説明

携帯電話端末操作支援システム、方法及びプログラム

【課題】 携帯電話端末相互間で画面表示、音声、ランプ点灯などを用いてガイドできるようにすることで、特定のサービスセンターからばかりでは無く、身近な知人や指導者から局面に応じて気軽に適切なアドバイスを受けることが可能な携帯電話端末操作支援システムの実現を課題とする。
【解決手段】 第1の携帯電話端末100に、操作した操作部116の押しボタンに対応する押下信号を第2の携帯電話端末に送信する押下信号送信機能111dを備え、第2の携帯電話端末に、受信した押下信号に対応して、対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行わせる押下信号対応手段を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話端末操作支援システム、携帯電話端末操作支援方法及び携帯電話端末操作支援プログラムに関し、特に、携帯電話装置相互間で操作をガイドすることが可能な携帯電話端末操作支援システム、携帯電話端末操作支援方法及び携帯電話端末操作支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、携帯電話は多機能化が進んでいる。このため、利用者は分厚いマニュアルをすべて読んで利用方法を頭の中に入れておかない限りすべての機能を使いこなすことは難しい。ことに、あまり携帯電話を利用したことがない子供やお年寄りは、携帯電話の多くの機能を使いこなすことが困難になっている。
さらに、携帯電話は技術的な発展が目覚しく、新たな機能が加わることが多い。新らしい機能を使うには、説明書を読み学ばなくてはならず、敷居が高い。
【0003】
このような問題を解決する方法として、従来からサービスセンターに接続して携帯電話装置の使用方法のガイダンスを受けるガイダンスシステムが報告されている。
たとえば、携帯電話装置に設けられたヘルプボタンを押すことによってセンターに接続され、センターのオペレータの操作により、音声、画面表示、ボタンの発光などによってガイダンスが行われるガイダンスシステム(特許文献1参照)や、センターと接続してセンターの制御装置から送られる制御信号で操作方法を表示する操作支援システム(特許文献2参照)などが報告されている。
また、留守番電話の再生操作の際に表示装置に示される操作ガイダンスを見ながら操作が出来るサービスシステム(特許文献3参照)や、次に操作すべボタンボタンをランプ発光によって案内する携帯通信装置の例(特許文献4参照)などが報告されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−142028号公報
【特許文献2】特開2002−084374号公報
【特許文献3】特開平11−308354号公報
【特許文献4】特開2000−163201号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した公報に記載された従来例で特許文献1及び特許文献2に示される技術は、いずれも、センタなどに設けられた特定の装置から携帯電話端末にガイドするように構成されている。
また、特許文献3は特定のサービスに関するガイドであり、特許文献4のものは音声や画面表示によるガイドはなくランプ発光によって操作を誘導するガイドに限られているものである。
【0006】
本発明は、以上の従来例とは異なり、携帯電話端末相互間で画面表示、音声、ランプ点灯などでガイドすることができるように構成することで、特定のサービスセンターからばかりでは無く、身近な知人や指導者から局面に応じて気軽に適切なアドバイスを受けることができるようにして、携帯電話ショップに来店した顧客に対して、あるいは、学校や会社での講習会などにおいて使用方法を説明する場面などでことに有効な携帯電話端末操作支援システム、携帯電話端末操作支援方法及び携帯電話端末操作支援プログラムを実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明にかかる携帯電話端末操作支援システムは、第1の携帯電話端末から第2の携帯電話端末に通信回線を介して操作方法に関する情報を提供する携帯電話端末操作支援システムにおいて、前記第1の携帯電話端末に、操作した押しボタンに対応する押下信号を前記第2の携帯電話端末に送信する押下信号送信手段を備え、前記第2の携帯電話端末に、受信した前記押下信号に対応して、対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行わせる押下信号対応手段を備えることを特徴とする。
第1の携帯電話端末の押下信号送信手段は、操作した押しボタンに対応する押下信号を第2の携帯電話端末に送信する。前記第2の携帯電話端末の押下信号対応手段は、受信した前記押下信号に対応して、対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行わせる。
【0008】
ここで、前記第2の携帯電話端末は、前記押下信号に応じて操作した押しボタンに対応する押下応答信号を前記通信回線を介して前記第1の携帯電話端末に送信する押下応答信号送信手段を備え、前記第1の携帯電話端末に、受信した前記押下応答信号に対応して、受信LEDの点灯や、対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行わせる押下応答信号対応手段を備えることを特徴とする。
また、前記第1の携帯電話端末と前記第2の携帯電話端末は、前記押下信号または前記答押下信号を送信する前にそれぞれハンズフリー状態となるハンズフリー通信手段を備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記課題を解決するため、本発明にかかる携帯電話端末操作支援方法は、第1の携帯電話端末から第2の携帯電話端末に通信回線を介して操作方法に関する情報を提供する携帯電話端末操作支援方法において、前記第1の携帯電話端末から前記第2の携帯電話端末にリモート信号を送信するリモート信号送信工程と、前記第2の携帯電話端末で前記リモート信号を受信して前記第1の携帯電話端末にリモート応答信号を送信するリモート応答信号送信工程と、前記第1の携帯電話端末でリモート応答信号を受信するリモート応答信号受信工程と、前記第1の携帯電話端末及び前記第2の携帯電話端末がそれぞれのハンズフリー装置と無線通信を開始するハンズフリー接続工程と、前記第1の携帯電話端末が任意の押しボタンを押下げて対応する押下信号を前記第2の携帯電話端末に送信する押下信号送信工程と、前記第2の携帯電話端末で前記押下信号を受信して対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行う押下信号対応工程と、前記第2の携帯電話端末から前記第1の携帯電話端末に押下応答信号を送信する押下応答信号送信工程と、前記第1の携帯電話端末で前記押下応答信号を受信して対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行う押下応答信号対応工程とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、上記課題を解決するため、本発明にかかる第1の携帯電話端末操作支援プログラムは、第1の携帯電話端末から第2の携帯電話端末に通信回線を介して操作方法に関する情報を提供する携帯電話端末操作支援を実行するために、第1の携帯電話端末の制御部のコンピュータで実行される第1の携帯電話端末操作支援プログラムであって、第1の携帯電話端末から第2の携帯電話端末に通信回線を介して操作方法に関する情報を提供する携帯電話端末操作支援を実行するために、第1の携帯電話端末の制御部のコンピュータで実行される第1の携帯電話端末操作支援プログラムであって、前記第2の携帯電話端末にリモート信号を送信するリモート信号送信プログラムと、前記第2の携帯電話端末からの前記リモート信号に対する応答信号であるリモート応答信号を受信してLEDを点灯させるリモート応答信号受信プログラムと、ハンズフリー装置と無線通信を開始するハンズフリー接続プログラムと、任意の押しボタンを押下げた時に対応する押下信号を前記第2の携帯電話端末に送信する押下信号送信プログラムと、前記第2の携帯電話端末からの前記押下信号の応答信号である押下応答信号を受信し、これに対応して、対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行わせる押下応答信号対応プログラムを備えることを特徴とする。
【0011】
また、上記課題を解決するため、本発明にかかる第2の携帯電話端末操作支援プログラムは、第1の携帯電話端末から第2の携帯電話端末に通信回線を介して操作方法に関する情報を提供する携帯電話端末操作支援を実行するために、第2の携帯電話端末の制御部のコンピュータで実行される第2の携帯電話端末操作支援プログラムであって、前記第1の携帯電話端末から送られる前記リモート信号を受信して受信LEDを点灯させるリモート信号受信プログラムと、前記第1の携帯電話端末にリモート応答信号を送信するリモート応答信号送信プログラムと、ハンズフリー装置と無線通信を開始するハンズフリー接続プログラムと、前記第1の携帯電話端末が任意の押しボタンを押下げた場合に送信される押下信号を受信して対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行う押下信号対応プログラムと、前記第1の携帯電話端末に押下応答信号を送信する押下応答信号送信プログラムとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、携帯電話端末相互間で画面表示、音声、ランプ点灯などでガイドすることができるように構成することで、特定のサービスセンターからばかりでは無く、身近な知人や指導者から局面に応じて気軽に適切なアドバイスを受けることができるようにして、携帯電話ショップに来店した顧客に対して、あるいは、学校や会社での講習会などにおいて使用方法を説明する場面などでことに有効な携帯電話端末操作支援システム、携帯電話端末操作支援方法及び携帯電話端末操作支援プログラムを実現することが可能になる。
また、携帯電話端末同士を接続してハンズフリーによって、携帯電話端末の操作方法の教育を容易に行うことが可能な携帯電話端末操作支援システム、携帯電話端末操作支援方法及び携帯電話端末操作支援プログラムを実現することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係わる携帯電話端末操作支援システムに用いられる教育者側の携帯電話端末の一実施形態の回路構成の要部を表したブロック図である。
本実施形態の携帯電話端末100は制御部111を有し、制御部111は端末100を構成する各部と接続され、各部の機能を制御する。
【0014】
無線部112は、アンテナ113を介して図示しない無線基地局との間で電波の送受信を行い、ネットワークを介して他の携帯電話端末と通信を行う。
スピーカー114は、音声通信時に端末100の受話器として機能するとともに、音声案内を行う際に音声を出力する。
ボタンLED115は、ボタン操作時に点灯され、被教育者のボタン操作が正しく帰った場合に消灯される。
【0015】
操作部116は、各種のボタンからのボタン入力を受け付ける入力回路として機能する。
表示部117は、白黒あるいはカラーの液晶パネルあるいは有機EL(電子蛍光)等を用いた表示装置である。
マイク118は、音声通信時に端末100の受話器として機能するとともに、ハンズフリー時にも音声通話を行うために用いる。
【0016】
記憶部119は、制御部111のコンピュータで用いられるプログラムや種々の情報を格納し、読み出しをするために用い、後述する押しボタン押下げ時の出力信号リスト(図8)を記憶する。
アンプ120は、マイクロフォン118からの入力レベルを調整するために用いる。
アンプ121は、スピーカ114からの出力レベルを調整するために用いる。
【0017】
本教育者側の携帯電話端末100では、制御部111には、被教育者側携帯電話端末200をリモート制御状態に入らせるためのリモート信号を送信するリモート信号送信機能111a、被教育者側携帯電話端末200が正しくリモート制御状態に入ったことを示すリモート応答信号を受信するリモート応答信号受信機能111b、ハンズフリー装置300と接続するハンズフリー接続機能111c、ボタン操作を実行して特定のボタンを押下げたことを示す押下信号送信機能111d、被教育者側携帯電話端末200が正しく押下信号に対応したことを示す押下応答信号を受信して対応する押下応答信号対応機能111eが組み込まれている。
また、記憶部119には後述するボタン押下に対応するボタン別送信信号のリストが記憶されている。
【0018】
図2に、本発明の携帯電話端末操作支援システムに用いられる被教育者側の携帯電話端末の一実施形態のブロック図を示す。
本実施形態の携帯電話端末200は、基本的には携帯電話端末100と同じ各部で構成されている。
制御部211を備え、この制御部211は端末200を構成する各部と接続され、各部の機能を制御する。この制御部211には、被教育者側携帯電話端末200をリモート制御状態に入らせるためのリモート信号を受信するリモート信号受信機能211a、被教育者側携帯電話端末200が正しくリモート制御状態に入ったことを示すリモート応答信号を送信するリモート応答信号送信機能211b、ハンズフリー装置400と接続するハンズフリー接続機能211c、携帯電話端末100からの特定のボタンを押下げたことを示す押下信号に対応する押下信号対応機能211d、正しく押下信号に対応したことを示す押下応答信号を送信する押下応答信号送信機能211eが組み込まれている。
【0019】
無線部212は、アンテナ213を介して携帯電話端末100などの他の携帯電話端末と通信を行う。
スピーカ214は、音声通信時に端末210の受話器として機能するとともに、音声案内を行う際に音声を出力する。
ボタンLED215は、携帯電話端末100からの制御により被教育者のボタン操作を誘導するために点灯する。
【0020】
操作部216は、各種のボタンからのボタン入力を受け付ける入力回路として機能する。
表示部217は、白黒あるいはカラーの液晶パネルあるいは有機EL(電子蛍光)等を用いた表示装置である。
マイク218は、音声通信時に端末200の受話器として機能するとともに、ハンズフリー時にも音声通話を行うために用いる。
【0021】
記憶部219は、制御部211のコンピュータで用いられるプログラムや種々の情報を格納し、読み出しをするために用い、後述する押下信号受信時のボタンLED215の点灯、表示部217に示すテロップ、音声案内の内容などを示すボタン別対応動作リスト(図9)が記憶される。
アンプ220は、マイクロフォン218からの入力レベルを調整するために用いる。
アンプ221は、スピーカー214からの出力レベルを調整するために用いる。
【0022】
図3は、携帯電話端末100で携帯電話端末200をリモートコントロールした場合の様子を表した図である。
いま、教育者が携帯電話端末100、被教育者が携帯電話端末200操作し、教育者が被教育者にワンセグ機能を利用するための操作を教える場合を考える。ワンセグ機能を使用するためには、(1)「メニューボタン」を押す、(2)「ワンセグ」項目を選んで「決定ボタン」を押す、(3)「ワンセグ視聴」項目を選んで決定ボタンを押す、といった一連の操作が必要である。
【0023】
図4及び図5は、携帯電話端末100を用いて、携帯電話端末200を所持する被教育者に操作を教える場合のフローチャートで、図4は携帯電話端末100のフローチャート、図5は携帯電話端末200のフローチャートである。
まず、教育者は携帯電話端末100に具備されるリモートボタン103を押す(ステップS20)。
【0024】
携帯電話端末100の制御部111は、リモート信号送信機能111aを用いて、あらかじめ記憶部119に格納しておいた、リモートボタン103の押下を知らせる信号1を読み出す。信号1は無線部112を通して、携帯電話端末200へ送られる(ステップS21:リモート信号送信工程)。
【0025】
携帯電話端末200の制御部211では、その信号1を受信したかどうかを確認する(ステップS31)。また、この信号を受け取った場合、制御部211は、信号を受け取ったこと示すためリモート信号受信機能211aを用いて、受信LED205を青く点灯させる(ステップS32)。ついで、携帯電話端末200の制御部211では、リモート応答信号送信機能211bを用いて、信号1を無事受け取ったことを知らせる信号2を記憶部219から読み出し、携帯電話端末100へ送信する(ステップS33:リモート応答信号送信工程)。
【0026】
携帯電話端末100は、信号2を受信した場合、制御部111はリモート応答信号受信機能111bを用いて、LED104を青色に点灯させる(ステップS23:リモート応答信号受信工程)。
これにより、携帯電話端末200は、携帯電話端末100からの操作を待つ状態(リモートコントロール状態)となる。
【0027】
ところで、携帯電話端末200がリモートコントロール状態となった時点で、携帯電話端末100、携帯電話端末200とも、それぞれのハンズフリー装置と無線通信を開始する(ステップS24及びステップS34:ハンズフリー接続工程)。
このとき、携帯電話端末100は、無線部112を介してハンズフリー装置300と無線通信を行う。携帯電話端末100に携帯電話端末200からの音声信号が送信された場合、携帯電話端末100は、その音声信号をハンズフリー装置300に送信する。ハンズフリー装置300ではその音声信号を受信し、増幅してスピーカ314から出力する。
【0028】
また、携帯電話端末100から携帯電話端末200に送られた音声信号は、携帯電話端末200で受信された後、携帯電話端末200の無線部212を通じて、ハンズフリー装置400に送信され、ハンズフリー装置400ではその音声信号を受信し、増幅してスピーカ414から出力する。
【0029】
図6、図7に、これらのハンズフリー装置300、ハンズフリー装置400のブロック図を示す。ハンズフリー装置300およびハンズフリー装置400はほぼ同一の構成である。
ハンズフリー装置300および400は、対応する携帯電話端末100及び200とアンテナ313、413を介して無線部312、412で無線通信を行い、制御部311、411の制御によりマイクロホン318、418で受話した利用者の音声信号を対応する携帯電話端末100、200に送ってその音声入力にし、また、対応する携帯電話端末100、200が受信した音声信号を増幅してスピーカ314、414から出力し、ハンズフリー通話を可能にする。
尚、ハンズフリー装置300と対応する携帯電話端末100の制御部111はハンズフリー通信手段を構成し又、ハンズフリー装置400と対応する携帯電話端末200の制御部211もハンズフリー通信手段を構成している。
【0030】
携帯電話端末100のあるボタンを押した場合の携帯電話端末200への送信信号を図8に示す。また、携帯電話端末200が携帯電話端末100から、ある信号を受信した際の、LED215の点灯、表示部217での表示テロップ、音声案内の様子を図9に示す。また表示部217での表示例を図10に示す。
ここで、携帯電話端末100がある任意のボタンNを押した場合を考える。携帯電話端末100がNボタンを押すと、図4及び図5に示すように、携帯電話端末100は記憶部119のボタン別送信信号記憶部119aからNボタンを押したことを知らせる信号nを読み出す。そうして、制御部111は押下信号送信機能111dを用い、無線部112を通して、この信号nを携帯電話端末200へ送信する(ステップS26:押下信号送信工程)。
【0031】
携帯電話端末200は信号を受信すると、制御部211が押下信号対応機能211dを用い、受信信号により様々な動作を行う(押下信号対応工程)。
信号nを受信した場合、図9に示すように、Nボタン下に具備されているLEDを点灯し(ステップS36)、表示部217上に「Nボタンを押してください」というテロップ209の表示し(ステップS37)、スピーカー214から「Nボタンを押してください」という音声207の再生を行う(ステップS38)。
【0032】
被教育者が携帯電話端末200のNボタンを指示通りに押下すると(ステップS40)、上部に具備されているLED207を数秒間青色点滅する(ステップS41)。同時に制御部211は押下応答信号送信機能211eを用い、正しく操作を完了したことを知らせる信号3を、携帯電話端末100へ送信する(ステップS42:押下応答信号送信工程)。その後、ステップ32に戻り、次の信号nの受信有無を確認する。
携帯電話端末100は、信号3を受信し(ステップS28)、押下応答信号対応機能111eを用い、LED104を数秒間青色点滅させる(ステップS29:押下応答信号対応工程)。その後、ステップ23の状態に戻り、次のボタンNが押されることを確認する状態になる。
【0033】
リモート状態を終了するには、電源ボタン102を押す。電源ボタン102を押すと(ステップS24)、携帯電話端末200へ信号xが送られる(ステップS25)。携帯電話端末200では、その信号を受信する(ステップS35)。信号xを受信すると図9に示すように、表示部217上に「リモートモードを終了します」という表示すること(ステップS37)、「リモートモードを終了します」という音声207のスピーカ214からの再生を行う(ステップS38)。案内が終わると、リモートモードが解除される。
【0034】
以上、本発明を実施形態に沿って説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、以下のような構成による変形も可能である。
例えば、リモートコントロール通信を確立する手段として、赤外線、Bluetoothやその他の無線通信を用いることができる。近距離には赤外線、Bluetoothなどを用い、遠距離では回線を用いたリモート通信を利用する。
【0035】
また、リモートコントロールを確立する前に、PIN(Personal Identification Number)認証を行う。携帯電話端末固有のセキュリティ認証を行うことで、セキュリティを高めることができる。
また、リモートコントロールを確立する際に、リモートボタンの押下以外にも、メニュー画面上での操作などアプリケーションによる起動を行うこともできる。
【0036】
本発明の他の実施例として、前記第1の携帯電話端末と前記第2の携帯電話端末は、USAT(User Subscriber identity module Application Toolkit)機能を持つSIM(Subscriber Identity Module)を、LEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を行わせる操作誘導手段として備えるように構成してもよい。即ち、USAT機能を持つSIMを備え、リモートコントロール時のテロップ表示、LED点灯、音声案内などのアプリケーションをSIM内に内蔵させる。これにより、端末に依存せずにリモートコントロールを確立することが可能になるため、汎用性を広げることが可能になる。
【0037】
さらに、リモートコントロールを確立した際には、必ずハンズフリーとなるようにしても良い。ハンズフリーとなることで、テロップ表示などでは分かりづらい箇所を、音声で伝えることができる。また、リモートコントロールを確立する前にハンズフリーをまず確立するといった手順でもよい。
複数の端末に同時にリモートアクセスを行い、多人数に対して同時に教育を行うようにすることもできる。また、講習などを行う際に、離れた場所で同時に講習を行うこともできる。
【0038】
あるいは、パソコンから携帯電話にリモートアクセスを行い、パソコンを操作することで携帯電話をリモートコントロールし、教育に用いることができる。この場合、被教育者の端末に合わせる必要がない。
また、リモートコントロール機能を用いて、リモートコントロールされた携帯電話の表示部に、コントロールする側の表示部と同じ画面を表示させることもできる。離れた場所に居ながら、コントロール側で表示させている表示画面、画像、動画などを同時に見ることが可能になる。これを利用した例えとして、教育者側で画面上に表示した地図を被教育者の画面に表示させ、道順を説明する、といった使い方が可能になる。また、教育を行う際には動画による教育なども行える。
【0039】
ハンズフリーを行う際にハンズフリー装置を使わなくても、携帯電話内部に具備されたアンプ120、121、220、221の出力を調整することで、ハンズフリー通信と同様の効果が得られる。即ち、第1の携帯電話端末100の制御部111と第2の携帯電話端末200は、前記押下信号または前記押下応答信号を送信する前にそれぞれアンプ120、121、220、221の出力を制御してハンズフリー状態とする。ここで、携帯電話端末100の制御部111、アンプ120、121はハンズフリー通信手段を構成し又、携帯電話端末200の制御部211、アンプ220、221もハンズフリー通信手段を構成する。
また、上記説明では、本システムの携帯電話端末を装置として説明したが、制御部で実行される各機能をプログラム化して制御部のコンピュータで実行するようにしてもよい。
【0040】
以上述べたように、本発明の実施の形態によれば、第1の携帯電話端末100に、操作した操作部116の押しボタンに対応する押下信号を第2の携帯電話端末に送信する押下信号送信機能111dを備え、第2の携帯電話端末に、受信した押下信号に対応して、対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行わせる押下信号対応手段を備えている。
【0041】
このようにして、携帯電話端末相互間で携帯電話端末の操作方法を教えることが出来、操作支援中は次に操作すべきボタンのLEDが点灯され、表示手段への案内表示がなされ、ハンズフリーで音声によるガイダンスが流れるので、携帯電話端末の扱いに慣れていないユーザに操作の援助を行い、利用者は、実際に操作しながら無理なく操作支援を受けることができ、身近な知人や指導者から局面に応じて気軽に適切なアドバイスを受けることができる。したがって、携帯電話ショップに来店した顧客に対して、あるいは、学校や会社での講習会などにおいて使用方法を教える場面などでことに有効な携帯電話端末操作支援システム、携帯電話端末操作支援方法及び携帯電話端末操作支援プログラムを実現することが出来る。
【0042】
また、携帯電話端末相互間で画面表示、音声、ランプ点灯などでガイドすることができるように構成することで、特定のサービスセンターからばかりでは無く、身近な知人や指導者から局面に応じて気軽に適切なアドバイスを受けることができるようにして、携帯電話ショップに来店した顧客に対して、あるいは、学校や会社での講習会などにおいて使用方法を説明する場面などでことに有効な携帯電話端末操作支援システム、携帯電話端末操作支援方法及び携帯電話端末操作支援プログラムを実現することが可能になる。
【0043】
また、携帯電話端末同士を接続してハンズフリーによって、携帯電話端末の操作方法の教育を容易に行うことが可能な携帯電話端末操作支援システム、携帯電話端末操作支援方法及び携帯電話端末操作支援プログラムを実現することが可能になる。
操作を教える教育者は、被教育者の端末に無線通信によりアクセスして、教育者の端末を操作することで、被教育者の端末を操作できうる状態にすることが出来、教育者の端末を操作すると、被教育者の端末には教育者と同じ操作を行うように案内テロップが表示されるため、教育を容易に行うことが可能になる。
【0044】
また、音声での案内も同時に行い、ボタンシート下部に取り付けられたボタンLEDを光らせることで、被教育者のボタン操作を誘導することができる。
また、リモートコントロール状態では、自動的にハンズフリーでの通話状態になり、音声通話による操作方法の指示等が容易に行うことが可能になる。
また、前記通信回線として、Bluetoothまたは赤外線などの近距離無線通信回線、または、インターネットを含む遠距離無線通信回線が使用でき、多様な通信形態に対応することが可能になる。
また、教育者の携帯電話端末は、押下信号を送信する前に被教育者の携帯電話端末のセキュリティ認証を行うセキュリティ認証手段を備えるように構成することにより、セキュリティを向上することが可能になる。
【0045】
よって、(1)携帯電話販売店などで携帯電話を使用したことのない方に使用方法を教える、(2)遠く離れた人に遠距離通信を用いて携帯電話の操作方法を教える、また、画面を操作することを利用すれば、(3)複数の端末に同時にリモートアクセスを行い、操作する側と同じ画面を見せて、多人数に同時に教育を行う、(4)相手側に地図画面を表示させ、道案内を行う、など、多様な教育が可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、以上に述べたように構成され機能するので、携帯電話業界や通信関係のセミナなどで広範な利用が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯電話端末操作支援システムに用いられる教育者側の携帯電話端末のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る携帯電話端末操作支援システムに用いられる被教育者側の携帯電話端末のブロック図である。
【図3】一方の携帯電話端末で他方の携帯電話端末をリモートコントロールした場合の様子を表した説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る携帯電話端末操作支援システムに用いられる教育者側携帯電話端末のフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係る携帯電話端末操作支援システムに用いられる被教育者側携帯電話端末のフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態で用いられるハンズフリー装置のブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態で用いられるハンズフリー装置のブロック図である。
【図8】ボタン押下時の送信信号の図表である。
【図9】押下信号に対する応答動作を示す図表である。
【図10】押下信号に対する表示部での表示画面を示す説明図である。
【符号の説明】
【0048】
100、200 携帯電話端末
102 電源ボタン
103 リモートボタン
104 受信LED
111、211、311、411 制御部
112、212、312、412 無線部
113、213、313、413 アンテナ
114、214、314、414 スピーカ
115、215 LED
116、216 操作部
117、217 表示部
118、218、318、418 マイクロホン
119、219 記憶部
120、121、220、221 アンプ
300、400 ハンズフリー装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の携帯電話端末から第2の携帯電話端末に通信回線を介して操作方法に関する情報を提供する携帯電話端末操作支援システムにおいて、
前記第1の携帯電話端末に、操作した押しボタンに対応する押下信号を前記第2の携帯電話端末に送信する押下信号送信手段を備え、
前記第2の携帯電話端末に、受信した前記押下信号に対応して、対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行わせる押下信号対応手段を備えることを特徴とする携帯電話端末操作支援システム。
【請求項2】
前記第2の携帯電話端末は、前記押下信号に応じて操作した押しボタンに対応する押下応答信号を前記通信回線を介して前記第1の携帯電話端末に送信する押下応答信号送信手段を備え、
前記第1の携帯電話端末に、受信した前記押下応答信号に対応して、受信LEDの点灯や、対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行わせる押下応答信号対応手段を備えることを特徴とする請求項1記載の携帯電話端末操作支援システム。
【請求項3】
前記第1の携帯電話端末と前記第2の携帯電話端末は、前記押下信号または前記押下応答信号を送信する前にそれぞれハンズフリー状態となるハンズフリー通信手段を備えることを特徴とする請求項2記載の携帯電話端末操作支援システム。
【請求項4】
前記通信回線は、Bluetoothまたは赤外線などの近距離無線通信回線であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の携帯電話端末操作支援システム。
【請求項5】
前記通信回線は、インターネットを含む遠距離無線通信回線であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の携帯電話端末操作支援システム。
【請求項6】
前記第1の携帯電話端末は、前記押下信号を送信する前に前記第2の携帯電話端末のセキュリティ認証を行うセキュリティ認証手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の携帯電話端末操作支援システム。
【請求項7】
前記第1の携帯電話端末と前記第2の携帯電話端末は、USAT機能を持つSIMを、LEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を行わせる操作誘導手段として備えて成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の携帯電話端末操作支援システム。
【請求項8】
第1の携帯電話端末から第2の携帯電話端末に通信回線を介して操作方法に関する情報を提供する携帯電話端末操作支援方法において、
前記第1の携帯電話端末から前記第2の携帯電話端末にリモート信号を送信するリモート信号送信工程と、
前記第2の携帯電話端末で前記リモート信号を受信して前記第1の携帯電話端末にリモート応答信号を送信するリモート応答信号送信工程と、
前記第1の携帯電話端末でリモート応答信号を受信するリモート応答信号受信工程と、
前記第1の携帯電話端末及び前記第2の携帯電話端末がそれぞれのハンズフリー装置と無線通信を開始するハンズフリー接続工程と、
前記第1の携帯電話端末が任意の押しボタンを押下げて対応する押下信号を前記第2の携帯電話端末に送信する押下信号送信工程と、
前記第2の携帯電話端末で前記押下信号を受信して対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行う押下信号対応工程と、
前記第2の携帯電話端末から前記第1の携帯電話端末に押下応答信号を送信する押下応答信号送信工程と、
前記第1の携帯電話端末で前記押下応答信号を受信して対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行う押下応答信号対応工程とを備えることを特徴とする携帯電話端末操作支援方法。
【請求項9】
第1の携帯電話端末から第2の携帯電話端末に通信回線を介して操作方法に関する情報を提供する携帯電話端末操作支援を実行するために、第1の携帯電話端末の制御部のコンピュータで実行される第1の携帯電話端末操作支援プログラムであって、
前記第2の携帯電話端末にリモート信号を送信するリモート信号送信プログラムと、
前記第2の携帯電話端末からの前記リモート信号に対する応答信号であるリモート応答信号を受信してLEDを点灯させるリモート応答信号受信プログラムと、
ハンズフリー装置と無線通信を開始するハンズフリー接続プログラムと、
任意の押しボタンを押下げた時に対応する押下信号を前記第2の携帯電話端末に送信する押下信号送信プログラムと、
前記第2の携帯電話端末からの前記押下信号の応答信号である押下応答信号を受信し、これに対応して、対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行わせる押下応答信号対応プログラムを備えることを特徴とする第1の携帯電話端末操作支援プログラム。
【請求項10】
第1の携帯電話端末から第2の携帯電話端末に通信回線を介して操作方法に関する情報を提供する携帯電話端末操作支援を実行するために、第2の携帯電話端末の制御部のコンピュータで実行される第2の携帯電話端末操作支援プログラムであって、
前記第1の携帯電話端末から送られる前記リモート信号を受信して受信LEDを点灯させるリモート信号受信プログラムと、
前記第1の携帯電話端末にリモート応答信号を送信するリモート応答信号送信プログラムと、
ハンズフリー装置と無線通信を開始するハンズフリー接続プログラムと、
前記第1の携帯電話端末が任意の押しボタンを押下げた場合に送信される押下信号を受信して対応するLEDの点灯、音声案内の再生、表示手段への案内表示を含む対応動作を行う押下信号対応プログラムと、
前記第1の携帯電話端末に押下応答信号を送信する押下応答信号送信プログラムとを備えることを特徴とする第2の携帯電話端末操作支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−141789(P2010−141789A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318282(P2008−318282)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】