説明

海苔束90度回転・整列方法及び装置

【課題】簡単な構造で海苔束90度回転動作と整列動作の速度を上げて高速処理に対応する。
【解決手段】集束装置から落下した海苔束8を受けて90度回転する受け板10と、上死点から下降する受け板10から90度向きを変えた海苔束8の積載時に停止し、載置後に始動して搬出する第1の搬送コンベヤ9を備えた海苔束90度回転装置と、搬送コンベア9で搬出される海苔束8を搬送し、整列時に停止し、整列後に海苔束を搬出する第2の搬送コンベヤ27と、進入する海苔束8を停止させるストッパ29と、海苔束8を叩いて整列する揃え板28と、進入してくる海苔束8を検知する進入センサ30を備えた整列装置と、第1の搬送コンベア9及び受け板10の停止動作及び始動動作の開始時間を計時する第1のタイマと第2の搬送コンベア27、ストッパ29及び揃え板28の停止動作及び始動動作の開始時間を計時する第2のタイマを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海苔束を90度回転させて向きを変えた後、整列装置で整列させる海苔束90度回転・整列技術に関する。
【背景技術】
【0002】
海苔製造ラインでは、海苔乾燥装置から裏(ざらざらした面)を上にして1枚づつ搬出された長方形の海苔は、反転装置で反転させて表(つるつるした面)を上にした後、選別装置で海苔の異物や破れなどが検査され、良品の海苔が選別される。選別された複数枚(通常10枚)の海苔は、集束装置で集束され、次いで整列装置で整列される。整列された海苔束は、折曲装置で二つ折りされ、二つ折りされた10帖分を1束(計100枚)にして結束装置により紙テープで結束され、箱詰めされて出荷される。
【0003】
海苔の搬送方式として、海苔製造ラインの設置スペースの関係から海苔束を回転させて向きを変えて搬送する必要がある場合、海苔乾燥装置から搬出された長方形の海苔をその向きを変えずに選別装置、集束装置へ搬送し、次いで一箇所で海苔束を回転させて向きを変えるとともに整列させて搬出する直出し方式がある(特許文献1参照)。
【0004】
図9は従来の直出し方式の海苔製造ラインの一例を示すレイアウト図である。
【0005】
図9に示す海苔製造ラインにおいては、海苔乾燥装置から搬出された長方形の海苔をその向きを変えずにそのまま選別装置で良品の海苔を選別する。選別された海苔は集束装置6の十字板32で所定枚数(通常10枚)重ねた後、十字板32を回転させ、搬送コンベア33より上に上昇している海苔束回転・整列装置の受け板34上に海苔束8を落下させる。次いで、受け板34を90度回転させて海苔束8の向きを縦方向(長手方向)から横方向(幅方向)に変えながら下降させ、搬送コンベア33に載せられた後、整列装置の揃え板35で4辺が揃えられ整列された後、折曲装置7へ搬出される。
【特許文献1】特開昭63−27373号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記の直出し方式では、海苔束を一箇所で回転と整列の処理を行うために、集束装置の下部の狭い空間に海苔束回転装置を整列装置の揃え板が取り囲むように納めて配置しなくてはならず、さらに両装置の駆動機構も配置しなければならない。そのために装置の構造及びその回りが複雑となるだけでなく、海苔束の回転動作の終了後に整列動作を行うことから、処理動作が速くても5秒以上を要し、その結果、処理枚数が少なく(最大約7200枚/時)なり、約10000枚/時の高速処理に対応することができないという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、簡単な構造で海苔束90度回転動作と整列動作の速度を上げて高速処理に対応することができる海苔束90度回転・整列方法及び装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の海苔束90度回転・整列方法は、海苔束の向きを90度変えた後に搬送して整列させる海苔束90度回転・整列方法において、集束装置から落下した海苔束を第1搬送コンベアの上死点で停止している受け板で受けた後、所定時間経過後に受け板を回転させながら下降を開始させ、受け板が下降している間に作動している第1搬送コンベアを停止させ、停止している第1搬送コンベアに、第1搬送コンベアの下方の下死点に向かって下降している受け板から回転により90度向きを変えた海苔束を積載し、所定時間経過後に第1搬送コンベアを作動させて海苔束を搬出し、第1搬送コンベアから搬出される海苔束を第2搬送コンベヤに移し、第2搬送コンベヤで進入してくる海苔束をストッパで停止させた後、所定時間後に第2搬送コンベアを停止させ、揃え板を起立させて第2搬送コンベヤ上の海苔束を叩いて整列させ、整列後に揃え板を第2搬送コンベアの下方に伏せた後、第2搬送コンベアを始動させて整列された海苔束を搬出し、搬出後にストッパを起立させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の海苔束90度回転・整列装置は、海苔束の向きを90度変える海苔束90度回転装置と、海苔束90度回転装置の下流に配置された海苔束を整列させる整列装置と、海苔束90度回転装置及び整列装置の停止動作及び始動動作を制御するタイマとを備えた海苔束90度回転・整列装置において、海苔束90度回転装置が、上死点と下死点の間を昇降し、集束装置から落下した海苔束を受けて90度回転する受け板と、下降する受け板から90度向きを変えた海苔束の積載時に停止し、載置後に始動して海苔束を搬出する第1の搬送コンベヤを備え、整列装置が、第1の搬送コンベアで搬出される海苔束を受けて搬送し、整列時に停止し、整列後に海苔束を搬出する第2の搬送コンベヤと、第2の搬送コンベヤで進入する海苔束を停止させるストッパと、停止している第2の搬送コンベヤ上の海苔束を叩いて整列する揃え板と、第2の搬送コンベヤで進入してくる海苔束を検知する進入センサを備え、タイマが、海苔束90度回転装置の第1の搬送コンベア及び受け板の停止動作及び始動動作の開始時間を計時する第1のタイマと整列装置の第2の搬送コンベア、ストッパ、及び揃え板の停止動作及び始動動作の開始時間を計時する第2のタイマを備えたことを特徴とする。
【0010】
海苔束90度回転装置は、第1の搬送コンベアより上方の受け板の上死点から下降しながら90度回転して第1の搬送コンベアより下方の受け板の下死点に達し、次いで下死点から上死点へ逆転しながら上昇する受け板を昇降させるモータの回転軸に設けられて回転するカムにより受け板の上死点で作動してモータを停止させるモータ停止用スイッチで構成することができる。
【0011】
また、タイマは、集束装置から海苔束の落下を検知する落下検知センサの検知信号により計時を開始し、集束装置から落下した海苔束を受けた受け板を下降させるモータの始動動作の開始時間、受け板が下降している間に停止させる第1搬送コンベアの停止動作の開始時間、海苔束が積載された停止している第1搬送コンベアの始動動作の開始時間を計時する第1のタイマと、第2搬送コンベヤで搬送されてくる海苔束の進入を検知する進入センサの検知信号で計時を開始し、進入してくる海苔束を停止させたストッパを下方に伏せる動作の開始時間、海苔束がストッパで停止した後に停止させる第2搬送コンベアの停止動作の開始時間、揃え板を起立させて海苔束を叩いて整列する動作の開始時間、整列後に揃え板を第2搬送コンベアの下方に伏せる動作の開始時間、第2搬送コンベアを始動動作の開始時間、整列された海苔束の搬出後にストッパを起立させる動作の開始時間を計時する第2のタイマで構成することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、海苔束の90度回転と整列の動作をそれぞれ単独で高速で行うことができるため、従来の90度回転と整列を一箇所で行う直出し方式に比べて処理時間を大幅に短縮できるので、10000枚/時の高速処理に対応することができる。
【0013】
また、90度回転装置及び整列装置の各タイマにより、90度回転装置の搬送コンベア及び受け板、整列装置の第2の搬送コンベア、揃え板及びストッパの始動停止動作をタイミングよく行うことができる。
【0014】
また、90度回転装置と整列装置を狭い空間に配置することなく別々に配置するので、従来の直出し方式に比べて装置の構造が簡単になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図6は本発明の海苔束90度回転装置及び整列装置が配置される海苔製造ラインを示す図である。
【0016】
図6において、本発明の海苔束90度回転装置1と整列装置2からなる海苔束90度回転・整列装置3の上流側は、海苔乾燥装置から長方形の海苔が裏を上にして1枚づつ長手方向を進行方向に向けて搬出され、反転装置4で反転させて表を上にした後、選別装置5へ搬送される。選別装置5では、海苔の異物の有無、破れなどが検査され、不合格品を除去して合格した海苔を選別して集束装置6へ搬送する。集束装置6では、所定枚数(通常10枚)の海苔束を十字板(図9の32参照)の上に重ねた後、十字板が回転して海苔束90度回転装置1へ落下させる。海苔束90度回転装置1では海苔束の向きを90度回転させて整列装置2へ搬送し、整列装置2で海苔束を整列させた後、折曲装置7へ送って二つ折りする。
【0017】
図1(a)は本発明の海苔束90度回転・整列装置の側面図、(b)は同平面図である。
【0018】
海苔束90度回転装置1の上方に配置された集束装置6(図6)から所定枚数重ねられた海苔束8が海苔束90度回転装置1の受け板10の上に落下する。この時、受け板10は、海苔束90度回転装置1の搬送コンベア9の間からこの搬送コンベア9のレベルより上方に上昇し、上死点に達すると停止して待機している。集束装置6からの海苔束8の落下の検知は、集束装置6の十字板の回転により作動する落下検知センサにより行われる。
【0019】
受け板10に落下した海苔束8の向きは、その長手方向(A方向)が進行方向に向いているため、このままの方向では下流に配置されている折曲装置で長手方向に沿った折り曲げができない。そこで、集束装置6から海苔束8が受け板10の上に落下すると、受け板10を回転させながら下降させて海苔束の向きを90度変えることにより、海苔束8の長手方向(A方向)を進行方向に直交する横長方向にさせて搬送コンベア9に載置する。
【0020】
落下検知センサがオンすると搬送コンベヤ9の始動停止動作、受け板10を上下動させるモータ15の始動停止動作を制御するタイマがオンされて計時を開始する。
【0021】
図7は海苔束90度回転装置の受け板の上死点位置での状態を示す斜視図、図8は海苔束90度回転装置の受け板の下死点位置での状態を示す斜視図である。
【0022】
受け板10は、カム円筒12内で上下動し且つ回転する垂直な昇降軸11の頂部に固定される。カム円筒12の底部を通って延びている昇降軸11の下端には、昇降軸11を支持する昇降軸支持体13が設けられ、昇降軸支持体13には環状溝14が形成されている。昇降軸支持体13は、図示しない圧縮バネが取り付けられ、昇降軸支持体13の下降時に伸び、下死点から上昇する際に縮んで90度回転させる回転力が付勢されている。カム円筒12は図示しない枠に固定されている。
【0023】
昇降軸11を上下動させるため、モータ15の回転軸16に接続されたクランク17にくの字形のリンク18の一端が枢着され、リンク18の他端には昇降軸支持体13の環状溝14を転動するローラ19が設けられている。モータ15の回転軸16の回転によりクランク17がリンク18の一端を押し引きして往復動し、この往復動により環状溝14内に配置された、リンク18の他端のローラ19が上下動し、昇降軸支持体13を上下動させて昇降軸11に固定された受け板10を昇降させる。
【0024】
昇降軸11の回転は、昇降軸11に直交して固定されたカムローラ支持棒20に回転可能に支持されたカムローラ21がカム円筒12の壁を切り欠いて形成された傾斜カム面22に沿って上昇あるいは下降可能になっている。搬送コンベア9の上で昇降軸が回転しながら昇降できるようにカムローラ21が転動する傾斜カム面22が螺旋状に形成されており、搬送コンベア9の間から上昇する際に受け板10を90度正転させ、受け板10の上死点から下降する際には受け板を90度逆転させる。搬送コンベア9の下では昇降軸11が回転することなく下死点へ垂直に下降し、また下死点から上昇できるようにカムローラ21が上下動する垂直溝23が形成される。
【0025】
モータ15は、受け板10が上死点に達した後、所定時間停止して待機するため、間欠運転にする。モータ15を間欠運転させるために、モータ15の回転軸16には、受け板10が上死点に達するとモータ停止用スイッチ25を作動させるために、モータ停止用回転カム24を設け、モータ停止用回転カム24にモータ停止用スイッチ25のカムローラ26が接している。
【0026】
モータ15の回転軸16が回転して、昇降軸11の受け板10が上死点に達すると、モータ停止用回転カム24に接しているカムローラ26の下降によりスイッチ25が作動してモータ15を停止させることにより、受け板10が停止する。モータ停止用回転カム24とカムローラ26で作動するモータ停止用スイッチ25による簡単な構造により、受け板10の上死点での停止動作を確実に行うことができる。モータ15の始動は、落下検知センサによりオンする第1のタイマにより所定時間経過後に始動する。
【0027】
90度向きを変えた海苔束8は、受け板10が停止している搬送コンベア9の間を下降する時に搬送コンベア9に乗り移り(図2)、所定時間経過後に搬送コンベア9が始動して搬出される。
【0028】
90度向きを変えた海苔束8は、搬送コンベア9により整列装置2の搬送コンベア27に乗り移る。整列装置2は、起立して海苔束8の四辺を断続的に叩く四方に配置された揃え板28と、進入してきた海苔束8をストップさせるために、出側の揃え板28の両側で倒伏する一対のストッパ29を備える。ストッパ29の上方には海苔束8の進入を検知する光電管式の進入センサ30が配置される。
【0029】
整列装置2の搬送コンベア27で搬送される海苔束8が整列装置2の起立しているストッパ29に当って停止した後、搬送コンベア27は停止する。搬送コンベア27が停止すると、起立しているストッパ29が搬送コンベア27の下に倒れる。その後、四方の揃え板28が起立して、海苔束8の四辺を断続的に叩いて4辺を揃えて整列させる(図3)。
【0030】
海苔束8を整列させた後、揃え28板が搬送コンベア27の下に倒れるとともに、搬送コンベア27が始動して海苔束8を下流の折曲装置7(図6)の搬送コンベア31に乗り移る。ストッパ29と進入センサ30を備えることにより、整列装置2が時間遅れなくタイミングよく動作して海苔束8を整列させて搬出することができる。
【0031】
本発明の海苔束90度回転・整列装置は、落下する海苔束を検知する落下検知センサの検知信号、進入センサの進入信号により作動するタイマの計測時間により、第1の搬送コンベア9、受け板10、第2の搬送コンベア27、揃え板28,ストッパ29の始動停止動作を制御するタイマを備える。
【0032】
次に海苔束90度回転装置1の受け板10と搬送コンベア9の停止始動動作について説明する。図4は海苔束90度回転装置1と搬送コンベア9の動作タイミングのフローチャートである。
【0033】
図4において、海苔束90度回転装置1の受け板10は、上死点に達し、モータ停止用スイッチ25の作動によりモータ15が停止し、待機している。この間、海苔束90度回転装置1の搬送コンベア9は作動している。
【0034】
集束装置6(図6)の十字板が回転して落下検知センサが海苔束の落下を検知するとともに、海苔束8が上死点に停止している受け板10上に落下する。落下検知センサの海苔束落下の検知信号により第1のタイマが作動し計時を開始する。
【0035】
T1時間経過すると、上死点から昇降軸11の受け板10が逆転と下降を開始する。海苔束8の落下の検知して直ちに受け板10を回転させながら下降させると、落下してくる海苔束8の向きがずれるおそれがあるので、海苔束8の落下が終わるまでの短いT1時間経過するまで受け板10を回転させないようにする。
【0036】
タイマがT2時間に達すると、搬送コンベア9の上面から下降位置、例えば約10cmの位置に受け板10が達したことが検知され、作動している搬送コンベア9の作動を停止する。一方、受け板10は、引き続き回転しながら下降し、停止している搬送コンベア9の間を通過し、搬送コンベア9の上に90度向きが変わった海苔束8を載置し、搬送コンベア9の下の下死点に達する。タイマにより搬送コンベア9を受け板10が搬送コンベア9の上面に達する前に停止させるので、海苔束8の向きがずれるおそれがない。
【0037】
搬送コンベア9の上に海苔束8が積載されてT3時間経過後、搬送コンベア9が作動を開始し、海苔束8を整列装置2の搬送コンベア27へ送り込む。なお、整列装置2のストッパ29は整列動作終了後に起立して待機している。
【0038】
搬送コンベア9の下の下死点に達した受け板10は、直ちに上昇を開始して上死点へ達し、停止して待機する。
【0039】
図5は整列装置の搬送コンベア、ストッパ、揃え板の動作タイミングのフローチャートである。
【0040】
図5において、整列装置2に海苔束90度回転装置1から海苔束が搬入される前には、整列装置2の搬送コンベア27は作動して海苔束8を受入できる状態にあり、ストッパ29は起立して海苔束を停止できる状態にある(図2に示すストッパの状態)。
【0041】
海苔束90度回転装置1の搬送コンベア9から整列装置2の搬送コンベア27へ海苔束8が進入してくると、進入センサ30が検知し、進入信号により第2のタイマが作動して計時を開始する。
【0042】
搬送コンベア27で進入した海苔束8がストッパ29に当たって停止しするとともに、搬送コンベア27がT4時間経過後に停止し、ストッパ29がT5時間経過後に搬送コンベア27の上面より下側に倒れる。
【0043】
T6時間経過後に四方の揃え板28が起立して、海苔束8の四辺を断続的に叩いて4辺を揃えて整列させる。T9時間経過後に四方の揃え板28が搬送コンベア27の上面より下側に倒れ整列が完了する。T7時間経過後に搬送コンベア27が作動を開始し、整列された海苔束8を折曲装置の搬送コンベア31に送り込むとともに、T8時間経過後にストッパ29が起立する。
【0044】
海苔束8が集束装置から受け板10上に落下後に90度回転する時間、整列装置で整列され送り出されるまでの時間はそれぞれ約3秒前後であり、かつ回転と整列が別々に行われるので、従来の回転と整列を一箇所で行う直出し方式の約5秒に比べて約1/2となり、処理時間を大幅に短縮することができ、その結果、10000枚/時の高速処理に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】(a)は本発明の海苔束90度回転・整列装置の概略側面図、(b)は同概略平面図である。
【図2】(a)は本発明の海苔束90度回転・整列装置の概略側面図、(b)は同概略平面図である。
【図3】(a)は本発明の海苔束90度回転・整列装置の概略側面図、(b)は同概略平面図である。
【図4】海苔束90度回転装置と第1の搬送コンベアの動作タイミングのフローチャートである。
【図5】整列装置の搬送コンベア、ストッパ、揃え板の動作タイミングのフローチャートである。
【図6】本発明の海苔束90度回転装置と整列装置が配置される海苔製造ライン示す図である。
【図7】(a)海苔束90度回転装置の受け板の上死点位置での状態を示す斜視図、(b)はモータ停止用カムの動作の説明図、
【図8】(a)海苔束90度回転装置の受け板の下死点位置での状態を示す斜視図である。
【図9】従来の直出し方式の海苔製造ラインの一例を示すレイアウト図である。
【符号の説明】
【0046】
1:海苔束90度回転装置 2:整列装置
3:海苔束90度回転・整列装置 4:反転装置
5:選別装置 6:集束装置
7:折曲装置 8:海苔束
9:第1の搬送コンベア 10:受け板
11:昇降軸 12:カム円筒
13:昇降軸支持体 14:環状溝
15:モータ 16:回転軸
17:クランク 18:リンク
19:ローラ 20:カムローラ支持棒
21:カムローラ 22:傾斜カム面
23:垂直溝 24:モータ停止用回転カム
25:スイッチ 26:カムローラ
27:第2の搬送コンベア 28:揃え板
29:ストッパ 30:進入センサ
31:搬送コンベア 32:十字板
33:搬送コンベア 34:受け板
35:揃え板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の海苔を重ねた海苔束の向きを90度変えた後に搬送して整列させる海苔束90度回転・整列方法において、
集束装置から落下した海苔束を第1搬送コンベアの上死点で停止している受け板で受けた後、所定時間経過後に受け板を回転させながら下降を開始させ、
受け板が下降している間に作動している第1搬送コンベアを停止させ、
停止している第1搬送コンベアに、第1搬送コンベアの下方の下死点に向かって下降している受け板から回転により90度向きを変えた海苔束を積載し、所定時間経過後に第1搬送コンベアを作動させて海苔束を搬出し、
第1搬送コンベアから搬出される海苔束を第2搬送コンベヤに移し、
第2搬送コンベヤで進入してくる海苔束をストッパで停止させた後、所定時間後に第2搬送コンベアを停止させ、
揃え板を起立させて第2搬送コンベヤ上の海苔束を叩いて整列させ、整列後に揃え板を第2搬送コンベアの下方に伏せた後、第2搬送コンベアを始動させて整列された海苔束を搬出し、
搬出後にストッパを起立させることを特徴とする海苔束90度回転・整列方法。
【請求項2】
海苔束の向きを90度変える海苔束90度回転装置と、海苔束90度回転装置の下流に配置された海苔束を整列させる整列装置と、海苔束90度回転装置及び整列装置の停止動作及び始動動作を制御するタイマとを備えた海苔束90度回転・整列装置において、
海苔束90度回転装置が、
上死点と下死点の間を昇降し、集束装置から落下した海苔束を受けて90度回転する受け板と、
下降する受け板から90度向きを変えた海苔束の積載時に停止し、載置後に始動して海苔束を搬出する第1の搬送コンベヤを備え、
整列装置が、
第1の搬送コンベアで搬出される海苔束を受けて搬送し、整列時に停止し、整列後に海苔束を搬出する第2の搬送コンベヤと、
第2の搬送コンベヤで進入する海苔束を停止させるストッパと、
停止している第2の搬送コンベヤ上の海苔束を叩いて整列する揃え板と、第2の搬送コンベヤで進入してくる海苔束を検知する進入センサを備え、
タイマが、海苔束90度回転装置の第1の搬送コンベア及び受け板の停止動作及び始動動作の開始時間を計時する第1のタイマと整列装置の第2の搬送コンベア、ストッパ、及び揃え板の停止動作及び始動動作の開始時間を計時する第2のタイマを備えたことを特徴とする海苔束90度回転・整列装置。
【請求項3】
第1の搬送コンベアより上方の受け板の上死点から下降しながら90度回転して第1の搬送コンベアより下方の受け板の下死点に達し、次いで下死点から上死点へ逆転しながら上昇する受け板を昇降させるモータの回転軸に設けられて回転するカムにより受け板の上死点で作動してモータを停止させるモータ停止用スイッチを備えていることを特徴とする請求項2記載の海苔束90度回転・整列装置。
【請求項4】
集束装置から海苔束の落下を検知する落下検知センサの検知信号により計時を開始し、
集束装置から落下した海苔束を受けた受け板を下降させるモータの始動動作の開始時間、
受け板が下降している間に停止させる第1搬送コンベアの停止動作の開始時間、
海苔束が積載された停止している第1搬送コンベアの始動動作の開始時間を計時する第1のタイマと、
第2搬送コンベヤで搬送されてくる海苔束の進入を検知する進入センサの検知信号で計時を開始し、
進入してくる海苔束を停止させたストッパを下方に伏せる動作の開始時間、
海苔束がストッパで停止した後に停止させる第2搬送コンベアの停止動作の開始時間、
揃え板を起立させて海苔束を叩いて整列する動作の開始時間、
整列後に揃え板を第2搬送コンベアの下方に伏せる動作の開始時間、
第2搬送コンベアを始動動作の開始時間
整列された海苔束の搬出後にストッパを起立させる動作の開始時間を計時する第2のタイマを備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の海苔束90度回転・整列装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−230675(P2008−230675A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−74533(P2007−74533)
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(593146268)ニシハツ産業株式会社 (11)
【Fターム(参考)】