説明

移動通信装置

【課題】装置の所持者に適したジョギングの支援を行う。
【解決手段】ジョギング支援部は、ジョギング経路中の所在地の天気予報を受信し(ステップS202)、受信された天気予報の報知(ステップS204)、更に、予報された天候がジョギングに適するか否かを判断し(ステップS205)、適さないと判断された場合、適さない理由を報知する(ステップS206)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信装置に係り、特に、装置の所持者に適したジョギングの支援処理に関する。
【背景技術】
【0002】
ジョギングは、容易に行うことができる運動であり、多くの人々によって健康維持のために行われている。ここで、ジョギングは、ウォーキング、ランニング、マラソン、散歩、ハイキング、登山、ゴルフなど、主に屋外で行なわれる全ての歩くこと、または、走ることによって人が位置する場所の移動を伴う動作を含む。
【0003】
ジョギングは、容易に行うことができるが、ジョギングを行う人に適さないジョギングは、健康維持に逆効果となり、好ましくない。好ましくないジョギングの例は、過度に激しいジョギング、雨天の際のジョギング、炎天下でのジョギングである。
【0004】
そこで、ジョギングを行なう人の活動状態を同定し、同定された活動状態に基づいて、ジョギングを行う人に適したジョギングのペースや、運動しすぎを防止するアラームをジョギングを行なう人に通知する処理が知られている。ここで、活動状態は、例えば、ジョギングを行なう人の脈拍数や、血圧や、呼吸数などを測定することによって得られる(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2006−293535号公報(第5頁、第20頁、第22頁、図18)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に開示されている方法では、ジョギングを行なう人は、各種のセンサーを装着する必要がある問題点があった。即ち、この方法は、スポーツ選手のトレーニングなどに際してはともかく、一般の人々が手軽にそれぞれの人に適したジョギングなどを行なうに際して、適切な方法ではない。
【0006】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、装置の所持者に適したジョギングの支援を行う移動通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の移動通信装置は、移動の経路を記憶する移動経路記憶手段と、前記移動経路記憶手段に記憶された経路の少なくとも一部が含まれる地域の天気予報を受信する天気予報受信手段と、前記天気予報受信手段によって受信された天気予報を報知する天気予報報知手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、装置の所持者に適したジョギングの支援を行う移動通信装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明による移動通信装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る移動通信装置の構成を示すブロック図である。
【0010】
この移動通信装置は、移動通信網(図示せず)を介した通信等を行う装置であり、装置全体の制御を行う制御部11と、基地局(図示せず)との間で電波の送受信を行うアンテナ12aと、通信部12bと、送受信部13と、通話用のスピーカ14aと、通話用のマイクロフォン14bと、通話部14cと、表示部15と、入力装置16とを備える。
【0011】
更に、この移動通信装置は、BCMCS(Broadcast/Multicast Services)受信部21と、電子メール送受信部22と、ブラウザ部23と、ダウンロード部24と、測位部25と、加速度センサー部26と、ジョギング支援部31と、ジョギング経路記憶部32と、イヤホン型の第2のスピーカ41とを備える。ジョギング経路記憶部32には、ジョギング経路32aが記憶される。
【0012】
ここで、制御部11と、BCMCS受信部21と、電子メール送受信部22と、ブラウザ部23と、ダウンロード部24と、ジョギング支援部31とは、コンピュータと、そのコンピュータによって利用されるプログラムからなっても良い。
【0013】
上記のように構成された、本発明の実施形態に係る移動通信装置の各部の動作を、図1及び図2を参照して説明する。
【0014】
通信部12bは、アンテナ12aが受信した高周波信号を送受信部13へ出力し、また、送受信部13から出力される高周波信号をアンテナ12aより送信する。
【0015】
送受信部13は、通信部12bからの高周波信号を増幅、周波数変換及び復調し、それによって得られたディジタル音声信号を通話部14cへ、得られた制御信号を制御部11へ、得られた電子メール信号を電子メール送受信部22へ、得られたWebデータ信号をブラウザ部23へ、得られたダウンロードされたコンテンツ信号をダウンロード部24へ送る。
【0016】
更には、送受信部13は、通話部14cから出力されるディジタル音声信号と、制御部11から出力される制御信号と、電子メール送受信部22から出力される電子メール信号と、ブラウザ部23から出力されるWebデータ要求信号と、ダウンロード部24から出力されたコンテンツのダウンロード要求信号を変調、周波数変換及び増幅し、高周波信号を得て、それを通信部12bに送る。
【0017】
通話部14cは、送受信部13から出力されるディジタル音声信号をアナログ音声信号に変換し、それを増幅してスピーカ14aに送る。また、マイクロフォン14bから出力されるアナログ音声信号を増幅し、それをディジタル音声信号に変換して送受信部13に送信する。
【0018】
表示部15は、制御部11に制御されることで、カーソルを含む文字・数字を含む画像データの表示動作を行い、表示されているデータは、入力装置16からの入力操作や着信信号の受信に応答して制御部11からの指示を受けることで切換わる。また、所定の時間に渡って入力装置16からの入力操作や着信信号の受信がない場合、表示部15は、制御部11に制御されて表示を終了する。
【0019】
入力装置16は、通信相手の電話番号などを指定し、また、トグル式の入力方式によってひらがな文字、アルファベット文字及び記号文字を入力するための数字キーと、カーソル移動の指示を入力するカーソル移動キーやスクロールキーを含む機能の指示を入力する複数の機能キーとを含むキーからなる。
【0020】
そして、入力装置16のキーが押下されると、そのキーの識別子が制御部11に通知され、制御部11の制御に基づいて、その識別子が通知された装置内の各部の処理により、表示部15に文字として表示されたり、キーの押下及び解放に基づく制御が行われたりする。
【0021】
BCMCS受信部21は、基地局から複数の移動通信装置に一斉同時配信された情報を受信する。そして、受信された情報をBCMCS受信部21内に記憶する。受信された情報が画像情報である場合、BCMCS受信部21は、BCMCS受信部21内に記憶された設定に従って、または、装置の各部からの要求に従って、その画像を表示部15に表示させる。また、受信された情報が音声情報である場合、BCMCS受信部21は、BCMCS受信部21内に記憶された設定に従って、または、装置の各部からの要求に従って、その音声をスピーカ14aまたは第2のスピーカ41から発生させる。
【0022】
また、BCMCS受信部21は、受信された情報が文字情報である場合、BCMCS受信部21内に記憶された設定に従って、または、装置の各部からの要求に従って、その文字を表示部15に表示させ、及び/または、その文字を音声信号に変換して、変換された音声をスピーカ14aまたは第2のスピーカ41から発生させる。
【0023】
ここで、BCMCS受信部21内に記憶された設定は受信された情報の種類毎に定めることができる。また、装置の各部からの要求は、受信された情報の種類を指定した要求であっても良い。ここで、情報の種類とは、天気予報、ニュースなどの1つまたは複数である。
【0024】
電子メール送受信部22は、電子メールの送受信を行う処理部であり、入力装置16の所定のキー操作に基づいた制御部11からの指示によって動作を開始し、電子メールを送信する。即ち、入力装置16の所定のキー操作に従って、電子メールの宛先電子メールアドレスと、件名と、本文とを入力する。そして、入力された件名と、本文とを、入力された宛先電子メールアドレスに宛てて、送受信部13に要求してメールサーバ装置(図示せず)へ送信させる。
【0025】
また、電子メール送受信部22は、制御部11を経由して他の処理部から送られた要求によって動作を開始し、その処理部から送られた電子メールの宛先電子メールアドレスと、件名と、本文とを受信する。そして、受信された件名と、本文とを、受信された宛先電子メールアドレスに宛てて、送受信部13に要求してメールサーバ装置へ送信させる。
【0026】
更に、電子メール送受信部22は、制御部11が電子メール着信信号を受信したことを契機とする制御部11からの指示によって動作を開始し、メールサーバ装置から送信された電子メールの送信元電子メールアドレス及び件名を含むその電子メールのヘッダと、その本文とを送受信部13を経由して受信する。
【0027】
また、電子メール送受信部22は、入力装置16の所定のキー操作に基づいた制御部11からの指示によって動作を開始し、受信された電子メールの送信元電子メールアドレス、件名、及び本文を表示部15に表示させる。また、電子メール送受信部22は、制御部11を経由して他の処理部から送られた要求によって動作を開始し、受信された電子メールの送信元電子メールアドレス、件名、及び本文をその処理部に送る。
【0028】
ブラウザ部23は、ウェブサイトへアクセスする処理部である。即ち、ブラウザ部23は、入力装置16の所定のキー操作に基づいた制御部11からの指示によってウェブサイトへアクセスする動作を開始する。そして、入力装置16の所定のキー操作によってウェブサイトのアドレスを作成し、作成されたアドレスによって識別されるウェブサイトへ制御部11及び送受信部13を経由してアクセスし、そのウェブサイトから送信された情報を送受信部13を経由して受信して、表示部15に表示する。ブラウザ部23は、入力装置16の所定のキー操作に基づいて、動作を終了する。
【0029】
更に、ブラウザ部23は、制御部11を経由して他の処理部から送られた要求に従って動作を開始し、その処理部から送られたウェブサイトのアドレスによって識別されるウェブサイトへ制御部11及び送受信部13を経由してアクセスし、そのウェブサイトから送信された情報を送受信部13を経由して受信して、その処理部に送る。
【0030】
ダウンロード部24は、コンテンツサーバ装置(図示せず)に記憶されたコンテンツを指定して、コンテンツサーバ装置にそのコンテンツのダウンロードを要求し、その要求に応じてダウンロードされたコンテンツをダウンロード部24内に記憶する。そして、装置の各部からの要求に従って、記憶されたコンテンツを再生する。コンテンツに含まれる画像は、表示部15に表示させ、コンテンツに含まれる音声は、第2のスピーカ41から発生させる。
【0031】
測位部25は、GPS(Global Positioning System)衛星から送信された電波を受信して、装置が位置する場所の緯度及び経度を測定する。また、測位部25は、GPS衛星から送信された電波による測位に加えて、または、代えて、通信部12bによって受信された基地局から送信された電波の強度と、その基地局の位置する緯度及び経度とから装置が位置する場所の緯度及び経度を測定しても良い。
【0032】
より多数の基地局から送信された電波の強度によれば、測位部25は、より正確に測定することができる。基地局から送信された電波の強度によれば、GPS衛星から送信された電波が受信できず、かつ、基地局から送信された電波が受信されるところ、例えば、地下道などでの測位に有効である。
【0033】
加速度センサー部26は、お互いに直交する3軸方法の加速度を検出する。そして、検出された3つの加速度の大きさを3次元空間の点とみなし、3次元空間のその点と、原点との間のユークリッド距離を算出することによって、装置に加わった加速度を検出する。
【0034】
ジョギング支援部31は、装置の所持者に適したジョギングを支援するため、以下の動作を行う。第1に、ジョギング経路32aをジョギング経路記憶部32に記憶させる。ジョギング経路32aには、ジョギングの経路の詳細を含む。記憶されるジョギング経路32aは、入力装置16の所定のキー操作によって入力されたものなど、ジョギングに先んじて記憶されたものであっても良く、また、装置の所持者がジョギング中に、ジョギング支援部31によって検出された、そのジョギングの実績であっても良い。
【0035】
第2に、ジョギング支援部31は、ジョギング経路32aに記憶されたジョギングの経路における天気予報を装置の所持者に報知する。第3に、ジョギング支援部31は、装置の所持者のジョギングの速度に応じた報知を、例えば、音楽コンテンツをダウンロード部24に再生させることによって行なう。
【0036】
第4に、ジョギング支援部31は、装置の所持者の異常の有無を判断し、異常があると判断された場合、異常がある旨を送信する。第5に、ジョギング支援部31は、装置の所持者のジョギングの状況と、ジョギング経路32aとを比較し、その比較結果を報知する。
【0037】
なお、上記第2〜第5のジョギング支援部31の動作は、上記第1のジョギング支援部31によって記憶されたジョギング経路32aを用いるように説明したが、これらの動作は、同時に行われても良い。即ち、ジョギング経路32aを記憶させつつ、その記憶させつつあるジョギング経路32aに従って、上記第2〜第5のジョギング支援部31の動作を行っても良い。
【0038】
以下、本実施形態に係る移動通信装置における、装置の所持者に適したジョギングを支援する処理を説明する。
【0039】
図2は、ジョギング経路記憶部32に記憶されるジョギング経路32aの構成の一例を示す。このジョギング経路32aは、経路識別子32bと、年月日32cと、開始時刻32dと、経路詳細32eとが関連付けられた情報からなる。そして、1組の関連付けられた情報が1つのジョギングの経路などを示す。
【0040】
経路識別子32bは、ジョギング経路32aを一意に識別する情報である。年月日32cは、ジョギングが行なわれた、及び/または、行なわれると予定もしくは予想されている年月日であり、曜日を含む。なお、年月日32cは、年月日と曜日との全てを含むと限るものではない。
【0041】
図2で、経路識別子32bが「A」であるジョギング経路32aが示すジョギングが日曜に行なわれた、及び/または、行なわれると予定もしくは予想されていることを示す。一方、経路識別子32bが「B」であるジョギング経路32aが示すジョギングは、2008年1月2日水曜日に行なわれた、及び/または、行なわれると予定されていることを示す。
【0042】
開始時刻32dは、経路識別子32bによって識別されるジョギング経路32aが示すジョギングが開始された、及び/または、行なわれると予定もしくは予想されている時刻である。なお、開始時刻32dは、1つの時刻であると限るものではない。複数の時刻であっても良く、また、時間帯であっても良い。
【0043】
図2で、経路識別子32bが「A」であるジョギング経路32aが示すジョギングが14時〜15時の時間帯に開始された、及び/または、開始されると予定もしくは予想されていることを示す。一方、経路識別子32bが「B」であるジョギング経路32aが示すジョギングは、10時20分に開始された、及び/または、開始されると予定されていることを示す。
【0044】
経路詳細32eは、経路識別子32bによって識別されるジョギング経路32aが示す経路の詳細であって、目印32fと、所在地32gと、緯度経度32hと、道のり32iと、時間32jと、速度32kとが関連付けられた情報が複数個順序付けられた情報からなる。即ち、関連付けられた1組の情報がそのジョギング経路32aが示すジョギングに際して開始する場所、経由する場所及び終了する場所に係わる目印32fと、所在地32gと、緯度経度32hとを含み、複数組の情報が、その情報に係る場所を経由する順の通りに順序付けられる。
【0045】
更に、i+1番目の経路詳細32eは、i番目の経路詳細32eが示す場所からi+1番目の経路詳細32eが示す場所に至る部分経路に係わる道のり32iと、時間32jと、速度32kとを含む。ここで、iは、1以上の自然数である(i≧1)。
【0046】
目印32fは、ジョギングに際して経由する場所を、装置の所持者が容易に識別する情報である。図2に示すジョギング経路32aは、最初の経路詳細32e及び最後の経路詳細32eは、いずれも、目印32fが「自宅」であって、自宅から開始され、自宅で終了されるジョギングの経路である。所在地32gは、目印32fの所在地または住所である。緯度経度32hは、目印32fで識別される場所の緯度及び経度である。
【0047】
道のり32iは、直前に経由する場所から、即ち、直前に順序付けられた経路詳細32eが示す場所から、目印32fで識別される場所に至る道のりである。時間32jは、直前に経由する場所から、目印32fで識別される場所に至る道のりをジョギングによって移動するために要した、及び/または、予定もしくは予想されている時間である。
【0048】
速度32kは、道のり32iを時間32jで除した商と等しい関係にある。そこで、速度32kは、過去のジョギングの際の速度、及び/または、予定もしくは予想されている速度である。道のり32iと、時間32jとは、最初に順序付けられた経路詳細32eにおいて0であること、更に、速度32kは、最初に順序付けられた経路詳細32eにおいて意味を持たないことは、上記説明から明らかである。
【0049】
なお、目印32fと、所在地32gと、緯度経度32hと、道のり32iと、時間32jと、速度32kとの全てに情報が設定されていると限るものではない。例えば、図2に示す経路識別子32bが「B」である経路詳細32eにおいて、目印32fに情報が設定されていない。この状況は、例えば、この経路詳細32eに示す経路によって1回ジョギングをしたものの、そのジョギングの途中に経由した場所を識別する情報が得られていない場合に相当する。
【0050】
また、年月日32cと、開始時刻32dと、時間32jと、速度32kとは、過去に行なわれたジョギングに基づく実績値であることも、予定された値であることも、更には、過去に行なわれたジョギングに基づく実績値に基づいて、ジョギング支援部31によって予想される値であることもある。しかし、以後、ジョギング経路32aを参照する際には、これらの値を単に予定された値と称する。
【0051】
続いて、ジョギング支援部31の動作を説明する。まず、ジョギング支援部31がジョギング経路32aをジョギング経路記憶部32に記憶させる動作を説明する。ジョギング支援部31がジョギング経路32aを記憶させる動作の第1は、入力装置16の所定のキー操作によって入力された情報によってジョギング経路32aを設定して記憶させる動作である。
【0052】
即ち、ジョギング支援部31は、経路識別子32bと、年月日32cと、開始時刻32dとに、入力装置16の所定のキー操作によって入力された情報を設定する。そして、複数の経路詳細32e、即ち、複数組の目印32fと、所在地32gと、緯度経度32hと、道のり32iと、時間32jと、速度32kとに、入力装置16によって入力された情報を設定する。そして、得られたジョギング経路32aをジョギング経路記憶部32に記憶させる。
【0053】
なお、ジョギングの経路は、往路及び復路の2つの部分経路からなるとし、その結果、図2に示す経路識別子32bが「A」であるジョギング経路32aの如く、1つのジョギング経路32aに含まれる経路詳細32eは、最低3つであるが、これに限るものではない。
【0054】
例えば、目印32fが「自宅」であって、ジョギング開始場所を示す経路詳細32eと、目印32fが「自宅」であって、ジョギング終了場所を示す経路詳細32eとの、2つの経路詳細32eを含む構成であっても良い。この構成において、ジョギングの経路は、1つの部分経路からなる。
【0055】
入力装置16の所定のキー操作によって入力された情報によってジョギング経路32aを設定する際、必須な情報は、経路識別子32bであり、その他の情報は、設定されなくとも良い。また、正確でない、概略の値が設定されても良い。また、速度32kは、ジョギング支援部31によって予め決められた値が設定されるとしても良い。特に、緯度経度32hの設定は、入力装置16からの入力による場合、設定されないとしても良い。また、測位部25の測位結果によって設定されるとしても良い。
【0056】
以上説明した他、ジョギング支援部31は、ジョギング支援部31の動作に係るパラメータを入力装置16の所定のキー操作によって入力し、ジョギング支援部31内に記憶する。このパラメータの一例は、装置の所持者のジョギングの速度に応じた報知を行なうか否か、行なうとしたら、如何なる手段で報知するかである。また、別の例は、ジョギングの折り返しを促す動作を行うか否かである。
【0057】
以上説明した、ジョギング支援部31が入力装置16の所定のキー操作によって入力された情報によってジョギング経路32aを設定して記憶させる際に、ジョギング支援部31が表示部15に表示させる内容の例と、その表示に従って入力される情報を説明する。これらの表示は、以後に説明する順に表示されるが、これに限るものではない。入力装置16の所定のキー操作によって表示が選択されても良い。
【0058】
図3及び図4は、速度32kの入力に関してなされる表示の例を示す。即ち、入力装置16の所定のキー操作によってジョギング支援部31が起動されると、図3に示す「モードを選択」なる標題15aと、「ウォーキング」と、「ジョギング」との2の項目からなる第1のメニュー15bとが表示される。更に、いずれかの項目が選択された後、入力装置16の所定のキー操作によって選択された項目の入力が決定されることを示す機能表示15cが表示される。この例では、「ウォーキング」が選択されていることを、「ウォーキング」の表示にハッチングを施して示す。
【0059】
図4は、図3に示す第1のメニュー15bによって「ウォーキング」が選択され、その選択が機能表示15cによって決定された後に表示される「ウォーキングモード スピード選択」なる標題15dと、第2のメニュー15eとを示す。第2のメニュー15eは、「ハード」、「ノーマル」、「ソフト」、及び「カスタム」の4項目からなる。更に、いずれかの項目が選択された後、入力装置16の所定のキー操作によって選択された項目の入力が決定されることを示す機能表示15cが表示される。この例では、「ハード」が選択されていることを、「ハード」の表示にハッチングを施して示す。
【0060】
第2のメニュー15eによって「ハード」、「ノーマル」、及び「ソフト」の中のいずれかが選択、決定されると、それぞれ、所定の速い速度、所定の中程度の速度、所定の遅い速度が全ての経路詳細32eの速度32kに設定される。また、「カスタム」が選択、決定されると、次に、例えば、時速である速度の入力を促す表示が行われ、その表示に応じて入力装置16の所定のキー操作によって入力された速度が速度32kに設定される。
【0061】
図5は、装置の所持者のジョギングの速度に応じた報知を行なうか否かを示すパラメータを入力するための表示の例を示す。この表示は、「スピードお知らせ 方法選択」なる標題15fと、「曲」、「音声」、「バイブ」、及び「なし」の4項目からなる第3のメニュー15gと、「◎決定」なる機能表示15cとからなる。
【0062】
第3のメニュー15gによって「曲」、「音声」、及び「バイブ」の中のいずれかが選択され、機能表示15cによってその選択が決定されると、それぞれ、装置の所持者のジョギングの速度に応じた報知が音楽コンテンツの再生によって、音声によって、バイブレータの振動によって行なわれることをパラメータとして記憶する。また、「なし」が選択、決定されると、上記報知は行われないことをパラメータとして記憶する。
【0063】
図6は、ジョギング開始の場所の緯度及び経度、即ち、最初に順序付けられた経路詳細32eの緯度経度32hを記憶するための表示の例を示し、「現在地測定中 しばらくお待ち下さい」なる第1の状況表示15hからなる。この表示の際、ジョギング支援部31の要求に従って、測位部25が測位している。測位の終了後、ジョギング支援部31は、は、測位された緯度及び経度を上記緯度経度32hとして記憶させる。なお、この緯度経度32hの記憶は、ジョギング経路32aをジョギング経路記憶部32に記憶させる際、装置は、ジョギング開始の場所に位置していることが前提となる。
【0064】
図7は、経路の全ての道のり、即ち、経路詳細32eの道のり32iの合計の入力のための表示の例を示し、「距離入力」なる標題15iと、道のり入力欄15jと、「◎決定」なる機能表示15cとからなる。道のり入力欄15jは、入力装置16の所定のキー操作によって入力された数字、即ち、例えば、500メートル単位の道のりの長さが表示される部分と、「Km」なる長さの入力は、キロメートル単位での数字による旨の表示部分とからなる。
【0065】
ジョギング支援部31は、このように道のり32iの合計が入力された場合、ジョギング開始場所からジョギング終了場所へ至る、1つの部分経路からなる経路をジョギング経路32aとして設定する。
【0066】
しかし、これに限るもではなく、図2に示す経路識別子32bが「A」であるジョギング経路32aの如く、ジョギング開始場所からある場所へ移動し、その場所からジョギング終了場所へ戻る、そして、ジョギング終了場所は、ジョギング開始場所と等しい、即ち、往路及び復路の2つの部分経路からなる経路をジョギング経路32aとして記憶させても良い。
【0067】
経路が往路及び復路の2つの部分経路からなる場合、経路詳細32eの道のり32iとして、2つの値が、即ち、2番目に順序付けられた経路詳細32eの道のり32iと、3番目に順序付けられた経路詳細32eの道のり32iとが設定され、それらの値は、入力された道のり32iの合計の1/2である。
【0068】
図3及び図4を参照して説明したように、速度32kが入力され、更に、図7を参照して説明したように、道のり32iの合計が入力されると、ジョギング支援部31は、時間32jを算出する。図8は、この算出中の表示の一例を示す。この表示は、「計算中」なる第2の状況表示15kからなる。
【0069】
図9は、上記算出が終了した際の表示の一例を示す。この表示は、「運動時間は3時間10分になります」なる第3の状況表示15mと、「◎決定」なる機能表示15cとからなる。この時間は、道のり32iの合計を速度32kで除した商である。
【0070】
ここで、機能表示15cによって、入力された速度及び道のりの合計、更に算出されたジョギング時間の設定が決定されると、それらの値が、ジョギング経路32aとして記憶される。また、入力装置16の所定のキー操作によって、既に入力された速度や、道のりの合計の値の入力のための表示が再度され、その表示に従った入力によって、それらの値が更新される。
【0071】
なお、図2に示す経路識別子32bが「A」であるジョギング経路32aの如く、往復の経路からなるジョギング経路32aが記憶される場合、上記算出された時間の1/2が2番目に順序付けられた経路詳細32eの時間32jと、3番目に順序付けられた経路詳細32eの時間32jとに記憶される。
【0072】
図10は、ジョギングの折り返しを促す動作を行うか否かを示すパラメータの設定のための表示の一例を示す。この表示は、「折り返し設定」なる標題15nと、「ON」及び「OFF」の2項目からなる第4のメニュー15oと、「◎決定」なる機能表示15cとからなる。第4のメニュー15oによって、「ON」及び「OFF」のいずれかが選択され、その選択が機能表示15cによって決定されると、それぞれ、上記折り返しを促す動作を行う、または、行なわない旨のパラメータが設定され、ジョギング支援部31内に記憶される。
【0073】
ジョギング支援部31がジョギング経路32aを記憶させる動作の第2は、地図を参照した入力である。即ち、ジョギング支援部31は、事前にジョギング支援部31内に記憶された地図(図示せず)、その地図内の地点から、その地点に対応する場所の目印と、所在地と、緯度及び経度とを得る対応情報、及び2つの地点に対応する場所の間の道のりを算出する数式を参照して、以下に説明するように、ジョギング経路32aを記憶させる。ここで、対応情報は、例えば、対応表であるが、これに限るものではない。例えば、地点から緯度及び経度を算出する数式が記憶されても良い。
【0074】
ジョギング支援部31は、上記地図を表示部15に表示させる。表示された地図内の複数の地点が順序付けて入力装置16のポインティング手段、例えば、カーソル位置によって指定されることにより、複数組の目印32fと、所在地32gと、緯度経度32hと、道のり32iとを入力する。その他の情報は、上述したように、入力装置16の所定のキー操作によって入力する。そして、入力された情報をジョギング経路32aとして記憶させる。ここで、指定された順序付けに従って、ジョギングの経路が設定される。即ち、順序付けにおいて、先である地点に対応する場所を先に経由し、後である地点に対応する場所を後に経由する経路が設定される。
【0075】
ジョギング支援部31がジョギング経路32aを記憶させる動作の第3は、装置の所持者がジョギング中に、ジョギング支援部31によって検出された、そのジョギングの実績を記憶させる動作である。図11は、ジョギング支援部31の装置の所持者のジョギングの実績をジョギング経路32aに記憶させる動作のフローチャートを示す。
【0076】
ジョギング支援部31は、入力装置16の所定のキー操作によって、または、装置の所持者がジョギング中であると判断された場合、ジョギング支援部31によって検出された、そのジョギングの実績を記憶させる動作を開始する(ステップS101)。
【0077】
装置の所持者がジョギング中であることは、以下のように判断される。即ち、ジョギング支援部31は、所定の時間間隔で測位部25に測位をさせ、その測位によって得られた緯度及び経度が、測位の度に如何なる変化を示すかを得る。この得られた変化によって、所定の時間間隔の間に装置が位置する場所の変化、即ち、移動距離を得る。そして、この移動距離を上記所定の時間で除した商を求めることによって、移動速度を得る。この移動速度は、装置の所持者がジョギング速度であって、この速度が所定の範囲の値である場合、装置の所持者がジョギング中であると判断する。
【0078】
ここで、所定の時間の経過は、制御部11に含まれるクロック(図示せず)が示す時刻によって得られる。また、所定の時間を充分に短くすることによって、移動距離は、移動した道のりとの差が少なくなるので、より正確にジョギングの速度を求めることができる。特に、所持者が右折や左折を行い、または、曲線状にジョギングする場合の速度を正確に測定することができる。
【0079】
続いて、ジョギング支援部31は、経路識別子32bと、年月日32cと、開始時刻32dとに設定される情報をジョギング支援部31内に記憶する(ステップS102)。ここで、経路識別子32bは、一意にジョギング経路32aを識別する値とする。また、年月日32cと、開始時刻32dとは、制御部11に含まれるクロックが示す年月日と、時刻とである。これらの情報は、1つのジョギング経路32aにそれぞれ1つの情報が記憶されるものであり、それぞれ1つの情報をジョギング支援部31内に記憶する。
【0080】
そして、ジョギング支援部31は、緯度経度32hと、道のり32iと、時間32jと、速度32kとに設定される情報をジョギング支援部31内に記憶する(ステップS103)。ここで、緯度経度32hは、測位部25によって得られた緯度及び経度である。道のり32iは、上記ジョギング中であるか否かの判断で説明したように算出された道のりである。なお、ジョギング開始の際の道のり32iは、既に説明したように0である。
【0081】
時間32jは、制御部11に含まれるクロックが示す時刻を参照することによって算出された、ジョギング開始からの時間である。速度32kは、上記ジョギング中であるか否かの判断で説明したように算出された移動速度、即ち、ジョギングの速度である。
【0082】
なお、ステップS103で、ジョギング支援部31は、目印32fと、所在地32gとに設定される情報は記憶しないとしても良く、また、緯度経度32hを検索キーにジョギング支援部31内に記憶する地図を参照することによって得られた情報を記憶するとしても良い。これらのステップS103で記憶される情報は、経路詳細32eに含まれる情報であり、1つのジョギング経路32aに複数の情報が記憶される。
【0083】
ジョギング支援部31は、入力装置16の所定のキー操作がされたか否か、及び、ジョギングの実績を記憶させる動作を開始した際に測位部25によって測位された緯度及び経度と同じ緯度及び経度が測位部25によって測位されたか否かを調べる(ステップS104)。
【0084】
そして、上記キー操作がされた場合、または、上記同じ緯度及び経度が測位された場合(ステップS104の「YES」)、ジョギング支援部31は、1つのジョギングが終了されたと判断し、ジョギング支援部31内に記憶された情報をジョギング経路32aとして記憶させ(ステップS105)、ジョギング支援部31によって検出されたジョギングの実績を記憶させる動作を終了する(ステップS106)。
【0085】
一方、上記キー操作がされず、かつ、上記同じ緯度及び経度が測位されない場合(ステップS104の「NO」)、ジョギング支援部31は、所定の待ち時間を置いて(ステップS107)ステップS103の緯度経度32hなどを記憶する動作に移る。
【0086】
ステップS105のジョギング経路32aとして記憶させる動作で、ジョギング支援部31は、ジョギング支援部31内に記憶された経路識別子32bと、年月日32cと、開始時刻32dとに設定される情報を、それぞれ経路識別子32bと、年月日32cと、開始時刻32dとして記憶させる。
【0087】
その他のジョギング支援部31内に記憶された情報を、ジョギング支援部31は、いくつの経路詳細32eとして記憶させるか、言い換えると、ジョギングの経路がいくつの部分経路からなるとして記憶させるかを説明する。ジョギング支援部31は、以下に説明する場合、ジョギングの全経路を、または、部分経路を複数の部分経路に分割する。
【0088】
まず、入力装置16の所定のキー操作によって目印32fと、所在地32gと、緯度経度32hと、道のり32iと、時間32jと、速度32kとのいずれかが指定されることによって、経路中の場所が指定された場合、ジョギング支援部31は、その指定された経路中の場所の前と後とをそれぞれ異なる部分経路とする。
【0089】
また、測位部25によって測位された緯度及び経度の時系列を参照することによって、全経路が、往路と、往路と同じ経路であって逆向きの経路である復路とに分けられると判断される場合、ジョギング支援部31は、往路と、復路とのそれぞれを異なる部分経路とする。図2に示す、経路識別子32bが「A」であるジョギング経路32aが、この往路と復路との2つの部分経路からなる一例である。
【0090】
また、ジョギング支援部31は、全経路中、目印32fとして、著名な場所を経由した場合、その著名な場所である目印32fの前と後とをそれぞれ異なる部分経路とする。著名であるか否かは、ジョギング支援部31内に記憶した地図に含まれる情報によって判断する。
【0091】
また、全経路中、所在地32gとして、県名、市名、町名、丁目などのいずれかが異なる場所を経由した場合、ジョギング支援部31は、異なる場所の前と後とをそれぞれ異なる部分経路とする。県名、市名、町名、丁目などのいずれかが異なるか否かは、ジョギング支援部31内に記憶した地図に含まれる情報によって判断する。また、全経路の道のりを所定の長さ毎に分割し、分割されたそれぞれの部分を部分経路とする。
【0092】
ジョギング支援部31は、図11に示すフローチャートを参照して説明したジョギングの実績を記憶させる動作を複数回行い、それぞれの動作で記憶されたジョギング経路32aの経路詳細32eが略等しいと判断された場合、それらの複数のジョギング経路32aを、1つのジョギング経路32aに取りまとめて記憶させる。この取りまとめの際、年月日32cと、開始時刻32dとは、複数のジョギング経路32aのそれぞれの情報を含む情報、言い換えると、複数の情報に共通な情報とする。
【0093】
例えば、図2に示す経路識別子32bが「B」であるジョギング経路32aは、1回のジョギングに対する情報であって、特定の年月日と、特定の時刻を示す。しかし、経路識別子32bが「A」であるジョギング経路32aは、複数のジョギング経路32aが取りまとめられたものである。
【0094】
そこで、複数のジョギング経路32aの年月日32cに共通であった曜日(「日曜」。)のみが年月日32cとして記憶された例を示す。また、複数のジョギング経路32aの開始時刻32dを含む時間帯(「14時〜15時」。)が開始時刻32dとして記憶された例を示す。
【0095】
以上説明した、ジョギング支援部31の入力装置16のキー操作によって入力された情報によってジョギング経路32aを作成して記憶させる動作と、ジョギング支援部31によって検出された、そのジョギングの実績を記憶させる動作とは、排他的ではない。
【0096】
特に、前者の動作では入力が困難である緯度経度32hは、後者の動作によって補われても良い。また、後者の動作における部分経路の設定は、前者の動作によって変更、例えば、1つの部分経路を複数の部分経路に分割し、また、複数の部分経路を1つの部分経路に統合しても良い。部分経路の変更は、多くの場合、目印32fの変更を伴う。
【0097】
次に、ジョギング支援部31によるジョギング経路32aに記憶されたジョギングの経路における天気予報を報知する動作を説明する。図12は、ジョギング支援部31による天気予報を報知する動作のフローチャートを示す。ジョギング支援部31は、入力装置16の所定のキー操作によって動作を開始する(ステップS201)。
【0098】
この動作開始の際、ジョギング支援部31は、ジョギング経路32aの一覧を表示部15に表示させ、その中の1つを入力装置16の所定のキー操作によって選択することにより、経路識別子32bを得てもよく、得られないとしても良い。
【0099】
経路識別子32bが入力装置16のキー操作によって得られない場合、ジョギング支援部31は、制御部11のクロックによって現在の年月日と、時刻とを得る。そして、それらが、それぞれ年月日32cに含まれ、もしくは略等しい、及び/または、開始時刻32dに含まれ、もしくは略等しいジョギング経路32aを検索することによって、経路識別子32bを得る。
【0100】
ジョギング支援部31は、上記得られた経路識別子32bによって識別されるジョギング経路32aに含まれる所在地32g毎に天気予報を受信する(ステップS202)。ここで、天気予報の受信には、以下の方法の1つまたは複数による。所在地32g毎に異なる方法によっても良い。また、1回の天気予報の受信によって、複数の所在地32gに係わる天気予報が受信されても良い。
【0101】
まず、日本電信電話株式会社グループによって運用されている気象庁発表の天気予報を聴取するサービス(電話番号177)を介して受信された音声による天気予報である。ここで、所在地32gの天気予報を受信させるため、ジョギング支援部31は、所在地32gを含む地域の市外局番と、その局番に続く177とである電話番号に対しての発呼を制御部11に要求することによって、天気予報サービスサーバ装置(図示せず)から送信された天気予報を受信する。
【0102】
次に、BCMCS受信部21によって受信された天気予報である。この天気予報は、基地局毎に、その基地局がサービスエリアとするセルに係る天気予報であることがあり、狭い地域の天気予報を得ることができる。
【0103】
次に、電子メール送受信部22によって受信された天気予報である。即ち、電子メール送受信部22に天気予報の送信を要求する電子メールを所定の天気予報サーバ装置(図示せず)に送らせ、電子メール送受信部22によって受信されたその電子メールに対する回答の電子メールに含まれる天気予報である。
【0104】
天気予報を要求する際、所在地32gにおける天気予報を要求する。この要求に際して、郵便番号によって所在地32gを指定する場合、ジョギング支援部31は、ジョギング支援部31内に町名と郵便番号との対応を記憶して参照することによって、所在地32gに対応する郵便番号を得る。なぜなら、現在の7桁の郵便番号は、主に町に対応して付されているので、郵便番号によって町が識別可能だからである。
【0105】
次に、ブラウザ部23に所定の天気予報ウェブサイトが用意されたウェブサーバ装置(図示せず)へアクセスさせることによって受信された天気予報である。所在地32gの天気予報の受信のため、ジョギング支援部31は、所在地32gを含む地域を指定してブラウザ部23に天気予報を受信させる。または、緯度経度32hを指定して受信させる。
【0106】
図12を参照したジョギング支援部31の動作の説明に戻る。ジョギング支援部31は、経路識別子32bで識別されるジョギング経路32aに含まれる全ての所在地32gの天気予報が受信されたか否かを調べる(ステップS203)。受信されていない場合、ステップS202の動作に移り、天気予報が受信されていない所在地32gの天気予報を受信する。
【0107】
一方、全ての所在地32gの天気予報が受信された場合、ジョギング支援部31は、受信された所在地32gの天気予報を、それぞれの所在地32gが含まれる経路詳細32eの順序に従って報知する(ステップS204)。そして、受信された天気予報によると、天候は、ジョギング経路32aのジョギングに適するか否かを判断する(ステップS205)。
【0108】
適さないと判断された場合、ジョギング支援部31は、適さない理由を報知して(ステップS206)、天気予報を報知する動作を終了する(ステップS207)。ここで、適さない理由とは、天気予報に、降雨がある旨、降雪がある旨、所定の風速以上の風がある旨、所定の値以上の高温である旨、所定の値以下の低温である旨、所定の値以上の湿度である旨、の1つまたは複数が含まれる場合である。また、これらの可能性がある旨であっても同じである。更に、適さない理由とは、天候に関する注意報または警報が出されている旨である。
【0109】
一方、適する場合、即ち、適さない理由が受信された天気予報に含まれない場合、ジョギング支援部31は、天気予報を報知する動作を終了する(ステップS207)。しかし、これに限るものではなく、天気予報によれば、天気はジョギングに適する旨を報知しても良い。また、天気はジョギングに適するか、また、適さないかの少なくとも一方を報知する場合、ジョギング支援部31は、ステップS204の天気予報の報知を行わなくとも良い。
【0110】
ここで、ステップS204の天気予報の報知について、説明を加える。受信される天気予報は、音声情報、文字情報、静止画情報及び動画情報の1つまたは複数であり、ジョギング支援部31は、音声情報をスピーカ14aから、または、第2のスピーカ41から発生させ、その他の情報を表示部15に表示させる。
【0111】
しかし、これに限るものではない。音声情報を文字に変換し、表示部15に表示させても良く、また、文字情報を音声に変換し、スピーカ14aから、または、第2のスピーカ41から発生させても良い。変換は、天気予報を受信した各部に行なわせても良く、ジョギング支援部31が行なっても良い。
【0112】
受信された天気予報が複数の場合、ジョギング支援部31は、受信された天気予報をジョギング支援部31内に記憶し、各所在地32gに係わる天気予報を、それぞれの所在地32gが含まれる経路詳細32eの順に報知する。
【0113】
しかし、受信された天気予報が1つの場合、例えば、全ての所在地32gが1つの町内にあり、かつ、1つの基地局が担当するセル内にある場合、ジョギング支援部31は、天気予報が受信された際に、受信と同時に報知しても良い。また、装置が位置する場所に最も近い所在地32gに係わる天気予報を報知しても良い。一例をあげれば、ジョギング開始に際し、ジョギング開始場所の天気予報、即ち、最初に順序付けられた経路詳細32eに含まれる所在地32gに係わる天気予報を報知しても良い。
【0114】
ステップS206の天気予報が示す天候がジョギングに適さない理由の報知は、表示部15に表示させることにより、及び/または、第2のスピーカ41から音声を発生させることにより行なう。
【0115】
図13は、ステップS206の動作による、天候はジョギング経路32aのジョギングに適さない旨の表示の一例を示す。この表示は、表示部15に表示され、「3時間10分後の雨天確率は60%です。中止しますか?」なる第4の状況表示15pと、「ON」及び「OFF」の2項目からなる第5のメニュー15qとならなる。
【0116】
この第4の状況表示15pによって、ジョギング支援部31は、天気予報は確率60%で雨天である旨を含むことを理由に天候はジョギングに適さないことを報知し、婉曲にジョギングの中止を促している。第5のメニュー15qによって、「ON」及び「OFF」のいずれかが選択、決定されると、それぞれ、ジョギング支援部31は、動作を終了し、または、動作を続ける。
【0117】
なお、以上の説明は、ジョギング支援部31は、入力装置16のキー操作を契機として天気予報を報知する動作を開始するとしたが、これに限るものではない。ジョギング支援部31は、装置の所持者がジョギング中と判断される場合、所定の時間毎に、所定のジョギングした道のり毎に、ジョギングによって装置が位置する所在地32gが移動する毎に、または、新たな天気予報が受信される毎に天気予報を報知する動作を開始しても良い。
【0118】
特に、装置が異なるセル内に移動する場合、異なる基地局から送信された、その基地局がサービスエリアとするセルにおける天気予報が受信されることがあるので、有効な天気予報の報知が可能である。
【0119】
なお、装置の所持者がジョギング中であるか否かの判断については、ジョギング支援部31が装置の所持者のジョギングの実績をジョギング経路32aに記憶させる動作の説明で述べた通りである。
【0120】
次に、ジョギング支援部31による装置の所持者のジョギングの速度に応じた報知を、例えば、音楽コンテンツをダウンロード部24に再生させることによって行なう動作を説明する。ジョギング支援部31は、装置の所持者のジョギングの速度に応じた報知を行なうとのパラメータがジョギング支援部31内に記憶されている場合、以下の報知動作を行う。その報知を行なわないとのパラメータが記憶されている場合、以下の動作を行わない。
【0121】
図14は、ジョギング支援部31による装置の所持者のジョギングの速度に応じた報知を行なう動作のフローチャートを示す。ジョギング支援部31は、入力装置16の所定のキー操作に従って、または、装置の所持者がジョギング中であることを検出して動作を開始する(ステップS301)。そして、ジョギング支援部31は、装置の所持者のジョギングの速度を測定する(ステップS302)。
【0122】
なお、装置の所持者がジョギング中であるか否かの判断については、ジョギング支援部31が装置の所持者のジョギングの実績をジョギング経路32aに記憶させる動作の説明で述べた通りである。また、この判断の過程でジョギングの速度が得られることも、説明した通りである。
【0123】
一方、ジョギング支援部31は、所定の時間間隔で、速度32kを検索する(ステップS303)。即ち、装置の所持者が行っているジョギングの経路識別子32bを先ず得る。この経路識別子32bを得る動作は、ジョギング支援部31による天気予報を報知する動作の説明で述べた通りである。
【0124】
そして、その経路識別子32bと関連付けられた経路詳細32eの中のいずれの連続して順序付けられた2つの間に対応する部分、即ち、いずれの部分経路をジョギング中であるかを判断する。そして、この2つの経路詳細32eの中で、後に順序付けられた経路詳細32eの速度32kを検索によって得る。
【0125】
いずれの部分経路をジョギング中であるかは、以下に説明する方法の1つまたは複数による。先ず、測位部25によって測位された緯度及び経度が連続して順序付けられた2つ緯度経度32hの間にあれば、その2つ緯度経度32hに関連付けられた2つの経路詳細32eの間をジョギング中であると判断する。
【0126】
また、ジョギング開始からの道のりと、順序付けられた道のり32iの順序付けに従って積算された値との比較によって判断する。ジョギング開始からの道のりは、上述した装置の所持者のジョギングの速度を測定する動作で説明したように、所定の時間に間に移動した道のりを求めて、積算することによって得られる。
【0127】
また、ジョギング開始からの走行時間と、順序付けられた時間32jの順序付けに従って積算された値との比較によって判断する。ジョギング開始からの走行時間は、ジョギング開始時の時刻と、どの部分経路をジョギング中であるかを判断する際の時刻とによって得られる。
【0128】
装置の所持者のジョギングの測定された速度と、速度32kとが得られると、ジョギング支援部31は、この両者を比較する(ステップS304)。比較の結果、装置の所持者のジョギングの測定された速度が速度32k未満である場合(略等しい場合を含み、更に、検索された速度32kに値が記憶されていない場合を含む。)、報知を音楽コンテンツの再生によって行われる旨のパラメータが記憶されているなら、装置の所持者のジョギングの測定された速度と等しいテンポの音楽コンテンツを所定の時間に渡ってダウンロード部24に再生させ(ステップS305)、ステップS302の装置の所持者のジョギングの速度を測定する動作に移る。
【0129】
なお、ジョギング支援部31は、報知を音声によって行なう旨のパラメータが記憶されているなら、引き続き同じ速度でのジョギングを促す音声を第2のスピーカ41から発生させる。また、報知をバイブレータ(図示せず)の振動によって行なう旨のパラメータが記憶されているなら、装置の所持者のジョギングの測定された速度と等しいテンポでバイブレータを振動させる。
【0130】
ここで、装置の所持者のジョギングの測定された速度が速度32k未満である場合と、略等しい場合とを分け、ジョギング支援部31は、異なる動作をしても良い。即ち、記憶されたパラメータに対応して、異なる音楽コンテンツを再生させ、異なる音声を発生させ、または、異なる振動パターンで振動させても良い。
【0131】
この、異なる動作をすることによると、ジョギング支援部31は、次に述べる装置の所持者のジョギングの測定された速度が、速度32kより速い場合の動作との3つの場合の報知内容を異なるものとし、3つの場合のいずれに該当するかを装置の所持者に報知することができる。
【0132】
一方、装置の所持者のジョギングの測定された速度が、速度32kより速い場合、報知を音楽コンテンツの再生によって行われる旨のパラメータが記憶されているなら、ジョギング支援部31は、速度32kと等しいテンポの音楽コンテンツを所定の時間に渡ってダウンロード部24に再生させ(ステップS306)、ステップS302の装置の所持者のジョギングの速度を測定する動作に移る。
【0133】
なお、ジョギング支援部31は、報知を音声によって行なう旨のパラメータが記憶されているなら、速度が予定されている速度より速いので、無理をしないジョギングを促す音声を第2のスピーカ41から発生させる。また、報知をバイブレータ(図示せず)の振動によって行なう旨のパラメータが記憶されているなら、速度32kと等しいテンポでバイブレータを振動させる。
【0134】
なお、ステップS305またはステップS306の音楽コンテンツを再生させる動作を2回目以降に行う際、ジョギング支援部31は、前回の再生させた音楽コンテンツのテンポと等しいテンポの音楽コンテンツを再生させる場合、前回再生させた音楽コンテンツを引き続き再生させる(図示せず)。ジョギング支援部31は、入力装置16の所定のキー操作によって、任意の動作ステップで音楽コンテンツを再生させる動作を終了する(図示せず)。
【0135】
以上説明したように再生される音楽コンテンツのテンポを選択することにより、装置の所持者が、予定された速度32kより速い、即ち、速過ぎるペースでジョギングしている場合、ペースを落とすことを促す。早過ぎるペースのジョギングは、装置の所持者の健康のために好ましくないためである。
【0136】
一方、装置の所持者が、予定された速度32kより遅い、即ち、遅すぎるペースでジョギングしている場合、ペースを変えないことを促す。予定された速度32kでのジョギングは装置の所持者には速過ぎる、即ち、好ましくないためである。更に、検索された速度32kに値が記憶されていない場合、ペースを変えないことを促す。装置の所持者のジョギングの速度が装置の所持者に適すると判断されるからである。
【0137】
次に、ジョギング支援部31による装置の所持者の異常の有無を判断し、異常があると判断された場合、異常がある旨を送信する動作を説明する。図15は、ジョギング支援部31による上記動作のフローチャートを示す。
【0138】
ジョギング支援部31は、入力装置16の所定のキー操作によって、または、装置の所持者がジョギング中と判断される場合、装置の所持者の異常の有無を判断し、異常があると判断された場合、異常がある旨を送信する動作を開始する(ステップS401)。装置の所持者がジョギング中であるか否かの判断については、既に説明した通りである。
【0139】
そして、ジョギング支援部31は、所定の時間をかけて、装置の所持者の異常の可能性の検出を行う(ステップS402)。異常の可能性の検出は、以下の2つの場合の1つまたは両方によって行われる。まず、加速度センサー部26が所定の閾値以上の突発的な加速度を検出した場合である。この場合、装置の所持者が倒れた可能性がある。一方、装置が落下し、装置の所持者の異常はない可能性もある。
【0140】
次に、装置の所持者のジョギング速度が急激に遅くなった、例えば、停止した場合である。ジョギング速度の測定については、既に説明した通りである。この場合、装置の所持者が体の変調を感じてジョギングを中止した可能性がある。一方、例えば、交通信号機の赤信号の表示によって装置の所持者が停止し、装置の所持者の異常はない可能性もある。
【0141】
このように、ステップS402では、装置の所持者の異常の可能性があることの検出を行い、異常の有無の判断は行わない。そこで、次に、ジョギング支援部31は、異常の有無を判断する(ステップS403)。異常がないと判断された場合、ステップS402の装置の所持者の異常の可能性の検出に移る。
【0142】
一方、異常があると判断された場合、ジョギング支援部31は、所定の通信によって異常がある旨を送信し(ステップS404)、ステップS402の装置の所持者の異常の可能性の検出に移る。更に、異常の有無が不明であると判断された場合、所定の通信によって異常がある旨を送信し(ステップS405)、ステップS402の装置の所持者の異常の可能性の検出に移る。
【0143】
ステップS403で異常の有無を判断する動作を説明する。次の場合、ジョギング支援部31は、異常がないと判断する。先ず、ステップS402で異常の可能性が検出されない場合である。次に、ステップS402で異常の可能性が検出された後、所定の経過時間以内に装置の所持者のジョギング速度が復旧した場合である。
【0144】
次に、ステップS402で異常の可能性が検出され、異常の可能性が検出されたことを表示部15に表示し、及び/または、第2のスピーカ41からの音声の発生によって報知し、その報知に応じて、入力装置16の所定のキー操作によって、装置の所持者に異常はない旨の入力が行われた場合である。なお、ジョギング支援部31は、異常の可能性が検出されたことを報知するに際し、併せて、異常の有無のいずれかを示す入力を促す。
【0145】
一方、次の場合、ジョギング支援部31は、異常があると判断する。先ず、ステップS402で異常の可能性が検出され、異常の可能性が検出されたことを表示部15に表示し、及び/または、第2のスピーカ41からの音声の発生によって報知し、その報知に応じて、入力装置16の所定のキー操作によって、装置の所持者に異常はある旨の入力が行われた場合である。ジョギング支援部31は、異常がないと判断せず、かつ、異常があると判断しない場合、異常の有無は不明であると判断する。
【0146】
ステップS404の、所定の通信によって異常がある旨を送信する動作を説明する。この動作は、ジョギング支援部31によって異常があると判断された場合の動作であり、緊急な対処が必要と考えられる。そこで、ジョギング支援部31は、日本電信電話株式会社グループによって運用されている災害救急情報センターへの通話またはファックスサービス(電話番号119)によって、救急車を要請する。
【0147】
ここで、ジョギング支援部31は、制御部11を介して、この電話番号への発呼をさせる。また、発話またはファックスの内容は、装置の製造時にジョギング支援部31内に記憶された、または、装置の所持者によって入力された、救急車の要請をする旨に加えて、測位部25によって測位された緯度及び経度である。
【0148】
なお、発呼先は、災害救急情報センターに限るものではない。装置の所持者によって設定可能な電話番号、例えば、装置の所持者の自宅の電話番号であっても良い。更に、ジョギング支援部31は、発呼に限らず、電子メール送受信部22を制御して、所定の電子メールアドレスへ電子メールを送信させ、例えば、装置の所持者の家族へ通知しても良い。
【0149】
この送信させる電子メールの件名(Subject)や、本文は、装置の製造時にジョギング支援部31内に記憶された、または、装置の所持者によって入力された、装置の所持者に異常があると判断された旨に加えて、測位部25によって測位された緯度及び経度が含まれる。この緯度及び経度に代えて、または、加えて、ジョギング開始からジョギングした道のりや、時間によって検索された装置が位置する場所に近い目印32fと、所在地32gとが含まれるとしても良い。
【0150】
ステップS405の、所定の通信によって異常があるか否かが不明である旨を送信する動作を説明する。このステップS405の動作は、上述したステップS404の動作と同じである。ただし、災害救急情報センターへの発呼は、その発呼をする設定がジョギング支援部31内に記憶された場合に限る。
【0151】
この設定は、例えば、装置の所持者に病気があり、倒れる可能性が高い場合に、入力装置16の所定のキー操作に基づいてジョギング支援部31によって記憶される。なぜなら、ステップS405の動作の際、装置の所持者の異常はない可能性があり、その結果、災害救急情報センターへの発呼は妥当でない可能性があるので、避けるためである。
【0152】
次に、ジョギング支援部31による装置の所持者のジョギングの状況と、ジョギング経路32aとを比較し、その比較結果を報知する動作を説明する。ジョギング支援部31は、折り返しを促す動作を行う旨のパラメータがジョギング支援部31内に記憶されている場合、以下に説明するジョギング支援部31によって得られた装置の所持者のジョギングの状況と、ジョギング経路32aとを比較し、その比較結果を報知する動作を行う。折り返しを促す動作を行わない旨のパラメータが記憶されている場合、以下に説明する動作を行わない。
【0153】
ジョギング支援部31は、装置の所持者のジョギング開始に際し、既に説明したように、そのジョギングに係るジョギング経路32aが入力装置16の所定のキー操作によって、または、ジョギング支援部31によって判断された際、そのジョギング経路32aの全ての道のり32iの和と、全ての時間32jの和とを算出して、ジョギング支援部31内に記憶する。また、ジョギング開始の際に制御部11が示す時刻をジョギング支援部31内に記憶する。
【0154】
また、ジョギング支援部31は、装置の所持者のジョギング中に、そのジョギング開始からのジョギングした道のりを積算する。そして、積算された道のりがジョギング支援部31内に記憶された全ての道のり32iの和のn分のm(m/n、ここで、nは、2以上の自然数。mは、1以上かつn以下の自然数。)となった際、その旨を第2のスピーカ41から報知する。例えば、nが2で、mが1である場合、「全道のりの半分のジョギングが終わりました」などの音声を発生させる。
【0155】
更に、ジョギング支援部31は、制御部11が示す時刻からジョギング開始の際の時刻を減算することによって、ジョギングした時間を算出する。そして、算出された時間がジョギング支援部31内に記憶された全ての時間32jの和のn分のm(m/n、ここで、nは、2以上の自然数。mは、1以上かつn以下の自然数。)となった際、その旨を第2のスピーカ41から報知する。例えば、nが2で、mが1である場合、「予定時間の半分のジョギングが終わりました」などの音声を発生させる。
【0156】
このように、全ての道のり32iの和に対する積算されたジョギングした道のりの比と、全ての時間32jの和に対する算出されたジョギングした時間との比とが得られることによって、ジョギング支援部31は、更に、ジョギングの速度がジョギング経路32aに従った速度と比較して速いか、遅いか、または、略同じであるかを得る。
【0157】
この比較の結果を用いると、ジョギング支援部31は、「予定時間の半分のジョギングが終わりました。全道のりの半分まで来ていませんが、そろそろ引き返しましょう」、また、「全道のりの半分のジョギングが終わりました。予定時間の半分まで経過していませんが、そろそろ引き返しましょう」などの音声を発生させ、装置の所持者が無理なジョギングを行わない支援を行うことができる。
【0158】
なお、上記説明で、ジョギングした道のりに関してmとnとが等しい場合(m=n)、予定されている全道のりのジョギングを終了したことを意味するので、ジョギング支援部31は、「全経路のジョギングが終わりました。お疲れ様でした」などの音声を発生させて、装置の所持者の達成感を高めることによって、装置の所持者が適切なジョギングを行う支援を行なうことができる。
【0159】
また、ジョギングした時間に関してmとnとが等しい場合(m=n)、既に予定されている全道のりのジョギングを終了していなければ、ジョギング支援部31は、「予定している時間のジョギングを終えました。この先は、無理をしないで下さい」などの音声を発生させ、装置の所持者が無理なジョギングを行わない支援を行うことができる。
【0160】
以上の説明で、第2のスピーカ41はイヤホン型であるとしたが、装置本体とケーブルによって接続されても良く、または、ブルートゥース(Bluetooth、登録商標)回線によって接続されても良い。更に、イヤホン型に限るものではなく、本体に取り付けられた、または、ブルートゥース(R)によって接続されたイヤホン型でない、即ち、耳に取り付けられないスピーカであるとしても良い。
【0161】
多人数でのジョギングや、人通りが多い地域でのジョギングに際してはイヤホン型が適切であるが、人通りが少ない地域での1人でのジョギング、特に登山に際してはイヤホン型に限る必要はない。たとえイヤホン型でないスピーカから音声が発生されたとしても、他の人々への迷惑とならないからである。
【0162】
また、第2のスピーカ41は、BCMCS受信部21と、ダウンロード部24と、ジョギング支援部31とによって用いられるとしたが、これに限るものではない。これらの各部の1つまたは2つが専用のスピーカを用いるとしても良い。
【0163】
また、ジョギング支援部31は、複数の動作において第2のスピーカ41を用いるとしたが、これに限るものではない。動作によって異なるスピーカを使い分けても良い。例えば、装置の所持者の異常の有無を判断して通信する動作の際には、イヤホン型でないスピーカを用いることによって装置の所持者以外の人々にも聴取できるようにする。なぜなら、装置の所持者が倒れた場合、装置の所持者以外の人々の聴取によって支援を得やすいからである。その他の動作の際には、イヤホン型のスピーカを用いる。なぜなら、装置の所持者以外の人々の聴取による支援を得る可能性が乏しいからである。
【0164】
以上の説明は、本発明を装置の所持者に適したジョギングの支援に適用した形態を例にとって行なったが、これに限るものではない。本発明は、あらゆる移動を伴う装置の所持者の動作の支援に適用することが当然に可能である。例えば、オートバイまたは自動車による装置の所持者に適した走行の支援に適用可能である。
【0165】
更に、装置の所持者に適した水泳の支援、または船舶による航行の支援に適用可能である。海上での移動を伴う動作の支援には、天気予報として、波高などの波の状況が有効であり、波の状況の予報は、例えば、気象庁発表の天気予報を聴取するサービスによって得られる。また、航空機による航行の支援に適用可能である。本発明は以上の構成に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0166】
【図1】本発明の実施形態に係る移動通信装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係るジョギング経路の構成の一例を示す図。
【図3】本発明の実施形態に係るジョギング支援部がジョギング速度を入力する際の表示部の表示の一例(その1)。
【図4】本発明の実施形態に係るジョギング支援部がジョギング速度を入力する際の表示部の表示の一例(その2)。
【図5】本発明の実施形態に係るジョギング支援部が装置の所持者のジョギングの速度に応じた報知を行なうか否かを示すパラメータを入力する際の表示部の表示の一例。
【図6】本発明の実施形態に係るジョギング支援部がジョギング開始の場所の緯度及び経度を記憶させる際の表示部の表示の一例。
【図7】本発明の実施形態に係るジョギング支援部がジョギングの道のりを入力する際の表示部の表示の一例。
【図8】本発明の実施形態に係るジョギング支援部がジョギング時間を算出している際の表示部の表示の一例。
【図9】本発明の実施形態に係るジョギング支援部がジョギング時間を算出した後の表示部の表示の一例。
【図10】本発明の実施形態に係るジョギング支援部がジョギングの折り返しを促す動作を行うか否かを示すパラメータを入力する際の表示部の表示の一例。
【図11】本発明の実施形態に係るジョギング支援部のジョギングの実績からジョギング経路を記憶させる動作のフローチャート。
【図12】本発明の実施形態に係るジョギング支援部の天気予報を受信して報知する動作のフローチャート。
【図13】本発明の実施形態に係るジョギング支援部が天候はジョギングに適さない旨を表示部に表示させた一例。
【図14】本発明の実施形態に係るジョギング支援部の適切なコンテンツを選択して再生させる動作のフローチャート。
【図15】本発明の実施形態に係るジョギング支援部の装置の所持者の異常が検出された場合、異常を通知する動作のフローチャート。
【符号の説明】
【0167】
11 制御部
13 送受信部
15 表示部
16 入力装置
21 BCMCS受信部
22 電子メール送受信部
23 ブラウザ部
24 ダウンロード部
25 測位部
26 加速度センサー部
31 ジョギング支援部
32 ジョギング経路記憶部
32a ジョギング経路
32b 経路識別子
32c 年月日
32d 開始時刻
32e 経路詳細
32f 目印
32g 所在地
32h 緯度経度
32i 道のり
32j 時間
32k 速度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動の経路を記憶する移動経路記憶手段と、
前記移動経路記憶手段に記憶された経路の少なくとも一部が含まれる地域の天気予報を受信する天気予報受信手段と、
前記天気予報受信手段によって受信された天気予報を報知する天気予報報知手段と
を有することを特徴とする移動通信装置。
【請求項2】
移動の経路を記憶する移動経路記憶手段と、
前記移動経路記憶手段に記憶された経路の少なくとも一部が含まれる地域の天気予報を受信する天気予報受信手段と、
前記天気予報受信手段によって受信された天気予報が示す天候が前記移動に適するか適さないかを判断する移動適不適判断手段と、
前記移動適不適判断手段によって判断された、適する旨、または、適さない旨を報知する移動適不適報知手段と
を有することを特徴とする移動通信装置。
【請求項3】
前記移動適不適判断手段は、前記天気予報受信手段によって受信された天気予報が示す天候が降雨、降雪、高温、低温及び強風の少なくとも1つを含む場合、その天候は、前記移動に適さないと判断する
ことを特徴とする請求項2に記載の移動通信装置。
【請求項4】
前記天気予報受信手段は、前記経路の少なくとも一部を含むセルをサービスエリアとする移動通信用基地局から送信された、そのセルの天気予報を受信する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動通信装置。
【請求項5】
前記天気予報受信手段は、前記経路の少なくとも一部を含む町名を識別する情報を含む電子メールを天気予報サーバ装置に送信し、その天気予報サーバ装置から送信された電子メールに含まれる天気予報を受信する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動通信装置。
【請求項6】
前記天気予報受信手段は、前記経路の少なくとも一部を含む地域を識別する情報をウェブサーバ装置に送信し、そのウェブサーバ装置から送信された天気予報を受信する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動通信装置。
【請求項7】
前記天気予報受信手段は、前記経路の少なくとも一部を含む地域の市外局番を付して天気予報サービスサーバ装置に発呼し、その天気予報サービスサーバ装置から送信された音声による天気予報を受信する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動通信装置。
【請求項8】
測位手段と、
前記測位手段によって所定の時間間隔で測位された緯度及び経度からなる経路を前記移動経路記憶手段に記憶させる移動経路設定手段とを更に有する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動通信装置。
【請求項9】
緯度及び経度と、地域名とを対応付けて記憶する地図記憶手段を更に有し、
前記移動経路設定手段は、前記測位手段によって測位された緯度及び経度と関連付けて前記地図記憶手段に記憶された地域名を含む経路を前記移動経路記憶手段に記憶させる
ことを特徴とする請求項8に記載の移動通信装置。
【請求項10】
入力手段と、
出力手段と、
加速度検出手段と、
前記加速度検出手段によって検出された加速度が所定の加速度変化閾値を超えて変化した場合、異常の発生である旨、または、ない旨の入力を促す情報を前記出力手段に出力させる異常可能性報知手段と、
前記異常の発生である旨が前記入力手段から入力された場合、通話通信手段を制御して所定の電話番号へ発呼させ、及び/または、電子メール送信手段を制御して所定の電子メールアドレスへ所定の電子メールを送信させる異常通知手段と
を有することを特徴とする移動通信装置。
【請求項11】
入力手段と、
出力手段と、
加速度検出手段と、
前記加速度検出手段によって検出された加速度が所定の加速度変化閾値を超えて変化した場合、異常の発生である旨、または、ない旨の入力を促す情報を前記出力手段に出力させる異常可能性報知手段と、
前記異常可能性報知手段によって前記出力手段に前記情報が出力された後、所定の時間に渡って前記異常の発生でない旨が前記入力手段から入力されない場合、通話通信手段を制御して所定の電話番号へ発呼させ、及び/または、電子メール送信手段を制御して所定の電子メールアドレスへ所定の電子メールを送信させる異常通知手段と
を有することを特徴とする移動通信装置。
【請求項12】
入力手段と、
出力手段と、
測位手段と、
前記測位手段によって測位された緯度及び経度によって装置の移動速度を計測する速度計測手段と、
前記速度計測手段によって計測された速度が所定の速度閾値を超える速度から略0に変化し、その略0である速度が所定の時間に渡って計測され続けた場合、異常の発生である旨、または、ない旨の入力を促す情報を前記出力手段に出力させる異常可能性報知手段と、
異常の発生である旨が前記入力手段から入力された場合、通話通信手段を制御して所定の電話番号へ発呼させ、及び/または、電子メール送信手段を制御して所定の電子メールアドレスへ所定の電子メールを送信させる異常通知手段と
を有することを特徴とする移動通信装置。
【請求項13】
入力手段と、
出力手段と、
測位手段と、
前記測位手段によって測位された緯度及び経度によって装置の移動速度を計測する速度計測手段と、
前記速度計測手段によって計測された速度が所定の速度閾値を超える速度から略0に変化し、その略0である速度が所定の時間に渡って計測され続けた場合、異常の発生である旨、または、ない旨の入力を促す情報を前記出力手段に出力させる異常可能性報知手段と、
前記異常可能性報知手段によって前記出力手段に前記情報が出力された後、所定の時間に渡って異常の発生でない旨が前記入力手段から入力されない場合、通話通信手段を制御して所定の電話番号へ発呼させ、及び/または、電子メール送信手段を制御して所定の電子メールアドレスへ所定の電子メールを送信させる異常通知手段と
を有することを特徴とする移動通信装置。
【請求項14】
前記所定の電話番号は、災害救急情報センターの電話番号、または、入力手段によって入力され前記異常通知手段によって記憶された電話番号である
ことを特徴とする請求項10ないし請求項13のいずれか1項に記載の移動通信装置。
【請求項15】
移動速度を記憶する移動速度記憶手段と、
音楽コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記コンテンツ記憶手段に記憶された音楽コンテンツを再生するコンテンツ再生手段と、
測位手段と、
前記測位手段によって測位された緯度及び経度によって装置の移動速度を計測する速度計測手段と、
前記速度計測手段によって計測された速度が前記移動速度記憶手段に記憶された移動速度より所定の速度閾値を超えて速い場合、前記移動速度記憶手段に記憶された歩行速度に等しいテンポの音楽コンテンツを選択し、その選択された音楽コンテンツを前記コンテンツ再生手段に再生させる歩行速度変更支援手段と
を有することを特徴とする移動通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−224898(P2009−224898A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−64768(P2008−64768)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】