説明

皮膚外用剤

【課題】 ビタミン類を角質層の奥まで届けるとともに、肌を整え、肌荒れを防止する効果を発揮する皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】 フィトステロール誘導体から選択される1種又は2種以上と、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を含有する皮膚外用剤に関する。さらにビタミンB及びその誘導体、ビタミンH及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を含有する皮膚外用剤。また、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を、微細エマルションの状態で配合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィトステロール誘導体から選択される1種又は2種以上と、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を含有する皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ビタミンA,ビタミンE等のビタミン類を含有する皮膚外用剤は、老化防止効果、抗酸化効果等を発揮すること、また各種ビタミン類を併用することにより、老化防止効果が相乗的に向上することが知られている(特許文献1参照)。また、微細エマルションに油溶性ビタミンを微細エマルション化して配合することにより、より老化防止効果が向上することも知られている(特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−175731号公報
【特許文献2】特開2004−168702号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ビタミン類を角質層の奥に届けるためには、角質層のバリアを一時的にせよ破壊する必要があるため、角質層の奥ではビタミン類による老化防止効果を発揮しても、角質層の表面においては角質層のバリア機能が破壊され、軽い肌荒れ状態に陥る危険性があった。そこで、本発明においては、ビタミン類を角質層の奥まで届けるとともに、肌を整え、肌荒れを防止する効果を発揮する皮膚外用剤を提供することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の第1の発明は、フィトステロール誘導体から選択される1種又は2種以上と、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を含有する皮膚外用剤に関する。
【0006】
本願の第2の発明は、第1の発明の皮膚外用剤にさらにビタミンB及びその誘導体、ビタミンH及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を含有する皮膚外用剤に関する。
【0007】
本願の第3の発明は、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を、微細エマルションの状態で含有する、第1又は第2の発明に記載した皮膚外用剤外用剤に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の皮膚外用剤は、ビタミン類を角質層の奥まで届けるとともに、肌を整え、肌荒れを防止する効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の皮膚外用剤は、フィトステロール誘導体と、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を必須成分とし、さらにビタミンB及びその誘導体、ビタミンH及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を配合し得る。これらの成分に関し、個々に説明する。
【0010】
本発明において用いるフィトステロール誘導体としては、アシル酸性アミノ酸フィトステロールエステル、アシル酸性アミノ酸フィトステロール/高級アルコール混合エステル、フィトステロール高級脂肪酸エステルから選択される1種又は2種以上を用いる。
かかるアシル酸性アミノ酸フィトステロールエステル、アシル酸性アミノ酸フィトステロール、高級アルコール混合エステルとしては、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)が好ましい例としてあげられる。
【0011】
フィトステロール高級脂肪酸エステルとしては、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、植物脂肪酸フィトステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリルラノリン脂肪酸フィトステリル、12−ヒドロキシステアリン酸フィトステリル、リシノール酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、パルミとオレイン酸フィトステリル、パルミチン酸フィトステリル、ステアリン酸フィトステリル、2−エチルヘキサン参フィトステリルカプリン酸フィトステリル、ラウリン酸フィトステリルなどが挙げられ、これらのなかでもその効果の点からイソステアリン酸フィトステリルが最も好ましい。
【0012】
本発明において、フィトステロール誘導体の配合量は、皮膚外用剤の剤型により適宜配合量が決定され特に限定されるものでは無いが、皮膚外用剤全量に対し0.01〜99質量%配合できる。0.01質量%未満の配合では本発明の肌を整え、肌荒れを予防する効果が発揮されなくなる。
【0013】
本発明の皮膚外用剤に配合するビタミンA及びその誘導体としては特に限定されず、レチノール,レチナール,レチノレイン酸及びこれらの誘導体等のレチール系(ビタミンA1系)化合物、デヒドロレチノール,デヒドロレチナール,デヒドロレチノレイン酸およびこれらの誘導体等のデヒドロレチノール系(ビタミンA2系)化合物、β-カロチン,α-カロチン,γ-カロチン及びこれらの誘導体などのプロビタミンA系化合物、及びこれらの化合物の立体異性体が包含される。これらのビタミンA類の中でも、パルミチン酸レチノールを用いることが、本発明の効果の点から最も好ましい。
【0014】
本発明の皮膚外用剤に配合するビタミンE及びその誘導体としては特に限定されず、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,d−トコフェロール,酢酸トコフェロール,ニコチン酸DL−α−トコフェロール,コハク酸DL−α−トコフェロール等が例示される。
【0015】
本発明において、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上の配合量は、皮膚外用剤全量中、0.001〜5重量%が好ましい。0.001重量%未満では、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上の生理効果が発揮され得ず、逆に5重量%を超えて配合しても、それ以上の効果の向上が認められない。また、短期間で本発明の効果を得るためには、0.1質量%以上の配合が好ましい。
【0016】
本発明の皮膚外用剤に配合するビタミンB及びその誘導体としては特に限定されず、チアミン(ビタミンB1)、チアミンジスルフィド、リボフラビン(ビタミンB2)、ピリドキシン(ビタミンB6)、塩酸ピリドキシン、シアノコバラミン(ビタミンB12)等が例示される。
【0017】
本発明の皮膚外用剤に配合するビタミンH及びその誘導体としては、ビオチンが例示される。
【0018】
本発明の皮膚外用剤に配合するビタミンC及びその誘導体としては特に限定されず、ジパルミチン酸−L−アスコルビルやテトライソパルミチン酸−L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸リン酸マグネシウム、L−アスコルビン酸リン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸硫酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸−2−グルコシド等が例示される。
【0019】
本発明の皮膚外用剤の剤型は特に限定されず、水性製剤、油性製剤、水中油型乳化製剤、水中油型乳化製剤等の剤型を採用することができる。これらの剤型のなかでも、必須成分であるフィトステロール誘導体並びにビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を安定に配合する目的から、油性製剤、水中油型乳化製剤、油中水型乳化製剤の剤型を採用することが好ましい。さらには使用感触や、本発明の効果の発揮しやすさの点から、水中油型乳化製剤の剤型を採用することが最も好ましい。
【0020】
油中水型乳化製剤の剤型を採用した場合、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を、微細エマルションの状態で配合することにより、前記ビタミン類を効率良く角質層の奥まで届けることができる。
【0021】
本発明における微細エマルションは、平均のエマルション粒子径が100nm以下のものをさす。より高い安定性を維持するためには、平均のエマルション粒子径が60nm以下であることが望ましい。本発明で用いる微細化された乳化粒子は、少なくとも油溶性ビタミンと、酸化エチレン付加硬化ヒマシ油と、グリセリンとを用いて調製する。上記微細エマルションを得る乳化方法としては、例えば、転相温度乳化法、凝集法、液晶乳化法、D相乳化法などの界面化学的手法と、高圧乳化機、高せん断分散機、コロイドミルといった機械的手法を単独、または、複数を組み合わせた方法などが挙げられる。本発明では、特に、高圧乳化機で物理的な力を加えることが好ましく、高圧乳化を行う装置としては、例えば、高圧ホモジナイザーが挙げられる。
【0022】
また、好ましい製造方法として具体的には、液晶乳化を行った後、高圧乳化を行う方法で、第1段階として油溶性ビタミンと、乳化剤と、多価アルコールで非水乳化物を作製し、これに水を加えて予備エマルションを調製する。第2段階として、この予備エマルションを高圧下で乳化粒子を100nm以下に微細化し、さらに必要ならば他の成分を添加する方法が挙げられる。予備乳化エマルション調製時の油溶性ビタミン/多価アルコール/酸化エチレン付加硬化ヒマシ油の配合量は、上記それぞれの範囲内で調整されるものであり、かつ、その混合比率は、特に制限されるものではない。なお、使用する高圧ホモジナイザーは、温度が5〜90℃、また処理圧力が500〜1500barに設定することが好ましい。
【0023】
本発明では、100nm以下に微細化されたエマルションを得る方法として、上述の如く、界面化学的手法と機械的手法を組み合わせた方法、すなわち、液晶乳化を行った後、高圧乳化を行う方法で、第1段階として乳化剤と油溶性ビタミンと多価アルコールで非水乳化物を作製し、これに水を加えて予備エマルションを調製し、第2段階として、この予備エマルションを高圧下で乳化粒子を100nm以下に微細化する方法を詳述したが、これに限定されるものではなく、100nm以下に微細化されたエマルション組成物を得ることができるものであれば、転相温度乳化法、凝集法、液晶乳化法、D相乳化法などの界面化学的手法と、高圧乳化機、高せん断分散機、コロイドミルといった機械的手法を単独、または、これらの複数の組み合せでもよいものである。
【0024】
上述の微細エマルションを得る際には、乳化剤と多価アルコールを必須成分とする。乳化剤としては特に限定されないが、レシチン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油から選択される1種又は2種以上を用いることが、肌荒れ予防効果の点から好ましい。また多価アルコールとしては、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、1,2−ペンタンジオールなどが例示されるが、乳化安定性の点からグリセリンを用いることが好ましい。
【0025】
かかる微細エマルションはそのまま皮膚外用剤として用いることもできるが、別の水中油型乳化性剤や水性製剤に微細エマルションを分散させて皮膚外用剤とすることもできる。
【0026】
本発明の皮膚外用剤には、その他通常皮膚外用剤に配合される任意の有効成分、基材成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【実施例】
【0027】
本発明の皮膚外用剤の処方例を表1に示す。皮膚外用剤は、まず、D成分とE成分を液晶乳化後、高圧ホモミキサーを用いて微細エマルションを調製する。A成分とB成分に、C成分を添加してホモミキサーを用いて乳化したものに微細エマルションをさらに添加した後、F成分を順次添加することにより調製した。かかる実施例を用いて長期使用試験を行った。ここで本発明の実施例はクリームの剤型であり、通常単品で使用することは少なく、ローションと併用して使用することが一般的である。そこで、使用者の条件を統一させるために表2に示した処方にてローションを調製し、実施例1とローション1、もしくは実施例2とローション2を用いた長期併用使用試験を行った。なお、ローションは、A成分とB成分を高圧ホモミキサーを用いて微細エマルションを調製した後、C成分を順次添加することにより調製した。
【0028】
【表1】

【0029】
【表2】

【0030】
[長期併用使用試験]
20〜40歳代の女性28名を被験者として、1日2回2ヶ月間の長期併用使用試験を行った。併用は、実施例1とローション1の組み合わせ、もしくは実施例2とローション2の組み合わせで使用させた。被験者は、条件を統一するため、上述の実施例並びにローションの他、クレンジング料、洗顔料に関しても使用する化粧料を指定し、指定外の基礎化粧料を使用しないよう指導した。使用前、1ヵ月後、使用後の肌の状態を測定し評価した。評価項目、評価方法を次に、評価結果を表2に示す。
【0031】
[保湿効果]
角質層水分量をSKIKON200(アイ・ビー・エム社製)を用いて測定することにより、保湿効果を評価した。具体的には使用前の角質水分量を1としたときの相対値を角質水分量として平均値を算出し、使用前の角質水分量との有意差検定を行い、1%有意で上昇しているものを○、5%有意で上昇しているものを△、有差無し若しくは減少しているものを×として評価を行った。
【0032】
[肌荒れ改善効果]
経皮水分蒸散量測定装置(商品名TewameterTM210(Courage-Khazaaka slectronic社製))を用いて経表皮水分損失量を測定することにより肌荒れ改善効果を測定した。具体的には使用前の経表皮水分損失量を1としたときの相対値を経表皮水分損失量として平均値を算出し、使用前の経表皮水分損失量との有意差検定を行い、1%有意で減少しているものを○、5%有意で減少しているものを△、有差無し若しくは増加しているものを×として評価を行った。
【0033】
[美白効果]
頬部の皮膚吸光度を測定し、下記の計算式により、得られた波長領域からヘモグロビンの波長域を減算して、メラニン量(MI)を算出した。得られたメラニン量に関し、使用前のメラニン量を1としたときの相対値をメラニン量として平均値を算出し、使用前のメラニン量との有意差検定を行い、1%有意で減少しているものを○、5%有意で減少しているものを△、有差無し若しくは増加しているものを×として評価を行った。
MI=[log(Rλ700nm)−log(Rλ630nm)]×100
【0034】
[たるみ改善効果]
キュートメーター(Cutometer SEM575(Courage-Khazaaka slectronic社製))を用いて皮膚の弾性を測定した。得られた弾性値に関し、使用前の弾性値を1としたときの相対値を弾性値として平均値を算出し、使用前の弾性値との有意差検定を行い、1%有意で向上しているものを○、5%有意で向上しているものを△、有差無若しくは低下しているものを×として評価を行った。
【0035】
[しわ改善効果]
シリコン印象材(商品名エグザファイン(GC社製))を用いて目じりのレプリカを採取し、レーザー変位計(キーエンス社製)にて二次元的にスキャンすることにより、レプリカ表面の起伏(シワの深さ)を計測した。得られたシワの深さに関し、使用前のシワの深さを1としたときの相対値をシワの深さとして平均値を算出し、使用前のシワの深さとの有意差検定を行い、1%有意で減少しているものを○、5%有意で減少しているものを△、有差無若しくは増加しているものを×として評価を行った。
【0036】
[キメ改善効果]
シリコン印象材(商品名エグザファイン(GC社製))を用いて頬部のレプリカを採取し、二値化処理を行った後、一定面積内のきめが細かな部分が全体に締める割合を算出して、キメ度とした。得られたキメ度に関し、使用前のキメ度を1としたときの相対値をキメ度として平均値を算出し、使用前のキメ度との有意差検定を行い、1%有意で改善しているものを○、5%有意で改善しているものを△、有差無若しくは悪化しているものを×として評価を行った。
【0037】
[透明感改善効果]
レンズ側、カメラ側の両方に偏光フィルターを装着し、顔部の写真撮影を行った。その際偏光フィルターを平行に配置することにより肌の表面反射を、変更フィルターを垂直に配置することにより肌の内部反射を撮影した。また同時に標準版も同様に撮影を行った。得られた画像を画像解析ソフトを用いて画像演算することにより肌内部反射光を抽出し、輝度値のヒストグラムから透明度を算出した。得られた透明度に関し、使用前の透明度を1としたときの相対値を透明度として平均値を算出し、使用前の透明度との有意差検定を行い、1%有意で向上しているものを○、5%有意で向上しているものを△、有差無若しくは低下しているものを×として評価を行った。
【0038】
【表2】

【0039】
本発明のほかの実施例を示す
【0040】
[実施例3]保湿クリーム
(1)イソステアリン酸フィトステリル 5.0(質量%)
(2)ラウロイルグルタミン酸
ジ(フィトステリル/オクチルドデシル) 3.0
(3)スクアラン 5.0
(4)ステアリン酸 0.8
(5)サラシミツロウ 1.0
(6)ホホバ油 1.0
(7)トリヤシ油脂肪酸グリセリル 3.0
(8)セタノール 3.6
(9)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(10)レチノール 0.2
(11)グリセリン 10.0
(12)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(13)アルギニン(20質量%水溶液) 15.0
(14)精製水 35.3
(15)カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 15.0
製法:(1)〜(10)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(11)〜(15)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後冷却する。
【0041】
[実施例4]美容液
(1)精製水 24.35(質量%)
(2)グリセリン 10.0
(3)ショ糖脂肪酸エステル 1.3
(4)カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 17.5
(5)アルギン酸ナトリウム(1質量%水溶液) 15.0
(6)モノラウリン酸ポリグリセリル 1.0
(7)ベヘニルアルコール 0.75
(8)N−ラウロイル−L−グルタミン酸
ジ(フィトステリル−2−オクチルドデシル) 2.0
(9)イソステアリン酸フィトステリル 3.0
(10)トリパルミチン酸グリセリル 3.0
(11)ステアリン酸 1.0
(12)スクワラン 5.0
(13)サラシミツロウ 1.0
(14)精製ホホバ油 1.0
(15)ジパルミチン酸アスコルビル 2.0
(16)d−δ−トコフェロール 0.1
(17)1、3−ブチレングリコール 10.0
(18)L−アルギニン(10質量%水溶液) 2.0
製法:(1)〜(6)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(7)〜(17)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。次いで、上記水相成分に油相成分を添加して予備乳化を行った後、ホモミキサーにて均一に乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、50℃にて(18)を加えて、さらに冷却する。
【0042】
[実施例5]油中水型エモリエントクリーム
(1)イソステアリン酸フィトステリル 3.0(質量%)
(2)ラウロイルグルタミン酸
ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル) 2.0
(3)スクワラン 13.0
(4)トリヤシ油脂肪酸グリセリル 1.5
(5)ステアリン酸 0.5
(6)サラシミツロウ 4.0
(7)精製ホホバ油 1.0
(8)α−トコフェロール 0.1
(9)アスコルビルイソパルミテート 1.0
(10)パルミチン酸レチノール 0.1
(11)ジグリセリンオレイン酸エステル 5.0
(12)塩化ナトリウム 1.3
(13)塩化カリウム 0.1
(14)プロピレングリコール 3.0
(15)1、3−ブチレングリコール 5.0
(16)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(17)精製水 59.2
(18)香料 0.1
製法:(1)〜(11)の油相を70℃にて加熱溶解する。これに予め70℃にて加熱溶解した(12)〜(17)を徐々に加え、均一に分散する。全て移送終了した後、ホモミキサーにて乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(18)を加え、均一に混合する。
【0043】
[実施例6]オイル美容液
(1)イソステアリン酸フィトステリル 5.0(質量%)
(2)スクワラン 13.0
(3)トリパルミチン酸グリセリル 1.5
(3)トリ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル 2.9
(4)ステアリン酸 0.5
(5)サラシミツロウ 4.0
(6)精製ホホバ油 1.0
(7)2−エチルヘキサン酸セチル 28.0
(8)メドウフォーム油 25.0
(9)デカメチルシクロペンタシロキサン 5.0
(10)テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット 14.0
(11)d−δ−トコフェロール 0.5
製法:(1)〜(11)を均一に混合する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィトステロール誘導体から選択される1種又は2種以上と、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を含有する皮膚外用剤。
【請求項2】
さらに、ビタミンB及びその誘導体、ビタミンH及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を含有する請求項1に記載の皮膚外用剤。
【請求項3】
ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を、微細エマルションの状態で含有する、請求項1又は請求項2に記載の皮膚外用剤。

【公開番号】特開2009−249342(P2009−249342A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99569(P2008−99569)
【出願日】平成20年4月7日(2008.4.7)
【出願人】(000135324)株式会社ノエビア (258)
【Fターム(参考)】