説明

油圧無段変速機付き自走式車両

【課題】所望の位置でアクセルを保持することのできるクルーズコントロール機構を備える油圧無段変速機付き自走式車両を提供する。
【解決手段】HST(油圧無段変速機)1と、回動させることによってHST1の変速操作をする前進アクセルペダル(変速操作部材)28と、前進アクセルペダル28の回動位置を保持するクルーズコントロール機構30とを有するHST付きトラクタ(自走式車両)21において、クルーズコントロール機構30が摩擦部材30hを備え、摩擦部材30hによって前進アクセルペダル28の回動位置を保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧無段変速機と、回動させることによって油圧無段変速機の変速操作をする変速操作部材と、変速操作部材の回動位置を保持するクルーズコントロール機構とを有する油圧無段変速機付き自走式車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のHST(油圧無段変速機)を備えるトラクタ(自走式車両)では、アクセルペダル(変速操作部材)を踏み込むことでアクセルの回動軸を回動させ、これとリンクするトラニオン軸を回動させてHSTを変速する。また、その変速した位置を保持するためにクルーズコントロール機構を用いる。このクルーズコントロール機構は、複数の係止爪(ノッチ)とそれに係合する係合体とを有する。そして、アクセルの回動量に連動して回転するノッチに係合体を係合させて、アクセルの回動位置を保持する。これによって、アクセルを踏み続けなくとも一定の速度を保持することができるように構成されている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−068703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような構成のクルーズコントロール機構では、係止爪の凹部に係合体の凸部を係合させてアクセルの回動位置を保持するため、アクセルを保持する位置は、係止爪の間隔によって限定されてしまう。このため、アクセルを所望の位置で保持することができない場合が生じるという問題があった。
そこで、この発明の目的は、所望の位置でアクセルを保持することのできるクルーズコントロール機構を備える油圧無段変速機付き自走式車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため請求項1に記載の発明は、油圧無段変速機と、回動させることによって該油圧無段変速機の変速操作をする変速操作部材と、該変速操作部材の回動位置を保持するクルーズコントロール機構とを有する油圧無段変速機付き自走式車両において、
前記クルーズコントロール機構が摩擦部材を備え、該摩擦部材によって前記変速操作部材の回動位置を保持することを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の油圧無段変速機付き自走式車両において、前記変速操作部材の回動中心に回動軸を固定して設け、前記摩擦部材を前記回動軸に押し当てることで前記変速操作部材の回動位置を保持することを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の油圧無段変速機付き自走式車両において、前記変速操作部材と前記油圧無段変速機との間を連結するリンク機構を備え、前記摩擦部材を前記リンク機構に押し当てることで前記変速操作部材の回動位置を保持することを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の油圧無段変速機付き自走式車両において、前記油圧無段変速機にトラニオン軸を回動自在に設け、前記摩擦部材を前記トラニオン軸に押し当てることで前記変速操作部材の回動位置を保持することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、油圧無段変速機と、回動させることによって油圧無段変速機の変速操作をする変速操作部材と、変速操作部材の回動位置を保持するクルーズコントロール機構とを有する油圧無段変速機付き自走式車両において、クルーズコントロール機構が摩擦部材を備え、摩擦部材によって変速操作部材の回動位置を保持するので、従来のような係止爪の凹部に係合体の凸部を係合させる構成と異なり、アクセル(変速操作部材)を任意の回動位置で保持することが可能となる。したがって、所望の位置でアクセルを保持することのできるクルーズコントロール機構を備える油圧無段変速機付き自走式車両を提供することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、変速操作部材の回動中心に回動軸を固定して設け、摩擦部材を回動軸に押し当てることで変速操作部材の回動位置を保持するので、摩擦部材がアクセル(変速操作部材)を支持する回動軸を直接保持することが可能となる。したがって、所望の位置でアクセルを保持することのできるクルーズコントロール機構を備える油圧無段変速機付き自走式車両を提供することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、変速操作部材と油圧無段変速機との間を連結するリンク機構を備え、摩擦部材をリンク機構に押し当てることで変速操作部材の回動位置を保持するので、スペース上の問題や、構成上の問題によって、摩擦部材がアクセル(変速操作部材)の回動軸を直接保持することができない場合であっても、所望の位置でアクセルを保持することのできるクルーズコントロール機構を備える油圧無段変速機付き自走式車両を提供することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、油圧無段変速機にトラニオン軸を回動自在に設け、摩擦部材をトラニオン軸に押し当てることで変速操作部材の回動位置を保持するので、スペース上の問題や、構成上の問題によって、摩擦部材がアクセル(変速操作部材)の回動軸、または、リンク機構を直接保持することができない場合であっても、所望の位置でアクセルを保持することのできるクルーズコントロール機構を備える油圧無段変速機付き自走式車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明のHST(油圧無段変速機)を備えるトラクタ(自走式車両)の側面図である。
【図2】この発明の要部概略側面図である。
【図3】この発明のトラクタに備えるクルーズコントロール機構の、(a)概略斜視図、(b)は要部概略断面図である。
【図4】この発明の別の例のクルーズコントロール機構の、(a)は概略構成図、(b)は(a)のX矢視要部側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ、この発明を実施するための最良の形態について詳述する。図1にこの発明の油圧無段変速機(HST)付きトラクタ(自走式車両)21の側面図を示す。トラクタ21は、車体フレーム22の前後に前輪23および後輪24を2つずつ備え、前輪23の上方にボンネット25を形成し、その内側には原動機部としてのエンジンを備える。そして、ボンネット25の後部に連続して運転ボックス26を設ける。
【0015】
運転ボックス26内には、エンジンキー、クラッチペダル,ブレーキペダル、シフトレバー(いずれも不図示)、前進アクセルペダル28、ハンドル29、運転席30、さらに、速度・燃料・警報などを表示する表示部(不図示)などを設ける。運転ボックス26の外周はそれぞれフロントガラス、リアガラス、ドア31などが視認性を向上させるためにガラス張りにて構成されている。また、運転ボックス26の左前部にはラジオ放送などを受信するアンテナ32を取り付けるとともに、運転ボックス26の両前部には後方確認用のミラー33を設ける。
【0016】
運転ボックス26の前方のボンネット25上にはエンジンの排気を誘導するパイプ状の排気口27を鉛直方向に設ける。また、運転ボックス26の左下方には、運転者が運転ボックス26に昇降するためのステップ34を車体フレーム22に固定して取り付ける。
運転ボックス26の後部下方には、フェンダ36が後輪24の後側上半分付近まで覆うように設けられ、反射板37がフェンダ36の後端に取り付けられる。このフェンダ36は本体フレーム22に固設されている。
【0017】
さらに、トラクタ21の後部には、トップリンク39,左右一対のロワーリンク40およびPTO軸41を延設し、必要に応じてロータリー作業機50をトップリンク39,ロワーリンク40を介して取り付け、PTO軸41をロータリー作業機50の入力軸に取り付ける。
【0018】
ところで、この例のトラクタ21に備える前進アクセルペダル(変速操作部材)28は、図2に示すような構成でHST1に連結されている。詳しくは、前進アクセルペダル28の基端側に回動軸28aの一端を固設する。その回動軸28aの他端は、ペダルアーム2に固設される。したがって、前進アクセルペダル28を矢印A方向に踏み込むとペダルアーム2も矢印A方向に回動する。このとき回動中心は、回動軸28aである。ペダルアーム2は、角の丸まった略三角形状で、回動軸28aはその三角形の1つの頂点付近に固設されている。
【0019】
ペダルアーム2の別の頂点には、棒状の第1変速ロッド3の一端がピン4aを介して回動自在に取り付けられている。また、第1変速ロッド3の他端は、ピン4bを介して変速リンク5に回動自在に取り付けられている。変速リンク5は略台形状で、その短辺上の一つの頂点近傍に第1変速ロッド3が取り付けられている。変速リンク5は、その長辺上で、かつ、ピン4bの取り付けられた頂点に隣接する頂点近傍に、ピン5aによってクラッチハウジング6の側面に回動自在に取り付けられている。したがって、変速リンク5は、ピン5aを中心として回動する。変速リンク5の長辺上の別の頂点(ピン4bに対向する頂点)近傍には、棒状の第2変速ロッド7の一端をピン4cによって回動自在に取り付ける。
【0020】
クラッチハウジング6の側面には、水平方向に長径を持つ長孔6aを形成する。この長孔6aには、第2変速ロッド7の他端(ピン4cが取り付けられている端部の反対側)に取り付けたピン4dを移動自在に遊嵌する。長孔6a付近のクラッチハウジング6の内側には、HST1を備える。そして、HST1のトラニオンアーム8の上端をトラニオン軸9によって回動自在に支持する。一方、トラニオンアーム8の下端には、第2変速ロッド7の右端をピン4dによって連結する。ここで、第2変速ロッド7は、ピン4dに対して回動自在となるようにトラニオンアーム8に取り付けられている。したがって、トラニオンアーム8は第2変速ロッド7が水平方向に移動するのに連動して、トラニオン軸9を支点としてトラニオン軸9とともに回動する構成となっている。
【0021】
変速リンク5のさらに別の頂点(ピン5aに対向する頂点)には、回転ローラ10をピン4eを介して回転自在に取り付ける。この回転ローラ10は、速度戻しリンク11に当接している。速度戻しリンク11は、ブーメラン状に形成され(図2では、その左半分を描いている)、回転ローラ10はその内周側に当接している。速度戻しリンク11の一端は、ピン11aを介してクラッチハウジング6に回動自在に取り付けられる。一方、速度戻しリンク11の他端には、不図示の引っ張りバネが取り付けられ、ピン11aを回動中心として、図2中で下方(時計回り)に付勢されている。
【0022】
符号12は、後進アクセルペダル(変速操作部材)である。後進アクセルペダル12は、円弧状の後進アクセルアーム12aの先端に取り付けられており、その基端側はピン12bを介してペダルアーム2に固設されている。後進アクセルペダル12を矢印B方向に踏みこむと、ペダルアーム2は回動中心である回動軸28aを支点として矢印B方向に回動する。なお、前進アクセルペダル28と後進アクセルペダル12とは、運転ボックス26のフロアF上に突設されている。
【0023】
次に、上述の構成部材の動作を説明する。まず、前進アクセルペダル28についてである。前進アクセルペダル28を矢印A方向に踏み込むと、ペダルアーム2が回動軸28aを支点として矢印A方向に回動する。これに連動して第1変速ロッド3が矢印A方向に引っ張られ、変速リンク5がピン5aを支点として矢印A方向に回動する。そして、第2変速ロッド7が矢印A方向に押され、HST1内にあるトラニオンアーム8の下部を矢印A方向に移動させる。これによって、トラニオン軸9が回動してトラクタ21を前進加速させる。
【0024】
一方、後進アクセルペダル12を矢印B方向に踏み込むと、ペダルアーム2が回動軸28aを支点として矢印B方向に回動する。これに連動して第1変速ロッド3が矢印B方向に押され、変速リンク5がピン5aを支点として矢印B方向に回動する。これにより、第2変速ロッド7が矢印B方向に引っ張られ、HST1内にあるトラニオンアーム8の下部を矢印B方向に移動させる。これによって、トラニオン軸9が回動してトラクタ21を後進加速させる。
【0025】
なお、この例のトラクタ21には、図3(a),(b)に示すように、回動軸28aに接離可能なクルーズコントロール機構30を備える。クルーズコントロール機構30は、円筒状のメインバー30a、グリップ30b、トリガー30c、ギア30e、ワイヤー30f、係合部材30g、摩擦部材30hなどを備える。メインバー30aの上端にグリップ30bとトリガー30cとを備える。一方、メインバー30aの下端は、ピン30dにてギア30eの中心に回動自在に取り付けられている。トリガー30cは、ワイヤー30fと連結され、ワイヤー30fの下端には、係合部材30gを備える。また、メインバー30aの中央よりやや下部には摩擦部材30hを取り付ける。摩擦部材30hは、回動軸28aに当接して回動軸28aの回動位置を保持するためのものである。
【0026】
メインバー30aの下端にはスリットが形成され、スリットの両側を平たくつぶす。そして、つぶされた下端の中央に貫通孔を形成する。スリットにギア30eを挿入し、メインバー30aの下端の貫通孔とギア30eの中心に形成された貫通孔とを合わせ、ピン30dを挿入して止める。したがって、メインバー30aは、ギア30eに対して回動自在となる。この回動を規制するのが係合部材30gである。係合部材30gの先端は、ギア30eの凹部に係合するように形成される。係合部材30gの後端にはワイヤー30fを連結し、そのワイヤー30fの上端は、トリガー30cに連結されている。トリガー30cを矢印の方向に握るとワイヤー30fが上方向に引かれ、係合部材30gをギア30eの凹部から離すような構成となっている。
【0027】
クルーズコントロール機構30を作動させるには、前進アクセルペダル28を踏んでトラクタ21を所望の速度で走行させる。そして、前進アクセルペダル28を踏んだ状態で、グリップ30bを握り、トリガー30cを矢印方向に引く。すると、ギア30eと係合していた係合部材30gがワイヤー30fに引かれて持ち上がり、ギア30eから離れる。この状態で摩擦部材30hが回動軸28aに当接するまでクルーズコントロール機構30を前に倒す。摩擦部材30hを回動軸28aに押し当てたらトリガー30cを離す。すると、係合部材30gが再びギア30eの凹部に係合して、クルーズコントロール機構30の回動を規制する。回動軸28aは、摩擦部材30hが強く当接することで、両者の摩擦力によって回動状態を保持される。したがって、アクセル28から足を離しても所望の速度でトラクタ21を前進走行させることができる。
【0028】
図4(a),(b)には、この発明の別の例を示す。この例では、クルーズコントロール機構の摩擦部材を第1変速ロッド(リンク機構)3に押し当てるように構成する。すなわち、クルーズコントロール機構130は、スイッチ131、配線c、電磁開閉器132、ロッド133、引っ張りバネ134、そして、摩擦部材135などを備える。ロッド133は2分割され、途中に引っ張りバネ134を取り付ける。ロッド133の下半分の下端133aはJ状に形成され、その内側には摩擦部材135を取り付ける。この下端133aのJ形状は、第1変速ロッド3が内側に入る程度の大きさとする。運転ボックス26内のハンドル29近傍にはスイッチ131を設け、スイッチ131と電磁開閉器132とをバッテリーを介して配線cで連結する。なお、引っ張りバネ134は、ロッド133の下端(J形状)133aの内側が第1変速ロッド3に下方から押し当てられたときに、ロッド133が第1変速ロッド3にしっかりと当接させるために押当力を強めるためのものである。
【0029】
クルーズコントロール機構130を作動させるには、前進アクセルペダル28を踏んでトラクタ21を所望の速度で走行させる。なお、このときの、前進アクセルペダル28からHST1のトラニオンアーム8までの動作は、前述の例と同様であるので、説明を省略する。トラクタ21が所望の速度に達したら、前進アクセルペダル28を踏んだ状態で、スイッチ131をONにする。すると、電磁開閉器132が作動し、ロッド133が上昇する。そして、ロッド133の内側に取り付けられた摩擦部材135が第1変速ロッド3に下方より押し当てられる(摩擦部材135は、第1変速ロッド3に下方と側方より当接する)。この状態で、前進アクセルペダル28から足を離す。このとき、第1変速ロッド3は、摩擦部材135との間の摩擦力によって移動を規制され、前進アクセルペダル28は所望の踏み込み位置を保持し、したがって、前進走行速度が所望の速度に保たれる。
【0030】
ここで、第1変速ロッド3に代えて、第2変速ロッド(リンク機構)7にクルーズコントロール機構130を作用させるようにしてもよい。
【0031】
なお、ロッド133の昇降は、電磁開閉器に代えて手動で行うようにしてもよい。この場合、ロッド133の上端部(すなわち、J字状の下端133aと反対側の端部)にグリップを、ロッド133の上側(ロッドの長さ方向中心部分よりも上側部分)に突起を設ける。一方、運転ボックス26の運転席30を支持するフロアには、ロッド133が貫通する掛止孔を設ける。この掛止孔は、丸棒状のロッド133断面よりやや大きめに、かつ、突起が設けられている部分が通過することができる形状とする。なお、オートクルーズ機構を作動させないときは、ロッド133の突起は、運転ボックス26のフロアよりも下側に位置するように構成する。
【0032】
オートクルーズ機構を作動させるときは、運転者は、グリップを掴んでロッド133を上方に引き上げる。このとき、ロッド133の突起が運転ボックス26のフロアに設けられた掛止孔を通過してフロア上方に現れるまで、ロッド133を上方に引き上げる。すると、ロッド133の下端133aの内側に取り付けられた摩擦部材135が第1変速ロッド3に下方より押し当てられる。そして、突起を掛止孔の縁辺部に載置して掛け止める。これによって、ロッド133をこの状態に保持することができる、すなわち、運転者は前進アクセルペダル28から足を離した状態で、所望の速度でトラクタ21を運転することができる。
【0033】
この発明のさらに別の例として、トラニオン軸9に摩擦部材を押し当てて、前進アクセルペダルの回動状態を保持するように構成してもよい。この場合には、図3に示したようなクルーズコントロール機構30を用いることが望ましい。
【0034】
回動軸28aや、第1変速ロッド3、第2変速ロッド7を金属で構成し、その表面をマット処理し、摩擦部材との間に高い摩擦抵抗が得られるように構成するとよい。この場合、摩擦部材としては、ゴム、シリコンなどを用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0035】
この発明の油圧無段変速機付き自走式車両は、トラクタに限定されるものではなく、他の農業機械、コンバイン、田植機にも適用することができる。これに加えて、油圧無段変速機を備えたあらゆる自走式車両にも適用しうる。
【符号の説明】
【0036】
1 HST(油圧無段変速機)
2 ペダルアーム
3 第1変速ロッド(リンク機構)
4a,4b,4c,4d,5a,11a,12b,30d ピン
5 変速リンク
6 クラッチハウジング
6a 長孔
7 第2変速ロッド(リンク機構)
8 トラニオンアーム
9 トラニオン軸
10 回転ローラ
11 速度戻しリンク
12 後進アクセルペダル(変速操作部材)
12a アクセルアーム
21 トラクタ(油圧無段変速機付き自走式車両)
26 運転ボックス
28 前進アクセルペダル(変速操作部材)
28a 回動軸
30,130 クルーズコントロール機構
30a メインバー
30b グリップ
30c トリガー
30e ギア
30f ワイヤー
30g 係合部材
30h,135 摩擦部材
131 スイッチ
132 電磁開閉器
133 ロッド
133a 下端
134 引っ張りバネ
F フロア
c 配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧無段変速機と、回動させることによって該油圧無段変速機の変速操作をする変速操作部材と、該変速操作部材の回動位置を保持するクルーズコントロール機構とを有する油圧無段変速機付き自走式車両において、
前記クルーズコントロール機構が摩擦部材を備え、該摩擦部材によって前記変速操作部材の回動位置を保持することを特徴とする、油圧無段変速機付き自走式車両。
【請求項2】
前記変速操作部材の回動中心に回動軸を固定して設け、前記摩擦部材を前記回動軸に押し当てることで前記変速操作部材の回動位置を保持することを特徴とする、請求項1に記載の油圧無段変速機付き自走式車両。
【請求項3】
前記変速操作部材と前記油圧無段変速機との間を連結するリンク機構を備え、前記摩擦部材を前記リンク機構に押し当てることで前記変速操作部材の回動位置を保持することを特徴とする、請求項1に記載の油圧無段変速機付き自走式車両。
【請求項4】
前記油圧無段変速機にトラニオン軸を回動自在に設け、前記摩擦部材を前記トラニオン軸に押し当てることで前記変速操作部材の回動位置を保持することを特徴とする、請求項1に記載の油圧無段変速機付き自走式車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−42307(P2011−42307A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−192786(P2009−192786)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】