説明

補助基板上の発熱部品の放熱構造

【課題】母基板に実装される補助基板上に実装された発熱対象部品を、省スペースでかつ安価に絶縁距離を確保しながら放熱できる補助基板上の発熱部品の放熱構造を提供する。
【解決手段】補助基板上の発熱部品の放熱構造は、補助基板13と、補助基板13上に実装される放熱対象部品11と、少なくとも放熱対象部品11を覆い、絶縁および熱伝導を兼ねる樹脂製品21と、樹脂部品21を介して少なくとも放熱対象部品11上の対向する面に置かれる放熱板15とを有する補助基板回路部10を備え、補助基板回路部10を母基板7に実装する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、母基板に実装される補助基板を有する補助基板上の発熱部品の放熱構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、回路基板の一面において電子部品がはんだ固定されるとともに発熱量の大きい電子部品が一面に表面実装され、回路基板の一面と容器の内側面との間にのみ樹脂が充填される補助基板上の発熱部品の放熱構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来より、ケースの側壁に対向するようにサブ基板が設けられ、サブ基板のケースに対向する面に電子部品のうちの放熱を必要とする発熱電子部品が面実装される補助基板上の発熱部品の放熱構造が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、従来より、縦型サブ基板と、縦型サブ基板上に縦型サブ基板と平行に対面するように実装されたSIP型半導体素子と、縦型サブ基板およびSIP型半導体素子を囲うように成形された放熱板と、縦型サブ基板の端部に配置された基板端子によって電気的に接続されることで縦型サブ基板を実装したメイン基板と、放熱板の内側に少なくとも縦型サブ基板とSIP型半導体素子の電気的接続部を覆うようにポッティング材を充填した補助基板上の発熱部品の放熱構造が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−141676号公報(図1、請求項1)
【特許文献2】特開2004−207384号公報(図1、請求項1)
【特許文献3】特開2006−24746号公報(図2、請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、回路の小型化に対する市場の要求が高まる中、それを実現する方策として、半導体部品の小型化が進んでいる。例えば、数A〜数十Aの大きな電流の耐量が求められるチョッパ回路やインバータ回路等へも使用できる半導体スイッチング素子等が、面実装タイプのパッケージで各種提供されている。一方、小型化された半導体部品のピン間の絶縁距離の確保や、発熱する半導体部品の放熱に関して課題を有する。
【0007】
ところが、前述した特許文献1に記載された補助基板上の発熱部品の放熱構造は、母基板に実装される補助基板と、ほぼ平板の簡単な構造を有する放熱板との組み合わせに用いることができない。
前述した特許文献2に記載された補助基板上の発熱部品の放熱構造は、補助基板がケースに面する個所へ必ず配置される必要があるとともに、樹脂充填を後工程で行うために、補助基板とケース間に樹脂を注入することが難しい。
前述した特許文献3に記載された補助基板上の発熱部品の放熱構造は、補助基板の周りを放熱板ケースで覆うために、実装スペースとして母基板上の大きな面積が占有されてしまう。
【0008】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、母基板に実装される補助基板上に実装された発熱対象部品を、省スペースでかつ安価に絶縁距離を確保しながら放熱できる補助基板上の発熱部品の放熱構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る補助基板上の発熱部品の放熱構造は、補助基板と、前記補助基板上に実装される放熱対象部品と、少なくとも前記放熱対象部品を覆い、絶縁および熱伝導を兼ねる樹脂製品と、前記樹脂部品を介して少なくとも前記放熱対象部品上の対向する面に置かれる放熱板とを有する補助基板回路部を備え、前記補助基板回路部を母基板に実装する。
【0010】
本発明に係る補助基板上の発熱部品の放熱構造は、前記補助基板は、前記放熱対象部品が実装されないスペースにねじを通す貫通孔を有し、前記放熱板は、前記貫通孔に対向する位置にねじ締め用の雌ねじ孔を有し、前記補助基板における前記放熱対象部品が実装されている反対面からねじが挿入され、前記ねじが前記放熱板の前記雌ねじ孔にねじ止めされる。
【0011】
本発明に係る補助基板上の発熱部品の放熱構造は、前記補助基板の前記貫通孔の周囲および前記放熱板の前記雌ねじ孔の周囲に、前記補助基板および前記放熱板の間隔を所定の距離に保持するための筒状のスペーサが挿入され、前記補助基板における前記放熱対象部品が実装されている反対面から前記ねじが挿入され、前記ねじが前記スペーサを貫通して前記放熱板の前記雌ねじ孔にねじ止めされる。
【0012】
本発明に係る補助基板上の発熱部品の放熱構造は、前記放熱板は、前記貫通孔に対向する位置に貫通孔を有し、前記補助基板の前記貫通孔の周囲および前記放熱板の前記貫通孔の周囲に、前記補助基板および前記放熱板の間隔を所定の距離に保持するための筒状の前記スペーサが挿入され、前記補助基板の前記貫通孔および前記放熱板の前記貫通孔に樹脂成型品が挿通されて前記樹脂成型品により前記補助基板および前記放熱板を保持する。
【0013】
本発明に係る補助基板上の発熱部品の放熱構造は、前記補助基板の外周の少なくとも1か所および前記放熱板の外周の少なくとも1か所に切欠が設けられており、前記切欠に、前記補助基板回路部を前記母基板に実装するまでの間、耐熱性能を有する輪ゴムを引掛けて前記補助基板および前記放熱板を保持する。
【0014】
本発明に係る補助基板上の発熱部品の放熱構造は、前記樹脂製品は、前記補助基板および前記放熱板が保持された状態で、前記母基板に実装されている前記補助基板回路部および主放熱対象部品をケースに挿入し、少なくとも前記放熱対象部品が埋まる高さまで前記ケース内に充填される。
【0015】
本発明に係る補助基板上の発熱部品の放熱構造は、前記放熱対象部品は、前記樹脂製品により前記放熱板に放熱することにより、表面温度が85℃以下に保つことが可能な半導体部品である。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る補助基板上の発熱部品の放熱構造によれば、母基板に実装される補助基板上に実装された発熱対象部品を、省スペースでかつ安価に絶縁距離を確保しながら放熱できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る第1実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造が適用される高圧放電灯用電子安定器の回路構成図
【図2】高圧放電灯用電子安定器の断面図
【図3】高圧放電灯用電子安定器に適用される補助基板回路部の分解斜視図
【図4】補助基板回路部に適用されるねじの側面図
【図5】補助基板回路部の正面図
【図6】高圧放電灯用電子安定器の組立手順を説明する外観斜視図
【図7】本発明に係る第2実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造が適用される高圧放電灯用電子安定器における補助基板回路部の分解斜視図
【図8】補助基板回路部に適用されるねじの側面図
【図9】補助基板回路部に適用されるスペーサの外観斜視図
【図10】本発明に係る第3実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造が適用される高圧放電灯用電子安定器における補助基板回路部の分解斜視図
【図11】本発明に係る第4実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造が適用される高圧放電灯用電子安定器における補助基板回路部の分解斜視図
【図12】本発明に係る第5実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造が適用される高圧放電灯用電子安定器における補助基板回路部の正面図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る複数の実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明に係る第1実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造に適用される高圧放電灯用電子安定器1は、交流電源2に接続された入力回路部3と、入力回路部3に接続された点灯回路部4と、点灯回路部4に接続された制御回路部5とから構成される。
【0019】
高圧放電灯用電子安定器1は、70W型であり、入力回路部3および点灯回路部4に、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5や、集積回路IC1,IC2,IC3や、ダイオードD1,D2,D3,D4,D5の半導体部品である第1電子部品11を有し、制御回路部5に第2電子部品12を有する。第1電子部品11には、ランプDLの定常状態において1A前後の大きい電流が流れて発熱する。これに対して、第2電子部品12には、数μA〜数mAの微小電流しか流れないために発熱量が非常に少ない。
【0020】
図2に示すように、高圧放電灯用電子安定器1は、ケース6内に母基板7が収容されており、この母基板7上に、主放熱対象部品である電子部品8と、補助基板13を有して放熱対象部品である第1電子部品11および第2電子部品12が実装された補助基板回路部10とが実装されている。
【0021】
図3に示すように、補助基板13は、第1電子部品11および第2電子部品12が実装されていない中央部のスペースに貫通孔14を有する。補助基板13には、放熱板15が組み合わされる。放熱板15は、アルミニウム製の放熱性を有する板部材である。放熱板15は、補助基板13の貫通孔14に対応した雌ねじ孔16を有する。補助基板13の貫通孔14には、第1電子部品11および第2電子部品12が実装された反対の面から放熱板15の雌ねじ孔16にねじ17がねじ込まれる。
【0022】
第1電子部品11の放熱板15側に熱伝導性樹脂シート18が貼り付けられる。熱伝導性樹脂シート18は、例えば2mmの厚さ寸法を有するサーコンGR−ad等であり、1.4W/m・kの熱伝導率を有する。熱伝導性樹脂シート18は、第1電子部品11と放熱板15との間に均一に埋められるために、第1電子部品11の発した熱を放熱板15に効率よく伝えて放熱できる。熱伝導性樹脂シート18は、18kV/mmの電気絶縁性能を有するために、第1電子部品11の端子間や端子と放熱板15との間を確実に絶縁できる。
【0023】
図4および図5に示すように、ねじ17は、補助基板13と放熱板15との間隔寸法L1が、補助基板13上の第1電子部品11の高さ寸法L2と熱伝導性樹脂シート18の厚さ寸法L3との合算値に同等か合算値よりも小さくなるような胴部19の長さ寸法L4およびねじ部20の長さ寸法L5を有する。
補助基板13と放熱板15との間隔寸法L1は、狭すぎると、熱伝導性樹脂シート18に蓄積された反発力により補助基板13が反ってしまうことがある。これとは異なり、補助基板13と放熱板15との間隔寸法L1は、広すぎると、第1電子部品11と熱伝導性樹脂シート18との接着面積が減少して熱伝導を効率よくできない。
ねじ17は、ねじ込みにより、補助基板13と放熱板15との間隔寸法L1を所定の値に保持できる。
従って、ねじ17のねじ込みにより、はんだ付け以降の製造工程で重要な補助基板13と放熱板15との保持を簡単にでき、放熱板15の位置ずれや落下を防止できる。
【0024】
次に、高圧放電灯用電子安定器1の組立手順について説明する。
図6に示すように、まず、補助基板13に第1電子部品11および第2電子部品12が実装されて補助基板回路部10が形成され、次に、電子部品8が実装されている母基板7上に補助基板回路部10が実装されてから、はんだ槽に漬けられてはんだ付けされる。
そして、電子部品8および補助基板回路部10が実装された母基板7がケース6に収容される。ケース6は、放熱性を有するアルミニウム製である。
【0025】
電子部品8および補助基板回路部10が実装された母基板7がケース6に収容された後に、樹脂製品21が、図2を参照して、第1電子部品11が埋まる高さまでケース6内に充填される。
従って、樹脂製品21が、第1電子部品11が埋まる高さまでケース6内に充填されるために、第1電子部品11周りの放熱を効率よくできる。
【0026】
高圧放電灯用電子安定器1は、動作により第1電子部品11が主として発熱する。そして、第1電子部品11が発した熱は、熱伝導性樹脂シート18を通じて放熱板15に伝わり、放熱板15から樹脂製品21を通じて放熱される。
従って、母基板7に実装された補助基板13上に実装された第1電子部品11を、絶縁距離を確保しながら放熱できる。
【0027】
高圧放電灯用電子安定器1は、第1電子部品11が発した熱が、熱伝導性樹脂シート18を通じて放熱板15に伝わり、放熱板15から樹脂製品21を通じて放熱されるために、表面温度が85℃以下に保たれる。
従って、半導体素子である第1電子部品11の特性に支障を与えることがない。
【0028】
以上、説明した第1実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造によれば、母基板7に実装される補助基板13上に実装された第1電子部品11を、省スペースでかつ安価に絶縁距離を確保しながら放熱できる。
【0029】
また、第1実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造によれば、ねじ17のねじ込みにより、はんだ付け以降の製造工程で重要な補助基板13と放熱板15との保持を簡単にでき、放熱板15の位置ずれや落下を防止できる。
【0030】
そして、第1実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造によれば、樹脂製品21が、第1電子部品11が埋まる高さまでケース6内に充填されるために、第1電子部品11周りの放熱を効率よくできる。
【0031】
さらに、第1実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造によれば、第1電子部品11が発した熱が、熱伝導性樹脂シート18を通じて放熱板15に伝わり、放熱板15から樹脂製品21を通じて放熱されることにより、第1電子部品11の表面温度が85℃以下に保たれるために、半導体素子である第1電子部品11の特性に支障を与えることがない。
【0032】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造について説明する。
なお、以下の各実施形態において、前述した第1実施形態と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素については、図中に同一符号あるいは相当符号を付することによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0033】
図7に示すように、本発明に係る第2実施形態に適用される補助基板回路部31は、補助基板32の貫通孔14の周囲および放熱板15の雌ねじ孔16の周囲に、補助基板32および放熱板15の間隔を所定の距離に保持するための筒状のスペーサ33が挿入される。そして、補助基板32の貫通孔14にねじ34が挿入され、ねじ34がスペーサ33を貫通して放熱板15の雌ねじ孔16にねじ止めされる。
図8に示すように、ねじ34は、完全ねじ部35が長さ寸法L6を有する。
図9に示すように、スペーサ33は、ねじ34の完全ねじ部35の外径寸法よりも大きい内径寸法L7を有するとともに外径寸法L8を有し、補助基板32と放熱板15との間隔寸法が、補助基板32上の第1電子部品11の高さ寸法と熱伝導性樹脂シート18の厚さ寸法との合算値に同等か合算値よりも小さくなるような長さ寸法L9を有する。
【0034】
第2実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造によれば、スペーサ33により、補助基板32および放熱板15の間隔を簡単に設定でき、母基板7に実装された補助基板32上に実装された第1電子部品11を、省スペースでかつ安価に絶縁距離を確保しながら放熱できる。
【0035】
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造について説明する。
図10に示すように、本発明に係る第3実施形態に適用される補助基板回路部41は、放熱板15に補助基板42の貫通孔14に対向する貫通孔43を有し、補助基板42の貫通孔14の周囲および放熱板15の貫通孔43の周囲に、補助基板42および放熱板15の間隔を所定の距離に保持するための筒状のスペーサ44が挿入され、補助基板42の貫通孔14および放熱板15の貫通孔43に樹脂成型品45が挿通され、樹脂成型品45の端部が結束されることにより補助基板42および放熱板15が保持される。
【0036】
第3実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造によれば、スペーサ44を介して樹脂成型品45が結束されることにより、補助基板32および放熱板15の間隔を簡単に設定でき、母基板7に実装された補助基板32上に実装された第1電子部品11を、省スペースでかつ安価に絶縁距離を確保しながら放熱できる。
【0037】
(第4実施形態)
次に、本発明に係る第4実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造について説明する。
図11に示すように、本発明に係る第4実施形態に適用される補助基板回路部51は、補助基板52の長手方向の外周の対向する2か所に切欠53が設けられるとともに、放熱板54の長手方向の外周の対向する2か所に切欠55が設けられており、切欠53および切欠55に、補助基板回路部51を母基板7に実装するまでの間、耐熱性能を有する輪ゴム56を引掛けて補助基板52および放熱板54を保持する。輪ゴム56は、耐熱温度が−40℃〜190℃のシリコンゴム製である。
【0038】
第4実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造によれば、切欠53および切欠55に、輪ゴム56を引掛けて補助基板52および放熱板54を保持することにより、補助基板回路部51を母基板7に実装するまでの間で、補助基板52および放熱板54の間隔を簡単に設定して保持できる。
【0039】
(第5実施形態)
次に、本発明に係る第5実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造について説明する。
図12に示すように、本発明に係る第5実施形態に適用される補助基板回路部61は、熱伝導性樹脂シートを用いずに、スペーサ44を介して放熱板15を取り付けた補助基板62を母基板7に実装する際に、熱伝導性樹脂シート相当の空間63を放熱板15と第1電子部品11との間に設定する。
そして、樹脂製品21が充填されることにより、放熱板15と第1電子部品11との空間63に介在される樹脂製品21が絶縁および熱伝導の役割を果たす。
【0040】
第5実施形態の補助基板上の発熱部品の放熱構造によれば、熱伝導性樹脂シートを用いないために、コスト面で有利に、母基板7に実装された補助基板32上に実装された第1電子部品11を、省スペースでかつ安価に絶縁距離を確保しながら放熱できる。
【0041】
なお、本発明の補助基板上の発熱部品の放熱構造においてケース,母基板,ねじ等は、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形や改良等が可能である。
【符号の説明】
【0042】
7 母基板
8 電子部品(主放熱対象部品)
10,31,41,51,61 補助基板回路部
11 第1電子部品(放熱対象部品)
13,32,42,52,62 補助基板
14,43 貫通孔
15,54 放熱板
16 雌ねじ孔
17,34 ねじ
21 樹脂製品
33,44 スペーサ
45 樹脂成型品
53,55 切欠
56 輪ゴム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
補助基板と、
前記補助基板上に実装される放熱対象部品と、
少なくとも前記放熱対象部品を覆い、絶縁および熱伝導を兼ねる樹脂製品と、
前記樹脂部品を介して少なくとも前記放熱対象部品上の対向する面に置かれる放熱板とを有する補助基板回路部を備え、
前記補助基板回路部を母基板に実装する補助基板上の発熱部品の放熱構造。
【請求項2】
請求項1に記載の補助基板上の発熱部品の放熱構造において、
前記補助基板は、前記放熱対象部品が実装されないスペースにねじを通す貫通孔を有し、
前記放熱板は、前記貫通孔に対向する位置にねじ締め用の雌ねじ孔を有し、
前記補助基板における前記放熱対象部品が実装されている反対面からねじが挿入され、前記ねじが前記放熱板の前記雌ねじ孔にねじ止めされる補助基板上の発熱部品の放熱構造。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の補助基板上の発熱部品の放熱構造において、
前記補助基板の前記貫通孔の周囲および前記放熱板の前記雌ねじ孔の周囲に、前記補助基板および前記放熱板の間隔を所定の距離に保持するための筒状のスペーサが挿入され、
前記補助基板における前記放熱対象部品が実装されている反対面から前記ねじが挿入され、前記ねじが前記スペーサを貫通して前記放熱板の前記雌ねじ孔にねじ止めされる補助基板上の発熱部品の放熱構造。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項に記載の補助基板上の発熱部品の放熱構造において、
前記放熱板は、前記貫通孔に対向する位置に貫通孔を有し、
前記補助基板の前記貫通孔の周囲および前記放熱板の前記貫通孔の周囲に、前記補助基板および前記放熱板の間隔を所定の距離に保持するための筒状の前記スペーサが挿入され、
前記補助基板の前記貫通孔および前記放熱板の前記貫通孔に樹脂成型品が挿通されて前記樹脂成型品により前記補助基板および前記放熱板を保持する補助基板上の発熱部品の放熱構造。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1項に記載の補助基板上の発熱部品の放熱構造において、
前記補助基板の外周の少なくとも1か所および前記放熱板の外周の少なくとも1か所に切欠が設けられており、前記切欠に、前記補助基板回路部を前記母基板に実装するまでの間、耐熱性能を有する輪ゴムを引掛けて前記補助基板および前記放熱板を保持する補助基板上の発熱部品の放熱構造。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1項に記載の補助基板上の発熱部品の放熱構造において、
前記樹脂製品は、前記補助基板および前記放熱板が保持された状態で、前記母基板に実装されている前記補助基板回路部および主放熱対象部品をケースに挿入し、少なくとも前記放熱対象部品が埋まる高さまで前記ケース内に充填される補助基板上の発熱部品の放熱構造。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1項に記載の補助基板上の発熱部品の放熱構造において、
前記放熱対象部品は、前記樹脂製品により前記放熱板に放熱することにより、表面温度が85℃以下に保つことが可能な半導体部品である補助基板上の発熱部品の放熱構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−69569(P2012−69569A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210854(P2010−210854)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】