車両探索システム及び車両探索方法
【課題】自動車がどこに駐車されていても、ユーザーが自分の自動車の場所を探索することを可能にする。
【解決手段】車両(16)の位置を探し出す車両探索システム(10)は、携帯端末機器(14)と車両(16)に搭載された通信装置(12)を有している。携帯端末機器(14)はスクリーン(74)を備えており、地図情報を取り込んで携帯端末機器(14)の現在位置を地図(17)の上に表示する。車両(16)に搭載された通信装置(12)は、車両(16)の現在位置を、携帯端末機器(14)に送信する。携帯端末機器(14)は、車両(16)の位置と携帯端末機器(14)の位置を、地図(17)の上に同時に表示する。
【解決手段】車両(16)の位置を探し出す車両探索システム(10)は、携帯端末機器(14)と車両(16)に搭載された通信装置(12)を有している。携帯端末機器(14)はスクリーン(74)を備えており、地図情報を取り込んで携帯端末機器(14)の現在位置を地図(17)の上に表示する。車両(16)に搭載された通信装置(12)は、車両(16)の現在位置を、携帯端末機器(14)に送信する。携帯端末機器(14)は、車両(16)の位置と携帯端末機器(14)の位置を、地図(17)の上に同時に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、車両探索システムに関し、特に、携帯電話のような携帯端末機器において、車両の位置を探索して、自動車の位置とユーザーの位置を表示する車両探索システム及びその探索方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この項目における説明は、本願発明に関連する背景技術についての情報を提供するものであり、必ずしも公知技術を構成するものではない。人は、自動車を駐車してその場所から離れたとき、何処に駐車したのか或いは現在位置から自動車の駐車位置までどのように行けばよいのかを忘れてしまうことが時々ある。そのような状況は、時間の無駄であり、安全上の問題もあり、フラストレーションの原因ともなる。
【0003】
また、別の状況では、ある人(最初の人)が自動車を駐車してそこに自動車を置いておき、別の人(第2の人)がその自動車の位置を知る必要があったり、知りたかったりすることがある。最初の人が別の人に自動車の駐車位置を伝えることができない、及び/又は自動車の駐車位置までの案内を正しく伝えることができないということもある。そのような場合、第2の人(彼又は彼女)が自動車の位置を容易に探し出すことができないときは、この第2の人は安全上のリスク及び/又は不便さに直面することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、ユーザー(自動車の所有者など)が、インターネットに接続可能な携帯電話によってアクセス可能なリモートアクセス及び/又はセキュリティーサービスの機能を備えた自動車を所有し、ユーザーは、自分の自動車を何処に駐車したのか知りたいという要望を持つ場合、ユーザー(彼又は彼女)は、携帯電話により、リモートアクセスのサービスにアクセスして、自分の自動車の位置を示す地図を見ることも可能である。但し、この種のシステムには、色々な制約が存在している。
【0005】
現在のシステムにおける一つの制約は、ユーザーの位置を、自動車との相対的な位置関係において、同じ地図画面の上には表示しないことである。更に、この地図は、ユーザーが、駐車された自動車を正確に探し出すことを可能にするような拡大レベルで表示されない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この項目では、本願発明の概要を説明するものであり、完全な範囲又は全ての特徴事項を網羅的に記載するものではない。本願発明は、表示スクリーンを有する携帯端末機器におけるインターフェース機能の有益なひとつの選択肢を提供するものである。より詳細には、本願発明は、自動車運転者などのユーザーが、自動車がどこに駐車もしくはその他の方法により置かれていても、ユーザーが自分の自動車の場所を探索する(探し出す)ことを可能にする装置、システム及び方法を提供するものである。更に、本願発明は、携帯端末機器又はコンピュータ装置が、運転者及び自動車の地理的な位置又は場所を表示することを可能にするものである。携帯端末機器は、たとえば、iPhone(登録商標)(製造元:Apple, Inc.社)、又はBlackberry(登録商標)(製造元:Research in Motion Limited社)のような携帯電話であっても良い。或いは、携帯端末機器は、専用のGPS装置、PDA(Personal Digital Assistant)、iPod(登録商標)(製造元:Apple, Inc.)、ラップトップコンピュータ、携帯可能なコンピュータ、又はその他の携帯電子機器であってもよい。
【0007】
携帯端末機器は、携帯電話及び/又はインターネットに接続可能な装置にとって利用可能な地理的な位置情報を利用するものである。言い換えれば、携帯端末機器は、インターネットを経由したダウンローディング又は携帯電話の通信網からの受信などにより、地図情報を入手し、それにより、地図情報が表示スクリーンに表示される。携帯端末機器は、自動車とその自動車の位置を探し出そうとしているユーザー(例えば、その自動車の所有者又は運転者)のリアルタイムのもしくは現在の位置を、地図の上に表示する。
【0008】
例えば、車載リモートアクセスシステム、セキュリティシステム、ナビゲーションシステム、又はその他の通信機器などの自動車に搭載される通信装置は、自動車の位置情報を携帯端末機器に送信することが可能である。これにより、携帯端末機器において必要な地図を表示することができる。選択的に、地図は、駐車された自動車を発見する助けとすべく、ユーザーが駐車位置の「街路レベル」の地図描画を得ることを可能にするものであっても良い。この街路レベルの地図は、例えば、自動車及び/又はユーザーの位置又はその近傍における特定の道路、交差点、及び/又は詳細な通りのアドレスなどを特定することができる。このような街路のアドレス情報は、例えば家族間で自動車を共用している場合、会社所有の自動車の場合、盗難された自動車の場合などにおいて、自動車を探している人がその自動車を駐車した人ではないとき、特に有用なものである。
【0009】
この出願では、本願発明に関する複数の実施形態が説明されている。ある実施形態においては、携帯電話のような持ち運び可能な電子機器が、運転者がエンジンを停止して自動車のドアを施錠したとき、その自動車から、例えばその自動車のナビゲーションシステムから、GPSにより提供された位置データを受信する。そのようなシステムは、ワイヤレス通信方法を利用する。追加的に或いは代わりに、インターネットに接続可能な無線装置、すなわち、「On−Star(General Motors Corp.の登録商標)のようなワイヤレスのサービス、及びインターネット接続により離れた場所からの自動車の位置情報へのアクセス機能が、利用される。また、追加的に或いは代わりに、無線装置は、それ自身の位置に関する正確なデータを取得するための組み込まれたGPS装置又はその他の手段を有している。また、追加的或いは代わりに、このシステムは、自動車のGPS情報がサーバーに送信されるリモートアクセスシステムを利用するものである。なお、このサーバーには、その後ユーザーがアクセスする。
【0010】
ある形態においては、本願発明は、携帯端末機器及び車載通信装置から構成される自動車探索システムを提供する。携帯端末機器は、スクリーンを有しており、地図を導入して、その地図上に携帯端末機器の現在位置を表示するように構成される。自動車に搭載されている通信装置は、自動車の位置情報を、携帯端末機器に送信するように構成される。携帯端末機器は、自動車の位置と携帯端末機器の位置の両方を、同時に地図の上に表示することができる。
【0011】
他の形態において、本願発明は、サーバーと、第1のGPS装置と、そして携帯端末機器とから構成される車両探索システムを提供する。第1のGPS装置は、サーバーと離れた位置から通信可能になっている。第1のGPS装置は、自動車の位置を特定し、その自動車の位置をサーバーに送信するように構成される。携帯端末機器は、プロセッサー(演算処理装置)、スクリーン、及び組み込まれた第2のGPS装置を有しており、サーバーとは離れた位置から通信可能に構成される。第2のGPS装置は、携帯端末機器の位置を特定するように構成される。スクリーンは、地図を表示するものである。自動車の位置と携帯端末機器の位置が、同時に地図上に表示される。
【0012】
更に別の形態において、本願発明は、自動車の位置情報を携帯端末機器にて受信し、携帯端末機器の位置を特定し、そして携帯端末機器に地図を表示するステップから構成される自動車位置探索方法を提供する。この地図は、自動車及び携帯端末機器の位置を示すインジケータ(しるし)を含んでいる。
【0013】
本願発明の適用できる更なる領域は、以下の説明から明らかになる。この「概要」における記載及び具体的な例示内容は、説明の目的のみを意図したものであり、本願発明の範囲を限定するものではない。また、本願において開示される図面は、可能な全ての実施形態ではなく、特定の実施形態についての説明のためのものであり、如何なる形であろうとも本願発明の保護範囲を限定する意図を有するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本願発明の基本的な概念に従う車両探索システムのブロック図である。
【図2】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムの他の実施形態を示すブロック図である。
【図3】車両探索システムによって生成される地図を示す模式的な図である。
【図4】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムの一実施形態の作動の流れを示すフローチャートである。
【図5】本願発明の基本概念に基づく携帯端末機器に組み込まれたソフトウェアの一実施形態のロジックを説明するフローチャートである。
【図6】本願発明の基本概念に基づく携帯端末機器に表示される地図を示す模式的な図である。
【図7】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムの一実施形態を示す模式的なブロック図である。
【図8】本願発明の基本概念に基づく携帯端末機器を示す模式的な図である。
【図9】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのソフトウェアの一実施形態の作動の流れを示すフローチャートである。
【図10】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのソフトウェアの他の実施形態の作動の流れを示すフローチャートである。
【図11】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのソフトウェアのCAR_LOCサブルーティンの作動の流れを示すフローチャートである。
【図12】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのソフトウェアのPHONE_LOCサブルーティンの作動の流れを示すフローチャートである。
【図13】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのソフトウェアのVIEW_MAPサブルーティンの作動の流れを示すフローチャートである。
【図14】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのソフトウェアのVIEW_NEARサブルーティンの作動の流れを示すフローチャートである。
【図15】携帯端末機器に表示される車両探索システムの出力の推移を示す模式図である。
【図16】携帯端末機器に表示される車両探索システムの出力の推移を示す他の模式図である。
【図17】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのサーバーの一実施形態の作動の流れを示すフローチャートである。
【図18】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムの地図ウェブページの一実施形態の作動の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本願発明の実施形態を、図面を参照してより詳細に説明する。なお、複数の図面において、同一の参照符号は、対応する部分を示している。図1乃至18において、車両探索システム10は、通信システム(通信装置)12及び携帯端末機器14を含んでいる。通信システム12は、自動車16内に配置、一体的に装着、又はその他の適当な方法により取り付けられている。車両探索システム10は、自動車16の位置及び(ユーザーにより持運ばれている)携帯端末機器14の位置を示す地図17を表示するように動作し、自動車16の駐車位置までユーザーを案内する。
【0016】
図1において、通信システム12は、GPS装置を備えており、車載リモートアクセスシステム、セキュリティシステム、ナビゲーションシステム、或いはその他の通信装置の一部を含むか、又はその一部を構成している。通信システム12は、インターネットにアクセス可能でインターネットにより通信できる携帯端末機器14と通信する。携帯端末機器14は、GPS装置を内蔵した、例えば、「iPhone(登録商標)」「Blacberry(登録商標)」といった携帯電話である。あるいは、携帯端末機器14は、GPS専用装置、PDA(Personal Digital Assistant)、iPod(登録商標)、ラップトップコンピュータ、携帯型コンピュータ、又はその他の携帯電子機器であってもよい。
【0017】
図6、図8、図15及び図16に示されるように、携帯端末機器14は、表示スクリーン74とユーザー入力部75を有している。ユーザー入力部75は、例えば、タッチスクリーンインターフェース、ボタンスイッチ、及び/又は音声コマンド入力モジュールなどから構成される。携帯端末機器14は、後述するように、自動車16及び携帯端末機器14の位置を決定し且つ表示するための埋め込みコード又はソフトウェアを内蔵している。
【0018】
携帯端末機器14及び通信システム12は、矢印18、19、22、24で示されるように、互いに双方向において通信可能(例えば、ブルートゥース(登録商標)送受信機、又は他のRF通信機器を介して)であり、及び/又はインターネット20とも双方向通信可能である。例えば、自動車16のエンジン又は駆動源が停止され及び/又は自動車のドアがロックされたとき、自動車16の位置は、サーバー28にアップロードされ、及び/又は携帯端末機器14にダウンロードされる。このように、サーバー28及び/又は携帯端末機器14は、自動車の地理的位置を、そのメモリー装置に記憶することになる。しかしながら、ある(別の)実施形態においては、自動車の駆動源やドアロックの作動状態とは関係なく、自動車16の位置をいつでも携帯端末機器14にダウンロードできるようにしてもよい。例えば、携帯端末機器14は、断続的または継続的に、自動車16の位置を受信するようにしてもよい。
【0019】
携帯端末機器14は、インターネット20に接続されて、道路地図や街路(通り)の地図、または道路が識別できるレベルもしくは地表面上のその他のレベルでの衛星写真のような地図データにアクセスする。このように、携帯端末機器14に情報をダウンロードし又は直接提供する通信システム12により、地図上における自動車の位置が表示スクリーン74に表示される。更に、ユーザーに持運ばれている携帯端末機器14の位置も、同じ地図を利用して同じ表示スクリーン74上に表示される。このように、携帯端末機器14の表示スクリーン74の同じ地図上において、携帯端末機器14を保持している運転者の位置並びに自動車16の位置が表示され、携帯端末機器14と自動車16との縮尺に対応した相対距離が表示される。
【0020】
図2において、携帯端末機器14は、矢印30及び32に示されるように、リモートアクセスセキュリティサーバー28と通信可能となっている。更に、このリモートアクセスセキュリティサーバー28は、矢印34及び36に示されるように、インターネット20と接続されている。リモートアクセスセキュリティサーバー28は、更に、矢印38及び40に示されるように、自動車16の通信システム12とも通信可能となっている。
【0021】
図3は、道路地図、ユーザーが自動車16の位置を特定することを手助けするために使用される領域の上からの衛星イメージ及び/又は衛星写真、などを含む地図17を示している。例えば、「A」は、自動車16の位置を示すもので、「B」は、ユーザーまたは自動車16を探している人の位置を示している。ユーザーは、歩道又は道路に沿ったルートを歩いて行けば、自動車16に辿りつくことが可能である。更に、ユーザーは、地図17から、自動車16までの最短のもしくは最も直線的なルートが、建物を通過する近道、芝生を横切る方法、及び/又は道路から外れたルートを含んでいることを理解することができる。
【0022】
図4において、フローチャート42は、システム10の作動の流れを示している。この処理は、「スタート」と記載したステップ44から始まり、ユーザーが携帯端末機器14を介して自動車16の位置を表す地図17を要求するステップ46に進む。更に、ステップ48に進み、携帯端末機器14が自動車16の位置情報を受領しているか否かを判定する。ここでの判定がYESの場合、下記するステップ56に進む。一方、NOの場合、ステップ50に進み、サーバー28が自動車16の位置を表示するためのGPSデータを自動車16から受信しているか否かを、携帯端末機器14がサーバー28に対して確認する。ステップ52では、サーバーがGPSデータを提供できるか否かを判定する。ここで、判定がNOの場合、ステップ54に進み、情報取得の失敗がユーザーに通知される。即ち、エラーメッセージが表示スクリーン74に表示されることになる。また、ステップ52における判定がYESの場合、ステップ56に進む。ステップ56では、自動車及びユーザーの位置を含む地図に関する(外部地図データベースに対する)HTTP要求が形成される。この要求が満たされると、ステップ58に進み、処理の結果が携帯端末機器14に表示される。即ち、自動車16の位置と携帯端末機器14の位置の両方が地図17の上に表示されることになる。
【0023】
図5を参照して、システム10の実施形態におけるコード設計又はフローチャートの例を説明する。ユーザーは、ステップ60において、ユーザー入力部75(図8)を操作し、それにより、システム10が作動を開始する。ステップ62において、携帯機器端末14は、サーバー28に、自動車16の位置を問い合わせる。自動車16の位置は、ステップ66においてデータとして携帯機器端末14に記憶される。自動車16の位置情報は、緯度及び経度の情報である。フローチャートにおける処理は、ステップ64に進み、携帯端末機器14の緯度及び経度が計算され、ユーザーの緯度及び経度として記憶される(ステップ68)。ステップ70において、自動車16及び携帯端末機器14の緯度及び経度を利用して、地図17(図3)を生成するためのウェブクエリーが形成される。地図17は、3次元イメージ、衛星写真地図或いは従来からの2次元道路地図を含むものである。その後、処理はステップ72に進み、地図17は、例えば「iPhone(登録商標)」のアプリケーションのように、組み込まれたウェブページとして、携帯端末機器14に表示される。このように設計されたソフトウェアのコードにより、このソフトウェアは、通信システム12により提供される自動車の位置情報、GPS装置を経由して自分の位置を報告できる「iPhone(登録商標)」の技術、及び「Google(出願商標)」などにより提供されるような、スクリプトを生成する専用の地図を利用するものである。
【0024】
図6を参照して、表示デザインを説明する。より詳しくは、携帯端末機器14の表示部であるスクリーン74は、ユーザーアイコン78及び自動車アイコン80を含む地図17を表示する。スクリーン74上におけるユーザーアイコン78の位置は、(ユーザーの)携帯端末機器14の位置に対応するものである。地図17上における自動車アイコン80の場所は、自動車16の位置に対応するものである。ユーザーアイコン78及び自動車アイコン80は、アイコン78及び80を取囲む円に相当する精度インジケータ81を含んでいる。インジケータ81により占められる地図17の領域は、通信システム12又は携帯端末機器14に含まれるGPS装置の(縮尺に対する)相対的な精度もしくは許容誤差に対応するものである。従って、自動車16又は携帯端末機器14の実際の正確な位置は、自動車アイコン80又はユーザーアイコン78に関するそれぞれの精度インジケータ81で囲まれる領域のどこかに存在することになる。
【0025】
更に、ユーザーが、携帯端末機器14の位置と自動車16の位置との間を結ぶルートの詳細を更に詳しく見ることができるように、拡大表示機能が設けられている。複数の条件の中の一つ又はそれ以上の条件に対応して、一つ又は複数の精度インジケータ81は、その色又はその外観を変化させてもよい。例えば、複数の条件には、ユーザーが自動車16から遠ざかる方向に移動しているとき、ユーザーが自動車16から所定の距離の範囲内に入ってきたとき、自動車16の位置が変化したとき、などが含まれる。
【0026】
スクリーン74は、ホーン/ライトボタンであるタッチスクリーンインターフェースユニット707を有している。別途説明するが、ユーザーは自動車16のホーン又はヘッドライトを作動させるときにホーン/ライトボタン707を押すことになる。また、ホーン/ライトボタン707は、たとえば自動車の警報機、ハザードランプ及び/又は室内ランプを作動させるために利用することも可能である。更に、スクリーン74は、ユーザーが自動車16の位置に辿りつくために移動しなければならない距離及び/又は方向を表示するためのマーカー、アイコン、矢印及び/又は文字などの表示部を備えている。例えば、矢印708は、自動車16に辿りつくために向かうべき方向(地図17上における北に対する方向)を指示している。或いは、ユーザーが携帯端末機器14を保持している方向及び/又は角度に対してユーザーが進むべき実際の方向を矢印708が示す(即ち、矢印708は、北に対する相対的な方向を指さない)ように、携帯端末機器14が構成されてもよい。
【0027】
図7を参照して、スクリーン74の上に表示される地図17の生成について、その詳細を説明する。携帯端末機器14に内蔵されたソフトウェア82は、地図17を生成するために、複数の手段(選択肢)の中からその一つ又はそれ以上の手段(選択肢)を利用する。ソフトウェア82は、携帯端末機器14のスクリーンに表示すべき地図17を生成するために、「JavaScript(Sun Microsystems, Inc.の登録商標)」及び「Google Maps API(出願商標)」技術を含んでいる。例えば、そのためのデータは、「iPhone(登録商標)」で使用される「Objective−C(Apple, Inc.の登録商標)」で書かれたプログラムにより収集することができる。
【0028】
例えば、地図17を生成するための第1の手段(選択肢)は、ユーザー端末におけるHTML(Hypertext Markup Language)形式のページを利用する。その場合、スクリプトは、「Google(登録商標) Maps」からデータを入手し、その結果が携帯端末機器14のスクリーン上に表示される。自動車16の位置及び携帯端末機器14の位置は、例えばウェブページのようなページがブラウザーにより開かれる前に、スクリプトファイルに直接組み込まれる。
【0029】
地図17を生成する第2の手段(選択肢)は、HTMLをサーバーに置いて、ワールドワイドウェブ上で見える化することである。更に、スクリプトは、「Google(登録商標) Maps」からのデータと二つの位置についての情報を入手する。即ち、自動車16及び携帯端末機器14の位置が、要求されているスクリプトに送信される。第1及び第2の手段が、サーバー84から又は「Google(登録商標) Maps」のウェブサイトに関連付けられたHTML形式のページから、地図データを入手するものとして説明したが、地図データを生成するために使用可能なその他のサーバー、HTML形式のページ、ウェブサイトもしくはデータベースを利用することも可能である。また、ソフトウェア82が、「JavaScript(登録商標)」及び/又は「Objective−C(登録商標)」を組み込んでいるものとして説明したが、ソフトウェアはその他の言語をベースとしたもの、またはその他の言語を組み込んだものでもよい。
【0030】
また、他の実施形態においては、携帯端末機器14は、必ずしもリモートサーバー又はその他のソースを経由して地図データにアクセスする必要はない。例えば、携帯端末機器14は、携帯端末機器14の内蔵メモリーに以前記憶され又は取込まれた地図データから、地図17を生成することもできる。
【0031】
ソフトウェア82は、通信システム12と関連付けられたサーバー28、地図生成ウェブサイトに関連付けられたサーバー84、及び携帯端末機器14における端末ファイルシステム76と、双方向に通信を行なう。サーバー84は、地図スクリプト86を有するHTML形式のファイルと通信し、その一方で、携帯端末機器14における端末ファイルシステム76は、地図スクリプト88を有するHTML形式のファイルと通信する。すなわち、地図スクリプト86及び88を有する、一つまたはそれ以上のHTML形式のファイルがある。
【0032】
ソフトウェア82は、ワールドワイドウェブ90と通信可能であるサーバー28に対して、自動車16の位置情報を要求する。ソフトウェア82は、地図17を生成するために、携帯端末機器14における端末ファイルシステム76と通信する。あるいは、ソフトウェア82は、地図17を生成するために、サーバー84と通信する。
【0033】
図8は、携帯端末機器14のスクリーン上に何が表示されるかについての例を示している。より詳しく言えば、スクリーンがタッチされ又は押されたとき、システム10のソフトウェア82を起動するために、スクリーンにアイコン100が設けられている。アイコン100を押したりタッチしたりすると、地図17がスクリーン74に表示される。そして、地図17は、ユーザーアイコン78(携帯端末機器14の位置に対応)及び自動車アイコン80(自動車16の位置に対応)を表示する。
【0034】
図9乃至17を参照して、システム10の追加モードによる作動を説明する。これらの実施形態の全てもしくは一部は、携帯端末機器14、例えば前述のサーバー28及び/又は84、及び地図17を生成し携帯端末機器14のスクリーン74にその地図17を表示するように作動するスクリプトを備えている。ソフトウェア82は、携帯端末機器14に記憶されて、その上で作動する。サーバーは、自動車16の位置、携帯端末機器14の位置、及び/又は地図データを提供する。サーバーは、それぞれの位置及び/又は位置精度を更新するスクリプトを有している。
【0035】
図9において、フローチャート200は、システム10のソフトウェア82の作動の流れを示している。この処理は、ステップ202で開始し、ステップ204に進む。このステップ204では、携帯端末機器14のスクリーン74に、初期画面が表示される。ステップ206に示されるように、初期画面は、ユーザーに対して携帯端末機器14及び/又はシステム10の設定内容のカスタマイズをするための「設定」、または地図17を表示するための「地図」を選択できるオプションを提供する。
【0036】
ユーザーが「地図」を選択するときは、処理はステップ208に進む(その作動は、後述する)。ユーザーが「設定」を選択すると、ステップ210に進み、ユーザーが複数のカスタマイズ可能なシステムの設定項目(内容)のうち一つ又はそれ以上の設定項目(内容)をカスタマイズする。カスタマイズ可能な設定項目には、例えば、音量、調整可能なサウンドや音色、色、サイズ及び/又は文字又は地図17のフォント、地図17又はスクリーン74に表示される機能、ネットワーク接続のための設定、複数の自動車のリストから位置表示されるべき車両を特定するための設定、及び/又はその他の設定が含まれる。ステップ211において、ユーザーは「実行」又は「中止」を選択する。ユーザーが、「実行」を選択すれば、処理はステップ212に進み、設定項目(内容)の変更が保存される。ステップ213において、ソフトウェア82は、ステップ204の初期画面に戻る。ステップ211において、「中止」が選択された場合は、設定項目(内容)の変更が保存されずにステップ213に進む。このように、ソフトウェア82は、ステップ204の初期画面に戻る。
【0037】
上述のように、ユーザーがステップ206で「地図」を選択した場合、処理はステップ208に移る。そうすると、携帯端末機器14は、携帯端末機器14の位置及び自動車16の位置情報について、サーバーに対して要求を送信する。携帯端末機器14及び自動車16の位置は、ステップ215において、位置データファイルから取得する。この位置情報要求の処理が行われている間、ステップ214において、システム10が携帯端末機器14及び自動車16の位置情報を取得中であるというユーザーへのメッセージを含んだステイタスページがスクリーン74に表示される。
【0038】
ステップ216において、ソフトウェア82は、位置情報の精度の改善(変更)についてのチェックを行う。改善(変更)されている場合は、ステップ217に進み、改善情報がステップ215における位置データファイルへの蓄積のために送信される。また、この改善(変更)された位置情報を含んだ地図17の表示がステップ218において実行される。ステップ220では、例えば、0.5秒間のスリープモードが実行されて、ステップ216に戻る。
【0039】
ステップ216において、位置情報の精度の改善(変更)がない場合は、処理はステップ222に進む。ソフトウェア82は、自動車16及び/又は携帯端末機器14の位置情報に関して、新しい位置情報を含む位置情報の更新が行われたか否かをチェックする。更新された位置情報がない場合、処理はステップ224に進み、例えば、0.5秒間のスリープモードが実行されて、新しい位置情報が無いか否かを再度チェックするためにステップ222に戻る。ステップ222において、更新された位置情報がある場合は、ステップ226に進む。このステップでは、更新された位置情報が、ステップ215における位置データファイルへの蓄積のために、サーバーに送信される。また、携帯端末機器14及び/又は自動車16に関する更新された位置情報を含んだ地図17が、ステップ228において表示される。ソフトウェア82による処理は、ステップ224に進み、それからステップ222に戻る。ソフトウェア82は、ユーザーが自動車16に到達するか又はこのプログラムを終了するまで、上述のステップを繰返す。
【0040】
図10乃至15を参照して、ソフトウェア82の他の実施形態について説明する。先ず、図10において、フローチャート300は、メインループ302を含むソフトウェア82の作動の流れを示している。メインループ302は、CAR_LOCサブルーティン400、PHONE_LOCサブルーティン500、VIEW_MAPサブルーティン600及びVIEW_NEARサブルーティン700を含んでいる。CAR_LOCサブルーティン400は、自動車16の位置を決定するものである。PHONE_LOCサブルーティン500は、携帯端末機器14の位置を決定するものである。VIEW_MAPサブルーティン600は、地図17を生成する。VIEW_NEARサブルーティン700は、ユーザーに自動車16のホーン及びライトを作動させるように促すものである。メインループ302は、連続的又は断続的に繰返される。後述するように、メインループ302は、ソフトウェア82により設定される状態に応じて、CAR_LOCサブルーティン400、PHONE_LOCサブルーティン500、VIEW_MAPサブルーティン600及びVIEW_NEARサブルーティン700のいずれか一つを作動させる。
【0041】
フローチャート300の処理は、ステップ304から始まる。ソフトウェア82は、このステップ304において、携帯端末機器14に最初のページをロードして表示する。ステップ306において、ソフトウェア82は、設定ファイルからネットワークデータを読み込む。ステップ308において、ユーザーは、複数のボタン又はタッチスクリーンインターフェースユニットの中から、一つを押すか又はタッチする。ステップ310において、ソフトウェア82は、「ブザー」ボタン、「設定」ボタン、「地図」ボタン及び「ネットワークタイプ」ボタンの中で、いずれのボタンが押されたのかを判定する。押されたボタンが「ブザー」ボタンである場合は、フローチャートの処理はステップ312に進む。そして、ソフトウェア82により生成される音調及びその他のサウンドが変更され、及び/又は音量が調整される(又は消音される)。ステップ314において、サウンドの変更内容が、データファイルに保存される。ステップ314が終了すると、最初のページが表示され、ソフトウェア82の処理はステップ308に戻る。
【0042】
ステップ308で押された(選択された)ボタンが「設定」ボタンのときは、処理はステップ310からステップ316に進み、ソフトウェア82は設定ページをロードする。ステップ318において、ユーザーは、設定項目(内容)を上述したようにカスタマイズして、変更内容を保存するために「実行」ボタンを押す。これにより、設定ページの作業を終了する。或いは、変更内容を取り消すために、「中止」ボタンを押して、設定ページの作業を終了する。ソフトウェア82の処理は、ステップ308に戻る。
【0043】
ステップ308において「ネットワークタイプ(変更)」ボタンが選択された場合は、処理はステップ310からステップ320に進み、ソフトウェア82は、ネットワークの接続における変更を行う。例えば、ネットワークタイプが、3GネットワークからローカルのWi−Fiネットワークに変更される。そして、ソフトウェア82の処理は、ステップ320からステップ308に戻る。
【0044】
ステップ308において「地図」ボタンが選択された場合は、処理はステップ310からステップ322に進む。このステップ322において、ソフトウェア82は、システム10が地図17及び携帯端末機器14と自動車16の位置情報を取得中であることをユーザーに示すための、進捗バーを含むメッセージボックスを表示する。その後、処理はステップ324に進み、ソフトウェア82は、CAR_LOC状態に設定する。処理は更にステップ326に進み、ソフトウェア82はメインループ302のタイマーを設定する。このタイマーは、後述するように、メインループ302が繰返される間隔を決定するものである。
【0045】
フローチャートの処理は、ステップ328に進む。このステップでは、ソフトウェア82は、ソフトウェアの状態が「CAR_LOC」、「PHONE_LOC」、「VIEW_MAP」又は「VIEW_NEAR」のいずれの状態に設定されているかを判定する。ステップ324において、「CAR_LOC」の状態に設定されているので、処理はステップ330に進む。このステップ330では、ソフトウェア82は、システム10が自動車16の位置情報を取得中であることのメッセージをユーザーに表示する。このメッセージは、自動車16の位置が決定されるまで、継続して表示される。その一方、処理はステップ332に進み、ソフトウェア82は、「CAR_LOC」サブルーティン400を作動させる。この「CAR_LOC」サブルーティン400の処理が終了すると、ステップ334に進む。そして、(ステップ326で設定された)タイマーがソフトウェア82の処理をステップ328に戻すまで、ソフトウェア82は待機状態(スリープ状態)になる。処理が、ステップ328に戻ると、メインループ302が繰返される。
【0046】
図11を参照して、「CAR_LOC」サブルーティン400の作動を説明する。ステップ402で処理が開始され、「CAR_LOC」サブルーティン400の処理はステップ404に進む。このステップで、ソフトウェア82は、自動車16の位置情報を取得するための要求が送信されたか否かを判定する。この要求がまだ送信されていないときは、処理はステップ406に進む。このステップで、ソフトウェア82は、自動車16の位置情報のための、サーバーに対するHTTP(hypertext transfer protocol)要求を生成して送信する。ステップ408において、ソフトウェア82は、自動車16の位置情報に関する要求が作成されたことを示すフラグを設定し、これにより、ステップ404において、要求がなされたと判定されるようになる。従って、一旦この要求がなされると処理はステップ410に進んで、ソフトウェア82は、携帯端末機器14が自動車16の位置情報を提供するサーバーから情報を取得したか(サーバーからの応答があったか)否かを判定する。サーバーからの情報が取得されていない(応答がない)ときは、「CAR_LOC」サブルーティン400は終了する。ソフトウェア82は、「CAR_LOC」サブルーティン400を終了させて、ステップ332からステップ334に移行する(図10)。ステップ334では、前述したように、タイマーがソフトウェア82の処理をステップ328に戻して処理を開始するまで、処理を待機させる。ソフトウェアの状態は変更されていないので、「CAR_LOC」の状態にあり、処理はステップ330に進み(前述した表示を行なう)、更にステップ332に進んで、「CAR_LOC」サブルーティン400を実行する。
【0047】
ステップ404において、自動車16の位置情報を取得するための要求が送信されている場合は、処理はステップ410に進む。サーバーからの情報が取得されていない(応答がない)ときは、ステップ412に進み、上記のステップが繰返し実行される。サーバーからの情報が取得されているときは、処理はステップ410からステップ414に進み、サーバーから取得した自動車の位置情報データは、解析されて保存される。ステップ416において、ソフトウェア82は、サーバーからのデータ解析においてエラーが発生したか否かを判定する。解析エラーが発生している場合は、ステップ418に進み、最終的にステップ412に進む。その場合、「CAR_LOC」サブルーティン400は終了して、上述のステップが繰り返される。解析エラーが発生していないときは、ステップ416から、位置情報の更新処理が行なわれるステップ420に進む。位置情報の更新処理は、位置情報の更新及び/又は位置情報の精度改善のチェックと実行を行なうプログラムを有しており、地図17をそれに従って更新する。処理は、ステップ420からステップ422に移り、ソフトウェア82は、状態を「PHONE_LOC」に変更して、ステップ412において「CAR_LOC」サブルーティン400を終了させる。
【0048】
図10のメインループ302に戻って説明する。ステップ334において、ソフトウェアは待機状態にあり、その後ステップ328に戻って、ソフトウェアの状態を再チェックする。前述したように、ソフトウェアの状態は「PHONE_LOC」に設定されている。この場合、ソフトウェアはステップ328からステップ336に進む。そして、システム10が携帯端末機器14の位置情報を取得中であることを示すユーザーへのメッセージを、スクリーン74に表示する。このメッセージは、携帯端末機器14の位置情報が決定されるまで継続して表示される。一方、処理はステップ338に進み、ソフトウェア82は、「PHONE_LOC」サブルーティン500を作動させる。この「PHONE_LOC」サブルーティン500の処理が終了すると、ステップ334に進む。そして、(ステップ326で設定された)タイマーがソフトウェア82の処理をステップ328に戻すまで、ソフトウェア82は待機状態(スリープ状態)になる。処理が、ステップ328に戻ると、メインループ302が繰返される。
【0049】
図12を参照して、「PHONE_LOC」サブルーティン500の作動を説明する。ステップ502で処理が開始され、「PHONE_LOC」サブルーティン500の処理はステップ504に進む。このステップで、ソフトウェア82は、携帯端末機器14が、携帯端末機器14の位置情報に関する更新情報をサーバーから受領したか否かを判定する。更新情報が受領されていないときは、ステップ506に進み、「PHONE_LOC」サブルーティン500を終了する。メインループ302は、ソフトウェア82の処理を、ステップ328、336及び338と繰返し、「PHONE_LOC」サブルーティン500を繰返し実行する。
【0050】
サーバーから携帯端末機器14の位置情報に関する更新情報が受領されている場合、サブルーティンの処理はステップ504からステップ508に進む。このステップにおいて、ソフトウェア82は、第1の位置データがサーバーに送信されたか否かを判定する。第1の位置データがまだ送信されていない場合、処理はステップ510に進み、第1の位置データと自動車16の位置情報をサーバーに送信する。ステップ512では、ソフトウェア82は、送信エラーがあったか否かをチェックする。送信エラーがなければ、ステップ514において、第1の位置データが送信されたことを示すフラグが設定される。そして、「PHONE_LOC」サブルーティン500は、ステップ506で終了する。送信エラーが発生した場合は、ステップ516に進み、その送信エラーが記録される。そして、ステップ506で「PHONE_LOC」サブルーティン500が終了する。
【0051】
ステップ508において、第1の位置データがサーバーに送信されたことが判定されると、ステップ518に進む。そして、ソフトウェア82は、ステップ504において受領した位置に関する更新情報が、位置精度の改善(変更)に関するものであるか否かを判定する。更新情報が精度の改善に関するものであるときは、ステップ520に進む。このステップ520で、ソフトウェアは、携帯端末機器14をしてサーバーに対して第1の位置データを送信させ、既に送信済みの第1の位置データを上書きする。ステップ520からステップ506に進み、「PHONE_LOC」サブルーティン500が終了する。ソフトウェアの状態が「PHONE_LOC」の状態から変更されていないので、メインループ302(図10)は「PHONE_LOC」サブルーティン500を繰返し実行する。
【0052】
ステップ518において、更新情報が位置精度の改善(変更)に関するものでないとソフトウェア82が判定すると、ステップ522に進み、ソフトウェア82は「VIEW_MAP」の状態に変更する。ステップ522からステップ506に進み、「PHONE_LOC」サブルーティン500が終了する。その後、メインループ302(図10)が、ステップ328に戻って処理を再開すると、ソフトウェア82はそのときのソフトウェア状態をチェックする。「PHONE_LOC」サブルーティン500においてソフトウェア状態が「VIEW_MAP」に変更されているので、メインループ302の処理はステップ328からステップ340に進む。ステップ340では、ステップ336及び/又は330においてスクリーン74に表示していたメッセージボックスを取り消す。
【0053】
この時点において、システム10は自動車16及び携帯端末機器14の位置を確認したことになる。ソフトウェア82は、携帯端末機器14及び自動車16のそれぞれの位置に対応するユーザーアイコン78及び自動車アイコン80を含む地図17を、スクリーン74に表示する。ソフトウェア82の処理は、ステップ342に進み、「VIEW_MAP」サブルーティン600が起動する。
【0054】
図13において、「VIEW_MAP」サブルーティン600は、ステップ602からスタートして、ステップ604に進む。ステップ604において、ソフトウェア82は、携帯端末機器14の位置情報が、最小距離以上の移動量を超えて更新されたか否かを判定する。この最小距離は、地図17の解像度(分解能)及び/又は携帯端末機器14の第1の位置情報の位置精度又はエラーの許容範囲に対応する。携帯端末機器14の更新された位置情報が、最小距離以上の移動量を超えていないときは、ステップ606に進む。ここでは、ソフトウェア82は、ユーザーが更新位置情報ボタン605であるタッチスクリーンのインターフェース(図6、15及び16)を押したか(タッチしたか)否かを判定する。押していなければ、ステップ608に進み、直近の更新位置情報を除く全ての更新位置情報を、更新行列(queue)から除去する。そして、ステップ610に進んで、「VIEW_MAP」サブルーティン600を終了させる。メインループ302は、この「VIEW_MAP」サブルーティン600を繰返し実行する。
【0055】
ステップ604において携帯端末機器14の位置情報が最小距離を超えていることを、又はユーザーがステップ606で更新位置情報ボタン605を押したことを、ソフトウェア82が判定した場合、処理はステップ612に進み、携帯端末機器14の位置情報がサーバーに送信される。続いて、ステップ614において、ソフトウェア82は、更新位置情報の送信においてエラーが発生したか否かを判定する。エラーが発生した場合は、ソフトウェア82は、ステップ616においてこのエラーを記録して、ステップ610で「VIEW_MAP」サブルーティン600を終了させる。「VIEW_MAP」サブルーティン600は、メインループ302の処理により、繰返し実行される。
【0056】
ステップ614において、更新位置情報の送信においてエラーが発生していないと、ソフトウェア82が判定した場合は、ステップ618に進む。ソフトウェア82は、ステップ618において、携帯端末機器14の更新位置が自動車の「近距離」の範囲にあるか否かを判定する。「近距離」の範囲とは、自動車16を取り囲む領域でユーザーから自動車16が確認(視認)できる範囲、及び/又はユーザーが自動車の警報器の音を確認(聞く)することが可能な範囲である。例えば、「近距離」の範囲とは、自動車16の位置から半径500フィートの範囲である。「近距離」の範囲は、その他の適当な距離(半径)の範囲であってもよい。追加的あるいは代用として、ソフトウェア82は、ユーザーが「近距離」の範囲の半径をカスタマイズ可能としても良い。
【0057】
ソフトウェア82が、更新位置が「近距離」の範囲内にないと判定するとき、ステップ620に進む。このステップで、更新行列から更新情報が除去される。そして、「VIEW_MAP」サブルーティン600は、ステップ610で終了する。「VIEW_MAP」サブルーティン600は、メインループ302の処理により、繰返し実行される。一方、ソフトウェア82が、ステップ618において、更新位置が「近距離」の範囲内にあると判定するとき、ステップ622に進む。このステップでは、ステップ620において更新行列から更新情報が除去される前に、ソフトウェアの作動状態が「VIEW_NEAR」に変更され、「VIEW_MAP」サブルーティン600はステップ610で終了する。
【0058】
図10のメインループ302に戻ると、ソフトウェア82は、ステップ328でソフトウェアの作動状態が「VIEW_NEAR」に設定されていることを判定する。従って、メインループ302は、ステップ344に進み、「VIEW_NEAR」のサブルーティン700を起動する。
【0059】
図14、15及び16を参照して、「VIEW_NEAR」のサブルーティン700を説明する。「VIEW_NEAR」のサブルーティン700は、ステップ702でスタートし、ステップ704及び706に進む。これらのステップでは、図15又は16に示されるように、目のアイコン705及び/又はライト/ホーンボタン707が、スクリーン74に表示される。ソフトウェア82は、オプションとして、図16(a)に示されるように、ユーザーにライト/ホーンボタン707を押すことを促すメッセージを、スクリーン74に表示するようにしてもよい。処理はステップ706からステップ708に進み、ソフトウェア82は、ユーザーがライト/ホーンボタン707を押した(タッチした)か否かを判定する。ライト/ホーンボタン707が押された場合は、処理はステップ710に進む。このステップ710では、自動車16のライト及び/又ホーンを作動させるために自動車16に送信されることになる信号を、携帯端末機器14はサーバーに送信する。自動車16のライト及び/又はホーンの作動により、ユーザーに対して自動車16の位置を報知するものである。図16(b)に示されるように、ライト及び/又はホーンの作動に際して、ユーザーが自動車16の方に目を向けて、また耳を傾けるように注意を喚起するメッセージをスクリーン74に表示してもよい。
【0060】
処理は、ステップ710からステップ712及び714に進む。ステップ712では、ソフトウェア82は、ライト及び/又はホーンを作動させるための信号送信においてエラーが発生したか否かを判定する。エラーが発生した場合は、ステップ716に進み、そこでエラーが記録される。「VIEW_NEAR」サブルーティン700の処理は、ステップ718に進んで終了する。「VIEW_NEAR」サブルーティン700の処理は、メインループ302の処理によって繰り返される。ソフトウェア82が、ライト及び/又はホーンを作動させるための信号送信においてエラーが発生していないと判定するときは、「VIEW_NEAR」サブルーティン700の処理は、ステップ714に従って続けられる。
【0061】
ステップ714において、ソフトウェア82は、携帯端末機器14の更新位置情報のチェックを行い、更新位置が「近距離」の範囲の外であるか否かを判定する。携帯端末機器14が依然「近距離」の範囲内であるときは、ステップ718に進んで、「VIEW_NEAR」サブルーティン700は終了する。サブルーティン700は、メインループ302の処理によって繰り返される。携帯端末機器14が「近距離」の範囲外に移動したと、ソフトウェア82が判定した場合、処理はステップ714からステップ720に移る。そして、ソフトウェアの状態が、「VIEW_MAP」に変更される。ステップ722において、ライト/ホーンボタン707がスクリーン74から消去され、及び目のアイコン705がコンパスと置換されて、「VIEW_NEAR」サブルーティン700はステップ718で終了する。
【0062】
メインループ302の処理によれば、「VIEW_MAP」サブルーティン600及び「VIEW_NEAR」サブルーティン700は、例えば、ユーザーが自動車16を探し出し及び/又はそこに到着したとき、ユーザーがソフトウェア82を終了させるまで、メインループ302の処理によって繰返し実行される。
【0063】
図17におけるフローチャート800は、システム10のサーバーの実施形態の作動に関する流れを示している。この処理は、ステップ802からスタートする。このステップで、サーバーは、携帯端末機器14の位置及び/又は自動車16の位置に関する携帯端末機器14からの要求を受信する。ステップ804で、サーバーはこの要求を解析して、位置データファイル806に携帯端末機器14の位置情報を保存する。また、処理はステップ804からステップ808に進み、サーバーのスクリプトは、自動車16の最新の位置情報を取得すると共に、その自動車16の位置情報を位置データファイル806に保存する。
【0064】
ステップ808から、ステップ810に処理が進む。そこでは、サーバーは、携帯端末機器14からの地図ウェブページの要求を待つ待機状態となる。処理は、ステップ812に進み、そこでサーバーは、携帯端末機器14からの地図ウェブページの要求を受信する。後述するように、地図17は、この地図ウェブページにより作成されて、サーバーを経由して携帯端末機器14において表示されるために携帯端末機器14に送信される。
【0065】
処理は、更にステップ814に進む。このとき、サーバーは、ソフトウエア82の「VIEW_NEAR」サブルーティン700(図14)のステップ710において携帯端末機器14から送信されてくるライト/ホーン信号を受信したか否かを判定する。ライト/ホーン信号がサーバーに送信されたとき、処理はステップ816に進み、そこでサーバーは、自動車16のライト及び/又はホーンを作動させるために、自動車16に搭載されている電子制御装置に作動信号を送信する。ステップ816の処理が終了したとき、又はサーバーが携帯端末機器14からのライト/ホーン信号を受信していないとき(ステップ814の判定がNOのとき)は、処理はステップ818に進む。
【0066】
ステップ818において、サーバーは、携帯端末機器14からの更新位置情報又は位置精度の改善(変更)があるか否かをチェックする。位置精度の改善(変更)も更新位置情報も受信されていないときは、処理はステップ814に戻り、ステップ814、816及び818を繰返す。また、サーバーが、ステップ818において、位置精度の改善(変更)又は更新位置情報が受信されていると判定するとき、処理はステップ820に進む。このステップ820では、位置精度の改善(変更)又は更新位置情報が、位置データファイル806に記録されて保存される。このフローチャートの処理は、ステップ820からステップ814に戻り、ユーザーが自動車16を探し出し及び/又はそこに到着してユーザーがソフトウェア82を終了させるまで、又はその他の方法にてソフトウェア82が終了するまで、前述の処理が継続的又は断続的に繰返し実行される。
【0067】
図18におけるフローチャート900は、システム10の地図ウェブページの実施形態の作動に関する流れを示している。フローチャート900の処理は、ステップ902からスタートする。このステップでは、地図ウェブページが携帯端末機器14にインストールされたブラウザーにより取り込まれる。ステップ904において、地図スクリプトが実行される。ステップ906において、地図スクリプトが、自動車16及び携帯端末機器14の位置情報を、サーバーの地図データファイル806から、取得する。更に処理はステップ908に進み、そこで地図スクリプトは、地図17を生成すると共に、その上に自動車16及び携帯端末機器14の位置をプロット(描画)する。
【0068】
ステップ910において、地図スクリプトは、例えば約1秒間という所定時間の間作動を中断し、その後再び位置データファイル806を開く。処理は、ステップ910からステップ912に移り、ウェブページはスクリプトが改善モード又は更新モードにあるか否かを判定する。改善モードは、ステップ904で地図スクリプトが実行されるときのデフォルトモード(初期設定モード)である。このように、スクリプトが初期設定のデフォルト改善モードにあるとき、処理はステップ914に進む。ステップ914では、ウェブページが、携帯端末機器14の元の位置に対する精度改善の情報が、位置データファイル806にあるか否かを判定する。精度改善の情報が存在するときは、ステップ916に進む。ステップ916において、携帯端末機器14の位置が、精度改善された情報に基づき、地図17の上にプロットされる。そして、ステップ910に戻って、所定時間待機して、ステップ912に進む。
【0069】
ステップ914において、精度改良の情報が位置データファイルに存在しないときは、処理はステップ918に進む。そこでは、スクリプトが位置に関する更新情報を受信したか否かを、ウェブページが判定する。位置に関する更新情報がないときは、ステップ910に戻り、位置データファイル806を再度開くと共に、ステップ912を繰返し実行する。
【0070】
ステップ918において、スクリプトが位置に関する更新情報を受信していると、ウェブページが判定するとき、処理はステップ920に進む。そこでは、スクリプトは、改善モードから更新モードに変更する。処理は、ステップ920からステップ922に進む。スクリプトは、更新された位置をユーザーアイコン78により、地図17の上にプロットする。スクリプトは、携帯端末機器14の過去の複数の位置を示すために、複数の古い位置アイコンを地図17の上にプロットしてもよい。このように、ユーザーが自動車16の場所まで実際に歩いた道を示すために、古い位置アイコン92がユーザーアイコン78と共に歩行軌跡が地図17の上にプロットされる。
【0071】
処理は、ステップ922からステップ910に進み、スクリプトは所定時間待機して、位置データファイル806を再度開く。そして、ステップ912の処理を繰返す。ステップ920において、スクリプトにより更新モードに変更されているときは、処理はステップ912からステップ924に進む。スクリプトは、そのステップ924において、携帯端末機器14に関する別の更新位置情報があるか否かをチェックする。別の更新位置情報が受信されていないときは、ステップ910の処理に戻り、ステップ912の処理を繰返す。一方、携帯端末機器14に関する別の更新位置情報がある場合は、ステップ922に進む。そして前述のように、スクリプトは、地図17の上でユーザーアイコン78を更新された位置まで移動させる。携帯端末機器14の以前の位置は、古い位置アイコン92により表示される。処理は、ステップ922からステップ910に移り、所定時間の待機の後、位置データファイル806を再度開き、ステップ912の処理を繰返す。このプロセスは、ユーザーが自動車16を探し出し及び/又はそこに到着してユーザーがソフトウェア82を終了させるまで、又はその他の方法にてソフトウェア82が終了するまで、繰返し実行される。
【0072】
図1及至17で説明したように、システム10は多数の有利な点を有している。例えば、前述したように、携帯端末機器14は、自動車16に装着され又はその他の方法にて搭載されている通信装置12と通信する。従って、ユーザーは、自動車を駐車し及び/又は離れるとき、自動車の位置についてシステム10に情報を与えておく必要はない。そのため、携帯端末機器14のユーザーが、自動車16を駐車した人間ではなくとも、あるいは自動車が駐車されたときに、そこに或いはその近くにいなかったとしても、システム10は自動車16を探し出すことが可能である。たとえ、ある人間が自動車16を移動させ、自動車16の新しい駐車場所をユーザーに通知していなくとも、ユーザーは自動車16を探し出すことができ、かつ自動車16への案内指示を入手することができる。このように、システム10は、例えば盗難車両又は紛失車両を追跡し及び/又は取り戻すために、法執行の関係者により使用され得る。
【0073】
システム10は、追加的に或いは代替として、次の特徴の一つ又は複数の特徴を有することも可能である。
(1)ユーザーがボタン操作又はタッチスクリーンインターフェースの操作なしにソフトウェア82の作動を制御したり、及び/又は携帯端末機器14のハンズフリーの操作を可能にする音声指令モジュール。
(2)正当な権限のない人間が、特定の自動車16及び/又は特定の携帯端末機器14の位置情報にアクセスすることを禁止する一つ又は複数のセキュリティー機能。
(3)自動車16を探し出すためにユーザーが進むべき一般的な方向を示す方向指示装置。
(4)ユーザーが自動車16に向かって携帯端末機器14を移動させるに従って、方向指示を動的に更新する更新手段。
(5)携帯端末機器14及び/又は自動車16からの歩行可能な距離(例えば、1マイル)の範囲内における道路網のより詳細な地図を、ユーザーに提供することが可能な地図17の縮尺可変な表示(ズームイン、ズームアウト)機能。
(6)ユーザーアイコン78がスクリーン74上において更新されるときに、携帯端末機器14が振動したり、音声チャイム又は音を鳴らしたりする機能。
(7)3G(もしくはその他の世代の)ネットワーク、ローカルWi−Fiネットワーク、携帯通信ネットワーク、もしくはその他のワイヤレス通信ネットワークなどデータ通信に利用できるネットワークの自動感知機能。
(8)最も好ましいネットワークへの自動接続機能。
(9)携帯端末機器14及び/又は自動車16の位置における「Street View(街路図)」を描画するオプション機能を与えるインターネット地図サービスを備えた「Street View(街路図)」の利用。
(10)ユーザーに、例えば、ビジネス又はショッピングモールなどの駐車場における局所のセキュリティーカメラ(監視カメラ)からの利用可能な映像、もしくは、セキュリティーカメラに関連付けられる、ストリーム配信されるその他の局所情報を見るオプション機能を持たせること。
(11)車室内セキュリティーカメラ又は駐車支援の車室外カメラから送信されてくる映像を、ユーザーが携帯端末機器14のスクリーン74上で見れるように、システム10が、車室内セキュリティーカメラ又は駐車支援の車室外カメラなどの車両搭載カメラを利用すること。
(12)ユーザーが、駐車用構造物のモニターシステムで利用可能なセキュリティシステムの映像を利用して、携帯端末機器14のスクリーン74上で観れるようにすること。
(13)自動車16に指示を出してユーザーの所まで移動するように信号を送信するオプションをユーザーに持たせること。このオプションは、自動運転車両を収容するように設備が完備された駐車場及び自動運転可能な自動車の利用可能性に依存するものである。
【0074】
前述したカメラからの映像には、自動車16及びその周辺の映像が含まれる。そのような映像は、ユーザーが自動車の周辺の状況を確認できるように、携帯端末機器14に送信されてそのスクリーン上に映し出される。このように、カメラ映像に示されるランドマーク或いはその他の物体との相対関係から、自動車16の位置をユーザーが認識するものである。また、ここに列挙していないその他の特徴も、システム10に組み入れることが可能であることが予想できる。
【0075】
実施形態に関する前述の記載は、その説明の目的のためにのみ提供されたものであり、この発明を制限することを意図するものでもない。特定の実施形態における個々の要素或いは特徴事項は、その特定の実施形態に対して限定されるものではなく、互換性のあるものであり、特別な記載がなくとも、適当な実施形態において利用可能なものである。また、それらは色々な方法において変形されることも可能である。そのような変形は、本願発明から逸脱するものとみなされず、全ての変形例は本発明の範囲に含まれるものであることを意図している。
【0076】
実施形態は、その記載が十分で、かつ当該技術分野の技術者にとって通常理解できる範囲のものであるように作成されている。本願発明の実施形態の十分な理解を提供するために、多くの具体的で詳細な説明が、具体的な構成部品、具体的な装置及び具体的な方法として、記載されている。そのような具体的な細部は採用される必要はなく、実施形態が色々な形で具体化され、また本願発明の範囲を限定するものと解釈されるべきものではないことについて、当該技術分野の技術者にとって明らかなことである。実施形態の説明において、周知のプロセス、周知の装置構造、及び周知の技術については、詳細に記載していない。
【0077】
第1、第2、第3などの用語が、色々な要素、構成部品、範囲、層及び/又は部分を記載するために使用されているが、これらの要素、構成部品、範囲、層及び/又は部分は、その用語により限定されるものではない。これらの用語は、一つの要素、構成部品、範囲、層又は部分を別の要素、構成部品、範囲、層又は部分から区別するために使用されているものである。「第1」、「第2」などの用語、並びにその他の数値で示される用語は、本文中において明確に説明されていない限り、順番や順序などを意味するものとして使用されているものではない。従って、ここに記載されている第1の要素、構成部品、範囲、層又は部分は、実施形態の内容から逸脱することなく、第2の要素、構成部品、範囲、層又は部分と呼ぶことも可能である。
【技術分野】
【0001】
本願発明は、車両探索システムに関し、特に、携帯電話のような携帯端末機器において、車両の位置を探索して、自動車の位置とユーザーの位置を表示する車両探索システム及びその探索方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この項目における説明は、本願発明に関連する背景技術についての情報を提供するものであり、必ずしも公知技術を構成するものではない。人は、自動車を駐車してその場所から離れたとき、何処に駐車したのか或いは現在位置から自動車の駐車位置までどのように行けばよいのかを忘れてしまうことが時々ある。そのような状況は、時間の無駄であり、安全上の問題もあり、フラストレーションの原因ともなる。
【0003】
また、別の状況では、ある人(最初の人)が自動車を駐車してそこに自動車を置いておき、別の人(第2の人)がその自動車の位置を知る必要があったり、知りたかったりすることがある。最初の人が別の人に自動車の駐車位置を伝えることができない、及び/又は自動車の駐車位置までの案内を正しく伝えることができないということもある。そのような場合、第2の人(彼又は彼女)が自動車の位置を容易に探し出すことができないときは、この第2の人は安全上のリスク及び/又は不便さに直面することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、ユーザー(自動車の所有者など)が、インターネットに接続可能な携帯電話によってアクセス可能なリモートアクセス及び/又はセキュリティーサービスの機能を備えた自動車を所有し、ユーザーは、自分の自動車を何処に駐車したのか知りたいという要望を持つ場合、ユーザー(彼又は彼女)は、携帯電話により、リモートアクセスのサービスにアクセスして、自分の自動車の位置を示す地図を見ることも可能である。但し、この種のシステムには、色々な制約が存在している。
【0005】
現在のシステムにおける一つの制約は、ユーザーの位置を、自動車との相対的な位置関係において、同じ地図画面の上には表示しないことである。更に、この地図は、ユーザーが、駐車された自動車を正確に探し出すことを可能にするような拡大レベルで表示されない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この項目では、本願発明の概要を説明するものであり、完全な範囲又は全ての特徴事項を網羅的に記載するものではない。本願発明は、表示スクリーンを有する携帯端末機器におけるインターフェース機能の有益なひとつの選択肢を提供するものである。より詳細には、本願発明は、自動車運転者などのユーザーが、自動車がどこに駐車もしくはその他の方法により置かれていても、ユーザーが自分の自動車の場所を探索する(探し出す)ことを可能にする装置、システム及び方法を提供するものである。更に、本願発明は、携帯端末機器又はコンピュータ装置が、運転者及び自動車の地理的な位置又は場所を表示することを可能にするものである。携帯端末機器は、たとえば、iPhone(登録商標)(製造元:Apple, Inc.社)、又はBlackberry(登録商標)(製造元:Research in Motion Limited社)のような携帯電話であっても良い。或いは、携帯端末機器は、専用のGPS装置、PDA(Personal Digital Assistant)、iPod(登録商標)(製造元:Apple, Inc.)、ラップトップコンピュータ、携帯可能なコンピュータ、又はその他の携帯電子機器であってもよい。
【0007】
携帯端末機器は、携帯電話及び/又はインターネットに接続可能な装置にとって利用可能な地理的な位置情報を利用するものである。言い換えれば、携帯端末機器は、インターネットを経由したダウンローディング又は携帯電話の通信網からの受信などにより、地図情報を入手し、それにより、地図情報が表示スクリーンに表示される。携帯端末機器は、自動車とその自動車の位置を探し出そうとしているユーザー(例えば、その自動車の所有者又は運転者)のリアルタイムのもしくは現在の位置を、地図の上に表示する。
【0008】
例えば、車載リモートアクセスシステム、セキュリティシステム、ナビゲーションシステム、又はその他の通信機器などの自動車に搭載される通信装置は、自動車の位置情報を携帯端末機器に送信することが可能である。これにより、携帯端末機器において必要な地図を表示することができる。選択的に、地図は、駐車された自動車を発見する助けとすべく、ユーザーが駐車位置の「街路レベル」の地図描画を得ることを可能にするものであっても良い。この街路レベルの地図は、例えば、自動車及び/又はユーザーの位置又はその近傍における特定の道路、交差点、及び/又は詳細な通りのアドレスなどを特定することができる。このような街路のアドレス情報は、例えば家族間で自動車を共用している場合、会社所有の自動車の場合、盗難された自動車の場合などにおいて、自動車を探している人がその自動車を駐車した人ではないとき、特に有用なものである。
【0009】
この出願では、本願発明に関する複数の実施形態が説明されている。ある実施形態においては、携帯電話のような持ち運び可能な電子機器が、運転者がエンジンを停止して自動車のドアを施錠したとき、その自動車から、例えばその自動車のナビゲーションシステムから、GPSにより提供された位置データを受信する。そのようなシステムは、ワイヤレス通信方法を利用する。追加的に或いは代わりに、インターネットに接続可能な無線装置、すなわち、「On−Star(General Motors Corp.の登録商標)のようなワイヤレスのサービス、及びインターネット接続により離れた場所からの自動車の位置情報へのアクセス機能が、利用される。また、追加的に或いは代わりに、無線装置は、それ自身の位置に関する正確なデータを取得するための組み込まれたGPS装置又はその他の手段を有している。また、追加的或いは代わりに、このシステムは、自動車のGPS情報がサーバーに送信されるリモートアクセスシステムを利用するものである。なお、このサーバーには、その後ユーザーがアクセスする。
【0010】
ある形態においては、本願発明は、携帯端末機器及び車載通信装置から構成される自動車探索システムを提供する。携帯端末機器は、スクリーンを有しており、地図を導入して、その地図上に携帯端末機器の現在位置を表示するように構成される。自動車に搭載されている通信装置は、自動車の位置情報を、携帯端末機器に送信するように構成される。携帯端末機器は、自動車の位置と携帯端末機器の位置の両方を、同時に地図の上に表示することができる。
【0011】
他の形態において、本願発明は、サーバーと、第1のGPS装置と、そして携帯端末機器とから構成される車両探索システムを提供する。第1のGPS装置は、サーバーと離れた位置から通信可能になっている。第1のGPS装置は、自動車の位置を特定し、その自動車の位置をサーバーに送信するように構成される。携帯端末機器は、プロセッサー(演算処理装置)、スクリーン、及び組み込まれた第2のGPS装置を有しており、サーバーとは離れた位置から通信可能に構成される。第2のGPS装置は、携帯端末機器の位置を特定するように構成される。スクリーンは、地図を表示するものである。自動車の位置と携帯端末機器の位置が、同時に地図上に表示される。
【0012】
更に別の形態において、本願発明は、自動車の位置情報を携帯端末機器にて受信し、携帯端末機器の位置を特定し、そして携帯端末機器に地図を表示するステップから構成される自動車位置探索方法を提供する。この地図は、自動車及び携帯端末機器の位置を示すインジケータ(しるし)を含んでいる。
【0013】
本願発明の適用できる更なる領域は、以下の説明から明らかになる。この「概要」における記載及び具体的な例示内容は、説明の目的のみを意図したものであり、本願発明の範囲を限定するものではない。また、本願において開示される図面は、可能な全ての実施形態ではなく、特定の実施形態についての説明のためのものであり、如何なる形であろうとも本願発明の保護範囲を限定する意図を有するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本願発明の基本的な概念に従う車両探索システムのブロック図である。
【図2】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムの他の実施形態を示すブロック図である。
【図3】車両探索システムによって生成される地図を示す模式的な図である。
【図4】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムの一実施形態の作動の流れを示すフローチャートである。
【図5】本願発明の基本概念に基づく携帯端末機器に組み込まれたソフトウェアの一実施形態のロジックを説明するフローチャートである。
【図6】本願発明の基本概念に基づく携帯端末機器に表示される地図を示す模式的な図である。
【図7】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムの一実施形態を示す模式的なブロック図である。
【図8】本願発明の基本概念に基づく携帯端末機器を示す模式的な図である。
【図9】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのソフトウェアの一実施形態の作動の流れを示すフローチャートである。
【図10】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのソフトウェアの他の実施形態の作動の流れを示すフローチャートである。
【図11】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのソフトウェアのCAR_LOCサブルーティンの作動の流れを示すフローチャートである。
【図12】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのソフトウェアのPHONE_LOCサブルーティンの作動の流れを示すフローチャートである。
【図13】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのソフトウェアのVIEW_MAPサブルーティンの作動の流れを示すフローチャートである。
【図14】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのソフトウェアのVIEW_NEARサブルーティンの作動の流れを示すフローチャートである。
【図15】携帯端末機器に表示される車両探索システムの出力の推移を示す模式図である。
【図16】携帯端末機器に表示される車両探索システムの出力の推移を示す他の模式図である。
【図17】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムのサーバーの一実施形態の作動の流れを示すフローチャートである。
【図18】本願発明の基本概念に基づく車両探索システムの地図ウェブページの一実施形態の作動の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本願発明の実施形態を、図面を参照してより詳細に説明する。なお、複数の図面において、同一の参照符号は、対応する部分を示している。図1乃至18において、車両探索システム10は、通信システム(通信装置)12及び携帯端末機器14を含んでいる。通信システム12は、自動車16内に配置、一体的に装着、又はその他の適当な方法により取り付けられている。車両探索システム10は、自動車16の位置及び(ユーザーにより持運ばれている)携帯端末機器14の位置を示す地図17を表示するように動作し、自動車16の駐車位置までユーザーを案内する。
【0016】
図1において、通信システム12は、GPS装置を備えており、車載リモートアクセスシステム、セキュリティシステム、ナビゲーションシステム、或いはその他の通信装置の一部を含むか、又はその一部を構成している。通信システム12は、インターネットにアクセス可能でインターネットにより通信できる携帯端末機器14と通信する。携帯端末機器14は、GPS装置を内蔵した、例えば、「iPhone(登録商標)」「Blacberry(登録商標)」といった携帯電話である。あるいは、携帯端末機器14は、GPS専用装置、PDA(Personal Digital Assistant)、iPod(登録商標)、ラップトップコンピュータ、携帯型コンピュータ、又はその他の携帯電子機器であってもよい。
【0017】
図6、図8、図15及び図16に示されるように、携帯端末機器14は、表示スクリーン74とユーザー入力部75を有している。ユーザー入力部75は、例えば、タッチスクリーンインターフェース、ボタンスイッチ、及び/又は音声コマンド入力モジュールなどから構成される。携帯端末機器14は、後述するように、自動車16及び携帯端末機器14の位置を決定し且つ表示するための埋め込みコード又はソフトウェアを内蔵している。
【0018】
携帯端末機器14及び通信システム12は、矢印18、19、22、24で示されるように、互いに双方向において通信可能(例えば、ブルートゥース(登録商標)送受信機、又は他のRF通信機器を介して)であり、及び/又はインターネット20とも双方向通信可能である。例えば、自動車16のエンジン又は駆動源が停止され及び/又は自動車のドアがロックされたとき、自動車16の位置は、サーバー28にアップロードされ、及び/又は携帯端末機器14にダウンロードされる。このように、サーバー28及び/又は携帯端末機器14は、自動車の地理的位置を、そのメモリー装置に記憶することになる。しかしながら、ある(別の)実施形態においては、自動車の駆動源やドアロックの作動状態とは関係なく、自動車16の位置をいつでも携帯端末機器14にダウンロードできるようにしてもよい。例えば、携帯端末機器14は、断続的または継続的に、自動車16の位置を受信するようにしてもよい。
【0019】
携帯端末機器14は、インターネット20に接続されて、道路地図や街路(通り)の地図、または道路が識別できるレベルもしくは地表面上のその他のレベルでの衛星写真のような地図データにアクセスする。このように、携帯端末機器14に情報をダウンロードし又は直接提供する通信システム12により、地図上における自動車の位置が表示スクリーン74に表示される。更に、ユーザーに持運ばれている携帯端末機器14の位置も、同じ地図を利用して同じ表示スクリーン74上に表示される。このように、携帯端末機器14の表示スクリーン74の同じ地図上において、携帯端末機器14を保持している運転者の位置並びに自動車16の位置が表示され、携帯端末機器14と自動車16との縮尺に対応した相対距離が表示される。
【0020】
図2において、携帯端末機器14は、矢印30及び32に示されるように、リモートアクセスセキュリティサーバー28と通信可能となっている。更に、このリモートアクセスセキュリティサーバー28は、矢印34及び36に示されるように、インターネット20と接続されている。リモートアクセスセキュリティサーバー28は、更に、矢印38及び40に示されるように、自動車16の通信システム12とも通信可能となっている。
【0021】
図3は、道路地図、ユーザーが自動車16の位置を特定することを手助けするために使用される領域の上からの衛星イメージ及び/又は衛星写真、などを含む地図17を示している。例えば、「A」は、自動車16の位置を示すもので、「B」は、ユーザーまたは自動車16を探している人の位置を示している。ユーザーは、歩道又は道路に沿ったルートを歩いて行けば、自動車16に辿りつくことが可能である。更に、ユーザーは、地図17から、自動車16までの最短のもしくは最も直線的なルートが、建物を通過する近道、芝生を横切る方法、及び/又は道路から外れたルートを含んでいることを理解することができる。
【0022】
図4において、フローチャート42は、システム10の作動の流れを示している。この処理は、「スタート」と記載したステップ44から始まり、ユーザーが携帯端末機器14を介して自動車16の位置を表す地図17を要求するステップ46に進む。更に、ステップ48に進み、携帯端末機器14が自動車16の位置情報を受領しているか否かを判定する。ここでの判定がYESの場合、下記するステップ56に進む。一方、NOの場合、ステップ50に進み、サーバー28が自動車16の位置を表示するためのGPSデータを自動車16から受信しているか否かを、携帯端末機器14がサーバー28に対して確認する。ステップ52では、サーバーがGPSデータを提供できるか否かを判定する。ここで、判定がNOの場合、ステップ54に進み、情報取得の失敗がユーザーに通知される。即ち、エラーメッセージが表示スクリーン74に表示されることになる。また、ステップ52における判定がYESの場合、ステップ56に進む。ステップ56では、自動車及びユーザーの位置を含む地図に関する(外部地図データベースに対する)HTTP要求が形成される。この要求が満たされると、ステップ58に進み、処理の結果が携帯端末機器14に表示される。即ち、自動車16の位置と携帯端末機器14の位置の両方が地図17の上に表示されることになる。
【0023】
図5を参照して、システム10の実施形態におけるコード設計又はフローチャートの例を説明する。ユーザーは、ステップ60において、ユーザー入力部75(図8)を操作し、それにより、システム10が作動を開始する。ステップ62において、携帯機器端末14は、サーバー28に、自動車16の位置を問い合わせる。自動車16の位置は、ステップ66においてデータとして携帯機器端末14に記憶される。自動車16の位置情報は、緯度及び経度の情報である。フローチャートにおける処理は、ステップ64に進み、携帯端末機器14の緯度及び経度が計算され、ユーザーの緯度及び経度として記憶される(ステップ68)。ステップ70において、自動車16及び携帯端末機器14の緯度及び経度を利用して、地図17(図3)を生成するためのウェブクエリーが形成される。地図17は、3次元イメージ、衛星写真地図或いは従来からの2次元道路地図を含むものである。その後、処理はステップ72に進み、地図17は、例えば「iPhone(登録商標)」のアプリケーションのように、組み込まれたウェブページとして、携帯端末機器14に表示される。このように設計されたソフトウェアのコードにより、このソフトウェアは、通信システム12により提供される自動車の位置情報、GPS装置を経由して自分の位置を報告できる「iPhone(登録商標)」の技術、及び「Google(出願商標)」などにより提供されるような、スクリプトを生成する専用の地図を利用するものである。
【0024】
図6を参照して、表示デザインを説明する。より詳しくは、携帯端末機器14の表示部であるスクリーン74は、ユーザーアイコン78及び自動車アイコン80を含む地図17を表示する。スクリーン74上におけるユーザーアイコン78の位置は、(ユーザーの)携帯端末機器14の位置に対応するものである。地図17上における自動車アイコン80の場所は、自動車16の位置に対応するものである。ユーザーアイコン78及び自動車アイコン80は、アイコン78及び80を取囲む円に相当する精度インジケータ81を含んでいる。インジケータ81により占められる地図17の領域は、通信システム12又は携帯端末機器14に含まれるGPS装置の(縮尺に対する)相対的な精度もしくは許容誤差に対応するものである。従って、自動車16又は携帯端末機器14の実際の正確な位置は、自動車アイコン80又はユーザーアイコン78に関するそれぞれの精度インジケータ81で囲まれる領域のどこかに存在することになる。
【0025】
更に、ユーザーが、携帯端末機器14の位置と自動車16の位置との間を結ぶルートの詳細を更に詳しく見ることができるように、拡大表示機能が設けられている。複数の条件の中の一つ又はそれ以上の条件に対応して、一つ又は複数の精度インジケータ81は、その色又はその外観を変化させてもよい。例えば、複数の条件には、ユーザーが自動車16から遠ざかる方向に移動しているとき、ユーザーが自動車16から所定の距離の範囲内に入ってきたとき、自動車16の位置が変化したとき、などが含まれる。
【0026】
スクリーン74は、ホーン/ライトボタンであるタッチスクリーンインターフェースユニット707を有している。別途説明するが、ユーザーは自動車16のホーン又はヘッドライトを作動させるときにホーン/ライトボタン707を押すことになる。また、ホーン/ライトボタン707は、たとえば自動車の警報機、ハザードランプ及び/又は室内ランプを作動させるために利用することも可能である。更に、スクリーン74は、ユーザーが自動車16の位置に辿りつくために移動しなければならない距離及び/又は方向を表示するためのマーカー、アイコン、矢印及び/又は文字などの表示部を備えている。例えば、矢印708は、自動車16に辿りつくために向かうべき方向(地図17上における北に対する方向)を指示している。或いは、ユーザーが携帯端末機器14を保持している方向及び/又は角度に対してユーザーが進むべき実際の方向を矢印708が示す(即ち、矢印708は、北に対する相対的な方向を指さない)ように、携帯端末機器14が構成されてもよい。
【0027】
図7を参照して、スクリーン74の上に表示される地図17の生成について、その詳細を説明する。携帯端末機器14に内蔵されたソフトウェア82は、地図17を生成するために、複数の手段(選択肢)の中からその一つ又はそれ以上の手段(選択肢)を利用する。ソフトウェア82は、携帯端末機器14のスクリーンに表示すべき地図17を生成するために、「JavaScript(Sun Microsystems, Inc.の登録商標)」及び「Google Maps API(出願商標)」技術を含んでいる。例えば、そのためのデータは、「iPhone(登録商標)」で使用される「Objective−C(Apple, Inc.の登録商標)」で書かれたプログラムにより収集することができる。
【0028】
例えば、地図17を生成するための第1の手段(選択肢)は、ユーザー端末におけるHTML(Hypertext Markup Language)形式のページを利用する。その場合、スクリプトは、「Google(登録商標) Maps」からデータを入手し、その結果が携帯端末機器14のスクリーン上に表示される。自動車16の位置及び携帯端末機器14の位置は、例えばウェブページのようなページがブラウザーにより開かれる前に、スクリプトファイルに直接組み込まれる。
【0029】
地図17を生成する第2の手段(選択肢)は、HTMLをサーバーに置いて、ワールドワイドウェブ上で見える化することである。更に、スクリプトは、「Google(登録商標) Maps」からのデータと二つの位置についての情報を入手する。即ち、自動車16及び携帯端末機器14の位置が、要求されているスクリプトに送信される。第1及び第2の手段が、サーバー84から又は「Google(登録商標) Maps」のウェブサイトに関連付けられたHTML形式のページから、地図データを入手するものとして説明したが、地図データを生成するために使用可能なその他のサーバー、HTML形式のページ、ウェブサイトもしくはデータベースを利用することも可能である。また、ソフトウェア82が、「JavaScript(登録商標)」及び/又は「Objective−C(登録商標)」を組み込んでいるものとして説明したが、ソフトウェアはその他の言語をベースとしたもの、またはその他の言語を組み込んだものでもよい。
【0030】
また、他の実施形態においては、携帯端末機器14は、必ずしもリモートサーバー又はその他のソースを経由して地図データにアクセスする必要はない。例えば、携帯端末機器14は、携帯端末機器14の内蔵メモリーに以前記憶され又は取込まれた地図データから、地図17を生成することもできる。
【0031】
ソフトウェア82は、通信システム12と関連付けられたサーバー28、地図生成ウェブサイトに関連付けられたサーバー84、及び携帯端末機器14における端末ファイルシステム76と、双方向に通信を行なう。サーバー84は、地図スクリプト86を有するHTML形式のファイルと通信し、その一方で、携帯端末機器14における端末ファイルシステム76は、地図スクリプト88を有するHTML形式のファイルと通信する。すなわち、地図スクリプト86及び88を有する、一つまたはそれ以上のHTML形式のファイルがある。
【0032】
ソフトウェア82は、ワールドワイドウェブ90と通信可能であるサーバー28に対して、自動車16の位置情報を要求する。ソフトウェア82は、地図17を生成するために、携帯端末機器14における端末ファイルシステム76と通信する。あるいは、ソフトウェア82は、地図17を生成するために、サーバー84と通信する。
【0033】
図8は、携帯端末機器14のスクリーン上に何が表示されるかについての例を示している。より詳しく言えば、スクリーンがタッチされ又は押されたとき、システム10のソフトウェア82を起動するために、スクリーンにアイコン100が設けられている。アイコン100を押したりタッチしたりすると、地図17がスクリーン74に表示される。そして、地図17は、ユーザーアイコン78(携帯端末機器14の位置に対応)及び自動車アイコン80(自動車16の位置に対応)を表示する。
【0034】
図9乃至17を参照して、システム10の追加モードによる作動を説明する。これらの実施形態の全てもしくは一部は、携帯端末機器14、例えば前述のサーバー28及び/又は84、及び地図17を生成し携帯端末機器14のスクリーン74にその地図17を表示するように作動するスクリプトを備えている。ソフトウェア82は、携帯端末機器14に記憶されて、その上で作動する。サーバーは、自動車16の位置、携帯端末機器14の位置、及び/又は地図データを提供する。サーバーは、それぞれの位置及び/又は位置精度を更新するスクリプトを有している。
【0035】
図9において、フローチャート200は、システム10のソフトウェア82の作動の流れを示している。この処理は、ステップ202で開始し、ステップ204に進む。このステップ204では、携帯端末機器14のスクリーン74に、初期画面が表示される。ステップ206に示されるように、初期画面は、ユーザーに対して携帯端末機器14及び/又はシステム10の設定内容のカスタマイズをするための「設定」、または地図17を表示するための「地図」を選択できるオプションを提供する。
【0036】
ユーザーが「地図」を選択するときは、処理はステップ208に進む(その作動は、後述する)。ユーザーが「設定」を選択すると、ステップ210に進み、ユーザーが複数のカスタマイズ可能なシステムの設定項目(内容)のうち一つ又はそれ以上の設定項目(内容)をカスタマイズする。カスタマイズ可能な設定項目には、例えば、音量、調整可能なサウンドや音色、色、サイズ及び/又は文字又は地図17のフォント、地図17又はスクリーン74に表示される機能、ネットワーク接続のための設定、複数の自動車のリストから位置表示されるべき車両を特定するための設定、及び/又はその他の設定が含まれる。ステップ211において、ユーザーは「実行」又は「中止」を選択する。ユーザーが、「実行」を選択すれば、処理はステップ212に進み、設定項目(内容)の変更が保存される。ステップ213において、ソフトウェア82は、ステップ204の初期画面に戻る。ステップ211において、「中止」が選択された場合は、設定項目(内容)の変更が保存されずにステップ213に進む。このように、ソフトウェア82は、ステップ204の初期画面に戻る。
【0037】
上述のように、ユーザーがステップ206で「地図」を選択した場合、処理はステップ208に移る。そうすると、携帯端末機器14は、携帯端末機器14の位置及び自動車16の位置情報について、サーバーに対して要求を送信する。携帯端末機器14及び自動車16の位置は、ステップ215において、位置データファイルから取得する。この位置情報要求の処理が行われている間、ステップ214において、システム10が携帯端末機器14及び自動車16の位置情報を取得中であるというユーザーへのメッセージを含んだステイタスページがスクリーン74に表示される。
【0038】
ステップ216において、ソフトウェア82は、位置情報の精度の改善(変更)についてのチェックを行う。改善(変更)されている場合は、ステップ217に進み、改善情報がステップ215における位置データファイルへの蓄積のために送信される。また、この改善(変更)された位置情報を含んだ地図17の表示がステップ218において実行される。ステップ220では、例えば、0.5秒間のスリープモードが実行されて、ステップ216に戻る。
【0039】
ステップ216において、位置情報の精度の改善(変更)がない場合は、処理はステップ222に進む。ソフトウェア82は、自動車16及び/又は携帯端末機器14の位置情報に関して、新しい位置情報を含む位置情報の更新が行われたか否かをチェックする。更新された位置情報がない場合、処理はステップ224に進み、例えば、0.5秒間のスリープモードが実行されて、新しい位置情報が無いか否かを再度チェックするためにステップ222に戻る。ステップ222において、更新された位置情報がある場合は、ステップ226に進む。このステップでは、更新された位置情報が、ステップ215における位置データファイルへの蓄積のために、サーバーに送信される。また、携帯端末機器14及び/又は自動車16に関する更新された位置情報を含んだ地図17が、ステップ228において表示される。ソフトウェア82による処理は、ステップ224に進み、それからステップ222に戻る。ソフトウェア82は、ユーザーが自動車16に到達するか又はこのプログラムを終了するまで、上述のステップを繰返す。
【0040】
図10乃至15を参照して、ソフトウェア82の他の実施形態について説明する。先ず、図10において、フローチャート300は、メインループ302を含むソフトウェア82の作動の流れを示している。メインループ302は、CAR_LOCサブルーティン400、PHONE_LOCサブルーティン500、VIEW_MAPサブルーティン600及びVIEW_NEARサブルーティン700を含んでいる。CAR_LOCサブルーティン400は、自動車16の位置を決定するものである。PHONE_LOCサブルーティン500は、携帯端末機器14の位置を決定するものである。VIEW_MAPサブルーティン600は、地図17を生成する。VIEW_NEARサブルーティン700は、ユーザーに自動車16のホーン及びライトを作動させるように促すものである。メインループ302は、連続的又は断続的に繰返される。後述するように、メインループ302は、ソフトウェア82により設定される状態に応じて、CAR_LOCサブルーティン400、PHONE_LOCサブルーティン500、VIEW_MAPサブルーティン600及びVIEW_NEARサブルーティン700のいずれか一つを作動させる。
【0041】
フローチャート300の処理は、ステップ304から始まる。ソフトウェア82は、このステップ304において、携帯端末機器14に最初のページをロードして表示する。ステップ306において、ソフトウェア82は、設定ファイルからネットワークデータを読み込む。ステップ308において、ユーザーは、複数のボタン又はタッチスクリーンインターフェースユニットの中から、一つを押すか又はタッチする。ステップ310において、ソフトウェア82は、「ブザー」ボタン、「設定」ボタン、「地図」ボタン及び「ネットワークタイプ」ボタンの中で、いずれのボタンが押されたのかを判定する。押されたボタンが「ブザー」ボタンである場合は、フローチャートの処理はステップ312に進む。そして、ソフトウェア82により生成される音調及びその他のサウンドが変更され、及び/又は音量が調整される(又は消音される)。ステップ314において、サウンドの変更内容が、データファイルに保存される。ステップ314が終了すると、最初のページが表示され、ソフトウェア82の処理はステップ308に戻る。
【0042】
ステップ308で押された(選択された)ボタンが「設定」ボタンのときは、処理はステップ310からステップ316に進み、ソフトウェア82は設定ページをロードする。ステップ318において、ユーザーは、設定項目(内容)を上述したようにカスタマイズして、変更内容を保存するために「実行」ボタンを押す。これにより、設定ページの作業を終了する。或いは、変更内容を取り消すために、「中止」ボタンを押して、設定ページの作業を終了する。ソフトウェア82の処理は、ステップ308に戻る。
【0043】
ステップ308において「ネットワークタイプ(変更)」ボタンが選択された場合は、処理はステップ310からステップ320に進み、ソフトウェア82は、ネットワークの接続における変更を行う。例えば、ネットワークタイプが、3GネットワークからローカルのWi−Fiネットワークに変更される。そして、ソフトウェア82の処理は、ステップ320からステップ308に戻る。
【0044】
ステップ308において「地図」ボタンが選択された場合は、処理はステップ310からステップ322に進む。このステップ322において、ソフトウェア82は、システム10が地図17及び携帯端末機器14と自動車16の位置情報を取得中であることをユーザーに示すための、進捗バーを含むメッセージボックスを表示する。その後、処理はステップ324に進み、ソフトウェア82は、CAR_LOC状態に設定する。処理は更にステップ326に進み、ソフトウェア82はメインループ302のタイマーを設定する。このタイマーは、後述するように、メインループ302が繰返される間隔を決定するものである。
【0045】
フローチャートの処理は、ステップ328に進む。このステップでは、ソフトウェア82は、ソフトウェアの状態が「CAR_LOC」、「PHONE_LOC」、「VIEW_MAP」又は「VIEW_NEAR」のいずれの状態に設定されているかを判定する。ステップ324において、「CAR_LOC」の状態に設定されているので、処理はステップ330に進む。このステップ330では、ソフトウェア82は、システム10が自動車16の位置情報を取得中であることのメッセージをユーザーに表示する。このメッセージは、自動車16の位置が決定されるまで、継続して表示される。その一方、処理はステップ332に進み、ソフトウェア82は、「CAR_LOC」サブルーティン400を作動させる。この「CAR_LOC」サブルーティン400の処理が終了すると、ステップ334に進む。そして、(ステップ326で設定された)タイマーがソフトウェア82の処理をステップ328に戻すまで、ソフトウェア82は待機状態(スリープ状態)になる。処理が、ステップ328に戻ると、メインループ302が繰返される。
【0046】
図11を参照して、「CAR_LOC」サブルーティン400の作動を説明する。ステップ402で処理が開始され、「CAR_LOC」サブルーティン400の処理はステップ404に進む。このステップで、ソフトウェア82は、自動車16の位置情報を取得するための要求が送信されたか否かを判定する。この要求がまだ送信されていないときは、処理はステップ406に進む。このステップで、ソフトウェア82は、自動車16の位置情報のための、サーバーに対するHTTP(hypertext transfer protocol)要求を生成して送信する。ステップ408において、ソフトウェア82は、自動車16の位置情報に関する要求が作成されたことを示すフラグを設定し、これにより、ステップ404において、要求がなされたと判定されるようになる。従って、一旦この要求がなされると処理はステップ410に進んで、ソフトウェア82は、携帯端末機器14が自動車16の位置情報を提供するサーバーから情報を取得したか(サーバーからの応答があったか)否かを判定する。サーバーからの情報が取得されていない(応答がない)ときは、「CAR_LOC」サブルーティン400は終了する。ソフトウェア82は、「CAR_LOC」サブルーティン400を終了させて、ステップ332からステップ334に移行する(図10)。ステップ334では、前述したように、タイマーがソフトウェア82の処理をステップ328に戻して処理を開始するまで、処理を待機させる。ソフトウェアの状態は変更されていないので、「CAR_LOC」の状態にあり、処理はステップ330に進み(前述した表示を行なう)、更にステップ332に進んで、「CAR_LOC」サブルーティン400を実行する。
【0047】
ステップ404において、自動車16の位置情報を取得するための要求が送信されている場合は、処理はステップ410に進む。サーバーからの情報が取得されていない(応答がない)ときは、ステップ412に進み、上記のステップが繰返し実行される。サーバーからの情報が取得されているときは、処理はステップ410からステップ414に進み、サーバーから取得した自動車の位置情報データは、解析されて保存される。ステップ416において、ソフトウェア82は、サーバーからのデータ解析においてエラーが発生したか否かを判定する。解析エラーが発生している場合は、ステップ418に進み、最終的にステップ412に進む。その場合、「CAR_LOC」サブルーティン400は終了して、上述のステップが繰り返される。解析エラーが発生していないときは、ステップ416から、位置情報の更新処理が行なわれるステップ420に進む。位置情報の更新処理は、位置情報の更新及び/又は位置情報の精度改善のチェックと実行を行なうプログラムを有しており、地図17をそれに従って更新する。処理は、ステップ420からステップ422に移り、ソフトウェア82は、状態を「PHONE_LOC」に変更して、ステップ412において「CAR_LOC」サブルーティン400を終了させる。
【0048】
図10のメインループ302に戻って説明する。ステップ334において、ソフトウェアは待機状態にあり、その後ステップ328に戻って、ソフトウェアの状態を再チェックする。前述したように、ソフトウェアの状態は「PHONE_LOC」に設定されている。この場合、ソフトウェアはステップ328からステップ336に進む。そして、システム10が携帯端末機器14の位置情報を取得中であることを示すユーザーへのメッセージを、スクリーン74に表示する。このメッセージは、携帯端末機器14の位置情報が決定されるまで継続して表示される。一方、処理はステップ338に進み、ソフトウェア82は、「PHONE_LOC」サブルーティン500を作動させる。この「PHONE_LOC」サブルーティン500の処理が終了すると、ステップ334に進む。そして、(ステップ326で設定された)タイマーがソフトウェア82の処理をステップ328に戻すまで、ソフトウェア82は待機状態(スリープ状態)になる。処理が、ステップ328に戻ると、メインループ302が繰返される。
【0049】
図12を参照して、「PHONE_LOC」サブルーティン500の作動を説明する。ステップ502で処理が開始され、「PHONE_LOC」サブルーティン500の処理はステップ504に進む。このステップで、ソフトウェア82は、携帯端末機器14が、携帯端末機器14の位置情報に関する更新情報をサーバーから受領したか否かを判定する。更新情報が受領されていないときは、ステップ506に進み、「PHONE_LOC」サブルーティン500を終了する。メインループ302は、ソフトウェア82の処理を、ステップ328、336及び338と繰返し、「PHONE_LOC」サブルーティン500を繰返し実行する。
【0050】
サーバーから携帯端末機器14の位置情報に関する更新情報が受領されている場合、サブルーティンの処理はステップ504からステップ508に進む。このステップにおいて、ソフトウェア82は、第1の位置データがサーバーに送信されたか否かを判定する。第1の位置データがまだ送信されていない場合、処理はステップ510に進み、第1の位置データと自動車16の位置情報をサーバーに送信する。ステップ512では、ソフトウェア82は、送信エラーがあったか否かをチェックする。送信エラーがなければ、ステップ514において、第1の位置データが送信されたことを示すフラグが設定される。そして、「PHONE_LOC」サブルーティン500は、ステップ506で終了する。送信エラーが発生した場合は、ステップ516に進み、その送信エラーが記録される。そして、ステップ506で「PHONE_LOC」サブルーティン500が終了する。
【0051】
ステップ508において、第1の位置データがサーバーに送信されたことが判定されると、ステップ518に進む。そして、ソフトウェア82は、ステップ504において受領した位置に関する更新情報が、位置精度の改善(変更)に関するものであるか否かを判定する。更新情報が精度の改善に関するものであるときは、ステップ520に進む。このステップ520で、ソフトウェアは、携帯端末機器14をしてサーバーに対して第1の位置データを送信させ、既に送信済みの第1の位置データを上書きする。ステップ520からステップ506に進み、「PHONE_LOC」サブルーティン500が終了する。ソフトウェアの状態が「PHONE_LOC」の状態から変更されていないので、メインループ302(図10)は「PHONE_LOC」サブルーティン500を繰返し実行する。
【0052】
ステップ518において、更新情報が位置精度の改善(変更)に関するものでないとソフトウェア82が判定すると、ステップ522に進み、ソフトウェア82は「VIEW_MAP」の状態に変更する。ステップ522からステップ506に進み、「PHONE_LOC」サブルーティン500が終了する。その後、メインループ302(図10)が、ステップ328に戻って処理を再開すると、ソフトウェア82はそのときのソフトウェア状態をチェックする。「PHONE_LOC」サブルーティン500においてソフトウェア状態が「VIEW_MAP」に変更されているので、メインループ302の処理はステップ328からステップ340に進む。ステップ340では、ステップ336及び/又は330においてスクリーン74に表示していたメッセージボックスを取り消す。
【0053】
この時点において、システム10は自動車16及び携帯端末機器14の位置を確認したことになる。ソフトウェア82は、携帯端末機器14及び自動車16のそれぞれの位置に対応するユーザーアイコン78及び自動車アイコン80を含む地図17を、スクリーン74に表示する。ソフトウェア82の処理は、ステップ342に進み、「VIEW_MAP」サブルーティン600が起動する。
【0054】
図13において、「VIEW_MAP」サブルーティン600は、ステップ602からスタートして、ステップ604に進む。ステップ604において、ソフトウェア82は、携帯端末機器14の位置情報が、最小距離以上の移動量を超えて更新されたか否かを判定する。この最小距離は、地図17の解像度(分解能)及び/又は携帯端末機器14の第1の位置情報の位置精度又はエラーの許容範囲に対応する。携帯端末機器14の更新された位置情報が、最小距離以上の移動量を超えていないときは、ステップ606に進む。ここでは、ソフトウェア82は、ユーザーが更新位置情報ボタン605であるタッチスクリーンのインターフェース(図6、15及び16)を押したか(タッチしたか)否かを判定する。押していなければ、ステップ608に進み、直近の更新位置情報を除く全ての更新位置情報を、更新行列(queue)から除去する。そして、ステップ610に進んで、「VIEW_MAP」サブルーティン600を終了させる。メインループ302は、この「VIEW_MAP」サブルーティン600を繰返し実行する。
【0055】
ステップ604において携帯端末機器14の位置情報が最小距離を超えていることを、又はユーザーがステップ606で更新位置情報ボタン605を押したことを、ソフトウェア82が判定した場合、処理はステップ612に進み、携帯端末機器14の位置情報がサーバーに送信される。続いて、ステップ614において、ソフトウェア82は、更新位置情報の送信においてエラーが発生したか否かを判定する。エラーが発生した場合は、ソフトウェア82は、ステップ616においてこのエラーを記録して、ステップ610で「VIEW_MAP」サブルーティン600を終了させる。「VIEW_MAP」サブルーティン600は、メインループ302の処理により、繰返し実行される。
【0056】
ステップ614において、更新位置情報の送信においてエラーが発生していないと、ソフトウェア82が判定した場合は、ステップ618に進む。ソフトウェア82は、ステップ618において、携帯端末機器14の更新位置が自動車の「近距離」の範囲にあるか否かを判定する。「近距離」の範囲とは、自動車16を取り囲む領域でユーザーから自動車16が確認(視認)できる範囲、及び/又はユーザーが自動車の警報器の音を確認(聞く)することが可能な範囲である。例えば、「近距離」の範囲とは、自動車16の位置から半径500フィートの範囲である。「近距離」の範囲は、その他の適当な距離(半径)の範囲であってもよい。追加的あるいは代用として、ソフトウェア82は、ユーザーが「近距離」の範囲の半径をカスタマイズ可能としても良い。
【0057】
ソフトウェア82が、更新位置が「近距離」の範囲内にないと判定するとき、ステップ620に進む。このステップで、更新行列から更新情報が除去される。そして、「VIEW_MAP」サブルーティン600は、ステップ610で終了する。「VIEW_MAP」サブルーティン600は、メインループ302の処理により、繰返し実行される。一方、ソフトウェア82が、ステップ618において、更新位置が「近距離」の範囲内にあると判定するとき、ステップ622に進む。このステップでは、ステップ620において更新行列から更新情報が除去される前に、ソフトウェアの作動状態が「VIEW_NEAR」に変更され、「VIEW_MAP」サブルーティン600はステップ610で終了する。
【0058】
図10のメインループ302に戻ると、ソフトウェア82は、ステップ328でソフトウェアの作動状態が「VIEW_NEAR」に設定されていることを判定する。従って、メインループ302は、ステップ344に進み、「VIEW_NEAR」のサブルーティン700を起動する。
【0059】
図14、15及び16を参照して、「VIEW_NEAR」のサブルーティン700を説明する。「VIEW_NEAR」のサブルーティン700は、ステップ702でスタートし、ステップ704及び706に進む。これらのステップでは、図15又は16に示されるように、目のアイコン705及び/又はライト/ホーンボタン707が、スクリーン74に表示される。ソフトウェア82は、オプションとして、図16(a)に示されるように、ユーザーにライト/ホーンボタン707を押すことを促すメッセージを、スクリーン74に表示するようにしてもよい。処理はステップ706からステップ708に進み、ソフトウェア82は、ユーザーがライト/ホーンボタン707を押した(タッチした)か否かを判定する。ライト/ホーンボタン707が押された場合は、処理はステップ710に進む。このステップ710では、自動車16のライト及び/又ホーンを作動させるために自動車16に送信されることになる信号を、携帯端末機器14はサーバーに送信する。自動車16のライト及び/又はホーンの作動により、ユーザーに対して自動車16の位置を報知するものである。図16(b)に示されるように、ライト及び/又はホーンの作動に際して、ユーザーが自動車16の方に目を向けて、また耳を傾けるように注意を喚起するメッセージをスクリーン74に表示してもよい。
【0060】
処理は、ステップ710からステップ712及び714に進む。ステップ712では、ソフトウェア82は、ライト及び/又はホーンを作動させるための信号送信においてエラーが発生したか否かを判定する。エラーが発生した場合は、ステップ716に進み、そこでエラーが記録される。「VIEW_NEAR」サブルーティン700の処理は、ステップ718に進んで終了する。「VIEW_NEAR」サブルーティン700の処理は、メインループ302の処理によって繰り返される。ソフトウェア82が、ライト及び/又はホーンを作動させるための信号送信においてエラーが発生していないと判定するときは、「VIEW_NEAR」サブルーティン700の処理は、ステップ714に従って続けられる。
【0061】
ステップ714において、ソフトウェア82は、携帯端末機器14の更新位置情報のチェックを行い、更新位置が「近距離」の範囲の外であるか否かを判定する。携帯端末機器14が依然「近距離」の範囲内であるときは、ステップ718に進んで、「VIEW_NEAR」サブルーティン700は終了する。サブルーティン700は、メインループ302の処理によって繰り返される。携帯端末機器14が「近距離」の範囲外に移動したと、ソフトウェア82が判定した場合、処理はステップ714からステップ720に移る。そして、ソフトウェアの状態が、「VIEW_MAP」に変更される。ステップ722において、ライト/ホーンボタン707がスクリーン74から消去され、及び目のアイコン705がコンパスと置換されて、「VIEW_NEAR」サブルーティン700はステップ718で終了する。
【0062】
メインループ302の処理によれば、「VIEW_MAP」サブルーティン600及び「VIEW_NEAR」サブルーティン700は、例えば、ユーザーが自動車16を探し出し及び/又はそこに到着したとき、ユーザーがソフトウェア82を終了させるまで、メインループ302の処理によって繰返し実行される。
【0063】
図17におけるフローチャート800は、システム10のサーバーの実施形態の作動に関する流れを示している。この処理は、ステップ802からスタートする。このステップで、サーバーは、携帯端末機器14の位置及び/又は自動車16の位置に関する携帯端末機器14からの要求を受信する。ステップ804で、サーバーはこの要求を解析して、位置データファイル806に携帯端末機器14の位置情報を保存する。また、処理はステップ804からステップ808に進み、サーバーのスクリプトは、自動車16の最新の位置情報を取得すると共に、その自動車16の位置情報を位置データファイル806に保存する。
【0064】
ステップ808から、ステップ810に処理が進む。そこでは、サーバーは、携帯端末機器14からの地図ウェブページの要求を待つ待機状態となる。処理は、ステップ812に進み、そこでサーバーは、携帯端末機器14からの地図ウェブページの要求を受信する。後述するように、地図17は、この地図ウェブページにより作成されて、サーバーを経由して携帯端末機器14において表示されるために携帯端末機器14に送信される。
【0065】
処理は、更にステップ814に進む。このとき、サーバーは、ソフトウエア82の「VIEW_NEAR」サブルーティン700(図14)のステップ710において携帯端末機器14から送信されてくるライト/ホーン信号を受信したか否かを判定する。ライト/ホーン信号がサーバーに送信されたとき、処理はステップ816に進み、そこでサーバーは、自動車16のライト及び/又はホーンを作動させるために、自動車16に搭載されている電子制御装置に作動信号を送信する。ステップ816の処理が終了したとき、又はサーバーが携帯端末機器14からのライト/ホーン信号を受信していないとき(ステップ814の判定がNOのとき)は、処理はステップ818に進む。
【0066】
ステップ818において、サーバーは、携帯端末機器14からの更新位置情報又は位置精度の改善(変更)があるか否かをチェックする。位置精度の改善(変更)も更新位置情報も受信されていないときは、処理はステップ814に戻り、ステップ814、816及び818を繰返す。また、サーバーが、ステップ818において、位置精度の改善(変更)又は更新位置情報が受信されていると判定するとき、処理はステップ820に進む。このステップ820では、位置精度の改善(変更)又は更新位置情報が、位置データファイル806に記録されて保存される。このフローチャートの処理は、ステップ820からステップ814に戻り、ユーザーが自動車16を探し出し及び/又はそこに到着してユーザーがソフトウェア82を終了させるまで、又はその他の方法にてソフトウェア82が終了するまで、前述の処理が継続的又は断続的に繰返し実行される。
【0067】
図18におけるフローチャート900は、システム10の地図ウェブページの実施形態の作動に関する流れを示している。フローチャート900の処理は、ステップ902からスタートする。このステップでは、地図ウェブページが携帯端末機器14にインストールされたブラウザーにより取り込まれる。ステップ904において、地図スクリプトが実行される。ステップ906において、地図スクリプトが、自動車16及び携帯端末機器14の位置情報を、サーバーの地図データファイル806から、取得する。更に処理はステップ908に進み、そこで地図スクリプトは、地図17を生成すると共に、その上に自動車16及び携帯端末機器14の位置をプロット(描画)する。
【0068】
ステップ910において、地図スクリプトは、例えば約1秒間という所定時間の間作動を中断し、その後再び位置データファイル806を開く。処理は、ステップ910からステップ912に移り、ウェブページはスクリプトが改善モード又は更新モードにあるか否かを判定する。改善モードは、ステップ904で地図スクリプトが実行されるときのデフォルトモード(初期設定モード)である。このように、スクリプトが初期設定のデフォルト改善モードにあるとき、処理はステップ914に進む。ステップ914では、ウェブページが、携帯端末機器14の元の位置に対する精度改善の情報が、位置データファイル806にあるか否かを判定する。精度改善の情報が存在するときは、ステップ916に進む。ステップ916において、携帯端末機器14の位置が、精度改善された情報に基づき、地図17の上にプロットされる。そして、ステップ910に戻って、所定時間待機して、ステップ912に進む。
【0069】
ステップ914において、精度改良の情報が位置データファイルに存在しないときは、処理はステップ918に進む。そこでは、スクリプトが位置に関する更新情報を受信したか否かを、ウェブページが判定する。位置に関する更新情報がないときは、ステップ910に戻り、位置データファイル806を再度開くと共に、ステップ912を繰返し実行する。
【0070】
ステップ918において、スクリプトが位置に関する更新情報を受信していると、ウェブページが判定するとき、処理はステップ920に進む。そこでは、スクリプトは、改善モードから更新モードに変更する。処理は、ステップ920からステップ922に進む。スクリプトは、更新された位置をユーザーアイコン78により、地図17の上にプロットする。スクリプトは、携帯端末機器14の過去の複数の位置を示すために、複数の古い位置アイコンを地図17の上にプロットしてもよい。このように、ユーザーが自動車16の場所まで実際に歩いた道を示すために、古い位置アイコン92がユーザーアイコン78と共に歩行軌跡が地図17の上にプロットされる。
【0071】
処理は、ステップ922からステップ910に進み、スクリプトは所定時間待機して、位置データファイル806を再度開く。そして、ステップ912の処理を繰返す。ステップ920において、スクリプトにより更新モードに変更されているときは、処理はステップ912からステップ924に進む。スクリプトは、そのステップ924において、携帯端末機器14に関する別の更新位置情報があるか否かをチェックする。別の更新位置情報が受信されていないときは、ステップ910の処理に戻り、ステップ912の処理を繰返す。一方、携帯端末機器14に関する別の更新位置情報がある場合は、ステップ922に進む。そして前述のように、スクリプトは、地図17の上でユーザーアイコン78を更新された位置まで移動させる。携帯端末機器14の以前の位置は、古い位置アイコン92により表示される。処理は、ステップ922からステップ910に移り、所定時間の待機の後、位置データファイル806を再度開き、ステップ912の処理を繰返す。このプロセスは、ユーザーが自動車16を探し出し及び/又はそこに到着してユーザーがソフトウェア82を終了させるまで、又はその他の方法にてソフトウェア82が終了するまで、繰返し実行される。
【0072】
図1及至17で説明したように、システム10は多数の有利な点を有している。例えば、前述したように、携帯端末機器14は、自動車16に装着され又はその他の方法にて搭載されている通信装置12と通信する。従って、ユーザーは、自動車を駐車し及び/又は離れるとき、自動車の位置についてシステム10に情報を与えておく必要はない。そのため、携帯端末機器14のユーザーが、自動車16を駐車した人間ではなくとも、あるいは自動車が駐車されたときに、そこに或いはその近くにいなかったとしても、システム10は自動車16を探し出すことが可能である。たとえ、ある人間が自動車16を移動させ、自動車16の新しい駐車場所をユーザーに通知していなくとも、ユーザーは自動車16を探し出すことができ、かつ自動車16への案内指示を入手することができる。このように、システム10は、例えば盗難車両又は紛失車両を追跡し及び/又は取り戻すために、法執行の関係者により使用され得る。
【0073】
システム10は、追加的に或いは代替として、次の特徴の一つ又は複数の特徴を有することも可能である。
(1)ユーザーがボタン操作又はタッチスクリーンインターフェースの操作なしにソフトウェア82の作動を制御したり、及び/又は携帯端末機器14のハンズフリーの操作を可能にする音声指令モジュール。
(2)正当な権限のない人間が、特定の自動車16及び/又は特定の携帯端末機器14の位置情報にアクセスすることを禁止する一つ又は複数のセキュリティー機能。
(3)自動車16を探し出すためにユーザーが進むべき一般的な方向を示す方向指示装置。
(4)ユーザーが自動車16に向かって携帯端末機器14を移動させるに従って、方向指示を動的に更新する更新手段。
(5)携帯端末機器14及び/又は自動車16からの歩行可能な距離(例えば、1マイル)の範囲内における道路網のより詳細な地図を、ユーザーに提供することが可能な地図17の縮尺可変な表示(ズームイン、ズームアウト)機能。
(6)ユーザーアイコン78がスクリーン74上において更新されるときに、携帯端末機器14が振動したり、音声チャイム又は音を鳴らしたりする機能。
(7)3G(もしくはその他の世代の)ネットワーク、ローカルWi−Fiネットワーク、携帯通信ネットワーク、もしくはその他のワイヤレス通信ネットワークなどデータ通信に利用できるネットワークの自動感知機能。
(8)最も好ましいネットワークへの自動接続機能。
(9)携帯端末機器14及び/又は自動車16の位置における「Street View(街路図)」を描画するオプション機能を与えるインターネット地図サービスを備えた「Street View(街路図)」の利用。
(10)ユーザーに、例えば、ビジネス又はショッピングモールなどの駐車場における局所のセキュリティーカメラ(監視カメラ)からの利用可能な映像、もしくは、セキュリティーカメラに関連付けられる、ストリーム配信されるその他の局所情報を見るオプション機能を持たせること。
(11)車室内セキュリティーカメラ又は駐車支援の車室外カメラから送信されてくる映像を、ユーザーが携帯端末機器14のスクリーン74上で見れるように、システム10が、車室内セキュリティーカメラ又は駐車支援の車室外カメラなどの車両搭載カメラを利用すること。
(12)ユーザーが、駐車用構造物のモニターシステムで利用可能なセキュリティシステムの映像を利用して、携帯端末機器14のスクリーン74上で観れるようにすること。
(13)自動車16に指示を出してユーザーの所まで移動するように信号を送信するオプションをユーザーに持たせること。このオプションは、自動運転車両を収容するように設備が完備された駐車場及び自動運転可能な自動車の利用可能性に依存するものである。
【0074】
前述したカメラからの映像には、自動車16及びその周辺の映像が含まれる。そのような映像は、ユーザーが自動車の周辺の状況を確認できるように、携帯端末機器14に送信されてそのスクリーン上に映し出される。このように、カメラ映像に示されるランドマーク或いはその他の物体との相対関係から、自動車16の位置をユーザーが認識するものである。また、ここに列挙していないその他の特徴も、システム10に組み入れることが可能であることが予想できる。
【0075】
実施形態に関する前述の記載は、その説明の目的のためにのみ提供されたものであり、この発明を制限することを意図するものでもない。特定の実施形態における個々の要素或いは特徴事項は、その特定の実施形態に対して限定されるものではなく、互換性のあるものであり、特別な記載がなくとも、適当な実施形態において利用可能なものである。また、それらは色々な方法において変形されることも可能である。そのような変形は、本願発明から逸脱するものとみなされず、全ての変形例は本発明の範囲に含まれるものであることを意図している。
【0076】
実施形態は、その記載が十分で、かつ当該技術分野の技術者にとって通常理解できる範囲のものであるように作成されている。本願発明の実施形態の十分な理解を提供するために、多くの具体的で詳細な説明が、具体的な構成部品、具体的な装置及び具体的な方法として、記載されている。そのような具体的な細部は採用される必要はなく、実施形態が色々な形で具体化され、また本願発明の範囲を限定するものと解釈されるべきものではないことについて、当該技術分野の技術者にとって明らかなことである。実施形態の説明において、周知のプロセス、周知の装置構造、及び周知の技術については、詳細に記載していない。
【0077】
第1、第2、第3などの用語が、色々な要素、構成部品、範囲、層及び/又は部分を記載するために使用されているが、これらの要素、構成部品、範囲、層及び/又は部分は、その用語により限定されるものではない。これらの用語は、一つの要素、構成部品、範囲、層又は部分を別の要素、構成部品、範囲、層又は部分から区別するために使用されているものである。「第1」、「第2」などの用語、並びにその他の数値で示される用語は、本文中において明確に説明されていない限り、順番や順序などを意味するものとして使用されているものではない。従って、ここに記載されている第1の要素、構成部品、範囲、層又は部分は、実施形態の内容から逸脱することなく、第2の要素、構成部品、範囲、層又は部分と呼ぶことも可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリーン(74)を有し、地図情報を取得して携帯端末機器(14)の現在位置を地図(17)の上に表示する携帯端末機器(14)と、
車両(16)に搭載され、前記車両(16)の現在位置を前記携帯端末機器(14)に送信する通信装置(12)と、を備え、
前記携帯端末機器(14)は、前記携帯端末機器(14)の現在位置と前記車両(16)の現在位置の両方を、前記地図(17)上に同時に表示することを特徴とする車両探索システム。
【請求項2】
前記携帯端末機器(14)は、前記通信装置(12)が前記車両(16)の現在位置をサーバー(28)に送信したか否かを判定すること及び前記車両(16)の現在位置をサーバー(28)に送信することを、促すことを特徴とする請求項1に記載の車両探索システム。
【請求項3】
前記携帯端末機器(14)は、前記携帯端末機器(14)の更新位置を確認して、前記携帯端末機器(14)の更新位置を示す地図の表示を更新することを特徴とする請求項1に記載の車両探索システム。
【請求項4】
前記携帯端末機器(14)は、前記車両(16)に対する前記携帯端末機器(14)の移動軌跡を表示するために、少なくとも断続的に、前記地図(17)の表示を更新することを特徴とする請求項3に記載の車両探索システム。
【請求項5】
前記携帯端末機器(14)は、前記車両(16)のホーン及びライトの少なくとも一つを作動させるためのユーザー入力部(75)を有することを特徴とする請求項1に記載の車両探索システム。
【請求項6】
前記地図(17)は、前記携帯端末機器(14)の位置に関連付けられた第1のアイコン(78)と、前記車両(16)の位置に関連付けられた第2のアイコン(80)とを有することを特徴とする請求項1に記載の車両探索システム。
【請求項7】
前記地図(17)は、前記携帯端末機器(14)及び前記車両(16)の位置の衛星写真映像を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両探索システム。
【請求項8】
前記携帯端末機器(14)は、携帯電話であることを特徴とする請求項1に記載の車両探索システム。
【請求項9】
サーバー(28)と、
車両(16)の位置を特定して、前記車両(16)の位置情報を前記サーバー(28)に送信するために、前記サーバー(28)と遠隔通信する第1のGPS装置と、
演算処理装置、スクリーン(74)、及びそこに組み込まれた第2のGPS装置を備える携帯端末機器(14)と、を有し、
前記第2のGPS装置は携帯端末機器(14)の位置を特定し、前記携帯端末機器(14)は前記サーバー(28)と遠隔通信し、前記スクリーン(74)は地図を表示するように構成され、
前記車両(16)の位置と前記携帯端末機器(14)の位置が、前記地図(17)上に一緒に表示されることを特徴とする車両探索システム。
【請求項10】
前記第1のGPS装置は、前記車両(16)の位置を前記サーバー(28)に送信することを特徴とする請求項9に記載の車両探索システム。
【請求項11】
前記第2のGPS装置は、前記携帯端末機器(14)の更新位置を確認し、前記携帯端末機器(14)は、前記携帯端末機器(14)の更新位置を示すために前記地図(17)の表示内容を更新することを特徴とする請求項9に記載の車両探索システム。
【請求項12】
前記携帯端末機器(14)は、前記車両(16)に対する前記携帯端末機器(14)の移動軌跡を表示するために、少なくとも断続的に、前記地図(17)の表示を更新することを特徴とする請求項11に記載の車両探索システム。
【請求項13】
前記携帯端末機器(14)は、前記車両(16)のホーン及びライトの少なくとも一つを作動させるためのユーザー入力部(75)を有することを特徴とする請求項9に記載の車両探索システム。
【請求項14】
前記地図(17)は、前記携帯端末機器(14)の位置に関連付けられた第1のアイコン(78)と、前記車両(16)の位置に関連付けられた第2のアイコン(80)とを有することを特徴とする請求項9に記載の車両探索システム。
【請求項15】
前記携帯端末機器(14)は、携帯電話であることを特徴とする請求項9に記載の車両探索システム。
【請求項16】
前記携帯端末機器(14)は、「iPhone(登録商標)」であることを特徴とする請求項9に記載の車両探索システム。
【請求項17】
車両(16)の位置情報を、携帯端末機器(14)において受信するステップ、
前記携帯端末機器(14)の位置を特定するステップ、及び
前記車両(16)の位置及び前記携帯端末機器(14)の位置を示すインジケータを含む地図(17)を、前記携帯端末機器(14)上に表示するステップからなることを特徴とする車両探索方法。
【請求項18】
前記車両(16)の位置情報を受信するステップは、前記車両(16)に搭載されているGPS装置から前記携帯端末機器(14)に対して、前記車両(16)の位置情報を送信することを含むことを特徴とする請求項17に記載の車両探索方法。
【請求項19】
前記携帯端末機器(14)の更新位置を示すために前記地図(17)の表示内容を更新するステップを更に有していることを特徴とする請求項17に記載の車両探索方法。
【請求項20】
前記携帯端末機器(14)により、前記車両(16)のホーン及びライトの少なくとも一つを作動させるステップを更に有していることを特徴とする請求項17に記載の車両探索方法。
【請求項1】
スクリーン(74)を有し、地図情報を取得して携帯端末機器(14)の現在位置を地図(17)の上に表示する携帯端末機器(14)と、
車両(16)に搭載され、前記車両(16)の現在位置を前記携帯端末機器(14)に送信する通信装置(12)と、を備え、
前記携帯端末機器(14)は、前記携帯端末機器(14)の現在位置と前記車両(16)の現在位置の両方を、前記地図(17)上に同時に表示することを特徴とする車両探索システム。
【請求項2】
前記携帯端末機器(14)は、前記通信装置(12)が前記車両(16)の現在位置をサーバー(28)に送信したか否かを判定すること及び前記車両(16)の現在位置をサーバー(28)に送信することを、促すことを特徴とする請求項1に記載の車両探索システム。
【請求項3】
前記携帯端末機器(14)は、前記携帯端末機器(14)の更新位置を確認して、前記携帯端末機器(14)の更新位置を示す地図の表示を更新することを特徴とする請求項1に記載の車両探索システム。
【請求項4】
前記携帯端末機器(14)は、前記車両(16)に対する前記携帯端末機器(14)の移動軌跡を表示するために、少なくとも断続的に、前記地図(17)の表示を更新することを特徴とする請求項3に記載の車両探索システム。
【請求項5】
前記携帯端末機器(14)は、前記車両(16)のホーン及びライトの少なくとも一つを作動させるためのユーザー入力部(75)を有することを特徴とする請求項1に記載の車両探索システム。
【請求項6】
前記地図(17)は、前記携帯端末機器(14)の位置に関連付けられた第1のアイコン(78)と、前記車両(16)の位置に関連付けられた第2のアイコン(80)とを有することを特徴とする請求項1に記載の車両探索システム。
【請求項7】
前記地図(17)は、前記携帯端末機器(14)及び前記車両(16)の位置の衛星写真映像を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両探索システム。
【請求項8】
前記携帯端末機器(14)は、携帯電話であることを特徴とする請求項1に記載の車両探索システム。
【請求項9】
サーバー(28)と、
車両(16)の位置を特定して、前記車両(16)の位置情報を前記サーバー(28)に送信するために、前記サーバー(28)と遠隔通信する第1のGPS装置と、
演算処理装置、スクリーン(74)、及びそこに組み込まれた第2のGPS装置を備える携帯端末機器(14)と、を有し、
前記第2のGPS装置は携帯端末機器(14)の位置を特定し、前記携帯端末機器(14)は前記サーバー(28)と遠隔通信し、前記スクリーン(74)は地図を表示するように構成され、
前記車両(16)の位置と前記携帯端末機器(14)の位置が、前記地図(17)上に一緒に表示されることを特徴とする車両探索システム。
【請求項10】
前記第1のGPS装置は、前記車両(16)の位置を前記サーバー(28)に送信することを特徴とする請求項9に記載の車両探索システム。
【請求項11】
前記第2のGPS装置は、前記携帯端末機器(14)の更新位置を確認し、前記携帯端末機器(14)は、前記携帯端末機器(14)の更新位置を示すために前記地図(17)の表示内容を更新することを特徴とする請求項9に記載の車両探索システム。
【請求項12】
前記携帯端末機器(14)は、前記車両(16)に対する前記携帯端末機器(14)の移動軌跡を表示するために、少なくとも断続的に、前記地図(17)の表示を更新することを特徴とする請求項11に記載の車両探索システム。
【請求項13】
前記携帯端末機器(14)は、前記車両(16)のホーン及びライトの少なくとも一つを作動させるためのユーザー入力部(75)を有することを特徴とする請求項9に記載の車両探索システム。
【請求項14】
前記地図(17)は、前記携帯端末機器(14)の位置に関連付けられた第1のアイコン(78)と、前記車両(16)の位置に関連付けられた第2のアイコン(80)とを有することを特徴とする請求項9に記載の車両探索システム。
【請求項15】
前記携帯端末機器(14)は、携帯電話であることを特徴とする請求項9に記載の車両探索システム。
【請求項16】
前記携帯端末機器(14)は、「iPhone(登録商標)」であることを特徴とする請求項9に記載の車両探索システム。
【請求項17】
車両(16)の位置情報を、携帯端末機器(14)において受信するステップ、
前記携帯端末機器(14)の位置を特定するステップ、及び
前記車両(16)の位置及び前記携帯端末機器(14)の位置を示すインジケータを含む地図(17)を、前記携帯端末機器(14)上に表示するステップからなることを特徴とする車両探索方法。
【請求項18】
前記車両(16)の位置情報を受信するステップは、前記車両(16)に搭載されているGPS装置から前記携帯端末機器(14)に対して、前記車両(16)の位置情報を送信することを含むことを特徴とする請求項17に記載の車両探索方法。
【請求項19】
前記携帯端末機器(14)の更新位置を示すために前記地図(17)の表示内容を更新するステップを更に有していることを特徴とする請求項17に記載の車両探索方法。
【請求項20】
前記携帯端末機器(14)により、前記車両(16)のホーン及びライトの少なくとも一つを作動させるステップを更に有していることを特徴とする請求項17に記載の車両探索方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
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【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−78602(P2010−78602A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−217786(P2009−217786)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(500164385)デンソー インターナショナル アメリカ インコーポレーテッド (49)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(500164385)デンソー インターナショナル アメリカ インコーポレーテッド (49)
【Fターム(参考)】
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