説明

画像補正装置、パターン検査装置、画像補正方法、及びレチクル

【課題】 検査対象物のパターンの特徴を利用して、光学画像と参照画像間のずれ、歪み、又はずれと歪みを適切に補正すること。
【解決手段】 検査対象物の光学画像100を取得する光学画像取得部10と、設計データ201から参照画像200を作成する参照画像作成部20と、補正モデルパラメータ203と参照画像200を演算処理して、参照画像を補正して補正済参照画像206を作成する画像補正部205と、検査対象物の画像のパターンの特徴に基づく特徴データ202を用いて、光学画像100と参照画像200間のずれ、歪み又はずれと歪みを補正する補正モデルパラメータ204を求める補正モデルパラメータ同定部203と、を備えている、画像補正装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レチクルなどの検査対象物のパターン検査、それに使用する参照画像と、作製されたレチクルに関するものであり、特に、半導体素子や液晶ディスプレイパネルの製作に使用される検査対象物のパターン検査、それに使用する参照画像と、作製されたレチクルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
大規模集積回路(LSI)の製造プロセスにおいて、回路パターン転写用光縮小露光装置(ステッパ)は、4〜5倍に回路パターンを拡大したレチクル(フォトマスク)を原版として用いる。このレチクルへの完全性、即ち、パターン精度、又は無欠陥などへの要求は年々極めて高くなっている。近年、超微細化・高集積化によってステッパの限界解像度近傍でパターン転写が行なわれるようになり、高精度レチクルがデバイス製造のキーとなってきている。なかでも、超微細パターンの欠陥を検出するパターン検査の性能向上が先端半導体デバイスの短期開発・製造歩留まり向上には必須である。高精度レチクルのパターン検査において、レチクルに描画された光学画像に類似する参照画像をレチクルの設計データから作成し、光学画像と参照画像を比較して、レチクルのパターンの欠陥を検出しているが、光学画像と参照画像間にずれや歪みが発生するため、比較検査において、ずれや歪みを補正する必要がある。そこで、レチクルのパターン毎に検査精度を設定して、パターンの検査を行うことが知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−191957
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
(1)本発明は、検査対象物のパターンの特徴を利用して、光学画像と参照画像間のずれ、歪み、又はずれと歪みを適切に補正することにある。
(2)又は、本発明は、微細なパターンが得られる画像補正装置、パターン検査装置、画像補正方法、又はレチクルを得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施の形態による画像補正装置は、検査対象物の光学画像を取得する光学画像取得部と、検査対象物の設計データから参照画像を作成する参照画像作成部と、補正モデルパラメータと参照画像を演算処理して、参照画像を補正して補正済参照画像を作成する画像補正部と、検査対象物の画像のパターンの特徴に基づく特徴データを用いて、光学画像と参照画像間のずれ、歪み又はずれと歪みを補正する補正モデルパラメータを求める補正モデルパラメータ同定部と、を備えているものである。
本発明の実施の形態によるパターン検査装置は、検査対象物の光学画像を取得する光学画像取得部と、設計データから参照画像を作成する参照画像作成部と、補正モデルパラメータと参照画像を演算処理して、参照画像を補正して補正済参照画像を作成する画像補正部と、検査対象物の画像のパターンの特徴に基づく特徴データを用いて、光学画像と参照画像間のずれ、歪み又はずれと歪みを補正する補正モデルパラメータを求める補正モデルパラメータ同定部と、光学画像と補正済参照画像を比較する比較部と、を備えているものである。
本発明の実施の形態による画像補正方法は、検査対象物の光学画像を取得する光学画像取得工程と、検査対象物の設計データから参照画像を作成する参照画像作成工程と、補正モデルパラメータと参照画像を演算処理して、参照画像を補正して補正済参照画像を作成する工程と、検査対象物の画像のパターンの特徴を示す特徴データを用いて、光学画像と参照画像間のずれ、歪み又はずれと歪みを補正する補正モデルパラメータを求める工程と、を備えるものである。
本発明の実施の形態によるレチクルは、レチクルの画像のパターンの特徴を示す特徴データを用いて、光学画像と参照画像間のずれ、歪み又はずれと歪みを補正する補正モデルパラメータを求め、補正モデルパラメータと参照画像を演算処理して補正済参照画像を求め、光学画像と補正済参照画像を比較してパターン検査が行われたものである。
【発明の効果】
【0005】
(1)本発明は、検査対象物のパターンの特徴を利用して、光学画像と参照画像間のずれ、歪み、又はずれと歪みを適切に補正することができる。
(2)又は、本発明は、微細なパターンが得られる画像補正装置、パターン検査装置、画像補正方法、又はレチクルを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施形態による参照画像作成装置、パターン検査装置、参照画像作成方法、パターン検査方法、及びレチクルについて説明する。
【0007】
(パターン検査装置)
パターン検査装置は、レチクルなどの検査対象物に形成されたパターンが所定の形状に形成されているか検査するものである。パターン検査装置は、光学画像取得部とデータ処理部とを備えている。光学画像取得部は、検査対象物に描画されたパターンを読み取って光学画像を得るものである。データ処理部は、光学画像取得部などのパターン検査装置の制御やデータ処理を行うものである。データ処理部は、参照画像を作成し、その参照画像を補正する、参照画像作成部、補正モデルパラメータ同定部と画像補正部とを有している。パターン検査装置は、得られた光学画像と補正済参照画像とを比較して、検査対象物に描画された光学画像の欠陥などを検査することができる。ここで、参照画像は、検査対象物の設計データから光学画像に類似するように作成される画像である。補正済参照画像は、参照画像を補正して、光学画像と参照画像間にあるずれ、歪み、又はずれと歪みを除くように求められた参照画像である。設計データは、検査対象物に画像を描画する元になる設計のためのデータである。なお、以下、検査対象物としてレチクルについて説明するが、検査対象物は、パターンが形成されるものであればよく、マスク、ウエハなどもある。
【0008】
パターン検査装置1は、具体的には、例えば図2に示すように、光学画像取得部10とデータ処理部110を備えている。光学画像取得部10は、必要に応じて、オートローダ130、光源103、レチクル101を載置するXYθテーブル102、θモータ150、Xモータ151、Yモータ152、レーザ測長システム122、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105、センサ回路106などを備えている。データ処理部11は、必要に応じて、中央演算処理部110、バス12、バス12に接続されたオートローダ130を制御するオートローダ制御部113、XYθテーブル102を制御するテーブル制御部114、データベース140、データベース作成部142、展開部111、展開部111から設計データのパターンデータを受信し、センサ回路106から光学画像を受信する参照部121、センサ回路106から光学画像を受信し、参照部121から補正済参照画像を受信する比較部108、レーザ測長システム122からテーブル102の位置信号を受信する位置測定部107、磁気ディスク装置109、磁気テープ装置115、FD116、CRT117、パターンモニタ118、プリンタ119などを備えている。なお、パターン検査装置1は、電子回路、プログラム、又は、これらの組み合わせにより構成できる。
【0009】
(画像補正装置)
画像補正装置は、光学画像と参照画像間にあるずれ、歪み、又はずれと歪みを除くように、レチクルの光学画像に類似する補正済参照画像を作成するものである。画像補正装置は、例えば図1に示すように、光学画像取得部10、参照画像作成部20、補正モデルパラメータ同定部203と画像補正部205とを有している。補正モデルパラメータ同定部203は、光学画像取得部10で得られた光学画像100と、レチクルのパターンの特徴を示す特徴データ202と、参照画像作成部20で作成した参照画像200とを用いて、補正モデルパラメータ204を作成する。画像補正部205は、補正モデルパラメータ同定部203で得られた補正モデルパラメータ204を参照画像200に作用し、演算処理して、補正済参照画像206を作成する。なお、画像補正装置は、電子回路、プログラム、又は、これらの組み合わせにより構成できる。
【0010】
ここで使用する特徴データ202は、レチクルの画像の特定のパターンを指定し、レチクルの画像の特徴部分を示すものである。特徴データは、例えば、レチクルの画像を設計する段階で作成され、レチクルのパターン位置に対応しており、パターンを指定するパターンの識別データである。特徴データは、例えば、レチクルの画像に対応して画像で表現され、画素値のデータからなっている。特徴データは、レチクルの画像のパターンに重みを付与することができる。特徴データは、描画精度が要求されるパターン、補助パターン、又はダミーパターンなどを示す。なお、本実施の形態で使用するパターンとは、どのような形状でもよく、例えば、独立したパターンでも、独立したパターンの結合したパターンでも、独立したパターンの部位(一部)のパターンでも、又は、結合したパターンの部位(一部)のパターンでもよい。
【0011】
(光学画像取得部)
光学画像取得部10は、レチクル101の光学画像を取得する。検査対象試料となるレチクル101は、XYθテーブル102上に載置される。XYθテーブル102は、テーブル制御部114からの指令で、XYθ各軸のモータ151、152、150によって水平方向及び回転方向に移動するように制御される。光源103からの光は、レチクル101に形成されたパターンに照射される。レチクル101を透過した光は、拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105に光学像として結像する。フォトダイオードアレイ105に取り込まれた画像は、センサ回路106で処理されて、補正済参照画像と比較するための光学画像のデータとなる。
【0012】
光学画像の取得手順を図3を用いて説明する。レチクル101の被検査領域は、図3に示すように、Y方向に向かって、走査幅Wの短冊状の複数の検査ストライプ3に仮想的に分割される。その分割された各検査ストライプ3は、連続的に走査される。そのために、XYθテーブル102は、テーブル制御部114の制御のもとでX方向に移動する。その移動に従って、各検査ストライプ3の光学画像は、フォトダイオードアレイ105により取得される。フォトダイオードアレイ105は、走査幅Wの画像を連続的に取得する。フォトダイオードアレイ105は、第1の検査ストライプ3の画像を取得した後、その画像の取得と逆方向であるが、同様な方法で、第2の検査ストライプ3の画像を走査幅Wで連続的に取得する。第3の検査ストライプ3の画像は、第2の検査ストライプ3の画像を取得する方向とは逆方向、すなわち、第1の検査ストライプ3の画像を取得した方向に取得される。このように、連続的に画像を取得していくことで、無駄な処理時間を短縮することができる。ここでは、例えば、走査幅Wは、2048画素とする。
【0013】
フォトダイオードアレイ105上に結像されたパターンの像は、フォトダイオードアレイ105によって光電変換され、更にセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。光源103、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105、センサ回路106は、高倍率の検査光学系を構成する。
【0014】
XYθテーブル102は、中央演算処理部110の制御の下にテーブル制御部114により駆動される。XYθテーブル102の移動位置は、レーザ測長システム122により測定され、位置測定部107に送られる。また、テーブル102上のレチクル101は、オートローダ制御部113の制御の基でオートローダ130から搬送される。センサ回路106から出力された検査ストライプ3の測定パターンデータは、位置回路107から出力されたXYθテーブル102上のレチクル101の位置を示すデータとともに、参照部112と比較部108に送られる。光学画像のデータと、比較対象の補正済参照画像とは、適当な画素サイズのエリアに切り出される。例えば、512×512画素の領域に切り出される。
【0015】
(参照画像作成部)
参照画像作成部20は、補正の対象となる参照画像を作成するものである。参照画像作成部20は、検査対象レチクルの設計データから光学画像に似せた画像である参照画像を作成する。参照画像作成部20は、設計データに対して種々の変換を行って参照画像を作成する。参照画像作成部20は、展開部111と参照部112で構成することができる。展開部111は、レチクルの画像の設計データを磁気テープ装置115から中央演算処理部110を通して読み出し、イメージデータに変換する。参照部112は、展開部111からイメージデータを受け取り、図形の角を丸めたり、多少ボカしたりして、光学画像に似せる処理を行い、参照画像を作成する。
【0016】
(補正モデルパラメータ同定部)
補正モデルパラメータ同定部203は、補正モデルパラメータを求めるものである。補正モデルパラメータは、光学画像100と参照画像200の間にある、ずれ、歪み、又はずれと歪みを除くためのものであり、参照画像200に作用して、参照画像200を補正済参照画像206に変換する。補正モデルパラメータは、ずれ、歪み、又はずれと歪みを除くためのフィルタでもある。補正モデルパラメータは、特徴データによりレチクルのパターンの特徴に従って求められる。補正モデルパラメータは、特徴データによりレチクルのパターンの画像位置に重みを付与して、パターンの特徴に従って求められる。この補正モデルパラメータを参照画像200に作用して、補正済参照画像206が求められる。例えば、補正済参照画像206は、数1の式により求められる。ここで、Iref(x)は、参照画像200を示す。Icor(x)は、補正済参照画像206を示す。g(x)は、補正モデルパラメータを示す。数1の式は、補正モデルパラメータg(x)と参照画像Iref(x)とをコンボリューション演算(畳み込み演算)をして、補正済参照画像Icor(x)を算出する。ここで、参照画像、及び補正済参照画像は、各画素(x)における輝度値などの階調値からなるイメージデータである。補正モデルパラメータg(x)も、各画素(x)において値を有するデータである。なお、補正モデルパラメータは、位置xに依存しない固定パラメータ群gとして扱っても良い。
【0017】
【数1】

【0018】
補正モデルパラメータg(x)は、レチクルの画像のパターンの特徴に基づく特徴データを用いて、光学画像と参照画像間のずれ、歪み又はずれと歪みを補正するように求められる。詳しくは、補正モデルパラメータg(x)は、光学画像と補正済参照画像の差に特徴データの重みを付与して和を取り、和が最小になるように求められる。例えば、補正モデルパラメータg(x)は、数2の式の和Δが最小になるように求められる。ここで、Iscn(x)は、光学画像を示す。w(x)は、特徴データであり、特定のパターンの重みを示している。光学画像は、各画素(x)における輝度値などの階調値からなるイメージデータである。
【0019】
【数2】

【0020】
特徴データは、レチクルのパターンの特徴に応じて、画素の位置に重みを付ける。これにより、数2の式は、レチクルの画像の各画素間の差の総和を取り、その総和が最小になるように補正モデルパラメータを求めることにより、パターンの画素の重要度に応じた補正モデルパラメータを作成することができる。なお、補正モデルパラメータ同定部203は、例えば図2の参照部112に設けることができる。
【0021】
(画像補正部)
画像補正装置は、特徴データで特定のパターンに重みが付与され、それにより求められた補正モデルパラメータを参照画像に作用して、演算処理して、補正済参照画像を作成する。画像補正装置は、例えば、数1の式により、補正モデルパラメータ同定部で同定した補正モデルパラメータを参照画像に作用して、補正済参照画像を作成する。なお、画像補正部205は、例えば図2の参照部112に設けることができる。
【0022】
(画像補正方法)
画像補正方法は、図4に示すように各工程で行われる。先ず、S1の工程は、レチクルに描画された光学画像を取得する。S2の工程は、レチクルの画像の設計データから参照画像を作成する。S3の工程は、レチクルの画像のパターンの特徴を示す特徴データを参照する。S4の工程は、特徴データを利用して、補正モデルパラメータを求める。S5の工程は、この補正モデルパラメータを参照画像に作用して、補正済参照画像を作成する。補正済参照画像と光学画像を比較してパターンを検査することにより、ずれ、歪み、又はずれと歪みを除いた画像の比較を行うことができる。
【0023】
(パターン検査方法)
パターン検査方法は、画像補正方法で得られた、レチクルの特徴データを利用して、より特定のパターンに応じた補正済参照画像と、光学画像を比較して、レチクルのパターンを検査する方法である。その結果、レチクルのパターン検査をより適切に、正確に行うことができる。
【0024】
(検査されたレチクル)
レチクルは、設計データを用いて描画装置により描画される。作成されたレチクルは、パターン検査装置により光学画像が検査される。その際、光学画像と補正済参照画像を比較してパターン検査が行われる。補正済参照画像は、補正モデルパラメータと参照画像を演算処理して求められる。補正モデルパラメータは、特徴データを用いて、光学画像と参照画像間のずれ、歪み又はずれと歪みを補正するように求められる。例えば、補正モデルパラメータは、光学画像と補正済参照画像の差に特徴データの重みを付与して、その和を取り、その和が最小値になるように求められる。
【0025】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る特定のパターンの部位は、図5(A)に示されている。それらに対応した特徴データは、図5(B)に画像データとして示されている。図5(A)の右側の白い点状のホール、例えばコンタクトホールのパターンは、描画精度の高いパターンである。図5(B)の特徴データは、ホールのパターンの画像位置に対応しており、255の値を示している。特徴データは、画像で表現されており、画素値で表されている。この例では、特徴データの値は、例えば0から255の範囲としてある。
【0026】
図5(A)の左側の白いパターンは、描画精度の低いパターン、例えばダミーパターンである。図5(B)は、ダミーパターンの画像位置に対応しており、15の値を示している。重みw(x)は、特徴データの値(画素値)÷255として、0≦w(x)≦1の範囲の実数となっている。重みの値w(x)を数2の式のw(x)に代入して、補正モデルパラメータg(x)を算出する。この補正モデルパラメータf(x)を数1の式のg(x)に代入して、補正済参照画像を求める。このように、高い精度を要求される特定のパターンには、大きな画素値の特徴データが付与され、精度があまり要求されないパターンには、小さな画素値の特徴データが付与される。このような特徴データを使用することにより、レチクルの重要なパターン箇所に重点を置いて、光学画像と参照画像間のずれ、又は歪みを適切に補正することができる。
【0027】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る特定のパターンの部位は、図6(A)に示されている。それらに対応した特徴データは、図6(B)に画像データとして示されている。図6(A)の白い太い帯状のパターンは、描画精度の高いパターンであり、その両側の細い帯状のパターンは、描画精度があまり要求されないパターン、例えば補助パターンである。図6(A)の描画精度の高いパターンの特徴データは、255の値で示している。図6(A)の補助パターンの特徴データは、63の値で示している。補助パターンの特徴データは、図5のダミーパターンに比して、大きい。このように、特徴データにより、パターン毎に重要度に差をつけることができる。特徴データの重みは、実施の形態1と同様に、補助データの画素値を255で割って求める。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】画像補正装置のブロックを示す図である。
【図2】パターン検査装置の構成を示す概念図である。
【図3】レチクルのパターンをスキャンする説明図
【図4】補正済参照画像を作成するフローの図
【図5】特定のパターンの特徴を示す特徴データの説明図
【図6】別の特定のパターンの特徴を示す特徴データの説明図
【符号の説明】
【0029】
1・・・パターン検査装置
10・・光学画像取得部
100・光学画像
101・レチクル
102・XYθテーブル
103・光源
104・拡大光学系
105・フォトダイオードアレイ
106・センサ回路
107・位置測定部
108・比較部
11・・データ処理装置
110・中央演算処理部
111・展開部
112・参照部
140・データベース
20・・参照画像作成部
200・参照画像
201・設計データ
202・特徴データ
203・補正モデルパラメータ同定部
204・補正モデルパラメータ
205・画像補正部
206・補正済参照画像
3・・・ストライプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象物の光学画像を取得する光学画像取得部と、
検査対象物の設計データから参照画像を作成する参照画像作成部と、
補正モデルパラメータと参照画像を演算処理して、参照画像を補正して補正済参照画像を作成する画像補正部と、
検査対象物の画像のパターンの特徴に基づく特徴データを用いて、光学画像と参照画像間のずれ、歪み又はずれと歪みを補正する補正モデルパラメータを求める補正モデルパラメータ同定部と、を備えている、画像補正装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像補正装置において、
特徴データは、パターンに付される重みであり、
補正モデルパラメータ同定部は、光学画像と補正済参照画像の差に特徴データの重みを付与して和を取り、和が最小になるように補正モデルパラメータを求める、画像補正装置。
【請求項3】
検査対象物の光学画像を取得する光学画像取得部と、
設計データから参照画像を作成する参照画像作成部と、
補正モデルパラメータと参照画像を演算処理して、参照画像を補正して補正済参照画像を作成する画像補正部と、
検査対象物の画像のパターンの特徴に基づく特徴データを用いて、光学画像と参照画像間のずれ、歪み又はずれと歪みを補正する補正モデルパラメータを求める補正モデルパラメータ同定部と、
光学画像と補正済参照画像を比較する比較部と、を備えている、パターン検査装置。
【請求項4】
請求項3に記載のパターン検査装置において、
特徴データは、パターンに付される重みであり、
補正モデルパラメータ同定部は、光学画像と補正済参照画像の差に特徴データの重みを付与して和を取り、和が最小になるように補正モデルパラメータを求める、パターン検査装置。
【請求項5】
検査対象物の光学画像を取得する光学画像取得工程と、
検査対象物の設計データから参照画像を作成する参照画像作成工程と、
補正モデルパラメータと参照画像を演算処理して、参照画像を補正して補正済参照画像を作成する工程と、
検査対象物の画像のパターンの特徴を示す特徴データを用いて、光学画像と参照画像間のずれ、歪み又はずれと歪みを補正する補正モデルパラメータを求める工程と、を備えた、画像補正方法。
【請求項6】
請求項5に記載の画像補正方法において、
特徴データは、パターンに付される重みであり、
補正モデルパラメータは、光学画像と補正済参照画像の差に特徴データの重みを付与して、その和を取り、その和が最小値になるように求められる、画像補正方法。
【請求項7】
請求項5に記載の画像補正方法において、
描画精度の高いパターンは、特徴データの重みを大きくする、画像補正方法。
【請求項8】
請求項5に記載の画像補正方法において、
補助パターンは、特徴データの重みを小さくする、画像補正方法。
【請求項9】
請求項5に記載の画像補正方法において、
ダミーパターンは、特徴データの重みを小さくする、画像補正方法。
【請求項10】
レチクルの画像のパターンの特徴を示す特徴データを用いて、光学画像と参照画像間のずれ、歪み又はずれと歪みを補正する補正モデルパラメータを求め、補正モデルパラメータと参照画像を演算処理して補正済参照画像を求め、光学画像と補正済参照画像を比較してパターン検査が行われた、レチクル。
【請求項11】
請求項10に記載のレチクルにおいて、
特徴データは、パターンに付される重みであり、
補正モデルパラメータは、光学画像と補正済参照画像の差に特徴データの重みを付与して、その和を取り、その和が最小値になるように求められた、レチクル。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2007−102153(P2007−102153A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−105(P2006−105)
【出願日】平成18年1月4日(2006.1.4)
【出願人】(305008983)アドバンスド・マスク・インスペクション・テクノロジー株式会社 (105)
【Fターム(参考)】