説明

警報情報報知システム及び警報情報報知方法

【課題】警報情報検出器により検出された警報情報を、簡易な手段により、構内交換機を介して端末機に報知する警報情報報知システムを提供する。
【解決手段】内線番号により特定され、その警報接点8が回線により構内交換機3のアナログ内線回路9に接続される警報情報検出器2と、その内線番号ごとに呼び出すPHS端末機4を記憶する記憶部を有し、警報情報検出器2からの接点信号に対し、オフフックされたと判断し、記憶部に記憶されたPHS端末機4をダイレクト・コールにより呼び出し、そのPHS端末機4に内線番号を通知する構内交換機3と、電話帳機能及び着信履歴機能を有し、内線番号ごとにその検出される警報情報が名称として予め電話帳機能に登録され、呼び出した警報情報検出器2の内線番号から、その登録された名称をPHS端末機4の着信履歴に表示して警報情報を報知するPHS端末機4と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警報情報報知システム及び警報情報報知方法に係り、特に、施設構内の警報情報を検出する警報情報検出器と、端末機と、警報情報検出器により検出された警報情報を受信して端末機に報知する構内交換機とを有する警報情報報知システム及び警報情報報知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
警報情報報知システムとは、工場や研究所等の施設構内において、構内設備の保守管理者の通常の所在場所から遠隔場所に設置された、例えば、設備装置や設備システムの異常や故障に関する情報を保守管理者に伝達し認知させるシステムをいう。また、警報情報報知システムとは、病院や診療所等の施設構内において、入院治療を行っている患者に対して病床に設置される、いわゆるナースコールにより、緊急事態の発生や看護員の手助けが必要な事態の発生を情報として看護員に報知させるシステムをいう。一般には、警報情報検出器が検出した情報は、警報情報検出器から専用回線を通じて、例えば、施設管理室内に設けられた監視装置やナースステーションの看護員等に報知される。しかし、保守管理者や看護員等が、常に監視装置により監視するわけにはいかない。そこで、保守管理者や看護員等が持ち歩く端末機、例えば、PHS端末機に情報を報知させる警報情報報知システムが考案されている。
【0003】
施設構内のPHS端末に情報を報知させるためには、警報情報検出器により検出された警報情報を、一旦構内交換機に接続しなければならない。しかし、構内施設の設備装置や設備システム或いはナースコール等の警報情報検出器は電話機ではない。従って、一般的に、構内交換機に接続してデータを伝送するためには制御装置が必要となる。また、警報情報検出器の警報接点の開閉動作に基づき、PHS端末機へメッセージをメール等の手段により伝達するためには、一般的に、その間にメモリやプログラムを備えたパーソナル・コンピュータ等の情報処理装置が必要となる。
【0004】
図11に、一般的な警報情報報知システムの1つの実施例につきその構成を示す。図11に示す警報情報報知システム10では、警報情報検出器2と構内交換機3とは、パーソナル・コンピュータ5を介して接続される。警報情報検出器2の警報接点8の開閉動作による接点信号は、パーソナル・コンピュータ5に入力され、情報処理されて構内交換機3に伝送され、そこからPHS基地局6を介してPHS端末機4にメールが伝送される。ここで、警報情報検出器2の警報接点8の開閉動作による接点信号は、インターフェース7aによりパーソナル・コンピュータ5用の入力データに変換される。また、パーソナル・コンピュータ5により情報処理されたデータは、インターフェース7bにより通信データに変換される。さらに、伝送された通信データは、構内交換機3内部に設けられたインターフェース7cにより電話機の回線信号に変換される。
【0005】
特許文献1には、情報報知システムとして、警報情報を検出する警報設備と構内交換機と複数の端末装置とから構成される情報報知システムが開示されている。ここでは、警報設備は構内交換機と連動していないことから、そのインターフェースとして接点検出ボードを有する。また、構内交換機と端末装置とは、その端末装置によりインターフェースにより接続されている。さらには、音声ガイダンスを出力するガイダンス出力ボードを有する。
【0006】
図12に、一般的な電話機と電話交換機との接続の仕組みを説明図により示す。電話機30と電話交換機31とは2本の銅線(L1及びL2)により電気回路32が構成されている。電話機30側には、スイッチ33が設けられ通話時以外にはスイッチ33はOFFとなり回路32には電流が流れないオンフックの状態である。接続元が受話器34を上げるとスイッチ33はONとなり電気回路32には電流が流れオフフックの状態となる。このオフフックによる電流を検知した電話交換機31は、接続元の電話機30からのダイヤル回線又はプッシュ回線により入力される接続先の電話番号を受信するモードになる。そして、そのことを利用者に通知するため、回線32を通じて発信音(ダイヤルトーン)を接続元に発信する。こうして接続元が引き続き入力する電話番号を受信するように待機する。
【0007】
【特許文献1】特開2004−96590号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、警報情報検出器により検出された警報情報を、施設構内の端末機に報知するためには、その警報情報を構内交換機に接続しなければならない。すなわち、警報情報検出器の警報接点の開閉動作による接点信号を、電話回線の信号に変換して構内交換機に接続しなければならない。これを実現するには、構内交換機が受信する信号のINに対してインターフェースを要することから、大掛かりなシステムとなる。
【0009】
また、警報情報検出器の警報接点の開閉動作に基づき、その警報情報を端末機へメッセージをメール等の手段により伝達するためには、一般的に、その間にメモリやプログラムを備えた情報処理装置、例えばパーソナル・コンピュータ等が必須となる。
【0010】
さらには、その情報処理装置を介したシステムにすると、情報処理装置への信号のIN及びOUTのためのインターフェースがさらに必要となり、複雑なシステムとなる。
【0011】
本願の目的は、かかる課題を解決し、警報情報検出器により検出された警報情報を、簡易な手段により、構内交換機を介して端末機に報知する警報情報報知システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明に係る警報情報報知システムは、施設構内の警報情報を検出する警報情報検出器と、端末機と、警報情報検出器により検出された警報情報を受信して端末機に報知する構内交換機と、を有する警報情報報知システムであって、内線番号により特定され、その警報接点が回線により構内交換機のアナログ内線回路に接続される警報情報検出器と、その内線番号ごとに呼び出す端末機を記憶する記憶部を有し、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、記憶部に記憶された端末機をダイレクト・コールにより呼び出し、その端末機に内線番号を通知する構内交換機と、電話帳機能及び着信履歴機能を有し、内線番号ごとにその検出される警報情報が名称として予め電話帳機能に登録され、呼び出した警報情報検出器の内線番号から、その登録された名称を端末機の着信履歴に表示して警報情報を報知する端末機と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る警報情報報知システムは、施設構内の警報情報を検出する警報情報検出器と、端末機と、警報情報検出器により検出された警報情報を受信して端末機に報知する構内交換機と、を有する警報情報報知システムであって、内線番号により特定され、その警報接点が回線により構内交換機のアナログ内線回路に接続される警報情報検出器と、その内線番号ごとに、呼び出す端末機と、名称として登録された警報情報とを記憶する記憶部を有し、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、その内線番号に基づいて記憶部に記憶された端末機をダイレクト・コールにより呼び出し、その端末機に内線番号と記憶部に記憶された名称を通知する構内交換機と、呼び出した警報情報検出器の名称を端末機の表示部に表示して警報情報を報知する端末機と、を備えることを特徴とする。
【0014】
また、警報情報報知システムは、構内交換機が、警報情報検出器からの接点信号に対し、その内線番号に基づいて予め設定された複数の端末機に対し、それぞれを呼び出すことが好ましい。
【0015】
また、本発明に係る警報情報報知システムは、施設構内の警報情報を検出する警報情報検出器と、端末機と、警報情報検出器により検出された警報情報を受信して端末機に報知する構内交換機と、を有する警報情報報知システムであって、内線番号により特定され、その警報接点が回線によりグループ電話番号発信装置に送信される警報情報検出器と、警報情報検出器から受信した警報情報検出器の接点信号から、警報情報検出器の内線番号に対応し、複数の端末機が呼び出される電話番号として予め登録されたグループ電話番号を構内交換機に発信するグループ電話番号発信装置と、グループ電話番号に登録された端末機を記憶する記憶部を有し、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、グループ電話番号発信装置から発信されたグループ電話番号に基づいて記憶部に記憶された端末機を呼び出し、各端末機に内線番号を通知する構内交換機と、電話帳機能及び着信履歴機能を有し、内線番号ごとにその検出される警報情報が名称として予め電話帳機能に登録され、呼び出した警報情報検出器の内線番号から、その登録された名称を端末機の着信履歴に表示して警報情報を報知する端末機と、を備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る警報情報報知システムは、施設構内の警報情報を検出する警報情報検出器と、端末機と、警報情報検出器により検出された警報情報を受信して端末機に報知する構内交換機と、を有する警報情報報知システムであって、内線番号により特定され、その警報接点が回線によりグループ電話番号発信装置に送信される警報情報検出器と、警報情報検出器から受信した警報情報検出器の接点信号から、警報情報検出器の内線番号に対応し、複数の端末機が呼び出される電話番号として予め登録されたグループ電話番号を構内交換機に発信するグループ電話番号発信装置と、その内線番号ごとに、呼び出されるグループ電話番号に登録された端末機と、名称として登録された警報情報とを記憶する記憶部を有し、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、グループ電話番号発信装置から発信されたグループ電話番号に基づいて記憶部に記憶された端末機を呼び出し、各端末機に内線番号と記憶部に記憶された名称を通知する構内交換機と、呼び出した警報情報検出器の名称を端末機の表示部に表示して警報情報を報知する端末機と、を備えることを特徴とする。
【0017】
また、警報情報報知システムは、構内交換機が、警報情報検出器が警報接点をOFFからONにすることでオフフックされたと判断することが好ましい。
【0018】
また、警報情報報知システムは、警報情報検出器が、構内の施設が発報する異常警報を検出することが好ましい。
【0019】
また、警報情報報知システムは、端末機が、内線番号を有するPHS端末機であることが好ましい。
【0020】
また、警報情報報知システムは、構内交換機が、呼び出されたPHS端末機の不在転送機能により、公衆回線を介して予め設定された施設外の電話機を呼び出すことが好ましい。
【0021】
また、警報情報報知システムは、構内交換機が、公衆回線を介して予め設定された携帯電話機を呼び出すことが好ましい。
【0022】
さらに、警報情報報知システムは、構内交換機が、公衆回線を介して予め設定された加入電話機を呼び出すことが好ましい。
【0023】
本発明に係る警報情報報知方法は、内線番号により特定された警報情報検出器が施設構内の警報情報を検出し、その警報接点の接点信号を、構内交換機のアナログ内線回路に接続された回線を通じて、構内交換機に送信する工程と、構内交換機が、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、その内線番号に基づいて端末機をダイレクト・コールにより呼び出し、その端末機にその内線番号を通知する工程と、その内線番号ごとにその検出される警報情報が名称として予め電話帳機能に登録された端末機が、呼び出した警報情報検出器の内線番号から、その登録された名称を端末機の着信履歴に表示して警報情報を報知する工程と、を備えることを特徴とする。
【0024】
本発明に係る警報情報報知方法は、内線番号により特定された警報情報検出器が施設構内の警報情報を検出し、その警報接点の接点信号を、構内交換機のアナログ内線回路に接続された回線を通じて、構内交換機に送信する工程と、その内線番号ごとに、呼び出す端末機及び名称として登録された警報情報を記憶する構内交換機が、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、その内線番号に基づいて記憶された端末機をダイレクト・コールにより呼び出し、その端末機にその内線番号と記憶された名称を通知する工程と、端末機が、呼び出した警報情報検出器の名称をその表示部に表示する工程と、を備えることを特徴とする。
【0025】
本発明に係る警報情報報知方法は、内線番号により特定された警報情報検出器が施設構内の警報情報を検出し、その警報接点の接点信号を、回線を通じてグループ電話番号発信装置に送信する工程と、グループ電話番号発信装置が、受信した警報情報検出器の接点信号から、警報情報検出器の内線番号に対応し、複数の端末機が呼び出される電話番号として予め登録されたグループ電話番号を構内交換機に発信する工程と、グループ電話番号に登録された端末機を記憶する構内交換機が、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、発信されたグループ電話番号に登録された端末機を呼び出し、各端末機に内線番号を通知する工程と、その内線番号ごとにその検出される警報情報が名称として予め電話帳機能に登録された端末機が、呼び出した警報情報検出器の内線番号から、その登録された名称を端末機の着信履歴に表示して警報情報を報知する工程と、を備えることを特徴とする。
【0026】
本発明に係る警報情報報知方法は、内線番号により特定された警報情報検出器が施設構内の警報情報を検出し、その警報接点の接点信号を、回線を通じて接点信号処理装置に送信する工程と、接点信号処理装置が、受信した警報情報検出器の接点信号から、警報情報検出器の内線番号に対応し、複数の端末機が呼び出される電話番号として予め登録されたグループ電話番号を構内交換機に発信する工程と、グループ電話番号に登録された端末機と、名称として登録された警報情報とを記憶する構内交換機が、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、発信されたグループ電話番号に登録された端末機を呼び出し、各端末機に内線番号と記憶部に記憶された名称とを通知する工程と、端末機が、呼び出した警報情報検出器の名称をその表示部に表示する工程と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
上記構成により、警報情報報知システムは、警報情報検出器からの警報接点を回線により直接構内交換機のアナログ内線回路に接続して接点信号を構内交換機に伝達する。構内交換機は、警報情報検出器からの接点信号に対応し、警報情報検出器により構内交換機がオフフックされたと判断する。そして、内線番号により特定された警報情報検出器のその内線番号に対して発信音(ダイヤルトーン)を発信する。このことで、警報情報報知システムにおいて、警報接点と構内交換機とを接続するためのインターフェースが不要となり、簡易な手段により構内交換機に接続可能となる。
【0028】
また、警報情報報知システムは、警報情報検出器からの接点信号に対し、構内交換機がダイレクト・コールにより記憶部に記憶された端末機を呼び出す。すなわち、構内交換機は、通常の電話に対し、発信音(ダイヤルトーン)を発信した後、ダイヤル番号を受信すべく待機する。しかし、ダイレクト・コールが指定されている場合には、オフフックを確認するとダイヤル番号を待つことなく指定された内線番号に接続する。すなわち、警報接点の接点信号のみで構内交換機を介して端末機を呼び出すことが可能となる。このことで、警報接点と端末機とを接続するためのインターフェースが不要となり、簡易な手段により端末機に接続可能となる。
【0029】
また、警報情報報知システムは、端末機の電話帳機能及び着信履歴機能を活用し警報情報を端末機に報知することが可能となる。すなわち、予め電話帳機能に内線番号ごとに検出される警報情報を名称として登録し、呼び出した警報情報検出器の内線番号から登録されたその名称を着信履歴に表示させる。このことで、警報接点の警報情報を端末機に報知させるための、例えばパーソナル・コンピュータ等の情報処理装置によるメッセージの作成機能が不要となる。同時に情報処理装置への信号のIN及びOUTのためのインターフェースが不要となる。すなわち、警報情報は、構内交換機を介して簡易に端末機に報知することが可能となる。
【0030】
さらに、電話交換機は、その記憶部に警報情報検出器の内線番号ごとの警告情報を名称として登録することが可能であり、この場合には、端末機の電話帳機能及び着信履歴機能を用いずに、端末機に警告情報を名称として表示させることが可能となる。このことでも上述した同様の効果が発生する。
【0031】
以上のように、本発明に係る警報情報報知システム及び警報情報報知方法によれば、警報情報検出器により検出された警報情報を、簡易な手段により、構内交換機を介して端末機に報知することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下に、図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。
【0033】
(第1の実施形態)
図1に、本発明に係る警報情報報知システムの第1の実施形態の概略構成を示す。警報情報報知システム1は、警報接点8を有する警報情報検出器2と、アナログ内線回路9を内蔵する構内交換機3と、PHS端末機4とから構成される。ここで本実施形態に用いられる端末機はPHS端末機4とする。
【0034】
警報情報検出器2は、工場や研究所等の施設では、その構内施設の異常や故障を検出するために設備装置や設備システムに配置される。また、病院や診療所用の施設では、病床に設置されるナースコール自体が警報情報検出器2となる。警報情報検出器2は、警報接点8が備えられた内部回路11を有する。その警報接点8は、通常時はOFFであるため内部回路11内には電流は流れない。異常や故障を検出すると警報接点8はONとなり、内部回路11内に電流が流れ、接点信号が発信される。従って、警報情報検出器2には、この接点信号の開閉動作(ON・OFF動作)を行う全ての機器が含まれる。例えば、ガス漏れ警報器、火災報知機、エレベータ監視盤等の異常監視器は、異常時に接点信号を発信することから警報情報検出器2に含まれる。また、例えば、温度センサ、圧力センサ、湿度センサ等のセンサも、例えば構内施設の設備の故障時に、測定値が設定されたしきい値を越えた場合に接点信号を発信することから警報情報検出器2に含まれる。また、ナースコールのボタンは、押しボタン式であり通常の状態では警報接点8はOFFの状態であるが、ボタンを押すことでONの状態となり接点信号が発信され、警報情報検出器2に含まれる。同様に、非常警報装置のボタンを押す(ON)ことにより接点信号を発信するものも警報情報検出器2に含まれる。
【0035】
警報情報検出器2は、それぞれ内線番号により特定される。これは、構内交換機3は、接続される相手を内線番号により認識し、同じく内線番号により特定されるPHS端末機4に接続するからである。例えば、工場や研究所等の施設において、その構内施設の異常や故障を検出するための設備装置や設備システムが複数ある場合には、それぞれに対して内線番号が振り分けられる。また、病院や診療所では、複数の患者の病床に設置されたナースコールごとに内線番号が振り分けられる。
【0036】
構内交換機3は、施設内で通常用いられるPBX(Private Branch Exchanger)である。構内交換機3の機能は、構内の内線電話機相互間、及び内線電話機と外部の電話(外線)との交換接線(スイッチング)を行うことである。構内交換機3には、構内交換機からの信号を受信するためにアナログ内線回路9が設けられている。通常、構内交換機はこのアナログ内線回路9に接続される。このアナログ内線回路9に伝達された構内交換機の信号は、デジタル変換され、各端末機へと接続される。また、構内交換機3は、公衆回線を介して構外の端末機、例えば加入電話機、携帯電話機等に接続することも可能である。ここで、加入電話機、携帯電話機等を総称して「電話機」と称する。
【0037】
警報情報検出器2の警報接点8は、通常はOFFの状態であり、警報情報を検出するとONの状態となる。これにより、図1に示すように回線L1及びL2により構内交換機3のアナログ内線回路9と接続された接点信号回路12に電流が流れて警報情報が発信される。この仕組みは、図12を用いて説明した、一般的な電話機と電話交換機との接続と同様な仕組みである。すなわち、警報情報検出器2の警報接点8は、通常はOFFとなり接点信号回路12には電流が流れないため、構内交換機3はオンフックの状態であると判断する。警報接点8がONとなると接点信号回路12には電流が流れるため、構内交換機3はオフフックの状態であると判断する。このようにオフフックと判断し電流を検知した構内交換機3は、警報情報検出器2からの電話番号を受信するモードになったことを警報情報検出器2に通知するため、接点信号回路12を通じて発信音(ダイヤルトーン)を流す。そして、警報情報検出器2が引き続き入力する内線番号を受信するように待機する。
【0038】
対となる配線L1及びL2は、一般的に銅線からなり、螺旋状により合わされて対線を構成する。これは、1本の銅線から発生する磁気を打ち消し、信号がノイズとなって外部に漏れるのを防ぐためである。この接点信号回路12には、200オーム程度の抵抗13が設置される。これは、通常の電話機には、200オーム程度のインピーダンスがあり、これと同等の抵抗13を設けて接点信号回路12を保護するためである。
【0039】
構内交換機3は、受信した接点信号の内線番号に対して、予め指定されたPHS端末機4にダイレクト・コールをするように設定されている。ここで、ダイレクト・コールとは、ホットラインとも呼ばれる電話機の選択機能の一つである。すなわち、一般に、電話交換機が接続された電話機のオフフックを受信した場合に、接続元から引き続きダイヤル回線又はプッシュ回線により入力される接続先の電話番号を待たずに、予め設定された接続先の電話番号を自動的に発生させて呼び出しを行う機能をいう。上述したように、警報情報検出器2の警報接点8から接点信号を受信した構内交換機3は、引き続き接続先であるPHS端末機4の内線番号を受信するように待機する。つまり、警報情報検出器2は、警報接点8のON及びOFFのみを行うため接続先のPHS端末機4の内線番号を入力することはできない。しかし、警報情報を報知すべき接続先は、保守管理者或いはその関係者に限られる。従って、この電話機の機能であるダイレクト・コールを利用することで、自動的にPHS端末機4への接続が可能となる。
【0040】
図2に、構内交換機3の機能をブロック図により示す。構内交換機3は、各警報情報検出器2を含む警報情報検出器2が接続されるアナログ内線回路9と、アナログ内線回路9からの受信をPHS基地局6等の送信先に繋げる通話路スイッチ10と、記憶部14と、制御部15とから構成される。
【0041】
この記憶部14には、各警報情報検出器2に割り振られた内線番号に対応し、警報情報を報知するPHS端末機4の内線番号(300)が予め記憶されている。また、制御部15は、記憶部14に記憶された接続元からの通話を記憶部14に記憶された接続先へと繋ぐように通話路スイッチ10に指令する。ここでは、図2に示すように、内線番号(200)の警報情報検出器2からの接点信号を受信すると、制御部15は、記憶部14に記憶された保守管理者等が携帯するPHS端末機4の内線番号(300)に繋ぐように、通話路スイッチ10に指令する。また、記憶部14は、内線番号(200)の警報情報検出器2からの接点信号に対しては、ダイレクト・コールをするように設定されていることを記憶する。制御部15は、記憶部14に記憶されたダイレクト・コールの設定を通話路スイッチ10に指令する。通話路スイッチ10は、指令されたようにPHS基地局6を通じて、内線番号(300)のPHS端末機4にダイレクト・コールにより発信する。
【0042】
PHS端末機4は、構内のPHS基地局6を介してダイレクト・コールを受信する。このPHS端末機4は、その機能として、電話帳機能及び着信履歴機能が設定されている。電話帳機能とは、PHS端末機4ごとに接続元(通話先)の名称をその内線番号と関連させて記憶しておく機能をいう。着信履歴機能とは、受信した接続元(通話先)の内線番号から電話帳機能に記憶された接続元(通話先)の名称を検索して表示する機能をいう。
【0043】
図3に、PHS端末機4の機能の構成を示す。PHS端末機4は、端末受信部20、端末記憶部22、端末制御部21、及び端末表示部23から構成される。端末記憶部22には、上述した電話帳機能が内蔵されて記憶されている。端末受信部20は、PHS基地局6からの電波を受信し接続元の内線番号(200)を認識し端末制御部21に伝送する。端末制御部21は、その内線番号(200)に基づき、端末記憶部22に記憶された電話帳から接続元の名称を検索する。ここで、警報情報検出器2に割り振られた内線番号(200)には、例えば、「火災信号発生」といったその警報情報検出器2が検出する警告情報が登録されている。端末表示部23は、LCDにより着信履歴を表示する。端末制御部21は、接続元の内線番号(200)と端末記憶部22から検索した、その内線番号(200)に対応する名称を端末表示部23に伝送する。図4に示すように、端末表示部23は、着信履歴にこの内線番号(200)及びその警報情報「火災信号発生」を接続元の名称としてLCDにより表示し、警報情報を報知する。
【0044】
図5に、上述した警報情報報知システム1の第1の実施形態について、その方法をフローチャートで示す。警報情報検出器2により警報情報が検出され(S1)、警報接点8の接点をOFFからONとし、接点信号を構内交換機3に送信する(S2)。構内交換機3は、その接点信号に対してオフフックされたものと判断し(S3)、指定されたダイレクト・コールに従って予め設定されたPHS端末機4を呼び出し(S4)、PHS端末機4に、警報情報検出器2の内線番号を通知する(S5)。PHS端末機4は、その電話帳機能に登録された、例えば「火災信号発生」という名称を内線番号から検索し(S6)、PHS端末機4の表示機能に「火災信号発生」という名称を表示し、警報情報を報知する(S7)。
【0045】
(第2の実施形態)
警報情報報知システム1の第2の実施形態は、構内交換機3の記憶部14が、接続元の内線番号に対応した名称を記憶する場合である。そして、構内交換機3は、接続元の内線番号(200)と、その名称である「火災信号発生」とをPHS端末機4に伝送する。この実施形態では、PHS端末機4の端末制御部21は、端末記憶部22に内蔵された電話帳機能を検索することなく、直接端末表示部23に、接続元の内線番号(200)と同時にその警報情報「火災信号発生」を接続元の名称としてLCDにより表示し、警報情報を報知する。
【0046】
図6に、警報情報報知システム1の第2の実施形態について、その方法をフローチャートで示す。警報情報検出器2により警報情報が検出され(S1)、警報接点8の接点をOFFからONとし、接点信号を構内交換機3に送信する(S2)。構内交換機3は、その接点信号に対してオフフックされたものと判断し(S3)、内線番号に基づき登録された「火災信号発生」という名称を検索し(S4)、指定されたダイレクト・コールに従って予め設定されたPHS端末機4に内線番号と「火災信号発生」という名称を通知する(S5)。PHS端末機4は、PHS端末機4の表示機能に「火災信号発生」という名称を表示し、警報情報を報知する(S6)。
【0047】
上記第1の実施形態、及び第2の実施形態においては、設定されたPHS端末機4は複数であっても良い。例えば、保守管理者及びその設備の管理者等の複数の関係者が携帯するPHS端末機4に警報情報を報知する場合である。この複数のPHS端末機4は、構内交換機3にグループ化されて記憶され、警報情報検出器2からグループの代表内線番号を呼び出すことで、そのグループに属する全ての内線番号に同時にダイレクト・コールにより送信される。
【0048】
図7には、構内交換機3により、構内のPHS端末機4以外の電話機に接続する場合を示す。例えば、公衆網を介して構外の加入電話機18へ接続する場合、無線基地局19を介して構外の携帯電話機17に接続する場合、さらには、構内のデジタル内線電話機16に接続する場合等が可能である。
【0049】
このように、構内交換機3により、構内のPHS端末機4以外の電話機に接続可能なことから、下記のような利用方法が生じる。例えば、日中は、PHS端末機4に接続し、保守管理者等が不在となる夜間や休日には、構内交換機3の不在転送機能により、公衆網を介して加入電話機18へ接続させるか、或いは無線基地局19を介して携帯電話機17に接続させることが可能となる。このことで、勤務時間以外にも警報情報検出器2により検出された警報情報を簡易に報知することが可能となる。
【0050】
(第3の実施形態)
図8に、警報情報報知システムの第3の実施形態を示す。この警報情報報知システム100の第3の実施形態は、上述したダイレクト・コールの機能を利用せずにグループの代表内線番号であるグループ電話番号を呼び出す場合である。また、第3の実施形態は、第1の実施形態と同様に、検出される警報情報が、名称として予めPHS端末機4の電話帳機能に登録されている場合である。本実施形態における警報情報報知システム100は、第1の実施形態の構成要素である、警報情報検出器2、構内交換機3、及びPHS端末機4に新たにグループ電話番号発信装置101が付加される。なお、第1及び第2の実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0051】
グループ電話番号発信装置101は、警報情報検出器2と構内交換機3との間に設けられ、制御部102、モデム103及び記憶部104を有する。そして、警報情報検出器2から発信される接点信号を受信した制御部102は、その警報情報検出器2において特定された内線番号に対応し、予め記憶部104に記憶されたグループ電話番号を選択する。さらに、制御部102は、構内交換機3に対して接点信号とともに、モデム103を制御してグループ電話番号のダイヤルを発信する。構内交換機3は、グループ電話番号に登録されたPHS端末機4を記憶する記憶部104を有している。そして、構内交換機3は、警報情報検出器2からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、グループ電話番号発信装置101から発信されたグループ電話番号に基づいて記憶部104に記憶され、グループに登録されたPHS端末機4を呼び出す。
【0052】
図9に、警報情報報知システム100の第3の実施形態についての方法をフローチャートで示す。警報情報検出器2により警報情報が検出され(S1)、警報接点8の接点をOFFからONとし、接点信号をグループ電話番号発信装置101に送信する(S2)。グループ電話番号発信装置101は、モデム103を制御して構内交換機3に対してグループ電話番号のダイヤルを発信する(S3)。構内交換機3は、その接点信号に対してオフフックされたものと判断し(S4)、グループ電話番号に登録されたPHS端末機4に、警報情報検出器2の内線番号を通知する(S5)。各PHS端末機4は、その電話帳機能に登録された、例えば「火災信号発生」という名称を内線番号から検索する(S6)。各PHS端末機4は、その表示機能に「火災信号発生」という名称を表示し、警報情報を報知する(S7)。
【0053】
(第4の実施形態)
警報情報報知システム100の第4の実施形態は、第3の実施形態と同様にダイレクト・コールの機能を利用せずにグループの代表内線番号であるグループ電話番号を呼び出す場合である。第4の実施形態は、第2の実施形態と同様に、構内交換機3の記憶部14が名称として登録された警報情報を記憶し、PHS端末機4にその警報情報を通知する場合である。本実施形態における警報情報報知システム100は、第2の実施形態の構成要素である、警報情報検出器2、構内交換機3、及びPHS端末機4に新たにグループ電話番号発信装置101が付加される。なお、第1及び第2の実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0054】
図8に示すように、グループ電話番号発信装置101は、警報情報検出器2と構内交換機3との間に設けられ、制御部102、モデム103及び記憶部104を有する。そして、警報情報検出器2から発信される接点信号を受信した制御部102は、その警報情報検出器2において特定された内線番号に対応し、予め記憶部104に記憶されたグループ電話番号を選択する。さらに、制御部102は、構内交換機3に対して接点信号とともに、モデム103を制御してグループ電話番号のダイヤルを発信する。構内交換機3は、その内線番号ごとに、呼び出されるグループ電話番号に登録されたPHS端末機4と、名称として登録された警報情報とを記憶する記憶部104を有している。そして、構内交換機3は、警報情報検出器2からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、グループ電話番号発信装置101から発信されたグループ電話番号に基づいて記憶部104に記憶され、グループに登録されたPHS端末機4を呼び出す。
【0055】
図10に、警報情報報知システム100の第4の実施形態についての方法をフローチャートで示す。警報情報検出器2により警報情報が検出され(S1)、警報接点8の接点をOFFからONとし、接点信号をグループ電話番号発信装置101に送信する(S2)。グループ電話番号発信装置101は、モデム103を制御して構内交換機3に対してグループ電話番号のダイヤルを発信する(S3)。構内交換機3は、その接点信号に対してオフフックされたものと判断し(S4)、内線番号に基づき登録された「火災信号発生」という名称を検索し(S5)、グループ電話番号に登録されたPHS端末機4に内線番号と「火災信号発生」という名称を通知する(S6)。各PHS端末機4は、その表示機能に「火災信号発生」という名称を表示し、警報情報を報知する(S7)。
【0056】
このように、モデム103を有するグループ電話番号発信装置101を警報情報検出器2と構内交換機3との間に設け、グループ電話番号発信装置101に警報情報検出器2の内線番号に対応するグループ電話番号を記憶させておくことで、ダイレクト・コールの機能を利用しなくてもグループの代表内線番号を呼び出すことが可能となる。第1の実施形態及び第2の実施形態では、警報情報検出器2から構内交換機3への回線は、複数の警報情報検出器2に対応した個数を要するが、第3の実施形態及び第4の実施形態では、これらの回線が、一旦グループ電話番号発信装置101に接続されるとその後の構内交換機3への接続は、1つの回線だけで済む。従って、回線を簡略化することが可能となる。なお、このグループ電話番号発信装置101は、上記制御部102、モデム103及び記憶部104の機能を備える構成であれば、例えば、接点信号処理装置(PLC)にモデム103の機能を付加したものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明に係る警報情報報知システムの第1の実施形態の概略構成を示す説明図である。
【図2】構内交換機の機能を示すブロック図である。
【図3】PHS端末機の機能の構成を示すブロック図である。
【図4】端末表示部に表示された警報情報の1つの例を示す説明図である。
【図5】警報情報報知システムについての警報情報報知方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る警報情報報知システムの第2の実施形態における警報情報報知システムについての警報情報報知方法を示すフローチャートである。
【図7】構内交換機により、構内のPHS端末機以外の電話機に接続する場合を示す説明図である。
【図8】本発明に係る警報情報報知システムの第3の実施形態及び第4の実施形態の概略構成を示す説明図である。
【図9】本発明に係る警報情報報知システムの第3の実施形態における警報情報報知システムについての警報情報報知方法を示すフローチャートである。
【図10】本発明に係る警報情報報知システムの第4の実施形態における警報情報報知システムについての警報情報報知方法を示すフローチャートである。
【図11】一般的な警報情報報知システムの1つの実施例の構成を示す説明図である。
【図12】一般的な電話機と電話交換機との接続の仕組みを示す説明図である。
【符号の説明】
【0058】
1,10,100 警報情報報知システム、2 警報情報検出器、3 構内交換機、4 PHS端末機、5 パーソナル・コンピュータ、6 PHS基地局、7,7a,7b,7c インターフェース、8 警報接点、9 アナログ内線回路、10 通話路スイッチ、11 内部回路、12 接点信号回路、13 抵抗、14,104 記憶部、15,102 制御部、16 デジタル内線電話機、17 携帯電話機、18 加入電話機、19 無線基地局、20 端末受信部、21 端末制御部、22 端末記憶部、23 端末表示部、25 構内、30 電話機、31 電話交換機、32 電気回路、33 スイッチ、34 受話器、101 グループ電話番号発信装置、103 モデム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設構内の警報情報を検出する警報情報検出器と、端末機と、警報情報検出器により検出された警報情報を受信して端末機に報知する構内交換機と、を有する警報情報報知システムであって、
内線番号により特定され、その警報接点が回線により構内交換機のアナログ内線回路に接続される警報情報検出器と、
その内線番号ごとに呼び出す端末機を記憶する記憶部を有し、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、記憶部に記憶された端末機をダイレクト・コールにより呼び出し、その端末機に内線番号を通知する構内交換機と、
電話帳機能及び着信履歴機能を有し、内線番号ごとにその検出される警報情報が名称として予め電話帳機能に登録され、呼び出した警報情報検出器の内線番号から、その登録された名称を端末機の着信履歴に表示して警報情報を報知する端末機と、
を備えることを特徴とする警報情報報知システム。
【請求項2】
施設構内の警報情報を検出する警報情報検出器と、端末機と、警報情報検出器により検出された警報情報を受信して端末機に報知する構内交換機と、を有する警報情報報知システムであって、
内線番号により特定され、その警報接点が回線により構内交換機のアナログ内線回路に接続される警報情報検出器と、
その内線番号ごとに、呼び出す端末機と、名称として登録された警報情報とを記憶する記憶部を有し、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、その内線番号に基づいて記憶部に記憶された端末機をダイレクト・コールにより呼び出し、その端末機に内線番号と記憶部に記憶された名称を通知する構内交換機と、
呼び出した警報情報検出器の名称を端末機の表示部に表示して警報情報を報知する端末機と、
を備えることを特徴とする警報情報報知システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の警報情報報知システムにおいて、構内交換機は、警報情報検出器からの接点信号に対し、その内線番号に基づいて予め設定された複数の端末機に対し、それぞれを呼び出すことを特徴とする警報情報報知システム。
【請求項4】
施設構内の警報情報を検出する警報情報検出器と、端末機と、警報情報検出器により検出された警報情報を受信して端末機に報知する構内交換機と、を有する警報情報報知システムであって、
内線番号により特定され、その警報接点が回線によりグループ電話番号発信装置に送信される警報情報検出器と、
警報情報検出器から受信した警報情報検出器の接点信号から、警報情報検出器の内線番号に対応し、複数の端末機が呼び出される電話番号として予め登録されたグループ電話番号を構内交換機に発信するグループ電話番号発信装置と、
グループ電話番号に登録された端末機を記憶する記憶部を有し、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、グループ電話番号発信装置から発信されたグループ電話番号に基づいて記憶部に記憶された端末機を呼び出し、各端末機に内線番号を通知する構内交換機と、
電話帳機能及び着信履歴機能を有し、内線番号ごとにその検出される警報情報が名称として予め電話帳機能に登録され、呼び出した警報情報検出器の内線番号から、その登録された名称を端末機の着信履歴に表示して警報情報を報知する端末機と、
を備えることを特徴とする警報情報報知システム。
【請求項5】
施設構内の警報情報を検出する警報情報検出器と、端末機と、警報情報検出器により検出された警報情報を受信して端末機に報知する構内交換機と、を有する警報情報報知システムであって、
内線番号により特定され、その警報接点が回線によりグループ電話番号発信装置に送信される警報情報検出器と、
警報情報検出器から受信した警報情報検出器の接点信号から、警報情報検出器の内線番号に対応し、複数の端末機が呼び出される電話番号として予め登録されたグループ電話番号を構内交換機に発信するグループ電話番号発信装置と、
その内線番号ごとに、呼び出されるグループ電話番号に登録された端末機と、名称として登録された警報情報とを記憶する記憶部を有し、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、グループ電話番号発信装置から発信されたグループ電話番号に基づいて記憶部に記憶された端末機を呼び出し、各端末機に内線番号と記憶部に記憶された名称を通知する構内交換機と、
呼び出した警報情報検出器の名称を端末機の表示部に表示して警報情報を報知する端末機と、
を備えることを特徴とする警報情報報知システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1に記載の警報情報報知システムにおいて、構内交換機は、警報情報検出器が警報接点をOFFからONにすることでオフフックされたと判断することを特徴とする警報情報報知システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1に記載の警報情報報知システムにおいて、警報情報検出器は、構内の施設が発報する異常警報を検出することを特徴とする警報情報報知システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1に記載の警報情報報知システムにおいて、端末機は、内線番号を有するPHS端末機であることを特徴とする警報情報報知システム。
【請求項9】
請求項8に記載の警報情報報知システムにおいて、構内交換機は、呼び出されたPHS端末機の不在転送機能により、公衆回線を介して予め設定された施設外の電話機を呼び出すことを特徴とする警報情報報知システム。
【請求項10】
請求項1乃至7のいずれか1に記載の警報情報報知システムにおいて、構内交換機は、公衆回線を介して予め設定された携帯電話機を呼び出すことを特徴とする警報情報報知システム。
【請求項11】
請求項1乃至7のいずれか1に記載の警報情報報知システムにおいて、構内交換機は、公衆回線を介して予め設定された加入電話機を呼び出すことを特徴とする警報情報報知システム。
【請求項12】
内線番号により特定された警報情報検出器が施設構内の警報情報を検出し、その警報接点の接点信号を、構内交換機のアナログ内線回路に接続された回線を通じて、構内交換機に送信する工程と、
構内交換機が、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、その内線番号に基づいて端末機をダイレクト・コールにより呼び出し、その端末機にその内線番号を通知する工程と、
その内線番号ごとにその検出される警報情報が名称として予め電話帳機能に登録された端末機が、呼び出した警報情報検出器の内線番号から、その登録された名称を端末機の着信履歴に表示して警報情報を報知する工程と、
を備えることを特徴とする警報情報報知方法。
【請求項13】
内線番号により特定された警報情報検出器が施設構内の警報情報を検出し、その警報接点の接点信号を、構内交換機のアナログ内線回路に接続された回線を通じて、構内交換機に送信する工程と、
その内線番号ごとに、呼び出す端末機及び名称として登録された警報情報を記憶する構内交換機が、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、その内線番号に基づいて記憶された端末機をダイレクト・コールにより呼び出し、その端末機にその内線番号と記憶された名称を通知する工程と、
端末機が、呼び出した警報情報検出器の名称をその表示部に表示する工程と、
を備えることを特徴とする警報情報報知方法。
【請求項14】
内線番号により特定された警報情報検出器が施設構内の警報情報を検出し、その警報接点の接点信号を、回線を通じてグループ電話番号発信装置に送信する工程と、
グループ電話番号発信装置が、受信した警報情報検出器の接点信号から、警報情報検出器の内線番号に対応し、複数の端末機が呼び出される電話番号として予め登録されたグループ電話番号を構内交換機に発信する工程と、
グループ電話番号に登録された端末機を記憶する構内交換機が、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、発信されたグループ電話番号に登録された端末機を呼び出し、各端末機に内線番号を通知する工程と、
その内線番号ごとにその検出される警報情報が名称として予め電話帳機能に登録された端末機が、呼び出した警報情報検出器の内線番号から、その登録された名称を端末機の着信履歴に表示して警報情報を報知する工程と、
を備えることを特徴とする警報情報報知方法。
【請求項15】
内線番号により特定された警報情報検出器が施設構内の警報情報を検出し、その警報接点の接点信号を、回線を通じて接点信号処理装置に送信する工程と、
接点信号処理装置が、受信した警報情報検出器の接点信号から、警報情報検出器の内線番号に対応し、複数の端末機が呼び出される電話番号として予め登録されたグループ電話番号を構内交換機に発信する工程と、
グループ電話番号に登録された端末機と、名称として登録された警報情報とを記憶する構内交換機が、警報情報検出器からの接点信号に対してオフフックされたと判断し、発信されたグループ電話番号に登録された端末機を呼び出し、各端末機に内線番号と記憶部に記憶された名称とを通知する工程と、
端末機が、呼び出した警報情報検出器の名称をその表示部に表示する工程と、
を備えることを特徴とする警報情報報知方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2008−117362(P2008−117362A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−88931(P2007−88931)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】