情報を記憶する共有情報記憶手段と、
前記共有情報記憶手段に記憶されている前記共有情報のうち、前記公開条件を満たす前記共有情報であって、前記サーバ側通信手段を介して前記情報報知装置より受信した前記希望条件を満たす前記共有情報を、前記サーバ側通信手段を介して前記情報報知装置へ送信するサーバ側共有情報送信手段と、
を備えること、
を特徴とする情報報知システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−71859(P2010−71859A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240927(P2008−240927)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】