説明

携帯電話機用のスクロールスイッチ装置

【課題】携帯電話機用スクロールスイッチ装置において、一つのキー操作だけで、携帯電話機の情報表示部上の動作指示の選択と確定をできるようにする。
【解決手段】携帯電話機用スクロールスイッチ装置1において、携帯電話機に装着されて動作指示を確定する確定スイッチ2と、確定スイッチ2の周囲に配設され、それぞれが携帯電話機の情報表示部上で固有の方向にカーソルを移動させる複数の選択スイッチ3と、確定スイッチ2と対向して中心部分が位置するボタンキー5とを具備し、ボタンキー5の周辺部分を操作することによって、選択スイッチ3を動作させて選択の操作を行い、ボタンキー5の中心部分を操作することによって確定スイッチ2を動作させて、該情報表示部の該カーソル設定のされた動作指示を確定する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はPHSをも含む携帯電話機用のスクロールスイッチ装置に関し、特に携帯電話機の具備する情報表示部上の指示表示間のカーソル移動を行うと共に該表示指示の確定をも行うことが可能な構成とされた携帯電話機用スクロールスイッチ装置に関する。
【0002】
近年、携帯電話機の普及は目ざましく、非常に多数の人々がこれを使用するようになっている。そして、その機能は急激に進歩・発展し、非常に多くのソフトが小さい電話機の中に組み込まれるようになっている。
【0003】
従って、簡単なキー操作により、多くの機能を呼出し、使用することのできるキー構造が求められている。
【背景技術】
【0004】
しかし、従来携帯電話機においては、かかる多数のソフトを稼働させるために、非常に多くのキーを操作する必要があり、必然的に操作は複雑となり、十分に使いこなせないでいる使用者が多いとされる。
【0005】
例えば、従来の携帯電話機は、所謂テンキーとファンクションキーにより、キー入力部分が構成されているが、Fの何番というように番号を知った上でその番号を入力しない場合、必要な機能を設定できないシステムであり、該当する番号を知らないかぎり満足な使用が出来ないものであった。
【0006】
そして、その番号は、最近の技術の進歩に従いますます多数のキーを使用して多数の桁数を有するようになっており、また装置の小型化に伴いテンキーを使用したその入力操作も行いにくいものとなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明の課題は、以上のような問題点を解決した新規な携帯電話機の提供を可能とするキー入力装置を提供することである。
【0008】
即ち、携帯電話機が使用する液晶表示ディスプレイ(LCD)等の画面に表示される動作指示を選択し確定するだけで、しかもそれを一つのキーによる操作ですませ、操作キー数を削減して必要な携帯電話機の機能を簡単に使用することを可能とする携帯電話機用スクロールスイッチ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、携帯電話機に装着されて該携帯電話機への動作指示を確定する構成とされた確定スイッチと、
該確定スイッチの周囲に配設され、それぞれが携帯電話機の情報表示部上で固有の方向に該カーソルを移動させる構成とされた複数の選択スイッチと、
該確定スイッチと対向する上方に中心部分が位置するボタンキーとを具備し、 該ボタンキーの周辺部分を操作することによって、該選択スイッチを動作させて選択の操作を行い、
該ボタンキーの中心部分を操作することによって該確定スイッチを動作させて、該情報表示部の該カーソル設定のされた動作指示を確定する構成とされたことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のスクロールスイッチにおいて、
前記確定スイッチは上方からの押圧により凹み変形してオン/オフ操作がなされるドーム型のスイッチであり、
前記選択スイッチは、該確定スイッチを中心に十の字型に4個が配設されたものであり、
前記ボタンキーは周辺部分が該4個の選択スイッチ上に位置すると共に、中心部分に該確定スイッチと対向する凸部を具備して構成され、
該ボタンキーの周辺部分を該確定スイッチ上の該凸部を支点に押し下げて、対向する一個以上の選択スイッチが動作し、更に該中心部分を押圧して該凸部により該確定スイッチが動作する構成とされたことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のスクロールスイッチにおいて、
前記確定スイッチは上方からの押圧により凹み変形してオン/オフ操作がなされるドーム型のスイッチであり、
前記複数の選択スイッチはそれぞれ、該確定スイッチの周囲に配設された抵抗器からなり、
前記ボタンキーは周辺部分が該複数の選択スイッチ上に位置して該抵抗器と対向する導電体部分を具備すると共に、中心部分に凸部を具備して構成され、
該ボタンキーの周辺部分を押圧して該導電体部分を該抵抗器に接触させ、接触地点で感知される抵抗値をもとに前記カーソルを移動させて該選択スイッチの動作がなされ、該中心部分を押圧して該凸部により該確定スイッチを動作する構成とされたことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1記載のスクロールスイッチにおいて、
前記確定スイッチと前記選択スイッチは何れも上方からの押圧により凹み変形してオン/オフ操作がなされるドーム型のスイッチであり、
前記ボタンキーは、周辺部分が該複数の選択スイッチ上に位置すると共に、中心部分を貫通して上下動が可能なように構成された可動部を具備し、
該ボタンキーの周辺部分を押圧操作して該選択スイッチを動作すると共に、該可動部を押圧して該確定スイッチを動作する構成とされたことを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のスクロールスイッチにおいて、
前記確定スイッチと前記選択スイッチは何れも上方からの押圧により凹み変形してオン/オフ操作がなされるドーム型のスイッチであり、
前記ボタンキーは、周辺部分が該複数の選択スイッチ上に位置すると共に、中心部分には該確定スイッチと対向する凸部と上方に突出する操作レバーとを具備して構成され、
該操作レバーを倒すことにより該ボタンキーを傾け、傾いた方向の選択スイッチを押圧して動作を行うと共に、該操作レバーを上方から押圧して該凸部により該確定スイッチを動作する構成とされたことを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1記載のスクロールスイッチにおいて、
前記確定スイッチは上方からの押圧により凹み変形してオン/オフ操作がなされるドーム型のスイッチであり、
前記ボタンキーは、球形状を有し、該確定スイッチ上方の対向する位置で自由な回転が可能且つ該確定スイッチの押圧が可能な構成とされ、
前記選択スイッチは、該ボタンキーの表面に接して設けられた互いに直角の軸を持つ二つのローラーから構成され、該ボタンキーの回転運動に連動して回転する該二つのローラーの回転数に対応させて前記カーソルを移動させる構成されたものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の発明によれば、具備される一つのキーによる操作で、これを装着する携帯電話機の液晶表示ディスプレイ(LCD)等の画面に表示される動作指示を選択し確定することができ、操作キー数を削減して、必要な携帯電話機の機能を画面に従うだけで使用することを可能とする。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、情報表示部上の動作支持の選択のためのスイッチ操作は、ボタンキーの中心部分からカーソルを移動させたい方向にずれた位置でボタンキーを押圧することにより達成でき、その操作は使用者にとって非常に理解しやすく、また簡便なものとなる。
【0017】
従って、使用者にとって非常に使いやすく操作の容易な携帯電話機用スクロールスイッチ装置を提供できる。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、ボタンキーの周辺部分を軽く押圧することで選択スイッチの十分な操作が行える。
【0019】
またこのとき、情報表示部上の所望の動作支持選択のためのスイッチ操作は、ボタンキーの中心部分からカーソルを移動させたい方向にずれた位置でボタンキーを押圧することにより達成でき、その操作は使用者にとって非常に理解しやすく、また簡便なものとなる。
【0020】
従って、使用者にとって非常に使いやすく操作の容易な携帯電話機用スクロールスイッチ装置を提供できる。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、選択スイッチ操作のためのボタンキーの周辺部分の押圧操作を強くし過ぎることによって、誤って確定スイッチを押してしまい、使用者が希望しない動作指示を確定してしまうことはない。
【0022】
従って、使用者にとって非常に使いやすく操作の確実な携帯電話機用スクロールスイッチ装置を提供できる。
【0023】
請求項5記載の発明によれば、選択スイッチの操作方向と確定スイッチの操作方向を違えることが可能となり、選択スイッチ操作のためのボタンキーの周辺部分の押圧操作を強くし過ぎることによって、誤って確定スイッチを押してしまい、使用者が希望しない動作指示を確定してしまうことはない。
【0024】
従って、使用者にとって非常に使いやすく操作の確実な携帯電話機用スクロールスイッチ装置を提供できる。
【0025】
請求項6記載の発明によれば、情報表示部上の所望の動作支持選択のためのスイッチ操作は、ボタンキーをカーソル移動の希望の方向の回転により達成でき、その操作は使用者にとって非常に理解しやすく、また簡便なものとなる。
【0026】
従って、使用者にとって非常に使いやすく操作の容易な携帯電話機用スクロールスイッチ装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下本発明の実施例を図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0028】
図1は本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の平面図であり、図2は図1のA−A'線に沿った断面図である。
【0029】
また、図3は本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置のボタンキーの外された状態を示す斜視図であり、図4は本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置に使用されるボタンキーの一例を示す斜視図である。
【0030】
更に、図5は本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の回路図である。
【0031】
図6は本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置を携帯電話機に配設した図である。そして図7は図6の携帯電話機の情報表示部分とスクロールスイッチ装置部分を拡大して示す図である。
【0032】
本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置1は、基板10上に設けられ、ドーム型の形状を有して上方からの押圧による凹み変形に従いオン/オフの操作がなされ、図6に示す携帯電話機21への動作指示を確定する構成とされた確定スイッチ2を具備する。
【0033】
そして、同様にドーム型の形状を有して上方からの押圧による凹み変形に従いオン/オフの操作がなされ、確定スイッチ2の周囲に確定スイッチ2を中心として十の字状に互いに等間隔に配設されて、それぞれが図7に示すように、携帯電話機21の情報表示部22上で固有の方向にカーソル23を移動させる構成とされた第1乃至第四の4個の選択スイッチ3とを具備する。
【0034】
ここで、確定スイッチ2は、選択スイッチ3をオンする力を相当上回る力で押した場合にオンとなるようになっている。
【0035】
そして、モールドとゴムとで一体成形された本体部分11と回転止めと位置保持を兼ねたゴム製の支持部材12からなり、本体部分11の周辺部分が4個のドーム型選択スイッチ3の上に位置して選択スイッチ3と対向する部分に接片13を具備すると共に、ドーム型の確定スイッチ2と対向する中心部分に凸部4が設けられた円盤状のボタンキー5を具備する。
【0036】
尚、ボタンキー5の本体部分11はモールドとゴムの貼り付けでもよい。そしてボタンキー5は本体部分11が露出するように、配設される携帯電話機21のケース部分14に設置されている。
【0037】
この時、ボタンキー5の周辺部分の押し下げ操作で、4個の選択スイッチ3から1個の選択スイッチ3を選んで押圧操作し、情報表示部22上の所望の動作指示表示へのカーソル23の設定を行う構成とされる。
【0038】
また、ボタンキー5の中心部分を押圧して確定スイッチ2を操作し、カーソル23の設定された動作指示表示にかかる動作指示を確定し、携帯電話機21に該動作指示を行う構成とされる。
【0039】
次に、本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の動作を説明する。
【0040】
先ず、本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置1のボタンキー5の周辺部分を使用者の指先等で例えば、図1の+Y方向を押す。
【0041】
ボタンキー5は凸部4を支点に円弧を描いて押し下げられ、接片13の押圧によりドーム型形状を有した第一の選択スイッチ3aが凹み変形されて、オンの状態が形成される。この時、支点となる凸部4を支えるドーム状の確定スイッチ2は、その強度が周辺部分の押し下げ及び選択スイッチ3の凹み変形のための力に耐えうる程度とされており、通常形成されているオフ状態が解除されてオン状態になることはない。
【0042】
また、その押し下げ状態を維持したまま指先の押圧位置を+Xの方向に移動させると、接片13と第一の選択スイッチ3aに隣接する第二の選択スイッチ3bも凹み変形されて、第一及び第二の選択スイッチ3a,3bの二つで同時にオンの状態が形成される。
【0043】
更に指先により押圧位置をそのまま移動させると、第一の選択スイッチ3aでは凹み変形は解消されて、オフの状態が形成され、第二の選択スイッチ3bのみがオン状態となる。
【0044】
同様にボタンキー5の周辺部分を押し下げたまま押圧位置を移動すると、スイチは1回路から2回路、そして再び1回路の順で変化する。
【0045】
また、ボタンキー5のおよそ12時の方向(+Y方向)、3時(+X方向)、6時(−Y方向)、9時(−X方向)を順次押し下げると、1回路の選択スイッチ3がオン状態にされ、およそ1時30分の方向、4時30分、7時30分、10時30分の方向を順次押し下げると2回路の選択スイッチ3がオン状態となる。この時、前記の理由により、確定スイッチ2はオンとはならない。
【0046】
更に、ボタンキー5の中央部を、周辺部分を操作して選択スイッチ3をオン状態にするのに比べて強い力で押圧し、ドーム型形状の確定スイッチ2がオン状態となる。
【0047】
以上より、簡単な形状の一つのボンタンキーに独立した確定スイッチ1個と4個の選択スイッチ3をオン状態にできると共に、周辺部分の押し下げ位置の選択により4種の組み合わせを持つ隣接する二つの選択スイッチのオン状態を形成できる。
【0048】
次に、本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置1を使用した携帯電話機の操作について説明する。
【0049】
図8は本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置を配設された携帯電話機の要部のシステム構成を示す図である。
【0050】
図6及び図7に示すボタンキー5の操作によりメニュー項目を呼出し、図8のCPU26よりの指示によりインターフェース25を介して情報表示部駆動回路27が動作され、情報表示部22にメニュー画面が表示される。
【0051】
このとき、ボタンキー5の12時方向または6時方向を押し下げ、第一及び第三の選択スイッチ3a,3cを操作する。選択スイッチ3a,3cのオン操作に従い、CPU26の指示がインターフェース25を介してなされ、情報表示部22上のメニュー画面上でカーソル23は動かされ、メニュー項目の中の適当な動作指示表示にカーソル23が合わされる。
【0052】
更に、ボタンキー5の3時方向または9時方向を押し下げ、第二及び第四の選択スイッチ3b,3dを操作して、同様にメニュー画面上でカーソル23を再び動かし、動作指示表示の適当な具体項目にカーソル23が合わされる。
【0053】
またこの時、ボタンキー5の1時30分方向、4時30分、7時30分、又は10時30分の方向を押し下げることにより、上下・左右のカーソル23の動きに加え、斜め方向にカーソル23を動かすことができる。
【0054】
最後に、カーソル23が適当な具体項目に合わされた状態で、確定スイッチ2がボタンキー5の中央部分の押圧によりオン操作される。そして、インターフェース25を介してCPU26に確定スイッチ2のオン状態が知らされ、引き続いてCPU26からインターフェース25を介して確定回路28に対し指示がされ、カーソル23が合わされた動作指示表示の具体項目が確定回路28により確定される。
【0055】
よって、携帯電話機21では、情報表示部22上でスクロールスイッチ装置1により選択・確定された動作が行われることになる。
【0056】
また、本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の変形例としては以下のものがある。次に図面を用いて説明する。
【0057】
図9は本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の第一変形例の平面図である。
【0058】
図9に示す第一変形例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置31では、確定スイッチ32の周囲に選択スイッチ33が8個あり、第一実施例のスクロールスイッチ装置1と同じ12時の方向(+Y方向)、3時(+X方向)、6時(−Y方向)、9時(−X方向)の各方向に加え、1時30分方向、4時30分、7時30分、及び10時30分の方向にも同じドーム型形状の選択スイッチ33が設けられている以外は、第一実施例1と同様の構成を有している。
【0059】
かかる構成とすることにより、携帯電話機の情報表示部上での動作指示の選択において、より細かく制御ができ、より正確且つより素早いカーソルの動きを制御することができる。
【0060】
図10は本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の第二変形例の平面図である。
【0061】
図10に示す第二変形例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置36では、確定スイッチ37の周囲に第一実施例のスクロールスイッチ装置1と異なる配置で、ドーム型形状の選択スイッチ38が8個設けられている以外は、第一実施例1と同様の構成を有している。
【0062】
第二変形例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置36においては、例えば何れも+X方向を指示するものである選択スイッチ38aと38bのように、それぞれ二個ずつ連携させて、二個同時に押し下げを行うことにより、選択スイッチを一個のみオン状態にさせた場合より、より安定した+X方向のスイッチ回路のオン状態が得られる。
【0063】
また、選択スイッチ38bと共に−Y方向を指示すべき選択スイッチ38cを同時に押し下げることにより、異なる方向(+Xと−Y方向)を指示するべき二個の選択スイッチを同時にオン状態にして+Xと−Y方向の中間方向を指示することも可能である。
【0064】
かかる構成とすることにより、携帯電話機の情報表示部上での動作指示の選択において、より安定且つ正確にカーソルの動きを制御することができる。
【0065】
図11は本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の第三変形例の断面図である。そして、図12は本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の第三変形例のボタンキー部分とそれを装着する携帯電話機のケース部分の斜視図である。
【0066】
第三変形例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置41は、ボタンキー42及びそれを収納する携帯電話機のケース部分43が異なる構造を有する以外は第一実施例と同様の構造を有する。
【0067】
ボタンキー42は本体部分44と回転止めと位置保持を兼ねた支持部材45がシリコンゴムから一体に作られ、本体部分44は十字状の形状を有している。そして、十字状の各先端部分には押圧操作の行われる肉厚部分46が形成され、さらに、肉厚部分46の下側面にはそれぞれ凸部47が設けられている。また、十字状の中心部分には、表面に柱状の突起部48が設けられ、また突起部48と対応する下面には凸部49が設けられている。
【0068】
そして、十字状の各先端部分に形成された肉厚部分46と中央部分の突起部48が操作面から突出して、その押圧操作が可能なように、対応する形状にくり抜かれた携帯電話機のケース部分43に設置されている。
【0069】
この時、本体部分44の各肉厚部分46が4個のドーム型選択スイッチ40の上に位置して、その下側の凸部47を選択スイッチ40と対向させると共に、中央部分では突起部48が確定スイッチ39の上に位置して、その下側の凸部49を確定スイッチ39と対向させている。
【0070】
よって、周辺部分にある肉厚部分46の押圧操作で、選択スイッチ40の選択がされて、それぞれの選択スイッチ固有の方向に携帯電話機の情報表示部のカーソルを移動し所望の動作指示の表示に合わせることが可能である。
【0071】
そして、中心部分にある突起部48の押圧操作で、確定スイッチ39が操作されてそのカーソルのある動作指示の表示を確定し、携帯電話機に動作指示を行うことができる。
【0072】
なお、本変形例においては、十字状の各先端部分に形成された肉厚部分46と中央部分の突起部48が一つのキーであるように見えるように、それが設置される携帯電話機のケース上に溝50が肉厚部分46と突起部48とを囲んで形成されている。
【0073】
以上の第一実施例及びその変形例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置により、携帯電話機において、使用する液晶表示ディスプレイ(LCD)等の画面に表示される動作指示を選択し確定するだけで、しかもそれを一つのキーによる操作ですませ、操作キー数を削減して必要な携帯電話機の機能を簡単に使用することが可能となった。
【実施例2】
【0074】
図13は本発明にかかる第二実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の断面図であり、図14は本発明にかかる第二実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置のボタンキーを外した状態の平面図である。
【0075】
本実施例にかかる携帯電話機用スクロールスイッチ装置51は選択スイッチの構造が異なる以外は動作・機能等も含めて本発明にかかる第一実施例と同様である。よって、第一実施例と異なる部位の構成について詳述し、共通する部分や動作についての説明は省略する。
【0076】
本発明にかかる第二実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置51は、基板52上に設けられ、ドーム型の形状を有して上方からの押圧による凹み変形に従いオン/オフの操作がなされ、携帯電話機への動作指示を確定する構成とされた確定スイッチ53を具備する。
【0077】
そして、確定スイッチ53の周囲に確定スイッチ53を中心として十の字状に互いに等間隔に配設され、それぞれがそのスイッチ操作により携帯電話機の情報表示部上で固有の方向にカーソルを移動させることが可能な構成とされた第1乃至第四の放射状の導電パターン54を具備する。
【0078】
この時、導電パターン54は分離された二つのパターン54aと54bからなり、これら二つのパターン間を導通させる操作がスイッチ操作となり、かかる導通の達成により、携帯電話機の情報表示部上で固有の方向にカーソルを移動させることが可能となる。
【0079】
また更に、モールドとゴムとで一体成形された本体部分55と回転止めと位置保持を兼ねたゴム製の支持部材56からなり、本体部分55の周辺部分が4個の導電パターン54の上に位置して、この導電パターン54と対向する部分にリング状の導電ゴム57を具備すると共に、ドーム型の確定スイッチ53と対向する中心部分に凸部58が設けられた円盤状のボタンキー59を具備する。
【0080】
尚、ボタンキー59の本体部分55はモールドとゴムの貼り付けでもよい。そしてボタンキー59は本体部分55が露出するように、配設される携帯電話機のケース部分60に設置されている。
【0081】
この時、ボタンキー59の周辺部分の押し下げ操作で、4個の導電パターン54から1個の導電パターン54を選んで押圧操作し、本体部分55の周辺部分に具備される導電ゴム57を導電パターン54に圧接し、導電ゴム57を通して導電パターン54を構成する分離された二つのパターン54a,54bは接続され選択スイッチがオンとなり、携帯電話機の情報表示部上の所望の動作指示表示へのカーソルの設定を行う構成とされる。選択スイッチの動作はドーム型スイッチに比べて信頼性良く行われる。
【0082】
また、ボタンキー59の中心部分を押圧して確定スイッチ53を操作し、カーソルの設定された動作指示表示にかかる動作指示を確定し、携帯電話機に該動作指示を行う構成とされる。
【0083】
以上の第二実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置により、携帯電話機において、使用する液晶表示ディスプレイ(LCD)等の画面に表示される動作指示を選択し確定するだけで、しかもそれを一つのキーによる操作ですませ、操作キー数を削減して必要な携帯電話機の機能を簡単に使用することが可能となった。
【実施例3】
【0084】
図15は本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の断面図である。そして、図16は本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置のボタンキーを外した状態の平面図であり、図17は本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置に用いるボタンキーの斜視図である。そしてさらに、図18は本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の回路図である。
【0085】
本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置61は、必要な配線が銅泊によりなされた基板62上に設けられ、ドーム型の形状を有して上方からの押圧による凹み変形に従いオン/オフの操作がなされ、携帯電話機への動作指示を確定する構成とされた確定スイッチ63を具備する。
【0086】
そして、確定スイッチ63の上には絶縁シート64が貼り付けられている。更に、表面に導電体層を具備してドーム型形状を有し、以下で説明するボタンキーを支持するとともに、押圧により変形可能な樹脂性のカバー65が確定スイッチ63を覆うように設けられている。
【0087】
そして、確定スイッチ63を中心としてその周囲に配設され、以下に説明するスイッチ操作により携帯電話機の情報表示部上で固有の方向にカーソルを移動させることが可能な構成とされた抵抗器66を具備する。
【0088】
更に、確定スイッチ63と対向する上方に中心部分が位置し、抵抗器64と対向する周辺部分に接片68が一体成形により設けられているモールド製のボタンキー67とを具備する。
【0089】
そして、このボタンキー67は中心部分に凸部69を具備しており、接片68と凸部69を含んだ下側面には導電体層が設けられている。よって、凸部69と基板62は導通しており、更に接片68と基板62も導通している。
【0090】
また、ボタンキー67の操作がなされないときはボタンキー67が傾いたりガタついたりしないように、ボタンキー67を基板62と携帯電話機のケース部分70との間に保持するバネ71が装着されている。
【0091】
以上の構成を有することにより、ボタンキー67の周辺部分を押すと接片68が抵抗器64に接触し、凸部69とカバー65を介して基板62上の銅泊に導通する。
【0092】
一方、接片68が抵抗器64のX軸、Y軸上の任意の位置に接触して、選択スイッチがオンとなる。例えば、地点72に接触したとすれば、選択スイッチがオンとされた情報に加えて、+Yと地点72の間の抵抗値と+Xと地点72の間の抵抗値の差の情報が、第一実施例の場合と同様の図8に示すシステム構成を持つ携帯電話機のCPUに送られ、ここで位置情報に変換され、携帯電話機の情報表示部上の表示内容の切り換えや、カーソルの移動及び動作支持の選択がなされる。
【0093】
そして、ボタンキー67の中心部分を押圧して凸部69によりカバー65を通してドーム型の確定スイッチを変形させて操作し、カーソルの設定された動作指示表示にかかる動作指示を確定する。
【0094】
以上より、簡単な構造で、携帯電話機の情報表示部上を用いた動作支持の選択と確定が一個のボタンキーによりできた。
【0095】
尚、本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の変形例として、選択スイッチに抵抗器を使用せず、その代わりに分割された多数の導電パターン76を確定スイッチ75の周囲に設けて、携帯電話機用スクロールスイッチ装置77を構成することも可能である。
【0096】
図19は、本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の変形例のボタンキーを外した状態の平面図であり、図20はその回路図である。
【0097】
第三実施例と同様の操作で、携帯電話機の情報表示部上を用いた動作支持の選択と確定が一個のボタンキーによりできた。
【実施例4】
【0098】
図21は本発明にかかる第四実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の斜視図であり、図22は本発明にかかる第四実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置のボタンキーの断面図である。そして、図23は本発明にかかる第四実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の操作方法説明する図である。
【0099】
本実施例にかかる携帯電話機用スクロールスイッチ装置81はボタンキーの構造が異なる以外は動作・機能等も含めて本発明にかかる第一実施例と同様である。よって、第一実施例と異なる部位の構成について詳述し、共通する部分や動作についての説明は省略する。
【0100】
本発明にかかる第四実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置81は、基板82上に設けられ、ドーム型の形状を有して上方からの押圧による凹み変形に従いオン/オフの操作がなされ、携帯電話機への動作指示を確定する構成とされた確定スイッチ83を具備する。
【0101】
そして、同様にドーム型の形状を有して上方からの押圧による凹み変形に従いオン/オフの操作がなされ、確定スイッチ83の周囲に確定スイッチ83を中心として十の字状に互いに等間隔に配設されて、それぞれが携帯電話機の情報表示部上で固有の方向にカーソルを移動させる構成とされた4個の選択スイッチ84とを具備する。
【0102】
そして、シリコンゴム製の本体部分85の周辺部分が4個のドーム型選択スイッチ84の上に位置し、選択スイッチ84と対向する部分に接片86を設けた円盤状のボタンキー87を具備する。このボタンキー87は、中心部分を貫通するように設けられ、上下動が可能かつ止め輪88による作用によって本体部分85からの抜け落ちが防止された確定キー89を具備する。
【0103】
尚、ボタンキー87は具備するガイドリブ90によりその本体部分85を基板82上に固定すると共に確定キー89の設置位置を確定スイッチ83上に保持している。また、ボタンキー87は本体部分85が使用される携帯電話機の表面で露出するように、携帯電話機のケース部分91に設置されている。
【0104】
以上の構成を有することより、図23(A)に示すように、ボタンキー87の周辺部分の押し下げ操作で、4個の選択スイッチ84から1個の選択スイッチ84が選ばれて押圧操作され、携帯電話機の情報表示部上の所望の動作指示表示へのカーソルの設定を行うことができる。
【0105】
また、図23(B)に示すように、ボタンキー87の中心部分にある確定キー89を押圧して確定スイッチ83を操作し、カーソルの設定された動作指示表示にかかる動作指示を確定し、携帯電話機に該動作指示を行うことができる。
【0106】
以上の第四実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置により、携帯電話機において、使用する液晶表示ディスプレイ(LCD)等の画面に表示される動作指示を選択し確定するだけで、しかもそれを一つのキーによる操作ですませ、操作キー数を削減して必要な携帯電話機の機能を簡単に使用することが可能となった。
【実施例5】
【0107】
図24は本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置を示す図であり、図25は本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の断面図である。
【0108】
本実施例にかかる携帯電話機用スクロールスイッチ装置94はボタンキーの構造が異なる以外は動作・機能等も含めて本発明にかかる第一実施例と同様である。よって、第一実施例と異なる部位の構成について詳述し、共通する部分や動作についての説明は省略する。
【0109】
本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置は、前記図1の第一実施例と同様の確定スイッチ95と選択スイッチ96を具備し、それらは何れも上方からの押圧により凹み変形してオン/オフ操作がなされるドーム型のスイッチである。
【0110】
そして、周辺部分が4個のドーム型選択スイッチ96の上に位置し、選択スイッチ96と対向する部分に接片97を設けたボタンキー98を具備する。このボタンキー98は、中心部分に、確定スイッチ96と対向する凸部99と上方に突出する操作レバー100とを具備して構成される。そして確定スイッチ95と選択スイッチ96と共にケース101に収納され、使用される携帯電話機の表面で操作レバー100が突出するように、携帯電話機のケース部分102の内部で半田付けにより基板103上に固定されて設置されている。
【0111】
以上の構成を有することより、操作レバー100を倒すことによりボタンキー98を傾け、傾いた方向の選択スイッチ96を周辺部分の接片97により押圧して操作すると共に、操作レバー100を上方から押圧して凸部99により確定スイッチ96を押圧して操作することができる。
【0112】
また、本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の変形例としては以下のものがある。次に図面を用いて説明する。
【0113】
図26は本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の変形例の構造を説明する図である。そして、図26(A)は、本変形例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置のケースとボタンキーを外した状態の平面図である。図26(B)は、本変形例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の平面図である。図26(C)は、図26(B)のB−B'線に沿った断面図である。そして、図26(D)は、本変形例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の動作を説明する図である。
【0114】
本変形例にかかる携帯電話機用スクロールスイッチ装置194は選択スイッチを導電ゴム接点にしたもので、選択スイッチの構造が異なる以外は動作・機能等も含めて本発明にかかる第五実施例にかかる携帯電話機用スクロールスイッチ装置94と同様である。
【0115】
図26(A)のように、本変形例にかかる携帯電話機用スクロールスイッチ装置194は、第五実施例にかかる携帯電話機用スクロールスイッチ装置94における確定スイッチ95と同様のドーム型の確定スイッチ195を具備する。
【0116】
そして確定スイッチ195の周囲には、4個のドーム型の選択スイッチの代わりに、確定スイッチ195を中心として十の字状に互いに等間隔に配設され、それぞれがそのスイッチ操作により携帯電話機の情報表示部上で固有の方向にカーソルを移動させることが可能な構成とされた第1乃至第四の放射状の導電パターン196を具備する。
【0117】
この時、導電パターン196は分離された二つのパターン196aと196bからなり、パターン196aは各スイッチの共通端子である共通パターン206を形成している。そして、図26(C)のように、凸部199で確定スイッチ195上に支持されるボタンキー198は導電パターン196と対向する部分にリング状の導電ゴム205を具備している。
【0118】
従って、図26(D)のように、操作レバー200をケース201内で倒してボタンキー198を傾け、導電ゴム205をそれぞれのパターン196aと196bに同時に接触させることにより、これら二つのパターン196aと196bの間を導通させることができる。この操作がスイッチ操作となり、かかる導通の達成により、携帯電話機の情報表示部上で固有の方向にカーソルを移動させることが可能となる。
【0119】
この変形例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置は、選択スイッチをドーム型スイッチから導電ゴム接点にすることで操作性が向上し、小型化と薄型化を図ることができる。
【0120】
尚、本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置及びその変形例においては、操作レバーの先端にキートップを装着して用いることもできる。図27は本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の操作レバーの先端にキートップを装着した状態を示すが、図26の本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の変形例においても同様に操作レバーの先端にキートップを装着して用いることができる。
【0121】
以上の第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置及びその変形例により、携帯電話機において、使用する液晶表示ディスプレイ(LCD)等の画面に表示される動作指示を選択し確定するだけで、しかもそれを一つのキーによる操作ですませ、操作キー数を削減して必要な携帯電話機の機能を簡単に使用することが可能となった。
【実施例6】
【0122】
図28は本発明にかかる第六実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置を示す図であり、図29は本発明にかかる第六実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置が装着された携帯電話機の平面図である。
【0123】
本発明にかかる第六実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置111は、上方からの押圧により凹み変形してオン/オフ操作がなされ、携帯電話機131への動作指示を確定する構成とされたドーム型のスイッチである確定スイッチ112を具備する。
【0124】
そして、確定スイッチ112と対向する上方に中心部分が位置する球形状のボタンキー113を具備する。このボタンキー113は、確定スイッチ112上方の対向する位置で自由な回転が可能となるように、下側支持体114と上側支持体115で支持されて構成されると共に、確定スイッチ112の押圧が可能な構成とされる。
【0125】
下側支持体114には、ボタンキー113の回転運動に対応して回転するようにX軸上に第一のローラー116、Y軸上に第二のローラー117を設ける。
【0126】
第一のローラー116の軸上に第一の歯車118を設け、第二のローラー117の軸上に第二の歯車119を設ける。
【0127】
そして、第一の歯車118を介して自由に回転する複数の穴の開いた第三の歯車120を設け、更に第二の歯車119を介して自由に回転する複数の穴の開いた第四の歯車121を設ける。
【0128】
また、ボタンキー113と第一及び第二のローラー116,117が常に均等な力で圧接されるようにモールドのバネ特性を利用して又は板バネ等で押さえるように第三のローラー122を設ける。
【0129】
この時、ボタンキー113の設置は、下側支持体114にボタンキー113を合わせ、上側支持体115をこれに被せ、下側支持体114と上側支持体115とを溶着又はモールドのバネ特性を利用した爪でパッキン止めすることにより行われる。
【0130】
また、確定スイッチ112は、基板123に取付けられて、下側支持体114と上側支持体115により設置されたボタンキー113の下側に配置される。
【0131】
以上の構成を持つ本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置111の動作について以下で説明する。
【0132】
ボタンキー113を使用者の指先で任意の方向に回すと、第三のローラー122で圧接された第一及び第二のローラー116,117は連動し、回す方向によって回転数が変化し、X軸方向にボタンキー113を回すとX軸方向の第一のローラー116が回転し、Y軸方向の第二のローラー117は回転しない。どちらかの方向にボタンキー113を回す方向をずらすと、第二のローラー117も回転しはじめ、第一及び第二のローラー116,117の回転数が変化する。
【0133】
第一及び第二のローラー116,117に連結した第一及び第二の歯車118,119の穴に光を当てることで光の有無回転速度を携帯電話機131の具備するCPUに送り、確定スイッチ112との連携により、情報表示部132上の表示画面を送ったり、表示画面を切り換えたり、又は表示画面の内容を確定して実行させたり、カーソルを移動させて表示画面の内容を確定することができる。
【0134】
また、確定スイッチ112の動作時間、動作回数をカウントすることで、電池のオン/オフや、表示画面の切り換え等も可能となる。
【0135】
以上のように、回転自在のボタンキー113の下に確定スイッチ112を設け、所謂円コーダ機能とCPUを連動させて携帯電話機の表示画面に各種機能を表示し、画面送りにより必要機能を検索し、確定スイッチ112を押圧操作することで次の画面に移行し、操作内容を表示し、内容に従って操作し、完了後確定スイッチを再び押圧操作して、確定し、実行するというように、一つのボタンキーで画面表示に従って携帯電話機の簡単な操作ができ、また、携帯電話機における操作ボタンの数を減らすことができ、携帯電話機の小型化も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の平面図である。
【図2】図1のA−A'線に沿った断面図である。
【図3】本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置のボタンキーの外された状態を示す斜視図である。
【図4】本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置に使用されるボタンキーの一例を示す斜視図である。
【図5】本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の回路図である。
【図6】本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置を携帯電話機に配設した図である。
【図7】図6の携帯電話機の情報表示部分とスクロールスイッチ装置部分を拡大して示す図である。
【図8】本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置を配設された携帯電話機の要部のシステム構成を示す図である。
【図9】本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の第一変形例の平面図である。
【図10】本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の第二変形例の平面図である。
【図11】本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の第三変形例の断面図である。
【図12】本発明にかかる第一実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の第三変形例のボタンキー部分とそれを装着する携帯電話機のケース部分の斜視図である。
【図13】本発明にかかる第二実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の断面図である。
【図14】本発明にかかる第二実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置のボタンキーを外した状態の平面図である。
【図15】本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の断面図である。
【図16】本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置のボタンキーを外した状態の平面図である。
【図17】本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置に用いるボタンキーの斜視図である。
【図18】本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の回路図である。
【図19】本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の変形例のボタンキーを外した状態の平面図である。
【図20】本発明にかかる第三実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の変形例の回路図である。
【図21】本発明にかかる第四実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の斜視図である。
【図22】本発明にかかる第四実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置のボタンキーの断面図である。
【図23】本発明にかかる第四実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の操作方法説明する図である。
【図24】本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置を示す図である。
【図25】本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の断面図である。
【図26】本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置の変形例の構造を説明する図である。
【図27】本発明にかかる第五実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置において、操作レバーの先端にキートップを装着した状態を示す図である。
【図28】本発明にかかる第六実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置を示す図である。
【図29】本発明にかかる第六実施例である携帯電話機用スクロールスイッチ装置が装着された携帯電話機の平面図である。
【符号の説明】
【0137】
1,31,36,41,51,61,77,81,94,111,194 携帯電話機用スクロールスイッチ装置
2,32,37,39,53,63,75,83,95,112,195 確定スイッチ
3,33,38,40,84,96 選択スイッチ
4,47,49,58,69,99,199 凸部
5,42,59,67,87,98,113,198 ボタンキー
10,52,62,82,103,123 基板
11,55,85 本体部分
12,45,56 支持部材
13,68,86,97 接片
14,43,60,91 ケース部分
21,131 携帯電話機
22,132 情報表示部
23 カーソル
25 インターフェース
26 CPU
27 情報表示部駆動回路
28 確定回路
44 本体部分
46 肉厚部分
48 突起部
50 溝
54,76,196 導電パターン
57,205 導電ゴム
64 絶縁シート
65 カバー
66 抵抗器
71 バネ
72 地点
88 止め輪
89 確定キー
90 ガイドリブ
100,200 操作レバー
101,201 ケース
104 キートップ
114 下側支持体
115 上側支持体
116 第一のローラー
117 第二のローラー
118 第一の歯車
119 第二の歯車
120 第三の歯車
121 第四の歯車
122 第三のローラー
206 共通パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話機に装着されて該携帯電話機への動作指示を確定する構成とされた確定スイッチと、
該確定スイッチの周囲に配設され、それぞれが携帯電話機の情報表示部上で固有の方向に該カーソルを移動させる構成とされた複数の選択スイッチと、
該確定スイッチと対向する上方に中心部分が位置するボタンキーとを具備し、
該ボタンキーの周辺部分を操作することによって、該選択スイッチを動作させて選択の操作を行い、
該ボタンキーの中心部分を操作することによって該確定スイッチを動作させて、該情報表示部の該カーソル設定のされた動作指示を確定する構成とされたことを特徴とする携帯電話機用スクロールスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1記載のスクロールスイッチにおいて、
前記確定スイッチは上方からの押圧により凹み変形してオン/オフ操作がなされるドーム型のスイッチであり、
前記選択スイッチは、該確定スイッチを中心に十の字型に4個が配設されたものであり、
前記ボタンキーは周辺部分が該4個の選択スイッチ上に位置すると共に、中心部分に該確定スイッチと対向する凸部を具備して構成され、
該ボタンキーの周辺部分を該確定スイッチ上の該凸部を支点に押し下げて、対向する一個以上の選択スイッチが動作し、更に該中心部分を押圧して該凸部により該確定スイッチが動作する構成とされたことを特徴とする携帯電話機用スクロールスイッチ装置。
【請求項3】
請求項1記載のスクロールスイッチにおいて、
前記確定スイッチは上方からの押圧により凹み変形してオン/オフ操作がなされるドーム型のスイッチであり、
前記複数の選択スイッチはそれぞれ、該確定スイッチの周囲に配設された抵抗器からなり、
前記ボタンキーは周辺部分が該複数の選択スイッチ上に位置して該抵抗器と対向する導電体部分を具備すると共に、中心部分に凸部を具備して構成され、
該ボタンキーの周辺部分を押圧して該導電体部分を該抵抗器に接触させ、接触地点で感知される抵抗値をもとに前記カーソルを移動させて該選択スイッチの動作がなされ、該中心部分を押圧して該凸部により該確定スイッチを動作する構成とされたことを特徴とする携帯電話機用スクロールスイッチ装置。
【請求項4】
請求項1記載のスクロールスイッチにおいて、
前記確定スイッチと前記選択スイッチは何れも上方からの押圧により凹み変形してオン/オフ操作がなされるドーム型のスイッチであり、
前記ボタンキーは、周辺部分が該複数の選択スイッチ上に位置すると共に、中心部分を貫通して上下動が可能なように構成された可動部を具備し、
該ボタンキーの周辺部分を押圧操作して該選択スイッチを動作すると共に、該可動部を押圧して該確定スイッチを動作する構成とされたことを特徴とする携帯電話機用スクロールスイッチ装置。
【請求項5】
請求項1記載のスクロールスイッチにおいて、
前記確定スイッチと前記選択スイッチは何れも上方からの押圧により凹み変形してオン/オフ操作がなされるドーム型のスイッチであり、
前記ボタンキーは、周辺部分が該複数の選択スイッチ上に位置すると共に、中心部分には該確定スイッチと対向する凸部と上方に突出する操作レバーとを具備して構成され、
該操作レバーを倒すことにより該ボタンキーを傾け、傾いた方向の選択スイッチを押圧して動作を行うと共に、該操作レバーを上方から押圧して該凸部により該確定スイッチを動作する構成とされたことを特徴とする携帯電話機用スクロールスイッチ装置。
【請求項6】
請求項1記載のスクロールスイッチにおいて、
前記確定スイッチは上方からの押圧により凹み変形してオン/オフ操作がなされるドーム型のスイッチであり、
前記ボタンキーは、球形状を有し、該確定スイッチ上方の対向する位置で自由な回転が可能且つ該確定スイッチの押圧が可能な構成とされ、
前記選択スイッチは、該ボタンキーの表面に接して設けられた互いに直角の軸を持つ二つのローラーから構成され、該ボタンキーの回転運動に連動して回転する該二つのローラーの回転数に対応させて前記カーソルを移動させる構成されたものであることを特徴とする携帯電話機用スクロールスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2006−309752(P2006−309752A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−107458(P2006−107458)
【出願日】平成18年4月10日(2006.4.10)
【分割の表示】特願平9−291202の分割
【原出願日】平成9年10月23日(1997.10.23)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】