説明

車線認識装置及びナビゲーション装置

【課題】車両が走行している車線の特定の確実性を向上させた「車線認識装置」、及び、当該車線認識装置により認識された車線に応じた処理を行う「ナビゲーション装置」を提供する。
【解決手段】車線認識装置100は、特徴抽出部12が、車両周辺の撮影によって得られる画像データから俯瞰画像を生成し、当該俯瞰画像における道路上の特徴部位を抽出する。不要特徴削除部18は、特徴部位のうち、白線以外に対応する道路上の特徴部位を削除し、白線認識部20が、残った白線に対応する道路上の特徴部位に基づいて白線の絶対位置を認識し、更に、車線特定部22が、車両が走行している車線を特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両が走行する車線を認識する車線認識装置、及び、当該車線認識装置によって認識された車線の情報に基づく処理を行うナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両の運転操作を支援すべく、道路上の車線を認識する装置(車線認識装置)や、車両周辺の地図画像を表示し、目的地までの経路を案内するナビゲーション装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
車線認識装置は、車両周辺を撮影し、当該撮影によって得られる画像データに基づいて、道路の路面に付された白線の位置を認識する。更に、車線認識装置は、車両が片側2車線等の複数車線の道路を走行している場合には、その認識した白線の位置に基づいて、複数車線のうち、車両が走行している車線を特定する。なお、本明細書では、「白線」とは車線の両端に付された線を意味し、色は白色に限られず、追い越し禁止を示す黄色の線等も含むものとする。
【0004】
一方、ナビゲーション装置は、車線認識装置によって認識された、車両が走行している車線の情報を取得し、当該情報に基づいて運転者に対する案内を行う。例えば、車両が片側2車線のうちの右側車線を走行中であり、その後に交差点で左折をする必要がある場合、左折をするためには左側車線に移動する必要があることに鑑み、ナビゲーション装置は、音声等によって、運転者に対して交差点に車両が到達する前に左側車線に移動するように指示を行う。
【特許文献1】特開平2002−318130号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、路面には白線以外にも導流帯や安全地帯を表すゼブラゾーン等の様々な表示が付されており、これらの表示と白線とを区別して、白線のみを認識し、更には、車両が走行している車線を特定することは容易ではなかった。
【0006】
本発明の目的は、上述した問題を解決するものであり、車両が走行している車線の特定の確実性を向上させた車線認識装置、及び、当該車線認識装置により認識された車線に応じた処理を行うナビゲーション装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る、車両が走行する車線を認識する車線認識装置は、前記車両の周辺を撮影し、画像データを生成する撮影手段と、前記撮影手段によって生成された前記画像データに基づいて、前記車両の周辺の道路上の特徴部位を抽出する特徴部位抽出手段と、前記車両の絶対位置を検出する車両絶対位置検出手段と、前記車両絶対位置検出手段により検出された前記車両の絶対位置に基づいて、前記車両の周辺の道路上における、前記白線以外の表示の絶対位置を含む路面表示情報を取得する路面表示情報取得手段と、前記路面表示情報取得手段により取得された前記路面表示情報に基づいて、前記特徴部位抽出手段により抽出された前記道路上の特徴部位のうち、前記白線に対応する前記道路上の特徴部位を選択する特徴部位選択手段と、前記特徴部位選択手段により選択された前記白線に対応する前記道路上の特徴部位に基づいて、前記道路上の白線の絶対位置を認識する白線認識手段と、前記白線認識手段により認識された前記道路上の白線の絶対位置に基づいて、前記車両が走行する車線を特定する車線特定手段とを有することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、車両周辺の撮影によって得られる画像データに基づいて抽出される道路上の特徴部位のうち、白線に対応する前記道路上の特徴部位のみが選択され、その選択された特徴部位に基づいて白線の絶対位置が認識され、更には、車両が走行する車線が特定されるため、道路上の白線と白線以外とが区別可能であり、車両が走行している車線の特定の確実性を向上させることができる。
【0009】
また、本発明に係る車線認識装置は、前記特徴部位抽出手段が、前記撮影手段によって生成された前記画像データに基づいて、前記車両の上方を視点とする俯瞰画像を描画し、該俯瞰画像における前記車両の周辺の道路上の特徴部位を抽出するようにしてもよい。
【0010】
この構成によれば、車両情報を視点とする俯瞰画像から特徴部位を抽出することで、道路上の特徴部位の絶対位置を的確に特定することが可能となる。
【0011】
また、本発明に係る車線認識装置は、前記特徴部位選択手段が、前記路面表示情報取得手段により取得された前記路面表示情報に含まれる前記白線以外の表示の絶対位置と、前記車両絶対位置検出手段により検出された前記車両の絶対位置とに基づいて、前記特徴部位抽出手段により抽出された前記道路上の特徴部位のうち、前記白線以外に対応する前記道路上の特徴部位を特定し、該特徴部位を削除するようにしてもよい。
【0012】
この構成によれば、白線以外に対応する道路上の特徴部位については白線の絶対位置の認識において不要なものとして削除することで、当該白線の絶対位置の認識の確実性を向上させることが可能となる。
【0013】
また、本発明に係る車線認識装置は、前記白線認識手段が、前記車両絶対位置検出手段により検出された前記車両の絶対位置に基づいて、前記特徴部位選択手段により選択された前記白線に対応する前記道路上の特徴部位の絶対位置を特定し、該絶対位置を前記道路上の白線の絶対位置として認識するようにしてもよい。
【0014】
この構成によれば、道路上の特徴部位の絶対位置と、白線以外の表示の絶対位置とを得て、これらに基づいて、道路上の特徴部位のうち、白線に対応する道路上の特徴部位を適切に特定することができる。
【0015】
また、本発明に係る車線認識装置は、前記車線特定手段が、前記白線認識手段により認識された前記道路上の白線の絶対位置に基づいて車線の絶対位置を特定し、該車線の絶対位置が前記車両絶対位置検出手段により検出された前記車両の絶対位置に最も近い車線を、前記車両が走行する車線として特定するようにしてもよい。
【0016】
この構成によれば、認識された白線の絶対位置に基づいて、例えば、白線と白線の間を車線の絶対位置として特定することができ、更には、特定した車線のうち、絶対位置が車両の絶対位置に最も近い車線を、車両が走行する車線として特定することで、車線特定の確実性を向上させることができる。
【0017】
本発明に係るナビゲーション装置は、上述した車線認識装置によって認識された前記車両が走行する車線の情報を取得する車線情報取得手段と、前記車線情報取得手段により取得された、前記車両が走行する車線の情報に基づいて、経路案内処理を行う経路案内処理手段とを有することを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、車線認識装置によって認識された、車両が走行している車線に応じて、運転者に対し、適切な案内を行うことが可能となる。
【0019】
本発明に係るナビゲーション装置は、上述した車線認識装置によって認識された前記車両が走行する車線の情報を取得する車線情報取得手段と、前記車線情報取得手段により取得された、前記車両が走行する車線の情報に基づいて、前記車両の絶対位置を補正する位置補正手段とを有することを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、車線認識装置によって認識された、車両が走行している車線に応じて、例えば、車両の絶対位置が、車線の絶対位置と異なる場合には、車両の絶対位置を認識された車線の絶対位置に補正したり、車両の絶対位置が、車両が走行している車線の中央部の絶対位置でない場合には、車両の絶対位置を認識された車線の中央部の絶対位置に補正する等、車両の絶対位置を適切に補正することが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の車線認識装置によれば、道路上の特徴部位のうち、白線に対応するもののみが選択され、その選択された特徴部位に基づいて白線の絶対位置の認識、更には、車両が走行する車線の特定がなされることにより、道路上の白線と白線以外とを区別可能として、車両が走行している車線の特定の確実性を向上させることができる。また、本発明のナビゲーション装置によれば、車線認識装置によって認識された車両が走行する車線に基づいて、運転者に対して適切な案内を行ったり、車両の絶対位置を適切に補正することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施形態に係る車線認識装置の構成を示す図である。図1に示す車線認識装置100は、車両に搭載されるものであり、撮影手段に対応するカメラ11と、特徴抽出手段に対応する特徴抽出部12と、車両絶対位置検出手段に対応する車両絶対位置算出部14と、路面表示情報取得手段に対応する白線以外路面表示情報取得部16と、特徴部位選択手段に対応する不要特徴削除部18と、白線認識手段に対応する白線認識部20と、車線特定手段に対応する車線特定部22とにより構成される。
【0024】
カメラ11は、車両の外部に、当該車両の前方を撮影可能なように取り付けられている。カメラ11による実空間上の撮影範囲は車両の座標系において固定であり、カメラ11は、車両の前方を撮影して画像データを生成する。生成された画像データは、特徴抽出部12へ出力される。
【0025】
特徴抽出部12は、公知の手法によって、カメラ11から入力した画像データに基づいて、車両上方を視点とする俯瞰画像を描画する。ここで、俯瞰画像で表される実空間上の範囲は、カメラ11の撮影範囲と1対1に対応しており、更には、上述したようにカメラ11の撮影範囲は車両の座標系において固定である。従って、俯瞰画像で表される実空間上の範囲は、車両の座標系において固定である。更に、特徴抽出部12は、この俯瞰画像における道路上(路面)の特徴部位を抽出する。
【0026】
車両絶対位置算出部14は、外部のGPS受信部50及び自律航法センサ60と接続されている。GPS受信部50は、GPS衛星からのGPS信号を受信し、車両絶対位置算出部14へ出力する。自律航法センサ60は、車両の方位を検出するためのジャイロ(図示せず)と、車両が所定距離走行する毎にパルス(車速パルス)を発生する距離センサ(図示せず)とにより構成される。この自律航法センサ60は、車両の方位と、車速パルスとを車両絶対位置算出部14へ出力する。車両絶対位置算出部14は、GPS受信部50からのGPS信号と、自律航法センサ60からの車速パルスの出力間隔と、自律航法センサ60からの車両の方位とに基づいて、車両の実空間上の絶対位置(車両絶対位置)を算出する。ここで、車両絶対位置は、経度及び緯度により特定される。車両絶対位置及び車両方位は、白線以外路面表示情報取得部16へ出力される。
【0027】
白線以外路面表示情報取得部16は、外部のHDD26と接続されている。HDD26は、ハードディスク28を搭載しており、当該ハードディスク28には地図データが記憶されている。地図データは、四隅の経度及び緯度によって特定される矩形領域の複数の図葉毎に、当該図葉に対応する地図の画像データと、当該図葉に含まれる道路の道路情報と、当該図葉に含まれる道路の路面の白線以外の表示(路面表示)の実空間上の絶対位置に関する情報を含む路面表示情報とが含まれる。HDD26は、車両絶対位置の周辺に対応する地図データに含まれる、路面表示情報を読み出し、白線以外路面表示情報取得部16へ出力する。白線以外路面表示情報取得部16は、この出力された路面表示情報を取得し、車両絶対位置算出部14からの車両絶対位置及び車両方位とともに、不要特徴削除部18へ出力する。
【0028】
不要特徴削除部18は、白線以外路面表示情報取得部16によって取得された路面表示情報と、車両絶対位置及び車両方位とに基づいて、特徴抽出部12によって抽出された路面の特徴部位のうち、白線以外の路面表示に対応する特徴部位を削除する。削除されなかった特徴部位、換言すれば、白線に対応する特徴部位と車両絶対位置及び車両方位とは、白線認識部20へ出力される。
【0029】
白線認識部20は、路面の白線に対応する特徴部位と、車両絶対位置及び車両方位とに基づいて、白線に対応する特徴部位の実空間上の絶対位置(白線絶対位置)を認識する。ここで、白線絶対位置は、経度及び緯度によって特定される。認識された白線絶対位置と車両絶対位置とは、車線特定部22へ出力される。
【0030】
車線特定部22は、ナビゲーション装置200と接続されている。この車線特定部22は、白線認識部20によって認識された白線絶対位置と、車両絶対位置とに基づいて、道路における車線の実空間上の絶対位置を特定し、更には当該車線のうち、車両絶対位置に最も近い車線を、車両が走行している車線として特定する。更に、車線特定部22は、車両が走行している車線の実空間上の絶対位置(走行車線絶対位置)を、ナビゲーション装置200へ出力する。
【0031】
図2は、本発明の実施形態に係るナビゲーション装置200の構成を示す図である。図2に示すナビゲーション装置200は、車両に搭載されるものであり、車線情報取得手段及び位置補正手段に対応する制御部102と、バッファメモリ104と、地図描画部106と、操作画面・マーク発生部108と、誘導経路記憶部110と、誘導経路描画部112と、経路案内処理手段に対応する案内処理部114と、画像合成部118とにより構成される。
【0032】
制御部102は、ナビゲーション装置100の全体を制御するものであり、外部のHDD26、操作部30、GPS受信部50、自律航法センサ60及び車線認識装置100と接続されている。具体的には、制御部102は、GPS受信部50からのGPS信号と、自律航法センサ60からの車速パルスの出力間隔と、自律航法センサ60からの車両の方位とに基づいて、車両の実空間上の絶対位置を算出する。更に、制御部102は、車線認識装置100からの走行車線絶対位置を入力した場合には、当該走行車線絶対位置に基づいて、算出した車両絶対位置を補正する。
【0033】
また、制御部102は、HDD26に対して、ハードディスク28に記録された地図データの読み出しを指示する。制御部102の指示に応じてHDD26が読み出した地図データは、バッファメモリ104に記憶される。地図描画部106は、バッファメモリ104に記憶された地図データ内の画像データを読み出し、当該画像データに基づいて地図画像を描画する。
【0034】
また、制御部102は、ユーザによる操作部30の操作や、ナビゲーション装置200の動作状態に応じて、操作画面・マーク発生部108に画像生成の指示を出す。操作画面・マーク発生部108は、この指示に応じて、各種メニュー画面や自車位置マーク、カーソル位置の画像を生成する。また、制御部102は、ユーザによる操作部30の誘導経路検索のための操作に応じて、バッファメモリ104に記憶された地図データを読み出し、当該地図データに基づいて、所定の経路探索アルゴリズムを用いて目的地までの誘導経路を設定する。設定された誘導経路の情報は、誘導経路記憶部110に記憶される。誘導経路描画部112は、誘導経路記憶部110に記憶された誘導経路情報に基づいて、誘導経路画像を生成する。
【0035】
また、制御部102は、上述した誘導経路情報に基づく経路誘導中において、車両絶対位置が右左折や、合流、分岐の地点の手前に到達した場合に、地図データに含まれる、当該地点の拡大画像のデータを案内処理部114へ出力するとともに、運転操作を促す案内音声のデータを案内処理部114へ出力する。更に、制御部102は、車線認識装置100からの走行車線絶対位置を入力した場合には、当該走行車線絶対位置に基づいて、車両が適切な車線を走行するように、案内音声のデータを案内処理部114へ出力する。案内処理部114は、制御部102からの拡大画像のデータに基づいて拡大画像を描画する。また、案内処理部114は、制御部102からの案内音声のデータに基づいて、案内音声を生成し、スピーカ80に出力させる。
【0036】
また、制御部102は、ユーザによる操作部30の操作や、ナビゲーション装置100の動作状態に応じて、画像合成部118に、画像合成を指示する。画像合成部118は、この指示に応じて、地図描画部106、操作画面・マーク発生部108、誘導経路描画部112及び案内処理部114からの各種画像を適宜合成し、得られた画像をディスプレイ70に表示させる。
【0037】
次に、車線認識装置100及びナビゲーション装置200の動作を、フローチャートを参照しつつ説明する。
【0038】
図3は、車線認識装置100の動作を示すフローチャートである。車線認識装置100内のカメラ11は、車両の前方の所定範囲を撮影して画像データを生成する(S101)。生成された画像データは、特徴抽出部12へ出力される。
【0039】
特徴抽出部12は、公知の手法によって、カメラ11からの画像データに基づいて、車両上方を視点とする俯瞰画像を描画する(S102)。図4は、カメラ11からの画像データに基づく撮影画像の一例を示す図であり、図5は、俯瞰画像の一例を示す図である。カメラ11が車両の前方を撮影することにより得られる画像データに基づく画像には、図4に示すように道路400の路面に付された白線402、404、406、408及び410と、導流帯を表すゼブラゾーン420とが含まれる。一方、画像データに基づいて車両上方を視点として描画される俯瞰画像にも、同様に図5に示すように、道路400の路面に付された白線402、404、406、408及び410と、導流帯を表すゼブラゾーン420とが含まれる。
【0040】
上述したように、俯瞰画像で表される実空間上の範囲は、車両の座標系において固定である。従って、俯瞰画像における1つの座標に着目した場合、当該座標に対応する実空間上の絶対位置と車両絶対位置との距離、及び、車両絶対位置から見た当該座標に対応する実空間上の絶対位置の方向は、車両が移動しても不変である。このことは、車両絶対位置と車両方位が求まれば、俯瞰画像における各座標について、当該座標に対応する実空間上の絶対位置を一意に求めることができることを意味する。
【0041】
再び、図3に戻って説明する。次に、特徴抽出部12は、描画によって得られた俯瞰画像における道路の路面の特徴部位を抽出し、当該特徴部位のみからなる俯瞰画像を構成する(S103)。具体的には、特徴抽出部12は、画像認識処理によって、俯瞰画像を構成する各画素について、色彩や輝度等を数値化した画素値を認識する。更に、特徴抽出部12は、周囲の画素と比較して、画素値が大きく異なる画素を特徴部位として抽出し、当該特徴部位のみからなる俯瞰画像を構成する。図6は、特徴部位のみからなる俯瞰画像の一例を示す図である。この俯瞰画像には、図5の俯瞰画像における白線402、404、406、408及び410のそれぞれに対応する特徴部位502、504、506、508及び510と、図5の俯瞰画像におけるゼブラゾーン420に対応する特徴部位520とが含まれる。構成された特徴部位のみからなる俯瞰画像の画像データは、不要特徴削除部18へ出力される。
【0042】
再び、図3に戻って説明する。車両絶対位置算出部14は、GPS受信部50からのGPS信号と、自律航法センサ60からの車速パルスの出力間隔と、自律航法センサ60からの車両の方位とに基づいて、車両の実空間上の絶対位置(車両絶対位置)を算出する(S104)。算出された車両絶対位置と、自律航法センサ60からの車両方位とは、白線以外路面表示情報取得部16へ出力される。
【0043】
白線以外路面表示情報取得部16は、車両絶対位置算出部14からの車両絶対位置及び方位を入力すると、HDD26に対して、車両絶対位置の周辺の所定範囲に対応する図葉の地図データに含まれる路面表示情報の読み出しを指示する。ここで、所定範囲は、車両絶対位置を中心とする円形あるいは矩形の範囲である。HDD26は、この指示に応じて、ハードディスク28から車両絶対位置の周辺の所定範囲に対応する図葉の地図データに含まれる路面表示情報を読み出して、白線以外路面表示情報取得部16へ出力する。白線以外路面表示情報取得部16は、この路面表示情報を取得する(S105)。
【0044】
図7は、路面表示情報の一例を示す図である。路面表示情報は、道路の路面における白線以外の表示(路面表示)毎に設定されるものであり、対応する路面表示の代表点の実空間上の絶対位置(代表点絶対位置)と、対応する路面表示の形状を表す画像とにより構成される。ここで、代表点絶対位置は、路面表示のうち最も北に位置する部分の実空間上の絶対位置である。
【0045】
再び、図3に戻って説明する。白線以外路面表示情報取得部16によって取得された路面表示情報は、車両絶対位置算出部14からの車両絶対位置及び車両方位とともに、不要特徴削除部18へ出力される。なお、上述したS101乃至S103の動作と、S104及びS105の動作とは並行して行われてもよく、S104及びS105の動作が先に行われ、S101乃至S103の動作が後に行われるようにしてもよい。
【0046】
不要特徴削除部18は、特徴抽出部12からの特徴部位のみからなる俯瞰画像の画像データと、車両絶対位置及び車両方位とを入力し、更に、白線以外路面表示情報取得部16からの路面表示情報を入力すると、特徴部位のみからなる俯瞰画像における各特徴部位の代表点を設定する(S106)。
【0047】
具体的には、不要特徴削除部18は、車両方位に基づいて、特徴部位のみからなる俯瞰画像における北の方向を特定する。上述したように、俯瞰画像で表される実空間上の範囲は、車両の座標系において固定である。従って、車両方位に基づいて、特徴部位のみからなる俯瞰画像における北の方向を特定することが可能である。更に、不要特徴削除部18は、俯瞰画像における各特徴部位について、最も北に位置する部分を、対応する特徴部位の代表点として設定する。
【0048】
図8は、俯瞰画像における特徴部位の代表点の一例を示す図である。図8は、俯瞰画像の上部が北である場合の例であり、図5の俯瞰画像における白線402、404、406、408及び410に対応する特徴部位502、504、506、508及び510のそれぞれについて、代表点532、534、536、538及び540が設定され、図5の俯瞰画像におけるゼブラゾーン420に対応する特徴部位520について、代表点550が設定されている。
【0049】
再び、図3に戻って説明する。次に、不要特徴削除部18は、俯瞰画像における特徴部位のうち、白線以外の路面表示に対応する特徴部位を削除する(S107)。具体的には、不要特徴削除部18は、車両絶対位置及び車両方位に基づいて、S106において設定した特徴部位の代表点の実空間上の絶対位置を算出する。上述したように、俯瞰画像における各座標に対応する実空間上の絶対位置は、車両絶対位置及び車両方位から求めることができる。従って、車両絶対位置及び車両方位に基づいて、S106において設定した特徴部位の代表点に対応する実空間上の絶対位置を算出することが可能である。
【0050】
更に、不要特徴削除部18は、俯瞰画像における各特徴部位について、当該特徴部位の代表点に対応する実空間上の絶対位置と、路面表示情報内の代表点絶対位置とを比較するとともに、当該特徴部位の画像と、路面表示情報内の路面表示形状画像とを比較する。そして、特徴部位の代表点に対応する実空間上の絶対位置と、路面表示情報内の代表点絶対位置とが同一あるいは所定距離内であり、特徴部位の画像と、路面表示情報内の路面表示形状画像とが一致あるいは近似する場合には、不要特徴削除部18は、俯瞰画像におけるその特徴部位を、白線以外の路面表示に対応する特徴部位であると判定する。
【0051】
そして、不要特徴削除部18は、俯瞰画像における特徴部位のうち、白線以外の路面表示に対応する特徴部位を削除した俯瞰画像、換言すれば、白線に対応する特徴部位のみからなる俯瞰画像を構成する。
【0052】
図9は、俯瞰画像における白線以外の路面表示に対応する特徴部位の一例を示す図であり、図10は、白線に対応する特徴部位のみからなる俯瞰画像の一例を示す図である。上述した動作によって、図9に示す白線以外の路面表示に対応する特徴部位520が画像認識により特定されると、図6に示す特徴部位のみからなる俯瞰画像から当該特徴部位520が削除され、図10に示すように、白線に対応する特徴部位502、504、506、508及び510のみからなる俯瞰画像が得られる。この白線に対応する特徴部位のみからなる俯瞰画像の画像データは、車両絶対位置及び車両方位とともに、白線認識部20へ出力される。
【0053】
再び、図3に戻って説明する。白線認識部20は、白線に対応する特徴部位のみからなる俯瞰画像の画像データと、車両絶対位置及び車両方位とを入力すると、車両絶対位置及び車両方位とに基づいて、俯瞰画像における白線に対応する特徴部位の実空間上の絶対位置(白線絶対位置)を算出する(S108)。上述したように、俯瞰画像における各座標に対応する実空間上の絶対位置は、車両絶対位置及び車両方位から求めることができる。従って、車両絶対位置及び車両方位に基づいて、俯瞰画像における白線に対応する特徴部位の実空間上の絶対位置を算出することが可能である。算出された白線絶対位置は、白線に対応する特徴部位のみからなる俯瞰画像の画像データや、車両絶対位置及び車両方位とともに、車線特定部22へ出力される。
【0054】
車線特定部22は、白線絶対位置と、白線に対応する特徴部位のみからなる俯瞰画像の画像データと、車両絶対位置及び車両方位とを入力すると、これらに基づいて、車両が走行している車線の実空間上の絶対位置(走行車線絶対位置)を特定する(S109)。
【0055】
図11は、車線特定部22による走行車線絶対位置特定の動作を示すフローチャートである。車線特定部22は、白線に対応する特徴部位のみからなる俯瞰画像において、白線に対応する特徴部位で挟まれる領域を車線の領域として特定する(S201)。車線領域は、当該車線領域の端部の白線に対応する白線絶対位置により特定される。図12は、俯瞰画像における車線領域の一例を示す図である。図12において、白線502と白線504とに挟まれた領域560、白線504と白線506とに挟まれた領域562が、それぞれ車線領域として特定される。なお、白線508と白線510とに挟まれた領域については、俯瞰画像において白線508と白線510とが傾斜していることから当該領域に対応する車線を車両が走行している可能性は低いとみなされ、車線領域としては特定されない。
【0056】
再び、図11に戻って説明する。車線特定部22は、特定した各車線領域の実空間上の絶対位置を算出する(S202)。具体的には、車線特定部22は、俯瞰画像における車線領域のそれぞれについて、最下部の中央の座標を特定する。図13は、俯瞰画像における座標特定の一例を示す図である。図13において、白線502と白線504とにはさまれた領域560については、最下部中央の座標570が特定され、白線504と白線506とにはさまれた領域562については、最下部中央の座標572が特定される。更に、車線特定部22は、車両絶対位置及び車両方位に基づいて、その特定した座標に対応する実空間上の絶対位置を、対応する車線領域の実空間上の絶対位置(車線絶対位置)として算出する。上述したように、俯瞰画像における各座標に対応する実空間上の絶対位置は、車両絶対位置及び車両方位から求めることができる。従って、車両絶対位置及び車両方位に基づいて、俯瞰画像における車線領域の最下部中央の座標に対応する実空間上の絶対位置を算出することができる。
【0057】
再び、図11に戻って説明する。次に、車線特定部22は、車両絶対位置と、各車線領域について算出した車線絶対位置との距離を算出する。そして、車線特定部22は、これらの距離を比較し、車両絶対位置に最も近い車線絶対位置を特定する(S203)。更に、車線特定部22は、特定した車線絶対位置を、車両が走行している車線を代表する実空間上の絶対位置(走行車線絶対位置)として設定する(S204)。設定された走行車線絶対位置は、ナビゲーション装置200へ出力される。
【0058】
このように、本実施形態の車線認識装置100では、車両周辺の撮影によって得られる画像データに基づいて抽出される道路上の特徴部位のうち、白線に対応する特徴部位のみが選択され、その選択された特徴部位に基づいて白線の絶対位置が認識され、更には、車両が走行している車線が特定される。従って、道路上の白線と白線以外とが区別可能であり、車両が走行している車線の特定の確実性を向上させることができる。
【0059】
図14は、ナビゲーション装置200の走行車線絶対位置に基づく第1の動作を示すフローチャートである。この動作は、経路誘導中に行われる。ナビゲーション装置200内の制御部102は、車線認識装置100内の車線特定部22からの走行車線絶対位置を取得する(S301)。次に、制御部102は、GPS受信部50からのGPS信号と、自律航法センサ60からの車速パルスの出力間隔と、自律航法センサ60からの車両の方位とに基づいて、車両の実空間上の絶対位置(車両絶対位置)を算出する(S302)。
【0060】
次に、制御部102は、HDD26に対して、車両絶対位置の周辺の所定範囲に対応する図葉の地図データに含まれる道路情報の読み出しを指示する。HDD26は、この指示に応じて、ハードディスク28から車両絶対位置の周辺の所定範囲に対応する図葉の地図データに含まれる道路情報を読み出し、バッファメモリ104に記憶させる。制御部102は、このバッファメモリ104に記憶された道路情報を読み出し、取得する(S303)。
【0061】
図15は、道路情報の一例を示す図である。図15に示す道路情報は、車線と1対1に対応して設けられるものであり、道路ID、道路種別、車線番号、始点ノード及び終点ノードにより構成される。道路IDは、対応する車線を含む道路の識別情報である。道路種別は、対応する車線を含む道路が一般道であるか、高速道であるか等を示す情報である。車線番号は、道路が複数の車線によって構成される場合に、全車線の何番目の車線であるかを示す情報である。例えば、進行方向の左側の車線から順に番号が付与される場合を考える。この場合、片側3車線の道路における左から2番目の車線については、車線番号は、全車線の数を示す「3」と、左から2番目の車線であることを示す「2」からなる「3−2」となる。始点ノードは、対応する車線の始点の経度及び緯度を示す情報であり、終点ノードは、対応する車線の終点の経度及び緯度を示す終点ノードである。これらのうち、始点ノードと終点ノードとを結んだ直線が車線を示すリンクとなる。
【0062】
再び、図14に戻って説明する。制御部102は、取得した各道路情報内の始点ノードと終点ノードとを結んだリンク、換言すれば、車線毎のリンクを特定する。更に、制御部102は、走行車線絶対位置と各車線に対応するリンクとの距離を算出する。図16は、走行車線絶対位置と車線に対応するリンクとの距離の算出の一例を示す図である。図16に示すように、走行車線絶対位置から始点ノードと終点ノードとを結んだリンクに対して当該リンクに垂直な線を引いた場合に、当該線の長さが走行車線絶対位置と車線に対応するリンクとの距離Lとなる。
【0063】
再び、図14に戻って説明する。制御部102は、各車線毎に算出した、走行車線絶対位置と当該車線に対応するリンクとの距離を比較し、走行車線絶対位置に最も近いリンクを特定する(S304)。次に、制御部102は、その特定したリンクに対応する車線を、車両が走行中の車線(走行中車線)であるとみなし、当該走行中車線に対応する道路情報内の車線番号を取得する(S305)。
【0064】
更に、制御部102は、車両が誘導経路における右左折や合流、分岐の地点の手前の所定距離内に到達した場合に、S305において取得した車線番号に基づいて、車両が何番目の車線を走行中であるかを判定する。更に、制御部102は、車両が現在走行中の車線が右左折に適した車線であるか否かを判定する。例えば、車両が片側3車線の道路の左から2番目の車線を走行中である場合には、S305において、走行中車線に対応する車線番号「3−2」が取得され、制御部102は、この車線番号によって、全車線数が3であり、車両がそのうちの左から2番目の車線を走行中であると判定する。更に、制御部102は、誘導経路においてその後に左折する必要がある場合には、車両が左から1番目の車線を走行することが適切であることに鑑み、車両が現在走行中である左から2番目の車線は、右左折に適した車線ではないと判定する。
【0065】
車両が現在走行中の車線が右左折に適した車線でない場合、制御部102は、案内処理部114に対して、車線変更を促す案内音声のデータを出力する。例えば、誘導経路においてその後に左折する必要がある場合であって、車両が現在走行中である車線が左から2番目の車線である場合には、制御部102は、案内処理部114に対して、左から1番目の車線への移動を促す案内音声のデータを出力する。案内処理部114は、入力した案内音声のデータに基づいて、案内音声を生成し、スピーカ80に出力させる(S306)。
【0066】
このように、本実施形態のナビゲーション装置200では、車線認識装置100によって認識された、車両が走行している車線に応じて、運転者に対して案内を行うことにより、適切な案内が可能となる。
【0067】
図17は、ナビゲーション装置200の走行車線絶対位置に基づく第2の動作を示すフローチャートである。図17におけるS401乃至S404の動作は、図14におけるS301乃至S304の動作と同様である。すなわち、ナビゲーション装置200内の制御部102は、車線認識装置100内の車線特定部22からの走行車線絶対位置を取得し(S401)。次に、GPS受信部50からのGPS信号と、自律航法センサ60からの車速パルスの出力間隔と、自律航法センサ60からの車両の方位とに基づいて、車両の実空間上の絶対位置(車両絶対位置)を算出する(S402)。次に、制御部102は、HDD26に対して、車両絶対位置の周辺の所定範囲に対応する図葉の地図データに含まれる道路情報の読み出しを指示し、この指示によって読み出され、バッファメモリ104に記憶された道路情報を読み出し、取得する(S403)。更に、制御部102は、取得した各道路情報内の始点ノードと終点ノードとを結んだリンクのうち、走行車線絶対位置に最も近いリンクを特定する(S404)。
【0068】
次に、制御部102は、S404において特定したリンクとS402において算出した車両絶対位置との距離を算出する(S405)。具体的には、図16に示す、走行車線絶対位置と車線に対応するリンクとの距離の算出と同様、車両絶対位置から始点ノードと終点ノードとを結んだリンクに対して当該リンクに垂直な線を引いた場合に、当該線の長さが車両絶対位置と車線に対応するリンクとの距離となる。
【0069】
次に、制御部102は、算出した距離の分だけ、車両絶対位置をS404において特定したリンクの側に移動させることにより、S402において算出した車両絶対位置を補正する(S406)。
【0070】
上述した補正により、車両絶対位置をリンク上とすることができ、S402において、GPS信号や車速パルスの出力間隔に基づいて算出した車両絶対位置の誤差を解消することが可能となる。
【0071】
なお、上述した実施形態では、車線認識装置100とナビゲーション装置200の双方が車両絶対位置を算出したが、一方の装置のみが車両絶対位置を算出し、他方の装置は、この一方の装置によって算出された車両絶対位置を取得して利用するようにしてもよい。
【0072】
また、上述した実施形態では、路面表示情報や道路情報を含む地図データは、HDD26内のハードディスク28に記憶されているが、地図データの記録媒体は、ハードディスク28に限られず、DVD、CD−ROM等であってもよく、記録媒体に応じたドライブが用意される。また、通信により車両の外部から地図データを取得することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上、説明したように、本発明に係る車線認識装置は、車両が走行している車線の特定の確実性を向上させることができ、車線認識装置として有用である。また、本発明に係るナビゲーション装置は、車両が走行している車線に応じた処理を行うことができ、ナビゲーション装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施形態に係る車線認識装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図3】車線認識装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】撮影画像の一例を示す図である。
【図5】俯瞰画像の一例を示す図である。
【図6】特徴部位のみからなる俯瞰画像の一例を示す図である。
【図7】路面表示情報の一例を示す図である。
【図8】俯瞰画像における特徴部位の代表点の一例を示す図である。
【図9】俯瞰画像における白線以外の路面表示に対応する特徴部位の一例を示す図である。
【図10】白線に対応する特徴部位のみからなる俯瞰画像の一例を示す図である。
【図11】車線特定部による走行車線絶対位置特定の動作を示すフローチャートである。
【図12】俯瞰画像における車線領域の一例を示す図である。
【図13】俯瞰画像における座標特定の一例を示す図である。
【図14】ナビゲーション装置の走行車線絶対位置に基づく第1の動作を示すフローチャートである。
【図15】道路情報の一例を示す図である。
【図16】走行車線絶対位置と車線に対応するリンクとの距離の算出の一例を示す図である。
【図17】ナビゲーション装置の走行車線絶対位置に基づく第2の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0075】
11 カメラ
12 特徴抽出部
14 車両絶対位置算出部
16 白線以外路面表示情報取得部
18 不要特徴削除部
20 白線認識部
22 車線特定部
26 ハードディスクドライブ(HDD)
28 ハードディスク
30 操作部
50 GPS受信部
60 自律航法センサ
70 ディスプレイ
80 スピーカ
100 車線認識装置
102 制御部
104 バッファメモリ
106 地図描画部
108 操作画面・マーク発生部
110 誘導経路記憶部
112 誘導経路描画部
114 案内処理部
118 画像合成部
200 ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が走行する車線を認識する車線認識装置であって、
前記車両の周辺を撮影し、画像データを生成する撮影手段と、
前記撮影手段によって生成された前記画像データに基づいて、前記車両の周辺の道路上の特徴部位を抽出する特徴部位抽出手段と、
前記車両の絶対位置を検出する車両絶対位置検出手段と、
前記車両絶対位置検出手段により検出された前記車両の絶対位置に基づいて、前記車両の周辺の道路上における、前記白線以外の表示の絶対位置を含む路面表示情報を取得する路面表示情報取得手段と、
前記路面表示情報取得手段により取得された前記路面表示情報に基づいて、前記特徴部位抽出手段により抽出された前記道路上の特徴部位のうち、前記白線に対応する前記道路上の特徴部位を選択する特徴部位選択手段と、
前記特徴部位選択手段により選択された前記白線に対応する前記道路上の特徴部位に基づいて、前記道路上の白線の絶対位置を認識する白線認識手段と、
前記白線認識手段により認識された前記道路上の白線の絶対位置に基づいて、前記車両が走行する車線を特定する車線特定手段とを有することを特徴とする車線認識装置。
【請求項2】
前記特徴部位抽出手段は、前記撮影手段によって生成された前記画像データに基づいて、前記車両の上方を視点とする俯瞰画像を描画し、該俯瞰画像における前記車両の周辺の道路上の特徴部位を抽出することを特徴とする請求項1又は2に記載の車線認識装置。
【請求項3】
前記特徴部位選択手段は、前記路面表示情報取得手段により取得された前記路面表示情報に含まれる前記白線以外の表示の絶対位置と、前記車両絶対位置検出手段により検出された前記車両の絶対位置とに基づいて、前記特徴部位抽出手段により抽出された前記道路上の特徴部位のうち、前記白線以外に対応する前記道路上の特徴部位を特定し、該特徴部位を削除することを特徴とする請求項1又は2に記載の車線認識装置。
【請求項4】
前記白線認識手段は、前記車両絶対位置検出手段により検出された前記車両の絶対位置に基づいて、前記特徴部位選択手段により選択された前記白線に対応する前記道路上の特徴部位の絶対位置を特定し、該絶対位置を前記道路上の白線の絶対位置として認識することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車線認識装置。
【請求項5】
前記車線特定手段は、前記白線認識手段により認識された前記道路上の白線の絶対位置に基づいて車線の絶対位置を特定し、該車線の絶対位置が前記車両絶対位置検出手段により検出された前記車両の絶対位置に最も近い車線を、前記車両が走行する車線として特定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに車線認識装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の車線認識装置によって認識された前記車両が走行する車線の情報を取得する車線情報取得手段と、
前記車線情報取得手段により取得された、前記車両が走行する車線の情報に基づいて、経路案内処理を行う経路案内処理手段とを有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれかに記載の車線認識装置によって認識された前記車両が走行する車線の情報を取得する車線情報取得手段と、
前記車線情報取得手段により取得された、前記車両が走行する車線の情報に基づいて、前記車両の絶対位置を補正する位置補正手段とを有することを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−26164(P2009−26164A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−190398(P2007−190398)
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】