説明

無電解堆積のエンドポイントを検出するための装置および方法

基板の表面に向けて電磁放射を方向付けて、該基板の該表面上の部材から反射された該電磁放射の強度の変化を1つ以上の波長で検出することによって無電解堆積プロセスをコントロールするための装置および方法。一実施形態において、該基板が検出機構に対して移動されると、無電解堆積プロセスステップの検出された終了が測定される。別の実施形態において、多数の検出ポイントが、該基板の該表面にわたる該堆積プロセスの状態を監視するために使用される。一実施形態において、該検出機構は該基板上で無電解堆積流体に浸される。一実施形態において、コントローラは、記憶されたプロセス値、異なる時間に収集されたデータの比較、および種々の算出された時間依存データを使用して無電解堆積プロセスを監視、記憶および/またはコントロールするために使用される。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
発明の分野
[0001]本発明は、一般的に、基板上に形成されたサブミクロンアパーチャの上に導電性材料を堆積するための装置および方法に関する。
【関連技術の説明】
【0002】
[0002]サブミクロンおよびより小型の部材を確実に生成することは、次世代の大規模集積回路(VLSI)および超大規模集積回路(ULSI)の半導体デバイスの重要なテクノロジーの1つである。しかしながら、回路テクノロジーの境界がプレスされると、VLSIおよびULSIテクノロジーにおける配線の寸法収縮は、デバイス形成プロセスの処理機能および一貫した均一なコントロールについて追加要求するようになった。これらのテクノロジーの中心の多層配線は、シングルまたはデュアルダマシン構造などの複雑な部材、および、ビアおよび他の配線などの高アスペクト比の部材の正確な処理を必要とする。これらの配線の確実な形成、およびこれらの部材の他のデバイスへの確実な接続は、VLSIおよびULSIの成功、かつ個々の基板の回路密度およびデバイス歩留まりを大きくするのに継続される試みにとって極めて重要である。
【0003】
[0003]半導体処理は一般的に、基板への材料の堆積と、基板からの材料の除去(「エッチング」)を伴う。通常の堆積プロセスは化学気相堆積法(CVD)、物理気相堆積法(PVD)、電気メッキおよび無電解メッキを含む。除去プロセスは化学機械的平坦化(CMP)エッチングなどを含む。基板の処理および取り扱い中に、基板は種々の構造的かつ化学的変化を受ける。事例的変化は、基板上に堆積された層の厚さ、基板上に形成された層の材料、表面形態、デバイスパターンの変化などを含む。これらの変化は、基板上に形成されたデバイスの所望の電気的特徴を生成するためにコントロールされなければならない。例えば、エッチングの場合、エンドポイント検出法が、必要量の材料がいつ基板から除去されたかを判断するために使用される。より一般的には、処理の成功は、正しいプロセスレレシピを確保すること、プロセスエクスカーション(例えば、ガス流、温度、圧力、電磁エネルギー、期間など)をコントロールすることなどを必要とする。
【0004】
[0004]銅はアルミニウムよりも低効率が低く(アルミニウムの3.1μΩ−cmと比較して1.7μΩ−cm)、通電容量が大きく、またエレクトロマイグレーション抵抗が極めて高いため、現在、銅およびその合金はサブミクロンの配線テクノロジーに適した材料となっている。これらの特徴は、高レベルの集積およびデバイススピードの増加に必要なより高い電流密度をサポートするために重要である。銅は、PVD、CVDおよび電気メッキなどの種々の技術によって堆積可能である。
【0005】
[0005]銅または銅合金を利用する通常のデバイス部材はシングルダマシンまたはデュアルダマシンプロセスである。ダマシンプロセスにおいて、部材は誘電材料でエッチングされて、その後銅で充填される。バリヤ層は、銅の堆積の前に、誘電層に形成された部材の表面にコンフォーマルに堆積される。次いで銅はバリヤ層および周囲の電界の上に堆積される。材料の層が順次堆積されて、除去されると、基板の最上面はその表面が非平面となり、平坦化を必要とすることがある。表面を平坦化すること、つまり表面を「研磨する」ことは、材料が基板の表面から除去されて、略平らな、平坦な表面を形成するプロセスである。平坦化は、粗い表面、凝集材料、結晶格子のダメージ、引っかきおよび材料層の汚れなどの、望ましくない表面トポグラフィおよび表面欠陥を除去する際に有用である。平坦化はまた、部材を充填し、かつ次のレベルのメタライゼーションおよび処理に平らな表面を提供するために使用される過剰に堆積された材料を除去することによって基板上に部材を形成する際に有用である。
【0006】
[0006]化学機械的平坦化、つまり化学機械的研磨(CMP)は、基板を平坦化するために使用される共通の技術である。CMPは、材料を基板から選択的に除去するために化学組成物、通常はスラリーや他の流体媒体を利用する。従来のCMP技術において、基板キャリアや研磨ヘッドはキャリアアセンブリに搭載されて、CMP装置の研磨パッドと接触して位置決めされる。キャリアアセンブリは、基板にコントロール可能な圧力を提供して、基板を研磨パッドに対して付勢する。パッドは外部駆動力によって基板に対して移動される。CMP装置は、研磨組成物、つまりスラリーを分散させながら、基板の表面と研磨パッド間の研磨または摩擦移動を生じさせ、化学的活動および/または機械的活動と、基板の表面からの結果的な材料の除去を生じさせる。
【0007】
[0007]基板の表面が平坦化された後、表面は一般的に、暴露部材のアレイと、部材を相互に電気的に隔離する誘電材料を備える「ファイリングエリア」とを備える。暴露部材は、銅、アルミニウムまたはタングステンなどの配線金属と、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、コバルト、ルテニウム、モリブデンなどのバリヤ材料とを含有してもよい。
【0008】
[0008]たとえ銅が好ましい配線材料の1つとして選択されたとしても、エッチングが困難であり、大気に暴露されると安定した酸化層を形成する傾向があるという2つの欠点があり、他の侵襲性の半導体製作環境に暴露されると種々の腐食製品を形成する可能性がある。安定した酸化層の形成は接続の確実性に大きく影響する可能性がある。この問題を解決するために、より不活性な金属層、つまりキャップ層を配線材料上に堆積させて表面の酸化や暴露層の後の攻撃を削減するための種々の方法が採用されてきた。キャップ層は物理気相堆積法(PVD)、分子線エピタキシ(MBE)、化学気相堆積法(CVD)、原子層堆積法(ALD)または無電解堆積プロセスによって堆積可能である。PVD、CVD、ALDおよびMBEは無差別かつ非選択的に基板の表面にキャップ層材料を堆積するため、後の研磨やパターニングおよびエッチングが、暴露部材を電気的に隔離するために必要となる。研磨、パターニングおよびエッチングの追加ステップはデバイス形成プロセスをかなり複雑にする。したがって、無電解堆積プロセスがしばしば好まれる。
【0009】
[0009]無電解堆積技術が、非導電性プリント回路基板上に導電性金属を堆積されるために広く使用されているが、無電解堆積技術は、VLSIおよびULSI半導体において配線を形成するために広範囲には使用されていない。無電解堆積は、反応を生じさせるのに電流の印加を必要としない自触媒化学堆積プロセスを伴う。無電解堆積は通常、槽に基板を浸したり、基板上に溶液をスプレーしたりすることによって基板を溶液に暴露することを伴う。無電解または電気メッキ技術によるミクロンテクノロジーにおいて導電性材料を堆積することは、導電性材料の核生成のために電子転送を基板上で生じさせることができる表面を必要とする。非金属表面および酸化表面は、電子転送に加わることができない表面の例である。チタン、窒化チタン、タンタルおよび/または窒化タンタルを備えるバリヤ層は、これらのバリヤ層材料の自然酸化物は簡単に形成されるために、後に堆積された導電性材料層の核生成に対しては不良な表面である。
【0010】
[0010]無電解堆積プロセスの使用によって生じる1つの課題は、表面の汚れや酸化が、無電解堆積プロセスを始める、つまり「開始する」のに時間がかかるという点である。しばしば「開始時間」として知られているこの時間は、配線部材の表面と相互作用する触媒層流体や堆積流体の能力に大きく左右される。無電解反応が開始されると、決まった量の材料を堆積させる時間は予測可能であり、一般的に、比較的反復可能な堆積レートの範囲にある。しかしながら、いつプロセスが開始されて、開始時間が基板間で、または基板のエリア間で変更するのかを知る方法がなければ、いつ所望の厚さの材料が基板の表面に堆積されたのかを知るのは難しい。このタイプのプロセス変更を補償するために、エンジニアはしばしば最悪の場合の処理時間を使用して、所望の量の材料が基板の表面に、つまりある基板から別の基板に堆積されることを保証する。最悪の場合のプロセス時間の使用は堆積チャンバのスループットに損害を与え、しばしば高価な無電解堆積溶液を無駄にしてしまう。また、基板の表面の堆積膜の厚さの変更および/または基板間の変更は形成されたデバイスの処理スピード(例えば伝搬遅延)の変更を引き起こす。抵抗の変更(つまり、様々な厚さ)によって作成された、形成されたデバイスのスピードの変更はデバイスの歩留まりに対して大きな影響を有する可能性がある。
【0011】
[0011]したがって、無電解堆積プロセスのエンドポイントを監視および検出するための改良された装置および方法の必要性がある。
【発明の概要】
【0012】
[0012]本発明の態様は、無電解堆積プロセスを監視して無電解プロセスステップの終了を判断するための装置を提供する。該装置はチャンバと、基板サポートと、該基板サポートに向けられた電磁放射源と、該基板サポートに搭載された基板の表面から反射された電磁放射の強度を検出する検出器と、該検出器からの信号を受け取り、かつ無電解堆積プロセスをコントロールするように適合されたコントローラと、を含む。
【0013】
[0013]本発明の別の態様において、無電解堆積を監視するための装置はチャンバと、基板サポートと、該基板サポートに向けられた電磁放射源と、基板の表面から反射された電磁放射の強度を検出する検出器と、該電磁放射源からの電磁放射の強度を検出する第2の検出器と、該検出器からの信号を受け取り、かつ該無電解堆積プロセスをコントロールするように適合されたコントローラと、を備える。
【0014】
[0014]本発明の別の態様において、無電解堆積を監視するための装置はチャンバと、基板サポートと、該基板サポートに向けられた、1つ以上の発光ダイオードを備える電磁放射源と、該基板サポートに搭載された基板の表面から反射された電磁放射の強度を検出する検出器と、該検出器からの信号を受け取り、かつ無電解堆積プロセスをコントロールするように適合されたコントローラと、を備える。
【0015】
[0015]本発明の別の態様において、無電解堆積を監視するためのシステムはチャンバと、基板サポートと、該基板サポートに向けられた電磁放射源と、基板の表面から反射された電磁放射の強度を検出する検出器と、該検出器からの信号を受け取るように適合され、かつ無電解堆積プロセスをコントロールするようにさらに適合されたコントローラと、該コントローラに結合されたメモリと、を備える。コンピュータ読み取り可能なプログラムを内部で具現化しているコンピュータ読み取り可能な媒体を備える該メモリは、該無電解堆積システムの動作を方向付ける。該コンピュータ読み取り可能なプログラムは、該堆積プロセスをスタートさせ、該反射された電磁放射データの強度を収集して該メモリに記憶し、該記憶されたデータと該収集されたデータとを比較し、次いで、該収集されたデータが閾値を超える場合には該無電解堆積プロセスを停止するように符号化されたコンピュータ命令を備える。
【0016】
[0016]本発明の態様は、無電解堆積チャンバに基板を位置決めするステップと、ブロードバンド光源から該基板上に電磁放射を放出するステップと、基板の表面から反射された該電磁放射の強度を1つ以上の波長で検出するステップと、該1つ以上の波長で該電磁放射の強度を監視して無電解堆積プロセスのステータスを判断するステップと、によって無電解堆積プロセスをコントロールするための方法を提供する。
【0017】
[0017]本発明の別の態様は、電磁放射をブロードバンド光源から放出するステップと、基板の表面から反射された該電磁放射の強度を1つ以上の波長で検出するステップと、第1回目に収集された該検出された電磁放射強度データと、第2回目に収集された、検出された電磁放射強度データとを比較するステップと、第1回目の該検出された電磁放射と第2回目の検出された電磁放射との差がプロセス値を超える場合にプロセスステップを修正するステップと、によって無電解堆積プロセスをコントロールするための方法を提供する。
【0018】
[0018]本発明の別の態様は、電磁放射をブロードバンド光源から放出し、第1回目に基板の表面から反射された該電磁放射の強度を検出するステップと、第2回目に基板の表面から反射された該電磁放射の強度を検出するステップと、第1回目の該記憶された電磁放射データと第2回目の該データとを使用して該強度の第1の変化レートを算出するステップと、第3回目に基板の表面から反射された該電磁放射の強度を検出するステップと、第4回目に基板の表面から反射された該電磁放射の強度を検出するステップと、第3回目の該記憶された電磁放射データと第4回目の該データとを使用して該強度の第2の変化レートを算出するステップと、第1回目と第2回目の該算出された変化レートを比較するステップと、第1回目と第2回目の強度の変化レートの差がプロセス値に等しくなる場合に無電解堆積プロセスを修正するステップと、によって無電解堆積プロセスをコントロールするための方法を提供する。
【0019】
[0019]本発明の別の態様は、電磁放射をブロードバンド光源から放出し、第1の検出器を使用して、該ブロードバンド光源からの該電磁放射の強度を1つ以上の波長で検出するステップと、第2の検出器を使用して、無電解堆積プロセス中に基板の表面から反射された該電磁放射の強度を1つ以上の波長で検出するステップと、該第1の検出器および該第2の検出器による1つ以上の波長での該検出された電磁放射の強度の差を算出するステップと、1つ以上の波長での強度の該算出された差を長時間監視して該無電解堆積プロセスのステータスを判断するステップと、によって無電解堆積プロセスをコントロールするための方法を提供する。
【0020】
[0020]本発明の別の態様は、無電解堆積チャンバにおいて基板に無電解堆積流体を送出するステップと、該基板と接触している該無電解堆積流体に検出器を浸すステップと、ブロードバンド光源から電磁放射を放出することによって、かつ基板の表面から反射された該電磁放射の強度を1つ以上の波長で検出することによって該電磁放射の強度を検出するステップと、第1回目の該電磁放射の検出された強度と第2回目の該電磁放射の検出された強度を比較するステップと、第1回目の該電磁放射の強度と第2回目の該電磁放射の強度の差がプロセス値に等しい場合に堆積タイマーをスタートさせるステップと、該堆積タイマーが決められた期間に達した後プロセスステップを修正するステップと、によって無電解堆積プロセスをコントロールするための方法を提供する。
【0021】
[0021]本発明の別の態様は、ブロードバンド光源から電磁放射を放出するステップと、無電解堆積プロセス中に基板の表面から反射された該電磁放射の強度を1つ以上の波長で該基板の該表面上の2つ以上の位置で検出するステップと、第1回目の該基板の該表面の位置で検出された電磁放射と、第2回目の該電磁放射とを比較するステップと、第1回目と第2回目の該基板の該表面の該位置での電磁放射の差がプロセス値を超える場合にプロセスステップを修正するステップと、によって無電解堆積プロセスをコントロールするための方法を提供する。
【0022】
[0022]本発明の別の態様は、光源から電磁放射を放出するステップと、検出器を使用して、基板の表面から反射された電磁放射の強度を検出するステップと、該基板の該表面を該検出器で走査するステップと、ある期間にわたって1つ以上の波長で監視された強度を加算して、該加算された結果を該期間で除算することによって該プロセスの平均状態を算出するステップと、該算出された平均強度があるプロセス値と等しい場合にプロセスステップを修正するステップと、によって無電解堆積プロセスをコントロールするための方法を提供する。
【0023】
[0023]本発明の別の態様は、光源から電磁放射を放出するステップと、2つ以上の波長で基板の表面から反射された電磁放射の強度を検出するステップと、各検出された波長で第1回目と第2回目に検出された電磁放射強度の差を算出するステップと、算出された最大差を有する該電磁放射の強度を1つの波長で監視して無電解堆積プロセスのステータスを判断するステップと、によって無電解堆積プロセスをコントロールするための方法を提供する。
【0024】
[0024]本発明の別の態様において、無電解堆積を監視するための装置は、チャンバと、該チャンバに配置され基板受け取り表面を有する基板サポートと、表面に検出部材を有する基板であって、該基板サポートの該基板受け取り表面に配置されている基板と、該基板の該表面に向けられた電磁放射源と、無電解堆積プロセス中に該検出部材から反射された電磁放射の強度を検出する検出器と、該検出器からの信号を受け取り、かつ該無電解堆積プロセスをコントロールするように適合されたコントローラと、を備える。
【0025】
[0025]本発明の別の態様は、基板を無電解堆積チャンバに位置決めするステップと、電磁放射をブロードバンド光源から該基板上の検出部材に放出するステップと、検出器を使用して、無電解堆積プロセス中に該検出部材から反射された該電磁放射の強度を1つ以上の波長で検出するステップと、該1つ以上の波長での該電磁放射の該強度を監視して該無電解堆積プロセスのステータスを判断するステップと、によって無電解堆積プロセスをコントロールするための方法を提供する。
【0026】
[0026]本発明の別の態様は、基板を無電解堆積チャンバに位置決めするステップと、電磁放射をブロードバンド光源から該基板に放出するステップと、検出器を使用して、該無電解堆積プロセスのスタート時に基板の表面から反射された該電磁放射の強度を1つ以上の波長で検出するステップと、検出器を使用して、第2回目に基板の表面から反射された該電磁放射の強度を1つ以上の波長で検出するステップと、1つ以上の波長での該検出された強度の変化が所望のレベルを超える場合にプロセスステップを修正するステップと、によって無電解堆積プロセスをコントロールするための方法を提供する。
【0027】
[0027]本発明の上記引用された特徴、利点および目的が達成されかつ詳細に理解されるように、上で簡潔に要約された本発明のより具体的な説明は、添付の図面に図示された実施形態を参照してなされてもよい。
【0028】
[0028]しかしながら、添付の図面は本発明の通常の実施形態のみを図示しており、したがって本発明は他の等しく効果的な実施形態を認めてもよいために、その範囲を制限するものとみなされるべきではない点に注目する。
【好ましい実施形態の詳細な説明】
【0029】
[0047]図1Aは、基板10上に形成され、かつ物理気相堆積法(PVD)、化学気相堆積法(CVD)、電気化学堆積(ECP)、無電解堆積または分子線エピタキシ(MBE)プロセスによって充填された基板ベース14の概略断面図を示す。基板10は膜処理が実行されるワークピースを指す。例えば、基板10はシリコン半導体基板(つまりウェーハ)、または基板上に形成された他の材料層であってもよい。誘電層12が基板上に堆積される。誘電層12は一般的に酸化物、酸化シリコン、カーボンシリコン酸化物、フルオロシリコン、多孔性誘電体、または他の適切な誘電体である。誘電層12は、ビア、トレンチ、コンタクトホール、または基板ベース14の暴露表面部分に延びるラインなどの部材16を提供するためにパターニングされる。本発明はデュアルダマシンプロセスフローで使用されてもよいことも当業者によって理解される。基板10は、基板14ならびに、誘電層12および他の後に堆積される材料層などの、基板ベース14に形成される他の材料層を記すために使用される。
【0030】
[0048]図1Aは、バリヤ層20を基板ベース14上に堆積するステップと、導電性材料層26を堆積することによって残りのアパーチャを充填するステップとを含む、部材16を充填するための方法を示す。導電性材料26は、無電解堆積、ECP、PVD、CVD、あるいは電気メッキが続く無電解堆積、PVDまたは化学気相堆積法の組み合わせによって堆積されてもよい。部材16の形状およびサイズに応じて、部材16を充填するために追加層の形成を必要とする他のプロセス要件ゆえに、部材16を充填するプロセスは図1A〜1Cに示されたものよりも複雑になることがある。より複雑なデバイスに見られる層の一例は、バリヤ層、シード層、(無電解ならば)触媒層、中間シード層および/またはバルク導電層である。
【0031】
[0049]図1Bは、一般的に、充填部材の上部の平坦化を含む次の主要な処理ステップを示しており、これは化学機械的研磨などのプロセスによって完了されてもよい。平坦化ステップはまた、機械的、化学的および/または電気化学的活動の使用が所望の材料を除去するために使用される電気化学的平坦化(ECMP)プロセスによって完了されてもよい。
【0032】
[0050]導電性材料層26の部材表面26aは、現在の金属層の上部に置かれた次の金属層に現在の金属層のデバイスを電気接続するために使用されるインタフェースであるため、インタフェースの酸化や汚れは、現在の金属層に接触する能力に影響する可能性があり、したがってデバイス歩留まりに影響する可能性がある。したがって、後のプロセスで腐食せず、または厚い酸化層が部材表面26aに形成されるのを許容する、図1Cに示されたキャップ層28が必要とされる。PVD、MBE、CVDおよびALD堆積プロセスは無差別かつ非選択的にキャップ層材料を基板の表面に堆積するので、後の研磨またはパターニングおよびエッチングが、暴露デバイス/部材を電気的に隔離するために必要とされる。膜を選択的に堆積する能力ゆえに、無電解堆積プロセスはしばしば好まれる。
【0033】
[0051]一実施形態において、キャップ層28は単一の無電解堆積層(図示せず)である。キャップ層28は、コバルトまたはコバルト合金を堆積させることによって基板表面の導電性部分に形成されてもよい。例えば、有用なコバルト合金は、コバルト・タングステン合金、コバルト・リン合金、コバルト・スズ合金、コバルト・ホウ素合金、およびコバルト・タングステン・リン(CoWP)、コバルト・タングステン・ホウ素(CoWB)およびコバルト・タングステン・リン・ボラン(CoWPB)などの他の合金を含む。本実施形態のキャップ層28は、約100Å〜約200Åなど、約150Å以下の厚さに堆積されてもよい。
【0034】
[0052]別の実施形態において、キャップ層28は、触媒層29および導電性キャップ層30などの2つ以上の堆積層から作られてもよい。極めて薄い触媒層29は、導電性材料層26およびバリヤ層20への導電性キャップ層30の接着を促進するために最初に堆積される。一実施形態において、触媒層29は、バリヤ層20を除く部材16のすべての層への接着を促進するために無電解堆積プロセスによって堆積される。触媒層は、1つ以上の貴金属をその上に堆積することによって、基板表面の導電性部分に形成されてもよい。触媒層溶液は一般的に、約10Å以下など、約50オングストローム(Å)以下の厚さに貴金属を堆積する。貴金属はパラジウム、プラチナ、金、銀、インジウム、レニウム、ロジウム、ルテニウム、オスミウム、またはこれらの組み合わせであってもよい。好ましくは、貴金属はパラジウムである。
【0035】
[0053]導電性キャップ層30は、選択的無電解堆積プロセスによって暴露触媒層29上に次に堆積される。好ましくは、導電性キャップ層30はコバルトまたはコバルト合金を含む。例えば、有用なコバルト合金は、コバルト・タングステン合金、コバルト・リン合金、コバルト・スズ合金、コバルト・ホウ素合金、およびコバルト・タングステン・リン、コバルト・タングステン・ホウ素およびコバルト・タングステン・リン・ボランなどの他の合金を含む。導電性キャップ層はまた、ニッケル、スズ、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、プラチナ、鉄、ニオブ、パラジウム、ニッケルコバルト合金、ドープされたコバルト、ドープされたニッケル合金、ニッケル鉄合金、およびこれらの組み合わせなどの他の金属および金属合金を含んでもよい。導電性キャップ層は、約100Å〜約200Åなど、約150Å以下の厚さに堆積されてもよい。キャップ層を堆積する方法および装置は、本明細書で請求された態様および開示と矛盾しない限り参照して本明細書に組み込まれる、2002年10月30日に提出された「Post Rinse To Improve Selective Deposition Of Electroless Cobalt on Copper For ULSI Application」と題された同時係属出願の米国特許出願第10/284,855号[AMAT 7801]により完全に説明されている。参照して組み込まれた無電解堆積プロセスステップは一般的に以下のプロセスステップを含む:プレリンス、層堆積の開始、リンスステップ、キャップ層堆積、およびポストキャップ層堆積クリーニングプロセス。プレリンスステップは、基板表面上の金属酸化物や他の汚れを除去するように設計される。本明細書で使用された「基板表面」とは、プラグ、ビア、コンタクト、ライン、ワイヤなどの配線部材(部材16)と、例えばシリコン、ドープされたシリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、ガラスおよびサファイアなどの1つ以上の非導電性材料(誘電層12)の一部を含有してもよい、後の処理動作の基礎としての役割を果たす材料の層を指す。プレリンスプロセスは、基板表面の上部(例えば、約10Å〜約50Å)を除去/エッチングするために、酸性溶液、好ましくは0.5重量%のHFと、1Mの硝酸およびバランスDl水を約25℃で利用してもよい。プレリンスプロセスはさらに、プレリンスステップの前に形成された可能性がある任意の残りのプレリンス溶液、任意のエッチング材料および粒子、および任意の副生成物を除去するDl水リンスステップを含む。プレリンスプロセスに続いて、開始層が、約50Å以下のパラジウムなどの貴金属を基板表面の暴露導電性材料上に選択的に堆積することによって、基板表面上に堆積される。一態様において、開始層は、少なくとも1つの貴金属塩および少なくとも1つの酸を含有する無電解溶液から堆積される。開始層の無電解溶液内の貴金属塩の濃度は約80parts per million(ppm)〜約300ppmであるべきである。例示的な貴金属塩は、塩化パラジウム(PdCl)、硫酸パラジウム(PdSO)、塩化パラジウムアンモニウム、またはこれらの組み合わせを含む。例えば脱イオン水などのリンス剤を使用するリンスプロセスは、開始層を形成する際に使用された任意の溶液を除去するために基板表面に適用される。次にパッシベーション層が選択的無電解堆積プロセスによって暴露開始層上に堆積される。好ましくは、パッシベーション層は、20g/Lの硫酸コバルトと、50g/Lのクエン酸ナトリウムと、20g/Lの次亜リン酸ナトリウムと、pH約10を提供する程度の水酸化カリウムとを含有するコバルト無電解溶液を使用して堆積されたコバルトまたはコバルト合金を含む。パッシベーション層の堆積に続いて、基板表面は、堆積後クリーニングプロセスを使用してパッシベーション材料の不要な部分を除去するためにクリーニングされてもよい。堆積後クリーニング溶液は、例えば硫酸およびDl水の溶液を含んでもよい。
【0036】
[0054]別の実施形態において、無電解触媒層29およびキャップ層30の堆積プロセスのケミストリーは、例えばEnthone,Inc.,West Haven,Connecticutなどの製造業者によって供給される。使用される通常の触媒層29の堆積ケミストリーの一例は、Enthone Incによって供給されるE−CoWP Activator763−45(パラジウム(Pd))である。E−CoWP Activator763−45ケミストリーを使用する例示的な触媒層堆積プロセスは、約30オングストロームのパラジウム(Pd)を堆積する25秒の室温堆積プロセスである。E−CoWP Activator763−45ケミストリーを使用して触媒層29を堆積した後、堆積後リンス剤、例えばCap Chelating Rinse 5Xが、後のキャップ層30の堆積のために触媒層を活性化させるのに使用される。次に、製造業者の提案した割合で混合されたENCAP CoWP763−38AおよびENCAP CoWP763−39Bのキャップ層ケミストリーが、約150オングストロームのCoWPキャップ層を活性化された触媒層29上に堆積するために使用される。2パートのENCAP CoWP763−38AおよびCoWP763−39Bケミストリーを使用する例示的なキャップ層堆積プロセスは、約150オングストロームのCoWPを堆積する45秒および摂氏75度の堆積プロセスである。
【0037】
[0055]別の実施形態において、Enthone Inc.の自己開始キャップ層ケミストリーは部材表面26aをキャップするために使用される。通常の堆積ケミストリーの一例として、Enthone Inc.によって供給される2パートのCAPB764―75AおよびCAPB764−75Bケミストリーがある。2パートのCAPB764―75AおよびCAPB764−75Bケミストリーは製造業者が提案する割合で混合されて、約150オングストロームのCoWBキャップ層を堆積する。2パートのCAPB764―75AおよびCAPB764−75Bケミストリーを利用する例示的なプロセスは、150オングストロームのCoWB膜を堆積する45秒および摂氏65度の堆積プロセスである。Enthoneによって供給されるプレクリーニング溶液CAPBクリーナーは、キャップ層を堆積する前に部材表面26aから酸化物を除去しかつ次の堆積のために準備するのに使用される。
【0038】
[0056]触媒層の無電解堆積方法および/または導電性材料層の無電解堆積方法は、基板を処理溶液と接触させるように適合された、無電解堆積チャンバ、電気メッキチャンバなどの任意のチャンバで実行されてもよい。一実施形態において、触媒層および導電性材料層は同じチャンバで堆積されてもよい。別の実施形態において、触媒層と導電性材料層は別々のチャンバで堆積される。一態様において、触媒層と導電性材料層を別々のチャンバで堆積することは、触媒層溶液と導電性材料層溶液の反応の結果としてチャンバコンポーネント上に形成および堆積することがある粒子の発生を削減する。
【0039】
[0057]無電解堆積プロセスの使用に伴って生じる1つの課題は、少量の表面の汚れまたは酸化物でさえも、無電解堆積プロセスが材料の堆積を「開始する」つまり始めるには時間がかかるという点である。無電解堆積プロセスを開始する時間、つまり開始時間は、基板間、または基板のエリア間で変更することがある。開始時間の変更によって、どのくらいの材料が所与の時点で堆積されたか、またはいつ所望の量が堆積されたかを知るのが困難になる。記されたように、開始時間の変更は、(複数の)極めて高価な堆積溶液を無駄にしてしまい、基板および基板間のデバイス性能の変更を引き起こし、無電解堆積チャンバを介する基板スループットを削減する可能性がある。また、無電解堆積チャンバを介する高スループット(1時間あたりの基板)を達成するために、薄膜を堆積するプロセス時間は極めて短く、例えば約10秒であることもあり、したがって無電解堆積プロセスを監視およびコントロールする必要性が、デバイス特性と矛盾しないデバイスの作成に重要である。1つ以上の無電解堆積ケミストリーコンポーネントへの拡大暴露は1つ以上の暴露基板表面の著しい腐食を引き起こす場合がある。したがって、本発明の一態様において、1つ以上の無電解堆積ケミストリーコンポーネントへの表面の暴露時間を最小にして、いかなる著しい腐食が生じるのも防ぐ方途を見つけることが重要である。
【0040】
[0058]したがって、本発明の目的の1つは、所望の厚さの材料が基板の表面上に堆積された時点を監視および/または検出する方途を開発することである。一般に、本発明は、部材表面26aや所望の材料の堆積のいくつかの物理的特徴の変化に起因する変化を検出および監視するために使用されることが可能である。チャンバコントローラによって収集されたデータを監視、記憶および操作する能力は基板間変動性を削減することができ、また高価な堆積ケミカルの廃棄量を削減することができる。本発明の考えられる別の目的は、基板の表面の堆積層の厚さを時間の関数とみなすデータを検出および送出するための方法である。
【0041】
[0059]図2Aは、無電解堆積プロセスの状態を時間の関数として監視およびフィードバックする検出機構60を使用する本発明の一実施形態を示す。この目的を果たすために、検出機構60は無電解堆積チャンバに搭載され、無電解堆積プロセス(例えば、触媒層堆積プロセス、導電性キャップ層堆積プロセス、プレリンスステップ、リンスステップ、またはポストキャップ層クリーニングプロセスステップ)中に部材表面26aの光学的特性の変化を監視できるように位置決めされる。本発明の一実施形態において、ブロードバンド光源58から放出された電磁放射は堆積流体を通過し、基板10の表面上の部材から反射され、堆積流体168を通過し、そして検出器システム55によって収集されなければならない。光源および検出器が堆積流体168の表面の上方に位置決めされる場合に生じる課題は、ブロードバンド光源58から放出された光が流体の表面から反射され、検出器システム55によって収集される可能性があるため、検出器において偽の高強度読み取りを付与するという点である。流体の表面からの反射(つまり反射64)および外部放射源によって引き起こされた干渉は普通雑音と称される。送出信号に対する雑音量を定量化する試みにおいて、信号対雑音比として知られる数量を使用することが共通である。信号対雑音比が大きい程、真の信号を検出システムにある不要な雑音から分離することが簡単であり、したがって収集されたデータをより信頼することができる。
【0042】
[0060]記されたように、基板10の表面は、導電層およびバリヤ層を含有する充填部材と誘電材料12の上部表面を備える。ブロードバンド光源58によって基板10の表面上に発射された光は一般的に、誘電層からではなく暴露金属表面から反射されるにすぎない。テクノロジーの現在の状態を考えると、平坦化ステップ後の基板の表面上の暴露金属表面は一般的に基板の全表面面積の約50%(つまり部材密度)を考慮すると思われる。検出器システム55によって収集された放射の密度を最大化するために、検出器のビューイング角度θは好ましくは、基板の表面から反射された放射と一列に並んでいる。所望のビューイング角度θは、例えば(鏡面または拡散反射に影響を与える)表面粗さ、材料の屈折率および放出波長での表面の吸収特性によって影響されることがある光を反射する表面の条件に左右される可能性がある。所望のビューイング角度θの大きさは普通、入射角θおよび反射角θの角度に等しい角度に設定される。
【0043】
[0061]図2Aは、堆積膜のエンドポイントおよび/または成長を監視および検出するために開発された検出機構の一実施形態の概略断面図を示す。検出機構60はブロードバンド光源58と、源コントローラ141と、検出器システム55と、検出器コントローラ142とシステムコントローラ140とを含む。検出機構60は一般的に、検出器システム55が、ブロードバンド光源58によって放出されかつ基板10の表面から反射された、種々の波長での放射の強度を収集および測定するように、基板10から距離をおいて位置決めされる。一実施形態において、ブロードバンド光源58は一般的に、ハウジング57と、発光源50と集光手段52とを含有する。別の実施形態においては、ブロードバンド光源58が発光源50とハウジング57とを含有する。ハウジング57は発光源50を取り囲み、放出された光が単一の開口57aを通過して、検出器の信号対雑音比に影響を与えうる迷光量を削減することを可能にする。ハウジング57はまた、発光源50から発生された放射を含有および放出するブラックボディとして作用する。集光手段52はレンズや、発光源50から基板10の表面上のビューイングエリア68に放出された電磁放射をコリメート、集光および/または方向付ける他のデバイスであってもよい。一実施形態において、ブロードバンド光源58からの電磁放射は光ファイバケーブル(図示せず)によって収集され、ビューイングエリア68に送信されて、ブロードバンド光源58が、光が基板の表面上に発射されるポイントから距離をおいて位置決めされるようにする。
【0044】
[0062]図4は、平坦化プロセス後の基板10の上面図を示しており、部材表面26aおよび電界表面12aを含有するビューイングエリア68を図示している。ビューイングエリア68、つまり放射が発射される基板の表面上のエリアは、所望の粒度を送出して基板表面の状態を判断するように適合可能なプロセス変数である。より小さなビューイングエリアを使用する場合に受け取られる信号の分散は、結果を平均化するために削減されたエリアゆえに、より大きなビューイングエリアを使用する場合に見られる分散よりも大きいことがある。一実施形態において、ビューイングエリアは基板の全表面面積と同じ大きさであってもよい。別の実施形態においては、ビューイングエリアは直径が約1〜約2ミリメートルと小さくてもよい。別の実施形態において、好まれるビューイングエリアの直径は約2〜約50マイクロメートル(μm)である。プロセスパラメータの変化、プロセスの新たな段階への移行または異なる基板の表面特性(例えば、部材密度、暴露材料など)の変更に対する、具体的な波長で反射された放射、つまり信号の相関は、所望の堆積プロセスを行う前に1つ以上のテストピースを使用して、堆積膜の成長による強度信号の特徴付けによって完了可能である。
【0045】
[0063]発光源50は、約200ナノメートル(nm)〜約800nmの波長の範囲でブロードスペクトルの放射を放出する電磁放射の源である。可能な電磁放射源(ブロードバンド源)の例は、タングステンフィラメントランプ、レーザーダイオード、キセノンランプ、水銀アークランプ、金属ハロゲンランプ、カーボンアークランプ、ネオンランプ、硫黄ランプまたはこれらの組み合わせであってもよい。一実施形態において、1つ以上の発光ダイオード(LED)が電磁放射源として使用可能である。発光ダイオードは、極めて狭い範囲の波長で強力な光を送出可能であり、またダメージを受けても交換するは比較的安価であるために、他の設計に対していくつかの利点を有している。1つ以上のLEDの使用はまた、スペクトロメーター、モノクロメーター、回折格子、光学フィルタまたは他の類似のハードウェアの必要性を排除するために、検出システムの複雑さを削減する。
【0046】
[0064]源コントローラ141は発光源50の出力強度をコントロールし、出力信号をメインシステムコントローラ140に送出する。一実施形態において、源コントローラ141は、ブロードバンド(多波長)発光源50から単一のスペクトルラインを送出可能なモノクロメーターとして作用するように適合される。本実施形態において、源コントローラ141は、ブロードバンド発光源から放出された波長の範囲をメインシステムコントローラ140によって送られたコマンドを介して時間の関数として一掃できるように設計されている。源コントローラ141をモノクロメーターとして使用して、種々の波長が時間の関数として走査されて、無電解プロセスを監視およびコントロールすることが可能になる。
【0047】
[0065]検出器システム55は電磁放射検出器56と、検出器ハウジング53と、集光手段54と検出器コントローラ142とを含む。ハウジング53は、ブロードバンド光源58から放出され、かつ基板10から反射された光を取り囲み、かつ電磁放射検出器56によって優先的に収集されるようにする。電磁放射検出器56は、1つ以上の波長で電磁放射の強度を測定するように構成された検出器である。電磁放射検出器56は以下のクラスのセンサー、例えば光起電力、光導電、光導電接合、外部光電ダイオード、光電子倍増チューブ、サーモパイル、ボロメーター、焦電センサーや他の同様の検出器から選択されてもよい。一実施形態において、Hamamatsu Photonics Norden AB of Solna,SwedenやPLC Multipoint Inc.of Everett WAの光導電検出器が、電磁放射のブロードスペクトルを検出するために使用される。
【0048】
[0066]本発明の一実施形態において、1つ以上の光学フィルター(図示せず)が、基板表面と電磁放射検出器56間の検出器システム55に追加される。追加された(複数の)光学フィルタは、特定の所望の波長のみを電磁放射検出器56を通過させるように選択される。本実施形態は、検出された放射の信号対雑音比の改良の助けとなりうる検出器にぶつかるエネルギー量を削減する助けとなる。(複数の)光学フィルタは、例えばBarr Associates,Inc. of Westford,MAやAndover Corporation of Salem,NHから購入された帯域通過フィルタ、狭帯域フィルタ、光学エッジフィルタ、ノッチフィルタ、または広帯域フィルタであってもよい。本発明の別の態様において、光学フィルタは、基板表面に発射され、かつ検出器システム55によって検出される波長を制限するためにブロードバンド光源58に追加されてもよい。
【0049】
[0067]図5Aは、透過型ボディ90を堆積流体に浸すことによって堆積流体の表面から反射された光の影響を削減することができる本発明の一実施形態の断面図を示す。本実施形態において、ブロードバンド光源58および検出器システム55は透過型ボディ90に搭載される。透過型ボディ90は、流体表面から反射された放射によって作成された雑音を削減するためにシステムに組み込まれる。透過型ボディ90が、放出された放射を反射可能な固体/液体インタフェースを有するのに対して、反射された放射量は、透過型ボディ90と堆積流体168間の屈折率の差が最小化される場合に最小化可能である。
【0050】
[0068]本発明の別の実施形態において、堆積流体を介して発射された放射の波長は堆積プロセス(例えば、流体の感光性コンポーネントなど)に影響しない。同様に、放出された波長は流体のコンポーネントによって吸収されないため、検出信号の信号対雑音比に影響を与えることが一般的に好まれる。
【0051】
[0069]集光手段54は、図2Aに示されるように、レンズや、ハウジング53の開口53aを通過する電磁放射を収集、集光および/または方向付けする他のデバイスであってもよい。一実施形態において、光ファイバケーブル(図示せず)が、基板の表面から反射された光を収集して、基板の表面から間隔をあけられた検出器56に送出するために使用される。一実施形態において、光ファイバケーブル(図示せず)は、反射された電磁放射を収集する集光手段を含有する。別の実施形態において、光ファイバケーブル(図示せず)は集光手段54と検出器56間に置かれることによって、集光手段が最大量の放射を収集できるようになり、また検出器56および関連する電気コンポーネントが基板処理エリアから遠ざけられることが可能になる。検出器コントローラ142は一般的に、検出器56の出力を検知して、出力信号をメインシステムコントローラ140に送出するのに使用される。
【0052】
[0070]図2Bは、検出器システム55がスペクトロメーター192を形成するように適合されている検出機構60の一実施形態を図示する。スペクトロメーターは、ブロードバンド光源58からの放射を収集し、この放射を別個の波長に分割し、各別個の波長での放射の強度を検出するために使用される。スペクトロメーターは通常、入力スリット190と、回折格子191(つまり光学プリズム)と、回折格子コントローラ195と、入ってくる放射を収集する検出器アレイ193とを含む。回折格子コントローラ195によって検出器コントローラ142は、回折格子の位置を調整して、検出器アレイ193の別個の検出器194a〜194cによって検出された各波長の強度をコントロールすることができる。一実施形態において、スペクトロメーターは、ある範囲の波長の放出された放射を時間の関数として走査して、無電解プロセスを監視およびコントロールするために使用される。
【0053】
[0071]別の実施形態において、放出センサー70は検出システム60に組み込まれているためブロードバンド光源58の出力が測定され、検出システム50によって収集された反射放射と比較されて、反射された放射の強度の変化の検出を高めることができる。放出センサー70はある範囲の波長の放射の強度を検知して、システムコントローラ140に送出する。ブロードバンド光源58から放出された放射の測定は、源からの放射を収集し、かつ放出センサー検出器71に送出する光ファイバケーブル74を使用して達成可能である。一実施形態において、放出センサー検出器71は、別個の波長での強度を収集するためにモノクロメーターに結合される。別の実施形態において、放出センサー70はスペクトロメーターであってもよい。
【0054】
[0072]放出センサー70の別の実施形態において、光ファイバケーブル74はブロードバンド光源58から放出された放射を収集して、収集された放射を検出システム55に送出する。本実施形態において、光ファイバケーブル74によって受け取りおよび転送された光と、検出システム55の集光手段54によって収集された放射は、検出される放射の源を選択するために使用される機械作動スリット(図示せず)を使用して、検出器56によって選択的に検知される。本実施形態において、源コントローラ141またはシステムコントローラ140によってコントロールされる機械作動スリットは、集光手段54によって収集された放射が検出システム55によって検知されるのを防ぎつつ、光ファイバケーブル74によって受け取りおよび転送された放射の強度が検出システム55にぶつかることをまず可能にする。1つ以上の波長での強度データが光ファイバケーブル74から収集された後、機械作動スリットは第2の位置に移動する。機械作動スリットの第2の位置によって、集光手段54によって収集された信号は検出システム55によって検知されるようになるのに対して、光ファイバケーブル74からの放射が検出システム55によって検知されるのを防ぐ。2つの異なる信号が測定される順番は、検出プロセスを高めるために必要ならば変化されてもよい。別の実施形態において、光ファイバケーブル74によって収集された放射と、集光手段54によって収集された光は、検出される放射の源を選択するために使用される作動スリットを使用して、スペクトロメーター192によって選択的に検知される。
【0055】
[0073]図3Aは、波長の関数として放出センサー検出器71によって検出された信号の強度(つまり信号の振幅)の一例を示す。図3Bは、波長の関数として検出器56によって検出された信号の強度の一例を示す。図3Cは、放出センサー検出器71によって検知された入力値と、正規化信号と称される、検出器56によって検知された信号の強度値を除算することの効果を示している。正規化信号は、各波長で放出センサー検出器71および検出器56から受け取られた信号の強度を除算することによって、システムコントローラ140によって作成可能である。一実施形態において、システムコントローラ140は、種々のセンサーからの入力データを収集および保存し、正規化信号を得るために入力値を比較し、正規化信号データに基づいて措置を講じる(例えば、プロセスの監視を継続する、プロセスを停止する、データをファイルに保存する、など)ように設計される。別の実施形態において、システムコントローラ140は、ある時点の1つ以上の波長の正規化信号を、第2の時点の正規化信号と比較して何らかの措置が講じられるべきか否かを判断する。さらに別の実施形態において、システムコントローラ140は時間tで検出器56から収集された強度対波長データを、時間tで検出器56から収集された強度対波長データと共に使用して、1つ以上の決められた波長での強度の変化(またはこの欠如)に起因して何らかの措置を講じるべきか否かを判断する。さらに別の実施形態において、時間tで検出器56によって収集された強度対波長データは時間tで検出器56から収集された強度対波長データから減算されて、1つ以上の波長での時間tから時間tへの変更を拡大する。
【0056】
[0074]コントローラ140は一般的にシステム全体のコントロールおよび自動化を容易にするように設計されており、通常は中央演算処理装置(CPU)146と、メモリ144と、サポート回路(つまりI/O)148とを含んでもよい。CPU146は、種々のチャンバプロセスおよびハードウェア(例えば、検出器、モーター、流体送出ハードウェアなど)をコントロールするためのインダストリアル設定で使用されて、かつシステムおよびチャンバプロセス(例えば、チャンバ温度、プロセス時間、検出信号など)を監視する任意の形態のコンピュータプロセッサの1つであってもよい。メモリ144はCPU146に接続されており、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、あるいは任意の他の形態のローカルまたはリモートデジタル記憶装置などの1つ以上の容易に利用可能なメモリであってもよい。ソフトウェア命令およびデータは、CPU146に命令するためにメモリ144内で符号化および記憶されてもよい。サポート回路148もまた、従来のようにプロセッサをサポートするためにCPU146に接続される。サポート回路148はキャッシュ、電源、クロック回路、入力/出力回路、サブシステムなどを含んでもよい。コントローラ140によって読み取り可能なプログラム(またはコンピュータ命令)は、いずれのタスクが基板上で実行されるかを判断する。好ましくは、プログラムはコントローラ140によって読み取り可能なソフトウェアであり、少なくとも基板位置情報と、検出器56および放出センサー70からのスペクトルと、基板位置情報に対する強度および波長情報と、正規化信号データと、時間の関数としての強度および波長データと、較正情報と、これらの任意の組み合わせを発生させるコードを含む。
【0057】
[0075]コントローラ140は1つ以上の波長で検出された放射の強度を比較して無電解堆積プロセスステップの状態を判断し、プログラミングされた命令にしたがって、必要ならば無電解堆積プロセスステップを修正する。無電解堆積プロセスステップという用語は一般的に、例えば触媒層堆積プロセス、導電性キャップ層堆積プロセス、プレリンスステップ、リンスステップ、ポストキャップ層またはクリーニングプロセスステップを含んでもよい無電解堆積プロセスの種々のステップまたは段階を包含することを意図している。無電解堆積プロセスステップを修正するという用語は、無電解堆積プロセスステップが所望のとおり実行されることを保証するためにコントローラ140が講じる措置を一般的に説明することを意図している。コントローラ140やユーザが無電解堆積プロセスステップを修正するために完了可能な通常の措置は、例えば基板表面をリンスすること、検出強度を監視し続けること、基板の表面を乾燥させること、プロセスタイマーをスタートさせること、無電解堆積プロセスステップを終了すること、ユーザに警告すること、1つ以上の波長での強度および他のプロセスデータをコントローラのメモリの場所に記憶すること、あるいは監視された無電解堆積プロセス変数がユーザの定義したプロセス値に達するまで待機して、何らかの措置を講じることを含んでもよい。記されたとおり、モノクロメーターまたはスペクトロメーターを使用して、具体的な時点での基板の表面上の具体的なエリアでの具体的な波長の強度結果は、第2回目の時点で同一波長で基板の表面の同一エリアで測定された強度結果から選び出され、かつこれと比較される。中間処理ステップの開始および終了や無電解堆積プロセスのエンドポイントを検出するためにいずれの波長が監視されるべきかという選択は、無電解プロセスのタイプ(例えば、触媒層堆積、キャップ層堆積など)、堆積膜の厚さおよび/または基板10上にある材料のタイプ(例えば、誘電層の材料、誘電層の厚さ、バリヤ材料、導電層の材料、シード層の材料など)に左右される。
【0058】
[0076]一実施形態において、コントローラ140は、時間の関数として基板の表面から反射された放射の強度の変化レートを監視するために使用される。この方法を使用して、コントローラは、1つ以上の波長で反射された放射の強度の変化レートの増減によって、プロセスの始まり(例えば開始)および終了などの異なる段階への無電解堆積プロセスの移行を検出することができる。図3Dは、単一の波長の放射や多数の波長の平均に対する時間の関数として検出器55から測定された強度信号の通常のプロットを図示する。強度の変化レートは、任意の時点の強度対時間のプロットの傾斜を算出することによって見つけられる。1つ以上の波長での強度の変化レートは、測定された強度の変化レートと堆積レートの関係がプロセスを通じて一定でないとしても、無電解堆積レートに直接関連することができる。強度の変化のレートと堆積レートとの関係は例えば、堆積されている材料のタイプ(例えば、キャップ層の材料(コバルト、コバルト・タングステン・リンなど)、触媒層の材料など)、表面の粗さの変化、部材表面26aの汚れ、あるいは流体中の特定の構成物の濃度に左右されることがある。強度の測定は基板の表面の光学的特性に関連しており、必ずしも堆積膜の厚さに関連しているわけではないため、他のプロセス監視技術と比較して(例えば抵抗測定、渦電流、metapulse技術など)、異なる無電解堆積プロセスのプロセス特徴付けステップは、測定された強度信号と堆積プロセスの実際の状態とを相関することを必要とする。本発明のさらなる態様において、強度信号の加速または減速(例えば、堆積レートの変化)、つまり時間の関数としての強度信号の変化レートは、堆積プロセスのスピードアップやスローダウンを検知して、堆積プロセスの特定の段階(例えば開始など)への移行を表すという長所として使用されてもよい。
【0059】
[0077]本発明の別の態様において、発射された電磁放射は、堆積流体中のコンポーネントによって吸収された波長を含有する。本実施形態において、吸収された波長の一部は、検出された放射の強度の増減によって無電解堆積流体コンポーネントの濃度の変化を検出するために使用可能である。本発明の別の実施形態において、堆積されている堆積流体中のコンポーネントと相互作用する(例えば、吸収、反射など)波長と、部材表面26aから反射された波長間の比較がなされる。本実施形態において、堆積流体と関連した(複数の)波長の強度の変化は、堆積されているコンポーネントの濃度の変化を監視することを意図している。この技術は、基板表面の光学的特性の変化によって一方は影響を受けない2つのプロセス変数を使用して無電解膜の成長を監視するシステムを利用しており、併用される場合に、各技術から得られた結果を検証する助けとなることが可能である。
【0060】
[0078]記されたように、表面の汚れや酸化は、無電解堆積プロセスが材料の堆積を開始する、つまり始める時間に影響を与える。無電解反応が開始されると、決まった量の材料を堆積する時間は予測可能であり、一般的に比較的反復可能な回数の範囲にある。したがって、一実施形態において、検出機構60は無電解堆積プロセスの「開始」を検知するのに使用されるため、コントローラは、所定時間が経過して、プロセスの終了に達するまでプロセスが稼動できるようにするタイマーをスタートさせる。プロセスが停止されるまでにタイマーがカウントする時間はプロセス条件(例えば、プロセス温度、堆積コンポーネントの濃度、堆積前の部材表面26aの状態、流体攪拌など)および堆積材料の厚さに左右され、好ましくはユーザによって定義される。ユーザが定義したプロセス時間の長さは、類似のプロセス条件および堆積厚さを使用して稼動される他の基板から収集されたデータより作成可能である。このモードでは、検出機構が反応の開始を検知した後、検出機構は残りの堆積プロセスを監視しても、しなくてもよい。本実施形態は、プロセスの終了時に信号が弱く、または信号対雑音比がプロセスの終了に向かって大きくなるプロセスにとって重要である。
【0061】
[0079]一実施形態において、検出機構60は開始プロセスのスタートを検知するために使用され、次いでタイマーがスタートされて、コントローラ140、流体源128およびノズル123を使用して、基板10の表面は、決められた期間が経過した後にリンスされる。本実施形態は、部材表面26aや導電性材料層26の表面が堆積流体への拡大暴露によって腐食する場合に重要である。部材表面26aや導電性材料層26の表面の腐食は、後に形成された半導体デバイスの電気的特性に影響を与える可能性がある。
【0062】
[0080]生じる恐れのある1つの課題は、誘電体の厚さがかなり小さく、かつ/または電磁放射の波長が誘電材料によって吸収されるのではなく送信される場合(誘電材料は一般的に>300nmの透明である)に、検出システム55によって収集された反射が基板の表面の下方の反射層から生じることがあるという点である。上部表面にない表面からの反射は、誘電層を介して送信されない、放出および検出された波長を注意深く選択し、かつ信号正規化技術を使用して回避されることがある。
【0063】
チャンバハードウェア
[0081]図5は、本明細書に説明されたような触媒層および/または導電性材料層の堆積に有用なチャンバ160の一実施形態の概略断面図を示す。当然、チャンバ160はまた、触媒層および導電性材料層以外の他のタイプの層を堆積するように構成されてもよい。2002年1月1日に提出された、「Electroless Deposition Apparatus」と題された米国特許出願第10/059,572号[AMAT 5840.03]に説明されている、触媒層および金属層を無電解堆積するための装置が、本明細書で請求された態様および開示と矛盾しない限り本明細書に参照して組み込まれる。チャンバ160は、上部152と、側壁154と底部156とを備える処理コンパートメント150を含む。基板サポート162がチャンバ160の略中央の場所に配置され、フェースアップ位置で基板10を受け取るように適合された基板受け取り表面164を含む。チャンバ160はさらに、基板受け取り基板164に対して基板10を保持するように構成されたクランプリング166を含む。一態様において、クランプリング166は、基板10と加熱された基板サポート162間の熱転送を改良する。通常、基板サポート162は、外部電源と、基板サポート162に埋め込まれた1つ以上の抵抗要素とを使用して加熱されてもよい。別の態様において、クランプリング166は基板サポート162の回転中に基板を保持する。さらに別の態様において、クランプリング166の厚さは、処理中に基板10の表面に堆積流体168のプールを形成するために使用される。
【0064】
[0082]チャンバ160はさらに、チャンバ160に対して基板10を送出および検索するロボット(図示せず)へのアクセスを提供するための、壁を介して形成されたスロット108、つまり開口を含む。代替的に、基板サポート162は処理コンパートメントの上部152を介して基板10を持ち上げて、チャンバ160に対するアクセスを提供する。チャンバ160はさらに、チャンバ160で使用された流体を収集および取り除くために、ドレイン127を含む。
【0065】
[0083]リフトアセンブリ116が基板サポート162の下方に配置されて、基板サポート162のアパーチャ120を介してリフトピン118を昇降させるためにリフトピン118に結合されてもよい。リフトピン118は基板サポート162の基板受け取り表面164に対して基板10を昇降させる。リフトアセンブリはまた、基板10の表面に対してクランプリング166を取り外しかつ係合させて、ある場合には基板が基板サポート162の表面にクランピングされ、別の場合には基板10がチャンバ160から転送されることを可能にするように適合されてもよい。
【0066】
[0084]モーター122は、基板サポート162を回転させて基板10をスピンさせるために基板サポート162に結合されてもよい。一実施形態において、リフトピン118は、基板サポート162がリフトピン118と無関係に回転できるように、基板サポート162の下方の下部位置に配置されてもよい。別の実施形態において、リフトピン118は基板サポート162によって回転してもよい。
【0067】
[0085]基板サポート162が加熱されて、基板10を所望の温度に加熱してもよい。基板サポート162の基板受け取り表面164は、基板10の均一な加熱を提供するために、基板10のバックサイドを実質的に受け取るようにサイズ設定されてもよい。基板の均一な加熱は、基板の一貫した処理を生成するために、とりわけ温度の関数である堆積レートを有する堆積プロセスにとって重要な要因である。
【0068】
[0086]ノズル123などの流体入力は、化学処理溶液、脱イオン水および/または酸性溶液などの流体を基板10の表面に送出するために、チャンバ160に配置されてもよい。ノズル123は基板10の中央に流体を送出するために基板10の中央の上方に配置されてもよく、あるいは任意の位置に配置されてもよい。ディスペンスアーム122は、ディスペンスアーム122およびノズル123を基板10の中央に対してピボット回転およびスイベル回転させるように適合された回転可能なサポート部材121を中心移動可能であってもよい。
【0069】
[0087](総称的に「流体源」と称される)単一または複数の流体源128a〜fがノズル123に結合されてもよい。バルブ129は、複数の異なるタイプの流体を提供するために流体源128とノズル123間に結合されてもよい。流体源128は例えば、具体的なプロセスに応じて、脱イオン水、酸性または塩基溶液、食塩水、触媒層溶液(例えば、貴金属/IV群金属溶液(つまりパラジウムおよびスズ溶液)、半貴金属/IV群金属溶液(つまりコバルトおよびスズ溶液)、貴金属溶液、半貴金属溶液、IV群金属溶液)、導電性キャップ溶液(例えばコバルト(Co)、コバルト・タングステン・リン(CoWP)など)、還元剤溶液、およびこれらの組み合わせを提供してもよい。好ましくは、化学処理溶液は、処理される基板10ごとに必要に応じて混合される。
【0070】
[0088]バルブ129はまた、化学処理溶液には購入および処分するのが極めて高価であるものもあるため、化学的廃棄を最小限にするために、計測された量の流体が基板10にディスペンスされるように適合されてもよい。
【0071】
[0089]一実施形態において、基板サポート162が回転するように適合される場合に、基板サポート162の回転スピードは実行されている具体的なプロセス(例えば、堆積、リンス、乾燥)にしたがって変更されてもよい。堆積の場合、基板サポート162は、流体の粘度に応じて約10RPM〜約500RPMなど、比較的ゆっくりのスピードで回転して、流体慣性によって基板10の表面に流体を広げるように適合されてもよい。リンスの場合、基板サポート162は、約100RPM〜約500RPMなど、比較的中位のスピードでスピンするように適合されてもよい。乾燥の場合、基板サポートは、約500RPM〜約2000RPMなど、比較的速いスピードでスピンして基板10を乾燥させるように適合されてもよい。一実施形態において、ディスペンスアーム122は流体のディスペンス中に移動して、基板10の流体カバレージを改良するように適合される。好ましくは、基板サポート162は、システムのスループットを大きくするために、ノズル123からの流体のディスペンス中に回転する。
【0072】
[0090]基板サポート162は、基板のバックサイドに真空を供給して、基板10を基板サポート162に真空チャックする、真空源125に結合された真空ポート124を含んでもよい。真空溝126が、基板10のバックサイドにより均一な真空圧力を提供するために、真空ポート124と連通して基板サポート162に形成されてもよい。一態様において、真空チャックは基板10と基板サポート162間の熱転送を改良する。加えて、真空チャックは基板サポート162の回転中基板10を保持する。
【0073】
[0091]基板サポート162は、(アルミナAlやシリコンカーバイド(SiC)などの)セラミック材料や、(アルミニウムやステンレス鋼などの)TEFLON(商標)コート金属や、ポリマー材料や、他の適切な材料を備えてもよい。基板サポート162はさらに、とりわけセラミック材料やポリマー材料を備える基板サポートに対して、埋め込まれた加熱要素を備えてもよい。
【0074】
[0092]図5Aは、少なくとも1つの検出機構60が、ブロードバンド光源58と、検出システム55と透過型ボディ90とを含有する一実施形態を示す。透過型ボディ90が、基板の表面上に形成された堆積流体のプールに浸されることによって、ブロードバンド光源58から放出された放射は流体を介して透過型ボディ90を通過し、基板表面から反射し、流体および透過型ボディ90を通過し、検出システム55によって収集されることが可能になる。透過型ボディ90は例えば、サファイア、石英、プラスチック材料、あるいは放出された放射に対して光学的に透明な媒体から作られることが可能である。一実施形態において、透過型ボディ90は、検出システム55が一方のボディにありブロードバンド光源58が他方のボディにあるように、2つの別々のボディ(図示せず)にセグメント化される。本実施形態において、2つのボディは、基板の表面から反射された、ブロードバンド光源58からの放射が検出システム55によって収集されるように配列される。本実施形態は、堆積流体168と接触したデバイスの質量およびサイズを削減することによって、検出システム60によって引き起こされる堆積プロセスへの起こりうる悪影響を削減する助けとなる。
【0075】
[0093]本発明の一実施形態において、複数の検出機構60が、所望の情報を収集するために、基板10の表面に所望のパターンで間隔をあけられる。図6A〜図6Bは、多数の検出機構60の例示的なパターンが基板10の表面に分布されて無電解堆積プロセスに関するより多くの情報を取得することを図示する。複数の検出機構60によって取得された情報は分布された検出器の各々のビューイングエリア68で収集される。別の実施形態において、検出機構60は1クラスターの受信機と、1つのブロードバンド光源58とを含んでもよい。図6Cは、ブロードバンド光源58と連通している光信号マルチプレクサ200に結合された複数の検出システム55および光ファイバケーブル78a〜eを図示する。マルチプレクサ200はブロードバンド光源58から放出された放射を収集し、分布信号を基板の表面に送るように位置決めされる。一実施形態において、マルチプレクサ200はモノクロメーター76から光学データを受け取り、単一の光源が、1つ以上の波長での信号を数多くの検査サイトに効果的に送出できるようにする。
【0076】
[0094]処理中に基板10を回転させて無電解堆積プロセス結果を改良することは共通であるため、本発明の2つの異なる実施形態につながる少数の複雑な状態を作成する。一実施形態において、センサーはチャンバ150に搭載されるため、回転している基板が1つ以上の検出機構60の下を通過すると静止する。この場合、検出機構60によって収集された情報は、基板の回転の中央に対して半径方向位置で強度結果を平均化することを意図している。本実施形態において、検出機構60の半径方向位置は基板の回転の中央、基板の外縁、あるいは中間のどこかに置かれてもよい。本実施形態において、ある半径方向位置(たとえば、中央、縁など)で収集されたプロセスデータは、堆積プロセス結果の半径方向変更をより良好に定量化するために、別の半径方向位置で収集されたデータと比較されてもよい。
【0077】
[0095]別の実施形態において、基板の表面上のエリアは、モーター122に取り付けられたエンコーダ(図示せず)を使用して基板の角度位置を監視することによってある時点と別の時点とで比較されてもよく、したがって、検出機構を通過するたびに同じ角度位置で測定された強度結果を比較する。
【0078】
[0096]一実施形態において、検出機構は、いくつかの所定のパターン(例えば、線形パターン、放射状パターンなど)の基板の表面を走査する試みにおいて、基板の表面に対して移動可能なチャンバ150に搭載されたアームに取り付けられる。1つ以上の位置センサー(図示せず)、検出機構およびコントローラ140を使用して、プロセスの状態に関する情報が、検出器が決められたポイントを通過すると、基板の表面上の任意のポイントで収集可能である。基板の表面を走査することはまた、走査期間の1つ以上の波長での強度値を加算して、加算された強度を、走査を完了させるのにかかる時間で除算することによって、基板の表面にわたる堆積プロセスの平均状態を送出することができる。
【0079】
[0097]さらに別の実施形態において、検出機構60は基板と共に回転するように設計されており、クランプリング166や(もし基板と共に回転するなら)リフトアセンブリなどの回転コンポーネントに取り付けられて、検出機構は、回転している基板の表面上の固定位置での表面特性の変化を監視できるようになる。本実施形態において、例えば検出器コントローラ142および源コントローラ141を除く検出機構コンポーネントのすべてが1つ以上の回転チャンバコンポーネントに結合されてもよい。源コントローラ141および検出器コントローラ142の検出機構コンポーネントへの接続は、スリップリングとして当分野では普通知られている回転電気フィードスルーを介してなされてもよい。
【0080】
[0098]一実施形態において、同一基板の一連の走査は、基板の輪郭マップを提供するためにオーバーレイされる。輪郭マップは、基板の変化を効果的に図示することによってプロセス検査を高める。例えば、均一なスムーズな表面を有する基板は大抵、カラーバリエーションにおいてほとんど変化しない。カラーバリエーションを図示する基板輪郭マップは基板の厚さの変化および/または無電解プロセスステップの均一性に関連してもよい。
【0081】
フェースダウンハードウェア
[0099]図7は、触媒層および/または導電性材料層の堆積に有用なチャンバ170の別の実施形態の概略断面図を示す。チャンバ170は、フェースダウン位置で基板10を保持するように適合された基板受け取り表面174を有する基板ホルダ172を含む。基板ホルダ172は基板10を所望の温度に加熱するために加熱されてもよい。基板ホルダ172の基板受け取り表面174は、基板10の均一な加熱を提供するために基板10のバックサイドを実質的に受け取るようにサイズ設定されてもよい。基板ホルダ172はさらに、基板10のバックサイドに真空を供給して基板10を基板ホルダ172に真空チャックする、真空源183に結合された真空ポート173を含む。基板ホルダ172はさらに、基板10のバックサイドに対する、かつ真空ポート173への流体の流れを防ぐ真空シール181および液体シール182を含んでもよい。チャンバ170はさらに、流体ポート177などの流体入力を有するボウル176を備える。流体ポート177は流体源178a〜c、流体リターン179a〜cおよび/またはガス源180に結合されてもよい。一実施形態において、流体廃棄ドレイン184は処理中に使用された流体を収集するように適合可能である。
【0082】
[00100]基板ホルダ172はさらに、基板ホルダ172を昇降させるように適合された基板ホルダアセンブリ171に結合されてもよい。一実施形態において、基板ホルダアセンブリは、基板をパドルや槽に浸すように適合されてもよい。別の実施形態において、基板アセンブリは基板10とボウル176間のギャップにガスを提供するように適合されてもよい。流体源178は、流体ポート177を介して流体を提供して、基板10とボウル176間のギャップを流体層で充填するように適合される。一実施形態において、流体は、ボウル176に搭載され、かつ流体源178a〜cに接続されたスプレーや噴霧ノズル(図示せず)を使用して基板10の表面にスプレーされる。基板アセンブリは基板ホルダ172を回転させて、流体層の攪拌を提供するように適合されてもよい。
【0083】
[00101]ボウル176はさらに、流体層を所望の温度に加熱するヒーターを備えてもよい。流体層による処理が完了した後、流体リターン179a〜cは、流体を回収して他の基板の処理に再使用するために、ドレインや流体ポート177を介して流体を引き戻すように適合される。ガス源180は、窒素などのガスを基板10の表面に提供して基板10の乾燥を容易にするように適合される。基板ホルダアセンブリはさらに、基板ホルダ172を回転させて、基板10を遠心力で脱水させるように適合されてもよい。チャンバ170はさらに、基板10を保持してチャンバ170に対して転送するように適合された格納式フープ175を含んでもよい。例えば、格納式フープは2つの部分的リング(つまり、各々が「c」のように成形される)を含んでもよい。リングは共に基板10を受け取るために移動されてもよい。リングは互いに遠ざけられて、基板ホルダ172がボウル176の近くに下げられるようにする。
【0084】
[00102]図7Aは、ブロードバンド光源58と、検出器55と透過型ボディ90とを含有する少なくとも1つの検出機構60がボウル176に搭載される一実施形態を示す。透過型ボディ90は、(図7および7Aに示された)プロセス位置にある場合に基板10の表面を見ることができるようにするボウル176のエリアに搭載するように適合される。本実施形態の検出機構60はいくつかの固定機構(例えばスクリュー、ボルト、接着剤など)を使用してボウルに搭載され、Oリングシール185を使用してボウル176からの流体漏れを防ぐようにシールされる。処理中に透過型ボディ90はプロセス流体に浸され、流体源178a〜cを介してチャンバに送出される。この構成において、ブロードバンド光源58から発射された放射はプロセス流体を介して透過型ボディ90を通過し、基板の表面から反射され、プロセス流体および透過型ボディ90を介して後方に通過し、最終的に検出器55によって収集される。一実施形態において、複数の検出機構60は、所望の情報を収集するために、基板の表面に所望のパターンで間隔をあけられる。複数の検出機構60によって集められた情報を最大化するために使用可能な通常のパターンのいくつかの例は図6A〜図6Bに示されたものに類似している。一実施形態において、1クラスターの受信機と1つの光源とを含む検出機構60のスキームは上記説明された図6Cに示された実施形態に類似しており、フェースダウン処理構成にふさわしいように適合される。前述されたように、処理中に基板10を回転させて、上記説明されたフェースアップおよびフェースダウン実施形態で説明された実施形態のすべてに対して無電解堆積プロセスを改良することは共通である。
【0085】
[00103]図2〜図7のチャンバは、200mm基板、300mm基板あるいは任意のサイズの基板の処理に適合されてもよい。チャンバは単一の基板の処理について示されている。しかしながら、チャンバは一括処理に対して適合されてもよい。チャンバは流体の1回限りの使用に適合されてもよく、あるいは多くの基板に再使用されてから捨てられる流体を再循環させるように適合されてもよい。例えば、一実施形態において、流体を再循環させるように適合されたチャンバは、処理中に再使用される特定の流体を選択的に迂回させるドレインを備える。チャンバが流体を再循環させるように適合されている場合、流体のラインは、ラインへの堆積やラインの詰りを防ぐためにリンスされるべきである。チャンバの実施形態が特定の要素および部材によって説明されてきたが、チャンバは異なる実施形態の要素および部材の組み合わせを有してもよい点が理解される。
【0086】
検出部材
[00104]図8は、複数の検出部材250が基板の表面に追加されて、無電解堆積プロセスを検出および監視する検出システム60の能力を高める本発明の一態様を図示する。本実施形態において、検出部材250は一般的に、部材表面26aと同じ金属製材料から作られる基板の表面上に1つ以上のエリアを含む。検出部材250は、デバイス、あるいは普通半導体基板の表面に見られる「スクライブライン」のパッシブ部材である「リソグラフィックマーク」に追加されてもよい。検出部材250は任意の形状(例えば、円形、楕円形、矩形など)であってもよく、一般的に、長さ約100ナノメートル〜約100マイクロメートルの主要な寸法を有する基板の表面上のエリアをカバーすることが想定される。別の実施形態において、検出部材250は、発射された放射の所望の波長に比例して間隔をあけられる(「X」と示される)同じサイズの個々のより小さな検出部材250のアレイによって定義される。検出部材250のアレイのサイズおよび間隔は、反射された放射が1つ以上の波長で建設的または破壊的干渉を呈するように選択される。本実施形態において、(複数の)無電解堆積膜の成長は基板の表面上の検出部材250のアレイの物理的サイズおよび間隔を変化させることによって、建設的または破壊的干渉を呈する波長を変える。建設的かつ破壊的干渉を呈する反射された波長の変化と、種々の波長での強度の変化によって、検出システムは堆積膜の成長を検出できるようになる。信号対雑音比に対する迷光の効果を削減するために、検出システム60および基板の表面上のビューイングエリア68は環境光源からカバーまたは遮断される必要があると思われる。スリット、狭いアパーチャ(開口53a)はまた、検出器によって収集された放射量をコントロールして検出プロセスを高めかつ信号対雑音比を改良するために、検出システム55に追加されてもよい。
【0087】
[00105]別の実施形態において、基板10は、複数の(または単一の)検出部材250の1つ以上のアレイがある一定の時間間隔で検出システム60のビューイングエリア68を通過するように、検出器システム60に対して移動される。検出部材がビューイングエリアを通過する時間間隔を知ることによって、かつ検出システム60によって収集された放射の強度を監視することによって、コントローラは検出部材250の種々のアレイの表面から反射された放射の強度の変化を検知することができる。検出プロセスのエンドポイントは、(図9Aに示された)第1回目と(図9Bに示された)第2回目の強度の変化がユーザの定義したプロセスまたはプログラミング値に達すると見つけられる。図9Aは、堆積プロセスの初期に検出部材250がビューイングエリア68を通過するたびに、検出システム60によって検出されかつシステムコントローラ140によって監視された通常の強度対時間のプロットの一例を図示する。図9Bは、堆積プロセスがスタートされた後のある時点で検出部材250がビューイングエリア68を通過するたびに、検出システム60によって検出され、かつシステムコントローラ140によって監視された通常の強度対時間のプロットの一例を図示する。図9Aおよび図9Bに示された事例的データを比較すると、システムコントローラ140は、プロセス中の2つの異なる時間での信号強度(第1回目の強度データ260<第2回目の強度データ261)の増加に注目し、システムコントローラ140に含有されるユーザの定義したルールにしたがって反応する。
【0088】
[00106]上記は本発明の実施形態を目的としたが、本発明の他のさらなる実施形態も、この基本的範囲から逸脱することなく考案されてもよく、またこの範囲は以下に続く請求項によって判断される。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1A】本発明の実施形態を使用して処理された部材の概略断面図を示す。
【図1B】本発明の実施形態を使用して処理された部材の概略断面図を示す。
【図1C】本発明の実施形態を使用して処理された部材の概略断面図を示す。
【図2A】ウェーハ検出システムの実施形態の概略断面図を示す。
【図2B】ウェーハ検出システムの実施形態の概略断面図を示す。
【図3A】放出センサー検出器によって測定された強度対波長のプロットを図示する。
【図3B】検出器によって測定された強度対波長のプロットを図示する。
【図3C】図3Aおよび図3Bに示された結果を比較することによって作成された正規化信号の強度対波長のプロットを図示する。
【図3D】ある波長での測定信号の強度対時間のプロットを図示する。
【図4】基板表面の検出機構のビューイングエリアの概略図を示す。
【図5】本発明で使用されるフェースアップ無電解処理チャンバの概略断面図を示す。
【図5A】本発明の実施形態を示す図5のクローズアップ図である。
【図6A】基板表面に分布される検出機構の1つの可能なアレイを図示する基板の上面図である。
【図6B】基板表面に分布される検出機構の1つの可能なアレイを図示する基板の上面図である。
【図6C】単一の電磁放射源を利用して基板表面に分布される検出機構の1つの可能なアレイを図示する基板の上面図である。
【図7】本発明で使用されるフェースダウン無電解処理チャンバの概略断面図を示す。
【図7A】本発明の実施形態を示す図7のクローズアップ図である。
【図8】基板の表面上の部材を利用するウェーハ検出システムの実施形態の概略断面図を示す。
【図9A】基板10が回転されると検出システムによって測定される第1回目の強度対時間のプロットを図示する。
【図9B】基板10が回転されると図9Aの検出システムによって測定される第2回目の強度対時間のプロットを図示する。
【符号の説明】
【0090】
10…基板、12…誘電層、12a…電界表面、14…基板ベース、16…部材、20…バリヤ層、26…導電性材料層、26a…部材表面、28…キャップ層、29…触媒層、30…導電性キャップ層、50…発光源、52…集光手段、53…ハウジング、53a…開口、54…集光手段、55…検出器システム、56…電磁放射検出器、57…ハウジング、57a…開口、58…ブロードバンド光源、60…検出機構、64…反射、68…ビューイングエリア、70…放出センサー、71…放出センサー検出器、74…光ファイバケーブル、76…モノクロメーター、78a〜e…光ファイバケーブル、90…透過型ボディ、108…スロット、116…リフトアセンブリ、118…リフトピン、122…ディスペンスアーム、123…ノズル、124…真空ポート、125…真空源、127…ドレイン、128…流体源、129…バルブ、140…システムコントローラ、141…源コントローラ、142…検出器コントローラ、144…メモリ、146…CPU、148…サポート回路、152…上部、154…側壁、156…底部、160…チャンバ、162…基板サポート、164…基板受け取り表面、166…クランプリング、168…堆積流体、170…チャンバ、172…基板ホルダ、173…真空ポート、174…基板受け取り表面、175…格納式フープ、176…ボウル、177…流体ポート、178a〜c…流体源、179a〜c…流体リターン、180ガス源、181…真空シール、182…液体シール、183…真空源、184…流体廃棄ドレイン、185…Oリングシール、190…入力スリット、192…回折格子、192…スペクトロメーター、193…検出器アレイ、194a〜c…検出器、195…回折格子コントローラ、200…マルチプレクサ、250…検出部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無電解堆積プロセスを監視するための装置であって、
チャンバと、
基板受け取り表面を有する、前記チャンバに配置された基板サポートと、
前記基板受け取り表面に向けられた電磁放射源と、
無電解堆積プロセス中に前記基板受け取り表面に搭載された基板の表面から反射された電磁放射の強度を検出する検出器と、
前記検出器からの信号を受け取り、かつ前記無電解堆積プロセスをコントロールするように適合されたコントローラと、
を備える装置。
【請求項2】
前記電磁放射源が、約200ナノメートル〜約800ナノメートルの波長で電磁放射を放出する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記電磁放射源が1つ以上の発光ダイオードを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記検出器が2つ以上の検出器を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記基板サポートを前記検出器に対して移動させるドライブ機構をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記検出器を前記基板サポートに対して移動させる第2のドライブ機構をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記検出器がスペクトロメーターである、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記電磁放射源から収集された前記電磁放射を受け取る光ファイバケーブルと、
前記反射された電磁放射または前記光ファイバケーブルからの前記電磁放射が検出器へと通過するようにする機械的スリットと、
前記機械的スリットを位置決めする機械的アクチュエータを使用して、前記反射された電磁放射または前記電磁放射の前記光ファイバケーブルから前記検出器への送信を選択的にコントロールするコントローラと、
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記電磁放射源からの前記電磁放射の強度を検出する第2の検出器と、
前記検出器からの信号および前記第2の検出器からの信号を受け取り、かつ前記無電解堆積プロセスをコントロールするように適合されたコントローラと、
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記コントローラに結合されたメモリをさらに備えており、前記メモリが、前記無電解堆積システムの動作を方向付けるコンピュータ読み取り可能なプログラムを内部に具現化しているコンピュータ読み取り可能な媒体を備えており、前記コンピュータ読み取り可能なプログラムが、
前記無電解堆積システムをコントロールして、
(i)処理をスタートさせる、
(ii)前記無電解堆積プロセス中に反射された電磁放射の強度を収集して、前記メモリに記憶する、
(iii)前記記憶されたデータを前記収集されたデータと比較する、そして
(iv)前記収集されたデータが閾値を超える場合に前記無電解堆積プロセスを停止させるコンピュータ命令を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
表面に検出部材を有する基板であって、前記基板サポートの前記基板受け取り表面上に配置される基板と、
前記基板の前記表面に向けられた電磁放射源と、
無電解堆積プロセス中に前記検出部材から反射された電磁放射の強度を検出する検出器と、
前記検出器からの信号を受け取り、かつ前記無電解堆積プロセスをコントロールするように適合されたコントローラと、
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
無電解堆積プロセスをコントロールするための方法であって、
無電解堆積チャンバに基板を位置決めするステップと、
ブロードバンド光源から前記基板上に電磁放射を放出するステップと、
無電解堆積プロセスステップ中に基板の表面から反射された前記電磁放射の強度を1つ以上の波長で検出器を使用して検出するステップと、
前記1つ以上の波長で前記電磁放射の強度を監視して、前記無電解堆積プロセスのステータスを判断するステップと、
を備える方法。
【請求項13】
前記電磁放射の前記強度を検出しつつ前記基板を回転させるステップをさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記検出器を前記基板に対して移動させるステップをさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上の波長が約200ナノメートル〜約800ナノメートルである、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記電磁放射の強度を検出する前に、前記基板と接触している無電解堆積流体に前記検出器を浸すステップをさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記電磁放射の前記監視された強度がプロセス値を超える場合に前記無電解堆積プロセスステップを修正するステップをさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
第1回目の前記電磁放射の前記監視された強度と第2回目の前記電磁放射の強度の差がプロセス値に等しい場合に堆積タイマーをスタートさせるステップと、
前記堆積タイマーが定義された期間に達するとプロセスステップを修正するステップと、
をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
無電解堆積プロセスステップ中に前記基板の表面上の検出部材から反射された前記電磁放射の強度を1つ以上の波長で前記検出器を使用して検出するステップと、
前記検出部材から反射された前記電磁放射の強度を前記1つ以上の波長で監視して、前記無電解堆積プロセスのステータスを判断するステップと、
をさらに備える、請求項12に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図7A】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【公表番号】特表2007−505995(P2007−505995A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527044(P2006−527044)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/030444
【国際公開番号】WO2005/028705
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】