説明

発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法及び製造装置

【課題】メルト析出物によるエピタキシャル層の表面欠陥の低減を図った発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法を提供する。
【解決手段】一方の面側に基板2を保持した基板ホルダー3上に、前記一方の面側に対向して原料溶液La,Lbを収納した原料ホルダー5を設け、基板ホルダー3をスライドして原料溶液La,Lbに基板2を接触させ、基板2上にエピタキシャル層を成長させる発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法において、基板ホルダー3の前記一方の面側であり基板ホルダー3に保持した基板2のスライド方向に、原料溶液La,Lbが降温中に基板ホルダー3との界面に析出した析出物を除去する析出物除去溝7a,7bを形成し、降温を開始した後、基板ホルダー3をスライドし、析出物除去溝7a,7bに析出物を落として除去した後、基板2上にエピタキシャル層を成長させる方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液相エピタキシャル成長法を用いて、基板上に成長させるエピタキシャル層の表面欠陥の低減を図った発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードは、高輝度化が進んだことにより屋外用ディスプレイ・携帯電話等の需要が拡大した。それに伴い発光ダイオードのコンパクト化、安価化が要求されるようになり、1枚のウエハから取得できるチップ数の取得率向上が求められている。チップ数の取得率は、エピタキシャル層の表面欠陥が少ないほど高くなる。
【0003】
従来の液相エピタキシャル成長法による製造方法では、基板を保持した基板ホルダー(成長治具、あるいはスライダー)上に、原料溶液(メルト)を収納した原料ホルダーを設け、基板ホルダーをスライドして原料溶液に基板を接触させ、基板上にエピタキシャル層を成長させ、発光ダイオード用の液相エピタキシャルウエハを製造する。
【0004】
成長に寄与しなかった余剰メルトは、成長終了後、次の層の成長のため基板ホルダーをスライドさせた際、基板ホルダーの移動方向の後方に形成したメルト落下穴を通じて、台座の原料溶液受けへ落とし、基板の表面から除去していた。
【0005】
また、基板ホルダーをスライドさせた際、メルト落下穴を通じて自由落下していた余剰メルトの落下スピードを最後までコントロールすることも行われている。メルトは主成分がGaであるため表面張力が強い特性を持っている。余剰メルトの落下のスピードが速ければ、基板上に余剰メルトが多く残り、また落下スピードが遅いと、原料溶液中の不純物が基板表面に付着しやすくなり、別の欠陥が発生してしまう。これを解決するため、余剰メルトの落下スピードを最後までコントロールすることで、余剰メルトによる欠陥の発生を最小限にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−173338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
液相エピタキシャルウエハを製造する際、成長過程で治具を加熱し、原料を溶解させている。その原料を基板にエピタキシャル成長させる際、スライダーを動かし、基板ホルダーに保持した基板を原料ホルダーの下に移動させながら、メルトを基板に接触させる。
【0008】
しかし、余剰メルトによる欠陥の発生の他に、溶解した原料が降温中に治具との接触面に析出物を作り、基板ホルダーを移動させた時に、その析出物が成長中のエピタキシャル層の間に取り込まれ、メルト析出物による表面欠陥を発生させている。このような表面欠陥からなる欠陥部は、非発光部となってしまう。
【0009】
そこで、本発明の目的は、メルト析出物によるエピタキシャル層の表面欠陥の低減を図った発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法及び製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために創案された本発明は、一方の面側に基板を保持した基板ホルダー上に、前記一方の面側に対向して原料溶液を収納した原料ホルダーを設け、前記基板ホルダーあるいは前記原料ホルダーをスライドして前記原料溶液に前記基板を接触させ、前記基板上にエピタキシャル層を成長させる発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法において、前記基板ホルダーの前記一方の面側であり前記基板ホルダーに保持した前記基板のスライド方向に、前記原料溶液が降温中に前記基板ホルダーとの界面に析出した析出物を除去する析出物除去溝を形成し、降温を開始した後、前記基板ホルダーあるいは前記原料ホルダーをスライドし、前記析出物除去溝に前記析出物を落として除去した後、前記基板上にエピタキシャル層を成長させる発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法である。
【0011】
また本発明は、一方の面側に基板を保持した基板ホルダー上に、前記一方の面側に対向して原料溶液を収納した原料ホルダーを設け、前記基板ホルダーあるいは前記原料ホルダーをスライドして前記原料溶液に前記基板を接触させ、前記基板上にエピタキシャル層を成長させる発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造装置において、前記基板ホルダーの前記一方の面側であり前記基板ホルダーに保持した前記基板のスライド方向に、前記原料溶液が降温中に前記基板ホルダーとの界面に析出した析出物を除去する析出物除去溝を形成した発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、メルト析出物によるエピタキシャル層の表面欠陥を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1(a)は、本発明の好適な実施形態を示す発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法に用いる発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造装置の縦断面図、図1(b)はその1B−1B線断面図、図1(c)はその1C−1C線断面図である。
【図2】本実施形態に係る製造方法を用いて作製した発光ダイオード用エピタキシャルウエハの一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
まず、本実施の形態に係る製造方法を用いて作製したエピタキシャルウエハの一例を図2で説明する。
【0015】
図2に示すように、本実施形態に係る発光ダイオード用のエピタキシャルウエハ21は、p型GaAs基板22上に、複数層のエピタキシャル層、すなわちp型GaAlAs層(p−GaAlAs活性層)23、n型GaAlAs層(n−GaAlAsクラッド層)24を順次成長させて形成したシングルへテロ構造のエピタキシャルウエハである。
【0016】
p型GaAlAs層23は、所望する発光ダイオードの発光波長に必要なAl混晶比(例えば、赤色のとき約0.35〜0.4)にする。n型GaAlAs層24は、電子の逆流を防止し、p型GaAlAs層23で発光する光に対して透明な窓になる層である。このため、n型GaAlAs層24は、p型GaAlAs層23よりも大きいAl混晶比(例えば、約0.6〜0.8)にする。また、p型の不純物としては、例えばZnを使用し、n型の不純物としては、例えばTeを使用する。
【0017】
さて、本実施形態に係る製造方法に用いる発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造装置を図1で説明する。
【0018】
図1(a)は、本発明の好適な実施形態を示す発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法に用いる発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造装置の縦断面図、図1(b)はその1B−1B線断面図、図1(c)はその1C−1C線断面図である。
【0019】
図1(a)〜図1(c)に示すように、本実施形態に係る発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造装置(液相エピタキシャル成長装置、以下では装置ともいう)1は、基板2を収納するためのスライド移動自在な基板ホルダー(成長治具、あるいはスライダー)3と、その基板ホルダー3を載置する台座4と、基板ホルダー3上に設けられ、原料溶液La,Lbを収納するためのスライド移動自在な原料ホルダー5とで主に構成される。
【0020】
この装置1は、液相エピタキシャル成長(LPE)法により、基板2上にエピタキシャル層を成長させて液相エピタキシャルウエハを製造する装置である。LPE法は、装置内の所定箇所にそれぞれ設置した原料の過飽和溶液(原料溶液)に、基板を順次接触、分離させることで、基板上にエピタキシャル層を成長させて形成する方法である。
【0021】
本実施形態では、矩形板状の基板2として、図2で説明したエピタキシャルウエハ21の製造に用いるp型GaAs基板22を用いた。
【0022】
基板ホルダー3は、カーボン製で平板状のグラファイト治具であり、他端部に操作棒3aが設けられる。基板ホルダー3の一端部の上部には、基板2を収納する基板収納部(基板ホルダー部)6が形成される。
【0023】
基板収納部6は、基板2を収納したとき、基板2表面と基板ホルダー3の表面の高さが一致するように形成される。基板収納部6に基板2を水平に収納するため、基板収納部6の底面には座繰り加工が施される。この基板ホルダー3は、台座4上に、原料ホルダー5に対して相対的に移動(図1では左右方向)可能に設けられる。
【0024】
基板ホルダー3には、保持した基板2よりも前方と後方に、原料溶液La,Lbが降温中に基板ホルダー3との界面(接触面)に析出した析出物を除去する析出物除去溝7a,7bがそれぞれ形成される。保持した基板2よりも前方と後方は、言い換えれば、基板収納部6から基板ホルダー3の移動(スライド)方向(本実施形態では、図1の左方向とする)に所定の間隔を隔てた前方と後方である。
【0025】
これら析出物除去溝7a,7bは、台座4の図示しない原料溶液受けと連通するように形成される。本実施形態では、各析出物除去溝7a,7bを基板ホルダー3の厚さ方向に沿って貫通形成したが、凹状に形成してもよい。
【0026】
原料ホルダー5は、エピタキシャル層の原料となる原料溶液を収納する複数個の直方体状の溶液溜め部8a,8bを備える。溶液溜め部8a,8bは、基板ホルダー3の移動方向に沿って所定の間隔で設けられる。溶液溜め部8a,8bの上部には、溶液溜め部8a,8b内を気密に保つキャップホルダー9が設けられる。溶液溜め部8a,8bは直方体状に限定されるものではなく、基板形状にあわせて適宜変更すればよい。例えば、基板2と対向する側の断面は、基板2と相似形となるように設計するとよい。
【0027】
本実施形態では、各析出物除去溝7a,7bを、基板ホルダー3の幅方向に沿った長さL1が、溶液溜め部8a,8bの正方形横断面の一辺の長さL8よりも長く、基板ホルダー3の長手方向に沿った長さL2が、L8の1/10以下と狭くなるように形成した。
【0028】
エピタキシャル層の原料としては、Ga、Al、As、Zn(p型ドーパント)、Te(n型ドーパント)を使用する。原料溶液La,Lbは、通常、溶液溜め部8a,8bに前述した原料(あるいはそれらの化合物)を固体状態でそれぞれセットし、装置1内の所定箇所に基板ホルダー3を設置し、その後、装置1を入れる炉や、装置1に設けたヒータで原料(あるいはそれらの化合物)を溶かして液体にすることで得られる。
【0029】
次に、本実施形態に係る発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法を、装置1の動作と共に説明する。
【0030】
まず、原料ホルダー5の溶液溜め部8a,8bに前述した原料をセットし、基板ホルダー3の基板収納部6に基板2を収納する。炉内に装置1を入れて700〜900℃に昇温するか、あるいは装置1のヒータで700〜900℃に原料を加熱するかして原料を溶かし、原料溶液La,Lbを準備する。基板ホルダー3は、図1の状態ではなく、析出物除去溝7aが溶液溜め部8bよりも右側になる位置に待機させておく。
【0031】
700〜900℃で所定時間保持し、降温を開始した後、基板ホルダー3を左方向にスライドし、1段目の溶液溜め部8bの直下に前方の析出物除去溝7aを位置させ、その析出物除去溝7aに、原料溶液Lbが降温中に基板ホルダー3との界面に析出した析出物を落として除去する。析出物を含む原料は、台座4の原料溶液受けに落下させる。
【0032】
その後、基板ホルダー3を左方向にさらにスライドし、1段目の溶液溜め部8bと基板2表面の中心が一致する位置まで基板ホルダー3を移動し、原料溶液Lbに基板2表面を接触させる。この状態で基板2上に、1段目の溶液溜め部8bに収納した原料によって1層目のエピタキシャル層を成長させる。
【0033】
以後、同様にして基板ホルダー3をスライドし、前方の析出物除去溝7aに、原料溶液Laが降温中に基板ホルダー3との界面に析出した析出物を落として除去した後、2段目の溶液溜め部8aと基板2表面の中心が位置する位置まで基板ホルダー3を移動し、1層目のエピタキシャル層上に、2層目のエピタキシャル層を成長させる。以上のようにして、例えば、図2に示したような発光ダイオード用エピタキシャルウェハ21が得られる。
【0034】
このように、本実施形態に係る製造方法では、原料溶解後、炉内温度やヒータ温度をコントロールしながら温度を降温し、1層目のエピタキシャル層の成長開始前に基板ホルダー3を動かし、基板2よりも前方の析出物除去溝7aで原料と基板ホルダー3の界面にできた表面欠陥となる析出物を除去する。
【0035】
その後、異物が除去された後の溶液溜め部8bの直下に基板2が来るように、基板ホルダー3を移動させ、析出物の少ない原料溶液Lbで基板2上に1層目のエピタキシャル層を成長させる。2層目のエピタキシャル層も同様にして成長させる。
【0036】
これにより、本実施形態に係る製造方法によれば、メルト析出物によるエピタキシャル層の表面欠陥を低減でき、1枚のウエハから取得できるチップ数の取得率が向上したエピタキシャルウエハ21が得られる。
【0037】
また、本実施形態に係る製造方法では、各エピタキシャル層を形成した後、その上に付着した余剰の原料溶液La,Lbを、後方の析出物除去溝7bを通じて台座4の原料溶液受けへ落とし、基板2の表面から除去できる。
【0038】
これに加え、基板2よりも後方の析出物除去溝7bを通じて自由落下する余剰の原料溶液La,Lbに、溶液溜め部8a,8bの上方から加重ブロックにて下向きの力を加えることで、余剰の原料溶液La,Lbの落下スピードをコントロールし、余剰メルトによる欠陥の発生を最小限にしてもよい。
【0039】
また、装置1によれば、本実施形態に係る製造方法を実施でき、しかも基板収納部6の前方と後方に析出物除去溝7a,7bを形成しているため、基板ホルダー3を前後どちらの方向に移動しても、エピタキシャルウエハ21を製造できる。
【0040】
前記実施形態では、原料ホルダー5を固定して基板ホルダー3を移動する例で説明したが、基板ホルダー3を固定して原料ホルダー5を移動してもよい。
【0041】
また、前記実施の形態では、シングルへテロ構造のエピタキシャルウエハの製造方法について説明したが、本発明はダブルヘテロ構造のエピタキシャルウエハの製造方法にも応用でき、この場合も前述と同じ作用、効果が得られる。
【0042】
発光ダイオード用のダブルへテロ構造のエピタキシャルウエハとしては、導電性のp型GaAs基板上に、第1導電型クラッド層としてのp型GaAlAsクラッド層、p型GaAlAs活性層、第2導電型クラッド層としてのn型GaAlAsクラッド層を順次成長させて形成したものがある。
【0043】
また、本発明は、裏面反射型の発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法にも応用できる。このエピタキシャルウエハは、例えば、ダブルヘテロ構造のエピタキシャルウエハからp型GaAs基板を除去して作製される。
【0044】
エピタキシャル層を構成する化合物半導体としては、上述したものに限らず、InGaPなどの3元混晶系や、GaInPAs、AlGaInAs、AlGaInP、InPAsSbなどの4元混晶系の化合物半導体であってもよい。
【実施例】
【0045】
(実施例)
図示しない炉内に図1で説明した装置1を入れ、水素気流中で装置1を900℃に加熱し、3時間保持後、700℃まで1℃/minの割合で降温させた。基板2として、成長用のp型GaAs基板22を用い、これを所定の寸法(34mm×34mm)に加工し、基板ホルダー3の基板収納部6にセットした。各溶液溜め部8a,8bは、横断面の寸法が35mm×35mm(横断面の一辺の長さL8が35mm)であり、各析出物除去溝7a,7bは、基板ホルダー3の幅方向に沿った長さL1が40mm、基板ホルダー3の長手方向に沿った長さL2が3mmである。
【0046】
降温開始後、炉内温度が850℃となった時点で、基板ホルダー3を動かし、析出物除去溝7aを最初の原料ホルダー5の溶液溜め部8b直下に来るように動かし、析出物除去溝7aで析出物を除去した後、連続して基板収納部6を異物が除去された後の原料ホルダー5の溶液溜め部8b直下に来るように移動させ、析出物の少ない原料溶液Lbでp型GaAs基板22上に1層目のエピタキシャル層を成長させた。2層目のエピタキシャル層も同様にして成長させ、エピタキシャルウエハ21を作製した。
【0047】
(比較例)
析出物除去溝が形成されていない通常の基板ホルダーを用い、実施例と同様にして発光ダイオード用のエピタキシャルウエハを作製した。
【0048】
表1に、本実施例と比較例で成長したエピタキシャルウエハの評価結果を示す。
【0049】
【表1】

【0050】
表1に示すように、本実施例で成長したエピタキシャルウエハ21は、比較例で成長したエピタキシャルウエハに比べ、表面の欠陥についても(良品取得面積で計算)20%改善して向上させることができた。
【符号の説明】
【0051】
1 発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造装置
2 基板
3 基板ホルダー
5 原料ホルダー
7a,7b 析出物除去溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面側に基板を保持した基板ホルダー上に、前記一方の面側に対向して原料溶液を収納した原料ホルダーを設け、前記基板ホルダーあるいは前記原料ホルダーをスライドして前記原料溶液に前記基板を接触させ、前記基板上にエピタキシャル層を成長させる発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法において、
前記基板ホルダーの前記一方の面側であり前記基板ホルダーに保持した前記基板のスライド方向に、前記原料溶液が降温中に前記基板ホルダーとの界面に析出した析出物を除去する析出物除去溝を形成し、降温を開始した後、前記基板ホルダーあるいは前記原料ホルダーをスライドし、前記析出物除去溝に前記析出物を落として除去した後、前記基板上にエピタキシャル層を成長させることを特徴とする発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造方法。
【請求項2】
一方の面側に基板を保持した基板ホルダー上に、前記一方の面側に対向して原料溶液を収納した原料ホルダーを設け、前記基板ホルダーあるいは前記原料ホルダーをスライドして前記原料溶液に前記基板を接触させ、前記基板上にエピタキシャル層を成長させる発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造装置において、
前記基板ホルダーの前記一方の面側であり前記基板ホルダーに保持した前記基板のスライド方向に、前記原料溶液が降温中に前記基板ホルダーとの界面に析出した析出物を除去する析出物除去溝を形成したことを特徴とする発光ダイオード用エピタキシャルウエハの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−161294(P2010−161294A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−3720(P2009−3720)
【出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】