説明

積層構造物

【課題】過度に複雑な、成長後の加工処理(post growth processing)が最小限に抑えられ、第2のいっそう厚い層と比べて非常に異なる特性を有する薄いダイヤモンド層を有する構造体を合成することが可能となる方法を提供する。
【解決手段】互いに接触している少なくとも2つの層(20,22)であって、各々の層は広いバンドギャップの材料でできており、各々の層は少なくとも1つの性質が他の層と相違している前記少なくとも2つの層(20,22)を有する生成物を製造する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層構造物、とりわけ、積層されたダイヤモンド構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイヤモンドの幾つかの用途のためには、互いに原子接触をして相違する特性を持っている2つ以上のダイヤモンド層を有することが必要である。1つの例は、積層構造物が、例えば、WO01/18882A1に記述されているようなデバイスを造るのに使用することができる電子機器の中に存在する。
積層ダイヤモンド構造物を造る1つの方法は、イオン注入法を用いることによる。ダイヤモンドに諸イオンを打ち込んで、層の頂部に、異なる特性を持つn型半導体層又はp型半導体層を創り出すことができる。この方法には、イオン注入の間、ダイヤモンドに損傷が生じるという不都合がある。そのことによって、重要な諸特性(例えば、キャリヤの寿命及び移動度)の永久劣化が生じることがある。更に、ダイヤモンドにうまく注入することのできるイオンの種類と濃度は制限されており、そのプロセスはしばしば、複雑な注入後アニーリング(post implantation annealing)を必要とする。
【0003】
化学蒸着(CVD)によって、所望の厚さまでのエピ層(epi-layers)、即ち、エピタキシャル成長層、が与えられるが、CVDプロセスによると、2、3の非常に特殊な欠陥及び不純物を該層の中に組み入れることが可能になる。このことは、次の例によって、最もうまく説明される。ホウ素をドープしたダイヤモンド層は、当該技術で知られているCVDプロセスを用いて、高純度の単結晶基体上で成長させることができる。基体は、天然ダイヤモンド、又はCVD若しくは高圧高温(HPHT)法によって合成されたダイヤモンドから加工してもよい。これによって、二層構造が生成される。従来の専門用語を用いれば、このダイヤモンド構造は、pi特性(即ち、真性半導体界面に鋭いp型によって示される特性)を有する。この方法で造られるであろう典型的な二層デバイス構造の多くは、それら層の1つが非常に薄いもの(20μm未満)である必要がある。例えば、厚さ500μmの高純度ダイヤモンド層上の、厚さ10μmのホウ素をドープしたダイヤモンド層である。精確な厚さと鋭い界面とを必要とするこの形態の構造は、合成プロセスをかなり制御すること、及び/又は成長した後の構造を慎重に機械加工処理することを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
CVDプロセスは、薄いエピ層を合成するのには役立つが、一定のドーパントを含有する層のみが合成されるという欠点がある。例えば、高温高圧合成によって、ダイヤモンドの中にニッケル、コバルト及び窒素を高濃度で(炭素原子に対し5ppmを超えて)組み入れる方法が提供されることは周知であるが、今までのところ、これは、CVD法を用いて可能ではなかった。このように、ニッケルを含有する薄い(20μm未満の)エピ層と、いっそう厚い(100μmを超える)ホウ素をドープした層とから成るダイヤモンド構造を造るためには、Niを含有する適切に調製された基体であって(操作及び加工処理を容易にするために)典型的には200μmを超える厚さを有する基体を作り、次いで、CVD法を用いて、所要のホウ素濃度を含有する(100μmを超える)上張り層(overlayer)を合成することが必要であろう。成長の後、例えば、10μmのNiをドープした層と、100μmのBをドープした層とから成る構造であって厚さの許容誤差が約2μm未満である構造に仕上げるために、機械加工にかなりの注意を払う必要があろう。
【0005】
米国特許第5,587,210号明細書は、ダイヤモンド基体から、CVDによるダイヤモンド層を分離する方法を記述する。この方法には、ダイヤモンド基体にイオン注入を行う工程と、このようにして、イオン注入が起こった前記基体の表面下に、非ダイヤモンド炭素の損傷層を創り出す工程と、イオン注入が起こった前記基体の表面上でダイヤモンドを成長させる工程と、前記ダイヤモンド基体を電気化学的にエッチングを行って、前記損傷層を除去する工程とを包含する。結果として得られる生成物は、自立CVD層であって、その表面に薄い(即ち、1000nm未満の)ダイヤモンドの層が結合している該CVD層である。
ダイヤモンド基体上に成長するCVDダイヤモンド層は、純粋なCVDダイヤモンドである。CVDダイヤモンド層は、ドーピングを行うべきであるとか、そうでなければ、加工処理を行ってそれの電子特性若しくは他の諸特性を変化させるべきであるという示唆は全く存在しない。
【0006】
この米国特許明細書はまた、ダイヤモンド基体に、適当な原子のイオン注入によるドーピングを行って、n型及びp型の半導体を創り出すことができることをも示唆している。ダイヤモンド基体にイオン注入を行って、そのような半導体特性を創り出す場合、注入領域は、そのドーパント含有量が著しく変化する。最大で最も均一なドーパント濃度の領域は、イオン注入が起こった表面の下方に存在する。イオン注入が起こった表面の近辺の領域は、ドーパントをほとんど又は全く含有しないし、且つ均一濃度のドーパントも全く含有しない。このように、基体とCVDダイヤモンド層の間の界面のいずれの側の材料も、実質的に純粋なダイヤモンドとなる。
更に、イオン注入によるドーピングは常に、格子損傷と関連しており、該イオン注入は、ドープした層の電子特性が悪くなるように変性するという点で、該ドーパントから得られる利点を実質的に低下させる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の概要)
本発明によると、互いに接触している少なくとも2つの層であって、各々の層は広いバンドギャップの材料でできており、各々の層は少なくとも1つの性質が他の層と相違している前記少なくとも2つの層を有する生成物を製造する方法において、
(i) 広いバンドギャップの材料でできた基体であって、表面と、特定の特性を持つ、該表面付近の領域とを有する該基体を与える工程、
(ii) 前記表面を通して前記基体にイオン注入を行って、その表面の下に損傷層を形成する工程、
(iii) イオン注入が起こった前記基体の表面の少なくとも一部分の上に、広いバンドギャップの材料でできた層を、化学蒸着によって成長させる工程であって、該成長した層の材料が、表面であってそこを通ってイオン注入が起こる該表面の付近の基体領域の特性と相違する特性を有する該工程、及び
(iv) 前記損傷層を通じて、前記基体を切り離す工程、
を包含する、上記製造方法が提供される。
【0008】
イオン注入は、基体の中に深く入り込むことができ、イオン注入が起こる表面の実質的に下方に損傷層を創り出すイオンを用いて行われるべきである。このことを達成するのに適したイオンは典型的には、低原子質量、好ましくは21未満の原子質量、いっそう好ましくは13未満の原子質量のイオンである。適切なイオンの例は、ヘリウムイオン及び水素イオンである。イオン注入のためのイオンは好ましくは、高エネルギーのものであり、例えば5keVを超えるエネルギーを有している。損傷層の精確な深さは、注入するイオンのエネルギー及び種類(即ち、質量)を操作することによって精確に制御することができる。イオン注入の投与量は、典型的には、1×1015cm−2を超える。
【0009】
損傷層は通常、イオン注入が起こった表面の下方0.05〜200μm、典型的には0.3〜10μmの深さに存在する。
イオン注入が起こる表面と損傷層との間の基体領域は、イオン注入によるドーピング損傷が実質的にないのが好ましい。
【0010】
広いバンドギャップの材料は、炭化ケイ素、窒化ガリウム等である場合があり、好ましくはダイヤモンドである。
諸層は通常、それら層に種々の電気的性質を与える特性が、互いに相違している。生成物は、互いに接触している二つの層のみを含んでなるか、二を超える層を含んでなることがある。生成物が二を超える層から成る場合、互いに接触している、隣接する層は、異なる特性を有している。それら隣接する層の間の界面は、異なる特性を有する二つの領域の間の鋭く明確な界面と定める。このことは、重要な特徴であり、とりわけ、積層された生成物が電子工学装置の用途に使用される予定である場合、そうである。
【0011】
イオン注入が起こる表面は、平面であるか又は非平面であることがある。このように、隣接する層の間の界面もまた、平面であるか又は非平面であることがある。非平面であるである場合、そのプロフィルは、積層された生成物を構成要素として含んでなるデバイスに、特別の有用な特徴を与えるように設計することができる。
基体は、天然ダイヤモンド、又は合成ダイヤモンド、とりわけ、CVDによるダイヤモンドである場合がある。成長した広いバンドギャップの材料の層は、CVDによるダイヤモンド、又はドープトCVDダイヤモンドであることがある。
本発明の1つの特定の形態において、イオン注入が起こった表面の付近の基体領域は、均一にドープする。ドーパントは、窒素;ホウ素;ニッケル;コバルト;鉄;リン;イオウ;又は、他の元素であって、置換によって格子位置を占めることができるか、そうでなければ、有用な特性、とりわけ電子特性を持つ領域を与えることのできる前記元素;から選定することができる。
基体と、成長した広いバンドギャップの材料の層とは、同一の厚さを有しているか、又は厚さが相違している。それら層は通常、厚さが相違している。
【発明の効果】
【0012】
本発明の方法によると、過度に複雑な、成長後の加工処理(post growth processing)が最小限に抑えられ;しかも、第2のいっそう厚い層と比べて非常に異なる特性を有する薄いダイヤモンド層を有する構造体を合成することが可能となる。これらの構造体は、例えば、電子工学装置の用途に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1(a)〜図1(c)は、本発明の実施例における工程を概略的に例示する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(本実施態様の説明)
次に、添付図面を参照して、本発明を例示する。図1(a)に関し、ダイヤモンド基体10は、上部表面12及び下部表面14を有している。矢印16によって例示されるように、表面12を通してダイヤモンド基体10の中に、高エネルギーイオンを注入する。イオンは典型的には、水素イオン等の軽い原子のものである。水素イオンのエネルギーは典型的には、20keV〜5MeVの間にある。投与量は典型的には、1×1015cm−2〜1×1020cm−2の間である。それらイオンは、点線18で示される深さまで入り込む。層18と表面12の間のダイヤモンド領域22は、あまり損傷を受けない。なぜなら、注入されたイオンの衝突断面積は、高エネルギーでは小さいが、それらエネルギーが低下する時、急激に増大するからである。このように、イオンが注入される該表面層は比較的損傷を受けず、損傷の大部分は、後続の切り離し(release)のために必要な狭い損傷層(領域18)に限定される。表面12下の領域18の深さは、0.05μm〜200μmの範囲であり、いっそう典型的には0.3μm〜10μmの範囲である場合がある。
ダイヤモンド基体10は、天然のものでもよいし、又は化学蒸着(CVD)若しくは高圧高温(HPHT)技術によって合成してもよい。このダイヤモンドは、ある特殊な組み入れられた欠陥に関連する電子特性を有している。ダイヤモンド内部における可能性のある最も広い範囲のドーパント、不純物又は欠陥のために、いずれかのダイヤモンド源からこのダイヤモンド基体を選定し、それを用いて該ダイヤモンドの特性を適合させる。ダイヤモンド基体の表面は、平坦(例えば、研磨面)であることもあり;又は、該基体表面は、曲面であることもあり;又は、トレンチ若しくは突出した形状等の非平面的形状を有していることもあり;該基体表面は、例えば、電子デバイス構造体の素子を形成することができる。この後者の可能性が生じるのは、イオン注入の特質が、基体の高さの巨視的変化には関係なく、所定の深さに至るまでイオンの入り込みを可能にすることであるからである。これによって、他の如何なる手段によっても、ダイヤモンドに容易には達成されないデバイス構造が、与えられる。本発明の一例において、基体中のドーパント(例えば、ニッケル、コバルト又は鉄)は、ダイヤモンドの成長段階から存在していてもよい。ドーパントが、基体の成長段階から存在するので、基体のダイヤモンドには、イオン注入のドーピングと関連があると思われるイオン損傷がなく、また、ドーパントの均一性は、独自の合成技術の均一性であり、イオン注入に関連する全く不均一なドーピングプロフィルではない。
【0015】
次いで、異なる特性のエピタキシャルダイヤモンド層20を、CVDによって基体10の表面12に成長させる(図1(b))。CVDによってダイヤモンド成長物を生成するのに必要な条件は、当該技術では周知である。層20の厚さは典型的には、表面12と損傷層18の間に限定される領域22より大きくなる。この領域は、成長層20の特性と異なる特性を有している。その特性が、ドーパントによって該領域に付与されるとき、そのドーパントは、該領域の隅々まで均一に分布していると思われる。このように、表面12は、過度成長層20の特性と領域22の特性との間に、非常に鋭い境界を与える。
次いで、酸エッチ液の中に生成物を浸漬するか、アニーリングを行うか、又は、適切な電気化学的エッチングを使用することによって、該ダイヤモンド基体は、領域18に沿って切り離す。結果として得られる生成物(図1(c))は積層生成物であって、その中のダイヤモンド層20が、ダイヤモンド層22の特性と異なる特性を有している。界面24は、それら2つの層の特性の間に鋭い境界を与えている。
【0016】
切り離した層22の中の注入による損傷は、概して小さい。なぜなら、イオンエネルギーがほとんど使い果たされる(これは、該イオンエネルギーが損傷層18に到達するときに起こる)まで、イオン損傷は小さいからである。しかし、平坦な(好ましくは、研磨された)表面を持つ基体を使用する場合、必要とされる深さよりもいっそう大きい深さまで(例えば、5μmまで)注入を行い、次いで、切り離しの後、研磨を行うことにより、切り離し済み層22の厚さの一部分を除去して、より薄い最終の層22(例えば、3μm)を残すことによって、このイオン損傷の効果を更に減少させることが可能となる。このことは好都合であることがある。なぜなら、残りのダイヤモンドの部分は、より大きいエネルギーのイオンのみにその部分を横切らせたのであり、イオン損傷はそのエネルギーに比例していっそう小さく、しかも、損傷層18に隣接する比較的激しく損傷した領域は、次いで、完全に除去されるからである。
【0017】
そのプロセスは、2回以上繰り返すことができる。例えば、本発明によって形成されたより厚い層20に付着している薄い頂部層22を含んでなる二層構造体は、層22の表面26を通して層20の中に更に注入を行って、層20中に損傷層を与えることができる。CVDにより層22の表面26に厚いダイヤモンド層を成長させ、次いで、その試料は、注入による損傷層に沿って切り離す。その結果は、層20の薄い部分と新たなCVDダイヤモンド層の間に挟まれた薄い層22を含んでなる三層構造体である。
【実施例1】
【0018】
当該技術において既知のCVD法を用いて造った、厚さ600μmの高純度ダイヤモンド基体は、先ず、2MeVの酸素イオンで1×1017cm−2の投与量まで注入を行う。厚い(300μm)のホウ素をドープした単結晶のCVD層であって、SIMS(二次イオン質量分析法)によって測定したとき、2×1019B原子/cm−3を有している該CVD層を、この基体の表面上に成長させる。成長した後、その積層した生成物は、電気化学的にエッチングを行って、2種類の試料:即ち、(i) 再使用することのできる高純度ダイヤモンド層、及び、(ii) 1μmの高純度ダイヤモンド層と、該高純度ダイヤモンド層と接触している300μmのホウ素をドープしたダイヤモンド層とから成る二層生成物を造る。この二層生成物は、電子工学装置の用途を有する。
【実施例2】
【0019】
CVD法を用いて造った、厚さ620μmのホウ素をドープした(1×1019cm−3)ダイヤモンド基体は、先ず、2MeVの水素イオンで1×1019cm−2の投与量まで注入を行う。厚い(300μm)の高純度単結晶のCVDダイヤモンド層をこの基体の表面の上に成長させる。成長した後、その積層した生成物は、電気化学的にエッチングを行って、2種類の試料:即ち、(i) 再使用することのできるホウ素をドープしたダイヤモンドプレート、及び、(ii) 10μmのホウ素をドープしたダイヤモンド層と、300μmの高純度ダイヤモンド層とから成る二層生成物を造る。この二層生成物は、電子工学装置の用途を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに接触している少なくとも2つの層であって、各々の層は広いバンドギャップの材料でできており、各々の層は少なくとも1つの性質が他の層と相違している前記少なくとも2つの層を有する生成物を製造する方法において、
(i) 広いバンドギャップの材料でできた基体であって、表面と、特定の特性を持つ該表面付近の領域とを有する該基体を与える工程、
(ii) 前記表面を通して前記基体にイオン注入を行って、その表面の下に損傷層を形成する工程、
(iii) イオン注入が起こった前記基体の表面の少なくとも一部分の上に、広いバンドギャップの材料でできた層を、化学蒸着によって成長させる工程であって、該成長した層の材料が、表面であってそこを通ってイオン注入が起こる該表面の付近の基体領域の特性と相違する特性を有する該工程、及び
(iv) 前記損傷層を通じて、前記基体を切り離す工程、
を包含する、上記製造方法。
【請求項2】
イオン注入に用いるイオンは、低原子質量のイオンである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
イオン注入に用いるイオンは、21未満の原子質量を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
イオン注入に用いるイオンは、13未満の原子質量を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
イオンは、ヘリウムイオン又は水素イオンである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
イオン注入に、高エネルギーのイオンを用いる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
イオン注入に用いるイオンは、5keVを超えるエネルギーを有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
イオン注入の投与量は、1×1015cm−2を超える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
損傷層を通じて基体を切り離す工程は、酸エッチング、アニーリング、又は電気化学的エッチングによって達成する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
損傷層は、イオン注入が起こった表面の下方0.05〜200μmの深さに存在する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
損傷層は、イオン注入が起こった表面の下方0.3〜10μmの深さに存在する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
成長した層は、イオン注入が起こった基体の全表面を覆っている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
諸層は、それら層に種々の電気的性質を与える特性が、互いに相違する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
広いバンドギャップの材料はダイヤモンドである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
基体は、天然ダイヤモンド又は合成ダイヤモンドである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
基体は、CVDによるダイヤモンドである、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
成長した広いバンドギャップの材料の層は、ホウ素をドープしたダイヤモンドである、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
イオン注入が起こった表面の付近の基体領域は、均一にドープされる、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
ドーパントは、窒素、ホウ素、ニッケル、コバルト、鉄、リン及びイオウから選定する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
基体と、成長した広いバンドギャップの材料の層とは、厚さが相違する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
イオン注入が起こる表面が平面である、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
イオン注入が起こる表面が非平面である、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
添付図面に関連して、本明細書に実質的に記述されている、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
いずれかの実施例に実質的に記述されている、請求項1に記載の方法。

【図1】
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【公開番号】特開2010−272879(P2010−272879A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−157756(P2010−157756)
【出願日】平成22年7月12日(2010.7.12)
【分割の表示】特願2003−544801(P2003−544801)の分割
【原出願日】平成14年11月12日(2002.11.12)
【出願人】(503458043)エレメント シックス リミテッド (45)
【Fターム(参考)】