説明

水溶性ポリマーの分散体

本発明は、a)N-ビニルを含む少なくとも1つのモノマー、b)少なくとも1つの高分子分散剤、c)少なくとも1つの高分子沈殿剤、d)少なくとも1つの架橋剤、e)場合により追加的なモノマー、f)場合により少なくとも1つの連鎖移動剤、及びg)場合により緩衝剤をラジカル重合させることによって得られる水溶性分散体に関するものであり、ここで、b)のc)に対する重量比は、1:50から1:0.02である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つ以上の高分子分散剤及び1つ以上の高分子沈殿剤の存在下で、水溶液中でのフリーラジカル重合によって製造され、4級化した又は4級化可能な窒素原子又はメタクリルアミド基を含むモノエチレン的に不飽和なモノマーに基づく、架橋した水溶性又は水で膨張可能なポリマーの水溶性分散体、その製造方法、化粧品の製剤、とりわけ毛髪化粧品の製剤での使用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カチオン性ポリマーは、化粧品の製剤において、コンディショニング剤として使用されている。ヘアーコンディショニング剤に要求されることとしては、例えば濡れた髪や乾いた髪にくしを通すのに必要な力が著しく減少すること、最初にくしを通したときにもつれがなくなること、さらに製剤の成分とのよい相溶性を有することがある。その上、カチオン性ポリマーは、髪の静電気の帯電を防ぐ。
【0003】
シャンプーにおいては、主としてカチオン性のセルロース誘導体(ポリクオータニウム-10)又はグアーガム誘導体が使用されている。しかしながら、これらの化合物に関しては、増強効果が観察され、すなわち、繰り返し使用するとコンディショナーで髪が被覆され、重たく感じる。
【0004】
髪、爪、及び肌のようなケラチン物質のコンディショニング及びセッティングに関しては、何年もの間、合成ポリマーが使用されてきた。その上、合成ポリマーは、均一で安定な製剤を達成するために、顔料又は相溶性促進剤として化粧品的に有効な活性成分を含む化粧品の製剤に使用されている。
【0005】
例えばアクリルアミドと塩化ジメチルジアリルアンモニウムのコポリマー(ポリクオータニウム7)が使用されている。しかしながら、アクリルアミドと塩化ジメチルジアリルアンモニウムは、好ましくない共重合パラメーターを有しているので、これらは、残存するモノマーの量が多くなるという不利な点を有している。
【0006】
広範な努力にもかかわらず、弾性的なヘアースタイルを生み出し、同時に環境の高い湿度においても、強固に持続し、洗浄しやすく、髪のよい感触を与えることにつながるポリマーの改良に対する要求は、継続している。感触、ボリューム、取扱い性等の知覚できる特性に関しては、容易にくしを通し、髪のもつれがなくなり、肌や髪をコンディショニングするためのポリマーの改良に対する要求が、同様に存在する。その上、これらのポリマーの透明な水溶性の調合が望まれ、それは、従って他の製剤の構成成分とのよい相溶性によって特徴付けられる。
【0007】
その上、化粧品向けのコンディショニング剤として適切であり、固形分量を多くして製造することのできるポリマーに対する要求がある。特に関心がもたれているのは、固形分量が多く、粘度が低く、同時に性能の維持(例えばくしの通しやすさ)につながるポリマーである。
【0008】
本発明の目的は、化粧品、とりわけシャンプー向けのコンディショニング剤を見出すことであり、それは、前記の不利な点を有していない。
【0009】
WO 02/15854 A1では、化粧品の製剤におけるN-ビニルアミド及び/又は開放鎖のN-ビニルアミド単位を含む親水性のグラフトコポリマーの使用が記述されている。少なくとも二つの分散剤及び架橋剤の存在下、製造されたポリマーを開示している実施例はない。
【0010】
EP 929285 B1では、化粧品の製剤における活性成分としての水溶性コポリマーの使用が記述されている。特徴的な構造上の要素として、これらのコポリマーは、ビニルカルボキシアミド単位(例えばN-ビニルホルムアミド)、イミダゾール、イミダゾリマムモノマーを含む。記述されたコポリマーは、架橋剤の存在下で製造することができる。EP 929285 B1では、高分子分散剤の存在下で製造されたコポリマーは、記述されていない。
【0011】
WO 98/54234 A1では、ビニルアミドモノマーから成る水溶性ポリマーの分散体の製造が記述されている。ここで記述されたポリマーの分散体は、架橋剤を用いずに製造されている。
【0012】
WO 00/27893 A1では、N-ビニルホルムアミド及び/又はN-ビニルアセトアミドを含む未架橋の水溶性ポリマーの水溶性分散体が記述されている。
【0013】
WO 96/03969 A1(EP 0774952)では、毛髪化粧品における未架橋のビニルホルムアミドを含むポリマーの製造及び使用が記述されている。これらのポリマーの製造は、溶液ポリマーとしては水中で行われ、沈殿ポリマーとしては有機溶媒中で行われる。
【0014】
US 4,713,236では、毛髪化粧品におけるコンディショニング剤としてのビニルアミン基を含むポリマーが記述されている。ポリマーは、溶液ポリマーとして又は沈殿ポリマーとして製造されたビニルアセトアミド又はビニルホルムアミドを含むポリマーの加水分解によって得られる。架橋したポリマーは、記述されていない。
【0015】
WO 98/04596 A1(EP 915915)では、ビニルアミン単位を含む水溶性ポリマー及びその化粧品としての使用が記述されている。
【0016】
WO 02/34796 A1では、水溶性の未架橋のポリマーの水溶性分散体の製造方法が記述されている。
【0017】
WO 02/083085 A1では、化粧品における水溶性塩溶液中でのカチオン性、アニオン性、又は非イオン性ポリマーの分散体の使用が記述されている。架橋したポリマーは、記述されていない。
【0018】
DE 2924663では、水溶性ポリマーの塊の水溶性分散体の製造方法が記述されている。分散体は、水溶性ポリマーの水溶液中でモノマーを重合させることによって得られ、その間に、モノマーの量と水溶性ポリマーの量の間の平衡比を観察することは、絶対に必須である。架橋したポリマーは、記述されていない。
【発明の開示】
【0019】
我々は、以下のもの:
a)少なくとも1つのN-ビニルを含むモノマー及び/又は少なくとも1つのメタクリルアミドモノマー
b)少なくとも1つの高分子分散剤
c)少なくとも1つの高分子沈殿剤
d)少なくとも1つの架橋剤
e)場合により、さらなるモノマー
f)場合により、少なくとも1つの調節剤
ここで、b)のc)に対する重量比は、1:50から1:0.02の範囲である、
をフリーラジカル重合させることによって得られる水溶性分散体により、本発明による目的が達成されることを見出した。
【0020】
メタクリルアミドモノマーという用語は、アクリルアミド基及びメタクリルアミド基を共に含むモノマーのことを指す。
【0021】
本発明の好ましい実施形態においては、重合の間、さらなる成分g)として緩衝剤が存在する。ここで、成分g)として適切なのは、重合の間pHを緩衝することができる、すなわち重合の間pHを5.0から10.0、とりわけ6.0から8.0、好ましくは6.5から7.5に保つことができる少なくとも1つの物質である。これに代わる方法としては、連続してpHを計測し、酸又は塩基を同時に加えることによって、好ましいpHの範囲にpHを保つことができる。
【0022】
そのような緩衝特性は、例えば弱酸の塩について見出されている(CD Rompp Chemie Lexikon-Version 1.0, Stuttgart/New York: Georg Thieme Verlag 1995参照)。
【0023】
原則としてpHを調整するのに使用できる緩衝物質(buffer substances)は、全ての無機又は有機の塩基であり、とりわけ、水溶性のそのような塩基である。
【0024】
好ましい実施形態においては、緩衝物質とは、炭酸、ホウ酸、酢酸、クエン酸、及びリン酸から成る群より選択される酸、及び/又はアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア、1級、2級、及び3級アミンから成る群より選択される塩基の塩である。
【0025】
上述した弱酸の塩は、好ましくはアルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩であり、さらに好ましくはナトリウム、カリウム、又はマグネシウムの塩である。特に好ましい緩衝物質は、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、炭酸水素ナトリウム及び/又はホウ酸ナトリウムである。その上、例えばアクリル酸やメタクリル酸のような不飽和の弱いカルボン酸の塩を使用することも可能である。
【0026】
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物の具体例としては、とりわけ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムがある。
【0027】
1級、2級、及び3級アミンの具体例としては、とりわけ、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n-プロピルアミン、ジ-n-プロピルアミン、トリ-n-プロピルアミン、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、アニリンがある。
【0028】
上述した緩衝物質としてばかりでなく、塩基として作用する好ましく使用される試薬には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム及び/又はアンモニアがあり、特に好ましいのは水酸化ナトリウムである。
【0029】
前記の緩衝物質は、個々に使用することもできるし、混合物で使用することもできる。pHを調整するためには、緩衝物質は、一緒に加えることもできるし、それぞれの場合、個々に加えることもできる。
【0030】
本発明によって得られる分散体は、好ましい実施形態においては、30%以下、特に20%以下、好ましくは10%以下、特に5%以下のLP値を有している。
【0031】
定義された固形分量での水溶性ポリマーの分散体に対するLP値(光の透過性)の決定は、透明度又は色彩濃度を評価するのに使用される。水溶性の分散体の光の透過性は、600 nmでの2.5 cmのセルの長さ中の純水と比較して計測する。分光光度計(Hach:分光光度計DR/2000、計測方法「透過」)を最初に純水で100%に調整する。それからセルを何回か分散体ですすぎ、分散体をセルに注入し、光の透過性を%で読み取る。
【0032】
好ましい実施形態においては、成分a)からd)は、以下の量で使用される。個々の重量%についてのデータは、ここでは、成分a)からd)の合計を常に指し、それは100%にしてある。もし、さらに可能な成分が存在するのであれば(例えば成分e)とf))、与えられたこれらのさらなる成分の重量は、a)からd)の合計を基準にして計算され、それは100%にしてある。
【0033】
成分a)は、好ましくは10重量%から90重量%の量で使用され、特に20重量%から70重量%であり、好ましくは30重量%から60重量%である。
【0034】
成分b)は、好ましくは1重量%から50重量%の量で使用され、特に2重量%から30重量%であり、好ましくは3重量%から20重量%である。
【0035】
成分c)は、好ましくは10重量%から90重量%の量で使用され、特に20重量%から70重量%であり、好ましくは30重量%から60重量%である。
【0036】
成分d)は、好ましくは0.01重量%から10重量%で使用され、特に0.05重量%から5重量%であり、好ましくは0.1重量%から1.5重量%である。
【0037】
特に好ましいのは:
10重量%から90重量%、特に20重量%から70重量%、好ましくは30重量%から60重量%の成分a)、
1重量%から50重量%、特に2重量%から30重量%、好ましくは3重量%から20重量%の成分b)、
10重量%から90重量%、特に20重量%から70重量%、好ましくは30重量%から60重量%の成分c)、
0.01重量%から10重量%、特に0.05重量%から5重量%、好ましくは0.1重量%から1.5重量%の成分d)、
ただし、a)からd)の合計は100%である、
のフリーラジカル重合によって得られる水溶性分散体であり、
さらなる成分が存在するときは、それらは以下の量で存在することが好ましく( a)からd)の合計100%を基準にして)、
-0重量%から40重量%、好ましくは0重量%から25重量%、特に好ましくは0重量%から15重量%の成分d)
-0重量%から5重量%、好ましくは0重量%から2.5重量%、特に好ましくは0重量%から1.5重量%の成分f)
-0重量%から5重量%、好ましくは0重量%から3重量%の成分g)。
【0038】
水溶性分散体の製造においては、全ての成分(すなわちa)からd)、及び場合によりe)、f)、及びg)、及びさらに可能な構成成分)の合計を基準にして、400%から25%の水、特に150%から50%の水が通常使用される。
【0039】
さらに、本発明は、水溶性分散体の製造方法を提供するものであり、ここでは、
a)少なくとも1つのN-ビニルを含むモノマー及び/又は少なくとも1つのメタクリルアミドモノマー
b)少なくとも1つの高分子分散剤
c)少なくとも1つの高分子沈殿剤
d)少なくとも1つの架橋剤
e)場合によりさらなるモノマー
g)場合により緩衝物質
が、少なくとも1つの調節剤の存在下で反応し、b)のc)に対する重量比は、1:50から1:0.02の範囲である。
【0040】
モノマーa)
N-ビニルを含むモノマーa)として適切なのは、例えばN-ビニルアミド及び/又はN-ビニルラクタムである。
【0041】
N-ビニルを含むモノマーa)として適切なのは、例えば式(Ia)のN-ビニルアミドであり、
【化1】

【0042】
式中、R1、R2、R3=H又はC1-からC6-アルキルである。
【0043】
本発明に従って使用されるポリマーを製造するためには、式(Ia)の開放鎖のN-ビニルアミド化合物a)として、例えば以下のモノマーが使用される:N-ビニルホルムアミド、N-ビニル-N-メチルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド、N-ビニル-N-メチルアセトアミド、N-ビニル-N-エチルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、N-ビニル-N-メチルプロピオンアミド及びN-ビニルブチルアミド。
【0044】
N-ビニルを含むモノマーa)として、やはり適切なのは、式(IIa)のN-ビニルラクタムであり、
【化2】

【0045】
式中、n=1、2、3である。
【0046】
式(IIa)のモノマーの具体例としては、N-ビニルピロリドン(n=1)及びN-ビニルカプロラクタム(n=3)がある。
【0047】
N-ビニルを含むモノマーa)として、やはり適切なのは、N-ビニルピペリドン、N-ビニルオキサゾリドン、N-ビニルトリアゾールである。
【0048】
本発明の好ましい実施形態においては、N-ビニルアミド、とりわけN-ビニルホルムアミドが、モノマーa)として使用される。
【0049】
モノマーa)として、やはり適切なのは、式Xのメタクリルアミドモノマーであり、
【化3】

【0050】
式中、R20は水素又はメチルであり、R21は直鎖又は分枝のC1-からC6-アルキル、C1-からC6-アルキルオキシアルキルであり、ここで、基は、水酸基及び/又はカルボキシ基及び/又はスルホン酸基によって、モノ置換又はポリ置換されていてよい。ここで、C1-からC6-アルキルとは、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピルを意味する。
【0051】
基R20及びR21の組合せによって定義される式Xの好ましいメタクリルアミドモノマーは、表1に示してある。
【表1】

【0052】
モノマーa)として、特に好ましいメタクリルアミドは、アクリルアミド、2-アクリルアミドグリコール酸、N-(トリス(ヒドロキシメチル)メチル)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、N-メチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸、メタクリルアミド、N-エチルメタクリルアミド、N-ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)-メタクリルアミド、N-メチルメタクリルアミド、N-イソブトキシメチルアクリルアミド、N-メトキシメチル-メタクリルアミドである。
【0053】
特に好ましい実施形態においては、使用されるモノマーa)は、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、N-ヒドロキシメチルメタクリルアミド、及びN-イソプロピルアクリルアミドである。
【0054】
グループa)からのそれぞれのモノマーの混合物を共重合させることも、もちろん可能であり、それには、例えばN-ビニルホルムアミドとN-ビニルアセトアミドの混合物、又は異なったメタクリルアミドモノマーの混合物、又はN-ビニルを含むモノマーとメタクリルアミドモノマーの混合物がある。
【0055】
高分子分散剤b)
水溶性分散体中に成分b)として存在する高分子分散剤は、モノマーのフリーラジカル重合によって得ることができる水溶性ポリマーとは、組成に関して異なっている。高分子分散剤b)は、形成される水溶性ポリマーの分散剤として役立つ。従って、高分子分散剤b)として適切なのは、形成される水溶性ポリマーを分散させることができる全ての化合物である。
【0056】
高分子分散剤の平均モル質量は、好ましくは500から20000000の範囲であり、とりわけ1000から900000であり、好ましくは10000以上から700000である。
【0057】
高分子分散剤は、エーテル、ヒドロキシル、カルボキシル、スルホン、硫酸エステル、アミノ、イミノ、tert-アミノ、及び/又は4級アンモニウム基から選ばれる少なくとも1つの官能基を含む。そのような化合物の具体例としては、ポリ酢酸ビニル、ポリアルキレングリコールがあり、とりわけ、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピリジン、ポリエチレンイミン、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルスクシニミド、及びポリ塩化ジアリルジメチルアンモニウム、ポリビニルピロリドン、少なくとも5重量%のビニルピロリドン単位を含むポリマー、少なくとも50重量%のビニルアルコール単位を含むポリマー、オリゴ糖、多糖類、酸化的に、加水分解的に、又は酵素的に分解された多糖類、化学的に修飾されたオリゴ糖又は多糖類があり、それには、例えばカルボキシメチルセルロース、水溶性でんぷん及びでんぷん誘導体、でんぷんのエステル、でんぷんのキサントゲン酸塩、でんぷんの酢酸塩、デキストラン等、及びこれらの混合物がある。
【0058】
もし、使用される高分子分散剤が、ポリアルキレングリコール、とりわけポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールであったなら、10000以上の分子量の化合物を使用することが有利になるということが判明している。
【0059】
高分子分散剤b)として適切なものは、少なくとも50重量%のビニルアルコール単位を含むポリマーである。好ましくは、これらのポリマーは、少なくとも70重量%、特に好ましくは80重量%のポリビニルアルコール単位を含む。そのようなポリマーは、通常、ビニルエステルの重合及びそれに続く少なくとも部分的なアルコール分解、アミノ分解、又は加水分解によって製造される。好ましいのは、直鎖又は分枝のC1-C12-カルボン酸のビニルエステルであり、特に好ましいのは、酢酸ビニルである。ビニルエステルは、もちろん、混合物で使用することもできる。
【0060】
ビニルエステルの適切なコモノマーとしては、例えばN-ビニルカプロラクタム、N-ビニルピロリドン、N-ビニルイミダゾール、N-ビニル-2-メチルイミダゾール、N-ビニル-4-メチルイミダゾール、3-メチル-1-塩化ビニルイミダゾリウム、3-メチル-1-ビニルイミダゾリウムメチルサルフェート、塩化ジアリルアンモニウム、スチレン、アルキルスチレンがある。
【0061】
さらなる適切なコモノマーとしては、例えばモノエチレン的に不飽和なC3-C6-カルボン酸があり、それには例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、及びそのエステル、アミド、ニトリルがあり、それには例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシイソブチルアクリレート、ヒドロキシイソブチルメタクリレート、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸ジエチル、2-エチルヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、無水マレイン酸、及びそれらの半エステル、アルキレングリコールメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ジメチルアクリルアミド、N-tert-ブチルアクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルエステルがあり、それには例えばメチル、エチル、ブチル、又はドデシルビニルエーテル、カチオン性モノマーがあり、それには例えばジアルキルアミノアルキルメタクリレート、及びジアルキルアミノアルキルメタクリルアミドがあり、それには例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、及び最後に言及したモノマーのカルボン酸との塩、又は鉱物との塩、及び4級化された生成物がある。
【0062】
好ましい高分子分散剤は、酢酸ビニルの単独重合及びそれに続く少なくとも部分的な加水分解、アルコール分解、又はアミノ分解によって製造されるポリマーである。
【0063】
これらの高分子分散剤は、公知の方法によって製造され、例えば重合条件下でフリーラジカルを生成する化合物を用いた溶液重合、沈殿重合、懸濁液重合、エマルジョン重合に
よって製造される。重合温度は、通常は30℃から200℃の範囲であり、好ましくは40℃から110℃である。適切な開始剤としては、例えばアゾ化合物、過酸化物、及び通例のレドックス開始剤系があり、それには例えば過酸化水素と還元作用を有する化合物の組合せがあり、それには例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、及びヒドラジンがある。その上、これらの系は、場合により、少量の重金属の塩を含み得る。
【0064】
これらの高分子分散剤を製造するためには、元のモノマー及び場合によりさらなるモノマーのエステル基が少なくとも部分的に開裂され、重合に引き続いて、加水分解、アルコール分解、又はアミノ分解が起こる。以下の本文では、この処理工程を一般に鹸化と呼ぶ。鹸化は、塩基又は酸を加えることによるそれ自体公知の方法によって行われ、好ましくは水及び/又はアルコール中の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの溶液を加える。特に好ましいのは、メタノールを含有する水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの溶液である。鹸化は、10℃から80℃の範囲の温度で行われ、好ましくは20℃から60℃である。鹸化の度合いは、使用された塩基又は酸の量、鹸化の温度、鹸化の時間、及び溶液の水の量次第である。
【0065】
特に好ましい高分子分散剤は、酢酸ビニルの単独重合及びそれに続く少なくとも部分的な鹸化によって製造されるポリマーである。ポリビニルアルコール単位を含むそのようなポリマーは、Mowiol(登録商標)という商品名で市販されている。
【0066】
さらに、特に好ましい高分子分散剤b)は、少なくとも5重量%のビニルピロリドン単位を含むポリマーである。好ましくは、これらのポリマーは、少なくとも10重量%のビニルピロリドン部分を含み、特に好ましくは少なくとも30重量%であり、とりわけ少なくとも50重量%である。
【0067】
これらのポリマーの合成のためのビニルピロリドンのコモノマーとして適切なものには、例えばN-酢酸ビニル、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルイミダゾール、N-ビニル-2-メチルイミダゾール、N-ビニル-4-メチルイミダゾール、3-メチル-1-塩化ビニルイミダゾリウム、3-メチル-1-メチル硫酸ビニルイミダゾリウム、塩化ジアリルアンモニウム、スチレン、アルキルスチレンがある。さらに、適切なコモノマーとしては、例えばモノエチレン的に不飽和なC3-C6-カルボン酸があり、それには例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、及びそれらのエステル、アミド、二トリルがあり、それには例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシイソブチルアクリレート、ヒドロキシイソブチルメタクリレート、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸ジエチル、2-エチルヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、無水マレイン酸、その半エステル、アルキレングリコールメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ジメチルアクリルアミド、N-tertブチルアクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルエーテルがあり、それには例えばメチル、エチル、ブチル、又はドデシルビニルエーテル、カチオン性モノマーがあり、それには例えばジアルキルアミノアルキルメタクリレート、及びジアルキルアミノアルキルメタクリルアミドがあり、それには例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、及び最後に言及したモノマーとカルボン酸との塩、無機酸との塩、及び4級化した生成物がある。
【0068】
ビニルピロリドンの特に好ましいコモノマーは、酢酸ビニル、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルイミダゾール、3-メチル-1-塩化ビニルイミダゾリウム、3-メチル-1-メチル硫酸ビニルイミダゾリウム及び/又はスチレンである。
【0069】
これらの高分子分散剤は、公知の方法によって製造され、例えば重合条件下でフリーラジカルを生成する化合物を用いた溶液重合、沈殿重合、懸濁液重合、又はエマルジョン重合によって製造される。重合温度は、通常は30℃から200℃の範囲であり、好ましくは40℃から110℃である。適切な開始剤としては、例えばアゾ化合物、過酸化物、及び過酸化水素と還元作用のある化合物を組み合わせたような通例のレドックス開始剤系があり、そのような化合物には、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、及びヒドラジンがある。その上、これらの系は、場合により少量の重金属の塩も含み得る。
【0070】
特に好ましい高分子分散剤b)は、ポリビニルピロリドンである。
【0071】
好ましい実施形態においては、使用される高分子分散剤b)は、分子量が1000から10×106、特に10000から5×106、好ましくは10000から7×105のポリビニルピロリドンである。
【0072】
全ての前記の高分子分散剤は、互いの任意の混合物として使用することもできる。特に好ましい高分子分散剤は、少なくとも5重量%のビニルピロリドン単位を含むポリマーとポリビニルピロリドンの混合物である。
【0073】
高分子分散剤としては、糖類の構造を含む天然物を使用することもできる。そのような天然物としては、例えば、野菜や動物に由来する糖類、微生物の新陳代謝により形成される生成物、及びそれらのものの分解物がある。適切な化合物としては、例えばオリゴ糖、多糖類、酸化的に、酵素的に、又は加水分解的に分解された多糖類、酸化的加水分解的に分解した又は酸化的酵素的に分解した多糖類、化学的に修飾したオリゴ糖又は多糖類、及びこれらの混合物がある。
【0074】
好ましい生成物は、US 5,334,287の4列、20行から5列、45行に明記された化合物である。
【0075】
高分子沈殿剤(polymeric precipitation agent)c)
水溶性分散体中に成分c)として存在する沈殿剤は、モノマーのフリーラジカル重合によって得られる水溶性ポリマーとは、組成に関して異なっている。高分子沈殿剤c)は、水溶性相の溶媒和特性を減少させ、結果として、得られた水溶性ポリマーを水溶性相から分散相へ移動させる。従って高分子沈殿剤c)は、水溶性ポリマーとは相溶性がない。
【0076】
従って高分子沈殿剤c)として適切なのは、水溶性相の溶媒和特性を減少させ、得られた水溶性ポリマーを水溶性相から分散相へ移動させることにつながる全ての化合物である。
【0077】
水溶性化合物とは、水中で20重量%の濃度まで、好ましくは水中で50重量%の濃度まで、特に好ましくは25℃の水中で70重量%の濃度まで、透明な溶液を形成する化合物を意味するものと理解される。
【0078】
高分子沈殿剤c)は、反応物質として適切な量で入手できるわけではなく、すなわち、結果として、高分子沈殿剤c)と他のモノマーとの間の共有結合に適切な量ではない。これを達成するための通例の反応条件は、当業者には公知である。例えば重合の間の温度の選択に言及してもよい。これは、好ましくは100℃以下に選定され、特に80℃以下であり、好ましくは70℃以下である。さらに可能な反応条件は、重合反応における水の比率の選択である。20重量%以上の水の量、特に30%以上、好ましくは40%以上が有利である。水の量は、全ての構成成分の合計(すなわちa)からd)及び場合によりe)、f)、g)、及びさらなる構成成分の合計)を基準にして決められ、それは100に設定してある。
【0079】
高分子沈殿剤の平均モル質量は、好ましくは300から100000の範囲であり、特に1000から30000であり、好ましくは1000から10000である。
【0080】
高分子沈殿剤c)として特に適切なのは、水溶性ポリエーテルを含む化合物である。この関連では、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、及びさらなるアルキレンオキシドに基づくポリアルキレンオキシドやポリグリセロールを使用することも可能である。この関連では、構造上の単位は、ホモポリマー、又はランダムコポリマー、及びブロックコポリマーによるものであり得る。
【0081】
高分子沈殿剤としては、以下の式(Ib)の化合物を用いることが好ましく、
【化4】

【0082】
式中、変数は互いに独立しており、以下の意味を有する:
R1は水素、C1-C24-アルキル、R6-C(=O)-、R6-NH-C(=O)-、ポリアルコール基;
R5は水素、C1-C24-アルキル、R6-C(=O)-、R6-NH-C(=O)-;
R2からR4は-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(R6)-、-CH2-CHOR7-CH2-;
R6はC1-C24-アルキル;
R7は水素、C1-C24-アルキル、R6-C(=O)-、R6-NH-C(=O)-;
A-C(=O)-O、-C(=O)-B-C(=O)-O、-CH2-CH(-OH)-B-CH(-OH)-CH2-O、-C(=O)-NH-B-NH-C(=O)-O;
【化5】

【0083】
Bは-(CH2)t-、アリレン、場合によりその置換体;
R30、R31は水素、C1-C24-アルキル、C1-C24-ヒドロキシアルキル、ベンジル、又はフェニル;
R1がポリアルコール基でないときnは1
R1がポリアルコール基のときnは1から1000
s=0から1000;t=1から12;u=1から5000;v=0から5000;w=0から5000;x=0から5000;
y=0から5000;z=0から5000。
【0084】
言及したR6及びR30及びR31に関するアルキル基は、分枝又は非分枝のC1-C24-アルキル鎖であり、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル、n-ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、n-ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、n-ヘプチル、2-エチルヘキシル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、n-ヘプタデシル、n-オクタデシル、n-ノナデシル、又はn-エイコシルである。
【0085】
言及した上述のアルキル基の好ましい代表例は、分枝又は非分枝のC1-C12-アルキル鎖であり、特に好ましいのはC1-C6-アルキル鎖である。
【0086】
好ましい高分子沈殿剤c)は、ポリアルキレングリコールであり、それには例えばポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールがある。特に好ましいのはポリエチレングリコールである。
【0087】
シリコーン誘導体も、高分子沈殿剤c)として使用することができる。適切なシリコーン誘導体には、ジメチコーンコポリオールというINCI名で知られている化合物か、又はシリコーン界面活性剤があり、それには例えばAbil(登録商標、T.Goldschmidt)、Alkasil(登録商標、Rhone-Poulenc)、Silicone Polyol Copolymer(登録商標、Genesee)、Belsil(登録商標、Wacker)、Silwet(登録商標、Witco, Greenwich, CT, USA)、又はDow Corning(Dow Corning)という商品名で市販されているものがある。これらには、CASナンバーが64365-23-7;68937-54-2;68938-54-5;68937-55-3の化合物が含まれる。
【0088】
そのようなポリエーテルを含むシリコーン誘導体の好ましい代表例は、以下の構造要素を含むものである:
【化6】

【0089】
式中、
【化7】


【0090】
R15は1個から40個の炭素原子の有機基であり、それはアミノ、カルボン酸、又はスルホン酸塩の官能基を含んでいてもよく、e=0の場合には、無機酸のアニオンでもあり、
基R11は同じでも異なっていてもよく、1個から20個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素、3個から20個の炭素原子を有する脂環式炭化水素のいずれかのグループに由来し、芳香族性を有するか、又はR16と同じであり、ここで、
【化8】

【0091】
であり、ただし、基R11、R12、又はR13のうちの少なくとも1つは、上記の定義に従ったポリアルキレンオキシドを含む基であり、
fは1から6の整数であり、
a及びbは、ポリシロキサンブロックの分子量が300から30000の間になるような整数であり、
c及びdは、0から50の整数であり、ただし、c及びdの合計は0より大きく、eは0又は1である。
【0092】
好ましい基R12及びR16は、c+dの合計が5から30の間になるようなものである。
【0093】
好ましくは官能基R11は、以下の群から選ばれる:メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、及びオクタデシル、脂環式基(具体的に言うとシクロヘキシル)、芳香族基(具体的に言うとフェニル又はナフチル)、混合された芳香族-脂肪族基(例えばベンジル又はフェニルエチル)、トリル、キシリル、及びR16
【0094】
特に適切な基R14は、R14=(CO)e-R15の場合、R15が1個から40個の炭素原子を有し、NH2、COOH、SO3Hのようなイオノゲン基をさらに伝達することができるような任意のアルキル、シクロアルキル、又はアリール基であるようなものである。
【0095】
好ましい無機基R15は、e=0の場合、リン酸塩及び硫酸塩である。
【0096】
特に好ましいポリエーテルを含むシリコーン誘導体は、以下の構造を有するものである。
【化9】

【0097】
b)のc)に対する比率
高分子分散剤b)の合計の高分子沈殿剤c)の合計に対する重量比は、1:50から1:0.02の範囲であり、特に1:20から1:0.05であり、特に好ましくは1:10から1:0.1の範囲であり、特に1:10から1:0.5であり、好ましくは1:10から1:1である。
【0098】
本発明の好ましい実施形態においては、使用される高分子分散剤b)は、少なくとも5重量%のビニルピロリドン単位を含むポリマー及び/又はポリビニルピロリドンであり、使用される高分子沈殿剤c)は、ポリエチレングリコールである。
【0099】
本発明の好ましい実施形態においては、高分子分散剤b)及び高分子沈殿剤c)の量の残りのモノマーの合計に対する重量比は、その比率が10:1から1:0.1の範囲、特に5:1から1:0.5の範囲になるように選定される。残りのモノマーの合計は、a)及びd)、場合によりe)及びf)の合計から生じる。それは、加えられた水を除く、全てさらなる構成成分の合計に相当する。
【0100】
架橋剤d)
架橋機能を有するモノマーd)は、少なくとも二つのエチレン的に不飽和で非共役の二重結合を分子内に有する化合物である。
【0101】
適切な架橋剤d)としては、例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アリルエーテル、又はビニルエーテル、又は少なくとも二価のアルコールがある。もとのアルコールのOH基は、完全に又は部分的にエーテル化又はエステル化されていてもよく、架橋剤は、少なくとも二つのエチレン的に不飽和な官能基を含む。
【0102】
もとのアルコールの具体例は、二価のアルコールであり、それには例えば1,2-エタンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ブト-2-エン-1,4-ジオール、1,2-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,10-デカンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、3-メチルペンタン-1,5-ジオール、2,5-ジメチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、1,2-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ネオペンチルグリコールモノヒドロキシピバレート、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス[4-(2-ヒドロキシプロピル)フェニル]プロパン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、3-チオペンタン-1,5-ジオール、及びそれぞれの場合200から10000の分子量のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリテトラヒドロフランがある。エチレンオキシドとプロピレンオキシドのホモポリマー以外では、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドのブロックコポリマー、又は組み込まれた形態のエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの官能基を含むコポリマーを使用することも可能である。二つ以上のOH基を含むもとのアルコールの具体例としては、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール、1,2,5-ペンタントリオール、1,2,6-ヘキサントリオール、トリエトキシシアヌル酸、ソルビタン、及びスクロース、グルコース、マンノースのような糖類がある。もちろん、多価アルコールも、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドとの反応に引き続いて、対応するエトキシレート又はプロポキシレートの形態で使用することができる。多価アルコールは、エピクロロヒドリンとの反応によって、最初に対応するグリシジルエーテルに変換することもできる。
【0103】
さらなる適切な架橋剤としては、一価の不飽和なアルコールとエチレン的に不飽和なC3-からC6-カルボン酸のビニルエステル又はエステルがあり、それには例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、又はフマル酸がある。そのようなアルコールの具体例としては、アリルアルコール、1-ブテン-3-オール、5-ヘキセン-1-オール、1-オクテン-3-オール、9-デセン-1-オール、ジシクロペンテニルアルコール、10-ウンデセン-1-オール、桂皮アルコール、シトロネロール、クロチルアルコール、又はシス-9-オクタデセン-1-オールがある。しかしながら、一価の不飽和なアルコールを多価カルボン酸でエステル化することは可能であり、それには例えばマロン酸、酒石酸、トリメリット酸、フタル酸、テレフタル酸、クエン酸、又はコハク酸がある。
【0104】
さらなる適切な架橋剤としては、不飽和カルボン酸と上述の多価アルコールのエステルがあり、それには例えばオレイン酸、クロトン酸、桂皮酸、又は10-ウンデセン酸がある。
【0105】
モノマーd)として適切なのは、直鎖又は分枝の、直線又は環状の、脂肪族又は芳香族の炭化水素であり、それは少なくとも二つの二重結合を有しており、脂肪族炭化水素の場合には、それは共役してはならず、例えばジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、4-ビニル-1-シクロヘキセン、トリビニルシクロヘキサン、又は分子量が200から20000のポリブタジエンがある。
【0106】
やはり適切な架橋剤としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、及び少なくとも二価のアミンのN-アリルアミンがある。そのようなアミンの具体例としては、1,2-ジアミノメタン、1,2-ジアミノエタン、1,3-ジアミノプロパン、1,4-ジアミノブタン、1,6-ジアミノへキサン、1,12-ドデカンジアミン、ピペラジン、ジエチレントリアミン、イソフォロンジアミンがある。同様に適切なのは、アリルアミンと不飽和カルボン酸のアミドであり、そのようなカルボン酸には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、又は上述したような少なくとも二価のカルボン酸がある。
【0107】
やはり架橋剤として適切なのは、トリアリルアミン及びトリアリルモノアルキルアンモニウム塩であり、例えばトリアリルメチルアンモニウムの塩化物やメチル硫酸塩がある。
【0108】
やはり適切なのは、ウレア誘導体のN-ビニル化合物、少なくとも二価のアミド、シアヌル酸塩、又はウレタンであり、例えばウレア、エチレンウレア、プロピレンウレア、酒石酸ジアミド、N,N-ジビニルエチレンウレア、N,N-ジビニルプロピレンウレアがある。
【0109】
さらなる適切な架橋剤としては、ジビニルジオキサン、テトラアリルシラン、テトラビニルシランがある。
【0110】
上述の化合物の混合物を使用することも、もちろん可能である。モノマーの混合物に溶解するこれらの架橋剤を使用することが好ましい。
【0111】
特に好ましい架橋剤としては、例えばメチレンビスアクリルアミド、トリアリルアミン、トリアリルアルキルアンモニウム塩、ジビニルイミダゾール、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、N,N-ジビニルエチレンウレア、多価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸との反応性生物、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド及び/又はエピクロロヒドリンと反応させたポリアルキレンオキシド又は多価アルコールのメタクリル酸エステル及びアクリル酸エステルがある。
【0112】
特に好ましい架橋剤としては、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、メチレンビスアクリルミド、N,N-ジビニルエチレンウレア、トリアリルアミン、トリアリルモノアルキルアンモニウム塩、及びグリコール、ブタンジオール、トリメチロールプロパン、又はグリセロールのアクリル酸エステル、又はエチレンオキシド及び/又はエピクロロヒドリンと反応させたグリコール、ブタンジオール、トリメチロールプロパン、又はグリセロールのアクリル酸エステルがある。
【0113】
さらなるモノマーe)
本発明の好ましい実施形態においては、さらなるモノマーが、フリーラジカル重合反応中に存在してもよい。
【0114】
a)とは異なっている適切なさらなるモノマーe)としては、N-ビニルラクタム(例えばN-ビニルピペリドン、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルアセトアミド、N-メチル-N-ビニルアセトアミド、N-ビニルホルムアミド)、a)とは異なったメタクリルアミドモノマー(例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-ビニルオキサゾリドン、N-ビニルトリアゾール)、ヒドロキシアルキルメタクリレート(例えばヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート)、又は分子中に1個から50個のエチレングリコール単位を有するアルキルエチレングリコールメタクリレートがある。モノマーe)としては、特に好ましいのはN-ビニルラクタムを用いることである。特に好ましいのは、N-ビニルピロリドンである。
【0115】
やはり適切なのは、モノマーa)とは異なっている式(I)のN-ビニルイミダゾールであり:
【化10】

【0116】
式中、R1からR3は、水素、C1-C4-アルキル、又はフェニル、式(II)のジアリルアミン、式(IIIa)のジアルキルアミノアルキルメタクリレート及びジアルキルアミノアルキルメタクリルアミドであり、例えばジメチルアミノエチルメタクリレート、又はジメチルアミノプロピルメタクリルアミドがある。
【0117】
やはり適切なのは、不飽和カルボン酸及び不飽和無水物(例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、又はこれらに対応する無水物)、モノマーa)とは異なった不飽和スルホン酸(例えばアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸)、不飽和酸の塩(例えばアルカリ金属又はアンモニウムの塩)がある。
【0118】
言及されるさらなるモノマーe)としては、メタクリル酸のC1-C40-アルキルエステルがあり、ここで、そのエステルは直鎖、分枝、又は炭素環式のアルコールから誘導され、それには例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、tert-ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、ステアリルメタクリレートがあり、又はアルコキシル化脂肪族アルコールのエステルがあり、それには例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、又はブチレンオキシドと反応させたC1-C40-脂肪族アルコールがあり、特に3個から150個のエチレンオキシド単位と反応させたC10-C18-脂肪族アルコールがある。やはり適切なのは、直鎖、分枝、又は炭素環式のアルキル基を含むモノマーa)とは異なったN-アルキル置換アクリルアミドであり、例えばN-tert-ブチルアクリルアミド、N-ブチルアクリルアミド、N-オクチルアクリルアミド、N-tert-オクチルアクリルアミドがある。
【0119】
やはり適切なものとしては、スチレン、C1-C40-カルボン酸のビニル及びアリルエステルがあり、それは、直鎖、分枝、又は炭素環式であり、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ネオノナノ酸ビニル、ネオウンデカン酸ビニル、t-ブチル-安息香酸ビニルがあり、又はアルキルビニルエーテルがあり、例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテルがある。
【0120】
やはり適切なものとしては、モノマーa)とは異なったメタクリルアミドがあり、例えばN-tert-ブチルメタクリルアミド、N-ブチルメタクリルアミド、N-オクチルメタクリルアミド、N-tert-オクチルメタクリルアミド、及び直鎖、分枝、又は炭素環式のアルキル基を含むモノマーa)とは異なったN-アルキル置換アクリルアミドがあり、ここでアルキル基は、上記でR4に付与された意味を有し得る。
【0121】
適切なモノマーe)としては、とりわけメタクリル酸のC1-C24-アルキルエステル、特にメタクリル酸のC1-C10-のアルキルエステルがあり、例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、tert-ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレートがあり、及びモノマーa)とは異なったメタクリルアミドがあり、例えばN-tert-ブチルアクリルアミド、又はN-tert-オクチルアクリルアミドがある。
【0122】
本発明の好ましい実施形態においては、使用されるさらなるモノマーe)は、カチオン性及び/又は4級化可能なモノマーである。適切なさらなるモノマーとしては、式(I)のN-ビニルイミダゾール誘導体があり、式中、R1からR3は、水素、C1-C4-アルキル、又はフェニルである。
【化11】

【0123】
やはり適切なものとしては、式(II)のジアリルアミンがあり、式中、R4は、C1-C24-アルキルである。
【化12】

【0124】
やはり適切なものとしては、式(IIIa)のN,N-ジアルキルアミノアルキルアクリレート及びメタクリレート、N,N-ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド及びメタクリルアミドがあり、
【化13】

【0125】
式中、R5とR6は、独立しており、水素原子又はメチル基であり、R7は、1個から24個の炭素原子を有するアルキレン基であり、場合によりアルキル基によって置換されていてもよく、R8、R9は、C1-C24-アルキル基である。Zは、x=1の場合、窒素原子であり、x=0の場合、酸素原子である。
【0126】
式(I)の化合物の具体例を、以下の表2に示す。
【表2】

【0127】
使用できる式(I)のさらなるモノマーとしては、表2にまとめたメチル置換-1-ビニルイミダゾールのエチル、プロピル、又はブチル類似体である。
【0128】
式(II)の化合物の具体例としては、R4がメチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、イソブチル、n-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、又はデシルであるジアリルアミンがある。長鎖の基R4の具体例としては、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、ペンタデシル、オクタデシル、及びイコサイルがある。
【0129】
式(IIIa)の化合物の具体例としては、N,N-ジメチルアミノメチルメタクリレート;N,N-ジエチルアミノメチルメタクリレート;N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート;N,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート;N,N-ジメチルアミノブチルメタクリレート;N,N-ジエチルアミノブチルメタクリレート;N,N-ジメチルアミノヘキシルメタクリレート;N,N-ジメチルアミノオクチルメタクリレート;N,N-ジメチルアミノドデシルメタクリレート;N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド;N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド;N-[3-(ジメチルアミノ)ブチル]メタクリルアミド;N-[8-(ジメチルアミノ)オクチル]メタクリルアミド;N-[12-(ジメチルアミノ)ドデシル]メタクリルアミド;N-[3-(ジエチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド;N-[3-(ジエチルアミノ)プロピル]アクリルアミドがある。
【0130】
さらなるモノマーの好ましい具体例としては、3-メチル-1-ビニルイミダゾリウムの塩化物及びメト硫酸塩、塩化ジメチルジアリルアンモニウム、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドがあり、これらは、塩化メチル、硫酸ジメチル、又は硫酸ジエチルによって4級化されている。
【0131】
特に好ましいモノマーは、3-メチル-1-ビニルイミダゾリウムの塩化物及びメト硫酸塩、塩化ジメチルジアリルアンモニウムであり、とりわけ好ましいのは、3-メチル-1-ビニルイミダゾリウムの塩化物及びメト(metho)硫酸塩である。
【0132】
さらなるモノマーは、モノマーとして4級化された形態で使用することもできるし、非4級化の形態で重合させることもできるが、ここで、後者の場合は、その結果得られたポリマーは、4級化するか、プロトン化する。
【0133】
式(I)から(IIIa)の化合物の4級化に適切なものとしては、例えばアルキル基中に1個から24個の炭素原子を有するハロゲン化アルキルがあり、それには例えば塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、塩化プロピル、塩化ヘキシル、塩化ドデシル、塩化ラウリル、及び塩化ベンジルがあり、とりわけ、塩化ベンジル及び臭化ベンジルがある。さらなる適切な4級化剤としては、硫酸ジアルキル、とりわけ、硫酸ジメチル、硫酸ジエチルがある。式(I)から(IIIa)の基本的なモノマーの4級化は、エチレンオキシドやプロピレンオキシドのようなアルキレンオキシドを用いて、酸の存在下で行われる。
【0134】
前記の4級化剤の1つを用いたモノマー又はポリマーの4級化は、一般的に知られた方法に従って行われる。
【0135】
好ましい4級化剤は、塩化メチル、硫酸ジメチル、又は硫酸ジエチルである。
【0136】
ポリマーの4級化は、完全に又は部分的にのみ行われる。ポリマー内の4級化されたモノマーのプロトン化は、広い範囲にわたり変化し得るものであり、例えば約20モル%から100モル%である。
【0137】
プロトン化に適切なものとしては、例えば無機酸(例えばHCl、H2SO4、H3PO4)、モノカルボン酸(例えば蟻酸、酢酸)、ジカルボン酸及び多官能カルボン酸(例えばシュウ酸、乳酸、及びクエン酸)、及び対応するビニルイミダゾールやジアリルアミンをプロトン化することができる全てのその他のプロトンを放出する化合物及び物質がある。特に水溶性の酸は、プロトン化に適している。
【0138】
ポリマーのプロトン化は、重合の後で行うこともできるし、化粧品の製剤化の途中で行うこともできるが、ポリマーのプロトン化の間に、生理的に相性がよいpHが通常は確立される。
【0139】
プロトン化とは、ポリマーのプロトン化可能な官能基の少なくともいくつかが、好ましくは20モル%から100モル%が、プロトン化され、その結果ポリマー全体の電荷がカチオン性になることを意味するものと理解されている。
【0140】
調節剤(regulator)f)
フリーラジカル重合は、少なくとも1つの調節剤f)の存在下で行うことができる。調節剤(重合調節剤)とは、高い移動定数を有する化合物を記述するのに使用される用語である。調節剤は、連鎖移動反応を促進し、従って、正味の反応速度に影響を与えずに、得られるポリマーの重合度を減少させる。
【0141】
調節剤の中でも、1つ以上の連鎖移動反応につながり得る分子内の官能基の数に応じて、一官能、二官能、又は多官能の調節剤に区別することができる。適切な調節剤は、例えばK.C. Berger and G. Brandrup in J. Brandrup, E.H. Immergut, Polymer Handbook, 3rd edition, John Wiley & Sons, New York, 1989, p.11/81-11/141に詳細に記述されている。
【0142】
適切な調節剤は、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n-ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒドのようなアルデヒドである。
【0143】
その上、使用してもよい調節剤としては、蟻酸、その塩、そのエステル、2,5-ジフェニル-1-ヘキサン、蟻酸アンモニウム、硫酸ヒドロキシアンモニウム、及びリン酸ヒドロキシアンモニウムがある。
【0144】
さらなる適切な調節剤としては、ハロゲン化アルキル(例えばテトラクロロメタン、クロロホルム、ブロモトリクロロメタン、ブロモホルム、臭化アリル)のようなハロゲン化合物、及びベンジル化合物(例えば塩化ベンジル、臭化ベンジル)がある。
【0145】
さらなる適切な調節剤としては、アリル化合物があり、例えばアリルアルコールや官能基を有するアリルエーテルがあり、それには例えばアリルエトキシレート、アルキルアリルエーテル、又はグリセロールモノアリルエーテルがある。
【0146】
調節剤としては、結合した形態の硫黄を含む化合物を使用することが好ましい。
【0147】
この型の化合物としては、例えば無機亜硫酸水素塩、二亜硫酸塩、及び亜ジチオン酸塩、又は有機硫化物、二硫化物、多硫化物、スルホキシド、スルホンがある。以下の調節剤が、例証として言及される。ジ-n-ブチルスルフィド、ジ-n-オクチルスルフィド、ジフェニルスルフィド、チオジグリコール、エチルチオエタノール、ジイソプロピルジスルフィド、ジ-n-ブチルジスルフィド、ジ-n-ヘキシルジスルフィド、ジアセチルジスルフィド、ジエタノールスルフィド、ジ-t-ブチルトリスルフィド、ジメチルスルホキシド、ジアルキルスルフィド、ジアルキルジスルフィド、及び/又はジアリールスルフィド。
【0148】
特に好ましいのは、結合した形態の硫黄を含む有機化合物である。
【0149】
重合調節剤として好ましく使用される化合物は、チオールである(SH基の形態で硫黄を含む化合物であり、メルカプタンとも呼ばれる)。好ましい調節剤は、一官能、二官能、及び多官能のメルカプタン、メルカプトアルコール、及び/又はメルカプトカルボン酸である。
【0150】
これらの化合物の具体例としては、アリルチオグリコレート、エチルチオグリコレート、システイン、2-メルカプトエタノール、1,3-メルカプトプロパノール、3-メルカプトプロパン-1,2-ジオール、1,4-メルカプトブタノール、メルカプト酢酸、3-メルカプトプロピオン酸、メルカプトコハク酸、チオグリセロール、チオ酢酸、チオウレア、及びアルキルメルカプタンがあり、それには例えばn-ブチルメルカプタン、n-ヘキシルメルカプタン、又はn-ドデシルメルカプタンがある。
【0151】
特に好ましいチオールとしては、システイン、2-メルカプトエタノール、1,3-メルカプトプロパノール、3-メルカプトプロパン-1,2-ジオール、チオグリセロール、チオウレアがある。
【0152】
結合した形態の二つの硫黄を含む二官能の調節剤の具体例としては、二官能のチオールがあり、それには例えばジメルカプトプロパンスルホン酸(ナトリウム塩)、ジメルカプトコハク酸、ジメルカプト-1-プロパノール、ジメルカプトエタン、ジメルカプトプロパン、ジメルカプトブタン、ジメルカプトペンタン、ジメルカプトへキサン、エチレングリコールビス-チオグリコレート、及びブタンジオールビス-チオグリコレートがある。
【0153】
多官能の調節剤の具体例としては、結合した形態の二つ以上の硫黄を含む化合物がある。その具体例としては、三官能及び/又は四官能のメルカプタンがある。
【0154】
好ましい三官能の調節剤は、三官能のメルカプタンであり、それには例えばトリメチロールプロパントリス(2-メルカプトエタネート)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(4-メルカプトブタネート)、トリメチロールプロパントリス(5-メルカプトペンタネート)、トリメチロールプロパントリス(6-メルカプトヘキサネート)、トリメチロールプロパントリス(2-メルカプトアセテート)、グリセリルチオグリコレート、グリセリルチオプロピオネート、グリセリルチオエチレート、グリセリルチオブタネート、1,1,1-プロパントリイルトリス(メルカプトアセテート)、1,1,1-プロパントリイルトリス(メルカプトエタネート)、1,1,1-プロパントリイルトリス(メルカプトプロピオネート)、1,1,1-プロパントリイルトリス(メルカプトブタネート)、2-ヒドロキシメチル-2-メチル-1,3-プロパンジオールトリス(メルカプトアセテート)、2-ヒドロキシメチル-2-メチル-1,3-プロパンジオールトリス(メルカプトエタネート)、2-ヒドロキシメチル-2-メチル-1,3-プロパンジオールトリス(メルカプトプロピオネート)、2-ヒドロキシメチル-2-メチル-1,3-プロパンジオールトリス(メルカプトブタネート)がある。
【0155】
特に好ましい三官能の調節剤としては、グリセリルチオグリコレート、トリメチロールプロパントリス(2-メルカプトアセテート)、2-ヒドロキシメチル-2-メチル-1,3-プロパンジオールトリス(メルカプトアセテート)がある。
【0156】
好ましい四官能のメルカプタンとしては、ペンタエリトリトールテトラキス(2-メルカプトアセテート)、ペンタエリトリトールテトラキス(2-メルカプトエタネート)、ペンタエリトリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリトリトールテトラキス(4-メルカプトブタネート)、ペンタエリトリトールテトラキス(5-メルカプトペンタネート)、ペンタエリトリトールテトラキス(6-メルカプトヘキサネート)がある。
【0157】
さらなる適切な多官能調節剤としては、Si化合物があり、それは式(IVa)の化合物の反応によって生じる。さらなる適切な多官能調節剤としては、式(IVb)のSi化合物がある:
【化14】

【0158】
式中、
nは0から2の値であり、
R1はC1-C16-アルキル基又はフェニル基であり、
R2はC1-C18-アルキル基、シクロヘキシル又はフェニル基であり、
ZはC1-C18-アルキル基、C2-C18-アルキレン基、又はC2-C18-アルキニル基であり、その炭素原子は、非隣接の酸素又はハロゲン原子によって置換されていてもよく、又は以下の群の1つであり、
【化15】

【0159】
式中、
R3はC1-C12-アルキル基であり、
R4はC1-C18-アルキル基である。
【0160】
これらの一級のメルカプトプロピルトリメトキシシラン及びメルカプトプロピルトリエトキシシランの中では、特に好ましいのは(IVa)の化合物である。
【0161】
全ての前記の調節剤は、個々に使用してもよく、互いに組みあせて使用してもよい。
【0162】
本方法の好ましい実施形態においては、多官能調節剤が使用される。
【0163】
本発明は、さらに水溶性分散体の製造方法を提供するものであり、これにおいては、
a)少なくとも1つのN-ビニルを含むモノマー及び/又は少なくとも1つのメタクリルアミドモノマー
b)少なくとも1つの高分子分散剤
c)少なくとも1つの高分子沈殿剤
d)少なくとも1つの架橋剤
e)場合によりさらなるモノマー

g)場合により緩衝物質の存在下
が、少なくとも1つの調節剤の存在下で反応し、b)のc)に対する重量比は、1:50から1:0.02の範囲である。
【0164】
フリーラジカル重合に使用することのできる開始剤は、水溶性及び非水溶性のペルオキソ及び/又はアゾ化合物であり、例えばアルカリ金属、アンモニウムペルオキシジサルフェート、過酸化水素、ジベンゾイルペルオキシド、tert-ブチルペルピバレート、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、tert-ブチルペルオキシネオデカノアート、tert-ブチルペル-2-エチルヘキサノアート、ジ-tert-ブチルペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2-アミジノプロパン)、ジヒドロクロライド、又は2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)がある。やはり適切なのは、開始剤混合物又はレドックス開始剤系であり、例えばアスコルビン酸/硫酸鉄(II)/ペルオキソ二硫酸ナトリウム、tert-ブチルヒドロペルオキシド/二亜硫酸ナトリウム、tert-ブチルヒドロペルオキシド/ナトリウムヒドロキシメタンスルファネート、過酸化水素/アスコルビン酸がある。開始剤は、通例の量で使用することができ、例えば重合すべきモノマーの量を基準にして、0.05重量%から7重量%である。
【0165】
レドックス同時開始剤(例えばベンゾイン、ジメチルアニリン、有機的に溶解する錯体、重金属(例えば銅、コバルト、マンガン、ニッケル、及びクロム、又はとりわけ鉄)の塩)を同時使用することによって、前記の過酸化物、とりわけヒドロペルオキシドの半減期を減少させることができ、それは例えばtert-ブチルヒドロペルオキシドが、100℃においても5 ppmの銅IIアセチルアセトネートの存在下で有効であることを意味する。
【0166】
水溶性の開始剤を使用することが好ましく、それには例えばヒドロペルオキシド、過酸化物及び/又は塩酸塩がある。過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシド、アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロライド及び/又は過酸化水素/アスコルビン酸から成る群より選択される開始剤を用いて、本方法を行うことが、特に好ましい。
【0167】
本発明のある実施形態においては、本方法は、緩衝剤g)の存在下で行われる。好ましくは、酸又は塩基を計測して、又は自動化して、添加することによってpHを調整して重合を行い、その結果として、好ましいpHの範囲を重合全体を通して維持することができる。
【0168】
重合反応は、フリーラジカルに分解する重合開始剤の助けを借りて開始する。モノマーの重合のための公知な全ての開始剤を使用することが可能である。例えばフリーラジカルに分解し、それぞれの場合の選定された温度で3時間以下の半減期を有する開始剤が、適切である。モノマーの開始重合を最初に低い温度で行い、それから著しく高い温度で重合を完結させることによって、異なった温度で重合を行うのであれば、少なくとも二つの異なった開始剤が、便宜上使用され、それは、それぞれの場合選定された温度範囲で十分な分解速度を有している。
【0169】
重合は、通常は20℃から200℃の温度、好ましくは30℃から90℃、特に好ましくは40℃から80℃で、大気圧下又は固有の圧力下で行う。好ましくは、重合は、窒素雰囲気下で行い、とりわけ、わずかに増加した圧力下で行う(例えばT=25℃で重合を開始するのに先立ち、0.5 barから1 barの窒素の過剰圧を設定)。
【0170】
錯体化剤(例えばエチレンジアミン四酢酸、EDTA)、臭気剤のような通例の加工助剤を必要なら加えることができる。グリセロール、メタノール、エタノール、t-ブタノール、グリコール等の粘度調節剤も同様に水溶性分散体に加えることができる。
【0171】
好ましい実施形態においては、重合は、バッチ手順で行われる。この関連では、成分(a-g)を最初に容器に導入することが好ましい。
【0172】
さらなる好ましい実施形態においては、本発明による方法が、供給手順で行われる。この関連では、個々の又は全ての反応の関係物が、完全に又は部分的に、一部で又は連続して、一緒の又は別個の供給で、反応混合物に加えられる。しかしながら、重合温度まで加熱された最初の仕込みへの開始剤を計量し、高分子分散剤、高分子沈殿剤、及びモノマー成分(a)、(d)、及び場合によりモノマー(e)と調節剤(f)と緩衝剤(g)を含ませることは、可能である。モノマー(a)及び(d)及び場合によりモノマー(e)の混合物に対するさらなる変形では、重合温度が、長期にわたり、(g)を含む最初の仕込みに到達した後に、開始剤の溶液及び調節剤(f)の溶液を連続して加える。高分子沈殿剤(c)及び高分子分散剤(b)及びモノマー(d)及び場合により緩衝剤(g)を含む最初の仕込みを重合温度まで加熱して、開始剤溶液及びモノマー(a)及び場合により(e)を別個の供給で加えることも可能である。
【0173】
開始剤、モノマー(d)、モノマー(a)、場合によりモノマー(e)を重合温度まで加熱された最初の仕込みに加え、高分子沈殿剤(c)及び高分子分散剤(b)及び緩衝剤(g)の混合物を含ませることも、もちろん可能である。
【0174】
高分子沈殿剤(c)及び水中の高分子分散剤(b)、及びモノマー(a)、(d)、及び場合により(e)の少なくとも一部、及び場合により調節剤(f)、及び場合により緩衝剤(g)、及び場合によりさらなる成分の混合物を最初の仕込みとして使用することが好ましい。
【0175】
分散体は、通常は乳白色であり、一般的には100 mPasから50000 mPas、好ましくは200 mPasから20000 mPas、特に好ましくは300 mPasから15000 mPasの粘度を有する。
【0176】
重合により製造された分散体は、重合工程の後に、物理的又は化学的な後処理を受けることがあり得る。そのような処理としては、例えば残留モノマーを減少させるための公知の処理があり、それには例えば適切な温度で重合開始剤又は二つ以上の重合開始剤の混合物を加えるか、あるいは重合温度を超える温度まで重合溶液を加熱することによる後処理、蒸気によるポリマー溶液の後処理、窒素によるストリッピング、酸化剤又は還元剤による反応混合物の処理、例えば活性炭のような選ばれた媒体上での汚染物質の吸着のような吸着処理、又は限外ろ過がある。スプレー乾燥、凍結乾燥、ロール乾燥のような適切な乾燥処理の後で、公知の作業工程を行ってもよく、あるいは乾燥の後で、凝集処理を行ってもよい。本発明による方法により得られた残留モノマー量が少ない分散体は、直接販売することもできる。
【0177】
好ましい実施形態においては、水溶性分散体は、ポリマー中に存在する成分を対応するアミンに変換することを目的とした処理を受け、その結果得られたポリマー中のアミンの割合は、成分(a)を基準にして、<20モル%、好ましくは<15モル%、とりわけ10モル%以下、特に好ましくは5モル%以下である。言及される適切な方法は、加水分解である。
【0178】
N-ビニルホルムアミド単位を含むポリマーのホルミル基を開裂し、N-ビニルアセトアミド単位を含むポリマーのCH3-CO基を開裂すると、それぞれの場合、ビニルアミン単位を含むポリマーが得られる。開裂は、部分的に又は完全に行われる。もし、酸の存在下で加水分解を行うのであれば、ポリマーのビニルアミン単位は、アンモニウム塩の形態である。しかしながら、加水分解は、例えば金属水酸化物、とりわけアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物のような塩基を用いて行うこともできる。好ましいのは、水酸化ナトリウム、又は水酸化カリウムを用いることである。特別な場合には、アンモニア又はアミンを用いて加水分解を行うこともできる。塩基の存在下での加水分解の場合には、ビニルアミン単位は、遊離した塩基の形態である。
【0179】
適切な加水分解剤として好ましいのは、ハロゲン化水素のような無機酸であり、それは、ガス状の形態で又は水溶液の形態で使用することができる。濃塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、及びC1-からC5-カルボン酸や脂肪族又は芳香族スルホン酸のような有機酸を使用することが好ましい。共重合した形態のN-ビニルホルムアミドを含むポリマー中のホルミル基当量当たり、0.05から2モル当量、とりわけ1から1.5モル当量の酸が、必要になる。N-ビニルホルムアミド単位の加水分解は、N-ビニルアセトアミド単位を含むポリマーの加水分解よりも、著しく速く進行する。もし、適切なビニルカルボキシアミドのコポリマーが、他のコモノマーを用いる加水分解を受けるのであれば、コポリマー中に存在するコモノマー単位も化学的に変化するかもしれない。従って、例えば酢酸ビニル単位からビニルアルコール単位が生じる。加水分解の間、メチルアクリレート単位からアクリル酸単位が生じ、アクリロニトリル単位からアクリルアミド又はアクリル酸単位が形成される。N-ビニルホルムアミド及び/又はポリマー(A)のビニルアセトアミド単位の加水分解は、5%から100%、好ましくは10%から40%で行うことができる。水溶性N-ビニルカルボキシアミドの水溶性分散体は、水で希釈すると、すぐに溶液になるが、分散体は、驚くべきことに、加水分解の間に破壊されない。
【0180】
以下に与えられる本発明による使用に関しては、本発明による分散体の他に、
a)少なくとも1つのメタクリルアミドモノマー及び場合によりN-ビニルを含むモノマー
b)少なくとも1つの高分子分散剤
c)少なくとも1つの高分子沈殿剤
e)場合によりさらなるモノマー
f)場合により少なくとも1つの調節剤
g)場合により緩衝物質の存在下
のフリーラジカル重合によって得られる水溶性分散体を使用することも可能であり、ここで、b)のc)に対する重量比は、1:50から1:0.02の範囲である。
【0181】
本発明に従った使用に同様に適しているこれらの分散体においては、モノマーa)及びe)、高分子分散剤b)、高分子沈殿剤c)、調節剤f)、緩衝物質g)、及びそれぞれの定量的比率は、上述した定義と同じである。
【0182】
例えば本発明による分散体は、肌を洗浄するための化粧品の組成として使用される。そのような化粧品の洗浄組成は、固形石鹸(例えばトイレ石鹸、含核石鹸、透明石鹸、高級石鹸、脱臭化石鹸、クリーム石鹸、赤ちゃん用石鹸、肌を保護する石鹸、研磨石鹸、及び合成石鹸)、液状石鹸(例えばペースト石鹸、ソフト石鹸、洗浄ペースト、液体洗剤、洗浄ローションのようなシャワー及びバス用の調製品(preparation)、シャワー用調製品、シャワーゲル、フォームバス、オイルバス、及びごしごし洗うための調製品)から選ばれる。
【0183】
好ましくは、本発明による分散体は、肌の手入れ及び保護のための化粧品の組成、爪の手入れのための組成、及び装飾的な化粧品のための調製品に使用される。
【0184】
特に好ましくは、肌の手入れの組成、人の衛生のための組成、足の手入れの組成、脱臭剤、光から保護する組成、忌避薬、ひげ剃りの組成、脱毛の組成、抗にきびの組成、メイクアップ、マスカラ、口紅、アイシャドー、コールペンシル、アイライナー、ほお紅、パウダー、及びアイブロウペンシルに使用することである。
【0185】
肌の手入れの組成は、とりわけ、W/O又はO/Wのスキンクリーム、昼及び夜のクリーム、目のクリーム、顔のクリーム、しわをなくすクリーム、肌に潤いを与えるクリーム、脱色クリーム、ビタミンクリーム、スキンローション、ケアローション、及び肌に潤いを与えるローションの形態である。
【0186】
本発明による分散体は、化粧品において、特別な効果を生み出すことができる。本分散体は、とりわけ、肌の潤いと調整、及び肌の感触の改善に寄与する。本分散体は、製剤における増粘剤としても作用することができる。本発明による分散体をある製剤に添加すると、肌との相性を著しく改善することができる。
【0187】
本発明による分散体は、組成の全重量を基準にして、0.001重量%から20重量%、好ましくは0.01重量%から10重量%、特に好ましくは0.1重量%から5重量%の量で、肌の化粧品中に存在する。
【0188】
使用される分野に応じて、本発明による組成物は、肌の手入れに適した形態で応用され、それには例えばクリーム、フォーム、ゲル、スティック、パウダー、ムース、ミルク、又はローションの形態がある。
【0189】
本発明による分散体及び適切な溶媒ばかりでなく、肌の化粧品には、化粧品の通例の添加剤を含ませることもでき、それには例えば乳化剤、防腐剤、香油、化粧品としての活性成分(例えばフィタントリオール、ビタミンA、E、及びC、レチノール、ビサボロール、パンテノール)、光からの保護剤、脱色剤、顔料、着色剤、なめし剤(例えばジヒドロキシアセトン)、コラーゲン、加水分解されたたんぱく質、安定剤、pH調節剤、色素、塩、増粘剤、ゲル化剤、凝固剤、シリコーン、湿潤剤、脱脂肪剤、及びさらなる通例の添加剤がある。
【0190】
言及される適切な溶媒としては、とりわけ、水、低級のモノアルコール、又は1個から6個の炭素原子を有するポリオール、又はこれらの混合物があり、好ましいモノアルコール又はポリオールとしては、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール、及びソルビトールがある。
【0191】
さらなる通例の添加剤としては、鉱油や合成油のような脂肪性のものが存在してもよく、それには例えばパラフィン、シリコーンオイル、8個以上の炭素原子を有する脂肪族炭化水素、動物及び野菜の油(例えばひまわり油、ココナッツ油、アボカド油、オリーブ油、ラノリン)、ワックス、脂肪酸、脂肪酸エステル(例えばC6-C30-脂肪酸のトリグリセリド)、ワックスのエステル(例えばホホバ油)、脂肪族アルコール、ワセリン、水素化ラノリン、及びアセチル化ラノリンがある。これらの混合物を使用することも、もちろん可能である。
【0192】
そのような製剤における通例の増粘剤としては、架橋したポリアクリル酸及びその誘導体、多糖類(例えばキサンタンガム、寒天、アルギン酸塩)、チロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシカルボキシメチルセルロース、脂肪族アルコール、モノグリセリド、脂肪酸、ポリビニルアルコール、及びポリビニルピロリドンがある。
【0193】
本発明による分散体は、もし特異性を設定すべきであれば、通例のポリマーと混合することもできる。
【0194】
適切な従来のポリマーの具体例は、アニオン性、カチオン性、両性、又は中性のポリマーである。
【0195】
アニオン性ポリマーの具体例としては、アクリル酸及びメタクリル酸のホモポリマー及びコポリマー又はそれらの塩、アクリル酸及びアクリルアミドのコポリマー及びそれらの塩、ポリヒドロキシカルボン酸のナトリウム塩、水に溶解する又は水に分散できるポリエステル、ポリウレタン、及びポリウレアがある。特に適切なポリマーは、t-ブチルアクリレート、エチルアクリレート、メタクリル酸のコポリマー(例えばLuvimer(登録商標)100P)、エチルアクリレート及びメタクリル酸のコポリマー(例えばLuvimer(登録商標)MAE)、N-tert-ブチルアクリルアミド、エチルアクリレート、アクリル酸のコポリマー(Ultrahold(登録商標)8、ストロング)、酢酸ビニル、クロトン酸、及び場合によりさらなるビニルエステルのコポリマー(例えばLuviset(登録商標)グレード)、無水マレイン酸のコポリマー(場合によりアルコール、例えばカルボキシ基の付いたアニオン性のポリシロキサンと反応させる)、ビニルピロリドン、t-ブチルアクリレート、メタクリル酸のコポリマー(例えばLuviskol(登録商標)VBM)、アクリル酸及びメタクリル酸の疎水性モノマー(例えばメタクリル酸のC4-C30-アルキルエステル、C4-C30-アルキルビニルエステル、C4-C30-アルキルビニルエーテル、及びヒアルロン酸)とのコポリマー(Luviset P.U.R., Luviflex Silk)がある。
【0196】
さらなる適切なポリマーとしては、INCI名ポリクオータニウムを有するカチオン性ポリマーがあり、例えばビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat(登録商標)FC、Luviquat(登録商標)HM、Luviquat(登録商標)MS、Luviquat(登録商標)Care、Luviquat(登録商標)Hold、INCIポリクオータニウム-16、-44、-46)、アクリルアミド及び塩化ジメチルジアリルアンモニウムのコポリマー(ポリクオータニウム-7)、カチオン性セルロース誘導体(ポリクオータニウム-4、-10)、カチオン性でんぷん誘導体(INCI:スターチヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、コーンスターチ変性体)、カチオン性グアール誘導体(INCI:ヒドロキシプロピルグアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド)、カチオン性のひまわり油の誘導体(INCI:サンフラワーシードアミドプロピルヒドロキシエチルジモニウムクロライド)、硫酸ジエチルで4級化された、N-ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー(ポリクオータニウム-11)、アクリル酸、アクリルアミド、及びメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライドのコポリマー(ポリクオータニウム-53)、ポリクオータニウム-32、ポリクオータニウム-28、及びその他がある。
【0197】
さらなる適切なポリマーとしては、中性のポリマーもあり、例えばポリビニルピロリドン、N-ビニルピロリドン及び酢酸ビニル及び/又はプロピオン酸ビニルのコポリマー、N-ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルアクリルアミド又は-メタクリルアミドのコポリマー、N-ビニルピロリドン及びC1からC18のアルキル鎖を有するアルキルアクリレート又はメタクリレートのコポリマー、ポリアルキレングリコールに対するポリビニルアルコールのグラフトコポリマー(例えばKollicoat IR(BASF))、ポリアルキレングリコール、ポリシロキサン、ポリビニルカプロラクタムに対する他のビニルモノマーのグラフトコポリマー、N-ビニルピロリドンを用いたコポリマー、ポリエチレンイミン及びその塩、ポリビニルアミン及びその塩、セルロース誘導体、キトサン、ポリアスパラギン酸の塩及び誘導体がある。
【0198】
ある特性を設定するために、シリコーン化合物をベースとした調整物質を調合に追加的に含ませることもできる。適切なシリコーン化合物としては、例えばポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアリールアルキルシロキサン、ポリエーテルシロキサン、シリコーン樹脂、ジメチコーン、ジメチコーン誘導体、ジメチコーンコポリオール(CTFA)、アミノ基の付いたアモジメチコーン(CTFA)のようなシリコーン化合物がある。
【0199】
本発明による分散体は、化粧品に使用され、その調整は、当業者に公知の規則に従って行われる。
【0200】
そのような製剤は、エマルジョンの形態であると有利であり、とりわけ、油中水型(W/O)又は水中油型(O/W)のエマルジョンの形態であると好ましい。しかしながら、他の型の製剤を選択することも、本発明によれば可能であり、ある場合には有利であり、それには例えばハイドロディスパージョン、ゲル、オイル、オレオゲル、複合的なエマルジョン(例えばW/O/W又はO/W/Oの形態のエマルジョン)、無水軟膏、又は軟膏基剤等がある。
【0201】
本発明に従って使用することのできるエマルジョンは、公知の方法によって製造される。
【0202】
本発明による分散体ばかりでなく、エマルジョンは、通例の構成成分を含み、それには例えば脂肪族アルコール、脂肪酸エステル、とりわけ脂肪酸トリグリセリド、脂肪酸、ラノリン及びその誘導体、天然及び合成油、ワックス、水の存在下での乳化剤がある。
【0203】
エマルジョンの型に特有の添加剤の選択及び適切なエマルジョンの調製が、例えばSchrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika [Fundamentals and Formulations of Cosmetics], Huthig Buch Verlag, Heidelberg, 2nd edition, 1989, third partに記述されており、それに対する明白な参照が、本文では成される。
【0204】
従って、本発明に従って使用することができるスキンクリームは、例えばW/Oのエマルジョンの形態であり得る。この型のエマルジョンは、適切な乳化剤系によって油相又は脂肪族相中で乳化されている水溶性相を含む。
【0205】
この型のエマルジョンの乳化剤系の濃度は、エマルジョンの全重量を基準にして、約4重量%から35重量%であり、脂肪族相は、約20重量%から60重量%を構成し、水溶性相は、約20重量%から70重量%を構成し、ここでは、いずれの場合も、エマルジョンの全重量を基準にしている。乳化剤は、この型のエマルジョンで通常使用されるものである。これらは、例えば以下のものから選ばれる。C12-C18-ソルビタン脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリン酸とC12-C30-脂肪族アルコールのエステル、C12-C18-脂肪酸とグリセロール又はポリグリセロールのモノエステル及びジエステル、エチレンオキシドとプロピレングリコールの縮合物、オキシプロピレン化/オキシエチレン化C12-C20-脂肪族アルコール、ステロールのような多環式アルコール、ラノリンのような高分子量の脂肪族アルコール、オキシプロピレン化/ポリグリセロール化アルコールとイソステアリン酸マグネシウムの混合物、ポリオキシエチレン化又はポリオキシプロピレン化された脂肪族アルコールのコハク酸エステル、マグネシウム、カルシウム、リチウム、亜鉛、又はアルミニウムのラノリン塩及び水素化ラノリン又はラノリンアルコールの混合物。
【0206】
エマルジョンの脂肪族相(fatty phase)に存在する適切な脂肪族化合物としては、炭化水素油(例えばパラフィン油、プルセリン油、パーヒドロスクアレン、及びこれらの油中の微結晶のワックスの溶液)、野菜や動物の油(例えばスイートアーモンド油、アボカド油、カロフィラム油、ラノリン及びその誘導体、ヒマシ油、ごま油、オリーブ油、ホホバ油、カリテ油、ホプロステザス油)、大気圧下での蒸留開始点が、約250℃であり、蒸留終点が、410℃である鉱油(例えばワセリン油)、飽和又は不飽和脂肪酸のエステル(例えばミリスチン酸イソプロピル、ブチル、又はセチルのようなミリスチン酸アルキル、ステアリン酸ヘキサデシル、パルミチン酸エチル又はイソプロピル、オクタン酸又はデカン酸トリグリセリド、及びリシノール酸セチル)が含まれる。
【0207】
脂肪族相は、他の油に溶解するシリコーン油(例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、及びシリコーングリコールコポリマー)、脂肪酸、及び脂肪族アルコールを含んでもよい。
【0208】
油の保存を助けるために、例えばカルナバワックス、カンデリラワックス、蜜蝋、微結晶のワックス、オゾケライトワックス、及びCa、Mg、及びAlのオレイン酸塩、ミリスチン酸塩、リノール酸塩、及びステアリン酸塩のようなワックスを使用することも可能である。
【0209】
一般に、これらの油中水型エマルジョンは、脂肪族相及び乳化剤をバッチ容器に加えることによって製造される。後者は、70℃から75℃の温度に加熱され、それから油に溶解する成分が加えられ、前もって同じ温度まで加熱され、前もって水溶性の成分を溶解させた水を加え、望ましい細かさのエマルジョンに達するまで混合物を撹拌し、それからそれを放置して室温に冷却し、もし必要ならわずかに撹拌する。
【0210】
その上、本発明による手入れ用のエマルジョンは、O/Wのエマルジョンの形態でもよい。そのようなエマルジョンは、通常、油相、水相中の油相を安定化させる乳化剤、及び通常は濃い形態で存在する水溶性相を含む。
【0211】
本発明に従って調合されたO/Wエマルジョンの水溶性相は、場合により以下のものを含む:
-アルコール、ジオール、又はポリオール、及びこれらのエステル、好ましくはエタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール、エチレングリコールモノエチルエーテル;
-通例の増粘剤及びゲル化剤、例えば架橋したポリアクリル酸及びその誘導体、キサンタンガムのような多糖類、アルギン酸塩、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシカルボキシメチルセルロース、脂肪族アルコール、ポリビニルアルコール、及びポリビニルピロリドン。
【0212】
油相は、化粧品に通例の油成分を含み、それには例えば以下のものがある:
-飽和及び/又は不飽和の、分枝及び/又は非分枝のC3-C30-アルカンカルボン酸と飽和及び/不飽和の、分枝及び/又は非分枝のC3-C30-アルコールのエステル、芳香族カルボン酸と飽和及び/又は不飽和の、分枝及び/又は非分枝のC3-C30-アルコールのエステル(例えばミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ヘキシルデシル、オレイン酸オレイル)、合成の、半合成の、及び天然のこれらのエステルの混合物(例えばホホバ油);
-分枝及び/又は非分枝の炭化水素及び炭化水素のワックス;
-シリコーンオイル(例えばシクロメチコーン、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、及びこれらの混合物);
-ジアルキルエーテル;
-鉱油及びミネラルワックス;
-飽和及び/又は不飽和の、分枝及び/又は非分枝のC8-C24-アルカンカルボン酸のトリグリセリド;これらは、合成の、半合成の、又は天然の油から選ぶことができ、それには例えばオリーブ油、パーム油、アーモンド油、又混合物がある。
【0213】
適切な乳化剤は、好ましくはO/W乳化剤であり、例えばポリグリセロールエステル、ソルビタンエステル、又は部分的にエステル化されたグリセリドがある。
【0214】
調製は、約80℃で油相を溶融させることによって行ってもよい。水溶性の成分を熱水に溶解し、ゆっくりと油相に加え、撹拌し、均一化し、冷たくなるまで撹拌する。
【0215】
本発明による分散体は、洗浄用製剤、シャワーゲルの製剤、及びバス用調製品における使用にも、適している。
【0216】
本発明による分散体ばかりでなく、そのような製剤には、通常、塩基の界面活性剤としてのアニオン性界面活性剤、同時界面活性剤としての両性及び非イオン性界面活性剤、脂質、香油、色素、有機酸、防腐剤、抗酸化剤、増粘剤/ゲル化剤、肌のコンディショニング剤、及び湿潤剤が含まれる。
【0217】
洗浄用、シャワー用、及びバス用の調製品においては、体の洗浄の組成で通常使用されている全てのアニオン性、中性、両性、又はカチオン性の界面活性剤を使用してもよい。
【0218】
製剤には、2重量%から50重量%、好ましくは5重量%から40重量%、特に好ましくは8重量%から30重量%の界面活性剤が含まれる。
【0219】
適切なアニオン性界面活性剤としては、例えば硫酸アルキル、硫酸アルキルエーテル、スルホン酸アルキル、スルホン酸アルキルアリール、コハク酸アルキル、スルホコハク酸アルキル、N-サルコシンサンアルコイル、アルキルグリコールアルコキシレート、酒石酸アシル、イセチオン酸アシル、リン酸アルキル、リン酸アルキルエーテル、カルボン酸アルキルエーテル、スルホン酸アルファ-オレフィン、特に例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムのようなアルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩、アンモニウム及びトリエタノールアミンの塩がある。硫酸アルキルエーテル、リン酸アルキルエーテル、及びカルボン酸アルキルエーテルは、1個から10個のエチレンオキシド又はプロピレンオキシド単位、好ましくは1個から3個のエチレンオキシド単位を分子内に有し得る。
【0220】
適切な化合物としては、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、オレイルコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンがある。
【0221】
適切な両性界面活性剤としては、例えばアルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン、グリシン酸アルキル、カルボキシグリシン酸アルキル、両性酢酸アルキル、又は両性プロピオン酸アルキル、両性二酢酸アルキル、又は両性ジプロピオン酸アルキルがある。
【0222】
例えばココジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン、又はコカムフォプロピオン酸ナトリウムを使用することも、可能である。
【0223】
適切な非イオン性界面活性剤としては、例えばアルキル鎖中に6個から20個の炭素原子を有する脂肪族アルコール又はアルキルフェノールの反応性生物があり、それは直鎖でも、分枝でもよく、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを含む。アルキレンオキシドの量は、アルコールのモル当たり、約6モルから60モルである。やはり適切なものとしては、アルキルアミンオキシド、モノ-又はジアルキルアルカノールアミド、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、エトキシ化脂肪酸アミド、アルキルポリグリコシド、又はソルビタンエーテルエステルがある。
【0224】
その上、洗浄用、シャワー用、及びバス用の調製品には、通例のカチオン性界面活性剤を含ませることができ、例えば4級アンモニウム化合物があり、それには例えば塩化又は臭化セチルトリメチルアンモニウム(INCIセトリモニウムクロライド又はブロミド)、リン酸ヒドロキシエチルセチルジモニウム(INCIクオータニウム-44)、INCIメトスルホン酸ココトリモニウム、INCIクオータニウム-52がある。
【0225】
その上、さらに通例のカチオン性ポリマーを使用してもよく、例えばアクリルアミド及び塩化ジメチルジアリルアンモニウムのコポリマー(ポリクオータニウム-7)、カチオン性セルロース誘導体(ポリクオータニウム-4、-10)、カチオン性でんぷん誘導体(INCI:スターチヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、コーンスターチ変性体)、カチオン性グアール誘導体(INCI:ヒドロキシグアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド)、カチオン性ひまわり油誘導体(INCI:サンフラワーシードアミドプロピルヒドロキシエチルジモニウムクロライド)、N-ビニルピロリドン及び4級化N-ビニルイミダゾールのコポリマー(ポリクオータニウム-16、-44、-46)、硫酸ジエチルで4級化した、N-ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー(ポリクオータニウム-11)、アクリル酸、アクリルアミド、及びメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライドのコポリマー(ポリクオータニウム-53)、ポリクオータニウム-32、ポリクオータニウム-28、その他がある。
【0226】
その上、洗浄用製剤、シャワーゲル用製剤、及びバス用調製品には、増粘剤(例えば塩化ナトリウム、PEG-55、オレイン酸プロピレングリコール、PEG-120、ジオレイン酸メチルグルコース、その他)、防腐剤、さらなる活性成分、助剤、水を含ませることができる。
【0227】
毛髪化粧品には、とりわけスタイリング組成物及び/又はコンディショニング剤が毛髪化粧品として含まれ、それには例えばヘアートリートメント、ヘアームース、ヘアーゲル、ヘアースプレー、ヘアーローション、ヘアーリンス、ヘアーシャンプー、ヘアーエマルジョン、ヘアーエンドフルーイド、パーマの中和液、髪の着色剤及び脱色剤、ホットオイルトリートメントの調製品、コンディショナー、セッティングローション、又はヘアースプレーがある。用途の分野に応じて、毛髪化粧品は、(エアゾール)スプレー、(エアゾール)ムース、ゲル、ゲルスプレー、クリーム、ローション、又はワックスの形態で応用することができる。
【0228】
好ましい実施形態においては、本発明による毛髪化粧品の製剤は、以下のものを含む:
a)0.05重量%から20重量%の本発明による分散体
b)20重量%から99.95重量%の水及び/又はアルコール
c)0重量%から79.5重量%のさらなる構成成分。
【0229】
アルコールとは、化粧品の通例の全てのアルコールを意味するものと理解され、例えばエタノール、イソプロパノール、n-プロパノールがある。
【0230】
さらなる構成成分とは、化粧品の通例の添加剤を意味するものと理解され、例えばプロペラント、消泡剤、界面活性化合物(すなわち界面活性剤)、乳化剤、発泡剤、及び可溶化剤がある。使用される界面活性化合物は、アニオン性、カチオン性、両性、又は中性でよい。さらなる通例の構成成分としては、例えば防腐剤、香油、軟化剤、効能物質、乳白剤、活性成分、抗酸化剤、過酸化物分解剤、UVフィルター、手入れ物質(例えばパンテノール、コラーゲン、ビタミン、たんぱく質の加水分解物、アルファ-及びベータ-ヒドロキシカルボン酸、たんぱく質の加水分解物)、安定剤、pH調節剤、色素、顔料、粘度調節剤、ゲル化剤、塩、湿潤剤、脱脂肪剤、錯体化剤、及びさらなる通例の添加剤がある。
【0231】
やはり、ここで含まれるのは、化粧品で公知の全てのスタイリング及びコンディショニングポリマーであり、もし、特異性が設定されるべきならば、本発明によるポリマーと組み合わせて使用することができる。
【0232】
適切な従来からの毛髪化粧品のポリマーの具体例としては、アニオン性ポリマーがある。そのようなアニオン性ポリマーは、アクリル酸及びメタクリル酸のホモポリマー及びコポリマー又はそれらの塩、アクリル酸及びアクリルアミドのコポリマー及びそれらの塩、ポリヒドロキシカルボン酸のナトリウム塩、水に溶解する又は水に分散するポリエステル、ポリウレタン(Luviset(登録商標)P.U.R.)、及びポリウレアがある。特に適切なポリマーとしては、t-ブチルアクリレート、エチルアクリレート、メタクリル酸のコポリマー(例えばLuvimer(登録商標)100P)、N-tert-ブチルアクリルアミド、エチルアクリレート、アクリル酸のコポリマー(例えばUltrahold(登録商標)8、ストロング)、酢酸ビニル、クロトン酸、及び場合によりさらなるビニルエステルのコポリマー(例えばLuviset(登録商標)グレード、INCI:VA/クロトネートコポリマー)、場合によりアルコールと反応させた無水マレイン酸のコポリマー、例えばカルボキシ基が付いたようなアニオン性ポリシロキサン、ビニルピロリドン、t-ブチルアクリレート、メタクリル酸のコポリマー(例えばLuviskol(登録商標)VBM)がある。
【0233】
その上、本発明によるポリマーと組み合わせるのに適しているポリマーの群の一例としては、Balance CR又は0/55(国産のでんぷん;アクリレートコポリマー)、Balance 47(国産のでんぷん;オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー)、Aquaflex(登録商標)FX64(ISP;イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドのコポリマー)、Aquaflex(登録商標)SF-40(ISP/国産のでんぷん;VP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレートのコポリマー)、Allianz(登録商標)LT-120(ISP/Rohm & Hass;アクリレート/C1-2コハク酸塩/ヒドロキシアクリレートのコポリマー)、Aquarez(登録商標)HS(Eastman;ポリエステル-1)、Diaformer(登録商標)Z-400(Clariant;メタクリルオイルエチルベタイン/メタクリレートのコポリマー)、Diaformer(登録商標)Z-711又はZ-712(Clariant;メタクリルオイルエチルN-オキシド/メタクリレートのコポリマー)、Omnirez(登録商標)2000(ISP;エタノール中のポリメチルビニルエーテル/マレイン酸のモノエチルエステル)、Amphomer(登録商標)HC又はResyn XP又はResyn 28-4961(国産のでんぷん;アクリレート/オクチルアクリルアミドのコポリマー)、Amphomer(登録商標)28-4910(国産のでんぷん;オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー)、Advantage(登録商標)HC37(ISP;ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのターポリマー)、Advantageグレード(ISP)、Acudyne 258(Rohm & Haas;アクリレート/ヒドロキシエステルアクリレートのコポリマー)、Luviset(登録商標)P.U.R.(BASF、ポリウレタン-1)、Luviflex(登録商標)Silk(BASF、PEG/PPG-25/25ジメチコーン/アクリレートのコポリマー)、Eastman(登録商標)AQ48(Eastman)、Styleze 2000(ISP;VP/アクリレート/ラウリルメタクリレートのコポリマー)、Styleze CC-10(ISP;VP/DMAPAアクリレートのコポリマー)、Styleze W-20(ISP)、Fixomer A-30(Ondeo Nalco;メタクリル酸/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸ナトリウムのコポリマー)、Fixate G-100(Noveon;AMPアクリレート/アリルメタクリレートのコポリマー)がある。
【0234】
特に好ましいアニオン性ポリマーは、120以上の酸価を有するアクリレート、及びt-ブチルアクリレート、エチルアクリレート、メタクリル酸のコポリマーである。
【0235】
さらなる適切な毛髪化粧品のポリマーとしては、INCI名ポリクオータニウムを有するカチオン性ポリマーがあり、例えばビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat(登録商標)FC、Luviquat(登録商標)HM、Luviquat(登録商標)MS、Luviquat(登録商標)Care、INCI:ポリクオータニウム-16、ポリクオータニウム-44)、硫酸ジエチルによって4級化された、N-ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー(Luviquat(登録商標)PQ11、INCI:ポリクオータニウム-11)、N-ビニルカプロラクタム/N-ビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat(登録商標)Hold、INCI:ポリクオータニウム-46)、アクリルアミド及び塩化ジメチルジアリルアンモニウムのコポリマー(ポリクオータニウム-7)、カチオン性セルロース誘導体(ポリクオータニウム-4、-10)、カチオン性でんぷん誘導体(INCI:スターチヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、コーンスターチ変性体)、カチオン性グアール誘導体(INCI:ヒドロキシプロピルグアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド)、カチオン性ひまわり油誘導体(INCI:サンフラワーシードアミドプロピルヒドロキシエチルジモニウムクロライド)、アクリル酸、アクリルアミド、及びメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライドのコポリマー(INCI:ポリクオータニウム-53)、ポリクオータニウム-32、ポリクオータニウム-28、及びその他がある。
【0236】
さらなる適切な毛髪化粧品のポリマーとしては、中性のポリマーもあり、例えばポリビニルピロリドン、N-ビニルピロリドン及び酢酸ビニル及び/又はプロピオン酸ビニルのコポリマー、N-ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルアクリルアミド又は-メタクリルアミドのコポリマー、N-ビニルピロリドン及びアルキル鎖がC1からC18のアルキルアクリレート又はアルキルメタクリレートモノマーのコポリマー、ポリアルキレングリコールに対するポリビニルアルコールのグラフトコポリマー(例えばKollicoat IR(BASF))、ポリアルキレングリコールに対する他のビニルモノマーのグラフトコポリマー、ポリシロキサン、ポリビニルカプロラクタム、N-ビニルピロリドンを含むコポリマー、ポリエチレンイミン及びそれらの塩、ポリビニルアミン及びそれらの塩、セルロース誘導体、キトサン、ポリアスパラギン酸の塩及び誘導体がある。
【0237】
ある特性を設定するために、調製品にさらにシリコーン化合物をベースとしたコンディショニング物質を含ませてもよい。適切なシリコーン化合物としては、例えばポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアリールアルキルシロキサン、ポリエーテルシロキサン、シリコーン樹脂、ジメチコーン、ジメチコーン誘導体又はジメチコーンコポリオール(CTFA)、アモジメチコーンのようなアミノ基の付いたシリコーン化合物(CTFA)がある。
【0238】
本発明によるポリマーは、ヘアースタイリングの調製品、とりわけヘアースプレー(プロペラントのガスを含まないエアゾールスプレー及びポンプスプレー)、及びヘアームース(プロペラントを含まないエアゾールムース及びポンプムース)におけるセッティング剤として、特に適している。
【0239】
好ましい実施形態においては、これらの調製品は、以下のものを含む:
a)0.1重量%から10重量%の本発明による分散体
b)20重量%から99.9重量%の水及び/又はアルコール
c)0重量%から70重量%のプロペラント
d)0重量%から20重量%のさらなる構成成分。
【0240】
プロペラントは、ヘアースプレーやエアゾールムースで通常使用されているプロペラントである。好ましいのは、プロパン/ブタン、ペンタン、ジメチルエーテル、1,1-ジフルオロエタン(HFC-152 a)、二酸化炭素、窒素又は圧空の混合物である。
【0241】
本発明に従った好ましいエアゾールの髪のムースの製剤は、以下のものを含む:
a)0.1重量%から10重量%の本発明による分散体
b)55重量%から99.8重量%の水及び/又はアルコール
c)5重量%から20重量%のプロペラント
d)0.1重量%から5重量%の乳化剤
e)0重量%から10重量%のさらなる構成成分。
【0242】
使用される乳化剤は、ヘアームースで通常使用されている乳化剤でよい。適切な乳化剤は、非イオン性、カチオン性、アニオン性、又は両性である。
【0243】
非イオン性乳化剤の具体例(INCI命名)としては、ラウレス-4のようなラウレス、セテス-1のようなセテス、ポリエチレングリコールセチルエーテル、セテアレス-25のようなセテアレス、ポリグリコール脂肪酸グリセリド、ヒドロキシル化レシチン、脂肪酸のラクチルエステル、アルキルポリグリコシドがある。
【0244】
カチオン性乳化剤の具体例としては、塩化又は臭化セチルトリメチルアンモニウム(INCI:塩化又は臭化セトリモニウム)、リン酸ヒドロキシエチルセチルジモニウム(INCI:クオータニウム-44)、INCIメト硫酸ココトリモニウム、INCIクオータニウム-52、クオータニウム-1から-x(INCI)がある。
【0245】
アニオン性乳化剤は、例えば硫酸アルキル、硫酸アルキルエーテル、スルホン酸アルキル、スルホン酸アルキルアリール、コハク酸アルキル、スルホコハク酸アルキル、N-アルコイルサルコシネート、アルキルグリコールアルコキシレート、アシルタウレート、イセチオン酸アシル、リン酸アルキル、リン酸アルキルエーテル、カルボン酸アルキルエーテル、スルホン酸アルファ-オレフィン、とりわけ、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムのようなアルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩、アンモニウム及びトリエタノールアミンの塩から成る群から選んでもよい。硫酸アルキルエーテル、リン酸アルキルエーテル、及びカルボン酸アルキルエーテルは、1個から10個のエチレンオキシド又はプロピレンオキシド単位、好ましくは1個から3個のエチレンオキシド単位を分子中に有し得る。
【0246】
ヘアームースの具体例については化粧品の製剤の実施例38から43を参照されたい。
【0247】
本発明によるスタイリングゲルに適した調製品は、例えば以下の組成を含む:
a)0.1重量%から10重量%の本発明による分散体
b)60重量%から99.85重量%の水及び/又はアルコール
c)0.05重量%から10重量%のゲル化剤
d)0重量%から20重量%のさらなる構成成分。
【0248】
使用されるゲル化剤は、化粧品に通例の全てのゲル化剤である。これらには、わずかに架橋したポリアクリル酸(例えばカルボマー(INCI))、セルロース誘導体(例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン的に変性したセルロース)、多糖類(例えばキサンタンガム)、カプリリック/カプリックトリグリセリド、ナトリウムアクリレートのコポリマー、ポリクオータニウム-32(及び)鉱物油(INCI)、ナトリウムアクリレートのコポリマー(及び)鉱物油(及び)PPG-1トリデセス-6、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド/アクリルアミドのコポリマー、ステアレス-10アリルエーテルアクリレートのコポリマー、ポリクオータニウム-37(及び)鉱物油(及び)PPG-1トリデセス-6、ポリクオータニウム-37(及び)プロピレングリコールジカプレートジカプリレート(及び)PPG-1トリデセス-6、ポリクオータニウム-7、ポリクオータニウム-44が含まれる。
【0249】
スタイリングゲルの具体例は、化粧品の実施例44から52に与えられている。
【0250】
本発明による分散体は、コンディショニング剤として化粧品に使用することができる。すすぎ落とすコンディショナー及び付いたままにしておくコンディショナーの実施例は、番号53から55にある。
【0251】
本発明による分散体は、増粘剤として化粧品に使用することができる。
【0252】
本発明は、本発明による分散体又は以下のものをフリーラジカル重合させることによって得られる水溶性分散体を添加することによって、調製品の粘度を増加させる方法を提供するものでもあり、
a)少なくとも1つのメタクリルアミドモノマー及び場合により少なくとも1つのN-ビニルを含むモノマー
b)少なくとも1つの高分子分散剤
c)少なくとも1つの高分子沈殿剤
e)場合によりさらなるモノマー
f)場合により少なくとも1つの調節剤
g)場合により緩衝物質の存在下
ここで、b)のc)に対する重量比は、1:50から1:0.02の範囲であり、少なくとも1つのモノマーa)、高分子分散剤b)、高分子沈殿剤c)、さらなるモノマーe)、調節剤f)、及び緩衝物質g)は、上記で定義した通りである。
【0253】
本発明による分散体は、セッティング剤及び/又はコンディショニング剤としてシャンプーの製剤に使用することもできる。適切なコンディショニング剤とは、とりわけ、カチオン性の電荷を帯びたポリマーである。好ましいシャンプーの製剤は、以下のものを含む:
a)0.05重量%から10重量%の本発明による分散体
b)25重量%から94.95重量%の水
c)5-50重量%の界面活性剤
d)0-5重量%のさらなるコンディショニング剤
e)0-10重量%のさらなる化粧品の構成成分。
【0254】
シャンプーの製剤においては、通常シャンプーにおいて使用されている全てのアニオン性、中性、両性、又はカチオン性の界面活性剤を使用することも可能である。
【0255】
適切なアニオン性界面活性剤としては、例えば硫酸アルキル、硫酸アルキルエーテル、スルホン酸アルキル、スルホン酸アルキルアリール、コハク酸アルキル、スルホコハク酸アルキル、N-サルコシン酸アルコイル、アシルタウレート、イセチオン酸アシル、アルキルグリコールアルコキシレート、リン酸アルキル、リン酸アルキルエーテル、カルボン酸アルキルエーテル、スルホン酸アルファ-オレフィン、とりわけ、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムのようなアルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩、アンモニウム及びトリエタノールアミンの塩がある。硫酸アルキルエーテル、リン酸アルキルエーテル、及びカルボン酸アルキルエーテルは、1個から10個のエチレンオキシド又はプロピレンオキシド単位、好ましくは1個から3個のエチレンオキシド単位を分子中に有し得る。
【0256】
適切な具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、オレイルコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンがある。
【0257】
適切な両性界面活性剤としては、例えばアルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン、グリシン酸アルキル、カルボキシグリシン酸アルキル、両性酢酸アルキル又は両性プロピオン酸アルキル、両性二酢酸アルキル又は両性ジプロピオン酸アルキルがある。
【0258】
例えばココジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン、又はコカムフォプロピオン酸ナトリウムを使用することが可能である。
【0259】
適切な非イオン性界面活性剤の具体例としては、アルキル鎖中に6個から20個の炭素原子を有する脂肪族アルコール又はアルキルフェノールの反応性生物があり、それは直鎖でも分枝でもよく、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを含む。アルキレンオキシドの量は、アルコールのモル当たり約6モルから60モルである。やはり適切なものとしては、アルキルアミンオキシド、モノ-又はジアルキルアルカノールアミド、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、又はソルビタンエーテルエステルがある。
【0260】
さらにシャンプーの製剤には、例えば4級アンモニウム化合物のような通常のカチオン性界面活性剤を含ませてもよく、それには例えば塩化又は臭化セチルトリメチルアンモニウム(INCI塩化又は臭化セトリモニウム)、リン酸ヒドロキシエチルセチルジモニウム(INCIクオータニウム-44)、INCIメト硫酸ココトリモニウム、INCIクオータニウム-52がある。
【0261】
シャンプーの製剤においては、ある効果を達成するために、本発明によるポリマーと組み合わせて、通常のコンディショニング剤を使用してもよい。これらには、例えばINCI名ポリクオータニウムを有するカチオン性ポリマーが含まれ、例えばビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat(登録商標)FC、Luviquat(登録商標)HM、Luviquat(登録商標)MS、Luviquat(登録商標)Care、INCI:ポリクオータニウム-16、ポリクオータニウム-44)、硫酸ジエチルで4級化された、N-ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー(Luviquat(登録商標)PQ11、ICNI:ポリクオータニウム-11)、N-ビニルカプロラクタム/N-ビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat(登録商標)Hold、INCI:ポリクオータニウム-46)、アクリルアミド及び塩化ジメチルジアリルアンモニウムのコポリマー(ポリクオータニウム-7)、カチオン性セルロース誘導体(ポリクオータニウム-4、-10)がある。カチオン性でんぷん誘導体(INCI:スターチヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、コーンスターチ変性体)、カチオン性グアール誘導体(INCI:ヒドロキシプロピルグアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド)、カチオン性ひまわり油誘導体(INCI:サンフラワーシードアミドプロピルヒドロキシエチルジモニウムクロライド)、アクリル酸、アクリルアミド、及びメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライドのコポリマー(INCI:ポリクオータニウム-53)、ポリクオータニウム-32、ポリクオータニウム-28、その他を使用することも可能である。加水分解されたたんぱく質及びシリコーン化合物をベースとしたコンディショニング物質を使用することも可能であり、それには例えばポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアリールアルキルシロキサン、ポリエーテルシロキサン、又はシリコーン樹脂がある。さらなる適切なシリコーン化合物としては、ジメチコーン、ジメチコーン誘導体、又はジメチコーンコポリオール(CTFA)、アモジメチコーンのようなアミノ基の付いたシリコーン化合物(CTFA)がある。
【0262】
シャンプー及びシャワーゲルの製剤の実施例は、番号59から68に与えられている。
【実施例】
【0263】
調合の実施例(全実施例で示されている固体の含量は重量%で示されている)
実施例1
575.7 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、10 gのポリビニルピロリドン(K値17、1%濃度の水溶液で決定)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をして、撹拌により均一な溶液を得た。180 gのN-ビニルホルムアミド、44.4 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%水溶液)、及び0.6 gのトリアリルアミンを加え、それから、25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、これらの溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため、55℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。その後、0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。
これにより、固形分の量が39.9%、粘度が650 mPas、LD値(39.9%の固形分量で計測)が<0.5%の水溶性分散体が得られた。
【0264】
実施例2
550.9 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、10 gのポリビニルピロリドン(K値17、1%濃度の水溶液で決定)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をして、撹拌により均一な溶液を得た。180 gのN-ビニルホルムアミド、88.9 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%水溶液)、及び1.0 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、これらの溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため55℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。その後、0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。
これにより、固形分の量が39.9%、粘度が5900 mPas、LD値(39.9%の固形分量で計測)が<0.5%の水溶性分散体が得られた。
【0265】
実施例3
575.7 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、12 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、10 gのポリビニルピロリドン(K値17、1%濃度の水溶液で決定)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をして、撹拌により均一な溶液を得た。180 gのN-ビニルホルムアミド、44.4 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%水溶液)、及び0.4 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、これらの溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため55℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。その後、0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。
これにより、固形分の量が39.9%、粘度が8600 mPAS、LD値(39.9%の固形分量で計測)が<0.5%の水溶性分散体が得られた。
【0266】
比較例1(C1)
775.7 gの水、2gのリン酸二水素ナトリウム二水和物をアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れた。180 gのN-ビニルホルムアミド、44.4 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%水溶液)、及び0.6 gのトリアリルアミンを加え、それから、25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため、55℃の温度まで加熱した。重合時間は、4時間であった。その後、0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。これにより固形分の量が20.1%の溶液が得られた。溶液の粘度は75000 mPas以上であり、LD値(20.1%の固形分量で計測)は95%であった。
【0267】
比較例2(C2)
746.9 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物を処理したところ、アンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器中で均一な溶液が得られた。160 gのN-ビニルホルムアミド、88.9 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%水溶液)、及び1.0 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため、55℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。それから、0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。これにより、固形分の量が20%の水溶液が得られた。水溶液の粘度は75000 mPas以上であり、LD値(20%の固形分量で計測)は93%であった。
【0268】
比較例3(C3)
575.7 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、12 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、10 gのポリビニルピロリドン(K値17、1%濃度の水溶液で決定)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌により均一な溶液が得られた。180 gのN-ビニルホルムアミド、44.4 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%濃度の水溶液)を加え、それから、25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため55℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。それから0.24gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。これにより、固形分の量が39.9%、粘度が2600 mPas、LD値(39.9%の固形分量で計測)が90%の水溶性分散体が得られた。
【0269】
実施例4
583 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、6 gのポリビニルピロリドン(K値17、1%濃度の水溶液で決定)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌によって均一な溶液が得られた。160 gのN-ビニルホルムアミド、61.5 gのジアリルジメチルアンモニウムクロライド(65%濃度の水溶液)、及び0.2 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、2.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため55℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。それから0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに4時間重合させた。これにより、固形分の量が39.5%、粘度が950 mPas、LD値(39.5%の固形分量で計測)が<0.5の水溶性分散体が得られた。
【0270】
実施例5
575.7 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、10 gのポリビニルピロリドン(K値17、1%濃度の水溶液で決定)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理したところ、撹拌によって均一な溶液が得られた。180 gのN-ビニルホルムアミド、44.4 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%濃度の水溶液)、及び0.6 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、0.4 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため50℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。それから0.24 gの2,2-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。これにより、固形分の量が39.9%、粘度が1100 mPas、LD値(39.9%の固形分量で計測)が<0.5%の水溶性分散体が得られた。
【0271】
実施例6
579.9 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、6 gのポリビニルピロリドン(K値17、1%濃度の水溶液で決定)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌により均一な溶液が得られた。140 gのN-ビニルホルムアミド、40 gのビニルピロリドン、44.4 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%濃度の水溶液)、及び0.4 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため55℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。それから0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。
これにより、固形分の量が39.9%、粘度が1100 mPas、LD値(39.9%の固形分量で計測)が<0.5%の水溶性分散体が得られた。
【0272】
実施例7
583 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、6 gのポリビニルピロリドン(K値17、1%濃度の水溶液で決定)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌により均一な溶液が得られた。160 gのN-ビニルホルムアミド、61.5 gのジアリルジメチルアンモニウムクロライド(65%濃度の水溶液)、及び0.2 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.5 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため55℃の温度まで加熱した。重合時間は、4時間であった。それから0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。
これにより、固形分の量が39.5%、粘度が2100 mPas、LD値(39.5%の固形分量で計測)が<0.5%の水溶性分散体が得られた。
【0273】
実施例8
550.9 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、10 gのPerfectamyl NR(カチオン性スターチ)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌により均一な溶液が得られた。180 gのN-ビニルホルムアミド、44.4 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%濃度の水溶液)、及び0.6 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため55℃の温度まで加熱した。重合時間は、4時間であった。それから0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。
これにより、固形分の量が39.9%、粘度が1900 mPas、LD値(39.9%の固形分量で計測)が<0.5の水溶性分散体が得られた。
【0274】
実施例9
550.9 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、25 gの40%濃度のLuviquat FC370の溶液(ビニルピロリドン及びビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェートのコポリマー:7:3、K値は約40、1%濃度の水溶液を使用して決定)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌により均一な溶液が得られた。180 gのN-ビニルホルムアミド、44.4 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%濃度の水溶液)、及び0.6 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため55℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。それから0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。
これにより、固形分の量が39.9%、粘度が1450 mPas、LD値(39.9%の固形分量で計測)が<0.5の水溶性分散体が得られた。
【0275】
実施例10
550.9 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、25 gの40%濃度のLuviquat FC905の溶液(ビニルピロリドン及びビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェートのコポリマー:5:95、K値は約40、1%濃度の水溶液を使用して決定)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌により均一な溶液が得られた。180 gのN-ビニルホルムアミド、44.4 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%濃度の水溶液)、及び0.6 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.75に調整した。、窒素は、常に反応混合物を通っており、1.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため55℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。それから0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。
これにより、固形分の量が39.9%、粘度が1100 mPas、LD値(39.9%の固形分量で計測)が<0.5の水溶性分散体が得られた。
【0276】
実施例11(供給手順)
417.9 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、10 gのポリビニルピロリドン(K値17、1%濃度の水溶液で決定)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌により均一な溶液が得られた。160 gのN-ビニルホルムアミド、88.9 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%濃度の水溶液)、及び1.0 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、これらの溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、反応混合物を重合のため55℃の温度まで加熱した。100 mlの水の中の1.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を3時間にわたり加えた。それから混合物をさらに3時間重合させた。それから、さらに33 mlの水の中の0.3 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を15分わたり加え、混合物を75℃でさらに2時間重合させた。これにより、固形分の量が39.9%、粘度が3400 mPas、LD値(39.9%の固形分量で計測)が<0.5%の水溶性分散体が得られた。
【0277】
実施例12
583 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、6 gのポリビニルピロリドン(K値17、1%濃度の水溶液で決定)、及び130 gのモル質量が1500のポリエチレングリコール及び50 gのモル質量が4000のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌により均一な溶液が得られた。160 gのN-ビニルホルムアミド、61.5 gのジアリルジメチルアンモニウムクロライド(65%水溶液)、及び0.2gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、これらの溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.5 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため55℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。その後、0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに4時間重合させた。
これにより、固形分の量が39.5%、粘度が4600 mPas、LD値(39.5%の固形分量で計測)が<0.5%の水溶性分散体が得られた。
【0278】
実施例13
433 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、6 gのポリビニルピロリドン(K値17、1%濃度の水溶液で決定)、及び130 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌により均一な溶液が得られた。160 gのN-ビニルホルムアミド、61.5 gのジアリルジメチルアンモニウムクロライド(65%水溶液)、及び0.2 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、これらの溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.5 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため55℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。重合の途中で、150 gの水の中の50 gのポリエチレングリコール(モル質量1500)を2時間後に2時間かけて加えた。その後、0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を75℃でさらに4時間重合さえた。これにより、固形分の量が39.5%、粘度が2600 mPas、LD値(39.5%の固形分量で計測)が<0.5%の水溶性分散体が得られた。
【0279】
実施例14
575.7 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、6 gのポリビニルピロリドン(K値90、1%濃度の水溶液で決定)、10 gのポリビニルピロリドン(K値17、1%濃度の水溶液で決定)、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌により均一な溶液が得られた。30 gのN-ビニルホルムアミド、7.4 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%水溶液)、及び0.6 gのトリアリルアミンを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため50℃の温度に加熱した。重合時間は、6時間であった。さらに150 gのN-ビニルホルムアミド、37 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%水溶液)を重合の途中で、重合時間の最初の3時間で追加した。それから0.4 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。
これにより、固形分の量が39.9%、粘度が6500 mPas、LD値(39.9%の固形分量で計測)が<0.5の水溶性分散体が得られた。
【0280】
実施例15
550.9 gの水、2 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、8 gのモル質量が35000のポリエチレングリコール、及び180 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー(200 rpm)及び窒素ラインの付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌により均一な溶液が得られた。180 gのN-ビニルホルムアミド、44.4 gのN-ビニル-2-メチルイミダゾリウムメチルサルフェート(45%水溶液)、及び0.6 gのトリアリルアミンを加え、25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.75に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、1.0 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoV50)を加え、反応混合物を重合のため55℃の温度に加熱した。重合時間は、4時間であった。それから0.24 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライド(WakoVA44)を加え、混合物を65℃でさらに2時間重合させた。
これにより、固形分の量が39.9%、粘度が1900 mPas、LD値(39.9%の固形分量で計測)が<0.5の水溶性分散体が得られた。
【0281】
実施例16
800 gの水、5 gのリン酸二水素ナトリウム二水和物、150 gのポリビニルピロリドン(K値30、1%濃度の水溶液で決定)、及び150 gのモル質量が1500のポリエチレングリコールをアンカースターラー、窒素ライン、蒸留ブリッヂ、及び真空調節の付いた2 lのガラス容器に重さを量って入れ、処理をしたところ、撹拌により均一な溶液が得られた。400 gのN-ビニルホルムアミド、155 gのジアリルジメチルアンモニウムクロライド(65%水溶液)、及び2.0 gのペンタエリトリチルトリアリルエーテルを加え、それから25%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって、溶液のpHを6.5に調整した。窒素は、常に反応混合物を通っており、100 gの水の中の2.5 gの2,2’-アゾビス-2-(アミノプロパン)ジヒドロクロライドの溶液を加え、反応混合物を重合のため50℃の温度に加熱した。重合は、この温度で130 mbarの圧力で行い、その結果生じた重合熱は、熱冷却により放散させた。重合時間は、3時間であった。この期間内に、十分な水を蒸留して除いたところ、固形分の量が44%の水溶性分散体が得られた。その粘度は4800 mPasであり、LD値は<0.5%(44%の固形分量で計測)であった。
【0282】
使用した略語
VFA ビニルホルムアミド
QVI 4級化ビニルイミダゾール
Pluriol E INCIポリエチレングリコール
Kollidon 90F INCI PVP
Kollidon 17PF INCI PVP
(メタ)アクリルアミドを含む分散体の調合の実施例
略語
PVP ポリビニルピロリドン(Luviskol K30)
EDTA エチレンジアミン四酢酸
PEG ポリエチレングリコール
AM アクリルアミド
DADMAC ジアリルジメチルアンモニウムクロライド
AA アクリル酸
DMA3*MeCl CH3Clで4級化したジメチルアミノエチルアクリレート
QVI 硫酸ジメチルで4級化しょたビニルイミダゾール
V-50(登録商標) 2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミド)ジヒドロクロライド
VA-044(登録商標) 2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロライド
実施例(M)A1
90 gの30重量%濃度の水溶性PVP溶液及び0.1 gの40重量%濃度のEDTA水溶液を275 gの水に溶解し、120 gのPEG(Pluriol(登録商標)E 1500)を加えた。トリエタノールアミンでpHを6.75に調整し、エマルジョンに窒素ガスを10分間勢いよく流した。
348 gの50重量%濃度のAMの水溶液と133.1 gの45重量%濃度のQVIの水溶液の混合物を10分かけて加えた。それから0.23 gのフリーラジカル開始剤であるV-50(登録商標)を加えて、反応混合物を窒素雰囲気下で50℃に加熱した。この温度で4時間、混合物を撹拌した後、0.25 gのフリーラジカル開始剤であるVA-044(登録商標)を加え、混合物を60℃でさらに2時間撹拌し、それから室温に冷却した。これにより、粘度が670 mPa*sの白色の分散体が得られた。
【0283】
実施例(M)A2
135 gの30重量%濃度の水溶性PVP溶液及び0.1 gの40重量%濃度のEDTA水溶液を255 gの水に加え、105 gのPEG(Pluriol(登録商標)E 1500)を加えた。トリエタノールアミンによってpHを6.75に調整し、エマルジョンに10分間窒素ガスを勢いよく流した。
348 gの50重量%濃度のAM水溶液及び72.5 gの60.7重量%濃度のDADMAC水溶液の混合物をそれから10分間かけて加えた。50 gの水の中の0.1 gのフリーラジカル開始剤V-50(登録商標)をそれから2時間かけて連続的に加え、反応混合物を窒素雰囲気下で60℃に加熱した。混合物をこの温度で2時間撹拌した後、0.1 gのフリーラジカル開始剤VA-044(登録商標)を加え、混合物を70℃で1時間撹拌し、それから室温に冷却した。
これにより、粘度が1520 mPa*sの白色の分散体が得られた。
【0284】
実施例(M)A3
90 gの30重量%濃度の水溶性PVP溶液及び0.1 gの40重量%濃度のEDTA水溶液を275 gの水に加え、120 gのPEG(Pluriol(登録商標)E 1500)を加えた。トリエタノールアミンでpHを6.75に調整し、エマルジョンに10分間窒素ガスを勢いよく流した。
348 gの50重量%濃度のAM水溶液及び133.1 gの45重量%濃度のQVI水溶液の混合物をそれから10分間かけて加えた。0.1 gのフリーラジカル開始剤V-50(登録商標)をそれから加え、反応混合物を窒素雰囲気下で60℃に加熱した。混合物をこの温度で4時間撹拌した後、0.1 gのフリーラジカル開始剤VA-044(登録商標)を加え、混合物を60℃で1時間撹拌し、それから室温に冷却した。これにより、粘度が410 mPa*sの白色の分散体が得られた。
【0285】
実施例(M)A4
90 gの30重量%濃度の水溶性PVP溶液及び0.1 gの40重量%濃度のEDTA水溶液及び30 gのNaClを275 gの水に溶解し、120 gのPEG(Pluriol(登録商標)E 1500)を加えた。トリエタノールアミンでpHを6.75に調整し、エマルジョンに10分間窒素ガスを勢いよく流した。
313.5 gの50重量%濃度のAM水溶液、133.1 gの45重量%濃度のQVI水溶液、及び17.7 g のAAの混合物をそれから10分間かけて加えた。
0.1 gのフリーラジカル開始剤V-50(登録商標)をそれから加え、反応混合物を窒素雰囲気下で60℃に加熱した。混合物をこの温度で4時間撹拌した後、0.1 gのフリーラジカル開始剤VA-044(登録商標)を加え、混合物を60℃でさらに1時間撹拌し、それから室温に冷却した。これにより、粘度が550 mPa*sの白色の分散体が得られた。
【0286】
実施例(M)A5
90 gの30重量%濃度の水溶性PVP溶液及び0.1 gの40重量%濃度のEDTA水溶液を275 gの水に溶解し、120 gのPEG(Pluriol(登録商標)E 1500)を加えた。トリエタノールアミンでpHを6.75に調整し、エマルジョンに窒素ガスを10分間勢いよく流した。
348 gの50重量%濃度のAM水溶液、133.1 gの45重量%濃度のQVI水溶液、及び0.373 gのトリアリルアミンの混合物をそれから10分間かけて加えた。
0.1 gのフリーラジカル開始剤V-50(登録商標)をそれから加え、反応混合物を窒素雰囲気下で60℃に加熱した。混合物をこの温度で4.25時間撹拌した後、0.1 gのフリーラジカル開始剤VA-044(登録商標)を加え、混合物を60℃でさらに1時間撹拌し、それから室温に冷却した。
これにより、粘度が650 mPa*sの白色の分散体が得られた。
【0287】
実施例(M)A6
135 gの30重量%濃度の水溶性PVP溶液及び0.1 gの40重量%濃度のEDTA水溶液を167 gの水に溶解し、135 gのPEG(Pluriol(登録商標)E 1500)を加えた。トリエタノールアミンでpHを6.75に調整し、エマルジョンに10分間窒素ガスを勢いよく流した。
348 gの50重量%濃度のAM水溶液、56.66 gの80重量%濃度のDMA3*MeCl水溶液の混合物をそれから10分間かけて加えた。0.1 gのフリーラジカル開始剤V-50(登録商標)をそれから加え、反応混合物を窒素雰囲気下で60℃に加熱した。混合物をこの温度で3時間撹拌した後、0.1 gのフリーラジカル開始剤VA-044(登録商標)を加え、混合物を60℃でさらに1時間撹拌し、それから室温に冷却した。これにより、粘度が2260 mPa*sの白色の分散体が得られた。
【0288】
Brookfield粘度計測は、25℃で、4軸及び12回転で計測した。
【0289】
くしを通す力の減少の決定は、以下のように行った:
濡れた状態のくしの通しやすさのブランク値の決定:洗髪した髪を気候が制御された部屋で一晩乾燥した。計測に先立ち、Texapon NSOを用いて合計1分間にわたり2回髪をシャンプーし、1分間すすいだので、髪は明らかに濡れており、すなわち膨潤していた。計測を開始するのに先立ち、髪のからまりがなくなるまで、髪の一房に予めくしを通し、従って、繰り返しくし通しを計測するためには、一定の力をかけることが必要とされた。それから、髪の一房を支持体に固定し、くしの細かい歯を用いて、試験用のくしの細かい歯に通した。髪の試験用のくしへの挿入は、むらなく行い、それぞれの計測については、張力をかけなかった。計測を開始し、ソフトウエア(EGRANUDO program, Frank)を用いて評価した。個々の計測は5回から10回繰り返した。計算した平均値を記載した。
【0290】
濡れた状態でのくしの通しやすさの計測値の決定:ブランク値を決定した後、髪をそれぞれの場合望ましい用途に従って処理した。くしを通す力は、ブランク値を決定するのと同様に計測した。
【0291】
評価:
濡れた状態でのくしを通す力の減少[%]=100−(計測値*100/ブランク値)
乾いた状態でのくしの通しやすさのブランク値の決定:
洗髪した髪を気候が制御された部屋で一晩乾燥した。計測の開始に先立ち、髪のからまりがなくなるまで、髪の一房に予めくしを通し、従って、繰り返しくし通しを計測するためには、一定の力をかけることが必要とされた。それから、髪の一房を支持体に固定し、試験用のくしの細かい歯に通した。それぞれの計測については、髪の試験用くしへの挿入は、むらなく行われなければならず、張力はかけなかった。計測を開始し、ソフトウエア(mtt-win, DIASTRON)により評価した。個々の計測は、5回から10回繰り返した。計算した平均値を標準偏差とともに記載してある。
【0292】
乾いた状態でのくしの通しやすさの計測値の決定;
ブランク値を決定した後、髪を望ましい用途に従って処理し、一晩乾燥した。くしを通す力は、ブランク値を決定するのと同様に計測した。
【0293】
評価:
乾いた状態でのくしを通す力の減少[%]=100−(計測値*100/ブランク値)
実施例1から3及び比較例C1からC3の結果は、表3にまとめてある。
【表3】

【表4】

【表5】

【0294】
本発明による分散体(実施例1から3)は、優れた毛髪化粧品の特性を示している。これらは、固形分の量を多くして製造することができ、しかも望ましい低い粘度を有している。架橋剤なしで製造した対応する分散体(比較例C3)は、不十分な毛髪化粧品の特性を示している。架橋剤の存在下での製造は、性能を達成するためには、義務として必要である。高分子分散剤及び高分子沈殿剤なしで製造したポリマー(比較例C1)は、溶液の粘度が高いために、大きなスケールで入手することができない。その上、それらの髪の化粧品の特性は、本発明による分散体のそれと比較しても、不十分である。それ故、性能の点から優秀と分類されるポリマーを製造するためには、高分子沈殿剤(特にPEG)及び適切な高分子分散剤の存在が不可欠である。
【0295】
化粧品の製造の実施例(全てのデータは重量%)
全ての製剤において、実施例1、3、4、7、及び11によって得られた分散体を使用した。
【0296】
実施例1:液体の化粧品
A
1.70 ステアリン酸グリセリル
1.70 セチルアルコール
1.70 セテアレス-6
1.70 セテアレス-25
5.20 カプリリック/カプリックトリグリセリド
5.20 鉱油
B
q.s. 防腐剤
4.30 プロピレングリコール
2.50 本発明による分散体
59.50 蒸留水
C
q.s. 香油
D
2.00 酸化鉄
12.00 二酸化チタン
製造:
相A及び相Bを互いに別個に80℃まで加熱。それからスターラーを用いて相Bを相Aに混合。全てを放置して、40℃まで冷却し、相C及び相Dを添加。繰り返し均一化。
【0297】
実施例2:油分を含まない化粧品
A
0.35 ヴィーガム
5.00 ブチレングリコール
0.15 キサンタンガム
B
53.0 蒸留水
q.s. 防腐剤
0.2 ポリソルベート-20
1.6 テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン
C
1.0 シリカ
2.0 ナイロン-12
4.15 マイカ
6.0 二酸化チタン
1.85 酸化鉄
D
4.0 ステアリン酸
1.5 ステアリン酸グリセリル
7.0 ラウリン酸ベンジル
5.0 イソエイコサン
q.s. 防腐剤
E
1.0 蒸留水
0.5 パンテノール
0.1 イミダゾリジニルウレア
5.0 本発明による分散体
製造:
相Aをブチレングリコールで濡らし、相Bに加えてよく混合。相ABを75℃に加熱。相Cの原料物質を粉砕し、相ABに加え、よく均一化。相Dの原料物質を混合し、80℃まで加熱し、相ABCに添加。全てが均一になるまで、しばらく混合。全てをプロペラミキサーの付いた容器に移動。相Eの原料物質を混合し、相ABCDに加え、よく混合。
【0298】
実施例3:アイライナー
A
40.6 蒸留水
0.2 EDTA二ナトリウム
q.s. 防腐剤
B
0.6 キサンタンガム
0.4 ヴィーガム
3.0 ブチレングリコール
0.2 ポリソルベート-20
C
15.0 酸化鉄/Al粉末/シリカ(例えばSicopearl Fantastico Gold(登録商標)、BASF)
D
10.0 蒸留水
30.0 本発明による分散体
製造:
相Bを予備混合。プロペラミキサーを用いて相Bを相Aに混合し、増粘剤が膨張。相Cを相Dで濡らし、全てを相ABに加え、よく混合。
【0299】
実施例4:きらめくゲル
A
32.6 蒸留水
0.1 EDTA二ナトリウム
25.0 カルボマー(2%濃度の水溶液)
0.3 防腐剤
B
0.5 蒸留水
0.5 トリエタノールアミン
C
10.0 蒸留水
9.0 本発明による分散体
1.0 ポリクオータニウム-46
5.0 酸化鉄
D
15.0 蒸留水
1.0 D-パンテノール50P(パンテノール及びプロピレングリコール)
製造:
プロペラミキサーを用いて、相Aの原料物質を与えられた順序で徹底的に混合。それから相Bを相Aに添加。全てが均一になるまでゆっくり撹拌。顔料がよく分布するまで相Cを徹底的に均一化。相C及び相Dを相ABに加え、よく混合。
【0300】
実施例5:耐水性のマスカラ
A
46.7 蒸留水
3.0 ルトロールE 400(PEG-8)
0.5 キサンタンガム
q.s. 防腐剤
0.1 イミダゾリジニルウレア
1.3 テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン
B
8.0 カルナバワックス
4.0 蜜蝋
4.0 イソエイコサン
4.0 ポリイソブテン
5.0 ステアリン酸
1.0 ステアリン酸グリセリル
q.s. 防腐剤
2.0 ラウリン酸ベンジル
C
10.0 酸化鉄/Al粉末/シリカ(例えばSicopearl Fantastico Gold(登録商標)、BASF)
E
8.0 ポリウレタン-1
2.0 本発明による分散体
製造:
相A及び相Bを互いに別個に85℃まで加熱。温度を維持し、相Cを相Aに加え、顔料が均一に分布するまで均一化。相Bを相ACに加え、2-3分間、均一化。それから相Eを加え、ゆっくり撹拌。全てを放置して室温に冷却。
【0301】
実施例6:日焼け止めゲル
相A
1.00 PEG-40水素化ヒマシ油
8.00 メトキシ桂皮酸オクチル(Uvinul MC 80(登録商標)、BASF)
5.00 オクトクリレン(Uvinul N 539(登録商標)、BASF)
0.80 オクチルトリアゾン(Uvinul T 150(登録商標)、BASF)
2.00 ブチルメトキシジベンゾイルメタン(Uvinul BMBM(登録商標)、BASF)
2.00 酢酸トコフェリル
q.s. 香油
相B
2.50 本発明による分散体
0.30 アクリレート/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー
0.20 カルボマー
5.00 グリセロール
0.20 EDTA二ナトリウム
q.s. 防腐剤
72.80 蒸留水
相C
0.20 水酸化ナトリウム
製造:
相Aの成分を混合。相Bを膨張させて、相Aに撹拌しながら入れ、均一化。相Cで中和し、再び均一化。
【0302】
実施例7:TiO2及びZnO2を含む日焼け止めのエマルジョン
相A
6.00 PEG-7水素化ヒマシ油
2.00 PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー
3.00 ミリスチン酸イソプロピル
8.00 ホホバ(バクサスチネンシス)油
4.00 メトキシ桂皮酸オクチル(Uvinul MC80)
2.00 4-メチルベンジリデンカンフル(Uvinul MBC 95)
3.00 二酸化チタン、ジメチコーン
1.00 ジメチコーン
5.00 酸化亜鉛、ジメチコーン
相B
2.00 本発明による分散体
0.20 EDTA二ナトリウム
5.00 グリセロール
q.s. 防腐剤
58.80 蒸留水
相C
q.s. 香油
製造:
相A及びBを別個に約85℃まで加熱。相Bを撹拌して相Aに入れ、均一化。約40℃まで冷却し、相Cを加え、再び簡潔に均一化。
【0303】
実施例8:日差しよけローション
相A
6.00 メトキシ桂皮酸オクチル(Uvinul MC 80(登録商標)、BASF)
2.50 4-メチルベンジリデンカンフル(Uvinul MBC 95(登録商標)、BASF)
1.00 オクチルトリアゾン(Uvinul T 150(登録商標)、BASF)
2.00 ブチルメトキシジベンゾイルメタン(Uvinul BMBM(登録商標)、BASF)
2.00 PVP/ヘキサデセンコポリマー
5.00 PPG-3ミリスチルエーテル
0.50 ジメチコーン
0.10 BHT、アスコルビン酸パルミテート、クエン酸、ステアリン酸グリセリル、プロピレングリコール
2.00 セチルアルコール
2.00 セチルリン酸カリウム
相B
2.50 本発明による分散体
5.00 プロピレングリコール
0.20 EDTA二ナトリウム
q.s. 防腐剤
63.92 蒸留水
相C
5.00 鉱油
0.20 カルボマー
相D
0.08 水酸化ナトリウム
相E
q.s. 香油
製造:
相A及び相Bを別個に約80℃まで加熱。相Bを撹拌して相Aに入れ、均一化し、簡単に後で均一化。相Cをペーストにし、撹拌して相ABに入れ、相Dで中和し、後で均一化。約40℃まで冷却し、相Eを加え、再び均一化。
【0304】
実施例9:洗って取れる(removable)フェースマスク
相A
57.10 蒸留水
6.00 ポリビニルアルコール
5.00 プロピレングリコール
相B
20.00 アルコール
4.00 PEG-32
q.s. 香油
相C
5.00 ポリクオータニウム-44
2.70 本発明による分散体
0.20 アラントイン
製造:
相Aを少なくとも90℃まで加熱し、溶解するまで撹拌。相Bを50℃で溶解し、撹拌して相Aに注入。約35℃で、エタノールの損失を補充。相Cを加え、撹拌。
【0305】
実施例10:フェースマスク
相A
3.00 セテアレス-6
1.50 セテアレス-25
5.00 セテアリルアルコール
6.00 オクタン酸セテアリル
6.00 鉱油
0.20 ビサボロール
3.00 ステアリン酸グリセリル
相B
2.00 プロピレングリコール
5.00 パンテノール
2.80 本発明による分散体
q.s. 防腐剤
65.00 蒸留水
相C
q.s. 香油
0.50 酢酸トコフェリル
製造:
相A及びBを別個に約80℃まで加熱。相Bを撹拌して相Aに入れ、均一化し、簡潔に後で均一化。約40℃に冷却し、相Cを加え、再び均一化。
【0306】
実施例11:ボディーローションムース
相A
1.50 セテアレス-25
1.50 セテアレス-6
4.00 セテアリルアルコール
10.00 オクタン酸セテアリル
1.00 ジメチコーン
相B
3.00 本発明による分散体
2.00 パンテノール
2.50 プロピレングリコール
q.s. 防腐剤
74.50 蒸留水
相C
q.s. 香油
製造:
相A及びBを別個に約80℃まで加熱し、相Bを撹拌して、相Aに入れ、均一化。約40℃まで冷却し、相Cを加え、簡潔に再び均一化。瓶詰め:3.5 bar(20℃)で、90%の活性成分及び10%のプロパン/ブタン
実施例12:乾燥肌及び敏感肌のためのフェーストニック
相A
2.50 PEG-40水素化ヒマシ油
q.s. 香油
0.40 ビサボロール
相B
3.00 グリセロール
1.00 ヒドロキシエチルセチルジモニウムホスフェート
5.00 ホイッチハシバミ(マンサクバージニアーナ)の蒸留物
0.50 パンテノール
0.50 本発明による分散体
q.s. 防腐剤
87.60 蒸留水
製造:
透明になるまで相Aを溶解。相Bを撹拌して相Aに注入。
【0307】
実施例13:皮膚をはがす効果のあるフェースウオッシュペースト
相A
70.00 蒸留水
3.00 本発明による分散体
1.50 カルボマー
q.s. 防腐剤
相B
q.s. 香油
7.00 加水分解されたたんぱく質のカリウムココイル
4.00 コカミドプロピルベタイン
相C
1.50 トリエタノールアミン
相D
13.00 ポリエチレン(Luwax A(登録商標)、BASF)
製造:
相Aを放置して膨張化。透明になるまで相Bを溶解。相Bを撹拌して、相Aに注入。相Cで中和。それから撹拌して相Dを注入。
【0308】
フェースソープ
相A
ココアートカリウム
ココ両性二酢酸二ナトリウム
2.0 ラウラミドDEA
ステアリン酸グリコール
2.0 本発明による分散体
50.0 蒸留水
q.s. クエン酸
相B
q.s. 防腐剤
q.s. 香油
製造:
全てが均一になるまで相Aを撹拌しながら70℃に加熱。クエン酸でpHを7.0-7.5に調整。全てを放置して50℃に冷却し、相Bを添加。
【0309】
実施例14:O/W型のフェースクレンジングミルク
相A
1.50 セテアレス-6
1.50 セテアレス-25
2.00 ステアリン酸グリセリル
2.00 セチルアルコール
10.00 鉱油
相B
5.00 プロピレングリコール
q.s. 防腐剤
1.0 本発明による分散体
66.30 蒸留水
相C
0.20 カルボマー
10.00 オクタン酸セテアリル
相D
0.40 テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン
相E
q.s. 香油
0.10 ビサボロール
製造:
相A及びBを別個に約80℃まで加熱。相Bを撹拌して相Aに入れ、均一化し、簡潔に後で均一化。相Cをペーストにし、撹拌して相ABに入れ、相Dで中和し、後で均一化。約40℃まで冷却し、相Eを加え、再び均一化。
【0310】
実施例15:透明な石鹸
4.20 水酸化ナトリウム
3.60 蒸留水
2.0 本発明による分散体
22.60 プロピレングリコール
18.70 グリセロール
5.20 ココアミドDEA
10.40 酸化コカミン
4.20 ラウリル硫酸ナトリウム
7.30 ミリスチン酸
16.60 ステアリン酸
5.20 トコフェロール
製造:
全ての成分を混合。85℃で透明になるまで混合物を溶融。直接モールドに注入。
【0311】
実施例16:ピーリングクリーム、O/W型
相A
3.00 セテアレス-6
1.50 セテアレス-25
3.00 ステアリン酸グリセリル
5.00 セテアリルアルコール、セテアリル硫酸ナトリウム
6.00 オクタン酸セテアリル
6.00 鉱油
0,20 ビサボロール
相B
2.00 プロピレングリコール
0.10 EDTA二ナトリウム
3.00 本発明による分散体
q.s. 防腐剤
59.70 蒸留水
相C
0.50 酢酸トコフェリル
q.s. 香油
相D
10.00 ポリエチレン
製造:
相A及びBを別個に約80℃まで加熱。相Bを撹拌して相Aに入れ、均一化。約40℃まで冷却し、相Cを加え、簡潔に再び均一化。それから相Dを撹拌して注入。
【0312】
実施例17:シェーヴィングフォーム
6.00 セテアレス-25
5.00 ポロキサマー407
52.00 蒸留水
1.00 トリエタノールアミン
5.00 プロピレングリコール
1.00 PEG-75ラノリン油
5.00 本発明による分散体
q.s. 防腐剤
q.s. 香油
25.00 ラウレス硫酸ナトリウム
製造:
全てのものを一緒に重さを量り、それから溶解するまで撹拌。瓶詰め:90部の活性物資及び10部のプロパン/ブタン混合物(25:75)。
【0313】
実施例18:アフターシェイブバルサム
相A
0.25 アクリレート/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー
1.50 酢酸トコフェリル
0.20 ビサボロール
10.00 カプリリック/カプリックトリグリセリド
q.s. 香油
1.00 PEG-40水素化ヒマシ油
相B
1.00 パンテノール
15.00 アルコール
5.00 グリセロール
0.05 ヒドロキシエチルセルロール
1.92 本発明による分散体
64.00 蒸留水
相C
0.08 水酸化ナトリウム
製造:
相Aの成分を混合。相Bを撹拌して、相Aに入れ、均一化し、簡潔に後で均一化。相Cで中和し、再び均一化。
【0314】
実施例19:ボディーケアクリーム
相A
2.00 セテアレス-6
2.00 セテアレス-25
2.00 セテアリルアルコール
3.00 ステアリン酸グリセリルSE
5.00 鉱油
4.00 ホホバ(バクサスチネンシス)油
3.00 オクタン酸セテアリル
1.00 ジメチコーン
3.00 鉱油、ラノリンアルコール
相B
5.00 プロピレングリコール
0.50 ヴィーガム
1.00 パンテノール
1.70 本発明による分散体
6.00 ポリクオータニウム-44
q.s. 防腐剤
60.80 蒸留水
相C
q.s. 香油
製造:
相A及びBを別個に約80℃まで加熱。相Bを均一化。相Bを撹拌して相Aに入れ、均一化し、簡潔に後で均一化。約40℃まで冷却し、相Cを加え、簡潔に再び均一化。
【0315】
実施例20:歯磨き粉
相A
34.79 蒸留水
3.00 本発明による分散体
0.30 防腐剤
20.00 グリセロール
0.76 モノフルオロリン酸ナトリウム
相B
1.20 カルボキシメチルセルロースナトリウム
相C
0.80 アロマ油
0.06 サッカリン
0.10 防腐剤
0.05 ビサボロール
1.00 パンテノール
0.50 酢酸トコフェリル
2.80 シリカ
1.00 ラウリル硫酸ナトリウム
7.90 リン酸二カルシウム無水物
25.29 リン酸二カルシウム二水和物
0.45 二酸化チタン
製造:
相Aを溶解。相Bを分散させて相Aに入れ、溶解。相Cを加え、減圧下、室温で約45分間撹拌。
【0316】
実施例21:洗口液
相A
2.00 アロマ油
4.00 PEG-40水素化ヒマシ油
1.00 ビサボロール
30.00 アルコール
相B
0.20 サッカリン
5.00 グリセロール
q.s. 防腐剤
5.00 ポロキサマー407
0.5 本発明による分散体
52.30 蒸留水
製造:
相A及び相Bを透明になるまで別個に溶解。相Bを撹拌して、相Aに注入。
【0317】
実施例22:人工器官の接着剤
相A
0.20 ビサボロール
1.00 ベータ-カロテン
q.s. アロマ油
20.00 オクタン酸セテアリル
5.00 シリカ
33.80 鉱油
相B
5.00 本発明による分散体
35.00 PVP(20%濃度の水溶液)
製造:
相Aをよく混合。相Bを撹拌して相Aに注入。
【0318】
実施例23:スキンケアクリーム、O/W型
相A
8.00 セテアリルアルコール
2.00 セテアレス-6
2.00 セテアレス-25
10.00 鉱油
5.00 オクタン酸セテアリル
5.00 ジメチコーン
相B
3.00 本発明による分散体
2.00 パンテノール、プロピレングリコール
q.s. 防腐剤
63.00 蒸留水
相C
q.s. 香油
製造:
相A及びBを別個に約80℃まで加熱。相Bを撹拌して、相Aに入れ、均一化し、簡潔に後で均一化。約40℃まで冷却し、相Cを加え、再び均一化。
【0319】
実施例24:スキンケアクリーム、W/O型
相A
6.00 PEG-7水素化ヒマシ油
8.00 オクタン酸セテアリル
5.00 ミリスチン酸イソプロピル
15.00 鉱油
2.00 PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー
0.50 ステアリン酸マグネシウム
0.50 ステアリン酸アルミニウム
相B
3.00 グリセロール
3.30 本発明による分散体
0.70 硫酸マグネシウム
2.00 パンテノール
q.s. 防腐剤
48.00 蒸留水
相C
1.00 トコフェロール
5.00 酢酸トコフェリル
q.s. 香油
製造:
相A及びBを別個に約80℃まで加熱。相Bを撹拌して、相Aに入れ、均一化。約40℃まで冷却し、相Cを加え、簡潔に再び均一化。
【0320】
実施例25:リップケアクリーム
相A
10.00 オクタン酸セテアリル
5.00 ポリブテン
相B
0.10 カルボマー
相C
2.00 セテアレス-6
2.00 セテアレス-25
2.00 ステアリン酸グリセリル
2.00 セチルアルコール
1.00 ジメチコーン
1.00 ベンゾフェノン-3
0.20 ビサボロール
6.00 鉱油
相D
8.00 本発明による分散体
3.00 パンテノール
3.00 プロピレングリコール
q.s. 防腐剤
54.00 蒸留水
相E
0.10 トリエタノールアミン
相F
0.50 酢酸トコフェリル
0.10 トコフェロール
q.s. 香油
製造:
透明になるまで相Aを溶解。相Bを加え、均一化。相Cを加え、80℃で溶融。相Dを80℃に加熱。相Dを相ABCに加え、均一化。約40℃に冷却し、相E及び相Fを加え、再び均一化。
【0321】
実施例26:きらめくリップスティック
相A
5.30 カンデリラ(ユーホルビア蝋のもとになる実)ワックス
1.10 蜜蝋
1.10 微結晶のワックス
2.00 パルミチン酸セチル
3.30 鉱油
2.40 ヒマシ油、リシノール酸グリセリル、オクチルドデカノール、カルナバ、カンデリラワックス
0.40 ビサボロール
16.00 オクタン酸セテアリル
2.00 水素化ココグリセリド
q.s. 防腐剤
1.00 本発明による分散体
60.10 ヒマシ(ヒマシ油の集合物)油
0.50 酢酸トコフェリル
相B
0.80 C.I. 14720:1, アシッド・レッド14アルミニウムレーキ
相C
4.00 マイカ、二酸化チタン
製造:
相Aの成分の重さを量り、溶融。相Bを均一に組み込み。相Cを加え、撹拌。撹拌しながら室温まで冷却。
【0322】
実施例26:シャワーゲル
50.00 ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸マグネシウム、
ラウレス-8硫酸ナトリウム、ラウレス-8マグネシウム
1.00 ココアミドDEA
4.00 本発明による分散体
2.00 ラウレス硫酸ナトリウム、二ステアリン酸グリコール、コカミドMEA、ラウレス-10
q.s. 防腐剤
q.s. 香油
2.00 塩化ナトリウム
41.00 水、脱塩化
製造:
全てのものを一緒に重さを量り、溶解するまで撹拌。
【0323】
実施例27:シャワーゲル
30.00 ラウレス硫酸ナトリウム
6.00 ココ両性二酢酸ナトリウム
6.00 コカミドプロピルベタイン
3.00 ラウレス硫酸ナトリウム、二ステアリン酸グリコール、コカミドMEA、ラウレス-10
7.70 ポリクオータニウム-44
1.50 本発明による分散体
1.00 パンテノール
q.s. 防腐剤
q.s. 香油
q.s. クエン酸
0.50 塩化ナトリウム
44.30 水、脱塩化
製造:
相Aの成分の重さを量り、溶解。pHを6-7に調整。
【0324】
実施例28:透明なシャワーゲル
40.00 ラウレス硫酸ナトリウム
5.00 デシルグルコシド
5.00 コカミドプロピルベタイン
0.50 ポリクオータニウム-10
2.20 本発明による分散体
1.00 パンテノール
q.s. 香油
q.s. 防腐剤
q.s. クエン酸
2.00 塩化ナトリウム
44.30 水、脱塩化
製造:
相Aの成分の重さを量り、透明になるまで撹拌。
【0325】
実施例29:シャワーバス
A
40.00 ラウレス硫酸ナトリウム
5.00 C12-15パレススルホン酸ナトリウム
5.00 デシルグルコシド
q.s. 香油
0.10 フィタントリオール
B
43.60 水、脱塩化
0.1 グアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド
2.20 本発明による分散体
1.00 パンテノール
q.s. 防腐剤
1.00 ラウレス-3
q.s. クエン酸
2.00 塩化ナトリウム
製造:
相Aの成分を混合。相Bの成分を次々に加え、混合。pHを6-7に調整。
【0326】
実施例30:液体石鹸
A
44.06 水、脱塩化
0.34 アミノメチルプロパノール
3.40 アクリレートコポリマー
B
40.00 ラウレス硫酸ナトリウム
10.00 コカミドプロピルベタイン
0.20 本発明による分散体
q.s. 香油
q.s. 防腐剤
2.00 塩化ナトリウム
製造:
相Aの成分の重さを量り、透明になるまで溶解。相Bの成分を次々に加えて、混合。
【0327】
実施例31:リキッドフットバス
A
1.00 ノノキシノール-14
0.10 ビサボロール
1.00 パイン(パイナス・シルヴェストリス)油
B
5.00 PEG-8
1.20 本発明による分散体
0.50 トリクロサン
30.00 ラウレス硫酸ナトリウム
3.00 ポリクオータニウム-16
58.20 水、脱塩化
q.s. C.I. 19140+C.I. 42051
製造
相Aを可溶化。相Bを混合。
【0328】
実施例32:フレッシュニングゲル
A
0.60 カルボマー
45.40 水、脱塩化
B
0.50 ビサボロール
0.50 ファルネソール
q.s. 香油
5.00 PEG-40水素化ヒマシ油
0.50 本発明による分散体
1.00 テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン
1.50 メンソール
45.00 アルコール
q.s. C.I. 74180、ダイレクトブルー86
製造:
相Aを膨張化。相Bを溶解。相Bを撹拌して、相Aに注入。
【0329】
実施例33:回転塗布式発汗抑制剤
A
0.40 ヒドロキシエチルセルロース
50.00 水、脱塩化
B
25.00 アルコール
0.10 ビサボロール
0.30 ファルネソール
2.00 PEG-40水素化ヒマシ油
q.s. 香油
C
5.00 塩酸アルミニウム
3.00 プロピレングリコール
3.00 ジメチコーンコポリオール
3.00 ポリクオータニウム-16
1.20 本発明による分散体
7.00 水、脱塩化
製造:
相Aを膨張化。別個に相B及びCを溶解。相A及びBを撹拌して相Cに注入。
【0330】
実施例34:透明な脱臭剤スティック
5.00 ステアリン酸ナトリウム
0.50 トリクロサン
3.00 セテアレス-25
20.00 グリセロール
0.50 本発明による分散体
q.s. 香油
60.00 プロピレングリコール
0.20 ビサボロール
10.80 水、脱塩化
製造:
相Aを一緒に重さを量り、溶融し、均一化。それからモールドに注入。
【0331】
実施例35:水溶性バスオイル
15.00 オクタン酸セテアリル
15.00 カプリリック/カプリックトリグリセリド
1.00 パンテノール、プロピレングリコール
0.10 ビサボロール
2.00 酢酸トコフェリル
2.00 パルミチン酸レチニル
0.10 トコフェロール
37.00 PEG-7グリセリルココアート
0.40 本発明による分散体
3.80 水、脱塩化
q.s. 香油
23.60 PEG-40水素化ヒマシ油
製造:
全てが溶解するまで混合及び撹拌をし、透明な溶液にを得る。
【0332】
実施例36;デイケアエアゾール
A
4.00 メトキシ桂皮酸エチルヘキシル
1.50 オクトクリレン
9.00 カプリリック/カプリックトリグリセリド
5.00 シモンドシア・チネンシス(ホホバ)の種の油
1.50 シクロメチコーン
3.00 水素化ココグリセリド
1.00 PVP/ヘキサデセンコポリマー
1.00 セテアレス-6、ステアリルアルコール
B
5.00 酸化亜鉛
C
2.00 セテアレス-25
1.20 パンテノール
0.20 アスコルビン酸リン酸ナトリウム
0.30 イミダゾリジニルウレア
0.10 EDTA二ナトリウム
1.50 本発明による分散体
62.67 水、脱塩化
D
0.50 酢酸トコフェリル
0.20 ビサボロール
0.33 カプリリック/カプリックトリグリセリド、レチノール
q.s. 香油
製造:
相Aを80℃に加熱。透明になるまで相Aを溶解。相Bを組み込み、均一化。相Cを加え、80℃に加熱し、溶融して、均一化。撹拌しながら約40℃に冷却し、相Dを加え、簡潔に均一化。3.5 bar(20℃)にて、90%の活性成分溶液:10%のプロパン/ブタンにて瓶詰め。
【0333】
実施例37:肌に潤いを与えるクリーム
A
3.00 ヴィティス・ヴィニヘラ(グレープ)の種の油
1.00 シクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサン
1.50 シクロメチコーン
2.00 大豆(グリシン・ソヤ)油
2.00 メトキシ桂皮酸エチルヘキシル
1.00 Uvinul A Plus(BASF)
1.00 水素化レシチン
1.00 コレステロール
2.00 PEG-40水素化ヒマシ油
5.00 オクタン酸セテアリル
5.00 カプリリック/カプリックトリグリセリド
B
3.00 カプリリック/カプリックトリグリセリド、アクリレートコポリマー
C
3.00 本発明による分散体
0.50 メト硫酸ココトリモニウム
2.00 パンテノール、プロピレングリコール
3.00 グリセロール
0.10 EDTA二ナトリウム
60.30 水、脱塩化
D
0.30 香料
0,30 DMDMヒダントイン
1.00 酢酸トコフェリル
2.00 トコフェロール
製造:
相Aを80℃まで加熱。相Bを撹拌して相Aに注入。相Cを約80℃まで加熱し、撹拌して相A+Bに注入し、均一化。撹拌しながら、約40℃に冷却し、相Dを加え、簡潔に均一化。
【0334】
実施例38:エアゾールヘアームース
A
2.00 メト硫酸ココトリモニウム
0.20 香油
B
63.90 水、脱塩化
6.70 本発明による分散体
0.50 アクリレートコポリマー
0.10 アミノメチルプロパノール
0.20 セテアレス-25
0.20 トリメチルシリルアモジメチコーン、トリデセス-10、セトリモニウムクロライド
0.10 PEG-25 PABA
0.20 ヒドロキシエチルセルロース
0.20 PEG-8
0.20 パンテノール
15.00 アルコール
C
10.00 プロパン/ブタン 3.5 bar(20℃)
製造:
相A及びBを混合し、発射ガスを用いて瓶詰め。
【0335】
実施例39:ポンプムース
A
2.00 メト硫酸ココトリモニウム
q.s. 香油
B
86.30 水、脱塩化
7.00 ポリクオータニウム-46
3.00 本発明による分散体
0.50 PEG-8
1.00 パンテノール
q.s. 防腐剤
0.20 PEG-25 PABA
製造:
相Aの成分を混合。相Bの成分を次々に加え、透明になるまで溶解。
【0336】
実施例40:エアゾールムース
15.00 本発明による分散体
5.00 PVP/VAコポリマー
0.50 リン酸ヒドロキシエチルセチルジモニウム
0.20 セテアレス-25
0.40 香油PC910.781/クリームオフォール
68.90 水、脱塩化
q.s. 防腐剤
10.00 プロパン/ブタン 3.5 bar(20℃)
製造:
全てを一緒に重さを量り、溶解するまで撹拌し、それから瓶詰め。
【0337】
実施例41:カラースタイリングムース
A
2.00 メト硫酸ココトリモニウム
q.s. 香油
B
6.70 本発明による分散体
0.50 アクリレートコポリマー
0.10 アミノメチルプロパノール
0.20 セテアレス-25
0.20 パンテノール
0.20 ヒドロキシエチルセルロース
10.00 アルコール
69.97 水、脱塩化
0.08 C.I. 12245、ベーシックレッド76
0.05 C.I. 42510、ベーシックバイオレット14
C
10.00 プロパン/ブタン 3.5 bar(20℃)
製造:
全てを一緒に重さを量り、溶解するまで撹拌し、それから瓶詰め。ダークブロンド及びブラウンの髪にのみ適切。
【0338】
実施例42:エアゾールヘアームース
A
0.20 香油
2.00 メト硫酸ココトリモニウム
B
69.90 水、脱塩化
14.70 ポリウレタン-1
2.00 本発明による分散体
0.50 PEG-25 PABA
0.20 アモジメチコーン、タロウトリモニウムクロライド、ノノキシノール-10
q.s. 防腐剤
0.50 セテアレス-25
C
10.00 プロパン/ブタン 3.5 bar(20℃)
製造:
相Aを混合。相Bの成分を次々に加え、溶解。相Cと共に瓶詰め。
【0339】
実施例43:ポンプヘアームース
A
1.50 メト硫酸ココトリモニウム
q.s. 香油
B
2.00 本発明による分散体
94.04 水、脱塩化
C
0.46 アミノメチルプロパノール
4.00 PEG/PPG-25/25ジメチコーン/アクリレートコポリマー
q.s. 防腐剤
製造:
相Aを混合。相Bを撹拌して相Aに注入。相Cを加え、溶解するまで撹拌。
【0340】
実施例44:ヘアースタイリングゲル
A
0.50 カルボマー
87.60 水、脱塩化
B
0.70 トリエタノールアミン
C
6.00 本発明による分散体
5.00 PVP(Luviskol K30又はLuviskol K90)
q.s. 香油
q.s. PEG-40水素化ヒマシ油
q.s. 防腐剤
0.10 酢酸トコフェリル
製造:
相Aを放置して膨張させ、相Bで中和。相Cを溶解し、撹拌して相A+Bに注入。
【0341】
実施例45:ヘアースタイリングゲル
A
0.50 カルボマー
87.60 水、脱塩化
B
0.90 テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン
C
2.00 本発明による分散体
9.00 VP/VAコポリマー(Luviskol VA64W;BASF)
q.s. 香油
q.s. PEG-40水素化ヒマシ油
q.s. 防腐剤
0.10 プロピレングリコール
製造:
相Aを放置して膨張させ、相Bで中和。相Cを溶解し、撹拌して相A+Bに注入。
【0342】
実施例46:ヘアースタイリングゲル
2.00 本発明による分散体
6.00 コーンスターチ変性体(国産スターチ)
0.50 キトサン
q.s. 香油
q.s. PEG-40水素化ヒマシ油
0.10 PEG-14ジメチコーン
0.10 防腐剤
91.40 水、脱塩化
製造:
均一になるまで、全ての成分を混合。
【0343】
実施例47:ヘアースタイリングゲル
8.00 本発明による分散体
5.00 VP/DMAPAアクリレートコポリマー(ISP:Styleze CC-10)
0.05 アミノメチルプロパノール
84.85 水、脱塩化
q.s. 香油
q.s. PEG-40水素化ヒマシ油
0.10 ジメチコーンコポリオール
0.10 防腐剤
2.00 ヒドロキシプロピルセルロース
製造:
均一になるまで、全ての成分を混合。
【0344】
実施例48:ヘアースタイリングゲル
6.00 本発明による分散体
1.00 VP/アクリレート/ラウリルメタクリレートコポリマー(ISP:Styleze 2000)
0.26 アミノメチルプロパノール
90.64 水、脱塩化
q.s. 香油
q.s. PEG-40水素化ヒマシ油
0.10 ソルビトール
0.10 防腐剤
2.00 ヒドロキシプロピルグアール(Rhodia Inc., N-ハンチヒドロキシプロピルグアール)
製造:
均一になるまで、全ての成分を混合。
【0345】
実施例49:ヘアーゲル
A
0.50 カルボマー
90.01 水、脱塩化
B
0.70 トリエタノールアミン
C
6.00 本発明による分散体
2.00 アクリレート/C1-2コハク酸塩/ヒドロキシアクリレートコポリマー(Rohm & Haas, Allianz LT-120)
0.19 アミノメチルプロパノール
q.s. 香油
q.s. PEG-40水素化ヒマシ油
0.10 PEG-8
0.10 防腐剤
0.50 ヒドロキシエチルセルロース
製造:
相Aを放置して膨張させ、相Bで中和。相Cを溶解し、撹拌して相A+Bに注入。
【0346】
実施例50:ヘアーゲル
7.00 本発明による分散体
7.00 メタクリル酸/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸ナトリウムコポリマー(Ondeo Nalco, Fixomer A30)
0.70 トリエタノールアミン
q.s. 香油
q.s. PEG-40水素化ヒマシ油
0.10 パンテノール
0.10 防腐剤
84.90 水、脱塩化
1.00 ポリアクリルアミド/C13-14イソパラフィン/ラウレス-7(Seppic, Sepigel305)
製造:
均一になるまで、全ての成分を混合。
【0347】
実施例51:ヘアーゲル
A
0.50 カルボマー
90.50 水、脱塩化
B
0.70 トリエタノールアミン
C
7.00 本発明による分散体
1.00 ポリビニルホルムアミド
q.s. 香油
q.s. PEG-40水素化ヒマシ油
0.10 防腐剤
0.10 メトキシ桂皮酸エチルヘキシル
0.10 PEG-14ジメチコーン
製造:
相Aを放置して膨張させ、相Bで中和。相Cを溶解し、撹拌して相A+Bに注入。
【0348】
実施例52:アクアワックス
10.00 本発明によるコポリマー
q.s. 香油
q.s. PEG-40水素化ヒマシ油
0.10 フタル酸ジエチル
0.10 エチルへキサン酸セテアリル
0.10 PEG-7グリセリルココアート
0.10 防腐剤
87.70 水、脱塩化
2.00 カプリリック/カプリックトリグリセリド、アクリレートコポリマー
製造:
全てを混合し、均一化。その後、15分間撹拌。
【0349】
実施例53:すすぎ落とすコンディショナー及びリペアトリートメント
A
0.20 オクタン酸セテアリル
0.10 フィタントリオール
2.00 PEG-40水素化ヒマシ油
B
q.s. 香油
2.00 メト硫酸ココトリモニウム
C
77.70 水、脱塩化
D
2.00 ポリクオータニウム-16
5.00 本発明による分散体
1.00 ジメチコーンコポリオール
q.s. 防腐剤
10.00 アルコール
q.s. クエン酸
製造:
別個に相A及びBを混合。相Cを撹拌して、相Bに注入。
【0350】
実施例54:ヘアートリートメント
A
2.00 セテアレス-6、ステアリルアルコール
1.00 セテアレス-25
6.00 セテアリルアルコール
6.00 オクタン酸セテアリル
0.30 フィタントリオール
B
5.00 本発明による分散体
0.70 グアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド
5.00 プロピレングリコール
2.00 パンテノール
0.30 イミダゾリジニルウレア
69.00 水、脱塩化
C
2.00 水溶性コシシルク
0.20 香料
0.50 フェノキシエタノール
製造:
相A及びBを別個に約80℃まで加熱。相Bを均一化。
【0351】
実施例55:ヘアーカクテル
A
0.40 アクリレート/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー
2.00 ジメチコーン
3.00 シクロメチコーン、ジメチコノール
2.00 フェニルトリメチコーン
2.00 アモジメチコーン、セトリモニウムクロライド、トリデセス-10
0.50 ジメチコーンコポリオール
1.00 マカダミア(テルニフォリア)ナッツ油
0.50 酢酸トコフェリル
1.00 PEG-40水素化ヒマシ油
q.s. 香油
B
82.84 水、脱塩化
0.30 本発明による分散体
0.46 アミノメチルプロパノール
4.00 PEG/PPG-25/25ジメチコーン/アクリレートコポリマー
製造:
相Aの成分を混合。相Bを溶解。相Bを撹拌して、均一化し、相Aに注入。
【0352】
実施例56:パーマ
ウェーヴィング溶液
A
73.95 水、脱塩化
0.20 コカミドプロピルベタイン
0.20 ポリソルベート20
1.25 本発明による分散体
0.20 EDTA二ナトリウム
0.20 ヒドロキシエチルセルロース
B
8.00 チオグリコール酸
C
11.00 水酸化アンモニウム
D
5.00 炭酸アンモニウム
製造:
相Aの成分の重さを量り、透明になるまで溶解。相Bを撹拌して、相Aに注入。
【0353】
中和:
A
1.00 PEG-40水素化ヒマシ油
0.20 香油
93.60 水、脱塩化
B
0.20 コカミドプロピルベタイン
0.20 セテアレス-25
2.50 本発明による分散体
q.s. 防腐剤
C
2.30 過酸化水素
D
q.s. リン酸
製造
相Aを可溶化。相Bの成分を次々に加え、透明になるまで溶解。
【0354】
実施例57:ダークブラウンのパーマ用ヘアーカラー(酸化ヘアーカラー)
A
50.90 水、脱塩化
0.20 亜硫酸ナトリウム
0.05 EDTA二ナトリウム
0.20 p-フェニレンジアミン
0.30 レゾルシノール
0.20 4-アミノ-2-ヒドロキシトルエン
0.10 m-アミノフェノール
1.50 オレイルアルコール
4.50 プロピレングリコール
2.30 C12-15パレス-15スルホン酸ナトリウム
20.00 オレイン酸
B
1.00 本発明による分散体
13.70 水酸化アンモニウム
6.00 i-プロパノール
q.s. 香料
製造:
相Aを可溶化。相Bの成分を次々に加えて、混合。
【0355】
顕色剤のエマルジョン(pH:3-4)
3.00 ヘキサデシルアルコール
2.00 本発明による分散体
1.00 セテアレス-20
1.00 C12-15パレス-15スルホン酸ナトリウム
6.00 過酸化水素
0.50 リン酸
0.01 アセトアニリド
86.49 水、脱塩化
製造:
全ての成分を加えて、混合。
【0356】
実施例58:薄いブラウンの半パーマ用ヘアーカラー
10.00 ココジエタノールアミド
4.00 ドデシルベンゾイルスルホン酸ナトリウム、50%濃度
1.00 本発明による分散体
6.00 C9-11パレス-3
2.50 ラウリル硫酸ナトリウム
0.4 2-ニトロ-p-フェニレンジアミン
0.20 HCレッドNo.3
0.20 HCイエローNo.2
75.70 水、脱塩化
製造:
成分を一緒に加えて、混合。
【0357】
実施例59:透明なコンディショニングシャンプー
A
15.00 コカミドプロピルベタイン
10.00 ココ両性二酢酸二ナトリウム
5.00 ポリソルベート20
5.00 デシルグルコシド
q.s. 香料
q.s. 防腐剤
0.1-1.0 本発明による分散体
2.00 ラウレス-3
ad100 水、脱塩化
q.s. クエン酸
B
3.00 PEG-150二ステアリン酸塩
製造:
相Aの成分の重さを量り、溶解。pHを6-7に調整。相Bを加えて50℃に加熱。撹拌しながら、放置して室温に冷却。
【0358】
実施例60:シャンプー
30.00 ラウレス硫酸ナトリウム
6.00 ココ両性酢酸ナトリウム
6.00 コカミドプロピルベタイン
3.00 ラウレス硫酸ナトリウム、二ステアリン酸グリコール、
コカミドMEA、ラウレス-10
0.1-1.0 本発明による分散体
2.00 ジメチコーン
q.s. 香料
q.s. 防腐剤
q.s. クエン酸
1.00 塩化ナトリウム
ad100 水、脱塩化
製造:
成分の重さを量り、溶解。pHを6-7に調整。
【0359】
実施例61:シャンプー
30.00 ラウレス硫酸ナトリウム
6.00 ココ両性酢酸ナトリウム
6.00 コカミドプロピルベタイン
3.00 ラウレス硫酸ナトリウム、二ステアリン酸グリコール、
コカミドMEA、ラウレス-10
0.1-1.0 本発明による分散体
2.00 アモジメチコーン
q.s. 香料
q.s. 防腐剤
q.s. クエン酸
1.00 塩化ナトリウム
ad100 水、脱塩化
製造:
成分の重さを量り、溶解。pHを6-7に調整。
【0360】
実施例62:シャンプー
40.00 ラウレス硫酸ナトリウム
10.00 コカミドプロピルベタイン
3.00 ラウレス硫酸ナトリウム、二ステアリン酸グリコール、
コカミドMEA、ラウレス-10
0.1-1.0 本発明による分散体
2.00 Dow Corning 3052
q.s. 香料
q.s. 防腐剤
q.s. クエン酸
2.00 コカミドDEA
ad100 水、脱塩化
製造:
成分の重さを量り、溶解。pHを6-7に調整。
【0361】
実施例63:ふけ取りシャンプー
40.00 ラウレス硫酸ナトリウム
10.00 コカミドプロピルベタイン
2.50 ラウレス硫酸ナトリウム、二ステアリン酸グリコール、コカミドMEA、ラウレス-10
0.1-1.0 本発明による分散体
0.50 クリンバゾール
q.s. 香料
q.s. 防腐剤
0.50 塩化ナトリウム
ad100 水、脱塩化
製造:
成分の重さを量り、溶解。pHを6-7に調整。
【0362】
実施例64:シャンプー
25.00 ラウレス硫酸ナトリウム
5.00 コカミドプロピルベタイン
2.50 ラウレス硫酸ナトリウム、二ステアリン酸グリコール、コカミドMEA、ラウレス-10
0.1-1.0 本発明による分散体
q.s. 香料
q.s. 防腐剤
2.00 コカミドDEA
ad100 水、脱塩化
製造:
成分の重さを量り、溶解。pHを6-7に調整。
【0363】
実施例65:シャンプー
20.00 ラウレス硫酸アンモニウム
15.00 ラウリル硫酸アンモニウム
5.00 コカミドプロピルベタイン
2.50 ラウレス硫酸ナトリウム、二ステアリン酸グリコール、コカミドMEA、ラウレス-10
0.1-1.0 本発明による分散体
q.s. 香料
q.s. 防腐剤
0.50 塩化ナトリウム
ad100 水、脱塩化
製造:
成分の重さを量り、溶解。pHを6-7に調整。
【0364】
実施例66:透明なシャワーゲル
40.00 ラウレス硫酸ナトリウム
5.00 デシルグルコシド
5.00 コカミドプロピルベタイン
0.1-1.0 本発明による分散体
1.00 パンテノール
q.s. 香料
q.s. 防腐剤
q.s. クエン酸
2.00 塩化ナトリウム
ad100 水、脱塩化
製造:
成分の重さを量り、溶解。pHを6-7に調整。
【0365】
実施例67:シャンプー
12.00 ラウレス硫酸ナトリウム
1.50 デシルグルコシド
2.50 コカミドプロピルベタイン
5.00 グリセリルオレイン酸ココグルコシド
2.00 ラウレス硫酸ナトリウム、二ステアリン酸グリコール、コカミドMEA、ラウレス-10
0.1-1.0 本発明による分散体
q.s. 防腐剤
q.s. サンセット・イエロー C.I. 15985
q.s. 香料
1.00 塩化ナトリウム
ad100 水、脱塩化
製造:
成分の重さを量り、溶解。pHを6-7に調整。
【0366】
実施例68:シャンプー
A
40.00 ラウレス硫酸ナトリウム
5.00 C12-15パレス-15スルホン酸ナトリウム
5.00 デシルグルコシド
q.s. 香料
0.10 フィタントリオール
B
ad100 水、脱塩化
0.1-1.0 本発明による分散体
1.00 パンテノール
q.s. 防腐剤
1.00 ラウレス-3
q.s. クエン酸
2.00 塩化ナトリウム
製造:
相Aの成分の重さを量り、溶解。pHを6-7に調整。相Bを加えて、混合。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)少なくとも1つのN-ビニルを含むモノマー及び/又は少なくとも1つのメタクリルアミドモノマー
b)少なくとも1つの高分子分散剤
c)少なくとも1つの高分子沈殿剤
d)少なくとも1つの架橋剤
e)場合によりさらなるモノマー
f)場合により少なくとも1つの調節剤
g)場合により緩衝物質
のフリーラジカル重合により得られる水溶性の分散体であって、ここで、b)のc)に対する重量比が、1:50から1:0.02の範囲である分散体。
【請求項2】
b)のc)に対する重量比が、1:20から1:0.05の範囲である請求項1に記載の分散体。
【請求項3】
N-ビニルアミド及び/又は
N-ビニルラクタム及び/又は
アクリルアミド、2-アクリルアミドグリコール酸、N-(トリス(ヒドロキシメチル)メチル)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、N-メチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸、メタクリルアミド、N-エチル-メタクリルアミド、N-ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、N-メチルメタクリルアミド、N-イソブトキシメチルアクリルアミド、N-メトキシメチルメタクリルアミドから成る群より選択されるメタクリルアミドモノマー
が、モノマーa)として使用される請求項1又は2に記載の分散体。
【請求項4】
モノマーa)が、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、N-ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミドから成る群より選択される請求項1から3のいずれかに記載の分散体。
【請求項5】
高分子分散剤b)が、ポリ酢酸ビニル、ポリアルキレングリコール、とりわけ、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピリジン、ポリエチレンイミン、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルスクシニミド、ポリ塩化ジアリルジメチルアンモニウム、ポリビニルピロリドン、少なくとも5重量%のビニルピロリドン単位を含むポリマー、少なくとも50重量%のビニルアルコール単位を含むポリマー、オリゴ糖、多糖類、酸化的に、加水分解的に、又は酵素的に分解された多糖類、化学的に修飾されたオリゴ糖又は多糖類、とりわけ、カルボキシメチルセルロース、水溶性でんぷん及びでんぷん誘導体、でんぷんのエステル、でんぷんのキサントゲン酸塩、でんぷんの酢酸塩、デキストラン等、及びこれらの混合物から成る群より選択される請求項1から4のいずれかに記載の分散体。
【請求項6】
少なくとも5重量%のビニルピロリドン単位を含むポリマー及び/又はポリビニルピロリドンが高分子分散剤b)として使用される請求項1から5のいずれかに記載の分散体。
【請求項7】
水溶性のポリエーテルを含む化合物が、高分子沈殿剤c)として使用される請求項1から6のいずれかに記載の分散体。
【請求項8】
水溶性のポリエーテルを含む次式(Ib)の化合物が、高分子沈殿剤c)として使用される請求項1から7のいずれかに記載の分散体:
【化1】

式中、変数は、互いに独立しており、以下の意味を有する:
R1は水素、C1-C24-アルキル、R6-C(=O)-、R6-NH-C(=O)-、ポリアルコール基;
R5は水素、C1-C24-アルキル、R6-C(=O)-、R6-NH-C(=O)-;
R2からR4は-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-CH2-CH(R6)-、-CH2-CHOR7-CH2-;
R6はC1-C24-アルキル;
R7は水素、C1-C24-アルキル、R6-C(=O)-、R6-NH-C(=O)-;
Aは-C(=O)-O、-C(=O)-B-C(=O)-O、-CH2-CH(-OH)-B-CH(-OH)-CH2-O、-C(=O)-NH-B-NH-C(=O)-O、
【化2】

Bは-(CH2)t-、アリレン、場合によりこれらの置換体;
R30、R31は水素、C1-C24-アルキル、C1-C24-ヒドロアルキル、ベンジル又はフェニル;
nはR1がポリアルコール基でないときは1
nはR1がポリアルコール基のときは1から1000
s=0から1000;t=1から12;u=1から5000;v=0から5000;w=0から5000;x=0から5000;
y=0から5000;z=0から5000。
【請求項9】
ポリアルキレングリコールが、高分子沈殿剤c)として使用される請求項1から8のいずれかに記載の分散体。
【請求項10】
ポリエチレングリコール(PEG)が、高分子沈殿剤c)として使用される請求項1から9のいずれかに記載の分散体。
【請求項11】
分子量が、300から100000、好ましくは1000から30000、特に1000から10000の化合物が、高分子沈殿剤c)として使用される請求項1から10のいずれかに記載の分散体。
【請求項12】
b)及びc)の合計の残りのモノマーの合計に対する重量比が、10:1から1:0.1の範囲内である請求項1から11のいずれかに記載の分散体。
【請求項13】
カチオン性モノマー及び/又は4級化可能なモノマーが、さらなるモノマーe)として使用される請求項1から12のいずれかに記載の分散体。
【請求項14】
式(II)のジアリルアミン:
【化3】

(式中、R4はC1-C24-アルキル)
が、さらなるモノマーe)として使用される請求項13に記載の分散体。
【請求項15】
式(I)のN-ビニルイミダゾール誘導体:
【化4】

(式中、R1からR3は水素、C1-C4-アルキル、又はフェニル)
が、さらなるモノマーe)として使用される請求項13に記載の分散体。
【請求項16】
少なくとも5重量%のビニルピロリドン単位を含むポリマー及び/又はポリビニルピロリドンが、高分子分散剤b)として使用され、ポリエチレングリコールが、高分子沈殿剤c)として使用される請求項1から15のいずれかに記載の分散体。
【請求項17】
請求項1から16のいずれかに記載の分散体を水で希釈することによって得られる水溶液。
【請求項18】
水溶性の分散体の製造方法であって、
a)少なくとも1つのN-ビニルを含むモノマー及び/又は少なくとも1つのメタクリルアミドモノマー
b)少なくとも1つの高分子分散剤
c)少なくとも1つの高分子沈殿剤
d)少なくとも1つの架橋剤
e)場合によりさらなるモノマー
g)場合により緩衝物質
を少なくとも1つの調節剤f)の存在下で反応させ、b)のc)に対する重量比が、1:50から1:0.02の範囲内である製造方法。
【請求項19】
多官能の調節剤が、調節剤f)として使用される請求項18に記載の方法。
【請求項20】
得られた分散体を加水分解する請求項18に記載の方法。
【請求項21】
成分(a)を基準にして、ポリマー中のアミンの量が、<20モル%になるまで加水分解を行う請求項20に記載の方法。
【請求項22】
請求項1から17のいずれかに記載の水溶性の分散体の化粧品、特に毛髪化粧品への使用。
【請求項23】
a)少なくとも1つのメタクリルアミドモノマー及び場合により少なくとも1つのN-ビニルを含むモノマー
b)少なくとも1つの高分子分散剤
c)少なくとも1つの高分子沈殿剤
e)場合によりさならるモノマー
f)場合により少なくとも1つの調節剤
g)場合により緩衝物質の存在下で
のフリーラジカル重合により得られる水溶性の分散体の化粧品、特に毛髪化粧品における使用であって、ここで、b)のc)に対する重量比が、1:50から1:0.02の範囲内である分散体の使用。
【請求項24】
少なくとも1つのモノマーa)が、請求項3及び4で定義されたものである請求項23に記載の使用。
【請求項25】
高分子分散剤b)及び高分子沈殿剤c)が、請求項2及び5から12及び16で定義されたものである請求項23及び24に記載の使用。
【請求項26】
さらなるモノマーe)が、請求項13から15で定義されたものである請求項23から25のいずれかに記載の使用。
【請求項27】
増粘剤としての請求項22から26のいずれかに記載の使用。
【請求項28】
コンディショニング剤としての請求項22から26のいずれかに記載の使用。
【請求項29】
請求項1から17のいずれかに記載の水溶性の分散体又は請求項23から26のいずれかに記載の水溶性の分散体を調製品に加え、水を加えることによって、調製品の粘度を増加させる方法。
【請求項30】
分散体を基準にして、少なくとも2重量部の水が、調製品に加えられる請求項29に記載の方法。
【請求項31】
化粧品として許容される媒体中に、請求項1から17のいずれかに記載の水溶性の分散体を少なくとも1つ含む化粧品の組成物。
【請求項32】
化粧品として許容される媒体中に、
a)少なくとも1つのメタクリルアミドモノマー及び場合により少なくとも1つのN-ビニルを含むモノマー
b)少なくとも1つの高分子分散剤
c)少なくとも1つの高分子沈殿剤
e)場合によりさらなるモノマー
f)場合により少なくとも1つの調節剤
g)場合により緩衝物質の存在下
のフリーラジカル重合により得られる水溶性の分散体を少なくとも1つ含む化粧品の組成物であって、
ここで、b)のc)に対する重量比は、1:50から1:0.02の範囲内であり、少なくとも1つのモノマーa)は、請求項3及び4で定義され、高分子分散剤b)及び高分子沈殿剤c)は、請求項2及び5から12及び16で定義され、さらなるモノマーe)は、請求項13から15で定義される化粧品の組成物。

【公表番号】特表2006−510789(P2006−510789A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−562760(P2004−562760)
【出願日】平成15年12月16日(2003.12.16)
【国際出願番号】PCT/EP2003/014275
【国際公開番号】WO2004/058831
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【氏名又は名称原語表記】BASF Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】