説明

遊技機

【課題】遊技者にとって有利な状態が発生する確率が段階的に変化し、遊技に対する興趣を向上させることができる遊技機を提供する。
【解決手段】ST作動の抽籤を行うST作動テーブルは、RTゲーム数の残数の範囲ごとに、STの当籤確率を変化させ、RTゲーム数の残数に応じて段階的にSTの当籤確率を変化させるようにしている。これにより、RTゲーム数の残数が含まれる範囲の確率にしたがってST抽籤を行い、ST作動の有無を決定するので、ST作動の確率が段階的に変化し、遊技者に対して報知演出の当籤確率の変化を楽しみながら飽きずに遊技を続けさせることができ、遊技に対する興趣を向上させた遊技機を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の図柄がそれぞれの周面に配された複数のリールと、これら各リールに対応するように複数設けられ、前記各リールの周面に配された複数の図柄のうち、一部の図柄を遊技者が視認可能となるように表示する表示窓と、複数のリールそれぞれを回転駆動させる複数のステッピングモータと、遊技者によるメダルやコイン等を投入口に投入する操作やBETボタンの操作(以下、「投入操作」という)を検出するメダルセンサやBETスイッチと、メダルセンサやBETスイッチにより投入操作が検出されたことを条件に、遊技者によるリールの回転の開始を指示する操作(以下、「開始操作」という)を検出するスタートスイッチと、複数のリールそれぞれに対応して複数設けられ、遊技者によるリールの回転の停止を指示する操作(以下、「停止操作」という)を検出するストップスイッチと、これらスタートスイッチおよびストップスイッチによる検出情報に基づいて、各リールに設けられたステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転および停止制御を行うとともに、複数のリールが停止した結果、表示窓内に表示された図柄の組み合わせにより遊技の結果を判定する制御部と、を備えた遊技機、いわゆるパチスロ機が知られている。
【0003】
例えば、このような遊技機は、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置を有する。遊技者の開始操作に応じて、制御部が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、自動的にあるいは遊技者の停止操作により、各リールの回転を停止させる。この場合、表示窓内に表示された各リールの図柄が特定の組み合わせ(入賞態様)になった場合にメダル、またはコイン等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与する。
【0004】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、ある役が入賞した場合は、1回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームを所定回数行うことの可能な役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与えるゲームを所定回数行うことの可能な役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0005】
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組み合わせが並んでメダルやコイン等が払出される入賞となるためには、内部的な抽籤処理(以下「内部抽籤」という)により役に当籤(以下「内部当籤」という)し、かつその内部当籤した役(以下「内部当籤役」という)の入賞を示す図柄組み合わせを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当籤したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと内部当籤役を入賞させることができない。すなわち、停止操作をタイミングよく行う技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0006】
これに対し、「目押し」ができない遊技者であっても、興味を持って遊技を行うことができる遊技機が提案されている。この種の遊技機によれば、停止制御部は、所定の入賞役の入賞を許可することとなる停止操作の手順を決定する。演出制御部は、その手順を報知するように演出用リールを制御する。演出用リールによる報知が行われないと、遊技者は、所定の入賞役の入賞が許可されている停止操作の手順を知ることができないので、所定の入賞役に内部当籤しているにも拘らず、入賞させることができない場合がある。一方、演出用リールによる報知が行われると、遊技者は、報知された停止操作の手順にしたがって停止操作を行うことにより確実に所定の入賞役の入賞を実現することができる。
【0007】
この種の遊技機には、遊技者にとって有利な状態(例えば、ST(補助期間))を発生させるか否か抽籤する抽籤状態を設け、かつその抽籤状態が継続されるか否かは遊技者の操作に基づいて決定され、さらに抽籤状態に移行する確率の異なる遊技モードを設けているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−350874号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このような従来の遊技機においては、遊技者にとって有利な状態を発生させるか否かを決定する抽籤が単発であったり、一定の確率であったりして、面白みのある演出を行うことについては配慮がなされていないという問題点があった。
【0009】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、遊技者にとって有利な状態を発生させる抽籤を考慮し、遊技に対する興趣を向上させることができる遊技機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の遊技機は、複数の図柄(例えば、リール3L、3C、3Rの外周面上に描かれた図柄)をそれぞれ表示する図柄表示手段(例えば、表示窓4L、4C、4R)と、複数の第1の演出図柄(例えば、第1サブリール103L、103C、103Rの外周面上に描かれた図柄)をそれぞれ表示する第1の演出図柄表示手段(例えば、表示窓104L、104C、104R)と、第2の演出図柄(例えば、第2サブリール113の外周面上に描かれた図柄)を表示する第2の演出図柄表示手段(例えば、表示窓114)と、開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ6S)と、前記開始操作検出手段により開始操作が検出されたことに基づいて、前記図柄表示手段に表示される前記複数の図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、主制御回路71、ステッピングモータ49L、49C、49R、図34のステップS14の処理)と、当籤役が決定される乱数の範囲が規定された抽籤テーブルを複数格納する抽籤テーブル格納手段(例えば、ROM32)と、前記当籤役が決定される乱数の範囲の乱数値を生成する乱数値生成手段(例えば、乱数発生器36)と、前記開始操作検出手段により開始操作が検出されたことに基づいて、前記乱数値生成手段により生成された乱数値を抽出する乱数値抽出手段(例えば、サンプリング回路37、図33のステップS5の処理)と、前記乱数値抽出手段により抽出された乱数値と、前記抽籤テーブルとに基づいて、当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、主制御回路71、図38の内部抽籤処理)と、停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、停止ボタン7L、7C、7R)と、前記当籤役決定手段により決定された当籤役および前記停止操作検出手段により前記停止操作が検出されたことに基づいて、前記図柄変動手段により行われている図柄の変動を停止させる停止制御手段(例えば、主制御回路71、図34のステップS15の処理)と、前記開始操作検出手段により開始操作が検出されたことに基づいて、前記第1の演出図柄表示手段により表示される前記複数の第1の演出図柄の変動を行う第1の演出図柄変動手段(例えば、サブリール制御マイコン122、ステッピングモータ102L、102C、102R)と、前記停止操作検出手段により行われる図柄の停止操作の検出に基づいて、前記第1の演出図柄表示手段により表示される第1の演出図柄の中から前記当籤役決定手段により決定された当籤役に応じた演出図柄の変動を停止制御する第1の演出図柄停止制御手段(例えば、サブリール制御マイコン122、図54のリール停止コマンド受信時演出決定処理)と、前記開始操作検出手段により開始操作が検出されたことに基づいて、前記第2の演出図柄表示手段により表示される前記第2の演出図柄の変動を行う第2の演出図柄変動手段(例えば、サブリール制御マイコン122、ステッピングモータ112)と、前記停止操作検出手段により行われる図柄の停止操作の検出に基づいて、前記第2の演出図柄表示手段により表示される第2の演出図柄の中から前記当籤役決定手段により決定された当籤役に応じた演出図柄の変動を停止制御する第2の演出図柄停止制御手段(例えば、サブリール制御マイコン122、図54のリール停止コマンド受信時演出決定処理)と、前記停止制御手段が前記図柄変動手段により行われている図柄の変動を停止させた結果、前記図柄表示手段にあらかじめ定められた位置を結ぶライン(例えば、有効ライン)に沿って表示された図柄の組み合わせに基づいて、遊技価値(例えば、メダル)を付与する遊技価値付与手段(例えば、主制御回路71、ホッパー40)と、前記停止制御手段により図柄の変動が停止され、前記ラインに沿って表示された図柄の組み合わせが、前記当籤役決定手段により決定され得る当籤役に係る図柄の組み合わせであるか否かを判別する判別手段(例えば、主制御回路71、図43の表示役検索処理)と、第1の条件が成立すると遊技者にとって有利な特典遊技(例えば、BB、MB)を作動させる特典遊技作動手段(例えば、主制御回路71、図48のボーナス作動チェック処理)と、前記特典遊技作動手段により作動した前記特典遊技の作動が終了すると、再遊技役(例えば、リプレイ)が前記当籤役決定手段により当籤役として決定される確率が、他の単位遊技に比べて低い単位遊技が所定回数行われる再遊技状態(例えば、RT2作動状態)を作動させる再遊技状態作動手段(例えば、主制御回路71、図47のステップS256、ステップS260の処理)と、第2の条件が成立すると前記第1の演出図柄または前記第2の演出図柄による報知演出を伴う報知遊技を作動させる報知遊技作動手段(例えば、副制御回路72、図53のスタートコマンド受信時演出決定処理)と、前記再遊技状態において行われる所定回数の単位遊技に対する残り回数を計数する残り計数手段(例えば、RTゲーム数カウンタ)と、前記残り回数を複数の範囲に分け、前記範囲ごとに前記報知遊技作動手段により前記報知遊技の作動を行うか否かの抽籤の確率を配分した抽籤確率情報(例えば、ST作動テーブル)を記憶する抽籤確率情報記憶手段(例えば、画像制御プログラムROM84)と、を備え、前記報知遊技作動手段は、前記抽籤確率情報記憶手段に記憶された抽籤確率情報の、前記残り計数手段により計数された残り回数が含まれる範囲の確率にしたがって抽籤を行い、前記報知遊技の作動の有無を決定することを特徴とした構成を有している。
【0011】
この構成により、残り計数手段に計数された第2の遊技状態の残り回数が含まれる範囲の確率にしたがって抽籤を行い、報知遊技の作動の有無を決定するので、第2の遊技状態の残り回数に応じて報知遊技の作動の確率が段階的に変化し、遊技者に対して報知遊技の当籤確率の変化を楽しみながら飽きずに遊技を続けさせることができる。
【0012】
また、本発明の遊技機は、上記遊技機において、前記特典遊技作動手段により作動した前記特典遊技の作動が終了した後に所定の遊技数が経過すると、再遊技役が前記当籤役決定手段により当籤役として決定される確率が、前記再遊技状態の単位遊技に比べて高い単位遊技が行われる第2の再遊技状態(例えば、RT1作動状態)を作動させる第2の再遊技状態作動手段(例えば、主制御回路71、図40のステップS505の処理)と、前記特典遊技に対応する当籤役が前記当籤役決定手段により決定されると、前記特典遊技作動手段により前記特典遊技が作動されるまでの間、再遊技役が前記当籤役決定手段により決定される確率が、前記第2の再遊技状態よりも低い単位遊技が行われる第3の再遊技状態(例えば、RT3作動状態)を作動させる第3の再遊技状態作動手段(例えば、主制御回路71、図39のステップS87の処理)と、を備えたことを特徴とした構成を有している。
【0013】
この構成により、発生条件が異なる3種類の再遊技状態を有しているので、遊技が多様化し、面白みのある遊技を行うことができる。また、遊技者に対して、再遊技状態への期待を増すことができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0014】
さらに、本発明の遊技機は、上記遊技機において、前記特典遊技作動手段は、異なる複数の条件に応じて、それぞれ異なる前記特典遊技を作動させ、前記抽籤確率情報記憶手段は、前記特典遊技ごとに異なる抽籤確率情報を記憶し、前記報知遊技作動手段は、前記対応する抽籤確率情報にしたがって抽籤を行い、前記報知遊技の作動の有無を決定することを特徴とした構成を有している。
【0015】
この構成により、再遊技状態を作動させる契機となった特典遊技の種別ごとに前記抽籤確率情報が異なるので、報知遊技の抽籤確率が変化に富み、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0016】
さらに、本発明の遊技機は、上記遊技機において、前記抽籤確率情報記憶手段が記憶する抽籤確率情報は、前記特典遊技を作動させる確率を設定する設定値ごとに、前記複数の範囲における前記抽籤の確率の分布を特徴づけたことを特徴とした構成を有している。
【0017】
この構成により、設定値ごとに、抽籤確率情報の残り高確率遊技数と、報知遊技作動の確率と、の関係が特徴づけられているので、残り高確率遊技数と報知遊技作動の確率とによって、設定値を予測することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0018】
さらに、本発明の遊技機は、上記遊技機において、前記抽籤確率情報記憶手段が記憶する抽籤確率情報は、前記設定値が遊技者に有利なほど、前記残り計数手段により計数された残り回数が多い範囲において、前記報知遊技の作動の確率が高いことを特徴とした構成を有している。
【0019】
この構成により、設定値が遊技者に有利なほど再遊技状態になって早い段階で報知遊技に当籤しやすいので、設定値が遊技者に有利なほど、報知遊技も有利に働き、設定値に応じた報知遊技の設定を行うことができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、残り計数手段に計数された第2の遊技状態の残り回数が含まれる範囲の確率にしたがって抽籤を行い、報知遊技の作動の有無を決定するので、第2の遊技状態の残り回数に応じて報知遊技の作動の確率が段階的に変化し、遊技者に対して報知遊技の当籤確率の変化を楽しみながら飽きずに遊技を続けさせることができ、遊技に対する興趣を向上させた遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態に係る遊技機について、図面を用いて説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施の一形態に係る遊技機の外観を示す斜視図である。この遊技機は、いわゆる「パチスロ機」である。パチスロ機1は、コイン、メダル、遊技球またはトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0023】
パチスロ機1の全体を形成しているキャビネット2(筐体に含まれる)の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成されている。このパネル表示部2aの前面には、液晶表示装置5により表示される矩形の液晶表示画面(以下、表示画面ともいう)5aが設けられ、この表示画面5aに液晶表示することができるようになっている。前記表示画面5aには、遊技に関する情報、あるいはアニメーション等による各種の演出が表示されるようになっている。
【0024】
パネル表示部2aの中央下部には、メインリール3(左リール3L、中リール3C、右リール3Rに相当する)の表示領域4aが設けられている。また、このメインリール3の表示領域4aには、縦長矩形の表示窓4L、4C、4Rが設けられている。各表示窓4L、4C、4Rの奥側には、それぞれ対応する左リール3L、中リール3C、右リール3Rが配置され、透過表示できるようになっている。
【0025】
パネル表示部2aの中央には、第1サブリール103(左リール103L、中リール103C、右リール103Rに相当する)用の縦長矩形の表示窓104L、104C、104Rが設けられている。各表示窓104L、104C、104Rの奥側には、それぞれ対応する左リール103L、中リール103C、右リール103Rが配置され、透過表示できるようになっている。
【0026】
表示窓4L、4C、4Rおよび表示窓104L、104C、104Rには、有効ラインが設けられている。例えば、表示窓104L、104C、104Rには、水平方向にトップライン8b、センターライン8cおよびボトムライン8d、斜め方向にクロスダウンライン8aおよびクロスアップライン8eが設けられている。
【0027】
これらの有効ラインは、後述する1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、あるいはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ設定される。どの有効ラインが設定されたかは、後で説明するBETランプ9a、9b、9cが点灯されることで認識される。
【0028】
ここで、有効ラインは、役の成否に関わる。すなわち、所定の役に係る図柄組み合わせを構成する図柄がいずれかの有効ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
【0029】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3つのリール3L、3C、3Rおよび3つの第1サブリール103L、103C、103Rが回転自在に横一列に設けられている。前述したように、各リールの図柄は表示窓4L、4C、4Rおよび表示窓104L、104C、104Rを透して目視できるようになっている。各リールは、定速で回転するようになっている。
【0030】
前述の液晶表示画面5aの領域外で、表示窓104L、104C、104Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、クレジット表示部19が設けられている。
【0031】
1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9cは、1つのゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
【0032】
クレジット表示部19は、7セグメントLEDからなり、貯留(クレジット)されているメダルの枚数を表示する。前記貯留されているメダルは、遊技者がゲームで獲得し、払出されるべきものを、後述するC/Pスイッチ14の操作により機内に貯留されたものである。この貯留されているメダルの枚数は、所定の記憶領域に記憶されている。
【0033】
表示窓104L、104C、104Rの右側には、WINランプ(いわゆる当り表示ランプ)17、払出表示部18およびボーナス遊技情報表示部20が設けられている。
【0034】
WINランプ17は、所定の役、例えば「ビッグボーナス(以下、BBと記す)」に当籤した場合に所定の確率で点灯する。ここで、BBおよび「レギュラーボーナス(以下、RBと記す)」を総称して、以下単に「ボーナス」という。BBおよびRBの詳細については、後述する。
【0035】
払出表示部18は、7セグメントLEDからなり、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDからなり、後で説明するRB遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。
【0036】
液晶表示画面5aの下方には、水平面の台座部10が形成されており、台座部10の右側には、メダル投入ロ22が設けられている。台座部10上左側には、1−BETスイッチ11および2−BETスイッチ12が設けられ、その右側に操作キー24、さらにその右手前側に最大BETスイッチ13が設けられている。
【0037】
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回の押し操作により、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチ11、12、13を操作することで、前述のとおり、所定の有効ラインが設定される。
【0038】
操作キー24は、表示画面5aに表示された表示画像の選択操作を行うものであり、操作指示を選択する選択ボタン(セレクトキー)、選択した操作を決定する決定ボタン(エンターキー)等で構成される。また、所定の操作を行うことにより、メニュー画面の呼び出し表示を行うものである。
【0039】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者の操作によりリール3L、3C、3Rを回転させ、表示窓4L、4C、4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0040】
台座部10の前面部中央で、液晶表示画面5aの下方位置には、3つのリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3つの停止ボタン7(左停止ボタン7L、中停止ボタン7C、右停止ボタン7Rに相当する)が設けられている。第1サブリール103L、103C、103Rについても、それぞれ左停止ボタン7L、中停止ボタン7C、右停止ボタン7Rの操作タイミングに応じて停止させるようにする。
【0041】
さらに、台座部10の左下側には、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット(Credit)/払出し(Pay)を押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、クレジットモードまたは払出モードの切り換えが行われる。クレジットモードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルが、クレジットされる。また、払出モードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルが、正面下部のメダル払出口15から払出され、このメダル払出口15から払出されたメダルは、メダル受け部16に溜められる。
【0042】
パネル表示部2aの上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L、21Rの間には、第2サブリール113用の表示窓114が設けられている。表示窓114の奥側には、第2サブリール113が配置され、透過表示できるようになっている。
【0043】
なお、本実施の形態では、1ゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L、3C、3Rが停止したときに終了する。
【0044】
また、本実施の形態では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタン7L、7C、7Rのいずれかの操作)を「第1停止操作」といい、「第1停止操作」の次に行われる停止操作を「第2停止操作」といい、「第2停止操作」の次に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
【0045】
図2は、各リール3L、3C、3Rに表された複数種類の図柄が18個配列された図柄列の配置を表すメインリール3の図柄配置テーブルを示している。各図柄には"00"〜"17"のコードナンバーが付され、後で説明するROM32(図31)に格納(記憶)されている。
【0046】
この図柄配置テーブルにしたがって、各リール3L、3C、3R上には、"BB図柄"、"MB図柄"、"赤ネズミ"、"青ネズミ"、"黄ネズミ"、"緑ネズミ"、"青ブタブランク1"、"ブランク1"、"ブランク2"および"ブランク3"の図柄で構成される図柄列が表されている。
【0047】
また、図2に示す左リール3Lにおいて、ハッチングされた図柄位置「8」〜「16」には、赤系の色の図柄が多く並び、赤ゾーンと称し、他の図柄位置「0」〜「7」および「17」には、青系の色の図柄が多く並び、青ゾーンと称する。後述するように、内部当籤役として所定の当籤役に当籤している際に、この赤ゾーンの図柄位置において、停止ボタン7Lが操作された場合には、「BB図柄」が有効ラインに引き込まれ、青ゾーンの図柄位置において、停止ボタン7Lが操作された場合には、「MB図柄」が有効ラインに引き込まれるようになっている。例えば「スイカ1」または「スイカ2」に当籤している際に、この赤ゾーンの図柄位置において、停止ボタン7Lが操作された場合には、「スイカ1」を構成する「BB図柄」が有効ラインに引き込まれ、青ゾーンの図柄位置において、停止ボタン7Lが操作された場合には、「スイカ2」を構成する「MB図柄」が有効ラインに引き込まれるようになっている。したがって、遊技者にとって、所定の当籤役の停止操作、いわゆる目押しが、容易となっている。
【0048】
図3は、各第1サブリール103L、103C、103Rに表された複数種類の図柄が21個配列された図柄列の配置を表すサブリール103の図柄配置テーブルを示している。各図柄には"00"〜"20"のコードナンバーが付され、後で説明するROM32(図31)に格納(記憶)されている。
【0049】
この図柄配置テーブルにしたがって、各第1サブリール103L、103C、103R上には、"BB1"、"BB2"、"MB"、"リプレイ"、"チェリー"、"ベル"および"スイカ"の図柄で構成される図柄列が表されている。
【0050】
次に、図4に図柄組み合わせテーブルを示し、説明する。
【0051】
パチスロ機1においては、遊技者によりスタートレバー6が操作されると、内部抽籤を行い、内部当籤役(例えば、「ベル1の小役」、「リプレイ1」、「BB」等)を決定する。そして、遊技者の停止操作により、メインリール3(リール3L、3C、3R)を停止させ、遊技者が指定した有効ライン8上に、上記内部当籤役に係る図柄組み合わせが停止表示されれば、表示役の成立となる。
【0052】
図柄組み合わせテーブルでは、図柄の組み合わせと、対応する表示役および払出枚数が規定されている。表示役には、RAM33の表示役格納領域の種別とデータが規定されている。
【0053】
ここで、表示役のうち、特に、内部当籤役に係る図柄組み合わせが有効ライン上に停止表示されたとき払出しのあるものを「入賞役」とする。内部当籤役に係る図柄組み合わせが有効ライン上に停止表示されたとき払出しのないものは、「当籤役の成立」とする。
【0054】
図4に示すように、メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"ブランク2−緑ネズミ−ブランク3"、サブの左リール103Lの上段か下段に図柄"チェリー"が並ぶことにより、「角チェリー1の小役」に入賞し、4枚のメダルが払出される。メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"赤ネズミ−緑ネズミ−ブランク3"、サブの左リール103Lの上段か下段に図柄"チェリー"が並ぶことにより、「角チェリー2の小役」に入賞し、4枚のメダルが払出される。メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"黄ネズミ−ブランク3−ブランク3"、サブの左リール103Lの上段か下段に図柄"チェリー"が並ぶことにより、「角チェリー3の小役」に入賞し、4枚のメダルが払出される。
【0055】
また、メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"BB図柄−BB図柄−ブランク3"、サブの左リール103Lの中段に図柄"チェリー"が並ぶことにより、「中チェリー1Aの小役」に入賞し、2BET時には15枚、3BET時には1枚のメダルが払出される。メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"BB図柄−MB図柄−ブランク3"、サブの左リール103Lの中段に図柄"チェリー"が並ぶことにより、「中チェリー2Aの小役」に入賞し、2BET時には15枚、3BET時には1枚のメダルが払出される。メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"BB図柄−青ネズミ−ブランク3"、サブの左リール103Lの中段に図柄"チェリー"が並ぶことにより、「中チェリー3Aの小役」に入賞し、2BET時には15枚、3BET時には1枚のメダルが払出される。メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"BB図柄−緑ネズミ−ブランク3"、サブの左リール103Lの中段に図柄"チェリー"が並ぶことにより、「中チェリー4Aの小役」に入賞し、2BET時には15枚、3BET時には1枚のメダルが払出される。
【0056】
また、メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"MB図柄−BB図柄−ブランク3"、サブの左リール103Lの中段に図柄"チェリー"が並ぶことにより、「中チェリー1Bの小役」に入賞し、2BET時には15枚、3BET時には1枚のメダルが払出される。メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"MB図柄−MB図柄−ブランク3"、サブの左リール103Lの中段に図柄"チェリー"が並ぶことにより、「中チェリー2Bの小役」に入賞し、2BET時には15枚、3BET時には1枚のメダルが払出される。メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"MB図柄−青ネズミ−ブランク3"、サブの左リール103Lの中段に図柄"チェリー"が並ぶことにより、「中チェリー3Bの小役」に入賞し、2BET時には15枚、3BET時には1枚のメダルが払出される。メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"MB図柄−緑ネズミ−ブランク3"、サブの左リール103Lの中段に図柄"チェリー"が並ぶことにより、「中チェリー4Bの小役」に入賞し、2BET時には15枚、3BET時には1枚のメダルが払出される。
【0057】
また、メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"ブランク2−緑ネズミ−青ネズミ"、第1サブリール103の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"ベル−ベル−ベル"が並ぶことにより、「ベル1の小役」に入賞し、2BET時には15枚、3BET時には8枚のメダルが払出される。メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"赤ネズミ−緑ネズミ−青ネズミ"、第1サブリール103の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"ベル−ベル−ベル"が並ぶことにより、「ベル2の小役」に入賞し、2BET時には15枚、3BET時には8枚のメダルが払出される。
【0058】
また、メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"BB図柄−ブランク3−ANY"(ANYはどの図柄でも良い)、サブリール103の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"スイカ−スイカ−スイカ"が並ぶことにより、「スイカ1の小役」に入賞し、15枚のメダルが払出される。メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"MB図柄−ブランク3−ANY"、サブリール103の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"スイカ−スイカ−スイカ"が並ぶことにより、「スイカ2の小役」に入賞し、15枚のメダルが払出される。
【0059】
上記「チェリーの小役」、「ベルの小役」、「スイカの小役」を「小役」と総称する場合もある。
【0060】
また、メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"ブランク2−ブランク3−青ネズミ"、第1サブリール103の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"リプレイ−リプレイ−リプレイ"が並ぶことにより、「リプレイ1」が成立する。メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"赤ネズミ−ブランク3−青ネズミ"、第1サブリール103の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"リプレイ−リプレイ−リプレイ"が並ぶことにより、「リプレイ2」が成立する。「リプレイ1」および「リプレイ2」が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。すなわち、「リプレイ1」および「リプレイ2」は、成立することにより遊技価値の投入をすることによらずに遊技を行うことができる表示役である。
【0061】
また、メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"BB図柄−BB図柄−BB図柄"、第1サブリール103の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"BB1図柄−BB1図柄−BB1図柄"、または、第1サブリール103の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"BB2図柄−BB2図柄−BB2図柄"が並ぶことにより、「BB」が成立して、メダルは払出されないが、次のゲームの遊技状態が「RB遊技状態」(より具体的には、BB作動中フラグが"オン"となり、RB作動時処理によりRB遊技状態)となる。遊技状態については、後述する。
【0062】
また、メインリール3の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"MB図柄−MB図柄−MB図柄"、第1サブリール103の有効ラインに沿って図柄の組み合わせ"MB図柄−MB図柄−MB図柄"が並ぶことにより、「MB」が成立して、メダルは払出されないが、次のゲームの遊技状態が「MB遊技状態」となる。
【0063】
また、上記「チェリーの小役」、「ベルの小役」、「スイカの小役」、「リプレイ」、「BB」および「MB」に係る図柄の組み合わせ以外の図柄の組み合わせが表示されると、「ハズレ」が成立する。
【0064】
さらに、下記の条件成立時に、RT1、RT2、RT3がそれぞれ作動する。すなわち、RT1は、ボーナス(BBおよびMB)終了後の所定ゲーム数終了後に作動する。RT2は、ボーナス終了後に作動する。RT3は、ボーナスに内部当籤中に作動する。内部当籤については、後述する。
【0065】
さらに詳しくは、後述するように、RT2は、BB終了後には、"1000"ゲーム発生し、MB終了後には、"800"ゲーム発生する。RT1は、ボーナス終了後のRT2が終了すると発生する。したがって、RT1は、BB終了後には、"1000"ゲーム経過後に発生し、MB終了後には、"800"ゲーム経過後に発生する。
【0066】
次に、図5にボーナス作動時テーブルを示し、説明する。ボーナス作動時テーブルには、ボーナスが成立したときに設定する各種情報設定値が記載されている。
【0067】
図5に示すように、表示役「BB」が成立し、BB作動時処理が発動されたときには、作動中フラグとして"BB作動中フラグ"をたて、ボーナス終了枚数カウンタに"345"を設定する。
【0068】
また、表示役「MB」が成立し、MB作動時処理が発動されたときには、作動中フラグとして"MB作動中フラグ"をたて、ボーナス終了枚数カウンタに"120"を設定する。
【0069】
また、RB作動時処理が発動されたときには、作動中フラグとして"RB作動中フラグ"をたて、遊技可能回数カウンタに"12"を、入賞可能回数カウンタに"8"を設定する。
【0070】
また、RT作動時処理が発動されたとき(BBまたはMB終了後にRT2が発動)には、作動中フラグとして"RT2作動中フラグ"をたて、BB終了後にはRT遊技回数カウンタに"1000"を設定し、MB終了後にはRT遊技回数カウンタに"800"を設定する。
【0071】
ここで、遊技状態について説明する。遊技状態とは、そのゲームあるいは何回かのゲームの間の遊技状態を示すもので、基本となる「一般遊技状態」と、遊技者に有利な「RB遊技状態」と、「MB遊技状態」と、「RT遊技状態」とがある。
【0072】
「RB遊技状態」とは、内部抽籤の際にメダルを獲得できる当籤役に当籤しやすい内部抽籤テーブルが選択される遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。「内部抽籤テーブル」については、後述する。
【0073】
また、「RB遊技状態」は終了条件が規定されている。本実施の形態においては、1回の「RB遊技状態」において可能な最大のゲーム数(これを「RB遊技可能回数」という)は、12回である。また、この「RB遊技状態」において、メダルの払出しが行われる入賞役を成立させることができる回数(これを「RB入賞可能回数」という)は、8回までである。すなわち、この「RB遊技状態」は、ゲーム数が12回に達するか、または入賞役の成立回数が8回に達した場合に終了する。
【0074】
さらに、「RB遊技状態」は、ビッグボーナス中(具体的には、BB作動中フラグが"オン"の状態のとき)に発生する遊技状態であるが、ビッグボーナスの終了条件も規定されている。本実施の形態においては、ビッグボーナスを終了させる払出枚数が、"345"枚と規定されている。すなわち、ビッグボーナス(BB作動中フラグが"オン"の状態)は、払出枚数が"345"枚に達した場合に終了する。
【0075】
また、「MB遊技状態」とは、リール停止制御時の滑りコマ数が他の遊技状態に比べて少ない遊技状態である。また、内部抽籤の際には、多くの当籤役に重複して当籤(本実施の形態においては全ての小役に当籤)しやすい内部抽籤テーブルが選択される遊技状態である。
【0076】
また、「RT遊技状態」とは、内部抽籤の際に再遊技となる当籤役「リプレイ」に当籤しやすい内部抽籤テーブルが選択される(本実施の形態においては、RT2作動時は一般遊技状態と同一)状態である。すなわち、高確率で再遊技に当籤する"高確率再遊技状態"である。
【0077】
また、上記のように「一般遊技状態」とは、遊技者に有利な特典がない基本的な遊技状態である。
【0078】
さらに、「一般遊技状態」および「RT遊技状態」において、「BB」(ボーナスの作動に係る内部当籤役)に内部当籤したが、設定された有効ライン上に「BB」の図柄組み合わせが表示させられなかった場合、内部当籤した「BB」を次回以降のゲームに持ち越す。「BB」に内部当籤すると、「BB」の図柄の組み合わせが、設定された有効ライン上に表示されるまでの間、「BB」を「持越役」として記憶する。「BB」が「持越役」として記憶されている間、「持ち越し状態」が継続する。
【0079】
同様に、「一般遊技状態」および「RT遊技状態」において、「MB」(ボーナスの作動に係る内部当籤役)に内部当籤したが、設定された有効ライン上に「MB」の図柄組み合わせが表示させられなかった場合も、内部当籤した「MB」を次回以降のゲームに持ち越し、「MB」の図柄の組み合わせが、設定された有効ライン上に表示されるまでの間、「MB」を「持越役」として記憶する。「MB」が「持越役」として記憶されている間も、「持ち越し状態」が継続する。
【0080】
ここで、「BB」が「持越役」として持ち越されている状態を、BB内部当籤状態(BB持ち越し状態)、「MB」が「持越役」として持ち越されている状態を、MB内部当籤状態(MB持ち越し状態)ともいう。
【0081】
次に、図6に内部抽籤テーブル決定テーブルを示し、説明する。これは、内部抽籤処理において、遊技状態に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定するために用いられる。
【0082】
すなわち、内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に応じて選択する内部抽籤テーブルと、その内部抽籤テーブルを用いて何回まで抽籤を行うかを示す抽籤回数と、が規定されたものである。ここで、抽籤回数とは、内部抽籤処理に先立って取得された乱数値と、当籤番号ごとに設定された上限値および下限値を用いて行われる抽籤処理の回数を示している。内部当籤役は、この内部抽籤処理により求められる当籤番号にしたがって決定されることになる。
【0083】
図6に示すように、一般遊技状態では、内部抽籤テーブルとしてRT2遊技状態用内部抽籤テーブルが決定されるとともに、抽籤回数として"23"が決定される。また、MB遊技状態では、内部抽籤テーブルとしてMB遊技状態用内部抽籤テーブルが決定されるとともに、抽籤回数として"5"が決定される。また、RB遊技状態では、内部抽籤テーブルとしてRB遊技状態用内部抽籤テーブルが決定されるとともに、抽籤回数として"5"が決定される。
【0084】
また、RT1遊技状態では、内部抽籤テーブルとしてRT1遊技状態用内部抽籤テーブルが決定されるとともに、抽籤回数として"23"が決定される。また、RT2遊技状態では、内部抽籤テーブルとしてRT2遊技状態用内部抽籤テーブルが決定されるとともに、抽籤回数として"23"が決定される。また、RT3遊技状態では、内部抽籤テーブルとしてRT3遊技状態用内部抽籤テーブルが決定されるとともに、抽籤回数として"21"が決定される。
【0085】
次に、図7、図8、図9、図10に内部抽籤テーブルを示し、説明する。図7は、RT1作動中用内部抽籤テーブル、図8は、RT2作動中用内部抽籤テーブル、図9は、RT3作動中用内部抽籤テーブル、図10は、RB遊技状態、MB遊技状態用内部抽籤テーブルである。これは、内部抽籤処理において、当籤番号と投入枚数に基づいて抽籤値を取得するために用いられる。
【0086】
図7、図8、図9、図10に示すように、内部抽籤テーブルには、当籤番号と、この当籤番号ごとに投入枚数にしたがった抽籤値となる乱数値の幅が示されている。各抽籤値の幅を"65536"で除したものが、該当する内部当籤役の当籤確率となる。いずれの当籤番号の乱数値幅にも該当しない範囲は、"ハズレ"となる。また、本実施の形態では、「RT1作動中用内部抽籤テーブル」、「RT2作動中用内部抽籤テーブル」、「RT3作動中用内部抽籤テーブル」、「RB遊技状態用MB遊技状態用内部抽籤テーブル」を、それぞれの遊技状態に応じて用いる。
【0087】
図7は、RT1作動中用内部抽籤テーブルを示すものである。前述のように、RT1作動中用内部抽籤テーブルは、RT1作動中に用いられる。このRT1作動中用内部抽籤テーブルに基づいて、当籤番号として"1"〜"23"のいずれかに決定される可能性があり、いずれの抽籤幅にも該当しないときには、当籤番号は"0"となる。
【0088】
また、このRT1作動中用内部抽籤テーブルでは、「リプレイ1+リプレイ2」の抽籤幅が他の内部抽籤テーブルと比較して広くなっており、「リプレイ1+リプレイ2」に当籤しやすくなっている。
【0089】
図8は、RT2作動中用内部抽籤テーブルを示すものである。前述のように、RT2作動中用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態およびRT2作動中に用いられる。このRT2作動中用内部抽籤テーブルに基づいて、当籤番号として"1"〜"23"のいずれかに決定される可能性があり、いずれの抽籤幅にも該当しないときには、当籤番号は"0"となる。
【0090】
図9は、RT3作動中用内部抽籤テーブルを示すものである。前述のように、RT3作動中用内部抽籤テーブルは、RT3作動中に用いられる。このRT3作動中用内部抽籤テーブルに基づいて、当籤番号として"1"〜"21"のいずれかに決定される可能性があり、いずれの抽籤幅にも該当しないときには、当籤番号は"0"となる。
【0091】
図10は、RB遊技状態、MB遊技状態用内部抽籤テーブルを示すものである。前述のように、RB遊技状態、MB遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態およびMB遊技状態で用いられる。このRB遊技状態、MB遊技状態用内部抽籤テーブルに基づいて、当籤番号として"1"〜"5"のいずれかに決定される可能性があり、いずれの抽籤幅にも該当しないときには、当籤番号は"0"となる。
【0092】
また、このRB遊技状態、MB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、「ベル」の抽籤幅が他の内部抽籤テーブルと比較して広くなっており、「ベル」に当籤しやすくなっている。
【0093】
ここで、内部抽籤テーブルは、複数段階(例えば、6段階)設けられた設定値(設定)ごとに設けられるが、設定値ごとの内部抽籤テーブルは省略する。設定値は、基本的に遊技店側が設定(選択)する値であり、設定値に応じてボーナスを作動させる確率が異なるようになっている。実際には、設定値として"1"〜"6"を設けるようにしている。そして、「BB」などの役に内部当籤する確率が、設定値の間で異なるようにしている。また、全ての設定値ごとに遊技状態に応じた内部抽籤テーブルを用意するのではなく、設定値間で同一の内部抽籤テーブルを共用しても良い。このとき、同一の遊技状態で共用しても良いし、異なる遊技状態で共用することもできる。このような内部抽籤テーブルの設定は、前述の内部抽籤テーブル決定テーブルにより、容易に行うことができる。
【0094】
次に、図11(1)、図11(2)に内部当籤役決定テーブルを示し、説明する。図11(1)は、ボーナス遊技状態中以外の内部当籤役決定テーブル、図11(2)は、RB遊技状態およびMB遊技状態中の内部当籤役決定テーブルである。内部当籤役決定テーブルは、前述の内部抽籤処理により求められた当籤番号にしたがって内部当籤役を決定するものである。ここで、内部当籤役は、格納領域種別と、8ビットのビット列で表される。
【0095】
この内部当籤役決定テーブルに基づいて、決定された当籤番号に該当する内部当籤役を、各格納領域に格納する。
【0096】
また、当籤番号が"0"(いずれの当籤番号にも該当しない場合)のときには、いずれの遊技状態においても、内部当籤役"ハズレ"、データ"00000000"が決定される。
【0097】
次に、図12(1)、図12(2)、図13(1)に内部当籤役(または表示役)の格納領域を示し、説明する。この格納領域は、RAM33の所定の記憶領域に割り当てられている。また、内部当籤役1格納領域、内部当籤役2格納領域、内部当籤役3格納領域は、決定された内部当籤役が、それぞれの格納種別に応じて格納されるものである。
【0098】
図12(1)に示すように、内部当籤役1格納領域の各ビット0〜6のそれぞれには、「リプレイ1」、「リプレイ2」、「ベル1」、「ベル2」、「角チェリー1」、「角チェリー2」および「角チェリー3」が対応付けられている。なお、ビット7は未使用である。
【0099】
図12(2)に示すように、内部当籤役2格納領域の各ビット0〜7のそれぞれには、「中チェリー1A」、「中チェリー2A」、「中チェリー3A」、「中チェリー4A」、「中チェリー1B」、「中チェリー2B」、「中チェリー3B」および「中チェリー4B」が対応付けられている。
【0100】
図13(1)に示すように、内部当籤役3格納領域の各ビット0〜3のそれぞれには、「スイカ1」、「スイカ2」、「BB」および「MB」が対応付けられている。なお、ビット4〜7は未使用である。
【0101】
また、表示役格納領域の構成は、この内部当籤役格納領域の構成と同様のものとなっている。
【0102】
次に、図13(2)に持越役格納領域を示し、説明する。この持越役格納領域も、RAM33の所定の記憶領域に割り当てられている。
【0103】
図13(2)に示すように、持越役格納領域の各ビット2〜3のそれぞれには、「BB1」および「MB」が対応付けられている。なお、ビット0〜1、4〜7は未使用である。
【0104】
また、持越役格納領域は、内部抽籤処理において、内部当籤役と、持越役格納領域の格納データとの論理和が格納されるものである。
【0105】
次に、図14(1)に作動中フラグの格納領域を示し、説明する。この格納領域も、RAM33の所定の記憶領域に割り当てられている。また、作動中フラグ格納領域は、ボーナスゲームおよびRTの作動が開始される場合に、作動が開始されるボーナスゲームおよびRTの種別を示す識別子が、格納されるものである。
【0106】
図14(1)に示すように、作動中フラグ格納領域の各ビット0〜5のそれぞれには、「BB作動中フラグ」、「RB作動中フラグ」、「MB作動中フラグ」、「RT1作動中フラグ」、「RT2作動中フラグ」および「RT3作動中フラグ」が対応付けられている。なお、ビット6〜7は未使用である。
【0107】
次に、図14(2)に遊技状態の格納領域を示し、説明する。この格納領域も、RAM33の所定の記憶領域に割り当てられている。また、遊技状態格納領域は、前述の作動中フラグ格納領域に格納されているデータに基づいて、遊技状態の更新が行われると、遊技状態の種別を示す識別子が、格納されるものである。
【0108】
図14(2)に示すように、遊技状態格納領域の各ビット0〜4のそれぞれには、「BB遊技状態」、「RB遊技状態」、「MB遊技状態」、「MBorBB内部当籤状態状態」および「RT遊技状態」が対応付けられている。なお、ビット5〜7は未使用である。
【0109】
次に、図15、図16(1)、図16(2)に停止テーブル決定テーブルを示し、説明する。図15は、ボーナス作動中以外の停止テーブル決定テーブル、図16(1)は、MB作動中の停止テーブル決定テーブル、図16(2)は、BB作動中の停止テーブル決定テーブルである。この停止テーブル決定テーブルは、ROM32に記憶されている。
【0110】
図15、図16(1)、図16(2)に示すように、停止テーブル決定テーブルには、内部当籤役に応じた停止テーブルの種別が規定されている。具体的には、内部当籤役として格納されているデータ(1種類に限らず、複数種類の内部当籤役が格納される場合も含まれる)に応じて、停止テーブルが規定されている。
【0111】
例えば、ボーナス作動中以外で「ベル1+ベル2」(すなわち、内部当籤役1格納領域のビット2およびビット3が"1"のとき)に対しては、メインリール3に対しては「ベル1+ベル2」用停止テーブルが規定され、第1サブリール103に対してはベル用停止テーブルが規定されている。また、「BB」(すなわち、内部当籤役3格納領域のビット3が"1"のとき)に対しては、メインリール3、第1サブリール103ともにBBフラグ間用停止テーブルが規定されている。
【0112】
また、停止テーブル決定テーブルに規定されている内部当籤役に該当しない場合(すなわち、内部当籤役1格納領域、内部当籤役2格納領域および内部当籤役3格納領域の全てのビットが"0"のとき)は、ハズレ用停止テーブルが決定される。
【0113】
次に、図17、図18、図19、図20に停止テーブルを示し、説明する。図17(1)は、メインリール用の「スイカ1、スイカ2、スイカ1+スイカ2」用停止テーブル、図17(2)は、サブリール用のスイカ用停止テーブル、図18(1)は、メインリール用の「角チェリー1、2、3」用停止テーブル、図18(2)は、サブリール用の角チェリー用停止テーブル、図19(1)は、メインリール用のBBフラグ間用停止テーブル、図19(2)は、サブリール用のBBフラグ間用停止テーブル、図20(1)は、メインリール用のMBフラグ間用停止テーブル、図20(2)は、サブリール用のMBフラグ間用停止テーブルである。このメインリール用の停止テーブルは、ROM32に記憶され、サブリール用の停止テーブルは、画像制御プログラムROM84に記憶されている。なお、他の停止テーブルについても、ROM32、画像制御プログラムROM84に記憶されているが、説明は省略する。
【0114】
図17(1)、図18(1)、図19(1)、図20(1)に示すように、メインリール用の停止テーブルには、停止ボタン7L、7C、7Rにより停止操作が検出されたときの該当リール3L、3C、3Rの図柄カウンタに対応する図柄位置(すなわち、リール3L、3C、3Rの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という)に応じた滑りコマ数が規定されている。滑りコマ数とは、停止ボタン7L、7C、7Rにより停止操作が検出されてから対応するリール3L、3C、3Rの回転が停止するまでのリール3L、3C、3Rの回転量を表す値である。詳しくは、停止ボタン7L、7C、7Rにより停止操作の検出が行われてから該当するリール3L、3C、3Rの回転が停止するまでの期間において、該当する表示窓4L、4C、4Rの中段を通過する図柄の数である。これは、停止ボタン7L、7C、7Rにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
【0115】
本実施の形態のパチスロ機1では、リール3L、3C、3Rは1分間に80回転し、1周辺り18図柄配置されるので、停止ボタン7L、7C、7Rにより信号が出力された後、178ms以内にリール3L、3C、3Rの回転を停止させる制御が行われ、数値範囲「0」〜「3」のうちのいずれかが滑りコマ数として決定される。
【0116】
例えば、「スイカ1+スイカ2」に内部当籤時、左リール3Lの停止開始位置が「9」であり、決定された滑りコマ数が「2」であれば、図柄位置「11」の図柄を表示窓4Lの中段に表示するようにリール3Lの回転を停止することが可能となる。このように、停止開始位置から滑りコマ数の範囲内にある図柄を表示可能とするリール3L、3C、3Rの回転の停止制御をいわゆる「引き込み」という。また、停止開始位置から滑りコマ数分の引き込みが行われて停止されることとなる図柄位置を「停止制御位置」という。例えば、停止開始位置が「9」であり、滑りコマ数が「2」であれば、停止制御位置は「11」となる。
【0117】
図17(1)に示す「スイカ1、スイカ2、スイカ1+スイカ2」用停止テーブルにおいて、左リール3Lの各停止開始位置に規定された滑りコマ数に基づいて左リール3Lの回転が停止されると、停止開始位置が「8」〜「11」または「14」のときには、左リール3Lの各該当停止開始位置に示した滑りコマ数が決定され、停止制御位置が「11」または「14」となり、表示窓4Lの上段に「BB図柄」が表示される。また、停止開始位置が「12」〜「13」または「15」〜「16」のときには、左リール3Lの各該当停止開始位置に示した滑りコマ数が決定され、停止制御位置が「13」または「16」となり、表示窓4Lの下段に「BB図柄」が表示される。
【0118】
同様に、中リール3Cでは、停止開始位置が「4」〜「17」のときに、中リール3Cの各該当停止開始位置に示した滑りコマ数が決定され、停止制御位置が「5」、「9」、「13」または「17」となり、表示窓4Cの上段に「ブランク3図柄」が表示される。
【0119】
したがって、左リール3Lの停止開始位置が「8」〜「11」または「14」、中リール3Cの停止開始位置が「4」〜「17」のときには、左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rの上段、すなわち、有効ラインに、「スイカ1」に係る図柄の組み合わせ"BB図柄−ブランク3−ANY"が表示され、表示役が「スイカ1」と決定される。
【0120】
また、左リール3Lの停止開始位置が「12」〜「13」または「15」〜「16」、中リール3Cの停止開始位置が「4」〜「17」のときには、左表示窓4Lの下段、中表示窓4C、右表示窓4Rの上段、すなわち、有効ラインに、「スイカ1」に係る図柄の組み合わせ"BB図柄−ブランク3−ANY"が表示され、表示役が「スイカ1」と決定される。
【0121】
さらに、左リール3Lの停止開始位置が「17」、「0」〜「2」または「4」〜「5」のときには、左リール3Lの各該当停止開始位置に示した滑りコマ数が決定され、停止制御位置が「2」または「5」となり、表示窓4Lの上段に「MB図柄」が表示される。また、停止開始位置が「3」または「6」〜「7」のときには、左リール3Lの各該当停止開始位置に示した滑りコマ数が決定され、停止制御位置が「4」または「7」となり、表示窓4Lの下段に「MB図柄」が表示される。
【0122】
したがって、左リール3Lの停止開始位置が「17」、「0」〜「2」または「4」〜「5」、中リール3Cの停止開始位置が「4」〜「17」のときには、左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rの上段、すなわち、有効ラインに、「スイカ2」に係る図柄の組み合わせ"MB図柄−ブランク3−ANY"が表示され、表示役が「スイカ2」と決定される。
【0123】
また、左リール3Lの停止開始位置が「3」または「6」〜「7」、中リール3Cの停止開始位置が「4」〜「17」のときには、左表示窓4Lの下段、中表示窓4C、右表示窓4Rの上段、すなわち、有効ラインに、「スイカ2」に係る図柄の組み合わせ"MB図柄−ブランク3−ANY"が表示され、表示役が「スイカ2」と決定される。
【0124】
すなわち、図17(1)に示す左リール3Lのハッチングされた停止開始位置「8」〜「16」の位置(前述の赤ゾーン)に左リール3Lがあるときに、停止ボタン7Lが操作された場合には、「スイカ1」を構成する「BB図柄」が有効ラインに引き込まれ、停止開始位置「17」または「0」〜「7」の位置(前述の青ゾーン)に左リール3Lがあるときに、停止ボタン7Lが操作された場合には、「スイカ2」を構成する「MB図柄」が有効ラインに引き込まれるようになっている。
【0125】
また、停止ボタン7Lにより信号が出力された位置が、他の停止開始位置であった場合には、図柄組み合わせテーブルに規定されている特典の付与に係る図柄の組み合わせが表示されず、表示役が「ハズレ」と決定される。
【0126】
メインリール用の「角チェリー1、2、3」用停止テーブル、BBフラグ間用停止テーブル、MBフラグ間用停止テーブルについては、上記「スイカ1、スイカ2、スイカ1+スイカ2」用停止テーブルと同様であるので、説明は省略する。
【0127】
また、図19(1)に示すメインリール用のBBフラグ間用停止テーブルにおいて、滑りコマ数のところにハッチングをかけた停止開始位置は、その停止開始位置で停止操作が行われた場合には、BBを引き込めないことを示す。また、図20(1)に示すメインリール用のMBフラグ間用停止テーブルにおいて、滑りコマ数のところにハッチングをかけた停止開始位置は、その停止開始位置で停止操作が行われた場合には、MBを引き込めないことを示す。
【0128】
次に、図17(2)、図18(2)、図19(2)、図20(2)に示すサブリール用の停止テーブルについて説明する。
【0129】
図17(2)、図18(2)、図19(2)、図20(2)に示すように、サブリール用の停止テーブルには、メインリール用の停止テーブルと同様に、停止ボタン7L、7C、7Rにより停止操作が検出されたときの該当第1サブリール103L、103C、103Rの図柄カウンタに対応する図柄位置に応じた滑りコマ数が規定されている。
【0130】
したがって、第1サブリール103においても、メインリール3と同様に、停止テーブルに規定された滑りコマ数に基づいて停止制御される。例えば、図17(1)に示すスイカ用停止テーブルにおいて、停止ボタン7L、7C、7Rにより信号を受信したときの第1サブリール103の図柄位置が、それぞれ「15」、「5」、「11」であったら、滑りコマ数が「0」、「2」、「2」と決定され、停止制御位置が「15」、「7」、「13」となり、表示窓104L、104C、104Rの中段に「スイカ」が表示される。すなわち、センターライン8cに、図柄の組み合わせ"スイカ−スイカ−スイカ"が表示される。
【0131】
一方、図17(2)においてハッチングで示した位置、中リール103Cにおける停止開始位置「1」〜「2」および「8」〜「16」、右リール103Rにおける停止開始位置「0」、「6」〜「8」および「14」〜「20」であった場合には、「スイカ」を引き込んでくることができない。しかしながら、サブリール103においては、所望の図柄を引き込めない場合には、再度第1サブリール103を回転させ、所望の位置で停止させるようにしている。
【0132】
また、図18(2)に示すサブリール用の角チェリー用停止テーブルにおいて、滑りコマ数のところにハッチングをかけた停止開始位置は、その停止開始位置で停止操作が行われた場合には、チェリーを引き込めないことを示す。また、図19(2)に示すサブリール用のBBフラグ間用停止テーブルにおいて、滑りコマ数のところにハッチングをかけた停止開始位置は、その停止開始位置で停止操作が行われた場合には、BBを引き込めないことを示す。また、図20(2)に示すサブリール用のMBフラグ間用停止テーブルにおいて、滑りコマ数のところにハッチングをかけた停止開始位置は、その停止開始位置で停止操作が行われた場合には、MBを引き込めないことを示す。ただし、上述のスイカ用停止テーブルと同様に、第1サブリール103においては、所望の図柄を引き込めない場合には、再度第1サブリール103を回転させ、所望の位置で停止させるようにしている。
【0133】
次に、図21に検索順序テーブルを示し、説明する。この検索順序テーブルは、ROM32に記憶されている。
【0134】
図21に示すように、検索順序テーブルは、あらかじめ決められた範囲の数値(すなわち、「0」〜「4」)の中から、滑りコマ数として適用可能か否かを検索していく順序を規定したものであり、検索順序とはその順序を示すものである。
【0135】
本実施の形態の検索順序テーブルは、停止テーブルから抽出される滑りコマ数に基づいて、その検索順序を規定している。例えば、一般遊技状態、RB遊技状態およびRT遊技状態において、停止テーブルから抽出された滑りコマ数が「0」であった場合には、検索順序1〜5のそれぞれに応じて、滑りコマ数「0」、「2」、「4」、「1」および「3」の順で検索が行われる。MB遊技状態において、停止テーブルから抽出された滑りコマ数が「0」であった場合には、検索順序1〜2のそれぞれに応じて、滑りコマ数「0」および「1」の順で検索が行われる。
【0136】
このように、停止テーブルから抽出される滑りコマ数の検索順序が最も上位となるように検索順序が規定されていることから、停止テーブルから抽出される滑りコマ数は、他の滑りコマ数よりも優先的に検索が行われるようになっている。したがって、停止テーブルの開発の際に意図されていた図柄の表示を優先させることが可能となる。
【0137】
次に、図22に優先順位テーブルを示し、説明する。この優先順位テーブルは、ROM32に記憶されている。
【0138】
図22に示すように、優先順位テーブルには、各優先順位に応じた引き込みデータおよび優先引き込みステータスが規定されている。優先順位は、特典の付与に係る図柄の組み合わせの種別間(内部当籤役の種別間)で優先的に引き込みが行われる順位を規定したものである。この優先順位により、表示役としてどの内部当籤役の図柄組み合わせに係る図柄を優先するかを決定する。
【0139】
引き込みデータは、前述の内部当籤役格納領域の論理和となっている。例えば、優先順位4には、「ベル1」および「ベル2」が規定されており、その引き込みデータは、内部当籤役1が"00001100"であり、内部当籤役2が"00000000"、内部当籤役3が"00000000"により表される。また、優先引き込みステータスは、各図柄位置の図柄間における優先順位を相対的に評価するために用いられるデータである。優先引き込みステータスは、基本的に、優先順位が高いほど、上位のビットが"1"となる構成であり、その値が大きい。
【0140】
次に、図23に表示役予想格納領域を示し、説明する。この表示役予想格納領域は、RAM33の所定の記憶領域に割り当てられている。
【0141】
図23に示すように、表示役予想格納領域には、回転中のリールの各図柄位置「0」〜「17」の図柄に応じて決定された優先引き込みステータスが格納される。優先引き込みステータスは、「停止禁止」を表す"10000000"を除いて、その値が大きいほど優先順位が高く、各図柄位置に応じた優先引き込みステータスを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間の優先順位の相対的な評価が可能となる。この結果、内部抽籤の結果を適正に反映させることができるようになる。また、「停止禁止」を除き、優先引き込みステータスとして最も大きい値が決定されている図柄位置の図柄が最も優先順位の高い図柄となる。
【0142】
次に、図24にリールと表示役予想格納領域との対応表を示し、説明する。
【0143】
図24に示すように、表示役予想格納領域は、回転中のリールの個数(最大3個)に応じて使用される領域の数が決定され、回転中のリールであってより左側のリールから順に対応付けられる。例えば、3個のリール全てが回転中であれば、表示役予想格納領域1が左リール3Lに対応し、表示役予想格納領域2が中リール3Cに対応し、表示役予想格納領域3が右リール3Rに対応する。また、2個のリールが回転中であれば、表示役予想格納領域1が回転中の左側のリールに対応し、表示役予想格納領域2が他方に対応する。また、1個のリールが回転中であれば、この回転中のリールに表示役予想格納領域1が対応する。
【0144】
次に、図25にメインリール用の図柄格納領域を示し、説明する。この図柄格納領域は、RAM33の所定の記憶領域に割り当てられている。
【0145】
図25に示すように、図柄格納領域には、有効ラインごとに、各リール3L、3C、3Rの該当する領域に停止または停止仮決定した図柄の種別を示すデータが、8ビットのビット列(識別子)で格納される。例えば、図柄「赤ネズミ」が停止していれば、ビット列"00000011"が格納され、回転中を表す場合には、ビット列"11111111"が格納される。
【0146】
そして、図柄格納領域に格納されるデータと、前述の図柄組み合わせテーブルと、に基づいて、表示役等の決定が行われる。
【0147】
次に、図26にサブリール用の図柄格納領域を示し、説明する。この図柄格納領域は、画像制御ワークRAM83の所定の記憶領域に割り当てられている。
【0148】
図26に示すように、メインリール用の図柄格納領域と同様に、サブリール用の図柄格納領域には、有効ラインごとに、各第1サブリール103L、103C、103Rの該当する領域に停止または停止仮決定した図柄の種別を示すデータが、8ビットのビット列(識別子)で格納される。例えば、図柄「スイカ」が停止していれば、ビット列"00000110"が格納され、回転中を表す場合には、ビット列"11111111"が格納される。
【0149】
そして、図柄格納領域に格納されるデータと、前述の図柄組み合わせテーブルと、に基づいて、表示役等の決定が行われる。
【0150】
次に、図27(1)、図27(2)、図27(3)に一般、RT遊技状態用の演出識別子決定テーブルを示し、説明する。図27(1)は、大分類用の演出識別子決定テーブル、図27(2)は、中分類用の演出識別子決定テーブル、図27(3)は、小分類用の演出識別子決定テーブルである。この演出識別子決定テーブルは、条件にしたがって抽籤を行い、該当する演出識別子を決定するものである。
【0151】
また、図28(1)、図28(2)、図28(3)に天井状態用の演出識別子決定テーブルを示す。図28(1)は、大分類用の演出識別子決定テーブル、図28(2)は、中分類用の演出識別子決定テーブル、図28(3)は、小分類用の演出識別子決定テーブルである。
【0152】
図27(1)に示すように、大分類用の演出識別子決定テーブルは、複数の演出決定テーブルを有している。
【0153】
さらに、RB遊技状態用の演出テーブルなど他の演出テーブルも用意されているが、ここでは、省略する。
【0154】
各演出決定テーブルは、内部当籤役ごとに、各演出識別子が決定される確率が設定されている。この情報により、内部当籤役にしたがって、抽籤により演出識別子を抽出し、決定する。各演出識別子は、後述するように、演出に対応する演出データをそれぞれ複数有している。
【0155】
ここで、例えば、一般遊技状態用演出決定テーブルにおいては、内部当籤役「スイカ1」に当籤すると、16384/32768の確率で、演出識別子「X1」が決定され、500/32768の確率で、演出識別子「X3」が決定され、1000/32768の確率で、演出識別子「X5」が決定される。
【0156】
また、本実施の形態においては、演出識別子として、「X1」、「X2」、「X3」・・・「X5」等がある。
【0157】
また、中分類用の演出識別子決定テーブルは、この大分類用の演出識別子決定テーブルにしたがって決定された演出識別子により、さらに詳細な演出を決定する演出識別子を設定するものである。
【0158】
図27(2)に示す中分類用の演出識別子決定テーブルは、大分類用の演出識別子決定テーブルにより演出識別子「X1」が選択された際に使用される中分類用の演出識別子決定テーブルである。
【0159】
他の中分類用の演出識別子決定テーブルについても用意されているが、ここでは、省略する。
【0160】
また、小分類用の演出識別子決定テーブルは、この中分類用の演出識別子決定テーブルにしたがって決定された演出識別子により、さらに詳細な演出を決定する演出識別子を設定するものである。
【0161】
図27(3)に示す小分類用の演出識別子決定テーブルは、中分類用の演出識別子決定テーブルにより演出識別子「X1−1」が選択された際に使用される小分類用の演出識別子決定テーブルである。
【0162】
他の小分類用の演出識別子決定テーブルについても用意されているが、ここでは、省略する。
【0163】
さらに、演出データ決定テーブル(不図示)も用意されている。この演出データ決定テーブルは、操作状態に応じて表示する演出データを決定するものである。
【0164】
演出データ決定テーブルは、演出識別子ごとに、開始操作用(スタートコマンド受信時)の演出データ、第1停止操作用の演出データ、第2停止操作用の演出データ、第3停止操作用の演出データ、表示用(表示役コマンド受信時)の演出データの各データが設定されている。すなわち、演出が行われる契機となる動作(いわゆる、トリガー)に応じて、演出内容が規定されている。
【0165】
演出データは、多彩な演出を実現するために必要な複数の情報(データ)から構成される。具体的には、液晶表示画面5aに演出表示を行うための画像データ、スピーカ21L、21Rにより出音させる演出に関する効果音(音源)を生成するための音源データ等である。
【0166】
図28(1)、図28(2)、図28(3)に示す演出識別子決定テーブルについては、上記演出識別子決定テーブルと同様であるので、説明を省略する。
【0167】
次に、図29(1)、図29(2)にST作動テーブルを示し、説明する。図29(1)は、BB終了後のRT2作動中におけるST作動テーブル、図29(2)は、MB終了後のRT2作動中におけるST作動テーブルである。このST作動テーブルは、RT2作動中に演出識別子決定テーブルによりST演出が選択された後、実際にSTを作動させるか否かを選択するための当籤確率を決定するものである。
【0168】
図29(1)、図29(2)に示すように、ST作動テーブルは、残っているRTゲーム数にしたがってSTの作動確率がそれぞれ設定されている。ここで、図29(1)、図29(2)に示すように、STの作動確率は、設定が高いほど、残りRTゲーム数が多い場合に高い確率とするようになっている。すなわち、設定が高いほど、RT2が作動してすぐに(ゲーム数が少ない段階で)ST作動に当籤しやすくなっている。また、それぞれの設定において、残りRTゲーム数が特定の範囲のときに、ST作動の当籤確率が高くなっているところがある。例えば、設定Hでは、残りRTゲーム数が「401」〜「500」の範囲のとき、20%となっており、設定6では、残りRTゲーム数が「301」〜「400」の範囲のとき、20%となっている。これにより、遊技者は、ST当籤の確率と、残りRTゲーム数の範囲によって、設定を推測することができる。
【0169】
次に、図30に第2サブリール(横回転リール)の図柄の配置を示し、説明する。この第2のサブリール113は、演出識別子の決定において、演出識別子「X1−1」(演出分類名称:横回転リール)が選択された場合に、演出が行われるリールである。
【0170】
図30に示すように、第2サブリール113は、「大当り」、「はずれ」等の表示を、表示窓114を透して認識することができる正面位置に停止させ、遊技者に所定の当籤役が当籤または非当籤であることを報知する。また、透過領域は、第2サブリール113を透して奥が見えるようになっており、透過領域を正面位置に停止させた場合には、第2サブリール113の奥側に配置されたLED(フルカラーLED)により、赤色または青色を点灯させ、色の報知を行うようになっている。
【0171】
次に、図31にパチスロ機1の主回路構成を示し、説明する。
【0172】
図31は、パチスロ機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御信号(コマンド)に基づいて液晶表示装置5およびスピーカ21L、21R等を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
【0173】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、あらかじめ設定されたプログラムにしたがって制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32およびRAM33を備えている。
【0174】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34および分周器35と、抽出(サンプリング)される乱数を発生する乱数発生器36およびサンプリング回路37とが接続されている。
【0175】
なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわち、CPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成しても良い。その場合、乱数発生器36およびサンプリング回路37は省略可能であり、あるいは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0176】
マイクロコンピュータ30のROM32には、CPU31の処理に係るプログラム、スタートレバー6を操作(スタート操作)するごとに行われる乱数サンプリングの判定に用いられる「内部抽籤テーブル」、ボーナスが成立したときに設定する各種情報設定値が規定された「ボーナス作動時テーブル」、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための「停止テーブル」、副制御回路72に送信するための各種制御指令(コマンド、信号)などが記憶されている。
【0177】
RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、抽出した乱数値、各種フラグ(例えば、BB作動中フラグ、RB作動中フラグ)、メダルのクレジット枚数、遊技状態の情報などが格納される。
【0178】
また、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
【0179】
マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、メダルを収納しホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40、リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ49L、49C、49Rなどがある。
【0180】
さらに、ステッピングモータ49L、49C、49Rを駆動制御するモータ駆動回路39およびホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。なお、モータ駆動回路39は、ステッピングモータ49L、49C、49Rを任意の速度で回転させる。
【0181】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51があり、これらもCPU31に接続されている。
【0182】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出してスタートスイッチ信号を発生する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。
【0183】
CPU31は、投入メダルセンサ22Sがメダル投入口22に投入されたメダルを検出すると、このメダルをカウントしてRAM33に最大50枚のメダルをクレジットするようになっており、CPU31は、RAM33にクレジットされたメダルを1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13の操作に応じた枚数だけ減算し、有効ライン8a〜8eを設定し、BETランプ9a、9b、9cを点灯させるようになっている。
【0184】
リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L、3C、3R上の図柄の位置を検出するための信号をCPU31に供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0185】
乱数発生器36は、一定の数値範囲(0〜65535)に属する乱数値を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数値をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数値およびROM32内に格納されている内部抽籤テーブルに基づいて、内部当籤役が決定される。
【0186】
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L、49C、49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が"0"にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0187】
前記リール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブル(図示せず)がROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバー(図柄位置に相当する)と、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応付けられている。
【0188】
さらに、ROM32内には、図柄組み合わせテーブルが格納されている。この図柄組み合わせテーブルでは、表示役となる図柄の組み合わせと、表示役のメダル払出枚数と、その表示役を表す表示役判定コードとが対応付けられている。前記図柄組み合わせテーブルは、左リール3L、中リール3C、右リール3Rの停止制御時、および全リール3L、3C、3Rの停止後の表示役確認を行う場合に参照される。
【0189】
前記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理)に基づいて、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られるリール停止信号、および選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0190】
内部当籤後、入賞を示す停止態様となれば、CPU31は、C/Pスイッチ14により設定されたモードに応じて、RAM33にセットされたクレジットカウンタの更新、または、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定枚数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
【0191】
次に、図32に副制御回路72の構成を示し、説明する。
【0192】
図32に示すように、副制御回路72は、主制御回路71からの制御信号に基づいて液晶表示装置5の表示制御、ランプ類(BETランプ9a〜9c、WINランプ17)やLED類(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)の点灯制御およびスピーカ21L、21Rからの音の出力制御を行う。
【0193】
この副制御回路72は、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上から構成されており、音・ランプ制御回路73、サブリール制御回路100および画像制御回路80を備えている。
【0194】
画像制御回路80は、主制御回路71とシリアルポート77の間で信号の遣り取りを行うシリアルポート81と、画像制御CPU82と、画像制御ワークRAM83と、画像制御プログラムROM84と、カレンダIC85と、画像ROM86と、ビデオRAM87と、画像制御IC88と、制御RAM89とを備えている。
【0195】
また、画像制御回路80は、主制御回路71と同様に、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器およびサンプリング回路を備えており、画像制御CPU82に接続されている(図示せず)。これらにより乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【0196】
乱数サンプリングは、乱数範囲「0〜127」、「0〜255」などに属する乱数値を発生し、1個の乱数値をサンプリングすることにより行われる。また、乱数サンプリングは、画像制御CPU82でも、行うことができる。
【0197】
画像制御CPU82は、画像制御回路80の全体を制御するコンピュータからなり、主制御回路71から送信されたコマンドに基づいて、画像制御プログラムROM84内に記憶された制御プログラムにしたがって、演出データ(画像情報、発光パターン情報、音情報を含む)の決定および出力など、各種の処理を行う。
【0198】
画像制御ワークRAM83は、画像制御プログラムROM84に記憶された画像制御プログラムを画像制御CPU82で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【0199】
画像制御プログラムROM84は、液晶表示装置5による表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルが記憶されている。また、画像制御プログラムROM84には、演出識別子決定テーブル、演出データ決定テーブルも記憶されている。
【0200】
カレンダIC85には、時刻情報が記憶されている。
【0201】
このカレンダIC85と画像制御ワークRAM83は、電源が"オフ"されたときでもデータを保持するためのバックアップ対象となっている。つまり、画像制御CPU82に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
【0202】
画像ROM86は、演出表示等に使用する画像を形成するための画像データ、ドットデータ等を記憶するようになっている。例えば、人物や動物などのキャラクタ、記号、文字、図形などのスプライト画像データ、背景データなどを記憶する。スプライト画像データは、背景画像(バックグランド面)上に重畳して表示させる画像である。
【0203】
また、画像ROM86には、パチスロ機1が所定時間使用されないときに表示するデモ映像も記憶されている。
【0204】
ビデオRAM87は、画像制御IC88で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0205】
画像制御IC88は、画像制御CPU82で決定された演出内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力するようになっており、制御RAM89は、画像制御IC88に含まれ、画像制御IC88が画像を形成するときの各種制御パラメータが記憶される。
【0206】
また、画像制御回路80では、画像制御CPU82が、音・ランプの演出の制御も行うこととなっている。画像制御CPU82は、決定した演出データに基づいて、音・ランプの種類および出力タイミングを決定する。そして、画像制御CPU82は、所定のタイミングごとに、音・ランプ制御回路73にシリアルポート81を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路73では、主に、画像制御回路80から送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみを行うこととなる(後述する音量調整制御を除く)。
【0207】
音・ランプ制御回路73は、画像制御回路80のシリアルポート81に接続されたシリアルポート77と、音・ランプ制御CPU74と、プログラムROM75と、ワークRAM76と、音源IC78と、パワーアンプ79と、音源ROM91とを備えている。
【0208】
音・ランプ制御CPU74は、シリアルポート81、77を介して主制御回路71および画像制御CPU82から送信される制御信号にしたがって音・ランプの出力制御を行うものである。また、音・ランプ制御CPU74には、払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20およびBETランプ9a、9b、9c、WINランプ17が接続されている。音・ランプ制御CPU74は、画像制御回路80から所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、上記アクチュエータにそれぞれ出力信号を送信する。これにより、それぞれのアクチュエータがコマンドに応じた所定の態様で発光することとなる。
【0209】
プログラムROM75は、音・ランプ制御CPU74が実行する制御プログラム等を記憶するものである。ワークRAM76は、音・ランプ制御CPU74が前述した制御プログラムを実行するときの一時記憶手段である。
【0210】
音源ROM91は、音源を生成するための音源データ等を記憶するものである。音源IC78は、画像制御回路80から送信されたコマンドに基づいて、音源ROM91に記憶された音源等を利用して、音源を生成し、パワーアンプ79に出力するものである。パワーアンプ79は、増幅器であり、スピーカ21L、21Rが接続されている。パワーアンプ79は、音源IC78から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ21L、21Rから出力させるものである。
【0211】
また、音・ランプ制御CPU74には、音量調節部92が接続されている。音量調節部92は、遊技場の店員等により操作可能となっており、スピーカ21L、21Rから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御CPU74は、音量調節部92から送信される入力信号に基づいて、スピーカ21L、21Rから出力される音を入力された音量に調節する制御を行う(音量調節制御)。
【0212】
サブリール制御回路100は、画像制御回路80のシリアルポート81に接続されたシリアルポート121と、サブリール制御マイコン122と、ワークRAM123と、プログラムROM124と、第1サブリールモータ駆動回路105と、第1サブリール位置検出回路106と、第2サブリールモータ駆動回路115と、第2サブリール位置検出回路116とを備えている。
【0213】
サブリール制御マイコン122は、CPU、入出力ポートを備えている。サブリール制御マイコン122のCPUは、画像制御回路80から送信される制御信号にしたがって第1サブリール103L、103C、103Rおよび第2サブリール113の駆動制御を行う。ここで、画像制御回路80から送信される制御信号は、画像制御回路80において制御された信号とともに、シリアルポート81を介して主制御回路71から送信された制御信号も含む。
【0214】
プログラムROM124は、サブリール制御マイコン122のCPUが実行する制御プログラムやサブリール用のリール停止テーブル等を記憶するものである。ワークRAM123は、サブリール制御マイコン122のCPUが前述した制御プログラムを実行するときの一時記憶手段である。
【0215】
第1サブリール位置検出回路106は、第1サブリール用の第1サブリール回転センサからのパルス信号を受けて第1サブリール103L、103C、103R上の図柄の位置を検出するための信号をサブリール制御マイコン122のCPUに供給する。第2サブリール位置検出回路116は、第2サブリール用のリール回転センサからのパルス信号を受けて第2サブリール113上の図柄の位置を検出するための信号をサブリール制御マイコン122のCPUに供給する。
【0216】
第1サブリール103L、103C、103Rの回転が開始された後、ステッピングモータ102L、102C、102Rに供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はサブリール制御マイコン122のCPUの所定エリアに書き込まれる。第1サブリール103L、103C、103Rからは一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスは第1サブリール位置検出回路106を介してサブリール制御マイコン122のCPUに入力される。こうして得られたリセットパルスにより、サブリール制御マイコン122のCPUで計数されている駆動パルスの計数値が"0"にクリアされる。これにより、サブリール制御マイコン122のCPU内には、第1サブリール103L、103C、103Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。また、第2サブリール113についても同様にして、サブリール制御マイコン122のCPU内には、第2サブリール113について一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0217】
第1サブリール103L、103C、103Rの回転位置とリール周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、サブリール図柄テーブルがプログラムROM124内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、第1サブリール103L、103C、103Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバー(図柄位置に相当する)と、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。また、同様に、第2サブリール113の回転位置と第2サブリール113の周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、第2サブリール図柄テーブル(図示せず)がプログラムROM124内に格納されている。
【0218】
次に、図33、図34にパチスロ機1の主制御回路71による制御処理のメインフローチャートを示し、説明する。このフローチャートは、ROM32に記憶された制御プログラムにより実行される処理手順を示すものであり、CPU31によって実施される。
【0219】
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化処理を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などを行う。
【0220】
次いで、1ゲーム終了時用初期化処理、すなわち、ゲーム終了時のRAM33の所定の記憶領域の情報を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
【0221】
次に、CPU31は、ボーナス作動監視処理を行う(ステップS3)。ここでは、BB作動中であるときに、RBも作動中となるようにする。ボーナス作動監視処理の詳細については、後述する。
【0222】
次に、メダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS4)。具体的には、リプレイ作動中フラグに基づく前回のゲームでリプレイが成立したか否かの判別情報、メダル投入口22へのメダル投入に基づく投入メダルセンサ22Sからの入力、および、BETスイッチ11、12、13からの入力、に応じて、RAM33にセットされた投入枚数カウンタを更新する。ここで、リプレイ作動中フラグは、リプレイの成立の有無を識別する情報であり、投入枚数カウンタは、次のゲームにおける投入枚数を特定する情報である。
【0223】
また、投入枚数カウンタの値に応じて有効ラインの設定を行う。例えば、投入枚数カウンタが"3"であれば、全ての有効ライン上に表示された図柄の組み合わせに基づいて後述の表示役を決定する。さらに、メダルが投入されていること(例えば、投入枚数カウンタが"1"以上であること、または、投入枚数カウンタが最大値"3"であること)を条件として、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力の有無をチェックする。メダル受付・スタートチェック処理の詳細についても、後述する。
【0224】
続いて、CPU31は、内部抽籤用の乱数値抽出処理を行う(ステップS5)。この乱数値抽出処理では、サンプリング回路37を介して乱数発生器36により発生されている「0〜65535」の範囲の乱数値から1つの乱数値を抽出し、抽出した乱数値をRAM33の乱数値記憶領域に記憶する。
【0225】
次いで、CPU31は、遊技状態監視処理を行う(ステップS6)。この遊技状態監視処理では、BB作動中フラグ、RB作動中フラグ、MB作動中フラグ、RT1作動中フラグ、RT2作動中フラグ、RT3作動中フラグ、または持越役の情報に基づいて、今回のゲームにおける遊技状態を識別する情報をRAM33にセットする。
【0226】
次に、CPU31は、内部抽籤処理を行う(ステップS7)。
【0227】
この内部抽籤処理では、内部抽籤テーブル決定テーブルを参照し、上記遊技状態監視処理で取得した遊技状態に基づいて、抽籤回数と内部抽籤テーブルの種別を決定する。例えば、遊技状態がRT2遊技状態である場合、抽籤回数として"23"を決定するとともに、内部抽籤テーブルとしてRT2遊技状態用内部抽籤テーブルを決定する。
【0228】
次いで、このRT2遊技状態用内部抽籤テーブルを参照し、上記乱数値抽出処理で取得した乱数値(RAM33の乱数値記憶領域に記憶された乱数値)に基づいて、今回の内部当籤役を決定する。次いで、決定した内部当籤役がボーナスであれば、このボーナスを持越役としてRAM33の持越役格納領域にセットする。さらに、上記で決定した今回の内部当籤役と持越役との論理和を当籤役として決定する。
【0229】
例えば、内部当籤役として「ベル1+ベル2の小役」が決定され、持越役として「BB」がセットされていれば、「ベル1+ベル2の小役」と「BB」を当籤役として決定する。つまり、内部当籤役と持越役は、リール停止時の図柄の表示態様の決定に関わる情報であり、これらを含めて「当籤役」という。内部抽籤処理の詳細についても、後述する。
【0230】
次いで、CPU31は、RTゲーム数カウンタ更新処理を行う(ステップS8)。このRTゲーム数カウンタ更新処理では、RT作動中のゲーム数を計数する"RTゲーム数カウンタ"の更新処理等を行う。RTゲーム数カウンタ更新処理の詳細についても、後述する。
【0231】
次いで、CPU31は、副制御回路72に対して「スタートコマンド」を送信する(ステップS9)。「スタートコマンド」には、内部当籤役、遊技状態、使用された内部抽籤テーブルの情報などが含まれている。
【0232】
次いで、CPU31は、リール停止初期設定処理を行う(ステップS10)。このリール停止初期設定処理では、表示役として成立可能な図柄組み合わせを予想し、予想した図柄組み合わせの表示役を表示役予想格納領域に格納する処理等を行う。リール停止初期設定処理の詳細についても、後述する。
【0233】
続いて、前回のゲームが開始してから所定時間(例えば"4.1秒")経過しているか否かを判断し(ステップS11)、この判断結果が"YES"のときにはタイマのセット処理(ステップS13)に移り、"NO"のときには待ち時間消化処理(ステップS12)に移る。
【0234】
待ち時間消化処理(ステップS12)では、前回のゲームが開始してから所定時間経過するまでの間、以降の処理を行わずに、ゲーム開始待ち時間の消化(ウェイト)を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから"4.1秒"経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0235】
次に、ゲーム監視用タイマのセット処理(ステップS13)において、ゲーム監視用タイマをセットする。具体的には、1ゲーム間監視用タイマ、自動停止タイマをセットする。1ゲーム間監視用タイマは、上記ゲーム間の時間を確保するために、ゲームが開始してからの時間を測定するタイマであり、自動停止タイマは、遊技者の停止ボタン7L、7C、7Rの停止操作によらずに自動的にリール3L、3C、3Rを停止させるためのタイマである。
【0236】
続いて、CPU31は、モータ駆動回路39に対して、全リール(リール3L、3C、3R)の回転開始要求を行い(ステップS14)、モータ駆動回路39は、全リール(リール3L、3C、3R)の回転処理を行う。
【0237】
次いで、リール停止制御処理を行う(ステップS15)。具体的には、いずれかの停止ボタン7L、7C、7Rが操作された場合、表示役予想格納領域のデータに基づいて、停止操作された停止ボタン7L、7C、7Rに対応するリール3L、3C、3Rを停止させる。このとき、副制御回路72に対して、「リール停止コマンド」を送信する。「リール停止コマンド」には、停止リール、停止位置の情報などが含まれている。リール停止制御処理の詳細についても、後述する。
【0238】
全ての停止ボタン7L、7C、7Rが操作され、全てのリール3L、3C、3Rを停止させたら、表示役検索処理を行う(ステップS16)。表示役検索処理では、図柄組み合わせテーブルを参照し、表示窓4L、4C、4Rの図柄の停止態様に基づいて表示役(当籤が成立した役)を識別し、表示役フラグをセットする。具体的には、有効ラインに沿って並ぶ図柄のコードナンバーおよび図柄組み合わせテーブル、投入枚数に基づいて、表示役と払出枚数を識別する。表示役検索処理の詳細についても、後述する。
【0239】
次いで、副制御回路72に対して表示役コマンドを送信する(ステップS17)。「表示役コマンド」には、表示役を特定する表示役フラグの情報、払出枚数に関する情報などが含まれる。
【0240】
次に、メダル払出処理を行う(ステップS18)。このメダル払出処理では、クレジットモードであれば、払出枚数情報に基づいて、RAM33にセットされたクレジットカウンタを更新する。クレジット表示部19のクレジットカウンタの値は、このクレジットカウンタの更新に基づいて、表示させる。また、払出モードであれば、払出枚数情報に基づいて、ホッパー駆動回路41によりホッパー40を駆動制御してメダルの払出しを行う。また、CPU31は、表示役がリプレイであれば、リプレイ作動中フラグを"オン"にする。また、CPU31は、メダルの獲得枚数を更新する。
【0241】
次いで、CPU31は、上記払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタの値を更新する(ステップS19)。ここでは、ボーナス終了枚数カウンタの値が"1"以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタの値を減算する。
【0242】
次いで、CPU31は、副制御回路72へ払出終了コマンドを送信する(ステップS20)。この払出終了コマンドには、メダルの払出しが完了したことを示す情報などが含まれる。
【0243】
次いで、CPU31は、RAM33の所定の記憶領域を参照して、BB作動中フラグおよびRB作動中フラグを確認して(ステップS21)、BB作動中フラグまたはRB作動中フラグが"オン"であれば、ボーナス終了チェック処理を行う(ステップS22)。ボーナス終了チェック処理については、後述する。
【0244】
BB作動中フラグおよびRB作動中フラグがともに"オフ"であるか(ステップS21で判定)、ボーナス終了チェック処理(ステップS22)が終了したら、ボーナス作動チェック処理を行う(ステップS23)。ボーナス作動チェック処理についても、後述する。
【0245】
次いで、CPU31は、リプレイ作動チェック処理を行う(ステップS24)。このリプレイ作動チェック処理では、表示役が「リプレイ」であるか否かを判定し、「リプレイ」であれば、投入枚数カウンタを自動投入カウンタに複写する。投入枚数カウンタは、投入枚数を計数するためのデータである。自動投入枚数カウンタは、前回の単位遊技において、「リプレイ」に係る図柄組み合わせが表示されたか否かを識別し、前回の単位遊技における投入枚数を特定するためのデータである。
【0246】
リプレイ作動チェック処理(ステップS24)が終了したら、1ゲーム終了用初期化処理(図33のステップS2)に戻る。
【0247】
次に、図35にボーナス作動監視処理のフローチャートを示し、説明する。図35は、主制御回路71のボーナス作動監視処理(図33のステップS3)の詳細を示すものである。
【0248】
まず、CPU31は、BB作動中フラグが"オン"であるか否かを確認する(ステップS31)。BB作動中フラグが"オン"でなければ、ボーナス作動監視処理を終了する。
【0249】
BB作動中フラグが"オン"であれば、RB作動中フラグが"オン"であるか否かを確認する(ステップS32)。RB作動中フラグが"オン"であれば、ボーナス作動監視処理を終了する。
【0250】
RB作動中フラグが"オン"でなければ、ボーナス作動時テーブルに基づいてRB作動時処理を行う(ステップS33)。具体的には、RB作動中フラグを"オン"として設定し、遊技可能回数カウンタに"12"を設定し、入賞可能回数カウンタに"8"を設定する。
【0251】
次に、図36、図37にメダル受付・スタートチェック処理のフローチャートを示し、説明する。図36、図37は、主制御回路71のメダル受付・スタートチェック処理(図33のステップS4)の詳細を示すものである。
【0252】
まず、メダル受付・スタートチェック処理では、デモ用タイマをセットする(ステップS41)。具体的には、デモ用タイマに"40000"をセットする。この値は、後述する定期割込処理におけるタイマ管理処理において減算されるものであり、この値が"0"となったとき、副制御回路72において、デモ用映像等を表示するように制御させる。
【0253】
次に、自動投入カウンタの値が"0"であるか否かの判定を行う(ステップS42)。自動投入カウンタとは、表示役「リプレイ」が成立した場合、そのゲームの投入枚数が格納され、それ以外の場合には、"0"となる。すなわち、直前のゲームで「リプレイ」が成立していれば、"0"以外("1"から"3"のいずれか)となり、「リプレイ」が成立していなければ、"0"となる。
【0254】
自動投入カウンタの値が"0"でない場合には、自動投入処理を行う(ステップS44)。自動投入処理では、自動投入カウンタの値を、投入枚数カウンタの値に複写して、自動投入カウンタの値をクリアする("0"にする)。また、このとき、自動投入カウンタの値にしたがって有効ラインカウンタの値を更新し、ベットコマンドの送信も行う。
【0255】
自動投入カウンタの値が"0"である場合には、メダル投入許可処理を行い(ステップS43)、投入枚数カウンタの値をクリアし("0"にする)、投入枚数カウンタの更新を許可する。
【0256】
次に、メダル投入許可か否かを判定する(ステップS45)。メダル投入が許可されていなければ、ステップS59に移行する。
【0257】
メダル投入が許可されていれば、投入メダルスイッチが"オン"になったか(投入処理か)否かを判断する(ステップS46)。またこのとき、メダルが投入された場合には、その投入されたメダルが正規のメダルであるか否かの判定も行う。この判定により、投入されたメダルが正規のメダルではないと判定されたときには、不正メダル処理を行う。この不正メダル処理では、例えば、投入された不正メダルをメダル払出口15から排出させ、ステップS59に移行して、単純に処理を継続するようにしても良い。
【0258】
投入メダルスイッチが"オン"となっていなければ、BETスイッチが"オン"であるか否かを判定し(ステップS47)、BETスイッチが"オン"でなければ、ステップS59に移行する。またこのとき、投入枚数カウンタが更新禁止である場合にも、ステップS59に移行する。
【0259】
BETスイッチが"オン"である場合には、クレジット投入処理として、BETスイッチチェック処理を行い(ステップS48)、ステップS52に移行する。このBETスイッチチェック処理(クレジット投入処理)では、BETスイッチ11、12、13が"オン"となった種別に応じて、投入枚数カウンタおよび(遊技状態に応じて設定される)投入枚数カウンタの最大値に基づいて、投入枚数カウンタに加算する値を算出し、貯留されているメダルのクレジット枚数から算出された値分のクレジットを減算し、投入枚数カウンタを更新する。
【0260】
一方、投入メダルスイッチが"オン"となっていれば(ステップS46で判断)、投入枚数カウンタが更新許可であるか否かを判定する(ステップS49)。
【0261】
投入枚数カウンタが更新許可でない、すなわち、投入枚数カウンタが更新禁止であれば、すでに最大BET数分のメダルが投入されているので、クレジットカウンタの値を更新("1"を加算)する(ステップS56)。続いて、このクレジットカウンタの更新によりクレジットカウンタの値が最大値(例えば、50)となったか否かを判定し(ステップS57)、クレジットカウンタの値が最大値となった場合には、メダル投入を禁止して(ステップS58)、ステップS59に移行する。
【0262】
一方、投入枚数カウンタが更新許可である場合には(ステップS49で判断)、メダル投入によるベット処理を行うため、投入枚数カウンタの値を更新("1"を加算)する(ステップS50)。次に、副制御回路72に対して、メダル投入コマンドを送信する(ステップS51)。
【0263】
次いで、有効ラインカウンタの値を更新し(ステップS52)、副制御回路72に対して、ベットコマンドを送信する(ステップS53)。
【0264】
次いで、投入枚数カウンタの値が最大値(MAXBET数)に達したか否かを判定し(ステップS54)、最大値に達していれば、投入枚数カウンタの更新を禁止する(ステップS55)。この処理においては、例えば、前述の遊技状態監視処理を本メダル受付・スタートチェック処理以前に行い、遊技状態に応じて投入枚数カウンタの最大値(MAXBET数)を選択するようにしても良い。具体的には、RB遊技状態中のBET数が"2"枚と規定されている場合には、RB遊技状態では、投入枚数が"2"枚であるとき、投入枚数カウンタの更新を禁止し、一般遊技状態では、投入枚数が"3"枚であるとき、投入枚数カウンタの更新を禁止する。
【0265】
次いで、デモ用タイマの値が"0"であるか否かを判定し(ステップS59)、デモ用タイマの値が"0"でなければ、ステップS61に移行する。
【0266】
デモ用タイマの値が"0"であったら、副制御回路72にデモコマンドを送信して(ステップS60)、メダル投入の許可判定処理(ステップS45)に戻る。
【0267】
デモ用タイマの値が"0"でなければ、投入枚数カウンタの値が、最少BET数以上であるか否かを判定する(ステップS61)。具体的には、"3"枚賭け専用であれば、投入枚数カウンタの値が"3"(以上)であるか否かを判定し、"1"枚賭けが許可されている場合であれば、投入枚数カウンタの値が"1"以上であるか否かを判定する。
【0268】
投入枚数カウンタの値が、最少BET数以上であれば、ステップS62に移行し、投入枚数カウンタの値が、最少BET数に満たなければ、メダル投入の許可判定処理(ステップS45)に戻る。
【0269】
投入枚数カウンタの値が、最少BET数以上であれば、スタートスイッチが"オン"であるか否かの判定を行う(ステップS62)。スタートスイッチが"オン"でなければ、メダル投入の許可判定処理(ステップS45)に戻って、上記処理(ステップS45〜ステップS62)を繰り返す。スタートスイッチが"オン"であれば、メダル投入禁止処理を行う(ステップS63)。具体的には、メダル投入口22からメダルが投入されても、メダル返却口から投入されたメダルを吐き出させ、メダルの受付を行えなくする。
【0270】
次に、図38に内部抽籤処理のフローチャートを示し、説明する。図38は、主制御回路71の内部抽籤処理(図33のステップS7)の詳細を示すものである。
【0271】
まず、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図6参照)を参照し、遊技状態に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定し(ステップS71)、決定した抽籤回数をCPU31のレジスタの抽籤回数カウンタにセットする。またこのとき、内部当籤役格納領域もクリアしておく。
【0272】
次いで、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットする(ステップS74)。
【0273】
次に、内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号と投入枚数に基づいて、抽籤値を取得する(ステップS75)。
【0274】
次いで、CPU31は、保持している乱数値から上記取得した抽籤値を減算する(ステップS76)。減算した値は、再度乱数値として保持しておき、2回目以降は、この値から各抽籤値を減算する。
【0275】
次に、この減算によって桁かりが行われたか否か、つまり、上記減算結果が負の値となったか否かを判別する(ステップS77)。
【0276】
減算によって桁かりが行われなかった場合、当籤番号を"1"減算し(ステップS78)、抽籤回数を"1"減算して(ステップS79)、抽籤回数が"0"となったか否かを判定する(ステップS80)。
【0277】
抽籤回数が"0"となっていなければ、ステップS75の処理に戻って上記ステップS75〜ステップS80の処理が繰り返される。
【0278】
また、ステップS80で抽籤回数が"0"と判定されるか、ステップS77で桁かりが行われたと判定された場合、内部当籤役決定テーブルを参照して、当籤番号と遊技状態とに基づいて内部当籤役を決定する(ステップS81)。ステップS80で抽籤回数が"0"と判定される場合、当籤番号は"0"となっている。
【0279】
次いで、CPU31は、決定された内部当籤役を該当する内部当籤役格納領域に格納する(ステップS82)。
【0280】
次いで、CPU31は、MB遊技状態であるか否かを判定し(ステップS83)、MB遊技状態でなければ、ステップS85に移行する。MB遊技状態であれば、内部当籤役に係る内部当籤役のビットをすべてセットする(ステップS84)。
【0281】
次いで、CPU31は、ボーナスに内部当籤したか否か、すなわち、内部当籤役に「BB」または「MB」が含まれるか否かを判断する(ステップS85)。ボーナスに内部当籤していない、すなわち、内部当籤役に「BB」および「MB」のいずれも含まれない場合には、内部抽籤処理を終了する。
【0282】
ボーナスに内部当籤している、すなわち、内部当籤役に「BB」または「MB」が含まれる場合には、RTゲーム数カウンタをクリアして、RT1作動中フラグおよびRT2作動中フラグを"オフ"とする(ステップS86)。すなわち、ボーナスに内部当籤したら、RT1またはRT2作動中であっても、RTゲーム数を"0"とし、RT1またはRT2作動状態を終了させる。次に、RT3作動中フラグを"オン"とする(ステップS87)。すなわち、ボーナス内部当籤中は、RT3作動中とする。
【0283】
次いで、CPU31は、持越役格納領域にデータが格納されているか否かを判定し(ステップS88)、既に持越役格納領域にデータが格納されている場合には、内部抽籤処理を終了する。持越役格納領域にデータが格納されていない場合には、内部当籤役に基づいて、持越役格納領域に対象のデータを格納し(ステップS89)、内部抽籤処理を終了する。
【0284】
次に、図40にRTゲーム数カウンタ更新処理のフローチャートを示し、説明する。図40は、主制御回路71によるRTゲーム数カウンタ更新処理(図33のステップS8)の詳細を示すものである。
【0285】
図40に示すように、RTゲーム数カウンタ更新処理では、まず、RTゲーム数カウンタの値が"1"以上であるか否かを判定する(ステップS501)。RTゲーム数カウンタの値が"1"以上でない、すなわち、RTゲーム数カウンタの値が"0"である場合には、RTゲーム数カウンタ更新処理を終了し、RTゲーム数カウンタの値が"1"以上である場合には、RTゲーム数カウンタの値から"1"を減算する(ステップS502)。
【0286】
次いで、RTゲーム数カウンタの値が"0"となったか否かを判定する(ステップS503)。RTゲーム数カウンタの値が"0"でない場合には、RTゲーム数カウンタ更新処理を終了する。
【0287】
一方、RTゲーム数カウンタの値が"0"となった場合には、RT2作動中フラグを"オフ"にセットし(ステップS504)、RT1作動中フラグを"オン"にセットして(ステップS505)、RTゲーム数カウンタ更新処理を終了する。
【0288】
したがって、"1"ゲームごとにRTゲーム数を"1"減算し、RTゲーム数が"0"となったとき、RT2作動状態からRT1作動状態に移行させる。
【0289】
次に、図41にリール停止初期設定処理のフローチャートを示し、説明する。図41は、主制御回路71のリール停止初期設定処理(図33のステップS10)の詳細を示すものである。
【0290】
図41に示すように、リール停止初期設定処理では、まず、内部当籤役格納領域に基づいて停止テーブルを決定する(ステップS115)。具体的には、内部当籤役1格納領域、内部当籤役2格納領域および内部当籤役3格納領域のそれぞれに格納されているデータのビット列が、停止テーブル決定テーブルに規定されている内部当籤役1、内部当籤役2格納領域および内部当籤役3のそれぞれを示すデータのビット列に符合するものであるか否かの判定が行われる。この判定は、例えば、停止テーブル決定テーブルの先頭アドレスから上記両者の論理積がとられることによって行われる。その結果、両者が符合するとき、該当する停止テーブルが決定される。なお、全てのアドレスの検索が終了し、両者が符合しないとき(例えば、論理積が"0"のとき)には、ハズレ用停止テーブルが決定される。このようにすることで、持越役がある場合とない場合とで共通の停止テーブルを決定することが可能となってくる。
【0291】
次いで、CPU31は、図柄格納領域の全領域に回転中の識別子を格納する(ステップS116)。具体的には、図柄格納領域における全ビットを"1"とする。
【0292】
次に、CPU31は、表示役予想格納処理を行う(ステップS117)。このステップS117における表示役予想格納処理では、全てのリールの回転が開始される前において、各リール3L、3C、3Rの各図柄位置「0」〜「18」の図柄に応じた優先引き込みステータスを決定する処理が行われる。この処理が終了すると、リール停止初期設定処理を終了する。
【0293】
次に、図42に表示役予想格納処理のフローチャートを示し、説明する。図42は、主制御回路71によるリール停止初期設定処理の表示役予想格納処理(図41のステップS117)の詳細を示すものである。
【0294】
図42に示すように、表示役予想格納処理では、まず、押圧操作が有効な停止ボタン7の個数を表示役検索回数として格納する(ステップS121)。例えば、前述のリール停止初期設定処理から呼ばれた場合であれば、表示役検索回数に"3"が格納される。次に、CPU31は、表示役予想格納領域1をセットする(ステップS122)。
【0295】
次に、CPU31は、図柄位置として"0"をセットする(ステップS125)。次いで、CPU31は、表示役検索回数に基づいて、回転中のリールを右側から検索し、検索対象のリールとして決定する(ステップS126)。具体的には、回転中のリールの全てが右側から検索され、より左側のリールから順に検索対象リールとして決定される。例えば、全てのリールが回転中であるとき、表示役検索回数が"3"であれば、左リール3Lが決定され、表示役検索回数が"1"であれば、右リール3Rが決定される。
【0296】
次いで、CPU31は、検索対象リールと、図柄位置とに基づいて、図柄格納領域を更新する(ステップS128)。具体的には、検索対象リールと、図柄位置と、図柄配置テーブルと、に基づいて、図柄格納領域の検索対象リールの中段の領域に、図柄配置テーブルの当該図柄位置の図柄の種別を、図柄格納領域の検索対象リールの上段の領域に、図柄配置テーブルの当該図柄位置の上段の図柄の種別を、図柄格納領域の検索対象リールの下段の領域に、図柄配置テーブルの当該図柄位置の下段の図柄の種別を、格納する。
【0297】
次いで、CPU31は、表示役検索処理を行う(ステップS129)。この表示役検索処理では、図柄位置ごとに更新される図柄格納領域と、図柄組み合わせテーブルと、に基づいて、表示役の予想、すなわち、表示窓4L、4C、4Rにより表示される可能性のある図柄の組み合わせの検索処理を行う。表示役検索処理の詳細については、後述する。
【0298】
次いで、CPU31は、表示役予想格納ステータス取得処理を行う(ステップS130)。表示役予想格納ステータス取得処理では、前述の表示役検索処理において行われた表示役の予想に基づいて、図柄位置ごとに優先引き込みステータスを決定する。表示役予想格納ステータス取得処理の詳細についても、後述する。
【0299】
次いで、CPU31は、図柄格納領域の検索対象リールに対して、回転中を示す識別子をセットする(ステップS131)。すなわち、次の図柄位置に対して表示役検索を行うため、今回の図柄位置において表示役検索を行うために仮決定した有効ライン上の図柄を、一旦クリアする。次いで、図柄位置を"1"加算する(ステップS132)。次に、CPU31は、図柄位置が"18"であるか否かを判別する(ステップS133)。図柄位置が"18"でない場合には、ステップS128に戻り、当該表示役予想格納領域の全ての図柄位置について処理されるまで、同様の処理を繰り返す。
【0300】
一方、図柄位置が"18"である場合には、当該表示役予想格納領域の全ての図柄位置についての処理を終了したので、表示役検索回数を"1"減算する(ステップS135)。次に、CPU31は、表示役検索回数が"0"であるか否かを判別し(ステップS136)、表示役検索回数が"0"である場合には、表示役予想格納処理を終了する。
【0301】
一方、表示役検索回数が"0"でない場合には、次の表示役予想格納領域をセットする(ステップS138)。具体的には、表示役予想格納領域1がセットされていた場合には、表示役予想格納領域2をセットし、表示役予想格納領域2がセットされていた場合には、表示役予想格納領域3をセットする。表示役予想格納領域をセットしたら、ステップS125に戻り、全ての回転中のリールに対応する表示役予想格納領域の図柄位置に優先引き込みステータスが格納されるまで、同様の処理を繰り返す。
【0302】
次に、図43に表示役検索処理のフローチャートを示し、説明する。図43は、主制御回路71による表示役検索処理(図34のステップS16、図42に示す表示役予想格納処理のステップS129)の詳細を示すものである。
【0303】
図43に示すように、表示役検索処理では、まず、表示役を検索する有効ラインとして、図柄格納領域の先頭の有効ラインをセットし(ステップS141)、有効ライン検索回数に有効ラインカウンタの値をセットする(ステップS142)。
【0304】
次いで、CPU31は、表示役を決定するために図柄組み合わせテーブルの先頭アドレスをセットする(ステップS144)。
【0305】
次いで、CPU31は、図柄格納領域の当該有効ラインの図柄組み合わせと、図柄組み合わせテーブルの当該図柄組み合わせと、を比較する(ステップS146)。そして、回転中の識別子が格納された図柄格納領域を除いて一致するか否かを判別する(ステップS147)。
【0306】
図柄組み合わせが一致しない場合には、ステップS151に移行し、回転中の識別子が格納された図柄格納領域を除いて一致した場合には、表示役を決定し、表示役格納領域との論理和を表示役格納領域に格納する(ステップS148)。具体的には、決定された表示役と、表示役格納領域に格納されている値との論理和演算を行い、演算結果を表示役格納領域に格納する。この処理は、誤入賞を回避するために行われる。誤入賞チェックは、内部当籤役格納領域と、表示役格納領域と、を比較し、内部当籤役格納領域になく、表示役格納領域にのみ格納されている(ビットがたっている)表示役があった場合に、誤入賞とし、最後リールをこの図柄位置に止めないようにする。
【0307】
次いで、CPU31は、表示役検索回数が"1"であるか否かを判別する(ステップS149)。表示役検索回数が"1"でない場合には、ステップS151に移行し、表示役検索回数が"1"である場合には、図柄組み合わせテーブルを参照し、決定された表示役に基づいて払出枚数を決定し、払出枚数カウンタを更新する(ステップS150)。なお、払出枚数カウンタが"15"を越える場合には、"15"に変更される。
【0308】
次に、CPU31は、この払出枚数カウンタの更新処理後、あるいは、図柄格納領域の有効ラインの図柄組み合わせと、図柄組み合わせテーブルの図柄組み合わせと、が一致しなかった場合(ステップS147で判断)、または、表示役検索回数が"1"でなかった場合(ステップS149で判断)には、図柄組み合わせテーブルのアドレスを更新する(ステップS151)。次に、図柄組み合わせテーブルはエンコードであるか否かを判別する(ステップS152)。すなわち、全ての図柄組み合わせのチェックが終了したか否かを判定する。エンコードでないと判別したときには、ステップS146に戻り、全ての図柄組み合わせについて上記処理(ステップS146〜ステップS152)を繰り返す。
【0309】
エンコードである場合には、有効ライン検索回数を"1"減算し(ステップS154)、有効ライン検索回数が"0"となったか否かを判別する(ステップS155)。有効ライン検索回数が"0"であった場合には、全ての有効ラインについての処理が終了したので、表示役検索処理を終了する。
【0310】
有効ライン検索回数が"0"でなかった場合には、図柄格納領域の次の有効ラインをセットして(ステップS157)、ステップS144に戻り、全ての有効ラインについて上記処理(ステップS144〜ステップS155)を繰り返す。
【0311】
次に、図44に表示役予想ステータス取得処理のフローチャートを示し、説明する。図44は、主制御回路71による表示役予想格納処理の表示役予想ステータス取得処理(図42のステップS130)の詳細を示すものである。
【0312】
図44に示すように、表示役予想ステータス取得処理では、まず、内部当籤役(すなわち、各内部当籤役格納領域)と表示役(すなわち、各表示役格納領域)との排他的論理和をとり、その結果と表示役の論理積をとる(ステップS164)。
【0313】
この処理によって、表示役格納領域でのみ"オン"のビットがあるか否かが判明し、このことから表示役が内部当籤役に含まれるか否か、すなわち、現時点での図柄位置が内部当籤役に対して適正か否かが判明する。この論理積が"0"であるか否かを判別し(ステップS165)、"0"であるとき、内部当籤役を満足するものであるので、適正であると判断し、ステップS173に移行し、"0"でないとき、内部当籤役を含まない表示役があるので、不適切であると判断し、ステップS166に移行する。本処理は、以下のステップS166の処理およびステップS171の処理により代用し、省略することができるが、ステップS164〜ステップS172の処理を理解しやすくするため、設けるものとする。
【0314】
CPU31は、上記(ステップS164で算出した)論理積が"0"でないとき、メダルの払出しに係るビットの全てが"0"であるか否かを判別する(ステップS166)。メダルの払出しに係るビットの全てが"0"である場合には、ステップS171に移行し、メダルの払出しに係るビットの全てが"0"ではない場合には、ステップS172に移行する。
【0315】
一方、上記(ステップS164で算出した)論理積のメダルの払出しに係るビットの全てが"0"である場合(ステップS166で判断)には、「リプレイ」およびボーナスに係るビットの全てが"0"であるか否かを判別する(ステップS171)。「リプレイ」およびボーナスに係るビットの全てが"0"である場合には、ステップS173に移行し、「リプレイ」およびボーナスに係るビットの全てが"0"ではない場合には、ステップS172に移行する。
【0316】
CPU31は、「リプレイ」およびボーナスに係るビットの全てが"0"ではない、すなわち、いずれかのビットが"1"である場合には、押圧操作が有効な停止ボタンの個数が"1"であるか否かを判別する(ステップS172)。押圧操作が有効な停止ボタンの個数が"1"でない場合、ステップS173に移行し、押圧操作が有効な停止ボタンの個数が"1"である(すなわち、回転中のリールが最後の1つである)場合には、ステップS169に移行する。
【0317】
押圧操作が有効な停止ボタンの個数が"1"である場合には、優先引き込みステータスとして"80[H]"を決定し(ステップS169)、ステップS180に移行する。すなわち、優先引き込みステータスとして、停止禁止を示す"10000000"が決定される。これにより、内部当籤役を満足しない図柄の組み合わせの誤表示が回避される。
【0318】
次いで、CPU31は、押圧操作が有効な停止ボタンの個数が"1"でない場合(ステップS172で判断)、または、上記(ステップS164で算出した)論理積が、メダルの払出しに係るビットの全てが"0"であり、「リプレイ」およびボーナスに係るビットの全てが"0"である場合(ステップS171で判断)、あるいは、上記(ステップS164で算出した)論理積が"0"であるとき(ステップS165で判断)には、優先順位テーブルを準備する(ステップS173)。次に、CPU31は、チェック回数として、優先順位の最大値("5")をセットし、優先順位の初期値として"1"をセットする(ステップS174)。
【0319】
次いで、CPU31は、現在の優先順位に応じた引き込みデータと、内部当籤役と、表示役と、の論理積をとる(ステップS175)。次に、この論理積が"0"であるか否かを判別し(ステップS176)、"0"であれば、ステップS178に移行し、"0"でなければ、ステップS177に移行する。上記(ステップS175で算出した)論理積が"0"でなければ、現在の優先順位に応じた優先引き込みステータスを取得し、すでに取得されている優先引き込みステータスとの論理和をとる(ステップS177)。なお、優先引き込みステータスの初期値は、"0"である。
【0320】
次に、CPU31は、この論理和算出後、または、上記(ステップS175で算出した)論理積が"0"であった場合(ステップS176で判断)には、チェック回数を"1"減算し、優先順位を"1"加算する(ステップS178)。次に、チェック回数が"0"であるか否かを判別し(ステップS179)、チェック回数が"0"であれば、ステップS180に移行し、チェック回数が"0"でなければ、ステップS175に戻り、全ての優先順位に対して上記処理(ステップS175〜ステップS179)を繰り返す。
【0321】
次に、CPU31は、チェック回数が"0"であった場合、または、優先引き込みステータスとして停止禁止を決定した(ステップS169)後には、現在の図柄位置に対応する表示役予想格納領域に優先引き込みステータスを格納し(ステップS180)、表示役予想ステータス取得処理を終了する。
【0322】
次に、図45にリール停止制御処理のフローチャートを示し、説明する。図45は、主制御回路71のリール停止制御処理(図34のステップS15)の詳細を示すものである。
【0323】
まず、CPU31は、有効な停止ボタン7L、7C、7Rのいずれかが押圧操作されたか否かを判断する(ステップS191)。具体的には、停止ボタン7L、7C、7Rの操作に基づいてリール停止信号回路46から停止信号が出力されたか否かを判断し、停止信号が出力されたと判断した場合、該当する停止ボタンのRAM33に格納されている識別子が、押圧操作が有効であることを示す識別子であるか否かを判断する。この判断が"YES"のときにはステップS196に移行し、"NO"のときにはステップS191に戻る。
【0324】
有効な停止ボタン7L、7C、7Rのいずれかが押圧操作された場合には、停止ボタンの種別を特定し、該当する停止ボタンを無効化する(ステップS196)。すなわち、該当する停止ボタンの押圧操作が無効であることを示す識別子をRAM33に格納する。
【0325】
次いで、CPU31は、チェック回数として"5"をセットする(ステップS197)。
【0326】
次に、図柄カウンタと、停止ボタンの種別に基づいて、停止テーブルから滑りコマ数を抽出する(ステップS198)。
【0327】
次いで、CPU31は、MB遊技状態であるか否かを判断し(ステップS199)、MB遊技状態でなければステップS202に移行する。MB遊技状態である場合には、右停止ボタン7Rが押圧操作されたか否かを判断し(ステップS200)、右停止ボタン7Rの押圧操作でなければ、ステップS202に移行する。右停止ボタン7Rが押圧操作された場合には、チェック回数を"2"に変更し、滑りコマ数が"2"以上なら"0"に変更する(ステップS201)。
【0328】
次いで、CPU31は、優先引き込み制御処理を行う(ステップS202)。この優先引き込み制御処理では、該当リールの各図柄位置の図柄ごとに決定された優先引き込みステータスと検索順序テーブルに基づいて、該当リールの停止開始位置の図柄からあらかじめ決められた範囲(すなわち、最大滑りコマ数の範囲)の図柄までの各図柄の中で最も優先順位の高い(すなわち、優先引き込みステータスが同値であれば検索順位が上位の方となる)図柄を決定し、この図柄に基づいてリールの回転を停止させる処理が行われる。優先引き込み制御処理の詳細については、後述する。
【0329】
次いで、CPU31は、副制御回路72に対してリール停止コマンドを送信する(ステップS203)。このリール停止コマンドには、リール停止識別子、リール回転識別子等のデータが含まれる。なお、リール停止識別子は、停止ボタン7L、7C、7Rのいずれかの停止操作で回転停止するリールに関する情報である。また、リール回転識別子は、リールの状態("回転中"または"停止中")を示す情報であって、回転中を"1"、停止中を"0"として設定する。
【0330】
次いで、CPU31は、上記決定した滑りコマ数分リールが回転するのを待ち(ステップS204)、滑りコマ数分回転したら、該当リールの回転停止を要求する(ステップS205)。
【0331】
次いで、CPU31は、停止制御位置に基づいて図柄格納領域を更新する(ステップS206)。すなわち、停止したリールについて、有効ラインに表示される図柄の識別子を、全ての図柄格納領域に格納する。
【0332】
次いで、CPU31は、押圧操作が有効な停止ボタンがあるか否か(全てのリールが停止したか否か)を判断する(ステップS207)。押圧操作が有効な停止ボタンがある場合には、ステップS208に移行し、押圧操作が有効な停止ボタンがない場合には、リール停止制御処理を終了する。
【0333】
押圧操作が有効な停止ボタンがある(回転中のリールがある)場合には、前述の表示役予想格納処理を行う(ステップS208)。この表示役予想格納処理では、停止したリールを除いた回転中のリールについて、各図柄位置「0」〜「20」の図柄に応じて優先引き込みステータスを決定する。この表示役予想格納処理が終了したら、ステップS191に戻り、全てのリールの停止制御が終了するまで、上記処理(ステップS191〜ステップS207)を繰り返す。
【0334】
次に、図46に優先引き込み制御処理のフローチャートを示し、説明する。図46は、主制御回路71によるリール停止制御処理の優先引き込み制御処理(図45のステップS202)の詳細を示すものである。
【0335】
図46に示すように、優先引き込み制御処理では、まず、押圧操作された停止ボタンに応じて表示役予想格納領域を選択する(ステップS211)。例えば、第1停止で、右停止ボタン7Rが操作された場合には、表示役予想格納領域3を選択する。次に、CPU31は、図柄カウンタ(停止操作された際にセンターライン上にあった図柄の図柄位置)に対応する表示役予想格納領域のアドレスを検索し、そこからチェック回数分の優先引き込みステータスを対象として、比較する(ステップS212)。そして、「停止禁止」を除いて、最も高い優先引き込みステータスを検索し、表示役予想データ(分かりやすくは、予想図柄位置の優先引き込みステータス)として決定する(ステップS213)。
【0336】
次に、CPU31は、検索順序テーブルをセットし、検索順序の初期値として"1"をセットする(ステップS214)。この検索順序テーブルにより、滑りコマ数を求める際にどのような順番で滑りコマ数を決定するかが決定される。
【0337】
次いで、CPU31は、停止テーブルから抽出された滑りコマ数に基づいて、現在の検索順序に応じた滑りコマ数を取得する(ステップS215)。例えば、停止テーブルから抽出された滑りコマ数が"4"であり、現在の検索回数が"1"の場合、滑りコマ数"4"が抽出される。このように、停止操作の検出が行われると、停止開始位置(図柄位置)と、停止テーブルと、検索順序テーブルと、に基づいて、現在の検索順序に応じた滑りコマ数を取得する。
【0338】
次いで、CPU31は、図柄カウンタに対応する表示役予想格納領域のアドレスを、滑りコマ数分加算し、優先引き込みステータスを取得する(ステップS216)。
【0339】
次いで、CPU31は、取得した優先引き込みステータスが「停止禁止」であるか否かを判断する(ステップS217)。取得した優先引き込みステータスが「停止禁止」である場合には、ステップS221に移行し、「停止禁止」でない場合には、ステップS218に移行する。
【0340】
取得した優先引き込みステータスが「停止禁止」でない場合には、取得した優先引き込みステータスが上記表示役予想データと同一であるか否かを判断する(ステップS218)。取得した優先引き込みステータスが表示役予想データと同一である場合には、ステップS224に移行し、表示役予想データと同一でない場合には、ステップS219に移行する。
【0341】
取得した優先引き込みステータスが表示役予想データと同一でない場合には、滑りコマ数の退避が行われているか否かを判断する(ステップS219)。滑りコマ数の退避が行われている場合には、ステップS221に移行し、滑りコマ数の退避が行われていない場合には、ステップS220に移行する。滑りコマ数の退避が行われていない場合には、滑りコマ数を退避させる(ステップS220)。
【0342】
次いで、CPU31は、滑りコマ数を退避させたか、あるいは、取得した優先引き込みステータスが「停止禁止」であるか(ステップS217で判断)、または、滑りコマ数の退避が行われている場合(ステップS219で判断)には、チェック回数を"1"減算し、検索順序を"1"加算する(ステップS221)。
【0343】
次いで、CPU31は、チェック回数が"0"であるか否かを判別し(ステップS222)、チェック回数が"0"であれば、ステップS223に移行し、チェック回数が"0"でなければ、ステップS215に戻り、チェック回数が"0"となるまで上記処理(ステップS215〜ステップS222)を繰り返す。
【0344】
チェック回数が"0"である場合には、退避されている滑りコマ数を復帰させる(ステップS223)。
【0345】
次いで、CPU31は、退避されている滑りコマ数を復帰させた後、または、取得した優先引き込みステータスが表示役予想データと同一である場合(ステップS218で判断)には、決定された滑りコマ数と、図柄カウンタと、に基づいて、停止制御位置を決定する(ステップS224)。なお、滑りコマ数と、停止制御位置とは、一方が決定されると、他方も決定される関係にあるため、等価の関係にあるといえる。この処理が終了すると、優先引き込み制御処理を終了する。
【0346】
次に、図47にボーナス終了チェック処理のフローチャートを示し、説明する。図47は、主制御回路71のボーナス終了チェック処理(図34のステップS22)の詳細を示すものである。
【0347】
まず、CPU31は、MB作動中フラグが"オン"であるか否かを判定する(ステップS250)。MB作動中フラグが"オン"でなければ、ステップS251に移行する。
【0348】
MB作動中フラグが"オン"であれば、ボーナス終了枚数カウンタが"0"であるか否かを判定する(ステップS257)。ボーナス終了枚数カウンタが"0"でなければ、ボーナス終了チェック処理を終了する。
【0349】
ボーナス終了枚数カウンタが"0"であれば、MB終了時処理を行う(ステップS258)。具体的には、MB作動中フラグを"オフ"にセットする。続いて、ボーナス終了コマンドとして、MB終了コマンドを副制御回路72へ送信する(ステップS259)。
【0350】
次に、RTゲーム数カウンタの値に"800"をセットし、RT2作動中フラグを"オン"にし(ステップS260)、ボーナス終了チェック処理を終了する。
【0351】
一方、MB作動中フラグが"オン"でなければ(ステップS250で判定)、BB作動中フラグが"オン"であるか否かを判定する(ステップS251)。BB作動中フラグが"オン"でなければ、ステップS261に移行する。
【0352】
BB作動中フラグが"オン"であれば、ボーナス終了枚数カウンタが"0"であるか否かを判定する(ステップS252)。ボーナス終了枚数カウンタが"0"でなければ、ステップS261に移行する。
【0353】
ボーナス終了枚数カウンタが"0"であれば、RB終了時処理を行う(ステップS253)。具体的には、RB作動中フラグを"オフ"にし、遊技可能回数カウンタ、入賞可能回数カウンタの値をクリアする。
【0354】
次に、BB終了時処理を行う(ステップS254)。具体的には、BB作動中フラグを"オフ"にセットする。続いて、ボーナス終了コマンドとして、BB終了コマンドを副制御回路72へ送信する(ステップS255)。
【0355】
次に、RTゲーム数カウンタの値に"1000"をセットし、RT2作動中フラグを"オン"にし(ステップS256)、ボーナス終了チェック処理を終了する。
【0356】
一方、BB作動中フラグが"オン"でないか(ステップS251で判定)、ボーナス終了枚数カウンタの値が"0"でなかった場合(ステップS252で判定)には、RB作動中フラグが"オン"であるか否かを判定する(ステップS261)。RB作動中フラグが"オン"でなければ、ボーナス終了チェック処理を終了する。
【0357】
RB作動中フラグが"オン"であれば、入賞が成立したか否かを判定する(ステップS262)。入賞が成立していなければ、ステップS265に移行する。入賞が成立した場合には、入賞可能回数カウンタの値を"1"減算する(ステップS263)。
【0358】
次に、入賞可能回数カウンタの値は"0"であるか否かを判定し(ステップS264)、入賞可能回数カウンタの値が"0"であれば、ステップS267に移行する。
【0359】
この判定で、入賞可能回数カウンタの値が"0"でないか、入賞が成立しなかった場合(ステップS262で判定)には、遊技可能回数カウンタの値を"1"減算する(ステップS265)。
【0360】
次に、遊技可能回数カウンタの値は"0"であるか否かを判定し(ステップS266)、遊技可能回数カウンタの値が"0"でなければ、ボーナス終了チェック処理を終了する。
【0361】
この判定で、遊技可能回数カウンタの値が"0"であるか、入賞可能回数カウンタの値が"0"であった場合(ステップS264で判定)には、RB終了時処理を行う(ステップS267)。具体的には、RB作動中フラグを"オフ"にし、遊技可能回数カウンタ、入賞可能回数カウンタの値をクリアする。続いて、ボーナス終了コマンドとして、RB終了コマンドを副制御回路72へ送信し(ステップS268)、ボーナス終了チェック処理を終了する。
【0362】
次に、図48にボーナス作動チェック処理のフローチャートを示し、説明する。図48は、主制御回路71のボーナス作動チェック処理(図34のステップS23)の詳細を示すものである。
【0363】
まず、CPU31は、表示役が「BB」であるか否かを判定する(ステップS271)。表示役が「BB」である場合、ボーナス作動時テーブルに基づいて、BB作動時処理を行う(ステップS272)。具体的には、ボーナス作動時テーブルを参照して、BB作動中フラグを"オン"にし、ボーナス終了枚数カウンタに、BB作動中の払出枚数である"345"をセットする。なお、CPU31は、これらの処理が終了すると、ステップS277の処理に移行する。
【0364】
一方、表示役が「BB」でなければ(ステップS271で判定)、CPU31は、表示役が「MB」であるか否かを判定する(ステップS273)。この判別が"NO"である場合、すなわち、表示役が「BB」および「MB」のいずれでもない場合、ボーナス作動チェック処理を終了する。
【0365】
表示役が「MB」である場合、CPU31は、ボーナス作動時テーブルに基づいて、MB作動時処理を行う(ステップS274)。具体的には、ボーナス作動時テーブルを参照して、MB作動中フラグを"オン"にし、ボーナス終了枚数カウンタに、MB作動中の払出枚数である"120"をセットする。
【0366】
BB作動時処理(ステップS272)またはMB作動時処理(ステップS274)を行った場合、CPU31は、持越役格納領域をクリアして(ステップS275)、RT3作動中フラグを"オフ"とし(ステップS276)、ボーナス開始コマンドを副制御回路72へ送信し(ステップS277)、ボーナス作動チェック処理を終了する。
【0367】
次に、図49に定期割込処理のフローチャートを示し、説明する。この定期割込処理は、1.1173msごとに主制御回路71で定期的に行われる。
【0368】
初めに、CPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS291)。次に、CPU31は、デモ用タイマにセットされた値を"1"減算するためのタイマ更新処理を行う(ステップS292)。デモ用タイマは、遊技者による操作(BET操作など)が行われない状態(非遊技状態)が所定時間(例えば、約45秒)継続したことを計測するためのタイマである。例えば、メダル受付・スタートチェック処理の開始時に、デモ用タイマに「40000」をセットし、遊技者による操作(BET操作など)が行われない状態(非遊技状態)でデモ用タイマが「0」となったときに、CPU31は、BETランプ9a、9b、9cが点灯している場合には、BETランプ9a、9b、9cを消灯し、デモコマンドを副制御回路72に送信する。なお、デモコマンドを受信した副制御回路72は、いわゆるデモ画像を液晶表示画面5aに表示する。
【0369】
次いで、CPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS293)。この入力ポートチェック処理では、メダル投入口22からメダルが投入されたことにより投入メダルセンサ22Sによるメダル投入の検知、スタートレバー6の傾動操作によるスタートスイッチ6Sからの入力の有無等の入力操作を確認する。
【0370】
次いで、CPU31は、リール制御処理を行う(ステップS294)。具体的には、制御対象のリール(左リール3L、中リール3C、右リール3Rのいずれか)を示す情報をリール識別子(例えば、左"0"、中"1"、右"2"として識別する)として設定し、モータ駆動回路39に指令して当該リールの駆動を制御する。
【0371】
次いで、CPU31は、ランプ類、LED類を駆動するランプ・7SEG駆動処理を行う(ステップS295)。このランプ・7SEG駆動処理において、CPU31は、例えば貯留(クレジット)されているメダルの枚数、入賞時のメダルの払出枚数などをクレジット表示部19、払出表示部18に表示させるコマンドをRAM33の所定の記憶領域に書き込む。また、CPU31は、BETされているメダルの数に応じてBETランプ9a、9b、9cを点灯させるコマンド、キャビネット2の前面に設けられたWINランプ17などを点灯させるコマンドをRAM33の所定の記憶領域に書き込む。これらのコマンドは、副制御回路72に送信されることとなる。
【0372】
次いで、CPU31は、レジスタの復帰を行い(ステップS296)、定期割込処理を終了する。
【0373】
次に、副制御回路72において実施される処理について、説明する。副制御回路72では、画像制御プログラムROM84に記憶された制御プログラムにしたがって、画像制御CPU82によって処理が行われる。画像制御CPU82は、電源が投入されると、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、画像制御プログラムROM84に記憶されたリセット割込処理を順次行う。
【0374】
図50に、副制御回路72において行われるリセット割込処理のフローチャートを示し、説明する。
【0375】
図50に示すように、副制御回路72において行われるリセット割込処理では、初めに、画像制御CPU82は、主制御回路71や操作キー24などから入力されたコマンドを受信するためのコマンド受信処理を行う(ステップS301)。また、コマンド受信処理では、受信した各コマンドに応じて、液晶表示装置5、LED(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)、ランプ(BETランプ9a〜9c、WINランプ17)、スピーカ21L、21Rなどにより実行する演出の内容(すなわち、演出データ)の決定も行う。
【0376】
次いで、画像制御CPU82は、音・ランプ制御回路73以外の回路へコマンドを出力するためのコマンド出力処理を行う(ステップS302)。
【0377】
次いで、画像制御CPU82は、画像描画処理を行い(ステップS303)、リセット割込処理を終了する。この画像描画処理では、決定された演出データに基づいて画像表示する演出画像の描画を行う。なお、この画像描画処理では、画像制御CPU82は、画像制御IC88の制御RAM89への画像データの書き込みおよびビデオRAM87に設けたフレームバッファヘの画像データの書き込みを行う。フレームバッファに書き込まれた画像データは、液晶表示装置5に転送され、当該画像データに対応する画像が液晶表示画面5aに(1/30s間)表示される。
【0378】
次に、図51に副制御回路72において行われるリセット割込処理のコマンド受信処理のフローチャートを示し、説明する。
【0379】
図51に示すように、コマンド受信処理では、まず、主制御回路71から受信したコマンドに応じて、各遊技情報を更新する(ステップS311)。
【0380】
次に、受信したコマンドに応じて、演出を決定する処理を行う(ステップS312)。次に、決定した演出にしたがって、ランプ(BETランプ9a〜9c、WINランプ17)類に制御信号を送信するランプ演出リクエスト処理(ステップS313)、スピーカ21L、21R等に制御信号を送信するサウンド演出リクエスト処理(ステップS314)、液晶表示装置5等に制御信号を送信する液晶演出リクエスト処理(ステップS315)を行って、コマンド受信処理を終了する。
【0381】
次に、上記受信したコマンドに対応する各処理について説明する。
【0382】
まず、図52にベットコマンド受信時処理のフローチャートを示し、説明する。このベットコマンド受信時処理は、主制御回路71からベットコマンドを受信することを契機として開始される。
【0383】
図52に示すように、ベットコマンド受信時処理では、まず、ベットコマンドの情報を取得する(ステップS321)。
【0384】
次に、MB作動中であるか否かを判定し(ステップS322)、MB作動中であれば、ステップS324に移行する。MB作動中でなければ、BET数が1枚投入であるか否かを判定し(ステップS323)、1枚投入でなければ、ステップS325に移行する。1枚投入である場合には、1ライン用LED点灯データをセットし(ステップS324)、ステップS329に移行する。
【0385】
一方、1枚投入でない場合(ステップS322で判定)には、BET数が2枚投入であるか否かを判定し(ステップS325)、2枚投入でなければ、ステップS327に移行する。2枚投入である場合には、3ライン用LED点灯データをセットし(ステップS326)、ステップS329に移行する。
【0386】
一方、2枚投入でない場合(ステップS325で判定)には、BET数が3枚投入であるか否かを判定し(ステップS327)、3枚投入でなければ、ステップS329に移行する。3枚投入である場合には、5ライン用LED点灯データをセットし(ステップS328)、ステップS329に移行する。
【0387】
次に、遊技中フラグが"オフ"であるか否かを判定し(ステップS329)、遊技中フラグが"オフ"でなければ、ベットコマンド受信時処理を終了し、遊技中フラグが"オフ"であれば、遊技中フラグを"オン"として(ステップS330)、ベットコマンド受信時処理を終了する。
【0388】
次に、図53にスタートコマンド受信時演出決定処理のフローチャートを示し、説明する。このスタートコマンド受信時演出決定処理は、主制御回路71からスタートコマンドを受信することを契機として開始される。
【0389】
図53に示すように、スタートコマンド受信時演出決定処理では、まず、スタートコマンドの情報を取得する(ステップS611)。次に、内部当籤役に応じた停止テーブルをセットする(ステップS612)。
【0390】
次に、ボーナス作動中であるか否かを判定し(ステップS613)、ボーナス作動中でなければ、ステップS615に移行する。ボーナス作動中であれば、ボーナス作動中用の演出識別子決定テーブルをセットし(ステップS614)、ステップS621に移行する。
【0391】
一方、ボーナス作動中でない場合(ステップS613で判定)には、RT1作動中であるか否かを判定し(ステップS615)、RT1作動中であれば、ステップS620に移行する。RT1作動中でなければ、RT2作動中であるか否かを判定し(ステップS616)、RT2作動中でなければ、ステップS622に移行する。RT2作動中であれば、RTゲーム数カウンタの値を"1"減算する(ステップS617)。次に、RTゲーム数カウンタの値が"0"であるか否かを判定し(ステップS618)、RTゲーム数カウンタの値が"0"でなければ、ステップS622に移行する。RTゲーム数カウンタの値が"0"である場合には、RT2作動中フラグを"オフ"とし、RT1作動中フラグを"オン"とする(ステップS619)。
【0392】
次に、天井用の演出識別子決定テーブルをセットし(ステップS620)、セットされた演出識別子決定テーブルと当籤役とに基づいて、演出識別子を決定し、演出データをセットして(ステップS621)、ステップS629に移行する。
【0393】
一方、RT1作動中以外(ステップS615で判定)でRTゲーム数カウンタの値が"0"より大きくない(ステップS616で判定)か、RTゲーム数カウンタの減算処理(ステップS617で判定)後の値が"0"でない場合(ステップS618で判定)には、RT用の演出識別子決定テーブルをセットし、セットされた演出識別子決定テーブルと当籤役とに基づいて、演出識別子を決定して、演出データをセットする(ステップS622)。
【0394】
次に、内部当籤役が「スイカ1」または「スイカ2」の単独当籤であるか否かを判定し(ステップS623)、「スイカ1」および「スイカ2」の単独当籤でない場合には、ステップS629に移行する。内部当籤役が「スイカ1」または「スイカ2」の単独当籤である場合には、選択された演出識別子が「X1」(成立役報知演出)であるか否かを判定し(ステップS624)、選択された演出識別子が「X1」でない場合には、ステップS629に移行する。選択された演出識別子が「X1」である場合には、RTゲーム数カウンタの値が"0"より大きいか否かを判定し(ステップS625)、RTゲーム数カウンタの値が"0"より大きくない場合には、ステップS629に移行する。
【0395】
RTゲーム数カウンタの値が"0"より大きい場合には、残りRTゲーム数(RTゲーム数カウンタの値)に応じたST作動テーブルにしたがって、ST作動抽籤を行う(ステップS626)。次に、ST作動に当籤したか否かを判定し(ステップS627)、ST作動に当籤した場合には、ステップS629に移行する。ST作動に当籤しなかった場合には、セットされた演出データをクリアして(ステップS628)、ステップS629に移行する。
【0396】
次いで、リール停止コマンドを受信するたびにカウントアップして、停止リール数を管理する停止リール数カウンタの値をクリア("0"にセット)して(ステップS629)、スタートコマンド受信時演出決定処理を終了する。
【0397】
次に、図54にリール停止コマンド受信時演出決定処理(サブリール停止コマンド処理)のフローチャートを示し、説明する。このリール停止コマンド受信時演出決定処理は、主制御回路71からリール停止コマンドを受信することを契機として開始される。
【0398】
図54に示すように、リール停止コマンド受信時演出決定処理では、まず、リール停止コマンドの情報を取得する(ステップS631)。
【0399】
次に、図柄カウンタと、停止ボタンの種別に基づいて、停止テーブルから滑りコマ数を抽出する(ステップS632)。次に、抽出された滑りコマ数と表示役予想格納処理により決定された滑りコマ数分先の図柄により形成される表示役とを比較して、内部当籤役に基づいた停止可能な滑りコマ数であるか否かを決定する(ステップS633)。
【0400】
次に、決定した滑りコマ数分リールが回転するのを待ち(ステップS634)、滑りコマ数分回転したら、該当リールの回転停止を要求する(ステップS635)。
【0401】
次に、押圧操作が有効な停止ボタンがあるか否かを判断する(ステップS636)。押圧操作が有効な停止ボタンがない場合には、リール停止コマンド受信時演出決定処理を終了し、押圧操作が有効な停止ボタンがある場合には、表示役予想格納処理を行って(ステップS637)、リール停止コマンド受信時演出決定処理を終了する。
【0402】
次に、図55に表示コマンド受信時演出決定処理(サブ表示役検索処理)のフローチャートを示し、説明する。この表示コマンド受信時演出決定処理は、主制御回路71から表示役コマンドを受信することを契機として開始される。
【0403】
図55に示すように、表示コマンド受信時演出決定処理では、まず、表示役コマンドの情報を取得する(ステップS641)。
【0404】
次に、表示役を検索する有効ラインとして、図柄格納領域の先頭の有効ラインをセットし(ステップS642)、有効ライン検索回数に有効ラインカウンタの値をセットする(ステップS643)。
【0405】
次いで、表示役を決定するために図柄組み合わせテーブルの先頭アドレスをセットする(ステップS644)。
【0406】
次いで、図柄格納領域の当該有効ラインの図柄組み合わせと、図柄組み合わせテーブルの当該図柄組み合わせと、を比較する(ステップS645)。そして、図柄組み合わせが一致するか否かを判別する(ステップS646)。
【0407】
図柄組み合わせが一致しない場合には、ステップS648に移行し、一致した場合には、表示役を決定し、表示役格納領域との論理和を表示役格納領域に格納する(ステップS647)。具体的には、決定された表示役と、表示役格納領域に格納されている値との論理和演算を行い、演算結果を表示役格納領域に格納する。
【0408】
次に、図柄組み合わせテーブルのアドレスを更新する(ステップS648)。次に、図柄組み合わせテーブルはエンコードであるか否かを判別する(ステップS649)。すなわち、全ての図柄組み合わせのチェックが終了したか否かを判定する。エンコードでないと判別したときには、ステップS645に戻り、全ての図柄組み合わせについて上記処理(ステップS645〜ステップS649)を繰り返す。
【0409】
エンコードである場合には、有効ライン検索回数を"1"減算し(ステップS650)、有効ライン検索回数が"0"となったか否かを判別する(ステップS651)。有効ライン検索回数が"0"であった場合には、全ての有効ラインについての処理が終了したので、遊技中フラグを"オフ"にして(ステップS653)、表示コマンド受信時演出決定処理を終了する。
【0410】
有効ライン検索回数が"0"でなかった場合には、図柄格納領域の次の有効ラインをセットして(ステップS652)、ステップS644に戻り、全ての有効ラインについて上記処理(ステップS644〜ステップS651)を繰り返す。
【0411】
次に、図56にボーナス開始コマンド受信時処理のフローチャートを示し、説明する。このボーナス開始コマンド受信時処理は、主制御回路71からボーナス開始コマンドを受信することを契機として開始される。
【0412】
図56に示すように、ボーナス開始コマンド受信時処理では、まず、表示役が「BB」であるか否か、すなわち、「BB」に係る図柄の組み合わせが有効ラインに沿って表示されたか否かを判別する(ステップS371)。この判別が"YES"のときは、ステップS372に移り、"NO"のときは、ステップS374に移行する。
【0413】
表示役が「BB」であるとき、画像制御CPU82は、BB開始用の演出データをセットし(ステップS372)、自己が管理する遊技状態をBB遊技状態(サブ)にセットして(ステップS373)、ボーナス開始コマンド受信時処理を終了する。
【0414】
一方、表示役が「BB」でないときには、表示役が「MB」であるか否か、すなわち、「MB」に係る図柄の組み合わせが有効ラインに沿って表示されたか否かを判別する(ステップS374)。この判別が"YES"のときは、ステップS375に移り、"NO"のときは、ボーナス開始コマンド受信時処理を終了する。
【0415】
表示役が「MB」であるとき、画像制御CPU82は、MB開始用の演出データをセットし(ステップS375)、自己が管理する遊技状態をMB遊技状態(サブ)にセットして(ステップS376)、ボーナス開始コマンド受信時処理を終了する。
【0416】
次に、図57にボーナス終了コマンド受信時処理のフローチャートを示し、説明する。このボーナス終了コマンド受信時処理は、主制御回路71からボーナス終了コマンドを受信することを契機として開始される。
【0417】
図57に示すように、ボーナス終了コマンド受信時処理では、まず、画像制御CPU82は、BB終了コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS381)。この判別が"YES"のときは、ステップS382に移り、"NO"のときは、ステップS383に移行する。BB終了コマンドであるとき、画像制御CPU82は、RTゲーム数カウンタ(サブ)に"1000"をセットし(ステップS382)、ステップS385に移行する。
【0418】
一方、BB終了コマンドでないときには、MB終了コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS383)。この判別が"YES"のときは、ステップS384に移り、"NO"のときは、ステップS385に移行する。MB終了コマンドであるとき、画像制御CPU82は、RTゲーム数カウンタ(サブ)に"800"をセットし(ステップS384)、ステップS385に移行する。
【0419】
次いで、画像制御CPU82は、自己が管理するRT2作動中フラグ(サブ)を"オン"にセットし、RT遊技状態(サブ)にセットする(ステップS385)。次に、ボーナス終了時用の演出データをセットして(ステップS386)、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。
【0420】
次に、副制御回路72において、所定の時間ごとに所定の処理を繰り返し行う割込処理について説明する。
【0421】
図58に、音・ランプ制御回路73に対するサブCPU(画像制御CPU82)の制御による割込処理のフローチャートを示し、説明する。この割込処理は、2msごとに繰り返し行われる。
【0422】
図58に示すように、音・ランプ制御回路73に対する割込処理では、割込が発生すると、まず、音出力処理を行う(ステップS401)。この音出力処理では、画像制御CPU82は、選択した演出データ等に基づいて、音制御に関するコマンドを、音・ランプ制御回路73に対して、出力する。これにより、音・ランプ制御回路73において、音・ランプ制御CPU74は、画像制御CPU82から入力したコマンドに基づいて、スピーカ21L、21Rからの音の出力を制御する。例えば、出力させる音を特定する音源データ(フレーズ番号データ等)を音源IC78に送信し、スピーカ21L、21Rから音声を出力させる。
【0423】
次に、LEDランプ駆動処理を行い(ステップS402)、本割込処理を終了する。このLEDランプ駆動処理では、画像制御CPU82は、選択した演出データ等に基づいて、LEDやランプの点灯制御に関するコマンドを、音・ランプ制御回路73に対して、出力する。これにより、音・ランプ制御回路73において、音・ランプ制御CPU74は、画像制御CPU82から入力したコマンドに基づいて、LED(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)およびランプ(BETランプ9a〜9c、WINランプ17)の点灯を制御する。例えば、コマンドにより特定される点灯パターン(LEDパターン)などに基づいて、LEDを点灯させる。
【0424】
このような本発明の実施の一形態に係るパチスロ機1によれば、RTゲーム数の残数の範囲ごとに、STの当籤確率を変化させ、RTゲーム数の残数に応じて段階的にSTの当籤確率を変化させるようにしている。この構成は、請求項1に係る本発明の実施の一形態に相当する。
【0425】
この構成により、RTゲーム数の残数が含まれる範囲の確率にしたがってST抽籤を行い、ST作動の有無を決定するので、ST作動の確率が段階的に変化し、遊技者に対して報知演出の当籤確率の変化を楽しみながら飽きずに遊技を続けさせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0426】
また、本発明の実施の一形態に係るパチスロ機1によれば、発生条件が異なる3種類のRT1、RT2およびRT3を有している。この構成は、請求項2に係る本発明の実施の一形態に相当する。
【0427】
この構成により、3種類のRTにより、遊技が多様化し、面白みのある遊技を行うことができる。また、遊技者に対して、RT遊技状態への期待を増すことができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0428】
さらに、本発明の実施の一形態に係るパチスロ機1によれば、RT2を作動させるボーナスの種別ごとにST作動テーブルが異なるようにしている。この構成は、請求項3に係る本発明の実施の一形態に相当する。
【0429】
この構成により、終了したボーナス種別に応じてST作動テーブルが異なるので、報知遊技の抽籤確率が変化に富み、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0430】
さらに、本発明の実施の一形態に係るパチスロ機1によれば、設定値ごとに、ST作動テーブルの残りRTゲーム数と、ST作動の確率と、の関係を特徴づけるようにしている。例えば、BB終了後のST作動テーブルでは、設定Hのとき、STの当籤確率が、残りRTゲーム数が「401」〜「500」のとき「20」%と、残りRTゲーム数が「1」〜「900」の中で特に高い値となっている。また、設定6のとき、STの当籤確率が、残りRTゲーム数が「301」〜「400」のとき「20」%と、残りRTゲーム数が「1」〜「900」の中で特に高い値となっている。この構成は、請求項4に係る本発明の実施の一形態に相当する。
【0431】
この構成により、残りRTゲーム数とST作動の確率とによって、設定値を予測することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0432】
さらに、本発明の実施の一形態に係るパチスロ機1によれば、設定値が高いほどRT2が作動して早い段階(残りRTゲーム数が多い場合)に当籤確率が高く設定させるようにしている。例えば、BB終了後のST作動テーブルでは、残りRTゲーム数が「901」〜「999」のとき、設定Hでは、STの当籤確率が「40」%と設定され、設定1では、STの当籤確率が「25」%と設定されている。この構成は、請求項5に係る本発明の実施の一形態に相当する。
【0433】
この構成により、設定値が高いほど、ST作動も有利に働き、設定値に応じた報知演出の設定を行うことができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0434】
なお、本実施の形態では、内部当籤役の報知演出を第1サブリール103(第1サブリール103L、103C、103R)および第2サブリール113によって行うようにしているが、これに限らず、液晶表示装置5等により行うようにしても良い。この場合も上述した遊技機と同様の効果が得られる。
【0435】
また、本実施の形態では、メインリール3(リール3L、3C、3R)の有効ラインを8本としているが、これに限らず、中段、上段、下段、クロスラインによる5本等、他の有効ライン数を設けるようにしても良い。この場合も上述した遊技機と同様の効果が得られる。
【0436】
さらに、本実施の形態では、第1サブリール103(第1サブリール103L、103C、103R)の有効ラインを5本としているが、これに限らず、メインリール3(リール3L、3C、3R)に合わせて8本等としても良い。この場合も上述した遊技機と同様の効果が得られる。
【0437】
さらに、本実施の形態では、第1サブリール103L、103C、103Rにおける内部当籤役1〜3格納領域(表示役1〜3格納領域)を、メインリール3L、3C、3Rにおける内部当籤役1〜3格納領域(表示役1〜3格納領域)と、同様のものとし、さらに、内容(ビット列)も同様のものとしているが、これに限らず、メインリール3L、3C、3Rにおける内部当籤役1〜3格納領域と、第1サブリール103L、103C、103Rにおける内部当籤役1〜3格納領域を、それぞれ別に定義するようにしても良い。例えば、メインリール3L、3C、3R側では、「リプレイ1」と「リプレイ2」とが別に設けられているが、第1サブリール103L、103C、103R側では、「リプレイ」のみであるので、別にデータ"00000001"としても良い。この場合も上述した遊技機と同様の効果が得られる。
【0438】
さらに、本実施の形態では、再遊技状態を、「RT1」から「RT3」の3つを設けるようにしているが、これに限らず、「RT」の数をもっと増やすようにしても良い。この場合も上述した遊技機と同様の効果が得られる。
【0439】
さらに、本実施の形態では、内部抽籤テーブルにおいて、各役の乱数値幅のみを設定し、抽出した乱数値から各役の乱数値幅を順次減算して、減算した値が負の値となったときの役を当籤役として決定するようにしているが、これに限らず、各役の上限値と下限値とを設けて、抽出した乱数値がどの役の乱数値範囲に入るかにより、当籤役を決定するようにしても良い。また、このとき、重複する役については、重複役として別に設けなくても、上限値と下限値とを調節することにより設定することができる。この場合も上述した遊技機と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0440】
【図1】本発明の実施の一形態における遊技機の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の一形態における図柄配置テーブル(メインリール)を示す図である。
【図3】本発明の実施の一形態における図柄配置テーブル(サブリール)を示す図である。
【図4】本発明の実施の一形態における図柄組み合わせテーブルを示す図である。
【図5】本発明の実施の一形態におけるボーナス作動時テーブルを示す図である。
【図6】本発明の実施の一形態における内部抽籤テーブル決定テーブルを示す図である。
【図7】本発明の実施の一形態におけるRT1作動中用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図8】本発明の実施の一形態におけるRT2作動中用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図9】本発明の実施の一形態におけるRT3作動中用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図10】本発明の実施の一形態におけるRB、MB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図11】本発明の実施の一形態における内部当籤役決定テーブルを示す図である。
【図12】本発明の実施の一形態における内部当籤役1格納領域および内部当籤役2格納領域を示す図である。
【図13】本発明の実施の一形態における内部当籤役3格納領域および持越役格納領域を示す図である。
【図14】本発明の実施の一形態における作動中フラグ格納領域および遊技状態格納領域を示す図である。
【図15】本発明の実施の一形態における停止テーブル決定テーブルを示す図である。
【図16】本発明の実施の一形態における停止テーブル決定テーブルを示す図である。
【図17】本発明の実施の一形態におけるスイカ用停止テーブルを示す図である。
【図18】本発明の実施の一形態における角チェリー用停止テーブルを示す図である。
【図19】本発明の実施の一形態におけるBBフラグ間用停止テーブルを示す図である。
【図20】本発明の実施の一形態におけるMBフラグ間用停止テーブルを示す図である。
【図21】本発明の実施の一形態における検索順序テーブルを示す図である。
【図22】本発明の実施の一形態における優先順位テーブルを示す図である。
【図23】本発明の実施の一形態における表示役予想格納領域を示す図である。
【図24】本発明の実施の一形態におけるリールと表示役予想格納領域との対応表を示す図である。
【図25】本発明の実施の一形態における図柄格納領域(メイン)を示す図である。
【図26】本発明の実施の一形態における図柄格納領域(サブ)を示す図である。
【図27】本発明の実施の一形態における演出識別子決定テーブルを示す図である。
【図28】本発明の実施の一形態における演出識別子決定テーブルを示す図である。
【図29】本発明の実施の一形態におけるST作動テーブルを示す図である。
【図30】本発明の実施の一形態における第2サブリールの図柄配置を示す図である。
【図31】本発明の実施の一形態における主制御回路を含む電気回路の構成を示すブロック図である。
【図32】本発明の実施の一形態における副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図33】本発明の実施の一形態における主制御回路による処理を示すフローチャートである。
【図34】図33に後続する主制御回路による処理を示すフローチャートである。
【図35】本発明の実施の一形態における主制御回路のボーナス作動監視処理を示すフローチャートである。
【図36】本発明の実施の一形態における主制御回路のメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。
【図37】図36に後続するメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。
【図38】本発明の実施の一形態における主制御回路の内部抽籤処理を示すフローチャートである。
【図39】図38に後続する内部抽籤処理を示すフローチャートである。
【図40】本発明の実施の一形態における主制御回路のRTゲーム数カウンタ更新処理を示すフローチャートである。
【図41】本発明の実施の一形態における主制御回路のリール停止初期設定処理を示すフローチャートである。
【図42】本発明の実施の一形態におけるリール停止初期設定処理およびリール停止制御処理の表示役予想格納処理を示すフローチャートである。
【図43】本発明の実施の一形態における主制御回路の表示役検索処理を示すフローチャートである。
【図44】本発明の実施の一形態における表示役予想格納処理の表示役予想ステータス取得処理を示すフローチャートである。
【図45】本発明の実施の一形態における主制御回路のリール停止制御処理を示すフローチャートである。
【図46】本発明の実施の一形態におけるリール停止制御処理の優先引き込み制御処理を示すフローチャートである。
【図47】本発明の実施の一形態における主制御回路のボーナス終了チェック処理を示すフローチャートである。
【図48】本発明の実施の一形態における主制御回路のボーナス作動チェック処理を示すフローチャートである。
【図49】本発明の実施の一形態における主制御回路の定期割込処理を示すフローチャートである。
【図50】本発明の実施の一形態における副制御回路のリセット割込処理を示すフローチャートである。
【図51】本発明の実施の一形態における副制御回路のコマンド受信処理を示すフローチャートである。
【図52】本発明の実施の一形態における副制御回路のベットコマンド受信時処理を示すフローチャートである。
【図53】本発明の実施の一形態における副制御回路のスタートコマンド受信時演出決定処理を示すフローチャートである。
【図54】本発明の実施の一形態における副制御回路のリール停止コマンド受信時演出決定処理を示すフローチャートである。
【図55】本発明の実施の一形態における副制御回路の表示コマンド受信時演出決定処理を示すフローチャートである。
【図56】本発明の実施の一形態における副制御回路のボーナス開始コマンド受信時処理を示すフローチャートである。
【図57】本発明の実施の一形態における副制御回路のボーナス終了コマンド受信時処理を示すフローチャートである。
【図58】本発明の実施の一形態における副制御回路の割込処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0441】
1 パチスロ機
2 キャビネット
3L、3C、3R リール
4L、4C、4R 表示窓
5 液晶表示装置
6 スタートレバー
7L、7C、7R 停止ボタン
8a、8b、8c、8d、8e 有効ライン
9a、9b、9c BETランプ
10 台座部
11 1−BETスイッチ
12 2−BETスイッチ
13 最大BETスイッチ
14 C/Pスイッチ
15 メダル払出口
16 メダル受け部
17 WINランプ
18 払出表示部
19 クレジット表示部
20 ボーナス遊技情報表示部
21L、21R スピーカ
22 メダル投入口
24 操作キー
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
34 クロックパルス発生回路
35 分周器
36 乱数発生器
37 サンプリング回路
39 モータ駆動回路
40 ホッパー
41 ホッパー駆動回路
46 リール停止信号回路
49L、49C、49R ステッピングモータ
50 リール位置検出回路
51 払出完了信号回路
71 主制御回路
72 副制御回路
73 音・ランプ制御回路
74 音・ランプ制御CPU
75 プログラムROM
76 ワークRAM
77 シリアルポート
78 音源IC
79 パワーアンプ
80 画像制御回路
81 シリアルポート
82 画像制御CPU
83 画像制御ワークRAM
84 画像制御プログラムROM
85 カレンダIC
86 画像ROM
87 ビデオRAM
88 画像制御IC
89 制御RAM
91 音源ROM
92 音量調節部
100 サブリール制御回路
103L、103C、103R 第1サブリール
104L、104C、104R 表示窓
105 第1サブリールモータ駆動回路
106 第1サブリール位置検出回路
113 第2サブリール
114 表示窓
115 第2サブリールモータ駆動回路
116 第2サブリール位置検出回路
121 シリアルポート
122 サブリール制御マイコン
123 ワークRAM
124 プログラムROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の図柄をそれぞれ表示する図柄表示手段と、
複数の第1の演出図柄をそれぞれ表示する第1の演出図柄表示手段と、
第2の演出図柄を表示する第2の演出図柄表示手段と、
開始操作を検出する開始操作検出手段と、
前記開始操作検出手段により開始操作が検出されたことに基づいて、前記図柄表示手段に表示される前記複数の図柄を変動させる図柄変動手段と、
当籤役が決定される乱数の範囲が規定された抽籤テーブルを複数格納する抽籤テーブル格納手段と、
前記当籤役が決定される乱数の範囲の乱数値を生成する乱数値生成手段と、
前記開始操作検出手段により開始操作が検出されたことに基づいて、前記乱数値生成手段により生成された乱数値を抽出する乱数値抽出手段と、
前記乱数値抽出手段により抽出された乱数値と、前記抽籤テーブルとに基づいて、当籤役を決定する当籤役決定手段と、
停止操作を検出する停止操作検出手段と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役および前記停止操作検出手段により前記停止操作が検出されたことに基づいて、前記図柄変動手段により行われている図柄の変動を停止させる停止制御手段と、
前記開始操作検出手段により開始操作が検出されたことに基づいて、前記第1の演出図柄表示手段により表示される前記複数の第1の演出図柄の変動を行う第1の演出図柄変動手段と、
前記停止操作検出手段により行われる図柄の停止操作の検出に基づいて、前記第1の演出図柄表示手段により表示される第1の演出図柄の中から前記当籤役決定手段により決定された当籤役に応じた演出図柄の変動を停止制御する第1の演出図柄停止制御手段と、
前記開始操作検出手段により開始操作が検出されたことに基づいて、前記第2の演出図柄表示手段により表示される前記第2の演出図柄の変動を行う第2の演出図柄変動手段と、
前記停止操作検出手段により行われる図柄の停止操作の検出に基づいて、前記第2の演出図柄表示手段により表示される第2の演出図柄の中から前記当籤役決定手段により決定された当籤役に応じた演出図柄の変動を停止制御する第2の演出図柄停止制御手段と、
前記停止制御手段が前記図柄変動手段により行われている図柄の変動を停止させた結果、前記図柄表示手段にあらかじめ定められた位置を結ぶラインに沿って表示された図柄の組み合わせに基づいて、遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
前記停止制御手段により図柄の変動が停止され、前記ラインに沿って表示された図柄の組み合わせが、前記当籤役決定手段により決定され得る当籤役に係る図柄の組み合わせであるか否かを判別する判別手段と、
第1の条件が成立すると遊技者にとって有利な特典遊技を作動させる特典遊技作動手段と、
前記特典遊技作動手段により作動した前記特典遊技の作動が終了すると、再遊技役が前記当籤役決定手段により当籤役として決定される確率が、他の単位遊技に比べて低い単位遊技が所定回数行われる再遊技状態を作動させる再遊技状態作動手段と、
第2の条件が成立すると前記第1の演出図柄または前記第2の演出図柄による報知演出を伴う報知遊技を作動させる報知遊技作動手段と、
前記再遊技状態において行われる所定回数の単位遊技に対する残り回数を計数する残り計数手段と、
前記残り回数を複数の範囲に分け、前記範囲ごとに前記報知遊技作動手段により前記報知遊技の作動を行うか否かの抽籤の確率を配分した抽籤確率情報を記憶する抽籤確率情報記憶手段と、
を備え、
前記報知遊技作動手段は、前記抽籤確率情報記憶手段に記憶された抽籤確率情報の、前記残り計数手段により計数された残り回数が含まれる範囲の確率にしたがって抽籤を行い、前記報知遊技の作動の有無を決定することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機において、
前記特典遊技作動手段により作動した前記特典遊技の作動が終了した後に所定の遊技数が経過すると、再遊技役が前記当籤役決定手段により当籤役として決定される確率が、前記再遊技状態の単位遊技に比べて高い単位遊技が行われる第2の再遊技状態を作動させる第2の再遊技状態作動手段と、
前記特典遊技に対応する当籤役が前記当籤役決定手段により決定されると、前記特典遊技作動手段により前記特典遊技が作動されるまでの間、再遊技役が前記当籤役決定手段により決定される確率が、前記第2の再遊技状態よりも低い単位遊技が行われる第3の再遊技状態を作動させる第3の再遊技状態作動手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の遊技機において、
前記特典遊技作動手段は、異なる複数の条件に応じて、それぞれ異なる前記特典遊技を作動させ、
前記抽籤確率情報記憶手段は、前記特典遊技ごとに異なる抽籤確率情報を記憶し、
前記報知遊技作動手段は、前記対応する抽籤確率情報にしたがって抽籤を行い、前記報知遊技の作動の有無を決定することを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の遊技機において、
前記抽籤確率情報記憶手段が記憶する抽籤確率情報は、前記特典遊技を作動させる確率を設定する設定値ごとに、前記複数の範囲における前記抽籤の確率の分布を特徴づけたことを特徴とする遊技機。
【請求項5】
請求項4に記載の遊技機において、
前記抽籤確率情報記憶手段が記憶する抽籤確率情報は、前記設定値が遊技者に有利なほど、前記残り計数手段により計数された残り回数が多い範囲において、前記報知遊技の作動の確率が高いことを特徴とする遊技機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【公開番号】特開2008−237578(P2008−237578A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−82656(P2007−82656)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】