説明

新規な置換四環式テトラヒドロフラン、ピロリジンおよびテトラヒドロチオフェン誘導体および医薬としてのそれらの使用

本発明は、セロトニン受容体、特に5−HT2Aおよび5−HT2C受容体およびドーパミン受容体、特にドーパミンD2受容体に結合親和性を示しかつノルエピネフリン再吸収阻害特性を有する新規な置換四環式テトラヒドロフラン、ピロリジンおよびテトラヒドロチオフェン誘導体、本発明に従う化合物を含有させた製薬学的組成物、それらを薬剤、特にある範囲の精神および神経疾患、特に特定の精神病、心臓血管および胃運動障害を予防および/または治療する薬剤として用いること、そしてそれらの製造方法に関する。本発明に従う化合物は一般式(I)[式中、置換基は全部請求項1に定義する如くである]で描写可能であり、これらにはまたこれらの製薬学的に受け入れられる酸もしくは塩基付加塩、立体化学異性体形態物、N−オキサイド形態物およびプロドラッグも含まれる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

[式中、
破線は、任意の結合を表し、
iおよびjは、互いに独立して、ゼロ、1、2、3または4に等しい整数であり、
AおよびBは、各々互いに独立して、アリール、またはフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、インドリジニル、イソインドリル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、クロメニル、ナフチリジニルおよびナフタレニルの群から選択されるヘテロアリール基であり、
は、各々互いに独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(アルキル)アミノ、アルキルカルボニルアミノ、アミノスルホニル、モノ−もしくはジ(アルキル)アミノスルホニル、アルキル、アルキルオキシ、アルキルカルボニルおよびアルキルオキシカルボニルの群から選択され、
Xは、CR、O、S、S(=O)、S(=O)またはNRを表し、ここで、
およびRは、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アルキルおよびアルキルオキシの群から選択されるか、或は
とRが一緒になってメチレン(=CH)、モノ−もしくはジ(シアノ)メチレン、式−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−O−(CHO−、−O−(CHO−で表される二価基の群から選択される基を形成していてもよいか、或はこれらが結合している炭素原子と一緒になってカルボニルを形成していてもよく、
は、水素、アルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニルおよびアリールアルキルスルホニルの群から選択され、
Cは、式(c−1)、(c−2)、(c−3)、(c−4)または(c−5):
【化2】

で表される基であり、ここで、
およびYは、各々独立して、S、O、S(=O)、S(=O)またはNR10であり、ここで、
10は、水素、シアノ、アルキル、アルキルオキシアルキル、ホルミル、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アルキルオキシアルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アリー
ルスルホニルおよびアリールアルキルスルホニルの群から選択されるか、
10とR11が一緒になって二価基(e−1)から(e−5):
−CH−NH−CH− (e−1)
−CH−NH−CH−CH− (e−2)
−CHCH−NH−CH− (e−3)
−CH=N−CH− (e−4)
−CH−N=CH− (e−5)
を形成していてもよく、ここで、任意に、各基(e−1)から(e−5)中の1個以上の水素がアルキル、−O−アルキル、−S−アルキル、=O、=S、=S(=O)および=S(=O)から選択される1個以上の置換基に置き換わっていてもよく、
12は、水素またはアルキルであり、
13、R14は、各々独立して、水素、ヒドロキシまたはオキソであり、
11は、式(d−1):
【化3】

で表される基であり、ここで、
nは、ゼロ、1、2、3、4、5または6であり、
およびRは、各々独立して、水素、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルオキシアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アリールアルキル、アリールカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールアルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニルアルキルカルボニル、モノ−もしくはジ(アルキル)アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(アリール)アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(アリールアルキル)アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(アルキルオキシカルボニルアルキル)アミノカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、モノ−もしくはジ(アルキル)アミノチオカルボニル、モノ−もしくはジ(アリール)アミノチオカルボニル、モノ−もしくはジ(アリールアルキル)アミノチオカルボニル、モノ−、ジ−もしくはトリ(アルキル)アミジノ、モノ−、ジ−もしくはトリ(アリール)アミジノおよびモノ−、ジ−もしくはトリ(アリールアルキル)アミジノであるか、或は
とRがこれらが結合している窒素原子と一緒になって式(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)、(a−5)または(a−6):
【化4】

で表される基を形成していてもよく、ここで、
pは、ゼロ、1、2、3または4であり、
qは、1または2であり、
mは、ゼロ、1、2または3であり、
は、各々独立して、水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、アルキル、アルキルオキシアルキル、アリールオキシアルキル、モノ−もしくはジ(アルキル)アミノアルキル、ヒドロキシカルボニルアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、モノ−もしくはジ(アルキル)アミノカルボニルアルキル、モノ−もしくはジ(アリール)アミノカルボニルアルキル、モノ−もしくはジ(アルキル)アミノカルボニルオキシアルキル、アルキルオキシカルボニルオキシアルキル、アリールアミノカルボニルオキシアルキル、アリールアルキルアミノカルボニルオキシアルキル、アリール、アルキルオキシ、アリールオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アリールアルキルカルボニルオキシ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アリールアルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、モノ−もしくはジ(アリールアルキル)アミノカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアルキルアミノカルボニルアミノの群から選択されるか、或は2個のR基が一緒になって二価の基
−CR−CR−O− (b−1)
−O−CR−CR− (b−2)
−O−CR−CR−O− (b−3)
−O−CR−CR−CR− (b−4)
−CR−CR−CR−O− (b−5)
−O−CR−CR−CR−O− (b−6)
−O−CR−CR−CR−CR− (b−7)
−CR−CR−CR−CR−O− (b−8)
−O−CR−CR−CR−O− (b−9)
を形成していてもよく、ここで、
は、水素、ハロ、ヒドロキシ、アルキルオキシおよびアルキルの群から選択され、
は、水素、アルキル、アリールアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アリールカルボニルアルキル、アルキルスルホニルオキシアルキル、アリールオキシアリール、アルキルオキシカルボニルアリール、アルキルカルボニル、アリールアルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニルアルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールアルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(アルキル)アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(アリール)アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(アリールアルキル)アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(アルキルオキシカルボニルアルキル)アミノカルボニル、アルキルオキシアルキルアミノカルボニル、モノ−、ジ−もしくはトリ(アルキル)アミジノ、モノ−、ジ−もしくはトリ(アリール)アミジノ、モノ−、ジ−もしくはトリ(アリールアルキル)アミジノ、アルキルスルホニル、アリールアルキルスルホニルまたはアリールスルホニルの群から選択され、
アリールは、各基が、任意に、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルキルオキシまたはアルキルの群から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよいフェニルもしくはナフチルであり、
アルキルは、炭素原子数が1から10の直鎖もしくは分枝飽和炭化水素基、炭素原子数が3から8の環式飽和炭化水素基または炭素原子数が1から10の直鎖もしくは分枝部分と炭素原子数が3から8の環式部分を含有する飽和炭化水素基を表し、ここで、それらは、任意に、1個以上のハロ、シアノ、オキソ、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシルまたはアミノ基で置換されていてもよく、そして
ハロは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを表す]
に従う化合物、これのN−オキサイド形態物、製薬学的に受け入れられる付加塩もしくは立体化学異性体形態物。
【請求項2】
AおよびBが各々、任意に、フルオロで置換されていてもよいフェニルである請求項1記載の化合物。
【請求項3】
XがCHまたはOである請求項1記載の化合物。
【請求項4】
Cが式(c−1)または(c−2)で表される基であり、ここで、
がS、S(=O)、S(=O)またはNR10であり、ここで、R10が水素、シアノ、アルキル、アルキルオキシアルキル、ホルミル、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニルおよびアルキルオキシアルキルカルボニルの群から選択されるか、或は隣接して位置するR10とR11が一緒になって二価基(e−1)、(e−2)または(e−5)を形成していてもよく、ここで、任意に、各基中の1個以上の水素が=O、=S、=S(=O)、アルキルおよびアルキルチオから選択される1個以上の置換基に置き換わっていてもよく、そして
12が水素である、
請求項1から3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
Cが式(c−3)または(c−4)で表される基であり、ここで、
がOまたはNHであり、そして
12が水素である、
請求項1から3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
Cが式(c−5)で表される基であり、ここで、
13が水素であり、そして
14がヒドロキシまたはオキソである、
請求項1から3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
11が式(d−1)で表される基であるとして定義され、ここで、
nがゼロまたは1であり、
およびRが各々独立して水素、アルキルまたはアルキルオキシカルボニルアルキルであるか、或は
とRがこれらが結合している窒素原子と一緒になって式(a−3)、(a−5)または(a−6)で表される基を形成していてもよく、ここで、
pがゼロまたは1であり、
qが1であり、
mが1であり、
が各々独立して水素およびヒドロキシの群から選択され、そして
がアルキルである、
請求項1から6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
iおよびjが互いに、任意に、ゼロまたは1に等しい整数であり、
AおよびBが各々互いに独立して、任意に、フルオロで置換されていてもよいフェニルであり、
が各々互いに独立して水素およびハロの群から選択され、
XがCHおよびOであり、
Cが式(c−1)または(c−2)で表される基であり、ここで、
がS、S(=O)、S(=O)またはNR10であり、ここで、R10が水素、シアノ、アルキル、アルキルオキシアルキル、ホルミル、アルキルカルボニル、アルキルオ
キシカルボニルおよびアルキルオキシアルキルカルボニルの群から選択されるか、或は隣接して位置するR10とR11が一緒になって二価基(e−1)、(e−2)または(e−5)を形成していてもよく、ここで、任意に、各基中の1個以上の水素が=O、=S、=S(=O)、アルキルおよびアルキルチオから選択される1個以上の置換基に置き換わっていてもよく、そして
12が水素であるか、或は
Cが式(c−3)または(c−4)で表される基であり、ここで、
がOまたはNHであり、そして
12が水素であるか、或は
Cが式(c−5)で表される基であり、ここで、
13が水素であり、そして
14がヒドロキシまたはオキソであり、
11が式(d−1)で表される基であり、ここで、
nがゼロまたは1であり、
およびRが各々独立して水素、アルキルまたはアルキルオキシカルボニルアルキルであるか、或は
とRがこれらが結合している窒素原子と一緒になって式(a−3)、(a−5)または(a−6)で表される基を形成していてもよく、ここで、
pがゼロまたは1であり、
qが1であり、
mが1であり、
が各々独立して水素およびヒドロキシの群から選択され、そして
がアルキルである、
請求項1記載の化合物。
【請求項9】
薬剤として用いるための請求項1から8のいずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
5−HTおよびD2受容体が媒介するばかりでなくノルエピネフリン再吸収阻害が媒介する病気を予防または治療または両方で処置する薬剤を製造するための請求項1から8のいずれか1項記載化合物の使用。
【請求項11】
不安、鬱病および軽度鬱病、双極性障害、睡眠および性的障害、精神病、境界型精神病、統合失調症、片頭痛、人格障害もしくは強迫神経症、社会的恐怖症もしくはパニック発作、器質性精神障害、子供における精神障害、攻撃性、高齢者における記憶障害および姿勢障害、依存症、肥満、過食症および同様な疾患の如き中枢神経系疾患を治療および/または予防する薬剤を製造するための請求項1から8のいずれか1項記載化合物の使用。
【請求項12】
不安、鬱病、精神病、統合失調症、片頭痛および薬物乱用依存性を治療および/または予防する薬剤を製造するための請求項1から8のいずれか1項記載化合物の使用。
【請求項13】
製薬学的に受け入れられる担体および請求項1から8のいずれか1項記載の化合物を有効成分として治療的に有効な量で含んで成る製薬学的組成物。
【請求項14】
請求項13記載の組成物を製造する方法であって、製薬学的に受け入れられる担体と治療的に有効な量の請求項1から8のいずれか1項記載化合物を密に混合することを特徴とする方法。

【公表番号】特表2008−542241(P2008−542241A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−512844(P2008−512844)
【出願日】平成18年5月24日(2006.5.24)
【国際出願番号】PCT/EP2006/062612
【国際公開番号】WO2006/125812
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】