説明

皮膚外用剤または皮膚化粧料

【課題】カンカニクジュヨウの肉質茎から水あるいは低級脂肪族アルコールまたはその含水物による抽出によって得られる抽出液または抽出エキスを有効成分として含有する皮膚外用剤または皮膚化粧料を提供することを課題とする。
【解決手段】カンカニクジュヨウの肉界茎を、水、低級脂肪族アルコールまたはその含水物によって抽出し、得られる抽出液または抽出エキスの皮膚への有効性を確認し、該抽出液または抽出エキスもしくは該抽出液または抽出エキスに含まれる特定の化合物を有効成分として含む皮膚外用剤または皮膚化粧料とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハマウツボ科寄生植物カンカニクジュヨウの肉質茎を、水または低級脂肪族アルコールもしくはその含水物にて抽出して得られる抽出液または抽出エキスを有効成分として含有する皮膚外用剤または皮膚化粧料、および、当該抽出液または抽出エキスに含有される特定の化合物を有効成分として含有する皮膚外用剤または皮膚化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
ハマウツボ科(Orobanchaceae)植物であるカンカニクジュヨウ〔学名:Cistanche tubulosa (Shrenk) R. Wight〕は、アフリカ北部、アラビア地域および西アジアからパキスタンやインドにかけての地域に自生し、SalvadoraまたはCalotropis属植物の根部に寄生している寄生植物である。その煎草はパキスタンにおいて下痢や腫れ物の治療に用いられ、また、中国においてはその肉質茎が不妊症やアルツハイマー病の治療に供されていて、例えば、非特許文献1や非特許文献2に開示されている。
【0003】
カンカニクジュヨウ肉質茎からの抽出物から得られる強壮剤または強精剤、配糖体化合物及びそれらの用途については先に本発明者らによる特許文献で開示した(特許文献1)。
【0004】
しかしながら、カンカニクジュヨウ肉質茎からの抽出物や抽出エキスを含有した皮膚外用剤や皮膚化粧料に関する研究は実施されていなかった。
【特許文献1】特開2007−191416号公報
【非特許文献1】Kobayashi H.,et.al.,Chem. Pharm. Bull.,35,3309−3314(1987)
【非特許文献2】新彊中薬民族薬研究所編「新彊常用中草学栽培技術」新彊科学技術出版社,84−88(2004)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来、上記のような症状の治療または改善に用いられ、かつ日本において薬用のみならず食用としても使用が可能なカンカニクジュヨウの肉質茎から抽出された抽出液または抽出エキスを用いた皮膚外用剤または皮膚化粧料を提供することを課題とする。本発明は、さらに、当該抽出液または抽出エキスに含有される特定の化合物の皮膚外用剤または皮膚化粧料としての用途を提供するものである。
【0006】
本発明者は、カンカニクジュヨウ肉質茎からの抽出液または抽出エキスについて鋭意研究を行った結果、皮膚外用剤または皮膚化粧料としての活性評価の指標として、B16メラノーマを用いたメラニン生成抑制試験において、これらが活性を有することを見出し、美白剤としての応用可能性を見出した。さらにin vitro抗酸化試験を行った結果、アスコルビン酸やトコフェロールに匹敵する活性を見出し、抗老化・抗しわ剤としての応用可能性を見出した。
【0007】
さらに、豚皮を用いた経皮吸収性試験で活性成分が角層を透過して生細胞である表皮層並びに真皮層にまで分配されることを確認し、当該抽出液または抽出エキスについて、薬効を期待した皮膚外用剤または皮膚化粧料に応用できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づき完成されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は、カンカニクジュヨウの肉質茎を、水、低級脂肪族アルコールもしくはその含水物により抽出して得られる抽出液または抽出エキスを有効成分として含むことを特徴とする皮膚外用剤または皮膚化粧料を提供するものである(請求項1)。
【0009】
前記の抽出液または抽出エキスには、エチナコシド、アクテオシド、カンカノシドF、カンカノシドG、カンカノシドH、カンカノシドA、カンカノシドB、カンカノシドC、カンカノシドD、カンカノール、カンカノシドEと命名されている化合物が含有されており、これらは美白剤または抗酸化剤としての活性を示す。そこで本発明は、前記の請求項1に記載の外用剤又は化粧料であって、カンカニクジュヨウ肉質茎からの抽出液または抽出エキスに含まれるエチナコシド、アクテオシド、カンカノシドF、カンカノシドG、カンカノシドH、カンカノシドA、カンカノシドB、カンカノシドC、カンカノシドD、カンカノール、カンカノシドEから選ばれる少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする皮膚外用剤または皮膚化粧料を提供する(請求項2)。
【0010】
そして、皮膚外用剤または皮膚化粧料中でのカンカニクジュヨウの肉質茎からの抽出液または抽出エキスの含有量、あるいは、抽出液または抽出エキスに含まれるエチナコシド、アクテオシド、カンカノシドF、カンカノシドG、カンカノシドH、カンカノシドA、カンカノシドB、カンカノシドC、カンカノシドD、カンカノール、カンカノシドEの含有量は、皮膚外用剤または皮膚化粧料の形態や用途によって多少の変動があるが、固形分として0.001質量%〜20質量%であるのが好ましい(請求項3)。
【発明の効果】
【0011】
本発明の、カンカニクジュヨウの肉質茎を、水あるいは低級脂肪族アルコールまたはその含水物による抽出によって得られる抽出液または抽出エキス、あるいは、該抽出液または抽出エキスに含まれる化合物を有効成分として含有する皮膚外用剤または皮膚化粧料は、優れた美白、抗酸化作用を示す。従って、これらを含有するヒトまたは動物用の皮膚外用剤または皮膚化粧料は、優れた美白、抗酸化効果を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の皮膚外用剤または皮膚化粧料は、カンカニクジュヨウの肉質茎を、水、低級脂肪族アルコールまたはその含水物による抽出で得られる抽出液または抽出エキス、または該抽出液または抽出エキス中に含まれるエチナコシド、アクテオシド、カンカノシドF、カンカノシドG、カンカノシドH、カンカノシドA、カンカノシドB、カンカノシドC、カンカノシドD、カンカノール、カンカノシドEを有効成分として含む。
【0013】
本発明の皮膚外用剤または皮膚化粧料に用いるカンカニクジュヨウ肉質茎の抽出物または抽出エキスは、例えば、特許文献1に記載の方法で得ることができる。具体的には、カンカニクジュヨウ肉質茎をそのまま、または粉砕、破砕、切断、すりつぶしなどによる形状変化を行ったもの、あるいは乾燥したものなどから下記のように抽出することで得ることができるが、カンカニクジュヨウの肉質茎の乾燥品で、粉砕、破砕、切断、すりつぶしなどによる形状変化を行ったものを用いるのが抽出効率の面で好ましい。
【0014】
カンカニクジュヨウ肉質茎からの抽出液を得るために用いられる抽出溶媒としては、炭素数1〜4の低級アルコール類が挙げられ、具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノールもしくはこれらの混液またはこれらの30容量%までの水を含有する含水アルコールなどが挙げられる。なかでも、メタノールまたはエタノールが好ましい。これらの抽出溶媒は抽出材料に対して、1〜50倍(容量)程度、好ましくは10〜30倍程度用いられる。
【0015】
抽出温度は、室温〜溶媒の沸点の間で任意に設定できるが、例えば50℃〜抽出溶媒の沸点の温度で、振盪下もしくは非振盪下または還流下に、上記の抽出材料を上記の抽出溶媒に浸漬することによって行うのが適当である。抽出材料を振盪下に浸漬する場合には、30分間〜10時間程度行うのが適当であり、非振盪下に浸漬する場合には、1時間〜20日間程度行うのが適当である。また、抽出溶媒の還流下に抽出するときは、30分間〜数時間加熱還流するのが好ましい。なお、50℃より低い温度で浸漬して抽出することも可能であるが、その場合には、上記の時間よりも長時間浸漬するのが好ましい。抽出操作は、同一材料について1回だけ行ってもよいが、複数回、例えば2〜5回程度繰り返すのが好ましい。
【0016】
上記の抽出工程により得られた抽出液にはカンカニクジュヨウの含有成分が溶出されている。本発明の皮膚外用剤または皮膚化粧料には、このようにして得られた抽出液をそのまま加えてもよい。また、上記抽出液を濃縮して抽出エキスにして加えてもよい。濃縮は、低温で減圧下に行うのが好ましい。この濃縮は乾固するまで行ってもよい。なお、濃縮する前にろ過して濾液を濃縮してもよい。また、抽出エキスは、濃縮したままの状態であってもよいし、粉末状または凍結乾燥品等としてもよい。濃縮する方法、粉末状及び凍結乾燥品とする方法は、当該分野で公知の方法を用いることができる。
【0017】
得られた抽出液は、濃縮する前後に、精製処理に付してもよい。精製処理は、クロマトグラフ法、イオン交換樹脂を使用する溶離法、溶媒による分配抽出等を単独または組み合わせて採用することができる。例えば、クロマトグラフ法としては、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、遠心液体クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等のいずれかまたはそれらを組み合わせで行う方法が挙げられる。この際の担体、溶出溶媒等の精製条件は、各種クロマトグラフィーに対応して適宣選択することができる。
【0018】
前記の抽出液または抽出エキスは、下記の式(1)〜式(11)で表される化合物の少なくとも1つを含有している。すなわち、
【0019】
式(1)で表されるエチナコシド(echinacoside)、
【化1】

【0020】
式(2)で表されるイソアクテオシド(isoacteoside)、
【化2】

【0021】
式(3)で表されるカンカノシドF(kankanoside−F)、
【化3】

【0022】
式(4)で表されるカンカノシドG(kankanoside−G)、
【化4】

【0023】
式(5)で表されるはカンカノシドH(kankanoside−H)、
【化5】

【0024】
式(6)で表されるはカンカノシドA(kankanoside−A)、
【化6】

【0025】
式(7)で表されるはカンカノシドB(kankanoside−B)、
【化7】

【0026】
式(8)で表されるはカンカノシドC(kankanoside−C)、
【化8】

【0027】
式(9)で表されるはカンカノシドD(kankanoside−D)、
【化9】

【0028】
式(10)で表されるカンカノール(kankanol)、
【化10】

【0029】
式(11)で表されるカンカノシドE(kankanoside−E)である。
【化11】

【0030】
カンカニクジュヨウ肉質茎からの抽出液または抽出エキスは、皮膚外用剤または皮膚化粧料としての活性評価の指標として実施した、メラニン産生抑制試験および抗酸化性試験において活性が見出された。したがって、前記式(1)〜式(11)で表される各化合物ならびにこの各化合物を含むカンカニクジュヨウの抽出液または抽出エキスは、皮膚外用剤または皮膚化粧料として用いることができる。なお、本発明にて述べている皮膚外用剤または皮膚化粧料とは、医薬品のほか、機能性化粧品などとしての適用をも含む。
【0031】
上記のような抽出液または抽出エキスなどのカンカニクジュヨウ抽出物および前記式(1)〜式(11)の化合物は、それぞれそのままの状態または適当な媒体で希釈して、皮膚外用剤または皮膚化粧料の製造分野において公知の方法によって使用することができる。また、本発明の皮膚外用剤または皮膚化粧料は、上記カンカニクジュヨウの抽出液または抽出エキスおよび前記式(1)〜式(11)の化合物を通常の皮膚外用剤や皮膚化粧料に配合することでも製造することができる。
【0032】
本発明の皮膚外用剤または皮膚化粧料中でのカンカニクジュヨウ抽出液または抽出エキスあるいは前記式(1)〜式(11)の化合物の含有量は、固形分として、皮膚外用剤または皮膚化粧料全量中に0.001〜20質量%であり、好ましくは0.01〜10質量%である。含有量が上記範囲以下ではメラニン産生抑制効果や抗酸化効果が充分に発揮されないおそれがあり、一方、上記範囲以上に含有させても含有量に見合った効果の大きな向上は認められない。
【0033】
本発明の皮膚外用剤または皮膚化粧料は、カンカニクジュヨウの肉質茎を、水、低級脂肪族アルコールもしくはその含水物で抽出して得られた抽出液または抽出エキス、あるいは、該抽出液または抽出エキスに含有する前記式(1)〜(11)の化合物を含有させることによって構成されるが、この必須構成成分の他に、通常化粧品や医薬品などの皮膚外用剤や皮膚化粧料に用いられる他の成分を適宜配合することができる。そのような成分としては、例えば、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル類、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子化合物、増粘剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖類、アミノ酸類、動植物由来または微生物由来のタンパク質を加水分解した加水分解タンパク質およびそれらの誘導体、有機アミン類、合成樹脂エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水などが挙げられる。また、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸等の他の美白剤も適宜配合することができる。さらに、これら以外にも本発明の皮膚外用剤や皮膚化粧料の特性を損なわない範囲で適宜他の成分を添加することができる。
【0034】
本発明の皮膚外用剤または皮膚化粧料は、化粧料、医薬品、医薬部外品の分野において広く適用可能である。その剤型は、皮膚に適用可能であれば特に限定されず、例えば、溶液状、乳化状、固形状、半固形状、粉末状、粉末分散状、水−油二層分離状、水−油−粉末三層分離状、軟膏状、ゲル状、エアゾール状、ムース状、スティック状等、任意の剤型が適用される。また、その使用形態も任意であり、例えば、化粧水、乳液、クリーム、パック、エッセンス、ジェルなどのフェーシャル化粧料や、ファンデーション、化粧下地、コンシーラーなどのメーキャップ化粧料などが挙げられる。
【実施例】
【0035】
本発明について、以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、含有量などは特記しない限り質量%で示す。また、実施例に先立って、実施例で使用したカンカニクジュヨウ抽出物の製造例を示す。
【0036】
カンカニクジュヨウ抽出物の製造例
乾燥したカンカニクジュヨウの肉質茎部5kgを粉砕し、これに約50lのメタノールを加えて3時間加熱還流して抽出を行った。抽出後、濾過により抽出残渣を分離し、残渣は再度同様の操作で2回抽出を行った。抽出濾過液を合一し、減圧下で濃縮乾固して粉末化し、カンカニクジュヨウ抽出物を得た。この抽出物には、特許文献1の実施例記載のクロマトグラフィーによる方法で、化合物(1)〜(11)およびアクテオシドが含まれていることを確認した。以下の実施例1〜3および5〜16(実施例4以外)では、この抽出物を30%エタノール水溶液(w/w)に全量の5質量%の濃度になるように溶解して使用した。この溶液(固形分5%)を、以下、カンカ抽出物と記す。また、実施例4では、粉末化したカンカニクジュヨウ抽出物を30%エタノール水溶液に溶解して用いた。
【0037】
以下、カンカ抽出物のチロシナーゼ活性阻害作用、メラニン生成抑制効果、経皮吸収性効果の有効性に関し、データを挙げて説明する。
【0038】
実施例1.チロシナーゼ活性阻害作用
次のような試験方法により、カンカ抽出物のチロシナーゼ活性阻害作用を調べた。なお、比較には、強いチロシナーゼ活性阻害効果を有するとされているコウジ酸を用いた。
【0039】
〔チロシナーゼ活性阻害試験〕
マッシュルーム由来チロシナーゼ(SIGMA社製)1mgを計量し、50mmol/lリン酸緩衝液(pH6.8)1mlに溶解したものを酵素液とした。2mmol/lチロシン水溶液100μlと、50mmol/lリン酸緩衝液(pH6.8)、試験物質のDMSO(ジメチルスルフォキシド)溶液を反応系全量に対する試験物質の終濃度が0.1%(v/v)になる量加え、最後にマッシュルーム由来チロシナーゼの酵素液を40μl添加し、全量を50mmol/lリン酸緩衝液(pH6.8)で200μlにした。25℃の恒温槽中で反応させ、30分後に490nmの吸光度を測定した。チロシナーゼ活性阻害率は下式により算出したが、チロシナーゼ活性阻害率の値が大きい程チロシナーゼ活性阻害作用が高いことを意味する。
【0040】
【数1】

【0041】
上式において、Aは試験物質無添加で酵素を添加した時の吸光度、Bは試験物質も酵素も添加しない時の吸光度、Cは試験物質と酵素を添加した時の吸光度で、Dは試験物質を添加し酵素を添加していない場合の吸光度を表す。
【0042】
表1に、カンカ抽出物および比較に用いたコウジ酸のチロシナーゼ活性阻害率を示すが、阻害率はそれぞれ4回の測定結果の平均値±標準誤差である。
【0043】
【表1】

【0044】
表1に示したように、カンカ抽出物は、これまでにチロシナーゼ活性阻害効果を有するとされているコウジ酸に比べると、その効果は低いが、チロシナーゼ活性阻害作用は有していることが明らかである。
【0045】
実施例2.メラニン生成抑制効果
以下の試験方法で、カンカニクジュヨウ抽出物のメラニン生成抑制効果を調べた。なお、比較には、メラニン生成抑制効果を有するとされるアルブチンを用いた。
【0046】
〔メラニン生成抑制試験〕
マウスB16メラノーマ4A5細胞を48ウェルプレートに20,000細胞/ウェルで播種した。翌日、培養培地を0.2mmol/lテオフィリンと試験物質のDMSO(ジメチルスルフォキシド)溶液を培地全量に対してDMSO溶液の濃度が0.1%(v/v)になるように含有した培地と交換した。試験物質添加から3日後に、メラノーマ細胞のタンパク質量をBCA Protein assay kit(PIERE社製)を用いて定量し、また、メラニン生成量をアルカリ可溶化法(細胞を破砕した後、終濃度が2mol/lになるように水酸化ナトリウムを添加し、60℃で15分間加熱することでメラニンを可溶化する方法)にて溶解後、マイクロプレートリーダーを用いて450nmの吸光度を測定した。メラニン量は合成メラニンを標準品として作成した検量線から算出し、タンパク質量でメラニン量を除することで単位タンパク当たりのメラニン量を算出した。ノーマル群としてテオフィリン並びに試験物質を培地に添加していないウェル、コントロール群としてテオフィリンを添加するが試験物質は無添加のウェルを用いた。メラニン生成抑制率は次式から算出した。
【0047】
【数2】

【0048】
上式において、Eは、試料添加時の単位タンパク当たりのメラニン量(g/g)であり、Fはノーマル群の単位タンパク当たりのメラニン量(g/g)、Gはコントロール群の単位当たりのメラニン量(g/g)を示す。
【0049】
表2に、カンカ抽出物および比較に用いたアルブチンのメラニン生成抑制率を示す。なお、メラニン生成抑率はそれぞれ4回の試験の平均値±標準誤差である。
【0050】
【表2】

【0051】
表2から明らかなように、カンカ抽出物は、比較に用いたアルブチンとほぼ同等のメラニン生成抑制効果を示した。
【0052】
実施例3.抗酸化効果
カンカ抽出物に含まれる主要構成化合物であるエチナコシド(echinacoside)およびアクテオシド(acteoside)の抗酸化効果を確認した。比較には、アスコルビン酸およびα−トコフェロールを用いた。なお、下記の抗酸化効果は、コントロールと比較した相対値で表す。また、コントロールには、ラジカル発生剤を添加していないpH7.0の25mmol/lリン酸緩衝液を用いた。
【0053】
〔抗酸化効果確認試験〕
抗酸化効果測定は、極性の異なるペルオキシラジカルとヒドロキシラジカルにおける効果を測定した。水溶性ペルオキシラジカルに対する抗酸化作用測定には、ラジカル発生剤アゾ化合物としてAAPH〔2,2’−azobis(2−amidinopropane)dihydrochloride〕をリン酸緩衝液に溶解して用いた。脂溶性ペルオキシラジカルに対する抗酸化作用測定には、1mmol/lのAMVN〔2,2’−azobis(2,4−dimethylvaleronitrile)〕をリン酸緩衝液に溶解して用いた。ヒドロキシラジカルは、コバルトと過酸化水素を用いたフェントン反応(一分子の過酸化水素が2価の金属イオンで一分子の水酸化イオンと一分子のヒドロキシラジカルが発生する反応)で発生させた。リン酸緩衝液中に各種ラジカル発生試薬を添加した後、試験物質を添加し、37℃で加温した。その後、ルミノール試薬を混合し、フォトンカウンターを用いて化学発光強度の測定を行った。ルミノールの化学発光がコントロールに対して、半分となる値をIC50として算出した。
【0054】
表3に、エチナコシド、アクテオシドおよび比較に用いたアスコルビン酸、α―トコフェノールの抗酸化効果結果(IC50値)を示す。なお、アスコルビン酸は水溶性のため脂溶性ペルオキシラジカルの測定はできず、α−トコフェロールは脂溶性のため水溶性ペルオキシラジカルおよびヒドロキシラジカルの測定ができないため、それぞれ表3には数値は記していない。
【0055】
【表3】

【0056】
表3から明らかなように、カンカエキス主要構成化合物のエチナコサイドやアクテオシドは、水溶性過酸化ラジカルにおいてアスコルビン酸の約1.6倍、脂溶性過酸化ラジカルにおいてα−トコフェロールの約30〜45倍、ヒドロキシラジカルはアスコルビン酸の4倍の抗酸化効果が見られた。
【0057】
実施例4.経皮吸収性試験
ミニブタの背部の皮膚(Yucatan Micropig Skin Set:Charles River社製)を用いて、下記の試験法で、カンカ抽出物の経皮吸収性を確認した。
【0058】
〔経皮吸収試験法〕
内径11mmのフランツ型経皮吸収管のレセプター管に0.1mol/lの等張リン酸緩衝液(pH7.2)を満たし、その上に皮下脂肪を除去して2×2cmに切断した角層、表皮および真皮を有するミニブタの皮膚を載せ、さらにレセプター管の中心線が同じになるようにドナー管を設置してクランプで固定したものを、生体の擬似モデルとして使用した。試料の経皮吸収は、レセプター管を37℃で保温しながら管内の溶液を撹拌子で毎分600回転で撹拌を行っている状態で、ドナー管に経皮吸収試料を0.3ml適用し20時間行った。経皮吸収したカンカ抽出物の定量は、ドナー管に残った試料を十分に水洗して除去した後、角層+表皮と真皮を分離し、それぞれを30%エタノール水溶液10mlに浸してホモジナイザーで破砕して抽出し、メンブラン濾過を行った後、下記の条件の液体クロマトグラフィーで行った。なお、本試験ではカンカ抽出物の経皮吸収の指標として、カンカ抽出物に多く含まれる成分であるアクテオシドとエチナコシドを用いた。
【0059】
液体クロマトグラフィー分析条件
カラム:コスモシル 5C18−MS−II(4.6mmID×150mm)
移動相:A液;0.1%酢酸水溶液、B液;アセトニトリル
グラジェント条件:B液濃度
0− 2min;5%
2−15min:5%→80%
15−19min:100%
流速:1ml/min
カラム温度:40℃
測定波長:254nm
【0060】
経皮吸収試料には、粉末化したカンカニクジュヨウ抽出物を30%エタノール水溶液(w/w)に1%、5%、10%の濃度(w/w)になるように溶解した溶液を用いた。なお、使用した粉末化したカンカニクジュヨウ抽出物には、アクテオシドが9.1質量%、エチナコシドが25.5質量%含まれていた。表4に、表皮(角層を含む)と真皮に浸透したアクテオシドとエチナコシドの浸透量(μg)を示す。
【0061】
【表4】

【0062】
表4に示したように、適用濃度が5%を超えるとカンカ抽出物の吸収が律速になるため吸収量に差が見られなくなるが、それ以下の濃度では、適用した溶液の濃度が高いほどカンカ抽出成分の経皮吸収量が増大することが分かる。そのため、5%濃度以上で適用すると、長時間カンカ抽出成分が表皮、真皮に滞留することが明らかであり、美白作用を発揮すると考えられる。
【0063】
以下にカンカ抽出物を用いた皮膚外用剤や皮膚化粧料の処方および製造法を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0064】
実施例5
以下の処方および製法に従って皮膚用クリームを調製した。
(処方)
成分 質量%
ステアリン酸 5.0
ステアリルアルコール 4.0
イソプロピルミリステート 18.0
グリセリンモノステアリン酸エステル 3.0
プロピレングリコール 10.0
カンカ抽出物 0.1
水酸化カリウム 0.2
亜硫酸水素ナトリウム 0.05
防腐剤 適量
香料 適量
イオン交換水 全量で100になる量
(製法)
イオン交換水にプロピレングリコールと水酸化カリウムを加え溶解し、加熱して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を徐々に加え、全部加え終わってからしばらくその温度に保ち反応を起こさせ、その後、ホモミキサーで均一に乳化し、よくかきまぜながら30℃まで冷却して皮膚用クリームを調製した。
【0065】
実施例6
以下の処方および製法に従って皮膚用クリームを調製した。
(処方)
成分 質量%
ステアリン酸 5.0
ソルビタンモノステアリン酸エステル 2.5
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.5
アルブチン 7.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
プロピレングリコール 10.0
カンカ抽出物 0.05
グリセリントリオクタノエート 10.0
スクワレン 5.0
パラジメチルアミノ安息香酸オクチル 3.0
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.01
エチルパラベン 0.3
香料 適量
イオン交換水 全量で100になる量
(製法)
イオン交換水をプロピレングリコールおよびエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を加えて溶解し、加熱して70℃に保った(水相)。その他の成分を混合して加熱溶解して70℃に保った(油相)。水相に油相を除々に加えて70℃で予備乳化を行い、ホモミキサーにて均一に乳化した後、よくかき混ぜながら30℃まで冷却し、皮膚用クリームを調製した。
【0066】
実施例7
以下の処方および製法に従って皮膚用クリームを調製した。
(処方)
成分 質量%
固形パラフィン 5.0
ミツロウ 10.0
ワセリン 15.0
流動パラフィン 41.0
グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 2.0
石けん粉末 0.1
硼砂 0.2
カンカ抽出物 0.1
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
エチルパラベン 0.3
香料 適量
イオン交換水 全量で100になる量
(製法)
イオン交換水に石けん粉末と硼砂を加え、加熱溶解して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相をかきまぜながら徐々に加え、添加終了後、ホモミキサーで均一に乳化し、乳化後よくかきまぜながら30℃まで冷却し、皮膚用クリームを調製した。
【0067】
実施例8
以下の処方および製法に従って乳液を調製した。
(処方)
成分 質量%
ステアリン酸 2.5
セチルアルコール 1.5
ワセリン 5.0
流動パラフィン 10.0
ポリオキシエチレン(10)モノオレイン酸エステル 2.0
ポリエチレングリコール1500 3.0
トリエタノールアミン 1.0
カルボキシビニルポリマー 0.05
カンカ抽出物 0.01
亜硫酸水素ナトリウム 0.01
エチルパラベン 0.3
香料 適量
イオン交換水 全量で100になる量
(製法)
少量のイオン交換水にカルボキシビニルポリマーを溶解した(A相)。残りのイオン交換水にポリエチレングリコール1500とトリエタノールアミンを加え、加熱溶解して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を加え予備乳化を行い、A相を加えホモミキサーで均一乳化し、乳化後よくかきまぜながら30℃まで冷却し、乳液を調製した。
【0068】
実施例9
以下の処方および製法に従って乳液を調製した。
(処方)
成分 質量%
マイクロクリスタリンワックス 1.0
密ロウ 2.0
ラノリン 20.0
流動パラフィン 10.0
スクワラン 5.0
ソルビタンセスキオレイン酸エステル 4.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレイン酸エステル 1.0
プロピレングリコール 7.0
カンカ抽出物 1.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.01
エチルパラベン 0.3
香料 適量
イオン交換水 全量で100になる量
(製法)
イオン交換水にプロピレングリコールを加え、加熱して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。油相をかきまぜながらこれに水相を徐々に加え、ホモミキサーで均一に乳化した。乳化後よくかきまぜながら30℃まで冷却し、乳液を調製した。
【0069】
実施例10
以下の処方および製法に従ってゼリー状の皮膚外用剤を調製した。
(処方)
成分 質量%
エタノール(95%) 10.0
ジプロピレングリコール 15.0
ポリオキシエチレン(50)オレイルエーテル 2.0
カルボキシビニルポリマー 1.0
水酸化ナトリウム 0.15
L−アルギニン 0.1
カンカ抽出物 5.0
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンスルホン酸
ナトリウム 0.05
エチレンジアミンテトラアセテート・3ナトリウム・2水塩 0.05
メチルパラベン 0.2
香料 適量
イオン交換水 全量で100になる量
(製法)
イオン交換水にカルボキシビニルポリマーを均一に溶解し、一方、95%エタノールにカンカニクジュヨウ抽出物、ポリオキシエチレン(50)オレイルエーテルを溶解し、水相に添加した。次いで、その他の成分を加えたのち、水酸化ナトリウム、L−アルギニンで中和させ増粘し、ゼリー状の皮膚外用剤を調製した。
【0070】
実施例11
以下の処方および製法に従って美容液を調製した。
(処方)
成分 質量%
〔A相〕
エチルアルコール(95%) 10.0
ポリオキシエチレン(20)オクチルドデカノール 1.0
パントテニールエチルエーテル 0.1
カンカ抽出物 2.0
メチルパラベン 0.15
〔B相〕
水酸化カリウム 0.1
〔C相〕
グリセリン 5.0
ジプロピレングリコール 10.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
カルボキシビニルポリマー 0.2
精製水 全量で100になる量
(製法)
A相、C相をそれぞれ均一に溶解し、C相にA相を加えて可溶化した。次いでB相を加えたのち充填し、美容液を調製した。
【0071】
実施例12
以下の処方および製法に従ってパック剤を調製した。
(処方)
成分 質量%
〔A相〕
ジプロピレングリコール 5.0
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 5.0
〔B相〕
カンカ抽出物 0.05
オリーブ油 5.0
酢酸トコフェロール 0.2
エチルパラベン 0.2
香料 0.2
〔C相〕
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
ポリビニルアルコール(ケン化度90、重合度2,000) 13.0
エタノール 7.0
精製水 全量で100になる量
(製法)
A相、B相、C相をそれぞれ均一に溶解し、A相にB相を加えて可溶化した。次いでこれをC相に加えたのち充填し、パック剤を調製した。
【0072】
実施例13
以下の処方および製法に従って固形ファンデーションを調製した。
(処方)
成分 質量%
タルク 43.1
カオリン 15.0
セリサイト 10.0
亜鉛華 7.0
二酸化チタン 3.8
黄色酸化鉄 2.9
黒色酸化鉄 0.2
スクワラン 8.0
イソステアリン酸 4.0
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン 3.0
オクタン酸イソセチル 2.0
カンカ抽出物 0.5
防腐剤 適量
香料 適量
(製法)
タルク、カオリン、セリサイト、亜鉛華、二酸化チタン、黄色酸化鉄および黒色酸化鉄の粉末成分をブレンダーで十分混合し、これにスクワラン、イソステアリン酸、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンおよびオクタン酸イソセチルの油性成分、カンカニクジュヨウ抽出物、防腐剤、香料を加え良く混練した後、容器に充填して成型し、固形ファンデーションを調製した。
【0073】
実施例14
以下の処方および製法に従ってクリームタイプの乳化型ファンデーションを調製した。
(処方)
成分 質量%
〔粉体部〕
二酸化チタン 10.3
セリサイト 5.4
カオリン 3.0
黄色酸化鉄 0.8
ベンガラ 0.3
黒色酸化鉄 0.2
〔油相〕
デカメチルシクロペンタシロキサン 11.5
流動パラフィン 4.5
ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン 4.0
〔水相〕
カンカ抽出物 0.5
精製水 50.0
1,3−ブチレングルコール 4.5
ソルビタンセスキオレイン酸エステル 3.0
防腐剤 適量
香料 適量
(製法)
水相を加熱撹拌後、十分に混合粉砕した粉体部を添加してホモミキサー処理した。更に加熱混合した油相を加えてホモミキサー処理した後、撹拌しながら香料を添加して室温まで冷却し、クリームタイプの乳化型ファンデーションを調製した。
【0074】
実施例15
以下の処方および製法に従って化粧水を調製した。
(処方)
成分 質量%
カンカ抽出物 0.05
アスパラギン酸 1.0
酢酸トコフェロール 0.01
グリセリン 4.0
1,3−ブチレングリコール 4.0
エタノール 8.0
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5
メチルパラベン 0.2
クエン酸 0.05
クエン酸ナトリウム 0.1
香料 0.05
精製水 全量で100になる量
(製法)
精製水にアスパラギン酸、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、クエン酸およびクエン酸ナトリウムを溶解して精製水溶液とした。別に、エタノールにカンカニクジュヨウ抽出物、酢酸トコフェロール、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、メチルパラベンおよび香料を溶解し、これを前記の精製水溶液に加えて可溶化して濾過し、化粧水を調製した。
【0075】
実施例16
以下の処方および製法に従って化粧水を調製した。
(処方)
成分 質量%
〔A:アルコール相〕
エタノール 5.0
ポリオキシエチレン(50)オレイルエーテル 2.0
2−エチルヘキシル−p−ジメチルアミノベンゾエート 0.18
カンカ抽出物 0.1
香料 0.05
〔B:水相〕
1,3ブチレングリコール 9.5
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 0.5
乳清抽出液 5.0
ニコチン酸アミド 0.3
グリセリン 5.0
ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン 1.0
エチレンジアミンヒドロキシエチル3酢酸3ナトリウム 1.0
リジン 0.05
トラネキサム酸 1.0
精製水 全量で100になる量
(製法)
Aのアルコール相をBの水相に添加して可溶化し、化粧水を調製した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カンカニクジュヨウの肉質茎から、水または低級脂肪族アルコールもしくはその含水物で抽出して得られた抽出液または抽出エキスを有効成分として含むことを特徴とする皮膚外用剤または皮膚化粧料。
【請求項2】
カンカニクジュヨウの肉質茎から、水または低級脂肪族アルコールもしくはその含水物で抽出して得られた抽出液または抽出エキスに含有されるエチナコシド、アクテオシド、カンカノシドF、カンカノシドG、カンカノシドH、カンカノシドA、カンカノシドB、カンカノシドC、カンカノシドD、カンカノール、カンカノシドEから選ばれる少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする請求項1に記載の皮膚外用剤または皮膚化粧料。
【請求項3】
皮膚外用剤または皮膚化粧料中でのカンカニクジュヨウの肉質茎からの抽出液または抽出エキスの含有量が、固形分として0.001質量%〜20質量%である請求項1または請求項2に記載の皮膚外用剤または皮膚化粧料。

【公開番号】特開2009−209063(P2009−209063A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−51994(P2008−51994)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(000125347)学校法人近畿大学 (389)
【出願人】(000147213)株式会社成和化成 (45)
【Fターム(参考)】