説明

撮像装置

【課題】撮像装置において手振れによる画質の低下を防止する。
【解決手段】撮像素子2、開口部30aを有する地板30、撮像素子の前方に配置されて開口部30aを開閉するシャッタ羽根31、シャッタ羽根を開閉駆動すると共に所定位置に位置決めするシャッタ駆動機構32,33,34、通常撮影モード及び手振れ防止モード、手振れ防止モードにおいて撮像素子により撮影された複数の画像を合成処理して合成画像を得る画像合成手段11,12を備え、シャッタ駆動機構は、手振れ防止モードにおいてシャッタ羽根31に複数回のシャッタ動作を行わせるべく開閉駆動すると共に閉じ動作を速く行い、画像合成手段は、複数回のシャッタ動作により得られた複数の画像の全てを合成する。これによれば、撮影者が手振れを生じても、得られた合成画像はノイズが含まれず、手振れに起因する画質の劣化を防止ないし抑制して鮮明な画像が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型のデジタルカメラ、携帯電話機等に搭載されるモバイルカメラ等の撮像素子を含む撮像装置において、手振れを補正する機能(手振れ防止機能)を備えた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の撮像装置としては、撮影レンズ、絞り、シャッタ羽根、MOSやCCD等の撮像素子からなる撮像部、撮像部により撮影された画像信号を処理する信号処理部、画像記憶部、複数の画像の相互のずれを検出するずれ検出部、ずれ検出部の情報に基づいて複数の画像を合成する画像合成部等を備え、手振れ補正モード(防振システム)が選択された場合、一回のレリーズ操作により、複数回の撮影を行い、これら複数回の撮影により得られた複数の撮影画像を合成して最終的に一枚の画像を取得するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、複数回の撮影は、撮像素子において、所定のタイミングで発せられる指令パルスに応じて、電荷の蓄積開始→電荷の蓄積終了→電荷転送→画像記憶というシーケンスを複数に亘って繰り返す、すなわち、電子シャッタにより複数回の撮影を行うものである。 しかしながら、このような電子シャッタによる撮影手法では、画像データ(電荷)の転送時にノイズが発生し易く、各々に撮影された画像は画質の劣化を招き、合成された画像もノイズが累積して画質の劣化を招き、所定のノイズ補正処理が施されない限り、結果的に鮮明な画像が得られないという問題がある。
すなわち、CCD等の撮像素子においては、通常、インターレス方式が採用されており、このインターレス方式によれば、撮像素子の画素情報を転送する場合、情報(電荷)を隣の画素に順次転送するため、画素自体が光を感知すると、その光も転送される情報に重畳されていまい、画像の劣化を招くことになる。したがって、画像の転送時には、CCD等の撮像素子に光が当らないのが好ましい。
そこで、機械的に開閉動作を行うシャッタを、上記の撮像装置に適用すると、図1に示すように、シャッタ羽根は開き動作の速度と閉じ動作の速度が同一の開口波形になる。したがって、撮影回数(分割数)が例えば3回の場合、全体の露出時間Yは、シャッタ羽根の開閉動作毎の有効露出時間Xaを3倍して、Y=3Xaで表され、各々の有効露出時間Xも長くなるため、データ転送時にシャッタ羽根を完全に閉じると、高速連写に対応することができない。また、シャッタ羽根が完全に閉じられる前にデータの転送を始めると、高速連写に対応することはできても、データ転送中のCCD等の撮像素子に光が当ってしまい、ノイズが発生する。
【0004】
一方、シャッタ羽根の全開作動時における露光時間を短くするために、開口部を開閉する一対のシャッタ羽根、一対のシャッタ羽根を全開位置と全閉位置の間で開閉させるべく回転駆動される開閉部材、開閉部材を回転駆動するモータ、開閉部材の回転範囲を規制するように開閉部材に係合する係合位置と開閉部材から離脱してその規制を解除する解除位置の間を揺動する可動規制部材、可動規制部材を回動させて係合位置又は解除位置に位置付けるプランジャ等を備え、可動規制部材により開閉部材を規制して、シャッタ羽根を開口部の縁部近傍に位置付けて全開位置とするカメラ用レンズシャッタが知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、このカメラ用レンズシャッタにおいては、シャッタ羽根の全開位置を規定するために、開閉部材及び可動規制部材を必要とし、かつ、それらの配置スペースが必要になり、大型化、構造の複雑化、高コスト化等を招くという問題がある。
【0005】
【特許文献1】特開2006−174069号公報
【特許文献2】特開平8−262531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、構造の簡素化、低コスト化、小型化等を図りつつ、露出時間を複数に分割し、その分割数に応じてシャッタ羽根を開閉させる際に、2回目以降の閉じ速度をより高速駆動することにより、手振れそのものや手振れ防止モードに起因する画質の劣化を防止あるいは低減することができ、高画質の画像を得ることができる撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の撮像装置は、撮像素子と、開口部を有する地板と、撮像素子の前方に配置されて開口部を開閉するシャッタ羽根と、シャッタ羽根を開閉駆動するシャッタ駆動機構と、通常撮影モード及び手振れ防止モードと、手振れ防止モードにおいて撮像素子により撮影された複数の画像を合成処理して合成画像を得る画像合成手段と、を備えた撮像装置であって、上記シャッタ駆動機構は、手振れ防止モードにおいて、シャッタ羽根に複数回のシャッタ動作を行わせるべく開閉駆動し、上記画像合成手段は、複数回のシャッタ動作により得られた複数の画像の全てを合成処理する、ことを特徴としている。
この構成によれば、手振れ防止モードにおいて、シャッタ駆動機構によりシャッタ羽根が複数回開閉駆動されて、複数回のシャッタ動作を行う。そして、複数回のシャッタ動作に基づいて撮像素子により撮影された複数の画像全てが、画像合成手段により合成処理されて一枚の合成画像として出力される。したがって、撮影者が手振れを生じても、得られた合成画像にはノイズが含まれず、手振れに起因する画質の劣化を防止ないし抑制して鮮明な画像を得ることができる。
【0008】
上記構成において、シャッタ駆動機構は、所定のストロークを進退すると共にその一部がシャッタ羽根に当接するプランジャ、プランジャを進退駆動するアクチュエータを含み、プランジャは、手振れ防止モード以外の通常撮影モードにおいて、開口部の縁部から所定量離れた全開位置にシャッタ羽根を位置決めする第1ストッパ位置と、手振れ防止モードにおいて、第1ストッパ位置により位置決めされる全開位置よりも開口部の縁部寄りの全開位置にシャッタ羽根を位置決めする第2ストッパ位置を規定する、構成を採用することができる。
この構成によれば、通常の撮影モードにおいては、シャッタ羽根は、第1ストッパ位置に位置するプランジャにより、開口部の縁部から所定距離離れた(余裕代を設けた)全開位置に位置決めされるため、シャッタ羽根が開閉動作を行う際に、第1ストッパ位置に位置するプランジャ(の一部)に衝突した反動で若干閉じ側に戻っても開口部を閉じることはなく全開位置に位置決めされる。一方、手振れ防止モードにおいては、シャッタ羽根は、アクチュエータに通電することにより、第2ストッパ位置に移動したプランジャにより、開口部の縁部に近い領域に停止させられるため、連続的にシャッタ動作を行わせる際に、第2ストッパ位置に位置するプランジャ(の一部)への衝突による反動を利用してシャッタ羽根に高速の閉じ動作を行わせることができ、全体として複数回のシャッタ動作を高速で行うことができる。
【0009】
上記構成において、撮像素子の前方に配置されて地板の開口部を所定の口径に絞る絞り開口を有すると共に開口部に臨む絞り位置と開口部から退避した非絞り位置の間で移動自在に配置された絞り羽根と、絞り羽根を駆動する絞り駆動機構をさらに備え、プランジャは、手振れ防止モードにおいて絞り羽根が開口部に臨む絞り位置にあるとき、絞り開口の縁部寄りの全開位置にシャッタ羽根を位置決めする第3ストッパ位置を規定する、構成を採用することができる。
この構成によれば、通常の撮影モードにおいて絞り羽根が開口部に臨む絞り位置又は開口部から退避した非絞り位置にあるとき、シャッタ羽根は、第1ストッパ位置に位置するプランジャにより、開口部の縁部から所定距離離れた(余裕代を設けた)全開位置に位置決めされるため、シャッタ羽根が開閉動作を行う際に、第1ストッパ位置に位置するプランジャ(の一部)に衝突した反動で若干閉じ側に戻っても開口部(又は絞り開口)を閉じることはなく全開位置に位置決めされる。一方、手振れ防止モードにおいて絞り羽根が開口部に臨む絞り位置にあるとき、シャッタ羽根は、アクチュエータに通電することにより、第3ストッパ位置に移動したプランジャにより、(絞り羽根の)絞り開口の縁部に近い領域に停止させられるため、連続的にシャッタ動作を行わせる際に、第3ストッパ位置に位置するプランジャ(の一部)への衝突による反動を利用してシャッタ羽根に高速の閉じ動作を行わせることができ、全体として複数回のシャッタ動作を高速で行うことができる。
【0010】
上記構成において、絞り駆動機構は、絞り羽根の動作に連動すると共にプランジャに係合してその移動を規制し得る規制レバーを含み、プランジャは、後退した状態で第1ストッパ位置を規定し、途中まで突出し規制レバーに当接して移動が規制された状態で第2ストッパ位置を規定し、規制レバーにより規制が解除されて最も突出した状態で第3ストッパ位置を規定する、構成を採用することができる。
この構成によれば、通常の撮影モードにおいて絞り羽根が開口部に臨む絞り位置又は開口部から退避した非絞り位置にあるときは、プランジャを後退させて第1ストッパ位置を規定し、手振れ防止モードにおいて絞り羽根が開口部から退避した非絞り位置にあるときは、規制レバーによる突出規制にてアクチュエータに通電しプランジャを途中まで進出させて第2ストッパ位置を規定し、手振れ防止モードにおいて絞り羽根が開口部に臨む絞り位置にあるときは、規制レバーによる規制を解除してアクチュエータに通電しプランジャを最も突出させて第3ストッパ位置を規定することができる。
このように、一つのプランジャの進退位置に応じて3つのストッパ位置を規定することができるため、部品点数の削減、構造の簡素化を達成しつつ、開口径を絞る場合及び絞らない場合において、通常の撮影モード又は手振れ防止モードを選択的に容易に設定することができる。
【0011】
上記構成において、複数の画像を得るためのシャッタ動作の回数は、画像合成手段により得られる合成画像が所定の適正露出量になるように、測光情報に基づいて設定される、構成を採用することができる。
この構成によれば、測光情報に基づいて、適正露出量となるべくシャッタ動作の回数(すなわち撮影回数)が設定されるため、露出補正等の処理を施す必要がなく、複数の画像を合成処理するだけで所定の露出量になる画像(合成画像)を得ることができる。
【0012】
上記構成において、複数の画像を得るためのシャッタ動作の露出時間は、画像合成手段により得られる合成画像が所定の適正露出量になるように、測光情報に基づき、必要とする露出時間をY、1回目の有効露出時間をX´、2回目以降の有効露出時間をX、シャッタ動作の回数をNとするとき、
Y=X´+(N−1)・X
となるように設定される、構成を採用することができる。
この構成によれば、シャッタ羽根がN回のシャッタ動作を行うべく連続的に開閉駆動されるとき、2回目以降の閉じ動作の速度が一回目の閉じ動作の速度に比べて速くなるため、2回目以降の有効露出時間を短くすることができ、すなわち、X´>Xとなり、適正露出時間に至るまでの全体の時間を従来に比べて短くすることができ、又、分割された露出時間が長くなることで生じる手振れ防止モード時のノイズの発生等を防止することができる。すなわち、連写の秒時は最低秒時が決まってしまう関係上、初回の秒時を露光に合わせてリニアに変化させると共に、連写回数を変えることで、適正露光を得ることができる。
【0013】
上記構成において、所定の測光情報に基づき、手振れ防止モードと通常撮影モードが、自動的に切り替わる、構成を採用することができる。
この構成によれば、測光情報に基づき、手振れ防止モード又は通常撮影モードが自動的に選択されるため、撮影操作を簡素化することができる。
【0014】
上記構成において、撮像素子に画像を投影するべくシャッタ羽根の前方に配置された光学系により得られる焦点距離情報と所定の測光情報に基づいて、通常撮影モードと手振れ防止モードが自動的に切り替わる、構成を採用することができる。
この構成によれば、自動的に撮影モードを切り替える際の制御情報として、光学系により得られる焦点距離情報が加わるため、撮影操作を簡素化しつつ、より高精度に撮影を行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
上記構成をなす撮像装置によれば、携帯型のデジタルカメラ、携帯電話機等に搭載されたモバイルカメラ等において、構造の簡素化、低コスト化、小型化等を達成しつつ、露出時間を複数に分割し、その分割数に応じてシャッタ羽根を開閉させる際に、2回目以降の閉じ速度をより高速駆動することにより、手振れそのものや手振れ防止モードに起因する画質の劣化を防止あるいは低減することができ、高画質の画像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図2ないし図8は、本発明に係る撮像装置の一実施形態(シャッタ羽根のみで、絞り羽根が無い場合)を示すものであり、図2は装置のシステム全体を示すブロック図、図3ないし図5は装置のシャッタユニット(シャッタ羽根及びシャッタ駆動機構)を示す平面図及び装置の断面図、図6は手振れを生じた複数の画像データを示す模式図、図7は装置の動作を示すフローチャート、図8は装置のシャッタ動作の制御シーケンスを示すタイムチャートである。
【0017】
この撮像装置は、図2に示すように、レンズ光学系1、撮像素子としてのCCD2、シャッタユニットU、A/D変換器3、レンズ駆動回路4、シャッタ駆動回路5、プランジャアクチュエータ駆動回路6、CCD・A/D駆動回路7、測光制御回路8、画像信号処理回路9、画像記憶部10、画像合成手段としての画像ずれ演算回路11及び画像合成回路12、合成画像記憶部13、画像表示回路14、液晶パネル15、記憶部16、メインスイッチ17、手振れ防止スイッチ18、レリーズボタン19、種々の制御を司る中央制御回路20等を備えている。
【0018】
シャッタユニットUは、図3ないし図5に示すように、円形の開口部30aを画定する地板30、地板30に対して揺動自在に支持されて開口部30aを開閉するシャッタ羽根31、シャッタ羽根31を開閉駆動する駆動モータ32、シャッタ羽根31が開口部30aを全開する2つの全開位置を規定するプランジャ33、プランジャ33を進退駆動するアクチュエータ34等を備えている。
ここでは、駆動モータ32、プランジャ33、アクチュエータ34等により、シャッタ羽根31を開閉駆動すると共に所定位置に位置決めするシャッタ駆動機構が構成されている。
【0019】
地板30は、所定の口径を円形の開口部30a、開口部30aの近傍に突設されてシャッタ羽根31を全閉位置に位置決めするストッパ30b、シャッタ羽根31を揺動自在に支持する支軸30c、切り欠き30g等を備えている。
シャッタ羽根31は、支軸30cにより揺動自在に支持されると共に、円孔31aに駆動ピン32aが連結されており、開口部30aから退避してプランジャ33の先端部に当接して位置決めされる2つの全開位置(プランジャ33により規定される第1ストッパ位置と第2ストッパ位置にそれぞれ対応する2つの全開位置)と、開口部30aに臨んでストッパ30bに当接し位置決めされる全閉位置の間を往復動するようになっている。
駆動モータ32は、駆動ピン32aを有するロータ、ロータを回動自在に支持する支持枠の周りに巻回された励磁用のコイル、コイルの外側に配置された円筒状のヨーク等により形成されている。
プランジャ33は、アクチュエータ34により進退自在に駆動されるものであり、その先端部(一部)がシャッタ羽根31の縁部に当接して、第1ストッパ位置における全開位置と第2ストッパ位置における全開位置にそれぞれ、シャッタ羽根31を位置決めするようになっている。
アクチュエータ34は、プランジャ33に連結された可動子、可動子を往復動させるべく電磁力を発生するソレノイド等により形成されている。
【0020】
そして、アクチュエータ34が一方向に駆動された状態では、図3中の二点鎖線で示すように、プランジャ33は所定位置に後退して、その先端部(一部)がシャッタ羽根31を開口部30aの縁部から所定距離離れた全開位置に位置決めする第1ストッパ位置を規定するようになっている。
すなわち、シャッタ羽根31は、第1ストッパ位置に位置するプランジャ33により、開口部30aの縁部から所定距離離れた(余裕代を設けた)全開位置に位置決めされるため、シャッタ羽根31が開閉動作を行う際に、第1ストッパ位置に位置するプランジャ33(の先端部)に衝突した反動で若干閉じ側に戻っても開口部30aを閉じることはなく全開位置に高精度に位置決めされるようになっている。
【0021】
一方、アクチュエータ34が他方向に駆動された状態では、図3中の実線で示すように、アクチュエータの通電により、プランジャ33は所定位置に進出して、その先端部がシャッタ羽根31を第1ストッパ位置(後退したプランジャ33の先端部)により位置決めされる全開位置よりも開口部30aの縁部寄りの全開位置に位置決めする第2ストッパを規定するようになっている。
すなわち、シャッタ羽根31は、第2ストッパ位置に位置するプランジャ33(の先端部)により、開口部30aの縁部に近い領域に停止させられるため、連続的にシャッタ動作を行わせる際に、第2ストッパ位置に位置するプランジャ33(の先端部)への衝突による反動を利用してシャッタ羽根31に高速の閉じ動作を行わせることができ、全体として複数回のシャッタ動作を高速で行うことができるようになっている。
【0022】
したがって、上記のシャッタユニットUにおいては、通常の撮影モードにおいて、駆動モータ32が閉じ通電されて回転駆動力を及ぼすと、シャッタ羽根31が、図3中の二点鎖線で示すように、後退して第1ストッパ位置に位置するプランジャ33の先端部に当接して位置決めされた全開位置から、図5に示すように、閉じ動作を行って開口部30aを全閉する全閉位置に移動し、駆動モータ32が開き通電されて逆向きの回転駆動力を及ぼすと、シャッタ羽根31が、全閉位置から全開位置まで戻り、一回のシャッタ動作が行われる。
また、手振れ防止スイッチ18がオンにされた手振れ防止モードにおいては、先ず、アクチュエータ34に通電しプランジャ33を実線で示すように進出させて第2ストッパ位置を規定するように移動させる。
そして、駆動モータ32が閉じ通電されて回転駆動力を及ぼすと、シャッタ羽根31が、図3中の実線で示すように、進出して第2ストッパ位置に位置するプランジャ33の先端部に当接して位置決めされた全開位置から、図5に示すように、閉じ動作を行って開口部30aを全閉する全閉位置に移動し、駆動モータ32が開き通電されて逆向きの回転駆動力を及ぼすと、シャッタ羽根31が、全閉位置から全開位置まで戻り、一回のシャッタ動作が行われる。そして、手振れ防止モードにおいては、このシャッタ動作が複数回に亘って連続して行われるようになっている。
【0023】
このように、通常の撮影モードにおいては、プランジャ33を後退させて第1ストッパ位置を規定し、手振れ防止モードにおいては、プランジャ33を進出させて第2ストッパ位置を規定するため、部品点数の削減、構造の簡素化を達成しつつ、通常の撮影モード又は手振れ防止モードを選択的に容易に設定することができる。
【0024】
レンズ光学系1は、複数のレンズを含むレンズ鏡胴を備えている。そして、メインスイッチ17がオンにされると、レンズ駆動回路4が、レンズ光学系1に対して、レンズ鏡胴を沈胴位置から所定量だけ繰り出した待機位置に移動させる繰り出し動作を行い、又、適宜所定の制御信号に基づいて、撮影倍率を変化させるズーミング動作、及び合焦を行うフォーカシング動作の駆動制御を行うようになっている。
CCD2及びA/D変換器3は、CCD・A/D駆動回路7により、所定のトリガパルスが発せられると、電荷の蓄積を開始し、所定時間に亘って蓄積した電荷をデジタル信号に変換しつつ、画像信号処理回路9を経由して、処理された画像データを画像記憶部10に転送するようになっている。また、CCD2は、所定の制御信号に基づいて、被写体の光量等を測定するようになっている。
【0025】
シャッタ駆動回路5は、シャッタ羽根31を駆動する駆動機構(駆動モータ32)を駆動制御するものであり、測光情報等に基づいて、所望の露出時間となるシャッタ秒時等を決定するようになっている。
プランジャアクチュエータ駆動回路6は、アクチュエータ34を駆動制御して、通常の撮影モードではプランジャ33を後退した位置に位置付けて第1ストッパ位置を規定し、又、手振れ防止モードではプランジャ33を進出した位置に位置付けて第2ストッパ位置を規定するように駆動制御するものである。
【0026】
測光制御回路8は、レリーズボタン19が半押しされたレリーズ動作に基づいて、CCD2を介して被写体の光量を測定するように駆動制御するものである。
画像信号処理回路9は、CCD2及びA/D変換器3により得られた出力に対して、白黒画像信号を形成する信号処理を施して白黒画像信号を形成し、又は、輝度信号や色信号を形成する信号処理を施してカラー画像信号を形成するものである。
画像記憶部10は、単写モード又は連写モード等の通常撮影モードにより撮影された画像データ、手振れ防止モードにより撮影された複数の画像データ等を記憶(書き換え及び消去可能に記憶)するものである。
【0027】
画像ずれ演算回路11は、手振れ防止モードにおいて、画像記憶部10に記憶された複数の画像データを読み出して、画像の相対的な移動量を演算するものである。
画像合成回路12は、画像ずれ演算回路11により演算されたずれ量に関する情報に基づいて、基準となる画像データ以外の複数の画像データの座標を補正し、補正した画像データを基準となる画像データに合成処理して、一枚の合成画像を出力するものである。
例えば、図6に示すように、画像記憶部10には、手振れを生じた状態で撮影された画像データA,Bが記憶されているものとする。このとき、画像記憶部10の水平アドレスx1,x2,x3,・・・,xm,xn、垂直アドレスy1,y2,y3,・・・,ym,ynは、CCD2の1画素に対応している。
そこで、画像ずれ演算回路11は、最初に撮影された画像データAのアドレス(xm,ym)の画素と同じ情報の画素データを2枚目の画像データBから探し出し、そのときの画素位置(xn,yn)を算出して、下記式でx方向及びy方向のずれ量(移動量)を求める。
x方向ずれ量Δx=xn−xm
y方向ずれ量Δy=yn−ym
そして、画像合成回路12は、得られたずれ量(Δx,Δy)に基づいて、2枚目の画像データBを全体として移動させて、最初の画像データAに合成して合成画像を得るものである。尚、3枚目以降の画像についても、同様の処理を施すものである。
すなわち、画像合成手段の一部をなす画像ずれ演算回路11は、画像記憶部10に記憶された複数の画像データのうち、最初に撮影された画像データを基準データとして、その後に撮影された複数の画像データが基準データからどれだけずれているかそのずれ量を演算し、画像合成手段の一部をなす画像合成回路12は、演算されたずれ量に関する情報に基づいて、複数の画像データの座標を補正し、基準となる画像データに合成して、一枚の合成画像を出力するようになっている。
【0028】
合成画像記憶部13は、画像合成回路12により合成処理された合成画像を記憶(書き換え及び消去可能に記憶)するものである。尚、ここでは、合成画像のみを記憶する合成画像記憶部13を設けたが、これに限定されるものではなく、画像記憶部10に記憶してもよい。
【0029】
画像表示回路14は、画像記憶部10に記憶された通常モードで撮影された画像データ、又は、合成画像記憶部13に記憶された手振れ防止モードで撮影された画像データを、液晶パネル15に表示させるための制御を行うものである。
記憶部16は、この装置を駆動制御するために必要な種々の情報を予め記憶するものである。尚、記憶部16が、前述の画像記憶部10及び合成画像記憶部13を兼ねるように形成されてもよい。
【0030】
メインスイッチ17は、電源のオン/オフを操作するものであり、装置全体を起動させるトリガとなるものである。
手振れ防止スイッチ18は、操作者(撮影者)がオン操作することにより、装置を手振れ防止モードに移行させ、操作者がオフ操作することにより、装置を通常の撮影モードに移行させるものである。尚、手振れ防止スイッチ18の手動による操作に限らず、手振れが発生し易い状況を装置が自動的に感知して、自動的に手振れ防止モードに切り替えるようにしてもよい。
【0031】
レリーズボタン19は、半押しにされたとき、測光、測距、焦点距離あるいはシャッタ秒時の設定等のトリガ信号を発するものであり、全押しされたときに、シャッタ駆動回路5を介してシャッタ羽根31にシャッタ動作(閉じ動作→開き動作)を行わせるためのトリガ信号を発するものである。
【0032】
次に、上記撮像装置において、手振れ防止モードが選択された場合の撮影動作について、図7及び図8を参照しつつ説明する。
先ず、メインスイッチ17がオンにされると(ステップS1)、レンズ駆動回路4の駆動制御により、レンズ光学系1のレンズ鏡胴が沈胴位置から所定量繰り出して待機位置に停止する(ステップS2)。
そして、手振れ防止スイッチ18がオンにされて(ステップS3)、手振れ防止モードが選択され、続けて、レリーズボタン19が半押しされると(ステップS4)、測光制御回路8の駆動制御により、CCD2及びA/D変換器3を介して、測光(被写体の光量を測定)、測距(被写体までの距離を測定、所定距離を測定)、焦点距離の読み取りが行われる(ステップS5)。
ここで、所定の焦点距離に対し光量が所定レベル以下の場合(露出時間が長い場合)に、プランジャアクチュエータ駆動回路6の駆動制御により、アクチュエータ34が駆動されて、プランジャ33が第2ストッパ位置を規定するように所定量だけ進出して停止し、又、シャッタ秒時等が決定されて、シャッタ高速モードが設定される(ステップS6)。
尚、光量が所定レベルを超えるとき(露出時間が短い場合)には、シャッタ秒時は必然的に高速に設定されるため、撮影画像は手振れを生じず、露出も適正値になるため、ここで述べる手振れ防止モードにおける画像合成処理が不要となる。
【0033】
続いて、画像合成回路12により得られる合成画像が適正露出量になるべく、上記の測光情報等に基づいて、シャッタ羽根31の開閉動作によるシャッタ動作を連続的に何回行わせればよいかその回数(N)が演算により求められ、得られた回数(N)がシャッタ羽根31の駆動回数(N)として設定される(ステップS7)。
また、レンズ駆動回路4の駆動制御により、レンズ光学系1が適宜駆動されて、フォーカシングが行われる(ステップS8)。
このように、測光情報に基づいて、適正露出量となるべくシャッタ動作の回数(すなわち撮影回数)が設定されるため、露出補正等の処理を施す必要がなく、複数の画像を合成するだけで所定の露出量になる画像(合成画像)を得ることができる。
また、画像合成回路12により得られる合成画像が適正露出量になるべく、上記の測光情報等に基づいて、必要とされる露出時間Yは、図8に示すように、一回目の有効露出時間をX´、2回目以降の有効露出時間をX、シャッタ動作の回数をNとするとき、
Y=X´+(N−1)・X
となるように設定される。
このように、シャッタ羽根31がN回のシャッタ動作を行うべく連続的に開閉駆動されるとき、図8の開口波形で示すように、2回目以降の閉じ動作の速度が一回目の閉じ動作の速度に比べて速くなるため、2回目以降の有効露出時間を短くすることができ、すなわち、X´>Xとなり、全体としての適正露出時間を従来に比べて短くすることができ、露出時間が長くなることで生じる手振れ防止モード時のノイズの発生等を防止することができる。
【0034】
そして、レリーズボタン19が全押しされると(ステップS9)、図8に示すように、CCD2(撮像素子)の電荷蓄積がオンにされて撮影画像に関する電荷蓄積が開始され(ステップS10)、所定時間経過後に、シャッタ駆動回路5の駆動制御により駆動モータ32が閉じ通電されて、シャッタ羽根31が閉じ動作を行う(ステップS11)。続けて、CCD2に蓄積された画像データがA/D変換器3及び画像信号処理回路9を経て、画像記憶部10に転送(メモリ書込み)され(ステップS12)、その後、シャッタ駆動回路5の駆動制御により駆動モータ32が開き通電されて、シャッタ羽根31が開き動作を行う(ステップS13)。
【0035】
上記CCD2による電荷蓄積の開始(オン)→シャッタ羽根31の閉じ動作→CCD2に蓄積された画像データの転送→シャッタ羽根31の開き動作からなるシャッタ動作が、予め設定された複数回(N回)に亘って(ここでは3回)連続的に行われる(ステップS14)。
上記連続的なシャッタ動作において、シャッタ羽根31は、進出した第2ストッパ位置に位置するプランジャ33(の先端部)により、開口部30aの縁部に近い領域に停止させられるため、第2ストッパ位置に位置するプランジャ33(の先端部)への衝突による反動を利用して高速で閉じ動作を行うことができ、全体として複数回のシャッタ動作を高速で行うことができる。
【0036】
そして、複数回(N回)のシャッタ動作が終了すると、画像ずれ演算回路11により、画像記憶部10に記憶された複数の画像データのうち、最初に撮影された画像データを基準データとして、その後に撮影された複数の画像データが基準データからどれだけずれているかそのずれ量が演算される(ステップS15)。
続いて、画像合成回路12により、演算されたずれ量に関する情報に基づいて、複数の画像データの座標が補正され、基準となる画像データに対して補正された他の複数の画像データが合成処理され(ステップS16)、一枚の合成画像が出力される(ステップS17)。
この合成画像は、合成画像記憶部13(メモリ)に記憶され(ステップS18)、要求に応じて、画像表示回路14を介して液晶パネル15で表示される。
上記一連の動作により、手振れ防止モードにおける撮影動作、すなわち、シャッタ羽根31による複数回のシャッタ動作により得られた複数の画像を合成処理して一枚の画像として出力する手振れ補正(手振れ防止)処理が行われる。
【0037】
上記のように、この撮像装置によれば、撮像素子の駆動を制御するだけの電子シャッタを採用するのではなく、シャッタ羽根31を高速で開閉駆動して複数回のシャッタ動作を行うと共に、露出時間を複数に分割し、その分割数に応じてシャッタ羽根31を開閉させる際に、2回目以降の閉じ速度をより高速駆動することにより、手振れそのものや手振れ防止モードに起因する画質の劣化を防止あるいは低減することができ、高画質の画像を得ることができる。
【0038】
図9ないし図18は、本発明に係る撮像装置の他の実施形態(シャッタ羽根及び絞り羽根を含む場合)を示すものであり、図9は装置のシステム全体を示すブロック図、図10及び図11は装置の構造を示す平面図及び断面図、図12ないし図16は装置の動作を説明するための平面図、図17は装置の動作を示すフローチャート、図18は装置の制御シーケンスを示すタイムチャートである。
この実施形態においては、前述の実施形態に対して、プランジャの形状を変更し、絞り羽根35、規制レバー36を含む絞り駆動機構を追加したものであり、その他の構成については同一であるため、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0039】
この撮像装置は、図9に示すように、レンズ光学系1、撮像素子としてのCCD2、シャッタユニットU´、A/D変換器3、レンズ駆動回路4、シャッタ駆動回路5、絞り駆動回路5´、プランジャアクチュエータ駆動回路6、CCD・A/D駆動回路7、測光制御回路8、画像信号処理回路9、画像記憶部10、画像合成手段としての画像ずれ演算回路11及び画像合成回路12、合成画像記憶部13、画像表示回路14、液晶パネル15、記憶部16、メインスイッチ17、手振れ防止スイッチ18、レリーズボタン19、種々の制御を司る中央制御回路20等を備えている。
【0040】
シャッタユニットU´は、図10及び図11に示すように、開口部30aを画定する地板30´、シャッタ羽根31、駆動モータ32、プランジャ33´、プランジャ33´を進退駆動するアクチュエータ34、絞り羽根35、絞り羽根35に連動すると共にプランジャ33´の移動を規制し得る規制レバー36、絞り羽根35を駆動する駆動モータ37等を備えている。
ここでは、駆動モータ32、プランジャ33´、アクチュエータ34等により、シャッタ羽根31を開閉駆動すると共に所定位置に位置決めするシャッタ駆動機構が構成されており、駆動モータ37、規制レバー36等により、絞り羽根35を駆動する絞り駆動機構が構成されている。
【0041】
地板30´は、図10及び図11(a),(b)に示すように、開口部30a、ストッパ30b、支軸30cの他に、絞り羽根35を開口部30aから退避した非絞り位置に位置決めするストッパ30d、絞り羽根35を開口部30aに臨む絞り位置に位置決めするストッパ30e、絞り羽根35を揺動自在に支持する支軸30f、シャッタ羽根31及び絞り羽根35を覆うカバー板38等を備えている。尚、図10において、カバー板38は省略されている。
シャッタ羽根31は、支軸30cにより揺動自在に支持されると共に、円孔31aに駆動ピン32aが連結されており、プランジャ33´の突起部33aに当接して位置決めされる3つの全開位置(プランジャ33´により規定される第1ストッパ位置、第2ストッパ位置、第3ストッパ位置のそれぞれに対応する全開位置)と、開口部30aに臨んでストッパ30bに当接し位置決めされる全閉位置の間を往復動するようになっている。
プランジャ33´は、アクチュエータ34への通電により進退自在に駆動されるものであり、その先端領域から垂直に突出する突起部33aを有し、突起部33aがシャッタ羽根31の縁部に当接して、第1ストッパ位置における全開位置、第2ストッパ位置における全開位置、第3ストッパ位置における全開位置(絞り開口35bを全開する絞り状態における全開位置)にそれぞれ、シャッタ羽根31を位置決めするようになっている。
【0042】
絞り羽根35は、図10及び図11に示すように、円孔35a、所定の口径をなす絞り開口35bを備え、支軸30fにより揺動自在に支持されると共に円孔35aに駆動ピン37aが連結されており、開口部30aから退避してストッパ30dに当接して位置決めされる非絞り位置と、開口部30aに臨んでストッパ30eに当接し位置決めされ開口部30aを所定の口径に絞る絞り位置の間を往復動するようになっている。
【0043】
規制レバー36は、図10に示すように、略L字状に形成されて、一端側において駆動ピン37aが連結される長孔36b、他端側においてプランジャ33´の突起部33aに係合してプランジャ33´の突出量を規制する規制部36cを備え、支軸36a回りに揺動自在に支持され、絞り羽根35の動作に連動して揺動するようになっている。
駆動モータ37は、図10に示すように、駆動ピン37aを有するロータ、ロータを回動自在に支持する支持枠の周りに巻回された励磁用のコイル、コイルの外側に配置された円筒状のヨーク等により形成されている。
【0044】
そして、通常の撮影モードにおいて、絞り羽根35が非絞り位置に位置するとき、アクチュエータ34が一方向に駆動された状態では、図12に示すように、プランジャ33´は所定位置に後退して、突起部33aがシャッタ羽根31を開口部30aの縁部から所定距離離れた全開位置に位置決めする第1ストッパ位置を規定するようになっている。
すなわち、非絞り状態において、シャッタ羽根31は、第1ストッパ位置に位置するプランジャ33´により、開口部30aの縁部から所定距離離れた(余裕代を設けた)全開位置に位置決めされるため、シャッタ羽根31が開閉動作を行う際に、第1ストッパ位置に位置するプランジャ33´(の突起部33a)に衝突した反動で若干閉じ側に戻っても開口部30aを閉じることはなく全開位置に高精度に位置決めされるようになっている。
【0045】
手振れ防止モードにおいて、絞り羽根35が非絞り位置に位置するとき、アクチュエータ34が他方向に駆動された状態では、図13に示すように、プランジャ33´は所定位置まで進出して規制レバー36の規制部36cに当接してさらなる移動が規制され、規制された状態にあるプランジャ33´(の突起部33a)が、シャッタ羽根31を第1ストッパ位置(後退したプランジャ33´の突起部33a)において位置決めされる全開位置よりも開口部30aの縁部寄りの全開位置に位置決めする第2ストッパを規定するようになっている。
すなわち、シャッタ羽根31は、第2ストッパ位置に移動したプランジャ33´(の突起部33a)により、開口部30aの縁部に近い領域に停止させられるため、連続的にシャッタ動作を行わせる際に、前述同様に、第2ストッパ位置に移動したプランジャ33´(の突起部33a)への衝突による反動を利用してシャッタ羽根31に高速の閉じ動作を行わせることができ、全体として複数回のシャッタ動作を高速で行うことができるようになっている。
【0046】
通常の撮影モードにおいて、絞り駆動機構により駆動されて絞り羽根35が絞り位置に位置するとき、アクチュエータ34が一方向に駆動された状態では、図14に示すように、プランジャ33´は所定位置に後退して、突起部33aがシャッタ羽根31を開口部30aの縁部から所定距離離れた全開位置に位置決めする第1ストッパ位置を規定するようになっている。
すなわち、絞り状態において、シャッタ羽根31が開閉動作を行う際に、第1ストッパ位置に位置するプランジャ33´(の突起部33a)に衝突した反動で若干閉じ側に戻っても開口部30aを閉じることはなく全開位置に高精度に位置決めされるようになっている。
【0047】
手振れ防止モードにおいて、絞り駆動機構により駆動されて絞り羽根35が絞り位置に位置するとき、アクチュエータ34が他方向に駆動された状態では、図15に示すように、規制レバー36は、絞り羽根35に連動して、規制部36cがプランジャ33´(の突起部33a)から完全に離れる位置まで回転するため、プランジャ33´は最も突出した位置において、第2ストッパ位置により位置決めされる全開位置よりも絞り開口35bの縁部寄りの全開位置にシャッタ羽根31を位置決めする第3ストッパ位置を規定するようになっている。
【0048】
すなわち、手振れ防止モードにおいて絞り状態にあるとき、シャッタ羽根31は、図15に示す全開位置と図16に示す全閉位置の間を往復駆動されると共に、アクチュエータ34への通電により第3ストッパ位置に移動したプランジャ33´(の突起部33a)により、絞り開口35bの縁部に近い領域(全開位置)に停止させられるため、連続的にシャッタ動作を行わせる際に、前述同様に、第3ストッパ位置に位置するプランジャ33´(の突起部33a)への衝突による反動を利用してシャッタ羽根31に高速の閉じ動作を行わせることができ、全体として複数回のシャッタ動作を高速で行うことができるようになっている。
【0049】
したがって、上記のシャッタユニットU´においては、通常の撮影モードにおいて開口径を絞らないとき、駆動モータ32が閉じ通電されて回転駆動力を及ぼすと、シャッタ羽根31が、図12に示すように、後退して第1ストッパ位置に位置するプランジャ33´(の突起部33a)に当接して位置決めされた全開位置から、図10に示すように、閉じ動作を行って開口部30aを全閉する全閉位置に移動し、駆動モータ32が開き通電されて逆向きの回転駆動力を及ぼすと、シャッタ羽根31が、全閉位置から全開位置まで戻り、一回のシャッタ動作が行われる。
【0050】
また、手振れ防止スイッチ18がオンにされた手振れ防止モードにおいて開口径を絞らないとき、先ず、アクチュエータ34によりプランジャ33´(の突起部33a)を突出させて規制レバー36に当接させることで、第2ストッパ位置を規定する。
そして、駆動モータ32が閉じ通電されて回転駆動力を及ぼすと、シャッタ羽根31が、図13に示すように、途中まで突出して第2ストッパ位置に位置するプランジャ33´(の突起部33a)に当接して位置決めされた全開位置から、閉じ動作を行って開口部30aを全閉する全閉位置に移動し、駆動モータ32が開き通電されて逆向きの回転駆動力を及ぼすと、シャッタ羽根31が、全閉位置から全開位置まで戻り、一回のシャッタ動作が行われる。そして、手振れ防止モードにおいては、このシャッタ動作が複数回に亘って連続して行われる。
【0051】
さらに、手振れ防止スイッチ18がオンにされた手振れ防止モードにおいて開口径を絞るとき、先ず、絞り駆動機構により、絞り羽根35を絞り位置に移動させる。すると、絞り羽根35の動作に連動して、規制レバー36が所定角度回転し、規制部36cがプランジャ33´(の突起部33a)から所定量離れた位置に達する。すると、プランジャ33´(の突起部33a)は、図15に示すように、規制レバー36による規制が解除されて、最も突出した位置まで移動し、第3ストッパ位置を規定する。
そして、駆動モータ32が閉じ通電されて回転駆動力を及ぼすと、シャッタ羽根31が、図15に示すように、第3ストッパ位置に位置するプランジャ33´(の突起部33a)に当接して位置決めされた全開位置から、図16に示すように、閉じ動作を行って開口部30aを全閉する全閉位置に移動し、駆動モータ32が開き通電されて逆向きの回転駆動力を及ぼすと、シャッタ羽根31が、全閉位置から全開位置まで戻り、一回のシャッタ動作が行われる。そして、手振れ防止モードにおいては、このシャッタ動作が複数回に亘って連続して行われる。
【0052】
このように、通常の撮影モードにおいては、プランジャ33´(の突起部33a)を後退させて第1ストッパ位置を規定し、手振れ防止モードでかつ開口径を絞らないときは、プランジャ33´(の突起部33a)を途中まで突出させて第2ストッパ位置を規定し、手振れ防止モードで開口径を絞るときは、プランジャ33´(の突起部33a)を最も突出させて第3ストッパ位置を規定するため、部品点数の削減、構造の簡素化を達成しつつ、絞りの有無に応じて、通常の撮影モード又は手振れ防止モードを選択的に容易に設定することができる。
【0053】
次に、上記撮像装置において、手振れ防止モードが選択された場合の撮影動作について、図17及び図18を参照しつつ説明する。
先ず、メインスイッチ17がオンにされると(ステップS1)、レンズ駆動回路4の駆動制御により、レンズ光学系1のレンズ鏡胴が沈胴位置から所定量繰り出して待機位置に停止する(ステップS2)。
そして、手振れ防止スイッチ18がオンにされて(ステップS3)、手振れ防止モードが選択され、続けて、レリーズボタン19が半押しされると(ステップS4)、測光制御回路8の駆動制御により、CCD2及びA/D変換器3を介して、測光(被写体の光量を測定)、測距(被写体までの距離を測定、所定距離を測定)、焦点距離の読み取りが行われる(ステップS5)。
続いて、測光情報等に基づいて、開口径を絞るか否かの判断が行われる(ステップ6)。そして、絞る必要がないと判断された場合は、絞り羽根35は開口部30aから退避した非絞り位置に位置付けられたままの状態で、次のステップに移行する。一方、絞る必要があると判断された場合は、絞り駆動機構により、絞り羽根35が開口部30aに臨む絞り位置に移動させられて、絞り状態がセットされる。
この絞り羽根35の動作に連動して規制レバー36によるプランジャ33´の突出規制が解除されるため、プランジャアクチュエータ駆動回路6の駆動制御により、アクチュエータ34が駆動されて、プランジャ33´は第3ストッパ位置を規定するように最も突出した位置に進出して停止し、又、シャッタ秒時等が決定されて、シャッタ高速モードが設定される(ステップS7)。
【0054】
続いて、画像合成回路12により得られる合成画像が適正露出量になるべく、上記の測光情報等に基づいて、シャッタ羽根31の開閉動作によるシャッタ動作を連続的に何回行わせればよいかその回数(N)が演算により求められ、得られた回数(N)がシャッタ羽根31の駆動回数(N)として設定される(ステップS8)。
また、レンズ駆動回路4の駆動制御により、レンズ光学系1が適宜駆動されて、フォーカシングが行われる(ステップS9)。
このように、測光情報に基づいて、適正露出量となるべくシャッタ動作の回数(すなわち撮影回数)が設定されるため、露出補正等の処理を施す必要がなく、複数の画像を合成するだけで所定の露出量になる画像(合成画像)を得ることができる。
また、画像合成回路12により得られる合成画像が適正露出量になるべく、上記の測光情報等に基づいて、必要とされる露出時間Yは、図18に示すように、一回目の有効露出時間をX´、2回目以降の有効露出時間をX、シャッタ動作の回数をNとするとき、
Y=X´+(N−1)・X
となるように設定される。
このように、シャッタ羽根31がN回のシャッタ動作を行うべく連続的に開閉駆動されるとき、図18に示すように、2回目以降の閉じ動作の速度が一回目の閉じ動作の速度に比べて速くなるため、2回目以降の有効露出時間を短くすることができ、すなわち、X´>Xとなり、全体としての適正露出時間を従来に比べて短くすることができ、露出時間が長くなることで生じる手振れ防止モード時のノイズの発生等を防止することができる。
【0055】
そして、レリーズボタン19が全押しされると(ステップS10)、図18に示すように、CCD2(撮像素子)の電荷蓄積がオンにされて撮影画像に関する電荷蓄積が開始され(ステップS11)、所定時間経過後に、シャッタ駆動回路5の駆動制御により駆動モータ32が閉じ通電されて、シャッタ羽根31が閉じ動作を行う(ステップS12)。続けて、CCD2に蓄積された画像データがA/D変換器3及び画像信号処理回路9を経て、画像記憶部10に転送(メモリ書込み)され(ステップS13)、その後、シャッタ駆動回路5の駆動制御により駆動モータ32が開き通電されて、シャッタ羽根31が開き動作を行う(ステップS14)。
【0056】
上記CCD2による電荷蓄積の開始(オン)→シャッタ羽根31の閉じ動作→CCD2に蓄積された画像データの転送→シャッタ羽根31の開き動作からなるシャッタ動作が、予め設定された複数回(N回)に亘って(ここでは3回)連続的に行われる(ステップS15)。
上記連続的なシャッタ動作において、絞り込みを行わない場合、シャッタ羽根31は、途中まで突出し第2ストッパ位置に移動したプランジャ33´(の突起部33a)により、開口部30aの縁部に近い領域に停止させられるため、第2ストッパ位置に位置するプランジャ33´(の突起部33a)への衝突による反動を利用して高速で閉じ動作を行うことができ、全体として複数回のシャッタ動作を高速で行うことができる。一方、開口径を絞るとき、シャッタ羽根31は、最も突出した第3ストッパ位置に移動したプランジャ33´(の突起部33a)により、絞り開口35bの縁部に近い領域に停止させられるため、第3ストッパ位置に移動したプランジャ33´(の突起部33a)への衝突による反動を利用して高速で閉じ動作を行うことができ、全体として複数回のシャッタ動作を高速で行うことができる。
【0057】
そして、複数回(N回)のシャッタ動作が終了すると、画像ずれ演算回路11により、画像記憶部10に記憶された複数の画像データのうち、最初に撮影された画像データを基準データとして、その後に撮影された複数の画像データが基準データからどれだけずれているかそのずれ量が演算される(ステップS16)。
続いて、画像合成回路12により、演算されたずれ量に関する情報に基づいて、複数の画像データの座標が補正され、基準となる画像データに対して補正された他の複数の画像データが合成処理され(ステップS17)、一枚の合成画像が出力される(ステップS18)。
この合成画像は、合成画像記憶部13(メモリ)に記憶され(ステップS18)、要求に応じて、画像表示回路14を介して液晶パネル15で表示される。
上記一連の動作により、開口径を絞らない状態での手振れ防止モードあるいは開口径を絞った状態での手振れ防止モードにおける撮影動作、すなわち、シャッタ羽根31による複数回のシャッタ動作により得られた複数の画像全てを合成処理して一枚の画像として出力する手振れ補正(手振れ防止)処理が行われる。
【0058】
上記のように、この撮像装置によれば、撮像素子の駆動を制御するだけの電子シャッタを採用するのではなく、シャッタ羽根31を高速で開閉駆動して複数回のシャッタ動作を行うと共に、露出時間を複数に分割し、その分割数に応じてシャッタ羽根31を開閉させる際に、2回目以降の閉じ速度をより高速駆動することにより、手振れそのものや手振れ防止モードに起因する画質の劣化を防止あるいは低減することができ、高画質の画像を得ることができる。
【0059】
上記実施形態においては、図8及び図18に示すように、プランジャ33,33´は、通電したままの状態で所定位置に保持する場合を示したが、これに限定されるものではなく、自己保持型(通電を断っても所定の位置に保持する)タイプのプランジャを採用してもよい。
上記実施形態においては、シャッタ羽根31として、一枚の羽根を示したが、これに限定されるものではなく、複数枚の羽根からなるシャッタ羽根を適用してもよい。
上記実施形態においては、第1ストッパ位置及び第2ストッパ位置、あるいは第1ストッパ位置、第2ストッパ位置、及び第3ストッパ位置を規定するものとして、一つのプランジャ33,33´及びアクチュエータ34を示したが、これに限定されるものではなく、第1ストッパ位置、第2ストッパ位置、第3ストッパ位置の役割をなすものを別々に設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
以上述べたように、本発明の撮像装置は、撮像素子(CCD2)の駆動を制御するだけの電子シャッタを採用するのではなく、露出時間を複数に分割し、その分割数に応じてシャッタ羽根を開閉させる際に、2回目以降の閉じ速度をより高速駆動することにより、手振れそのものや手振れ防止モードに起因する画質の劣化を防止あるいは低減することができ、高画質の画像を得ることができるため、携帯型のデジタルカメラあるいは携帯電話機等に搭載されたモバイルカメラ等に適用できるのは勿論のこと、操作者の手振れあるいは手振れモードに起因して画質が劣化する虞があるものであれば、その他の撮像装置においても有用である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】従来の撮像装置におけるシャッタ動作の制御シーケンスを示すタイムチャートである。
【図2】本発明に係る撮像装置の一実施形態を示すシステムのブロック図である。
【図3】図2に示す撮像装置に含まれるシャッタユニットを示す平面図である。
【図4】図2に示す撮像装置に含まれるシャッタユニットを示す部分断面図である。
【図5】図2に示す撮像装置に含まれるシャッタユニットを示す平面図である。
【図6】手振れを生じた複数の画像データを示す模式図である。
【図7】図2に示す撮像装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】図2に示す撮像装置のシャッタ動作の制御シーケンスを示すタイムチャートである。
【図9】本発明に係る撮像装置の他の実施形態を示すシステムのブロック図である。
【図10】図9に示す撮像装置の構造を示す平面図である。
【図11】図9に示す撮像装置の構造を示すものであり、(a)は平面図、(b)は(a)中のE1−E1における断面図である。
【図12】図9に示す撮像装置の動作を示す平面図である。
【図13】図9に示す撮像装置の動作を示す平面図である。
【図14】図9に示す撮像装置の動作を示す平面図である。
【図15】図9に示す撮像装置の動作を示す平面図である。
【図16】図9に示す撮像装置の動作を示す平面図である。
【図17】図9に示す撮像装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図18】図9に示す撮像装置のシャッタ動作の制御シーケンスを示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0062】
1 レンズ光学系
2 CCD(撮像素子)
3 A/D変換器
4 レンズ駆動回路
5 シャッタ駆動回路
5´ 絞り駆動回路
6 プランジャアクチュエータ駆動回路
7 CCD・A/D駆動回路
8 測光制御回路
9 画像信号処理回路
10 画像記憶部
11 画像ずれ演算回路(画像合成手段)
12 画像合成回路(画像合成手段)
13 合成画像記憶部
14 画像表示回路
15 液晶パネル
16 記憶部
17 メインスイッチ
18 手振れ防止スイッチ
19 レリーズボタン
20 中央制御回路
U,U´ シャッタユニット
30,30´ 地板
30a 開口部
30b,30d,30e ストッパ
30c,30f 支軸
30g 切り欠き
31 シャッタ羽根
31a 円孔
32 駆動モータ(シャッタ駆動機構)
32a 駆動ピン(シャッタ駆動機構)
33,33´ プランッジャ(シャッタ駆動機構)
33a 突起部(一部)
34 アクチュエータ(シャッタ駆動機構)
35 絞り羽根
35a 円孔
35b 絞り開口
36 規制レバー
36a 支軸
36b 長孔
36c 規制部
37 駆動モータ(絞り駆動機構)
37a 駆動ピン(絞り駆動機構)
38 カバー板


【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子と、開口部を有する地板と、前記撮像素子の前方に配置されて開口部を開閉するシャッタ羽根と、前記シャッタ羽根を開閉駆動すると共に所定位置に位置決めするシャッタ駆動機構と、通常撮影モード及び手振れ防止モードと、手振れ防止モードにおいて前記撮像素子により撮影された複数の画像を合成処理して合成画像を得る画像合成手段と、を備えた撮像装置であって、
前記シャッタ駆動機構は、前記手振れ防止モードにおいて、前記シャッタ羽根に複数回のシャッタ動作を行わせるべく開閉駆動し、
前記画像合成手段は、前記複数回のシャッタ動作により得られた複数の画像の全てを合成処理する、
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記シャッタ駆動機構は、所定のストロークを進退すると共にその一部が前記シャッタ羽根に当接するプランジャ、前記プランジャを進退駆動するアクチュエータを含み、
前記プランジャは、前記手振れ防止モード以外の通常撮影モードにおいて、前記開口部の縁部から所定量離れた全開位置に前記シャッタ羽根を位置決めする第1ストッパ位置と、前記手振れ防止モードにおいて、前記第1ストッパ位置により位置決めされる全開位置よりも前記開口部の縁部寄りの全開位置に前記シャッタ羽根を位置決めする第2ストッパ位置を規定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記撮像素子の前方に配置されて前記開口部を所定の口径に絞る絞り開口を有すると共に前記開口部に臨む絞り位置と前記開口部から退避した非絞り位置の間で移動自在に配置された絞り羽根と、前記絞り羽根を駆動する絞り駆動機構をさらに備え、
前記プランジャは、前記手振れ防止モードにおいて前記絞り羽根が前記絞り位置にあるとき、前記絞り開口の縁部寄りの全開位置に前記シャッタ羽根を位置決めする第3ストッパ位置を規定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記絞り駆動機構は、前記絞り羽根の動作に連動すると共に前記プランジャに係合してその移動を規制し得る規制レバーを含み、
前記プランジャは、後退した状態で前記第1ストッパ位置を規定し、途中まで突出し前記規制レバーに当接して移動が規制された状態で前記第2ストッパ位置を規定し、前記規制レバーによる規制が解除されて最も突出した状態で前記第3ストッパ位置を規定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記複数の画像を得るための前記シャッタ動作の回数は、前記画像合成手段により得られる合成画像が所定の適正露出量になるように、測光情報に基づいて設定される、
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項6】
前記複数の画像を得るための前記シャッタ動作の露出時間は、前記画像合成手段により得られる合成画像が所定の適正露出量になるように、測光情報に基づき、必要とする露出時間をY、1回目の有効露出時間をX´、2回目以降の有効露出時間をX、前記シャッタ動作の回数をNとするとき、
Y=X´+(N−1)・X
となるように設定される、
ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項7】
所定の測光情報に基づき、前記手振れ防止モードと前記通常撮影モードが、自動的に切り替わる、
ことを特徴とする請求項1ないし6いずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項8】
前記撮像素子に画像を投影するべく前記シャッタ羽根の前方に配置された光学系により得られる焦点距離情報と所定の測光情報に基づいて、前記通常撮影モードと前記手振れ防止モードが自動的に切り替わる、
ことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−159019(P2009−159019A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−331845(P2007−331845)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(000001225)日本電産コパル株式会社 (755)
【Fターム(参考)】