説明

測位サーバ、測位システム及び測位方法

【課題】移動機の位置を高精度に測定すること。
【解決手段】携帯電話機30の位置を測定する測位サーバ40は、基地局Bから送信された信号に関する第1信号情報と、他の無線信号源Sから送信された信号に関する第2信号情報と、位置座標とが関連付けられた測位用データを記憶する測位用データベース41と、第1信号情報及び第2信号情報の少なくとも一方を携帯電話機30から受信する受信部42と、受信された信号情報とデータベース内の測位用データとを照合し、該信号情報と対応する位置座標を携帯電話機30の現在位置として決定する測位部43と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動機の測位を実行する測位サーバ、測位システム及び測位方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、移動機が受信する電波の受信強度に基づいてその移動機の位置を推定する技術が知られている。例えば、下記特許文献1には、所定の基地局から受信される電波の受信強度とその電波が受信される位置との関係を示す情報をデータベースに格納しておき、そのデータベースを用いて受信強度とのマッチングを行うことで移動機の位置を推定する移動体位置検出方法が記載されている。
【特許文献1】特開平7−231473号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1に記載のように、一つの移動体通信網(移動体通信システム)の基地局に関するデータのみを利用すると、測位誤差が大きくなる場合がある。例えば、周辺の基地局の数が少ない場所では、位置情報と関連付けられる受信強度のパターンが特徴的でなくなるので、移動機が受信した信号の受信強度とデータベース内のデータとの照合の精度が低下してしまう。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、移動機の位置を高精度に測定することが可能な測位サーバ、測位システム及び測位方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の測位サーバは、移動体通信網の基地局を介して通信可能な移動機の位置を測定する測位サーバであって、基地局から送信された信号に関する第1信号情報と、該基地局とは異なる他の無線信号源から送信された信号に関する第2信号情報と、位置座標とが関連付けられた測位用データを記憶するデータベースと、第1信号情報及び第2信号情報の少なくとも一方を移動機から受信する受信手段と、受信手段により受信された信号情報とデータベース内の測位用データとを照合し、該信号情報と対応する位置座標を移動機の現在位置として決定する測位手段と、を備える。
【0006】
また、本発明の測位システムは、移動体通信網の基地局を介して通信可能な移動機と、該移動機の位置を測定する測位サーバとを備える測位システムであって、移動機が、基地局から送信された信号に関する第1信号情報、及び基地局とは異なる他の無線信号源から送信された信号に関する第2信号情報の少なくとも一方を測位サーバに送信する送信手段を備え、測位サーバが、第1信号情報、第2信号情報及び位置座標が関連付けられた測位用データを記憶するデータベースと、送信手段により送信された信号情報を受信する受信手段と、受信手段により受信された信号情報とデータベース内の測位用データとを照合し、該信号情報と対応する位置座標を移動機の現在位置として決定する測位手段と、を備える。
【0007】
また、本発明の測位方法は、移動体通信網の基地局を介して通信可能な移動機の位置を測定する測位サーバにより実行される測位方法であって、基地局から送信された信号に関する第1信号情報と、該基地局とは異なる他の無線信号源から送信された信号に関する第2信号情報と、位置座標とが関連付けられた測位用データをデータベースに記憶する記憶ステップと、第1信号情報及び第2信号情報の少なくとも一方を移動機から受信する受信ステップと、受信ステップにおいて受信された信号情報とデータベース内の測位用データとを照合し、該信号情報と対応する位置座標を移動機の現在位置として決定する測位ステップと、を含む。
【0008】
このような測位サーバ、測位システム及び測位方法によれば、二種類の信号情報と位置座標とが関連付けられた測位用データが予めデータベースに記憶されている。そして、二種類の信号情報の少なくとも一方が移動機から受信され、その信号情報と測位用データとの照合により、移動機の現在位置が決定される。このように、移動体通信網だけでなくそれ以外の無線信号源(無線システム)の信号情報を用いて測位することで、移動機の位置を高精度に測定することができる。
【0009】
本発明の測位サーバでは、受信手段が、まず第1信号情報のみを受信し、測位手段が、受信手段により受信された第1信号情報と対応する位置座標の精度が所定の閾値未満である場合に移動機に対して第2信号情報を要求し、該第1信号情報と該要求に応じて移動機から送信された第2信号情報との組合せと対応する位置座標を移動機の現在位置として決定することが好ましい。
【0010】
この場合、第1信号情報のみでは測位の精度が確保できない場合に初めて移動機に対して第2信号情報が要求されるので、最初から移動機に対して第2信号情報を要求する場合と比較して、移動機に掛かる処理の負荷を軽減することができる。また、第2信号情報を要求することで、より多くの信号情報を用いて測位を実行することができる。その結果、移動機の位置をより高精度に測定することができる。
【0011】
本発明の測位サーバでは、測位手段が、受信手段により受信された第1信号情報及び第2信号情報の組合せと対応する位置座標の精度が所定の閾値未満である場合に、移動機に対して追加の第2信号情報を要求することが好ましい。
【0012】
この場合、第1信号情報及び第2信号情報と対応する位置座標の精度が所定の閾値未満である場合に、移動機に対して追加の第2信号情報が要求されるので、より多くの信号情報を用いて測位を実行することができる。その結果、移動機の位置をより高精度に測定することができる。
【0013】
本発明の測位サーバでは、第2信号情報が必要な基地局について、該基地局を識別する基地局IDを記憶する記憶手段を更に備え、受信手段が、まず第1信号情報のみを受信し、測位手段が、受信手段により受信された第1信号情報に含まれる基地局IDが記憶手段に記憶されている場合に移動機に対して第2信号情報を要求し、該第1信号情報と該要求に応じて移動機から送信された第2信号情報との組合せと対応する位置座標を移動機の現在位置として決定することが好ましい。
【0014】
この場合、第1信号情報のみでは測位の精度が確保できない場合に初めて移動機に対して第2信号情報が要求されるので、最初から移動機に対して第2信号情報を要求する場合と比較して、移動機に掛かる処理の負荷を軽減することができる。また、第2信号情報を要求することで、より多くの信号情報を用いて測位を実行することができる。その結果、移動機の位置をより高精度に測定することができる。更に、基地局IDのみに基づいて第2信号情報を要求するか否かが決定されるので、移動機は他のパラメータを送信する必要がない。
【0015】
本発明の測位サーバでは、測位手段が、他の無線信号源の種類毎に設定された優先順位が高い順に、他の無線信号源に関する第2信号情報を要求することが好ましい。
【0016】
この場合、他の無線信号源に関する第2信号情報が優先順位に基づいて移動機に対し要求されるので、優先順位を適切に設定することで、より効率的に測位を実行することができる。
【発明の効果】
【0017】
このような測位サーバ、測位システム及び測位方法によれば、移動体通信網だけでなくそれ以外の無線信号源(無線システム)の信号情報を用いて測位するので、移動機の位置を高精度に測定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。以下では、説明を簡単にするために、測位用データベースの構築を第1実施形態として説明し、そのデータベースを用いた測位を第2実施形態として説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
(第1実施形態)
まず、図1〜4を用いて、第1実施形態に係る測位システム1の構成を説明する。図1は測位システム1の全体構成を示す図である。図2は図1に示す携帯電話機10のハードウェア構成を示す図である。図3は図1に示す測位サーバ20のハードウェア構成を示す図である。図4は測位用データの例を示す図である。
【0020】
測位システム1は、携帯電話機10及び測位サーバ20を備えている。携帯電話機10は、測位サーバ20からの測位要求に基づいて自機の現在位置を測定する機能を有している。一方、測位サーバ20は、携帯電話機10の測位に用いる測位用データと、携帯電話機10から受信した信号情報とを照合して携帯電話機10の位置を測定する機能を有している。
【0021】
携帯電話機10は、移動体通信網Nを構成する基地局Bとの間で信号(電波)を送受信することで呼接続やデータ通信などを実行する移動機である。この携帯電話機10は、基地局Bとは異なる他の無線信号源(言い換えれば、移動体通信網Nの外に存在する他の無線信号源)Sからの信号を受信することも可能である。ここで、他の無線信号源Sとしては、例えば、移動体通信網Nと同様の規格で実現された他の通信事業者の移動体通信網の基地局や、地上デジタル放送の放送波を発信するアンテナ、無線LANの基地局などがあるが、これらに限定されるものではない。なお、移動体通信網Nの基地局Bも無線信号源の一種である。
【0022】
なお、図1では、説明を簡単にするために携帯電話機10、基地局B及び他の無線信号源Sをそれぞれ一つずつ示したが、これらは複数存在してもよい。
【0023】
携帯電話機10は、機能的構成要素として測位部11、信号測定部12及び送信部13を備えている。
【0024】
この携帯電話機10は、図2に示すように、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムなどを実行するCPU101と、ROM及びRAMで構成される主記憶部102と、メモリなどで構成される補助記憶部103と、移動体通信網Nを介してデータ通信を行う通信制御部104と、液晶モニタなどで構成される表示部105と、入力キーなどで構成される操作部106とで構成される。図1に示す各機能は、CPU101及び主記憶部102の上に所定のソフトウェアを読み込ませ、CPU101の制御の下で通信制御部104を動作させたり、主記憶部102や補助記憶部103に対してデータを読み書きしたりすることで実現される。
【0025】
測位部11は、携帯電話機10の位置を測定する部分である。測位部11は、測位サーバ20から測位要求を受け付けると、所定の測位手法を利用して携帯電話機10の位置を測定する。例えば、測位部11は、全地球測位システム(Global Positioning System(GPS))を用いた自律測位を実行する。また、測位部11は、携帯電話機10からの測定情報と、基地局Bから受信した携帯電話機・基地局間の距離情報とに基づいて位置を算出するハイブリッド測位も実行可能である。更に、測位部11は、基地局Bや他の無線信号源Sから受信した信号に関する信号情報を測位サーバ20に送信し、それに応じて測位サーバ20で算出され送信されてきた位置座標を測位結果とすることも可能である。測位部11は、測位結果である位置情報を送信部13に出力する。
【0026】
信号測定部12は、測位部11により位置情報が算出された時刻を含む所定の時間内に基地局B又は他の無線信号源Sから受信した一又は複数の信号を測定及び解析する部分である。信号測定部12は、測位サーバ20から受信した測定要求に基づいて信号を受信する。例えば、測定要求が、基地局Bの信号を測定せよとの命令を表している場合には、信号測定部12は基地局Bからの信号のみを測定及び解析する。また、測定要求が、無線LANの信号を測定せよとの命令を表している場合には、信号測定部12は無線LANの受信機能を起動し、無線LANの基地局からの信号のみを測定及び解析する。
【0027】
一又は複数の基地局Bから信号を受信した場合には、信号測定部12は、各信号の受信強度を測定するとともに、各信号を解析して基地局Bに関する基地局情報を抽出する。ここで、基地局情報には、基地局Bを識別する基地局IDが含まれ、場合によっては、往復遅延時間(Round Trip Time(RTT))などのオプションデータも含まれる。信号測定部12は受信強度と基地局情報とを関連付け、第1信号情報として送信部13に出力する。
【0028】
一又は複数の他の無線信号源Sから信号を受信した場合には、信号測定部12は、各信号の受信強度を測定するとともに、各信号を解析して無線信号源Sに関する信号源情報を抽出する。ここで、信号源情報には、無線信号源Sを識別する信号源IDが含まれる。信号測定部12は、受信強度と信号源情報とを関連付け、第2信号情報として送信部13に出力する。
【0029】
送信部13は、基地局Bから受信した信号に関する第1信号情報及び他の無線信号源Sから受信した信号に関する第2信号情報の少なくとも一方を測位サーバ20に送信する部分である。送信部13は、測位部11から入力された位置情報と、信号測定部12から入力された信号情報とを測位サーバ20に送信する。
【0030】
次に測位サーバ20について説明する。測位サーバ20は、機能的構成要素として測位用データベース21、受信部22、要求部23及びデータ管理部24を備えている。
【0031】
測位サーバ20は、図3に示すように、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムなどを実行するCPU201と、ROM及びRAMで構成される主記憶部202と、ハードディスクなどで構成される補助記憶部203と、ネットワークカードなどの通信制御部204と、キーボードやマウスなどの入力部205と、モニタやプリンタなどの出力部206とで構成される。測位サーバ20の各機能は、CPU201や主記憶部202の上に所定のソフトウェアを読み込ませ、CPU201の制御の下で通信制御部204を動作させ、主記憶部202や補助記憶部203におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
【0032】
測位用データベース21は、基地局Bから送信された信号に関する第1信号情報と、他の無線信号源Sから送信された信号に関する第2信号情報と、位置座標とが関連付けられた測位用データを記憶する部分である。ここで、信号情報には、無線信号源を識別する基地局ID又は信号源IDと、受信強度と、RTTなどのオプションデータとが含まれる。
【0033】
測位用データの例を図4に示す。図4の測位用データは、システム種別、一システム内の通し番号、無線信号源を識別するID、受信強度、オプションデータ、位置座標、精度、及び更新日時が関連付けられて成るデータである。ID、受信強度、及びオプションデータは信号情報であるともいえる。システム種別が「移動体通信網」である信号情報が第1信号情報であり、システム種別が「他社の移動体通信網」、「無線LAN」、「地上デジタル放送」又は「ラジオ」である信号情報が第2信号情報である。図4に示す例では、一つの位置座標に対して複数の信号情報が関連付けられている。
【0034】
受信部22は、携帯電話機10の送信部13から送信された信号情報を受信する部分である。また、受信部22は、携帯電話機10の位置を示す位置情報を取得する部分でもある。受信部22は、受信した信号情報を要求部23に出力するとともに、信号情報と同様に受信した位置情報をデータ管理部24に出力する。
【0035】
要求部23は、携帯電話機10に対して、測位、及び信号情報の取得を要求する部分である。要求部23は、このために携帯電話機10に対して測位要求及び測定要求を送信する。測定要求についていうと、要求部23は、初回は移動体通信網Nの基地局Bからの信号に関する第1信号情報のみを取得させるための測定要求を送信する。そして、その送信に応じて携帯電話機10から第1信号情報が送信され、受信部22を介して要求部23に入力されると、要求部23は、第1信号情報の数が所定の閾値M以上であるか否かを判定する。このとき、第1信号情報の数が閾値M未満であれば、要求部23は他の無線信号源Sからの信号に関する第2信号情報を取得するように追加の測定要求を送信する。
【0036】
追加要求の手法は限定されない。例えば、要求部23は他の無線信号源Sの種類を問わずに第2信号情報を要求してもよいし、他の無線信号源Sの種類を指定して要求してもよい。無線信号源の種類を指定する場合には、無線システムの優先順位を設定し、順位の高い順に第2信号情報を要求することが考えられる。例えば、要求部23は、2回目の要求では他社の移動体通信網に関する信号情報を要求し、それでも信号情報の総数が閾値M未満である場合には、3回目の要求として無線LANに関する信号情報を要求し、以下同様に、4回目では地上デジタル放送、5回目ではラジオに関する信号情報を要求してもよい。
【0037】
要求部23は、閾値M以上の信号情報を収集したら、それらの信号情報をデータ管理部24に出力する。
【0038】
データ管理部24は、受信部22により受信された信号情報及び位置情報との組合せと、測位用データベース21内の測位用データとを照合し、その組合せと対応する測位用データが存在すれば、その測位用データを組合せに含まれる信号情報の内容で更新し、その組合せと対応する測位用データが存在しなければ、その組合せを測位用データとして測位用データベース21に追加する部分である。
【0039】
データ管理部24は、受信部22から入力された位置情報に一致、又は所定の誤差の範囲内で対応する位置座標を含む測位用データを測位用データベース21から抽出する。そして、抽出できた場合には、要求部23は、その測位用データに含まれる信号情報を、要求部23から入力された信号情報で更新する。この処理において、それまで測位用データに含まれていなかったIDを含む信号情報が測位用データに追加される場合もある。一方、対応する測位用データが抽出できなかった場合には、要求部23は、入力された信号情報及び位置情報を関連付けて測位用データベース21に追加する。このような処理により、測位用データベース21には最新の内容が記憶される。
【0040】
次に、図5を用いて、図1に示す測位システム1の動作を説明するとともに本実施形態に係るデータベース管理方法について説明する。図5は、測位システム1の動作を示すシーケンス図である。
【0041】
まず、測位サーバ20の要求部23が携帯電話機10に測位要求及び測定要求を送信する(ステップS11)。初回の測定要求に関して言うと、要求部23は移動体通信網Nの基地局Bからの信号に関する第1信号情報のみを要求する。
【0042】
携帯電話機10では、測位部11が測位要求に応じて測位を実行するとともに(ステップS12)、信号測定部12が測定要求に基づいて受信信号を測定する(ステップS13)。そして、送信部13が、測定結果である第1信号情報と測位結果である位置情報とを測位サーバ20に送信する(ステップS14)。
【0043】
測位サーバ20では、受信部が第1信号情報及び位置情報を受信する。続いて、要求部23が、受信した信号情報の個数が閾値M以上か否かを判定する(ステップS15)。このとき、信号情報の個数が閾値未満であれば(ステップS15;NO)、要求部23は追加の測定要求を携帯電話機10に送信する(ステップS16)。追加の測定要求は、他の無線信号源Sからの信号に関する第2信号情報を携帯電話機10に取得させるための命令である。
【0044】
携帯電話機10では、信号測定部12が測定要求に基づいて受信信号を測定し(ステップS17)、送信部13がその結果を第2信号情報として測位サーバ20に送信する(ステップS18)。このようなステップS15〜S18の処理は、得られた信号情報の数が閾値M以上になるまで、又は所定の無線システムに関する信号の測定がすべて終了するまで繰返し実行される。
【0045】
そして、信号情報の数が閾値M以上になると(ステップS15;YES)、データ管理部24が、信号情報及び位置情報の組合せと測位用データベース21内の測位用データとを照合し、その結果に基づいて測位用データを更新又は追加する(ステップS19)。
【0046】
以上説明したように、本実施形態によれば、二種類の信号情報の少なくとも一方(基地局Bに関する信号情報又は他の無線信号源Sに関する信号情報)が測位サーバ20により受信されるとともに、携帯電話機10の位置情報が測位サーバ20により取得される。そして、これらの情報の組合せと測位用データベース21内の測位用データとが照合され、その組合せに対応する測位用データが存在すれば測位用データが更新され、そのような測位用データが存在しなければ、その組合せが測位用データとしてデータベースに追加される。このように、移動体通信網Nだけでなくそれ以外の無線信号源S(無線システム)の信号情報を用いて測位用データを更新又は追加することで、より多くの種類又は数の測位用データを測位用データベース21に登録できる。その結果、携帯電話機10の位置の高精度な推定を可能にする測位用データベース21を構築できる。
【0047】
また、本実施形態によれば、第1信号情報のみでは信号情報の数が足りない場合に初めて携帯電話機10に対して第2信号情報が要求されるので、最初から携帯電話機10に対して第2信号情報を要求する場合と比較して、携帯電話機10に掛かる処理の負荷を軽減することができる。また、基地局Bに関する信号情報が不足している場合に限って測位用データが更新又は追加されるので、基地局Bから受信する信号が少ないエリアにおける測位用データを、第2信号情報を用いて重点的に登録することができる。
【0048】
また、本実施形態によれば、第1信号情報及び第2信号情報の総数が所定の閾値未満である場合に、携帯電話機10に対して追加の第2信号情報が要求されるので、データの更新又は追加に利用する信号情報の数を更に増加させることができる。
【0049】
また、本実施形態によれば、他の無線信号源Sに関する第2信号情報が優先順位に基づいて携帯電話機10に対し要求されるので、優先順位を適切に設定することで、より効率的に測位用データを更新又は追加することができる。
【0050】
(第2実施形態)
次に、図6を用いて、第2実施形態に係る測位システム2の構成を説明する。図6は測位システム2の全体構成を示す図である。なお、第1実施形態と重複する説明は省略する。
【0051】
測位システム2は、携帯電話機30及び測位サーバ40を備えている。図6では、説明を簡単にするために携帯電話機30、基地局B及び他の無線信号源Sをそれぞれ一つずつ示したが、これらは複数存在してもよい。
【0052】
携帯電話機30は、機能的構成要素として信号測定部31、送信部(送信手段)32、及び表示部33を備えている。携帯電話機30のハードウェア構成は図2に示すものと同様であり、ハードウェアにより上記機能的構成要素がどのように実現されるかという点についても、第1実施形態で説明したことと同様である。
【0053】
信号測定部31は、基地局B又は他の無線信号源Sから受信した一又は複数の信号を測定及び解析する部分である。
【0054】
信号測定部31は、ユーザにより入力された測位指示を受け付けると、まず、基地局Bから受信した信号のみを測定及び解析する。具体的には、信号測定部31は一又は複数の基地局Bから受信した信号のそれぞれについて受信強度を測定するとともに、各信号を解析して基地局Bに関する基地局情報を抽出する。基地局情報には、基地局Bを識別する基地局IDが含まれ、場合によっては、往復遅延時間(Round Trip Time(RTT))などのオプションデータも含まれる。信号測定部31は受信強度と基地局情報とを関連付け、第1信号情報として送信部32に出力する。
【0055】
その後、後述する測位サーバ40から測定要求を受信した場合には、信号測定部31はその要求に応じて他の無線信号源Sから受信した信号を測定及び解析する。例えば、測定要求が、無線LANの信号を測定せよとの命令を表している場合には、信号測定部31は無線LANの受信機能を起動し、無線LANの基地局からの信号のみを測定及び解析する。信号測定部31は一又は複数の無線信号源Sから受信した信号のそれぞれについて受信強度を測定するとともに、各信号を解析して無線信号源Sに関する信号源情報を抽出する。ここで、信号源情報には、無線信号源Sを識別する信号源IDが含まれる。信号測定部31は、受信強度と信号源情報とを関連付け、第2信号情報として送信部32に出力する。
【0056】
送信部32は、基地局Bから受信した信号に関する第1信号情報及び他の無線信号源Sから受信した信号に関する第2信号情報の少なくとも一方を測位サーバ40に送信する部分である。送信部32は、信号測定部31から入力された信号情報を測位サーバ40に送信する。
【0057】
表示部33は、測位サーバ40から送信された位置座標を受信して表示する部分である。これにより、携帯電話機30のユーザは自己の現在位置を知ることができる。
【0058】
次に測位サーバ40について説明する。測位サーバ40は、機能的構成要素として測位用データベース41、受信部(受信手段)42及び測位部(測位手段)43を備えている。測位サーバ40のハードウェア構成は図2に示すものと同様であり、ハードウェアにより上記機能的構成要素がどのように実現されるかという点についても、第1実施形態で説明したことと同様である。
【0059】
測位用データベース41は、基地局Bから送信された信号に関する第1信号情報と、基地局Bとは異なる他の無線信号源Sから送信された信号に関する第2信号情報と、位置座標とが関連付けられた測位用データを記憶する部分である。測位用データベース41が記憶するデータの構成は、図4に示すものと同様である。図4を参照して説明すると、システム種別が「移動体通信網」である信号情報が第1信号情報であり、システム種別が「他社の移動体通信網」、「無線LAN」、「地上デジタル放送」又は「ラジオ」である信号情報が第2信号情報である。
【0060】
受信部42は、携帯電話機30の送信部32から送信された信号情報を受信する部分である。受信部42は、受信した信号情報を測位部43に出力する。
【0061】
測位部43は、受信部42により受信された信号情報と測位用データベース41内の測位用データとを照合し、その信号情報と対応する位置座標を携帯電話機30の現在位置として決定する部分である。
【0062】
ある測位処理において、測位部43に最初に入力される情報は、基地局Bからの信号に関する一又は複数の第1信号情報である。測位部43は、入力された第1信号情報と測位用データとを照合し、第1信号情報に対応する位置座標を抽出する。このとき、抽出された位置座標の精度(位置座標と関連付けられている精度)が所定の閾値P以上であれば、測位部43はその位置座標を携帯電話機30の現在位置として決定し、携帯電話機30に送信する。
【0063】
一方、入力された信号情報の数が少ないなどの理由で、抽出された位置座標の精度が閾値P未満であった場合には、測位部43は他の無線信号源Sからの信号に関する第2信号情報を取得させるための測定要求を携帯電話機30に送信する。
【0064】
測定要求の手法は限定されない。例えば、測位部43は他の無線信号源Sの種類を問わずに第2信号情報を要求してもよいし、他の無線信号源Sの種類を指定して要求してもよい。無線信号源の種類を指定する場合には、無線システムの優先順位を設定し、順位の高い順に第2信号情報を要求することが考えられる。例えば、測位部43は、最初の要求では他社の移動体通信網に関する第2信号情報を要求し、それでも測定の精度が閾値P未満である場合には、無線LANに関する第2信号情報を要求し、以下同様に、地上デジタル放送及びラジオに関する信号情報を順に要求してもよい。
【0065】
測定要求に応じて携帯電話機30から第2信号情報が受信されると、測位部43は、既に取得済みの第1信号情報及び今回取得した第2信号情報の組合せに対応する位置座標を測位用データベース41から抽出する。そして、測位部43は抽出した位置座標の精度が閾値P以上であるか否かを判定する。そして、この判定結果に応じて測位部43は、携帯電話機30の現在位置として決定された位置座標、又は更なる測定要求を携帯電話機30に送信する。
【0066】
次に、図7を用いて、図6に示す測位システム2の動作を説明するとともに本実施形態に係る測位方法について説明する。図7は、測位システム2の動作を示すシーケンス図である。
【0067】
前提として、測位サーバ40の測位用データベース41には、図4に示すような測位用データが記憶されている(記憶ステップ)。この測位用データは、測位システム2の管理者により登録されてもよいし、上記第1実施形態で示したように動的に更新又は追加されてもよい。
【0068】
まず、携帯電話機30の信号測定部31が、ユーザの測位指示に基づいて、基地局Bから受信した信号を測定及び解析し、第1信号情報を生成する(ステップS31)。続いて、送信部32がその第1信号情報を測位サーバ40に送信する(ステップS32)。
【0069】
測位サーバ40では、受信部42が第1信号情報を受信する(受信ステップ)。続いて、測位部43がその第1信号情報と測位用データとを照合し、その情報に対応する位置座標を抽出する(ステップS33、測位ステップ)。続いて、測位部43はその位置座標の精度が閾値P以上であるか否かを判定する(ステップS34)。このとき、位置座標の精度が閾値P未満であれば(ステップS34;NO)、測位部43は第2信号情報を取得するために測定要求を携帯電話機30に送信する(ステップS35)。
【0070】
携帯電話機30では、信号測定部31が、測定要求の内容に従って受信した他の無線信号源Sの信号を測定及び解析し、第2信号情報を生成する(ステップS36)。続いて、送信部32がその第2信号情報を測位サーバ40に送信する(ステップS37)。
【0071】
測位サーバ40では、受信部42が第2信号情報を受信する(受信ステップ)。続いて、測位部43が、取得済みの第1信号情報及び今回受信した第2信号情報の組合せと測位用データとを照合し、その組合せに対応する位置座標を抽出する(ステップS38、測位ステップ)。このような上記ステップS34〜S38の処理は、抽出される位置座標の精度が閾値P以上になるか、又は測位部43が測位処理を所定のタイミングで終了するまで、繰返し実行される。
【0072】
以上に対して、抽出された位置座標の精度が閾値P以上であれば(ステップS34;YES)、測位部43はその位置座標を携帯電話機30に送信する(ステップS39)。そして、携帯電話機30の表示部33がその位置座標を現在位置として表示する(ステップS40)。なお、測位部43は、閾値P以上の精度が得られない場合でも、所定のタイミングで測位処理を終了して、その時点で得られている位置座標を携帯電話機30に送信してもよい。
【0073】
以上説明したように、本実施形態によれば、二種類の信号情報と位置座標とが関連付けられた測位用データが予め測位用データベース41に記憶されている。そして、二種類の信号情報の少なくとも一方が携帯電話機30から受信され、その信号情報と測位用データとの照合により、携帯電話機30の現在位置が決定される。このように、移動体通信網Nだけでなくそれ以外の無線信号源S(無線システム)の信号情報を用いて測位することで、携帯電話機30の位置を高精度に測定することができる。
【0074】
また、本実施形態によれば、第1信号情報のみでは測位の精度が確保できない場合に初めて携帯電話機30に対して第2信号情報が要求されるので、最初から携帯電話機30に対して第2信号情報を要求する場合と比較して、携帯電話機30に掛かる処理の負荷を軽減することができる。また、第2信号情報を要求することで、より多くの信号情報を用いて測位を実行することができる。その結果、携帯電話機30の位置をより高精度に測定することができる。
【0075】
また、本実施形態によれば、第1信号情報及び第2信号情報と対応する位置座標の精度が所定の閾値未満である場合に、携帯電話機30に対して追加の第2信号情報が要求されるので、より多くの信号情報を用いて測位を実行することができる。その結果、携帯電話機30の位置をより高精度に測定することができる。
【0076】
また、本実施形態によれば、他の無線信号源Sに関する第2信号情報が優先順位に基づいて携帯電話機30に対し要求されるので、優先順位を適切に設定することで、より効率的に測位を実行することができる。
【0077】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で以下のような様々な変形が可能である。
【0078】
上記第1実施形態では、測位サーバは携帯電話機から受信した位置情報を用いたが、測位サーバはハイブリッド測位などの手法により自機内で算出した位置情報や、他の測位サーバ(図示せず)から受信した位置情報を用いてもよい。
【0079】
上記各実施形態では、携帯電話機がまず基地局に関する信号情報を送信し、その後、測位サーバの測定要求に基づいて他の無線信号源に関する信号情報を送信したが、信号情報を送信する手法はこれに限定されない。例えば、携帯電話機は最初から基地局に関する信号情報と他の無線信号源に関する信号情報とを取得し、これらの信号情報を一度に測位サーバに送信してもよい。この場合、測位サーバ側では一回の処理でデータベースの更新や測位を実行することができる。
【0080】
また、測位サーバは、受信した信号情報に含まれる基地局IDに基づいて他の無線信号源に関する信号情報を要求するか否かを決定してもよい。具体的には、測位サーバは、他の無線信号源に関する信号情報が必要な基地局IDを予めデータベースなどに記憶しておく。そして、上記各実施形態と同様に、基地局に関する信号情報を携帯電話機から受信したときに、その信号情報に含まれる基地局IDがそのデータベースに記憶されているか否かを判定する。このとき、そのような基地局IDがデータベースに存在すれば、測位サーバは他の無線信号源に関する第2信号情報を要求し、そうでなければ、測位サーバは更なる測定を要求しない。
【0081】
このような処理は、上記第1実施形態における要求部23や上記第2実施形態における測位部43により実行させることが可能である。このように処理をすれば、基地局IDのみに基づいて第2信号情報を要求するか否かが決定されるので、携帯電話機は他のパラメータを送信する必要がない。
【0082】
上記各実施形態では、測位用データベースが第1信号情報、第2信号情報及び位置情報が関連付けられた測位用データを記憶したが、測位用データベースの構成はこれに限定されない。例えば、システム種別(図4参照)毎にデータベースを用意してもよい。この場合には、測位サーバの測定部は各データベースに対して個別に測位処理を実行し、得られた位置座標のうち最も精度が高いものや各位置座標の平均(相加平均又は重み付け平均)を測定結果としてもよい。
【0083】
本発明は、上述した測位サーバ20及び測位サーバ40の機能を統合した一台のサーバにより実施することも可能である。また、上述した携帯電話機10及び携帯電話機30の機能を統合した一台の携帯電話機により本発明を実施することもできる。
【0084】
上記各実施形態では、移動機として携帯電話機を例示したが、携帯情報端末(PersonalDigital Assistant(PDA))などの他の移動機を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】第1実施形態に係る測位システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1に示す携帯電話機のハードウェア構成を示す図である。
【図3】図1に示す測位サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図4】測位用データの例を示す図である。
【図5】図1に示す測位システムの動作を示すシーケンス図である。
【図6】第2実施形態に係る測位システムの全体構成を示す図である。
【図7】図6に示す測位システムの動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0086】
1,2…測位システム、10,30…携帯電話機(移動機)、11…測位部、12…信号測定部、13…送信部、20,40…測位サーバ、21…測位用データベース、22…受信部、23…要求部、24…データ管理部、31…信号測定部、32…送信部(送信手段)、33…表示部、41…測位用データベース、42…受信部(受信手段)、43…測位部(測位手段)、B…基地局、N…移動体通信網、S…他の無線信号源。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体通信網の基地局を介して通信可能な移動機の位置を測定する測位サーバであって、
前記基地局から送信された信号に関する第1信号情報と、該基地局とは異なる他の無線信号源から送信された信号に関する第2信号情報と、位置座標とが関連付けられた測位用データを記憶するデータベースと、
前記第1信号情報及び前記第2信号情報の少なくとも一方を前記移動機から受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された信号情報と前記データベース内の測位用データとを照合し、該信号情報と対応する位置座標を前記移動機の現在位置として決定する測位手段と、
を備える測位サーバ。
【請求項2】
前記受信手段が、まず前記第1信号情報のみを受信し、
前記測位手段が、前記受信手段により受信された第1信号情報と対応する位置座標の精度が所定の閾値未満である場合に前記移動機に対して前記第2信号情報を要求し、該第1信号情報と該要求に応じて前記移動機から送信された第2信号情報との組合せと対応する位置座標を前記移動機の現在位置として決定する、
請求項1に記載の測位サーバ。
【請求項3】
前記測位手段が、前記受信手段により受信された第1信号情報及び第2信号情報の組合せと対応する位置座標の精度が前記所定の閾値未満である場合に、前記移動機に対して追加の前記第2信号情報を要求する、
請求項2に記載の測位サーバ。
【請求項4】
前記第2信号情報が必要な前記基地局について、該基地局を識別する基地局IDを記憶する記憶手段を更に備え、
前記受信手段が、まず前記第1信号情報のみを受信し、
前記測位手段が、前記受信手段により受信された第1信号情報に含まれる基地局IDが前記記憶手段に記憶されている場合に前記移動機に対して前記第2信号情報を要求し、該第1信号情報と該要求に応じて前記移動機から送信された第2信号情報との組合せと対応する位置座標を前記移動機の現在位置として決定する、
請求項1に記載の測位サーバ。
【請求項5】
前記測位手段が、前記他の無線信号源の種類毎に設定された優先順位が高い順に、前記他の無線信号源に関する前記第2信号情報を要求する、
請求項2〜4のいずれか一項に記載の測位サーバ。
【請求項6】
移動体通信網の基地局を介して通信可能な移動機と、該移動機の位置を測定する測位サーバとを備える測位システムであって、
前記移動機が、
前記基地局から送信された信号に関する第1信号情報及び前記基地局とは異なる他の無線信号源から送信された信号に関する第2信号情報の少なくとも一方を前記測位サーバに送信する送信手段
を備え、
前記測位サーバが、
前記第1信号情報、前記第2信号情報及び位置座標が関連付けられた測位用データを記憶するデータベースと、
前記送信手段により送信された信号情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された信号情報と前記データベース内の測位用データとを照合し、該信号情報と対応する位置座標を前記移動機の現在位置として決定する測位手段と、
を備える、
測位システム。
【請求項7】
移動体通信網の基地局を介して通信可能な移動機の位置を測定する測位サーバにより実行される測位方法であって、
前記基地局から送信された信号に関する第1信号情報と、該基地局とは異なる他の無線信号源から送信された信号に関する第2信号情報と、位置座標とが関連付けられた測位用データをデータベースに記憶する記憶ステップと、
前記第1信号情報及び前記第2信号情報の少なくとも一方を前記移動機から受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された信号情報と前記データベース内の測位用データとを照合し、該信号情報と対応する位置座標を前記移動機の現在位置として決定する測位ステップと、
を含む測位方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−127850(P2010−127850A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−305088(P2008−305088)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】