放熱基板及びその製造方法
【課題】多孔性構造の酸化絶縁層を含んで放熱性が向上され、酸化絶縁層にエンベッドされた回路層を含んで微細パターンの形成が可能である放熱基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の放熱基板100は、金属コア層10、金属コア層10の一面または両面に形成されて、金属コア層10に接触するバリア層及び直径が異なる第1ポアと第2ポアを含んでバリア層に連結された多孔性層で構成された第1絶縁層20、第1絶縁層20にエンベッドされ、多孔性層の第2ポアに充填されて第2ポアの側面で連結された第1回路層30、及び第1絶縁層20の多孔性層上に形成された第2絶縁層40を含む。また、本発明の放熱基板100は、第1回路層30が第2ポアの一部を充填して、第2絶縁層40が第1絶縁層20と平坦面を成すように第2ポアに充填されたことを特徴とする。
【解決手段】本発明の放熱基板100は、金属コア層10、金属コア層10の一面または両面に形成されて、金属コア層10に接触するバリア層及び直径が異なる第1ポアと第2ポアを含んでバリア層に連結された多孔性層で構成された第1絶縁層20、第1絶縁層20にエンベッドされ、多孔性層の第2ポアに充填されて第2ポアの側面で連結された第1回路層30、及び第1絶縁層20の多孔性層上に形成された第2絶縁層40を含む。また、本発明の放熱基板100は、第1回路層30が第2ポアの一部を充填して、第2絶縁層40が第1絶縁層20と平坦面を成すように第2ポアに充填されたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放熱基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な分野において応用されるパワー素子及びパワーモジュールの放熱問題を解決するために、熱伝導特性の良い金属材料を用いて様々な形態の放熱基板を製作しようと努力している。また、LEDモジュール、パワーモジュールはもちろん、その外の製品分野で多層微細パターンが形成された放熱基板が求められている。
【0003】
しかしながら、従来の有機PCB、セラミックス基板、ガラス基板や金属コア層を含む放熱基板の場合、シリコンウエハーに比べて微細パターンの形成が相対的に難しく、コストが高くてその応用分野が制限されてきた。
【0004】
従来の印刷回路基板の製造方法を例を通じて検討すると、まずプリプレグに銅箔が形成された銅箔積層板(Copper clad laminate;CCL)を準備する。そして、機械的ドリルビットを用いて層間連結のための垂直ビアホールを加工した後、垂直ビアホールの内壁を含んで銅箔に無電解メッキ層を形成する。
【0005】
次に、垂直ビアホールの内部を含んで無電解メッキ層に電解銅メッキ工程(フィルメッキ工程)を行って電解メッキ層を形成する。銅箔、無電解メッキ層、及び電解メッキ層にパターニング工程を遂行してビアを含む回路層を形成する。
【0006】
一方、前記銅箔積層板の代わりに金属コア層を用いると、金属コア層を含む放熱基板が形成される。
【0007】
その後、前記回路層上にビルドアップ層を形成すると多層印刷回路基板が製造される。この際、ビルドアップ層は、メッキと印刷方法によって形成された回路パターンと絶縁素材を順番に積んで上げる方式で製造される。
【0008】
上述の従来方式によって製造された従来の印刷回路基板(または放熱基板)は、微細パターンの形成が困難であり、放熱特性が悪いという問題があった。また、従来の多層印刷回路基板(または多層放熱基板)は、ビルドアップ層の厚さのため、印刷回路基板の厚さが大きくなってしまうという問題があった。これにより、多層印刷回路基板は、配線の長さが長くなり、信号処理の所要時間がたくさんかかり、結局、高密度配線化の要求に逆行するようになる問題が発生した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するために導き出されたものであり、多孔性構造の酸化絶縁層を含んで放熱性が向上され、酸化絶縁層にエンベッドされた回路層を含んで微細パターンの形成が可能である放熱基板を提供することにある。
【0010】
また、本発明は、ビルドアップ方式を用いなく、多層構造を形成してスリムな構造を有する多層放熱基板を提供することにある。
【0011】
更に、本発明は、前記放熱基板と前記多層放熱基板の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、放熱基板に関するもので、金属コア層、前記金属コア層の一面または両面に形成されて、前記金属コア層に接触するバリア層及び直径が異なる第1ポアと第2ポアを含んで前記バリア層に連結された多孔性層で構成された第1絶縁層、前記第1絶縁層にエンベッドされ、前記多孔性層の前記第2ポアに充填されて前記第2ポアの側面で連結された第1回路層、及び前記第1絶縁層の前記多孔性層上に形成された第2絶縁層を含むものである。
【0013】
このとき、本発明では、前記第2絶縁層上に形成される第2回路層及び前記第1回路層と前記第2回路層を連結する第1ビアをさらに含むことが好ましい。
【0014】
また、本発明では、前記金属コア層の両面に形成された前記第2回路層を連結する第2ビアをさらに含むことが好ましい。
【0015】
更に、前記金属コア層は、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層は、Al2O3で構成されたことが好ましい。
【0016】
また、本発明による放熱基板は、金属コア層、前記金属コア層の一面または両面に形成されて、前記金属コア層に接触するバリア層及び直径が異なる第1ポアと第2ポアを含んで、前記バリア層に連結された多孔性層で構成された第1絶縁層、前記第1絶縁層にエンベッドされ、前記多孔性層に含まれた前記第2ポアに前記第2ポアの底面から一部を充填して、前記第2ポアの側面で連結された第1回路層、及び前記第1絶縁層と平坦面を成すように前記第2ポアの上端から厚さ方向に充填された第2絶縁層を含むものである。
【0017】
このとき、前記第2絶縁層は、前記第1絶縁層と平坦面を成すように前記多孔性ポーラ層の前記第1ポアと前記第2ポアに充填されて、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層が成す平坦面上に形成された第2回路層及び前記第1回路層と前記第2回路層を連結する第1ビアをさらに含むことが好ましい。
【0018】
前記第2絶縁層は、前記多孔性層の前記第1ポアと前記第2ポアに充填され、前記第1絶縁層の前記多孔性層の上端をカバーするように形成されたことが好ましい。
【0019】
また、本発明では、前記第2絶縁層上に形成された第2回路層及び前記第1回路層と前記第2回路層を連結する第1ビアをさらに含むことが好ましい。
【0020】
更に、本発明は、前記金属コア層の両面に形成された前記第2回路層を連結する第2ビアをさらに含むことが好ましい。
【0021】
尚、前記金属コア層は、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層は、Al2O3で構成されたことが好ましい。
【0022】
そして、本発明は、放熱基板の製造方法に関するもので、金属コア部材を提供する段階、 前記金属コア部材の一面または両面を陽極酸化して、前記金属コア部材に接触するバリア層及び前記バリア層と連結されて中心部の直径が両端の直径より大きい第1ポアを含む多孔性層で構成された第1絶縁層を形成する段階、前記多孔性層に含まれた前記第1ポアが隣接する複数のポアと側面で連結された第2ポアになるように等方性エッチングを遂行する段階、前記第2ポアにエンベッドされるように第1回路層を形成する段階及び前記多孔性層をカバーするように第2絶縁層をシーリングする段階を含むものである。
【0023】
このとき、本発明では、前記第2絶縁層をシーリングする段階の後に、前記第1回路層が露出されるように第1ビアホールを形成する段階及び前記第1回路層と連結される第1ビア及び前記第2絶縁層上に位置する第2回路層を形成する段階をさらに含むことが好ましい。
【0024】
また、本発明では、前記第1ビアホールを形成する段階の後に、前記放熱基板を貫通する第2ビアホールを形成する段階、前記第2ビアホールの内壁に絶縁内膜を形成する段階、及び前記第1回路層と連結される前記第1ビア、前記第2絶縁層上に位置する前記第2回路層、及び前記金属コア部材の両面に位置する前記第2回路層を連結する第2ビアを形成する段階をさらに含むことが好ましい。
【0025】
尚、前記金属コア部材は、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層は、Al2O3で構成されたことが好ましい。
【0026】
更に、本発明による放熱基板の製造方法は、金属コア部材を提供する段階、前記金属コア部材の一面または両面を陽極酸化して、前記金属コア部材に接触するバリア層及び前記バリア層と連結されて中心部の直径が両端の直径より大きい第1ポアを含む多孔性層で構成された第1絶縁層を形成する段階、前記多孔性層に含まれた前記第1ポアが隣接する複数のポアと中心部で連結された第2ポアになるように等方性エッチングを遂行する段階、前記第2ポアにエンベッドされて、前記第2ポアに前記第2ポアの底面から一部を充填して第1回路層を形成する段階及び前記第1絶縁層と平坦面を成すように前記第2ポアの上端から厚さ方向に充填して第2絶縁層を形成する段階を含むものである。
【0027】
このとき、前記第2絶縁層を形成する段階は、前記多孔性層の前記第1ポア及び前記第2ポアに充填されて、前記第1絶縁層の上端をカバーするように遂行されることが好ましい。
【0028】
また、本発明では、前記第2絶縁層を形成する段階の後に、前記第1回路層が露出されるように第1ビアホールを形成する段階及び前記第1回路層と連結される第1ビア及び前記第2 絶縁層上に位置する第2回路層を形成する段階をさらに含むことが好ましい。
【0029】
更に、本発明では、前記第1ビアホールを形成する段階の後に、前記放熱基板を貫通する第2ビアホールを形成する段階、前記第2ビアホールの内壁に絶縁内膜を形成する段階及び前記第1回路層と連結される前記第1ビア、前記第2絶縁層上に位置する前記第2回路層、及び前記金属コア部材の両面に位置する前記第2回路層を連結する第2ビアを形成する段階をさらに含むことが好ましい。
【0030】
尚、前記金属コア部材は、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層は、Al2O3で構成されたことが好ましい。
【0031】
本発明の特徴及び利点は、添付図面に基づいた以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0032】
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書及び請求範囲に用いられた用語や単語は、通常的かつ辞書的な意味に解釈されてはいけなく、発明者がその自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則にしたがって本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されなければならない。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係る放熱基板は、金属コア層に積層された絶縁層ではない酸化絶縁層を含み、酸化絶縁層にエンベッドされた回路層を含んで放熱性が向上され、微細回路パターンを得ることが可能である。
【0034】
また、本発明に係る多層放熱基板は、樹脂絶縁層のような積層された絶縁層を含まず、金属コア層を陽極酸化して形成された多孔性の酸化絶縁層を含んで放熱基板の厚さを減少させることができ、放熱特性が向上する。
【0035】
更に、本発明による放熱基板の回路層は、多孔性構造を有する酸化絶縁層のポアに形成されて、ポアの側面で連結された形状を有して回路パターンの断線問題を防止することができる。
【0036】
そして、本発明に係る放熱基板の製造方法は、ビルドアップ工程が要らなく、製造工程が単純で生産性が向上され、製造コストが節減される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の好ましい第1実施形態による放熱基板を簡略に示す断面図である。
【図2】図1に示す放熱基板に含まれた第1絶縁層の構造を拡大した断面図である。
【図3】図1に示す放熱基板の変形例を示す断面図である。
【図4】図3に示す放熱基板の変形例を示す断面図である。
【図5】本発明の好ましい第2実施形態による放熱基板を示す断面図である。
【図6】図5に示す放熱基板の変形例を示す断面図(1)である。
【図7】図5に示す放熱基板の変形例を示す断面図(2)である。
【図8】図7に示す放熱基板の変形例を示す断面図である。
【図9】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(1)である。
【図10】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(2)である。
【図11a】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(3−1)である。
【図11b】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(3−2)である。
【図11c】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(3−3)である。
【図12】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(4)である。
【図13】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(5)である。
【図14】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(6)である。
【図15】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(7)である。
【図16】図3に示す放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(1)である。
【図17】図3に示す放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(2)である。
【図18】図4に示す放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(1)である。
【図19】図4に示す放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は、添付図面と以下の詳細な説明および好ましい実施形態によってさらに明らかになろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同じ構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の説明において、係わる公知技術に対する具体的な説明が、本発明の要旨を不必要にぼかす可能性があると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0039】
図1は、本発明の好ましい第1実施形態による放熱基板を簡略に示す断面図であり、図2は、図1に示す放熱基板に含まれた第1絶縁層の構造を拡大した断面図であり、図3は、図1に示す放熱基板の変形例を示す断面図であり、図4は、図3に示す放熱基板の変形例を示す断面図である。
【0040】
以下、これを参照して本実施形態による放熱基板を説明する。
【0041】
図1に示すように、本実施形態による放熱基板100は、金属コア層10、金属コア層10の一面または両面に形成された第1絶縁層20、第1絶縁層20にエンベッドされる第1回路層30、及び第2絶縁層40を含むものである。
【0042】
金属コア層10は、金属で構成されて、一般的な樹脂コア層に比べて強度が大きくて反り(warpage)に対する抵抗が大きく、基板に実装された発熱素子(図示せず)で発生する熱を分散して外部に放出する役割をする。
【0043】
このような金属コア層10は、例えばアルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、タンタルム(Ta)、またはこれらの合金で構成されることができる。但し、説明の便宜のためにアルミニウムを例として説明することにする。
【0044】
第1絶縁層20は、金属コア層10に形成されて、金属コア層10に接触するバリア層22及びバリア層22に連結された多孔性層24を含む。第1絶縁層20に対する詳細な説明は、図2を参照して説明する。
【0045】
図2に示す第1絶縁層20は、金属コア層10を陽極酸化して形成された酸化絶縁層で、金属コア層10がアルミニウムで構成された場合、第1絶縁層20は、アルミナ(Al2O3)で構成される。
【0046】
バリア層22は、金属コア層10と接触して金属コア層10と界面を形成する酸化絶縁層であり、多孔性層24は、バリア層22に連結されて、結晶柱CとポアPを有する多孔性層である。
【0047】
この際、多孔性層24は、2種に分類されるポアPを含む。このうち一つは中心部の直径が両端の直径より大きい形状を有し、ポアPのほとんどを占めるポア(P1:以下、第1ポア)である。このような第1ポアP1は、隣接する他の第1ポアP1と空間的に分離されている。
【0048】
他の一つは、隣接するポアと側面で連結された形状を有し、第1回路層30をエンベッドするポア(P2:以下、第2ポア)である。第2ポアP2は、第1ポアP1と同じく中心部の直径が両端の直径より大きく、第1ポアP1より多少大きい直径を有する。これは第2ポアP2が隣接するポアと側面で連結されるために、いくつかの第1ポアP1に等方性エッチングを遂行して形成されるからである。等方性エッチングを遂行する時、両端より直径が大きい中心部で隣接する第2ポアP2と側面で連結される。
【0049】
一方、このような第1ポアP1と第2ポアP2の形状は、放熱基板100の製造工程に起因したもので、これは放熱基板の製造方法を説明する過程で明確になるのであろう。
【0050】
そして、第1回路層30は、図1に示すように、第1絶縁層20にエンベッドされる。通常の放熱基板(または、印刷回路基板)で回路層が絶縁層の外面に形成されることとは異なり、本実施形態による放熱基板100の第1回路層30は、絶縁層にエンベッドされて放熱基板の厚さを減少させることができ、回路層の損傷を防止することができる。
【0051】
より詳しく検討すると、第1回路層30は、上述した多孔性層24の第2ポアP2に形成される。第2ポアP2は、上述したように隣接する他の第2ポアP2と側面(中心側面部)で連結されるから、第2ポアP2にエンベッドされた第1回路層30も第2ポアP2の形状を有し、隣接する第2ポアP2に形成された回路パターンと側面連結される。
【0052】
そして、第1回路層30は、メッキ方式によって形成されるから、第2ポアP2の底面から側面に沿って充填される。この際、第1回路層30が側面で連結された形状を有するために、第2ポアP2の底面から中心部までの高さより大きく形成されることが好ましい。
【0053】
また、図1に示すように、第1回路層30は、第2ポアP2を完全に充填して結晶柱Cと同一の高さを有することがさらに好ましい。このような形状を有する第1回路層30は、隣接する第2ポアP2に充填された回路パターンと充分に連結されるだけではなく、後述する第2絶縁層40が平坦に形成されて、堅固に接着されることができるようにする。
【0054】
第2絶縁層40は、第1絶縁層20の多孔性層24上に形成される。第1ポアP1及び第2ポアP2の上端をカバーするように形成され、結晶柱Cの上端面で接着する。また、上述したように、第1回路層30が結晶柱Cと同一の高さを有する場合、第2絶縁層40は、第1回路層30の上端でも接着する。このような第2絶縁層40は、放熱基板100の外面を平坦にさせて、外部に露出された第1回路層30を酸化から保護する。
【0055】
一方、多層放熱基板を形成する場合、第2絶縁層40は、通常のビルドアップ方式で用いられるプリプレグのような絶縁材で構成されることができ、図1に示すように単層の回路層を有する場合、第2絶縁層40は、保護層の性質を有するから、第2絶縁層40でソルダーレジストが採用されることができる。
【0056】
また、図1には図示しないが、第2絶縁層40に開口部を形成して第1回路層30が外部に露出されることにより、パッド部を形成することができる。このようなパッド部は、外部に実装される電子素子と連結される。
【0057】
図3は、図1に示す放熱基板の変形例であり、多層放熱基板の切断面を示している。以下、これを参照して多層放熱基板を説明する。但し、図1及び図2を参照して説明した構成と同一の構成に対する詳細な説明は省略する。
【0058】
図3に示すように、本実施形態による放熱基板100−1は、第2絶縁層40上に形成される第2回路層50、第1回路層30と前記第2回路層を連結する第1ビア55をさらに含んで2層の多層基板を形成する。
【0059】
第2回路層50は、第2絶縁層40上に形成されて、メッキ方式によって形成されることができ、銅、銀、ニッケル等が採用されることができる。
【0060】
第1ビア55は、第2絶縁層40に形成されたビアホール(45:以下、第1ビアホール)に形成されて第1回路層30と第2回路層50とを連結する。図3に示すように、第1回路層30が結晶柱Cと同一の高さを有する場合、第1ビア55は、第1回路層30の上端で連結される。このような第1ビア55は、メッキ方式によって第2回路層50と同時に形成されることができ、その製造方法に対する詳細な説明は後述することにする。
【0061】
図4は、図3に示す放熱基板の変形例であり、両面放熱基板の切断面を示している。以下、これを参照して両面放熱基板を説明する。但し、図1乃至図3を参照して説明した構成と同一の構成に対する詳細な説明は省略する。
【0062】
図4に示すように、本実施形態による放熱基板100−2は、金属コア層10の両面に形成された第2回路層50を連結する第2ビア70をさらに含んで両面放熱基板を形成する。
【0063】
放熱基板100−2は、第1絶縁層20、第1絶縁層20にエンベッドされる第1回路層30、第2絶縁層40、第2絶縁層40上に形成される第2回路層50と第1回路層30と前記第2回路層50を連結する第1ビア55が金属コア層10の両面に形成される。
【0064】
第2ビア70は、金属コア層10の両面に形成された第2回路層50を連結して、この第2ビア70は、放熱基板を貫通する第2ビアホール60の内壁に形成されたメッキパターンである。
【0065】
また、第2ビア70と金属コア層10のショートを防止するために、第2ビア70と第2ビアホール60の内壁の間には絶縁内膜65が形成される。従って、第2ビア70は、実質的に第2ビアホール60の内壁に形成された絶縁内膜65上に形成されたメッキパターンである。
【0066】
このような絶縁内膜65は、図4に示すように、第2ビアホール60の内壁のうち金属コア層10を貫通する領域に対して、陽極酸化して酸化絶縁内膜(例えば、アルミナ絶縁内膜)を形成したり、第2ビアホール60の内壁全体に絶縁材を薄膜で塗布して形成されることができる。
【0067】
図5は、本発明の好ましい第2実施形態による放熱基板を簡略に示す断面図であり、図6及び図7は、図5に示す放熱基板の変形例を示す断面図であり、図8は、図7に示す放熱基板の変形例を示す断面図である。
【0068】
以下、これを参照して本実施形態による放熱基板を説明する。但し、図1乃至図4を参照して説明した第1実施形態による放熱基板と同一の構成に対する詳細な説明は省略する。
【0069】
図5に示すように、本実施形態による放熱基板200は、金属コア層10、金属コア層10の一面または両面に形成される多孔性の第1絶縁層20、第1絶縁層20にエンベッドされる第1回路層30’、及び第2絶縁層40’を含む。
【0070】
この際、本実施形態による第1回路層30’は、図1に示す第1回路層30と異なり、第1絶縁層20にエンベッドされて第2ポアP2の側面で連結され、第2ポアP2の底面から一部に充填される。
【0071】
そして、第2絶縁層40’は、第1絶縁層20と平坦面を成すように第2ポアP2の上端から厚さ方向に充填される。
【0072】
より詳しく検討すると、第1回路層30’が多孔性層22に含まれた第2ポアP2の底面から側面に沿って充填されて、第2ポアP2に完全に充填されない。但し、第1回路層30’が側面で連結された形状を有するために、図5に示すように第2ポアP2の底面から中心部までの高さより多少高く形成されることが好ましい。
【0073】
そして、第2絶縁層40’も第2ポアP2に充填され、第1回路層30’の上端から第1絶縁層20と平坦面を成す高さまで充填される。特に、第2ポアP2に隣接した結晶柱Cの上端まで充填されれば、図5に示す形状を有するようになる。
【0074】
また、第2絶縁層40’は、第2ポアP2だけではなく、第1ポアP1にも充填されることができる。これも第1ポアP1の上端から厚さ方向に充填されて、但し、第1ポアに充填された第2絶縁層40’は、その深さが制限されない。この際、第1ポアP1の底面まで充填されることが、放熱基板200の外面を形成する絶縁層をもっと堅固にさせる。
【0075】
一方、第2絶縁層40’が第1ポアP1及び第2ポアP2の全部に充填される場合、図3に示すように第2回路層と第1ビアをさらに含む多層放熱基板を形成することができる。
【0076】
図6には、図5に示す放熱基板の変形例を示している。本実施形態による放熱基板200−1は、第2絶縁層40’’が多孔性層24のポアPに充填され、第1絶縁層20の上端をカバーするように形成されたことを特徴とする。従って、第2絶縁層40’’は、第2ポアP2に充填され、これに延長されて第1絶縁層20の上端をカバーするように形成されたり、第2絶縁層40’’は、第1ポアP1及び第2ポアP2の全部に充填されて第1絶縁層20の上端をカバーするように延長されて形成されることができる。
【0077】
これによって、放熱基板200−1は、第2絶縁層40’’が放熱基板200−1の外面を形成する。このような放熱基板200−1は、ポアPの空いた空間を最小化して放熱基板の堅固性を向上させるとともに、放熱基板の外面をもっと平坦にさせる。
【0078】
また、図7及び図8には、図6に示す放熱基板の変形例で、多層放熱基板と両面放熱基板を示している。
【0079】
図7に示す放熱基板200−2は、第2絶縁層40’’上に形成される第2回路層50、第1回路層30’と前記第2回路層50を連結する第1ビア55をさらに含む。第2回路層50と第1ビア55の構造及び機能は、図3を参照して説明した構造及び機能と同一であり、その詳細な説明は省略する。
【0080】
図8に示す放熱基板200−3は、金属コア層10の両面に形成された第2回路層50を連結する第2ビア70をさらに含む。このような第2ビア70の構造及び機能も図4を参照して説明した構造及び機能と同一であり、その詳細な説明は省略する。
【0081】
図9乃至図14は、図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図である。以下、これを参照して本実施形態による放熱基板の製造方法を説明する。
【0082】
まず、図9に示すように、放熱基板の金属コア層を形成する金属コア部材10を提供する。
【0083】
次に、図10に示すように金属コア部材10の一面または両面を陽極酸化する。一般的な陽極酸化は、金属コア部材10を直流電源の陽極に接続して酸性溶液(電解質溶液)中に浸漬することで、金属コア部材10の表面にバリア層と多孔性層からなる酸化絶縁層(金属酸化物層)を形成する工程をいう。
【0084】
本発明で第1絶縁層20が酸化絶縁層で形成され、図10に示すように、バリア層22と連結されて中心部の直径が両端の直径より長い第1ポアP1を有する多孔性層24を形成するために、条件が異なる環境での3回の陽極酸化工程が必要である。
【0085】
3回の陽極酸化工程は、図11a乃至図11cを参照して説明する。
【0086】
まず、図9に示す金属コア部材10に第1陽極酸化すると、図11aに示す酸化絶縁層が形成される。ここで第1陽極酸化の条件は、0.5℃の0.015モルのシュウ酸(H2C2O4)電解質溶液で2分間137Vの電圧を金属コア部材10に印加することである(このような条件をHA条件(Hard Anodization Condition)という)。
【0087】
アルミニウム部材を例として説明すると、アルミニウム部材の表面が電解質溶液(electrolyte solution)と反応して境界面(アルミニウム部材表面/電解質溶液)で、電解質溶液によりアルミニウム金属がイオンに酸化されてアルミニウムイオン(Al3+)が形成される。また、アルミニウム部材に加えられる電圧によりアルミニウム部材の表面に電流密度が集中される地点(dot)らが形成される。この地点での局所的な熱が発生して、電解質溶液(特に、シュウ酸)の活性度が増加するようになってアルミニウムが電解質溶液と非常に早く反応し、アルミニウムイオンはもっとたくさん生成される。その結果、アルミニウム部材の表面に非常に微細で整列性を有する複数のホームが形成される。
【0088】
また、印加された電圧により水の分解反応が起きて、この時生成された酸素イオン(O2−)は、電場の力で上述した複数のホームに移動し、電解質溶液により生成されたアルミニウムイオンと反応してアルミナ層を形成するようになる。
【0089】
上述した第1陽極酸化条件で陽極酸化して形成されたアルミナ層は、図11aに示すように、バリア層と直径が小さいポアを有する多孔性層で構成される。
【0090】
次に、上述した第1陽極酸化が終了されると、第2陽極酸化を遂行する。ここで、第2陽極酸化条件は、10℃の4重量%のリン酸(H3PO4)電解質溶液で15分間110Vの電圧を印加することである(このような条件をMA条件(Mild Anodization Condition)ともいう)。第1陽極酸化の後、第2陽極酸化を遂行すると、図11bに示すように第1陽極酸化で形成されたポアより直径が大きいポアを有する多孔性層が形成される。
【0091】
バリア層のW’−X’境界面は、持続的にアルミナを形成して厚さ方向に成長する。同時に Y’−Z’境界面は、電流集中で局所的な熱が発生して、アルミナの溶解作用がもっと活発に起きるようになり、Y’−Z’境界面も厚さ方向に成長するようになる。これにより、バリア層の厚さは、一定に維持されながら、ポアの深さはもっと成長する。
【0092】
この際、第2陽極酸化条件は、Y’−Z’境界面で、第1陽極酸化条件のY−Z境界面よりアルミナの溶解作用が活発で、この際形成されたポアは、図11bに示すように、第1陽極酸化で形成されたポアよりもっと大きい直径を有するようになる。
【0093】
そして、第2陽極酸化が終了されると、もう一度、第1陽極酸化を遂行する。これによって、直径の小さいポアが形成される。このように、3回の陽極酸化を経ることにより、図11cに示す第1ポアP1を有する多孔性層24が形成される。
【0094】
その後、図12に示すように、多孔性層24に含まれた第1ポアP1が隣接する複数のポアと側面で連結されるように、等方性エッチングを遂行する。
【0095】
等方性エッチングが遂行された第1ポアP1は、第2ポアP2になり、エッチングレジスト80によって、エッチングが遂行されないポアは、相変らず第1ポアP1になる。この際用いられるエッチング液の種類は、制限されない。
【0096】
エッチング液は、第1ポアP1の内壁を同一の厚さで溶解させ、この際、第2陽極酸化で形成された第1絶縁層20の領域(中心部領域)は、第1陽極酸化で形成された第1絶縁層20の領域より内壁(結晶柱)が薄いため、全部溶解されて隣接する第1ポアP1と連結される。これによって、隣接する複数のポアと側面で連結された第2ポアP2が形成される。
【0097】
次に、アセトンと脱イオン化された蒸溜水を用いて放熱基板を洗浄し、エッチングレジストをとり除くと、図13に示すような多孔性層24を含む第1絶縁層20が形成される。多孔性層24は、中心部の直径が両端の直径より大きい形状を有する第1ポアP1、隣接する複数のポアと側面で連結された形状を有する第2ポアP2を有するようになる。
【0098】
次に、図14に示すように、第2ポアP2にエンベッドされるように第1回路層30を形成する。第1回路層30は、メッキ方式によって形成されることができる。一方、メッキ条件によって、第1回路層30の高さを調節することができる。
【0099】
露光及び現像工程を経てパターニングされたドライフィルム(またはフォトレジストフィルム)を第1ポアP1の上端に形成した後、無電解メッキ法によって第1回路層30を形成する。一方、第1回路層30は、通常的なSAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi−Additive Process)またはサブトラクティブ法(Subtractive)などを用いて形成することができる。
【0100】
次に、図15に示すように、多孔性層24をカバーするように、第2絶縁層40をシーリング(sealing)する。これによって、図1に示す放熱基板が完成される。
【0101】
図16乃至図17は、図3に示す放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図である。以下、これを参照して本実施形態による放熱基板の製造方法を説明する。
【0102】
第2絶縁層40を第1絶縁層20上にシーリングする段階の後に、図16に示すように第2絶縁層40を貫通する第1ビアホール45を形成する。第1ビアホール45は、第1回路層30を露出させて、ドリル方式またはYAGレーザー、CO2レーザーなどのようなレーザー方式によって形成されることができる。
【0103】
その後、図17に示すように、第2回路層50と第1ビア55を形成する。第2回路層50と第1ビア55は、メッキ方式によってメッキ層を形成した後、パターニング(エッチング)することで同時に形成することができる。例えば、SAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi−Additive Process)またはサブトラクティブ法(Subtractive)などによって形成することができる。
【0104】
一方、図17には図示しないが、第2回路層50上に保護層(図示せず)をさらに形成することができる。保護層は、ソルダーレジストであり、通常のスクリーン印刷法、ローラーコーティング法、カーテンコーティング法、スプレーコーティング法によって形成することができる。
【0105】
また、第2回路層50が外部に露出されたパッド部を含む場合、電解金メッキ法、無電解金メッキ法、無電解ニッケル/パラジウム/金メッキ法のうち、いずれか一つによって遂行される外面処理工程によって、パッド保護層を形成することができる。
【0106】
図18乃至図19は、図4に示す放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図である。以下、これを参照して本実施形態による放熱基板の製造方法を説明する。
【0107】
図9に示すように、金属コア部材10を提供した後、金属コア部材10の両面に、図15に示す第2絶縁層40をシーリングする段階まで遂行する。
【0108】
その後、図16に示すように、第2絶縁層40に第1ビアホール45を形成して(この際、第1ビアホール45は、放熱基板の一面または両面に形成される)、図18に示すように、放熱基板100−2を貫通する第2ビアホール60を形成する。
【0109】
そして、第2ビアホール60の内壁に絶縁内膜65を形成する。絶縁内膜65は、金属コア層10を貫通する領域に対して陽極酸化して酸化絶縁内膜(例えば、アルミナ絶縁内膜)を形成したり、第2ビアホール60の内壁の全体に絶縁材を薄膜で塗布して形成されることができる。
【0110】
更に、図19に示すように、メッキ方式によって第1ビア55、第2回路層50、第2ビア70を形成する。これも、SAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi−Additive Process)またはサブトラクティブ法(Subtractive)によって形成することができる。
【0111】
図5に示す本発明の第2実施形態による放熱基板200の製造方法を、図9乃至図14を参照して説明した第1実施形態による放熱基板の製造方法と比較して説明する。
【0112】
図5に示す放熱基板200は、図14を参照して説明した第1回路層30を形成する段階で、第1回路層30’を第1絶縁層20にエンベッドされて、第2ポアP2の側面で連結され、第2ポアP2の底面から一部に充填される。
【0113】
そして、図15を参照して説明した第2絶縁層40を形成する段階で、多孔性層24の上端にシーリングすることなく、第2絶縁層40’は、第1絶縁層20と平坦面を成すように、第2ポアP2の上端から厚さ方向に充填する。
【0114】
また、図6に示す放熱基板200−1は、上記のように第1回路層30’を形成した後、第2絶縁層40’’をポアPに充填して、多孔性層24の上端をカバーするよう、延長されるように形成する。従って、第2絶縁層40’を第2ポアP2に充填し、これに延長されて第1絶縁層20の上端をカバーするように形成したり、第2絶縁層40’’を第1ポアP1及び第2ポアP2の全部に充填し、これに延長されて第1絶縁層20の上端をカバーするように形成することができる。
【0115】
また、図7及び図8に示す放熱基板200−2、200−3は、図6に示す放熱基板を形成した後、図16乃至図19を参照して説明した過程を経て形成される。
【0116】
一方、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく様々な修正及び変更が可能であるということは、この技術分野にて通常の知識を有する者には明らかである。従って、そういう変形例または修正例などは、本発明の特許請求の範囲に属するというべきである。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、多孔性構造の酸化絶縁層を含んで放熱性が向上され、酸化絶縁層にエンベッドされた回路層を含んで微細パターンの形成が可能である放熱基板及びその製造方法に適用可能である。
【符号の説明】
【0118】
100、100−1、100−2 放熱基板
200、200−1、200−2、200−3 放熱基板
10 金属コア層
20 第1絶縁層
22 バリア層
24 多孔性層
P ポア
P1 第1ポア
P2 第2ポア
C 結晶柱
30、30’ 第1回路層
40、40’、40’’ 第2絶縁層
45 第1ビアホール
50 第2回路層
55 第1ビア
60 第2ビアホール
65 絶縁内膜
70 第2ビア
80 エッチングレジスト
【技術分野】
【0001】
本発明は、放熱基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な分野において応用されるパワー素子及びパワーモジュールの放熱問題を解決するために、熱伝導特性の良い金属材料を用いて様々な形態の放熱基板を製作しようと努力している。また、LEDモジュール、パワーモジュールはもちろん、その外の製品分野で多層微細パターンが形成された放熱基板が求められている。
【0003】
しかしながら、従来の有機PCB、セラミックス基板、ガラス基板や金属コア層を含む放熱基板の場合、シリコンウエハーに比べて微細パターンの形成が相対的に難しく、コストが高くてその応用分野が制限されてきた。
【0004】
従来の印刷回路基板の製造方法を例を通じて検討すると、まずプリプレグに銅箔が形成された銅箔積層板(Copper clad laminate;CCL)を準備する。そして、機械的ドリルビットを用いて層間連結のための垂直ビアホールを加工した後、垂直ビアホールの内壁を含んで銅箔に無電解メッキ層を形成する。
【0005】
次に、垂直ビアホールの内部を含んで無電解メッキ層に電解銅メッキ工程(フィルメッキ工程)を行って電解メッキ層を形成する。銅箔、無電解メッキ層、及び電解メッキ層にパターニング工程を遂行してビアを含む回路層を形成する。
【0006】
一方、前記銅箔積層板の代わりに金属コア層を用いると、金属コア層を含む放熱基板が形成される。
【0007】
その後、前記回路層上にビルドアップ層を形成すると多層印刷回路基板が製造される。この際、ビルドアップ層は、メッキと印刷方法によって形成された回路パターンと絶縁素材を順番に積んで上げる方式で製造される。
【0008】
上述の従来方式によって製造された従来の印刷回路基板(または放熱基板)は、微細パターンの形成が困難であり、放熱特性が悪いという問題があった。また、従来の多層印刷回路基板(または多層放熱基板)は、ビルドアップ層の厚さのため、印刷回路基板の厚さが大きくなってしまうという問題があった。これにより、多層印刷回路基板は、配線の長さが長くなり、信号処理の所要時間がたくさんかかり、結局、高密度配線化の要求に逆行するようになる問題が発生した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するために導き出されたものであり、多孔性構造の酸化絶縁層を含んで放熱性が向上され、酸化絶縁層にエンベッドされた回路層を含んで微細パターンの形成が可能である放熱基板を提供することにある。
【0010】
また、本発明は、ビルドアップ方式を用いなく、多層構造を形成してスリムな構造を有する多層放熱基板を提供することにある。
【0011】
更に、本発明は、前記放熱基板と前記多層放熱基板の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、放熱基板に関するもので、金属コア層、前記金属コア層の一面または両面に形成されて、前記金属コア層に接触するバリア層及び直径が異なる第1ポアと第2ポアを含んで前記バリア層に連結された多孔性層で構成された第1絶縁層、前記第1絶縁層にエンベッドされ、前記多孔性層の前記第2ポアに充填されて前記第2ポアの側面で連結された第1回路層、及び前記第1絶縁層の前記多孔性層上に形成された第2絶縁層を含むものである。
【0013】
このとき、本発明では、前記第2絶縁層上に形成される第2回路層及び前記第1回路層と前記第2回路層を連結する第1ビアをさらに含むことが好ましい。
【0014】
また、本発明では、前記金属コア層の両面に形成された前記第2回路層を連結する第2ビアをさらに含むことが好ましい。
【0015】
更に、前記金属コア層は、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層は、Al2O3で構成されたことが好ましい。
【0016】
また、本発明による放熱基板は、金属コア層、前記金属コア層の一面または両面に形成されて、前記金属コア層に接触するバリア層及び直径が異なる第1ポアと第2ポアを含んで、前記バリア層に連結された多孔性層で構成された第1絶縁層、前記第1絶縁層にエンベッドされ、前記多孔性層に含まれた前記第2ポアに前記第2ポアの底面から一部を充填して、前記第2ポアの側面で連結された第1回路層、及び前記第1絶縁層と平坦面を成すように前記第2ポアの上端から厚さ方向に充填された第2絶縁層を含むものである。
【0017】
このとき、前記第2絶縁層は、前記第1絶縁層と平坦面を成すように前記多孔性ポーラ層の前記第1ポアと前記第2ポアに充填されて、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層が成す平坦面上に形成された第2回路層及び前記第1回路層と前記第2回路層を連結する第1ビアをさらに含むことが好ましい。
【0018】
前記第2絶縁層は、前記多孔性層の前記第1ポアと前記第2ポアに充填され、前記第1絶縁層の前記多孔性層の上端をカバーするように形成されたことが好ましい。
【0019】
また、本発明では、前記第2絶縁層上に形成された第2回路層及び前記第1回路層と前記第2回路層を連結する第1ビアをさらに含むことが好ましい。
【0020】
更に、本発明は、前記金属コア層の両面に形成された前記第2回路層を連結する第2ビアをさらに含むことが好ましい。
【0021】
尚、前記金属コア層は、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層は、Al2O3で構成されたことが好ましい。
【0022】
そして、本発明は、放熱基板の製造方法に関するもので、金属コア部材を提供する段階、 前記金属コア部材の一面または両面を陽極酸化して、前記金属コア部材に接触するバリア層及び前記バリア層と連結されて中心部の直径が両端の直径より大きい第1ポアを含む多孔性層で構成された第1絶縁層を形成する段階、前記多孔性層に含まれた前記第1ポアが隣接する複数のポアと側面で連結された第2ポアになるように等方性エッチングを遂行する段階、前記第2ポアにエンベッドされるように第1回路層を形成する段階及び前記多孔性層をカバーするように第2絶縁層をシーリングする段階を含むものである。
【0023】
このとき、本発明では、前記第2絶縁層をシーリングする段階の後に、前記第1回路層が露出されるように第1ビアホールを形成する段階及び前記第1回路層と連結される第1ビア及び前記第2絶縁層上に位置する第2回路層を形成する段階をさらに含むことが好ましい。
【0024】
また、本発明では、前記第1ビアホールを形成する段階の後に、前記放熱基板を貫通する第2ビアホールを形成する段階、前記第2ビアホールの内壁に絶縁内膜を形成する段階、及び前記第1回路層と連結される前記第1ビア、前記第2絶縁層上に位置する前記第2回路層、及び前記金属コア部材の両面に位置する前記第2回路層を連結する第2ビアを形成する段階をさらに含むことが好ましい。
【0025】
尚、前記金属コア部材は、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層は、Al2O3で構成されたことが好ましい。
【0026】
更に、本発明による放熱基板の製造方法は、金属コア部材を提供する段階、前記金属コア部材の一面または両面を陽極酸化して、前記金属コア部材に接触するバリア層及び前記バリア層と連結されて中心部の直径が両端の直径より大きい第1ポアを含む多孔性層で構成された第1絶縁層を形成する段階、前記多孔性層に含まれた前記第1ポアが隣接する複数のポアと中心部で連結された第2ポアになるように等方性エッチングを遂行する段階、前記第2ポアにエンベッドされて、前記第2ポアに前記第2ポアの底面から一部を充填して第1回路層を形成する段階及び前記第1絶縁層と平坦面を成すように前記第2ポアの上端から厚さ方向に充填して第2絶縁層を形成する段階を含むものである。
【0027】
このとき、前記第2絶縁層を形成する段階は、前記多孔性層の前記第1ポア及び前記第2ポアに充填されて、前記第1絶縁層の上端をカバーするように遂行されることが好ましい。
【0028】
また、本発明では、前記第2絶縁層を形成する段階の後に、前記第1回路層が露出されるように第1ビアホールを形成する段階及び前記第1回路層と連結される第1ビア及び前記第2 絶縁層上に位置する第2回路層を形成する段階をさらに含むことが好ましい。
【0029】
更に、本発明では、前記第1ビアホールを形成する段階の後に、前記放熱基板を貫通する第2ビアホールを形成する段階、前記第2ビアホールの内壁に絶縁内膜を形成する段階及び前記第1回路層と連結される前記第1ビア、前記第2絶縁層上に位置する前記第2回路層、及び前記金属コア部材の両面に位置する前記第2回路層を連結する第2ビアを形成する段階をさらに含むことが好ましい。
【0030】
尚、前記金属コア部材は、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層は、Al2O3で構成されたことが好ましい。
【0031】
本発明の特徴及び利点は、添付図面に基づいた以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0032】
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書及び請求範囲に用いられた用語や単語は、通常的かつ辞書的な意味に解釈されてはいけなく、発明者がその自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則にしたがって本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されなければならない。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係る放熱基板は、金属コア層に積層された絶縁層ではない酸化絶縁層を含み、酸化絶縁層にエンベッドされた回路層を含んで放熱性が向上され、微細回路パターンを得ることが可能である。
【0034】
また、本発明に係る多層放熱基板は、樹脂絶縁層のような積層された絶縁層を含まず、金属コア層を陽極酸化して形成された多孔性の酸化絶縁層を含んで放熱基板の厚さを減少させることができ、放熱特性が向上する。
【0035】
更に、本発明による放熱基板の回路層は、多孔性構造を有する酸化絶縁層のポアに形成されて、ポアの側面で連結された形状を有して回路パターンの断線問題を防止することができる。
【0036】
そして、本発明に係る放熱基板の製造方法は、ビルドアップ工程が要らなく、製造工程が単純で生産性が向上され、製造コストが節減される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の好ましい第1実施形態による放熱基板を簡略に示す断面図である。
【図2】図1に示す放熱基板に含まれた第1絶縁層の構造を拡大した断面図である。
【図3】図1に示す放熱基板の変形例を示す断面図である。
【図4】図3に示す放熱基板の変形例を示す断面図である。
【図5】本発明の好ましい第2実施形態による放熱基板を示す断面図である。
【図6】図5に示す放熱基板の変形例を示す断面図(1)である。
【図7】図5に示す放熱基板の変形例を示す断面図(2)である。
【図8】図7に示す放熱基板の変形例を示す断面図である。
【図9】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(1)である。
【図10】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(2)である。
【図11a】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(3−1)である。
【図11b】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(3−2)である。
【図11c】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(3−3)である。
【図12】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(4)である。
【図13】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(5)である。
【図14】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(6)である。
【図15】図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(7)である。
【図16】図3に示す放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(1)である。
【図17】図3に示す放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(2)である。
【図18】図4に示す放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(1)である。
【図19】図4に示す放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は、添付図面と以下の詳細な説明および好ましい実施形態によってさらに明らかになろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同じ構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の説明において、係わる公知技術に対する具体的な説明が、本発明の要旨を不必要にぼかす可能性があると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0039】
図1は、本発明の好ましい第1実施形態による放熱基板を簡略に示す断面図であり、図2は、図1に示す放熱基板に含まれた第1絶縁層の構造を拡大した断面図であり、図3は、図1に示す放熱基板の変形例を示す断面図であり、図4は、図3に示す放熱基板の変形例を示す断面図である。
【0040】
以下、これを参照して本実施形態による放熱基板を説明する。
【0041】
図1に示すように、本実施形態による放熱基板100は、金属コア層10、金属コア層10の一面または両面に形成された第1絶縁層20、第1絶縁層20にエンベッドされる第1回路層30、及び第2絶縁層40を含むものである。
【0042】
金属コア層10は、金属で構成されて、一般的な樹脂コア層に比べて強度が大きくて反り(warpage)に対する抵抗が大きく、基板に実装された発熱素子(図示せず)で発生する熱を分散して外部に放出する役割をする。
【0043】
このような金属コア層10は、例えばアルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、タンタルム(Ta)、またはこれらの合金で構成されることができる。但し、説明の便宜のためにアルミニウムを例として説明することにする。
【0044】
第1絶縁層20は、金属コア層10に形成されて、金属コア層10に接触するバリア層22及びバリア層22に連結された多孔性層24を含む。第1絶縁層20に対する詳細な説明は、図2を参照して説明する。
【0045】
図2に示す第1絶縁層20は、金属コア層10を陽極酸化して形成された酸化絶縁層で、金属コア層10がアルミニウムで構成された場合、第1絶縁層20は、アルミナ(Al2O3)で構成される。
【0046】
バリア層22は、金属コア層10と接触して金属コア層10と界面を形成する酸化絶縁層であり、多孔性層24は、バリア層22に連結されて、結晶柱CとポアPを有する多孔性層である。
【0047】
この際、多孔性層24は、2種に分類されるポアPを含む。このうち一つは中心部の直径が両端の直径より大きい形状を有し、ポアPのほとんどを占めるポア(P1:以下、第1ポア)である。このような第1ポアP1は、隣接する他の第1ポアP1と空間的に分離されている。
【0048】
他の一つは、隣接するポアと側面で連結された形状を有し、第1回路層30をエンベッドするポア(P2:以下、第2ポア)である。第2ポアP2は、第1ポアP1と同じく中心部の直径が両端の直径より大きく、第1ポアP1より多少大きい直径を有する。これは第2ポアP2が隣接するポアと側面で連結されるために、いくつかの第1ポアP1に等方性エッチングを遂行して形成されるからである。等方性エッチングを遂行する時、両端より直径が大きい中心部で隣接する第2ポアP2と側面で連結される。
【0049】
一方、このような第1ポアP1と第2ポアP2の形状は、放熱基板100の製造工程に起因したもので、これは放熱基板の製造方法を説明する過程で明確になるのであろう。
【0050】
そして、第1回路層30は、図1に示すように、第1絶縁層20にエンベッドされる。通常の放熱基板(または、印刷回路基板)で回路層が絶縁層の外面に形成されることとは異なり、本実施形態による放熱基板100の第1回路層30は、絶縁層にエンベッドされて放熱基板の厚さを減少させることができ、回路層の損傷を防止することができる。
【0051】
より詳しく検討すると、第1回路層30は、上述した多孔性層24の第2ポアP2に形成される。第2ポアP2は、上述したように隣接する他の第2ポアP2と側面(中心側面部)で連結されるから、第2ポアP2にエンベッドされた第1回路層30も第2ポアP2の形状を有し、隣接する第2ポアP2に形成された回路パターンと側面連結される。
【0052】
そして、第1回路層30は、メッキ方式によって形成されるから、第2ポアP2の底面から側面に沿って充填される。この際、第1回路層30が側面で連結された形状を有するために、第2ポアP2の底面から中心部までの高さより大きく形成されることが好ましい。
【0053】
また、図1に示すように、第1回路層30は、第2ポアP2を完全に充填して結晶柱Cと同一の高さを有することがさらに好ましい。このような形状を有する第1回路層30は、隣接する第2ポアP2に充填された回路パターンと充分に連結されるだけではなく、後述する第2絶縁層40が平坦に形成されて、堅固に接着されることができるようにする。
【0054】
第2絶縁層40は、第1絶縁層20の多孔性層24上に形成される。第1ポアP1及び第2ポアP2の上端をカバーするように形成され、結晶柱Cの上端面で接着する。また、上述したように、第1回路層30が結晶柱Cと同一の高さを有する場合、第2絶縁層40は、第1回路層30の上端でも接着する。このような第2絶縁層40は、放熱基板100の外面を平坦にさせて、外部に露出された第1回路層30を酸化から保護する。
【0055】
一方、多層放熱基板を形成する場合、第2絶縁層40は、通常のビルドアップ方式で用いられるプリプレグのような絶縁材で構成されることができ、図1に示すように単層の回路層を有する場合、第2絶縁層40は、保護層の性質を有するから、第2絶縁層40でソルダーレジストが採用されることができる。
【0056】
また、図1には図示しないが、第2絶縁層40に開口部を形成して第1回路層30が外部に露出されることにより、パッド部を形成することができる。このようなパッド部は、外部に実装される電子素子と連結される。
【0057】
図3は、図1に示す放熱基板の変形例であり、多層放熱基板の切断面を示している。以下、これを参照して多層放熱基板を説明する。但し、図1及び図2を参照して説明した構成と同一の構成に対する詳細な説明は省略する。
【0058】
図3に示すように、本実施形態による放熱基板100−1は、第2絶縁層40上に形成される第2回路層50、第1回路層30と前記第2回路層を連結する第1ビア55をさらに含んで2層の多層基板を形成する。
【0059】
第2回路層50は、第2絶縁層40上に形成されて、メッキ方式によって形成されることができ、銅、銀、ニッケル等が採用されることができる。
【0060】
第1ビア55は、第2絶縁層40に形成されたビアホール(45:以下、第1ビアホール)に形成されて第1回路層30と第2回路層50とを連結する。図3に示すように、第1回路層30が結晶柱Cと同一の高さを有する場合、第1ビア55は、第1回路層30の上端で連結される。このような第1ビア55は、メッキ方式によって第2回路層50と同時に形成されることができ、その製造方法に対する詳細な説明は後述することにする。
【0061】
図4は、図3に示す放熱基板の変形例であり、両面放熱基板の切断面を示している。以下、これを参照して両面放熱基板を説明する。但し、図1乃至図3を参照して説明した構成と同一の構成に対する詳細な説明は省略する。
【0062】
図4に示すように、本実施形態による放熱基板100−2は、金属コア層10の両面に形成された第2回路層50を連結する第2ビア70をさらに含んで両面放熱基板を形成する。
【0063】
放熱基板100−2は、第1絶縁層20、第1絶縁層20にエンベッドされる第1回路層30、第2絶縁層40、第2絶縁層40上に形成される第2回路層50と第1回路層30と前記第2回路層50を連結する第1ビア55が金属コア層10の両面に形成される。
【0064】
第2ビア70は、金属コア層10の両面に形成された第2回路層50を連結して、この第2ビア70は、放熱基板を貫通する第2ビアホール60の内壁に形成されたメッキパターンである。
【0065】
また、第2ビア70と金属コア層10のショートを防止するために、第2ビア70と第2ビアホール60の内壁の間には絶縁内膜65が形成される。従って、第2ビア70は、実質的に第2ビアホール60の内壁に形成された絶縁内膜65上に形成されたメッキパターンである。
【0066】
このような絶縁内膜65は、図4に示すように、第2ビアホール60の内壁のうち金属コア層10を貫通する領域に対して、陽極酸化して酸化絶縁内膜(例えば、アルミナ絶縁内膜)を形成したり、第2ビアホール60の内壁全体に絶縁材を薄膜で塗布して形成されることができる。
【0067】
図5は、本発明の好ましい第2実施形態による放熱基板を簡略に示す断面図であり、図6及び図7は、図5に示す放熱基板の変形例を示す断面図であり、図8は、図7に示す放熱基板の変形例を示す断面図である。
【0068】
以下、これを参照して本実施形態による放熱基板を説明する。但し、図1乃至図4を参照して説明した第1実施形態による放熱基板と同一の構成に対する詳細な説明は省略する。
【0069】
図5に示すように、本実施形態による放熱基板200は、金属コア層10、金属コア層10の一面または両面に形成される多孔性の第1絶縁層20、第1絶縁層20にエンベッドされる第1回路層30’、及び第2絶縁層40’を含む。
【0070】
この際、本実施形態による第1回路層30’は、図1に示す第1回路層30と異なり、第1絶縁層20にエンベッドされて第2ポアP2の側面で連結され、第2ポアP2の底面から一部に充填される。
【0071】
そして、第2絶縁層40’は、第1絶縁層20と平坦面を成すように第2ポアP2の上端から厚さ方向に充填される。
【0072】
より詳しく検討すると、第1回路層30’が多孔性層22に含まれた第2ポアP2の底面から側面に沿って充填されて、第2ポアP2に完全に充填されない。但し、第1回路層30’が側面で連結された形状を有するために、図5に示すように第2ポアP2の底面から中心部までの高さより多少高く形成されることが好ましい。
【0073】
そして、第2絶縁層40’も第2ポアP2に充填され、第1回路層30’の上端から第1絶縁層20と平坦面を成す高さまで充填される。特に、第2ポアP2に隣接した結晶柱Cの上端まで充填されれば、図5に示す形状を有するようになる。
【0074】
また、第2絶縁層40’は、第2ポアP2だけではなく、第1ポアP1にも充填されることができる。これも第1ポアP1の上端から厚さ方向に充填されて、但し、第1ポアに充填された第2絶縁層40’は、その深さが制限されない。この際、第1ポアP1の底面まで充填されることが、放熱基板200の外面を形成する絶縁層をもっと堅固にさせる。
【0075】
一方、第2絶縁層40’が第1ポアP1及び第2ポアP2の全部に充填される場合、図3に示すように第2回路層と第1ビアをさらに含む多層放熱基板を形成することができる。
【0076】
図6には、図5に示す放熱基板の変形例を示している。本実施形態による放熱基板200−1は、第2絶縁層40’’が多孔性層24のポアPに充填され、第1絶縁層20の上端をカバーするように形成されたことを特徴とする。従って、第2絶縁層40’’は、第2ポアP2に充填され、これに延長されて第1絶縁層20の上端をカバーするように形成されたり、第2絶縁層40’’は、第1ポアP1及び第2ポアP2の全部に充填されて第1絶縁層20の上端をカバーするように延長されて形成されることができる。
【0077】
これによって、放熱基板200−1は、第2絶縁層40’’が放熱基板200−1の外面を形成する。このような放熱基板200−1は、ポアPの空いた空間を最小化して放熱基板の堅固性を向上させるとともに、放熱基板の外面をもっと平坦にさせる。
【0078】
また、図7及び図8には、図6に示す放熱基板の変形例で、多層放熱基板と両面放熱基板を示している。
【0079】
図7に示す放熱基板200−2は、第2絶縁層40’’上に形成される第2回路層50、第1回路層30’と前記第2回路層50を連結する第1ビア55をさらに含む。第2回路層50と第1ビア55の構造及び機能は、図3を参照して説明した構造及び機能と同一であり、その詳細な説明は省略する。
【0080】
図8に示す放熱基板200−3は、金属コア層10の両面に形成された第2回路層50を連結する第2ビア70をさらに含む。このような第2ビア70の構造及び機能も図4を参照して説明した構造及び機能と同一であり、その詳細な説明は省略する。
【0081】
図9乃至図14は、図1に示す第1実施形態による放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図である。以下、これを参照して本実施形態による放熱基板の製造方法を説明する。
【0082】
まず、図9に示すように、放熱基板の金属コア層を形成する金属コア部材10を提供する。
【0083】
次に、図10に示すように金属コア部材10の一面または両面を陽極酸化する。一般的な陽極酸化は、金属コア部材10を直流電源の陽極に接続して酸性溶液(電解質溶液)中に浸漬することで、金属コア部材10の表面にバリア層と多孔性層からなる酸化絶縁層(金属酸化物層)を形成する工程をいう。
【0084】
本発明で第1絶縁層20が酸化絶縁層で形成され、図10に示すように、バリア層22と連結されて中心部の直径が両端の直径より長い第1ポアP1を有する多孔性層24を形成するために、条件が異なる環境での3回の陽極酸化工程が必要である。
【0085】
3回の陽極酸化工程は、図11a乃至図11cを参照して説明する。
【0086】
まず、図9に示す金属コア部材10に第1陽極酸化すると、図11aに示す酸化絶縁層が形成される。ここで第1陽極酸化の条件は、0.5℃の0.015モルのシュウ酸(H2C2O4)電解質溶液で2分間137Vの電圧を金属コア部材10に印加することである(このような条件をHA条件(Hard Anodization Condition)という)。
【0087】
アルミニウム部材を例として説明すると、アルミニウム部材の表面が電解質溶液(electrolyte solution)と反応して境界面(アルミニウム部材表面/電解質溶液)で、電解質溶液によりアルミニウム金属がイオンに酸化されてアルミニウムイオン(Al3+)が形成される。また、アルミニウム部材に加えられる電圧によりアルミニウム部材の表面に電流密度が集中される地点(dot)らが形成される。この地点での局所的な熱が発生して、電解質溶液(特に、シュウ酸)の活性度が増加するようになってアルミニウムが電解質溶液と非常に早く反応し、アルミニウムイオンはもっとたくさん生成される。その結果、アルミニウム部材の表面に非常に微細で整列性を有する複数のホームが形成される。
【0088】
また、印加された電圧により水の分解反応が起きて、この時生成された酸素イオン(O2−)は、電場の力で上述した複数のホームに移動し、電解質溶液により生成されたアルミニウムイオンと反応してアルミナ層を形成するようになる。
【0089】
上述した第1陽極酸化条件で陽極酸化して形成されたアルミナ層は、図11aに示すように、バリア層と直径が小さいポアを有する多孔性層で構成される。
【0090】
次に、上述した第1陽極酸化が終了されると、第2陽極酸化を遂行する。ここで、第2陽極酸化条件は、10℃の4重量%のリン酸(H3PO4)電解質溶液で15分間110Vの電圧を印加することである(このような条件をMA条件(Mild Anodization Condition)ともいう)。第1陽極酸化の後、第2陽極酸化を遂行すると、図11bに示すように第1陽極酸化で形成されたポアより直径が大きいポアを有する多孔性層が形成される。
【0091】
バリア層のW’−X’境界面は、持続的にアルミナを形成して厚さ方向に成長する。同時に Y’−Z’境界面は、電流集中で局所的な熱が発生して、アルミナの溶解作用がもっと活発に起きるようになり、Y’−Z’境界面も厚さ方向に成長するようになる。これにより、バリア層の厚さは、一定に維持されながら、ポアの深さはもっと成長する。
【0092】
この際、第2陽極酸化条件は、Y’−Z’境界面で、第1陽極酸化条件のY−Z境界面よりアルミナの溶解作用が活発で、この際形成されたポアは、図11bに示すように、第1陽極酸化で形成されたポアよりもっと大きい直径を有するようになる。
【0093】
そして、第2陽極酸化が終了されると、もう一度、第1陽極酸化を遂行する。これによって、直径の小さいポアが形成される。このように、3回の陽極酸化を経ることにより、図11cに示す第1ポアP1を有する多孔性層24が形成される。
【0094】
その後、図12に示すように、多孔性層24に含まれた第1ポアP1が隣接する複数のポアと側面で連結されるように、等方性エッチングを遂行する。
【0095】
等方性エッチングが遂行された第1ポアP1は、第2ポアP2になり、エッチングレジスト80によって、エッチングが遂行されないポアは、相変らず第1ポアP1になる。この際用いられるエッチング液の種類は、制限されない。
【0096】
エッチング液は、第1ポアP1の内壁を同一の厚さで溶解させ、この際、第2陽極酸化で形成された第1絶縁層20の領域(中心部領域)は、第1陽極酸化で形成された第1絶縁層20の領域より内壁(結晶柱)が薄いため、全部溶解されて隣接する第1ポアP1と連結される。これによって、隣接する複数のポアと側面で連結された第2ポアP2が形成される。
【0097】
次に、アセトンと脱イオン化された蒸溜水を用いて放熱基板を洗浄し、エッチングレジストをとり除くと、図13に示すような多孔性層24を含む第1絶縁層20が形成される。多孔性層24は、中心部の直径が両端の直径より大きい形状を有する第1ポアP1、隣接する複数のポアと側面で連結された形状を有する第2ポアP2を有するようになる。
【0098】
次に、図14に示すように、第2ポアP2にエンベッドされるように第1回路層30を形成する。第1回路層30は、メッキ方式によって形成されることができる。一方、メッキ条件によって、第1回路層30の高さを調節することができる。
【0099】
露光及び現像工程を経てパターニングされたドライフィルム(またはフォトレジストフィルム)を第1ポアP1の上端に形成した後、無電解メッキ法によって第1回路層30を形成する。一方、第1回路層30は、通常的なSAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi−Additive Process)またはサブトラクティブ法(Subtractive)などを用いて形成することができる。
【0100】
次に、図15に示すように、多孔性層24をカバーするように、第2絶縁層40をシーリング(sealing)する。これによって、図1に示す放熱基板が完成される。
【0101】
図16乃至図17は、図3に示す放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図である。以下、これを参照して本実施形態による放熱基板の製造方法を説明する。
【0102】
第2絶縁層40を第1絶縁層20上にシーリングする段階の後に、図16に示すように第2絶縁層40を貫通する第1ビアホール45を形成する。第1ビアホール45は、第1回路層30を露出させて、ドリル方式またはYAGレーザー、CO2レーザーなどのようなレーザー方式によって形成されることができる。
【0103】
その後、図17に示すように、第2回路層50と第1ビア55を形成する。第2回路層50と第1ビア55は、メッキ方式によってメッキ層を形成した後、パターニング(エッチング)することで同時に形成することができる。例えば、SAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi−Additive Process)またはサブトラクティブ法(Subtractive)などによって形成することができる。
【0104】
一方、図17には図示しないが、第2回路層50上に保護層(図示せず)をさらに形成することができる。保護層は、ソルダーレジストであり、通常のスクリーン印刷法、ローラーコーティング法、カーテンコーティング法、スプレーコーティング法によって形成することができる。
【0105】
また、第2回路層50が外部に露出されたパッド部を含む場合、電解金メッキ法、無電解金メッキ法、無電解ニッケル/パラジウム/金メッキ法のうち、いずれか一つによって遂行される外面処理工程によって、パッド保護層を形成することができる。
【0106】
図18乃至図19は、図4に示す放熱基板の製造工程を簡略に示す断面図である。以下、これを参照して本実施形態による放熱基板の製造方法を説明する。
【0107】
図9に示すように、金属コア部材10を提供した後、金属コア部材10の両面に、図15に示す第2絶縁層40をシーリングする段階まで遂行する。
【0108】
その後、図16に示すように、第2絶縁層40に第1ビアホール45を形成して(この際、第1ビアホール45は、放熱基板の一面または両面に形成される)、図18に示すように、放熱基板100−2を貫通する第2ビアホール60を形成する。
【0109】
そして、第2ビアホール60の内壁に絶縁内膜65を形成する。絶縁内膜65は、金属コア層10を貫通する領域に対して陽極酸化して酸化絶縁内膜(例えば、アルミナ絶縁内膜)を形成したり、第2ビアホール60の内壁の全体に絶縁材を薄膜で塗布して形成されることができる。
【0110】
更に、図19に示すように、メッキ方式によって第1ビア55、第2回路層50、第2ビア70を形成する。これも、SAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi−Additive Process)またはサブトラクティブ法(Subtractive)によって形成することができる。
【0111】
図5に示す本発明の第2実施形態による放熱基板200の製造方法を、図9乃至図14を参照して説明した第1実施形態による放熱基板の製造方法と比較して説明する。
【0112】
図5に示す放熱基板200は、図14を参照して説明した第1回路層30を形成する段階で、第1回路層30’を第1絶縁層20にエンベッドされて、第2ポアP2の側面で連結され、第2ポアP2の底面から一部に充填される。
【0113】
そして、図15を参照して説明した第2絶縁層40を形成する段階で、多孔性層24の上端にシーリングすることなく、第2絶縁層40’は、第1絶縁層20と平坦面を成すように、第2ポアP2の上端から厚さ方向に充填する。
【0114】
また、図6に示す放熱基板200−1は、上記のように第1回路層30’を形成した後、第2絶縁層40’’をポアPに充填して、多孔性層24の上端をカバーするよう、延長されるように形成する。従って、第2絶縁層40’を第2ポアP2に充填し、これに延長されて第1絶縁層20の上端をカバーするように形成したり、第2絶縁層40’’を第1ポアP1及び第2ポアP2の全部に充填し、これに延長されて第1絶縁層20の上端をカバーするように形成することができる。
【0115】
また、図7及び図8に示す放熱基板200−2、200−3は、図6に示す放熱基板を形成した後、図16乃至図19を参照して説明した過程を経て形成される。
【0116】
一方、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく様々な修正及び変更が可能であるということは、この技術分野にて通常の知識を有する者には明らかである。従って、そういう変形例または修正例などは、本発明の特許請求の範囲に属するというべきである。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、多孔性構造の酸化絶縁層を含んで放熱性が向上され、酸化絶縁層にエンベッドされた回路層を含んで微細パターンの形成が可能である放熱基板及びその製造方法に適用可能である。
【符号の説明】
【0118】
100、100−1、100−2 放熱基板
200、200−1、200−2、200−3 放熱基板
10 金属コア層
20 第1絶縁層
22 バリア層
24 多孔性層
P ポア
P1 第1ポア
P2 第2ポア
C 結晶柱
30、30’ 第1回路層
40、40’、40’’ 第2絶縁層
45 第1ビアホール
50 第2回路層
55 第1ビア
60 第2ビアホール
65 絶縁内膜
70 第2ビア
80 エッチングレジスト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属コア層;
前記金属コア層の一面または両面に形成され、前記金属コア層に接触するバリア層及び直径が異なる第1ポアと第2ポアを含んで前記バリア層に連結された多孔性層で構成された第1絶縁層;
前記第1絶縁層にエンベッドされ、前記多孔性層の前記第2ポアに充填されて前記第2ポアの側面で連結された第1回路層; 及び
前記第1絶縁層の前記多孔性層上に形成された第2絶縁層;
を含む放熱基板。
【請求項2】
前記第2絶縁層上に形成される第2回路層; 及び
前記第1回路層と前記第2回路層を連結する第1ビア;
をさらに含む請求項1に記載の放熱基板。
【請求項3】
前記金属コア層の両面に形成された前記第2回路層を連結する第2ビアをさらに含む請求項2に記載の放熱基板。
【請求項4】
前記金属コア層が、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層が、Al2O3で構成された請求項1に記載の放熱基板。
【請求項5】
金属コア層;
前記金属コア層の一面または両面に形成され、前記金属コア層に接触するバリア層及び直径が異なる第1ポアと第2ポアを含んで前記バリア層に連結された多孔性層で構成された第1絶縁層;
前記第1絶縁層にエンベッドされ、前記多孔性層に含まれた前記第2ポアに前記第2ポアの底面から一部を充填し、前記第2ポアの側面で連結された第1回路層;及び
前記第1絶縁層と平坦面を成すように前記第2ポアの上端から厚さ方向に充填された第2絶縁層;
を含む放熱基板。
【請求項6】
前記第2絶縁層が、前記第1絶縁層と平坦面を成すように前記多孔性層の前記第1ポアと前記第2ポアに充填され、
前記第1絶縁層と前記第2絶縁層が成す平坦面上に形成された第2回路層;及び
前記第1回路層と前記第2回路層を連結する第1ビア;
をさらに含む請求項5に記載の放熱基板。
【請求項7】
前記第2絶縁層が、前記多孔性層の前記第1ポアと前記第2ポアに充填され、前記第1絶縁層の前記多孔性層の上端をカバーするように形成された請求項5に記載の放熱基板。
【請求項8】
前記第2絶縁層上に形成された第2回路層;及び
前記第1回路層と前記第2回路層を連結する第1ビア;
をさらに含む請求項7に記載の放熱基板。
【請求項9】
前記金属コア層の両面に形成された前記第2回路層を連結する第2ビアをさらに含む請求項8に記載の放熱基板。
【請求項10】
前記金属コア層が、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層が、Al2O3で構成された請求項5に記載の放熱基板。
【請求項11】
金属コア部材を提供する段階;
前記金属コア部材の一面または両面を陽極酸化し、前記金属コア部材に接触するバリア層及び前記バリア層と連結されて中心部の直径が両端の直径より大きい第1ポアを含む多孔性層で構成された第1絶縁層を形成する段階;
前記多孔性層に含まれた前記第1ポアが隣接する複数のポアと側面で連結された第2ポアになるように等方性エッチングを遂行する段階;
前記第2ポアにエンベッドされるように第1回路層を形成する段階;及び
前記多孔性層をカバーするように第2絶縁層をシーリングする段階;
を含む放熱基板の製造方法。
【請求項12】
前記第2絶縁層をシーリングする段階の後に、
前記第1回路層が露出されるように第1ビアホールを形成する段階;及び
前記第1回路層と連結される第1ビア及び前記第2絶縁層上に位置する第2回路層を形成する段階;
をさらに含む請求項11に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項13】
前記第1ビアホールを形成する段階の後に、
前記放熱基板を貫通する第2ビアホールを形成する段階;
前記第2ビアホールの内壁に絶縁内膜を形成する段階;及び
前記第1回路層と連結される前記第1ビア、前記第2絶縁層上に位置する前記第2回路層、及び前記金属コア部材の両面に位置する前記第2回路層を連結する第2ビアを形成する段階;
をさらに含む請求項12に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項14】
前記金属コア部材が、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層が、Al2O3で構成された請求項11に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項15】
金属コア部材を提供する段階;
前記金属コア部材の一面または両面を陽極酸化し、前記金属コア部材に接触するバリア層及び前記バリア層と連結されて中心部の直径が両端の直径より大きい第1ポアを含む多孔性層で構成された第1絶縁層を形成する段階;
前記多孔性層に含まれた前記第1ポアが隣接する複数のポアと中心部で連結された第2ポアになるように等方性エッチングを遂行する段階;
前記第2ポアにエンベッドされ、前記第2ポアに前記第2ポアの底面から一部を充填して第1回路層を形成する段階;及び
前記第1絶縁層と平坦面を成すように前記第2ポアの上端から厚さ方向に充填して第2絶縁層を形成する段階;
を含む放熱基板の製造方法。
【請求項16】
前記第2絶縁層を形成する段階が、
前記多孔性層の前記第1ポア及び前記第2ポアに充填され、前記第1絶縁層の上端をカバーするように遂行される請求項15に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項17】
前記第2絶縁層を形成する段階の後に、
前記第1回路層が露出されるように第1ビアホールを形成する段階;及び
前記第1回路層と連結される第1ビア及び前記第2絶縁層上に位置する第2回路層を形成する段階;
をさらに含む請求項16に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項18】
前記第1ビアホールを形成する段階の後に、
前記放熱基板を貫通する第2ビアホールを形成する段階;
前記第2ビアホールの内壁に絶縁内膜を形成する段階;及び
前記第1回路層と連結される前記第1ビア、前記第2絶縁層上に位置する前記第2回路層、及び前記金属コア部材の両面に位置する前記第2回路層を連結する第2ビアを形成する段階;
をさらに含む請求項17に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項19】
前記金属コア部材が、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層が、Al2O3で構成されたことを特徴とする請求項15に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項1】
金属コア層;
前記金属コア層の一面または両面に形成され、前記金属コア層に接触するバリア層及び直径が異なる第1ポアと第2ポアを含んで前記バリア層に連結された多孔性層で構成された第1絶縁層;
前記第1絶縁層にエンベッドされ、前記多孔性層の前記第2ポアに充填されて前記第2ポアの側面で連結された第1回路層; 及び
前記第1絶縁層の前記多孔性層上に形成された第2絶縁層;
を含む放熱基板。
【請求項2】
前記第2絶縁層上に形成される第2回路層; 及び
前記第1回路層と前記第2回路層を連結する第1ビア;
をさらに含む請求項1に記載の放熱基板。
【請求項3】
前記金属コア層の両面に形成された前記第2回路層を連結する第2ビアをさらに含む請求項2に記載の放熱基板。
【請求項4】
前記金属コア層が、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層が、Al2O3で構成された請求項1に記載の放熱基板。
【請求項5】
金属コア層;
前記金属コア層の一面または両面に形成され、前記金属コア層に接触するバリア層及び直径が異なる第1ポアと第2ポアを含んで前記バリア層に連結された多孔性層で構成された第1絶縁層;
前記第1絶縁層にエンベッドされ、前記多孔性層に含まれた前記第2ポアに前記第2ポアの底面から一部を充填し、前記第2ポアの側面で連結された第1回路層;及び
前記第1絶縁層と平坦面を成すように前記第2ポアの上端から厚さ方向に充填された第2絶縁層;
を含む放熱基板。
【請求項6】
前記第2絶縁層が、前記第1絶縁層と平坦面を成すように前記多孔性層の前記第1ポアと前記第2ポアに充填され、
前記第1絶縁層と前記第2絶縁層が成す平坦面上に形成された第2回路層;及び
前記第1回路層と前記第2回路層を連結する第1ビア;
をさらに含む請求項5に記載の放熱基板。
【請求項7】
前記第2絶縁層が、前記多孔性層の前記第1ポアと前記第2ポアに充填され、前記第1絶縁層の前記多孔性層の上端をカバーするように形成された請求項5に記載の放熱基板。
【請求項8】
前記第2絶縁層上に形成された第2回路層;及び
前記第1回路層と前記第2回路層を連結する第1ビア;
をさらに含む請求項7に記載の放熱基板。
【請求項9】
前記金属コア層の両面に形成された前記第2回路層を連結する第2ビアをさらに含む請求項8に記載の放熱基板。
【請求項10】
前記金属コア層が、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層が、Al2O3で構成された請求項5に記載の放熱基板。
【請求項11】
金属コア部材を提供する段階;
前記金属コア部材の一面または両面を陽極酸化し、前記金属コア部材に接触するバリア層及び前記バリア層と連結されて中心部の直径が両端の直径より大きい第1ポアを含む多孔性層で構成された第1絶縁層を形成する段階;
前記多孔性層に含まれた前記第1ポアが隣接する複数のポアと側面で連結された第2ポアになるように等方性エッチングを遂行する段階;
前記第2ポアにエンベッドされるように第1回路層を形成する段階;及び
前記多孔性層をカバーするように第2絶縁層をシーリングする段階;
を含む放熱基板の製造方法。
【請求項12】
前記第2絶縁層をシーリングする段階の後に、
前記第1回路層が露出されるように第1ビアホールを形成する段階;及び
前記第1回路層と連結される第1ビア及び前記第2絶縁層上に位置する第2回路層を形成する段階;
をさらに含む請求項11に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項13】
前記第1ビアホールを形成する段階の後に、
前記放熱基板を貫通する第2ビアホールを形成する段階;
前記第2ビアホールの内壁に絶縁内膜を形成する段階;及び
前記第1回路層と連結される前記第1ビア、前記第2絶縁層上に位置する前記第2回路層、及び前記金属コア部材の両面に位置する前記第2回路層を連結する第2ビアを形成する段階;
をさらに含む請求項12に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項14】
前記金属コア部材が、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層が、Al2O3で構成された請求項11に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項15】
金属コア部材を提供する段階;
前記金属コア部材の一面または両面を陽極酸化し、前記金属コア部材に接触するバリア層及び前記バリア層と連結されて中心部の直径が両端の直径より大きい第1ポアを含む多孔性層で構成された第1絶縁層を形成する段階;
前記多孔性層に含まれた前記第1ポアが隣接する複数のポアと中心部で連結された第2ポアになるように等方性エッチングを遂行する段階;
前記第2ポアにエンベッドされ、前記第2ポアに前記第2ポアの底面から一部を充填して第1回路層を形成する段階;及び
前記第1絶縁層と平坦面を成すように前記第2ポアの上端から厚さ方向に充填して第2絶縁層を形成する段階;
を含む放熱基板の製造方法。
【請求項16】
前記第2絶縁層を形成する段階が、
前記多孔性層の前記第1ポア及び前記第2ポアに充填され、前記第1絶縁層の上端をカバーするように遂行される請求項15に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項17】
前記第2絶縁層を形成する段階の後に、
前記第1回路層が露出されるように第1ビアホールを形成する段階;及び
前記第1回路層と連結される第1ビア及び前記第2絶縁層上に位置する第2回路層を形成する段階;
をさらに含む請求項16に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項18】
前記第1ビアホールを形成する段階の後に、
前記放熱基板を貫通する第2ビアホールを形成する段階;
前記第2ビアホールの内壁に絶縁内膜を形成する段階;及び
前記第1回路層と連結される前記第1ビア、前記第2絶縁層上に位置する前記第2回路層、及び前記金属コア部材の両面に位置する前記第2回路層を連結する第2ビアを形成する段階;
をさらに含む請求項17に記載の放熱基板の製造方法。
【請求項19】
前記金属コア部材が、アルミニウムで構成され、前記第1絶縁層が、Al2O3で構成されたことを特徴とする請求項15に記載の放熱基板の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−216842(P2011−216842A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−179240(P2010−179240)
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
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