説明

蓄電装置および自動車

【課題】車室内の騒音を抑制した蓄電装置を提供する。
【解決手段】車室に配置される蓄電装置であって、電気を蓄えるためのバッテリパックと、バッテリパックを冷却するための吸気ダクト23aを備える。吸気ダクト23aは、車体の前後方向に延びるように形成されている。吸気ダクト23aは、車体の前後方向の端部に形成され、車室の内部に配置されている吸気口23bを有する。吸気口23bは、車体の前後方向とほぼ垂直な方向に空気が流れるように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電装置および自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、駆動源としての電動機とその他の駆動源(たとえば、内燃機関、燃料電池等)とを組み合わせた、いわゆるハイブリッド自動車が実用化されている。また、電動機を駆動源として用いる電気自動車が検討されている。このような自動車においては、電動機にエネルギーである電気を供給するための蓄電装置が搭載される。蓄電装置は、電気を蓄えるための蓄電機器を含む。蓄電機器としては、たとえば、繰り返し充放電が可能な二次電池やキャパシタなどが配置される。
【0003】
二次電池としては、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池またはリチウムイオン電池などが用いられる。二次電池は、たとえば、電池セルが積層されて構成されている。二次電池は、電池ケースに収容された状態で自動車に搭載される。
【0004】
蓄電装置は、内部の蓄電機器が発熱して、その温度が上昇する。たとえば、2次電池は高温になると発電効率が低下するため、2次電池を収容するケースに外部から冷却風を導入して2次電池を冷却することが行なわれる。蓄電装置には、蓄電機器の温度を制御するために、内部に冷却風または温風を導入するための、ファン、ダクト等の送風機器が取り付けられているものがある。
【0005】
近年においては、蓄電装置を車室の外部ではなく車室の内部に配置することが検討されている。蓄電装置を車室の内部に配置することにより、たとえば、蓄電装置が配置されていたトランクルームを広くすることができるなどの利点を有する。
【0006】
特開2004−345447号公報においては、フロアパネルの車幅方向中央に形成され、車両前後方向に延在するセンタートンネル上であって、車幅方向に並置されたシートの間に、高圧電装部品であるバッテリボックスが配置されている高圧電装部品の車載構造が開示されている。
【0007】
特開2005−1655号公報においては、高圧電装ケースを車体フロア上に配設する構造であって、車幅方向に並置された運転席と助手席との間に、高圧電装ケースを配置した高圧電装ケースの配設構造が開示されている。
【0008】
特開2001−354039号公報においては、座席下カバーパネルを隔てて車室に隣接する位置に電池パックを設置し、その電池パックを冷却するための空気を座席下カバーパネルに設けたスリットから導入する車両用電源装置が開示されている。
【0009】
特開2004−237803号公報においては、第1のバッテリパックと第1のバッテリパックよりも使用環境の温度条件が厳しい第2のバッテリパックとが搭載される車両において、第1のバッテリパックは、エンジンコンパートメント内に載置され、第2のバッテリパックは、車両の搭乗者の中の運転者以外の者が着座するシートの下方に載置され、バッテリセル間を冷却通路として車両幅方向の中央側から外側へ空気を流通させる車両用バッテリの搭載構造が開示されている。
【0010】
特開2005−7915号公報においては、フロアボードが高さ方向に所定の間隔を保持してフロアパネルの上に設置されて車室内側の床面を形成し、このフロアボードの下面には、下面に垂直な方向に設けられ、バッテリパックからの冷却風を車両の左右方向に導く第1リブ、第2リブおよび第3リブを有するバッテリパックの冷却構造が開示されている。
【特許文献1】特開2004−345447号公報
【特許文献2】特開2005−1655号公報
【特許文献3】特開2001−354039号公報
【特許文献4】特開2004−237803号公報
【特許文献5】特開2005−7915号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
蓄電装置を車室の内部に配置する場合には、車室の空気を用いて蓄電装置を冷却したり、冷却した空気を車室に排気したりすることが検討されている。
【0012】
蓄電装置には、電気回路の投入や遮断を行なうためのリレーやインバータなどの電気機器が配置されている。これらの電気機器は、リップル電流などに起因する騒音を発する。また、冷却空気を送風するためのファンは駆動に伴う騒音を発する。
【0013】
蓄電装置を車室の内部に配置した場合においては、電気機器の騒音やファンの騒音が車室に居る乗員に聞こえてしまうという問題があった。これらの騒音は、主に蓄電装置の空気の吸気口または排気口から車室に向かって放出され、乗員に聞こえてしまうという問題があった。
【0014】
本発明は、車室内の騒音を抑制した蓄電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の蓄電装置は、車室に配置される蓄電装置であって、電気を蓄えるための蓄電機器を備える。上記蓄電機器を冷却するための空気が流れるダクトを備える。上記ダクトは、一の方向に延びるように形成されている。上記ダクトは、上記一の方向の端部に形成され、上記車室の内部に配置されている開口部を有する。上記開口部は、上記一の方向とほぼ垂直な方向に空気が流れるように形成されている。
【0016】
上記発明において好ましくは、上記ダクトの内部に配置された流路板を備える。上記流路板は、上記一の方向に沿って延びるように形成されている。
【0017】
上記発明において好ましくは、上記開口部は、吸気口または排気口を含む。上記ダクトは、吸気ダクトまたは排気ダクトを含む。
【0018】
上記発明において好ましくは、騒音を吸収するための吸音材を備える。上記開口部は、上記ダクトの上記一の方向とほぼ平行な壁面に形成されている。上記吸音材は、上記ダクトの上記一方向における端面に配置されている。
【0019】
上記発明において好ましくは、騒音を反射するための反射部材を備える。上記反射部材は、上記開口部に配置されている。上記反射部材は、板状に形成されている。上記反射部材は、面積が最大となる面積最大面が上記一の方向に対して傾斜するように配置されている。
【0020】
上記発明において好ましくは、上記蓄電機器は、複数の蓄電セルを含む。上記蓄電機器は、複数の上記蓄電セルが上記一の方向に積層されている。
【0021】
本発明の自動車は、上述の蓄電装置を備える。
上記発明において好ましくは、車体の幅方向に配置されている複数の座席を備える。上記蓄電装置は、複数の上記座席同士の間に配置されている。上記ダクトは、上記車体の前後方向に延びるように形成されている。
【0022】
上記発明において好ましくは、上記車室の内部に配置されている床部材を備える。上記ダクトは、上記車体の前後方向に延びるように形成されている。上記開口部は、鉛直方向の下側に向かって形成されている。上記開口部は、上記床部材と対向するように形成されている。
【0023】
上記発明において好ましくは、上記ダクトの上記開口部から上記垂直な方向に延びる延在ダクトを備える。上記延在ダクトは、先端部が上記座席の下側まで延びるように形成されている。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、車室内の騒音を抑制した蓄電装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
(実施の形態1)
図1から図15を参照して、本発明に基づく実施の形態1における蓄電装置について説明する。本実施の形態における蓄電装置は、車両としての自動車に搭載されている。本実施の形態においては、運転席と助手席との間のセンターコンソールボックスの内部に蓄電装置の主要部が配置されている。
【0026】
図1に、本実施の形態における車室の概略斜視図を示す。図1は、車室のうち前側の端部の斜視図である。矢印230に示す方向は、車体の前後方向である。車室の前方にはダッシュボード31が配置されている。車室の前方には、座席としての運転席11および助手席12が配置されている。運転席11および助手席12は、複数の列のうち最前列の座席である。運転席11の前側には、ハンドル32が配置されている。
【0027】
運転席11および助手席12は、それぞれがシートレッグ150,160を介してフロアパネル1に固定されている。フロアパネル1の表面には、フロアカーペット10が配置されている。シートレッグ150,160は、フロアカーペット10に覆われている。運転席11の側方および助手席12の側方には、スカッフプレート2,3が配置されている。
【0028】
運転席11と助手席12との間には、車体の前後方向に延びるように形成されたセンターコンソールボックス21が配置されている。センターコンソールボックス21は、外ケース22を含む。外ケース22の側面の後部には、外ケース22の内部に車室の空気を取り入れるための空気取入口22aが形成されている。空気は、矢印210に示すように、空気取入口22aからセンターコンソールボックス21の内部に取り入れられる。
【0029】
図2に、センターコンソールボックスの内部に配置されている第1の蓄電装置の概略斜視図を示す。本実施の形態における蓄電装置は、蓄電パックとしての第1バッテリパック40を備える。また、本実施の形態における蓄電装置は、蓄電パックとしての第2バッテリパック50を備える。第2バッテリパック50は、第1バッテリパック40の上側に配置されている。第2バッテリパック50の上側には、ジャンクションボックス60が配置されている。ジャンクションボックス60は、第1シート下排気ダクト92に配置されたDCDCコンバータ110と、導線130により電気的に接続されている。
【0030】
第1バッテリパック40の前側には、第1冷却ファンユニット70が配置されている。第1冷却ファンユニット70には、第1排気ダクト90が接続されている。第1排気ダクト90は、第1シート下排気ダクト92と後述する第1センター排気ダクト91とを含む。第1シート下排気ダクト92は、運転席側に延びるように形成されている。第1シート下排気ダクト92は、車体の幅方向に延びるように形成されている。
【0031】
第2バッテリパック50の前側には、第2冷却ファンユニット80が配置されている。第2冷却ファンユニット80には、第2排気ダクト100が接続されている。第2排気ダクト100は、第2センター排気ダクト101および第2シート下排気ダクト102を含む。第2シート下排気ダクト102は、助手席側に延びるように形成されている。第2シート下排気ダクト102は、車体の幅方向に延びるように形成されている。
【0032】
シートレッグ150は、車体の幅方向に所定の間隔を空けて一対配置されている。それぞれのシートレッグ150は、ガイドレール151と円弧形状脚部152とを含む。運転席11は、ガイドレール151に載置される。運転席11は、前後方向に移動可能に支持される。
【0033】
シートレッグ160は、シートレッグ150と同様の構成を有する。シートレッグ160は、一対配置されている。それぞれのシートレッグ160は、ガイドレール161と円弧形状脚部162とを含む。助手席12は、ガイドレール161に載置され、前後方向に移動可能に支持される。
【0034】
第1シート下排気ダクト92は、シートレッグ150とフロアパネル1とに囲まれる空間に配置されている。第1シート下排気ダクト92の排気口は、運転席の下側に配置されている。第1シート下排気ダクト92の排気経路には、電気機器としてのDCDCコンバータ110が配置されている。第2シート下排気ダクト102は、シートレッグ160とフロアパネル1とに囲まれる空間に配置されている。第2シート下排気ダクト102の排気口は、助手席の下側に配置されている。
【0035】
図3に、蓄電装置のうちバッテリパックから排気されるダクトの概略斜視図を示す。図2および図3を参照して、第1バッテリパック40を冷却するための冷却機器は、第1冷却ファンユニット70および第1排気ダクト90を含む。第1冷却ファンユニット70は、第1バッテリパック40に接続されている。第1バッテリパック40からの空気は、矢印216に示すように、空気取入口73から流入する。
【0036】
第1排気ダクト90は、第1センター排気ダクト91を有する。第1センター排気ダクト91は、第1冷却ファンユニット70の下側から第1バッテリパックの下側に延びるように形成されている。第1センター排気ダクト91は、第1シート下排気ダクト92に接続されている。
【0037】
第1シート下排気ダクト92の排気経路に配置されているDCDCコンバータ110は、一部分が第1シート下排気ダクト92の内部に配置されている。DCDCコンバータ110は、第1シート下排気ダクト92を流れる空気によって冷却される。
【0038】
第2バッテリパック50の冷却機器は、第2冷却ファンユニット80および第2排気ダクト100を含む。第2冷却ファンユニット80は、第2バッテリパック50に接続されている。第2バッテリパック50からの空気は、矢印217に示すように、空気取入口83から流入する。
【0039】
第2排気ダクト100は、第2センター排気ダクト101を有する。第2センター排気ダクト101は、第2冷却ファンユニット80から第1バッテリパック40の下側に延びるように形成されている。第2センター排気ダクト101は、第2シート下排気ダクト102に接続されている。
【0040】
図4に、本実施の形態におけるセンターコンソールボックスの概略断面図を示す。外ケース22の内部には、内ケース23、第1バッテリパック40、第2バッテリパック50、第1冷却ファンユニット70、第2冷却ファンユニット80、第1排気ダクトの一部、および第2排気ダクトの一部が配置されている。第1バッテリパック40および第2バッテリパック50は、上下方向に並べて配置されている。
【0041】
図2および図4を参照して、第1バッテリパック40は、蓄電機器としての蓄電池41を含む。第2バッテリパック50は、蓄電機器としての蓄電池51を含む。蓄電池41,51は、充放電が可能な二次電池が採用されている。本実施の形態における蓄電池41,51のそれぞれは、蓄電セルとしての電池セル41a,51aを含む。本実施の形態における蓄電池41は、複数の電池セル41aを含む。蓄電池51は、複数の電池セル51aを含む。それぞれの電池セル41a,51aは、板状に形成されている。電池セル41a,51aのそれぞれは、一列で積層されている。本実施の形態における電池セル41a,51aの積層方向は、一の方向としての車体の前後方向である。それぞれの電池セル41a,51a同士の間には隙間が形成されている。本実施の形態における積層方向とは、複数の蓄電セルが配列されている方向のうち、蓄電セルの数の多い方向を示す。
【0042】
図13から図15に、本発明における積層方向の説明図を示す。図13は、平板状の蓄電セルが複数列で積層されている蓄電機器の概略斜視図である。図13に示す蓄電機器は、2列の蓄電セル61を含む。矢印241に示す方向には2個の蓄電セル61が配置され、矢印240に示す方向には3個以上の蓄電セル61が配置されている。本発明においては、矢印240に示す方向が蓄電セル61の積層方向になる。
【0043】
図14は、円筒状の蓄電セルが複数列で積層されている蓄電機器の概略斜視図である。図15は、それぞれの蓄電セルの拡大概略斜視図である。図15を参照して、それぞれの蓄電セル63は、複数の円筒型の電池要素62を含む。複数の電池要素62が直列に配置されることにより蓄電セル63が構成されている。図14を参照して、蓄電セル63は、長手方向が互いに対向するように配置されている。蓄電セル63は、長手方向が互いに略平行になるように配置されている。この蓄電機器は、2列に配置されている蓄電セル63を含む。矢印241に示す方向には2個の蓄電セル63が配置され、矢印240に示す方向には3個以上の蓄電セル63が配置されている。本発明においては、矢印240に示す方向が蓄電セル63の積層方向になる。
【0044】
第1バッテリパック40は、蓄電池ケース42を含む。蓄電池ケース42は、蓄電池41を内部に収容するように形成されている。蓄電池ケース42は、前後方向の後側の表面に、空気取入口43を有する。空気取入口43は、蓄電池ケース42の上部に形成されている。蓄電池ケース42は、第1冷却ファンユニット70に空気を流すことができるように形成された空気排出口44を有する。空気排出口44は、前側の表面の下部に形成されている。
【0045】
第2バッテリパック50は、第1バッテリパック40と同様の構成を有する。第2バッテリパック50は、蓄電池ケース52を含み、蓄電池ケース52の内部には、蓄電池51が配置されている。蓄電池ケース52は、後側の表面に空気取入口53を有する。蓄電池ケース52は、第2冷却ファンユニット80に空気を流すことができるように形成された空気排出口54を有する。
【0046】
第1冷却ファンユニット70は、ファンケース72を含む。第1冷却ファンユニット70は、ブロアとしてのシロッコファン71を有する。シロッコファンは、回転ファンの中央部から回転軸方向に吸気して、回転軸に対して垂直な方向に空気を排出する送風ファンである。シロッコファン71は、ファンケース72の内部に配置されている。シロッコファン71は、回転することにより、蓄電池ケース42から空気を吸引して、第1センター排気ダクト91に空気を排出するように形成されている。
【0047】
ファンケース72は、空気取入口73を有する。空気取入口73は、蓄電池ケース42の空気排出口44と連通している。ファンケース72は、空気排出口74を有する。空気排出口74は、第1センター排気ダクト91に連通している。
【0048】
第2冷却ファンユニット80は、第1冷却ファンユニット70と同様の構成を有する。第2冷却ファンユニット80は、シロッコファン81と、ファンケース82とを含む。ファンケース82は、空気取入口83を有する。空気取入口83は、第2バッテリパック50の空気排出口54と連通している。ファンケース82は、空気排出口84を有する。空気排出口84は、第2センター排気ダクト101に接続されている。シロッコファン81は、蓄電池ケース52から空気を吸引して、第2センター排気ダクト101に空気を放出するように形成されている。
【0049】
図4を参照して、本実施の形態における蓄電装置は、内ケース23を備える。内ケース23は、外ケース22の内側に配置されている。内ケース23は、第1バッテリパック40の端面および第2バッテリパック50の端面を覆うように形成されている。内ケース23は、外ケース22の空気取入口22aから取り入れた空気を、それぞれのバッテリパックに供給するように形成されている。
【0050】
内ケース23は、第1バッテリパック40および第2バッテリパック50に空気を送るための吸気ダクト23aを備える。吸気ダクト23aは、一の方向としての車体の前後方向に延びるように形成されている。
【0051】
図5に、本実施の形態における吸気ダクトの部分の第1の概略断面図を示す。図5は、水平方向に切断したときの概略断面図である。図6に、本実施の形態における吸気ダクトの部分の第2の概略断面図を示す。図6は、図5におけるVI−VI線に関する矢視断面図である。
【0052】
図4から図6を参照して、本実施の形態における吸気ダクト23aは、管状に形成されている。吸気ダクト23aは、開口部としての吸気口23bを有する。吸気口23bは、外ケース22の空気取入口22aに対応する位置に形成されている。吸気口23bは、吸気ダクト23aの端部に形成されている。吸気口23bは、吸気ダクト23aの壁面のうち、吸気ダクト23aの延びる方向とほぼ平行な壁面に形成されている。吸気口23bは、矢印210に示すように、車体の前後方向と垂直な方向に空気が流れるように形成されている。吸気口23bは、吸気ダクト23aの延びる方向と垂直な方向に空気が流入するように形成されている。
【0053】
本実施の形態における蓄電装置は、吸気ダクト23aの内部に配置された流路板33を有する。流路板33は、平板状に形成されている。流路板33は、面積最大面が鉛直方向とほぼ平行になるように配置されている。流路板33は、面積最大面が車体の前後方向に延びるように配置されている。
【0054】
本実施の形態においては、流路板33が複数配置されている。それぞれの流路板33は、面積最大面同士がほぼ平行になるように配置されている。複数の流路板33は、互いにほぼ同じ間隔をあけて配置されている。
【0055】
本実施の形態における蓄電装置は、吸音材39を備える。吸音材39は、吸気ダクト23aの端面に配置されている。吸音材39は、吸気ダクト23aの車体の前後方向における端面に配置されている。吸音材39は、板状に形成されている。吸音材39は、面積最大面が吸気ダクト23aの延びる方向とほぼ垂直になるように配置されている。
【0056】
図5を参照して、車室内の空気は、矢印210に示すように、外ケース22の空気取入口22aおよび内ケース23の吸気口23bを通って、吸気ダクト23aに流入する。空気は、吸気ダクト23aを通って、第1バッテリパック40および第2バッテリパック50に供給される。
【0057】
図4および図5を参照して、第1バッテリパック40の冷却については、シロッコファン71が駆動することにより、矢印211に示すように、空気取入口43を通って蓄電池ケース42の内部に空気が流入する。矢印213に示すように、電池セル41a同士の隙間を空気が通ることにより、蓄電池41が冷却される。本実施の形態においては、蓄電池41は、積層方向に垂直な方向に空気が流れることにより冷却される。本実施の形態における蓄電池41は、電池セル41aの積層方向を流れる空気の一部が、上面から下面に向けて流れることにより冷却される。本実施の形態における蓄電池41は、いわゆる「ダウンフロー型」の空気の流れにより冷却される。
【0058】
蓄電池41を冷却した空気は、矢印225に示すように、シロッコファン71に流入する。シロッコファン71から放出された空気は、矢印216に示すように、第1センター排気ダクト91に放出される。
【0059】
蓄電池を冷却するための空気の流れにおいては、この形態に限られず、たとえば、蓄電池の下面から上面に向けて空気が流れるように形成されていていも構わない。蓄電装置は、いわゆる「アッパーフロー型」の空気の流れで蓄電機器を冷却するように形成されていても構わない。
【0060】
図13を参照して、複数列の平板状の蓄電セル61が配置されている蓄電機器においては、たとえば冷却するための空気が、矢印242に示すようにダウンフロー型で流れるように形成されていればよい。または、矢印243に示すようにアッパーフロー型で流れるように形成されていても構わない。
【0061】
図14を参照して、複数列の円筒状の蓄電セル63は配置されている蓄電機器においては、たとえば冷却するための空気が、矢印242に示すようにダウンフロー型で流れるように形成されていればよい。または、矢印243に示すようにアッパーフロー型で流れるように形成されていても構わない。
【0062】
図3を参照して、矢印218に示すように、第1バッテリパックを冷却した空気が第1シート下排気ダクト92を流れることにより、DCDCコンバータ110が冷却される。DCDCコンバータ110を冷却した空気は、矢印221に示すように、フロアパネルとフロアカーペットとの間に放出される。
【0063】
図4を参照して、第2バッテリパック50の冷却については、シロッコファン81が駆動することにより、矢印212,214に示すように、蓄電池ケース52の内部に空気が流れて蓄電池51が冷却される。本実施の形態における蓄電池51は、ダウンフロー型の空気の流れにより冷却される。蓄電池51を冷却した空気は、矢印226に示すようにシロッコファン81に流入した後に、矢印215に示すように第2センター排気ダクト101に放出される。
【0064】
図3を参照して、第2センター排気ダクト101に放出された空気は、矢印219に示すように、第2シート下排気ダクト102に流入する。第2シート下排気ダクト102を通る空気は、矢印222に示すように、フロアパネルとフロアカーペットとの間に放出される。
【0065】
ここで、図7から図9を参照して、本実施の形態における比較例としての蓄電装置について説明する。図7は、本実施の形態における比較例としての蓄電装置の概略断面図である。比較例としての蓄電装置は、外ケース24を備える。比較例の蓄電装置は、内ケースを備えずに、第1バッテリパック40の端面および第2バッテリパック50の端面と外ケース24との隙間によって、吸入する空気の流路が形成されている。
【0066】
外ケース24は、空気取入口24aを有する。空気取入口24aは、車体の前後方向の後側に配置されている。空気取入口24aは、外ケース24の下部に配置されている。空気取入口24aは、外ケース24の後側の端面に配置されている。比較例の蓄電装置においては、第1バッテリパック40および第2バッテリパック50を冷却するための空気は、空気取入口24aから矢印210に示すように吸引される。空気は、それぞれの空気取入口43,53に流入する。
【0067】
図8に、比較例としての自動車の車室の概略断面図を示す。図9に、比較例としての自動車の車室の概略平面図を示す。比較例としての蓄電装置は、最も前側の列の座席である運転席と助手席の間に配置されている。
【0068】
比較例としての自動車は、運転席11および助手席12に加えて、後部座席13を備える。後部座席13は、2列目の席である。後部座席13は、センターコンソールボックスの後側に配置されている。
【0069】
蓄電装置を駆動することにより、リップル電流などに起因する高周波の騒音が生じる。または、ファンが駆動することに起因する騒音が生じる。リップル電流は、たとえば、蓄電装置のリレーやインバータなどが駆動することにより生じる。騒音としては、たとえば、10kHz程度の高周波の音が生じる。
【0070】
図8および図9を参照して、騒音は、矢印232に示すように、空気取入口24aを通じて後側に向かって放出される。騒音は、矢印220に示すように、後部座席13に着座している乗員170の耳に直線的に到達する。このため、後部座席13に着座する乗員は、このような騒音がよく聞こえていた。
【0071】
図10に、本実施の形態における自動車の車室の概略平面図を示す。本実施の形態における蓄電装置は、空気を取り入れる流路に、吸気ダクト23aを有する。吸気ダクト23aの吸気口23bは、車体の幅方向に空気が流れるように形成されている。
【0072】
図4、図5および図10を参照して、騒音のうちリップル電流などの起因する高周波の騒音は、指向性が高い。本実施の形態における蓄電装置においては、吸気ダクト23aが車体の前後方向に延びるように形成され、吸気口23bは、吸気ダクト23aの延びる方向と垂直な方向に空気が流れるように形成されている。騒音は、矢印231に示すように、吸気ダクト23aの延びる方向に進行して吸気ダクト23aの端面に衝突する。このため、吸気口23bから騒音が漏れ出ることを抑制することができる。
【0073】
本実施の形態における吸気口23bは、車両の幅方向に開口するように形成されているため、騒音は、矢印233に示すように、車体の幅方向に向かって放出される。この結果、後部座席13に直線的に騒音が到達することを抑制することができる。後部座席13に着座する乗員が聞こえる騒音を抑制することができる。
【0074】
本実施の形態においては、吸気ダクト23aの内部に流路板33が配置され、それぞれの空気の流路が形成されている。騒音は、矢印231に示すように、吸気ダクト23aおよび流路板33で区切られる流路の内部を進行する。騒音は、流路に沿ってより確実に吸気ダクト23aの端面に向かうため、吸気口23bから騒音が漏れ出ることをより効果的に抑制できる。
【0075】
また、本実施の形態においては、吸気ダクト23aの端面に吸音材39が配置されているため、空気の流路を進行する騒音は、吸音材39に衝突して、吸音材39に吸収される。このように、吸気ダクトの端面に吸音材39を配置することにより、騒音をより効果的に抑制することができる。
【0076】
図11に、本実施の形態における第2の蓄電装置の吸気口の部分の拡大概略断面図を示す。第2の蓄電装置は、吸気ダクト23aの吸気口23bに反射部材35が配置されている。本実施の形態における反射部材35は、平板状に形成されている。反射部材35は、面積が最大となる面積最大面が、矢印230に示す車体の前後方向に対して傾斜するように配置されている。
【0077】
反射部材35は、吸気口23bから漏れる騒音が表面で反射して、車体の前側に向かうように配置されている。または、騒音が、反射部材35の表面で反射して、吸気ダクト23aの内部に戻るように配置されている。
【0078】
吸気口23bに、騒音を反射するための反射部材35を配置することにより、矢印234に示すように、吸気口23bから漏れ出る騒音を、車体の前側に向かって反射したり、吸気ダクト23aの内部に戻したりすることができる。この結果、乗員に騒音が到達することを、より効果的に抑制することができる。
【0079】
吸気口に反射部材を配置する場合には、吸気口を覆うように網目状の部材を配置しても構わない。たとえば、金網を配置しても構わない。この構成により、反射部材を挟むことにより固定されるカップホルダや物置きなどが反射部材に装着されることを防止でき、吸気口の開口面積が小さくなるこを防止できる。
【0080】
図12に、本実施の形態における第3の蓄電装置の吸気ダクトの部分の概略断面図を示す。図12は、水平面で蓄電装置を切断したときの概略断面図である。本実施の形態における第3の蓄電装置は、吸気ダクト23aの吸気口23bに、延在ダクト23cが接続されている。本実施の形態における延在ダクト23cは、車体の幅方向に延びるように形成されている。このように、ダクトの開口部に延在ダクトが接続されていても構わない。
【0081】
本実施の形態における延在ダクト23cは、助手席12の後側に延びるように形成されている。延在ダクトは、この形態に限られず、いずれかの座席の下側まで延びるように形成されていても構わない。この構成により、延在ダクトの開口部を座席の下側に配置することができ、延在ダクトから漏れ出る騒音を、より乗員に到達しにくくすることができる。この結果、室内の騒音をより低減することができる。
【0082】
本実施の形態における流路板は、平板状に形成されているが、この形態に限られず、ダクトが延びる方向と略平行な方向に流路を構成するように形成されていればよい。たとえば、流路板は、面積最大面が曲面状になるように形成されていても構わない。
【0083】
また、本実施の形態における反射部材は、平板状に形成されているが、この形態に限られず、任意の形状の反射部材を採用することができる。
【0084】
また、本実施の形態においては、吸気ダクトが一の方向に延びるように形成され、吸気ダクトに吸気口が形成されていたが、この形態に限られず、排気ダクトに、本発明を適用することができる。たとえば、排気ダクトが、一の方向に延びるように形成され、排気ダクトの排気口が、一の方向とほぼ垂直な方向に空気が流れるように形成されていても構わない。
【0085】
また、本実施の形態における蓄電装置は、複数の列の座席のうち最前列の運転席と助手席の間に配置されているが、この形態に限られず、任意の位置に配置することができる。たとえば、座席が3列の場合には、2列目の座席同士の間に蓄電装置が配置されていても構わない。
【0086】
また、本実施の形態における騒音を軽減するためのダクトは、車体の前後方向に延びるように形成されているが、この形態に限られず、任意の方向に延びるように形成されていても構わない。
【0087】
本実施の形態における蓄電装置は吸音材を備えるが、この形態に限られず、吸音材は配置されていなくても構わない。また、本実施の形態における吸音材は吸気ダクトの延在方向の端面に配置されているが、この形態に限られず、吸音材は任意の部分に配置することができる。たとえば、吸気ダクトの内面全体に吸音材が配置されていても構わない。
【0088】
本実施の形態における蓄電機器は蓄電池を含む。蓄電機器としてはこの形態に限られず、電気を蓄えることができる機器であればよい。たとえば、蓄電機器は、キャパシタを含んでいても構わない。
【0089】
本実施の形態においては、蓄電装置が2個のバッテリパックを備え、それぞれのバッテリパックに対して冷却流路が形成されているが、この形態に限られず、任意の形態で蓄電機器を冷却することができる。たとえば、複数の蓄電池が1個のバッテリケースに収納されていても構わない。または、それぞれのバッテリパックから放出された空気が、一の流路に統合されていても構わない。
【0090】
(実施の形態2)
図16から図18を参照して、本発明に基づく実施の形態2における蓄電装置について説明する。図16は、本実施の形態における蓄電装置の概略断面図である。図16は、鉛直方向に延びる面で切断したときの概略断面図である。本実施の形態における蓄電装置は、自動車に配置されている。
【0091】
本実施の形態における蓄電装置は、外ケース25を備える。外ケース25は、空気取入口25aを有する。空気取入口25aは、下側を向くように配置されている。空気取入口25aは、床部材としてのフロアパネル1と対向するように形成されている。
【0092】
外ケース25は、凹部25bを有する。凹部25bは、外ケース25の底部に形成されている。凹部25bは、車体の前側に向かって凹むように形成されている。空気取入口25aは、凹部25bに形成されている。
【0093】
本実施の形態における蓄電装置は、内ケース26を備える。内ケース26は、外ケース25の内側に配置されている。内ケース26は、吸気ダクト26aを有する。吸気ダクト26aは、矢印230に示す車体の前後方向に延びるように形成されている。
【0094】
吸気ダクト26aは、吸気口26bを有する。吸気口26bは、空気取入口25aに対応する位置に形成されている。吸気口26bは、下側に向かうように形成されている。吸気口26bは、矢印210に示すように、車体の前後方向に対して垂直な方向に空気が流れるように形成されている。吸気口26bは、フロアパネル1と対向するように形成されている。
【0095】
図17に、本実施の形態における吸気ダクトの部分の概略断面図を示す。図17は、図16におけるXVII−XVII線に関する矢視断面図である。図16および図17を参照して、本実施の形態における蓄電装置は、流路板33を備える。流路板33は、平板状に形成されている。本実施の形態における流路板33は、面積最大面が水平方向とほぼ平行になるように形成されている。本実施の形態における蓄電装置は、複数の流路板33を備える。複数の流路板33は、面積最大面同士が、互いにほぼ平行になるように配置されている。
【0096】
図16を参照して、騒音は、矢印231に示すように、吸気ダクト26aおよび流路板33によって形成されている流路を進行する。高周波の騒音は、指向性が高いために、それぞれの流路を直線的に進行して吸気ダクト26aの端面に衝突する。このため、吸気ダクトの吸気口26bから騒音が漏れることを抑制できる。
【0097】
また、本実施の形態においては、吸気口26bが、下側に向かうように形成されている。このため、吸気口26bから漏れ出る騒音は、下側に向かって進行してフロアパネル1に衝突する。このため、吸気口26bから漏れ出る騒音が、直線的に乗員の耳に到達することを抑制でき、乗員に聞こえる騒音をより効果的に抑制することができる。
【0098】
図18に、本実施の形態における第2の蓄電装置の吸気口の部分の拡大概略断面図を示す。本実施の形態の第2の蓄電装置においては、吸気ダクト26aの吸気口26bに、複数の反射部材35が配置されている。本実施の形態における反射部材35は、平板状に形成されている。
【0099】
反射部材35は、吸気口26bから漏れ出る騒音が、反射部材35の表面で反射することにより、下向きまたは車体の前側に向かうように配置されている。または、反射部材35は、騒音が反射部材35の表面で反射することにより、吸気ダクト26aの内部に戻るように配置されている。
【0100】
それぞれの反射部材35は、面積最大面が矢印230に示す車体の前後方向に対して傾斜するように配置されている。吸気ダクト26aの内部を進行する騒音は、矢印234に示すように、反射部材35の表面で反射して、下向きや車体の前側に向かって進行する。このため、乗員に騒音が到達することをより効果的に抑制することができる。
【0101】
その他の構成、作用および効果については実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
【0102】
(実施の形態3)
図19および図20を参照して、本発明に基づく実施の形態3における蓄電装置について説明する。本実施の形態における蓄電装置は、延在する吸気ダクトの吸気口が上側を向くように形成されている。
【0103】
図19は、本実施の形態における第1の蓄電装置の吸気ダクトの部分の概略断面図である。本実施の形態における第1の蓄電装置は、外ケース27を備える。外ケース27は、空気取入口27aを有する。空気取入口27aは、上側を向くように形成されている。
【0104】
本実施の形態における蓄電装置は、内ケース28を備える。内ケース28は、吸気ダクト28aを有する。吸気ダクト28aは、矢印230に示す車体の前後方向に延びるように形成されている。吸気ダクト28aは、端部に吸気口28bを有する。吸気口28bは、空気取入口27aに対応する位置に形成されている。吸気口28bは、矢印210に示すように、車体の前後方向に垂直な方向に空気が流れるように形成されている。
【0105】
本実施の形態における蓄電装置は、流路板33を備える。流路板33は、平板状に形成されている。流路板33は、面積最大面が水平方向に延びるように形成されている。
【0106】
図20に、本実施の形態における第2の蓄電装置の吸気ダクトの吸気口の部分の拡大概略断面図を示す。本実施の形態における第2の蓄電装置は、反射部材35を備える。反射部材35は、平板状に形成されている。反射部材35は、矢印234に示すように、吸気口28bから漏れ出る騒音が、車体の前側に向かって反射するように形成されている。または、反射部材35は、吸気口28bから漏れ出る騒音が、面積最大面で反射して、吸気ダクト28aの内部に戻るように配置されている。
【0107】
本実施の形態における蓄電装置においても、車室内の騒音を抑制することができる。
その他の構成、作用および効果については実施の形態1または2と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
【0108】
(実施の形態4)
図21を参照して、本発明に基づく実施の形態4における蓄電装置について説明する。本実施の形態においては、吸気ダクトの形状および流路部材の形状が実施の形態1と異なる。
【0109】
図21は、本実施の形態における蓄電装置の吸気ダクトの部分の概略断面図である。図21は、水平方向に蓄電装置を切断したときの概略断面図である。本実施の形態における蓄電装置は、内ケース29を備える。内ケース29は、吸気ダクト29aを有する。吸気ダクト29aは、吸気口29bを有する。
【0110】
本実施の形態における吸気ダクト29aは、内側に突出するように形成された突出部29cを有する。突出部29cは、吸気ダクト29aの壁面から突出するように形成されている。突出部29cは、板状に形成されている。突出部29cは、面積最大面が鉛直方向とほぼ平行になるように配置されている。
【0111】
本実施の形態における蓄電装置は、流路板34を備える。流路板34は、板状に形成されている。本実施の形態における流路板34は、吸気ダクト29aの延びる方向に垂直な方向に突出する突出部34aを有する。突出部34aは、板状に形成されている。突出部34aは、面積最大面が鉛直方向とほぼ平行になるように配置されている。
【0112】
突出部29cと突出部34aとは、吸気ダクト29aの延びる方向に沿って、互いに重ならないように交互に形成されている。本実施の形態における吸気ダクト29aは、内部の流路がラビリンス状に形成されている。
【0113】
本実施の形態における蓄電装置は、吸気ダクト29aにおけるそれぞれの空気の流路が、曲線状になるように形成されているため、指向性の強い高周波の騒音が吸気口29bに到達することをより効果的に抑制することができる。
【0114】
その他の構成、作用および効果については実施の形態1から3のいずれかと同様であるのでここでは説明を繰返さない。
【0115】
上述のそれぞれの図において、同一または相当する部分には、同一の符号を付している。
【0116】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】実施の形態1における車室の概略斜視図である。
【図2】実施の形態1における第1の蓄電装置の概略斜視図である。
【図3】実施の形態1における第1の蓄電装置の排気ダクトの部分の概略斜視図である。
【図4】実施の形態1におけるセンターコンソールボックスの概略断面図である。
【図5】実施の形態1における蓄電装置の吸気ダクトの部分の第1の概略断面図である。
【図6】実施の形態1における蓄電装置の吸気ダクトの部分の第2の概略断面図である。
【図7】比較例としてのセンターコンソールボックスの概略断面図である。
【図8】比較例としての車室の概略断面図である。
【図9】比較例としての車室の概略平面図である。
【図10】実施の形態1における車室の概略平面図である。
【図11】実施の形態1における第2の蓄電装置の吸気ダクトの吸気口の拡大概略断面図である。
【図12】実施の形態1における第3の蓄電装置の吸気ダクトの部分の概略断面図である。
【図13】実施の形態1における他の蓄電機器の積層方向を説明する第1の概略斜視図である。
【図14】実施の形態1におけるさらに他の蓄電機器の積層方向を説明する第1の概略斜視図である。
【図15】実施の形態1におけるさらに他の蓄電機器の積層方向を説明する第2の概略斜視図である。
【図16】実施の形態2における第1の蓄電装置の吸気ダクトの部分の第1の概略断面図である。
【図17】実施の形態2における第1の蓄電装置の吸気ダクトの部分の第2の概略断面図である。
【図18】実施の形態2における第2の蓄電装置の吸気ダクトの吸気口の拡大概略断面図である。
【図19】実施の形態3における第1の蓄電装置の吸気ダクトの部分の概略断面図である。
【図20】実施の形態3における第2の蓄電装置の吸気ダクトの吸気口の拡大概略断面図である。
【図21】実施の形態4における蓄電装置の吸気ダクトの部分の概略断面図である。
【符号の説明】
【0118】
1 フロアパネル、2,3 スカッフプレート、10 フロアカーペット、11 運転席、12 助手席、13 後部座席、21 センターコンソールボックス、22,24,25,27 外ケース、22a,24a,25a,27a 空気取入口、23,26,28,29 内ケース、23a,26a,28a,29a 吸気ダクト、23b,26b,28b,29b 吸気口、23c 延在ダクト、25b 凹部、29c 突出部、31 ダッシュボード、32 ハンドル、33,34 流路板、34a 突出部、35 反射部材、39 吸音材、40 第1バッテリパック、41,51 蓄電池、41a,51a 電池セル、42,52 蓄電池ケース、43,53 空気取入口、44,54 空気排出口、50 第2バッテリパック、60 ジャンクションボックス、61,63 蓄電セル、62 電池要素、70 第1冷却ファンユニット、71,81 シロッコファン、72,82 ファンケース、73,83 空気取入口、74,84 空気排出口、80 第2冷却ファンユニット、90 第1排気ダクト、91 第1センター排気ダクト、92 第1シート下排気ダクト、100 第2排気ダクト、101 第2センター排気ダクト、102 第2シート下排気ダクト、110 DCDCコンバータ、130 導線、150,160 シートレッグ、151,161 ガイドレール、152,162 円弧形状脚部、170 乗員、210〜222,225,226,230〜234,240〜242 矢印。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室に配置される蓄電装置であって、
電気を蓄えるための蓄電機器と、
前記蓄電機器を冷却するための空気が流れるダクトと
を備え、
前記ダクトは、一の方向に延びるように形成され、
前記ダクトは、前記一の方向の端部に形成され、前記車室の内部に配置されている開口部を有し、
前記開口部は、前記一の方向とほぼ垂直な方向に空気が流れるように形成されている、蓄電装置。
【請求項2】
前記ダクトの内部に配置された流路板を備え、
前記流路板は、前記一の方向に沿って延びるように形成されている、請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記開口部は、吸気口または排気口を含み、
前記ダクトは、吸気ダクトまたは排気ダクトを含む、請求項1または2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
騒音を吸収するための吸音材を備え、
前記開口部は、前記ダクトの前記一の方向とほぼ平行な壁面に形成され、
前記吸音材は、前記ダクトの前記一方向における端面に配置されている、請求項1から3のいずれかに記載の蓄電装置。
【請求項5】
騒音を反射するための反射部材を備え、
前記反射部材は、前記開口部に配置され、
前記反射部材は、板状に形成され、
前記反射部材は、面積が最大となる面積最大面が前記一の方向に対して傾斜するように配置されている、請求項1から4のいずれかに記載の蓄電装置。
【請求項6】
前記蓄電機器は、複数の蓄電セルを含み、
前記蓄電機器は、複数の前記蓄電セルが前記一の方向に積層されている,請求項1から5のいずれかに記載の蓄電装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の蓄電装置を備える、自動車。
【請求項8】
車体の幅方向に配置されている複数の座席を備え、
前記蓄電装置は、複数の前記座席同士の間に配置され、
前記ダクトは、前記車体の前後方向に延びるように形成されている、請求項7に記載の自動車。
【請求項9】
前記車室の内部に配置されている床部材を備え、
前記ダクトは、前記車体の前後方向に延びるように形成され、
前記開口部は、鉛直方向の下側に向かって形成され、
前記開口部は、前記床部材と対向するように形成されている、請求項7または8に記載の自動車。
【請求項10】
前記ダクトの前記開口部から前記垂直な方向に延びる延在ダクトを備え、
前記延在ダクトは、先端部が前記座席の下側まで延びるように形成されている、請求項7から9のいずれかに記載の自動車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2008−114706(P2008−114706A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−299422(P2006−299422)
【出願日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】