説明

車両用開閉体の制御装置

【課題】早期に挟み込み検出が可能になり、かつ挟み込みを判定するための検知荷重を小さく設定することができる、車両用開閉体の制御装置を提供する。
【解決手段】本発明の車両用開閉体の制御装置(パワーウィンドウ駆動装置)では、推定負荷算出部13により、モータの回転速度、回転加速度及び駆動電圧からモータの推定負荷foを算出する。また、振動負荷算出部15により、車両(例えば、モータの制御基板や、ECU等)に取り付けた加速度センサの検出信号からモータの振動負荷fpを算出する。そして、振動除去負荷算出部17により、推定負荷算出部13で算出された推定負荷foの算出値を、振動負荷算出部15で算出された振動負荷fpの算出値により補正する。これにより、モータの推定負荷foから振動外乱による振動負荷fpを除外する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の窓やスライドドアなどの車両用開閉体の制御装置に関する。特に、異物の挟み込みを検出することが可能な車両用開閉体の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連する車両用開閉体の例として、図6にパワーウィンドウ装置の例を示す。図6に示すように、パワーウィンドウ装置は、ウィンドウガラス122を昇降させるために、車両のドア100の内部に設けられる。パワーウィンドウ装置は、ドア100の内部に固定された駆動ユニット101と、ウィンドウガラス122を昇降させるように駆動ユニット101によって駆動されるリフト機構121とを備える。駆動ユニット101は、モータ2及び出力ユニット111を含む。出力ユニット111は、歯車113を備えた出力軸112を有する。モータ2の回転は、出力ユニット111によって減速された状態で出力軸112に伝達される。被動機器としてのリフト機構121は、互いに交差する2つのアームを含み、両アームは中間部において軸連結される。両アームの上端はウィンドウガラス122に連結される。一方のアームはその下端に、出力軸112の歯車113に噛合する扇形ギヤ114を有する。モータ2の駆動に伴って歯車113が回転すると、リフト機構121はウィンドウガラス122を昇降させる。
【0003】
上述したパワーウィンドウ装置には、挟み込み防止機能を備えるものがある(例えば、特許文献1を参照)。このようなパワーウィンドウ駆動装置では、異物の挟み込みがあった場合に、モータの回転を停止させ、さらに反転させる制御を行う。このため、この異物がウィンドウガラスとウィンドウ枠(ドア)との間に挟まったか否かを検出するために、モータの駆動電圧Vとモータ回転速度(モータ角速度ωおよび角加速度dω)とを基にモータの負荷を推定するように構成されている。そして、車両走行時の振動やドア閉め時の振動によるモータ負荷上昇を、挟み込みと認識(=誤検出)しないよう、振動によるモータ負荷変動と識別する処理を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−239281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、振動発生直後のモータの負荷変動の波形が、挟み込み発生時の負荷変動の波形と全く同じ場合には、その区間における負荷変動が、挟み込みによる負荷変動か、振動(外乱)による負荷変動であるかを識別することは不可能であるため、波形に差異が出るまで判断を待つ必要がある。その差異が生じるまでの時間経過を待ってから挟み込み検出を行うように挟み込み検出を行うタイミングを遅らせる設定をすると、結果的に挟み込み検知荷重が大きくなってしまうという問題があった。
【0006】
図7は、挟み込み検出における問題点の一例を示す図である。例えば、図7(A)に示すように、時刻t=0において、パワーウィンドウのUP動作(ウィンドウガラスの上昇動作)が既に開始され、モータ負荷fcが生じている状態において、時刻t1において挟み込みが発生したときの推定負荷foは波形aに示している。また、時刻t1において車両の振動により振動外乱が発生したときの推定負荷foは波形bで示している。
この場合、推定負荷foの増加が振動荷重による外乱であるか否かを検出するには、挟み込みによる推定負荷の変化と、振動による推定負荷の変化との間で違いが生じるまでの時刻t2まで待つ必要がある。そして、挟み込みによる変化と、振動による変化とで違いが生じる時刻t3において、挟み込み検出が行われる。このとき、推定負荷foは負荷fh1に達している。
【0007】
上述のように挟み込み検出のタイミングを遅らせ、時刻t3において挟み込み検出を行う設定が行われていると、図7(B)に示すように、時刻t2において、符号aで示す推定負荷foを示す波形と、符号bで示す推定負荷foを示す波形との間で、波形の立ち上がりに差が生じる場合であっても、時刻t3で挟み込み検出を行うことになる。そして、時刻t3で、挟み込み検出を行うときには、推定負荷foは、負荷fh2に達し、前述の負荷fh1より大きくなってしまう場合がある。
【0008】
このように、挟み込み検出の行うタイミングを遅らせることで、大きな挟み込み負荷が生じてから挟み込みを検出することとなり、結果的に、挟み込みの検知荷重が大きくなり、挟み込み検出の感度が鈍くなってしまうという問題があった。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、早期に挟み込み検出が可能になり、かつ挟み込みを判定するための検知荷重を小さく設定することができる、車両用開閉体の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する本発明の請求項1に係わる車両用開閉体の制御装置は、モータで開閉体を駆動する車両用開閉体の制御装置であって、車両の振動を加速度センサを用いて加速度検出信号として検出する振動検出部と、前記モータの推定負荷を算出する推定負荷算出部と、前記振動検出部により検出される加速度検出信号から前記モータにおける振動負荷を算出する振動負荷算出部と、前記推定負荷算出部で算出された推定負荷の算出値を、前記振動負荷算出部で算出された振動負荷の算出値により補正する振動除去負荷算出部と、前記振動除去負荷算出部により補正された負荷算出値に基づいて物体の挟み込みの有無を判定する挟込判定部と、を備えることを特徴とする。
この車両用開閉体の制御装置では、推定負荷算出部が、モータの回転速度、回転加速度及び駆動電圧からモータの推定負荷を算出する。また、振動負荷算出部が、車両(例えば、モータの制御基板や、ECU(Electronic Control Unit)等)に取り付けた加速度センサの検出信号からモータの振動負荷を算出する。そして、振動除去負荷算出部は、推定負荷算出部により算出された推定負荷の算出値を、振動負荷算出部により算出された振動負荷の算出値により補正する。
これにより、モータの推定負荷から振動外乱による振動負荷を除外することができ、早期に挟み込み検出が可能になり、かつ挟み込みを判定するための検知荷重を小さく設定することができる。
【0011】
また、請求項2に係わる発明は、請求項1に記載の車両用開閉体の制御装置であって、前記振動負荷算出部は、前記振動検出部により検出された加速度検出信号を所定の遅延時間だけ遅延させるとともに、所定の係数を乗じ振幅補正して振動負荷を算出することを特徴とする。
この車両用開閉体の制御装置では、振動検出部により検出された加速度検出信号pを所定の時間τだけ遅らせた遅延加速度検出信号p’を算出し、負荷相当の値となるように振幅補正係数Kを乗じて振動負荷fpを求める。
これにより、簡単な演算(高速演算)により、モータの推定負荷から振動外乱による振動負荷を除外することができる。このため、早期に挟み込み検出が可能になり、かつ挟み込みを判定するための検知荷重を小さく設定することができる。
【0012】
また、請求項3に係わる発明は、請求項2に記載の車両用開閉体の制御装置であって、前記所定の遅延時間は、前記車両の振動がモータの負荷外乱として現れるまでの機械系の遅れに相当する時間であることを特徴とする。
この車両用開閉体の制御装置では、加速度センサにより加速度検出信号pを算出し、車両の振動がモータ負荷に至るまでの機械系の遅れに相当する時間τだけ遅らせた遅延加速度検出信号p’を算出し、負荷相当の値となるように振幅補正係数Kを乗じて振動負荷fpを求める。
これにより、簡単な演算(高速演算)により、モータの推定負荷から振動外乱による振動負荷を除外することができる。このため、早期に挟み込み検知が可能になり、かつ挟み込みを判定するための検知荷重を小さく設定することができる。
【0013】
また、請求項4に係わる発明は、請求項2に記載の車両用開閉体の制御装置であって、前記振動負荷が所定の閾値を超えているか否かを判定するとともに、該振動負荷が所定の閾値を超えていると判定した場合に、さらに、当該振動負荷が最初に前記閾値を超えてから所定時間以内に算出された振動負荷であるか否かを判定する振動負荷値判定部を備え、前記振動除去負荷算出部は、前記振動負荷値判定部により条件を満たすと判定された場合に、前記推定負荷算出部により算出される推定負荷の算出値から、前記振動負荷算出部により算出される振動負荷の算出値を減算することを特徴とする。
この車両用開閉体の制御装置では、振動負荷fpが規定値(閾値)f1以上となった場合に、その後、規定時間T1の間、推定負荷算出部により算出された推定負荷foの算出値を、振動負荷算出部により算出された振動負荷fpの算出値により補正する。なお、この条件以外の場合、例えば、振動の振幅が小さい小振動の場合は推定負荷foに対する補正を行わない。また、規定時間T1以降の場合においては、加速度検出信号pの波形と、推定負荷foの波形(振動外乱の波形)との相似性が良くないため、推定負荷foに対する補正を行わない。
これにより、所定の閾値f1以上の大きさの振動が発生したときに、所定時間T1の間だけ、推定負荷foに対して振動負荷fpにより補正を行うことができる。このため、推定負荷foに対して誤った補正が行われることを回避することができる。
【0014】
また、請求項5に係わる発明は、請求項4に記載の車両用開閉体の制御装置であって、前記所定の時間は、前記加速度センサを用いて検出される加速度検出信号の波形において最初にピーク点が生じる振動波形の部分の周期に応じて設定されることを特徴とする。
この車両用開閉体の制御装置では、振動が発生した場合の推定負荷foの初回目のピーク点を含む振動波形の部分は、加速度検出信号pの振動波形と同じ形になるが、2発目以降の振動波形は、機械系の「高次周波数による余振動」との足し算になるため波形が異なるため、時間T1に限定して、推定負荷foに対して補正処理が行われる。
これにより、推定負荷foに対して、振動負荷fpにより誤った補正が行われることを回避することができる。
【0015】
また、請求項6に係わる発明は、請求項1から5のいずれかに記載の車両用開閉体の制御装置であって、さらに、前記モータの回転速度を検出する回転速度算出部と、前記モータの回転加速度を検出する回転加速度算出部と、前記モータの駆動電圧を検出する電圧検出部と、を有し、前記推定負荷算出部は、前記モータの回転速度、回転加速度及び駆動電圧から推定負荷を算出することを特徴とする。
これにより、推定負荷算出部が、モータの回転速度、回転加速度及び駆動電圧を用いてモータの推定負荷foを算出するため、モータの推定負荷を高精度に算出することができる。
【0016】
また、請求項7に係わる発明は、請求項1から6のいずれかに記載の車両用開閉体の制御装置であって、前記車両用開閉体が車両の窓を開閉するパワーウィンドウであることを特徴とする。
これにより、パワーウィンドウにおいて、早期に挟み込み検知が可能になり、かつ挟み込みを判定するための検知荷重を小さく設定することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の車両用開閉体の制御装置では、モータの回転速度、回転加速度及び駆動電圧からモータの推定負荷foを算出し、車両(例えば、モータの制御基板や、ECU等)に取り付けた加速度センサの検出信号からモータの振動負荷fpを算出する。そして、推定負荷foの算出値を、振動負荷fpの算出値により補正する。
これにより、モータの推定負荷foから振動外乱による振動負荷fpを除外することができ、早期に挟み込み検知が可能になり、かつ挟み込みを判定するための検知荷重を小さく設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係わるパワーウィンドウ駆動装置の構成を示す図である。
【図2】制御部の構成を示す図である。
【図3】振動負荷算出部15の動作について説明するための図である。
【図4】制御部の動作について説明するための波形図である。
【図5】制御部の動作について説明するためのフローチャートである。
【図6】パワーウィンドウ装置の構成を示す図である。
【図7】パワーウィンドウ駆動装置の挟み込み検出における問題点の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、この発明の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図1は、図1は本発明の実施形態に係わる車両用開閉体の制御装置の例として、本発明を自動車用のパワーウィンドウ駆動装置に適用した場合の例を示す図である。
図1に示すように、パワーウィンドウ駆動装置1は、車両のウィンドウガラス122を開閉するための駆動装置であって、モータ(DCモータ)2と、モータ2の回転を検出する回転センサ3と、モータ2の両端(プラス端子、マイナス端子)に接続されたスイッチング手段としてのリレー回路4と、モータ2の駆動電圧を検出する電圧検出回路5と、モータ2を駆動するバッテリ等から降圧などにより生成される電源6と、ウィンドウガラス122を開閉する際に使用される操作スイッチ7と、加速度センサ8と、パワーウィンドウ駆動装置1の主制御を行う制御部10とが設けられている。なお、この制御部10は、例えば、マイクロコントローラや、カズタムマイクロコンピュータ等であり、内部にROM、RAM、A/D変換器(所望の場合にはD/A変換器も含む)、カウンタ、I/Oポート、及びバッファ出力回路等を内蔵している。
【0020】
リレー回路4には、スイッチング素子であるUP側(ウィンドウガラスの閉動作側)のリレーとDOWN側(ウィンドウガラスの開動作側)の2つのリレーを含み構成され、これら2つのリレーがそれぞれモータ2の両端端子に接続されている。すなわち、制御部10からの出力信号がUP(閉)信号である場合、UP側のリレーがオンとなり、DOWN側のリレーがオフとなる。これに対し、制御部10からの出力信号がDOWN(開)信号である場合、UP側のリレーがオフとなり、DOWN側のリレーがオンとなる。このように、制御部10からの出力信号がUP(閉)とDOWN(開)とに切り替わることによって、モータ2に流れる電流の向きが正/逆反対となり、モータ2の回転方向が変わるようになっている。これによって、モータ2に連係されているウィンドウガラス122が上昇(UP)したり下降(DOWN)したりして開閉動作を行う。
【0021】
また、回転センサ3は、例えば、ロータリエンコーダや、ホールIC等により構成される。回転センサ3が、ホールICで構成される場合、モータ2の図示しない回転軸に組みつけられた図示しないセンサマグネットにより、回転センサ3はモータ2の回転軸の回転に合わせて位相のずれた(例えば、A相、B相)2つの信号が制御部10に出力されるようになっている。そして、A相及びB相の信号の位相差により、モータ2の回転速度及び回転方向(正回転と逆回転と)の判定が行われる。電圧検出回路5は、例えば抵抗分圧回路とフィルタ回路で構成される回路で構成されており、モータ2の駆動電圧(端子電圧)を制御部10の入力ポート(A/D変換器に繋がるポート)に適合する信号レベルに変換するための回路である。
【0022】
操作スイッチ7は、運転席などに設けられたスイッチである。この操作スイッチ7は、オート操作スイッチ7a及びマニュアル操作スイッチ7bで構成される。このオート操作スイッチ7a及びマニュアル操作スイッチ7bの各開閉操作信号(UP/DOWN操作信号)に応じて、制御部10によりリレー回路4内のリレーがON/OFF制御され、このリレー回路4によりモータ2が正転又は逆転駆動されることによりウィンドウガラス122の開閉が行われる。
【0023】
加速度センサ8は、車両(車体)の振動を検出するためのセンサである。この加速度センサ8は、車両の振動がモータ負荷(モータ出力トルク)に与える影響(外乱)を検出するためのものである。後述するように、この加速度センサ8の加速度検出波形からモータ負荷の外乱による振動負荷fpを推定し、この振動負荷fpによりモータ2の推定負荷foを補正する。
この加速度センサ8の取り付け位置としては、車両(例えば、ドアパネル)、モータ2の制御装置(制御基板上に搭載)、制御基板上のマイコン(基板上のカスタムマイコン等)に搭載する等、種々の場所に搭載することができるが、製品モジュール化が容易なモータ2と制御装置とを一体化した制御基板上に搭載することが好適である。例えば、図6に示すように、モータ2に一体化されて付設される制御モジュール1A内の制御基板上に加速度センサ8を搭載することができる。
なお、加速度センサ8をウィンドウガラスに搭載すると、通常挟み込み時の加速度も検出してしまうため、ウィンドウガラスへの搭載は避ける必要がある。また、この加速度センサ8としては、ピエゾ抵抗素子型(piezo-resistive)のセンサを使用できる他に、圧電型や静電容量型などを用いることができる。
【0024】
図2は、パワーウィンドウ駆動装置1の制御部10の構成を示す概略ブロック図である。
同図に示すように、制御部10は、電圧検出部11と、回転速度算出部12と、モータ加速度算出部12Aと、モータ位置算出部12Bと、推定負荷算出部13と、振動検出部14と、振動負荷算出部15と、振動負荷値判定部16と、振動除去負荷算出部17と、挟込判定部18と、駆動制御部19とを有している。
【0025】
電圧検出部11は、モータ2の駆動電圧の信号(電圧検出回路5によりレベル変換された信号)が入力され、モータ2の電圧を検出する。この電圧検出部11で検出されたモータ2の駆動電圧Vの信号は、推定負荷算出部13に出力される。
回転速度算出部12は、モータ2の回転に連動する回転センサ3から出力される信号に基づいてモータ2の回転速度を算出する。例えば、回転センサ3がロータリエンコーダにより構成される場合、制御部10内のカウンタ(図示せず)を用いて所定周期ごとに、回転センサ3から出力されるパルス信号の数(またはパルス間隔)を計測して、モータ2の回転方向及び回転速度(角速度)ωを算出する。また、この回転速度算出部12は、回転センサ3がホールICで構成される場合、回転センサ3から入力される位相の異なる2相(A,B相)の信号の波形、および信号の間隔に基づいて、モータ2の回転方向及び回転速度ωを算出する。
また、回転速度算出部12は、回転方向の信号と回転速度ωの信号とを、モータ加速度算出部12A、モータ位置算出部12B、及び推定負荷算出部13に出力する。
【0026】
モータ加速度算出部12Aは、回転速度算出部12から入力した回転速度(角速度)ωの信号に基づいてモータ加速度(角加速度)dωを算出し、このモータ加速度dωの信号を推定負荷算出部13に出力する。モータ位置算出部12Bは、回転速度算出部12から入力した回転速度ωの信号とモータ2の回転方向の信号とに基づいて、全閉から全開に至るウィンドウガラス122の位置に対応するモータ2の回転位置θを算出する。より詳細には、回転センサから出力されるパルス信号の数をカウントし、このカウント値を回転位置θとしている。この回転位置θの信号は推定負荷算出部13に出力される。
【0027】
推定負荷算出部13は、モータ2の駆動電圧Vと、モータ2の回転速度(角速度)ωと、モータ加速度(角加速度)dωとに基づいて、モータ2の推定負荷foを算出する。ここで推定負荷foは、以下の式(1)により算出することができる(特許文献1を参照)。
【0028】
fo=(Bm+a)(ω0−ω)+b(V−V0)−Jm・dω …(1)
【0029】
ここで、Bmはモータ内部負荷の粘性係数、ωは角速度、ω0は外部無負荷時の角速度定常値、Jmはモータ2を含む装置(例えばウィンドウ開閉装置)の慣性モーメント、dωは角加速度、a、bはモータ2に固有の定数である。なお、(Bm+a)(ω0−ω)を角速度差演算項、b(V−V0)を電圧差演算項、Jm・dωを角加速度演算項(または慣性項)と呼ぶこともある。
【0030】
振動検出部14は、加速度センサ8により検出された加速度信号Gから加速度検出信号(波形信号)pを算出する。振動負荷算出部15は、加速度検出信号pからモータ出力における振動(外乱)による振動負荷fpを算出する。
図3は、加速度センサ8の出力する信号の波形図、及び振動負荷算出部15の補正処理を示す図である。振動検出部14は、例えば、図3(A)に示すように、加速度検出信号pの波形信号を算出する。
【0031】
また、振動負荷算出部15は、振動負荷fpの算出において、図3(B)に示すように、遅延回路15Aによる加速度検出信号pに対する遅延時間τによる遅延処理と、増幅器15Bにおける振幅補正係数(補正ゲイン)Kによる振幅補正処理とにより行われる。すなわち、加速度検出信号pを入力として、この加速度検出信号pを基に、次式(2)により、振動負荷fpを算出する。
【0032】
fp=K・p(t−τ) …(2)
【0033】
なお、各係数K,τは、実測により求めることができる。例えば、車体に振動を与えた場合における加速度センサ8の検出データと、モータ負荷の出力データを測定し、むだ時間システムとして、システムを同定する。例えば、加速度検出信号pの信号のラプラス変換関数をP(s)とし、振動負荷fの信号のラプラス変換関数をF(s)とし、これらの間の伝達関数H(s)を求め、次式(3)から各係数K,τを同定することができる。
【0034】
H(s)=F(s)/P(s)=Ke―τs …(3)
【0035】
図2に戻って、振動負荷値判定部16は、振動負荷算出部15から振動負荷fpの信号を入力し、この振動負荷fpが所定の条件を満たすか否かを判定する。この所定の条件としては、後述するように、振動負荷fpが所定の規定値(閾値f1)を超えるとともに(fp≧f1)、この閾値f1を超える状態が、最初に閾値f1を超えてから所定時間T1以内であるか否かが用いられる。そして、この条件を満たす場合に、振動負荷fpの信号(fpの算出値)を振動除去負荷算出部17に出力する。
【0036】
振動除去負荷算出部17では、振動負荷値判定部16から振動負荷fpの信号が入力されると、推定負荷算出部13から入力した推定負荷foに対して振動負荷fpを減算し、振動除去推定負荷fo’(fo’=fo−fp)を算出する。振動除去負荷算出部17は、この振動除去推定負荷fo’の信号を挟込判定部18に出力する。挟込判定部18は、振動除去負荷算出部17から入力した振動除去推定負荷fo’が所定の閾値fhを超えるか否かを判定する。また、挟込判定部18は、振動除去推定負荷fo’が所定の閾値fhを超える場合に、パワーウィンドウにおいて異物の挟み込みが発生したと判定し、挟込信号hを駆動制御部19に出力する。
【0037】
駆動制御部19では、挟込判定部18から挟み込み信号hを入力すると、リレー回路4に駆動信号を送り、リレー回路4内のリレーを駆動し、パワーウィンドウDOWN側(下降側)に駆動するか、又はパワーウィンドウの開閉動作を停止するようにモータ2を制御する。
なお、上述の各機能部は、制御部10内に備えられたマイクロコントローラのCPUが、マイクロコントローラに内蔵されたROMに記憶されたプログラムを読み出して、情報の加工、演算処理を実行することにより、実現されるようにしてもよい。
【0038】
以下、図4を参照して、制御部10の具体的な制御動作を説明する。
図4は、制御部10の行う挟み込み検出における振動負荷、推定負荷を示す波形図である。同図では、時刻t=0において、パワーウィンドウのUP側動作(ウィンドウガラスの上昇動作)が既に開始されているものとする。
【0039】
図4において、図4(A)は、加速度検出信号(波形信号)pに対して生成される振動負荷fp、加速度検出信号pに対する遅延信号である遅延加速度検出信号p’それぞれの波形例を示す図である。同図において、横軸は時間を示し、縦軸はそれぞれの信号のレベル(加速度、負荷)を示している。
また、図4(B)は、振動負荷算出部15、振動負荷値判定部16、振動除去負荷算出部17、及び挟込判定部18の動作を説明するための図である。同図において、横軸は時間を示し、縦軸はそれぞれの信号のレベル(負荷)を示している。また、同図において、符号aで示す波形は、異物の挟み込み時における振動除去推定負荷fo’であり、符号bで示す波形は、振動外乱時における振動除去推定負荷fo’であり、符号b’で示す波形は、推定負荷foである。また、振動負荷値判定部16により判定される振動負荷fpの閾値をf1とし、挟込判定部18において挟み込み判定に使用される検知荷重をfhとしている。
【0040】
図4(A)に示すように、時刻t1において車両(車体)に振動が発生し、この振動が加速度センサ8により検出され、振動検出部14により加速度検出信号pが生成される。この加速度検出信号pは、振動負荷算出部15において遅延時間τだけ遅延(delay)され、遅延された遅延加速度検出信号p’が生成される。例えば、加速度検出信号pにおけるピーク点(時刻t2)は、遅延加速度検出信号p’におけるピーク点(時刻t5)まで遅延される。また、振動負荷算出部15では、遅延加速度検出信号p’に対する振幅補正係数(補正ゲイン)Kによる振幅補正処理を行い、振動負荷fpを生成して振動負荷値判定部16に出力する。すなわち、振動負荷算出部15は、加速度検出信号pを入力として、この加速度検出信号pを基づいて、振動負荷fpの信号を生成する。
【0041】
(振動外乱がなく挟み込みによりモータ推定負荷foが増加する場合の例)
次に、外乱(車両の振動)による振動負荷fpが発生しておらず、異物の挟み込みが発生してモータ推定負荷foが次第に増加する場合の挟み込み検出処理の例について、図4(B)を参照して説明する。なお、図4(B)に示すように、時刻t=0において、パワーウィンドウが既にUP側(ウィンドウガラスの上昇側)に動作しており、推定負荷算出部13から推定負荷foの算出値fcの信号が出力されているものとする。
この状態において、時刻t2において挟み込みが発生する。この挟み込みの発生により、推定負荷算出部13から出力される推定負荷fo(符号aで示す波形)は負荷算出値fcから次第に増加する。また、振動除去負荷算出部17から出力される振動除去推定負荷fo’(符号aで示す波形)も次第に増加する(この例では、振動負荷fpは発生していないので、「fo’=fo」である)。
【0042】
この振動除去負荷算出部17から出力される振動除去推定負荷fo’(符号aで示す波形)が、時刻t2から次第に増加し、時刻t4において、挟み込み検知荷重fhに到達すると、挟込判定部18により挟み込みの発生が検出される。この場合に、挟み込み検知荷重fhは、パワーウィンドウがUP側に通常動作する負荷fcよりΔfだけ多い検知荷重値fhに設定されている。
こうして、時刻t4において、挟込判定部18により異物の挟み込みが検出されることにより、駆動制御部19は、リレー回路4を通してモータ2を逆転させ、ガラス窓を下降側に駆動するか、又はモータ2を停止させる。
【0043】
(振動負荷が発生する場合の例)
次に、車両に振動が印加されモータ出力に振動外乱(振動負荷fp)が発生し、かつ異物の挟み込みが発生していない場合の例について説明する。図4(A)に示すように、時刻t1において、車体に振動が発生し、この振動が加速度センサ8により検出され、振動検出部14から加速度検出信号pが生成される。この加速度検出信号pは、振動負荷算出部15において遅延時間τだけ遅延され、遅延された遅延加速度検出信号p’が生成される。また、振動負荷算出部15では、遅延加速度検出信号p’に対する振幅補正係数Kによる振幅補正処理を行い、振動負荷fpを生成して振動負荷値判定部16に出力する。
【0044】
一方、図4(B)に示すように、推定負荷算出部13からは、時刻t2から車体の振動の影響により、ウィンドウガラスの上昇に伴う負荷fcに振動負荷が加わった推定負荷foとなる(符号b’で示す波形)。
そして、時刻t3において、振動負荷算出部15から出力される振動負荷fpが、閾値f1を超えると、振動負荷値判定部16から振動除去負荷算出部17に対して振動負荷fpの信号が出力される。ここで、閾値f1は、挟み込みの誤検出が生じない範囲の小振動の振幅値以上、かつ挟み込み検出しきい値(検知荷重fh)以下に設定される。
【0045】
時刻t3において、振動負荷値判定部16から振動除去負荷算出部17に対して振動負荷fpの信号が出力されると、振動除去負荷算出部17では、時刻t6までの時間T1の間だけ、推定負荷算出部13から入力した推定負荷foに対する補正処理を行う。この補正処理では、推定負荷fo(波形b’)の算出値から振動負荷fpの算出値を減算する処理が行われる(fo’=fo−fp)。
このため、時刻t3から時刻t6までの時間T1の間において、振動除去負荷算出部17の出力fo’(波形b)は、推定負荷fo(符号b’の波形)から振動負荷fpをキャンセルした(逆極性の振動負荷−fpを加算した)状態となる。従って、振動除去負荷算出部17の出力(振動除去推定負荷fo’)は、波形bで示すように検知荷重fhを超えることがなくなり、挟込判定部18により挟み込み検出が行われず、振動負荷による誤検出を回避できる。
このように、振動により発生する推定負荷foの振動外乱を、振動負荷fpによりキャンセルすることにより推定負荷foの増加を抑制して、振動負荷による誤検出を抑制できる。これにより、挟み込み検出を早期に行うことができるとともに、挟み込み検出の判定に使用する検知荷重を低く設定することができる。
【0046】
また、図5は、上述した制御部10における振動負荷の補正処理の流れをフローチャートで示したものである。以下、図5に示すフローチャートを参照して、制御部10における振動負荷の補正処理の流れについて説明する。
振動負荷算出部15では、振動検出部14により算出された加速度検出信号pを、車両の振動がモータ負荷(モータ出力の外乱負荷)に至るまでの機械系の遅れに相当する時間τだけ遅らせた遅延加速度検出信号p’を算出し、この遅延加速度検出信号p’に基づいて、モータ負荷に相当する値となるように振幅補正係数Kを乗じて振動負荷fpを求める(ステップS11)。
【0047】
そして、振動負荷値判定部16では、振動負荷fpが規定値f1以上となったら、その後、規定時間T1の間(規定時間T1以内)であるか否かを判定する(ステップS12)。この規定値f1は、挟み込み検出において誤検出処理を行わない範囲の小振動の振幅値以上、挟み込み検出しきい値(検知荷重fh)以下に設定される。また、時間T1は「fp≧f1」を検出後、初回目のピーク点を有するプラス振動がなくなるまでの時間を設定するが、図3(A)に示すように、加速度検出信号pの初回目のプラス振動がなくなるまでの時間T1で近似できる。
【0048】
なお、図4(B)の波形b’で示す推定負荷foの初回目のピーク点を含む振動波形の部分(時間T1の範囲)は、加速度検出信号pと波形が同じ形になるが、2回目以降の振動波形は、機械系の“高次周波数による余振動”との足し算になるため波形が異なってくる。このため、時間T1に限定して、補正処理が行われる。なお、参考例として、走行振動については、加速度Gは1〜20G程度であり、その振動周波数は、2〜30Hz程度である。また、ドア閉め振動については、加速度Gは20〜40G程度であり、その振動周波数は、2〜50Hz程度である。
【0049】
図5のフローチャートに戻り、ステップS12において、「fp≧f1」でないか、又は規定時間T1の間(T1以内)でないと判定された場合は(ステップS12でNo)、振動除去負荷算出部17では、振動負荷fpにより補正演算を行うことなく、推定負荷foをそのまま振動除去推定負荷fo’として挟込判定部18に出力する(fo’=fo)(ステップS13)。この場合は、振動負荷fpが小さいか(小振動)、又は加速度検出信号pの波形と、推定負荷foにおける振動波形との相似性が良くないため、「fo’=fp」とする。
【0050】
一方、ステップS12において、「fp≧f1」であり、かつ規定時間T1の間(T以内)であると判定された場合は(ステップS12でYes)、振動除去負荷算出部17では、まず、振動負荷fpが正であるかどうかを判定する(ステップS14)。
そして、fpが負値(fp<0)の場合は(ステップS14でNo)、推定負荷foをそのまま振動除去推定負荷fo’として挟込判定部18に出力する(fo’=fo)(ステップS15)。これは、振動負荷fpの位相がずれて振幅が大きくなる方向に補正されるのを防ぐためである。
【0051】
また、ステップS14において「fp≧0」と判定された場合は(ステップS14でYes)、推定負荷foから振動負荷fpを減算し、大振動時の負荷変動が相殺された振動除去推定負荷fo’を求める(ステップS16)。
【0052】
このように、振動により車両に発生する振動(加速度)とモータ負荷(振動外乱)には相関があり、モータ2の推定負荷foに対する振動負荷fpの補正を、大振動の振動負荷fpに限定すれば、振動負荷fpを遅延時間τと振幅補正係数Kとで簡易的に表現できる。また、加速度センサ8に2軸方向に採用すれば、走行による垂直振動とドア閉め時の水平振動を個別に検出でき、それぞれ固有の係数を設定し演算することができる。この係数は、実機測定結果より求めることができる。
【0053】
このように、本発明の車両用開閉体の制御装置では、高次元の振動負荷の推定式を用いずに、簡単な演算(高速な処理)で振動外乱を除去した挟み込み検出機能を実現できる。また、車両の振動時の振動外乱によるモータ負荷の変動を相殺できるので、振動外乱を許容するための挟み込み検出マージンを大きく設定する必要がなく、早期の挟み込み検出が可能になるとともに、挟み込みを判定するための検知荷重(挟み込み検出の閾値荷重)を小さく設定することができる。また、振動外乱を認識したときに挟み込み検出を鈍くする処理が不要となるので、振動中に挟み込みが起こっても振動なしの時と同等の小さな検知荷重を用いることができる。
【0054】
また、上述の実施形態では、車両用開閉体の制御装置の例として、車両のウィンドウガラスを開閉動作させるパワーウィンドウ駆動装置の例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、本発明の車両用開閉体の制御装置を、サンルーフ、スライドドアの開閉用に用いてもよい。
【0055】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明のパワーウィンドウ駆動装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0056】
1…パワーウィンドウ駆動装置、2…モータ、3…回転センサ、4…リレー回路、5…電圧検出回路、6…電源、7…操作スイッチ、8…加速度センサ、10…制御部、11…電圧検出部、12…回転速度算出部、12A…モータ加速度算出部、12B…モータ位置算出部、13…推定負荷算出部、14…振動検出部、15…振動負荷算出部、16…振動負荷値判定部、17…振動除去負荷算出部、18…挟込判定部、19…駆動制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータで開閉体を駆動する車両用開閉体の制御装置であって、
車両の振動を加速度センサを用いて加速度検出信号として検出する振動検出部と、
前記モータの推定負荷を算出する推定負荷算出部と、
前記振動検出部により検出される加速度検出信号から前記モータにおける振動負荷を算出する振動負荷算出部と、
前記推定負荷算出部で算出された推定負荷の算出値を、前記振動負荷算出部で算出された振動負荷の算出値により補正する振動除去負荷算出部と、
前記振動除去負荷算出部により補正された負荷算出値に基づいて物体の挟み込みの有無を判定する挟込判定部と、
を備えることを特徴とする車両用開閉体の制御装置。
【請求項2】
前記振動負荷算出部は、
前記振動検出部により検出された加速度検出信号を所定の遅延時間だけ遅延させるとともに、所定の係数を乗じ振幅補正して振動負荷を算出すること
を特徴とする請求項1に記載の車両用開閉体の制御装置。
【請求項3】
前記所定の遅延時間は、前記車両の振動がモータの負荷外乱として現れるまでの機械系の遅れに相当する時間である
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用開閉体の制御装置。
【請求項4】
前記振動負荷が所定の閾値を超えているか否かを判定するとともに、該振動負荷が所定の閾値を超えていると判定した場合に、さらに、当該振動負荷が最初に前記閾値を超えてから所定時間以内に算出された振動負荷であるか否かを判定する振動負荷値判定部を備え、
前記振動除去負荷算出部は、
前記振動負荷値判定部により条件を満たすと判定された場合に、前記推定負荷算出部により算出される推定負荷の算出値から、前記振動負荷算出部により算出される振動負荷の算出値を減算する
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用開閉体の制御装置。
【請求項5】
前記所定の時間は、前記加速度センサを用いて検出される加速度検出信号の波形において最初にピーク点が生じる振動波形の部分の周期に応じて設定される
ことを特徴とする請求項4に記載の車両用開閉体の制御装置。
【請求項6】
前記車両用開閉体の制御装置は、さらに
前記モータの回転速度を検出する回転速度算出部と、
前記モータの回転加速度を検出する回転加速度算出部と、
前記モータの駆動電圧を検出する電圧検出部と、
を有し、
前記推定負荷算出部は、前記モータの回転速度、回転加速度及び駆動電圧から推定負荷を算出することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車両用開閉体の制御装置。
【請求項7】
前記車両用開閉体が車両の窓を開閉するパワーウィンドウである
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の車両用開閉体の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−132685(P2011−132685A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−290763(P2009−290763)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(000144027)株式会社ミツバ (2,083)
【Fターム(参考)】