説明

遊技機

【課題】リールの回転によって発電機が発生する電力量に応じた演出を実行し、集客効果を高める遊技機を提供する。
【解決手段】遊技に使用され、複数のシンボルが外周面に付されたリール3Rと、リールを回転させるステッピングモータ49Rと、リールの回転が遊技の実行内容に基づいて任意の回転速度となるようにリール駆動手段を制御するモータ駆動回路39と、リールに連結された回転軸を有し、該回転軸に対してリールの回転力が伝達されることによりリールの回転速度に応じた電力量の電力を発生する発電モータ102と、発電手段からの電力供給が可能に接続され、該発電手段から供給された電力の電力量に応じて作動態様を変更可能に作動する発光装置101とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、パチスロ遊技装置、パチンコ遊技装置、その他の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の遊技機においては、発電機を演出、セキュリティ等の様々な用途に用いることが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1及び2に記載の発明は、各々種々の図柄を変動表示する複数のリール装置を備えており、その複数のリール装置の各々が有する複数の図柄表示領域に、複数種類の図柄をリール装置と共に回転する発電モータから供給される電力によって点灯表示される図柄表示用素子が設けられている遊技機が開示されている。これにより多様な図柄変動演出を可能にしている。
【0004】
また、例えば、特許文献3に記載の発明は、発電機と、扉の開閉に係る動きを発電機に伝達する機構と、発電機の出力で動作する報知手段又は発信機が設けられており、扉が開閉されると、報知手段で報知するか、又は発信機で扉開閉信号をホールコンピュータへ出力する遊技機を開示している。これにより、電源オフのときでも遊技機筐体の扉の開放を報知又は検出することが可能になり、遊技機の不正なドア開閉の監視を強化している。
【特許文献1】特開2005−177154号公報
【特許文献2】特開2005−185726号公報
【特許文献3】特開2007−167343号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1〜3に係る発明は、発電機が発生した電力を使用して図柄表示用素子等を駆動することによって報知を行っていたが、報知自体は目新しいものではなく、遊技者を飽きさせてしまう等の問題があった。
【0006】
本発明の目的は、上記問題に鑑みてなされたものであり、リールの回転によって発電機が発生する電力量に応じた演出を実行し、集客効果を高める遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、遊技者の所定の入力に応じて抽籤を実行し、この抽籤結果に応じて、複数種類の遊技状態の下で遊技を実行する遊技実行手段と、前記遊技に使用され、複数のシンボルが外周面に付されたリールと、前記リールを回転させるリール駆動手段と、前記リールの回転が前記遊技の実行内容に基づいて任意の回転速度となるように前記リール駆動手段を制御するリール制御手段と、前記リールに連結された回転軸を有し、該回転軸に対して前記リールの回転力が伝達されることにより前記リールの回転速度に応じた電力量の電力を発生する発電手段と、前記発電手段からの電力供給が可能に接続され、該発電手段から供給された電力の電力量に応じて作動態様を変更可能に作動する演出手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
上記の構成によると、発電手段は、リール駆動手段が回転させるリールの回転速度に応じた電力量の電力を発生し、演出手段は、発電手段からの電力により作動し、その電力量に応じてその作動態様を変更させる。即ち、リールの回転速度を制御することで、演出手段の作動態様を変更することができる。その結果、遊技者に対して、リールの回転速度に基づいて演出手段がその作動態様を変更するという新しい演出効果を提供することができ、集客効果を高めることができる場合がある。
【0009】
また、本発明の遊技機は、前記リールの回転速度と前記抽籤結果及び前記遊技状態の少なくとも何れか1つとを対応付けて記憶する記憶手段と、前記遊技における抽籤結果及び前記遊技状態の少なくとも何れか1つを判定する判定手段とをさらに備え、前記リール制御手段は、前記リールの回転が、前記判定手段による判定結果に対応した回転速度となるように前記リール駆動手段を制御することを特徴とする。
【0010】
上記の構成によると、リール制御手段は、記憶手段に記憶された、判定手段によって判定された遊技における抽籤結果及び遊技状態の少なくとも何れか1つに対応する回転速度に、リールを制御することができる。即ち、演出手段が、遊技の抽籤結果及び遊技状態の少なくとも何れか1つに対応した作動態様となる。その結果、遊技者は、遊技の抽籤結果及び遊技状態の少なくとも何れか1つを把握することができるため、より集客効果を高めることができる場合がある。
【0011】
また、本発明の遊技機の前記演出手段は、前記電力によって駆動される複数の発光手段と、前記電力量に応じて前記複数の発光手段の発光態様を変更する発光制御回路と、を有していることを特徴とする。
【0012】
上記の構成によると、発電手段は、リール駆動手段が回転させるリールの回転速度に応じた電力量の電力を発生し、複数の発光手段は、前記発電手段及び前記複数の発光手段の間に接続された発光制御回路によって、電力量に応じた発光態様となる。即ち、リールの回転によって発電機が発生する電力量に応じて、複数の発光手段の発光態様を変更することができる。その結果、遊技者に対して、リールの回転速度に基づいて複数の発光手段がその発光態様を変更するという新しい演出効果を提供することができ、集客効果を高めることができる場合がある。
【0013】
また、本発明の遊技機の前記発光制御回路は、前記リールの回転速度に応じて、発光する前記発光手段の数を変更させることを特徴とする。
【0014】
上記の構成によると、リールの回転速度に応じて、発光する発光手段の数が変更されるため、遊技者は、回転速度を把握し易くなる場合があり、より演出効果を高めることができる場合がある。例えば、回転速度によって、遊技の抽籤結果や遊技状態を報知する演出である場合、遊技者に対して、よりその報知内容を把握し易くさせる。その結果、より集客効果を高めることができる場合がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(実施形態)
本発明の実施の形態を図1乃至図13に基づいて以下に説明する。
【0016】
本実施の形態にかかる遊技機は、所謂『パチスロ機』であり、複数の図柄の変動表示を停止して表示される図柄に基づいて特定の入賞態様が成立するように、遊技者の操作により変動表示を停止可能に構成されている。なお、遊技機は、コインやメダル、遊技球、トークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技するものであるが、以下の説明においては、遊技媒体及び遊技価値をメダルとして説明する。
【0017】
(遊技機1の機械的構成)
図1は、遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、液晶表示装置5が設置されている。液晶表示装置5は、後述する3個のリール3L・3C・3Rと同期する疑似リール4L・4C・4R(図2参照)や、キャラクタ等による演出画像等を表示することが可能となっている。尚、液晶表示装置5については後に詳述する。
【0018】
液晶表示装置5の下方には、斜め上方に開口したリール表示窓2aが形成されている。そして、リール表示窓2aの奥には、3個のリール3L・3C・3Rが設けられている。3個のリール3L・3C・3Rは、それぞれその外周面に複数の図柄(シンボル)からなる図柄列が記されている。図柄列は、「00」〜「20」のコードナンバーが付された複数種類の図柄からなっている。具体的には、「赤7」、「青7」、「ベル」、「スイカ」、「Replay」及び「チェリー」の図柄からなっている。
【0019】
上記の図柄列中における「赤7」、「青7」は、特定の入賞態様を構成するものとして設定されている。ここで、特定の入賞態様とは、後述のBB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)のボーナスが成立する入賞態様を意味する。
【0020】
リール3L・3C・3Rは、通常時において、定速回転(例えば80回転/分)で回転するようになっている。リール3Rは、リール3L・3C・3Rを回転させるリール駆動手段としてのステッピングモータ49L・49C・49R、及び、リールの回転が遊技の実行内容に基づいて任意の回転速度となるようにステッピングモータ49L・49C・49Rを制御するリール制御手段としてのモータ駆動回路39等によって回転速度が変化されるようになっている。また、図4に示すように、リール3Rには、演出手段としての発光装置(Light Emitting Diode)101が設けられている。
【0021】
発光装置101は、複数の発光手段としてのLED列101a・101b・101cを有しており、LED列101a・101b・101cはそれぞれ6個のLEDを有している。発光装置101は、リール3Rの回転速度に応じて、発光態様が変化されるようになっている。具体的に、発光装置101は、図5に示すように、リール3Rの回転速度が上がるに従って、(a)発光なし、(b)LED列101a点灯、(c)LED列101a・101b点灯、(d)LED列101a・101b・LED列101c点灯、のように発光態様が変更されるようになっている。
【0022】
リール3L・3C・3R及び疑似リール4L・4C・4Rの各図柄は、キャビネット2の正面から縦方向に3つずつ、合計9つの図柄が視認できるようになっている。疑似リール4L・4C・4Rは、リール3L・3C・3Rと同じ図柄を表示しながら同期して回転及び停止するように液晶表示装置5に表示される。即ち、疑似リール4L・4C・4Rは、スタートレバー6が操作されると、各リール3L・3C・3Rと共に回転を開始する。従って、遊技者が疑似リール4L・4C・4Rを視認しながらリールの停止操作を行った場合であっても、リール3L・3C・3Rを視認しながらリールの停止操作を行った場合と同じ遊技結果を得ることができる。
【0023】
また、図2に示すように、視認可能な9つの図柄の停止位置に対応して、5本の入賞ラインが設定されている(図2では疑似リール4L・4C・4Rの例を示す)。即ち、上下方向に3つ並ぶ図柄を水平に横切るトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向に横切るクロスダウンライン8a、クロスアップライン8eが設けられている。これら各入賞ラインは、遊技者に視認可能に表示してもよいし、表示しなくてもよい。
【0024】
これらの入賞ラインは、後述の1−BETボタン11、最大BETボタン12を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、1枚賭け時は1本(センターライン8cのみ)、2枚賭け時(1−BETボタン11を2回操作(押圧)又は、メダルを2枚投入)は3本(センターライン8cに加え、トップライン8b、ボトムライン8d)、最大枚数(本実施例では3枚)賭け時は5本(2枚賭け時の3本に加え、クロスダウンライン8a、クロスアップライン8e)が有効化される。入賞ライン8a〜8eは、役の入賞の成否に関わる。具体的には、所定の役に対応する図柄組み合せを構成する図柄が何れかの有効化された入賞ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役の入賞が成立することとなる。以下の説明において、有効化された入賞ラインを有効ラインと言う場合がある。
【0025】
図1に戻って、リール表示窓2aの左側には、払出枚数及びクレジット数を表示する表示部17が設けられている。表示部17は、7セグメント表示器からなり、最大4桁の数値が表示される。そして、左側2桁部分には、貯留されているメダルの枚数(クレジット数)が表示され、右側2桁部分には、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示される。
【0026】
表示部17の右側には、メダル投入ランプ18、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cが設けられている。メダル投入ランプ18は、メダルの投入が受け付け可能であるときに点滅する。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲーム(単位遊技)を行うために賭けられたメダルの数(以下、BET数ともいう)に応じて点灯する。尚、一のゲームは、全てのリールが停止したとき、又は、メダルの払い出しが行われる場合には、メダルが払い出されたときに終了する。
【0027】
また、表示部17の左側には、遊技開始表示ランプ19及びリプレイランプ20が設けられている。遊技開始表示ランプ19は、入賞ライン8a〜8eの少なくとも1本が有効化されたときに点灯する。リプレイランプ20は、後述の「リプレイ」に入賞したときに点灯する。即ち、リプレイランプ20が点灯している場合は、メダルを投入することなく、ゲームを開始できる。
【0028】
リール表示窓2a及び表示部17の下方には、水平面を有する台座部10が形成されている。台座部10の左側には、1−BETボタン11及び最大BETボタン12が設けられている。1−BETボタン11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚をゲームへの賭け枚数とし、2回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚をゲームへの賭け枚数とする。最大BETボタン12は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数(本実施例では、3枚)をゲームへの賭け枚数とする。このBETボタン11・12を操作することで、上述の入賞ライン8a〜8eが有効化されるようになっている。
【0029】
また、台座部10の前面部の左寄りには、遊技者が遊技で獲得したメダルのクレジット/払い出しを押し操作により切り替える貯留メダル精算ボタン14(以下、C/Pボタン14と言う)が設けられている。このC/Pボタン14の切り替えにより「払い出し」が選択された場合には、正面下部のメダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルはメダル受部16に溜められる。一方、「クレジット」が選択された場合には、遊技機1が備えるメモリ(例えば、後述するRAM33等)にメダル数がクレジットとして記憶される。
【0030】
C/Pボタン14の右側には、遊技者の操作によりリール3L・3C・3Rを回転させるためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部10の前面部中央には、3個のリール3L・3R・3Cの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L・7C・7Rが設けられている。
【0031】
台座部10の右側には、メダル投入口22が設けられている。さらに、キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L・21Rが設けられている。さらに、正面下部のメダル払出口15の右側にもスピーカ21Bが設けられている。また、スピーカ21L・21Rの間にはLEDランプ29が設けられており、遊技状態に応じた演出に伴い、点滅等するようになっている。
【0032】
(液晶表示装置5)
ここで、液晶表示装置5の構造について説明する。液晶表示装置5は、図3に示すように、保護ガラス52と表示板53とからなる正面パネル51、透明液晶パネル54、導光板55、反射フィルム56、所謂白色光源である蛍光ランプ57a・57b、ランプホルダ59a〜59d、及び、透明液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージ(TCP)からなり、TCPは、透明液晶パネル54の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。
【0033】
保護ガラス52及び表示板53は、透明な部材で構成されている。表示板53の裏面側には、各種ランプ及び各種表示部を動作させる電気回路等配置される(図示せず)。
【0034】
透明液晶パネル54は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板等の透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この透明液晶パネル54の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態で白表示(表示面側に透過した光が外部より視認可能である)となる構成である。
【0035】
導光板55は、蛍光ランプ57a・57bからの光を透明液晶パネル54へ導き出す(透明液晶パネル54を照明する)ためのものであり、透明液晶パネル54の裏側に設けられ、例えば、2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂等の透明部材(導光機能を有する)で構成されている。
【0036】
反射フィルム56は、例えば、白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板55に導入された光を導光板55の正面側へ向けて反射させる。この反射フィルム56は、反射領域56A及び非反射領域(透過領域)56Bにより構成されている。
【0037】
蛍光ランプ57a・57bは、導光板55の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ59により支持されている。この蛍光ランプ57a・57bから照射される光は、反射フィルム56の反射領域56Aで反射して透明液晶パネル54を照明する。
【0038】
遊技機1では、液晶表示装置5の一部の領域のみが、透明/非透明の状態に切り替わる領域であるが、本発明の遊技機において、液晶表示装置の表示画面は、その全領域が透明/非透明の状態に切り替わる領域であってもよい。この場合、遊技機1において、液晶表示装置5の全領域を透過状態又は非透過状態に切り替わる領域とする場合、反射フィルム56を全て非反射領域56Bとするか、反射フィルム56を省略すればよい。
【0039】
(遊技機の電気的構成:主制御回路)
上記の遊技機1は、図6に示すように、主基板に設けられた主制御回路71と、副基板に設けられた副制御回路72とで動作が制御されている。主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、主基板側記憶手段であるROM32及びRAM33を有している。
【0040】
上記のCPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生する。サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。そして、CPU31は、これらの乱数発生器36及びサンプリング回路37でサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽籤テーブルに基づいて、内部当籤役を決定するようになっている。
【0041】
尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ち、CPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0042】
上記のマイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、メダル投入ランプ18、遊技開始表示ランプ19、リプレイランプ20)と、払出枚数及びクレジット数を表示する表示部17と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出す上述のホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L・3C・3Rを回転駆動するステッピングモータ49L・49C・49Rとがある。
【0043】
さらに、ステッピングモータ49L・49C・49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び表示部17を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0044】
モータ駆動回路39は、図示しないがFPGA(Field Programmable Gate Array)及びドライバを有している。FPGAは、プログラミング可能なLSI等の電子回路であり、ステッピングモータ49L・49C・49Rの制御回路として機能するものである。ドライバは、ステッピングモータ49L・49C・49Rに入力するパルスの増幅回路として機能するものである。モータ駆動回路39には、各リール3L・3C・3Rの回転を行うステッピングモータ49L・49C・49Rが接続されている。ステッピングモータ49L・49C・49Rは、1−2相励磁方式のステッピングモータである。
【0045】
本発明において、ステッピングモータの励磁方式は、特に限定されるものではなく、例えば、2相励磁方式、1相励磁方式等を採用することも可能である。また、ステッピングモータにかえて、DCモータを採用することとしてもよい。DCモータが採用される場合、サブCPU61には、偏差カウンタ、D/A変換器、サーボ増幅器が順に接続され、サーボ増幅器にDCモータが接続されることになる。また、DCモータの回転位置は、ロータリエンコーダによって検出され、ロータリエンコーダから偏差カウンタに対してDCモータの現在の回転位置がデータとして供給される。
【0046】
また、モータ駆動回路39は、リール3Rの回転が遊技の実行内容に基づいて任意の回転速度となるように、ステッピングモータ49Rを制御できるようになっている。具体的には、モータ駆動回路39は、リール3Rが、遊技における抽籤結果としての内部当籤役及び後述の遊技状態の少なくとも何れか1つに対応付けられた回転速度となるように、ステッピングモータ49Rを制御するようになっている。尚、内部当籤役及び遊技状態の少なくとも何れか1つと、リール3Rの回転速度とは、対応付けられて記憶手段としてのROM32に記憶されている。また、主制御回路71等によって、遊技における内部当籤役及び遊技状態の少なくとも何れか1つが判定されるようになっている。
【0047】
リール3Rには、発電手段としての発電モータ102が設けられている(図6参照)。発電モータ102は、リール3Rに連結された回転軸を有し、該回転軸に対してリール3Rの回転力が伝達されることによりリール3Rの回転速度に応じた電力量の電力を発生するようになっている。発電モータ102は、回転軸に取り付けられた永久磁石(図示せず)が回転することで、固定されているコイル(図示せず)に交流電圧が発生するようになっている。
【0048】
また、主制御回路71は、制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段に接続されている。主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11S、最大BETスイッチ12S、C/Pスイッチ14S、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路47、払出完了信号回路44がある。これらもI/Oポート38を介してCPU31に接続されている。
【0049】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L・7C・7Rの操作に応じて停止信号を発生する。払出完了信号回路44は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0050】
リール位置検出回路47は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L・3C・3Rの位置を検出するためのリール位置検出信号をCPU31へ供給する。CPU31は、受信したリール位置検出信号に基づいて現在のリールの位置を把握するとともに、副制御回路72にリール位置検出信号を送信する。
【0051】
また、主制御回路71のRAM33には、種々の情報が一時的に格納される。例えば、実行中の遊技状態や、投入されたメダルの枚数等が格納される。一方、主制御回路71のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽籤テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群等の各種のデータテーブルや、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。
【0052】
また、記憶手段としてのROM32には、リール3Rの回転速度と、遊技の抽籤結果である内部当籤役及び後述の遊技状態の少なくとも何れか1つとを対応付ける図10に示す演出パターンテーブルが記憶されている。演出パターンテーブルについては後述する。さらに、ROM32には、図11に示すメインルーチンが記憶されている。メインルーチンは、遊技における内部当籤役及び遊技状態の少なくとも何れか1つを判定する判定手段としての機能を有している。
【0053】
前述のモータ駆動回路39は、リール3Rの回転が、メインルーチンでの判定結果である遊技における内部当籤役及び遊技状態の少なくとも何れか1つに対応した回転速度となるように、ステッピングモータ49Rを制御するようになっている。
【0054】
このように、モータ駆動回路39は、ROM32に記憶された、メインルーチンにおいて判定された遊技における内部当籤役及び遊技状態の少なくとも何れか1つに対応する回転速度に、リール3Rを制御することができる。即ち、発光装置101が、内部当籤役及び遊技状態の少なくとも何れか1つに対応した作動態様となる。その結果、遊技者は、内部当籤役及び遊技状態の少なくとも何れか1つを把握することができるため、より集客効果を高めることができる場合がある。
【0055】
(遊技機1の電気的構成:副制御回路72)
上記の主制御回路71は、副制御回路72にコマンドや情報等を一方向に出力可能に接続されている。副制御回路72は、図7に示すように、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御、スピーカ21L・21R・21Bからの音の出力制御、及び、LEDランプ29からの光の出力制御を行う。
【0056】
副制御回路72は、主制御回路71を構成する主基板とは別の副基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下『サブマイクロコンピュータ』という)73を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示を制御する画像制御回路81、スピーカ21L・21R・21Bから出力させる音声を制御する音源IC78、及び増幅器としてのパワーアンプ79、LEDランプ29を駆動するLED駆動回路77を備えている。
【0057】
サブマイクロコンピュータ73は、主制御回路71から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU74と、副基板側記憶手段としてのプログラムROM75と、ワークRAM76とを含む。尚、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU74の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【0058】
また、副制御回路72は、発電モータ102と接続された発光制御回路としての発光装置駆動回路103を有している。発光装置駆動回路103には、発光装置101が接続されており、発電モータ102によって発生された電力量に応じた作動態様となるように接続されている。
【0059】
発光装置101は、図5に示すように、発光態様が変更されるようになっている。具体的に、本実施の形態においては、発電モータ102が発生した交流電圧を整流及び平滑化したときの直流電圧が、0V(ボルト)以上3V未満のとき発光装置101の発光なし(図5(a))、3V以上4V未満のときLED列101aのみが発光(図5(b))、4V以上5V未満のときLED列101a・101bが発光(図5(c))、5V以上のときLED列101a・101b・101cが発光(図5(c))するようになっている。尚、電圧は、上記数値に限定されるものではない。
【0060】
このように、発電モータ102は、発光装置駆動回路103が回転させるリール3Rの回転速度に応じた電力量の電力を発生し、発光装置101は、発電手段からの電力により作動し、その電力量に応じてその作動態様(発光態様)を変更させる。即ち、リール3Rの回転速度を制御することで、発光装置101の作動態様を変更することができる。その結果、遊技者に対して、リール3Rの回転速度に基づいて発光装置101がその作動態様を変更するという新しい演出効果を提供することができ、集客効果を高めることができる場合がある。
【0061】
発光装置駆動回路103は、図8に示すように、ダイオードブリッジ110、キャパシタ120、LED制御回路130a・130b・130cを有している。ダイオードブリッジ110は、発電モータ102が発生した交流電流を直流電流に整流し、キャパシタ120は、整流された直流電流を平滑化するようになっている。このため、並列に接続されたLED制御回路130a・130b・130cに直流電流を供給することができるようになっている。
【0062】
次に、図9を参照して、LED制御回路130aの回路構成を説明する。図9に示すように、LED制御回路130aは、2個のトランジスタ141・142と、5個の抵抗151・152・153・154・155と、1個のツェナーダイオード161とを有しており、LED列101aに接続されている。LED制御回路130aは、かかる電圧が0V以上3V未満の場合LED列101aを発光させず、かかる電圧が3V以上の場合LED列101aを発光させるようになっている。
【0063】
図9を参照して構成を具体的に説明する。発光装置駆動回路103のダイオードブリッジ110及びキャパシタによって直流とされた電流は図9中の「+」から入力される。入力された電流には、抵抗151と抵抗152とが直列接続されたもの、抵抗153とトランジスタ141とが直列接続されたもの、及び、トランジスタ142とツェナーダイオード161とが直列接続されたもの、が並列に接続されており(いずれも「+」側を先に記載している)、反対側は図9中の「−」に接続されている。
【0064】
トランジスタ141はNPN型トランジスタであり、コレクタ(図9中の「C」)側が抵抗153に、エミッタ(図9中の「E」)側が「−」に、ベース(図9中の「B」)側が抵抗151及び抵抗152の間の接続点に接続されている。また、トランジスタ142はPNP型トランジスタであり、エミッタ側が「+」に、コレクタ側がツェナーダイオード161に、ベース側が抵抗154に接続されている。抵抗154の反対側は、抵抗153及びトランジスタ141のコレクタ側の間の接続点に接続されている。
【0065】
また、トランジスタ142のエミッタ側及びツェナーダイオード161の間の接続点には、抵抗155が接続されており、抵抗155の反対側には、並列接続されたLED列101aの夫々のLEDが接続されている。夫々のLEDの反対側は「−」に接続されている。
【0066】
本実施例で用いられるトランジスタ141は、ベース−エミッタ間の電圧が0.7Vを越えた場合、コレクタ−エミッタ間に電流が流れるようになっている。また、トランジスタ142は、エミッタ−ベース間の電圧が0.7Vを越えた場合、エミッタ−コレクタ間に電流が流れるようになっている。そのため、LED制御回路130aにかかる電圧が3Vであるとき、抵抗151及び抵抗152の分圧比によってトランジスタ141のベース−エミッタ間にかかる電圧が0.7Vとなるように、抵抗151及び抵抗152が設計されている。
【0067】
即ち、LED制御回路130aにかかる電圧が0V以上3V未満である場合、トランジスタ141のベース−エミッタ間の電圧は0.7V未満であるためトランジスタ141のコレクタ−エミッタ間は導通しない。これにより、トランジスタ142のベース側に電圧降下が発生しないため、トランジスタ142のエミッタ−コレクタ間にも電流が流れない。その結果、LED列101aは点灯しない。
【0068】
一方、LED制御回路130aにかかる電圧が3V以上である場合、トランジスタ141のベース−エミッタ間の電圧は0.7V以上であるためトランジスタ141のコレクタ−エミッタ間が導通し、電流が流れる。このとき、抵抗153にある程度大きな抵抗値を持たせることで、トランジスタ141への過電流を防ぐ。その後、トランジスタ142のベース側に電圧降下が発生するため、トランジスタ142のエミッタ−ベース間に電流が流れるため、トランジスタ142のエミッタ−コレクタ間に電流が流れ、LED列101aは点灯する。このとき、抵抗154は、トランジスタ141のコレクタ側とトランジスタ142ベース側との間の電位差を吸収するようになっている。また、このとき、ツェナーダイオード161がLED列101aに係る電圧を所定以下の電圧に保つとともに、抵抗155によって、LED列101aに流れる電流が制限され、LED列101aへの過電流を防止するようになっている。
【0069】
また、LED制御回路130bは、かかる電圧が0V以上4V未満の場合LED列101bを発光させず、かかる電圧が4V以上の場合LED列101bを発光させるようになっている。LED制御回路130bは、かかる電圧が0V以上5V未満の場合LED列101cを発光させず、かかる電圧が5V以上の場合LED列101cを発光させるようになっている。尚、LED制御回路130b及び、LED制御回路130cは、LED制御回路130aと各素子の抵抗値等は異なるが同様の構成及び動作であるため、説明を省略する。
【0070】
このように、リール3Rの回転速度に応じて、発光するLED列101a・101b・101cの数が変更されるため、遊技者は、リール3Rの回転速度を把握し易くなる場合があり、より演出効果を高めることができる場合がある。例えば、回転速度によって、遊技の抽籤結果である内部当籤役や後述の遊技状態を報知する演出である場合、遊技者に対して、よりその報知内容を把握し易くさせる。その結果、より集客効果を高めることができる場合がある。
【0071】
尚、本実施の形態において、発光装置101を発電モータ102によって発生された電力量に応じた作動態様とするために、図9に示すLED制御回路130を有する図8に示す発光装置駆動回路103を用いたが、このそれぞれの回路構成に限定されることはない。
【0072】
図7に戻って、プログラムROM75は、サブCPU74が実行する後述の図12に示す発光装置制御処理ルーチン等の制御プログラム、及び、後述の図10に示す演出パターンテーブル等を格納している。ワークRAM76は、上記制御プログラムをサブCPU74で実行するときの一時記憶手段として構成される。また、ワークRAM76には、主制御回路71から受け取った内部当籤役や、内部当籤役に対応する停止テーブルの種類等の各種のデータが記憶される。
【0073】
画像制御回路81は、画像制御IC82、画像制御ワークRAM83、画像ROM86、及びビデオRAM87で構成される。画像制御IC82は、サブマイクロコンピュータ73で設定されたパラメータに基づき、画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。
【0074】
画像制御ワークRAM83は、画像制御プログラムを画像制御IC82で実行するときの一時記憶手段(バッファ)として構成される。画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを格納する。
【0075】
ビデオRAM87は、画像制御IC82で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。LED駆動回路77は、サブCPU74からの制御指令に基づいて、LEDランプ29を制御する。音源IC78は、パワーアンプ79を制御し、スピーカ21L・21R・21Bの音量を調節することができる。
【0076】
(演出パターンテーブル)
演出パターンテーブルは、図10に示すように、内部当籤役及び遊技状態の少なくとも何れか1つが格納される内部当籤役・遊技状態欄と、その内部当籤役・遊技状態欄に対応する回転速度を格納する回転速度欄とを有している。演出パターンテーブルは、発光装置101による演出を行う際に参照される。例えば、内部当籤役として「赤7」が当籤した場合、モータ駆動回路39は、LED制御回路130bにかかる電圧が3V以上4未満となる回転速度Aでリール3Rを回転させるようにステッピングモータ49Rを制御するようになっている。
【0077】
(遊技状態)
以上のように構成された遊技機1は、『一般遊技状態』、『RT遊技状態』、『RB遊技状態』及び『BB遊技状態』からなる4種類の遊技状態の下で遊技を実行する。これら「4種類」の各遊技状態は、基本的に、内部当籤する可能性のある役の種類、再遊技に内部当籤する確率及び入賞成立を実現することが可能なボーナスの種別、内部当籤と入賞成立との関係により区別される。
【0078】
『一般遊技状態』は、所謂「出球率」(遊技に賭けられた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値)の期待値が「1」よりも小さい遊技状態であり、他の遊技状態と比べて遊技者にとって最も不利な遊技状態である。
【0079】
『一般遊技状態』においてBB又はRBに内部当籤し、BB又はRBに入賞していない場合には、一又は複数のゲームにわたり、BB又はRBに対応する図柄組み合わせが入賞ライン上に沿って並ぶことが許容される。つまり、『一般遊技状態』においてBB又はRBに内部当籤すると、その内部当籤役が持越役としてセットされ、以降のゲームに持ち越されるようになる。ここで、内部当籤役の持ち越しとは、次以降のゲームにおいてBB、RBに内部当籤しなくても、BB、RBに入賞できるようにすることである。本実施の形態において、BB、RBが持ち越されている状態で、BB、RBに内部当籤することはなく、『なし(ハズレ)』に内部当籤した場合にBB、RBの入賞が成立するようになっている。
【0080】
『BB遊技状態』は、『一般遊技状態』又は『リプレイタイム(RT)遊技状態』において、BBに内部当籤し、BBに入賞した場合に発生する。BBの入賞は、『一般遊技状態』において「赤7−赤7−赤7」又は「青7−青7−青7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。『BB遊技状態』は、所定枚数のメダルの払い出しが完了すれば終了する。また、本実施の形態において、「赤7−赤7−赤7」、及び、「青7−青7−青7」の内部当籤役はそれぞれ別であり、同時に内部当籤する可能性がある。
【0081】
『RB遊技状態』は、『一般遊技状態』よりも出玉率の期待値が高く、他の遊技状態と比べて遊技者にとって最も有利な遊技状態である。本実施の形態において、『RB遊技状態』は、『一般遊技状態』又は『RT遊技状態』においてRB(レギュラーボーナス)に入賞した場合に発生する。すわなち、RBの入賞は、『一般遊技状態』又は『RT遊技状態』において「赤7−赤7−青7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。なお、各遊技状態間の移行は、ボーナス図柄の組み合せが入賞ライン上に表示されたとき等により移行する。
【0082】
本実施の形態において、『RT遊技状態』は、『BB遊技状態』又は『RB遊技状態』の後に発生する遊技状態である。『RT遊技状態』は、メダルを投入しなくても次ゲームが行える再遊技に入賞する確率が『一般遊技状態』よりも高くなっている。即ち、『RT遊技状態』では、『一般遊技状態』よりもメダルを減らすことなく遊技が行える可能性が高くなっているため、少しずつメダルを増やしていくことが可能となる。また、『RT遊技状態』は、「チェリーの小役」に入賞すると終了し、『一般遊技状態』に移行する。
【0083】
また、RT遊技状態の開始条件は、『BB遊技状態』又は『RB遊技状態』の後に限定されず、BB又はRBに内部当籤したとき、BB又はRBの図柄が揃ったとき、『一般遊技状態』において特定の図柄が揃ったとき、『BB遊技状態』又は『RB遊技状態』が終了したときから若しくは『一般遊技状態』において特定の図柄が揃ったときから所定の遊技数が経過したとき、としてもよい。
【0084】
(図柄組み合わせと払い出し枚数)
次に、遊技状態と入賞成立を示す図柄組み合わせとメダルの払い出し枚数との関係を説明する。一般遊技状態においては、『BB』、『RB』と『再遊技(リプレイ)』と『スイカの小役』と『ベルの小役』と『チェリーの小役』とに入賞する可能性がある。『BB』は、「青7−青7−青7」及び「赤7−赤7−赤7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。BB又はRBが成立したときのメダルの払い出し枚数は「0枚」である。また、『再遊技(リプレイ)』は、「Replay−Replay−Replay」が並ぶことにより成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次回のゲームを行うことができる。また、スイカの小役、ベルの小役、チェリーの小役の場合、それぞれ6枚、10枚、6枚のメダルが払い出される。
【0085】
BB遊技状態では、再遊技(リプレイ)、スイカの小役、ベルの小役、チェリーの小役に入賞する可能性がある。、本実施の形態において、BB遊技状態では、BB及びRBに入賞する場合はない。
【0086】
RB遊技状態においては、再遊技(リプレイ)、スイカの小役、ベルの小役、チェリーの小役に入賞する可能性がある。スイカの小役、ベルの小役、チェリーの小役の場合、それぞれ6枚、10枚、6枚のメダルが払い出される。なお、本実施の形態において、RB遊技状態においては、『BB』及び『RB』に入賞する場合はない。
【0087】
(遊技機1の動作)
先ず、電源が投入されると、遊技機1は、主制御回路71において図10のメインルーチンを実行することにより遊技を実施可能な状態になると共に、副制御回路72において図示しない演出処理ルーチンを実行することにより液晶表示装置5において演出画像等の表示等を実施したり、スピーカ21L・21R・21Bからの音の出力を実施したり、これらを実施可能な状態になる。遊技実行手段としての主制御回路71及び副制御回路72等が、メインルーチン及び演出処理ルーチン等を実行することで、遊技者の所定の入力に応じて抽籤が実行され、この抽籤結果に応じて、複数種類の遊技状態の下で遊技が実行されるようになっている。
【0088】
(主制御回路71の動作)
上記の構成において、遊技機1の動作について説明する。
【0089】
先ず、電源が投入されると、遊技機1は、主制御回路71において図10のメインルーチン等を実行することにより遊技(主遊技)を行うと共に、副制御回路72において図示しないリセットルーチン等をそれぞれ独立して実行することにより液晶表示装置5の演出画像の表示等を実施可能な状態になる。
【0090】
(メインルーチン)
具体的には、主制御回路71によりメインルーチン等が実行されると、図10に示すように、ゲーム開始時の初期化が行われた後(S1)、ゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容が消去される(S2)。
【0091】
次に、投入メダルセンサ22SやBETボタン11・12からの入力があるまで待機状態となる。そして、入力があると、メダル投入信号を副制御回路72に送信する(S3)。この後、スタートレバー6の操作によりスタートスイッチ6Sがオンされたか否かを判定する(S4)。スタートスイッチ6Sがオンされなければ(S4:NO)、S4を再実行し、スタートレバー6が操作されるまで待機する。一方、スタートスイッチ6Sがオンされると(S4:YES)、リール回転処理に実行を移行し(S5)、続いて抽籤用の乱数を抽出する(S6)。そして、遊技状態監視処理を実行することによって、今回のゲームにおけるBB遊技状態・RB遊技状態等のボーナス遊技状態、一般遊技状態及びリプレイタイム(RT)遊技状態等の遊技状態を確認しセットする(S7)。即ち、今回のゲームの遊技状態をBB遊技状態・RB遊技状態等のボーナス遊技状態、一般遊技状態及びリプレイタイム(RT)遊技状態の何れかにセットする。
【0092】
今回のゲームの遊技状態が確認されると(S7)、図示しない確率抽籤テーブルに基づく確率抽籤処理において遊技状態に対応した内部当籤役が抽籤され(S8)、選択された内部当籤役の情報が内部当籤役信号として副制御回路72に出力される。尚、本実施形態においては、小役、ボーナスの同時抽籤が可能であり、RT遊技状態においては、リプレイ役の当籤確率が増大した値に設定される。
【0093】
また、ここで内部当籤役が判定され、リール3Rがその内部当籤役に対応する回転速度で回転するようにステッピングモータ49Rが制御される。具体的には、内部当籤役が「赤7」若しくは「青7」である場合、ROM32の演出パターンテーブルから対応する回転速度が参照され、モータ駆動回路39にその回転速度を含む指令信号が送信され、リール3Rが参照された回転速度で回転するようにステッピングモータ49Rが制御される。このとき、図5に示すように、発光装置101のLED列101a・101b・101cは、回転速度に応じた態様となる。
【0094】
内部当籤役を決定すると、停止テーブル群選択処理が実行される(S9)。そして、リール回転停止処理が実行され、何れかの停止ボタン7L・7C・7Rが操作されたタイミングで滑りコマ数が決定された後、滑りコマ数分、リールが回転されてから停止される(S10)。
【0095】
この後、入賞判定(入賞検索)によりリール3L・3C・3Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)が識別される(S11)。尚、本実施形態においては、ボーナスフラグの繰り越しはあるが、小役フラグの繰り越し及びボーナスフラグのストックは無いものとする。
【0096】
そして、遊技状態に応じてメダルのクレジット又は払出しが行われる(S12)。尚、ボーナス入賞時に払い出しは無く、小役入賞時だけ払い出しが行われる。
【0097】
次に、現在の遊技状態がBB遊技状態又はRB遊技状態等のボーナス遊技状態であるか否かが判定される(S13)。遊技状態がBB遊技状態又はRB遊技状態等のボーナス遊技状態でない場合には(S13:NO)、『赤7-赤7-赤7』、『青7-青7-青7』等のボーナスに入賞したか否かが判定される(S14)。ボーナスに入賞していれば(S14:YES)、ボーナス開始信号が副制御回路72に出力される(S15)。
【0098】
その後、リール3RがBB遊技状態に対応する回転速度で回転するようにステッピングモータ49Rが制御される(S151)。具体的には、ROM32の演出パターンテーブルから対応するBB遊技状態に対応する回転速度が参照され、モータ駆動回路39にその回転速度を含む指令信号が送信され、リール3Rが参照された回転速度で回転するようにステッピングモータ49Rが制御された後、リール3Rが停止される。このとき、図5に示すように、発光装置101のLED列101a・101b・101cは、回転速度に応じた態様となる。
【0099】
その後、S2が再実行される。なお、再実行された場合、次ゲーム時の遊技状態監視処理の実行時においてボーナス遊技状態にセットされることになる(S7参照)。
【0100】
一方、ボーナスに入賞していなければ(S14:NO)、RT回数が『0』になる又はチェリーに入賞する等してRTが終了したか否かが判定される(S16)。RTが終了していなければ(S16:NO)、RAM33に記憶されているRT回数が減算されてS2が再実行される。一方、RTが終了していれば(S16:YES)、RT終了信号が副制御回路72に出力され(S17)、S2が再実行される。なお、再実行された場合、次ゲーム時の遊技状態監視処理の実行時において一般遊技状態にセットされることになる(S7参照)。
【0101】
一方、S13において、遊技状態がBB遊技状態又はRB遊技状態等のボーナス遊技状態であると判定された場合には(S13:YES)、ボーナスの『払出枚数のチェック処理』が行われる(S18)。尚、ボーナスの『払出枚数のチェック処理』で所定の払出枚数に達するとボーナス遊技状態は終了となる。
【0102】
この後、ボーナスの終了時であるか否かが判定され(S19)、ボーナスの終了時でないと判定された場合には(S19:NO)、S2が再実行される。一方、ボーナスの終了時であると判定された場合には(S19:YES)、RTが開始されたか否かが判定される(S20)。RTが開始されていない場合は(S20:NO)、ボーナス終了信号が副制御回路72に出力され(S22)、S2が再実行される。なお、再実行された場合、次ゲーム時の遊技状態監視処理の実行時において一般遊技状態にセットされることになる(S7参照)。一方、RTが開始された場合は(S20:YES)、RT開始信号が副制御回路72に出力され(S21)、S2が再実行される。尚、ボーナスの種類に応じて所定のRT回数が設定されることになる。また、S2が再実行された場合、次ゲーム時の遊技状態監視処理の実行時においてRT遊技状態にセットされることになる(S7参照)。
【0103】
このように、発電モータ102は、発光装置駆動回路103が回転させるリール3Rの回転速度に応じた電力量の電力を発生し、発光装置101は、発電手段からの電力により作動し、その電力量に応じてその作動態様(発光態様)を変更させる。即ち、リール3Rの回転速度を制御することで、発光装置101の作動態様を変更することができる。その結果、遊技者に対して、リール3Rの回転速度に基づいて発光装置101がその作動態様を変更するという新しい演出効果を提供することができ、集客効果を高めることができる場合がある。
【0104】
また、モータ駆動回路39は、ROM32に記憶された、メインルーチンにおいて判定された遊技における内部当籤役及び遊技状態の少なくとも何れか1つに対応する回転速度に、リール3Rを制御することができる。即ち、発光装置101が、内部当籤役及び遊技状態の少なくとも何れか1つに対応した作動態様となる。その結果、遊技者は、内部当籤役及び遊技状態の少なくとも何れか1つを把握することができるため、より集客効果を高めることができる場合がある。
【0105】
さらに、リール3Rの回転速度に応じて、発光するLED列101a・101b・101cの数が変更されるため、遊技者は、リール3Rの回転速度を把握し易くなる場合があり、より演出効果を高めることができる場合がある。例えば、回転速度によって、遊技の抽籤結果である内部当籤役や後述の遊技状態を報知する演出である場合、遊技者に対して、よりその報知内容を把握し易くさせる。その結果、より集客効果を高めることができる場合がある。
【0106】
(遊技機1の動作:副制御回路72)
上記の主制御回路71におけるメインルーチンにより各種の処理が実行されると、処理に応じた結果や内容がコマンドやデータとして副制御回路72に入力される。副制御回路72においては、後述の図11に示す発光装置制御処理ルーチンや図示しない演出処理ルーチン等をそれぞれ独立して実行している。そして、演出処理ルーチンの実行により、疑似リール4L・4C・4R、コマンドに基づいた演出画像等を液晶表示装置5に表示させる。例えば、メダル投入を示すコマンドが入力された場合には、スタートレバー6の操作を促す演出画像等を液晶表示装置5に表示させる。また、液晶表示装置5からの演出にともなって、或いは独立して、LEDランプ29からの光の出力による演出、スピーカ21L・21R・21Bからの音の出力による演出を行う。
【0107】
(発光装置制御処理ルーチン)
次に、図11に示す発光装置制御処理ルーチンのフローチャートを参照して、上記のサブCPU74を含む副制御回路72の制御動作について説明する。
【0108】
初めに、内部当籤役信号を受信したか否かが判定される(S200)。具体的には、図10に示すメインルーチンのステップS8の確率抽籤処理において、副制御回路72に出力される内部当籤役信号を受信したか否かが判定される。内部当籤役信号を受信した場合(S200:YES)、内部当籤役が「赤7」若しくは「青7」であるか否かが判定される(S202)。内部当籤役が「赤7」若しくは「青7」でない場合(S202:NO)、本ルーチンを終了する。
【0109】
一方、内部当籤役信号を受信しない場合(S200:NO)、ボーナス開始信号を受信したか否かが判定される(S204)。具体的には、図10に示すメインルーチンのステップS15のボーナス開始信号の出力において、副制御回路72に出力されるボーナス開始信号を受信したか否かが判定される。ボーナス開始信号を受信しない場合(S204:NO)、本ルーチンを終了する。
【0110】
一方、内部当籤役が「赤7」若しくは「青7」である場合(S202:YES)、及び、ボーナス開始信号を受信した場合(S204:YES)、発光装置101が発光可能状態にされ(S206)、本ルーチンが終了される。
【0111】
副制御回路72の実行する発光装置制御処理ルーチンにより、発光装置101の発光を禁止することができる。これにより、通常の遊技において(発光による演出を行いたくない場合)、発光装置101を発光させないため、遊技機が意図しない報知を防ぐことができる。
【0112】
(本実施の形態の概要)
以上のように、本実施の形態の遊技機1は、遊技者の所定の入力に応じて抽籤を実行し、この抽籤結果(内部当籤役)に応じて、複数種類の遊技状態の下で遊技を実行する遊技実行手段(主制御回路71、副制御回路72等)と、遊技に使用され、複数のシンボルが外周面に付されたリール(リール3R)と、リールを回転させるリール駆動手段(ステッピングモータ49R)と、リールの回転が遊技の実行内容に基づいて任意の回転速度となるようにリール駆動手段を制御するリール制御手段(モータ駆動回路39)と、リールに連結された回転軸を有し、該回転軸に対してリールの回転力が伝達されることによりリールの回転速度に応じた電力量の電力を発生する発電手段(発電モータ102)と、発電手段からの電力供給が可能に接続され、該発電手段から供給された電力の電力量に応じて作動態様を変更可能に作動する演出手段(発光装置101)とを備えることを特徴とする。
【0113】
上記の構成によると、発電手段は、リール駆動手段が回転させるリールの回転速度に応じた電力量の電力を発生し、演出手段は、発電手段からの電力により作動し、その電力量に応じてその作動態様を変更させる。即ち、リールの回転速度を制御することで、演出手段の作動態様を変更することができる。その結果、遊技者に対して、リールの回転速度に基づいて演出手段がその作動態様を変更するという新しい演出効果を提供することができ、集客効果を高めることができる場合がある。
【0114】
また、本実施の形態の遊技機1は、リールの回転速度と抽籤結果及び遊技状態の少なくとも何れか1つとを対応付けて記憶する記憶手段(ROM32)と、遊技における抽籤結果及び遊技状態の少なくとも何れか1つを判定する判定手段(主制御回路71、副制御回路72等)とをさらに備え、リール制御手段は、リールの回転が、判定手段による判定結果に対応した回転速度となるようにリール駆動手段を制御することを特徴とする。
【0115】
上記の構成によると、リール制御手段は、記憶手段に記憶された、判定手段によって判定された遊技における抽籤結果及び遊技状態の少なくとも何れか1つに対応する回転速度に、リールを制御することができる。即ち、演出手段が、遊技の抽籤結果及び遊技状態の少なくとも何れか1つに対応した作動態様となる。その結果、遊技者は、遊技の抽籤結果及び遊技状態の少なくとも何れか1つを把握することができるため、より集客効果を高めることができる場合がある。
【0116】
また、本実施の形態の遊技機1の演出手段は、電力によって駆動される複数の発光手段(LED列101a・101b・101c)と、電力量に応じて複数の発光手段の発光態様を変更する発光制御回路(発光装置駆動回路103等)と、を有していることを特徴とする。
【0117】
上記の構成によると、発電手段は、リール駆動手段が回転させるリールの回転速度に応じた電力量の電力を発生し、複数の発光手段は、発電手段及び複数の発光手段の間に接続された発光制御回路によって、電力量に応じた発光態様となる。即ち、リールの回転によって発電機が発生する電力量に応じて、複数の発光手段の発光態様を変更することができる。その結果、遊技者に対して、リールの回転速度に基づいて複数の発光手段がその発光態様を変更するという新しい演出効果を提供することができ、集客効果を高めることができる場合がある。
【0118】
また、本実施の形態の遊技機1の発光制御回路は、リールの回転速度に応じて、発光する発光手段の数を変更させることを特徴とする。
【0119】
上記の構成によると、リールの回転速度に応じて、発光する発光手段の数が変更されるため、遊技者は、回転速度を把握し易くなる場合があり、より演出効果を高めることができる場合がある。例えば、回転速度によって、遊技の抽籤結果や遊技状態を報知する演出である場合、遊技者に対して、よりその報知内容を把握し易くさせる。その結果、より集客効果を高めることができる場合がある。
【0120】
(本実施の形態の変形例)
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0121】
即ち、本実施の形態において、演出手段として発光装置101を用いて、リールの回転速度を遊技者に認知し易くしていたがこれに限定されることはない。例えば、スピーカからの音声の周波数の高低によって報知することで、演出効果を高めるものであってもよい。
【0122】
また、本実施の形態において、発光制御回路としての発光装置駆動回路103等は、この構成に限定されるものではなく、例えば、LED列101a・101b・101cにかかる電圧を一定に保つツェナーダイオード161ではなく、他のレギュレータを使用するものであってもよいし、並列型のレギュレータでなく、直列型のレギュレータであってもよい。尚、本実施の形態において挙げた電圧値等の数値はこれに限定されるものではない。
【0123】
また、本実施の形態において、発光手段として発光装置101を使用していたがこれに限定されるものではない。例えば、リール3L・3C・3Rのそれぞれに発光手段が設けられるものとし、これにより、さらに演出効果を高めるものであってもよい。
【0124】
また、本実施の形態において、発光装置101の発光態様を、発光しない場合を含め、4段階に変更させていたが、これに限定されるものではない。例えば、LED列101a・101b・101cの数を増やしても良いし、発光装置101の発光態様がもっと多くの態様に変更されるものであってもよい。これにより、さらに演出効果を高めることができる。
【0125】
また、本実施の形態の遊技機は、以下の構成を上述の実施の形態における構成に加えて、或いは重複して備えていても良い。
【0126】
即ち、遊技機は、所定の遊技結果が表示された場合に遊技者に遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、遊技開始指令信号に基づいて所定の役を内部当籤役として決定する内部当籤役決定手段と、内部当籤役に基づいて変動表示手段に入賞態様を表示させる停止制御手段と、演出表示手段に遊技に関連した演出態様を表示させる演出表示制御手段と、遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示される以前に、特定の遊技結果が表示される可能性があることを予告表示手段に予告態様を表示させる予告表示制御手段と、遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示される以前に、特定の遊技結果が表示されることを告知表示手段に告知態様を表示させる予告表示制御手段と、遊技結果表示手段の表示制御を行う表示制御手段と、遊技結果表示手段又は変動表示手段の一部又は全部の可変表示を停止させる停止指令信号を出力する遊技者による操作が可能な位置に設けられた表示停止指令手段と、所定の単位遊技で内部当籤役決定手段が内部当籤役として決定した特定の役を次回の単位遊技にも内部当籤役として持ち越す内部当籤役持越手段と、内部当籤役決定手段が内部当籤役として決定した特定の役を蓄積して記憶する特定役蓄積手段と、特定役蓄積手段が蓄積して記憶している特定の役を内部当籤役とする蓄積特定役当籤手段とを少なくとも1つ以上備えていてもよい。
【0127】
ここで、上記の『遊技結果表示手段』は、まとめると変動表示手段、演出表示手段、告知表示手段等を含んで構成されている。それらが、別体の表示装置であってもよいし、単一の表示装置に設けられた所定の表示部(スプライト、深度の異なる3Dオブジェクト)でもよい。また、重なって表示されてもよい。さらには、1又は複数の音、1又は複数の光、1又は複数の色、1又は複数の画像、1又は複数の臭い等、1又は複数の感触(振動、圧力)のうちの何れかの、複数又は全部により遊技者に報知を行うようになっていてもよい。
【0128】
『遊技価値付与手段』は、遊技価値(コイン)を付与(払出)するプログラム等、有利状態発生手段を含み、賞媒体の払出、磁気カードへの記録、ゲームの得点加算も含む。
【0129】
『表示制御手段』は、まとめると停止制御手段、演出表示制御手段、告知表示制御手段等を含んで構成されている。単一の基板に設けられていても、別体の複数の基板に設けられてもよいし、停止制御手段は内部当籤役決定手段と同一の基板に設けられてもよい。(別体でもよい。)さらには、演出表示制御手段及び告知表示制御手段は、内部当籤役決定手段と別体の基板に設けられてもよい。(別体でもよい。)
【0130】
『変動表示手段』は、静止画像・動画像等を表示するものであり、リールやディスクによる移動表示、複数種類の図柄を可変表示または停止表示する1又は複数の図柄表示部から構成されている。例えばパチスロ機やビデオスロットの図柄、パチンコの特図、音図、判定図柄等を表示する。また、遊技結果として、特定の入賞態様を表示すれば何でもよい。
【0131】
『表示停止指令手段』は、演出表示手段、変動表示手段、告知表示手段等のうちの1つ、複数、全ての可変表示を停止させる信号を出力してもよいし、1つ又は複数の表示部に対応して1つ設けられていてもよい(表示部は、図柄表示部等)。或いは、1つの表示部に対応して複数設けられていてもよい(表示部は、図柄表示部等)。
【0132】
『有利状態発生手段』は、複数の遊技単位の間、継続して遊技者に有利な状態が続くものであれば何でもよい。例えば発生判定、継続判定、途中終了判定、発生、継続、終了等を行うプログラム等である。また、『内部当籤役決定手段』は、内部当籤役抽籤手段、内部当籤役持越手段、特定役蓄積手段、蓄積特定役当籤手段等から構成されている。
【0133】
なお、本実施の形態において、『遊技機』は、パチンコ、パチスロ機、ビデオスロット等を含む。『遊技結果』は、入賞態様、外れ態様、演出態様、告知態様等を含む。『特定の入賞態様』は、特定の図柄の表示(『3』、『7』等)や特定の図柄の組み合わせの表示(『777』『776』等)、複数の図柄うちに特定の図柄が含まれている(単チェリー、2連チェリー等)等を含む。
【0134】
『外れ態様』は、変動表示手段に表示される入賞態様以外の態様、演出態様、告知態様等を含む。『所定の遊技結果』は、入賞態様等を含む。『演出態様』は、客待ち中、遊技中、遊技間、入賞(前、中、後)、有利状態(前、中、後)等を盛り上げる態様、または、それらの遊技情報(遊技案内)の報知態様、その他の態様等を含み、『大当り』、『ボーナス』、『外れ』、有利状態の継続数等の文字も含む。
【0135】
『予告態様』は、所定の内部当籤役または特定の内部当籤役が決定されている可能性があることを遊技者に対して予告する態様や外れを予告する態様、また、その演出態様を含む。『外れ?』、『ベル?』、『大当り当籤?』、『ボーナス当籤?』、『遊技手順ナビゲート機能当籤?』等の文字も含む。『告知態様』は、所定の内部当籤役または特定の内部当籤役が決定されていることを遊技者に対して告知する態様や、所定の内部当籤役または特定の内部当籤役が決定されていないことを遊技者に対して告知する態様、また、その演出態様を含む。『大当り確定』、『ボーナス確定』、『外れ確定』、『ベル確定』、『遊技手順ナビゲート機能当籤?』等の文字も含む。
【0136】
『態様』は、1又は複数の図柄(動/静止)画像、1又は複数のキャラクタ(動/静止)画像、1又は複数の背景(動/静止)画像、1又は複数の吹出し(動/静止)画像、1又は複数の文字、1図形、1又は複数の可動物の所定の動作等、1又は複数のランプの点灯、点滅等、1又は複数のスピーカの音等を含む。『遊技情報』は、遊技コンセプト(背景)、遊技のルール、操作説明、リーチ目、チャンス目、役・リプレイの説明、有利状態(BB、RB等)の説明、有利状態(BB、RB等)、確率、所定時点(ボーナス、BB、RB、所定操作等)からの経過ゲーム数等を含む。
【0137】
『遊技開始指令手段』は、スタートレバー、スピンボタン等のスイッチ、遊技媒体投入、図柄始動口(ゲート)等を含む。『表示停止指令手段』は、ボタン、レバー、プログラム(計時手段)等を含む。『図柄表示手段』は、CRT、LCD、プラズマディスプレイ、7セグメント表示器、ドットマトリックス、ランプ、LED、蛍光灯、EL、電子ペーパ、フレキシブルLED、フレキシブル液晶、液晶プロジェクタ、リール、ディスク、可動物等を含む。それらが複数設けられたもの、それらが組み合わせられたもの等を含む。
【0138】
『内部当籤役』は、複数の役から内部当籤役決定手段により内部当籤役として決定された1または複数の役を含む。『入賞役』は、内部当籤役に対応する入賞態様が表示された役を含む。『遊技価値』は、賞媒体(コイン、メダル、遊技球)の払出し、遊技結果記憶媒体(磁気カード等への所定の書き込み、リプレイ、得点の加算、有利状態の発生等を含む。『遊技媒体(賞媒体)』は、コイン、メダル、遊技球、貨幣、紙幣、磁気カード等を含む。
【0139】
また、パチスロ等における役は、次のうちの1または複数を適用してもよい。外れ、所定枚数の賞媒体を払出す小役、内部当籤役決定手段が小役を内部当籤役と決定する確率を1単位遊技(1ゲーム)の間だけ高確率とするシングルボーナス、内部当籤役決定手段が小役を内部当籤役と決定する確率を複数単位遊技の間だけ高確率とするレギュラーボーナス、内部当籤役決定手段がレギュラーボーナスを内部当籤役に決定する確率を複数単位遊技の間だけ高確率とするビッグボーナス、内部当籤役決定手段が決定した内部当籤役に関する情報を遊技者による表示停止指令手段の操作より以前に報知する内部当籤役ナビゲート機能。停止パターン選択手段が選択した停止パターンに関する情報を遊技者による表示停止指令手段の操作より以前に報知する押順ナビゲート機能。遊技者にとって有利となる遊技手順を報知する遊技手順ナビゲート機能。
【0140】
例えば、上述の内部当籤役ナビゲート機能は、左リール、中リール、右リールに対応する左、中、右リール停止ボタンを停止操作する以前に報知されるリール停止パターン(例えば、最初に左リールを停止し、次に中リールを停止、最後に右リールを停止するパターン、同様に左リール停止→右リール停止→中リール停止のパターン、中リール停止→右リール停止→左リール停止のパターン、中リール停止→左リール停止→右リール停止のパターン、右リール停止→左リール停止→中リール停止のパターン、右リール停止→中リール停止→左リール停止のパターンの6種類等)にしたがって、左、中、右リール停止ボタンを停止操作することで変動表示手段に所定の入賞態様が得られるリール停止ナビゲート機能等を含む。リール停止ナビゲート機能は全てのリール(リール以外で図柄を可変表示する画像表示手段も含まれる)の停止順序をナビゲートしなくても、所定回目(例えば、最初、2番目、3番目等)に停止させるリールを遊技者に報知するようなナビゲート機能も含む。また、所定回目に停止させるリールに所定の図柄が表示されている状態でリールを停止させた場合に変動表示手段に所定の入賞態様が得られるものも含む。遊技者による表示停止指令手段からの停止指令信号の出力から最小移動(又は略最小変動)で図柄を停止させる機能や、遊技媒体の投入無しで1単位遊技の遊技を開始できるリプレイも含む。
【0141】
また、1回の単位遊技は、例えば次のようなもののうち何れかを適用してもよい。遊技開始指令手段からの遊技開始指令信号の出力から遊技結果の表示まで。スタートレバーの操作から変動表示手段(所定の表示手段)に遊技結果が表示されるまで。スタートレバーの操作から所定の表示手段に特定の表示(例えば、特定の文字情報、特定のキャラクタ、特定の画像)が表示されるまで。ベットボタンが遊技者により操作されたこと、または遊技メダルが遊技者により投入されたこと、等により遊技開始指令信号を出力するように構成し、ベットボタンの操作または遊技メダルの投入から変動表示手段に遊技結果が表示されるまで。ベットボタンが遊技者により操作されたこと、または遊技メダルが遊技者により投入されたこと、等により遊技開始指令信号を出力するように構成し、ベットボタンの操作または遊技メダルの投入から所定の表示手段に特定の表示が表示されるまで。遊技開始指令信号を出力する図柄始動手段が遊技媒体(例えば遊技球)の入賞または通過を検出してから変動表示手段(所定の表示手段)に遊技結果が表示されるまで。遊技開始指令信号を出力する図柄始動手段が遊技媒体の入賞または通過を検出してから所定の表示手段に特定の表示(例えば、特定の文字情報、特定のキャラクタ、特定の画像)が表示されるまで。また、複数単位遊技は、連続的または間欠的な複数回の単位遊技を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】遊技機の斜視図。
【図2】液晶表示装置の正面図。
【図3】液晶表示装置の概略構成を示す斜視図。
【図4】リールの斜視図
【図5】発光装置の演出態様を示す説明図。
【図6】遊技機の主制御回路の構成を示すブロック図。
【図7】遊技機の副制御回路の構成を示すブロック図。
【図8】発光装置駆動回路の回路図。
【図9】LED駆動回路の回路図。
【図10】演出パターンテーブル。
【図11】メインルーチンのフローチャートを示す図。
【図12】発光装置制御処理ルーチンのフローチャートを示す図。
【符号の説明】
【0143】
1 遊技機
2 キャビネット
3L・3C・3R リール
5 液晶表示装置
6 スタートレバー
6S スタートスイッチ
11 1−BETボタン
11S 1−BETスイッチ
12 最大BETボタン
12S 最大BETスイッチ
21L・21R・21B スピーカ
32 ROM
3R リール3R
39 モータ駆動回路
49R ステッピングモータ49R
71 主制御回路
72 副制御回路
101 発光装置
101a・101b・101c LED列
102 発電モータ
103 発光装置駆動回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者の所定の入力に応じて抽籤を実行し、この抽籤結果に応じて、複数種類の遊技状態の下で遊技を実行する遊技実行手段と、
前記遊技に使用され、複数のシンボルが外周面に付されたリールと、
前記リールを回転させるリール駆動手段と、
前記リールの回転が前記遊技の実行内容に基づいて任意の回転速度となるように前記リール駆動手段を制御するリール制御手段と、
前記リールに連結された回転軸を有し、該回転軸に対して前記リールの回転力が伝達されることにより前記リールの回転速度に応じた電力量の電力を発生する発電手段と、
前記発電手段からの電力供給が可能に接続され、該発電手段から供給された電力の電力量に応じて作動態様を変更可能に作動する演出手段と
を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記リールの回転速度と前記抽籤結果及び前記遊技状態の少なくとも何れか1つとを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記遊技における抽籤結果及び前記遊技状態の少なくとも何れか1つを判定する判定手段と
をさらに備え、
前記リール制御手段は、前記リールの回転が、前記判定手段による判定結果に対応した回転速度となるように前記リール駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記演出手段は、前記電力によって駆動される複数の発光手段と、前記電力量に応じて前記複数の発光手段の発光態様を変更する発光制御回路と、を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記発光制御回路は、前記リールの回転速度に応じて、発光する前記発光手段の数を変更させることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2009−55939(P2009−55939A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−223125(P2007−223125)
【出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】