説明

情報提供装置、情報提供システム、情報提供方法、情報提供プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体

【課題】 セキュリティの低下を防ぐ情報提供装置を実現する
【解決手段】 通信端末に情報の提供を行う情報提供装置10は、通信端末20から受信したデータに、情報の提供を許可するための許可データを含むかを判定する判別部14と、受信したデータが許可データである場合に、提供すべき情報を含む提供データを通信端末10に送信する送信部17とを備えているため、IDやパスワードなどの個人情報に関わるデータを送信する必要がないので、テーマパークやイベント会場といった屋外において、傍受された場合でもセキュリティの低下を防ぐ情報提供システムを実現することができるという効果を奏する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末に情報の提供を行う情報提供装置、情報提供システム、情報提供方法、情報提供プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、テーマパークや美術館などで、複数の通信端末に対して様々な提供データを送信する情報提供システムが広く使われている。上記情報提供システムでは、通信端末を情報提供装置に通信接続することで、通信端末の位置情報に対応した案内音声や観光情報といった提供データを、通信端末を通して出力することができる。
【0003】
また、スポーツ観戦やイベント会場などで現在進行中の試合やイベントなどの中継を、複数台のカメラで様々なアングルから撮影を行い、ユーザの要望に応じた動画や静止画といった提供データを、無線基地局を介して複数の無線端末に送信する情報提供装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、ウェブサイト上の会員向け情報提供システムやショッピングサイトなどで、IDやパスワードを用いてユーザを認証する情報提供システムが広く使われている。図9は、上記のようにIDやパスワードを用いてユーザを認証する情報提供システムの例である。図9に示すように、情報提供システム200は、ユーザを認証して情報を送信するための情報提供装置10と、認証データを入力送信して提供データを受信するための通信端末20と、許可データを発行するためのサーバ40とを備えている。
【0005】
サーバ40は、通信端末20からアクセス可能なユーザ認証画面を(ログイン画面)を、例えば、ウェブサイト上で公開することで、通信端末20に送信する。通信端末20は、受信したユーザ認証画面にIDおよびパスワードを入力することで、認証データをサーバ40へ送信する。
【0006】
IDおよびパスワードの認証データを受信したサーバ40は、受信した認証データを内部のデータベースと照合する。認証に成功した場合、認証結果を示す認証データを情報提供装置10へ送信する。情報提供装置10は、通信端末20に情報提供するための提供データをサーバ40に送信し、通信端末20は、サーバ40上に公開された提供データを参照することができる。
【0007】
また、写真や映像、音楽などのデータにID情報を埋め込む電子透かし(digital watermarking)の技術が開示されている(例えば、非特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−87760号公報(平成15年3月20日公開)
【非特許文献1】日経BP社,日経エレクトロニクス,1997年2月24日号,p.99−124
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、全ての通信端末に対して提供データを送信する上記従来の構成では、許可する通信端末だけに提供データを送信することができないという問題がある。
【0009】
また、ユーザがどの場所でどの情報の提供を要求するか不明であるため、特定の通信端末にだけ許可を与えることは難しいという問題がある。
【0010】
また、IDやパスワードを用いてユーザの認証を行う上記従来の構成では、通信端末を用いてIDやパスワードといったデータの入力を通信端末で行うために、特に小型の携帯端末においては煩雑であるという問題がある。
【0011】
さらに、IDやパスワードといった保護すべき個人情報をネットワークや回線を通じて送信するため、傍受される危険性があり、セキュリティが低下するという問題がある。さらに、認証を電話回線などで行う場合、画面の送受信に時間および通信コストがかかるという問題がある。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、許可された端末に情報提供を行う際、ユーザに求められる操作が簡易で、セキュリティの低下を防ぐ情報提供システムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の情報提供装置は、上記の課題を解決するために、通信端末に情報の提供を行う情報提供装置であって、前記通信端末から受信したデータに、前記情報の提供を許可するための許可データを含むかを判定する判定手段と、前記受信したデータが許可データである場合に、前記通信端末に提供すべき情報を含む提供データを前記通信端末に送信する送信手段とを備えていることを特徴としている。
【0014】
上記構成によれば、通信端末が提供データの送信を許可するために認証を行う必要がないため、通信端末から情報提供装置へIDやパスワードなどの個人情報に関わるデータを送信する必要がないので、テーマパークやイベント会場といった屋外において、データが傍受された場合でもセキュリティの低下を防ぐ情報提供システムを実現することができるという効果を奏する。
【0015】
また、本発明の情報提供装置では、前記送信手段は、前記許可データの内容が有効である場合に、前記通信端末に提供すべき情報を含む提供データを前記通信端末に送信することが好ましい。
【0016】
上記構成によれば、提供データを送信する通信端末に対して、有効期限や、使用回数や、使用可能場所などの制限を加えることができるというさらなる効果を奏する。
【0017】
また、本発明の情報提供装置では、前記許可データは、電子透かし技術を用いて前記受信したデータに埋め込まれていることが好ましい。
【0018】
上記構成によれば、許可データが受信したデータの中に容易に確認できない形で埋め込まれるため、傍受された場合でもセキュリティの低下を防ぐ情報提供システムを実現することができるというさらなる効果を奏する。
【0019】
また、本発明の情報提供装置では、前記受信したデータは、音声データまたは画像データであってもよい。
【0020】
また、本発明の情報提供装置では、前記情報提供装置は、前記受信したデータから前記通信端末の位置情報を取得する取得手段をさらに備え、前記位置情報に対応した提供データを前記通信端末に送信してもよい。
【0021】
また、本発明の情報提供装置では、前記送信手段は、前記受信したデータが許可データである場合に、前記通信端末へ接続し、前記提供データを送信することが好ましい。
【0022】
上記構成によれば、情報提供装置が所望のタイミングで通信端末を呼び出し、提供データを送信することができるというさらなる効果を奏する。
【0023】
また、本発明の情報提供装置では、前記送信手段は、前記受信したデータが許可データである場合に、前記通信端末の呼び出しに応答し、前記提供データを送信することが好ましい。
【0024】
上記構成によれば、通信端末が所望のタイミングで情報提供装置を呼び出し、提供データを受信することができるというさらなる効果を奏する。
【0025】
また、本発明の情報提供装置と、該情報提供装置とデータ通信を行う通信端末とを用いて、情報提供システムを構成することができる。
【0026】
また、本発明の情報提供システムでは、前記通信端末からデータを受信し、前記情報提供装置に前記データを転送する転送装置をさらに備えることが好ましい。
【0027】
上記構成によれば、下記の構成を実現することができるようになる。
【0028】
すなわち、前記転送装置は、前記情報提供装置に転送する前記データに識別子を付加し、前記情報提供装置は、前記識別子に対応した提供データを前記通信端末に送信することが好ましい。
【0029】
上記構成によれば、例えば、転送装置をエリア毎に設置し、識別子を転送装置によって付加することで、エリア毎に送信する提供データを選択することができるというさらなる効果を奏する。
【0030】
なお、上記識別子は、転送装置を識別するためのIDであってもよいし、転送装置が設置されているエリアを識別するためのIDであってもよい。転送装置ごとに別々のIDを用いて、情報提供装置内でIDを基に対応する提供データを決定してもよいし、提供する提供データを変更するために、IDを変更する方法を用いても良い。あるいは、具体的に送信する提供データを識別するためのIDであってもよい。
【0031】
また、前記通信端末から前記転送装置への通信経路に赤外線を用い、前記赤外線を用いた通信経路は、IrSimple方式を用いて通信してもよい。
【0032】
IrSimple方式は、従来の赤外線通信方法であるIrDA方式から最初のネゴシエーション処理等を省略して短時間にデータ送受信を終了させることができるので、応答性のよい情報提供を行うことができる。IrSimple方式を上記の通信経路に用いることによって、応答性のよい情報提供を行うことができる。
【0033】
本発明の情報提供方法は、通信端末に情報の提供を行う情報提供装置の情報提供方法であって、前記情報提供装置は、通信端末からデータを受信し、前記受信したデータに前記情報の提供を許可するための許可データを含むかを判定し、前記受信したデータが許可データである場合に前記通信端末に提供すべき情報を含む提供データを前記通信端末に送信することを特徴としている。
【0034】
上記構成によれば、通信端末が提供データの送信を許可するために認証を行う必要がないため、通信端末から情報提供装置へIDやパスワードなどの個人情報に関わるデータを送信する必要がないので、テーマパークやイベント会場といった屋外において、データが傍受された場合でもセキュリティの低下を防ぐ情報提供方法を実現することができるという効果を奏する。
【0035】
なお、上記情報提供装置の各手段を、情報提供プログラムによりコンピュータ上で実行させることができる。さらに、上記表示制御プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶させることにより、任意のコンピュータ上で上記情報提供プログラムを実行させることができる。
【発明の効果】
【0036】
以上のように、本発明の情報提供装置は、提供データの送信を許可するために認証を行う必要がないので、セキュリティの低下を防ぐ情報提供システムを実現することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図2に基づいて説明すると以下の通りである。
【0038】
なお、以下では通信端末として携帯電話機を用いた場合について説明するが、本発明はこれに留まるものではなく、無線通信機能を持つものであれば、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯型PC(Personal Computer)などの任意の通信端末に適用することができる。
【0039】
図1は、本発明に係る情報提供システムの一実施形態を示す概略図である。
【0040】
情報提供装置10は、通信端末20からデータを受信し、データを解析し、許可データであった場合、許可データに対応する提供データを通信端末20に送信する。通信端末20は、予め、サーバ40上のウェブサイトなどから許可データをダウンロードし、通信端末20内に所持しておく。
【0041】
なお、本実施形態では、許可データの発行手段をサーバ40上のウェブサイトとしたが、これに限るものではない。デスクトップ型のPCによってダウンロードしたデータを通信端末20に転送するものであってもよいし、フラッシュメモリなどの外部記録媒体に記録して通信端末20内に読み込む形式であっても良い。
【0042】
次に、本実施形態の情報提供システムの詳細について、情報提供装置、通信端末、およびサーバの構成に基づいて説明する。図2は、本実施形態における情報提供装置、通信端末、およびサーバの要部構成を示すブロック図である。
【0043】
情報提供装置10は、提供データ用データベース11と、許可データ用データベース12と、選択部13と、判別部14と、受信部16と、送信部17とを含んでいる。通信端末20は、出力部21と、記憶部22と、送信部26と、受信部25とを含んでいる。サーバ40は、発行部41と、登録部42とを含んでいる。
【0044】
最初に、情報提供装置10を構成する各部について説明を行う。
【0045】
情報提供端末10上の提供データ用データベース11は、通信端末20に送信する各種提供データを蓄積したもので、選択部13によって参照されるものである。
【0046】
許可データ用データベース12は、発行した許可データを管理するデータを蓄積したもので、判別部14の判別に必要となる許可データに対応するデータを提供するためのものである。許可データベース12は、サーバ40上の登録部42から発行した許可情報のデータを受信し蓄積している。
【0047】
選択部13は、判別部14による判定の結果から通信端末20に送信するべき提供データを提供データ用データベース11から選択し、情報提供装置上の送信部17に転送するためのものである。
【0048】
判別部14は、情報提供装置10上の受信部16から受信したデータを受け取り、受信したデータから所定の方法を用いて許可データを抽出し、許可データ用データベース12を参照して、送信する通信端末に制限を加えるためのものである。具体的には、許可データの有効性、有効期限、有効人数、有効回数、有効地域などを判別し、選択部13に通知するためのものである。
【0049】
なお、本実施形態では、受信したデータから許可データを抽出する上記所定の方法は、電子透かし技術を用いた方法とするが、これに限るものではない。例えば、暗号化技術を用いてデータに発行した許可データを挿入しても良い。
【0050】
電子透かし(digital watermark)技術は、画像や音声などのデータになんらかの情報を埋め込み、隠し持たせる技術で、現在、写真などの静止画へ応用されている例がある(例えば、非特許文献1)。電子透かし技術の詳細については、非特許文献1に開示されている。
【0051】
情報提供装置上の受信部16は、通信端末20上の送信部26と通信接続し、データを受信し、判別部14へ転送するためのものである。情報提供装置上の送信部17は、選択部13から送信する提供データを受信し、通信端末20上の受信部27と通信接続し、提供データを送信するためのものである。
【0052】
次に、通信端末20を構成する各部について説明を行う。
【0053】
出力部21は、通信端末20上の受信部27が受信した提供データを再生・表示して出力するためのものである。画像や文字データならばディスプレイなどを、音声や音楽データならばスピーカなどを通して出力される。
【0054】
記憶部22は、サーバ40上の発行部41によって発行された許可データを記憶するためのもので、フラッシュメモリやSRAM(Static Randam Access Memory)などの記憶装置である。本実施形態では、通信端末20に内蔵されるメモリとしたが、これにかぎるものではなく、外部から挿入可能なメモリーカードでも良いし、スマートカードのようなICカードであっても良い。
【0055】
通信端末20上の送信部26は、記憶部22から許可データを取り出し、情報提供装置10上の受信部16と通信接続し、許可データを送信するためのものである。通信端末20上の受信部27は、情報提供装置10上の送信部17の通信接続し、提供データを受信し、出力部21に転送するためのものである。
【0056】
なお、上述の情報提供装置10上の受信部16から通信端末20上の送信部26までの通信および情報提供装置10上の送信部17から通信端末20上の受信部27までの通信は、電話回線を用いる例を示したが、これに限るものではなく、無線LANやPHSのトランシーバ通信機能などの無線通信を用いても良い。また、赤外線や音波などのその他の波動を利用した通信を用いても良い。
【0057】
また、情報提供装置10上の送信部17から通信端末20上の受信部27までの通信は、情報提供装置10から通信端末20を呼び出してデータを送信する、いわゆるサーバプッシュの形態であってもよいし、通信端末20から情報提供装置10を呼び出してデータを受信する、いわゆるクライアントプルの形態であっても良い。
【0058】
サーバ40は、例えば、ウェブサーバなどの通信端末からアクセス可能なサーバであり、通信端末20と通信を行い、許可データを通信端末20上の記憶部22に転送するためのものである。サーバ40は、発行部41と、登録部42とを含んでいる。
【0059】
なお、本実施形態では、サーバ40をウェブサーバとし、許可データを含むデータをウェブサイト上から画像のデータファイルとしてダウンロードする例を示すが、これに限るものではない。サーバ40は、コンビニエンスストアやデパートに設置されているような、各種データを販売するための情報端末であっても良い。また、サーバ40は、情報提供装置10上に設置されていても良いし、外部の証明機関によって発行された証明書を用いて許可データを発行してもよい。
【0060】
発行部41は、提供データの送信を許可するための許可データを発行するためのもので、発行した許可データを通信端末20に送信する。許可データの発行は、インターネットを用いた通信でも良いし、外部メモリを用いて通信端末20内に移動してもよい。発行部41は、発行した許可データを電子透かし技術を用いて画像データの中に埋め込み、通信端末20に対して発行する。
【0061】
登録部42は、発行した許可データを管理するための各種情報を登録するためのもので、発行部41が発行した許可データの情報をもとに情報提供装置内の許可データ用データベース12に必要な情報の転送するためのものである。転送する情報は、発行した許可データの発行IDでも良いし、通信端末20を識別する識別IDでも良い。あるいは、単に有効証明、有効期限、有効人数、有効回数、有効地域などを暗号化して記録したものであっても良い。
【0062】
次に、本実施形態において、各構成の処理の流れと構成間のデータの流れとについて説明する。
【0063】
まず、通信端末20は、サーバ40に電話回線などを用いて接続し、許可データを含む画像データを予め受信しておく。サーバ40上の発行部41は、携帯端末20に対して許可データを含む画像データを発行し、発行した許可データについて登録部42は情報提供装置10内の許可データ用データベース12についてデータを登録する。
【0064】
許可データ用データベース12には、例えば、発行した許可データの有効期限や、通信端末20を識別するための識別子などの情報を必要に応じて登録する。許可データのデータ構造は、制限を加えたい通信端末20の種類に応じて適時設定を行う。ここでは許可データの有効性を示すものとするが、有効期限、有効人数、有効回数、有効地域などを許可データとして用いても良い。
【0065】
次に、通信端末20は、情報提供装置10に通信接続し、記憶部22に記憶された許可データを通信端末20上の送信部26から情報提供装置10上の受信部16に送信する。情報提供端末10は、情報提供端末10上の受信部16で受信したデータを、判別部14を用いて判別する。
【0066】
判別部14は、受信したデータから許可データを抽出し、許可データ用データベース12を参照し、通信端末20に与えるべき許可を検討する。また、判別部14は、必要に応じて許可データ用データベース12上の有効証明、有効期限、有効人数、有効回数、有効地域などのパラメータの変更を行う。受信したデータに許可データが含まれていない場合や、許可データの有効性が無効な場合は、エラーが発生したことを選択部13に伝える。
【0067】
選択部13は、判別部14の判別結果をもとに、通信端末20に送信すべき提供データを提供データ用データベース11から選択し、情報提供装置10上の送信部17に転送する。エラーが発生した場合は、提供データの送信を中止する。なお、エラーに対応するメッセージを含む提供データを情報提供装置10上の送信部17に転送してもよい。情報提供装置10上の送信部17は、通信端末20上の受信部27と通信接続を行い、選択部13から受け取った提供データを送信する。
【0068】
なお、上記選択は、許可データに基づく判別部14の判別結果だけでなく、受信したデータに含まれている通信端末20の識別IDや位置情報、通信時刻などのその他の情報を基に行っても良い。
【0069】
通信端末20は、通信端末20上の受信部27で提供データを受信し、出力部21に転送する。出力部21は、受信した提供データを再生し、音声または映像として出力することで一連の情報提供手順を終了する。
【0070】
以上のように、実施形態の情報提供装置10は、通信端末20に情報の提供を行う情報提供装置であって、通信端末20から受信したデータに情報の提供を許可するための許可データを含むかを判定する判定部14と、受信したデータが許可データである場合に通信端末20に提供すべき情報を含む提供データを選択する選択部13と、記通信端末20に送信する送信部17とを備えているため、提供データの送信を許可するために認証を行う必要がないので、テーマパークやイベント会場といった屋外において、IDやパスワードなどの個人情報に関わるデータを送信する必要がないので、傍受された場合でもセキュリティの低下を防ぐ情報提供システム1を実現することができる。
【0071】
以上のように、本実施形態の情報提供装置10では、送信部17は、許可データの内容が有効である場合に通信端末20に提供すべき情報を含む提供データを通信端末20に送信するため、許可データに有効期限や、使用回数や、使用可能場所などの付加情報を付与することができるので、提供データの送信に様々な条件を追加することができる。
【0072】
以上のように、本実施形態の情報提供装置10では、許可データは、電子透かし技術を用いて受信したデータに埋め込まれているため、許可データが受信したデータの中に容易に確認できない形で埋め込まれ、傍受された場合でもセキュリティの低下を防ぐ情報提供システム1を実現することができる。
【0073】
〔実施の形態2〕
次に、本発明に係る情報提供システムの別の実施形態について図3〜図8に基づいて説明すると以下の通りである。
【0074】
本実施形態の情報提供システムは、図1〜図2に示される実施形態に比べて、情報提供装置10と通信端末20との間に転送装置30が設置されている点で構成が異なり、その他の構成は同様である。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0075】
図3は、本実施形態の情報提供システム2のを示す概略図である。以下、図3を用いて本実施形態における情報提供システム2の各部について説明する。
【0076】
本実施形態は、図1〜2に示される実施形態と比較して、情報提供装置10と通信端末20との間に通信端末20から送信されたデータを中継し識別子を付与して情報提供装置10に転送するための転送装置30が設置されおり、通信端末20および転送装置30間の通信に赤外線を用いた通信経路を用いる点で構成が異なる。
【0077】
なお、本実施形態では、提供データを情報提供装置10から通信端末20に直接、無線通信経路を用いて送信する構成を示したが、これに限るものではない。情報提供装置10から、転送装置30に送信し、転送装置30から赤外線を用いた通信経路を介して通信端末20に提供データを転送する構成であってもよい。
【0078】
次に、本実施形態の情報提供システムで用いる各装置・端末について図4を用いて説明する。
【0079】
転送装置30は、中継部32を用いて通信端末20上の送信部26から送信されたデータを中継し、付与部31を用いて転送装置30に設定された識別子を送信されたデータに付与し、中継部32を用いて情報提供装置10上の受信部16に転送する。
【0080】
なお、上記識別子は、転送装置30を識別するためのIDであってもよいし、転送装置30が設置されているエリアを識別するためのIDであってもよい。転送装置30ごとに別々のIDを用いて、情報提供装置10内でIDを基に対応する提供データを決定してもよいし、提供する提供データを変更するために、IDを変更する方法を用いても良い。あるいは、具体的に送信する提供データを識別するためのIDであってもよい。
【0081】
情報提供装置10の各部は、図1〜2で示した実施形態と同様の処理を行い、選択部13は、転送装置30によって付与された識別子を元に提供データ用データベース11から提供データを選択する。その後、図1〜2で示した実施形態と同様の処理を行う。
【0082】
次に、本実施形態において、情報提供装置10、通信端末20、および転送装置30がが行う処理の流れについて、図5に基づいて説明する。
【0083】
図5は、情報提供装置10、通信端末20、および転送装置30が行う処理の流れを示すフロー図である。
【0084】
まず、通信端末20は、図示しないサーバ40に電話回線などを用いて接続し、許可データを含む画像データを予め受信しておく。サーバ40上の発行部41は、携帯端末20に対して許可データを含む画像データを発行し、発行した許可データについて登録部42は情報提供装置10内の許可データ用データベース12についてデータを登録する。
【0085】
次に、通信端末20は、転送装置30に通信接続し、記憶部22に記憶された許可データを通信端末20上の送信部26から転送装置30上の中継部32に送信する(S301)。
【0086】
転送装置30は、中継部32で通信端末20からのデータを受信し(S201)、付与部31を用いて転送装置30の識別子を付与し(S202)、中継部32から情報提供装置10上の受信部16にデータを転送する(S203)。
【0087】
情報提供装置10は、情報提供装置10上の受信部16でデータを受信する(S101)。判別部14は、受信したデータから許可データを抽出し(S102)、許可データ用データベース12を参照して有効な許可データであるか判別する(S103)。
【0088】
また、判別部14は、必要に応じて許可データ用データベース12上の有効証明、有効期限、有効人数、有効回数、有効地域などのパラメータの変更を行う。受信したデータに許可データが含まれていない場合や、許可データの有効性が無効な場合は、エラーが発生したことを選択部13に伝える。
【0089】
選択部13は、判別部14の判別結果をもとに通信端末20に送信すべき提供データを提供データ用データベース11から選択し、情報提供装置10上の送信部17に転送する(S104)。エラーが発生した場合は、エラーに対応する提供データを通信端末20上の受信部27に転送する(S105)。
【0090】
なお、上記選択は、許可データに基づく判別部14の判別結果だけでなく、受信したデータに含まれている通信端末20の識別IDや位置情報、通信時刻などのその他の情報を基に行っても良い。
【0091】
通信端末20は、通信端末20上の受信部27で提供データを受信し(S302)、通信を終了する。S103において、許可データが有効でなかった場合は、エラー発生情報を受信し(S303)、通信を終了する。受信した提供データおよびエラー発生情報は、通信端末20上の出力部21から出力される。
【0092】
次に、本実施形態のシステム構成の一例について、図6を基に説明する。
【0093】
図6は、本実施形態のシステム構成を示す斜視図である。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0094】
情報提供装置10は、回線60を介して中継装置30に接続されている。また、情報提供装置10は、回線70を介して通信局80に接続されている。通信端末20は、中継装置30(30a、30b、30c)が設置されたいくつかのエリア50(50a、50b、50c)を移動し、エリア50(50a、50b、50c)に対応する情報提供を受ける。
【0095】
通信端末は、エリア50aでは中継装置30aを、エリア50bでは中継装置30bを、エリア50cでは、中継装置30cをそれぞれ介して、赤外線通信経路を用いて、許可データを情報提供装置10へ送信する。中継装置30aではID=1が、中継装置30bではID=2が、中継装置30cではID=3が識別子として情報提供装置10に送信するデータに付与される。
【0096】
情報提供装置10は、上記識別子を基に許可データが送信されたエリア50a、エリア50b、エリア50cを特定する。
【0097】
通信局80は、情報提供が可能なエリア50全体をカバーできるように設置されている。なお、通信局80は、無線LANの基地局であっても良いし、電話回線を通信経路に用いる携帯電話基地局であっても良い。また、通信局80は、複数のエリア50(50a、50b、50c)をカバーできるように複数局存在し、分担してエリア50を担当してもよい。
【0098】
ユーザは、通信端末20から中継装置30に赤外線を用いた通信経路を介して許可データを含むデータを送信する。中継装置30は、受信したデータに識別子を付与し、回線60を介して情報提供装置10に許可データを含むデータを転送する。
【0099】
情報提供装置10は、受信したデータから許可データおよび識別子を抽出し、図4に示した判別部14および選択部13を用いて、通信端末20に送信する提供データを選択し、回線70を介して通信局80に送信され、無線経路を介して通信端末20に送信される。
【0100】
図7は、本実施形態のシステム構成の一例を示す斜視図で、図6の内容をより詳細に例示し、遊園地における情報提供の例を示したものである。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0101】
エリア50は、複数のエリア50a、50bを含んでいる。エリア50は、例えば遊園地の敷地を表している。エリア50aには、通信端末20a、転送装置30a、ユーザ90a、および建物100が含まれている。建物100は、例えばアトラクション施設やレストランである。
【0102】
同様に、エリア50bには、通信端末20b、転送装置30b、ユーザ90b、建物100bが含まれている。ユーザ90(90a、90b)は、通信端末20(20a、20b)を所持し、エリア50内の複数のエリアを移動する。
【0103】
エリア50aでは、例えば、建物100aのアトラクション施設に先着10名に遊園地のグッズを配布するといった提供データが、転送装置30aのID=1に対応して、通信端末20aに配信される。エリア50bでは、例えば、建物100bのレストランに先着5名に遊園地内のシンボル施設をかたどったデザートを無料サービスするといった提供データが、転送装置30bのID=2に対応して、通信端末20bに配信される。
【0104】
このように、本実施形態の情報提供システムは、転送装置30が識別子を付与するので、例えばエリア毎に異なる情報を提供することができる。また、ここではエリア毎にことなる情報としたが、転送装置30毎にことなる識別子を付与し、異なる情報を提供するようにしてもよい。
【0105】
図8は、本実施形態のシステム構成の別の一例を示す斜視図であり、美術館における情報提供を示すものである。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0106】
エリア50は、複数のエリア50a、50bを含んでいる。エリア50は、例えば美術館の建物を表している。エリア50aは、例えば、古代エジプト美術の間であり、通信端末20a、転送装置30a、ユーザ90a、展示物110aが含まれている。
【0107】
同様に、エリア50bは、例えば、アジア美術の間であり、通信端末20b、転送装置30b、ユーザ90b、展示物110bが含まれている。転送装置30bは、同じ識別子を付与して2つの転送装置30bで同じ情報を提供してもよいし、別の識別子を付与して、同じエリア50b内で別々の情報を提供してもよい。ユーザ90(90a、90b)は、通信端末20(20a、20b)を所持し、エリア50内の複数のエリアを移動する。
【0108】
エリア50aでは、例えば、ユーザ90aは、携帯端末20aを耳に当てて、古代エジプト美術に関するガイダンスを聞きながら、展示物110aをより詳しく鑑賞することができる。エリア50bでは、ユーザ90bは、携帯端末20bを耳に当てて、古代エジプト美術に関するガイダンスを聞きながら、展示物110bをより詳しく鑑賞することができる。
【0109】
同様に、情報提供装置は10、古代オリエント美術の間、イスラム美術の間においても情報提供を行うことができる。
【0110】
上記のように、本実施形態の情報提供システム2では、通信端末20からデータを受信し、情報提供装置10にデータを転送する転送装置30をさらに備えるため、以下の構成をとることができる。
【0111】
すなわち、転送装置は30、情報提供装置10に転送するデータに識別子を付加し、情報提供装置10は、識別子に対応した提供データを通信端末20に送信するため、転送装置30をエリア毎に設置し識別子を転送装置30によって付加することでエリア毎に送信する提供データを選択することができる。
【0112】
上記のように、通信端末20から転送装置30への通信経路に赤外線を用いる。赤外線を用いた通信経路はIrSimple方式を用いてもよい。IrSimple方式は、従来の赤外線通信方法であるIrDA方式から最初のネゴシエーション処理等を省略して短時間にデータ送受信を終了させることができるので、応答性のよい情報提供を行うことができる。IrSimple方式を上記の通信経路に用いることによって、応答性のよい情報提供を行うことができる。
【0113】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0114】
最後に、情報提供装置10の各ブロック、特に選択部13および判別部14は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0115】
すなわち、情報提供装置10は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである情報提供装置10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記情報提供装置10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0116】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0117】
また、情報提供装置10を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0118】
上記のように、本発明の情報提供装置は、IDやパスワードを用いた認証を行うことなく許可された通信端末のみに情報を提供することができるので、テーマパークや美術館、スポーツ観戦やイベント会場などの情報提供システムに好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】本発明の一実施形態を示す情報提供システムの要部構成を示す概略図である。
【図2】上記情報システムに用いられる情報提供装置、通信端末、およびサーバの要部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の別の実施形態を示す情報提供システムの要部構成を示す概略図である。
【図4】上記情報システムに用いられる情報提供装置、通信端末、転送装置、およびサーバの要部構成を示すブロック図である。
【図5】上記情報システムにおける、情報提供装置、転送装置、および通信端末が行う処理の流れを示すフロー図である。
【図6】上記情報システムにおけるシステム構成の一例を示す斜視図であり、情報提供システムを構成する情報提供装置、通信端末、および転送装置と、提供データの種類および配信エリアとの関係を示すものである。
【図7】上記システムの構成例を示す斜視図であり、情報提供システムを構成する通信端末、転送装置、ユーザ、および施設と、提供データの種類および配信エリアとの関係の詳細を示すものである。
【図8】上記情報提供システムにおけるシステム構成の他の例を示す斜視図であり、情報提供システムを構成する通信端末、転送装置、ユーザ、および展示物と、提供データの種類および配信エリアとの関係の詳細を示すものである。
【図9】従来技術を示すものであり、情報提供システムの要部構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0120】
1 情報提供システム
2 情報提供システム
10 情報提供装置
11 提供データ用データベース
12 許可データ用データベース
13 選択部(送信手段)
14 判別部(取得手段)
16 受信部
17 送信部(送信手段)
20 通信端末
21 出力部
22 記憶部
26 送信部
27 受信部
30 転送装置
31 付与部(付与手段)
32 中継部
40 サーバ
41 発行部
42 登録部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末に情報の提供を行う情報提供装置であって、
前記通信端末から受信したデータに、前記情報の提供を許可するための許可データを含むかを判定する判定手段と、
前記受信したデータが許可データを含む場合に、前記通信端末に提供すべき情報を含む提供データを前記通信端末に送信する送信手段とを備えていることを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
前記送信手段は、前記許可データの内容が有効である場合に、前記通信端末に提供すべき情報を含む提供データを前記通信端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記許可データは、電子透かし技術を用いて前記受信したデータに埋め込まれていることを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記受信したデータは、音声データまたは画像データであることを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記情報提供装置は、前記受信したデータから前記通信端末の位置情報を取得する取得手段をさらに備え、前記位置情報に対応した提供データを前記通信端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記送信手段は、前記受信したデータが許可データである場合に、前記通信端末へ接続し、前記提供データを送信することを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記送信手段は、前記受信したデータが許可データである場合に、前記通信端末の呼び出しに応答し、前記提供データを送信することを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報提供装置と、該情報提供装置とデータ通信を行う通信端末とを備えることを特徴とする情報提供システム。
【請求項9】
前記通信端末からデータを受信し、前記情報提供装置に前記データを転送する転送装置をさらに備えることを特徴とする請求項8記載の情報提供システム。
【請求項10】
前記転送装置は、前記情報提供装置に転送する前記データに識別子を付与する付与手段をさらに備え、
前記情報提供装置は、前記識別子に対応した提供データを前記通信端末に送信することを特徴とする請求項8に記載の情報提供システム。
【請求項11】
前記通信端末から前記転送装置への通信は、IrSimple方式による赤外線通信であることを特徴とする請求項8に記載の情報提供システム。
【請求項12】
通信端末に情報の提供を行う情報提供装置の情報提供方法であって、
前記情報提供装置は、通信端末からデータを受信し、受信したデータに前記情報の提供を許可するための許可データを含むかを判定し、前記受信したデータが許可データを含む場合に前記通信端末に提供すべき情報を含む提供データを前記通信端末に送信することを特徴とする情報提供方法。
【請求項13】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報提供装置を動作させるための情報提供プログラムであって、コンピュータを各手段として機能させるための情報提供プログラム。
【請求項14】
請求項13に記載の情報提供プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−4276(P2007−4276A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−180799(P2005−180799)
【出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】