説明

新規N,N’−2,4−ジアニリノピリミジン誘導体、薬物としてのその調製、基本的にIKK阻害剤としての医薬組成物

本発明は、式(I)の生成物:


(R1は、H又はHalであり;R2、R3及びR4の1つは水素であり、残りは水素、ハロゲン、アルキル又はアルコキシであり;R5は、水素又はハロゲンであり;飽和された環(N)は、4から7の連結を含有し;C1は、−X1−R7(X1は−(CH2)−である。)であり、及びR6は、H、OH、−CHOH、−CO−N−、−COH、−COアルクであり、又はC1は、−X2−R7(X2は、基本的に、−O−、−O−(CH、−CH(OH)−(CH−、−CO−、−CO−NRc−O−、−CH(N)−、−C=NOH−、−C=N−NH−、−(CHn1−NRc−(CHn2−である。)であり、及びR6は水素であり;並びにR7は、置換されていてもよい、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環であり;n、n1、n2=0から3であり、m=1から3であり、前記生成物は、異性体の形態である。)
に関する。本発明は、薬物としての、及び基本的にIKK阻害剤としての塩にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規N,N’−2,4−ジアニリノピリミジン誘導体、その調製方法、得られた新規中間体、医薬としてのその応用、それらを含有する医薬組成物及びこのような2,4−ジアニリノピリミジン誘導体の新規使用に関する。
【背景技術】
【0002】
特許WO2001/64654A1は、5位において置換されており、キナーゼCDK2及びFAKの阻害剤である2,4−ジ(ヘテロ)アリール−ピリミジンを挙げており、同様に、セリン−スレオニンキナーゼの、及びCDKの阻害剤である他のアミノピリミジンが、WO2003/030909A1に挙げられている。特許WO2004/046118A2は、細胞増殖阻害剤としての、2,4−ジフェニルアミノピリミジン誘導体を記載している。
【0003】
一連の5−シアノ−2−アミノピリミジンが、キナーゼKDR及びFGFRの阻害剤として、WO2000/78731A1に挙げられており、細胞抑制剤として、FAK及びIGFRの阻害剤としての他のピリミジンがWO2004/080980A1に、並びにZAP−70、FAK及び/又はSykチロシンキナーゼの阻害剤としてWO2003/078404A1に、並びにポロキナーゼPLKの阻害剤として、WO2004/074244A2に挙げられている。
【0004】
同様に他の特許は、HIV関連感染症の治療のために、逆転写酵素を阻害するピリミジンを記載している(WO2001/85700−A2;WO2001/85699−A2;WO2000/27825A1及びWO2003/094920A1)。
【0005】
本発明の目的は、従って、タンパク質キナーゼに対して阻害剤効果を有する新規2,4−ジアニリノピリミジン誘導体である。
【0006】
従って、本発明の生成物は、タンパク質キナーゼの活性の阻害によって調節可能な症状の予防又は治療のために特に使用され得る。
【0007】
これらのタンパク質キナーゼとして、より具体的には、タンパク質キナーゼIKK−アルファ(IKKα)及びIKK−ベータ(IKKβ)を挙げ得る。
【0008】
本発明の化合物は、キナーゼ阻害剤、特に、IKK−α及びIKK−β阻害剤であり、従って、NF−κB(核因子κB)活性を阻害する。従って、これらは、癌及び糖尿病において、予防及び炎症性疾患の治療において使用され得る。
【0009】
NF−κB(核因子κB)は、ポリペプチドRel/NF−κBの様々な組み合わせからなる転写因子の複合体のファミリーに属する。NF−κBに連結されたポリペプチドの本ファミリーのメンバーは、免疫及び炎症性応答に関与する遺伝子の発現を制御する((Bames PJ,Karin M(1997) N Engl J Med 336,1066−1071)及び(Baeuerle PA,Baichwal VR(1997)Adv Immunol 65,111−137))。基底状態下において、NF−κB二量体は、IKBファミリーのメンバーである阻害的タンパク質によって細胞質中で、不活性な形態で保持されている(Beg et.al.,Genes Dev.,7:2064−2070,1993;Gilmore and Morin,Trends Genet.9:427−43)3),199’);Haskil et.al.,Cell 65:1281−1289,1991)。IKBファミリーのタンパク質は、NF−κBの核転移に対するシグナルを遮蔽する。サイトカイン、抗CD40リガンド、リポ多糖(LPS)、酸化物質、ホルボールエステルなどの分裂促進因子、ウイルス及び多くのその他の刺激物質などのリガンドの様々な種類による細胞の刺激は、IKBキナーゼ(IKK)複合体の活性化を引き起こし、これは、続いて、セリン32及び34残基のレベルでIKBをリン酸化する。一旦リン酸化されると、IKBは、ユビキチン化に供せられて、プロテアソーム(26S)によるその分解を引き起こして、核内へのNF−κBの放出及び核移行を可能とし、核内において、NF−κBは、標的遺伝子プロモーターのレベルで特異的な配列に結合し、これにより、それらの転写を誘導する。
【0010】
IKB−キナーゼ(IKK)複合体において、主要なキナーゼは、IKBの様々なクラスを直接的にリン酸化することが可能なIKK1(IKKα)及びIKK2(IKKβ)である。このIKK複合体中では、IKK2が、主要なキナーゼである(Mercurio et.al.,Mol.Cell Biol.,19:1526,1999−,Zandi et.al.,Science;281:13) 60,1998;Lee et.al,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:93)19,1998)。
【0011】
NF−κBによって制御される遺伝子のうち、多くは、炎症促進性媒介物質、サイトカイン、細胞接着分子、急性期タンパク質をコードし、次いで、これらは、自己分泌又は傍分泌機序によって、NF−κBの活性化を誘導する。
【0012】
NF−κBの活性化の阻害は、炎症性疾患の治療において極めて重要であると思われる。
【0013】
さらに、NF−κBは、正常な細胞のみならず、悪性の細胞の増殖においても役割を果たしている。
【0014】
NF−κBによって制御される遺伝子の発現によって産生されるタンパク質は、サイトカイン、ケモカイン、接着分子、細胞増殖の媒介物質及び血管新生の媒介物質を含む。さらに、NF−κBが新生物形質転換において不可欠な役割を果たしていることが、様々な研究によって示されている。例えば、NF−κBは、過剰発現、増殖、再編成又は移行現象後に、インビトロ及びインビボで、細胞の形質転換を伴い得る(Mercurio,R,and Manning,A.M.(1999) Oncogene,18:6163−6171)。幾つかのヒトリンパ球系腫瘍細胞では、様々なNF−KBの一員をコードする遺伝子が再編成され、又は増幅されている。NF−KBは、Rbの過剰リン酸化が伴った場合に、G1期をS期へ遷移させ、アポトーシスを阻害させるサイクリンDの転写を誘導することによって、細胞増殖を促進させ得ることが示されている。
【0015】
腫瘍細胞株の多数において、恒常的なNF−κB活性が、IKK2の活性化後に存在することが示されている。NF−κBは、ホジキン病において恒常的に活性化され、NF−κBの阻害は、これらのリンパ腫の増殖を遮断する。さらに、IKBa抑制因子の発現によるNF−κBの阻害は、発癌性対立遺伝子H−Rasを発現する細胞のアポトーシスを誘導する(Baldwin,J.Clin.Invest.,107:241(2001),Bargou et al.,J.Clin.Invest.,100:2961(1997),Mayo et al.,Science 178:1812(1997)。
【0016】
NF−κBの恒常的活性は、Al/Bfi−1、IEX−1、MAPなどの幾つかの抗アポトーシス遺伝子の活性化を通じて、発癌に寄与しているようであり、従って、細胞死経路の抑制を引き起こす。サイクリンDの活性化を通じて、NF−κBは、腫瘍細胞の増殖を促進し得る。接着分子の、及び表面プロテアーゼの制御は、転移におけるNF−κBシグナル伝達に対する役割を示唆する。
【0017】
NF−κBは、化学耐性の誘導に関与している。NF−κBは、化学療法治療のある数に応答して活性化される。化学療法治療と平行して、IKBaの超抑制因子形態の使用によるNF−kBの阻害は、異種移植モデルにおいて、化学療法の有効性を増加させることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】国際公開第2001/64654A1号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2003/030909A1号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2004/046118A2号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2000/78731A1号パンフレット
【特許文献5】国際公開第2004/080980A1号パンフレット
【特許文献6】国際公開第2003/078404A1号パンフレット
【特許文献7】国際公開第2004/074244A2号パンフレット
【特許文献8】国際公開第2001/85700−A2号パンフレット
【特許文献9】国際公開第2001/85699−A2号パンフレット
【特許文献10】国際公開第2000/27825A1号パンフレット
【特許文献11】国際公開第2003/094920A1号パンフレット
【非特許文献】
【0019】
【非特許文献1】Bames PJ,Karin M(1997) N Engl J Med 336,1066−1071
【非特許文献2】Baeuerle PA,Baichwal VR(1997)Adv Immunol 65,111−137
【非特許文献3】Beg et.al.,Genes Dev.,7:2064−2070,1993
【非特許文献4】Gilmore and Morin,Trends Genet.9:427−43)3),199’
【非特許文献5】Haskil et.al.,Cell 65:1281−1289,1991
【非特許文献6】Mercurio et.al.,Mol.Cell Biol.,19:1526,1999
【非特許文献7】Zandi et.al.,Science;281:13) 60,1998
【非特許文献8】Lee et.al,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:93)19,1998
【非特許文献9】Mercurio,R,and Manning,A.M.(1999) Oncogene,18:6163−6171
【非特許文献10】Baldwin,J.Clin.Invest.,107:241(2001)
【非特許文献11】Bargou et al.,J.Clin.Invest.,100:2961(1997)
【非特許文献12】Mayo et al.,Science 178:1812(1997)
【発明の概要】
【0020】
従って、本発明の主題は、特に、式(I)の生成物
【0021】
【化1】

(式中、
Rは、水素又はハロゲン原子を表し;
R2、R3及びR4(同一又は別異であり得る。)は、1つがハロゲン原子又はCFを表し、及び他の2つ(同一又は別異であり得る。)が、水素原子又はハロゲン原子又は1つ若しくはそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい、アルキル基若しくはアルコキシ基を表し、
R5は、水素原子又はハロゲン原子を表し;
Zは、CO又はSOを表し、
環(N)、すなわち、
【0022】
【化2】

は、同一の炭素原子上においてR1及びR6で置換されており、4から7の環員を含有し、飽和されており、並びに1から3個の炭素からなる炭素をベースとする架橋も含有し得、R1及びR6は以下の6つの選択肢i)からvi)
i)R1は、−X1−R7を表し(X1は−(CH−を表し、及びR7はヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)、
並びにR6は、水素原子、又は基:ヒドロキシル、メチル、メトキシ、−(CHOH−、−CO−NRaRb−、−CH−NraRb、−COH及び−COアルクを表し、
ii)R1は、−X2−R7を表し(X2は、−O−、−O−(CH−、―CH(OH)−(CH−、−CO−、−CO−NRc−、−CO−NRc−O−、−CH(NRaRb)、−C=NOH−、−C=N−NH−、−(CHn1−NRc−(CHn2を表し、及びR7は、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)及びR6は、水素又はメチル基を表し、
iii)R1は、−NRc−Wを表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つの炭素原子から分岐しており、及び−PO(OEt)、−OH、−Oアルク、−CF、−CO−NR8R9及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は、水素を表し、
Wが水素原子を表す場合には、zはCOを表すことが理解され、
iv)R1は、−CH−NRc−Wを表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つ炭素原子から分岐し、及び−PO(OEt)、−OH、−OEt、−CF、−CO−N(アルク)及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は、水素を表し、
v)R1は、−CO−N(Rc)−OR’cを表し、及びR6は水素を表し、
vi)R1は、−X3−R7を表し(X3は−CH(OH)−(CH−、−CO−、CH(NRaRb)−、−C=NOH−、−C=N−NH−を表し、及びR7はヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)、並びにR6は、水素原子、又は基:ヒドロキシル、メチル、メトキシ、−(CHOH−、−CO−NRaRb−、−CH−NRaRb及び−COアルクを表し、
の1つを表すことが理解され、
n、n1及びn2は、同一又は別異であり得、0から3の整数を表し、
mは、1から3の整数を表し、
Rc及びR’c(同一又は別異であり得る。)は、水素原子、又は1から4個の炭素原子を含有し、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基を表し;
NRaRbは、Ra及びRb(同一又は別異であり得る。)が、水素原子又は1から4個の炭素原子を含有するアルキル基若しくはシクロアルキル基を表し(これらのアルキル及びシクロアルキル基は、1つ又はそれ以上のハロゲン原子、ヒドロキシル基又はNH、NHアルキル又はN(アルキル)基で置換されていてもよい。)又はRa及びRbが、これらが結合している窒素原子と一緒に、O、S、N若しくはNR10から選択される1つ若しくは2つの他のヘテロ原子を含有し得る環状アミンを形成し(このようにして形成された環状アミン自体が、ハロゲン原子及び基:オキソ、ヒドロキシル、アルキル(それ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい。)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で、あるいは同一炭素上のメチル基又はヒドロキシル基で置換されていてもよい。)、ものであり、
全てのヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリール基は、ハロゲン原子;ヒドロキシル、シアノ又はNR8R9基;ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、CN、CF、OCF又はNRaRbから選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基でそれ自体置換されていてもよい、基:アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、フェニル、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールから選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよく;
NR8R9は、R8及びR9(同一又は別異であり得る。)が、R8が水素原子、又は1から4個の炭素原子を含有するアルキル基又はシクロアルキル基を表し(これらのアルキル及びシクロアルキル基は、1つ又はそれ以上のハロゲン原子、ヒドロキシル基又はNH、NHアルキル又はN(アルキル)基で置換されていてもよい。)、及びR9が水素原子、又は基:アルキル、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、NH、NHアルキル又はN(アルキル)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)を表し(R9によって表されるアルキル基も、フェニル、ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリール基(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、CN、CF、OCF、NH、NHアルク又はN(アルク)から選択される1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい。)、ものであり、
あるいはR8及びR9は、これらが結合している窒素原子と一緒に、O、S、N若しくはNR10から選択される1つ若しくは2つの他のヘテロ原子を含有し得る環状アミンを形成し(このようにして形成された環状アミン自体が、ハロゲン原子及びそれ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)、ものであり、
上述のように置換されていてもよい、上記ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリール基は全て、4から10の環員からなり、並びにO、S、N及びNR10から選択される1から3個のヘテロ原子を含有し、
R10は、水素原子又はアルキル基を表す。)、
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩である。
【0023】
本発明の主題は、特に、R2、R3、R4、R5、Z及び環(N)及びR1及びR6が上記又は下記の意味を有し、並びにRがハロゲン原子を表す、上記式(I)の生成物、
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩である。
【0024】
本発明の主題は、R2、R3、R4、R5、Z及び環(N)及びR1及びR6が他の請求項の何れか一項に示されている意味を有し、並びにRが水素原子を表す上記又は下記の式(I)の生成物、
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩である。
【0025】
従って、本発明の主題は、Rが上記又は下記の意味を有し、同一又は別異であり得るR2、R3及びR4が、1つがハロゲン原子又はCFを表し、及び同一又は別異であり得る他の2つが水素原子又はハロゲン原子又は1つ若しくはそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい、アルキル基若しくはアルコキシ基を表し;
R5が、水素原子又はハロゲン原子を表し;
ZがCO又はSOを表し;
環(N)、すなわち、
【0026】
【化3】

同一の炭素原子上においてR1及びR6で置換されており、4から7の環員を含有し、飽和されており、並びに1から3個の炭素からなる炭素をベースとする架橋も含有し得、
R1及びR6が、以下の5つの選択肢i)からv)
i)R1は、−X1−R7を表し(X1は−(CH−を表し、及びR7はヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)、
並びにR6は、水素原子、又は基:ヒドロキシル、−(CHOH−、−CO−NRaRb−、−CH−NRaRb、−COH及び−COアルクを表し、
ii)R1は、−X2−R7を表し(X2は、−O−;−O−(CH−;―CH(OH)−(CH−;−CO−;−CO−NRc−;−CO−NRc−O−;−CH(NRaRb);−C=NOH−;−C=N−NH−;−(CHn1−NRc−(CHn2を表し、及びR7は、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て置換されていてもよい。)を表す。)及びR6は、水素を表し、
iii)R1は、−NRc−W−を表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つの炭素原子から分岐し、並びに−PO(OEt)、−OH、−Oアルク、−CF、−CO−NR8R9及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は、水素を表し、
Wが水素原子を表す場合には、zはCOを表すことが理解され;
iv)R1は−CH−NRc−Wを表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つ炭素原子から分岐し、及び−PO(OEt)、−OH、−OEt、−CF、−CO−N(アルク)及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は水素を表し、
v)R1は、−CO−N(Rc)−OR’cを表し、及びR6は水素を表し、
の1つを表すことが理解され、
n、n1およびn2は、同一又は別異であり得、0から3の整数を表し;
mは、1から3の整数を表し;
Rc及びR’c(同一又は別異であり得る。)は、水素原子、又は1から4個の炭素原子を含有し、1つ若しくはそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基を表し(ハロゲン原子は窒素原子に関して近接する位置に存在しないことが理解される。);
NRaRbは、Ra及びRb(同一又は別異であり得る。)が、水素原子、又は1から4個の炭素原子を含有するアルキル基又はシクロアルキル基を表し(これらのアルキル及びシクロアルキル基は、1つ又はそれ以上のハロゲン原子(ハロゲン原子は、窒素原子に関して近接した位置に存在しないことが理解される。)、ヒドロキシル基又はNH、NHアルキル又はN(アルキル)基で置換されていてもよい。)、又はRa及びRbは、これらが結合している窒素原子と一緒に、O、S、N若しくはNR10から選択される1つ若しくは2つの他のヘテロ原子を含有し得る環状アミンを形成し(このようにして形成された環状アミン自体が、ハロゲン原子及びそれ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)、
全てのヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリール基は、ハロゲン原子;ヒドロキシル、シアノ又はNR8R9基;並びにハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、CN、CF、OCF又はNRaRbから選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基でそれ自体置換されていてもよい、基:アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、フェニル、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールから選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよく;
NR8R9は、R8及びR9(同一又は別異であり得る。)の何れかが、R8が水素原子、又は1から4個の炭素原子を含有するアルキル基又はシクロアルキル基を表し(これらのアルキル及びシクロアルキル基は、1つ又はそれ以上のハロゲン原子、ヒドロキシル基又はNH、NHアルキル又はN(アルキル)基で置換されていてもよい。)、及びR9が水素原子、又は基:アルキル、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、NH、NHアルキル又はN(アルキル)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)を表し(R9によって表されるアルキル基も、フェニル、ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリール基(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、CN、CF、OCF、NH、NHアルク又はN(アルク)から選択される1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい。)、
又はR8及びR9は、これらが結合している窒素原子と一緒に、O、S、N若しくはNR10から選択される1つ若しくは2つの他のヘテロ原子を含有し得る環状アミンを形成し(このようにして形成された環状アミン自体が、ハロゲン原子及びそれ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)、
上述のように置換されていてもよい、上記ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリール基は全て、4から10の環員からなり、並びにO、S、N及びNR10から選択される1から3個のヘテロ原子を含有し、
R10は、水素原子又はアルキル基を表す、上記式(I)の生成物であり
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0027】
従って、本発明の主題は、R、R2、R3、R4、R5、Z及び環(N)が上記又は下記の意味を有し、並びにR1及びR6は、R1が−X1−R7(X1は−(CH−を表し、及びR7はヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)を表し、
及びR6が、水素又は、基:ヒドロキシル、−(CHOH、−CO−NRaRb、−CH−NRaRb、−COH及び−COアルクを表し;
m、n及びNRaRbが上記又は下記定義のとおりであり、並びにヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリール基が、同一又は別異であり得る、上記又は下記定義の1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい上記式(I)の生成物であり、
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0028】
従って、本発明の主題は、R、R2、R3、R4、R5、Z及び環(N)が上記の意味を有し、並びにR1及びR6は、R1が−X2−R7を表し(X2は、−O−、−O−(CH)m−、−CH(OH)−(CH)n−、−CO−、−CO−NRc−、−CO−NRc−O−、−CH(NRaRb)−、−C=NOH−、−C=N−NH−、−(CHn1−NRc−(CHn2−を表す。);
並びにR7はヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)、
並びにR6が水素を表し;
n、n1、n2、Rc及びNRaRbが上記定義のとおりであり、並びにヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリール基が、同一又は別異であり得る、上記又は下記定義の1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい、上記式(I)の生成物であり、
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0029】
本発明の主題は、R、R2、R3、R4、R5、Z及び環(N)が上記又は下記の意味を有し、並びにR1及びR6が以下のとおりである上記式(I)の生成物であり、
(R1は、−NRc−W−を表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つの炭素原子から分岐しており、並びに−PO(OEt)、−OH、−Oアルク、−CF、−CO−NR8R9及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表し、及びR6は、水素を表し、Wが水素原子を表す場合には、zはCOを表すことが理解され;
又はR1は−CH−NRc−W−を表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つ炭素原子から分岐し、及び−PO(OEt)、−OH、−OEt、−CF、−CO−N(アルク)及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は水素を表し、
又はR1は、−CO−N(Rc)−OR’cを表し、及びR6は水素を表し、
Rc、R’c及びNR8R9は上記定義のとおりである。)
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0030】
R、R2、R3、R4、R5及び環(N)が上記又は下記の意味を有し、zがSOを表し、並びにR1及びR6が以下のとおりである、すなわち、R1が−NRc−W−(Rcは上記定義のとおりである。)を表し、及びR6が水素を表す場合には、本発明は、特に、Wが、直鎖であり若しくは3つの炭素原子から分岐し、並びに−PO(OEt)、−OH、−Oアルク、−CF、−CO−NR8R9及びSO−アルクから選択される基で置換された1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す生成物に関し、
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0031】
環(N)が1から3個の炭素を含有する炭素をベースとする架橋を含有する場合には、形成される環は、特に、8−アザビシクロ(3,2,1)オクト−3−イル環あるいは以下のもの:アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル、6−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル、3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イルあるいは3−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イルから選択される環であり得る。
【0032】
従って、本発明の主題は、R2、R3、R4、R5及びZが上記又は下記の意味を有し、並びに環(N)が以下に定義されている環:
−3位において、上記又は下記に定義されているR1及びR6で置換された、アゼチジニル又はピロリジニル環;
−3位又は4位において、上記又は下記に定義されているR1及びR6で置換された、ピペリジニル又はアゼピニル環;
−8−アザピシクロ(3,2,1)オクタン−3−イル、6−アザビシクロ[3.2.1]−オクタン−3−イル又は3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル環
の1つを表す上記式(I)の生成物であり、
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0033】
従って、本発明の主題は、R、R2、R3、R4、R5及びZが上記又は下記の意味を有し、並びに環(N)が、3位において上記若しくは下記に定義されているR1及びR6で置換されたピロリジニル環を表し、又は3位若しくは4位において上記若しくは下記に定義されているR1及びR6で置換されたピペリジニル環である上記式(I)の生成物であり、
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0034】
式(I)及び以降の生成物において、表記されている用語は、以下の意味を有する。
【0035】
−「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子、好ましくは、フッ素、塩素又は臭素原子を表す。
【0036】
−「アルキル基」という用語は、最大6個の炭素原子を含有する直鎖又は分岐した基、特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、sec−ヘキシル及びtert−ヘキシル基並びにそれらの直鎖又は分岐した位置異性体を表す。
【0037】
−「ヒドロキシアルキル基」という用語は、1つ又はそれ以上のヒドロキシル基で置換された上記アルキル基を表す。
【0038】
−「アルコキシ基」という用語は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、直鎖、第2級又は第3級ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ及びヘプトキシ基並びにこれらの直鎖又は分岐した位置異性体から選択される最大6個の炭素原子を含有する直鎖又は分岐した基を表す。
【0039】
−「シクロアルキル基」という用語は、3から7の環員を含有する単環又は二環式炭素環基を表し、特に、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチル基を表す。
【0040】
−「アリール基」という用語は、単環式であり、又は縮合した炭素環からなる不飽和の炭素環基を表す。このようなアリール基の例として、特に、フェニル又はナフチル基を挙げることができる。
【0041】
−「複素環基」という用語は、酸素、窒素又は硫黄原子から選択される同一又は別異であり得る1から4個のヘテロ原子によって分断された4から10の環員から構成された飽和炭素環(ヘテロシクロアルキル)又は部分的に若しくは完全に不飽和の炭素環(ヘテロアリール)基を表す。
【0042】
5つの環員を有するヘテロアリール基としては、酸化されていてもよいN、O及び酸化されていてもよいSから選択される1から4個のヘテロ原子を含有する基を特に挙げることができ、このような基として、基:2−チエニル、3−チエニル又はジオキシドチエニルなどのチエニル、チアゾリル(N,S)、フリル(O)、2−フリル、ピロリル(NH、NCH)、イソチアゾリル、ジアゾリル、チアジアゾリル(N,N,S)、1,3,4−チアジアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル(N,O)、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル(N,N)、トリアゾリル及びテトラゾリル基、より具体的には、オキサゾリル、イソオキサゾリル(N,O)又はピラゾリル基を挙げることができ、これらの環は全て、上記又は下記に定義されている1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよく、もちろん、これらの置換基は、これらの各環に対して、化学的に許容される位置に存在する。
【0043】
6つの環員を有するヘテロアリール基としては、特に、2−ピリジル、3−ピリジル及び4−ピリジル、ピリジル−N−オキシド基などのピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基及びピラジニル基を挙げることができ、
硫黄、窒素及び酸素から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する縮合ヘテロアリール基としては、例えば、ベンゾチエニル、ベンゾフリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、インダゾリル、インドリル、インドリニル、インドリノニル、キノリル、イソキノリル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、[1,8]ナフチリジニルなどのナフチリジニル、イミダゾ−(4,5)ピリジニル、インドリジニル、キナゾリニル、2,3−ジヒドロ−1H−インドリル;2,3−ジヒドロベンゾフラニル;4−[(ベンゾ[1,2,5]−オキサジアゾリル、(2,3−ジヒドロベンゾフラニルを挙げることができ、
縮合複素環基としては、特に、基:ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾジヒドロフラニル、インドリル、インドリニル、インドリノニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキソジアゾリル、ベンゾチオジアゾリル、ナフチリジニル、インダゾリル、4−キノリル又は5−キノリルなどのキノリル、イソキノリル、4−アザインドリル又は3−アザインドリルなどのアザインドリル、イミダゾ(4,5)ピリジル、インドリジニル、キナゾリニルを挙げることができる。
【0044】
(飽和)ヘテロシクロアルキルとしては、例えば、基:オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジオキソラニル、ジチオラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニル、ジアゼピニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジオキシドチオモルホリニル、イミダゾリジニルを挙げることができ、特に、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニル、ピペラジニル又はモルホリニル基を挙げることができる。
【0045】
全ての環状基は、上記又は下記のように、置換されていてもよい。
【0046】
−従って、「アルキルアミノ基」又は「NH(アルク)基」及び「ジアルキルアミノ基」又は「N(アルク)基」という用語は、上に定義されており、及び上記又は下記のように置換されていてもよいアルキル基から選択される1つ又は2つの直鎖又は分岐アルキル基(ジアルキルアミノの場合には、同一又は別異であり得る。)で、それぞれ置換されたNHアミノ基を表し、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ又はブチルアミノ基又はジメチルアミノ、ジエチルアミノ及びメチルエチルアミノ基を挙げることができる。
【0047】
−「シクロアルキルアミノ基」という用語は、従って、特に、上に定義されている基から選択されるシクロアルキル基で置換されたアミノ基を表し、従って、例えば、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノあるいはシクロヘキシルアミノ基を挙げることができる。
【0048】
−「環状アミン」という用語は、少なくとも1つの炭素原子が窒素原子で置換された、3から10の環員を含有する単環式又は二環式基を表し、この環状基は、O、S、SO2、N又はNR10(R10は、上記定義のとおりである。)から選択される1つ又はそれ以上の他のヘテロ原子も含有することが可能であり、このような環状アミンの例として、例えば、ピロリル、ピペリジル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル及びアゼチジニル基を挙げることができる。特に、オキソ又はヒドロキシル基あるいは同一炭素上のヒドロキシルとメチル基で、上述のように置換されていてもよい、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル又はアゼチジニルを特に挙げることができる。
【0049】
「患者」という用語は、ヒトを表すが、他の哺乳動物も表す。
「プロドラッグ」という用語は、代謝的な機構(加水分解など)によって、インビボで、式(I)の生成物へと転化されることが可能な生成物を表す。例えば、ヒドロキシル基を含有する式(I)の生成物のエステルは、インビボでの加水分解によって、その親分子へと転化することが可能である。
【0050】
ヒドロキシル基を含有する式(I)の生成物のエステルの例として、アセタート、シトラート、ラクタート、タートラート、マロナート、オキサラート、サリチラート、プロピオナート、スクシナート、フマラート、マレアート、メチレンビス−β−ヒドロキシナフトアート、ゲンチサート、イセチオナート、ジ−p−トルオイルタートラート、メタンスルホナート、エタンスルホナート、ベンゼンスルホナート、p−トルエンスルホナート、シクロヘキシルサルファマート及びキナートなど、ヒドロキシル基を含有する式(I)の生成物のエステルを挙げることができる。ヒドロキシル基を含有する式(I)の生成物の特に有用なエステルは、「Bundgaard et al.,J.Med.Chem.,1989,32,ぺージ2503−2507」によって記載されているものなど酸残基から調製することが可能である。これらのエステルには、特に、置換された、(アミノメチル)ベンゾアート、2つのアルキル基が互いに結合することができ、又は酸素によって、若しくは置換されていてもよい窒素原子、すなわち、アルキル化された窒素原子によって分断されることができるジアルキルアミノメチルベンゾアート、あるいは、(モルホリノメチル)ベンゾアート(例えば、3−又は4−(モルホリノメチル)ベンゾアート及び(4−アルキルピペラジン−1−イル)ベンゾアート、例えば、3−又は4−(4−アルキルピペラジン−1−イル)ベンゾアートが含まれる。式(I)の生成物が酸とともに塩を形成可能なアミノ基を含む場合には、これらの酸塩も、本発明の一部を構成することが、明確に理解される。例えば、塩酸又はメタンスルホン酸を用いて得られた塩を挙げることができる。
【0051】
式(I)の生成物の、無機酸又は有機酸との付加塩は、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、プロピオン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、グリオキシル酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸又はプロパンスルホン酸などのアルキルモノスルホン酸、例えば、メタンジスルホン酸又はα,β−エタンジスルホン酸などのアルコイルジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸及びアリールジスルホン酸などのアリールモノスルホン酸とともに形成される塩であり得る。
【0052】
立体異性は、特に置換基がアキシアル又はエカトリアル位置に存在し得る1置換されたシクロヘキサンなど、同一の構造式を有するが、様々な基が空間的に異なって配置された化合物の異性として広義に定義され得ることを想起し得る。しかしながら、二重結合又は環上に結合された置換基の異なる空間配置に起因する立体異性の別の種類が存在し、これは、E/Z幾何異性又はシス−トランス異性またはジアステレオ異性と一般に称される。「立体異性体」という用語は、本願において、その最も広い意味で使用され、従って、上記化合物の全てを含む。
【0053】
本発明の目的は、特に、
Rが、上記又は下記定義を有し、
R2、R3及びR4(同一又は別異である。)は、1つがハロゲン原子又はCFを表し、及び他の2つ(同一又は別異である。)が、水素原子又はハロゲン原子又は1つ若しくはそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい、アルキル基若しくはアルコキシ基を表し、
R5が、水素原子又はハロゲン原子を表し;
Zが、CO又はSOを表し、
環(N)、すなわち、
【0054】
【化4】

が、3位においてR1及びR6で置換されたピロリジニル基又は3位若しくは4位においてR1及びR6で置換されたピペリジニル環を表し、
R1及びR6が、以下の5つの選択肢i)からv)の1つを表し、
i)R1は、−X1−R7を表し(X1は−CH−を表し、及びR7はヘテロシクロアルキル、フェニル又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)、
並びにR6は、水素原子、又は基:ヒドロキシル、−CHOH−、−COH、−CO−NRaRb−及び−COEtを表し、
ii)R1は、−X2−R7を表し(X2は、−O−、−CH(OH)−、−CH(OH)−CH−、−CO−、−CH(NRaRb)−、−C=NOH−;、−C=N−NH−及び−(CHn1−NRc−(CHn2を表し、並びにR7は、ヘテロシクロアルキル、フェニル又はヘテロアリール環(全て置換されていてもよい。)を表し、並びにR6は、水素を表し、
iii)R1は、−NRc−Wを表し(Wは、水素原子、又は直鎖若しくは分岐であり、並びに−PO(OEt)、−OH、−OEt、−CF、−CO−NR8R9及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表し、及びR6は水素を表し、Wが水素原子を表す場合には、zはCOを表すことが理解され;
iv)R1は−CH−NRc−Wを表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つ炭素原子から分岐し、及びSO−アルク基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は水素を表し、
v)R1は、−CO−N(Rc)−OR’cを表し、及びR6は水素を表し;
n、n1及びn2(同一又は別異であり得る。)は、整数0から2を表し;
Rc及びR’c(同一又は別異であり得る。)は、水素原子、又は1若しくは2個の炭素原子を含有するアルキル基を表し;
NRaRbは、Ra及びRb(同一又は別異であり得る。)が水素原子、又は1から4個の炭素原子を含有し、1つ若しくはそれ以上のハロゲン原子、ヒドロキシル基若しくはNH、NHアルキル若しくはN(アルキル)基で置換されていてもよいアルキル基を表し;
又はRa及びRbは、これらが結合している窒素原子と一緒に、ハロゲン原子及びアルキル基(それ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい。)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で、置換されていてもよいモルホリニル若しくはピロリジニル基を表し;
全てのヘテロシクロアルキル、フェニル及びヘテロアリール基は、ハロゲン原子;基:ヒドロキシル、シアノ又はNR8R9;並びにハロゲン原子及びヒドロキシル、アルコキシ、OCF、CH、−CHOH、CN、CF、OCF又はNRaRbから選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基でそれ自体置換されていてもよい、基:アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、フェニル、ヘテロシクロアルキル基及びヘテロアリール基から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよく;
NR8R9は、R8及びR9(同一又は別異であり得る。)の何れかが以下のとおりである、すなわち、R8がR水素原子、最大4個の炭素原子を含有する直鎖若しくは分岐のアルキル基又は3から6つの環員を含有するシクロアルキル基を表し(アルキル及びシクロアルキル基自体が、1つ又はそれ以上のハロゲン原子又はヒドロキシル基で置換されていてもよい。)、及びR9が水素原子、又はハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、NH、NHアルキル、N(アルキル)、フェニル、ヘテロシクロアルキル若しくはヘテロアリール(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、OCH、CH、−CHOH、CN、CF、OCF、NH、NHアルク又はN(アルク)から選択される1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)から選択される同一若しくは別異であり得る1つ若しくはそれ以上の基で置換されていてもよいアルキル基を表し;又はR8及びR9は、これらが結合している窒素原子と一緒に、1つ又はそれ以上のアルキル基(それ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい、ピロリル、ピペリジル、モルホリニル、ピロリジニル、アゼチジニル及びピペラジニルから選択される環状アミンを形成する、
上記又は下記の式(I)の生成物であり、
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0055】
本発明の主題は、特に、R、R2、R3、R4、R5及びZが上記又は下記の意味を有し、並びに環(N)が3位又は4位において、上記又は下記に定義されているR1及びR6で置換されたピペリジニル環を表す、上記又は下記に定義されている式(I)の生成物であることが特記され得、
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0056】
従って、本発明の主題は、R、Z、環(N)、R1及びR6が上記又は下記の意味を有し、同一又は別異であり得るR2、R3及びR4の1つがハロゲン原子又はCFを表し、及び同一又は別異であり得る他の2つが水素原子、ハロゲン原子又はメチル、メトキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシ基を表し、並びにR5が水素原子を表す、上記式(I)の生成物であり、
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0057】
従って、本発明の主題は、R、Z、環(N)、R1及びR6が上記又は下記の意味を有し、同一又は別異であり得るR2、R3及びR4の1つがフッ素原子を表し、及び同一又は別異であり得る他の2つが水素原子、フッ素原子又はメチル基を表し、R5が水素原子を表す、上記式(I)の生成物であり、
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0058】
従って、本発明の主題は、R、R1、R2、R3、R4、R5、R6及び環(N)が上記又は下記の意味を有し、並びにZがSOを表す、上記式(I)の生成物であり、式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0059】
従って、本発明の主題は、R、R1、R2、R3、R4、R5、R6及び環(N)が上記又は下記の意味を有し、並びにZがCOを表す、上記式(I)の生成物であり、式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0060】
上記式(I)の生成物において、R7によって表されるヘテロシクロアルキル、フェニル及びヘテロアリール基は全て、特に、ハロゲン原子:NR8R9基、並びに基:アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、フェニル、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリール(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、OCF、CH、−CHOH、CN、CF、OCF、NH、NHアルク又はN(アルク)、ピロリジニル、ピペリジニル又はモルホリニル(これらは、ハロゲン原子及びアルキル基(それ自体1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい。)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)から選択される同一又は別異の1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換され得る。
【0061】
上記式(I)の生成物において、NR8R9は、特に、R8及びR9(同一又は別異であり得る。)の何れかが、以下のとおりである、すなわち、R8が水素原子、最大4個の炭素原子を含有する直鎖若しくは分岐のアルキル基又は3から6つの環員を含有するシクロアルキル基を表し(アルキル及びシクロアルキル基自体が、1つ又はそれ以上のハロゲン原子又はヒドロキシル基で置換されていてもよい。)、及びR9が水素原子、又はハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、NH、NHアルキル、N(アルキル)、フェニル、ヘテロシクロアルキル若しくはヘテロアリール(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、OCH、CH、−CHOH、CN、CF、OCF、NH、NHアルク又はN(アルク)から選択される1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよいアルキル基を表し、又はR8及びR9は、これらが結合している窒素原子と一緒に、1つ又はそれ以上の同一又は別異であり得るアルキル基(それ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい、ピロリル、ピペリジル、モルホリニル、ピロリジニル、アゼチジニル及びピペラジニルから選択される環状アミンを形成する、
NR8R9基は、同一又は別異であり得るR8及びR9が以下のとおりである、すなわち、R8が水素原子、又は最大3個の炭素原子を含有し、1つ若しくはそれ以上のハロゲン原子若しくはヒドロキシル基で置換されていてもよいアルキル基を表し、並びにR9が水素原子、又はハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、NH、NHアルキル、N(アルキル)、フェニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル若しくはピリジン(これらの環は、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、OCH、CH、CF、OCF、NH、NHアルク又はN(アルク)から選択される1つ又はそれ以上の基で、それ自体置換されていてもよい。)から選択される、同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよいアルキル基を表し、又はR8及びR9は、これらが結合している窒素原子と一緒に、ハロゲン原子及びメチル基から選択される1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい、ピペリジル、モルホリニル、ピロリジニル及びピペラジニルから選択される環状アミンを形成し;
NR8R9基は、NRaRbに対して上に定義されている値も表し得る。
【0062】
従って、本発明の主題は、R、R2、R3、R4、R5、Z及び環(N)が上記又は下記の意味を有し、並びにR1及びR6が以下のとおりである、すなわち、R1が−X1−R7を表し(X1は、−CH−を表す。)、及びR6が、水素原子又は基:ヒドロキシル、CH−OH;−CO−N(CH、−CO−NHCH、−CO−NH−(CH−N(CH及び−COEtを表し;又はR1が−X2−R7(X2は、−O−、−CHOH−、−CH(OH)−CH−、−CO−、−CHNH−、−NH−CH−、−N(CH)−CH−及びCH−NH−CH−)を表し、及びR6が水素を表し;
並びにR7が、基:ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピリミジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロフラニル、フェニル、ピリジル、チエニル、チアゾリル、ジチアゾリル、ピラゾリル、ピラジニル、フラニル、イミダゾリル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾジヒドロフラニル、ベンゾオキソジアゾリル、ベンゾチオジアゾリル、ベンゾチエニル、キノリル、イソキノリルから選択され;
R7によって表されるこれらの基は全て、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、アルコキシメチル、シアノ、NH、NHアルク、N(アルク)、−CH−NH、−CH−NHアルク、−CH−N(アルク)、フェニル、モルホリニル及びCH−モルホリニル(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、CH、OCH、−CHOH、CN、CF、OCF、NH、NHアルク又はN(アルク)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい、上記式(I)の生成物であり、
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0063】
本発明の主題は、特に、以下の名称に対応する上記式(I)の生成物である。
【0064】
−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]−フェニル}−[4−(メチルオキサゾール−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン
−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]−フェニル}−[3−(メチル−1H−ピロール−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン(ラセミ);
−1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)−ピリミジン−2−イルアミノ]−ベンゾイル}−3−ピリジン−3−イルメチルピペリジン−3−カルボン酸メチルアミド(ラセミ);
−N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−(4−{3−[(2−メタンスルホニルエチルアミノ)メチル]ピロリジン−1−スルホニル}−フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ);
−N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−[4−(3−{[(1−メチル−1H−ピロール−2−イルメチル)アミノ]メチル}ピロリジン−1−スルホニル)フェニル]ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ);
−4−ピロリジン−1−イルメチル−1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}−ピペリジン−4−オール;
−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}[4−(メチルピリジン−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン;
−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[4−(メチルピリジン−4−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−メタノン;
−{4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)メチルアミノ]ピペリジン−1−イル}−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン;
−{4−[(2−アミノピリジン−3−イルメチル)メチルアミノ]ピペリジン−1−イル}−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン;
−4−{[(l−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゾイル}ピペリジン−4−イル)メチルアミノ]メチル}−1,5−ジメチル−1H−ピロール−2−カルボニトリル;
−{4−[(2,4−ジメチルチアゾール−5−イルメチル)メチルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン;
−(1−{[4−({4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]ピリミジン−2−イル}アミノ)フェニル]スルホニル}ピペリジン−4−イル)(ピリジン−3−イル)−メタンアミン。
【0065】
式(I)の前記生成物は、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であり、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩でもある。
【0066】
また、本発明の主題は、上記式(I)の生成物を調製し、又は当業者に公知の方法を使用する方法である。
【0067】
本発明の主題は、特に、式(II)の生成物:
【0068】
【化5】

(R5’はR5に対して上記されている意味を有し、存在し得る反応性官能基が保護されていてもよい。)
を、式(III)の生成物:
【0069】
【化6】

(R2’、R3’及びR4’は、それぞれ、R2、R3及びR4に対して上記されている意味を有し、存在し得る反応性官能基が保護されていてもよい。)
と反応させて、式(IV)の生成物
【0070】
【化7】

(R2’、R3’、R4’及びR5’は、上記意味を有する。)
を取得し、式(IV)の生成物を、式(V)のアニリン:
【0071】
【化8】

と反応させて、式(VI)の生成物
【0072】
【化9】

(R2’、R3’、R4’及びR5’は、上記意味を有する。)
を取得し、
経路a)z=SO2、式(VI)の生成物を、クロロスルホン酸SO(OH)Clと反応させて、式(VII)の対応する生成物:
【0073】
【化10】

(R2’、R3’、R4’及びR5’は、上記意味を有する。)
を取得し、式(VII)の生成物を式(VIII)のアミン:
【0074】
【化11】

(R1’及びR6’は、R1及びR6に対して、それぞれ上記されている意味を有し、存在し得る反応性官能基は、保護基で保護されていてもよい。)
と反応させて、式(Ia)の生成物:
【0075】
【化12】

(R1’、R2、R3、R4、R5及びR6’は、上記されている意味を有する。)
を取得し、
経路b)z=CO、上記式(IV)の生成物を4−アミノ安息香酸メチルエステルと反応させて、式(IX)の生成物:
【0076】
【化13】

(R2’、R3’、R4’及びR5’は、上記されている意味を有する。)
を取得し、式(IX)の生成物を、その対応する式(X)の酸:
【0077】
【化14】

(R2’、R3’、R4’及びR5’は、上記されている意味を有する。)
へ鹸化し、式(X)の生成物を、上記式(VIII)のアミンと反応させて、式(Ib)の生成物:
【0078】
【化15】

(R2’、R3’、R4’、R5’、R1’及びR6’は、上記されている意味を有する。)
を取得し、
式(Ia)及び(Ib)の生成物は、それぞれzがSOを表し及びzがCOを表し、並びに式(I)の生成物又は式(I)の他の生成物を得るために、所望に応じて及び必要に応じて、任意の順序で、以下の転化反応の1つ又はそれ以上へ供することができる式(I)の生成物であり得、
a)アルキルチオ基の、対応するスルホキシド又はスルホン基への酸化の反応、
b)アルコキシ官能基の、ヒドロキシル官能基への、あるいはヒドロキシル官能基のアルコキシ官能基への転化の反応、
c)アルコール官能基の、アルデヒド又はケトン官能基への酸化の反応、
d)保護された反応性官能基を保有し得る保護基の除去の反応
e)対応する塩を取得するための、無機酸又は有機酸による鹸化反応、
f)ラセミ形態を分割された産物へ分割する反応、
このようにして得られた式(I)の前記生成物が、全ての可能な異性体形態、ラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であることを特徴とする、上記式(I)の生成物を調製するための方法である。
【0079】
本発明を実施するための好ましい条件下で、上記方法は、以下のように実施され得る。
【0080】
式(II)の生成物は、特に、例えば、ブタノール、プロパノール又はエタノールなどのアルコール又はジメチルホルムアミド中、80と140℃の間で、上記式(III)の生成物の作用に供せられて、上記式(IV)の生成物を与える。
【0081】
このようにして得られた式(IV)の生成物は、特に、例えば、ブタノールなどのアルコール又はジメチルホルムアミド中、触媒量の強酸(HCl)の存在下又は不存在下で、還流条件下において、上記式(V)のアニリンの作用に供せられて、上記式(VI)の生成物を与える。
【0082】
上記経路a)に従って、式(VI)の生成物は、特に、まず0℃で、次いで、室温で、クロロスルホン酸の作用に供せられて、上記式(VII)の生成物を与える。
【0083】
このようにして得られた式(VII)の生成物は、特に、ジクロロメタン又はジクロロメタン/THF混合物又はジメチルホルムアミド中において、室温で、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン又はN−メチルモルホリンなどの有機塩基の存在下で、上記定義の式(VIII)のアミンの作用に供せられて、上記定義の式(Ia)の生成物を与える。
【0084】
上記経路b)によれば、上記式(IV)の生成物は、特に、ブタノールなどのアルコール中において、100から140℃の温度で、式の4−アミノ安息香酸メチルエステルの作用に供せられて、上記式(IX)の生成物を与える。
【0085】
特に、水中での水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの作用によるなど、当業者に公知の通常の方法に従って前記工程を実施することによって、式(IX)のこの生成物は、その対応する酸式(X)へ鹸化される。
【0086】
例えば、例えばジメチルホルムアミド又はジクロロメタンなどの溶媒中のBOP、DCC又はTBTUなどのカップリング剤の存在下でのペプチドカップリングによるなど、当業者に公知のカップリング法に従って、このようにして得られた式(X)の生成物を、上記式(VIII)のアミンと反応させて、上記式(Ib)の生成物が得られる。
【0087】
従って、R1’、R2’、R3’、R4’及びR5’並びにR6’の値に応じて、上記式(Ia)及び(Ib)の生成物は、それぞれzがSOを表し、及びzがCOを表す式(I)の生成物を構成することができ、又は当業者に公知の通常の方法によって、例えば、上記反応a)からf)の1つ又はそれ以上に供することによって式(I)の生成物へと転化され得る。
【0088】
さらに、置換基の、他の置換基へのこのような転化反応a)からf)は、上記方法に記された反応に従う合成を継続する前に、出発生成物に対して及び上記定義の中間体に対して実施し得ることに注目し得る。
【0089】
上記反応のある種の化合物が担持し得る様々な反応性官能基は、必要であれば、保護することが可能できる。これらは、例えば、ヒドロキシル、アシル、あるいは、適切な保護基で保護され得るアミノ及びモノアルキルアミノ基である。
【0090】
反応性官能基の保護の例の以下の非包括的リストを挙げることができる。
【0091】
−ヒドロキシル基は、例えば、tert−ブチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、メトキシメチル、テトラヒドロピラニル、ベンジル又はアセチルなどのアルキル基で保護されることができ、
−アミノ基は、例えば、アセチル、トリチル、ベンジル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル及びフタルイミド基又はペプチド化学において公知の他の基で保護され得る。アミン官能基は、特に、Boc又はCH−フェニルなどの基で保護され得、次いで、当業者に公知の慣用条件下で、放出され得る。
【0092】
上記式(I’)の生成物が、所望であれば又は必要であれば、供され得る反応は、例えば、以下に記載されているように実施され得る。
【0093】
鹸化反応は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの存在下で、例えば、メタノール又はエタノール、ジオキサン又はジメトキシエタンなどの溶媒中などで、当業者に公知の通常の方法に従って実施され得る。
【0094】
還元又は酸化反応は、水素化ホウ素ナトリウム又は水素化アルミニウムリチウムの存在下で、例えば、エチルエーテル又はテトラヒドロフランなどの溶媒中において、過マンガン酸カリウム又はクロロクロム酸ピリジニウムの存在下で、例えば、アセトン又はテトラヒドロフランなどの溶媒中において、当業者に公知の通常の方法に従って実施され得る。
【0095】
a)上記生成物の存在し得るアルキルチオ基は、所望であれば、室温で、例えば、塩化メチレン又はジオキサンなどの溶媒中で、例えば、例えば過酢酸若しくはメタクロロ過安息香酸、あるいは、オキソン、過ヨウ素酸ナトリウムなどの過酸を用いるなど、当業者に公知の慣用条件下で、対応するスルホキシド又はスルホン官能基へ転化され得る。
【0096】
スルホキシド官能基の生成は、アルキルチオ基を含有する生成物と特に過酸などの試薬の等モル混合物によって促進され得る。
【0097】
スルホン官能基の生成は、アルキルチオ基を含有する生成物と特に過酸などの過剰な試薬との混合物によって促進され得る。
b)上記されている生成物の存在し得るアルコキシ官能基(特に、メトキシなど)は何れも、所望であれば、還流しながら、水又はトリフルオロ酢酸中で、ピリジン臭化水素酸塩又は塩酸塩を用いて、あるいは臭化水素酸又は塩酸を用いて、例えば、塩化メチレンなどの溶媒中で、例えば、三臭化ホウ素を用いて、当業者に公知の慣用の条件下で、ヒドロキシル官能基へと転化することが可能である。
【0098】
c)上記生成物の、存在し得るアルコール官能基は、所望であれば、例えば、アルデヒドを取得するための酸化マンガンの作用によって、又は、ケトンを取得するための過マンガン酸カリウム又はクロロクロム酸ピリジニウムの作用によって、当業者に公知の慣用条件下での酸化によって、アルデヒド又はケトン官能基へと転化され得る。
【0099】
d)保護基(例えば、上記の保護基など)の除去は、例えば、当業者に公知の慣用条件下で、特に、塩酸、ベンゼンスルホン酸又はp−トルエンスルホン酸、ギ酸若しくはトリフルオロ酢酸などの酸を用いて実施される酸加水分解によって、あるいは、触媒的水素添加によって、実施され得る。
【0100】
フタルイミド基は、特に、ヒドラジンによって除去され得る。
【0101】
使用可能な様々な保護基の一覧は、例えば、特許BF2499995号に見出され得る。
【0102】
e)上記生成物は、所望であれば、当業者に公知の通常の方法に従って、例えば、無機若しくは有機酸との塩形成反応に供され得る。
【0103】
f)存在し得る、上記生成物の光学的に活性な形態は、当業者に公知の通常の方法に従って、ラセミ体の分割によって調製され得る。
【0104】
上記のこのような反応の例示は、以下に記載されている実施例の調製中に示されている。
【0105】
式(II)、(III)、(V)及び(VIII)の出発材料は、公知であり得、商業的に入手可能であり得、又は、特に、市販の生成物から、例えば、a)からf)中の上記反応など、当業者に公知の1つ又はそれ以上の反応にそれらを供することによって、当業者に公知の通常の方法に従って調製され得る。
【0106】
従って、ピリミジン誘導体である式(II)の生成物及びアニリン誘導体である式(III)の生成物は、例えば、ジクロロピリミジン、トリクロロピリミジン、4−フルオロアニリン、3,4−ジフルオロアニリン、4−フルオロ−3−クロロアニリン又はアニリンなどの市販の生成物であり得る。
【0107】
式(III)のアニリンは、特に、例えば、三ハロゲン化された以下のアニリンなどの市販のアニリンであり得る。
【0108】
−3,4,5−トリフルオロアニリン
−2,3,4−トリフルオロアニリン
−2−クロロ−4,6−ジフルオロアニリン
−2,4,5−トリフルオロアニリン
−3−クロロ−2,4−ジフルオロアニリン
−2,4−ジクロロ−5−フルオロアニリン
−4−トリフルオロメチルフェニルアミン。
【0109】
式(V)のアニリンは、市販されている。
【0110】
式(VIII)のアミンは、特に、例えば、以下のトリハロゲン化されたアニリンなどの市販のアミンであり得る。
【0111】
エチル−3−(ピリジン−2−イルメチル)ピペリジン3−カルボキシラート二塩酸塩
エチル−3−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン3−カルボキシラート二塩酸塩
エチル−3−(ピリジン−4−イルメチル)ピペリジン3−カルボキシラート二塩酸塩
4−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン
2−(ピペリジン−4−イルオキシ)ピラジン二塩酸塩
4−(ピペリジン−4−イルオキシ)ピリジン二塩酸塩
2−(ピペリジン−4−イルオキシ)ピリミジン二塩酸塩
4−フェノキシピペリジン塩酸塩
2−(ピペリジン−4−イルオキシ)ピリジン二塩酸塩
2−ピペリジン−4−イルメチルピリジン二塩酸塩
4−ピペリジン−4−イルメチルピリジン二塩酸塩
3−ピペリジン−4−イルメチルピリジン二塩酸塩
(R)−(4−フルオロフェニル)−1−ピペリジン−4−メタンアミン
(S)−(4−フルオロフェニル)−1−ピペリジン−4−メタンアミン
(R)−フェニル−1−ピペリジン−4−メタンアミン
(S)−フェニル−1−ピペリジン−4−メタンアミン
(4−フルオロ−フェニル)ピペリジン−4−イルメタノール。
【0112】
市販されていない式(VIII)のアミンの調製物は、当業者に公知の方法に従って実施することができる。
【0113】
環(N)が1から3個の炭素を含む炭素をベースとする架橋を含有する上記式(I)の生成物を取得するために、以下の参考文献に従って、トロピノン又は偽ペレチエリン(pseudo−pelletririne)などの市販の化合物から取得され得る二環式アミンを、出発材料として使用できることが示唆され得る。
【0114】
Tetrahedron 2002,58,5669−5674
J.Org.Chem. 1996,61,3849−3862
J.Med.Chem. 1993,36,3703−3720
J.Chem.Soc. Perkin Transl 1991,1375−1381
J.Med.Chem. 1994,37,2831−2840
環(N)の例として、以下の化合物を挙げることができる。
【0115】
9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−アミン
【0116】
【化16】

【0117】
6−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−アミン
【0118】
【化17】

【0119】
3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン
【0120】
【化18】

【0121】
3−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−アミン
【0122】
【化19】

【0123】
環(N)の例を構成するこれらの二環は、必要であれば、上記R1及びR6で置換されており、及び場合によって保護され、これらの二環は、環内窒素を介して、zへ連結されている。
【0124】
式(X)のアルデヒド又はケトンの例は、非限定的な例として、実施例の部に記載されている。
【0125】
以下の実験の部は、本発明に係る式(I)の生成物の調製の非限定的な例を与え、及びこれらの調製において使用される非限定的な出発生成物の例も与える。
【0126】
最後に、本発明の主題は、新規産業用生成物、式(VII)、(IX)及び(X)の化合物である。
【0127】
上記式(I)の生成物及び、それらの酸との付加塩は、有利な薬理学的特性を有する。
【0128】
従って、本発明の化合物は、10μM未満のIC50で、キナーゼ、特にIKK1及びIKK2の活性を阻害し得る。
【0129】
従って、本発明の化合物は、10μM未満のIC50値で、NF−κBの活性化及びサイトカインの産生を阻害し得る。
【0130】
従って、本発明の化合物は、10μM未満のIC50値で、腫瘍細胞の多数の群の増殖を阻害し得る。
【0131】
従って、式(I)の化合物は、特に、IKK1及びIKK2阻害剤として、医薬活性を有し得、IKK1又はIKK2の阻害が有益である疾病の予防又は治療において使用され得る。例えば、炎症性疾患などの疾患、又は、例えば、炎症性関節炎(関節リウマチ、脊椎炎性骨関節炎、ライター症候群、乾癬性関節炎、骨吸収疾患など);多発性硬化症、クローン病などの炎症性腸疾患、喘息、慢性肺閉塞、肺気腫、鼻炎、後天性筋無力症、グレーブス病、移植片拒絶、乾癬、皮膚炎、アレルギー性疾患、免疫系疾患、悪液質、重症急性呼吸器症候群、敗血症ショック、心不全、心筋梗塞、アテローム性硬化症、再灌流傷害、AIDS、癌及び糖尿病、高血糖症、高インシュリン血症、異脂肪血症などインシュリン抵抗性によって特徴付けられる疾患、肥満、多嚢胞性卵巣症、高血圧、心血管疾患、シンドロームX、特に、全身性狼瘡、紅斑性狼瘡、免疫系の不全によって誘発される糸球体腎炎、インシュリン依存性自己免疫性糖尿病、網膜色素変性症、アスピリン感受性副鼻腔炎などの自己免疫性疾患などの、炎症性成分を伴う疾病の予防又は治療。
【0132】
アポトーシスの調節物質としての本発明の式(I)の生成物は、特に、濾胞性リンパ腫、p53変異を有する癌腫、ホルモン依存性乳癌、前立腺及び卵巣腫瘍、並びに、家族性大腸ポリポーシスなどの前癌性病変、ウイルス感染症(特に、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、エプスタイン・バーウイルス、シンドビスウイルス及びアデノウイルスによって引き起こされるものなど(但し、これらに限定されない。))、骨髄異形成症候群、心筋梗塞を伴う虚血性疾患、脳うっ血、不整脈、アテローム性硬化症、毒素又はアルコールによって誘発された肝疾患、特に、慢性貧血及無形成性貧血などの(但し、これらに限定されない。)血液疾患、特に、骨粗鬆症、嚢胞性繊維症などの(但し、これらに限定されない。)筋骨格系の変性疾患、腎臓病及び癌など、癌などのアポトーシスにおける異常を含む、様々なヒト疾病の治療において有用であり得る。
【0133】
従って、本発明の化合物は、抗癌活性、並びに例えば、乾癬、再狭窄、アテローム性硬化症、AIDSなどの他の増殖性疾患の治療における、並びに血管平滑筋細胞の増殖によって引き起こされる疾病、血管新生における、並びに関節リウマチ、神経線維腫症、アテローム性硬化症、肺線維症、血管形成術又は血管手術後の再狭窄、肥厚性瘢痕の形成、血管新生及び内毒素ショックにおける活性を有することが明白である。
【0134】
これらの医薬は、治療に、特に、細胞、特に、腫瘍細胞の増殖によって引き起こされ、又は悪化される疾病の治療又は予防に用途を見出す。
【0135】
腫瘍細胞増殖の阻害剤として、これらの化合物は、白血病、原発性及び転移性固形腫瘍の両方、癌腫及び癌、特に、乳癌、肺癌、小腸の癌、結腸及び直腸の癌、気道、中咽頭及び下咽頭の癌、食道の癌、肝臓癌、胃癌、胆管の癌、胆汁小胞癌(cancer bile vesicle)、膵臓癌、腎臓、尿路上皮及び膀胱などの尿管の癌、子宮、子宮頸部及び卵巣癌など、雌性生殖路の癌、絨毛癌及び栄養芽細胞腫;前立腺、精嚢及び精巣の癌、生殖細胞の癌など、雄性生殖路の癌;胚細胞の腫瘍;甲状腺、下垂体及び副腎の癌など、内分泌腺の癌;血管腫、悪性黒色腫、肉腫(カポジ肉腫を含む。)などの皮膚癌;脳、神経、眼及び髄膜の腫瘍(星細胞腫、神経膠腫、神経膠芽腫、網膜芽腫、神経線維腫症、神経細胞芽腫、シュワン細胞腫、髄膜腫など);造血系の悪性腫瘍;急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、緑色腫、形質細胞腫、T又はB細胞白血病、ホジキン又は非ホジキンリンパ腫、骨髄腫、様々な悪性血液疾患などの白血病の予防及び治療において有用である。
【0136】
本発明の主題は、特に、以下に定義されている組み合わせである。
【0137】
本発明によれば、式(I)の化合物は、1つ又はそれ以上の抗癌活性成分、特に、アルキルスルホナート(ブサルファン)、ダカルバジン、プロカルバジン、ナイトロジェンマスタード(クロロメチン、メルファラン、クロラムブシル)、シクロホスファミド、イフォスファミドなどのアルキル化剤;カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾシンなどのニトロソ尿素;ビンクリスチン、ビンブラスチンなどの抗新生物性アルカロイド;パクリタキセル又はタキソテールなどのタキサン;アクチノマイシンなどの抗新生物性抗生物質;インターカレート剤、抗新生物性代謝抑制剤、フォラートのアンタゴニスト、メトトレキサート;プリンの合成の阻害剤;メルカプトプリン、6−チオグアニンなどのプリン類縁体;ピリミジンの合成の阻害剤、アロマターゼ阻害剤、キャペシタビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、シタラビン及びシトシンアラビノシドなどのピリミジン類縁体;ブレキナール;キャンプトテシン又はエトポシドなどのトポイソメラーゼの阻害剤;抗癌性ホルモンアゴニスト及びアンタゴニスト(タモキシフェンなど);キナーゼ阻害剤、イマチニブ;増殖因子阻害剤;ペントサンポリサルファート、コルチコステロイド、プレドニソン、デキサメタゾンなどの抗炎症剤;エトポシド、ドキソルビシンを含むアンスラサイクリン、ブレオマイシン、マイトマイシン及びメトラマイシンなどの抗トポイソメラーゼ;抗癌性金属錯体、白金錯体、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン;インターフェロン−α、トリフェニルチオホスホルアミド、アルトレタミン;血管新生抑制剤;サリドマイド;免疫療法アジュバント;ワクチンなどの、抗腫瘍化合物と組み合わせて投与され得る。
【0138】
本発明によれば、式(I)の化合物は、上記病変の1つにおいて有用な1つ又はそれ以上の他の活性成分、例えば、制吐剤、鎮痛、抗炎症及び抗悪液質剤と組み合わせて投与することもできる。
【0139】
従って、本発明の主題は、医薬としての、上記式(I)の生成物並びに式(I)の前記生成物の、医薬として許容される無機及び有機酸との付加塩である。
【0140】
本発明の主題は、医薬としての、特に以下の名称に対応する上記式(I)の生成物である。
【0141】
−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)−ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[4−(メチルオキサゾール−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン
−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[3−(メチル−1H−ピロール−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン(ラセミ);
−1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]−ベンゾイル}−3−ピリジン−3−イルメチルピペリジン−3−カルボン酸メチルアミド(ラセミ);
−N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−(4−{3−[(2−メタンスルホニルエチルアミノ)メチル]ピロリジン−1−スルホニル}フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ);
−N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−[4−(3−{[(1−メチル−1H−ピロール−2−イルメチル)アミノ]メチル}ピロリジン−1−スルホニル)フェニル]ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ);
−4−ピロリジン−1−イルメチル−1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}−ピペリジン−4−オール;
−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}[4−(メチルピリジン−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン;
−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[4−(メチルピリジン−4−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−メタノン;
−{4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)メチルアミノ]ピペリジン−1−イル}−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン;
−{4−[(2−アミノピリジン−3−イルメチル)メチルアミノ]ピペリジン−1−イル}−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン;
−4−{[(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゾイル}ピペリジン−4−イル)メチルアミノ]メチル}−1,5−ジメチル−1H−ピロール−2−カルボニトリル;
−{4−[(2,4−ジメチルチアゾール−5−イルメチル)メチルアミノ]ピペリジン−1−イル}−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン;
−(1−{[4−({4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]ピリミジン−2−イル}アミノ)フェニル]スルホニル}ピペリジン−4−イル)(ピリジン−3−イル)−メタンアミン、
並びに式(I)の前記生成物の医薬として許容される無機酸及び有機酸との付加塩である。
【0142】
本発明の主題は、上記式(I)の生成物の少なくとも1つ又はこの生成物の医薬として許容される塩若しくはこの生成物のプロドラッグを活性成分として含有し、及び医薬として許容される担体を含有する医薬組成物でもある。
【0143】
本発明の主題は、その名称が上記されている式(I)の生成物の少なくとも1つ又はこの生成物の医薬として許容される塩若しくはこの生成物のプロドラッグを活性成分として含有し、及び医薬として許容される担体を含有する医薬組成物でもある。本発明の主題は、具体的には、タンパク質キナーゼIKKの活性を阻害することによって、疾病を治療又は予防することを意図された医薬の調製のための、上記式(I)の生成物の、又はこれらの生成物の医薬として許容される塩の使用である。
【0144】
本発明の主題は、従って、上記のように、タンパク質キナーゼが哺乳動物中にある使用である。
【0145】
従って、本発明の主題は、上記疾病から選択される疾病を治療又は予防することを意図された医薬の調製のための、上記の式(I)の生成物の使用である。
【0146】
特に、本発明の主題は、以下の群:炎症性疾患、糖尿病及び癌から選択される疾病を治療又は予防することを意図された医薬の調製のための、上記の式(I)の生成物の使用である。
【0147】
本発明の主題は、特に、炎症性疾患を治療又は予防することを意図された医薬の調製のための、上記の式(I)の生成物の使用である。
【0148】
本発明の主題は、特に、糖尿病を治療又は予防することを意図された医薬の調製のための、上記式(I)の生成物の使用である。
【0149】
本発明の主題は、特に、癌を治療するための、上記の式(I)の生成物の使用である。
【0150】
本発明の主題は、特に、固形又は液状腫瘍を治療するための、上記の式(I)の生成物の使用である。
【0151】
本発明の主題は、特に、細胞毒性剤に対して抵抗性の癌を治療するための、上記式(I)の生成物の使用である。
【0152】
本発明の主題は、特に、癌化学療法を意図された医薬の調製のための、上記の式(I)の生成物の使用である。
【0153】
本発明の主題は、特に、癌化学療法単独で、組み合わせで又は上記組み合わせの形態で癌化学療法を意図された医薬の調製のための、上記の式(I)の生成物の使用である。
【0154】
本発明の主題は、特に、IKK阻害剤としての、上記の式(I)の生成物の使用である。
【0155】
本発明は、最も具体的には、本発明の実施例1から260を構成する上記式(I)の生成物に関する。
【0156】
以下の実施例は、本発明を例示するが、本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0157】
実験の部:
手順1:塩化スルホニル塩酸塩の調製
手順1a:4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニルクロリド塩酸塩
段階1:(2−クロロピリミジン−4−イル)−(4−フルオロフェニル)アミン
n−ブタノール200mL中にジクロロピリミジン15gを含有する混合物に、4−フルオロアニリン10mLを添加し、次いで、ジイソプロピルエチルアミン18mLを添加する。撹拌しながら、反応混合物を2時間還流させる。反応溶媒を冷却し、乾燥状態になるまで濃縮する。KCOの溶液を残留物に添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、NaClの飽和溶液で洗浄を実施し、NaSO上で生成物を乾燥させる。シリカカラムクロマトグラフィー(DCM、次いで、DCM中の酢酸エチルの30%)によって、反応未精製物を精製する。濃縮の間、予想された生成物11gが結晶化する(MH+=224)、融点=172から174℃。
【0158】
段階2:N−4−(4−フルオロフェニル)−N−2−フェニルピリミジン−2,4−ジアミン
n−ブタノール300mL中の溶液中の(2−クロロピリミジン−4−イル)−(4−フルオロフェニル)アミン10.5gを、一晩、アニリン4.3mLの存在下で還流しながら、140℃にする。反応溶媒を冷却する。得られた懸濁物をろ過する。結晶を酢酸エチル中に採取し、KCOの10%溶液で洗浄し、次いで、NaClの飽和溶液で洗浄する。NaSO上で乾燥させた後、真空下で有機相を濃縮する。シリカカラムクロマトグラフィー(THF/MeOH/DCM、10/5/85)によって反応未精製物を精製する。予想されたN−4−(4−フルオロフェニル)−N−2−フェニルピリミジン−2,4−ジアミンが濃縮の間に結晶化し、ろ過によって生成物10.5gを得る。MH+=281、融点=161℃。
【0159】
段階3:4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニルクロリド塩酸塩
温度を約0℃に維持しながら、窒素流下にあるクロロスルホン酸を含有する三ツ叉丸底フラスコへ、N−4−(4−フルオロフェニル)−N−2−フェニルピリミジン−2,4−ジアミン7.5gを少しずつ添加する。反応溶媒を室温に18時間放置する。混合物を、氷上へ(慎重に)滴加する。得られた沈殿をろ別し、蒸留水で洗浄する。酢酸エチル1L中に固体を溶解させた後、NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮し、白っぽい油を得る。エーテル200mL中への分散後、この油は沈殿する。エーテル懸濁液のろ過により、4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニルクロリド塩酸塩10.5gを得る。MH+=360、融点は明確に定義できない。
【0160】
手順1b:4−[4−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニルクロリド塩酸塩
段階1:4−クロロ−N−(3,4−ジフルオロフェニル)ピリミジン−2−アミン
3,4−ジフルオロアニリン8gとジクロロピリミジン9.21gの反応を基礎として、手順1aに対するのと同じ工程に従って、この化合物の調製を実施する。これにより、予想された生成物10.3gを得る。
【0161】
段階2:N4−(3,4−ジフルオロフェニル)−N2−フェニルピリミジン−2,4−ジアミン
アニリン2.72gと、上記段階1で得られた(2−クロロピリミジン−4−イル)−(3,4−ジフルオロフェニル)アミン7gの反応を基礎として、実施例1と同じ工程に従って、この化合物の調製を実施する。これにより、予想された生成物8gを得る。
【0162】
段階3:4−[4−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニルクロリド塩酸塩
クロロスルホン酸と、上記段階で得られたN−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−2−フェニル−ピリミジン−2,4−ジアミン8gの反応を基礎として、実施例1と同じ工程に従って、この化合物の調製を実施する。これにより、予想された生成物9gを得る。
【0163】
手順1c:4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニルクロリド塩酸塩
段階1:(2−クロロピリミジン−4−イル)−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)アミン
2,4−ジクロロピリミジン6.3gと、4−フルオロ−3−メチルフェニルアミン5.3gの反応を基礎として、実施例1と同じ工程に従って、この化合物の調製を実施する。予想された生成物3.8gを得る(融点=130から131℃)(イソプロピルエーテル中での倍散)。
【0164】
段階2:N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−フェニルピリミジン−2,4−ジアミン
上で得られた(2−クロロピリミジン−4−イル)−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)アミン2.8gとアニリン1.2mLの反応を基礎として、実施例1と同じ工程に従って、この化合物の調製を実施する。予想された生成物2.2gを得る(融点=134から135℃)(イソプロピルエーテル中での倍散)。
【0165】
段階3:4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニルクロリド塩酸塩
クロロスルホン酸と、上で得られたN−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−フェニルピリミジン−2,4−ジアミン2gの反応を基礎として、実施例1と同じ工程に従って、この化合物の調製を実施する。予想された生成物1.5gを得る。
【0166】
手順1d:[4−(5−フルオロ−4−(4−フルオロ−3−フェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル塩酸塩
段階1:(2−クロロ−5−フルオロ−ピリミジン−4−イル)−(4−フルオロ−3−メチル−フェニル)アミン
n−ブタノール75mLの溶液中の、2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン4g、4−フルオロアニリン2.67g及びDIPEA4mL。1時間30分間、反応溶媒を80℃にする。乾燥状態になるまで反応溶媒を濃縮し、HO/KCO溶液を用いて採取し、次いで、EtOAcで抽出する。HO/NaClでの洗浄後、NaSO上で乾燥させ、SiOカラム上で反応未精製物を精製し、DCM/MeOH(V/V、99/1)で溶出した。予想された生成物5gが得られる。
【0167】
段階2:(5−フルオロ)−N−4−(4−フルオロフェニル)−N−2−フェニルピリミジン−2,4−ジアミン
工程1で得られた生成物3gを、アニリン1gを含有するn−ブタノール30mL中に溶解する。反応混合物を150℃で3時間加熱する。塩酸塩が、熱い条件下で結晶化する。生成物を冷却させ、ろ過後に、得られた固体をエーテルで洗浄する。予想された生成物3.4gが得られる。
【0168】
段階3:[4−(5−フルオロ−4−(4−フルオロ−3−フェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル塩酸塩
温度を約0℃に維持しながら、N下にある0℃のクロロスルホン酸を含有する三ツ叉フラスコへ、(5−フルオロ)−N−4−(4−フルオロフェニル)−N−2−フェニルピリミジン−2,4−ジアミン3.4gを少しずつ添加する。反応溶媒を室温に18時間放置する。混合物を、氷上へ数滴ずつ注ぐ。得られた沈殿をろ別し、蒸留水で洗浄する。酢酸エチル1L中に固体を溶解させた後、NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮し、白っぽい油を得る(収量=3.4g)。
【0169】
手順1e:4−[5−フルオロ−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニルクロリド塩酸塩
4−フルオロフェニルアミンを4−フルオロ−3−メチル−フェニルアミンと置き換えて、手順1bと同じ工程に従って、この化合物の調製を実施する。これにより、4−フルオロ−3−メチルフェニルアミン4.6g及び2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン6gから、予想された塩酸塩11gを得る。
【0170】
手順2:ピリミジン−2−(4−アミノ安息香酸)誘導体の調製
手順2a:4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]安息香酸
段階1:4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]安息香酸メチルエステル
手順1aの段階1で得られたクロロピリミジン16gとメチル4−アミノベンゾアート10.8gをn−ブタノール中に含有する混合物を、140℃で一晩加熱する。冷却後、沈殿をろ別する。この沈殿をEtOで洗浄し、DCM−MeOH−iPrO混合物から再結晶させる。これにより、予想された生成物23.5gが得られる。
【0171】
段階2:4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]安息香酸
MeOH(100mL)、水(100mL)及びジオキサン(400mL)の混合物中の水酸化ナトリウム4.5gの存在下にある、段階1で得られた生成物15gを、一晩、40℃の温度にする。反応溶媒を乾燥状態まで濃縮し、水100mL中に採取する。EtOの2容量で不純物を抽出し、次いで、1NHClを用いて、水相をpH6まで酸性化する。形成された沈殿をろ別し、蒸留水ですすぎ、DCM中に懸濁し、溶媒を蒸発させる。予想された酸15gが得られる。
【0172】
手順2b:4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]安息香酸
段階1:4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]安息香酸メチルエステル
手順1cの段階1で得られたクロロピリミジン8gとメチル4−アミノベンゾアート5.1gを含有する混合物を、140℃で一晩加熱する。冷却後、沈殿をろ別する。この沈殿をEtOで洗浄し、DCM−MeOH−iPrO混合物から再結晶させる。これにより、予想された生成物10.5gが得られる。
【0173】
段階2:4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]安息香酸
MeOH(5mL)、水(5mL)及びジオキサン(20mL)の混合物中の水酸化ナトリウム410mgの存在下にある、段階1で得られた生成物2.08gを、一晩、40℃の温度にする。反応溶媒を乾燥状態まで濃縮し、水100mL中に採取する。EtOの2容量で不純物を抽出し、次いで、1NHClを用いて、水相をpH6まで酸性化する。形成された沈殿をろ別し、蒸留水ですすぎ、DCM中に懸濁し、溶媒を蒸発させる。予想された生成物1.3gが得られる。
【0174】
段階2c:4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]安息香酸
段階1:(2−クロロピリミジン−4−イル)−(4−トリフルオロメチルフェニル)アミン
撹拌しながら、n−ブタノール200mL中のジクロロピリミジン15gを用いて、手順2bの実施例1と同じ様式で、4−トリフルオロメチルフェニルアミン16gを添加し、続いて、ジイソプロピルエチルアミン18mLを添加する。反応混合物を撹拌しながら一晩還流させる。反応溶媒を冷却し、乾燥状態になるまで濃縮する。KCOの溶液を残留物に添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、NaClの飽和溶液で洗浄を実施し、NaSO上で生成物を乾燥させる。シリカカラムクロマトグラフィー(DCM、次いで、DCM中のMeOHの2%)によって、反応未精製物を精製する。予想された生成物5gが得られる。
【0175】
段階2:4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]安息香酸メチルエステル
手順1の段階2と同様にして、段階1で得られたクロロピリミジン8gとメチル4−アミノベンゾアート2.6gを含有する混合物4.6gを使用し、これにより、予想された生成物6.4gが得られる。
【0176】
段階3:4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]安息香酸
手順1の段階3と同様にして、段階2で得られたエステル8gと水酸化ナトリウム2.26gを含有する混合物6.4gを使用し、これにより、予想された生成物4.2gが得られる。
【0177】
手順3:スルホンアミン型の反応中間体の調製
段階3a:N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−[4−(4−メチルアミノピペリジン−1−スルホニル)フェニル]ピリミジン−2,4−ジアミン
段階1:(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステル
手順1cで得られた塩化スルホニル塩酸塩3gを、室温で一晩、DIPEA2.3mLの存在下で、DCM50mL中の4−N−Boc−メチルピペリジン1.7gで処理する。通常の処理後、SiOカラム上でクロマトグラフィーを実施し、DCM/MeOH(97/3;v/v)を用いて溶出を実施する。予想された生成物2.75gが得られる。
【0178】
段階2:N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−[4−(4−メチルアミノピペリジン−1−スルホニル)フェニル]ピリミジン−2,4−ジアミン
段階1で得られた化合物をMeOH中に溶解し、次いで、EtO/2NHCl35mLで一晩処理した。塩酸塩をろ別し、水の中に再溶解し、溶液を固体KCOで塩基性にして、EtOAcで抽出する。有機相を水で洗浄した後、NaSO上で乾燥させ、溶媒を蒸発させることによって、粉末2.25gを得る。
MH+=471.3
融点=148から150℃
NMR(1H,DMSO)
1.21−1.36(分解されていないピーク,2);1.61(m,1);1.71−1.85(分解されていないピーク,2);2.16(s,3);2.24(d,3);2.27(m,1);2.45(m,2);3.36(m,2);6.29(d,1);7.12(t,1);7.47(m,1);7.58(d,2);7.59(m,1);7.97(d,2);8.08(d,1);9.43(s,1);9.72(s,1)。
【0179】
手順3b:N−2−[4−(3−アミノメチルピペリジン−1−スルホニル)フェニル]−N−4−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ)
段階1:(1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−3−イルメチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(ラセミ)
手順3aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順1aで得られた塩化スルホニル塩酸塩4g及び市販のラセミアミンであるピペリジン−3−イルメチルカルバミン酸tert−ブチルエステル3.43gを用いて、予想された生成物2.7gが得られる。
MH+=557.1
融点=110℃
段階2:N−2−[4−(3−アミノメチルピペリジン−1−スルホニル)フェニル]−N−4−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ)
手順3aの段階2に記載されている脱炭酸反応に従い、段階1で得られた生成物2.7gを用いて、予想された生成物2.3gを得る。
MH+=457.1
融点=207℃
1HNMR(DMSO):
0.69(m,1);1.13−1.92(分解されていないピーク,7);2.10(t,1);2.19−2.43(2m,2);3.38−3.68(2d,2);6.25(d,1);7.13(t,2);7.54(d,2);7.66(m,2);7.93(d,2);8.10(d,1);9.47(s,1);9.67(s,1)。
【0180】
手順3c:N−2−[4−(3−S−アミノピロリジン−1−スルホニル)フェニル]−N−4−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン
段階1:(1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピロリジン−3−S−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
手順3aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順1aで得られた塩化スルホニル塩酸塩400mg及び市販のアミンであるピロリジン−3−S−イルカルバミン酸tert−ブチルエステル198mgを用いて、予想された生成物341mgが得られる。
MH+=529.2
融点=178.2℃
【0181】
段階2:N−2−[4−(3−S−アミノピロリジン−1−スルホニル)−フェニル]−N−4−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン
DCM−TFA混合物2.4mL(v/v、1/1)中の段階1で得られた化合物200mgを用いて、脱炭酸反応に従い、TFA塩の形態で予想された生成物163mgを得る。
MH+=429.0
融点=250℃
【0182】
手順3d:N−2−[4−(3−R−アミノピロリジン−1−スルホニル)フェニル]−N−4−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン
段階1:(1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピロリジン−3−R−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
手順3aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順1aで得られた塩化スルホニル塩酸塩400mg及び市販のアミンであるピロリジン−3−S−イルカルバミン酸tert−ブチルエステル198mgを用いて、予想された生成物379mgが得られる。
MH+=529.2
【0183】
段階2:N−2−[4−(3−R−アミノピロリジン−1−スルホニル)フェニル]−N−4−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン
手順3cの段階2に記載されている脱炭酸反応に従い、段階1で得られた生成物300mgを用いて、予想された生成物410mgを得る。
MH+=429.0
融点=250℃
【0184】
手順3e:4−アミノメチル−1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチル−フェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペラジン−4−オール
段階1:6−ベンジル−1−オキサ−6−アザスピロ[2.5]オクタン
トルエン100mL中の、N−ベンジル−4−ピペリドン10g、ジメチルオキソスルホニウムメチリド12.8g及びテトラブチルアンモニウムブロミド0.34gを含有する溶液に、水32mL中の水酸化ナトリウム3.2gの溶液を滴加し、80℃で3時間、反応溶媒を撹拌する。冷却後、混合物を水で洗浄し、生成物をNaSO上で乾燥させ、乾燥状態になるまで濃縮し、これにより、エポキシド11.7gを得る。
【0185】
段階2:4−アミノメチル−1−ベンジルピペリジン−4−オール
段階1で得られたエポキシド6gを、アンモニアで飽和されたMeOH中に可溶化し、密封されたチューブ中で72時間加熱する。得られた生成物を真空下で濃縮し、アルミナカラム(DCM−MeOH勾配;v/v;9/1)上で精製する。アミノアルコール5.3gが得られる。
【0186】
段階3:(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イルメチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
DCM中の溶液中の段階2で得られたアミノアルコール5.3gを、DCM中に溶解されたBOCO5.2gで処理し、混合物を室温で15分間撹拌する。得られた生成物を真空下で濃縮し、アルミナクロマトグラフィー(DCM−MeOH勾配;v/v;98/2)によって精製する。これにより、予想された、置換されたアミノアルコール5.2gが得られる。
【0187】
段階4:(4−ヒドロキシピペリジン−4−イルメチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
水素化分解反応に従って、段階2で得られたアミノアルコール5.1gを使用して、メタノール200mL中の10%Pd/C510mgの存在下で、通常の処理後に、予想されたピペリジン2.8gを得る。
【0188】
段階5:4−アミノメチル−1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチル−フェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペラジン−4−オール
手順3aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順1cで得られた塩化スルホニル塩酸塩700mg及び段階4で得られたピペリジン420mgを使用して、化合物540mgを得、この化合物を脱炭酸反応に供して、予想されたスルホンアミド150mgを得る。
MH+=487.1
融点=199℃
1HNMR(DMSO):
1.47−1.77(分解されていないピーク,4);2.25(s,3);2.50(m,2);2.75(m,2);3.42(m,2);4.99(m,1);6.57(d,1);7.20(t,1);7.40(m,1);7.60(m,1);7.69(d,2);7.83(d,2);7.94(1s,3);8.09(d,1);10.92−11.23(21s,2)
【0189】
手順3f:N−2−[4−(3−アミノメチルピロリジン−1−スルホニル)フェニル]−N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ)
手順3aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順1cで得られた塩化スルホニル塩酸塩2g及び段階4で得られたラセミのピロリジン−3−イルメチルカルバミン酸ベンジルアミン1.38gを使用して、化合物1.8gを得、この化合物を水素化分解反応に供して、予想されたスルホンアミド1.3gを得る。
【0190】
手順3g:N−2−[4−(3−アミノメチルピペリジン−1−スルホニル)フェニル]−N−4−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ)
手順3aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順1aで得られた塩化スルホニル塩酸塩3.5g及び3−N−boc−3−メチルアミノピペリジン2gを用いて、化合物2.65gを得、この化合物を脱炭酸反応に供して、予想されたスルホンアミド1.9gを得る。
MH+=457.2
融点=217から218℃
【0191】
手順3h:N−2−[4−(4−アミノピペリジン−1−スルホニル)フェニル]−N−4−(3,4−ジフルオロフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ)
手順3aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順1bで得られた塩化スルホニル塩酸塩5g及び4−N−boc−4−アミノピペリジン2.41を用いて、化合物2.9gを得、この化合物を脱炭酸反応に供して、予想されたスルホンアミド2.9gを得る。
MH+=443.2
【0192】
手順3i:N−2−[4−(3−アミノメチルピペリジン−1−スルホニル)フェニル]−N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ)
手順3aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順1cで得られた塩化スルホニル塩酸塩5.8g及び3−boc−アミノメチルピペリジン2.996gを使用して、化合物4.1gを得、この化合物を脱炭酸反応に供して、予想されたスルホンアミド2.2gを得る。
【0193】
手順4:カルボキサミド型の反応中間体の調製
手順4a:{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−(4−メチルアミノピペリジン−1−イル)メタノン
段階1:(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゾイル}ピペリジン−4−イル)−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステル
手順2bで得られた酸3g、BOP3.9gの存在下の4−N−boc−4−メチルアミノピペリジン1.9g及びCHCl30mL中のDIPEA4.5mLを含有する混合物を、室温で一晩反応させる。得られた生成物を乾燥状態になるまで蒸発させ、炭酸カリウムの10%溶液を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出する。水で洗浄し、NaSO上で有機相を乾燥させ、ろ過を行った後、溶出液としてDCM/MeOH(99/1;v/v)を用いるシリカカラム上でのクロマトグラフィーを行う。予想された生成物3.85gが得られる。
【0194】
段階2:{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−(4−メチルアミノピペリジン−1−イル)メタノン
段階1で得られた生成物を、MeOH40mL中に溶解する。室温で、2NEtOの40mLを添加し、混合物を6時間撹拌する。乾燥状態になるまで蒸発させた後、EtO中に残留物を倍散し、懸濁液のろ過により、予想された生成物の塩酸塩3.3gが得られる。水の中に塩酸塩を溶解し、固体炭酸カリウムで塩基性にする。THFの少量を含有する酢酸エチルを用いて、この水相の抽出を実施する。有機相を洗浄し、NaSO上で乾燥させた後、乾燥状態になるまで生成物を蒸発させ、DCM−iPrO混合物から再結晶して、予想された生成物2.25gを得る。
MH+=435.2
融点=195から199℃
NMR(1H,DMSO)
1.18(m,2);1.80(d1,2);2.23(d,3);2.27(s,3);2.54(m,1);3.02(t,2);3.66−4.34(s1,2);6.22(d,1);7.09(t,1);7.27(d,2);7.47(m,1);7.60(dd,1);7.79(d,2);8.04(d,1);9.35(s,1);9.40(s,1)。
【0195】
手順4b:{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−(3−メチルアミノピペリジン−1−イル)メタノン(ラセミ)
段階1:{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−(3−メチルアミノピペリジン−1−イル)メタノン(ラセミ)
手順4aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順2aで得られた酸3.35g及び3−N−boc−3−メチルアミノピペリジン2gを使用して、予想された化合物3.7gを得る。
【0196】
段階2:{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−(3−メチルアミノピペリジン−1−イル)メタノン(ラセミ)
手順4aの段階2に記載されている脱炭酸反応に従い、段階1で得られた化合物3.7gを用いて、予想されたカルボキサミド2.8gを得ることが可能となる。
MH+=421.1
融点=110℃
1HNMR(DMSO):
1.18−2.18(分解されていないピーク,5);2.28(s,3);2.41(m,1);2.83(m,1);3.08(m,1);3.68−4.17(2m,2);6.24(d,1);7.14(t,2);7.27(d,2);7.68(m,2);7.77(d,2);8.04(d,1);9.17(s,1);9.24(s,1)。
【0197】
手順4c:{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−(4−メチルアミノピペリジン−1−イル)メタノン
段階1:(1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゾイル}ピペリジン−4−イル)メチルカルバミン酸tert−ブチルエステル
手順4aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順2aで得られた酸3.95g及び3−N−boc−3−メチルアミノピペリジン2.35gを使用して、予想された化合物4.3gを得る。MH+=521.3
【0198】
段階2:{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−(4−メチルアミノピペリジン−1−イル)メタノン
手順4aの段階2に記載されている脱炭酸反応に従い、段階1で得られた化合物4.3gを用いて、予想されたカルボキサミド2.1gを得ることが可能となる。
【0199】
手順4d:(4−メチルアミノピペリジン−1−イル)−{4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル)メタノン
段階1:メチル−(1−{4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゾイル}ピペリジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
手順4aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順2cで得られた酸1.5g及び4−N−boc−4−メチルアミノピペリジン1.7gを使用して、予想された化合物1.75gを得る。
【0200】
段階2:(4−メチルアミノピペリジン−1−イル)−{4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル)メタノン
手順4aの段階2に記載されている脱炭酸反応に従い、段階1で得られた化合物1.75gを用いて、予想されたカルボキサミド248mgを得ることが可能となる。
MH+=470.9
融点=225から226℃
手順5:
手順5a:4−ピロリジン−1−イルメチル−ピペリジン−4−オール
段階1:1−オキサ−6−アザスピロ[2.5]オクタン−6−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0201】
【化20】

【0202】
トルエン150mL中の4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル15gの懸濁液に、トリメチルスルホキソニウムイオダイド18.22g及びテトラブチルアンモニウムブロミド485mgを添加する。水20mL中の水酸化ナトリウム4.5gの溶液を滴加する。混合物を80℃で3時間撹拌する。トルエンを用いて混合物を採取し、沈降させることによって、混合物を分離し、水で洗浄を行い、生成物を乾燥させ、乾燥状態になるまで濃縮する。シリカカラムクロマトグラフィー(DCM/EtOAc:90/10)後に、予想された生成物13gを得る。
【0203】
段階2:4−ヒドロキシ−4−ピロリジン−1−イルメチルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0204】
【化21】

【0205】
前工程で得られた生成物2.2gを、密閉されたチューブ中のピロリジン1.46g及びEtOH25mLを用いて可溶化する。反応溶媒を75℃で18時間加熱する。乾燥状態になるまで濃縮し、水で採取し、DCMで抽出し、乾燥及び濃縮した後、所望の生成物2.9gを得る。
【0206】
段階3:4−ピロリジン−1−イルメチルピペリジン−4−オールの二塩酸塩
【0207】
【化22】

【0208】
ジオキサン中のHClの4M溶液の存在下で、上記生成物2.9gを、ジオキサン−MeOH混合物(50mL)中において、室温で4時間撹拌する。得られた混合物を真空下で濃縮し、生成物をイソプロピルエーテル中で倍散し、固体をろ別し、塩化スルホニルとのカップリング反応においてそのまま使用する。
【0209】
手順5b:4−(2−メチルピロリジン)−1−イルメチル−ピペリジン−4−オール
工程2においてピロリジンを2−メチルピロリジンと置き換えて、手順5aに記載されているスキームに従って、この化合物を合成する。
【0210】
手順5c:4−(3−メチルピロリジン)−1−イルメチルピペリジン−4−オール
工程2においてピロリジンを3−メチルピロリジンと置き換えて、手順5aに記載されているスキームに従って、この化合物を合成する。
【0211】
手順5d:4−(2−R−メチルピロリジン)−1−イルメチルピペリジン−4−オール
工程2においてピロリジンを2−R−メチルピロリジンと置き換えて、手順5aに記載されているスキームに従って、この化合物を合成する。
【0212】
手順5e:4−(2−S−メチルピロリジン)−1−イルメチルピペリジン−4−オール
工程2においてピロリジンを2−S−メチルピロリジンと置き換えて、手順5aに記載されているスキームに従って、この化合物を合成する。
【0213】
手順5f:4−(アゼチジン)−1−イルメチルピペリジン−4−オール
工程2においてピロリジンをアゼチジンと置き換えて、手順5aに記載されているスキームに従って、この化合物を合成する。
【0214】
(実施例1)
{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[4−(メチル−[1,2,3]チアジアゾール−4−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−メタノン
【0215】
【化23】

【0216】
THF(10mL)中で、手順4aの酸370mg及び1,2,3−チアジアゾール−4−カルボキサルデヒド95mgを混合し、NaBH(OAc)の310mgを添加する。混合物を室温で一晩撹拌し、CHOH(5mL)を添加し、得られた混合物を60℃で1時間加熱する。溶媒の蒸発後、水を添加し、水酸化ナトリウムの数滴で生成物を塩基性にし、CHClで抽出した後、通常の処理及びシリカゲルクロマトグラフィーを行う。CHCl/CHOH(98/2;v/v)を用いて、溶出を行う。CHCl−i(Pr)Oからの再結晶を実施して、225mgを得る。
MH+=533.2
融点=183から184℃
NMR(1H,DMSO)
1.49(qd,2);1.85(d1,2);2.24(s,3);2.24(s,3);2.67(t,1);2.77−3.09(分解されていないピーク,2);3.67−4.77(分解されていないピーク,2);4.16(s,2);6.22(d,1);7.09(t,1);7.30(d,2);7.46(m,1);7.59(dd,1);7.78(d,2);8.03(d,1);9.02(s,1);9.34(s,1);9.38(s,1)。
【0217】
(実施例2)
{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−{4−[メチル−(1H−ピラゾール−4−イルメチル)アミノ]ピペリジン−1−イル}メタノン
【0218】
【化24】

【0219】
実施例1と同様に、手順4cの酸400mg及び1H−ピラゾール−4−カルボキサルデヒド(100mg)を用いて、予想された生成物を得る。
MH+=501.5
融点=140から145℃
NMR(1H,DMSO)
1.44(m,2);1.78(m,2);2.14(s,3);2.59(m,1);2.86(1m,2);3.52(1s,2);3.65−4.71(分解されていないピーク,2);6.23(d,1);7.16(t,2);7.28(d,2);7.33−7.63(分解されていないピーク,2);7.7(m,2);7.81(d,2);8.04(m,1);9.39(2s,2);12.64(1s,1)。
【0220】
(実施例3)
{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−{4−[メチル−(1H−ピラゾール−3−イルメチル)アミノ]ピペリジン−1−イル}メタノン
【0221】
【化25】

【0222】
実施例1と同様に、手順4cの酸400mg及び1H−ピラゾール−3−カルボキサルデヒド100mgを用いて、予想された生成物を得る。
MH+=501.3
融点=165から170℃
NMR(1H,DMSO)
1.44(m,2);1.78(m,2);2.14(s,3);2.59(m,1);2.86(1m,2);3.91(1s,2);3.65−4.71(分解されていないピーク,2);6.12(s,l);6.23(d,1);7.16(t,2);7.28(d,2);7.33−7.63(分解されていないピーク,1);7.7(m,2);7.81(d,2);8.04(m,1);9.39(2s,2);12.64(1s,1)
【0223】
(実施例4)
{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]−フェニル}−{4−[メチル−(1H−ピラゾール−4−イルメチル)アミノ]ピペリジン−1−イル}メタノン
【0224】
【化26】

【0225】
実施例1と同様に、手順4cの酸400mg及び3−メチル1H−ピラゾール−5−カルボキサルデヒド100mgを用いて、予想された生成物を得る。
MH+=515.4
融点=214から215℃
NMR(1H,DMSO)
1.47(m,2);1.82(m,2);2.19(s,6);2.63(m,1);2.91(t,2);3.56(1s,2);4.11(1m,2);5.9(s,l);6.24(d,1);7.14(t,2);7.28(d,2);7.67(m,2);7.7(m,2);8.04(d,1);9.12(s,1);9.20(2s,1);11.97(1s,1)
【0226】
(実施例5)
[4−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イルメチル−メチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン
【0227】
【化27】

【0228】
実施例1と同様に、手順4cの酸420mg及び2,1,3−ベンゾチアジアゾール−5−カルバルデヒド164mgを用いて、予想された生成物242mgを得る。
MH+=569.1
融点=191から192℃
【0229】
(実施例6)
{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]−フェニル}−[4−(メチルオキサゾール−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン
【0230】
【化28】

【0231】
実施例1と同様に、手順4cの酸420mg及びオキサゾール−2−カルバルデヒド110mgを用いて、予想された生成物380mgを得る。
MH+=501.9
融点=175から176℃
1HNMR(DMSO):
1.39(m,2);1.79(d1,2);2.23(s,3);2.62(m,1);2.88(s1,2);3.77(s,2);4.02(s1,2);6.22(d,1);7.05−7.23(分解されていないピーク,3);7.23(d,2);7.71(m,2);7.78(d,2);8.00−8.11(分解されていないピーク,2);9.40(s,1);9.43(s,1)。
【0232】
(実施例7)
{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[3−(メチルオキサゾール−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−メタノン(ラセミ)
【0233】
【化29】

【0234】
実施例1と同様に、手順4bの酸400mg及びオキサゾール−2−カルバルデヒド100mgを用いて、予想された生成物279mgを得る。
MH+=501.9
融点=155から157℃
1HNMR(DMSO):
1.41(m,1);1.54(m,1);1.72(m,1);1.93(m,1);2.25(1s,3):2.51(m,1);2.92(1s,2);3.49−4.75(分解されていないピーク,4);6.24(d,1);7.16(分解されていないピーク,2);7.27(d,2);7.71(m,2);7.79(d,2);8.04(分解されていないピーク,3);9.38(s,1);9.42(s,1)
【0235】
(実施例8)
{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[3−(メチル−1H−ピロール−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン(ラセミ);
【0236】
【化30】

【0237】
実施例1と同様に、手順4bの酸400mg及び1−メチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド100mgを用いて、予想された生成物102mgを得る。
MH+=513.9
融点=148から151℃
1HNMR(DMSO):
1.40(m,1);1.60(m,1);1.74(m,1);1.91(m,1);2.10(1s,3);2.54(m,1);2.59−3.14(分解されていないピーク,2);3.23(s,3);3.38−4.76(分解されていないピーク,4);5.86(1s,2);6.23(d,1);6.63(s,1);7.16(t,2);7.23(m,2);7.72(m,2);7.78(d,2);8.06(d,1);9.37(s,1);9.42(s,1)
【0238】
(実施例9)
{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)−ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[3−(アミノチアゾール−2−イルメチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−メタノン(ラセミ)
【0239】
【化31】

【0240】
実施例1と同様に、手順4bの酸340mg及び1−メチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド100mgを用いて、予想された生成物289mgを得る。
MH+=518.0
融点=160から165℃
1HNMR(DMSO):
1.18−1.99(分解されていないピーク,4);2.18(s1,3);2.54(m,1);2.94(s1,2);3.86(s1,2);4.17(s1,2);6.23(d,1);7.17(t,2);7.27(d,2);7.61−7.89(分解されていないピーク,5);8.06(d,1);9.00(s,1);9.41(s,1);9.45(s,1)。
【0241】
(実施例10)
{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−{3−[メチル−1(H−ピラゾール−3−イルメチル)アミノ]ピペリジン−1−イル}メタノン(ラセミ)
【0242】
【化32】

【0243】
実施例1と同様に、手順4bの酸340mg及び1H−ピラゾール−3−カルバルデヒド120mgを用いて、予想された生成物267mgを得る。
MH+=501.0
融点=120から140℃
1HNMR(DMSO):
1.39(m,1);1.53(m,1);1.73(s1,1);1.95(di,1);2.16(s1,3);2.48(m,1);2.90(s1,2);3.61(s1,2);4.32(s1,2);6.09(s1,1);6.23(d,1);7.16(t,2);7.26(d,2);7.51(s1,1);7.71(m,2);7.79(d,2);8.05(d,1);9.38(s,1);9.41(s,1)。
【0244】
(実施例11)
N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−(4−{4−[(2−メタンスルホニルエチル)メチルアミノ]ピペリジン−1−スルホニル}フェニル]ピリミジン−2,4−ジアミン
【0245】
【化33】

【0246】
MeOH/DMF混合物(v/v;5/1)18mL中の手順3aで得られた化合物300mgの懸濁液に、TEA250mg、次いでメチルビニルスルホン100mgを添加する。室温で18時間の撹拌後、乾燥状態になるまで濃縮し、DCM中に採取し、HOで洗浄し、乾燥させ、得られた生成物を再び乾燥状態になるまで濃縮する。クロマトグラフィー(SiO)を行い、DCM/MeOH(v/v;94/6)を用いて溶出を行い、得られた生成物をiPROから再結晶させ、予想された生成物220mgを得る。
MH+=577.1
融点=115
NMR(1H,DMSO)
1.47(m,2);1.69(m,2);2.12(s,3);2.24(分解されていないピーク,5);2.33(m,1);2.76(t,2);2.93(s,3);3.17(t,2);3.60(1d,2);6.27(d,1);7.10(t,1);7.47(m,1);7.57(m,3);7.97(d,2);8.07(d,1);9.41(s,1);9.69(s,1)。
【0247】
(実施例12)
2−[(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)メチルアミノ]−N,N−ジメチルアセトアミド
【0248】
【化34】

【0249】
手順3aで得られた化合物400mg、2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド120mg、KI160mg及びKCO260mgの混合物を、CHCN(10mL)中において、室温で撹拌する。通常の様式で抽出した後、残留物をシリカ上でのクロマトグラフィーにかけ、CHCl/CHOH(94/6;v/v)を用いて、溶出を行う。CHCl−i(Pr)Oからの再結晶を実施して、126mgを得る。
MH+=556.2
融点=215−218℃
NMR(1H,DMSO)
1.45(qd,2);1.71(dd,2);2.12(s,3);2.18(m,2);2.24(s,3);2.38(m,1);2.74(s,3);2.92(s,3);3.15(s,2);3.59(d,2);6.29(d,1);7.11(t,1);7.47(m,1);7.58(d,2);7.58(m,1);7.98(d,2);8.08(d,1);9.43(s,1);9.72(s,1)。
【0250】
(実施例13)
3−[(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)メチルアミノ]−N,N−ジメチルプロピオンアミド
【0251】
【化35】

【0252】
エタノール20mL中の手順3aで得られた化合物400mgの懸濁液に、TEA(0.35mL)、次いでN,N−ジメチルアクリルアミド(0.1mL)を添加する。90℃で12時間、混合物を加熱し、次いで、室温で48時間撹拌する。乾燥状態になるまで混合物を蒸発させ、EtOAcを添加する。処理後、クロマトグラフィー(SiO)を行い、DCM/MeOH(v/v;93/7)を用いて溶出を行い、DCM/iPROからの再結晶を実施し、予想された生成物85mgを得る。
MH+=570.3
融点=201℃
1HNMR(DMSO):
1.42(qd,2);1.69(dd,2);2.10(s,3);2.24(s,3);2.24(d,2);2.29(m,1);2.33(t,2);2.58(t,2);2.75(s,3);2.91(s,3);3.59(d,2);6.29(d,1);7.11(t,1);7.47(m,1);7.58(d,2);7.58(d,1);7.98(d,2);8.08(d,1);9.42(s1,1);9.70(s1,1)。
【0253】
(実施例14)
1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゾイル}−3−ピリジン−3−イルメチルピペリジン−3−カルボン酸エチルエステル(ラセミ)
【0254】
【化36】

【0255】
手順3aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順2aで得られた安息香酸3g及び市販のアミン2.25gを使用して、予想された生成物2.5mgを得る。
MH+=605.2
融点=119℃
1HNMR(DMSO):
1.12(t,3);1.26−1.85(分解されていないピーク,4);2.25(d1,3);2.45(m,2);2.66−2.98(dd,2);3.17(d1,1);3.60(d,1);4.03(m,2);6.29(d,1);7.12(t,1);7.31(m,1);7.39−7.65(分解されていないピーク,5);8.00(d,2);8.08(d,1);8.28(m,1);8.43(m,1);9.43(s,1);9.73(s,1)。
【0256】
(実施例15)
1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゾイル}−3−ピリジン−3−イルメチルピペリジン−3−カルボン酸ジメチルアミド(ラセミ)
【0257】
【化37】

【0258】
段階1:KOH660mgを水5mL中に溶解する。実施例14で得られたエステル3.5g及びMeOH50mLをこの溶液に添加する。3時間の還流後、乾燥状態になるまで反応溶媒を濃縮し、7のpHになるように酸性化された水を用いて採取する。形成された沈殿をろ別する。
【0259】
段階2:段階1で得られた酸(500mg)を、EDC187mg、HOBT138mg、ジメチルアミン塩酸塩150mg及びDIPEA230mgと反応させる。18時間の反応後、真空下で反応溶媒を濃縮し、DCMを用いて、得られた生成物を採取し、水で洗浄し、乾燥させ、真空下で濃縮する。シリカカラムクロマトグラフィーによって未精製の生成物を精製し、DCM−MeOH混合物(v/v、98/2)を用いて溶出を実施する。予想されたカルボキサミド290mgが得られる。
MH+=590.2
融点=146℃
1HNMR(DMSO)
1.53−1.85(分解されていないピーク,4);2.56−3.28(分解されていないピーク,12);6.30(d,1);7.19(t,2);7.29(m,1);7.50(m,1);7.60(d,2);7.71(m,2);8.01(d,2);8.10(d,1);8.32(d1,1);8.43(ddl,1);9.51(s,1);9.74(s,1)。
【0260】
(実施例16)
1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゾイル}−3−ピリジン−3−イルメチルピペリジン−3−カルボン酸メチルアミド(ラセミ)
【0261】
【化38】

【0262】
実施例15の段階2に記載されているプロトコールに従って、実施例15の段階1で得られた酸500mg及びモノメチルアミン塩酸塩120mgを用いて、予想されたカルボキサミド225mgを得る。
MH+=576.2
融点=150℃
1HNMR(DMSO)
1.3−1.82(分解されていないピーク,4);2.5(s,3);2.58−3.13(分解されていないピーク,6);6.25(d,1);7.13(t,2);7.26(m,1);7.40(m,1);7.54(d*,3);7.66(m,2);7.96(d,2);8.04(d,1);8.22(d,1);8.38(m,1);9.47(s,1);9.68(s,1)。
【0263】
(実施例17)
1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]−ベンゾイル}−3−ピリジン−3−イルメチルピペリジン−3−カルボン酸(2−ジメチルアミノエチル)アミド(ラセミ)
【0264】
【化39】

【0265】
実施例16に記載されているプロトコールに従って、実施例15の段階1で得られた酸500mg及びN,N−ジメチルアミノエチルアミン118mgを用いて、予想されたカルボキサミド220mgを得る。
MH+=633.4
融点=122℃
1HNMR(DMSO):
1.22−1.82(分解されていないピーク,4);2.08(s,6);2.18(t,2);2.58−3.18(分解されていないピーク,8);6.25(d,1);7.15(t,2);7.25(m,1)7.52(2m,4);7.66(m,2);7.95(d,2);8.04(d,1);8.29(d,1);8.37(d,1);9.48(s,1);9.69(s,1)。
【0266】
(実施例18)
N−4−(4−フルオロフェニル)−N−2−[4−(3−{[(1−メチル−1H−ピロール−2−イルメチル)アミノ]メチル}ピペリジン−1−スルホニル)フェニル]ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ)
【0267】
【化40】

【0268】
実施例1と同様に、手順3bの化合物400mg及び1−メチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド102mgを用いて、予想された生成物202mgを得る。
MH+=550.1.1
融点=184.2℃
1HNMR(DMSO)
0.80(m,1);1.18−1.97(分解されていないピーク,6;1.98−2.41;(分解されていないピーク,3);3.35−3.71(分解されていないピーク,7);5.80(d,2);6.25(d,1);6.57(t,1);7.14(t,2),7.52(d,2);7.67(m,2);7.95(d,2);8.05(d,1);9.47(s,1);9.67(s,1)。
【0269】
(実施例19)
N−4−(4−フルオロフェニル)−N−2−[4−(3−{[(5−メチル−イソオキサゾール−3−イルメチル)アミノ]メチル}ピペリジン−1−スルホニル)フェニル]ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ)
【0270】
【化41】

【0271】
実施例1と同様に、手順3bの化合物500mg及び5−メチルイソオキサゾール−3−カルバルデヒド140mgを用いて、予想された生成物443mgを得る。
MH+=552.2
融点=95℃
1HNMR(DMSO):
0.79(m,1);1.22−1.71(分解されていないピーク,4);1.83(t,1);1.99−2.39(分解されていないピーク,7);3.41(d,1);3.58(分解されていないピーク,3);6.13(s,1);6.24(d,1);7.13(t,2);7.53(d,2);7.66(m,2);7.94(d,2);8.05(d,1);9.46(s,1);9.65(s,1)。
【0272】
(実施例20)
N−4−(4−フルオロフェニル)−N−2−[4−(3−{[(チオフェン−2−イルメチル)アミノ]メチル}ピペリジン−1−スルホニル)フェニル]ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ)
【0273】
【化42】

【0274】
実施例1と同様に、手順3bの化合物500mg及び1−メチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド138mgを用いて、予想された生成物200mgを得る。
MH+=553.2
融点=98.8℃
1HNMR(DMSO):
0.77(m,1);1.10−1.94(分解されていないピーク,5);1.95−2.41(分解されていないピーク,4);3.41(d,1);3.63(d,1);3.79(s,2);6.25(d,1);6.89(分解されていないピーク,2);7.13(t,2);7.31(m,1);7.53(d,2);7.66(m,2);7.94(d,2);8.04(d,1);9.47(s,1);9.67(s,1)
【0275】
(実施例21)
N−4−(4−フルオロフェニル)−N−2−(4−{3−[(2−メタンスルホニルエチルアミノ)メチル]ピペリジン−1−スルホニル}フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ)
【0276】
【化43】

【0277】
実施例11に記載されている付加反応に従って、手順3bの化合物300mg及びビニルメチルスルホン62mgを用いて、予想された生成物294mgを得る。
MH+=563.1
融点=184.2℃
1HNMR(DMSO):
0.86(m,1);1.30−1.78(分解されていないピーク,4);1.94(2m,2);2.09−2.45(分解されていないピーク,3);1.91(m,2);3(s,3);3.19(t,2);3.47(d,1);3.6(d,1);6.30(d,1);7.21(t,2);7.58(d,2);7.72(m,2);7.99(d,2);8.10(d,1);9.51(s,1);9.71(s,1)。
【0278】
(実施例22)
4−ジメチルアミノメチル−1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−オール
【0279】
【化44】

【0280】
実施例11に記載されている付加反応に従って、手順3eの化合物290mg及びビニルメチルスルホン82mgを用いて、予想された生成物130mgを得る。
MH+=593.1
融点=233℃
1HNMR(DMSO):
0.65(m,4);2.24(d,3);2.55(m,2);2.93(s1,2);3.04(s,3);3.21−3.67(分解されていないピーク,6);5.11(s1,1);6.31(d,1);7.11(t,1);7.47(m,1);7.53−7.66(分解されていないピーク,3);8.01(d,2);8.08(d,1);8.75(s1,2);9.51(s,1);9.76(s,1)。
【0281】
(実施例23)
1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}−4−イミダゾール−1−イルメチル−ピペリジン−4−オール
【0282】
【化45】

【0283】
段階1:DMSO5mL中にイミダゾール290mgを含有する溶液に、水素化ナトリウム1.2当量を添加する。室温で20分間の撹拌後、手順3eの段階1で得られたエポキシド700mgを添加し、混合物を室温で18時間撹拌する。得られた生成物を水で取り出し、混合物をDCMで抽出し、得られた生成物をNaSO上で乾燥させ、濃縮する。予想されたアルコール540mgを倍散によって得る。
【0284】
段階2:手順3eの段階4で記載されている水素化分解反応に従い、段階1で得られたアルコール540mgを用いて、予想されたピペリジン280mgを得る。
【0285】
段階3:手順3aの段階1に記載されているプロトコールに従い、塩化スルホニル塩酸塩600mg及び段階2で得られたピペリジン280mgを用いて、予想されたスルホンアミド330mgを得る。
MH+=538.2
融点=220℃
1HNMR(DMSO):
1.35(d,2);1.56(m,2);2.24(s,3);2.41(t,2);3.4(d,2);3.88(s,2);4.66(s,1);6.28(d,1);6.84(s,1);7.06(s,1);7.10(t,1);7.46(m,1);7.49(s,1);7.52−7.61(分解されていないピーク,3);7.97(d,2);8.07(d,1);9.42(s,1);9.17(s,1)
【0286】
(実施例24)
−N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−(4−{3−[(2−メタンスルホニルエチルアミノ)メチル]ピロリジン−1−スルホニル}フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ);
【0287】
【化46】

【0288】
実施例11に記載されている付加反応に従って、手順3fの化合物400mg及びビニルメチルスルホン140mgを用いて、予想された生成物260mgを得る。
MH+=563.2
融点=154℃
【0289】
(実施例25)
N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−[4−(3−{[(1−メチル−1H−ピロール−2−イルメチル)アミノ]メチル}−ピロリジン−1−スルホニル)フェニル]ピリミジン−2.4−ジアミン(ラセミ)
【0290】
【化47】

【0291】
実施例1と同様に、手順3fの化合物300mg及び1−メチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド83mgを用いて、予想された生成物100mgを得る。
MH+=550.0
融点=93℃
1HNMR(DMSO):
1.39(m,1);1.80(m,1);2.10(m,1);2.16−2.38(分解されていないピーク,5);2.76−3.34(分解されていないピーク,4);3.49(s,2);3.51(s,3);5.79(分解されていないピーク,2);6.28(d,1);6,57(s,1);7.11(t,1);7.46(m,1);7.58(d,1);7.63(d,2);7.98(d,2);8.07(d,1);9.41(s,1);9.69(s,1)。
【0292】
(実施例26)
{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[3−(5−メチルイソオキサゾール−3−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン(ラセミ)
【0293】
【化48】

【0294】
実施例1と同様に、手順4gの酸340mg及び5−メチルイソオキサゾール−3−カルバルデヒド100mgを用いて、予想された生成物360mgを得る。
MH+=516.0
融点=190−191℃
1HNMR(DMSO):
1.43(m,1);1.56(m,1);1.75{m,1);1.95(d1,l);2.23(s,3);2.37(s,3);2.54(m,1);2.94(m,2);3.63(s1,2);3.94(s1,1);4.13(s1,1);6.06(s,1);6.24(d,1);7.12(t,2);7.26(d,2);7.66(m,2);7.77(d,2);8.03(d,1);9.06(s,1);9.16(s,1).
【0295】
(実施例27)
N−4−(4−フルオロフェニル)−N−2−(4−{3−[(2−メタンスルホニルエチル)メチルアミノ]ピペリジン−1−スルホニル}フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン
【0296】
【化49】

【0297】
実施例11に記載されている付加反応に従って、手順3gの化合物400mg及びビニルメチルスルホン140mgを用いて、予想された化合物360mgを得る。
MH+=563.1
融点=103℃
NMR(1H,DMSO)
1.25(t,6);1.65(m,2);2.09(m,2);2.14−2.37(分解されていないピーク,4);2.86−3.24(2m,3);3.74(d,2);4.02(m,4)6.54(d,1);7.26(t,2);7.63(m,2);7.68(d,2);7.81(d,2);8.09(d,1);9.33(1s,2);10.74−11.13(21s,2)
【0298】
(実施例28)
N−4−(4−フルオロフェニル)−N−2−{4−[4−(2−メタンスルホニルエチルアミノ)ピペリジン−1−スルホニル]フェニル}ピリミジン−2,4−ジアミン
【0299】
【化50】

【0300】
実施例11に記載されている付加反応に従って、手順3hの化合物800mg及びビニルメチルスルホン190mgを用いて、予想された生成物340mgを得る。
MH+=549.2
融点=157℃
NMR(1H,DMSO)
1.24(m,2);1.76(m,2);2.38(分解されていないピーク,3);2.79(t,2);2.85(s,3);3.08(m,2);3.33(m,2);6.25(d,1);7.13(t,2);7.53(d,2);7.66(m,2);7.92(d,2);8.03(d,1);9.45(s,1);9.66(s,1)。
【0301】
(実施例29)
[3−(1−{4−[4−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イルアミノメチル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル
【0302】
【化51】

【0303】
段階1:[2−(1−ベンジルピペリジン−4−イルアミノ)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル
4−アミノ−1−ベンジルピペリジン(5g)及び(2−ブロモエチル)ホスホン酸ジエチルエステル(7g)の混合物を、EtOH(50mL)中で還流する。室温で18時間撹拌した後、固体をろ別し、濃縮後、クロマトグラフィー(Al)を実施し、DCM/MeOH(v/v;85/15)を用いて溶出を行い、予想された生成物62gを得る。
【0304】
段階2:{2−[(1−ベンジルピペリジン−4−イル)メチルアミノ]エチル}ホスホン酸ジエチルエステル
DCM(70mL)中の、段階で得られた化合物(2g)及びホルムアルデヒド(0.6mL、37%水溶液)の混合物に、NaBH(OAc)(1.6g)を添加する。1時間の撹拌、NaCOの溶液での処理、DCMでの抽出、乾燥及び濃縮後、予想された生成物1.9gを得る。
【0305】
段階3:[2−(メチルピペリジン−4−イルアミノ)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル
段階2で得られた化合物1.9gに対して水素化分解反応を用いて、1−H−ピペリジン誘導体1.2gを得る。
【0306】
段階4:[3−(1−{4−[4−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イルアミノメチル)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル
実施例30の段階1に記載されているプロトコールに従って、手順2bのジフルオロ誘導体500mg及び段階3で得られた化合物420mgによって、予想された化合物380mgを得ることが可能である。
MH+=639
融点=164℃
NMR(1H,DMSO)
1.07−1.32(分解されていないピーク,8);1.52(q,2);1.71−2.02(分解されていないピーク,4);2.41(m,2);2.64(s,3);2.80(d,2);3.60(m,1);3.95(q,4);6.28(d,1);7.17(t,2);7.55−7.79(分解されていないピーク,4);7.95(d,2);8.08(d,1);9.48(s,1)9.67(s,1)。
【0307】
(実施例30)
[2−(1−{4−[4−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イルアミノ)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル
【0308】
【化52】

【0309】
段階1:{2−[(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−tert−ブトキシカルボニルアミノ]エチル}ホスホン酸ジエチルエステル
CHCN(20mL)中の実施例29の段階1で得られたピペリジン3.4gの溶液に、CHCN(16mL)中に溶解されたBOCOの2gを滴加し、混合物を室温で18時間撹拌する。乾燥状態になるまで混合物を濃縮し、得られた生成物をクロマトグラフィー(Al)にかけ、DCM/EtOAc(v/v;1/1)を用いて溶出を行い、予想された生成物3gを得る。
【0310】
段階2:[2−(tert−ブトキシカルボニルピペリジン4−イルアミノ)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル
段階1で得られた化合物(3g)及び活性炭上の水酸化パラジウムの混合物を、EtOH(25mL)中で還流する。2時間30分間の還流後、ろ過及び濃縮を行って、予想された化合物2.2gを得る。
【0311】
段階3:[2−(1−{4−[4−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イルアミノ)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル
実施例2の段階1に記載されているプロトコールに従って、手順2bのジフルオロ誘導体800mg及び段階2で得られた化合物880mgによって、中間体化合物1.3gを得ることができ、中間体化合物を脱炭酸反応に供して、予想された化合物1gを得る。
MH+=625.0
融点=149℃
NMR(1H,DMSO)1.25(t,6);1.65(m,2);2.09(m,2);2.14−2.39(分解されていないピーク,4);2.91−3.21(2m,3);3.74(m,2);4.05(m,4);6.53(d,1);7.35(m,1);7.44(m,1);7.71(d,2);7.87(d,2);7.99(m1);8.13(d,1);9.26(1s,2);10.75(1s,2)。
【0312】
(実施例31)
[2−(1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イルアミノ)エチル]ホスホン酸ジエチルエステル
【0313】
【化53】

【0314】
実施例32の段階3及び4に記載されているプロトコールにしたがって、手順2aのフルオロ誘導体800mg及び対応するアミン920mgを用いて、予想された最終化合物1gを得る。
MH+=607.1
融点=195℃
NMR(1H,DMSO)
1.25(t,6);1.65(m,2);2.09(m,2);2.14−2.37(分解されていないピーク,4);2.86−3.24(2m,3);3.74(d,2);4.02(m,4);6.54(d,1);7.26(t,2);7.63(m,2);7.68(d,2);7.81(d,2);8.09(d,1);9.33(1s,2);10.74−11.13(21s,2)
【0315】
(実施例32)
(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)−(3−フルオロピリジン−4−イル)メタノール
【0316】
【化54】

【0317】
段階1:(3−フルオロピリジン−4−イル)−ピペリジン−4−イルメタノール
特許(WO/2005/059107号)に従って、LDA12mL(1.8M)を、THF50mL中の3−フルオロピリジン1.82gの冷(−90℃)溶液に添加する。同じ温度を維持しながら、窒素下で30分間、溶液を撹拌する。THF22mL中の4−カルボキサルデヒド−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル2gの溶液を、−70℃以下の温度を維持しながらゆっくり添加する。反応混合物をこの温度で30分間撹拌する。1時間で、温度を−20℃まで上昇させる。NHClの飽和溶液40mLをゆっくり添加する。沈降させることによって分離した後、NaCOの10%溶液で、次いで、NaClの飽和溶液で有機相を洗浄し、MgSO上で乾燥させ、ろ過し、真空下で濃縮する。シリカクロマトグラフィー後に、中間体1.82gを得、この中間体を脱炭酸反応に供して、1−H−ピペリジン誘導体510mgを得る。
【0318】
段階2:(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)−(3−フルオロピリジン−4−イル)メタノール
手順3aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順2cのフルオロ誘導体600mg及び段階1で得られた化合物407mgを用いて、通常の処理後、シリカクロマトグラフィー、DCM/MeOH(98/2;v/v)を用いて溶出を行い、DCM−iPrOからの再結晶により、2つの異性体の混合物の形態で、予想された生成物500mgを得る。
MH+=570.2
融点=142℃
NMR(1H,DMSO)
1.26(m,1);1.28−1.43(分解されていないピーク,2);1.50(分解されていないピーク,1);1.70(d,1);2.10(td,2);2.23(s,3);3.62(t,2);4.62(t,1);5.63(d,1);6.28(d,1);7.10(t,1);7.39−7.49(m,2);7.53(d,2);7.57(dd,1);7.95(d,2);8.07(d,1);8.34(d,1);8.45(s,1);9.42(s,1);9.69(s,1)。
【0319】
(実施例33)
(鏡像異性体1):(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)−(3−フルオロピリジン−4−イル)メタノール
【0320】
【化55】

【0321】
キラルクロマトグラフィー(検出:UV254nm;固定相:chiralpakAD−10μm250×4.6mm;移動相:60%EtOH−40%ヘプタン;流速:1mL/分)によって、実施例32の2つの鏡像異性体の分離を行う。この分離の間に、第一の鏡像異性体99.8mgが得られる。
【0322】
保持時間=8.47分
MH+=570.2
【0323】
(実施例34)
(鏡像異性体2):(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)−(3−フルオロピリジン−4−イル)メタノール
【0324】
【化56】

【0325】
実施例33に記載されているキラルクロマトグラフィー工程の間に、第二の鏡像異性体892.2mgが得られる。
【0326】
保持時間=12.26分。
MH+=570.2
【0327】
(実施例35)
(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)−2−(3−メチルピリジン−2−イル)エタノール(ラセミ)
【0328】
【化57】

【0329】
段階1:2−(3−メチルピリジン−2−イル)−1−ピペリジン−4−イル−エタノール
実施例32の段階1に記載されているプロトコールに従い、2,3−ジメチルピリジン2g及び4−カルボキサルデヒドピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル2gを用いて、予想された1−H−ピペリジン誘導体650mgを得る。
【0330】
段階2:(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)−2−(3−メチルピリジン−2−イル)エタノール(ラセミ)
実施例32の段階2に記載されているプロトコールに従い、手順2cのフルオロ誘導体350mg及び段階1で得られたピペリジン200mgを用いて、2つの異性体の混合物の形態で、予想された生成物200mgを得る。
MH+=577.2
融点=205から207℃
1HNMR(DMSO):
1.25(m,1);1.30(分解されていないピーク,2);1.56(m,1);1.67(d,1);2.16(m,1);2.23(s,3);2.70(s,3);3.61(t,2);4.32(t,1);5.45(d,1);6.27(d,2);7.08(t,1);7.27(d,2);7.45(m,1);7.52(d,2);7.58(m,1);7.96(d,2);8.02(d,1);8.44(d,2);9.47(s,1);9.62(s,1)。
【0331】
(実施例36)
(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)−ピリジン−4−イルメタノール(ラセミ)
【0332】
【化58】

【0333】
段階1:ピペリジン−4−イルピリジン−4−イルメタノール
実施例32の段階1に記載されているプロトコールに従い、3−ブロモピリジン2g及び4−カルボキサルデヒドピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル2gを用いて、生成物650mgを取得し、臭素を除去するために、この生成物を3バールでの水素化分解に供し(WO/2005/059107)、脱炭酸により、予想された1−H−ピペリジン誘導体220mgを得る。
【0334】
段階2:(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)−ピリジン−4−イルメタノール(ラセミ)
実施例32の段階2に記載されているプロトコールに従い、手順2cのフルオロ誘導体355mg及び段階1で得られたピペリジン174mgを用いて、2つの異性体の混合物の形態で、予想された生成物200mgを得る。
MH+=549.4
融点=162℃
1HNMR(DMSO):
1.27(m,1);1.35(分解されていないピーク,2);1.46(m,1);1.65(d,1);2.06(m,1);2.23(s,3);3.61(t,2);4.32(t,1);5.45(d,1);6.27(d,2);7.09(t,1);−7.25(d,2);7.45(m,1);7.52(d,2);7.57(m,1);7.94(d,2);8.06(d,1);8.46(d,2);9.41(s,1);9.68(s,1)。
【0335】
(実施例37)
(1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)−(3−フルオロピリジン−4−イル)メタノール(ラセミ)
【0336】
【化59】

【0337】
実施例32の段階2に記載されているプロトコールに従い、手順2aのフルオロ誘導体400mg及び実施例32の段階1で得られたピペリジン270mgを用いて、2つの異性体の混合物の形態で、予想された生成物115mgを得る。
MH+=553.2
融点=140℃
NMR(1H,DMSO)
1.18−1.43(分解されていないピーク,3);1.49(m,1);1.70(d,1);2.10(t,2);3.62(t,2);4.62(t,1);5.63(d,1);6.29(d,1);7.17(t,2);7.44(t,1);7.55(d,2);7.70(dd,2);.7.96(d,2);8.09(d,1);8.40(d,1);8.46(d,1);9.50(s,1);9.71(s,1)。
【0338】
(実施例38)
1−(1−{4−[4−(4−フルオロ−4−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)−2−(4−メチルピリジン−2−イル)エタノール(ラセミ)
【0339】
【化60】

【0340】
段階1:2−(4−メチルピリジン−2−イル)−1−ピペリジン−4−イル−エタノール
実施例32の段階1に記載されているプロトコールに従い、2,4−ジメチルピリジン2g及び4−カルボキサルデヒドピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル2gを用いて、予想された1−H−ピペリジン誘導体680mgを得る。
【0341】
段階2:1−(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−イル)−2−(3−メチルピリジン−2−イル)エタノール(ラセミ)
実施例32の段階2に記載されているプロトコールに従い、手順2cのフルオロ誘導体500mg及び段階1で得られたピペリジン300mgを用いて、2つの異性体の混合物の形態で、予想された生成物270mgを得る。
MH+=563.1
融点=103.2から104.5℃
NMR(1H,DMSO)
1HNMR(DMSO):
1.23(m,1);1.28(分解されていないピーク,2);1.50(m,1);1.70(d,1);2.12(m,1);2.29(s,3);2.68(s,3);3.63(t,2);4.30(t,1);5.39(d,1);6.20(d,2);7.13(t,1);7.24(d,2);7.40(m,1);7.58(d,2);7.63(m,1);7.98(d,2);8.08(d,1);8.40(d,2);9.49(s,1);9.67(s,1)。
【0342】
(実施例39)
{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}(ピペリジン−4−イル)−(3−フルオロピリジン−4−イル)メタノール)メタノン(ラセミ)
【0343】
【化61】

【0344】
手順4aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順2cで得られた酸320mg及び実施例32の段階1で得られたピペリジンを用いて、2つの異性体の形態で、予想された生成物290mgを得る。
MH+=531.2
融点=115℃(泡の形成)
NMR(1H,DMSO)
1.08−1.98(分解されていないピーク,5);2.23(d,3);2.80(s1,2);4.70(t,1);5.65(d,1);6.22(d,1);7.09(s,1);7.26(d,2);7.377.66(分解されていないピーク,3);7.81(d,2);8.04(d,1);8.44(d,1);8.50(d,1);9.33(s,1);9.38(s,1)。
【0345】
(実施例40)
[4−R−(アミノフェニルメチル)ピペリジン−1−イル]−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン
【0346】
【化62】

【0347】
DCM/DMF混合物(v/v;1/1)20mL中の市販のアミン、フェニルピペリジン−4−R−イルメチルアミン220mgを含有する溶液に、DIPEA(1.5mL)、BOP(360mg)、次いで、30分で少量ずつ、手順2aで得られた酸300mgを、この順序で、室温にて添加する。混合物を一晩撹拌する。乾燥状態になるまで混合物を蒸発させ、炭酸化し(KCO)、水を添加し、混合物をEtOAcで抽出する。処理後、クロマトグラフィー(SiO)を行い、DCM/MeOH(v/v;94/6)を用いて溶出を行い、DCM/iPrOからの再結晶を実施する。
MH+=497.2
融点=130から185℃
[α]D=+40(c=0.15,MeOH)
NMR(1H,DMSO)
1.07−1.41(分解されていないピーク,3);1.74(m,1);1.88(d,2);2.41(s1,1);2.82(m,2);3.68(d,1);4.09(d1,2);6.23(d,1);7.13(t,2);7.17−7.38(分解されていないピーク,7);7.66(m,2);7.76(d,2);8.03(d,1);9.11(s,1);9.20(s,1)。
【0348】
(実施例41)
[4−S−(アミノフェニルメチル)ピペリジン−1−イル]−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン
【0349】
【化63】

【0350】
実施例40に記載されているプロトコールに従い、S立体配置のアミン及び手順2aで得られた酸を用いて、予想された生成物を得る。
MH+=497.2
融点=130から185℃
[α]D=−34(c=0.117,MeOH)
NMR(1H,DMSO)
1.07−1.41(分解されていないピーク,3);1.75(m,1);1.88(d,1);2.82(m,2);3.68(d,1);4.09(d1,2);6.23(d,1);7.13(t,2);7.17−7.38(分解されていないピーク,7);7.66(m,2);7.76(d,2);8.03(d,1);9.11(s,1);9.20(s,1)。
【0351】
(実施例42)
N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−{4−[3−(ピリジン−3−イルオキシ)ピペリジン−1−スルホニル]フェニル}ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ)
【0352】
【化64】

【0353】
DCM20mL中の(J.Med.Chem.43,11,2000,2217−2226に記載されている合成に従って得られた)ラセミの3−ピリジルオキシピペリジン二塩酸塩800mgの懸濁液に、DIPEA(1mL)、次いで、手順1cで得られた塩化スルホニル(1.4g)を添加し、混合物を一晩撹拌する。乾燥状態になるまで混合物を蒸発させ、炭酸化し(KCO)、水を添加し、混合物をEtOAcで抽出する。処理後、クロマトグラフィー(SiO)を行い、DCM/MeOH(v/v;94/3)を用いて溶出を行い、DCM/iPrOからの再結晶を実施して、予想された生成物を得る。
MH+=535.1
融点=113℃
NMR(1H,DMSO)
1.42−1.96(分解されていないピーク,4);2.24(s,3);2.76−3.01(分解されていないピーク,3);3.24(d,2);4.61(m,1);6.29(d,1);7.10(t,1);7.29−7.65(分解されていないピーク,6);7.98(d,2);8.07(d,1);8.19(d,1);8.30(d,1);9.42(s1,1);9.71(s1,1)。
【0354】
(実施例43)
{4−R−[アミノ−(4−フルオロフェニル)メチル]ピペリジン−1−イル]−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン
【0355】
【化65】

【0356】
実施例40に記載されているプロトコールに従い、アミンR及び手順2aで得られた酸を用いて、予想された生成物を得る。
MH+=515.2
融点=184から185℃
[α]D=+49(c=0.103,MeOH)
NMR(1H,DMSO)
0.98−1.38(分解されていないピーク,3);1.64(m,1);1.87(s1,3);2.77(s1,2);3.60(d,1);3.63−4.81(分解されていないピーク,2);6.22(d,1);7.03−7.20(分解されていないピーク,4);7.24(d,2);7.34(m,2);7.70(m,2);7.77(d,2);8.04(d,1);9.38(s,1);9.42(s,1)。
【0357】
(実施例44)
{4−S−[アミノ−(4−フルオロフェニル)メチル]ピペリジン−1−イル]−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン
【0358】
【化66】

【0359】
実施例40に記載されているプロトコールに従い、アミンS及び手順2aで得られた酸を用いて、予想された生成物を得る。
MH+=515
融点=182から184℃
[α]D=−47(c=0.127,MeOH)
NMR(1H,DMSO)
0.99−2.15(分解されていないピーク,7);2.72(ブロードな多重線,2);3.54(多重線,1);3.61−4.97(巨大なシグナル,2);6.18(d,1);6.97−7.41(分解されていないピーク,8);7.57−7.82(分解されていないピーク,4);7.99(d,1);9.28−9.43(2s,2)
【0360】
(実施例45)
(1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}−3−ピリジン−3−イルメチル−ピペリジン−3−イル)メタノール(ラセミ)
【0361】
【化67】

【0362】
THF10mL中の実施例14で得られた化合物500mgの溶液を、THF20mL中のLiAlH30mgの懸濁液に滴加し、反応溶媒を18時間撹拌する。水2mLを添加した後、濃水酸化ナトリウムの数滴を添加することによって、過剰のLiALHを破壊する。ろ過後、真空下でろ液を濃縮し、シリカクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH;95/5)によって、反応未精製物を精製する。所望のアルコール210mgが得られる。
MH+=563.2
融点=218℃
NMR(1H,DMSO)
1.12(s1,2);1.45−1.90(2s1,2);2.23(d1,3);2.46−3.15(分解されていないピーク,8);4.81(t,1);6.29(d,1);7.12(t,1);7.31(m,1);7.47(m,1);7.53−7.70(分解されていないピーク,4);8.00(d,2);8.08(d,1);8.38−8.48(分解されていないピーク,2);9.43(s,1);9.73(s,1)。
【0363】
(実施例46)
{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−(3−ピリジルオキシピペリジン−1−イル)メタノン(ラセミ)
【0364】
【化68】

【0365】
実施例40に記載されているプロトコールに従い、実施例42で使用した3−ピリジルオキシピペリジン−1−イル350mg及び手順2aで得られた酸580mgを使用して、予想された生成物228mgを得る。
MH+=485.0
融点=120℃
NMR(1H,DMSO)
1.42−2.14(分解されていないピーク,4);3.37−4.23(分解されていないピーク,4);4.57(m,1);6.23(d,1);7.15(t,2);7.20−8.43(分解されていないピーク,11);9.38(s,1);9.43(s,1)。
【0366】
(実施例47)
4−ピロリジン−1−イルメチル−1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}ピペリジン−4−オール
【0367】
【化69】

【0368】
段階1:メチリド中のジメチルオキソスルホニウム18.23g及びトルエン150mL中のテトラブチルアンモニウム0.485gを含有する溶液に、水48mL中の水酸化ナトリウム4.5gの溶液を滴加し、80℃で3時間、反応溶媒を撹拌する。冷却後、混合物を水で洗浄した後、NaSO上で乾燥し、乾燥状態になるまで濃縮する。これにより、エポキシド13gが得られる。
【0369】
段階2:エタノール25mL中のピロリジン1gの存在下で、4時間80℃で、密封されたチューブ中において、段階1で得られたエポキシド1.5gを加熱する。通常の処理後、アミノアルコール1.5gを取得し、これを脱炭酸反応に供して、予想されたピペリジン−4−メチルピロリジンを得る。
【0370】
段階3:手順3aの段階1に記載されているプロトコールに従い、手順1aの塩化スルホニル塩酸塩500mg及び段階2で得られたピペリジン370mgを用いて、予想されたスルホンアミド140mgを得る。
MH+=526.9
融点=148℃
【0371】
(実施例48)
{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−(4−ピロリジン−1−イルメチル−ピペリジン−4−オール)メタノン
実施例40に記載されているプロトコールに従い、実施例47の段階2で得られたピペリジン−4−メチルピロリジン428mg及び手順2aで得られた酸500mgを使用して、予想された生成物280mgを得る。
【0372】
【化70】

MH+=491.1
融点=204℃
【0373】
(実施例49)
−4−[(3−{[ビス(1H−ピラゾール−4−イルメチル)アミノ]メチル}ピペリジン−1−イル)スルホニル]フェニル}−N−(4−メチルフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン
【0374】
【化71】

【0375】
実施例1と同様に、手順3bの化合物500mg及び1−メチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド138mgを用いて、予想された生成物150mgを得る。
MH+=617.1
1HNMR(DMSO):
1.18(m,1);1.24−2.88(分解されていないピーク,6);2.72(m,2);3.27−3.54(2d,2);4.11(t,2);4.25(d,2);6.45(d,1);2.08(t,2);7.46−7.76(分解されていないピーク,6);7.83(s,4);8.05(d,1)。
【0376】
(実施例50から78)
【0377】
【化72】

【0378】
実施例1と同様にして、市販のアルデヒド(又はケトン)と手順4aの酸を反応させて、以下のプロトコールに従った手順を採用することにより、以下の生成物(本発明の実施例50から78を構成する下表中の30の実施例)を得る。
【0379】
THF2.0mL中の手順4aの精製物0.10mmolへ、THF1.0mL及びAcOH0.3mL中のアルデヒド0.12mmolの溶液を添加する。最後に、CNBHを有するポリマー128mgを添加し、室温で一晩、アルゴン雰囲気下で混合物を撹拌する。反応混合物をろ過し、THF5mLでろ液を洗浄し、得られた精製物を真空下で濃縮する。反応未精製物をDMF2mL中に溶解し、調製用HPLCによって精製して、トリフルオロ酢酸塩の形態で記載されている予想された生成物を得る。
【0380】
【表1】





【0381】
精製方法
調製用HPLCの記述
使用されるGLISON装置の記述
100SCポンプヘッドを有する2つの306ポンプ
1つの806パルス吸収材
25mLの混合チャンバーを備えた1つの811Cミキサー
1つの231XL注入装置+ラック21及びRheodyne7000L注入バルブ(5mLステンレス鋼ループ)
10mLの注射器を有する1つのモジュール401
カラムセレクタ中で使用されるRheodyne7000Lバルブを有する1つの注射バルブアクチュエータ819
5つの207ラック及び収集のための三ツ叉バルブが搭載された1つの215フラクションコレクタ
1つのUV/可視検出装置118
1つの506Cインターフェース
GILSON2.0ソフトウェアによって調節される装置;収集は、UV検出装置の吸収の関数として実施される。
【0382】
VP NUCLEODUR GRAVITY100タイプのLCカラム−MACHEREY−NAGEL社によって供給される10C18
塩基性HCOONH(0.01M)水性NHpH9から10
使用した溶媒:
−「milli−Q」水0.01MHCOONH NHOHpH9から10。
【0383】
−HPLC勾配用のアセトニトリルタイプCHROMANORMProlabo酸(0.07%TFA)
使用した溶媒:
−TFA0.07%を含有する「milli−Q」水
−SD社によって供給された0.07%TFAを含有するアセトニトリル
【0384】
【化73】

【0385】
(実施例79)
手順1aの塩化スルホニル330mgをCHCl40mL中に懸濁する。市販のアミノアルコール186mg(interchimBG206)を添加した後、TEA0.55mLを添加し、次いで、混合物を室温で一晩撹拌する。
【0386】
回転式蒸発装置中で反応溶媒を蒸発させ、次いで、HO:100cmを用いて残留物を取り出し、EtOAcの3×100cmを用いて、得られた生成物を抽出する。EtOAc相を合わせ、回転式蒸発装置中で蒸発させる。調製用C18HPLCによって、得られた生成物を精製し、MeCNを蒸発させ、得られた生成物を凍結乾燥する。白い凍結乾燥された物質152mgが得られる。
【0387】
NMR:組成>95% 質量:組成>95%
手順1a、1b叉は1cの様々な塩化スルホニルを用いて、対応するアミンの存在下で、以下の化合物が得られる。
【0388】
【表2】


【0389】
実施例32におけるように、キラルクロマトグラフィーによって、実施例79、90及び91で得られた化合物を分離して、それぞれ、(確定されていない絶対構造の)以下の鏡像異性体を得る。実施例92及び93;実施例94及び95;実施例96及び97。溶媒としてDMSOを用いて、光学的回転を測定する。濃度は、mg/mLで表されている。
【0390】
【表3】

【0391】
実施例88の化合物(50mg)をメタノール5mL中に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム10mgを添加する。1時間後、NaBH3mgをさらに添加し、反応を室温で2時間放置する。水を添加し、次いで、混合物を乾燥状態まで蒸発させ、塩基性条件下でのHPLCによって、残留物を精製する。白い粉末38mgが得られ、これは予想された生成物である(実施例98)。
【0392】
同じ様式で、対応するケトンの還元によって、実施例99、100、101を調製する。
【0393】
【表4】

【0394】
以下の合成スキームに従って、ケトンを得ることができる。
【0395】
【化74】

【0396】
段階d:
THF5mL中に、段階cで得られたN−メチル−N−メトキシアミド20mgを可溶化し、次いで、フェニルマグネシウムブロミドの市販溶液4当量を添加する。室温で一晩の期間後、塩化アンモニウムの溶液で溶媒を加水分解し、酢酸エチルで抽出し、次いで、蒸発させる。塩基性条件下でのHPLCによる精製後、ケトン10.7mgが得られる。
【0397】
(M+H)(+)=550
【0398】
段階c:
塩化メチレン46mL及びトリエチルアミン3.3mL中の段階bのアミド化合物2.06gに、手順1bの塩化スルホニル1.21gを数段階で添加する。室温で2時間後、乾燥状態になるまで反応溶媒を蒸発させ、得られた白い固体を、塩化メチレン30mLで2回濯ぎ、乾燥後に、予想された白い固体2.08gを得る。
【0399】
NMR:1,53(m,2H);1,73(m,2H);2,31(m,2H);2,62(m,1H);3,04(s,3H);3,59(s,3H);3,61(m,2H);6,32(d,J=6,0Hz,1H);7,29(m,1H);7,39(m,1H);7,61(d,J=8,5Hz,2H);7,99(d,J=8,5Hz,2H);8,10(m,1H);8,13(d,J=6,0Hz,1H);9,68(s,1H);9,79(s,1H)。
【0400】
(M+H)(+)=533
この中間化合物は、本発明の実施例の1つを単独で構成する(実施例104)。
【0401】
段階b:
不活性雰囲気下で、塩化メチレン25mL中の段階aのアミド2.6gに、トリフルオロ酢酸25mLを添加する。室温で3時間後、乾燥状態になるまで溶媒を蒸発させ、次いで、メタノール中の溶液中において、VarianMegaBondElutSCXカートリッジ上に搭載する。純粋なメタノールでの溶出後、続いて、メタノール中のアンモニアの7N溶液での溶出により、予想された生成物を放出させる。乾燥状態になるまで蒸発させた後、これにより、黄色の油1.64gを得る。
【0402】
段階e:
塩化メチレン40mL中の市販のN−BOCイソニペコチン酸2.29gに、カルボニルジイミダゾール1.78gを数段階で添加し、全混合物を室温で2.5時間撹拌する。次いで、N,O−ジメトキシヒドロキシルアミン塩酸塩1.072gを添加し、室温で一晩、反応を撹拌する。水、次いで、0.01NHCl、次いで、NaHCO、次いで、再度水で、溶媒を洗浄する。乾燥及び蒸発後、シリカカートリッジ上で未精製生成物を精製する(溶出は、塩化メチレン/酢酸エチルの9/1、次いで、8/2混合物で実施する。)。
予想された生成物2.67gが得られる。
【0403】
例えば、以下の化合物が調製される。
【0404】
【表5】

【0405】
(実施例105)
(1−{[4−({4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]ピリミジン−2−イル}アミノ)フェニル]スルホニル}ピペリジン−4−イル)(ピリジン−3−イル)メタンアミン
段階1:tert−ブチル4−[(ヒドロキシイミノ)(ピリジン−3−イル)−メチル]ピペリジン−1−カルボキシラート
ケトン290.1mgをエタノール20mL中に可溶化する。市販のヒドロキシルアミン塩酸塩208.3mgを、NaOAc409.7mgとともに添加する。得られた微細な懸濁液を室温で一晩攪拌する。減圧下において、回転式蒸発装置中で、反応混合物を蒸発させ、次いで、HO30mLを用いて、残留物を取り出し、EtOAc3×20mLで抽出する。EtOAc相を合わせ、回転式蒸発装置中で混合物を蒸発させる。次いで、28分でCHCl/CHOH(98−2)、次いで、60分で(97−3)の勾配、20mL/分の流速及び254nmでの検出を用いて、90gMerckシリカカートリッジ(15から40μM)上で精製物を溶出して、フラッシュクロマトグラフィーによって、精製を行う。集められた均一な画分を、減圧下において、回転式蒸発中で一緒に蒸発させる。予想されたZ異性体に対応する白い粉末116mg及びE異性体に対応する第二の化合物169mgが得られる。
【0406】
段階2:tert−ブチル4−[アミノ(ピリジン−3−イル)メチル]ピペリジン−1−カルボキシラート
EtOH2mL中の段階1で得られたオキシム誘導体(E異性体)160mgの溶液に、氷酢酸2mL及び水2mLを添加する。得られた溶液に、粉末化された亜鉛171.3mgを添加する。超音波により、懸濁液を一晩撹拌する。減圧下において、回転式蒸発装置中で反応混合物を蒸発させ、次いで、メタノールを用いて残留物を取り出し、MeOHで予め条件を調整された10gVarianBondElutSCXカートリッジ上にメタノール性溶液を搭載する。生成物の結合、CHOH/NH(2N)の溶液での溶出、次いで、減圧下における回転式蒸発装置中での蒸発後に、予想された生成物に対応する白色粉末123mgを得る。
【0407】
段階3:1−ピペリジン−4−イル−1−ピリジン−3−イルメタンアミン
段階2で得られた化合物234mgをDCM5mL中に可溶化し、CFCOH3mLを添加する。得られた透明な黄色溶液を室温で2時間撹拌し、次いで、減圧下で、回転式蒸発装置中において蒸発させる。MeOHを用いて残留物を取り出し、MeOHで予め条件調整された5gVarianBondelutSCXカートリッジ上に、メタノール性溶液を搭載する。生成物の結合後、CHOH/NH(2N)の溶液を用いて溶出を行い、次いで、減圧下で、回転式蒸発装置中において、得られた生成物を蒸発させる。予想された生成物に対応する黄色の油133mg(87%)が得られる。
【0408】
段階4:(1−{[4−({4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]ピリミジン−2−イル}アミノ)フェニル]スルホニル}ピペリジン−4−イル)(ピリジン−3−イル)メタンアミン
手順1cの塩化スルホニル273mg及び段階で得られたアミン133mgをCHCl10mL中に懸濁する。トリエチルアミン447.0μLを流し込み、混合物を室温で1週間撹拌し、次いで、減圧下で、回転式蒸発装置中において、溶媒を蒸発させる。残留した生成物を、25gMerckシリカゲルカートリッジ(15から40μM)上のクロマトグラフィーにかける(溶出は、CHCl/CHOH(90−10)勾配、30mL/分の流速、254nmでの検出を用いて行う。)。予想された生成物に対応する白色粉末113mgが得られる。
【0409】
(実施例106及び107)
実施例105の段階4に記載されているプロトコールに従い、手順1aの化合物ならびに、それぞれ、市販のアミンである(R)−フェニル−1−ピペリジン−4−メタンアミン及び(S)−フェニル−1−ピペリジン−4−メタンアミンを用いて、実施例106及び107の生成物が得られる。
【0410】
【表6】

【0411】
(実施例108から127)
【0412】
【化75】

【0413】
実施例50から78を調製するための手順に従い、手順4iのスルホンアミドを適切な市販のアルデヒドと反応させると、以下の生成物(本発明の実施例108から127を構成する以下の表中の20の実施例)が得られる。トリフルオロ酢酸塩の形態で、予想された生成物が記載されている。
【0414】
【表7】




【0415】
(実施例128から180)
【0416】
【化76】

【0417】
実施例128から180を調製するための手順に従って、手順4hのスルホンアミドを適切な市販のアルデヒドと反応させることによって、以下の生成物(本発明の実施例128から180を構成する以下の表中の20の実施例)が得られる。トリフルオロ酢酸塩の形態で、予想された生成物が記載されている。
【0418】
【表8】








【0419】
(実施例181から260)
実施例181から260の生成物は、対応する塩化スルホニル塩酸塩1a−dから、手順5aからfに記載されているアミンを用いて合成される。
【0420】
【表9】


















【0421】
(実施例261)
医薬組成物
以下の処方に対応する錠剤を調製した。
【0422】
実施例6の生成物・・・・・・・・・・0.2g
右記の質量を有する錠剤のための賦形剤(詳しい賦形剤:ラクトース、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウム)・・・・・・・・・1g
上記実施例108及び109を構成する医薬調製物中の例として、実施例6及び105を採用し、この医薬組成物は、所望であれば、本願の実施例中の別の生成物を用いて、上記と異なって調製することが可能である。
【0423】
薬理学の項:
IKKに対する生化学的アッセイのためのプロトコール
I)IKK1及びIKK2に対する化合物の評価:
フラッシュプレート支持体上でのキナーゼアッセイを用いて、IKK1及びIKK2の阻害に関して、化合物を検査する。DMSO中に、10mMで試験化合物を溶解し、次いで、キナーゼ緩衝液(0.1mMEGTA、0.1mMオルトバナジン酸ナトリウム及び0.1%p−メルカプトエタノールを含有する50mMTris、pH7.4)中に希釈する。この溶液を用いて、3倍の系列希釈を調製する。96ウェルプレートのウェルに、2つ組みで、各希釈10μLを添加する。0%阻害としての役割を果たす対照ウェルに、キナーゼ緩衝液10μLを添加し、(100%阻害)対照ウェルに、0.5mMEDTA10μLを添加する。混合物IKK1又はIKK2(0.1μg/ウェル)10μL、ビオチン化されたIKBペプチド25−55基質及びBSA(5μg)を各ウェルに添加する。キナーゼ反応を開始させるために、10mM酢酸マグネシウム、1μM非放射性ATP及び0.1μCi33P−ATPの混合物10μLを、30μLの最終容量に対して、各ウェルへ添加する。反応を30℃で90分間温置し、次いで、0.5mMEDTA40μLを添加することによって停止する。撹拌後、ストレプトアビジンによって被覆されたフラッシュプレートへ50μLを移す。30分後に、50mMTris−EDTA、pH7.5no溶液でウェルを2回洗浄し、ミクロベータカウンター上で、放射能を測定する。
【0424】
本発明の化合物は、このアッセイにおいて、10μM未満のIC50を示し、このことは、その治療活性のために、本発明の化合物を使用できることを示している。
【0425】
II)腫瘍細胞の生存性及び増殖に対する化合物の評価
抗癌活性を測定するために、本発明の化合物を薬理学的アッセイに供した。以下に由来する、ヒト起源の腫瘍株の群に対して、本発明の式(I)の化合物をインビトロで検査した。
【0426】
−乳癌:MDA−MB231(American Type culture collection,Rockville,Maryland,USA,ATCC−HTB26)、MDA−A1又はMDA−ADR(多剤耐性株MDRと称され、「E.Collomb et al.,in Cytometry,12(1):15−25,1991)」に記載されている)及びMCF7((ATCC−HTB22)、
−前立腺癌:DU145(ATCC−HTB81)及びPC3(ATCC−CRL1435)、
−大腸癌:HCT116(ATCC−CCL247)及びHCT15(ATCC−CCL225)、
−肺癌:H460(Carmichaelにより、Cancer Research47(4):936−942,1987中に記載され、National Cancer institute,Frederick Cancer Research and Development Center,Frederick,Maryland,USAによって提供された。)、
−神経膠芽腫(Westphalによって、Biochemical & Biophysical Research Communications 132 (1) :284−2891985中に記載され、National Cancer institute,Frederick Cancer Research and Development Center,Frederick,Maryland,USAによって提供されたSF268。)、
−白血病(Kuriyama他によって、Blood,74:1989,1381−1387中に、Soda他によって、British Journal of Haematology,59:1985,671−679中に、及びDrexlerによって、Leukemia Research,18:1994,919−927中に記載され、DSMZ社、Mascheroder Weg Ib,38124 Braunschweig,Germanyによって提供されたCMLT1))。
【0427】
「T.Fujishita et al.,Oncology,2003,64(4),399−406」に従い、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−5−(3−カルボキシメトキシフェニル)−2−(4−スルホフェニル)−2H−テトラゾリウム(MTS)を用いる試験において、細胞の増殖及び生存性を測定した。この試験では、本発明の式(I)の化合物を72時間温置した後に、MTSを着色された化合物へ転化させる生きた細胞のミトコンドリアの能力が検査される。細胞増殖及び生存性の50%の喪失をもたらす本発明の化合物の濃度は、腫瘍系統及び検査された化合物に応じて、10μM未満である。
【0428】
従って、本発明によれば、式(I)の化合物は、10μM未満のIC50で、腫瘍細胞の増殖及び生存性の低下をもたらすように見受けられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の生成物
【化77】

(式中、
Rは、水素又はハロゲン原子を表し;
R2、R3及びR4(同一又は別異であり得る。)は、1つがハロゲン原子又はCFを表し、及び他の2つ(同一又は別異であり得る。)が、水素原子又はハロゲン原子又は1つ若しくはそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい、アルキル基若しくはアルコキシ基を表し、
R5は、水素原子又はハロゲン原子を表し;
Zは、CO又はSOを表し、
環(N)、すなわち、
【化78】

は、同一の炭素原子上においてR1及びR6で置換されており、4から7の環員を含有し、飽和されており、並びに1から3個の炭素からなる炭素をベースとする架橋も含有し得、R1及びR6は以下の6つの選択肢i)からvi)
i)R1は、−X1−R7を表し(X1は−(CH−を表し、及びR7はヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)、
並びにR6は、水素原子、又は基:ヒドロキシル、メチル、メトキシ、−(CHOH−、−CO−NRaRb−、−CH−NraRb、−COH及び−COアルクを表し、
ii)R1は、−X2−R7を表し(X2は、−O−、−O−(CH−、―CH(OH)−(CH−、−CO−、−CO−NRc−、−CO−NRc−O−、−CH(NRaRb)、−C=NOH−、−C=N−NH−、−(CHn1−NRc−(CHn2を表し、及びR7は、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)及びR6は、水素又はメチル基を表し、
iii)R1は、−NRc−Wを表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つの炭素原子から分岐しており、及び−PO(OEt)、−OH、−Oアルク、−CF、−CO−NR8R9及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は、水素を表し、
Wが水素原子を表す場合には、zはCOを表すことが理解され、
iv)R1は、−CH−NRc−Wを表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つ炭素原子から分岐し、及び−PO(OEt)、−OH、−OEt、−CF、−CO−N(アルク)及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は、水素を表し、
v)R1は、−CO−N(Rc)−OR’cを表し、及びR6は水素を表し、
vi)R1は、−X3−R7を表し(X3は−CH(OH)−(CH−、−CO−、CH(NRaRb)−、−C=NOH−、−C=N−NH−を表し、及びR7はヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)、並びにR6は、水素原子、又は基:ヒドロキシル、メチル、メトキシ、−(CHOH−、−CO−NRaRb−、−CH−NRaRb及び−COアルクを表し、
の1つを表すことが理解され、
n、n1及びn2は、同一又は別異であり得、0から3の整数を表し、
mは、1から3の整数を表し、
Rc及びR’c(同一又は別異であり得る。)は、水素原子、又は1から4個の炭素原子を含有し、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基を表し;
NRaRbは、Ra及びRb(同一又は別異であり得る。)が、水素原子又は1から4個の炭素原子を含有するアルキル基若しくはシクロアルキル基を表し(これらのアルキル及びシクロアルキル基は、1つ又はそれ以上のハロゲン原子、ヒドロキシル基又はNH、NHアルキル又はN(アルキル)基で置換されていてもよい。)あるいはRa及びRbが、これらが結合している窒素原子と一緒に、O、S、N若しくはNR10から選択される1つ若しくは2つの他のヘテロ原子を含有し得る環状アミンを形成し(このようにして形成された環状アミン自体が、ハロゲン原子及び基:オキソ、ヒドロキシル、アルキル(それ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい。)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で、あるいは同一炭素上のメチル基又はヒドロキシル基で置換されていてもよい。)、ものであり、
全てのヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリール基は、ハロゲン原子;ヒドロキシル、シアノ又はNR8R9基;ならびにハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、CN、CF、OCF又はNRaRbから選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基でそれ自体置換されていてもよい、基:アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、フェニル、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールから選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよく;
NR8R9は、R8及びR9(同一又は別異であり得る。)が、R8が水素原子、又は1から4個の炭素原子を含有するアルキル基又はシクロアルキル基を表し(これらのアルキル及びシクロアルキル基は、1つ又はそれ以上のハロゲン原子、ヒドロキシル基又はNH、NHアルキル又はN(アルキル)基で置換されていてもよい。)、及びR9が水素原子、又は基:アルキル、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、NH、NHアルキル又はN(アルキル)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)を表し(R9によって表されるアルキル基も、フェニル、ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリール基(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、CN、CF、OCF、NH、NHアルク又はN(アルク)から選択される1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい。)、ものであり、
あるいはR8及びR9は、これらが結合している窒素原子と一緒に、O、S、N若しくはNR10から選択される1つ若しくは2つの他のヘテロ原子を含有し得る環状アミンを形成し(このようにして形成された環状アミン自体が、ハロゲン原子及びそれ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)、ものであり、
上述のように置換されていてもよい、上記ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリール基は全て、4から10の環員からなり、並びにO、S、N及びNR10から選択される1から3個のヘテロ原子を含有し、
R10は、水素原子又はアルキル基を表す。)、
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項2】
R2、R3、R4、R5、Z及び環(N)及びR1及びR6が他の請求項の何れか一項に示されている意味を有し、並びにRがハロゲン原子を表す、請求項1に定義される式(I)の生成物、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項3】
R2、R3、R4、R5、Z及び環(N)及びR1及びR6が他の請求項の何れか一項に示されている意味を有し、並びにRが水素原子を表す請求項1に定義される式(I)の生成物、可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項4】
Rが請求項1から3の何れか一項に示されている意味を有し、
同一又は別異であり得るR2、R3及びR4が、1つがハロゲン原子又はCFを表し、及び同一又は別異であり得る他の2つが水素原子又はハロゲン原子又は1つ若しくはそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい、アルキル基若しくはアルコキシ基を表し;
R5が、水素原子又はハロゲン原子を表し;
ZがCO又はSOを表し;
環(N)、すなわち、
【化79】

同一の炭素原子上においてR1及びR6で置換されており、4から7の環員を含有し、飽和されており、並びに1から3個の炭素からなる炭素をベースとする架橋も含有し得、
R1及びR6が、以下の5つの選択肢i)からv)
i)R1は、−X1−R7を表し(X1は−(CH−を表し、及びR7はヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)、
並びにR6は、水素原子、又は基:ヒドロキシル、−(CHOH−、−CO−NRaRb−、−CH−NRaRb、−COH及び−COアルクを表し、
ii)R1は、−X2−R7を表し(X2は、−O−;−O−(CH−;―CH(OH)−(CH−;−CO−;−CO−NRc−;−CO−NRc−O−;−CH(NRaRb);−C=NOH−;−C=N−NH−;−(CHn1−NRc−(CHn2を表し、及びR7は、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て置換されていてもよい。)を表す。)及びR6は、水素を表し、
iii)R1は、−NRc−W−を表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つの炭素原子から分岐し、並びに−PO(OEt)、−OH、−Oアルク、−CF、−CO−NR8R9及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は、水素を表し、
Wが水素原子を表す場合には、zはCOを表すことが理解され;
iv)R1は−CH−NRc−Wを表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つ炭素原子から分岐し、及び−PO(OEt)、−OH、−OEt、−CF、−CO−N(アルク)及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は水素を表し、
v)R1は、−CO−N(Rc)−OR’cを表し、及びR6は水素を表し、
の1つを表すことが理解され、
n、n1およびn2は、同一又は別異であり得、0から3の整数を表し;
mは、1から3の整数を表し;
Rc及びR’c(同一又は別異であり得る。)は、水素原子、又は1から4個の炭素原子を含有し、1つ若しくはそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基を表し;
NRaRbは、Ra及びRb(同一又は別異であり得る。)が、水素原子、又は1から4個の炭素原子を含有するアルキル基又はシクロアルキル基を表し(これらのアルキル及びシクロアルキル基は、1つ又はそれ以上のハロゲン原子、ヒドロキシル基又はNH、NHアルキル又はN(アルキル)基で置換されていてもよい。)、あるいはRa及びRbは、これらが結合している窒素原子と一緒に、O、S、N若しくはNR10から選択される1つ若しくは2つの他のヘテロ原子を含有し得る環状アミンを形成し(このようにして形成された環状アミン自体が、ハロゲン原子及びそれ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)、ものであり、
全てのヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリール基は、ハロゲン原子;ヒドロキシル、シアノ又はNR8R9基;並びにハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、CN、CF、OCF又はNRaRbから選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基でそれ自体置換されていてもよい、基:アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、フェニル、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールから選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよく;
NR8R9は、R8及びR9(同一又は別異であり得る。)が、R8が水素原子、又は1から4個の炭素原子を含有するアルキル基又はシクロアルキル基を表し(これらのアルキル及びシクロアルキル基は、1つ又はそれ以上のハロゲン原子、ヒドロキシル基又はNH、NHアルキル又はN(アルキル)基で置換されていてもよい。)、ものであり、及びR9が水素原子、又は基:アルキル、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、NH、NHアルキル又はN(アルキル)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)を表し(R9によって表されるアルキル基も、フェニル、ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリール基(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、CN、CF、OCF、NH、NHアルク又はN(アルク)から選択される1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい。)、ものであり、
あるいはR8及びR9は、これらが結合している窒素原子と一緒に、O、S、N若しくはNR10から選択される1つ若しくは2つの他のヘテロ原子を含有し得る環状アミンを形成し(このようにして形成された環状アミン自体が、ハロゲン原子及びそれ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)、ものであり、
上述のように置換されていてもよい、上記ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリール基は全て、4から10の環員からなり、並びにO、S、N及びNR10から選択される1から3個のヘテロ原子を含有し、
R10は、水素原子又はアルキル基を表す、
他の請求項の何れか一項に定義される式(I)の生成物
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項5】
R、R2、R3、R4、R5、Z及び環(N)が他の請求項の何れか一項に示される意味を有し、並びにR1及びR6は、R1が−X1−R7(X1は−(CH−を表し、及びR7はヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)を表し、
及びR6が、水素又は、基:ヒドロキシル、−(CHOH、−CO−NRaRb、−CH−NRaRb、−COH及び−COアルクを表すものであり、
m、n及びNRaRbが他の請求項の何れか一項に定義のとおりであり、並びにヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリール基が、他の請求項の何れか一項に定義されているように1つ又はそれ以上の基(同一又は別異であり得る。)で置換されていてもよい、
他の請求項の何れか一項に定義される式(I)の生成物
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項6】
R、R2、R3、R4、R5、Z及び環(N)が他の請求項の何れか一項に示されている意味を有し、並びにR1及びR6は、R1が−X2−R7を表し(X2は、−O−、−O−(CH)m−、−CH(OH)−(CH)n−、−CO−、−CO−NRc−、−CO−NRc−O−、−CH(NRaRb)−、−C=NOH−、−C=N−NH−、−(CHn1−NRc−(CHn2−を表す。);
並びにR7はヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)、
並びにR6が水素を表すものであり、
n、n1、n2、Rc及びNRaRbが他の請求項の何れか一項に定義されているとおりであり、並びにヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリール基が、他の請求項の何れかに定義されているように1つ又はそれ以上の基(同一又は別異であり得る。)で置換されていてもよい、他の請求項の何れか一項に定義される式(I)の生成物
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項7】
R、R2、R3、R4、R5、Z及び環(N)が他の請求項の何れか一項に示されている意味を有し、並びにR1及びR6が
R1は、−NRc−W−を表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つの炭素原子から分岐しており、並びに−PO(OEt)、−OH、−Oアルク、−CF、−CO−NR8R9及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は、水素を表し、Wが水素原子を表す場合には、zはCOを表すことが理解され;
あるいはR1は−CH−NRc−W−を表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つ炭素原子から分岐し、及び−PO(OEt)、−OH、−OEt、−CF、−CO−N(アルク)及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は水素を表し、
あるいはR1は、−CO−N(Rc)−OR’cを表し、及びR6は水素を表す、ものであり、
Rc、R’c及びNR8R9は請求項の何れか一項に定義されているとおりである、上記に定義される式(I)の生成物、
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項8】
R、R2、R3、R4、R5及びZが他の請求項の何れか一項に示されている意味を有し、並びに環(N)が以下に定義されている環:
−3位において、他の請求項の何れか一項に定義されているR1及びR6で置換された、アゼチジニル又はピロリジニル環;
−3位又は4位において、他の請求項の何れか一項に定義されているR1及びR6で置換された、ピペリジニル又はアゼピニル環;
−8−アザピシクロ(3,2,1)オクタン−3−イル、6−アザビシクロ[3.2.1]−オクタン−3−イル又は3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル環
の1つを表す他の請求項の何れか一項に定義される式(I)の生成物
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項9】
R、R2、R3、R4、R5及びZが他の請求項の何れか一項に示されている意味を有し、並びに環(N)が、3位においてR1及びR6で置換されたピロリジニル環又は3位若しくは4位においてR1及びR6で置換されたピペリジニル環を表し、R1及びR6は、他の請求項の何れか一項に定義されているとおりである、他の請求項の何れか一項に式(I)の生成物
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項10】
Rが、上記又は下記定義を有し、
R2、R3及びR4(同一又は別異である。)は、1つがハロゲン原子又はCFを表し、及び他の2つ(同一又は別異である。)が、水素原子又はハロゲン原子又は1つ若しくはそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい、アルキル基若しくはアルコキシ基を表すものであり、
R5が、水素原子又はハロゲン原子を表し;
Zが、CO又はSOを表し、
環(N)、すなわち、
【化80】

が、3位においてR1及びR6で置換されたピロリジニル基又は3位若しくは4位においてR1及びR6で置換されたピペリジニル環を表し、
R1及びR6が、以下の5つの選択肢i)からv)
i)R1は、−X1−R7を表し(X1は−CH−を表し、及びR7はヘテロシクロアルキル、フェニル又はヘテロアリール環(全て、置換されていてもよい。)を表す。)、
並びにR6は、水素原子、又は基:ヒドロキシル、−CHOH−、−CO−NRaRb−及び−COEtを表し、
ii)R1は、−X2−R7を表し(X2は、−O−、−CH(OH)−、−CH(OH)−CH−、−CO−、−CH(NRaRb)−、−C=NOH−;、−C=N−NH−及び−(CHn1−NRc−(CHn2を表し、
並びにR7は、ヘテロシクロアルキル、フェニル又はヘテロアリール環(全て置換されていてもよい。)を表し、並びにR6は、水素を表し、
iii)R1は、−NRc−Wを表し(Wは、水素原子、又は直鎖若しくは分岐であり、並びに−PO(OEt)、−OH、−OEt、−CF、−CO−NR8R9及びSO−アルクから選択される基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表し、及びR6は水素を表し、Wが水素原子を表す場合には、zはCOを表すことが理解され;
iv)R1は−CH−NRc−Wを表し(Wは、水素原子、又は直鎖であり若しくは3つ炭素原子から分岐し、及びSO−アルク基で置換されていてもよい1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。)、及びR6は水素を表し、
v)R1は、−CO−N(Rc)−OR’cを表し、及びR6は水素を表し;
の1つを表すことが理解され、
n、n1及びn2(同一又は別異であり得る。)は、整数0から2を表し;
Rc及びR’c(同一又は別異であり得る。)は、水素原子、又は1若しくは2個の炭素原子を含有するアルキル基を表し;
NRaRbは、Ra及びRb(同一又は別異であり得る。)が水素原子、又は1から4個の炭素原子を含有し、1つ若しくはそれ以上のハロゲン原子、ヒドロキシル基若しくはNH、NHアルキル若しくはN(アルキル)基で置換されていてもよいアルキル基を表し;
あるいはRa及びRbは、これらが結合している窒素原子と一緒に、ハロゲン原子及びアルキル基(それ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい。)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で、置換されていてもよいモルホリニル若しくはピロリジニル基を表す;ものであり、
全てのヘテロシクロアルキル、フェニル及びヘテロアリール基は、ハロゲン原子;基:ヒドロキシル、シアノ又はNR8R9;並びにハロゲン原子及びヒドロキシル、アルコキシ、OCF、CH、−CHOH、CN、CF、OCF又はNRaRbから選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基でそれ自体置換されていてもよい、基:アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、フェニル、ヘテロシクロアルキル基及びヘテロアリール基から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよく;
NR8R9は、R8及びR9(同一又は別異であり得る。)R8がR水素原子、最大4個の炭素原子を含有する直鎖若しくは分岐のアルキル基又は3から6つの環員を含有するシクロアルキル基を表し(アルキル及びシクロアルキル基自体が、1つ又はそれ以上のハロゲン原子又はヒドロキシル基で置換されていてもよい。)、及びR9が水素原子、又はハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、アルコキシ、NH、NHアルキル、N(アルキル)、フェニル、ヘテロシクロアルキル若しくはヘテロアリール(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、OCH、CH、−CHOH、CN、CF、OCF、NH、NHアルク又はN(アルク)から選択される1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)から選択される同一若しくは別異であり得る1つ若しくはそれ以上の基で置換されていてもよいアルキル基を表し;あるいはR8及びR9は、これらが結合している窒素原子と一緒に、1つ又はそれ以上のアルキル基(それ自体、1つ又はそれ以上のハロゲン原子で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい、ピロリル、ピペリジル、モルホリニル、ピロリジニル、アゼチジニル及びピペラジニルから選択される環状アミンを形成する、
他の請求項の何れか一項に定義される式(I)の生成物
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項11】
R、Z、環(N)、R1及びR6が他の請求項の何れか一項に示されている意味を有し、同一又は別異であり得るR2、R3及びR4は、1つがハロゲン原子又はCFを表し、及び同一又は別異であり得る他の2つが水素原子、ハロゲン原子又はメチル、メトキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシ基を表すものであり、並びにR5が水素原子を表す、他の請求項の何れか一項に定義される式(I)の生成物
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項12】
R、Z、環(N)、R1及びR6が他の請求項の何れか一項に示されている意味を有し、同一又は別異であり得るR2、R3及びR4は、1つがフッ素原子を表し、及び同一又は別異であり得る他の2つが水素原子、フッ素原子又はメチル基を表すものであり、
R5が水素原子を表す、
他の請求項の何れか一項に定義される式(I)の生成物
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項13】
R、R1、R2、R3、R4、R5、R6及び環(N)が上記又は下記の意味を有し、並びにZがSOを表す、上記に定義の式(I)の生成物
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項14】
R、R1、R2、R3、R4、R5、R6及び環(N)が上記又は下記の意味を有し、並びにZがCOを表す、上記に定義の式(I)の生成物
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項15】
R、R2、R3、R4、R5、Z及び環(N)が請求項の何れか一項に示されている意味を有し、並びにR1及びR6が、R1が−X1−R7を表し(X1は、−CH−を表す。)、及びR6が、水素原子又は基:ヒドロキシル、CH−OH;−CO−N(CH、−CO−NHCH、−CO−NH−(CH−N(CH及び−COEtを表し;あるいはR1が−X2−R7(X2は、−O−、−CHOH−、−CH(OH)−CH−、−CO−、−CHNH−、−NH−CH−、−N(CH)−CH−及びCH−NH−CH−)を表し、及びR6が水素を表すものであり;
並びにR7が、基:ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピリミジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロフラニル、フェニル、ピリジル、チエニル、チアゾリル、ジチアゾリル、ピラゾリル、ピラジニル、フリル、イミダゾリル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾジヒドロフラニル、ベンゾオキソジアゾリル、ベンゾチオジアゾリル、ベンゾチエニル、キノリル、イソキノリルから選択され;
R7によって表されるこれらの基は全て、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、メチル、メトキシ、ヒドロキシメチル、アルコキシメチル、シアノ、NH、NHアルク、N(アルク)、−CH−NH、−CH−NHアルク、−CH−N(アルク)、フェニル、モルホリニル及びCH−モルホリニル(これら自体、ハロゲン原子及び基:ヒドロキシル、CH、OCH、−CHOH、CN、CF、OCF、NH、NHアルク又はN(アルク)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい。)から選択される同一又は別異であり得る1つ又はそれ以上の基で置換されていてもよい、他の請求項の何れか一項に定義される式(I)の生成物
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項16】
以下の名称に対応する、他の請求項の何れか一項に定義される式(I)の生成物
− {4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]−フェニル}−[4−(メチルオキサゾール−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン
− {4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]−フェニル}−[3−(メチル−1H−ピロール−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン(ラセミ);
− 1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)−ピリミジン−2−イルアミノ]−ベンゾイル}−3−ピリジン−3−イルメチルピペリジン−3−カルボン酸メチルアミド(ラセミ);
− N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−(4−{3−[(2−メタンスルホニルエチルアミノ)メチル]ピロリジン−1−スルホニル}−フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ);
− N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−[4−(3−{[(1−メチル−1H−ピロール−2−イルメチル)アミノ]メチル}ピロリジン−1−スルホニル)フェニル]ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ);
− 4−ピロリジン−1−イルメチル−1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}−ピペリジン−4−オール;
− {4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}[4−(メチルピリジン−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン;
− {4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[4−(メチルピリジン−4−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−メタノン;
− {4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)メチルアミノ]ピペリジン−1−イル}−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン;
− {4−[(2−アミノピリジン−3−イルメチル)メチルアミノ]ピペリジン−1−イル}−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン;
− 4−{[(l−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゾイル}ピペリジン−4−イル)メチルアミノ]メチル}−1,5−ジメチル−1H−ピロール−2−カルボニトリル;
− {4−[(2,4−ジメチルチアゾール−5−イルメチル)メチルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン;
− (1−{[4−({4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]ピリミジン−2−イル}アミノ)フェニル]スルホニル}ピペリジン−4−イル)(ピリジン−3−イル)−メタンアミン
可能な全てのラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態である式(I)の前記生成物、並びに式(I)の前記生成物の、無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項17】
他の請求項の何れか一項に定義される式(I)の生成物を調製するための方法であって、
式(II)の生成物:
【化81】

(R5’は上記請求項の何れか一項においてR5に対して示されている意味を有し、存在し得る反応性官能基が保護されていてもよい。)
を、式(III)の生成物:
【化82】

(R2’、R3’及びR4’は、上記請求項の何れか一項においてそれぞれ、R2、R3及びR4に対して示されている意味を有し、存在し得る反応性官能基が保護されていてもよい。)
と反応させて、式(IV)の生成物
【化83】

(R2’、R3’、R4’及びR5’は、上記意味を有する。)
を取得し、式(IV)の生成物を、式(V)のアニリン:
【化84】

と反応させて、式(VI)の生成物
【化85】

(R2’、R3’、R4’及びR5’は、上記意味を有する。)
を取得し、
経路a)z=SO2、式(VI)の生成物を、クロロスルホン酸SO(OH)Clと反応させて、式(VII)の対応する生成物:
【化86】

(R2’、R3’、R4’及びR5’は、上記意味を有する。)
を取得し、式(VII)の生成物を式(VIII)のアミン:
【化87】

(R1’及びR6’は、上記請求項の何れか一項においてR1及びR6に対して、それぞれ示されている意味を有し、存在し得る反応性官能基は、保護基で保護されていてもよい。)
と反応させて、式(Ia)の生成物:
【化88】

(R1’、R2、R3、R4、R5及びR6’は、上記されている意味を有する。)
を取得し、
経路b)z=CO、上記定義される式(IV)の生成物を4−アミノ安息香酸メチルエステルと反応させて、式(IX)の生成物:
【化89】

(R2’、R3’、R4’及びR5’は、上記されている意味を有する。)
を取得し、式(IX)の生成物を、その対応する式(X)の酸:
【化90】

(R2’、R3’、R4’及びR5’は、上記されている意味を有する。)
へ鹸化し、式(X)の生成物を、上記定義される式(VIII)のアミンと反応させて、式(Ib)の生成物:
【化91】

(R2’、R3’、R4’、R5’、R1’及びR6’は、上記されている意味を有する。)
を取得し、
式(Ia)及び(Ib)の生成物は、それぞれzがSOを表し及びzがCOを表し、並びに式(I)の生成物又は式(I)の他の生成物を得るために、所望に応じて及び必要に応じて、任意の順序で、以下の転化反応の1つ又はそれ以上へ供することができる式(I)の生成物であり得、
a)アルキルチオ基の、対応するスルホキシド又はスルホン基への酸化の反応、
b)アルコキシ官能基の、ヒドロキシル官能基への、あるいはヒドロキシル官能基のアルコキシ官能基への転化の反応、
c)アルコール官能基の、アルデヒド又はケトン官能基への酸化の反応、
d)保護された反応性官能基を保有し得る保護基の除去の反応
e)対応する塩を取得するための、無機酸又は有機酸による鹸化反応、
f)ラセミ形態を分割された産物へ分割する反応、
このようにして得られた式(I)の前記生成物が、全ての可能な異性体形態、ラセミ、鏡像異性及びジアステレオ異性体形態であることを特徴とする、方法。
【請求項18】
医薬としての、請求項1から16の何れか一項に定義される式(I)の生成物並びに式(I)の前記生成物の、医薬として許容される無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項19】
医薬としての、以下の名称に対応する、請求項16に定義される式(I)の生成物
− {4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)−ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[4−(メチルオキサゾール−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン
− {4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[3−(メチル−1H−ピロール−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン(ラセミ);
− 1−{4−[4−(4−フルオロフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]−ベンゾイル}−3−ピリジン−3−イルメチルピペリジン−3−カルボン酸メチルアミド(ラセミ);
− N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−(4−{3−[(2−メタンスルホニルエチルアミノ)メチル]ピロリジン−1−スルホニル}フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ);
− N−4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−N−2−[4−(3−{[(1−メチル−1H−ピロール−2−イルメチル)アミノ]メチル}ピロリジン−1−スルホニル)フェニル]ピリミジン−2,4−ジアミン(ラセミ);
− 4−ピロリジン−1−イルメチル−1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゼンスルホニル}−ピペリジン−4−オール;
− {4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}[4−(メチルピリジン−2−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]メタノン;
− {4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}−[4−(メチルピリジン−4−イルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−メタノン;
− {4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)メチルアミノ]ピペリジン−1−イル}−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン;
− {4−[(2−アミノピリジン−3−イルメチル)メチルアミノ]ピペリジン−1−イル}−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン;
− 4−{[(1−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]ベンゾイル}ピペリジン−4−イル)メチルアミノ]メチル}−1,5−ジメチル−1H−ピロール−2−カルボニトリル;
− {4−[(2,4−ジメチルチアゾール−5−イルメチル)メチルアミノ]ピペリジン−1−イル}−{4−[4−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)ピリミジン−2−イルアミノ]フェニル}メタノン;
− (1−{[4−({4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]ピリミジン−2−イル}アミノ)フェニル]スルホニル}ピペリジン−4−イル)(ピリジン−3−イル)−メタンアミン、
並びに式(I)の前記生成物の医薬として許容される無機酸及び有機酸との付加塩。
【請求項20】
活性成分として少なくとも1つの請求項1から16の何れか一項に定義される式(I)生成物又はこの生成物の医薬として許容される塩若しくはこの生成物のプロドラッグを、及び医薬として許容される担体を含有する医薬組成物。
【請求項21】
活性成分として少なくとも1つの請求項16に定義される式(I)の生成物又はこの生成物の医薬として許容される塩若しくはこの生成物のプロドラッグを含有し、及び医薬として許容される担体を含有する医薬組成物。
【請求項22】
タンパク質キナーゼIKKの活性を阻害することによって、疾病を治療又は予防することを意図された医薬の調製のための、請求項1から16の何れか一項に定義される式(I)の生成物の、又はこれらの生成物の医薬として許容される塩の使用。
【請求項23】
タンパク質キナーゼが哺乳動物中にある、請求項22に記載の使用。
【請求項24】
以下の群:炎症性疾患、糖尿病及び癌から選択される疾病を治療又は予防することを意図された医薬の調製のための、請求項1から16の何れか一項に定義される式(I)の生成物の使用。
【請求項25】
炎症性疾患の治療又は予防が意図された医薬の調製のための、請求項1から16の何れか一項に定義される式(I)の生成物の使用。
【請求項26】
糖尿病の治療又は予防が意図された医薬の調製のための、請求項1から16の何れか一項に定義される式(I)の生成物の使用。
【請求項27】
癌の治療又は予防が意図された医薬の調製のための、請求項1から16の何れか一項に定義される式(I)の生成物の使用。
【請求項28】
固形腫瘍又は液状腫瘍の治療が意図された、請求項23に記載の使用。
【請求項29】
細胞毒性剤に対して抵抗性の癌を治療することが意図された、請求項23に記載の使用。
【請求項30】
癌化学療法を意図された医薬の調製のための、請求項1から16の何れか一項に定義される式(I)の生成物の使用。
【請求項31】
癌化学療法単独又は組み合わせが意図された医薬の調製のための、請求項1から16の何れか一項に定義される式(I)の生成物の使用。
【請求項32】
IKK阻害剤としての、請求項1から16の何れか一項に定義される式(I)の生成物。

【公表番号】特表2010−514821(P2010−514821A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−544426(P2009−544426)
【出願日】平成20年1月2日(2008.1.2)
【国際出願番号】PCT/FR2008/000002
【国際公開番号】WO2008/099073
【国際公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(504456798)サノフイ−アベンテイス (433)
【Fターム(参考)】