説明

擬似対称に構成された低温共焼成セラミック構造体の強制焼結法

【課題】ラミネートのz軸において、独特に、または擬似対称配置で構成された3つ以上の異なる誘電性テープケミストリーの前駆体グリーン(焼成されていない)ラミネートから、平坦でゆがみのない、ゼロ収縮の低温共焼成セラミック(LTCC)のボディ、コンポジット、モジュールまたはパッケージを作製する方法を提供すること。
【解決手段】本発明のセラミック構造体は、1層または複数の層の低kガラス含有内部自己強制テープと、1層または複数の層の高kガラス含有内部自己強制テープと、少なくとも1層のガラス含有プライマリテープとから本質的になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラミネートのz軸において、独特、ないし、擬似対称配置で構成された3つ以上の異なる誘電性テープケミストリーの前駆体グリーン(焼成されていない)ラミネートからの平坦でゆがみのない、ゼロ収縮の低温共焼成セラミック(LTCC)のボディ、コンポジット、モジュールまたはパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
相互連結型回路ボードまたはパッケージは、電気的および機械的に相互に連結した多数の極めて小さい回路エレメントから、電子回路またはサブシステムを物理的に具現化したものである。それらが物理的に隔てられ、単一のコンパクトなパッケージに互い近接して実装され、電気的に互いに連結され、かつ/またはパッケージから延びる共通接続部に連結されるような配置でこれらの多様な種類の電子コンポーネントを一緒にすることがしばしば望まれている。
【0003】
複雑な電子回路は一般に、回路が、対応する絶縁用誘電性テープ層で隔てられた複数のレベルの導電体から構成される必要がある。導電体層は、ビアフィル(via fills)と称される導電性の経路によって隔てられた誘電体層を介して相互連結される。
【0004】
以下のすべての考察において、テープ層または誘電体層という用語の使用は、セラミックテープで共焼成された表面導電体と相互連結用ビアフィルの両方の金属化の存在を意味するものと理解されたい。同様の形で、ラミネートまたはコンポジットという用語は、一緒に押圧されて単一の物体を形成した金属化テープ層の集合体を意味する。
【0005】
低温共焼成されたセラミック(LTCC)多層回路を作製するためのセラミックをベースとしたグリーンテープの使用はSteinbergの特許文献1に開示されている。共焼成フリー焼結法は従来技術に優る多くの利点を提示している。しかし、より大きい回路が必要な場合、平面方向すなわちx、y方向に沿った焼成収縮のばらつきが大き過ぎてニーズに適合しないことが分かっている。最近の世代の小さいサイズの表面実装コンポーネントを対象にすると、6”×6”より大幅に大きいLTCCラミネートには収縮許容範囲(x、y収縮の再現性)が大き過ぎて有用な製造はできないことが示された。この上限は、新規の回路およびパッケージの各世代が進化するにしたがったより高い回路密度の必要性によって、今日チャレンジされ続けている。これは大幅に小さいコンポーネントサイズ、したがって、より狭い導電体のラインおよびスペースならびにテープ内のより細かいピッチ上のより小さいビアを含む、より小さい幾何学形状のコンポーネントサイズと言い換えられる。これらのすべてが、LTCCラミネートのフリー焼結法で実際提供できるものより大幅に小さい収縮許容範囲を必要としている。
【0006】
ボディ表面に対して垂直に組立体(assemblage)への圧力を維持しながら、焼成の間に多孔性となるリリース層をセラミックボディ上に置いて組立体を焼成し、グリーンセラミックボディ焼成の際のX−Y収縮を低減するための方法がMikeskaの特許文献2に開示されている。圧力補強によってX−Y収縮の低減が得られるので、この方法は、Steinbergより著しく優れた利点を備えたLTCC多層回路を作製するのに用いられる。
【0007】
改善された共焼成LTCCプロセスが開発されており、Mikeskaの特許文献3に開示されている。圧力補強のより少ない焼結方法の頭文字をとってPLAS(Pressure-less assisted sintering)と称されるこの方法では、グリーンLTCCラミネートの2つの主要外部表面上に、セラミックをベースとしたリリーステープ層を置いた。焼成プロセスの間、このリリーステープは収縮を制御する。焼成された回路製品の寸法の予測がより可能になるので、この方法によって、焼成収縮許容度の大幅な改善がもたらされる。
【0008】
Mikeskaによって提起された従来技術の若干の改変がFasano等の特許文献4に示されている。そこでは、多層セラミックの縁部が、特定の角度に面取りされ、焼成の際に外部から施用されたリリーステープによって付与された不完全な収縮制御に起因する縁部のゆがみが直されている。
【0009】
ShepherdはLTCC構造体における整合性の制御のための別の方法を提案している(特許文献5参照)。この方法は、強制(収縮抑制)されていない回路の正常な収縮および収縮変動を招くLTCC回路のコア部分を焼成する。次の層を、事前焼成コア製品に適合するように作製し、次いで、これを剛性の事前焼成されたコアにラミネートされたグリーン層の焼結を強制するのに使用する。平面収縮を0.8〜1.2%程度に制御するが、決してゼロまで低減されない。この理由のためこの技術は、整合性が許容されなくなる以前の、若干の数の層に限定される。
【0010】
リリーステープをベースとした強制焼結法の間、リリーステープはピンの働きをし、可能性のあるx方向とy方向の収縮を抑制する。リリーステープ自体は、感知できるほどには焼結されず、後続の回路製造操作の前に除去される。その除去は、ブラッシング、サンドブラスティングまたはビーズブラスティングなどのいくつかの適切な手順の1つで実施することができる。犠牲的強制テープまたはリリーステープを使用するということは、ユーザは最終製品中に残留しないテープ材料を購入しなければならないことを意味する。さらに、上部と底部の導電体は、ラミネートと一緒に処理することができない。これらの必要なステップは、リリーステープの焼成および除去の後に、焼成後ストラテジーの一部としてのみ実施することができる。
【0011】
より最近の特許文献6の教示によれば、強制焼結法を拡張して、非一時性(non−fugitive)、非除去性、非犠牲的または非リリース、内部自己強制テープの使用を含めている。焼成されたラミネートは、最終のセラミックボディのバルク特性を規定するプライマリ誘電性テープおよび1つまたは複数の層のセカンダリまたは自己強制テープ(後者の目的は、プライマリテープの焼結を強制し、それによってx、y方向への正味の収縮をゼロにするためである)の層を含む。この方法は、圧力補強のより少ない自己強制焼結法と称され、頭文字をとってSCPLAS(Self-constraining pressure-less assisted sintering)で表す。自己強制テープは、構造体内の効果的な位置に置き、共焼成が完了した後、構造体の一部として残る。z軸対称性が保持されること以外は、自己強制テープの配置に対する制約はない。
【0012】
いくつかの一般的な誘電性テープ配置を含む図1が、最近の特許文献6で言及されているz軸対称性の定義を説明するのに使用する。この実施形態では、プライマリテープ(100)とともに、1種類だけの自己強制(SC)テープ(101)が使用されている。基準は、2つのテープ材料(100、101)の配分が、構造体の中心線(103)の周りでの厚さと位置に関してバランスがとられていることである。z軸対称性が保持されないと、著しく湾曲しているか、そった回路がもたらされることになる。
【0013】
最近の特許文献6に記載の発明は、リリーステープをベースとした強制焼結法の代替法を示している。しかしこれを、2つの誘電性ケミストリーを含む金属化テープ層の非対称配置を有するセラミック構造体の実際の製造にどのように適用できるかは明らかでない。
【0014】
バルク誘電性材料より高い誘電率(k)を有する誘電体層の導入は、導電体材料で適切に末端処理した場合、局在化し増強されたコンデンサ能力を生み出すことができる。これは一般に、埋没受動(buried passive)構造と称され、多層コンデンサ(MLC)などの、標準的な外部から施用された表面実装コンポーネントの使用に対する丈夫で費用効果の高い代替法である。VuおよびShihの特許文献7では、LTCC構造体が記載されており、それによれば、対称的な配置で低誘電率材料の層と交互に高誘電率材料が配置されている。
【0015】
実際面では、対称性が必要であるということが、回路を設計者が最適の形でレイアウトする自由度を制限する。これは、回路の性能、形状因子および全体コストに関していくつかの好ましくない結果をもたらす。この問題を未然に防ぐことが可能であるということは、セラミック回路パッケージの持続的成長に対して競争力のある著しい利点を示す。現在取りうる解決法だけでは、すなわち、構造体の非対称性および機能性の部分を、ダミーの非機能性の補償層(図2参照)とバランスさせるだけでは、上記の欠点がすべて軽減されることはない。
【0016】
図3にいくつかの簡単な非対称配置の複数の例を示す。実際の設計はもっと複雑である。しかし複雑なファクターを無視したとしても、そうした配置に関係する最も処理しにくい問題は、構造体が、共焼成後に許容できない程度に湾曲するかそることである。さらに、ピックによるアセンブリならびに受動および能動表面コンポーネントの配置などの後続の処理で使用できなくする程度にそることになる。許容できないそりまたは湾曲の従来の定義は、1インチ(2.54cm)の基板対角線の長さ当たり基板中心点の0.003インチ(0.008cm)、例えば6”×6”共焼成された基板について合計0.025インチ(0.064cm)を超える偏位である。操作が異なると要件も異なるが、上記定義は応用分野の大部分に適合するものである。この欠点の度合いは基板サイズとともに増大する。2”×2”未満の基板ではほとんど目立たず合格できるが、基準基板寸法が6”×6”に増大すると非常に目立ってくることになる。
【0017】
上記の問題は、互いに接触している2つの誘電性材料の物理的および化学的特性の差によって引き起こされ、誘電性ケミストリーのすべての既知の組合せについて存在する。それは、金属性の導電体が構造体中に存在するか否かに関係なく起こる。したがってそれは全体として、進行中の技術の開発に大きな限界をもたらしている。
【0018】
より最近の特許文献8では、それぞれが異なるケミストリーの低誘電率プライマリテープと高k誘電率自己強制テープ材料との非対称配置によって得られる広い領域でそりのない、共焼成されたLTCC構造体の作製まで、強制焼結法の教示が拡大されている。これは、内部の恒久的自己強制テープと、外部の除去可能なリリース強制テープの両方の使用を組み合わせている。
【0019】
すでに考察したように、図3に示すような非対称構造体は、従来の処理技術では平坦に共焼成することはできない。これらはくぼむ形で湾曲するかそる、すなわちラミネートの2つの縁部が最大非対称の面に対して垂直な方向に、中心点より著しく高くなる傾向がある。
【0020】
上述の特許文献8の実施形態では、図4に示されるように、内部強制層(101)を処方して(formulated)、LTCCアセンブリ内に自己強制機能と、埋め込まれたコンデンサの機能を提供している。処理された内部強制層の特性は、プライマリテープ(100)のxおよびy収縮を抑制する剛性の物理的形態を提供し、かつ最終LTCCアセンブリに機能的特性を付与する。内部強制テープはプライマリテープ層の焼結に先行する。ダミー層または補償層と対称的にバランスをとる必要なく、誘電性ケミストリーの差に起因する共焼成後の湾曲と恒久的な構造的ゆがみを防止するために、除去可能で非恒久的リリース層(201)の層を、最大非対称のソースと正反対の外面に施用する。これによって、著しく非対称の構造体でも平坦に焼成することができる。焼成後リリース層を、通常のブラッシング法またはサンドブラスティング法によって取り除く。
【0021】
しかし、リリース層(201)を含めることと焼成後にその除去が必要であることによって、依然として材料、装置およびプロセスのコストが加わる。一方、リリース層と接触している底部導電体を、ラミネートと共処理することはできない。この必要なステップは、リリーステープを焼成し除去した後の焼成後ストラテジーの一部としてしか実施できない。
【0022】
【特許文献1】米国特許第4,654,095号明細書
【特許文献2】米国特許第5,085,720号明細書
【特許文献3】米国特許第5,254,191号明細書
【特許文献4】米国特許第6,139,666号明細書
【特許文献5】米国特許第6,205,032号明細書
【特許文献6】米国特許出願第60/385,697号明細書
【特許文献7】米国特許第5,144,526号明細書
【特許文献8】米国特許出願第10/430,081号明細書
【特許文献9】米国特許第4,536,535号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
最新の発明は、上述の特許文献8に明記されているようにラミネートの1つの面に犠牲的な誘電性リリーステープを使用することなく、x、y収縮の相互抑制を示す構造体を生み出す革新的アプローチおよび革新的で新規な組成物および例を示すものである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
最新の発明は、非対称性に構成されたLTCC誘電性多層回路を作製するコンセプトを、多層ラミネートの一方の側に犠牲的リリーステープを使用することなく、同一または異なるk値を有する少なくとも2つの内部強制テープをさらに含めることまで拡張する。
【0025】
焼結時の応力のバランスを保持して、平坦でそりのない基板を作製するためには、(1)各内部強制テープ(501または502)は独立にゼロ収縮SCPLASシステムにプライマリテープ(100)を配備でき、かつ(2)内部強制テープは、内部強制テープをプライマリテープと一体とみなしたとき構造的対称性を保持するように配置されていることが必要である。内部強制テープは一般に組成および誘電率(k)が異なるので、「擬似対称」という用語が生まれている。上記の擬似対称配置は自己強制テープのすべてを、プライマリテープの階層として扱い、「擬似」という呼び方は、関係する自己強制テープの間の差を反映している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明のLTCC多層回路の構造は中心線の周りについて非対称性であってよいが、内部強制テープは、内部強制テープをプライマリテープと一体とみなしたとき構造的対称性を保持するように配置されていることがやはり必要である。これは、構造体を中心線周りの上部と底部の2つのピースとしてみた場合、各ピースに関係する収縮のレベルは独立に、同じ(またはほぼ同じ)であって、構造体全体として確実に均一な収縮となるようにしなければならないことを意味する。もちろん、中心線周りの各独立したピースが、同じ収縮レベルを独立に実現できる限り構造体全体として任意の均一レベルを実現することができるが、構造体全体としての好ましい収縮のレベルはゼロ収縮である。
【0027】
上記したような焼結応力のバランスを保持するための上記要件を条件とした、可能な本発明の実施形態が複数ある。これらの実施形態には、(1)すべての内部強制テープおよびプライマリテープが同じ誘電定数(k)を有すること、(2)少なくとも1つの内部強制テープがプライマリテープと同じ誘電率(k)を有すること、および(3)少なくとも1つの内部強制テープが低kテープであり、少なくとも1つの内部強制テープが高kテープであることが含まれる。本発明は、低k特性かまたは高k特性のプライマリテープにも適用される。低kプライマリテープの場合、内部強制テープは同じかまたはより高いkを有することができる。高kプライマリテープの場合、内部強制テープは同じかまたはより低いkを有することができる。
【0028】
誘電性テープケミストリーの差は、テープを処方するために使用するガラスおよび/またはフィラーのタイプと組成の差からもたらされ、任意の所与の周波数でのその対応誘電率(k)に反映される。本発明を明らかにするための基準kは7〜9である。典型的なプライマリテープは一般に7〜9のk値であるが、このk値はプライマリテープの必要要件ではない。本発明のためには、8以下のk値を有するテープを低kテープとみなし、8を超えるk値を有するテープを高kテープとみなす。したがって、本発明に関する限り、高k値は、数十、数百または数千であってよいことは明らかである。さらに、互いに0〜15%内のk値を有するテープを、同じkを有するものとみなす。
【0029】
内部強制テープの1つがプライマリテープと同じkを有する場合、構成的かつ電気的に非対称性の構成が得られる。内部強制テープとプライマリテープとの間の構造的対称性のため、多層回路は、上記の従来技術で説明したように犠牲的なリリーステープを使用することなく、平坦に焼成し、ゼロ収縮を提供することができることがわかる。
【0030】
図5a〜5dは本発明による内部強制テープおよびプライマリテープの様々な多層配置を示す。これらの実施例に限定されることなく本発明を適用することができることに留意されたい。5aでは内部強制テープ501および502は中心コアを形成する。内部強制テープ501または502は5bの構造体の上部または下部の強制層として働く。内部強制テープの501または502のどちらかはそれ自体、5cのコアを形成することができる、これは本発明の最も簡単な構成であり、先に特許出願した典型的なSCPLASの概念を表す。図5dは、テープ厚さおよび層カウントの変動に柔軟性を含めるための5bの拡大版を示す。
【0031】
内部自己強制テープ
本発明で使用する内部強制テープ(501、502)は、標準処理温度である850℃を大幅に下回る温度で、流動し稠密になり、かつ柔軟性になるガラスを含む。強制テープは最終LTCCボディの一部となるので、強制テープ材料に対する性能の要求事項を著しく増大させることになる。強制テープの電気特性(例えば誘電率k)は、テープをつくる材料の選択によって調節することもできる。これによって、LTCC回路の一部の誘電特性および他の電気特性を局部的に制御するために、2つ以上の化学的タイプのプライマリテープを使用することが可能になる。
【0032】
プライマリテープ
プライマリテープ(100)は一般にLTCCアセンブリの大部分を占めるテープであり、得られる焼成アセンブリは、その機械的および電気的特徴をプライマリテープから得る。大抵の場合、構造体において強制テープは小さな部分を占める存在である。強制テープは、効果的にアセンブリの誘電特性および他の電気的特性面を局部的に改変するために使用することができるが、その最も大きな影響は、x、y収縮を実質的にゼロに強制することによって物理的構造を制御することである。
【0033】
LTCC構造体
本発明のアセンブリを加熱している間、強制テープ(501または502それぞれについて、低Kまたは高K)中のガラスは、プライマリテープ(低k)のガラスより早くその転移温度(その温度でガラスが焼結を開始し、続いて流動化と稠密化する温度である)に到達し、流動してプライマリテープの隣接層の表面粒子を十分に覆う。強制テープガラスの結晶化温度はどちらも、その転移温度に近くかつそれより高いので、結晶化はその後直ぐに起こる。これはガラスを硬化させ、そのコンポジット粘度を著しく上昇させるかまたは第1の共焼成プロセスおよび/または続く焼成後プロセスの825℃から875℃のピーク焼成温度を超えて再溶融温度を上昇させる結果をもたらす。
【0034】
プライマリテープの強制の影響は、強制テープでのx、y収縮が、ゼロとはいかないまでも確実に非常に小さくなるようにする。続く温度の増大は、強制テープが完全に焼結するようにし、そのガラスが結晶化を完了するようにする。適切なガラスは一般に、結晶相が50容積%を超えて進行するので、フィラーの結晶含量の容積的蓄積と、内部でのガラスからの結晶の生成が支配的となった場合、強制テープボディは剛性となる。次いで、プライマリテープガラスが転移温度に到達し流動が起こった場合、それまでの強制テープとの相互作用によって、それは物理的に所定の位置に配置される。したがって、すでに焼結している強制テープ層は強制する力となり、プライマリテープは強制され、同時に焼結してz方向だけに収縮する。アセンブリが完全に焼結し冷却されると、アセンブリは元の「グリーン」すなわち焼成されていないアセンブリとx、y方向に同じ寸法を有することになる。アセンブリで使用された2つ以上の個々のテープの化学的に反応したばかりの無機成分の層は、様々な配置で介挿される。境界が依然として観察されるところは、異なるケミストリーのテープが互いに隣接して配置されているところと、様々な内部回路製品が存在するところだけである。上記の考察は図5bおよび5dで示した配置に適用することができる。
【0035】
特別な場合の5aでは、2つの異なる内部強制テープ501および502が直接接触している。このタイプの構造体は、焼成プロセスの間、どちらかのテープかまたは両方のテープからのガラスの内部拡散がほとんどない、内部強制テープ間の十分な界面結合を必要とする。これらのすべてのケースにおいて、プライマリテープ(100)は、より低い温度範囲で内部強制テープ(501、502)の両方のための強制力として働き、焼結された結晶性の剛性内部強制層は、より高い温度範囲でプライマリテープのための強制力として働く。
【0036】
このような技術革新は、共焼成可能な上部および下部導電体を容易にする利点をもたらし、実際的な制約を取り除いてくれるので、層カウントとして外部的に強制された焼結構造体の経験が増大し、外部リリーステープの強制影響がより一層感じられなくなる。さらに、犠牲的な強制テープを、機械的および化学的手段によって取り除く必要がない。そのことは、材料および設備費用ならびに労務費が節減され、また可能性のある環境汚染も低減されることを表している。さらに、強制テープの使用によって、テープ構造体中に正確に寸法取りされた非収縮型の空洞を形成させることが可能になる。強制焼結技術によって、ブラインド空洞と貫通空洞の両方を作製することができる。
【0037】
LTCC回路製造業者の性能要件に適合させるためには、熱処理した際のグリーンテープアセンブリのx、y収縮を強制する単純なプロセスを凌ぐ、追加の材料性能因子を考慮しなければならない。ラミネート化グリーンテープ材料の多くの層からなる6”×6”またはより大きいセラミックボードの製造に供するためには、強制テープとプライマリテープの熱膨張係数は、その大きさが十分近接していなければならない。これに対する注意を怠ると、炉焼成の温度下降時またはその後で、焼成されたセラミックLTCCボディ中に応力によって誘発されたクラッキングを生じる結果となる可能性がある。
【0038】
適切な系のx、y強制を提供するために、強制テープをプライマリテープに先行して熱処理し剛性ボディにしなければならないので、別の設計要素が生まれてくる。このことは、強制テープのガラス−フィラー材料は、プライマリテープがより低いコンポジット粘度を得る(ただし温度が約50〜150℃、好ましくは80〜150℃の範囲において)ように設計しなければならないことを意味する。上記評価は、450℃から850℃の範囲で6〜8℃/分の降下速度でのベルト型炉焼成プロファイルに基づいたことに留意すべきである。そうしたプロファイルは、LTCC回路基板の大量生産において高い処理能力を実現するために通常用いられる。しかし、マルチゾーンベルト炉またはボックス炉での焼成プロファイルが強制テープの完全な稠密化および/または結晶化ならびに回復を容易にするための水平域をもたらす場合、より小さい温度差(例えば<50℃)でも有効な可能性がある。稠密化の際の強制テープとプライマリテープとの間の十分な適合性も提供して、それぞれのテープ界面間の強度と結合を維持しなければならない。この適合性は、テープ処方、構成要素の物理的特徴および熱処理条件の変化の影響を受ける可能性がある。強制テープ材料の電気特性は、高周波数回路用途の性能要件にも適合しなければならない。
【0039】
内部強制およびプライマリテープの成分
内部強制する成分およびプライマリテープ成分ならびに処方を以下に論じる。内部強制テープ(501、502)は、結晶化可能かまたはフィラー反応性ガラス組成を有するAl、TiO、ZrO、ZrSiO、BaTiO等のフィラーセラミック材料を含み、それによって、焼成の際のその流動、稠密化および剛性化がプライマリテープの残る層へと進むことをさらに特徴としている。強制テープまたはプライマリテープは通常1つのガラスと1つのフィラーからなるが、当分野の技術者は2つ以上のガラスまたは2つ以上のフィラーを使用するように設計することができる。熱処理の際にプライマリテープによって、強制テープのx、y収縮を抑制する物理的働きは、従来のプライマリテープアセンブリの外部から施用したリリース層とよく類似している。しかし、「プライマリテープ」および「強制テープ」という用語を本発明で使用するが、「プライマリテープ」は、そのより低温での焼結/結晶化プロセスの間に「強制テープ」を強制し、他方、すでに焼結された「強制テープ」は、より高温での焼成の間に「プライマリテープ」を強制することに留意されたい。しかし、非犠牲型強制テープとして働く適切な材料のための要件は異なる。材料要件を以下に検討する。
【0040】
プライマリテープまたは強制テープで使用できるガラスの具体例を表1および1aに挙げる。高k強制テープの好ましいガラス組成は、重量%で以下のB6〜13、BaO20〜22、LiO0.5〜1.5、P3.5〜4.5、TiO25〜33、CsO1〜6.5、Nd29〜32の組成範囲の酸化物成分を含む。ガラスのより好ましい組成は表1aに組成#3として示した重量%で、B11.84、BaO21.12、LiO1.31、P4.14、TiO25.44、CsO6.16、Nd29.99である。追加のプライマリテープの例を#2表1aに示す。プライマリテープで使用するのに好ましいガラスは、重量%で以下の酸化物成分を、SiO52〜55、Al12.5〜14.5、B8〜9、CaO16〜18、MgO0.5〜5、NaO1.7〜2.5、LiO0.2〜0.3、SrO0〜4、KO1〜2の組成範囲で含む。より好ましいガラスの組成は重量%でSiO54.50、Al12.72、B8.32、CaO16.63、MgO0.98NaO2.20、LiO0.24、SrO2.94、KO1.47である。表1aの組成#1を処方例としてここに再度示す。これは先に表1#15で示したものと同じである。
【0041】
低k強制テープで使用するための例としてのガラスは、以下の組成範囲の酸化物成分を含む。表1の#4〜#7のガラスは適度に低い誘電率を有するが、LTCCテープ構造体における強制ガラスとして適切に働くガラスの例である。表1aの組成#4はCsOおよびZrOを含むが、#5〜#7はZrOでなくKOを含む。これは、CsOの機能をKOで機能的に置き換えることができることを示している。ZrOはガラス粘度を上昇させることが知られているので、ZrOが存在しない場合、より少ない含量のKOで十分である。これらのガラスと2.5ミクロンのD50PSDを有する33.9容積%のアルミナフィラーを含むテープの誘電率は約8である。低k強制テープとして使用するために好ましいガラスは重量%で以下の酸化物成分をSiO7〜9、ZrO0〜3、B11〜14、BaO7〜23、MgO3〜9、La14〜28、LiO0.5〜2、P2〜6、KO0.5〜3、CsO0〜7、Nd28〜34の組成範囲で含む。より好ましいガラスの組成は重量%でSiO8.22、B12.93、BaO11.99、MgO8.14、La16.98、LiO1.46、P5.55、KO1.84、Nd32.89である。
【0042】
強制テープの1つでの誘電率(k)を、プライマリテープの誘電率(k)と適合させるためには、ガラスの設計は、高k強制テープの誘電率(k)によって著しく変化する。強制テープ組成における無機フィラーの選択も、得られるkに影響を及ぼし、その結果、テープ組成が、ゼロ収縮、材料適合性ならびに高周波用途のためのkおよび損失正接などの望ましい電気的性能を提供するための全体的な特性バランスを表すことは良く知られている。適切なLTCCテープ組成のコンポジット誘電率をより低く調節するために使用できる適切ないくつかのフィラーには、コージライト、フォルステライト、ステアタイト、アモルファスシリコン、リン酸アルミニウム(AlPO4)、(CGW)Vycorガラスまたは他の結晶性もしくは結晶質のよりkの低いセラミック材料が含まれる。
【0043】
プライマリテープまたは強制テープでは、フリットのD50(中央粒子径)は、これらに限定されないが、好ましくは、0.1から5.0ミクロン、より好ましくは0.3から3.0ミクロンの範囲である。強制テープは稠密化と結晶化を同時に受けなければならないので、プライマリテープ中での有機物のバーンアウト(熱分解)とガラスの軟化点を越える温度範囲内で望ましいミクロ構造を得るためには、その平均ガラス粒子径および粒子径分布は最も重要である。
【0044】
本明細書で説明するガラスは通常のガラス製造技術によって作製される。ガラスは500〜1000グラムの量で調製した。一般に、構成成分を計量し、次いで所望の割合で混合し、底部ローディング炉の中で加熱して白金合金るつぼ中に溶融物を形成させる。当技術分野で知られているように、ピーク温度(1450〜1600℃)に加熱して、溶融物が完全に液体となり均一化するまで加熱する。次いで、ガラス溶融物を、カウンター回転式ステンレス鋼ローラーを用いてクェンチして、10〜20ミルの厚さのガラス小板を形成させる。次いで、得られたガラス小板を摩砕して1〜5ミクロンの間に設定された50%容積分布を有する粉末を形成させた。次いでガラス粉末をフィラーと有機媒体で処方して実施例の部で詳細に述べるようにしてテープをキャスティングした。表1に示すガラス組成は広範囲のガラスケミストリー(多量のガラス形成体と少量のガラス形成体)を表す。ガラス形成体酸化物は一般にSiO、BおよびPなどの高い化学配位数を有する小さいサイズのイオンである。残る表示酸化物は、考慮に入れたガラス調節剤および中間体である。
【0045】
Al、ZrO、TiO、ZrSiO、BaTiOまたはその混合物などのセラミックフィラーを固形分ベースで0〜50重量%の量で、テープを形成するために使用するキャスティング可能な組成に加えることができる。フィラーのタイプに応じて、焼成後に異なる結晶相が形成することが予想される。フィラーは周波数レンジにわたって誘電率と損失を制御することができる。例えば、BaTiOを加えると、誘電率を著しく増大させることができる。
【0046】
ガラスと反応してAl含有結晶相を形成するので、Alは好ましいセラミックフィラーである。Alは、高い機械的強度と、有害な化学的反応に対する不活性さをもたらすのに非常に有効である。セラミックフィラーの他の機能は、焼成の間の全系のレオロジー的制御である。セラミック粒子は、物理的バリアーとして作用することによって、ガラスの流れを制限する。これらはガラスの焼結も阻止し、したがって有機物をよりバーンアウトし易くする。他のフィラー、a−石英、CaZrO、ムライト、コージライト、フォルステライト、ジルコン、ジルコニア、BaTiO、CaTiO、MgTiO、SiO、アモルファスシリコンまたはその混合物を使用して、テープの性能と特徴を改変することができる。フィラーは、より大きいサイズのフィラーのD50が1.5から3ミクロンの範囲であり、より小さいサイズのフィラーのD50が0.3から0.8ミクロンの範囲である少なくとも二峰性の粒子径分布を有することが好ましい。
【0047】
強制テープおよびプライマリテープ組成の処方においては、セラミック材料の量に対するガラスの量が重要である。十分な稠密化を具現化するのには、20〜40重量%のフィラー範囲が望ましいと考えられる。フィラー濃度が50重量%を超えると、焼成された構造体は十分には稠密化されず、過度に多孔質となる。望ましいガラス/フィラー比の範囲内であれば、焼成の間、液体ガラス相はフィラー材料で飽和されることになることは明らかであろう。
【0048】
焼成によって組成物のより高い稠密化を得るためには、無機性固体が小さい粒子径を有することが重要である。具体的には、実質的に粒子のすべてが15μm、好ましくは10μmを超えるべきではない。これらの最大サイズの制限を前提として、少なくとも粒子の50%のガラスとセラミックフィラーの両方が1μmより大きく6μmより小さいことが好ましい。
【0049】
ガラスおよびセラミック無機固体を分散させる有機媒体は、揮発性有機溶媒中に溶解したポリマー系バインダー、ならびに任意選択で可塑剤、離型剤、分散剤、剥離剤、消泡剤、安定剤および湿潤剤などの他の溶解した材料を含む。
【0050】
より良い結合効率を得るために、ガラスおよびセラミックフィラーを含む、全組成物ベースで、90重量%の固形分に対して少なくとも5重量%のポリマーバインダーを使用することが好ましい。しかし、30重量%以下のポリマーバインダーおよび可塑剤などの他の低揮発性調節剤と、最少で70%の無機固体とを使用することがより好ましい。これらの限度内で、熱分解して除去しなければならない有機物の量を低減させ、焼成の際の完全な稠密化を容易にするより良好な粒子充填を得るために、できるだけ少ない量のポリマーバインダーおよび他の低揮発性有機調節剤を使用することが望ましい。
【0051】
これまで、様々なポリマー系材料がグリーンテープのためのバインダーとして使用されている。例えば、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(ビニルアセテート)、ポリ(ビニルアルコール)、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系ポリマー、アタクチックポリプロピレン、ポリエチレン、例えばポリ(メチルシロキサン)、ポリ(メチルフェニルシロキサン)などのケイ素ポリマー、ポリスチレン、ブタジエン/スチレンコポリマー、ポリスチレン、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリアミド、高分子量ポリエーテル、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのコポリマー、ポリアクリルアミド、ならびに例えばナトリウムポリアクリレート、ポリ(低級アルキルアクリレート)、ポリ(低級アルキルメタクリレート)および低級アルキルアクリレートやメタクリレートの様々なコポリマーおよびマルチポリマーなどの様々なアクリルポリマーである。エチルメタクリレートとメチルアクリレートのコポリマーならびにエチルアクリレート、メチルメタクリレートおよびメタクリル酸のターポリマーがこれまでスリップキャスティング材料用のバインダーとして使用されてきた。
【0052】
Usalaの特許文献9は、0〜100重量%のC1〜8アルキルメタクリレートと、100〜0重量%のC1〜8アルキルアクリレートと、0〜5重量%のアミンのエチレン系不飽和カルボン酸の相溶性のマルチポリマーの混合物である有機バインダーを開示している。上記ポリマーは最大量の誘電性固形物に対して最小量で使用できるので、本発明の誘電性組成物を生成させるためには、好ましくはこれらを選択する。この理由から、上記に参照したUsalaの出願の開示を参照により本明細書に組み込む。
【0053】
ポリマー系バインダーは、バインダーポリマーのガラス転移温度(Tg)を低下させる働きをする少量の可塑剤(バインダーポリマーに対して)も含むことがしばしばある。もちろん可塑剤の選択は、改変を要するポリマーによって主として決定される。様々なバインダー系で使用されている可塑剤の中には、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、アルキルホスフェート、ポリアルキレングリコール、グリセロール、ポリ(エチレンオキサイド)、ヒドロキシエチル化アルキルフェノール、ジアルキルジチオホスホナートおよびポリ(イソブチレン)がある。これらの中で、比較的低い濃度で効果的に使用できるので、ブチルベンジルフタレートが、アクリルポリマー系で最もよく用いられる。
【0054】
キャスティング溶液の溶媒成分は、ポリマーの完全な溶解と、大気圧下で比較的低いレベルの加熱で分散液から溶媒を蒸発させ得る十分に高い揮発性とが得られるように選択する。さらに、溶媒は、有機媒体中に含まれる他のどの添加剤の沸点または分解温度より十分低い温度で沸点に達しなければならない。したがって、大気圧下で150℃未満の沸点を有する溶媒が最もよく使用される。そうした溶媒にはアセトン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、酢酸アミル、2,2,4−トリエチルペンタンジオール−1,3−モノイソブチレート、トルエン、塩化メチレンおよびフルオロカーボンが含まれる。上記の個々の溶媒は、バインダーポリマーを完全には溶解させることはできない。しかし、他の溶媒と混合した場合、これらは十分に機能する。このことは当分野の技術者に知見の範囲内である。環境に有害なクロロカーボンの使用が回避されるので、特に好ましい溶媒は酢酸エチルである。
【0055】
溶媒とポリマーに加え、可塑剤を、テープクラッキングを防止し、ブランキング、プリンティングおよびラミネート化などのより広い範囲でのコーティングした状態のテープの取扱い能力を提供するために使用する。好ましい可塑剤は、Rohm and Haas Co.製のBENZOFLEX(登録商標)400である。これはポリプロピレングリコールジベンゾエートである。
【0056】
塗布
強制テープまたはプライマリテープとして使用するためのグリーンテープは、上記のガラス、セラミックフィラー、ポリマー系バインダーおよび溶媒のスラリー分散液の薄い層をフレキシブル基板上にキャスティングし、そのキャスト層を加熱して揮発性溶媒を除去して形成させる。プライマリテープは、厚さが20ミル未満、好ましくは1から10ミルであることが好ましい。強制テープは1から10ミル、好ましくは1から3ミルの厚さであることが好ましい。次いでテープをシート中にブランク(blank)するかまたはロールの形でまとめる。グリーンテープは一般に多層電子回路用の誘電性すなわち絶縁材料として使用される。グリーンテープのシートは、それぞれの隅を、回路の実際の寸法より若干大きいサイズに整合ホールでブランクする。多層回路の様々な層を連結するために、グリーンテープにビアホールを形成させる。これは一般に機械パンチングで行う。しかし、鋭く焦点をあわせたレーザーを用いて、揮発させ、グリーンテープ中にビアホールを形成させることができる。典型的なビアホールサイズは0.004”から0.25”の範囲である。層間の相互連結は、ビアホールを厚いフィルム導電性インクで満たして形成させる。このインクは通常、標準的なスクリーンプリンティング技術で塗布する。回路の各層はスクリーンプリンティング導電体トラックで仕上げる。また、レジスタインクまたは高誘電率インクを、選択した層上にプリントして抵抗性または容量性の回路エレメントを形成することができる。さらに、多層コンデンサ業界で使用されるものと類似した特別処方の高誘電率グリーンテープを、多層回路の一部として組み込むことが可能である。
【0057】
回路の各層が完了したら、個々の層を順にそろえてラミネートする。密閉一軸型または静水圧型プレスダイを用いて、層間の正確な配置を確実にする。ラミネートを高温カッターでトリミングする。標準的な厚さのフィルムコンベヤーベルト炉またはプログラム加熱サイクルを備えた箱型炉を用いて焼成を実施する。この方法によって、従来のリリーステープを上部層および下部層として使用する必要なく、かつ焼成後のリリーステープの除去およびクリーニングをする必要なく、上部および/または下部導電体を強制された焼結構造体の一部として共焼成させることも可能になる。
【0058】
本明細書では、「焼成」という用語は、空気などの酸化雰囲気で組立体を、ある温度に、組立体の層中の有機材料のすべてを揮発させる(バーンアウト)のに十分な時間加熱して、層中のガラス、金属または誘電性材料をどれも焼結させ、次いでラミネート全体を稠密化させることを意味する。
【0059】
ラミネート化の各ステップにおいて、ビアが、隣接する機能層の適当な導電性経路に適切に連結されるように、層を正確に整合させなければならないことを当分野の技術者は理解されよう。
【0060】
本明細書では、「機能層」という用語は、導電性、抵抗性または容量性の機能を有するプリントされたグリーンテープを指す。したがって、上記のように、典型的なグリーンテープ層は1つまたは複数のレジスタ回路および/またはコンデンサならびに導電性回路をその上にプリントすることができる。
【0061】
種々のラミネートの定義された配置によって(図1から図5を参照されたい)、種々の厚さのグリーンテープシートを、コーナー整合ホールでブランクして3”×3”から8”×8”の範囲のxとyの寸法を有するシートにした。次いで、これらをパンチしてビアホールを形成させ、次いで当分野の技術者に周知の標準的加工技術を用いて、適切な表面およびビアフィル導電体で金属化した。
【0062】
次いで、そのパーツを、空気などの酸化雰囲気で、ある温度に、組立体の層中の有機材料のすべてを揮発させる(バーンアウト)のに十分な時間加熱して焼成し、層中のガラス、金属または誘電性材料をどれも焼結させた。この方法でラミネート全体を稠密化させた。
【0063】
次いでパーツについて、収縮および基板のそりを評価した。
【0064】
【表1】

【0065】
(実施例)
揮発性溶媒または溶媒ブレンド中で、この実施例で使用するテープ組成物を、微細な無機粉末とバインダーをボールミルで摩砕して調製した。ラミネート化、回路をパターン化する能力、テープバーンアウト特性および焼成されたミクロ構造の進行を最適化するためには、スリップの以下の容積%の処方が有利であることが分かった。実用上の参考として、典型的なスリップ組成の処方も重量パーセントで示した。無機相は、ガラスで4.5g/cc、アルミナで4.0g/ccの比重を有するものとし、有機媒体は1.1g/ccの比重を有するものとする。したがって、比重が本実施例で想定したものと異なる可能性のあるガラス、およびアルミナ以外の酸化物を用いた場合、重量%組成は変ってくる。
【0066】
【表2】

【0067】
通常テープはスリップでコーティングするので、スリップ用の組成物は、10,000センチポアズ未満の粘度に低下させるのに十分な溶媒を含まなければならない。典型的な粘度は1,000センチポアズから4,000センチポアズの範囲である。スリップ組成物の例を表2に示す。選択したスリップ粘度に応じて、粘度スリップがより高くなると、分散が安定している時間がより延長される(通常数週間)。テープ構成要素の安定した分散液は通常コーティングした状態のテープ中に保持される。
【0068】
【表3】

【0069】
本明細書での実施例のためのガラスはすべて、電気加熱炉中、1450〜1600℃で約1時間、Pt/Rhるつぼの中で溶融させた。予備段階としてガラスを金属ローラーでクェンチし、次いで摩砕して粒子径を細かくした。これらの試験用に調製した粉末を、スリップとして処方前に、摩砕して1〜5ミクロンの平均径に調節した。スリップの作製において追加の摩砕を行うので、最終的な平均径は通常1〜3ミクロンの範囲である。
【0070】
(実施例1)
【0071】
【表4】

【0072】
【表5】

【0073】
【表6】

【0074】
上記テープの誘電率(k)を比較すると、強制#1(約16)は強制#2と類似したプライマリ#1(約8)の誘電率(k)より大きい。プライマリおよび強制テープの固形物処方をフィラーおよびガラスの含量として上記に示す。これらの材料を用いて以下の構成で、3つのテープ構造体を作製した。
【0075】
【表7】

【0076】
すべてのサンプルは850℃でのベルト炉焼成を受けて平坦なものであった。これらは以下の%x、y収縮を示した。試験#1 0.35%、試験#2 0.20%、試験#3 0.23%および試験#4 0.07%。
【0077】
上記配置におけるプライマリテープと強制テープのそれぞれの間のテープ焼結の開始は、約75〜85℃離れている。強制テープは700℃近傍で剛性特性を現わしたが、プライマリテープはこの温度で焼結を開始し始めたばかりである。
【0078】
合計/強制テープ厚さの影響は概ねx、y収縮値と関係するようであり、その比が小さくなればなるほどx、y収縮は小さくなる。さらに、プライマリ#1を一方のタイプとして、強制#1と強制#2の両方を他方のタイプとして処理した場合、上記ラミネート配置は擬似対称を示す。しかし、誘電率の階層を導入する場合、強制#1、高k(=16)テープは、試験#1では14層ラミネートの層4、試験#2では10層ラミネートの層3、試験#3では12層ラミネートの層4、試験#4では9層ラミネートの層3に位置する。したがって、上記実施例1は電子特性の非対称性の配置、したがって回路設計の柔軟性を示す。
【0079】
(実施例2)
プライマリ#2テープ(4.5ミル厚さ)は、実施例1で示したものと同一の合計/強制テープ厚さ比を有する2つの異なる強制テープ組成(強制#1および強制#2)と一組にする。
【0080】
【表8】

【0081】
【表9】

【0082】
すべてのサンプルは850℃でのベルト炉焼成を受けて比較的平坦なものであった。これらは以下の%x、y収縮を示した。試験#5 0.18%、試験#6 0.12%、試験#7 0.15%、試験#8 0.06%および試験#9 0.07%。
【0083】
試験#5から#8のグループに見ることができるように(試験#1から#4のグループと比較して)、プライマリテープのロールはx、y収縮制御の度合いに影響を及ぼし、プライマリテープ#2は、x、y収縮をゼロにもってゆくのにより有効である。さらに、試験#9の配置は、試験#9用の強制テープ構成要素の両方が、試験#8のための強制テープ構成要素の半分の厚さのテープの2つの層からなること以外は、試験#8の配置と同様である。多かれ少なかれ回路層が望ましい機能的性能を実現するのに適切ならば、これは回路設計に別の側面の柔軟性をもたらす。
【0084】
(実施例3)
この実施例ではプライマリテープ#2を有する強制テープ#1および3を使用する。誘電率k値に関して、強制テープ#1は、強制テープ#3の誘電率k値と類似したプライマリテープ#2(k=8)のそれより高い(k=16)。
【0085】
【表10】

【0086】
【表11】

【0087】
すべてのサンプルは850℃でのベルト炉焼成を受けて平坦なものであった。これらは以下の%x、y収縮を示した。試験#10 0.39%、試験#11 0.25%、試験#12 0.19%および試験#13 0.11%。上記の13の試験の収縮値を比較すると、プライマリテープ#2と、強制テープ#1および#2との組合せが最も効果的なx、y収縮制御をもたらすようである。
【0088】
(実施例4)
この実施例はプライマリテープ#2を有する強制テープ#1および4を使用する。誘電率k値に関しては、強制テープ#1は、強制テープ#4の誘電率kと類似しているプライマリテープ#2(k=8)の誘電率kより高い(k=16)。
【0089】
強制テープ#4(ガラス#7、表1a)(4.0または2.0ミルのテープ厚さ)
【0090】
【表12】

【0091】
【表13】

【0092】
すべてのサンプルは850℃でのベルト炉焼成によって平坦であり、これらは以下の%x、y収縮、すなわち試験#14 0.19%、試験#15 0.15%、試験#16 0.17%および試験#17 0.06%を示した。実施例4の収縮値を、実施例2の収縮値と比較すると、プライマリテープ#2と、強制テープ#1および#2の両方の組合せは、プライマリテープ#1および#4の組合せと同じように効果的なx、y収縮制御をもたらすようである。
【0093】
(実施例5)
別の実験では、プライマリテープ#2と強制テープ#1および#4を用いた。実施例4の試験#16と、実施例5の試験#18〜#20の差は多層ラミネートの配置にある。
【0094】
【表14】

【0095】
プライマリテープと2つの強制テープの間の層順の配列にかかわらず、上記の試験#18〜#20は同一の合計テープ厚さ/強制テープ厚さ比6.6を有する。これはx、yの焼成収縮を制御する重要な因子の1つである。試験18、19または20のx、y収縮値、それぞれ0.19%、0.15%または0.15%は、テープ厚さ比が6.6と同一であるため、互いに近似している。2つの強制テープが直接接触していた試験#20は特殊なケースである。その両方が、テープ中のガラス/フィラーの結晶化に起因する剛性ミクロ構造を形成したので、これらは、そのピーク焼成温度の850℃で、プライマリテープを強制するためのコアとして働いた。試験#21は、より小さい0.03%のx、y収縮という結果となった。これは、1つの層の強制テープ#1と2つの層の強制テープ#4とからなるより厚いコアが寄与していた。本発明で開示したように、2つの強制テープ#4層のうちの第1の層は、ラミネート配置の幾何学的中心に位置しており、擬似対称が得られた。
【0096】
さらに、プライマリ#2を一方のタイプとして、強制#1および#4の両方を他方のタイプとして処理した場合、上記ラミネート配置は擬似対称を示す。しかし、誘電率の階層を導入する場合、強制#1、高k(=16)テープは、試験#18では12層ラミネートの層2、試験#19では12層ラミネートの層3、試験#20では12層ラミネートの層6、試験#21では13層ラミネートの層6に位置する。したがって、上記実施例5は電子特性の非対称の配置、したがって回路設計の柔軟性を示す。
【0097】
本発明で開示したプライマリ/強制テープラミネートは、一般的なLTCCベルト炉プロファイルで焼成して、完全な稠密化とゼロまたはゼロに近いx、y収縮を実現することができる。951グリーンTAPE(商標)(E.I.DuPontからの市販品)のための一般的なLTCCベルト炉プロファイルは、3.5時間のバーンアウトと、以下の焼結プロファイルである。すなわち、(1)2.5℃/分で25℃から60℃へ、(2)19.2℃/分で60℃から400℃へ、(3)1.4℃/分で400℃から435℃へ、(4)7.0℃/分で435℃から850℃へ、(5)850℃の17分間保持、(6)17.3℃/分で850℃から40℃、および(7)0.5℃/分で40℃から室温へのプロファイルである。十分な有機バーンアウト、ピーク温度への昇温速度、ピーク温度の期間および降温速度が最適化されて望ましい結果がもたらされる限り、当分野のいずれの技術者も、上記プロファイルを彼自身のベルト炉の仕様に応じて修正することができる。
【0098】
本発明で開示したプライマリ/強制テープラミネートは、一般的なLTCCベルト炉プロファイルで焼成して、完全な稠密化とゼロまたはゼロに近いx、y収縮を実現することができる。951グリーンTAPE(商標)(E.I.DuPontからの市販品)のための一般的なLTCCベルト炉プロファイルは、3.5時間のバーンアウトと、以下の焼結プロファイルである。すなわち、(1)2.5℃/分で25℃から60℃へ、(2)19.2℃/分で60℃から400℃へ、(3)1.4℃/分で400℃から435℃へ、(4)7.0℃/分で435℃から850℃へ、(5)850℃の17分間保持、(6)17.3℃/分で850℃から40℃、および(7)0.5℃/分で40℃から室温へのプロファイルである。十分な有機バーンアウト、ピーク温度への昇温速度、ピーク温度の期間および降温速度が最適化されて望ましい結果がもたらされる限り、当分野のいずれの技術者も、上記プロファイルを彼自身のベルト炉の仕様に応じて修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1a】z軸対称性の定義を説明するために用いた一般的な誘電性テープ配置を示す図である(これらは特許文献6に関連する)。
【図1b】z軸対称性の定義を説明するために用いた一般的な誘電性テープ配置を示す図である(これらは特許文献6に関連する)。
【図2】LTCC構造体に対称性と、湾曲またはそりのない共焼成の可能性を付与するのに必要な従来技術の非機能性材料の追加を示す図である。等号は、著しくそった組立体2Aの機能は、焼成前に2Cを2Bラミネートに追加した後、そりのない組立体によってのみ提供され得ることを意味している。
【図3a】2つの異なるケミストリーのテープが存在し、共焼成後にすべてが著しいそりを示す従来技術の非対称性の構造体を示す図である。
【図3b】2つの異なるケミストリーのテープが存在し、共焼成後にすべてが著しいそりを示す従来技術の非対称性の構造体を示す図である。
【図3c】2つの異なるケミストリーのテープが存在し、共焼成後にすべてが著しいそりを示す従来技術の非対称性の構造体を示す図である。
【図3d】2つの異なるケミストリーのテープが存在し、共焼成後にすべてが著しいそりを示す従来技術の非対称性の構造体を示す図である。
【図4a】従来発明,特許文献8の非対称性の構造体を示す図である。
【図4b】従来発明,特許文献8の非対称性の構造体を示す図である。
【図5a】本発明の第3のプライマリ低kの低温共焼成されたセラミックマトリックス内での、擬似対称に構成された混合k誘電体層を示す図である。テープ501および502は同一かまたは異なるk値の内部強制テープを表し、テープ100はプライマリテープ成分を表し、103は構造体の中心線である。
【図5b】本発明の第3のプライマリ低kの低温共焼成されたセラミックマトリックス内での、擬似対称に構成された混合k誘電体層を示す図である。テープ501および502は同一かまたは異なるk値の内部強制テープを表し、テープ100はプライマリテープ成分を表し、103は構造体の中心線である。
【図5c】本発明の第3のプライマリ低kの低温共焼成されたセラミックマトリックス内での、擬似対称に構成された混合k誘電体層を示す図である。テープ501および502は同一かまたは異なるk値の内部強制テープを表し、テープ100はプライマリテープ成分を表し、103は構造体の中心線である。
【図5d】本発明の第3のプライマリ低kの低温共焼成されたセラミックマトリックス内での、擬似対称に構成された混合k誘電体層を示す図である。テープ501および502は同一かまたは異なるk値の内部強制テープを表し、テープ100はプライマリテープ成分を表し、103は構造体の中心線である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1層または複数の層の低kガラス含有内部自己強制テープ、1層または複数の層の高kガラス含有内部自己強制テープ、および、少なくとも1層のガラス含有プライマリテープとから本質的になる、ゆがみがなく、そりのない非対称性の、低温共焼成されたセラミック構造体であって、前記低kテープの誘電率は8未満であり、前記高kテープの誘電率は8超であり、各自己強制テープは独立に、圧力補強のより少ない自己強制焼結LTCCアセンブリに前記プライマリテープを配備することができ、前記自己強制テープは、自己強制テープを前記プライマリテープと一体とみなしたとき構造的対称性を保持するように配置されており、前記内部強制テープおよび前記プライマリテープをラミネートして非対称構造のラミネートを形成し、前記アセンブリを熱処理してx、y収縮の相互抑制を示す構造を作り、前記高kガラス含有強制テープの前記ガラス組成物は、以下の酸化物構成要素を重量%でB6〜13、BaO20〜22、LiO0.5〜1.5、P3.5〜4.5、TiO25〜33、CsO1〜6.5、Nd29〜32の組成範囲で含むことを特徴とするセラミック構造体の作製方法。
【請求項2】
前記プライマリテープの誘電率は7から9の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記テープ層は、平坦でかつ相互連結した形で金属化されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記アセンブリは、表面実装構成要素を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記強制テープの前記ガラスは、プライマリテープの焼結開始前に焼結を開始して剛体を得ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記内部強制テープおよび前記プライマリテープは、より大きいサイズの粒子のD50が1.5から3ミクロンの範囲であり、より小さいサイズの粒子のD50が0.3から0.8ミクロンの範囲の二峰性の粒子径分布を有するフィラー粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記プライマリテープの前記ガラスは、全組成物に対する重量%で、SiO52〜55、Al12.5〜14.5、B8〜9、CaO16〜18、MgO0.5〜5、NaO1.7〜2.5、LiO0.2〜0.3、SrO0〜4、KO1〜2を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
請求項1に記載の剛体を備えることを特徴とする多層電子回路。
【請求項9】
請求項1に記載の剛体を含む多層電子回路であって、前記内部強制テープ層はコンデンサの機能を提供することを特徴とする多層電子回路。
【請求項10】
1層または複数の層の低kガラス含有内部自己強制テープ、1層または複数の層の高kガラス含有内部自己強制テープ、および、少なくとも1層のガラス含有プライマリテープとから本質的になる、ゆがみがなく、そりのない非対称性の、低温共焼成されたセラミック構造体であって、前記低kテープの誘電率は8未満であり、前記高kテープの誘電率は8超であり、各自己強制テープは独立に、圧力補強のより少ない自己強制焼結LTCCアセンブリに前記プライマリテープを配備することができ、前記自己強制テープは、自己強制テープを前記プライマリテープと一体とみなしたとき構造的対称性を保持するように配置されており、前記内部強制テープおよび前記プライマリテープをラミネートして非対称構造のラミネートを形成し、前記アセンブリを熱処理してx、y収縮の相互抑制を示す構造を作り、前記高kガラス含有強制テープの前記ガラス組成物は、以下の酸化物構成要素を重量%でB6〜13、BaO20〜22、LiO0.5〜1.5、P3.5〜4.5、TiO25〜33、CsO1〜6.5、Nd29〜32の組成範囲で含み、前記強制テープの前記ガラスは前記プライマリテープの焼結開始前に焼結を開始して剛体をもたらすことを特徴とするセラミック構造体。
【請求項11】
前記プライマリテープの前記ガラスは、全組成物に対する重量%で、SiO52〜55、Al12.5〜14.5、B8〜9、CaO16〜18、MgO0.5〜5、NaO1.7〜2.5、LiO0.2〜0.3、SrO0〜4、KO1〜2を含むことを特徴とする請求項10に記載のセラミック構造体。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【公開番号】特開2006−225251(P2006−225251A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−337423(P2005−337423)
【出願日】平成17年11月22日(2005.11.22)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】