説明

複数領域のヒータを大気から隔離する方法

【課題】ヒータアセンブリの内容積が大気に曝され、構成部品の機械的強度が使用中に劣化することを防止する方法を提供する。
【解決手段】ウェハを処理する方法であって、加熱ディスク116から基部まで広がり、加熱ディスクに接続された少なくとも一つの加熱エレメント112を囲んでいる内容積を有するヒータを含む反応チャンバ108内でウェハを処理するステップ、内容積は反応チャンバから内容積を隔離する密封を有し;ヒータで反応チャンバを加熱するステップ;ヒータ内容積の内部に不活性ガスをパージするステップ;内容積から反応チャンバの外側まで不活性ガスを排出するためヒータ内容積に接続されたガス抜きポートで不活性ガスをガス抜きするステップ;を含む、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1.発明の属する技術分野
この発明はプロセス チャンバ用の加熱機構に関し、特に化学的気相堆積チャンバ用の加熱機構に関する。
【背景技術】
【0002】
2.関連技術の説明
化学的気相堆積(CVD)は、基板上に各種の薄膜を堆積させるプロセスであり、個々の集積回路デバイスを形成するため、例えば半導体ウェハ(ウェハ)のプロセッシングのような、半導体ベースの集積回路の製造に広く使用されている。代表的なCVDプロセッシングにあっては、単一又は複数のウェハが堆積又は反応チャンバ内に置かれ、反応体ガスがチャンバ内に導入され、これが加熱面で分解し、反応して単一又は複数のウェハ上に薄膜を形成する。
【0003】
CVD反応容器では、ウェハ表面に一度適用された被膜薬品に反応させるため複数領域抵抗型ヒータ(ヒータ)を用いてウェハに複数の被膜を付加する。ヒータには、ヒータ ディスク(ディスク)内に埋め込んだ螺旋ヒータ コイル(コイル)に接触するようチューブ内に配した少なくとも二つの抵抗型加熱ロッドが含まれる。個別の加熱ロッドは、チューブ中心線を中心としても、コイルを中心としても等距離に芯出しされていない。その代わり、それらは片寄っており、その結果、加熱ディスクの各エリヤは個々の加熱ロッドに加える電力を変化させることで広い温度範囲が得られる。ウェハを上面において支持する加熱ディスクの一方の側には、特別に設計した面(サセプタ)が存在する。ウェハは、加熱用コイルからサセプタに伝達される熱によって伝導的に加熱される。ウェハ上への膜の堆積が完了すると、プロセス ガスが除去され、反応チャンバは洗浄薬品と不活性ガスでパージされ、ウェハが取り除かれる。
【0004】
組付けの初期段階では、ヒータ アセンブリの内容積が大気に曝される。ヒータの組み付けが完了すると大気は内部に包含されたままになる。ヒータ アセンブリの内部に包含される大気中の酸素は700℃より高い温度でヒータ構成部品を攻撃することになる。その結果、ヒータ構成部品の機械的強度は使用と共に劣化し、ヒータ構成部品は部品、労力及び反応容器の停止時間の負担で交換が必要になろう。
【発明の概要】
【0005】
内部空間を有するヒータを備えた反応チャンバ内でウェハを処理するステップと、ヒータで反応チャンバを加熱するステップと、ヒータ内部空間内に不活性ガスをパージするステップと、不活性ガスをガス抜きするステップとを含むウェハ処理方法。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】CVDリアクタアセンブリの例示である。
【図2】CVDリアクタアセンブリの一部の例示である。
【図3】CVDリアクタアセンブリの一部の例示である。
【図4】CVDリアクタアセンブリの一部の例示である。
【図5】抵抗型ヒータアセンブリの例示である。
【図6】螺旋コイルの例示である。
【図7】パージが行われる抵抗型ヒータアセンブリの例示である。
【図8】真空にされた抵抗型ヒータアセンブリの例示である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
発明の詳細な説明
本発明は、一般に半導体ウェハ処理反応チャンバに使用する複数抵抗型ヒータ(ヒータ)の内部から反応ガスを除去する方法と装置に関する。ウェハのプロセッシングには腐蝕性薬品を高温で使用する必要があり、この環境に耐えねばならないヒータ構成部品は現在、セラミック材である窒化アルミニウム(AlN)から製造される。
【0008】
ヒータ内部は反応チャンバと同じ加熱条件に置かれるが、それは反応チャンバの操作時、密封され、処理ガスに暴露されることはない。ヒータ内部は大気中で組み付けられ、分解されるため、大気ガス、特に酸素を包含する。700℃より高い操作温度にあって、窒化アルミニウムは大気に暴露されると酸素と反応し、AlN構成部品の材料強度が低減されることになる。その結果、ヒータの有効寿命が減少する。
【0009】
窒化アルミニウムで製作され、ウェハのプロセッシング時、大気と処理熱に暴露されるヒータ内面には、チューブ内側面と、チューブにより被覆されるヒータ ディスクの部分と、一組の加熱ロッド絶縁体とが含まれる。これら内側ヒータ面(ヒータ内部)から酸素を低減又は除去する方法と装置を開示する。一実施形態にあって、その方法には、無酸素環境を維持するため、ヒータの内部に亘る不活性流体の連続流が含まれる。不活性流体は液体又はガス、あるいは目的とする用途に関しての操作条件で非反応性である各ガスの組合せが可能である。他の実施形態では、酸素の不存在を確実にするため、ヒータ内部を真空にする。
【0010】
図1は、半導体ウェハ上に薄膜をプロセスする反応容器アセンブリ(リアクタ)100の例示である。反応容器アセンブリ100には、化学的気相堆積装置に使用するチャンバ アセンブリ102と抵抗型ヒータ アセンブリ(ヒータ)104が含まれる。ヒータ104は、軸105に沿って、チャンバ アセンブリ102に対して移動するように設計されている。チャンバ ボディ106は反応チャンバ108を規定し、そこでは単一又は複数のプロセス ガスとウェハ間の反応、即ちCVD反応が行われる。チャンバ ボディ106は、一実施形態にあっては6061−T6アルミニウムで形成され、チャンバ ボディ106を冷却するため水が貫流する通路110を有する。反応チャンバ108内にあるのはニッケル製のヒータ チューブ(チューブ)114の全長に亘る若干数の加熱エレメント(ロッド)112を含む抵抗型ヒータ(ヒータ)104である。チューブ114の端部には焼結AlN製の加熱ディスク(ディスク)116がある。ディスク116の内部で焼結されるのはモリブデン製の螺旋加熱エレメント(コイル)118である。ロッド112とコイル118は鑞付けで結合され、その内部は導電性である。ロッド112はAlNセラミック スリーブ120で熱絶縁されている。コイル118は電気抵抗の大部分を形成し、従って、反応チャンバ108の大部分を加熱する。加熱ディスク116の端部には、内部にウェハ(図示せず)がセットされるサセプタ122と呼ばれる窪みがある。一実施形態にあって、サセプタ122は200ミリ直径の半導体ウェハ(200mmウェハ)の支持に十分な表面積を有し、他の実施形態では、サセプタ122には300ミリ直径の半導体ウェハ(300mmウェハ)の支持に十分な表面積がある。
【0011】
更に図1を参照して、ヒータ104は軸105に沿って後退し、ウェハ(図示せず)はチャンバ ボディ106の側部にある入口ポート134からサセプタ122上の反応チャンバ108の内部に置かれる。プロセッシングに備えウェハを収容するため、サセプタ122の表面が入口ポート134の下方になるまでヒータ104は後退する。移送用ブレード(以下の図2)はウェハ(図示せず)をサセプタ122内部のチャンバ ボディ106内に置く。一度装填されると、入口ポート134は密封され、ヒータ104はリフタ アセンブリ136により面板130の方向に進む。この点で、ガス パネル(図示せず)で制御される各プロセス ガスはポート124を介し、遮蔽板128を介し、面板130を介してチャンバ108の内部に流入し、通常、ウェハ(図示せず)上で反応するか、ウェハ上に堆積して薄膜(図示せず)を形成する。圧力が制御されるシステム(図示せず)を用い、チャンバ108内部の圧力が設定され、チャンバ108に接続した単一又は複数の圧力調節装置(図示せず)により維持される。
【0012】
図2は、ウェハ132の近傍にあるプロセッシング領域を単純化した実施形態で、簡明のためリアクタ100(図1)の構成部品の多くを取り除いてある。プロセス ガス154はチャンバ ボディ106のチャンバ蓋126の上面にある開口124から反応チャンバ108に入る。プロセス ガスは先ず遮蔽板128を通過する。遮蔽板128にはプロセス ガスを放射状に分配するため一組の穴(図示せず)が開けられている。次いで、プロセス ガスは面板130として知られる第二の穿孔板の各穴(図示せず)を通過する。面板130はウェハ132上にプロセス ガス154を均等に分配する。
【0013】
ポンプ(図示せず)は収集チャンネル140のポンピング プレート138において吸引する。その結果、プロセス ガス154はウェハ132に衝突した後、ポンピング プレート138にある放射状穴156を通過し、環状チャンネル140の内部に収集され、次いで、反応チャンバ108から外部に向かう。次いで、チャンバ108は例えば窒素ガスのような不活性ガスでパージしてもよい。
【0014】
一実施形態にあっては、図3に示すように、プロセッシングとパージングの後、ヒータ104はリフタ アセンブリ136により下方(チャンバ蓋126から遠ざかる方向)に移動する。リフト ピン142は反応チャンバ108の基部に配置される。リフト ピン142は一端をディスク116にある穴を通り抜けて接触リフト板144に合わせて配置される。ヒータ104がリフタ アセンブリ136の作用で軸105に沿い下方に移動する際に、リフト ピン142は静止したままで、最終的にはディスク116の上面上に突き出して、プロセス済みのウェハ132をサセプタ122の面から分離する。
【0015】
一実施形態にあっては、図4に示すように、プロセスが完了すると、ウェハ132は、ウェハ132を取り出すため開口134から挿入されるロボット状機構(図示せず)の移送用ブレード166により、サセプタ122の面から分離される。ウェハ132をプロセス位置に搬入するには、上述したステップの順序を逆にする。
【0016】
Si又はポリシリコンの低圧CVD(LPCVD)プロセッシングのような高温操作時、反応チャンバ108内部の反応温度は750℃以上の高温になり得る。従って、反応チャンバ108内部の露出した構成部品はこのような高温プロセッシングに適合できねばならない。このような構成部品の材料は、種々のプロセス ガスや反応チャンバ108の内部に導入されることがある洗浄薬品のような他の種々の薬品にも適合させるべきである。
【0017】
図5に例示した一実施形態では、2領域 ヒータ(ヒータ)の分解図が示される。この実施形態では、チューブ214と、ディスク216と、ヒータ用ロッド絶縁体220は、焼結して機械加工された窒化アルミニウム(AlN)で構成される。ヒータ ディスク216は、加熱用コイル218を内部に包含して焼結される。加熱用コイル218は拡散結合又は鑞付によってチューブ214に結合され、従って、このような結合部は反応チャンバ108(図1)の環境に同じように耐えることになる。ヒータ アセンブリ204には、ウェハ(図示せず)を支持するサセプタ(図示せず)を備えた面258と、チューブ214に結合する反対側の面260を有するヒータ ディスク216が含まれる。チューブ214の内部には共通の中心線246の周りに等距離で配した二組の加熱ロッド212が置かれる。各加熱エレメント212はセラミック スリーブ(AlN)220の内部に収容される。各加熱ロッド212は、チューブ114の材料に似た熱膨張特性を有する材料で作られる。この実施形態にあっては、加熱ロッド212はニッケル(Ni)で製作され、加熱ロッド212は窒化アルミニウムに似た熱膨張係数を有する。加熱ロッド212は端部キャップ250を貫通し、反対側から端部キャップ250に入る電気接続部(図示せず)に取り付けられる。
【0018】
しかし、図6に例示されるような実施形態にあって、加熱ロッド212はヒータ ディスク216、ヒータ コイル218(破線)及びチューブ214の共通中心線217にセンタリングされていない。各加熱ロッド212に対する個々の電気制御装置に沿って、他の構成部品により用いられる中心線217に対し加熱ロッド212をセンタリングしないことで、CVDプロセッシングに必要とされる全温度範囲が提供される。
【0019】
次に、図7に例示する実施形態に関し、大気ガスは2領域 ヒータ304の内部からパージされる。コネクタ基部355、コネクタ アダプタ350を通じてチューブ314内部へのパージは、毎分約100立方センチメートル(ccm)の流量で、一定流量の不活性ガスのような流体で実施できる。一実施形態に対し、窒素は不活性ガスとして使用できる。入口ポート362とガス抜きポート364のサイズと共に、ヒータに適用する窒素ガス圧は、ヒータ304を通じて所望の流量が得られるような値にすべきである。
【0020】
一実施形態にあって、窒素ガス流は入口ポート362へパージするとき1平方インチ当たり(psi)30ポンドの圧力を維持する速度でもよい。窒素はガス抜きポート364においてヒータ304の外部にガス抜きすることができる。使用されている窒素は、ある温度まで冷却してもよい。冷却した窒素はヒータ内部で温度を700℃より低く維持でき、ヒータ内部366に僅かな酸素が残留する結果としてのAlN材料の劣化を、更に低減できる。窒素を冷却する一つの方法は、液体窒素から蒸発する窒素に周囲温度にある窒素を混合することである。ウェハ プロセスのサイクルが開始される前にヒータ内部366からの酸素の除去を確実にするために、パージは、ウェハ プロセス サイクル開始前にスタートできるため、パージは連続にしてもよい。更に、ヒータ内部へのパージは、ウェハのプロセッシングに関係なく連続にしてもよく、修理又は廃棄するためのヒータの分解の為、停止することができる。
【0021】
一実施形態において、コネクタ アセンブリ370は一端でヒータに接続し、多数の接続部を提供する。コネクタ アセンブリ370は、端部キャップ345と、ヒータ チューブ314と、チャンバ ボディ106(図1)とに取り付けられる。コネクタ アセンブリ370を貫通するのは入口ポート362と、ガス抜きポート364と、熱電対(図示せず)に対する電気接続部372と、ヒータ用ロッド312に対する電気接続部である。コネクタ アセンブリ370にはコネクタ アダプタ350とコネクタ基部355が含まれる。コネクタ アダプタ350は電気接続部372をヒータ用ロッド312の端部に取り付ける。コネクタ アダプタ350に取り付けられるのはチャンバ ボディ106(図1)に取り付けられたコネクタ基部355である。入口ポート362は端部キャップ345を貫通し、一方、端部キャップ345を経由したガス抜きは寸法公差を緩く設定して達成できる。このコネクタ アセンブリ370の構造では、ヒータ304へのコネクタ アセンブリ370の一回の取り付け操作で、総ての電気接続部と流体接続部が同時に用意される。ヒータ304は圧力の保全性を有するため、圧力容器として機能する。この圧力の保全性は、構成部品、即ちヒータ チューブ314、端部キャップ345、コネクタ アセンブリ370の相互間にOリング375を配し、不活性ガスの反応チャンバ108(図1)内部への損失量を軽減することで達成される。
【0022】
あるいは、一実施形態にあっては、図8に例示するように、ヒータ404内部のヒータ内容積466は内在する大気を真空で排気して除去してもよい。コネクタ アセンブリ470は一端でヒータ404に接続し、多数の接続部を提供する。コネクタ アセンブリ470は端部キャップ445、ヒータ チューブ414及びチャンバ ボディ106(図1)に取り付ける。コネクタ アセンブリ470を貫通するのは、真空ポート462と、ガス抜きポート464と、熱電対(図示せず)に対する電気接続部472と、ヒータ用ロッド412に対する電気接続部である。コネクタ アセンブリ470には、コネクタ アダプタ450とコネクタ基部455が含まれる。コネクタ アダプタ450は、電気接続部472をヒータ用ロッド412の端部に取り付ける。コネクタ アダプタ450に取り付けるのは、チャンバ ボディ106(図1)に取り付けるコネクタ基部455である。真空ポート462は、端部キャップ445を貫通し、ヒータ内容積466に至る。ガス抜きポート464に真空ゲージ又は圧力ゲージ476を取り付けて、真空レベルをモニタできる。このコネクタ アセンブリ470の構造では、ヒータ404へのコネクタ アセンブリ470の一回の取り付け操作で総ての電気接続部と流体接続部が同時に用意される。ヒータ404は、圧力の保全性を有するため、圧力容器として機能する。この圧力の保全性は構成部品、即ちヒータ チューブ414と、端部キャップ445と、コネクタ アセンブリ470の相互間に配したOリング475で達成され、真空が何らかの反応チャンバ薬品をヒータ内容積466に吸引するのを阻止する。
【0023】
真空が真空ポート462に適用されると、ヒータ内部466は約5トールの真空に曝される。この方式で、真空源がヒータ404の内部466に連続的に適用される。真空レベルをモニタする他、真空ゲージ476を用いてヒータ内部466の真空の保全性の漏れをチェックしてもよい。十分な真空を保持するヒータ404の能力をヒータ404における圧力の保全性をテストする周期的な漏れチェックによって確認してもよい。漏れチェックはヒータ内部466を真空源から密封し、真空減衰の速度に関し、経時的な真空損をモニタすることによって実行してもよい。5時間毎の0〜2.5トール範囲内での近似真空減衰速度は許容されよう。
【0024】
説明してきた実施形態に関しては、この発明に対し変更と調整があり得るかも知れぬことを理解すべきである。例えば、ヒータ内部466に真空を形成する実施形態の場合、あるプロセス温度(700℃より低い)に対しては第一実施形態における真空必要条件は2.5〜10トールのような範囲でよいと結論づけても差し支えない。
【0025】
パージを実行する実施形態の場合、各種流体の使用が許されることを理解すべきである。特に、窒素の代替として、ハロゲン ガスのような何らかの不活性ガスを使用してもよい。ヒータ内部466全体に亘る不活性ガスのパージは、導入される不活性ガスの温度と、ヒータ内容積466の所望温度によって100ccmとは違うパージ速度で達成できる。30psi以外のパージ圧を適用してパージ プロセスを微調整してもよい。パージ流量を変えることの他に、パージ ガス(種々のパージ ガス)を冷却又は冷凍してヒータ内部の温度を制御してもよい。更に、パージ ポートに代え、係合するコネクタ構成部品の寸法公差設定を緩い公差の仕様にしてもよいであろう。このような緩やかな公差設定にすれば、パージ ガスが十分な速度で構成部品間から漏れ出し得る隙間が構成部品間に形成され、ガス抜きポートが不必要になるであろう。ウェハの処理に関係なく、連続的に(停止することなく)パージして、操作時にヒータ内部に大気が存在しないことを一層確実にすることもできる。
【0026】
他の実施形態にあっては、大気が除去されてしまうまで不活性ガスをヒータ内部全体に亘りパージする。ある点では、パージ側とガス抜き側双方が遮断又は閉鎖され、指定圧に合った不活性ガスが圧力容器内に停止して又は静的に残留することになろう。ヒータ内部に識別できる圧力変化が発生しなかったことの確認に圧力ゲージを使用できるかもしれない。識別できる圧力損とは、ヒータの設計、操作及び有効寿命に対し許容し得ぬあらゆる損量である。
【0027】
他の実施形態にあっては、特定の真空レベルに至るまでヒータ内容積に真空を適用してもよく、次いで、真空源をヒータ内容積に対し遮断することができる。ヒータ内部近傍あるいはヒータ内部の真空システムに並置又は取り付けた真空ゲージは、ヒータ内部の真空レベルをモニタしてもよい。これによってヒータ内部の真空の保全性ロスについて、更によく観察することが可能になると考えられる。
【符号の説明】
【0028】
100:反応容器アセンブリ(リアクタ)、102:チャンバアセンブリ、104:抵抗型ヒータアセンブリ(ヒータ)、105:軸、106:チャンバボディ、108:反応チャンバ、110:水通路、112:加熱エレメント、114:ヒータチューブ、116:加熱ディスク、118:螺旋加熱エレメント、120:AlNセラミック スリーブ、122:サセプタ、124:ポート、126:チャンバ蓋、128:遮蔽板、130:面板、132:ウェハ、134:入口ポート、136:リフタアセンブリ、138:ポンピングプレート、140:収集チャンネル、142:リフトピン、144:接触リフト板、154:プロセス ガス、155:パージガス、156:放射状穴、166:移送用ブレード、204:ヒータアセンブリ、212:加熱ロッド、214:チューブ、216:ディスク、217:共通中心線、218:加熱用コイル、220:ヒータ用ロッド絶縁体、:246:中心線、250:端部キャップ、258:サセプタを備えた面、260:反対側の面、304:2領域 ヒータ、314:チューブ、345:端部キャップ、350:コネクタ アダプタ、355:コネクタ基部、362:入口ポート、364:ガス抜きポート、366:ヒータ内部、370:コネクタ アセンブリ、372:電気接続部、375:Oリング、404:ヒータ、414:ヒータ チューブ、445:端部キャップ、450:コネクタアダプタ、455:コネクタ基部、462:真空ポート、464:ガス抜きポート、466:ヒータ内容積、470:コネクタアセンブリ、472:電気接続部、475:Oリング、476:圧力ゲージ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハを処理する方法であって、
加熱ディスクから基部まで広がり、加熱ディスクに接続された少なくとも一つの加熱エレメントを囲んでいる内容積を有するヒータを含む反応チャンバ内でウェハを処理するステップ、内容積は反応チャンバから内容積を隔離する密封を有し;
ヒータで反応チャンバを加熱するステップ;
ヒータ内容積の内部に不活性ガスをパージするステップ;
内容積から反応チャンバの外側まで不活性ガスを排出するためヒータ内容積に接続されたガス抜きポートで不活性ガスをガス抜きするステップ;
を含む、方法。
【請求項2】
不活性ガスが窒素であり、窒素が周囲温度における窒素ガスと液体窒素から蒸発する窒素ガスとの混合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
20〜40psiの圧力範囲にある不活性ガスでパージする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
50〜100ccmの流量範囲における不活性ガスでパージする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
加熱ディスクから基部まで広がり、加熱ディスクに接続された少なくとも一つの加熱エレメントを囲んでいる内容積を有するヒータが内部に配されている反応チャンバと、内容積は反応チャンバから内容積を隔離する密封を有し;
反応チャンバの内部でヒータに接続されるウェハを支持する手段と;
ヒータの内容積を通って一定流量の不活性ガスを維持する手段と;
を含む、ウェハ処理装置。
【請求項6】
更に、ヒータの内容積の内部に、ある圧力で不活性ガスを維持する手段を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
更に、内容積から反応チャンバの外側まで不活性ガスを排出するためヒータ内容積に接続されたガス抜きポートを含む、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
更に、内容積に真空を適用する真空ポートを含む、請求項5に記載の装置。
【請求項9】
更に、真空ポートに接続される真空源と並置された真空遮断弁を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
内部にヒータを含有するウェハ反応チャンバを含み、該ヒータが、
反応チャンバの内部でウェハを支持するためヒータに接続される表面;
加熱ディスクから基部まで広がり、加熱ディスクに接続された少なくとも一つの加熱エレメントを囲んでいる内容積、内容積は反応チャンバから内容積を隔離する密封を有し;
内容積に亘る流体を流す流体入口ポート;
ヒータ内容積に接続され、内容積からウェハ反応チャンバの外側まで流体を排出するため配置される流体ガス抜きポート;
を有する、ウェハ処理装置。
【請求項11】
ヒータが更に、
複数のヒータ用ロッドに接続する一組の電気接続部;
流体入口ポート;
流体ガス抜きポート;
を有するコネクタアセンブリを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
流体ガス抜きポートが緩やかな寸法公差により提供される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
更に、内容積に真空を適用する真空ポートと;
真空ポートに接続される真空源と並置された真空遮断弁と;
を含む、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
更に、ヒータ内容積と並置された真空ゲージを備えた、請求項10に記載の装置。
【請求項15】
更に、700℃より高い反応チャンバ温度で真空を適用する手段と;
真空をモニタする手段と;
真空を連続的に適用する手段と;
を含む、請求項13に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−256916(P2012−256916A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−172047(P2012−172047)
【出願日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【分割の表示】特願2002−508834(P2002−508834)の分割
【原出願日】平成13年6月22日(2001.6.22)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】