画像形成装置
【課題】着脱ユニット交換直後の画像形成不良を抑えること。
【解決手段】現像剤が収容された現像容器を有し且つ像保持体(Py〜Pk)表面に形成された静電潜像を可視像に現像する現像器(Gy〜Gk)と、前記現像容器に補給される現像剤が収容された現像剤補給容器と、着脱ユニット(UY〜UK)が未使用であるか否かの情報を記憶する情報記憶部材(36)と、を少なくとも有し且つ一体的に構成され、画像形成装置本体に対して着脱可能な着脱ユニット(UY〜UK)と、前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、予め設定された所定量の現像剤が収容された現像容器に、前記現像剤補給容器から現像剤を補給させる未使用時現像剤補給手段(C8A)と、を備えた画像形成装置。
【解決手段】現像剤が収容された現像容器を有し且つ像保持体(Py〜Pk)表面に形成された静電潜像を可視像に現像する現像器(Gy〜Gk)と、前記現像容器に補給される現像剤が収容された現像剤補給容器と、着脱ユニット(UY〜UK)が未使用であるか否かの情報を記憶する情報記憶部材(36)と、を少なくとも有し且つ一体的に構成され、画像形成装置本体に対して着脱可能な着脱ユニット(UY〜UK)と、前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、予め設定された所定量の現像剤が収容された現像容器に、前記現像剤補給容器から現像剤を補給させる未使用時現像剤補給手段(C8A)と、を備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、複写機、FAXまたはこれら複数の機能を備えた複合機等の画像形成装置に関し、特に、画像形成装置本体に対して着脱可能な着脱ユニットを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子写真方式の画像形成装置では、画像形成に伴ってトナーやキャリア等の現像剤が消費されるため、着脱可能なカートリッジ状の着脱ユニットを交換することにより、現像剤を補給することが一般的に行われている。このような着脱ユニットとして、現像剤のみを補給するためのいわゆるトナーカートリッジ型のものや、磨耗等により劣化する像保持体(感光体ドラム等)や現像器、像保持体クリーナ等も一体的に構成されて交換されるいわゆるプロセスカートリッジ型のものがある。
【0003】
このような着脱ユニットを備えた画像形成装置として、下記の従来技術(J01),(J02)が公知である。
(J01)特許文献1(特開平11−288160号公報)記載の技術
特許文献1には、未使用の現像容器に収容される初期現像剤のトナー濃度(TC1)を、画像形成が行われる際のトナー濃度(TC2)よりも低く設定しておくことにより、色現像剤のトナー比率を小さくして現像剤の容積を小さくし、現像装置を小型化する技術が記載されている。特許文献1記載の技術では、未使用の現像装置が装着されると、現像容器内のトナー濃度センサの出力に基づいて、トナー濃度(TC1)が画像形成時のトナー濃度(TC2)になるまで、トナーの補給が行われる。
(J02)特許文献2(特開2000−147959号公報)記載の技術
特許文献2には、交換前のプロセスカートリッジの感光ドラム積算回転数と、交換後のプロセスカートリッジの感光ドラム積算回転数とを比較して、帯電器の帯電電圧を調整して現像レベル(画像の濃度)をプロセスカートリッジの交換の前後で減らす技術が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開平11−288160号公報
【特許文献2】特開2000−147959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(従来技術の問題点)
前記プロセスカートリッジ型の着脱ユニットでは、現像器の現像容器には予め所定の量(トナー濃度)の現像剤が収容されており、ユニット装着後に現像容器内部の現像剤を使用して画像形成が行われる。しかしながら、前記プロセスカートリッジは、倉庫やオフィス等で保管された環境により、内部の現像剤が凝集したりすることがある。現像剤が凝集すると外添剤がトナーに埋め込まれ、トナーの帯電不足を促進し、形成された画像の画像濃度が不足しやすくなる。また、外添剤の埋め込みによりトナーは逆極の割合が多くなり、用紙の白紙部への飛び散り(いわゆる、かぶり現像)が発生しやすくなる。
【0006】
したがって、着脱ユニットが交換された直後の画像形成時には、画像濃度不足やかぶりといった画像形成不良が発生しやすいという問題がある。
前記従来技術(J01)では、トナー濃度センサでの検出濃度が、通常の画像形成動作時のトナー濃度になるように制御することはできるが、通常時のトナー濃度に合わせてしまうため、交換直後の画像濃度不足やかぶり現像(トナーの飛び散り)を抑えることができない。
前記従来技術(J02)では、帯電電圧を調整して、カートリッジ交換前後の画像濃度の変動を低減しているが、この技術では、未使用のプロセスカートリッジに交換した直後の画像濃度不足やかぶり現像を解消することができない。
【0007】
本発明は、前述の事情に鑑み、次の記載内容(O01)を技術的課題とする。
(O01)着脱ユニット交換直後の画像形成不良を抑えること。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(本発明)
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の具体例(実施例)の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
【0009】
(第1発明)
前記技術的課題を解決するために、第1発明の画像形成装置は、
現像剤が収容された現像容器(1)を有し且つ像保持体(Py〜Pk)表面に形成された静電潜像を可視像に現像する現像器(Gy〜Gk)と、前記現像容器(1)に補給される現像剤が収容された現像剤補給容器(11+16+18)と、着脱ユニット(UY〜UK)が未使用であるか否かの情報を記憶する情報記憶部材(36)と、を少なくとも有し且つ一体的に構成され、画像形成装置本体(U1)に対して着脱可能な着脱ユニット(UY〜UK)と、
前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、予め設定された所定量の現像剤が収容された現像容器(1)に、前記現像剤補給容器(11+16+18)から現像剤を補給させる未使用時現像剤補給手段(C8A)と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
(第1発明の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の画像形成装置では、画像形成装置本体(U1)に対して着脱可能な着脱ユニット(UY〜UK)は、少なくとも現像器(Gy〜Gk)と現像剤補給容器(11+16+18)と情報記憶部材(36)とを有し且つ一体的に構成されている。現像器(Gy〜Gk)は、現像剤が収容された現像容器(1)を有し且つ像保持体(Py〜Pk)表面に形成された静電潜像を可視像に現像する。現像剤補給容器(11+16+18)は、前記現像容器(1)に補給される現像剤が収容されている。情報記憶部材(36)は、着脱ユニット(UY〜UK)が未使用であるか否かの情報を記憶する。未使用時現像剤補給手段(C8A)は、前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、予め設定された所定量の現像剤が収容された現像容器(1)に、前記現像剤補給容器(11+16+18)から現像剤を補給させる。したがって、画像濃度不足を低減でき、着脱ユニット(UY〜UK)交換直後の画像形成不良を抑えることができる。
【0011】
(第1発明の形態1)
第1発明の形態1の画像形成装置は、前記第1発明において、
前記現像容器(1)内に配置されて前記現像容器(1)内の現像剤を撹拌しながら搬送する撹拌搬送部材(7,8)と、前記現像剤補給容器(11+16+18)から前記現像容器(1)に補給される現像剤を搬送する現像剤補給部材(12,21,22,24,26)とを有する前記着脱ユニット(UY〜UK)と、
前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、前記撹拌搬送部材(7,8)を回転駆動させ且つ、前記現像剤補給部材(12,21,22,24,26)を間欠的に回転駆動して現像剤を補給する前記未使用時現像剤補給手段(C8A)と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
(第1発明の形態1の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態1の画像形成装置では、前記現像容器(1)内に配置された撹拌搬送部材(7,8)は、前記現像容器(1)内の現像剤を撹拌しながら搬送する。現像剤補給部材(12,21,22,24,26)は、前記現像剤補給容器(11+16+18)から前記現像容器(1)に補給される現像剤を搬送する。前記未使用時現像剤補給手段(C8A)は、前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、前記撹拌搬送部材(7,8)を回転駆動させ且つ、前記現像剤補給部材(12,21,22,24,26)を間欠的に回転駆動して現像剤を補給する。したがって、現像剤補給部材(12,21,22,24,26)が間欠的に駆動するので、現像容器(1)内での現像剤の偏りを防止できる。
【0013】
(第1発明の形態2)
第1発明の形態2の画像形成装置は、前記第1発明または第1発明の形態1において、
前記画像形成装置本体(U1)内部の温度を計測する温度センサ(SN2)と、
前記画像形成装置本体(U1)内部の湿度を計測する湿度センサ(SN3)と、
前記温度センサ(SN2)および湿度センサ(SN3)で計測された温度および湿度に応じて、前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に前記現像剤を補給する補給期間(th)を設定する補給期間設定手段(C7)と、
前記補給期間設定手段(C7)で設定された補給期間(th)だけ現像剤を補給する前記未使用時現像剤補給手段(C8A)と、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
(第1発明の形態2の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態2の画像形成装置では、温度センサ(SN2)は、前記画像形成装置本体(U1)内部の温度を計測する。湿度センサ(SN3)は、前記画像形成装置本体(U1)内部の湿度を計測する。補給期間設定手段(C7)は、前記温度センサ(SN2)および湿度センサ(SN3)で計測された温度および湿度に応じて、前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に前記現像剤を補給する補給期間(th)を設定する。前記未使用時現像剤補給手段(C8A)は、前記補給期間設定手段(C7)で設定された補給期間(th)だけ現像剤を補給する。したがって、温度や湿度に応じた適切な補給期間(th)を設定することができる。
【0015】
(第1発明の形態3)
第1発明の形態3の画像形成装置は、前記第1発明の形態2において、
異なる色の現像剤が収容された各色毎の着脱ユニット(UY〜UK)と、
前記着脱ユニット(UY〜UK)に収容された現像剤の色情報を記憶する色情報記憶手段(36b)と、
前記着脱ユニット(UY〜UK)に収容された現像剤の色情報と、前記温度および湿度とに基づいて、前記補給期間(th)を設定する前記補給期間設定手段(C7)と、
を備えたことを特徴とする。
【0016】
(第1発明の形態3の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態3の画像形成装置では、各色毎の着脱ユニット(UY〜UK)には、異なる色の現像剤が収容されている。色情報記憶手段(36b)は、前記着脱ユニット(UY〜UK)に収容された現像剤の色情報を記憶する。前記補給期間設定手段(C7)は、前記着脱ユニット(UY〜UK)に収容された現像剤の色情報と、前記温度および湿度とに基づいて、前記補給期間(th)を設定する。したがって、現像剤の色や温度、湿度に応じた適切な補給期間(th)を設定することができる。
【0017】
(第1発明の形態4)
第1発明の形態4の画像形成装置は、前記第1発明および第1発明の形態1〜3のいずれかにおいて、
前記現像器(Gy〜Gk)と、前記現像剤補給容器(11+16+18)と、前記情報記憶部材(36)に加え、前記現像器(Gy〜Gk)に対向して配置され且つ表面に静電潜像が形成される像保持体(Py〜Pk)と、前記像保持体(Py〜Pk)表面を帯電させる帯電器(CRy〜CRk)と、前記像保持体(Py〜Pk)表面に残留した現像剤を除去する像保持体クリーナ(CLy〜CLk)と、が一体的に構成された前記着脱ユニット(UY〜UK)、
を備えたことを特徴とする。
【0018】
(第1発明の形態4の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態4の画像形成装置では、前記着脱ユニット(UY〜UK)は、前記現像器(Gy〜Gk)と、前記現像剤補給容器(11+16+18)と、前記情報記憶部材(36)に加え、前記現像器(Gy〜Gk)に対向して配置され且つ表面に静電潜像が形成される像保持体(Py〜Pk)と、前記像保持体(Py〜Pk)表面を帯電させる帯電器(CRy〜CRk)と、前記像保持体(Py〜Pk)表面に残留した現像剤を除去する像保持体クリーナ(CLy〜CLk)と、が一体的に構成されている。したがって、いわゆるプロセスユニットにおいて、画像形成不良を抑えることができる。
【0019】
(第1発明の形態5)
第1発明の形態5の画像形成装置は、前記第1発明の形態4において、
前記像保持体(Py〜Pk)表面に書込光を照射して静電潜像を書き込む潜像書込装置(ROS)と、
前記現像器(Gy〜Gk)により現像された可視像の画像濃度を読取る画像濃度センサ(SN1)と、
前記未使用時現像剤補給手段(C8A)による現像剤の補給が終了した後に、前記画像濃度センサ(SN1)により読取られた可視像の画像濃度に基づいて、前記書込光の強度を調整する書込強度調整手段(C3A)と、
を備えたことを特徴とする。
【0020】
(第1発明の形態5の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態5の画像形成装置では、潜像書込装置(ROS)は、前記像保持体(Py〜Pk)表面に書込光を照射して静電潜像を書き込む。画像濃度センサ(SN1)は、前記現像器(Gy〜Gk)により現像された可視像の画像濃度を読取る。書込強度調整手段(C3A)は、未使用時現像剤補給手段(C8A)による現像剤の補給が終了した後に、前記画像濃度センサ(SN1)により読取られた可視像の画像濃度に基づいて、前記書込光の強度を調整する。したがって、画像濃度不足が発生しにくい状態で、書込光の強度を調整することにより画像濃度の調整を実行することができる。
【0021】
(第1発明の形態6)
第1発明の形態6の画像形成装置は、前記第1発明の形態4または5において、
前記未使用時現像剤補給手段(C8A)による現像剤の補給が終了した場合に、前記帯電器(CRy〜CRk)に印加される帯電電圧を、帯電電圧補正量だけ高く設定する帯電電圧調整手段(C10)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態6の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態6の画像形成装置では、帯電電圧調整手段(C10)は、前記未使用時現像剤補給手段(C8A)による現像剤の補給が終了した場合に、前記帯電器(CRy〜CRk)に印加される帯電電圧を、帯電電圧補正量だけ高く設定する。したがって、現像剤の飛び散りの発生を低減することができ、画像形成不良の発生を抑えることができる。
【0022】
(第1発明の形態7)
第1発明の形態7の画像形成装置は、前記第1発明及び第1発明の形態1〜6において、
前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、前記未使用時現像剤補給手段(C8A)により現像剤が補給される前に、前記現像器(Gy〜Gk)により現像することにより現像剤を消費する未使用時現像剤消費手段(C21)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態7の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態7の画像形成装置では、未使用時現像剤消費手段(C21)は、前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、前記未使用時現像剤補給手段(C8A)により現像剤が補給される前に、前記現像器(Gy〜Gk)により現像することにより現像剤を消費する。したがって、飛び散りの原因となる現像剤を消費できるので、飛び散りの発生を抑えることができ、画像形成不良の発生を抑えることができる。
【発明の効果】
【0023】
前述の本発明は、下記の効果(E01)を奏する。
(E01)着脱ユニット交換直後の画像形成不良を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【実施例1】
【0025】
図1は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図2は実施例1の画像形成装置のカバーが開放された状態の説明図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置としてのプリンタUは、画像が記録される記録用紙Sが収容される給紙カセットTR1が下部に収容されており、上面には排出トレイTRhが設けられている。また、プリンタUの上部にはユーザインタフェースUIが設けられている。
図1,図2において、実施例1のプリンタUは、プリンタ本体(画像形成装置本体)U1と、プリンタ本体U1の右側下端部に設けられた回転中心U2aを中心として開閉可能な開閉カバーU2を有する。前記開閉カバーU2は、ユニットUY〜UKの交換やジャムした記録シートを除去するためにプリンタ本体U1の内部を開放する開放位置(図2の実線参照)と、画像形成動作が実行される通常時に保持される閉塞位置(図1,図2の二点鎖線参照)との間を移動可能に構成されている。
【0026】
プリンタUはマイクロコンピュータにより構成されたコントローラCと、コントローラCにより作動を制御されるIPS(イメージプロセッシングシステム)、レーザ駆動回路DL、および電源装置E等を有している。電源装置Eは、後述の帯電ローラCRy〜CRk、現像ローラG1y〜G1kおよび転写ローラT1y〜T1k等にバイアス電圧を印加する。
【0027】
前記IPS(イメージプロセッシングシステム)は、外部のクライアントコンピュータ等から入力された印字データを、K(黒),Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)の4色の画像に対応した潜像形成用の画像データに変換して、所定のタイミングでレーザ駆動回路DLに出力する。レーザ駆動回路DLは、入力された各色の画像データに応じてレーザ駆動信号を潜像書込装置ROS(潜像形成装置)に出力する。前記ROSは、レーザ駆動信号に応じて、各色の画像書き込み用のレーザビーム(画像書込光)Ly、Lm,Lc,Lkを出射する。
【0028】
図3は実施例1の着脱ユニットの説明図である。
図1において、前記ROSの前方(+X方向)にはY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(黒)の各色のトナー像を形成するトナー像形成装置(着脱ユニット)UY,UM,UC,UKが配置されている。図3において、K(黒)のトナー像形成装置UKのドラム状の感光体(像保持体)Pkの周囲には、帯電器としての帯電ロールCRk、感光体表面の静電潜像をトナー像(可視像)に現像する現像器Gk、感光体Pk表面を除電する除電部材Jk、感光体表面に残留した現像剤を除去する感光体クリーナ(像保持体クリーナ)CLk等が配置されている。
【0029】
図4は図3のIV−IV線断面図である。
図3,図4において、前記現像器Gkは、現像剤が収容される現像容器1を有する。前記現像容器1には、感光体Pkに対向する現像ロールG1kが支持される現像ロール収容室2と、現像ロール収容室2の左側に隣接し現像剤が収容される第1撹拌搬送室3と、第1撹拌搬送室3の左側に隣接する第2撹拌搬送室4とを有する。前記第1撹拌搬送室3と第2撹拌搬送室4との間は、仕切壁6により仕切られており、第1撹拌搬送室3と第2撹拌搬送室4は前後両端部で現像剤が移動可能に構成されている。前記第1撹拌搬送室3および第2撹拌搬送室4には、現像剤を撹拌しながら互いに逆方向に搬送する撹拌搬送部材7,8が配置されている。
なお、実施例1の現像容器1には、前記現像剤として、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤が収容されている。
【0030】
前記第2撹拌搬送室4の左側には、円筒状の現像剤搬送室11が形成されている。前記現像剤搬送室11の前端部には第2撹拌室4に接続する現像剤補給口11aが形成されており、後端部には現像剤流入口11bが形成されている。前記現像剤搬送室11には、現像剤搬送室11内の現像剤を現像剤補給口11a側に搬送する現像剤補給部材12が配置されている。
前記現像剤搬送室11の左側には、第1現像剤補給室16が形成されており、第2現像剤補給室16の上方には、前後方向端部に形成された現像剤落下路17を介して接続された第2現像剤補給室18が配置されている。前記第1現像剤補給室16には、第2現像剤補給室16の現像剤を現像剤流入口11bに搬送する第1現像剤搬送部材(現像剤補給部材)21および第2現像剤搬送部材(現像剤補給部材)22が配置されている。
【0031】
前記第1現像剤搬送部材21は、回転軸部21aと、前記回転軸部21aに支持されたPET(ポリエチレンテレフタレート)等の可撓性のある樹脂フィルムにより構成された搬送フィルム21bとを有する。搬送フィルム21bには、軸方向に対して傾斜した切込21cが形成されており、搬送フィルム21bの現像剤流入口11bに対向する位置には補助フィルム23が貼り付けられている。したがって、第1現像剤搬送部材21の回転時に、切込21cが形成された搬送フィルム21bにより、後側の現像剤流入口11b側に現像剤が搬送され、補助フィルム23により現像剤が現像剤搬送室11に搬送される。
前記第2現像剤搬送部材22は前記第1現像剤搬送部材21側に現像剤を搬送する。前記第2現像剤補給室18内に配置された第3現像剤搬送部材(現像剤補給部材)24、第4現像剤搬送部材(現像剤補給部材)26は、第2現像剤補給室18内の現像剤を現像剤落下路17側に搬送する。
前記現像剤搬送室11、第1現像剤補給室16および第2現像剤補給室18により実施例1の現像剤補給容器(11+16+18)が構成されている。なお、実施例1の現像剤補給容器(11+16+18)には、補給用の現像剤としてトナーが収容されている。
【0032】
前記第2現像剤補給室18の右側には、前記感光体クリーナCLkが配置されており、感光体クリーナCLkは感光体Pk表面に接触するクリーニングブレード31と、クリーニングブレード31により掻き取られた現像剤を回収現像剤収容室32に搬送する回収現像剤搬送部材33とを有する。
実施例1の黒色のトナー像形成装置UKは、感光体Pk、帯電器CRk、現像器Gk、除電部材Jk、感光体クリーナ(像保持体クリーナ)CLk、現像剤補給容器(11+16+18)等が一体的に構成されたプロセスカートリッジUKにより構成されており、図2に示すように、開閉カバーU2を開放位置に移動した状態でプリンタ本体(画像形成装置本体)U1に対して着脱可能に構成されている。
他の色のトナー像形成装置UY,UM,UCも、黒色のトナー像形成装置UKと同様に、プリンタ本体U1に対して着脱可能なプロセスユニット(着脱ユニット)UY,UM,UCにより構成されている。
【0033】
図1、図2において、前記感光体Py〜Pkの右方には、開閉カバーU2に支持されたベルトモジュールBMが配置されている。前記ベルトモジュールBMは、シート搬送ベルトBと、ベルト駆動ロールRd、従動ロールRjを含むベルト支持ロール(Rd+Rj)と、各感光体Py〜Pkに対向して配置された転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kと、画像濃度センサSN1と、ベルトクリーナCLbと、前記従動ロールRjに対向して配置されたシート吸着ロールRkとを有する。前記シート搬送ベルトBは、前記ベルト支持ロール(Rd+Rj)により回転可能に支持されている。
【0034】
シート搬送ベルトBの下方に配置された給紙トレイTR1の記録シートSは、給紙部材Rpにより取り出され、シート搬送路SHに搬送される。
シート搬送路SHの記録シートSは、シート搬送ロールRaにより搬送され、レジロールRrに送られる。レジロールRrは、所定のタイミングで、従動ロールRjとシート吸着ロールRkとの対向領域であるシート吸着位置Q6に前記記録シートSを搬送する。前記シート吸着位置Q6に搬送された記録シートSは、前記シート搬送ベルトBに静電吸着される。
手差しトレイTR0から給紙される場合、手差し給紙部材Rp1により給紙された記録シートSは、シート搬送ロールRaにより前記レジロールRrに搬送され、シート搬送ベルトBに搬送される。
【0035】
前記シート搬送ベルトBに吸着された記録シートSは、前記感光体Py〜Pkと接触する前記転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kを順次通過する。
前記転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいてシート搬送ベルトBの裏面側に配置された転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kには、コントローラCにより制御される電源回路Eから所定のタイミングでトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧が印加される。
カラー画像の場合、前記各感光体Py〜Pk上のトナー像は前記転写ロールT1k,T1y,T1m,T1cによりシート搬送ベルトB上の記録シートSに重ねて転写される。また、モノクロ画像の場合、感光体Pk上にK(黒)のトナー像のみが形成され、このK(黒)のトナー像のみが転写器T1kにより記録シートSに転写される。
トナー像転写後の感光体Py〜Pkは、除電部材Jy〜Jkにより除電された後、感光体クリーナCLy〜CLkにより表面に残留したトナーが回収されてクリーニングされ、再び帯電ロールCRy〜CRkにより帯電される。
【0036】
前記トナー像が転写された記録シートSは、定着装置Fの加熱ロールFhと加圧ロールFpとが圧接して形成する定着領域Q5で定着された後、ガイドコロRgkによりガイドされて、排出ローラRhから排紙トレイTR2に排出される。
記録シートSが離隔した後の前記シート搬送ベルトBは、前記シート搬送ベルトクリーナCLbによりクリーニングされる。
両面印刷が行われる場合には、排紙ロールRhが逆回転駆動して、切替ゲートGT1によりシート反転路SH2に記録シートSが搬送され、表裏が反転した状態でレジロールRrに再送される。
なお、実施例1の定着装置F、排紙ロールRhの下側の駆動ロール、切替ゲートGT1、シート反転路SH2の下側のガイド面は、一体的にユニット化された定着ユニットU3により構成されている。また、排紙ロールRhの上側の従動ロールは、開閉カバーU2に支持されている。
【0037】
(実施例1の制御部の説明)
図5は実施例1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。
図5において、前記コントローラCは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インターフェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)やハードディスク、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)、前記ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU(中央演算処理装置)、ならびにクロック発振器等を有するマイクロコンピュータにより構成されており、前記ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
【0038】
(前記コントローラCに接続された信号入力要素)
前記コントローラCは、UI(ユーザインタフェース)や画像濃度センサSN1、温度センサSN2、湿度センサSN3、カバー開閉検出センサSN4等の信号入力要素からの信号が入力されている。
前記UIは、表示器UI1や図示しない入力キーを備えており、それらが入力されたことを検出して、その検出信号をコントローラCに入力する。
前記画像濃度センサSN1は、各トナー像形成装置UY〜UKにより形成されたトナー像の画像濃度を検出する。
前記温度センサSN2は、画像形成装置(プリンタ)U内部の温度を検出する。
前記湿度センサSN3は、プリンタU内部の湿度を検出する。
前記カバー開閉センサSN4は、開閉カバーU2が開閉されたことを検出する。
【0039】
(前記コントローラCに接続された制御要素)
前記コントローラCは、メインモータ駆動回路D0、補給用モータ駆動回路D1、電源回路E、ユニット情報読み書き装置RW、その他の制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
前記電源回路Eは現像用電源回路E1や帯電用電源回路E2、転写用電源回路E3、定着用電源回路E4、除電用電源回路E5等を有する。
【0040】
前記現像用電源回路E1は、前記現像器Gy〜Gkの現像ロールG1y〜G1kに現像バイアスを印加する。
前記帯電用電源回路E2は、前記帯電ロールCRy〜CRkに帯電バイアスを印加する。
前記転写用電源回路E3は、前記転写ロールT1y〜T1kに転写バイアスを印加する。
前記定着用電源回路E4は、定着装置Fの加熱ロールFhのヒータにヒータ加熱用の電流を供給する。
前記除電用電源回路E5は、前記除電部材Jy〜Jkに除電バイアスを印加する。
【0041】
前記メインモータ駆動回路D0はメインモータM0を介して感光体Py〜Pk、現像器Gy〜Gkの現像ロールG1y〜G1k等を回転駆動する。
前記補給用モータ駆動回路D1は、補給用モータM1を介して、現像剤補給部材12や現像剤搬送部材21〜24等を回転駆動する。
ユニット情報読み書き装置RWは、トナー像形成装置(着脱ユニット)UY〜UKの情報記憶部材36(いわゆる、CRUM(Customer Replaceable Unit Memory))に記憶された情報の読み出しや書込を行う。実施例1の情報記憶部材36には、着脱ユニットUY〜UKが未使用であるか否かを記憶する未使用情報記憶手段36aと、着脱ユニットUY〜YKに収容された現像剤の色(Y,M,C,K)を記憶する色情報記憶手段36bとを有する。
【0042】
(前記コントローラCの機能)
前記コントローラCは、前記各信号出力要素からの出力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能(制御手段)を有している。前記コントローラCの機能(制御手段)を次に説明する。
C1:ジョブ制御手段(画像記録制御手段)
ジョブ制御手段C1は、受信した画像情報に応じて、前記ROS、感光体Py〜Pk、転写ロールT1y〜T1k、定着装置F等の動作を制御して、画像形成動作(印刷動作)であるジョブを実行する。
C2:電源制御手段
電源制御手段C2は、現像用電源制御手段C2A、帯電用電源制御手段C2B、転写用電源制御手段C2C、定着用電源制御手段C2D、除電用電源制御手段C2Eを有し、電源回路Eを制御して画像形成装置Uの各部材への電源供給の制御を行う。
【0043】
C2A:現像用電源制御手段
現像用電源制御手段C2Aは、現像用電源回路E1を制御して現像バイアスを制御する。
C2B:帯電用電源制御手段
帯電用電源制御手段C2Bは、帯電用電源回路E2を制御して帯電バイアスを制御する。
C2C:転写用電源制御手段
転写用電源制御手段C2Cは、転写用電源回路E3を制御して転写バイアスを制御する。
C2D:定着用電源制御手段
定着用電源制御手段C2Dは、定着用電源回路E4を制御して定着装置Fの定着温度を制御する。
【0044】
C2E:除電用電源制御手段
除電用電源制御手段C2Eは、除電用電源回路E5を制御して除電部材Jy〜Jkの電圧を制御する。
C3:潜像書込装置制御手段
潜像書込装置制御手段C3は、書込強度調整手段C3Aを有し、潜像書込装置ROSを制御して、画像情報に応じた感光体Py〜Pk表面に静電潜像を形成する。
C3A:書込強度調整手段
書込強度調整手段C3Aは、潜像書込装置ROSから出射されるレーザビーム(画像書込光)Ly、Lm,Lc,Lkの強度を調整する。
【0045】
C4:メインモータ回転制御手段
メインモータ回転制御手段C4は、メインモータM0の回転速度を制御して、感光体Py〜Pkや現像器Gy〜Gkの現像ロールG1y〜G1k、撹拌搬送部材7,8等の駆動を制御する。
C5:ユニット情報取得手段
ユニット情報取得手段C5は、電源オン時判別手段C5Aと、カバー開閉判別手段C5Bと、ユニット未使用判別手段C5Cと、色判別手段C5Dと、を有し、ユニット情報読み書き装置RWを制御して、トナー像形成装置UY〜UKの情報記憶部材36に記憶された情報を取得する(読み出す)。
【0046】
C5A:電源オン時判別手段
電源オン時判別手段C5Aは、電源オン時判別フラグFL1を有し、画像形成装置Uが電源オンされた直後であるか否かを判別する。
FL1:電源オン時判別フラグ
電源オン時判別フラグFL1は、初期値は「0」であり、電源オンの直後は「0」であり、電源オン直後である否かの判別がされた後「1」となる。
C5B:カバー開閉判別手段
カバー開閉判別手段C5Bは、カバー開閉検出センサSN4の検出信号に応じて開閉カバーU2が開閉されたか否かを判別する。
【0047】
C5C:ユニット未使用判別手段
ユニット未使用判別手段C5Cは、前記未使用情報記憶手段36aに記憶された情報に基づいて、装着されたトナー像形成装置UY〜UKが未使用(新品)であるか否かを判別する。
C5D:色判別手段
色判別手段C5Dは、色情報記憶手段36bに記憶された情報に基づいて、装着されたトナー像形成装置UY〜UKの色を判別する。
【0048】
C6:環境データ取得手段
環境データ取得手段C6は、温度センサSN2および湿度センサSN3から環境データ(温度データおよび湿度データ)を取得する(読み出す)。
C7:補給期間設定手段
補給期間設定手段C7は、補給期間設定テーブル記憶手段C7Aと、補給期間記憶手段C7Bと、補給期間計時タイマTM0とを有し、補給用モータM1を駆動する期間である補給期間thを設定する。実施例1の補給期間設定手段C7は、未使用のトナー像形成装置UY〜UKが装着された場合には、前記色情報と、温度データおよび湿度データとに基づいて、未使用時現像剤補給期間thを設定する。
【0049】
図6は実施例1の補給期間設定テーブルの説明図である。
C7A:補給期間設定テーブル記憶手段
補給期間設定テーブル記憶手段C7Aは、未使用のトナー像形成装置UY〜UKが装着された場合に実行される未使用時現像剤補給期間thを設定するためのルックアップテーブルである補給期間設定テーブル(図6参照)を記憶する。図6において、実施例1の補給期間設定テーブルは、環境エリア0(高温高湿)、環境エリア1(高温常湿)、環境エリア2(高温低湿)、環境エリア3(常温高湿)、環境エリア4(常温常湿)、環境エリア5(常温低湿)、環境エリア6(低温高湿)、環境エリア7(低温常湿)、環境エリア8(低温低湿)と、色(Y,M,C,K)に応じて、実験により検証され、予め設定された未使用時現像剤補給期間thが記憶されている。なお、実施例1では、実験により、K色の方が濃度を得やすかったため、Y,M,CとKでは、未使用時現像剤補給期間thが短く設定されている。なお、前記未使用時現像剤補給期間thは、現像剤の構成材料等により適切な値に設定される。
【0050】
C7B:補給期間記憶手段
補給期間記憶手段C7Bは、温湿度と色とに基づいて設定された未使用時補給期間thを記憶する。
TM0:補給期間計時タイマ
補給期間計時タイマTM0は、未使用時補給期間thを計時する。
C8:現像剤補給手段(補給用モータ駆動制御手段)
現像剤補給手段C8は、未使用時現像剤補給手段C8Aと、通常時現像剤補給手段C8Bと、補給用モータ駆動制御手段C8Cとを有し、補給用モータ駆動回路D1を介して補給用モータM1の駆動を制御して、現像剤補給部材12等による現像剤の現像容器1への補給を制御する。
【0051】
C8A:未使用時現像剤補給手段
未使用時現像剤補給手段C8Aは、補給実行時間記憶手段C8A1と、補給中断時間記憶手段C8A2と、補給時間計時タイマTM1とを有し、未使用のトナー像形成装置UY〜UKが装着された場合に、実行される現像剤の補給を制御する。実施例1の未使用時現像剤補給手段C8Aは、現像ロールG1y〜G1k等を連続的に駆動しつつ、間欠的に現像剤補給部材12等を駆動して現像剤を少しずつ補給して効率よく撹拌する。
C8A1:補給実行時間記憶手段
補給実行時間記憶手段C8A1は、補給が実行される補給実行時間t1を記憶する。実施例1では、補給実行時間t1は500msに設定されている。
C8A2:補給中断時間記憶手段
補給中断時間記憶手段C8A2は、補給が中断される補給中断時間t2を記憶する。実施例1では、補給中断時間t2も500msに設定されている。
【0052】
TM1:補給時間計時タイマ
補給時間計時タイマTM1は、前記補給実行時間t1または補給中断時間t2を計時する。
C8B:通常時現像剤補給手段
通常時現像剤補給手段C8Bは、通常の画像形成動作中に実行される現像剤の補給を制御する。実施例1の通常時現像剤補給手段C8Bは、従来公知の潜像書込装置により書き込まれた画像の画素数(ドット数)の累積カウント値、すなわち、トナーの消費量に応じて、前記補給実行時間t1だけ現像剤補給部材12等を駆動して現像剤の補給が実行される。
【0053】
C9:累積印刷枚数カウント手段
累積印刷枚数カウント手段C9は、印刷枚数の累積値である累積印刷枚数Npvをカウントする。なお、実施例1の累積印刷枚数カウント手段C9は、Y,M,C,Kの色毎にカウントが実行され、カウントされた累積印刷枚数Npvは、各着脱ユニットUY〜UKの情報記憶部材36の未使用情報記憶手段36aに随時記録、更新される。すなわち、各トナー像形成装置UY〜UKの未使用情報記憶手段36aに記録された累積印刷枚数Npvが0であれば、未使用であると判別でき、0以外の値が記憶されていると、未使用でないと判別できる。
C10:帯電電圧調整手段
帯電電圧調整手段C10は、帯電電圧調整時期判別手段C10Aと、帯電電圧補正量設定テーブル記憶手段C10Bと、帯電電圧補正量設定手段C10Cと、帯電電圧調整量記憶手段C10Dとを有し、未使用のトナー像形成装置UY〜UKが装着された場合に、帯電用電源制御手段C2Bにより制御される帯電電圧(帯電バイアス)を調整する。実施例1の帯電電圧調整手段C10は、使用に伴って累積印刷枚数が多くなるにつれて、帯電電圧の補正量を小さくする。
C10A:帯電電圧調整時期判別手段
帯電電圧調整時期判別手段C10Aは、帯電電圧を調整する時期になったか否かを判別する。実施例1の帯電電圧調整時期判別手段C10Aは、累積印刷枚数Npvが100枚毎に帯電電圧調整時期になったものと判別する。
【0054】
図7は実施例1の帯電電圧補正量設定テーブルの説明図である。
C10B:帯電電圧補正量設定テーブル記憶手段
帯電電圧補正量記憶手段C10Bは、未使用のトナー像形成装置UY〜UKが装着された場合の帯電電圧の補正量Vchを設定するための帯電電圧補正量設定テーブル(図7参照)を記憶する。実施例1の帯電電圧補正量設定テーブルでは、図6の補給期間設定テーブルと同様に、環境エリア0〜環境エリア8と、色(Y,M,C,K)に応じて、実験により検証され、予め設定された帯電電圧補正量Vchが記憶されている。
C10C:帯電電圧補正量設定手段
帯電電圧補正量設定手段C10Cは、前記色情報と、温度データおよび湿度データとに応じて、帯電電圧補正量設定テーブルから帯電電圧補正量Vchを設定する。
【0055】
C10D:帯電電圧調整量記憶手段
帯電電圧調整量記憶手段C10Dは、帯電電圧補正量Vchを小さくするための帯電電圧調整量Vc0を記憶する。実施例1の帯電電圧調整量Vc0として、0.5Vを記憶する。
C11:濃度調整手段
濃度調整手段C11は、濃度調整用画像形成手段C11Aと、濃度調整回数カウント手段C11Bと、画像濃度取得手段C11Cと、画像濃度範囲記憶手段C11Dと、未使用時濃度調整手段C11Eと、通常時濃度調整手段C11Fとを有し、画像濃度センサSN1の検出信号に応じて、潜像書込装置ROSのレーザー光の強度や現像剤を補給して画像濃度の調整(いわゆる、プロセスコントロール、プロコン)を実行する。
【0056】
C11A:濃度調整用画像形成手段
濃度調整用画像形成手段C11Aは、画像濃度の調整をするために画像濃度センサSN1で読み取るための所定の画像濃度の濃度調整用画像(いわゆる、パッチ画像)を形成する。
C11B:濃度調整回数カウント手段
濃度調整回数カウント手段C11Bは、濃度調整を実行した回数(濃度調整回数Np)をカウントする。実施例1の濃度調整回数カウント手段C11Bは、初期値がNp0であり、濃度調整が実行されると回数が減少する。なお、初期値Np0は5回に設定されている。
C11C:画像濃度取得手段
画像濃度取得手段C11Cは、画像濃度センサSN1から出力された検出信号に基づいて画像濃度を取得する。
【0057】
C11D:画像濃度範囲記憶手段
画像濃度範囲記憶手段C11Dは、画像濃度の許容範囲を特定する画像濃度上限値と画像濃度下限値とを記憶する。
C11E:未使用時濃度調整手段
未使用時濃度調整手段C11Eは、未使用のトナー像形成装置UY〜UKが装着された場合に現像剤の補給が実行された後に、未使用時濃度調整を実行する。実施例1の未使用時濃度調整手段C11Eは、現像剤の補給を行わずに、潜像書込装置ROSの強度のみを調整することにより画像濃度を調整する。
C11F:通常時濃度調整手段
通常時濃度調整手段C11Fは、通常の画像形成動作時に実行される濃度調整を実行する。実施例1の通常時濃度調整手段C11Fは、累積印刷枚数Npvが1000枚毎に、潜像書込装置ROSの強度や現像剤の補給により、画像濃度の調整を行う。
【0058】
(実施例1のフローチャートの説明)
(未使用ユニット装着時画質調整処理のフローチャートの説明)
図8は実施例1の未使用ユニット装着時画質調整処理のフローチャートである。
図8のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記コントローラCのROMやハードディスク等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は画像形成装置Uの他の各種処理と並行してマルチタスクで実行される。
図8のフローチャートは画像形成装置Uの電源オンにより開始される。
【0059】
図8のST1において、電源オン時判別フラグFL1が「0」であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST2に進み、ノー(N)の場合はST3に進む。
ST2において、電源オン時判別フラグFL1を「1」にし、ST4に進む。
ST3において、開閉カバーU2の開閉が検出されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST4に進み、ノー(N)の場合はST1に戻る。
ST4において、プロセスユニットUY〜UKの未使用情報記憶手段36aに記憶された情報に基づいて、未使用のプロセスユニットUY〜UKが装着されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST5に進み、ノー(N)の場合はST1に戻る。
ST5において、未使用のプロセスユニットUY〜UKの色情報を取得する。そして、ST6に進む。
【0060】
ST6において、温度データおよび湿度データ(環境データ)を取得する。そして、ST7に進む。
ST7において、前記色情報、温度データ、湿度データから、補給期間設定テーブル(図6参照)を参照して未使用時現像剤補給期間thを設定する。そして、ST8に進む。
ST8において、未使用のトナー像形成装置(着脱ユニット)UY〜UKが装着された場合に行われる未使用時現像剤補給処理(後述する図9のフローチャート参照)を実行して、ST9に進む。
ST9において、濃度調整回数npをnp0(実施例1では5回)に初期化する。そして、ST10に進む。
【0061】
ST10において、濃度調整回数npが0より大きいか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST11に進む、ノー(N)の場合はST13に進む。
ST11において、未使用のトナー像形成装置(着脱ユニット)UY〜UKが装着された場合に実行される未使用時濃度調整処理(後述する図10のフローチャート参照)を実行して、ST12に進む。
ST12において、濃度調整回数npの値を1減算する。即ち、np=np−1とする。そして、ST10に戻る。
ST13において次の処理(1)、(2)を実行し、ST1に戻る。
(1)色情報、温度、湿度から、帯電電圧補正量設定テーブル(図7参照)を参照して、帯電電圧補正量Vchを算出し、設定する。
(2)装着された色のトナー像形成装置UY〜UKの帯電ロールに印加する帯電電圧VcをVc+Vchに設定する。
【0062】
(未使用時現像剤補給処理のフローチャートの説明)
図9は実施例1の未使用時現像剤補給処理のフローチャートであり、図8のST8のサブルーチンのフローチャートである。
図9のST21において、メインモータM0を駆動して、現像ロールG1y〜G1kや撹拌搬送部材7,8の駆動を開始する。そして、ST22に進む。
ST22において、設定された現像剤補給期間thを補給期間計時タイマTM0にセットする。そして、ST23に進む。
ST23において、次の処理(1)、(2)を実行してST24に進む。
(1)補給用モータM1の駆動を開始して、現像剤補給部材12等を回転駆動して、現像容器1にトナーを補給する。
(2)補給時間計時タイマTM1に補給実行時間t1をセットする。
【0063】
ST24において、補給時間計時タイマTM1がタイムアップしたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST25に進み、ノー(N)の場合はST28に進む。
ST25において、次の処理(1)〜(3)を実行してST26に進む。
(1)補給期間計時タイマTM0の計時を一時停止する。
(2)補給用モータM1の駆動を停止する。なお、この時撹拌搬送部材7,8等は駆動しつつけ、現像容器1内での現像剤の撹拌搬送は継続されている。
(3)補給時間計時タイマTM1に補給中断時間t2をセットする。
ST26において、補給時間計時タイマTM1がタイムアップしたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST27に進み、ノー(N)の場合はST26を繰り返す。
【0064】
ST27において、補給期間計時タイマTM0の計時を再開する。そして、ST23に戻る。
ST28において、補給期間計時タイマTM0がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST24に戻り、イエス(Y)の場合はST29に進む。
ST29において、次の処理(1)、(2)を実行する。そして、図9の未使用時現像剤補給処理を終了して、図8の未使用ユニット装着時画質調整処理に戻る。
(1)メインモータM0の駆動を停止する。
(2)補給用モータM1の駆動を停止する。
【0065】
(未使用時濃度調整処理のフローチャートの説明)
図10は実施例1の未使用時濃度調整処理のフローチャートであり、図8のST11のサブルーチンのフローチャートである。
図10のST31において、感光体Py〜Pkや現像器Gy〜Gk、ROS等を駆動して、画像濃度調整用画像であるパッチ画像を形成する。そして、ST32に進む。
ST32において、パッチ画像の画像濃度を色毎に検出する。そして、ST33に進む。
ST33において、検出された画像濃度が濃度上限値よりも大きいか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST34に進み、ノー(N)の場合はST35に進む。
ST34において、検出された画像濃度に応じて、潜像書込装置ROSから出射されるレーザビーム(画像書込光)Ly、Lm,Lc,Lkの強度を調整(低下)させる。そして、図10の未使用時濃度調整処理を終了して、図8の未使用ユニット装着時画質調整処理に戻る。
ST35において、検出された画像濃度が濃度下限値よりも小さいか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST36に進み、ノー(N)の場合は図10の未使用時濃度調整処理を終了して、図8の未使用ユニット装着時画質調整処理に戻る。
ST36において、検出された画像濃度に応じて、潜像書込装置ROSから出射されるレーザビーム(画像書込光)Ly、Lm,Lc,Lkの強度を調整(上昇)させる。そして、図10の未使用時濃度調整処理を終了して、図8の未使用ユニット装着時画質調整処理に戻る。
【0066】
(通常時画質調整処理のフローチャートの説明)
図11は実施例1の通常時画質調整処理のフローチャートである。
図11のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記コントローラCのROMやハードディスク等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は画像形成装置Uの他の各種処理と並行してマルチタスクで実行される。
なお、以下の説明において、未使用ユニット装着時画質調整処理(図8参照)と同様の処理については、説明をわかりやすくするために同一のST番号を付して説明する。
図11のフローチャートは画像形成装置Uの電源オンにより開始される。
【0067】
図11のST41において、画像形成動作(印刷動作)により、1枚分の印刷が実行されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST42に進み、ノー(N)の場合はST41を繰り返す。
ST42において、累積印刷枚数Npvに1加算する。即ち、Npv=Npv+1とする。そして、ST43に進む。
ST43において、累積印刷枚数Npvが帯電電圧調整枚数(実施例1では100枚毎)になったか否か、即ち、帯電電圧調整時期になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST44に進み、ノー(N)の場合はST46に進む。
ST44において、帯電電圧補正量Vchが0であるか否かを判別する。ノー(N)の場合はST45に進み、イエス(Y)の場合はST46に進む。
ST45において、帯電電圧補正量VchをVch=Vch−Vc0とする。そして、ST46に進む。
【0068】
ST46において、累積印刷枚数Npvが濃度調整枚数(実施例1では、1000枚毎)になったか否か、即ち、画像濃度調整時期になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST9に進み、ノー(N)の場合はST41に戻る。
ST9において、濃度調整回数npをnp0(実施例1では5回)に初期化する。そして、ST10に進む。
ST10において、濃度調整回数npが0より大きいか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST11に進む、ノー(N)の場合はST41に戻る。
ST11′において、通常時濃度調整処理(後述する図12のフローチャート参照)を実行して、ST12に進む。
ST12において、濃度調整回数npの値を1減算する。即ち、np=np−1とする。そして、ST10に戻る。
【0069】
(通常時濃度調整処理のフローチャートの説明)
図12は実施例1の通常時濃度調整処理のフローチャートであり、図11のST11′のサブルーチンのフローチャートである。
図12において、実施例1の通常時濃度調整処理は、図10に示す前記未使用時濃度調整処理のST36に替えて、下記のST36′が実行され、その他のST31〜ST35は同様である。
ST36において、次の処理(1)、(2)が実行される。そして、図12の通常時濃度調整処理を終了して、図10の通常時画質調整処理に戻る。
(1)検出された画像濃度に応じて、潜像書込装置ROSから出射されるレーザビーム(画像書込光)Ly、Lm,Lc,Lkの強度を調整(上昇)させる。
(2)補給用モータM1を補給実行時間t1だけ駆動させて、現像剤を補給する。
【0070】
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置としてのプリンタUでは、未使用のトナー像形成装置(着脱ユニット)UY〜UKが装着されると、予め設定された所定のトナー濃度の現像剤が収容された現像容器1に、現像剤補給容器(11+16+18)から現像剤が補給される。したがって、現像剤補給容器(11+16+18)から新たな現像剤を補給することにより、現像容器1内での現像性が低下したトナーの割合を下げると共に、現像剤が通常使用されるトナー濃度よりも高いトナー濃度まで補給される。この結果、ユニット交換直後の画像形成動作時に画像濃度の低下を低減することができ、その後の濃度調整処理時や、画像形成動作時に画像濃度不足になることを低減することができる。したがって、画質の低下を抑えることができる。
また、実施例1のプリンタUでは、色や、温度、湿度に応じて補給期間thが設定されるので、現像剤の材料構成や環境等に応じて、適切な補給期間thを設定することができ、トナー濃度の上げすぎも防止できる。
【0071】
さらに、実施例1のプリンタUでは、未使用時現像剤補給処理(図9参照)で、現像剤の補給が行われる際に、補給実行時間t1の補給と補給中断時間t2の中断とを繰り返して、合計で現像剤補給期間thだけ現像剤が補給される。即ち、現像剤の補給が間欠的に実行されるため、撹拌搬送部材7,8により現像剤が撹拌されたながら搬送されている現像容器1にはすこしずつ現像剤が補給されるため、トナー濃度の偏りが少なくなり、効率よく補給、撹拌ができる。
また、実施例1のプリンタUでは、未使用のユニットに交換時には、帯電電圧が通常時よりも高い帯電電圧に補正されるので、交換直後に発生しやすい飛び散り(かぶり)を低減することができる。また、色や環境(温度、湿度)に応じて適切な帯電電圧に調整されるので、かぶりが発生しにくい環境で帯電電圧が高くなりすぎることも防止できる。また、帯電電圧補正量は、累積印刷枚数Npvが多くなり、かぶりが発生しにくくなるのにつれて、小さくなり、最終的には通常時の帯電電圧に調整される。
【実施例2】
【0072】
(実施例2の制御部の説明)
図13は実施例2の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図であり、実施例1の図5に対応する図である。
図14は実施例2の補給期間設定テーブルの説明図である。
なお、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図13において、実施例2のプリンタUでは、実施例1のプリンタUの各機能手段C1〜C11に加え、未使用時現像剤消費手段C21を有する。
なお、実施例2の補給期間設定テーブル記憶手段C7A′は、実施例1とは異なる補給期間設定テーブル(図14参照)を記憶しており、未使用時現像剤消費手段C21により現像剤が消費されることに応じて、補給期間thの各数値が調整され、実施例1の場合と異なる値が設定されているものがある。
【0073】
C21:未使用時現像剤消費手段(現像剤吐出手段)
未使用時現像剤消費手段C21は、消費時間設定テーブル記憶手段C21Aと、消費時間設定手段C21Bと、消費時間計時タイマTM3とを有し、未使用の着脱ユニットUY〜UKが装着された場合に、現像剤の補給を行う前に、現像を行って現像剤を消費させる。実施例2の未使用時現像剤消費手段C21は、飛び散りやすいトナー(かぶりトナー)を消費させるために、現像ロールG1y〜G1kに印加される現像バイアスを通常時よりも高くして、感光体Py〜Pkの帯電電位と等しくしてトナーを感光体側に移動させ、クリーナCLy〜CLkに回収することで消費させる(いわゆるかぶり現像を行う)。
【0074】
図15は実施例2の消費時間設定テーブルの説明図である。
C21A:消費時間設定テーブル記憶手段
消費時間設定テーブル記憶手段C21Aは、未使用の着脱ユニットUY〜UKが装着された場合に、現像剤の消費動作を実行する消費時間ttを設定するための消費時間設定テーブル(図15参照)を記憶する。図15において、実施例2の消費時間ttは、実施例1の補給期間設定テーブル等と同様に、環境エリア0〜環境エリア8と、色(Y,M,C,K)に応じて、実験により検証され、予め設定された消費時間ttが記憶されている。
C21B:消費時間設定手段
消費時間設定手段C21Bは、消費時間設定テーブルに基づいて、色と環境(温度、湿度)に対応する消費時間ttを設定する。
TM3:消費時間計時タイマ
消費時間計時タイマTM3は、消費時間ttを計時する。
【0075】
(実施例2のフローチャートの説明)
次に、実施例2のフローチャートの説明をするが、実施例1の各処理と同一の処理については、同一のST番号を付し、詳細な説明は省略する。
(未使用ユニット装着時画質調整処理のフローチャートの説明)
図16は実施例2の未使用ユニット装着時画質調整処理のフローチャートであり、実施例1の図8に対応するフローチャートである。
図16において、実施例2の未使用ユニット装着時画質調整処理では、実施例1の未使用ユニット装着時画質調整処理のST6とST7との間に、ST51、ST52が実行される。
ST51において、消費時間設定テーブル(図15参照)に基づいて、色情報、温度、湿度に応じた消費時間ttを設定する。そして、ST52に進む。
ST52において、未使用の着脱ユニットUY〜UKが装着された場合に飛び散りが発生しやすい現像剤を消費させる未使用時現像剤消費処理(後述する図18のサブルーチン参照)を実行し、ST7に進む。
【0076】
(未使用時現像剤消費処理)
図17は実施例2の未使用時現像剤消費処理のフローチャートであり、図16のST52のサブルーチンのフローチャートである。
図17のST61において、次の処理(1)、(2)を実行してST62に進む。
(1)メインモータM0の駆動を開始する。
(2)補給用モータM1の駆動を開始する。
ST62において、次の処理(1)、(2)を実行して、ST63に進む。
(1)帯電器(帯電ロール)CRy〜CRkに通常の画像形成動作時と同じ帯電電圧を印加し、感光体Py〜Pk表面を帯電させる。
(2)現像ロールG1y〜G1kに現像剤消費用現像バイアス(実施例1では、帯電電圧と同一の電圧)を印加する。
【0077】
ST63において、消費時間計時タイマTM3に現像剤消費時間ttをセットする。そして、ST64に進む。
ST64において、消費時間計時タイマTM3がタイムアップしたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST65に進み、ノー(N)の場合はST64を繰り返す。
ST65において、次の処理(1)、(2)を実行する。そして、図17の未使用時現像剤消費処理を終了して、図16に戻る。
(1)各電圧(帯電電圧、現像電圧)の印加を停止する。
(2)メインモータM0、補給用モータM1の駆動を停止する。
【0078】
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2の画像形成装置としてのプリンタUでは、未使用の着脱ユニットUY〜UKが装着された場合に、現像剤の補給が実行される前に、飛び散り(かぶり)やすい現像剤を消費させる。この結果、ユニット交換直後の画像形成動作時に飛び散りが発生することを低減でき、画質の低下を抑えることができる。
その他、実施例2の画像形成装置は実施例1と同様に、画像濃度の低下や、帯電電圧の補正による飛び散りのさらなる低減を行うこともできる。
【0079】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H07)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、本発明は、プリンタに限定されず、複写機、FAX、複合機等の画像形成装置に適用可能である。また、カラーの画像形成装置に限定されず、モノクロの画像形成装置にも適用可能である。さらに、感光体から直接記録シートに転写する画像形成装置に限定されず、中間転写体(中間転写ベルトやドラム)を有する画像形成装置にも適用可能である。
【0080】
(H02)前記実施例において、帯電電圧の補正は必要に応じて実行すれば良く、帯電電圧の補正を省略することも可能である。
(H03)前記各実施例において、補給期間や帯電電圧はテーブルを使用して値を設定したが、これに限定されず、例えば、実験等により導出された計算式に基づいて各値を設定することも可能である。また、各値を、色と環境に基づいて設定したが、これらにかかわらず一定の補給期間としたり、あるいは、例えば、製造された時期を記憶しておき、画像形成装置Uの内蔵時計とで、製造されてから装着されるまでの期間を計算し、この期間に応じて、補給期間等を設定するように構成することも可能である。
(H04)前記各実施例において、補給部材12等を間欠的に駆動したが、これに替えて、通常の画像形成動作中に実行される補給速度に比べて低い回転速度で回転駆動させたり、撹拌搬送部材7,8を通常時よりも高速で回転させたりすることで同様の効果を得ることも可能である。なお、間欠的等にすることが望ましいが、通常の回転速度で連続的に駆動することも可能である。なお、撹拌搬送部材7,8の回転速度を高くする場合、補給期間を短縮することができる。
【0081】
(H05)前記実施例2において、現像剤を消費させるために、現像ロールの現像バイアスを高くしたが、帯電電圧を低くすることで同様の効果を得ることも可能である。
(H06)前記実施例において、補給期間や帯電電圧補正量等の具体的な数値は設計等に応じて適宜変更可能である。
(H07)前記実施例において、着脱ユニットとして、現像器、感光体、帯電器、クリーナ等が一体的に構成されたプロセスユニットを例示したが、これに限定されず、現像器と現像剤補給容器(11+16+18)のみが一体化された着脱ユニットにも適用することができる。なお、実施例1の現像剤補給容器(11+16+18)は3つの部分に分かれていたが、設計に応じて任意の形状とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】図1は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置のカバーが開放された状態の説明図である。
【図3】図3は実施例1の着脱ユニットの説明図である。
【図4】図4は図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図5は実施例1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。
【図6】図6は実施例1の補給期間設定テーブルの説明図である。
【図7】図7は実施例1の帯電電圧補正量設定テーブルの説明図である。
【図8】図8は実施例1の未使用ユニット装着時画質調整処理のフローチャートである。
【図9】図9は実施例1の未使用時現像剤補給処理のフローチャートであり、図8のST8のサブルーチンのフローチャートである。
【図10】図10は実施例1の未使用時濃度調整処理のフローチャートであり、図8のST11のサブルーチンのフローチャートである。
【図11】図11は実施例1の通常時画質調整処理のフローチャートである。
【図12】図12は実施例1の通常時濃度調整処理のフローチャートであり、図11のST11′のサブルーチンのフローチャートである。
【図13】図13は実施例2の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図であり、実施例1の図5に対応する図である。
【図14】図14は実施例2の補給期間設定テーブルの説明図である。
【図15】図15は実施例2の消費時間設定テーブルの説明図である。
【図16】図16は実施例2の未使用ユニット装着時画質調整処理のフローチャートであり、実施例1の図8に対応するフローチャートである。
【図17】図17は実施例2の未使用時現像剤消費処理のフローチャートであり、図16のST52のサブルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
1…現像容器、
7,8…撹拌搬送部材、
11+16+18…現像剤補給容器、
12,21,22,24,26…現像剤補給部材、
36…情報記憶部材、
36b…色情報記憶手段、
C3A…書込強度調整手段、
C7…補給期間設定手段、
C8A…未使用時現像剤補給手段、
C10…帯電電圧調整手段、
C21…未使用時現像剤消費手段、
CLy〜CLk…像保持体クリーナ、
CRy〜CRk…帯電器、
Py〜Pk…像保持体、
ROS…潜像書込装置、
SN1…画像濃度センサ、
SN2…温度センサ、
SN3…湿度センサ、
th…補給期間、
U1…画像形成装置本体、
UY〜UK…着脱ユニット。
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、複写機、FAXまたはこれら複数の機能を備えた複合機等の画像形成装置に関し、特に、画像形成装置本体に対して着脱可能な着脱ユニットを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子写真方式の画像形成装置では、画像形成に伴ってトナーやキャリア等の現像剤が消費されるため、着脱可能なカートリッジ状の着脱ユニットを交換することにより、現像剤を補給することが一般的に行われている。このような着脱ユニットとして、現像剤のみを補給するためのいわゆるトナーカートリッジ型のものや、磨耗等により劣化する像保持体(感光体ドラム等)や現像器、像保持体クリーナ等も一体的に構成されて交換されるいわゆるプロセスカートリッジ型のものがある。
【0003】
このような着脱ユニットを備えた画像形成装置として、下記の従来技術(J01),(J02)が公知である。
(J01)特許文献1(特開平11−288160号公報)記載の技術
特許文献1には、未使用の現像容器に収容される初期現像剤のトナー濃度(TC1)を、画像形成が行われる際のトナー濃度(TC2)よりも低く設定しておくことにより、色現像剤のトナー比率を小さくして現像剤の容積を小さくし、現像装置を小型化する技術が記載されている。特許文献1記載の技術では、未使用の現像装置が装着されると、現像容器内のトナー濃度センサの出力に基づいて、トナー濃度(TC1)が画像形成時のトナー濃度(TC2)になるまで、トナーの補給が行われる。
(J02)特許文献2(特開2000−147959号公報)記載の技術
特許文献2には、交換前のプロセスカートリッジの感光ドラム積算回転数と、交換後のプロセスカートリッジの感光ドラム積算回転数とを比較して、帯電器の帯電電圧を調整して現像レベル(画像の濃度)をプロセスカートリッジの交換の前後で減らす技術が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開平11−288160号公報
【特許文献2】特開2000−147959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(従来技術の問題点)
前記プロセスカートリッジ型の着脱ユニットでは、現像器の現像容器には予め所定の量(トナー濃度)の現像剤が収容されており、ユニット装着後に現像容器内部の現像剤を使用して画像形成が行われる。しかしながら、前記プロセスカートリッジは、倉庫やオフィス等で保管された環境により、内部の現像剤が凝集したりすることがある。現像剤が凝集すると外添剤がトナーに埋め込まれ、トナーの帯電不足を促進し、形成された画像の画像濃度が不足しやすくなる。また、外添剤の埋め込みによりトナーは逆極の割合が多くなり、用紙の白紙部への飛び散り(いわゆる、かぶり現像)が発生しやすくなる。
【0006】
したがって、着脱ユニットが交換された直後の画像形成時には、画像濃度不足やかぶりといった画像形成不良が発生しやすいという問題がある。
前記従来技術(J01)では、トナー濃度センサでの検出濃度が、通常の画像形成動作時のトナー濃度になるように制御することはできるが、通常時のトナー濃度に合わせてしまうため、交換直後の画像濃度不足やかぶり現像(トナーの飛び散り)を抑えることができない。
前記従来技術(J02)では、帯電電圧を調整して、カートリッジ交換前後の画像濃度の変動を低減しているが、この技術では、未使用のプロセスカートリッジに交換した直後の画像濃度不足やかぶり現像を解消することができない。
【0007】
本発明は、前述の事情に鑑み、次の記載内容(O01)を技術的課題とする。
(O01)着脱ユニット交換直後の画像形成不良を抑えること。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(本発明)
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の具体例(実施例)の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
【0009】
(第1発明)
前記技術的課題を解決するために、第1発明の画像形成装置は、
現像剤が収容された現像容器(1)を有し且つ像保持体(Py〜Pk)表面に形成された静電潜像を可視像に現像する現像器(Gy〜Gk)と、前記現像容器(1)に補給される現像剤が収容された現像剤補給容器(11+16+18)と、着脱ユニット(UY〜UK)が未使用であるか否かの情報を記憶する情報記憶部材(36)と、を少なくとも有し且つ一体的に構成され、画像形成装置本体(U1)に対して着脱可能な着脱ユニット(UY〜UK)と、
前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、予め設定された所定量の現像剤が収容された現像容器(1)に、前記現像剤補給容器(11+16+18)から現像剤を補給させる未使用時現像剤補給手段(C8A)と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
(第1発明の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の画像形成装置では、画像形成装置本体(U1)に対して着脱可能な着脱ユニット(UY〜UK)は、少なくとも現像器(Gy〜Gk)と現像剤補給容器(11+16+18)と情報記憶部材(36)とを有し且つ一体的に構成されている。現像器(Gy〜Gk)は、現像剤が収容された現像容器(1)を有し且つ像保持体(Py〜Pk)表面に形成された静電潜像を可視像に現像する。現像剤補給容器(11+16+18)は、前記現像容器(1)に補給される現像剤が収容されている。情報記憶部材(36)は、着脱ユニット(UY〜UK)が未使用であるか否かの情報を記憶する。未使用時現像剤補給手段(C8A)は、前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、予め設定された所定量の現像剤が収容された現像容器(1)に、前記現像剤補給容器(11+16+18)から現像剤を補給させる。したがって、画像濃度不足を低減でき、着脱ユニット(UY〜UK)交換直後の画像形成不良を抑えることができる。
【0011】
(第1発明の形態1)
第1発明の形態1の画像形成装置は、前記第1発明において、
前記現像容器(1)内に配置されて前記現像容器(1)内の現像剤を撹拌しながら搬送する撹拌搬送部材(7,8)と、前記現像剤補給容器(11+16+18)から前記現像容器(1)に補給される現像剤を搬送する現像剤補給部材(12,21,22,24,26)とを有する前記着脱ユニット(UY〜UK)と、
前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、前記撹拌搬送部材(7,8)を回転駆動させ且つ、前記現像剤補給部材(12,21,22,24,26)を間欠的に回転駆動して現像剤を補給する前記未使用時現像剤補給手段(C8A)と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
(第1発明の形態1の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態1の画像形成装置では、前記現像容器(1)内に配置された撹拌搬送部材(7,8)は、前記現像容器(1)内の現像剤を撹拌しながら搬送する。現像剤補給部材(12,21,22,24,26)は、前記現像剤補給容器(11+16+18)から前記現像容器(1)に補給される現像剤を搬送する。前記未使用時現像剤補給手段(C8A)は、前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、前記撹拌搬送部材(7,8)を回転駆動させ且つ、前記現像剤補給部材(12,21,22,24,26)を間欠的に回転駆動して現像剤を補給する。したがって、現像剤補給部材(12,21,22,24,26)が間欠的に駆動するので、現像容器(1)内での現像剤の偏りを防止できる。
【0013】
(第1発明の形態2)
第1発明の形態2の画像形成装置は、前記第1発明または第1発明の形態1において、
前記画像形成装置本体(U1)内部の温度を計測する温度センサ(SN2)と、
前記画像形成装置本体(U1)内部の湿度を計測する湿度センサ(SN3)と、
前記温度センサ(SN2)および湿度センサ(SN3)で計測された温度および湿度に応じて、前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に前記現像剤を補給する補給期間(th)を設定する補給期間設定手段(C7)と、
前記補給期間設定手段(C7)で設定された補給期間(th)だけ現像剤を補給する前記未使用時現像剤補給手段(C8A)と、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
(第1発明の形態2の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態2の画像形成装置では、温度センサ(SN2)は、前記画像形成装置本体(U1)内部の温度を計測する。湿度センサ(SN3)は、前記画像形成装置本体(U1)内部の湿度を計測する。補給期間設定手段(C7)は、前記温度センサ(SN2)および湿度センサ(SN3)で計測された温度および湿度に応じて、前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に前記現像剤を補給する補給期間(th)を設定する。前記未使用時現像剤補給手段(C8A)は、前記補給期間設定手段(C7)で設定された補給期間(th)だけ現像剤を補給する。したがって、温度や湿度に応じた適切な補給期間(th)を設定することができる。
【0015】
(第1発明の形態3)
第1発明の形態3の画像形成装置は、前記第1発明の形態2において、
異なる色の現像剤が収容された各色毎の着脱ユニット(UY〜UK)と、
前記着脱ユニット(UY〜UK)に収容された現像剤の色情報を記憶する色情報記憶手段(36b)と、
前記着脱ユニット(UY〜UK)に収容された現像剤の色情報と、前記温度および湿度とに基づいて、前記補給期間(th)を設定する前記補給期間設定手段(C7)と、
を備えたことを特徴とする。
【0016】
(第1発明の形態3の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態3の画像形成装置では、各色毎の着脱ユニット(UY〜UK)には、異なる色の現像剤が収容されている。色情報記憶手段(36b)は、前記着脱ユニット(UY〜UK)に収容された現像剤の色情報を記憶する。前記補給期間設定手段(C7)は、前記着脱ユニット(UY〜UK)に収容された現像剤の色情報と、前記温度および湿度とに基づいて、前記補給期間(th)を設定する。したがって、現像剤の色や温度、湿度に応じた適切な補給期間(th)を設定することができる。
【0017】
(第1発明の形態4)
第1発明の形態4の画像形成装置は、前記第1発明および第1発明の形態1〜3のいずれかにおいて、
前記現像器(Gy〜Gk)と、前記現像剤補給容器(11+16+18)と、前記情報記憶部材(36)に加え、前記現像器(Gy〜Gk)に対向して配置され且つ表面に静電潜像が形成される像保持体(Py〜Pk)と、前記像保持体(Py〜Pk)表面を帯電させる帯電器(CRy〜CRk)と、前記像保持体(Py〜Pk)表面に残留した現像剤を除去する像保持体クリーナ(CLy〜CLk)と、が一体的に構成された前記着脱ユニット(UY〜UK)、
を備えたことを特徴とする。
【0018】
(第1発明の形態4の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態4の画像形成装置では、前記着脱ユニット(UY〜UK)は、前記現像器(Gy〜Gk)と、前記現像剤補給容器(11+16+18)と、前記情報記憶部材(36)に加え、前記現像器(Gy〜Gk)に対向して配置され且つ表面に静電潜像が形成される像保持体(Py〜Pk)と、前記像保持体(Py〜Pk)表面を帯電させる帯電器(CRy〜CRk)と、前記像保持体(Py〜Pk)表面に残留した現像剤を除去する像保持体クリーナ(CLy〜CLk)と、が一体的に構成されている。したがって、いわゆるプロセスユニットにおいて、画像形成不良を抑えることができる。
【0019】
(第1発明の形態5)
第1発明の形態5の画像形成装置は、前記第1発明の形態4において、
前記像保持体(Py〜Pk)表面に書込光を照射して静電潜像を書き込む潜像書込装置(ROS)と、
前記現像器(Gy〜Gk)により現像された可視像の画像濃度を読取る画像濃度センサ(SN1)と、
前記未使用時現像剤補給手段(C8A)による現像剤の補給が終了した後に、前記画像濃度センサ(SN1)により読取られた可視像の画像濃度に基づいて、前記書込光の強度を調整する書込強度調整手段(C3A)と、
を備えたことを特徴とする。
【0020】
(第1発明の形態5の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態5の画像形成装置では、潜像書込装置(ROS)は、前記像保持体(Py〜Pk)表面に書込光を照射して静電潜像を書き込む。画像濃度センサ(SN1)は、前記現像器(Gy〜Gk)により現像された可視像の画像濃度を読取る。書込強度調整手段(C3A)は、未使用時現像剤補給手段(C8A)による現像剤の補給が終了した後に、前記画像濃度センサ(SN1)により読取られた可視像の画像濃度に基づいて、前記書込光の強度を調整する。したがって、画像濃度不足が発生しにくい状態で、書込光の強度を調整することにより画像濃度の調整を実行することができる。
【0021】
(第1発明の形態6)
第1発明の形態6の画像形成装置は、前記第1発明の形態4または5において、
前記未使用時現像剤補給手段(C8A)による現像剤の補給が終了した場合に、前記帯電器(CRy〜CRk)に印加される帯電電圧を、帯電電圧補正量だけ高く設定する帯電電圧調整手段(C10)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態6の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態6の画像形成装置では、帯電電圧調整手段(C10)は、前記未使用時現像剤補給手段(C8A)による現像剤の補給が終了した場合に、前記帯電器(CRy〜CRk)に印加される帯電電圧を、帯電電圧補正量だけ高く設定する。したがって、現像剤の飛び散りの発生を低減することができ、画像形成不良の発生を抑えることができる。
【0022】
(第1発明の形態7)
第1発明の形態7の画像形成装置は、前記第1発明及び第1発明の形態1〜6において、
前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、前記未使用時現像剤補給手段(C8A)により現像剤が補給される前に、前記現像器(Gy〜Gk)により現像することにより現像剤を消費する未使用時現像剤消費手段(C21)、
を備えたことを特徴とする。
(第1発明の形態7の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態7の画像形成装置では、未使用時現像剤消費手段(C21)は、前記着脱ユニット(UY〜UK)が未使用である場合に、前記未使用時現像剤補給手段(C8A)により現像剤が補給される前に、前記現像器(Gy〜Gk)により現像することにより現像剤を消費する。したがって、飛び散りの原因となる現像剤を消費できるので、飛び散りの発生を抑えることができ、画像形成不良の発生を抑えることができる。
【発明の効果】
【0023】
前述の本発明は、下記の効果(E01)を奏する。
(E01)着脱ユニット交換直後の画像形成不良を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【実施例1】
【0025】
図1は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図2は実施例1の画像形成装置のカバーが開放された状態の説明図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置としてのプリンタUは、画像が記録される記録用紙Sが収容される給紙カセットTR1が下部に収容されており、上面には排出トレイTRhが設けられている。また、プリンタUの上部にはユーザインタフェースUIが設けられている。
図1,図2において、実施例1のプリンタUは、プリンタ本体(画像形成装置本体)U1と、プリンタ本体U1の右側下端部に設けられた回転中心U2aを中心として開閉可能な開閉カバーU2を有する。前記開閉カバーU2は、ユニットUY〜UKの交換やジャムした記録シートを除去するためにプリンタ本体U1の内部を開放する開放位置(図2の実線参照)と、画像形成動作が実行される通常時に保持される閉塞位置(図1,図2の二点鎖線参照)との間を移動可能に構成されている。
【0026】
プリンタUはマイクロコンピュータにより構成されたコントローラCと、コントローラCにより作動を制御されるIPS(イメージプロセッシングシステム)、レーザ駆動回路DL、および電源装置E等を有している。電源装置Eは、後述の帯電ローラCRy〜CRk、現像ローラG1y〜G1kおよび転写ローラT1y〜T1k等にバイアス電圧を印加する。
【0027】
前記IPS(イメージプロセッシングシステム)は、外部のクライアントコンピュータ等から入力された印字データを、K(黒),Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)の4色の画像に対応した潜像形成用の画像データに変換して、所定のタイミングでレーザ駆動回路DLに出力する。レーザ駆動回路DLは、入力された各色の画像データに応じてレーザ駆動信号を潜像書込装置ROS(潜像形成装置)に出力する。前記ROSは、レーザ駆動信号に応じて、各色の画像書き込み用のレーザビーム(画像書込光)Ly、Lm,Lc,Lkを出射する。
【0028】
図3は実施例1の着脱ユニットの説明図である。
図1において、前記ROSの前方(+X方向)にはY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(黒)の各色のトナー像を形成するトナー像形成装置(着脱ユニット)UY,UM,UC,UKが配置されている。図3において、K(黒)のトナー像形成装置UKのドラム状の感光体(像保持体)Pkの周囲には、帯電器としての帯電ロールCRk、感光体表面の静電潜像をトナー像(可視像)に現像する現像器Gk、感光体Pk表面を除電する除電部材Jk、感光体表面に残留した現像剤を除去する感光体クリーナ(像保持体クリーナ)CLk等が配置されている。
【0029】
図4は図3のIV−IV線断面図である。
図3,図4において、前記現像器Gkは、現像剤が収容される現像容器1を有する。前記現像容器1には、感光体Pkに対向する現像ロールG1kが支持される現像ロール収容室2と、現像ロール収容室2の左側に隣接し現像剤が収容される第1撹拌搬送室3と、第1撹拌搬送室3の左側に隣接する第2撹拌搬送室4とを有する。前記第1撹拌搬送室3と第2撹拌搬送室4との間は、仕切壁6により仕切られており、第1撹拌搬送室3と第2撹拌搬送室4は前後両端部で現像剤が移動可能に構成されている。前記第1撹拌搬送室3および第2撹拌搬送室4には、現像剤を撹拌しながら互いに逆方向に搬送する撹拌搬送部材7,8が配置されている。
なお、実施例1の現像容器1には、前記現像剤として、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤が収容されている。
【0030】
前記第2撹拌搬送室4の左側には、円筒状の現像剤搬送室11が形成されている。前記現像剤搬送室11の前端部には第2撹拌室4に接続する現像剤補給口11aが形成されており、後端部には現像剤流入口11bが形成されている。前記現像剤搬送室11には、現像剤搬送室11内の現像剤を現像剤補給口11a側に搬送する現像剤補給部材12が配置されている。
前記現像剤搬送室11の左側には、第1現像剤補給室16が形成されており、第2現像剤補給室16の上方には、前後方向端部に形成された現像剤落下路17を介して接続された第2現像剤補給室18が配置されている。前記第1現像剤補給室16には、第2現像剤補給室16の現像剤を現像剤流入口11bに搬送する第1現像剤搬送部材(現像剤補給部材)21および第2現像剤搬送部材(現像剤補給部材)22が配置されている。
【0031】
前記第1現像剤搬送部材21は、回転軸部21aと、前記回転軸部21aに支持されたPET(ポリエチレンテレフタレート)等の可撓性のある樹脂フィルムにより構成された搬送フィルム21bとを有する。搬送フィルム21bには、軸方向に対して傾斜した切込21cが形成されており、搬送フィルム21bの現像剤流入口11bに対向する位置には補助フィルム23が貼り付けられている。したがって、第1現像剤搬送部材21の回転時に、切込21cが形成された搬送フィルム21bにより、後側の現像剤流入口11b側に現像剤が搬送され、補助フィルム23により現像剤が現像剤搬送室11に搬送される。
前記第2現像剤搬送部材22は前記第1現像剤搬送部材21側に現像剤を搬送する。前記第2現像剤補給室18内に配置された第3現像剤搬送部材(現像剤補給部材)24、第4現像剤搬送部材(現像剤補給部材)26は、第2現像剤補給室18内の現像剤を現像剤落下路17側に搬送する。
前記現像剤搬送室11、第1現像剤補給室16および第2現像剤補給室18により実施例1の現像剤補給容器(11+16+18)が構成されている。なお、実施例1の現像剤補給容器(11+16+18)には、補給用の現像剤としてトナーが収容されている。
【0032】
前記第2現像剤補給室18の右側には、前記感光体クリーナCLkが配置されており、感光体クリーナCLkは感光体Pk表面に接触するクリーニングブレード31と、クリーニングブレード31により掻き取られた現像剤を回収現像剤収容室32に搬送する回収現像剤搬送部材33とを有する。
実施例1の黒色のトナー像形成装置UKは、感光体Pk、帯電器CRk、現像器Gk、除電部材Jk、感光体クリーナ(像保持体クリーナ)CLk、現像剤補給容器(11+16+18)等が一体的に構成されたプロセスカートリッジUKにより構成されており、図2に示すように、開閉カバーU2を開放位置に移動した状態でプリンタ本体(画像形成装置本体)U1に対して着脱可能に構成されている。
他の色のトナー像形成装置UY,UM,UCも、黒色のトナー像形成装置UKと同様に、プリンタ本体U1に対して着脱可能なプロセスユニット(着脱ユニット)UY,UM,UCにより構成されている。
【0033】
図1、図2において、前記感光体Py〜Pkの右方には、開閉カバーU2に支持されたベルトモジュールBMが配置されている。前記ベルトモジュールBMは、シート搬送ベルトBと、ベルト駆動ロールRd、従動ロールRjを含むベルト支持ロール(Rd+Rj)と、各感光体Py〜Pkに対向して配置された転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kと、画像濃度センサSN1と、ベルトクリーナCLbと、前記従動ロールRjに対向して配置されたシート吸着ロールRkとを有する。前記シート搬送ベルトBは、前記ベルト支持ロール(Rd+Rj)により回転可能に支持されている。
【0034】
シート搬送ベルトBの下方に配置された給紙トレイTR1の記録シートSは、給紙部材Rpにより取り出され、シート搬送路SHに搬送される。
シート搬送路SHの記録シートSは、シート搬送ロールRaにより搬送され、レジロールRrに送られる。レジロールRrは、所定のタイミングで、従動ロールRjとシート吸着ロールRkとの対向領域であるシート吸着位置Q6に前記記録シートSを搬送する。前記シート吸着位置Q6に搬送された記録シートSは、前記シート搬送ベルトBに静電吸着される。
手差しトレイTR0から給紙される場合、手差し給紙部材Rp1により給紙された記録シートSは、シート搬送ロールRaにより前記レジロールRrに搬送され、シート搬送ベルトBに搬送される。
【0035】
前記シート搬送ベルトBに吸着された記録シートSは、前記感光体Py〜Pkと接触する前記転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kを順次通過する。
前記転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいてシート搬送ベルトBの裏面側に配置された転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kには、コントローラCにより制御される電源回路Eから所定のタイミングでトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧が印加される。
カラー画像の場合、前記各感光体Py〜Pk上のトナー像は前記転写ロールT1k,T1y,T1m,T1cによりシート搬送ベルトB上の記録シートSに重ねて転写される。また、モノクロ画像の場合、感光体Pk上にK(黒)のトナー像のみが形成され、このK(黒)のトナー像のみが転写器T1kにより記録シートSに転写される。
トナー像転写後の感光体Py〜Pkは、除電部材Jy〜Jkにより除電された後、感光体クリーナCLy〜CLkにより表面に残留したトナーが回収されてクリーニングされ、再び帯電ロールCRy〜CRkにより帯電される。
【0036】
前記トナー像が転写された記録シートSは、定着装置Fの加熱ロールFhと加圧ロールFpとが圧接して形成する定着領域Q5で定着された後、ガイドコロRgkによりガイドされて、排出ローラRhから排紙トレイTR2に排出される。
記録シートSが離隔した後の前記シート搬送ベルトBは、前記シート搬送ベルトクリーナCLbによりクリーニングされる。
両面印刷が行われる場合には、排紙ロールRhが逆回転駆動して、切替ゲートGT1によりシート反転路SH2に記録シートSが搬送され、表裏が反転した状態でレジロールRrに再送される。
なお、実施例1の定着装置F、排紙ロールRhの下側の駆動ロール、切替ゲートGT1、シート反転路SH2の下側のガイド面は、一体的にユニット化された定着ユニットU3により構成されている。また、排紙ロールRhの上側の従動ロールは、開閉カバーU2に支持されている。
【0037】
(実施例1の制御部の説明)
図5は実施例1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。
図5において、前記コントローラCは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インターフェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)やハードディスク、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)、前記ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU(中央演算処理装置)、ならびにクロック発振器等を有するマイクロコンピュータにより構成されており、前記ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
【0038】
(前記コントローラCに接続された信号入力要素)
前記コントローラCは、UI(ユーザインタフェース)や画像濃度センサSN1、温度センサSN2、湿度センサSN3、カバー開閉検出センサSN4等の信号入力要素からの信号が入力されている。
前記UIは、表示器UI1や図示しない入力キーを備えており、それらが入力されたことを検出して、その検出信号をコントローラCに入力する。
前記画像濃度センサSN1は、各トナー像形成装置UY〜UKにより形成されたトナー像の画像濃度を検出する。
前記温度センサSN2は、画像形成装置(プリンタ)U内部の温度を検出する。
前記湿度センサSN3は、プリンタU内部の湿度を検出する。
前記カバー開閉センサSN4は、開閉カバーU2が開閉されたことを検出する。
【0039】
(前記コントローラCに接続された制御要素)
前記コントローラCは、メインモータ駆動回路D0、補給用モータ駆動回路D1、電源回路E、ユニット情報読み書き装置RW、その他の制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
前記電源回路Eは現像用電源回路E1や帯電用電源回路E2、転写用電源回路E3、定着用電源回路E4、除電用電源回路E5等を有する。
【0040】
前記現像用電源回路E1は、前記現像器Gy〜Gkの現像ロールG1y〜G1kに現像バイアスを印加する。
前記帯電用電源回路E2は、前記帯電ロールCRy〜CRkに帯電バイアスを印加する。
前記転写用電源回路E3は、前記転写ロールT1y〜T1kに転写バイアスを印加する。
前記定着用電源回路E4は、定着装置Fの加熱ロールFhのヒータにヒータ加熱用の電流を供給する。
前記除電用電源回路E5は、前記除電部材Jy〜Jkに除電バイアスを印加する。
【0041】
前記メインモータ駆動回路D0はメインモータM0を介して感光体Py〜Pk、現像器Gy〜Gkの現像ロールG1y〜G1k等を回転駆動する。
前記補給用モータ駆動回路D1は、補給用モータM1を介して、現像剤補給部材12や現像剤搬送部材21〜24等を回転駆動する。
ユニット情報読み書き装置RWは、トナー像形成装置(着脱ユニット)UY〜UKの情報記憶部材36(いわゆる、CRUM(Customer Replaceable Unit Memory))に記憶された情報の読み出しや書込を行う。実施例1の情報記憶部材36には、着脱ユニットUY〜UKが未使用であるか否かを記憶する未使用情報記憶手段36aと、着脱ユニットUY〜YKに収容された現像剤の色(Y,M,C,K)を記憶する色情報記憶手段36bとを有する。
【0042】
(前記コントローラCの機能)
前記コントローラCは、前記各信号出力要素からの出力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能(制御手段)を有している。前記コントローラCの機能(制御手段)を次に説明する。
C1:ジョブ制御手段(画像記録制御手段)
ジョブ制御手段C1は、受信した画像情報に応じて、前記ROS、感光体Py〜Pk、転写ロールT1y〜T1k、定着装置F等の動作を制御して、画像形成動作(印刷動作)であるジョブを実行する。
C2:電源制御手段
電源制御手段C2は、現像用電源制御手段C2A、帯電用電源制御手段C2B、転写用電源制御手段C2C、定着用電源制御手段C2D、除電用電源制御手段C2Eを有し、電源回路Eを制御して画像形成装置Uの各部材への電源供給の制御を行う。
【0043】
C2A:現像用電源制御手段
現像用電源制御手段C2Aは、現像用電源回路E1を制御して現像バイアスを制御する。
C2B:帯電用電源制御手段
帯電用電源制御手段C2Bは、帯電用電源回路E2を制御して帯電バイアスを制御する。
C2C:転写用電源制御手段
転写用電源制御手段C2Cは、転写用電源回路E3を制御して転写バイアスを制御する。
C2D:定着用電源制御手段
定着用電源制御手段C2Dは、定着用電源回路E4を制御して定着装置Fの定着温度を制御する。
【0044】
C2E:除電用電源制御手段
除電用電源制御手段C2Eは、除電用電源回路E5を制御して除電部材Jy〜Jkの電圧を制御する。
C3:潜像書込装置制御手段
潜像書込装置制御手段C3は、書込強度調整手段C3Aを有し、潜像書込装置ROSを制御して、画像情報に応じた感光体Py〜Pk表面に静電潜像を形成する。
C3A:書込強度調整手段
書込強度調整手段C3Aは、潜像書込装置ROSから出射されるレーザビーム(画像書込光)Ly、Lm,Lc,Lkの強度を調整する。
【0045】
C4:メインモータ回転制御手段
メインモータ回転制御手段C4は、メインモータM0の回転速度を制御して、感光体Py〜Pkや現像器Gy〜Gkの現像ロールG1y〜G1k、撹拌搬送部材7,8等の駆動を制御する。
C5:ユニット情報取得手段
ユニット情報取得手段C5は、電源オン時判別手段C5Aと、カバー開閉判別手段C5Bと、ユニット未使用判別手段C5Cと、色判別手段C5Dと、を有し、ユニット情報読み書き装置RWを制御して、トナー像形成装置UY〜UKの情報記憶部材36に記憶された情報を取得する(読み出す)。
【0046】
C5A:電源オン時判別手段
電源オン時判別手段C5Aは、電源オン時判別フラグFL1を有し、画像形成装置Uが電源オンされた直後であるか否かを判別する。
FL1:電源オン時判別フラグ
電源オン時判別フラグFL1は、初期値は「0」であり、電源オンの直後は「0」であり、電源オン直後である否かの判別がされた後「1」となる。
C5B:カバー開閉判別手段
カバー開閉判別手段C5Bは、カバー開閉検出センサSN4の検出信号に応じて開閉カバーU2が開閉されたか否かを判別する。
【0047】
C5C:ユニット未使用判別手段
ユニット未使用判別手段C5Cは、前記未使用情報記憶手段36aに記憶された情報に基づいて、装着されたトナー像形成装置UY〜UKが未使用(新品)であるか否かを判別する。
C5D:色判別手段
色判別手段C5Dは、色情報記憶手段36bに記憶された情報に基づいて、装着されたトナー像形成装置UY〜UKの色を判別する。
【0048】
C6:環境データ取得手段
環境データ取得手段C6は、温度センサSN2および湿度センサSN3から環境データ(温度データおよび湿度データ)を取得する(読み出す)。
C7:補給期間設定手段
補給期間設定手段C7は、補給期間設定テーブル記憶手段C7Aと、補給期間記憶手段C7Bと、補給期間計時タイマTM0とを有し、補給用モータM1を駆動する期間である補給期間thを設定する。実施例1の補給期間設定手段C7は、未使用のトナー像形成装置UY〜UKが装着された場合には、前記色情報と、温度データおよび湿度データとに基づいて、未使用時現像剤補給期間thを設定する。
【0049】
図6は実施例1の補給期間設定テーブルの説明図である。
C7A:補給期間設定テーブル記憶手段
補給期間設定テーブル記憶手段C7Aは、未使用のトナー像形成装置UY〜UKが装着された場合に実行される未使用時現像剤補給期間thを設定するためのルックアップテーブルである補給期間設定テーブル(図6参照)を記憶する。図6において、実施例1の補給期間設定テーブルは、環境エリア0(高温高湿)、環境エリア1(高温常湿)、環境エリア2(高温低湿)、環境エリア3(常温高湿)、環境エリア4(常温常湿)、環境エリア5(常温低湿)、環境エリア6(低温高湿)、環境エリア7(低温常湿)、環境エリア8(低温低湿)と、色(Y,M,C,K)に応じて、実験により検証され、予め設定された未使用時現像剤補給期間thが記憶されている。なお、実施例1では、実験により、K色の方が濃度を得やすかったため、Y,M,CとKでは、未使用時現像剤補給期間thが短く設定されている。なお、前記未使用時現像剤補給期間thは、現像剤の構成材料等により適切な値に設定される。
【0050】
C7B:補給期間記憶手段
補給期間記憶手段C7Bは、温湿度と色とに基づいて設定された未使用時補給期間thを記憶する。
TM0:補給期間計時タイマ
補給期間計時タイマTM0は、未使用時補給期間thを計時する。
C8:現像剤補給手段(補給用モータ駆動制御手段)
現像剤補給手段C8は、未使用時現像剤補給手段C8Aと、通常時現像剤補給手段C8Bと、補給用モータ駆動制御手段C8Cとを有し、補給用モータ駆動回路D1を介して補給用モータM1の駆動を制御して、現像剤補給部材12等による現像剤の現像容器1への補給を制御する。
【0051】
C8A:未使用時現像剤補給手段
未使用時現像剤補給手段C8Aは、補給実行時間記憶手段C8A1と、補給中断時間記憶手段C8A2と、補給時間計時タイマTM1とを有し、未使用のトナー像形成装置UY〜UKが装着された場合に、実行される現像剤の補給を制御する。実施例1の未使用時現像剤補給手段C8Aは、現像ロールG1y〜G1k等を連続的に駆動しつつ、間欠的に現像剤補給部材12等を駆動して現像剤を少しずつ補給して効率よく撹拌する。
C8A1:補給実行時間記憶手段
補給実行時間記憶手段C8A1は、補給が実行される補給実行時間t1を記憶する。実施例1では、補給実行時間t1は500msに設定されている。
C8A2:補給中断時間記憶手段
補給中断時間記憶手段C8A2は、補給が中断される補給中断時間t2を記憶する。実施例1では、補給中断時間t2も500msに設定されている。
【0052】
TM1:補給時間計時タイマ
補給時間計時タイマTM1は、前記補給実行時間t1または補給中断時間t2を計時する。
C8B:通常時現像剤補給手段
通常時現像剤補給手段C8Bは、通常の画像形成動作中に実行される現像剤の補給を制御する。実施例1の通常時現像剤補給手段C8Bは、従来公知の潜像書込装置により書き込まれた画像の画素数(ドット数)の累積カウント値、すなわち、トナーの消費量に応じて、前記補給実行時間t1だけ現像剤補給部材12等を駆動して現像剤の補給が実行される。
【0053】
C9:累積印刷枚数カウント手段
累積印刷枚数カウント手段C9は、印刷枚数の累積値である累積印刷枚数Npvをカウントする。なお、実施例1の累積印刷枚数カウント手段C9は、Y,M,C,Kの色毎にカウントが実行され、カウントされた累積印刷枚数Npvは、各着脱ユニットUY〜UKの情報記憶部材36の未使用情報記憶手段36aに随時記録、更新される。すなわち、各トナー像形成装置UY〜UKの未使用情報記憶手段36aに記録された累積印刷枚数Npvが0であれば、未使用であると判別でき、0以外の値が記憶されていると、未使用でないと判別できる。
C10:帯電電圧調整手段
帯電電圧調整手段C10は、帯電電圧調整時期判別手段C10Aと、帯電電圧補正量設定テーブル記憶手段C10Bと、帯電電圧補正量設定手段C10Cと、帯電電圧調整量記憶手段C10Dとを有し、未使用のトナー像形成装置UY〜UKが装着された場合に、帯電用電源制御手段C2Bにより制御される帯電電圧(帯電バイアス)を調整する。実施例1の帯電電圧調整手段C10は、使用に伴って累積印刷枚数が多くなるにつれて、帯電電圧の補正量を小さくする。
C10A:帯電電圧調整時期判別手段
帯電電圧調整時期判別手段C10Aは、帯電電圧を調整する時期になったか否かを判別する。実施例1の帯電電圧調整時期判別手段C10Aは、累積印刷枚数Npvが100枚毎に帯電電圧調整時期になったものと判別する。
【0054】
図7は実施例1の帯電電圧補正量設定テーブルの説明図である。
C10B:帯電電圧補正量設定テーブル記憶手段
帯電電圧補正量記憶手段C10Bは、未使用のトナー像形成装置UY〜UKが装着された場合の帯電電圧の補正量Vchを設定するための帯電電圧補正量設定テーブル(図7参照)を記憶する。実施例1の帯電電圧補正量設定テーブルでは、図6の補給期間設定テーブルと同様に、環境エリア0〜環境エリア8と、色(Y,M,C,K)に応じて、実験により検証され、予め設定された帯電電圧補正量Vchが記憶されている。
C10C:帯電電圧補正量設定手段
帯電電圧補正量設定手段C10Cは、前記色情報と、温度データおよび湿度データとに応じて、帯電電圧補正量設定テーブルから帯電電圧補正量Vchを設定する。
【0055】
C10D:帯電電圧調整量記憶手段
帯電電圧調整量記憶手段C10Dは、帯電電圧補正量Vchを小さくするための帯電電圧調整量Vc0を記憶する。実施例1の帯電電圧調整量Vc0として、0.5Vを記憶する。
C11:濃度調整手段
濃度調整手段C11は、濃度調整用画像形成手段C11Aと、濃度調整回数カウント手段C11Bと、画像濃度取得手段C11Cと、画像濃度範囲記憶手段C11Dと、未使用時濃度調整手段C11Eと、通常時濃度調整手段C11Fとを有し、画像濃度センサSN1の検出信号に応じて、潜像書込装置ROSのレーザー光の強度や現像剤を補給して画像濃度の調整(いわゆる、プロセスコントロール、プロコン)を実行する。
【0056】
C11A:濃度調整用画像形成手段
濃度調整用画像形成手段C11Aは、画像濃度の調整をするために画像濃度センサSN1で読み取るための所定の画像濃度の濃度調整用画像(いわゆる、パッチ画像)を形成する。
C11B:濃度調整回数カウント手段
濃度調整回数カウント手段C11Bは、濃度調整を実行した回数(濃度調整回数Np)をカウントする。実施例1の濃度調整回数カウント手段C11Bは、初期値がNp0であり、濃度調整が実行されると回数が減少する。なお、初期値Np0は5回に設定されている。
C11C:画像濃度取得手段
画像濃度取得手段C11Cは、画像濃度センサSN1から出力された検出信号に基づいて画像濃度を取得する。
【0057】
C11D:画像濃度範囲記憶手段
画像濃度範囲記憶手段C11Dは、画像濃度の許容範囲を特定する画像濃度上限値と画像濃度下限値とを記憶する。
C11E:未使用時濃度調整手段
未使用時濃度調整手段C11Eは、未使用のトナー像形成装置UY〜UKが装着された場合に現像剤の補給が実行された後に、未使用時濃度調整を実行する。実施例1の未使用時濃度調整手段C11Eは、現像剤の補給を行わずに、潜像書込装置ROSの強度のみを調整することにより画像濃度を調整する。
C11F:通常時濃度調整手段
通常時濃度調整手段C11Fは、通常の画像形成動作時に実行される濃度調整を実行する。実施例1の通常時濃度調整手段C11Fは、累積印刷枚数Npvが1000枚毎に、潜像書込装置ROSの強度や現像剤の補給により、画像濃度の調整を行う。
【0058】
(実施例1のフローチャートの説明)
(未使用ユニット装着時画質調整処理のフローチャートの説明)
図8は実施例1の未使用ユニット装着時画質調整処理のフローチャートである。
図8のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記コントローラCのROMやハードディスク等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は画像形成装置Uの他の各種処理と並行してマルチタスクで実行される。
図8のフローチャートは画像形成装置Uの電源オンにより開始される。
【0059】
図8のST1において、電源オン時判別フラグFL1が「0」であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST2に進み、ノー(N)の場合はST3に進む。
ST2において、電源オン時判別フラグFL1を「1」にし、ST4に進む。
ST3において、開閉カバーU2の開閉が検出されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST4に進み、ノー(N)の場合はST1に戻る。
ST4において、プロセスユニットUY〜UKの未使用情報記憶手段36aに記憶された情報に基づいて、未使用のプロセスユニットUY〜UKが装着されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST5に進み、ノー(N)の場合はST1に戻る。
ST5において、未使用のプロセスユニットUY〜UKの色情報を取得する。そして、ST6に進む。
【0060】
ST6において、温度データおよび湿度データ(環境データ)を取得する。そして、ST7に進む。
ST7において、前記色情報、温度データ、湿度データから、補給期間設定テーブル(図6参照)を参照して未使用時現像剤補給期間thを設定する。そして、ST8に進む。
ST8において、未使用のトナー像形成装置(着脱ユニット)UY〜UKが装着された場合に行われる未使用時現像剤補給処理(後述する図9のフローチャート参照)を実行して、ST9に進む。
ST9において、濃度調整回数npをnp0(実施例1では5回)に初期化する。そして、ST10に進む。
【0061】
ST10において、濃度調整回数npが0より大きいか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST11に進む、ノー(N)の場合はST13に進む。
ST11において、未使用のトナー像形成装置(着脱ユニット)UY〜UKが装着された場合に実行される未使用時濃度調整処理(後述する図10のフローチャート参照)を実行して、ST12に進む。
ST12において、濃度調整回数npの値を1減算する。即ち、np=np−1とする。そして、ST10に戻る。
ST13において次の処理(1)、(2)を実行し、ST1に戻る。
(1)色情報、温度、湿度から、帯電電圧補正量設定テーブル(図7参照)を参照して、帯電電圧補正量Vchを算出し、設定する。
(2)装着された色のトナー像形成装置UY〜UKの帯電ロールに印加する帯電電圧VcをVc+Vchに設定する。
【0062】
(未使用時現像剤補給処理のフローチャートの説明)
図9は実施例1の未使用時現像剤補給処理のフローチャートであり、図8のST8のサブルーチンのフローチャートである。
図9のST21において、メインモータM0を駆動して、現像ロールG1y〜G1kや撹拌搬送部材7,8の駆動を開始する。そして、ST22に進む。
ST22において、設定された現像剤補給期間thを補給期間計時タイマTM0にセットする。そして、ST23に進む。
ST23において、次の処理(1)、(2)を実行してST24に進む。
(1)補給用モータM1の駆動を開始して、現像剤補給部材12等を回転駆動して、現像容器1にトナーを補給する。
(2)補給時間計時タイマTM1に補給実行時間t1をセットする。
【0063】
ST24において、補給時間計時タイマTM1がタイムアップしたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST25に進み、ノー(N)の場合はST28に進む。
ST25において、次の処理(1)〜(3)を実行してST26に進む。
(1)補給期間計時タイマTM0の計時を一時停止する。
(2)補給用モータM1の駆動を停止する。なお、この時撹拌搬送部材7,8等は駆動しつつけ、現像容器1内での現像剤の撹拌搬送は継続されている。
(3)補給時間計時タイマTM1に補給中断時間t2をセットする。
ST26において、補給時間計時タイマTM1がタイムアップしたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST27に進み、ノー(N)の場合はST26を繰り返す。
【0064】
ST27において、補給期間計時タイマTM0の計時を再開する。そして、ST23に戻る。
ST28において、補給期間計時タイマTM0がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST24に戻り、イエス(Y)の場合はST29に進む。
ST29において、次の処理(1)、(2)を実行する。そして、図9の未使用時現像剤補給処理を終了して、図8の未使用ユニット装着時画質調整処理に戻る。
(1)メインモータM0の駆動を停止する。
(2)補給用モータM1の駆動を停止する。
【0065】
(未使用時濃度調整処理のフローチャートの説明)
図10は実施例1の未使用時濃度調整処理のフローチャートであり、図8のST11のサブルーチンのフローチャートである。
図10のST31において、感光体Py〜Pkや現像器Gy〜Gk、ROS等を駆動して、画像濃度調整用画像であるパッチ画像を形成する。そして、ST32に進む。
ST32において、パッチ画像の画像濃度を色毎に検出する。そして、ST33に進む。
ST33において、検出された画像濃度が濃度上限値よりも大きいか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST34に進み、ノー(N)の場合はST35に進む。
ST34において、検出された画像濃度に応じて、潜像書込装置ROSから出射されるレーザビーム(画像書込光)Ly、Lm,Lc,Lkの強度を調整(低下)させる。そして、図10の未使用時濃度調整処理を終了して、図8の未使用ユニット装着時画質調整処理に戻る。
ST35において、検出された画像濃度が濃度下限値よりも小さいか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST36に進み、ノー(N)の場合は図10の未使用時濃度調整処理を終了して、図8の未使用ユニット装着時画質調整処理に戻る。
ST36において、検出された画像濃度に応じて、潜像書込装置ROSから出射されるレーザビーム(画像書込光)Ly、Lm,Lc,Lkの強度を調整(上昇)させる。そして、図10の未使用時濃度調整処理を終了して、図8の未使用ユニット装着時画質調整処理に戻る。
【0066】
(通常時画質調整処理のフローチャートの説明)
図11は実施例1の通常時画質調整処理のフローチャートである。
図11のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記コントローラCのROMやハードディスク等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は画像形成装置Uの他の各種処理と並行してマルチタスクで実行される。
なお、以下の説明において、未使用ユニット装着時画質調整処理(図8参照)と同様の処理については、説明をわかりやすくするために同一のST番号を付して説明する。
図11のフローチャートは画像形成装置Uの電源オンにより開始される。
【0067】
図11のST41において、画像形成動作(印刷動作)により、1枚分の印刷が実行されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST42に進み、ノー(N)の場合はST41を繰り返す。
ST42において、累積印刷枚数Npvに1加算する。即ち、Npv=Npv+1とする。そして、ST43に進む。
ST43において、累積印刷枚数Npvが帯電電圧調整枚数(実施例1では100枚毎)になったか否か、即ち、帯電電圧調整時期になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST44に進み、ノー(N)の場合はST46に進む。
ST44において、帯電電圧補正量Vchが0であるか否かを判別する。ノー(N)の場合はST45に進み、イエス(Y)の場合はST46に進む。
ST45において、帯電電圧補正量VchをVch=Vch−Vc0とする。そして、ST46に進む。
【0068】
ST46において、累積印刷枚数Npvが濃度調整枚数(実施例1では、1000枚毎)になったか否か、即ち、画像濃度調整時期になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST9に進み、ノー(N)の場合はST41に戻る。
ST9において、濃度調整回数npをnp0(実施例1では5回)に初期化する。そして、ST10に進む。
ST10において、濃度調整回数npが0より大きいか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST11に進む、ノー(N)の場合はST41に戻る。
ST11′において、通常時濃度調整処理(後述する図12のフローチャート参照)を実行して、ST12に進む。
ST12において、濃度調整回数npの値を1減算する。即ち、np=np−1とする。そして、ST10に戻る。
【0069】
(通常時濃度調整処理のフローチャートの説明)
図12は実施例1の通常時濃度調整処理のフローチャートであり、図11のST11′のサブルーチンのフローチャートである。
図12において、実施例1の通常時濃度調整処理は、図10に示す前記未使用時濃度調整処理のST36に替えて、下記のST36′が実行され、その他のST31〜ST35は同様である。
ST36において、次の処理(1)、(2)が実行される。そして、図12の通常時濃度調整処理を終了して、図10の通常時画質調整処理に戻る。
(1)検出された画像濃度に応じて、潜像書込装置ROSから出射されるレーザビーム(画像書込光)Ly、Lm,Lc,Lkの強度を調整(上昇)させる。
(2)補給用モータM1を補給実行時間t1だけ駆動させて、現像剤を補給する。
【0070】
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置としてのプリンタUでは、未使用のトナー像形成装置(着脱ユニット)UY〜UKが装着されると、予め設定された所定のトナー濃度の現像剤が収容された現像容器1に、現像剤補給容器(11+16+18)から現像剤が補給される。したがって、現像剤補給容器(11+16+18)から新たな現像剤を補給することにより、現像容器1内での現像性が低下したトナーの割合を下げると共に、現像剤が通常使用されるトナー濃度よりも高いトナー濃度まで補給される。この結果、ユニット交換直後の画像形成動作時に画像濃度の低下を低減することができ、その後の濃度調整処理時や、画像形成動作時に画像濃度不足になることを低減することができる。したがって、画質の低下を抑えることができる。
また、実施例1のプリンタUでは、色や、温度、湿度に応じて補給期間thが設定されるので、現像剤の材料構成や環境等に応じて、適切な補給期間thを設定することができ、トナー濃度の上げすぎも防止できる。
【0071】
さらに、実施例1のプリンタUでは、未使用時現像剤補給処理(図9参照)で、現像剤の補給が行われる際に、補給実行時間t1の補給と補給中断時間t2の中断とを繰り返して、合計で現像剤補給期間thだけ現像剤が補給される。即ち、現像剤の補給が間欠的に実行されるため、撹拌搬送部材7,8により現像剤が撹拌されたながら搬送されている現像容器1にはすこしずつ現像剤が補給されるため、トナー濃度の偏りが少なくなり、効率よく補給、撹拌ができる。
また、実施例1のプリンタUでは、未使用のユニットに交換時には、帯電電圧が通常時よりも高い帯電電圧に補正されるので、交換直後に発生しやすい飛び散り(かぶり)を低減することができる。また、色や環境(温度、湿度)に応じて適切な帯電電圧に調整されるので、かぶりが発生しにくい環境で帯電電圧が高くなりすぎることも防止できる。また、帯電電圧補正量は、累積印刷枚数Npvが多くなり、かぶりが発生しにくくなるのにつれて、小さくなり、最終的には通常時の帯電電圧に調整される。
【実施例2】
【0072】
(実施例2の制御部の説明)
図13は実施例2の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図であり、実施例1の図5に対応する図である。
図14は実施例2の補給期間設定テーブルの説明図である。
なお、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図13において、実施例2のプリンタUでは、実施例1のプリンタUの各機能手段C1〜C11に加え、未使用時現像剤消費手段C21を有する。
なお、実施例2の補給期間設定テーブル記憶手段C7A′は、実施例1とは異なる補給期間設定テーブル(図14参照)を記憶しており、未使用時現像剤消費手段C21により現像剤が消費されることに応じて、補給期間thの各数値が調整され、実施例1の場合と異なる値が設定されているものがある。
【0073】
C21:未使用時現像剤消費手段(現像剤吐出手段)
未使用時現像剤消費手段C21は、消費時間設定テーブル記憶手段C21Aと、消費時間設定手段C21Bと、消費時間計時タイマTM3とを有し、未使用の着脱ユニットUY〜UKが装着された場合に、現像剤の補給を行う前に、現像を行って現像剤を消費させる。実施例2の未使用時現像剤消費手段C21は、飛び散りやすいトナー(かぶりトナー)を消費させるために、現像ロールG1y〜G1kに印加される現像バイアスを通常時よりも高くして、感光体Py〜Pkの帯電電位と等しくしてトナーを感光体側に移動させ、クリーナCLy〜CLkに回収することで消費させる(いわゆるかぶり現像を行う)。
【0074】
図15は実施例2の消費時間設定テーブルの説明図である。
C21A:消費時間設定テーブル記憶手段
消費時間設定テーブル記憶手段C21Aは、未使用の着脱ユニットUY〜UKが装着された場合に、現像剤の消費動作を実行する消費時間ttを設定するための消費時間設定テーブル(図15参照)を記憶する。図15において、実施例2の消費時間ttは、実施例1の補給期間設定テーブル等と同様に、環境エリア0〜環境エリア8と、色(Y,M,C,K)に応じて、実験により検証され、予め設定された消費時間ttが記憶されている。
C21B:消費時間設定手段
消費時間設定手段C21Bは、消費時間設定テーブルに基づいて、色と環境(温度、湿度)に対応する消費時間ttを設定する。
TM3:消費時間計時タイマ
消費時間計時タイマTM3は、消費時間ttを計時する。
【0075】
(実施例2のフローチャートの説明)
次に、実施例2のフローチャートの説明をするが、実施例1の各処理と同一の処理については、同一のST番号を付し、詳細な説明は省略する。
(未使用ユニット装着時画質調整処理のフローチャートの説明)
図16は実施例2の未使用ユニット装着時画質調整処理のフローチャートであり、実施例1の図8に対応するフローチャートである。
図16において、実施例2の未使用ユニット装着時画質調整処理では、実施例1の未使用ユニット装着時画質調整処理のST6とST7との間に、ST51、ST52が実行される。
ST51において、消費時間設定テーブル(図15参照)に基づいて、色情報、温度、湿度に応じた消費時間ttを設定する。そして、ST52に進む。
ST52において、未使用の着脱ユニットUY〜UKが装着された場合に飛び散りが発生しやすい現像剤を消費させる未使用時現像剤消費処理(後述する図18のサブルーチン参照)を実行し、ST7に進む。
【0076】
(未使用時現像剤消費処理)
図17は実施例2の未使用時現像剤消費処理のフローチャートであり、図16のST52のサブルーチンのフローチャートである。
図17のST61において、次の処理(1)、(2)を実行してST62に進む。
(1)メインモータM0の駆動を開始する。
(2)補給用モータM1の駆動を開始する。
ST62において、次の処理(1)、(2)を実行して、ST63に進む。
(1)帯電器(帯電ロール)CRy〜CRkに通常の画像形成動作時と同じ帯電電圧を印加し、感光体Py〜Pk表面を帯電させる。
(2)現像ロールG1y〜G1kに現像剤消費用現像バイアス(実施例1では、帯電電圧と同一の電圧)を印加する。
【0077】
ST63において、消費時間計時タイマTM3に現像剤消費時間ttをセットする。そして、ST64に進む。
ST64において、消費時間計時タイマTM3がタイムアップしたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST65に進み、ノー(N)の場合はST64を繰り返す。
ST65において、次の処理(1)、(2)を実行する。そして、図17の未使用時現像剤消費処理を終了して、図16に戻る。
(1)各電圧(帯電電圧、現像電圧)の印加を停止する。
(2)メインモータM0、補給用モータM1の駆動を停止する。
【0078】
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2の画像形成装置としてのプリンタUでは、未使用の着脱ユニットUY〜UKが装着された場合に、現像剤の補給が実行される前に、飛び散り(かぶり)やすい現像剤を消費させる。この結果、ユニット交換直後の画像形成動作時に飛び散りが発生することを低減でき、画質の低下を抑えることができる。
その他、実施例2の画像形成装置は実施例1と同様に、画像濃度の低下や、帯電電圧の補正による飛び散りのさらなる低減を行うこともできる。
【0079】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H07)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、本発明は、プリンタに限定されず、複写機、FAX、複合機等の画像形成装置に適用可能である。また、カラーの画像形成装置に限定されず、モノクロの画像形成装置にも適用可能である。さらに、感光体から直接記録シートに転写する画像形成装置に限定されず、中間転写体(中間転写ベルトやドラム)を有する画像形成装置にも適用可能である。
【0080】
(H02)前記実施例において、帯電電圧の補正は必要に応じて実行すれば良く、帯電電圧の補正を省略することも可能である。
(H03)前記各実施例において、補給期間や帯電電圧はテーブルを使用して値を設定したが、これに限定されず、例えば、実験等により導出された計算式に基づいて各値を設定することも可能である。また、各値を、色と環境に基づいて設定したが、これらにかかわらず一定の補給期間としたり、あるいは、例えば、製造された時期を記憶しておき、画像形成装置Uの内蔵時計とで、製造されてから装着されるまでの期間を計算し、この期間に応じて、補給期間等を設定するように構成することも可能である。
(H04)前記各実施例において、補給部材12等を間欠的に駆動したが、これに替えて、通常の画像形成動作中に実行される補給速度に比べて低い回転速度で回転駆動させたり、撹拌搬送部材7,8を通常時よりも高速で回転させたりすることで同様の効果を得ることも可能である。なお、間欠的等にすることが望ましいが、通常の回転速度で連続的に駆動することも可能である。なお、撹拌搬送部材7,8の回転速度を高くする場合、補給期間を短縮することができる。
【0081】
(H05)前記実施例2において、現像剤を消費させるために、現像ロールの現像バイアスを高くしたが、帯電電圧を低くすることで同様の効果を得ることも可能である。
(H06)前記実施例において、補給期間や帯電電圧補正量等の具体的な数値は設計等に応じて適宜変更可能である。
(H07)前記実施例において、着脱ユニットとして、現像器、感光体、帯電器、クリーナ等が一体的に構成されたプロセスユニットを例示したが、これに限定されず、現像器と現像剤補給容器(11+16+18)のみが一体化された着脱ユニットにも適用することができる。なお、実施例1の現像剤補給容器(11+16+18)は3つの部分に分かれていたが、設計に応じて任意の形状とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】図1は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置のカバーが開放された状態の説明図である。
【図3】図3は実施例1の着脱ユニットの説明図である。
【図4】図4は図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図5は実施例1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。
【図6】図6は実施例1の補給期間設定テーブルの説明図である。
【図7】図7は実施例1の帯電電圧補正量設定テーブルの説明図である。
【図8】図8は実施例1の未使用ユニット装着時画質調整処理のフローチャートである。
【図9】図9は実施例1の未使用時現像剤補給処理のフローチャートであり、図8のST8のサブルーチンのフローチャートである。
【図10】図10は実施例1の未使用時濃度調整処理のフローチャートであり、図8のST11のサブルーチンのフローチャートである。
【図11】図11は実施例1の通常時画質調整処理のフローチャートである。
【図12】図12は実施例1の通常時濃度調整処理のフローチャートであり、図11のST11′のサブルーチンのフローチャートである。
【図13】図13は実施例2の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図であり、実施例1の図5に対応する図である。
【図14】図14は実施例2の補給期間設定テーブルの説明図である。
【図15】図15は実施例2の消費時間設定テーブルの説明図である。
【図16】図16は実施例2の未使用ユニット装着時画質調整処理のフローチャートであり、実施例1の図8に対応するフローチャートである。
【図17】図17は実施例2の未使用時現像剤消費処理のフローチャートであり、図16のST52のサブルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
1…現像容器、
7,8…撹拌搬送部材、
11+16+18…現像剤補給容器、
12,21,22,24,26…現像剤補給部材、
36…情報記憶部材、
36b…色情報記憶手段、
C3A…書込強度調整手段、
C7…補給期間設定手段、
C8A…未使用時現像剤補給手段、
C10…帯電電圧調整手段、
C21…未使用時現像剤消費手段、
CLy〜CLk…像保持体クリーナ、
CRy〜CRk…帯電器、
Py〜Pk…像保持体、
ROS…潜像書込装置、
SN1…画像濃度センサ、
SN2…温度センサ、
SN3…湿度センサ、
th…補給期間、
U1…画像形成装置本体、
UY〜UK…着脱ユニット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤が収容された現像容器を有し且つ像保持体表面に形成された静電潜像を可視像に現像する現像器と、前記現像容器に補給される現像剤が収容された現像剤補給容器と、着脱ユニットが未使用であるか否かの情報を記憶する情報記憶部材と、を少なくとも有し且つ一体的に構成され、画像形成装置本体に対して着脱可能な着脱ユニットと、
前記着脱ユニットが未使用である場合に、予め設定された所定量の現像剤が収容された現像容器に、前記現像剤補給容器から現像剤を補給させる未使用時現像剤補給手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記現像容器内に配置されて前記現像容器内の現像剤を撹拌しながら搬送する撹拌搬送部材と、前記現像剤補給容器から前記現像容器に補給される現像剤を搬送する現像剤補給部材とを有する前記着脱ユニットと、
前記着脱ユニットが未使用である場合に、前記撹拌搬送部材を回転駆動させ且つ、前記現像剤補給部材を間欠的に回転駆動して現像剤を補給する前記未使用時現像剤補給手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置本体内部の温度を計測する温度センサと、
前記画像形成装置本体内部の湿度を計測する湿度センサと、
前記温度センサおよび湿度センサで計測された温度および湿度に応じて、前記着脱ユニットが未使用である場合に前記現像剤を補給する補給期間を設定する補給期間設定手段と、
前記補給期間設定手段で設定された補給期間だけ現像剤を補給する前記未使用時現像剤補給手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
異なる色の現像剤が収容された各色毎の着脱ユニットと、
前記着脱ユニットに収容された現像剤の色情報を記憶する色情報記憶手段と、
前記着脱ユニットに収容された現像剤の色情報と、前記温度および湿度とに基づいて、前記補給期間を設定する前記補給期間設定手段と、
を備えたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記現像器と、前記現像剤補給容器と、前記情報記憶部材に加え、前記現像器に対向して配置され且つ表面に静電潜像が形成される像保持体と、前記像保持体表面を帯電させる帯電器と、前記像保持体表面に残留した現像剤を除去する像保持体クリーナと、が一体的に構成された前記着脱ユニット、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記像保持体表面に書込光を照射して静電潜像を書き込む潜像書込装置と、
前記現像器により現像された可視像の画像濃度を読取る画像濃度センサと、
前記未使用時現像剤補給手段による現像剤の補給が終了した後に、前記画像濃度センサにより読取られた可視像の画像濃度に基づいて、前記書込光の強度を調整する書込強度調整手段と、
を備えたことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記未使用時現像剤補給手段による現像剤の補給が終了した場合に、前記帯電器に印加される帯電電圧を、帯電電圧補正量だけ高く設定する帯電電圧調整手段、
を備えたことを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記着脱ユニットが未使用である場合に、前記未使用時現像剤補給手段により現像剤が補給される前に、前記現像器により現像することにより現像剤を消費する未使用時現像剤消費手段、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項1】
現像剤が収容された現像容器を有し且つ像保持体表面に形成された静電潜像を可視像に現像する現像器と、前記現像容器に補給される現像剤が収容された現像剤補給容器と、着脱ユニットが未使用であるか否かの情報を記憶する情報記憶部材と、を少なくとも有し且つ一体的に構成され、画像形成装置本体に対して着脱可能な着脱ユニットと、
前記着脱ユニットが未使用である場合に、予め設定された所定量の現像剤が収容された現像容器に、前記現像剤補給容器から現像剤を補給させる未使用時現像剤補給手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記現像容器内に配置されて前記現像容器内の現像剤を撹拌しながら搬送する撹拌搬送部材と、前記現像剤補給容器から前記現像容器に補給される現像剤を搬送する現像剤補給部材とを有する前記着脱ユニットと、
前記着脱ユニットが未使用である場合に、前記撹拌搬送部材を回転駆動させ且つ、前記現像剤補給部材を間欠的に回転駆動して現像剤を補給する前記未使用時現像剤補給手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置本体内部の温度を計測する温度センサと、
前記画像形成装置本体内部の湿度を計測する湿度センサと、
前記温度センサおよび湿度センサで計測された温度および湿度に応じて、前記着脱ユニットが未使用である場合に前記現像剤を補給する補給期間を設定する補給期間設定手段と、
前記補給期間設定手段で設定された補給期間だけ現像剤を補給する前記未使用時現像剤補給手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
異なる色の現像剤が収容された各色毎の着脱ユニットと、
前記着脱ユニットに収容された現像剤の色情報を記憶する色情報記憶手段と、
前記着脱ユニットに収容された現像剤の色情報と、前記温度および湿度とに基づいて、前記補給期間を設定する前記補給期間設定手段と、
を備えたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記現像器と、前記現像剤補給容器と、前記情報記憶部材に加え、前記現像器に対向して配置され且つ表面に静電潜像が形成される像保持体と、前記像保持体表面を帯電させる帯電器と、前記像保持体表面に残留した現像剤を除去する像保持体クリーナと、が一体的に構成された前記着脱ユニット、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記像保持体表面に書込光を照射して静電潜像を書き込む潜像書込装置と、
前記現像器により現像された可視像の画像濃度を読取る画像濃度センサと、
前記未使用時現像剤補給手段による現像剤の補給が終了した後に、前記画像濃度センサにより読取られた可視像の画像濃度に基づいて、前記書込光の強度を調整する書込強度調整手段と、
を備えたことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記未使用時現像剤補給手段による現像剤の補給が終了した場合に、前記帯電器に印加される帯電電圧を、帯電電圧補正量だけ高く設定する帯電電圧調整手段、
を備えたことを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記着脱ユニットが未使用である場合に、前記未使用時現像剤補給手段により現像剤が補給される前に、前記現像器により現像することにより現像剤を消費する未使用時現像剤消費手段、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−298812(P2007−298812A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−127493(P2006−127493)
【出願日】平成18年5月1日(2006.5.1)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月1日(2006.5.1)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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