説明

流量センサとその製造方法、及び流量センサモジュール

【課題】金型でのクランプによる半導体素子のバリ発生や破断を防止した製造方法を用いて、半導体素子の一部と電気制御回路の表面を樹脂で封止する流量センサの構造を提供する。
【解決手段】空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子と、前記半導体素子を制御するための電気制御回路部を配置した基板またはリードフレームを備え、前記空気流量検出部を露出させた状態で、前記半導体素子の一部表面を含み、前記電気制御回路部の表面が樹脂で覆われている空気流量センサの構造を用いる。樹脂モールド、基板、予めモールドしたプリモールド部品などの面が、半導体素子の空気流量検出部分の設置面と直交する3面と連続して接触しない状態で、半導体素子を囲んだ流量センサの構造や、バネの変形や弾性体フィルムの肉厚方向の変形により半導体素子の寸法バラツキを吸収できる製造方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気などの流体の流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子と、前記半導体素子を制御するための電気制御回路部を配置した基板またはリードフレームとを備え、半導体素子の空気流量検出部を露出させた状態で、半導体素子の一部表面を含み、電気制御回路部の表面が樹脂で覆われていることを特徴とする流量センサとその製造方法、及び流量センサモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
現状の空気流量検出部を有する半導体素子と電気制御回路、基板からなる流量センサにおいて、半導体素子と基板を電気的に接続する金線はポッティング樹脂を用いて保護、固定されている。ポッティング樹脂による固定は、通常、半導体素子を金型などで拘束しない状態で行なわれるので、ポッティング樹脂の収縮により、半導体素子が移動する場合がある。従って、ポッティング樹脂による固定は、寸法精度が悪くなる問題がある。更に、ポッティング樹脂を硬化させる時間が長いので、コストが高くなる問題もある。
【0003】
これらの問題を解決するためには、従来のポッティングではなく、空気流量検出部を有する半導体素子と基板またはリードフレームを、前記空気流量検出部を露出させた状態で、モールドすることにより固定する構造が考えられる。
このとき、半導体素子を金型でクランプした状態でのモールドにより、モールド後の半導体素子と基板の位置決め精度を向上し、金型からの樹脂への伝熱により、樹脂の硬化時間を短くすることができる。
【0004】
また、空気流量検出部を有する半導体素子とリードフレームのモールド一体構造としては、例えば、特許文献1、特許文献2が知られている。
【0005】
特許文献1、2は共に、側温抵抗体や空洞部を含まない半導体センサ素子の片方の端部が、リードフレームとモールド一体成形されている構造である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−158739号公報
【特許文献2】特開2006−293030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1、2の構造では、半導体素子の空気流量検出部以外の面の周囲は樹脂またはリードフレームで囲まれておらず、流路の狭いダイヤフラム内に空気が流れ込むことにより、空気流量検出側の流量を正確に検出できない構造上の問題もある。
【0008】
また、特許文献1、2の構造を製造する場合、半導体素子とリードフレームを金型内に設置して、モールド樹脂で一体成形を行なうプロセスにおいて、樹脂バリ防止と、半導体素子の位置決めをするため、金型で半導体素子とリードフレームをクランプして固定する必要がある。
【0009】
この製造プロセスにおける特許文献1、2の構造上の問題点は金型による半導体素子のクランプ時に、半導体素子または半導体素子とリードフレームの接続用接着剤の寸法バラツキにより、金型のクランプで半導体素子上の空気流量検出部へのバリ発生や半導体素子破断が生じることである。
【0010】
本発明は上記の問題を解決するため、樹脂モールド、または基板、または予めモールドしたプリモールド部品などで構成される面が、半導体素子の空気流量検出部分の設置面と直交する3面と連続して接触しない状態で、半導体素子を囲んだ流量センサの構造を提供することを目的とする。
【0011】
また、半導体素子をクランプする金型の入れ駒をバネで支持したり、金型表面に弾性体のフィルムを設置することにより、バネの変形や弾性体フィルムの肉厚方向の変形により半導体素子の寸法バラツキを吸収できる製造方法を提供する。即ち、半導体素子の寸法バラツキが生じてもバリ発生や半導体素子破断を防止することを可能とする。
【0012】
現状の流量センサにおいて、半導体素子と基板を電気的に接続する金線はポッティング樹脂を用いて保護、固定されている。ポッティング樹脂による固定は、半導体素子を金型などで拘束しない状態で行なわれるので、ポッティング樹脂の収縮により、半導体素子が移動する場合がある。従って、ポッティング樹脂による固定は、寸法精度が悪くなることに加えて、ポッティング樹脂を硬化させる時間が長いので、コストが高くなる問題がある。
【0013】
これらの問題を解決するためには、従来のポッティングではなく、空気流量検出部を有する半導体素子と基板またはリードフレームを、前記空気流量検出部を露出させた状態で、モールドすることにより固着する構造が考えられる。
【0014】
このモールドにより固着する構造の課題は、流路の狭いダイヤフラム部への空気の流れ込みの防止である。本発明では、樹脂モールド、または基板、または予めモールドしたプリモールド部品などで構成される面が、半導体素子の空気流量検出部分の設置面と直交する3面と連続して接触しない状態で、半導体素子を囲んだ流量センサの構造を提供する。
【0015】
また、製造上の課題は、金型でのクランプによる半導体素子のバリ発生や破断を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記課題を解決するため、本発明では空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子と、前記半導体素子を制御するための電気制御回路部を配置した基板またはリードフレームを備え、前記空気流量検出部を露出させた状態で、前記半導体素子の一部表面を含み、前記電気制御回路部の表面が樹脂で覆われている空気流量センサの構造を用いる。
【0017】
このとき、半導体素子と、半導体素子の電気信号を伝える金線と、基板またはリードフレームを一体で樹脂モールドする部分を除いて、半導体素子と樹脂モールドは接触しない構造とする。
【0018】
即ち、樹脂モールド、または基板、または予めモールドしたプリモールド部品などで構成される面が、半導体素子の空気流量検出部分の設置面と直交する3面と連続して接触しない状態で、半導体素子を囲んだ流量センサの構造を提供する。
【0019】
なお、半導体素子の空気流量検出部の設置面と直交し、並行する2面が樹脂モールドと接する場合には、半導体素子と樹脂モールド部との線膨張係数の差で半導体素子に搭載した空気流量検出部に応力が発生し、空気流量を正確に測定できない問題が生じる。
【0020】
また、半導体素子をクランプする金型の可動入れ駒をバネで支持したり、金型表面に弾性体のフィルムを設置することにより、バネの変形や弾性体フィルムの肉厚方向の変形により半導体素子の寸法バラツキを吸収できる製造方法を提供する。即ち、半導体素子の寸法バラツキが生じてもバリ発生や半導体素子破断を防止することができる。
【0021】
なお、半導体素子に形成した空気流量検出部に樹脂バリが生じると、空気流量を正確に検出できない問題が生じる。
【0022】
なお、以上では流量センサの構造と製造方法について示したが、本発明の製造方法はこれだけに限定されるものではなく、湿度センサなどの半導体素子の一部を露出させた状態で樹脂封止する部品の製造方法にも用いることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、空気流量検出部を形成した半導体素子と基板またはリードフレームを電気的に接続する金線を、金型に部品をクランプした状態での樹脂モールドで覆うことにより、半導体素子の位置決め精度を向上できる。また、金型から樹脂への伝熱により、樹脂の硬化時間を短くし、成形タクトの短縮も可能になる。
【0024】
また、この樹脂モールドプロセスにおいて、半導体素子を上下方向からクランプする金型をバネで支持したり、金型表面に弾性体のフィルムを設置することにより、バネの変形や弾性体フィルムの肉厚方向の変形により半導体素子の寸法バラツキを吸収できる。即ち、半導体素子の寸法バラツキが生じてもバリ発生や半導体素子破断を防止することができるので、製造歩留まりを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、基板を用いた流量センサのモールド前の構造である。
【図2】図2は、図1の基板に設置した半導体素子と制御基板を含む構造体をモールドにより樹脂封止するための製造方法である。
【図3】図3は、半導体素子を上下でクランプする金型の少なくとも一方が金型内をスライドできる入れ駒で構成され、金型内をスライドできる入れ駒の半導体素子と接する反対側をバネなどの弾性体で支持している構造の金型を用いた製造方法である。
【図4】図4は、半導体素子を上下でクランプする金型の少なくとも一方にテフロン(登録商標)などの弾性体の入れ駒を設置した構造の金型を用いた製造方法である。
【図5】図5は、基板の開口部から金型の入れ駒により半導体素子を支持し、金型の樹脂材料と接する上金型側に弾性体のフィルムを設置し、弾性体のフィルムを介して半導体素子を上下でクランプする金型を用いた製造方法である。
【図6】図6は、入れ駒で半導体素子のダイヤフラム部を支持しない金型を用いた製造方法である。
【図7】図7は、図1で示すモールド前の半導体素子と制御基板を含む構造体を図3の金型でモールドした構造の構造である。
【図8】図8は、リードフレームを用いた流量センサのモールド前の構造である。
【図9】図9は、図8のモールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした製造方法である。
【図10】図10は、半導体素子を上下でクランプする金型の少なくとも一方が金型内をスライドできる入れ駒で構成され、金型内をスライドできる入れ駒の半導体素子と接する反対側をバネなどの弾性体で支持している構造の金型を用いた製造方法である。
【図11】図11は、半導体素子を上下でクランプする金型の少なくとも一方にテフロンなどの弾性体の入れ駒を設置した構造の金型を用いた製造方法である。
【図12】図12は、基板の開口部から金型の入れ駒により半導体素子を支持し、金型の樹脂材料と接する上金型側に弾性体のフィルムを設置し、弾性体のフィルムを介して半導体素子を上下でクランプする金型を用いた製造方法である。
【図13】図13は、入れ駒で半導体素子のダイヤフラム部を支持しない金型構造を用いた製造方法である。
【図14】図14は、図8で示すモールド前の半導体素子と制御基板を含む構造体を図10の金型でモールドした構造である。
【図15】図15は、図14のモールドした構造の出力端子以外のリードフレームのダム部を切断した構造である。
【図16】図16は、空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子が、基板の端部から露出された状態で搭載されたモールド前の流量センサの構造である。
【図17】図17は、図16に示すモールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした製造方法である。
【図18】図18は、図16で示すモールド前の半導体素子と制御基板を含む構造体を図17の金型でモールドした構造の構造である。
【図19】図19は、空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子が、リードフレームの端部から露出された状態で搭載されたモールド前の流量センサの構造である。
【図20】図20は、図19に示すモールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合の製造方法である。
【図21】図21は、図19で示すモールド前の半導体素子と制御基板を含む構造体を図20の金型でモールドした構造の構造である。
【図22】図22は、樹脂封止した図7の流量センサを空気の通路を形成する構造体に設置した場合の構造である。
【図23】図23は、空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子と、半導体素子を制御するための電気制御回路3部を配置した基板とを備え、前記半導体素子が段差部に搭載され半導体素子が設置される基板の段差部に肉厚差を設けたモールド前の流量センサの構造である。
【図24】図24は、図23の(b)に示すA−A断面において、モールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合の製造方法である。
【図25】図25は、空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子と、半導体素子を制御するための電気制御回路3部を配置したリードフレームとを備え、半導体素子の一部とリードフレームがスペーサで支持されて接する構造となっているモールド前の流量センサの構造である。
【図26】図26は、図25の基板に設置した半導体素子と制御基板を含む構造体をモールドにより樹脂封止するための製造方法である。
【図27】図27は、プリモールド部品に搭載した空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子、半導体素子を制御するための電気制御回路3部を配置したリードフレームとを備えたモールド前の流量センサの構造である。
【図28】図28は、プリモールド部品の構造である。
【図29】図29は、図27の(b)に示すA−A断面において、モールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合の製造方法である。
【図30】図30は、図27で示すモールド前の半導体素子と制御基板を含む構造体を図28の金型でモールドした構造である。
【図31】図31は、プリモールド部品に設置したスナップフィット構造を用いて、プリモールド部品と半導体素子、またはプリモールド部品とリードフレームを接合する場合のモールド前の構造である。
【図32】図32は、図31で用いたプリモールド部品の構造である。
【図33】図33は、プリモールド部品と半導体素子、またはプリモールド部品とリードフレームを圧入で接合する場合のモールド前の構造である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態について説明する。図1の(a)は、流量センサのモールド前の平面図を示す。図1−bは図1の(a)の裏面における平面図を示し、図1の(c)は図1の(a)のA−A断面を示している。
【0027】
図1の(a)、1の(b)、1の(c)で示すように、モールド前の流量センサは、空気流量検出部1とダイヤフラム8とを形成した半導体素子2と、一方に段差付き開口部7を配置し、他方に前記半導体素子2を制御するための電気制御回路3部を配置した基板4とを備え、前記半導体素子2が前記開口部7に設置した段差部に搭載され、金線5および基板4に設置された配線6によって電気信号が伝えられる構造である。また、電気制御回路3および半導体素子2は接着剤10などで基板4に接合されている。
【0028】
ここで、半導体素子2は、空気流量検出部1として、少なくとも発熱抵抗体と測温抵抗体を設置し、発熱抵抗体の温度が空気温度に対応する側温抵抗体よりも一定温度高くなるように、電気制御回路3で制御する。空気の流れで側温抵抗体の温度が変化する場合には、一定温度高くなるように発熱抵抗体に流す加熱電流値を流量として検出する。
【0029】
なお、空気流量検出部1は、少なくとも発熱抵抗体と測温抵抗体を設置していれば良いものとし、例えば、空気流量の上下流の測温抵抗体の温度差から流量を検出できるものとする。
【0030】
発熱抵抗体および測温抵抗体は、白金などの金属膜、多結晶ケイ素などの半導体薄膜をスパッタ、CVDなどの方法で形成後、イオンエッチングなどの方法で形成するものとする。
【0031】
空気流量検出部1を形成する半導体素子2には、熱絶縁のためにダイヤフラム8を形成する空洞を異方性エッチングなどの方法で形成するものとする。
【0032】
なお、基板4の材質はガラスエポキシなどを用いて、モールド樹脂11の材質は、エポキシまたはフェノールなどの熱硬化性樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの熱硬化性樹脂を用いて、樹脂中にガラス、マイカなどの充填材を混入することもできる。
【0033】
[製造方法]
ここで、図1の基板4に設置した半導体素子2と制御基板4を含む構造体をモールドにより樹脂封止するための製造方法を図2に示す。
【0034】
図2の(a)は、図1に示すA−A断面において、図1のモールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合の断面図を示す。
基板4に設置した開口部7に下金型13を挿入し、半導体素子2を上下から上金型12と下金型13により挟み込んで固定することにより、モールド時の半導体素子2の寸法精度を向上できる。
【0035】
また、空気流量検出部1は上金型12が接触しないように上金型12に空間9を設けた状態でゲート14部から金型内に樹脂11を充填し、電気制御回路3、金線5、半導体素子2の一部を樹脂11で封止することができる。
【0036】
図2の(a)のB−B断面は図2の(b)、または図2の(c)で構成される。ここで、ダイヤフラム8に樹脂11が流れ込まないように、B−B断面における半導体素子2と基板4の隙間を塞いで、樹脂11の流れを塞き止める必要がある。
【0037】
B−B断面における半導体素子2と基板4間の隙間は、図2の(b)に示すテフロンブロックなどの弾性体15を設置したり、図2の(c)に示す上金型12に設置した入れ駒16で樹脂11を塞き止める構造とする。
【0038】
ここで、半導体素子2は寸法ばらつきがあるので、図2の製造方法を用いると、半導体素子2の寸法が金型クランプ寸法よりも小さい場合には、半導体素子2上に樹脂11漏れが発生し、半導体素子2の寸法が金型クランプ寸法よりも大きい場合には、半導体素子2の破断が生じることがある。
【0039】
図3、図4、図5は、図1に示すA−A断面において、図1のモールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合の断面図を示す。
【0040】
ここで、図3に示すように、半導体素子2を上下でクランプする金型の少なくとも一方が金型内をスライドできる可動入れ駒17で構成され、金型内をスライドできる可動入れ駒17の半導体素子2と接する反対側をバネ18などの弾性体で支持している構造の金型を用いることができる。また、バネ18はバネ押さえ19で金型内に固定されているものとする。
【0041】
また、図4に示すように、半導体素子2を上下でクランプする金型の少なくとも一方にテフロンなどの弾性体入れ駒20を設置した構造の金型を用いることができる。
【0042】
ここで、弾性体にはテフロン、フッ素樹脂などの高分子材料を用いることができる。
【0043】
また、図5に示すように、基板4の開口部7からの下金型13挿入により半導体素子2を支持し、金型の樹脂11材料と接する上金型12側に弾性体のフィルム21を設置し、弾性体のフィルム21を介して半導体素子2を上下でクランプする金型を用いることができる。
【0044】
なお、図5の(a)は、図1に示すA−A断面において、図1のモールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合の断面図を示しており、図5の(a)のB−B断面は図5の(b)、または図5の(c)で構成される。
【0045】
ここで、ダイヤフラム8部に樹脂11が流れ込まないように、B−B断面における半導体素子2と基板4の隙間を塞いで、樹脂11の流れを塞き止める必要がある。
【0046】
B−B断面における半導体素子2と基板4間の隙間は、図5の(b)に示すテフロンブロックなどの弾性体15を設置したり、図5の(c)に示す上金型12に設置した入れ駒16で樹脂11を塞き止める構造とする。
【0047】
ここで、弾性体のフィルム21にはテフロン、フッ素樹脂などの高分子材料を用いることができ、弾性体フィルム21の肉厚方向の寸法が変化することにより、半導体素子2の寸法がばらついた場合にも樹脂11漏れ、破断が無く、モールドすることができる。
【0048】
以上のように、図3、または図4、または図5に示す構造の金型を用いて、半導体素子2の寸法がばらついた場合にも樹脂11漏れ、半導体素子2の破断が無く、モールドすることができる。
【0049】
また、図5に示す半導体素子2をクランプする部分に図3に示す弾性体で支持された可動入れ駒17を用いる構造、または図4に示す弾性体の入れ駒20を用いる構造とすることもできる。
【0050】
また、図3、4、5では基板4の開口部7からダイヤフラム8部も入れ駒で支持する構造としたが、図6のように、入れ駒で半導体素子2のダイヤフラム8部を支持しない構造とすることもできる。
【0051】
また、図3の金型は、上金型12または下金型13のどちらか一方にテフロンなどの弾性体入れ駒20の入れ駒を設置することもできる。
【0052】
図4の金型は、上金型12または下金型13のどちらか一方にバネ18などの弾性体に支持された入れ駒16を設置することもできる。
【0053】
[モールド後の構造]
図7の(a)は、図1で示すモールド前の半導体素子2と制御基板4を含む構造体を図3の金型でモールドして製造した流量センサの平面図である。
【0054】
図7の(b)は、図7の(a)のA−A断面図を示しており、半導体素子2と基板4、電気制御回路3と基板4を電気的に接続する金線5はモールド樹脂11で絶縁され、検出した流量を電気信号の出力部38より出力するものとする。
【0055】
また、本流量センサは、半導体素子2と、半導体素子2の電気信号を伝える金線5と、基板4を一体で樹脂モールドする部分を除いて、半導体素子2と樹脂11モールド、または基板4は接触しない構造にできる。
【0056】
即ち、基板4の壁23が、半導体素子2の空気流量検出部分の設置面と直交する3面22と連続した空間を有する状態で、半導体素子2を囲んだ流量センサの構造を提供できる。
【0057】
[リードフレーム24構造]
図8の(a)は、本発明による流量センサのモールド前の平面図を示す。図8の(b)は図8の(a)の裏面における平面図を示し、図8の(c)は図8の(a)のA−A断面を示している。
【0058】
図8の(a)、図8の(b)、図8の(c)で示すように、モールド前の流量センサは、空気流量検出部1とダイヤフラム8とを形成した半導体素子2と、一方に開口部25を配置し、他方に前記半導体素子2を制御するための電気制御回路3部を配置したリードフレーム24とを備え、前記半導体素子2が前記開口部25の投影面上に搭載される構造である。また、電気制御回路3および半導体素子2は接着剤10などでリードフレーム24に接合されている。また、リードフレーム部のダム28は金型にクランプされて、樹脂の金型内からの流出を防止しており、モールド後のダム28を切断し、出力端子27から電気信号を出力するものとする。
【0059】
[製造方法]
ここで、図8のリードフレーム24に設置した半導体素子2と電気制御基板4を含む構造体をモールドにより樹脂封止するための製造方法を図9に示す。
【0060】
図9の(a)は、図8に示すA−A断面において、図8のモールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合の断面図を示す。
【0061】
リードフレーム24に設置した開口部25に下金型13を挿入し、半導体素子2を上下から金型により挟み込んで固定し、前記半導体素子2の一部を露出させた状態で、前記半導体素子2の一部を含む表面に樹脂11層を形成している。
【0062】
このように半導体素子2を上下から金型で挟み込むことにより、モールド時の半導体素子2の寸法精度を向上できる。ここで、リードフレーム部のダム28は金型でクランプされ、樹脂11の金型内からの流出を防止している。
【0063】
また、流量検出部1は金型が接触しないように金型に空間9を設けた状態でゲート14部から金型内に樹脂11を充填し、電気制御回路3、金線5、半導体素子2の一部を樹脂11で封止することができる。
【0064】
図9の(a)のB−B断面は図9の(b)、または図9の(c)で構成される。ここで、ダイヤフラム8部に樹脂11が流れ込まないように、B−B断面における半導体素子2と基板4の隙間を塞いで、樹脂11の流れを塞き止める必要がある。
【0065】
B−B断面における半導体素子2と基板4間の隙間は、図9の(b)に示すテフロンブロックなどの弾性体15を設置したり、図9の(c)に示す下金型13に設置した入れ駒16で樹脂11を塞き止める構造とする。
【0066】
ここで、半導体素子2は寸法ばらつきがあるので、図9の製造方法を用いると、半導体素子2の寸法が金型クランプ寸法よりも小さい場合には、半導体素子2上に樹脂11漏れが発生し、半導体素子2の寸法が金型クランプ寸法よりも大きい場合には、半導体素子2の破断が生じることがある。
【0067】
図10、図11、図12は、図8に示すA−A断面において、図8のモールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合の断面図を示す。
【0068】
図10に示すように、半導体素子2を上下でクランプする金型の少なくとも一方が金型内をスライドできる可動入れ駒17で構成され、金型内をスライドできる可動入れ駒17の半導体素子2と接する反対側をバネ18などの弾性体で支持している構造の金型を用いることができる。なお、バネ18はバネ押さえ19で金型内に固定されているものとする。
【0069】
また、図11に示すように、半導体素子2を上下でクランプする金型の少なくとも一方にテフロンなどの弾性体入れ駒20を設置した構造の金型を用いることができる。
【0070】
ここで、弾性体入れ駒20にはテフロン、フッ素樹脂などの高分子材料を用いることができる。
【0071】
また、図12に示すように、リードフレーム24の開口部から下金型13の挿入により、半導体素子2を支持し、上金型12の表面に弾性体のフィルム21を設置し、弾性体のフィルム21を介して半導体素子2を上下でクランプする金型を用いることができる。
【0072】
ここで、弾性体のフィルム21にはテフロン、フッ素樹脂などの高分子材料を用いることができ、弾性体フィルム21の肉厚方向の寸法が変化することにより、半導体素子2の寸法がばらついた場合にも樹脂11漏れ、破断が無く、モールドすることができ、弾性体フィルム21の肉厚方向の寸法が変化することにより、半導体素子2の寸法がばらついた場合にも樹脂11漏れ、半導体素子2の破断が無く、モールドすることができる。
【0073】
以上のように、図10、または図11、または図12に示す構造の金型を用いて、半導体素子2の寸法がばらついた場合にも樹脂11漏れ、半導体素子2の破断が無く、モールドすることができる。
【0074】
また、図12に示す半導体素子2をクランプする部分に図10に示す弾性体で支持された可動入れ駒17、または図11に示す弾性体の入れ駒20を用いる構造とすることもできる。
【0075】
また、図10、11、12では基板4の開口部からダイヤフラム8部も入れ駒で支持する構造としたが、図13のように、可動入れ駒17で半導体素子2のダイヤフラム8部を支持しない構造とすることができる。
【0076】
また、図10の金型は、上金型12または下金型13のどちらか一方にテフロンなどの弾性体入れ駒20の入れ駒を設置することもできる。
【0077】
図11の金型は、上金型12または下金型13のどちらか一方にバネ18などの弾性体で支持された可動入れ駒17を設置することもできる。
【0078】
[モールド後の構造]
図14の(a)は、図8で示すモールド前の半導体素子2と制御基板4を含む構造体を図10の金型でモールドした構造の平面図である。
【0079】
図14の(b)は、図14の(a)のA−A断面図を示している。このように、半導体素子2とリードフレーム24、電気制御回路3とリードフレーム24を電気的に接続する金線5はモールド樹脂11で絶縁される。
【0080】
また、図15は、出力端子27以外のリードフレーム24のダム28部を切断した構造を示し、検出した流量を電気信号として出力端子27より出力するものとする。
【0081】
また、半導体素子2と、半導体素子2の電気信号を伝える金線5と、リードフレーム24を一体で樹脂11モールドする部分を除いて、半導体素子2と樹脂11モールドは接触しない構造にできる。
【0082】
即ち、樹脂11モールド部分で形成される樹脂壁26が、半導体素子2の空気流量検出部分の設置面と直交する3面22と連続した空間を有する状態で、半導体素子2を囲んだ流量センサの構造を提供できる。
【0083】
[基板4端部からの半導体素子の露出構造]
図16の(a)は、本発明による流量センサのモールド前の表面における平面図を示す。図16の(b)は図16の(a)のA−A断面を示している。
【0084】
図16の(a)、16の(b)で示すように、モールド前の流量センサは、空気流量検出部1とダイヤフラム8とを形成した半導体素子2が、基板4の端部から露出された状態で搭載され、他方に前記半導体素子2を制御するための電気制御回路3部を配置した基板4とを備えた構造である。
【0085】
[製造方法]
ここで、図16の基板4に設置した半導体素子2と制御基板4を含む構造体をモールドにより樹脂11封止するための製造方法を図17に示す。
【0086】
図17は、図16に示すA−A断面において、図16のモールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合の断面図を示す。
【0087】
半導体素子2を上下から金型により挟み込んで固定し、前記半導体素子2の一部を露出させた状態で、前記半導体素子2の一部を含む表面に樹脂11層を形成している。このように、半導体素子2を上下でクランプする金型の少なくとも一方が金型内をスライドできる可動入れ駒17で構成され、金型内をスライドできる可動入れ駒17の半導体素子2と接する反対側をバネ18などの弾性体で支持している構造の金型を用いることができる。
【0088】
また、図17で示した金型は、図4に示すように、半導体素子2を上下でクランプする金型の少なくとも一方にテフロンなどの弾性体入れ駒20を設置した構造の金型を用いることができる。
【0089】
また、図17で示した金型は、図5に示すように、金型の樹脂11材料と接する上金型12側に弾性体のフィルム21を設置し、弾性体のフィルム21を介して半導体素子2を上下でクランプする金型を用いることができる。
【0090】
図17に示す弾性体で支持された可動入れ駒17を用いることにより、半導体素子2の寸法がばらついた場合にも樹脂11漏れ、破断が無く、モールドすることができる。
【0091】
[モールド後の構造]
図18の(a)は、図16で示すモールド前の半導体素子2と制御基板4を含む構造体を図17の金型でモールドした構造の平面図である。
【0092】
図18の(b)は、図18の(a)のA−A断面図を示している。このように、半導体素子2と基板4、電気制御回路3と基板4を電気的に接続する金線5はモールド樹脂11で絶縁され、検出した流量を電気信号の出力部38より出力するものとする。
【0093】
また、図18で示す流量センサを用いる場合には、別途半導体素子2と連続した空間を有する構造体で、半導体素子2の周囲を囲った状態にすることにより、ダイヤフラム8部への空気流入を防止することができる。
【0094】
図19の(a)は、本発明による流量センサのモールド前の表面における平面図を示す。図19の(b)は図19の(a)のA−A断面を示している。
【0095】
図19の(a)、19の(b)で示すように、モールド前の流量センサは、空気流量検出部1とダイヤフラム8とを形成した半導体素子2が、リードフレーム24の端部から露出された状態で搭載され、他方に前記半導体素子2を制御するための電気制御回路3部を配置したリードフレーム24とを備えた構造である。
【0096】
[製造方法]
ここで、図19のリードフレーム24に設置した空気流量検出部1と制御基板4を含む構造体をモールドにより樹脂封止するための製造方法を図20に示す。
【0097】
図20は、図19に示すA−A断面において、図19のモールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合の断面図を示す。
【0098】
半導体素子2を上下から金型により挟み込んで固定し、前記半導体素子2の一部を露出させた状態で、前記半導体素子2の一部を含む表面に樹脂11層を形成している。このように、半導体素子2を上下でクランプする金型の少なくとも一方が金型内をスライドできる可動入れ駒17で構成され、金型内をスライドできる可動入れ駒17の半導体素子2と接する反対側をバネ18などの弾性体で支持している構造の金型を用いることができる。
【0099】
なお、リードフレーム部のダム28は金型でクランプされ、樹脂11の金型内からの流出を防止している。
【0100】
また、図20で示した金型は、図4に示すように、半導体素子2を上下でクランプする金型の少なくとも一方にテフロンなどの弾性体入れ駒20を設置した構造の金型を用いることができる。
【0101】
また、図20で示した金型は、図5に示すように、金型の樹脂11材料と接する上金型12側に弾性体のフィルム21を設置し、弾性体のフィルム21を介して半導体素子2を上下でクランプする金型を用いることができる。
【0102】
図20に示す弾性体で支持された入れ駒を用いることにより、半導体素子2の寸法がばらついた場合にも樹脂11漏れ、破断が無く、モールドすることができる。
【0103】
[モールド後の構造]
図21の(a)は、図19で示すモールド前の半導体素子2と制御基板4を含む構造体を図20の金型でモールドした構造の平面図である。
【0104】
図21の(b)は、図21の(a)のA−A断面図を示している。このように、半導体素子2とリードフレーム24、電気制御回路3と基板4を電気的に接続する金線5はモールド樹脂11で絶縁され、リードレームのダム28部分を切断した後、検出した流量を電気信号の出力端子27より出力するものとする。
【0105】
また、図20で示す流量センサを用いる場合には、別途半導体素子2と連続した空間を有する構造体で、半導体素子2の周囲を囲った状態にすることにより、ダイヤフラム8部への空気流入を防止することができる。
【0106】
[流量センサの空気通路部への設置]
図22の(a)は、樹脂封止した図7の流量センサを空気の通路を形成する構造体29に設置した場合の平面図であり、空気通路を形成する構造体29には、空気の通路溝30を加工している。
【0107】
図22の(b)は、図22の(a)のA−A断面を示す。このように、空気の通路を形成する構造体29の位置決め用凸部33を、流量センサの開口部7に挿入して固定することにより、空気の通路を形成する構造体29と流量センサの位置決め精度向上、組み付け時間の短縮を図ることができる。
【0108】
図22の(c)は、図22の(b)の断面で示す流量センサを搭載した空気の通路を形成する構造体29の上部にカバー34を設置した場合の断面図である。
【0109】
図22の(c)で示す空気の通路30において、図22の(a)で示す入り口31から流入した空気が空気の通路30を流れ、流量検出センサの上部を通過して、図22の(a)で示す上方に設置した出口32から排出される構造である。
【0110】
[基板4の段差部に肉厚差を設けた構造]
図23の(a)は、流量センサのモールド前の表面における平面図を示す。図23の(b)は図23の(a)のA−A断面の第一の実施例を示している。
【0111】
図23の(a)、23の(b)で示すように、モールド前の流量センサは、空気流量検出部1とダイヤフラム8とを形成した半導体素子2と、半導体素子2を制御するための電気制御回路3部を配置した基板4とを備え、前記半導体素子2が段差部に搭載され、金線5と基板4に設置された配線6によって電気信号が伝えられる構造である。また、電気制御回路3は接着剤10などで基板4に接合されている。
【0112】
ここで、半導体素子2が設置される基板4の段差部には、肉厚差を設け、半導体素子2の電気制御回路3側は、接着剤10などで基板4に接合されており、半導体素子2の電気制御回路3との反対側は段差部の肉厚が大きくなっている部分35と接する構造となっている。
【0113】
図23の(c)は図23の(a)のA−A断面の第二の実施例を示している。このように、半導体素子2の電気制御回路3側は、接着剤10などで基板4に接合されており、半導体素子2の電気制御回路3との反対側は基板4の段差部とスペーサ36で支持されて接する構造となっている。
【0114】
なお、スペーサ36には、テフロン、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂などの有機材料を用いることができ、基板4と半導体素子2を接着する構造または接着しない構造とすることができる。
【0115】
[製造方法]
ここで、図23の基板4に設置した半導体素子2と制御基板4を含む構造体をモールドにより樹脂封止するための製造方法を図24に示す。
【0116】
図24の(a)は、図23の(b)に示すA−A断面において、モールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合を示す。
【0117】
上金型12の表面に弾性体のフィルム21を設置し、弾性体のフィルム21を介して半導体素子2を上下でクランプする金型を用いることができる。
【0118】
ここで、図23の(b)で示すように、半導体素子2におけるダイヤフラム8と相対する電気制御回路3との反対側は段差部の肉厚が大きくなっている部分と接する構造となっているので、上金型12からの弾性体のフィルム21を介してクランプをしても、金型クランプ方向において正確な位置決めができる。
【0119】
図24の(a)のB−B断面は図24の(b)、または図24の(c)で構成される。
【0120】
ダイヤフラム8部に樹脂11が流れ込まないように、B−B断面における半導体素子2と基板4の隙間を塞いで、樹脂11の流れを塞き止める必要がある。
【0121】
B−B断面における半導体素子2と基板4間の隙間は、図24の(b)に示すテフロンブロックなどの弾性体15を設置したり、図24の(c)に示す上金型12に設置した入れ駒16で樹脂11を塞き止める構造とする。
【0122】
なお、弾性体のフィルム21にはテフロン、フッ素樹脂などの高分子材料を用いることができ、弾性体フィルム21の肉厚方向の寸法が変化することにより、半導体素子2の寸法がばらついた場合にも樹脂11漏れ、破断が無く、モールドすることができる。
【0123】
また、モールド後に形成される本流量センサは、半導体素子2と、半導体素子2の電気信号を伝える金線5と、基板4を一体で樹脂11モールドする部分を除いて、半導体素子2と樹脂11モールドは接触しない構造にできる。
【0124】
即ち、基板4の壁23が、半導体素子2の空気流量検出部分の設置面と直交する3面22と連続した空間を有する状態で、半導体素子2を囲んだ流量センサの構造を提供できる。
【0125】
[リードフレーム構造にスペーサを設けた構造]
図25の(a)は、流量センサのモールド前の表面における平面図を示す。図25の(b)は図25の(a)のA−A断面を示している。
【0126】
図25の(a)、25の(b)で示すように、モールド前の流量センサは、空気流量検出部1とダイヤフラム8とを形成した半導体素子2と、半導体素子2を制御するための電気制御回路3を配置したリードフレーム24とを備え、前記半導体素子2が導電性を有するリードフレーム24によって電気信号が伝えられる構造である。また、電気制御回路3は接着剤10などで基板4に接合されている。
【0127】
図25の(b)で示すように、半導体素子2の電気制御回路3側は、接着剤10などでリードフレーム24に接合されており、半導体素子2の電気制御回路3との反対側はリードフレーム24とスペーサ36で支持されて接する構造となっている。
【0128】
なお、スペーサ36には、テフロン、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂などの有機材料を用いることができ、リードフレーム24と半導体素子2を接着する構造または接着しない構造とすることができる。
【0129】
[製造方法]
図25の基板4に設置した半導体素子2と電気制御回路3を含む構造体をモールドにより樹脂封止するための製造方法を図26に示す。
【0130】
図26は、図25の(b)に示すA−A断面において、モールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合の断面図を示す。
【0131】
ここで、上金型12の表面に弾性体のフィルム21を設置し、弾性体のフィルム21を介して半導体素子2を上下でクランプする金型を用いることができる。
【0132】
また、図25の(b)で示すように、半導体素子2の電気制御回路3との反対側はスペーサ36によってリードフレーム24と接する構造となっているので、上金型12からの弾性体のフィルム21を介してクランプをしても、金型クランプ方向において正確な位置決めができる。
【0133】
なお、リードフレーム部のダム28は金型でクランプされ、樹脂11の金型内からの流出を防止している。
【0134】
また、弾性体のフィルム21にはテフロン、フッ素樹脂11などの高分子材料を用いることができ、弾性体フィルム21の肉厚方向の寸法が変化することにより、半導体素子2の寸法がばらついた場合にも樹脂11漏れ、半導体素子2の破断が無く、モールドすることができる。
【0135】
また、モールド後に、図14、15で示すように、出力端子27以外のリードフレーム24のダム28部を切断して流量センサとして用いるものとし、検出した流量を電気信号として出力端子27より出力するものとする。
【0136】
また、本流量センサは半導体素子2と、半導体素子2の電気信号を伝える金線5と、基板4を一体で樹脂11モールドする部分を除いて、半導体素子2とモールド樹脂11は接触しない構造にできる。
【0137】
即ち、樹脂11モールド部分で形成される樹脂壁26が、半導体素子2の空気流量検出部分の設置面と直交する3面22と連続した空間を有する状態で、半導体素子2を囲んだ流量センサの構造を提供できる。
【0138】
[プリモールドとリードフレーム構造]
図27の(a)は、流量センサのモールド前の表面における平面図を示す。図27の(b)は図27の(a)のA−A断面を示している。
【0139】
図27の(a)、27の(b)で示すように、モールド前の流量センサは、プリモールド部品37に搭載した空気流量検出部1とダイヤフラム8とを形成した半導体素子2、半導体素子2を制御するための電気制御回路3を配置したリードフレーム24とを備え、前記半導体素子2が導電性を有するリードフレーム24によって電気信号が伝えられる構造である。また、プリモールド部品37と電気制御回路3は接着剤10などで基板4に接合されている。
【0140】
ここで、図28の(a)は樹脂で形成したプリモールド部品37の平面図を示し、図28の(b)は図28の(a)のA−A断面を示している。プリモールド部品37は半導体素子2の設置面41と、半導体素子2設置面41に直交する面42を有する構造であり、半導体素子2の設置面41には、部分的に凸部39を形成している。
【0141】
図27の(b)で示すように、半導体素子2の電気制御回路3側は、接着剤10などでプリモールド部品37に接合されており、半導体素子2の電気制御回路3との反対側は、半導体素子2の一部と凸部39が接触する構造となっている。
【0142】
ここで、プリモールド部品37の材質は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリカーボネイト樹脂、PBT樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。
【0143】
また、プリモールド部品37の凸部39の形状は図28で半球形状を3個設置した例を示したが、本発明はこれだけに限定されるものではなく、設置個数は任意であり、凸部の断面は矩形、三角形などの任意の断面形状を用いることができる。
【0144】
[製造方法]
ここで、図27のプリモールド部品37に設置した半導体素子2、制御基板4を含む構造体をモールドにより樹脂封止するための製造方法を図29に示す。
【0145】
図29の(a)は、図27の(b)に示すA−A断面において、モールド前の構造体を金型内に設置し、モールドした場合の断面図を示す。
【0146】
上金型12の表面に弾性体のフィルム21を設置し、弾性体のフィルム21を介して半導体素子2をクランプする金型を用いることができる。また、リードフレーム部のダム28は金型でクランプされ、樹脂11の金型内からの流出を防止している。
【0147】
ここで、図27の(b)、図28で示すように、半導体素子2の電気制御回路3との反対側はプリモールド部品37の凸部39と接する構造となっているので、上金型12からの弾性体のフィルム21を介してクランプをしても、金型クランプ方向において正確な位置決めができる。
【0148】
図29の(a)のB−B断面は図29の(b)、または図29の(c)で構成される。
【0149】
ダイヤフラム8部に樹脂11が流れ込まないように、B−B断面における半導体素子2と基板4の隙間を塞いで、樹脂11の流れを塞き止める必要がある。
【0150】
B−B断面における半導体素子2と基板4間の隙間は、図29の(b)に示すテフロンブロックなどの弾性体15を設置したり、図29の(c)に示す上金型12に設置した入れ駒16で樹脂11を塞き止める構造とする。
【0151】
なお、弾性体のフィルム21にはテフロン、フッ素樹脂などの高分子材料を用いることができ、弾性体フィルム21の肉厚方向の寸法が変化することにより、半導体素子2の寸法がばらついた場合にも樹脂11漏れ、破断が無く、モールドすることができる。
【0152】
[モールド後の構造]
図30の(a)は、図27で示すモールド前の半導体素子2と制御基板4を含む構造体を図28の金型でモールドした構造の平面図である。
【0153】
図30の(b)は、図30の(a)のA−A断面図を示しており、半導体素子2とリードフレーム24、電気制御回路3とリードフレーム24を電気的に接続する金線5はモールド樹脂11で絶縁され、検出した流量を電気信号の出力部より出力するものとする。
【0154】
また、図30で示すモールド後の構造を、図14、15で示すように、出力端子27以外のリードフレーム24のダム28部を切断して流量センサとして用いるものとし、検出した流量を電気信号として出力端子27より出力するものとする。
【0155】
また、本流量センサは、半導体素子2と、半導体素子2の電気信号を伝える金線5と、プリモールド部品37と、リードフレーム24を一体で樹脂11モールドする部分を除いて、半導体素子2と樹脂11モールド、またはプリモールド部品37は接触しない構造にできる。
【0156】
即ち、半導体素子2の空気流量検出部分の設置面と直交する3面22とプリモールド部分が、連続した空間を有する状態で、半導体素子2を囲んだ流量センサの構造を提供できる。
【0157】
[スナップフィット構造]
図27で示したプリモールド部品37を用いた構造は、プリモールド部品37と半導体素子2、またはプリモールド部品37とリードフレーム24を接着剤10で接合する構造を示したが、本発明はこれだけに限定されるものではなく、図31に示すように、プリモールド部品37に設置したスナップフィット40を用いて、プリモールド部品37と半導体素子2、またはプリモールド部品37とリードフレーム24を接合する構造を用いることもできる。
【0158】
なお、図31の(a)は、流量センサのモールド前の表面における平面図を示し、図31の(b)は、図31の(a)のA−A断面を示している。
【0159】
ここで、図32の(a)は樹脂で形成したプリモールド部品37の平面図を示し、図32の(b)は図32の(a)のA−A断面、図32の(c)は図32の(a)のB−B断面を示している。プリモールド部品37は半導体素子2の設置面41と、半導体素子2設置面に直交する面42を有する構造であり、半導体素子2の設置面41には、部分的に凸部39を形成し、図32の(b)に示すリードフレーム24とプリモールド部材37の接合用スナップフィット40、図32の(c)に示す半導体素子2とプリモールド部材37接合用のスナップフィット構造40を形成する構造である。
【0160】
また、以上では、図27で示したように、プリモールド部品37と半導体素子2、またはプリモールド部品37とリードフレーム24を接着剤10で接合する構造、または、図31で示したように、スナップフィット40を用いて、プリモールド部品37と半導体素子2、またはプリモールド部品37とリードフレーム24を接合する構造を示したが、本発明はこれだけに限定されるものではなく、図33に示すように、プリモールド部品37と半導体素子2、またはプリモールド部品37とリードフレーム24が圧入43により接合される構造とすることもできる。
【0161】
なお、図33の(a)は、流量センサのモールド前の表面における平面図を示し、図33の(b)は図33の(a)のA−A断面を示している。また、図31、33で示すモールド前の構造をモールドした後に、図14、15で示すように、出力端子27以外のリードフレーム24のダム28部を切断して流量センサとして用いるものとし、検出した流量を電気信号として出力端子27より出力するものとする。
【0162】
以上で示した製品構造と製造方法は、流量センサについて示したが、本発明はこれだけに限定されるものではなく、湿度センサなどの半導体素子2の一部を露出させた状態で樹脂11封止する部品の製造方法にも用いることができる。また、以上で示した製造方法の金型にはモールド樹脂11の抜き勾配が加工されており、製品構造のモールド樹脂11部には抜き勾配が付いているものとする。
【符号の説明】
【0163】
1 空気流量検出部
2 半導体素子
3 電気制御回路3
4 基板
5 金線
6 配線
7 段差付き開口部
8 ダイヤフラム
9 金型の空間
10 接着剤
11 モールド樹脂
12 上金型
13 下金型
14 ゲート
15 弾性体
16 金型入れ駒
17 可動入れ駒
18 バネ
19 バネ押さえ
20 弾性体入れ駒
21 弾性体フィルム
22 半導体素子の空気流量検出部と直交する3面
23 基板の壁
24 リードフレーム
25 リードフレームの開口部
26 モールド樹脂で形成された樹脂壁
27 出力端子
28 ダム
29 空気の通路を形成する構造体
30 空気の通路溝
31 空気の通路への入り口
32 空気の通路からの出口(上方)
33 位置決め用凸部
34 カバー
35 基板段差部の厚肉部
36 スペーサ
37 プリモールド部品
38 出力部
39 プリモールド部品の凸部
40 スナップフィット
41 半導体素子の設置面
42 半導体素子設置面に直交する面
43 圧入部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子と、一方に段差付き開口部を配置し、他方に前記半導体素子を制御するための電気制御回路部を配置した基板とを備え、
前記半導体素子が前記開口部を設置した段差部に搭載され、
前記空気流量検出部を露出させた状態で、前記半導体素子の一部表面を含み、
前記電気制御回路部の表面が樹脂で覆われていることを特徴とする流量センサ。
【請求項2】
空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子と、一方に開口部を配置し、他方に前記半導体素子を制御するための電気制御回路部を配置したリードフレームとを備え、
前記半導体素子が前記開口部の投影面上に搭載され、
前記空気流量検出部を露出させた状態で、前記半導体素子の一部表面を含み、
前記電気制御回路部の表面が樹脂で覆われていることを特徴とする流量センサ。
【請求項3】
基板またはリードフレームに開口部を配置し、少なくても前記開口部の投影面上に半導体素子が搭載された部品の樹脂封止成形方法であり、
基板の開口部に金型を挿入し、半導体素子を上下から金型により挟み込んで固定し、
前記半導体素子の一部を露出させた状態で、
前記半導体素子の一部を含む表面に樹脂層を形成することを特徴とする半導体素子を搭載した部品の製造方法。
【請求項4】
空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子と、
前記半導体素子を制御するための電気制御回路部を配置した基板とを備え、
前記半導体素子の一部が基板端部から露出した状態で搭載され、
前記半導体素子の一部を露出させた状態で、前記半導体素子の一部表面を含み、
前記電気制御回路部の表面が樹脂で覆われていることを特徴とする流量センサ。
【請求項5】
空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子と、
前記半導体素子を制御するための電気制御回路部を配置したリードフレームとを備え、
前記半導体素子の一部がリードフレーム端部から露出した状態で搭載され、
前記半導体素子の一部を露出させた状態で、前記半導体素子の一部表面を含み、
前記電気制御回路部の表面が樹脂で覆われていることを特徴とする流量センサ。
【請求項6】
基板またはリードフレームの端部から半導体素子を露出させた部品の製造方法であって、
基板またはリードフレームの端部から露出した半導体素子を上下の金型で挟み込んで固定し、
前記半導体素子の一部を露出させた状態で、
前記半導体素子の一部を含む表面に樹脂層を形成することを特徴とする半導体素子を露出させた部品の製造方法。
【請求項7】
空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子と、一方に肉厚差を有する段差部を配置し、他方に前記半導体素子を制御するための電気制御回路部を配置した基板とを備え、
前記肉厚差を有する段差部において、前記半導体素子の一部が前記肉厚差を有する段差部の厚肉部と接触して搭載され、
前記空気流量検出部を露出させた状態で、前記半導体素子の一部表面を含み、
前記電気制御回路部の表面が樹脂で覆われていることを特徴とする流量センサ。
【請求項8】
空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子と、
前記半導体素子を制御するための電気制御回路部を配置したリードフレームとを備え、
前記半導体素子の電気回路側のリードフレームとの接合部からダイヤフラム部を挟んで反対側の半導体素子とリードフレーム間の隙間にスペーサを設置し、
前記半導体素子の一部表面を含み、
前記空気流量検出部を露出させた状態で、前記電気制御回路部の表面が樹脂で覆われていることを特徴とする流量センサ。
【請求項9】
空気流量検出部とダイヤフラムとを形成した半導体素子と、前記半導体素子を設置する面と前記設置面と直交する方向に少なくとも3面の壁を有するプリモールド部品と、
前記半導体素子を制御するための電気制御回路部を配置したリードフレームとを備え、
前記半導体素子の一部表面を含み、
前記空気流量検出部を露出させた状態で、前記電気制御回路部の表面が樹脂で覆われていることを特徴とする流量センサ。
【請求項10】
請求項9記載の流量センサにおいて、前記プリモールド部品の形状は、半導体素子の設置面におけるプリモールド部品に肉厚差を設け、前記肉厚差を有する半導体素子の設置面において、前記半導体素子の一部が前記設置面の厚肉部と接触して搭載されたことを特徴とする流量センサ。
【請求項11】
請求項9記載の流量センサにおいて、
プリモールド部品に形成されたスナップフィット構造を用いて、半導体素子とプリモールド部品、またはリードフレームとプリモールド部品が接合されていることを特徴とする流量センサ。
【請求項12】
請求項9記載の流量センサであって、
プリモールド部品に半導体素子が圧入されて接合、またはリードフレームにプリモールド部品が圧入されて接合されていることを特徴とする流量センサ。
【請求項13】
請求項3,6記載の製造方法であって、
半導体素子を上下でクランプする金型の少なくとも一方に金型内をスライドできる可動入れ駒を設置し、前記金型内をスライドできる可動入れ駒の半導体素子と接する反対側を弾性体で支持している構造の金型を用いて、
前記半導体素子の一部を含む表面に樹脂層を形成することを特徴とする半導体素子を搭載した部品の製造方法。
【請求項14】
請求項3,6記載の製造方法であって、
半導体素子を上下でクランプする金型の少なくとも一方に弾性体を設置した入れ駒を用いて、
前記半導体素子の一部を含む表面に樹脂層を形成することを特徴とする半導体素子を搭載した部品の製造方法。
【請求項15】
請求項3,6記載の製造方法であって、
金型表面の少なくとも一部に弾性体のフィルムを設置し、
前記弾性体のフィルムを介して半導体素子を上下でクランプする金型を用いて、
前記半導体素子の一部を含む表面に樹脂層を形成することを特徴とする半導体素子を搭載した部品の製造方法
【請求項16】
請求項7〜12記載の流量センサの製造方法であって、
半導体素子をクランプする金型に金型内をスライドできる可動入れ駒を設置し、前記金型内をスライドできる可動入れ駒の半導体素子と接する反対側を弾性体で支持している構造の金型を用いて、
前記半導体素子の一部を含む表面に樹脂層を形成することを特徴とする半導体素子を搭載した部品の製造方法。
【請求項17】
請求項7〜12記載の流量センサの製造方法であって、
半導体素子をクランプする金型に弾性体を設置した入れ駒を用いて、前記半導体素子の一部を含む表面に樹脂層を形成することを特徴とする半導体素子を搭載した部品の製造方法。
【請求項18】
請求項7〜12記載の流量センサの製造方法であって、
金型表面の少なくとも一部に弾性体のフィルムを設置し、
前記弾性体のフィルムを介して半導体素子をクランプする金型を用いて、
前記半導体素子の一部を含む表面に樹脂層を形成することを特徴とする半導体素子を搭載した部品の製造方法
【請求項19】
請求項1、2、7〜12記載の流量センサであって、
半導体素子の空気流量検出部分の設置と直交する3面において、樹脂モールドによって形成された樹脂壁、または基板、またはプリモールド品と半導体素子が連続した空間を有する構造を備えていることを特徴とする流量センサの構造。
【請求項20】
請求項1または請求項2記載の流量センサを搭載した流量センサモジュールの構造であって、
少なくとも空気流路構造を有する流量センサモジュールに形成した凸部に、流量センサの基板またはリードフレームの開口部を挿入して設置すること特徴とする流量センサモジュールの構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2013−50458(P2013−50458A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−230955(P2012−230955)
【出願日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【分割の表示】特願2009−282085(P2009−282085)の分割
【原出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【出願人】(509186579)日立オートモティブシステムズ株式会社 (2,205)
【Fターム(参考)】