説明

走行支援情報提供装置

【課題】乗員や積み荷が路面から受ける影響が過大となる可能性が高い場合に、それを回避するための的確な上限速度を事前に運転者に報知する。
【解決手段】車両に作用する上下加速度が所定加速度を超えると、記録制御手段6は、位置情報取得手段1が取得した現在の位置情報を報知対象の位置情報として記録媒体10に記録するとともに、このときの車速と上下方向加速度と車両の重量とに基づいて算出した路面形状係数を、報知対象の位置情報に対応付けて記録媒体10に記録する。記録媒体10に記録された報知対象の位置情報から所定の範囲内に車両が進入すると、上限車速演算手段8は、この報知対象の位置情報に対応する路面形状係数と所定加速度と車両の重量とに基づいて、上下方向加速度が所定加速度を超えないための上限車速を演算し、報知手段9は、算出された上限車速を車室内の運転者に報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の運転者に対して走行支援情報を提供する走行支援情報提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2005−156535号公報には、走行中に路面の凹凸のために所定値以上の上下方向加速度を検出した場合に、その地点を危険地点として危険指数Dとともに登録記憶しておき、車両の進行方向所定範囲内に登録された危険地点が存在するか否かを判断し、危険地点が存在する場合には、危険を避けるための安全速度をその危険地点の危険指数Dから逆算して知らせる車両走行支援装置が開示されている。
【0003】
また、危険指数Dを算出する演算式として、次式が開示されている。
【0004】
D=ΔH・V・W
上記演算式は、車高変化ΔHが大きくなれば、それにほぼ比例して危険度は増し、車高変化ΔHが同じの場合には、車体重量Wが大きい方が危険度は高まり、車速Vについては、車速Vが倍になれば危険度は4倍位に高まるという経験上の判断から、車高変化ΔHと現在の車速Vと車体重量Wを考慮に入れて設定されたものである。
【0005】
なお、車体重量Wの値は、乗用車の場合にはそれ程変化しないため、型式認証上の車体重量に平均的な乗員数、荷物に応じた値が予め乗員から設定入力され、貨物車両の場合には、積載荷物の重量により大きく変化するため、その都度設定入力される。
【0006】
【特許文献1】特開2005−156535号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された上記危険指数Dの演算式は、経験上の判断から設定したものであり、車両に作用する上下方向加速度の大きさを考慮したものではないため、得られた安全速度が実際の車両の危険度に的確に対応しない可能性がある。
【0008】
また、車体重量Wについては、乗員が予め設定入力しておく必要があり煩雑である。特にトラック等の貨物車両では、走行の途中に積荷の増減が頻繁に発生し易く、車体重量Wの設定を都度変更することは困難である。このため、実際の車体重量Wが変動してもその設定が変更されず、車体重量Wを実質的に考慮していない危険指数Dや安全速度が算出されてしまい、得られた安全速度が実際の車両の危険度に的確に対応しない可能性がある。
【0009】
このように、得られた安全速度が実際の車両の危険度に的確に対応していないと、車両の乗員や積荷が路面から受ける影響が過大となり、乗り心地の低下や荷崩れや荷痛みなどを招いてしまう。
【0010】
そこで、本発明は、乗員による煩雑な設定入力を伴うことなく、車両の乗員や積荷が路面から受ける影響が過大となる可能性が高い場合に、それを回避するための的確な上限速度を事前に運転者に報知することが可能な走行支援情報提供装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成すべく、本発明に係る走行支援情報提供装置は、図1に示すように、位置情報取得手段1と車速検出手段2と加速度検出手段3と静荷重検出手段4と路面形状係数演算手段5と記録制御手段6と車両位置判定手段7と上限車速演算手段8と報知手段9とを備える。
【0012】
位置情報取得手段1は、車両の現在の位置情報を取得する。車速検出手段2は、車両の車速を検出する。加速度検出手段3は、車両に作用する上下方向加速度を検出する。静荷重検出手段4は、車両の重量を検出する。
【0013】
静荷重検出手段4が検出する重量は、車体と乗員と積荷とを含む車両の総重量であり、その検出方法は、演算や推定によって間接的に検出する態様を含む。車両の重量を演算により求める方法としては、例えば、乗員及び積荷による荷重が無い状態での車体重量とサスペンションのバネ定数とを予め設定しておき、車高検出手段が検出した初期車高(乗員及び積荷による荷重が無い状態での車高)に対する車高変位とバネ定数とから乗員及び積荷の重量を算出し、この算出した重量に車体重量を加算する方法が挙げられる。また、車両の重量を推定する方法としては、アクセル開度と車両の重量と車両の前後方向加速度との関係をマップ又はテーブルに予め設定しておき、アクセル開度と前後方向加速度とを検出又は取得して、マップ又はテーブルから車両の重量を求める方法が挙げられる。
【0014】
路面形状係数演算手段5は、車速検出手段2が検出した車速と加速度検出手段3が検出した上下方向加速度と静荷重検出手段4が検出した重量とに基づいて、路面形状を特定する路面形状係数を演算する。記録制御手段6は、加速度検出手段3が検出した上下方向加速度が予め設定された所定加速度を超えたとき、位置情報取得手段1が取得した現在の位置情報を報知対象の位置情報として記録媒体10に記録するとともに、路面形状係数演算手段5が算出した路面形状係数を報知対象の位置情報に対応付けて記録媒体10に記録する。
【0015】
路面形状係数演算手段5は、路面形状係数を逐次演算してもよく、また加速度検出手段3が検出した上下方向加速度が所定加速度を超えていることを条件として、路面形状係数を演算してもよい。路面形状係数演算手段5が路面形状係数を逐次演算する場合には、記録制御手段6は、加速度検出手段3が検出した上下方向加速度が所定加速度を超えたか否かを判定し、その判定結果に応じて位置情報及び路面形状係数を記録媒体10に記録する。一方、上下方向加速度が所定加速度を超えたことを条件として路面形状係数演算手段5が路面形状係数を演算する場合には、記録制御手段6は、加速度検出手段3が検出した上下方向加速度が所定値を超えたか否かを判定せずに、位置情報及び路面形状係数を記録媒体10に記録する。
【0016】
車両位置判定手段7は、位置情報取得手段1が取得した現在の位置情報と記録媒体10に記録された報知対象の位置情報とを比較し、報知対象の位置情報から所定の範囲内に車両が存在するか否かを判定する。上限車速演算手段8は、報知対象の位置情報から所定の範囲内に車両が存在すると車両位置判定手段7が判定したとき、報知対象の位置情報に対応付けられて記録媒体10に記録された路面形状係数と所定加速度と静荷重検出手段4が検出した重量とに基づいて、上下方向加速度が所定加速度を超えないための上限車速を演算する。報知手段9は、上限車速演算手段8が算出した上限車速を車室内の運転者に報知する。
【0017】
報知対象の位置情報に対応付けられた路面形状係数は、記録媒体10から上限車速演算手段8へ直接入力されてもよく、また車両位置判定手段7を介して入力されてもよい。
【0018】
上記構成では、車両に作用する上下加速度が所定加速度を超えると、記録制御手段6は、位置情報取得手段1が取得した現在の位置情報を報知対象の位置情報として記録媒体10に記録するとともに、このときの車速と上下方向加速度と車両の重量とに基づいて算出した路面形状係数を、報知対象の位置情報に対応付けて記録媒体10に記録する。この路面形状係数は、路面形状を特定する路面固有の係数である。そして、記録媒体10に記録された報知対象の位置情報から所定の範囲内に車両が進入すると、上限車速演算手段8は、この報知対象の位置情報に対応する路面形状係数と所定加速度と車両の重量とに基づいて、上下方向加速度が所定加速度を超えないための上限車速を演算し、報知手段9は、算出された上限車速を車室内の運転者に報知する。従って、車両の運転者は、上下加速度が所定加速度を超える可能性が高いため走行に注意を要する路面(報知対象路面)が存在することと、上下加速度が所定加速度を超えないようにするための上限車速とを、車両がその報知対象路面に達する前に知ることができ、上下加速度が所定加速度を超えることに起因する乗り心地の低下や積荷の荷崩れや荷痛みなどを、未然に回避することができる。
【0019】
また、報知対象路面の路面形状を特定する路面形状係数を、車速と上下方向加速度と車両の重量とに基づいて予め算出して記録おき、その報知対象路面を走行する際に上下方向加速度が所定加速度を超えないようにするための上限車速を、報知対象路面の路面形状係数と所定加速度と車両の重量とに基づいて算出しているので、実際の車両の状態に則した的確な上限車速を運転者に対して報知することができる。
【0020】
また、静荷重検出手段4が車両の重量を検出するので、車両の重量が頻繁に変動する場合であっても、乗員による煩雑な設定入力を伴うことなく、運転者は的確な上限車速を知ることができる。
【0021】
さらに、路面形状係数は路面形状を特定する値であるため、そのデータを異なる車両間で共有して使用することができる。
【0022】
また、路面形状係数演算手段5は、車速と上下方向加速度と重量と予め設定されたバネ定数及び減衰係数とに基づいて路面形状係数を演算してもよく、上限車速演算手段8は、路面形状係数と上下方向加速度と重量とバネ定数及び減衰係数とに基づいて上限車速を演算してもよい。
【0023】
上記構成では、車両間で異なるバネ定数と減衰係数とを考慮して路面形状係数及び上限車速を算出するので、さらに的確な上限車速を運転者に対して報知することができる。
【0024】
また、報知手段9は、画面に表示された地図中に報知対象の位置情報に対応する位置を特定するとともに、この特定した位置の近傍に上限車速を表示してもよい。
【0025】
上記構成では、運転者は、画面に表示された内容を見ることにより、走行に注意を要する報知対象路面の位置と報知対象路面での上限速度とを事前に認識することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、乗員による煩雑な設定入力を伴うことなく、車両の乗員や積荷が路面から受ける影響が過大となる可能性が高い場合に、それを回避するための的確な上限速度を運転者に対して事前に知らせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
図2は本発明に係る走行支援情報提供装置の一実施形態を示すブロック図、図3は本実施形態に係る車両を示す側面図、図4は図2の上限速度表示装置に代えてナビゲーション装置を用いた態様を示すブロック図、図5は図4のナビゲーション装置の表示部に表示される画面の一例を示す平面図である。
【0029】
「走行支援情報提供装置の構成」
本実施形態に係る走行支援情報提供装置は、図2及び図3に示すように、GPS受信部11と車速センサ12と複数の加速度センサ13と複数の車高センサ14とECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)15と外部記憶装置16と上限車速表示装置17と警報ブザー18とを備え、これらは車両としてのトラック20に搭載されている。ECU15は、演算処理部31と路面形状データ記録・検索部32と上限車速データ記憶用のバッファメモリ33と上限車速表示・警報指示部34とを備える。また、外部記憶装置16は、路面情報データベースファイル35と上限車速データファイル36とを備える。なお、トラック20の車体は、前車輪22の前車軸(図示省略)と後車輪23の後車軸(図示省略)とにそれぞれサスペンション(図示省略)を介して支持されている。
【0030】
GPS受信部11は、位置情報取得手段として機能し、トラック20のキャブ21の天井外面に設けられている。GPS受信部11は、GPS用人工衛星からトラック20の現在の位置情報としての緯度経度情報(緯度N情報、経度E情報)を所定時間毎に逐次受信し、受信した緯度経度情報をECU15の路面形状データ記録・検索部32へ出力する。
【0031】
車速センサ12は、車速検出手段として機能し、キャブ21のトランスミッション(図示省略)に設けられている。車速センサ12は、トラック20の車速を逐次検出し、検出した車速をECU15の演算処理部31へ出力する。
【0032】
各加速度センサ13は、加速度検出手段として機能し、トラック20の前車軸及び後車軸の上方で車体の車幅方向両側に設けられている。各加速度センサ13は、トラック20の車体に作用する上下方向加速度をそれぞれ検出し、検出した上下方向加速度をECU15の演算処理部31へ出力する。
【0033】
各車高センサ14は、トラック20の前車軸及び後車軸の近傍の車幅方向両側に設けられ、初期車高(乗員及び積荷による荷重が無い状態での車高)に対する車高変位をそれぞれ検出し、検出した車高変位をECU15の演算処理部31へ出力する。
【0034】
ECU15の演算処理部31は、上下加速度判定処理と静荷重検出処理と車両状態係数算出処理と路面形状係数算出処理と上限車速算出処理とを実行する。
【0035】
上下加速度判定処理では、各加速度センサ13が検出した上下方向加速度が、予め定められた所定加速度(車体加速度ピーク値)を超えたか否かを判定する。また、演算処理部31は、上下方向加速度が車体加速度ピーク値を超えたと判定された場合、路面形状データ記録・検索部32を介して上限車速表示・警報指示部34へ車体加速度ピーク値を超えたことを示すピーク超過信号を出力する。
【0036】
静荷重検出処理では、車体と乗員と積荷とを含む車両の総重量のうち、各車輪(前車輪22及び後車輪23)がそれぞれ分担する重量mを算出する。具体的には、乗員及び積荷による荷重が無い状態で各車輪22,23が分担する車体重量と、各車輪22,23においてタイヤとサスペンションとを考慮した弾性系のバネ定数(以下、タイヤサスペンションのホイールレートkと称する)とが、RAM等に予め記憶されており、各車輪22,23毎に、車高センサ14が検出した各車高変位と各ホイールレートkとに基づいて乗員及び積荷の重量を算出し、この算出した重量に車体重量を加算する。これにより、各車輪22,23が分担する車両の重量mが算出される。すなわち、車高センサ14と演算処理部31とは、静荷重検出手段として機能する。なお、本実施形態では、上記静荷重検出処理により重量mを検出したが、例えば、アクセル開度と車両の重量と車両の前後方向加速度との関係をマップ又はテーブルに予め設定しておき、アクセル開度と前後方向加速度とを検出又は取得して、マップ又はテーブルから車両の重量を推定するなど、他の方法により検出してもよい。
【0037】
車両状態係数算出処理では、RAM等に予め記憶されたタイヤサスペンションのホイールレートk及び減衰係数cと上記静荷重検出処理で算出した重量mとを、後述する演算式(12a)に代入することによって、車両状態係数fを算出する。
【0038】
路面形状係数算出処理は、上下加速度判定処理において、各加速度センサ13が検出した上下方向加速度が車体加速度ピーク値を超えたと判定された場合に実行される。路面形状係数算出処理では、加速度センサ13が検出した上下方向加速度と上記車両状態係数算出処理で算出した車両状態係数fとを、後述する演算式(13)に代入することによって、路面形状を特定する路面固有の路面形状係数KRdを算出する。すなわち、演算処理部31は、路面形状係数演算手段としても機能する。なお、車両状態係数算出処理では、車体加速度ピーク値に代えて加速度センサ13が検出した上下方向加速度を式(13)に代入する。演算処理部31は、算出された路面形状係数KRdを路面形状データ記録・検索部32へ出力する。
【0039】
路面形状データ記録・検索部32は、演算処理部31から路面形状係数KRdの入力を受けると、この路面形状係数KRdを、GPS受信部11から取得した緯度経度情報(報知対象の緯度経度情報)に対応付けた状態で外部記憶装置16の路面情報データベースファイル35に記録する。すなわち、路面形状データ記録・検索部32は、車両位置判定手段として機能し、路面情報データベースファイル35には、走行に注意を要する路面の位置を示す報知対象の緯度経度情報と当該路面の路面形状係数KRdとの組み合わせが順次蓄積される。
【0040】
また、路面形状データ記録・検索部32は、路面形状データベースファイル35に記録されたデータセット(報知対象の緯度経度情報と対応する路面形状係数KRdとの組み合わせ)の中から、GPS受信部11から取得した現在の緯度経度情報を中心として所定の範囲(例えば、緯度NについてはN±aの範囲、経度EについてはE±bの範囲)に存在する緯度経度情報を有するデータセットを抽出する。すなわち、路面形状データ記録・検索部32は、車両位置判定手段としても機能する。そして、抽出したデータセットの路面形状係数KRdを、演算処理部31へ出力する。
【0041】
演算処理部31は、路面形状データ記録・検索部32から路面形状係数KRdの入力を受けると、上記上限車速算出処理を実行する。
【0042】
上限車速算出処理では、路面形状データ記録・検索部32が路面形状データベースファイル35から抽出したデータセットの路面形状係数KRdと上記車両状態係数算出処理で算出した車両状態係数fとから、上下方向加速度が車体加速度ピーク値を超えないようにするための上限速度Vmaxを算出する。具体的には、路面形状係数KRdと車両状態係数fとRAM等に予め記憶された車体加速度ピーク値とを、後述する演算式(14)に代入することによって、上限速度Vmaxを算出する。すなわち、演算処理部31は、上限車速演算手段としても機能する。演算処理部31は、算出した上限速度Vmaxを路面形状データ記録・検索部32へ出力する。
【0043】
路面形状データ記録・検索部32は、演算処理部31から上限速度Vmaxの入力を受けると、この上限速度Vmaxを、上記抽出したデータセットが有する報知対象の緯度経度情報に対応付けた状態で、外部記憶装置16の上限車速データファイル36に順次記録する。
【0044】
また、路面形状データ記録・検索部32は、予め設定された所定時間tmax秒毎に、上限車速データファイル36に蓄積された全てのデータセット(上限速度Vmaxと報知対象の緯度経度情報との組み合わせ)をバッファメモリ33上に移す。なお、係るデータの移動に際し、上限車速データファイル36のデータセットは全て消去される。次に、路面形状データ記録・検索部32は、バッファメモリ33に移されたデータセットの中から、トラック20の進行方向前方に位置する緯度経度情報を有するデータセットを抽出し、さらに、抽出した各データセットの緯度経度情報とGPS受信部11から取得した現在の緯度経度情報とに基づいて、現在位置から走行に注意を要する各路面までの距離を算出するとともに、各データセットに対して、現在位置からの距離が近い順に順位を付ける。そして、路面形状データ記録・検索部32は、順位付けられたデータセットの上限速度Vmaxと算出した距離(現在位置から注意を要する路面までの距離)と順位とを、上限車速表示・警報指示部34へ出力する。
【0045】
上限車速表示装置17と警報ブザー18とは、共に車室内のインパネ(インストルメント・パネル)に設けられている。
【0046】
上限車速表示装置17は、報知手段として機能し、路面形状データ記録・検索部32から上限速度Vmaxと距離(現在位置から走行に注意を要する路面までの距離)と順位とが入力される毎に、現在位置から走行に注意を要する路面までの距離とその路面での上限速度Vmaxとを、順位付けに従って現在位置から近い順に表示する。運転者は、上限車速表示装置17に表示された内容を見ることにより、走行に注意を要する路面までの距離とその路面での上限速度Vmaxとを事前に認識することができる。
【0047】
警報ブザー18は、演算処理部31から路面形状データ記録・検索部32及び上限車速表示・警報指示部34を介してピーク超過信号が入力されたとき、車体加速度ピーク値を超えたことを運転者に報知するための警報音を発する。
【0048】
また、トラック20に図4に示すようなナビゲーション装置40が搭載されてる場合、上限車速表示装置17及び警報ブザー18に代えて又は加えてナビゲーション装置40を用いることができる。
【0049】
ナビゲーション装置40は、その基本構成として地図データベースファイル41とナビゲーション制御部42と表示部43と音声発生部44とを備える。ナビゲーション制御部42は、ECUによって構成され、GPS受信部11が取得した現在の緯度経度情報に基づき、現在位置周辺の地図情報を地図データベースファイル41から読み出し、読み出した地図情報に基づく地図画像49を現在位置表示46と共に表示部43の表示画面45(図5に示す)に表示する。また、ナビゲーション制御部42は、予め走行ルートが設定されている場合には、その走行ルートに従った音声ガイドを音声発生部44から出力させる。
【0050】
上限車速表示装置17及び警報ブザー18に代えて又は加えてナビゲーション装置40を用いる場合、路面形状データ記録・検索部32は、予め設定された所定時間tmax秒毎に、上限車速データファイル36に蓄積された全てのデータセット(上限速度Vmaxと報知対象の緯度経度情報との組み合わせ)を抽出し、抽出したデータセットを上限車速表示・警報指示部34へ出力する。上限車速表示・警報指示部34は、入力された上記データセットをナビゲーション制御部42へ出力する。なお、路面形状データ記録・検索部32は、上限車速データファイル36から抽出したデータセットをバッファメモリ33上に一時的に記憶してもよく、また、ECU15(図2に示す)内の構成の一部又は全部をナビゲーション制御部42に含めてもよい。また、上限車速表示・警報指示部34は、演算処理部31(図2に示す)から路面形状データ記録・検索部32を介してピーク超過信号が入力されたとき、このピーク超過信号をナビゲーション制御部42へ出力する。
【0051】
ナビゲーション制御部42は、上記入力されたデータセットの上限速度Vmaxと報知対象の緯度経度情報とに基づき、図5に示すように、表示部43の表示画面45に表示した地図画像49の中に、報知対象の位置情報に対応する位置(走行に注意を要する路面の位置)を特定する特定表示47を表示するとともに、この特定した位置の近傍に上限車速Vmaxの数値48を表示する。すなわち、ナビゲーション制御部42及び表示部43は、報知手段として機能する。運転者は、表示画面45に表示された内容を見ることにより、走行に注意を要する路面の位置とその路面での上限速度Vmaxとを事前に認識することができる。
【0052】
また、ナビゲーション制御部42は、上記ピーク超過信号の入力に応じて、車体加速度ピーク値を超えたことを報知する音声を音声発生部から出力させる。
【0053】
「路面形状係数及び上限車速度の導出」
[路面から車輪(タイヤ)への入力]
路面形状係数及び上限車速度を導出するために、車速Vで走行中の車両の車輪が段差の角部pに当たって通過する状態を想定する。なお、このときのタイヤの変形は微小であるため無視する。
【0054】
図6に示すように、角部pに接触するまで水平方向に速度Vで移動していた車輪50は、角部pに接触した後、車輪50の回転に伴って破線で示すような軌跡を描き、段差に乗り上げる。車輪50の回転中心の速度ベクトルは、その大きさを終始変えることはないが、角部pに接触した瞬間に、水平面よりも角度φだけ上向きに向きを変える。従って、この瞬間に上下方向に速度vが発生することになる。速度vの大きさは、幾何学的関係から以下の式(1)で表される。
【0055】
【数1】

【0056】
式(1)中のφは、図6に示すように車輪50が角部pに接触した瞬間の直線opと鉛直線とがなす角度であり、路面段差の高さhと車輪半径Rとから幾何学的に決まる数値である。
【0057】
角部pに接触した後、速度vは、図7に示すように次第に小さくなり、車輪50の回転中心が角部pを通る鉛直線上に達した時点で0(ゼロ)となる。従って、δ(t)をインパルス関数とすれば、路面からの入力は、次式(2)と置き換えることができる。
【0058】
【数2】

【0059】
なお、実際の路面入力は、このような単発の入力ではないが、様々な大きさを有するこのような入力の集まりと捉えることができる。
【0060】
[バネ上上下加速度の推定]
タイヤ及びサスペンションの質量は車体の質量に比べて微小であるため、その質量は無視することができる。従って、車輪が段差を通過する際の振動モデルは、図8に示すような系となる。車体の質量をm、車体変位をx、路面変位をx、タイヤサスペンションのホイールレートをk、減衰係数をcとおくと、この系の運動方程式は次式(3)となる。
【0061】
【数3】

【0062】
式(1)から、この系の状態方程式は次式(4)となる。
【0063】
【数4】

【0064】
式(2)をラプラス変換し、伝達関数を求めると、次式(5)となる。
【0065】
【数5】

【0066】
式(3)から、路面変位速度x1dに対する車体変位速度x2dの伝達関数は、それぞれのラプラス変換をX1d(s)、X2d(s)とおけば、次式(6)となる。
【0067】
【数6】

【0068】
ここで、式(2)より、段差に乗り上げる場合の路面変位速度x1d(t)は、次式(7)と考えられる。
【0069】
【数7】

【0070】
従って、式(7)のラプラス変換は、次式(8)となる。
【0071】
【数8】

【0072】
ゆえに、この入力に対する車体変位速度x2d(s)は、次式(9)となり、
【0073】
【数9】

【0074】
このときの車体加速度の時間応答は、式(9)を逆ラプラス変換して時間tについて微分することによって得られ、次式(10)となる。
【0075】
【数10】

【0076】
式(10)で表される関数は、tが次式(11a)で表される値付近でほぼ最大となり、このときの車体加速度の値は、次式(11b)となる。
【0077】
【数11】

ここで、
【0078】
【数12】

とおけば、
【0079】
【数13】

【0080】
となり、車体加速度ピーク値、車両諸元(車体の質量、タイヤサスペンションのホイールレート、減衰係数)、及び車速が分かれば、式(13)に従って路面形状係数KRdを算出することができる。
【0081】
また、路面形状係数KRdが既に分かっている路面であれば、車体加速度をある一定値以下に抑えるための上限車速は、次式(14)によって算出することができる。
【0082】
【数14】

【0083】
「ECUが実行する処理」
次に、ECU15が実行する処理について、図9〜図11のフローチャートに基づき説明する。なお、本処理は、ナビゲーション装置40を利用した場合の処理であり、ナビゲーション制御部42が実行する処理も含む。
【0084】
ECU15及びナビゲーション装置40の起動により、図9に示すメインルーチン処理が開始する。メインルーチンが開始すると、タイマがスタートすると共に、静荷重検出処理(ステップS1)と車両状態係数算出処理(ステップS2)とを順次実行する。
【0085】
次に、ステップS3へ進み、図10に示す路面形状算出記録処理を実行する。
【0086】
路面形状算出記録処理では、加速度センサ13が検出した車体の上下方向加速度を読み込み(ステップS11)、読み込んだ上下方向加速度の値が車体加速度ピーク値を超えたか否かを判断する(ステップS12)。上下方向加速度の値が車体加速度ピーク値を超えていない場合には、走行に注意を要する路面ではないと判定し、路面形状算出記録処理を終了して、図9のステップS4へ進む。
【0087】
一方、上下方向加速度の値が車体加速度ピーク値を超えている場合には、走行に注意を要する路面であると判定し、ステップS13へ進み、ピーク超過信号を出力する。具体的には、演算処理部31が路面形状データ記録・検索部32及び上限車速表示・警報指示部34を介してナビゲーション制御部42へピーク超過信号を出力し、これに応じて、車体加速度ピーク値を超えたことを報知する音声をナビゲーション制御部42が音声発生部44から出力させる。これにより、運転者は、走行に注意を要する路面を走行中であることを認識することができる。
【0088】
次に、ステップS14へ進み、車速センサ12が検出した車速とGPS受信部11が受信した緯度経度情報とを読み込み(ステップS14)、ステップS11で読み込んだ上下方向の上下方向加速度とステップS2で算出した車両状態係数とを式(13)に代入して、路面形状係数を算出する。
【0089】
最後に、算出した路面形状係数と緯度経度情報とを対応付けて路面情報データベースファイル35に追加し(ステップS16)、図9のステップS4へ進む。これにより、上下方向加速度の値が車体加速度ピーク値を超えた路面の緯度経度情報がその路面形状係数に対応付けられた状態で路面情報データベースファイル35に蓄積される。
【0090】
ステップS4では、タイマの値Tが所定時間tmaxに達したか否かを判断し、所定時間に未だ達していない場合には、ステップS5へ進み、図11に示す上限車速算出記録処理を実行する。
【0091】
上限車速算出記録処理では、まず上限車速算出フラッグがONか否かを判定し、ONではない(OFFである)場合には、路面情報データベースファイル35に記録された全てのデータセットに対する上限車速算出記録処理が完了し、且つ上限車速データファイル36に抽出したデータセットをまだ表示していない状態(表示情報を更新していない状態)であるため、ステップS22以降の処理を実行せずに上限車速算出記録処理を終了して、ステップS1に戻る。
【0092】
一方、上限車速算出フラッグがONである場合には、路面情報データベースファイル35に記録されたデータセットに対して以下のステップ24及びステップ25の判断を順次実行している途中であるため、ステップS22以降の処理へ進む。
【0093】
ステップS22以降の処理では、GPS受信部11が受信した緯度経度情報とを読み込み(ステップS22)、路面情報データベースファイル35からn番目のデータセットの路面形状係数と経度緯度情報とを読み込み(ステップS23)、緯度が所定範囲内か否か(ステップS24)及び経度が所定範囲内か否か(ステップS25)を判断し、緯度及び経度の少なくとも一方が所定範囲外の場合には、報知対象外の路面であるため、上限車速を算出せずにステップS28へ進む。
【0094】
一方、緯度及び経度が共に所定範囲内の場合には、報知対象の路面であるため、ステップS2で算出した車両状態係数とステップS23で読み込んだ路面形状係数とを式(14)に代入して上限車速を算出する(ステップS26)。そして、算出した上限車速を、緯度経度情報(位置情報)に対応付けて上限車速データファイル36に追加して記録し(ステップS27)、ステップS28へ進む。
【0095】
ステップS28では、路面情報データベースファイル35のデータセットの最後(末尾)まで処理が達したか、すなわち、路面情報データベースファイル35に記録されたデータセットのうち、緯度経度情報が所定範囲内であるデータセットの全てに対して上限車速を算出して上限車速データファイル36に記録したかを判断する。
【0096】
路面情報データベースファイル35のデータセットの末尾まで処理が達している場合には、ステップS30に進んで上限車速算出フラグをOFFし、ステップS1に戻る。
【0097】
一方、路面情報データベースファイル35のデータセットの末尾まで処理が達していない場合には、ステップS29に進んでn=n+1にセットし、ステップS21に戻って上限車速算出記録処理を繰り返す。
【0098】
図9のメインルーチン処理のステップS4において、タイマの値Tが所定時間tmaxに達している場合には、ステップS6以降の処理に進む。
【0099】
ステップS6以降の処理では、上限車速データファイル36のデータセットを全てバッファメモリ33上に読み出し(ステップS6)、バッファメモリ33上の上限車速のデータと緯度経度情報とに基づき、ナビゲーション装置40の表示画面45の地図画像49の中に、緯度経度情報に対応する位置(走行に注意を要する路面の位置)を特定する特定表示47を表示するとともに、この特定した位置の近傍に上限車速の数値48を表示する。そして、上限車速データファイル36のデータセットを全てクリアし(ステップS8)、n=1にセットし、上限車速算出フラグをONし、T=0にセットして(ステップS9)、ステップS1に戻る。
【0100】
このように、本実施形態によれば、車両の各車輪22,23に作用する上下加速度が車体加速度ピーク値を超えると、路面形状データ記録・検索部32は、GPS受信部11が受信した現在の緯度経度情報を報知対象の位置情報として路面情報データベースファイル35に記録するとともに、このときの車速と上下方向加速度と車両の重量とに基づいて算出した路面形状係数を、報知対象の位置情報に対応付けて路面情報データベースファイル35に記録する。この路面形状係数は、路面形状を特定する路面固有の係数である。そして、路面情報データベースファイル35に記録された報知対象の位置情報から所定の範囲内に車両が進入すると、演算処理部31は、この報知対象の位置情報に対応する路面形状係数と所定加速度と車両の重量とに基づいて、上下方向加速度が車体加速度ピーク値を超えないための上限車速を演算し、上限速度表示装置17やナビゲーション装置40は、算出された上限車速を車室内の運転者に報知する。従って、車両の運転者は、上下加速度が所定加速度を超える可能性が高いため走行に注意を要する路面(報知対象路面)が存在することと、上下加速度が車体加速度ピーク値を超えないようにするための上限車速とを、車両がその報知対象路面に達する前に知ることができ、上下加速度が車体加速度ピーク値を超えることに起因する乗り心地の低下や積荷の荷崩れや荷痛みなどを、未然に回避することができる。
【0101】
また、報知対象路面の路面形状を特定する路面形状係数を、車速と上下方向加速度と車両の重量とに基づいて予め算出して記録しておき、その報知対象路面を走行する際に上下方向加速度が車体加速度ピーク値を超えないようにするための上限車速を、報知対象路面の路面形状係数と車体加速度ピーク値と車両の重量とに基づいて算出しているので、実際の車両の状態に則した的確な上限車速を運転者に対して報知することができる。
【0102】
さらに、路面形状係数及び上限車速を、上記に加えて車両間で異なるタイヤサスペンションのホイールレートと減衰係数に基づいて算出しているので、一段と的確な上限車速を運転者に対して報知することができる。
【0103】
また、車高センサ14が取得した車高変位に基づき演算処理部31が車両の重量を検出しているので、走行の途中に積荷の増減が頻繁に発生して車両の重量が変動する場合であっても、乗員による煩雑な設定入力を伴うことなく、運転者は的確な上限車速を知ることができる。
【0104】
また、路面形状係数は路面形状を特定する値であるため、そのデータを異なる車両間で共有して使用することができる。例えば、複数の車両間において路面情報データベースファイル35を共有化することにより、未走行の報知対象路面の緯度経度情報及び路面形状係数を利用することができる。
【0105】
さらに、ナビゲーション装置40の表示画面45に表示した地図画像49の中に、報知対象路面の位置を特定する特定表示47を表示するとともに、この特定した位置の近傍に上限車速の数値48を表示することにより、運転者は、報知対象路面の位置と上限速度とを事前に認識することができる。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明に係る走行支援情報提供装置は、様々な車両に搭載して使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明に係る走行支援情報提供装置のブロック図である。
【図2】本発明に係る走行支援情報提供装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図3】本実施形態に係る車両を示す側面図である。
【図4】図2の上限速度表示装置に代えてナビゲーション装置を用いた態様を示すブロック図である。
【図5】図4のナビゲーション装置の表示部に表示される画面の一例を示す平面図である。
【図6】車速で走行中の車両の車輪が段差の角部に当たって通過する状態を示す模式図である。
【図7】角部に接触した後の車輪の上下方向の速度の変化を示す図である。
【図8】車輪が段差を通過する際の振動モデルを示す模式図である。
【図9】メインルーチン処理を示すフローチャートである。
【図10】路面形状係数算出記録処理を示すフローチャートである。
【図11】上限車速算出記録処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0108】
1:位置情報取得手段
2:車速検出手段
3:加速度検出手段
4:静荷重検出手段
5:路面形状係数演算手段
6:記録制御手段
7:車両位置判定手段
8:上限車速演算手段
9:報知手段
10:記録媒体
11:GPS受信部
12:車速センサ
13:加速度センサ
14:車高センサ
15:ECU
16:外部記憶装置
17:上限車速表示装置
18:警報ブザー
20:トラック(車両)
21:キャブ
22:前車輪
23:後車輪
31:演算処理部
32:路面形状データ記録・検索部
33:バッファメモリ
34:上限車速表示・警報指示部
35:路面情報データベースファイル
36:上限車速データファイル
40:ナビゲーション装置
41:地図データベースファイル
42:ナビゲーション制御部
43:表示部
44:音声発生部
45:表示画面
49:地図画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される走行支援情報提供装置であって、
前記車両の現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記車両の車速を検出する車速検出手段と、
前記車両に作用する上下方向加速度を検出する加速度検出手段と、
前記車両の重量を検出する静荷重検出手段と、
前記車速検出手段が検出した車速と前記加速度検出手段が検出した上下方向加速度と前記静荷重検出手段が検出した重量とに基づいて、路面形状を特定する路面形状係数を演算する路面形状係数演算手段と、
前記加速度検出手段が検出した上下方向加速度が予め設定された所定加速度を超えたとき、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報を報知対象の位置情報として記録媒体に記録するとともに、前記路面形状係数演算手段が算出した路面形状係数を前記報知対象の位置情報に対応付けて前記記録媒体に記録する記録制御手段と、
前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と前記記録媒体に記録された報知対象の位置情報とを比較し、当該報知対象の位置情報から所定の範囲内に前記車両が存在するか否かを判定する車両位置判定手段と、
前記報知対象の位置情報から所定の範囲内に前記車両が存在すると前記車両位置判定手段が判定したとき、前記報知対象の位置情報に対応付けられて前記記録媒体に記録された路面形状係数と前記所定加速度と前記静荷重検出手段が検出した重量とに基づいて、前記上下方向加速度が前記所定加速度を超えないための上限車速を演算する上限車速演算手段と、
前記上限車速演算手段が算出した上限車速を報知する報知手段と、
を備えたことを特徴とする走行支援情報提供装置。
【請求項2】
請求項1に記載の走行支援情報提供装置であって、
前記路面形状係数演算手段は、前記車速と前記上下方向加速度と前記重量と予め設定されたバネ定数及び減衰係数とに基づいて路面形状係数を演算し、
前記上限車速演算手段は、前記路面形状係数と前記上下方向加速度と前記重量と前記バネ定数及び減衰係数とに基づいて上限車速を演算する
ことを特徴とする走行支援情報提供装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の走行支援情報提供装置であって、
前記報知手段は、画面に表示された地図中に前記報知対象の位置情報に対応する位置を特定するとともに、この特定した位置の近傍に前記上限車速を表示する
ことを特徴とする走行支援情報提供装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2007−271308(P2007−271308A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−94097(P2006−94097)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000000170)いすゞ自動車株式会社 (1,721)
【Fターム(参考)】